(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報指示方法、装置、機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 48/16 20090101AFI20241022BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20241022BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20241022BHJP
【FI】
H04W48/16 130
H04W8/24
H04W72/0453
(21)【出願番号】P 2022560147
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(86)【国際出願番号】 CN2020082542
(87)【国際公開番号】W WO2021196001
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100203105
【氏名又は名称】江口 能弘
(72)【発明者】
【氏名】シン ジンチャン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-279018(JP,A)
【文献】国際公開第2020/246185(WO,A1)
【文献】NTT DOCOMO, INC.,The necessity of UE capability signalling on NS value,3GPP TSG RAN WG4#93 R4-1914128,フランス,3GPP,2019年11月08日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報指示方法であって、前記方法は、
端末機器は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するための指示情報をネットワーク機器に送信することを含み、
前記指示情報は前記端末機器がサポートするネットワークシグナリング(NS)値を含み、
前記端末機器は指示情報をネットワーク機器に送信することは、
前記端末機器は、前記ネットワーク機器に、無線リソース制御(RRC)シグナリングに携えられる
、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットマップを含む第1の指示情報を送信すること
と、
前記端末機器は前記ネットワーク機器に第3の指示情報を送信することと、を含み、前記第3の指示情報には多重化されたk個のビットがあり、前記k個のビットは、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられるビットであり、kは正の整数であり、
前記第3の指示情報における多重化されたk個のビットは、
修正された最大電力削減(MPR)行為シグナリングにおける、修正された最大電力削減(MPR)行為を指示するための第1のビット以外の全て又は一部の予約ビットを含む
ことを特徴とする情報指示方法。
【請求項2】
前記ビットマップは8個のビットを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ネットワーク機器から送信された第1の配置情報を受信することをさらに含み、前記第1の配置情報は、前記端末機器のアクセス可能なセルを指示することに用いられ、前記アクセス可能なセルは、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件に基づいて決定される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
情報指示方法であって、前記情報指示方法は、
ネットワーク機器は端末機器からの指示情報を受信することを含み、前記指示情報は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられ、
前記指示情報は前記端末機器がサポートするネットワークシグナリング(NS)値を含み、
前記ネットワーク機器は端末機器からの指示情報を受信することは、
前記ネットワーク機器は前記端末機器からの、無線リソース制御(RRC)シグナリングに携えられる
、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットマップを含む第1の指示情報を受信すること
と、
前記ネットワーク機器は前記端末機器からの第3の指示情報を受信することと、を含み、前記第3の指示情報には多重化されたk個のビットがあり、前記k個のビットは、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられるビットであり、kは正の整数であり、
前記第3の指示情報における多重化されたk個のビットは、
修正された最大電力削減(MPR)行為シグナリングにおける、修正された最大電力削減(MPR)行為を指示するための第1のビット以外の全て又は一部の予約ビットを含む
ことを特徴とする情報指示方法。
【請求項5】
前記ビットマップは8個のビットを含む
ことを特徴とする請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワーク機器は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件に基づいて、アクセス可能なセルを前記端末機器に配置することをさらに含む
ことを特徴とする請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
端末機器であって、前記端末機器は、
プロセッサと、
前記プロセッサと接続されたトランシーバと、
前記プロセッサの実行可能命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、請求項1~
3のいずれか1項に記載の情報指示方法を実現するように、前記実行可能命令をロードして実行するように配置される
ことを特徴とする端末機器。
【請求項8】
ネットワーク機器であって、前記ネットワーク機器は、
プロセッサと、
前記プロセッサと接続されたトランシーバと、
前記プロセッサの実行可能命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、請求項
4~6のいずれか1項に記載の情報指示方法を実現するように、前記実行可能命令をロードして実行するように配置される
ことを特徴とするネットワーク機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は無線通信分野に関し、特に、情報指示方法、装置、機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
端末機器は、信号を送信する際に、送信チャネルで電力要件を満たす以外に、他のユーザへの干渉を回避するために、対応する帯域外放射要件を満たす必要がある。
【0003】
ここでの「帯域外放射要件」は、通常、端末機器が割り当てられたチャネル帯域幅以外のスペクトル範囲内の漏れ信号を指し、これらの信号が大きすぎると他の通信機器に干渉する。そのため、各国や地域の監督管理機関には、帯域外放射要件に対して厳しい要求がある。端末機器は、当該帯域外放射要件を満たすことができないと、信号送信を行うことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、端末機器が幾つかの追加的な帯域外放射要件をサポートしない場合、セルアクセス失敗が発生する可能性があるという問題を解決することができる情報指示方法、装置、機器及び記憶媒体を提供する。前記技術的解決策は以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の一態様によれば、情報指示方法を提供し、前記方法は、
端末機器は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するための指示情報をネットワーク機器に送信することを含む。
【0006】
本願の一態様によれば、情報指示方法を提供し、前記方法は、
ネットワーク機器は、端末機器からの、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するための指示情報を受信することを含む。
【0007】
本願の一態様によれば、端末機器を提供し、前記端末機器は、プロセッサと、前記プロセッサと接続されたトランシーバと、前記プロセッサの実行可能命令を記憶するためのメモリと、を含み、ここで、前記プロセッサは、上記の態様に記載の情報指示方法を実現するように、前記実行可能命令をロードして実行するように構成される。
【0008】
本願の一態様によれば、ネットワーク機器を提供し、前記ネットワーク機器は、プロセッサと、前記プロセッサと接続されたトランシーバと、前記プロセッサの実行可能命令を記憶するためのメモリと、含み、ここで、前記プロセッサは、上記の態様に記載の情報指示方法を実現するように、前記実行可能命令をロードして実行するように構成される。
【0009】
本願の一態様によれば、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータで読み取り可能な記憶媒体には実行可能命令が記憶され、前記実行可能命令は、上記の態様に記載の情報指示方法を実現するように、プロセッサによってロードされて実行される。
【発明の効果】
【0010】
本願の実施例による技術的解決策は、少なくとも以下の有益な効果を含み、
端末機器は指示情報をネットワーク機器に送信することにより、ネットワーク機器は、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を決定することができ、さらに端末機器に合理的なセルを配置し、端末機器が追加の帯域外放射要件をサポートしない場合、セルアクセス失敗が発生するという問題を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本願の実施例における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明において必要とする図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明における図面は、本願の一部の実施例にすぎず、当業者にとっては、創造的労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本願の一例示的な実施例によって提供される帯域外漏れの概略図である。
【
図2】本願の一例示的な実施例によって提供されるセルアクセス失敗の概略図である。
【
図3】本願の一例示的な実施例によって提供される通信システムのブロック図である。
【
図4】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートである。
【
図5】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートである。
【
図6】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートである。
【
図7】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートである。
【
図8】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートである。
【
図9】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートである。
【
図10】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートである。
【
図11】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートである。
【
図12】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示装置のブロック図である。
【
図13】本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示装置のブロック図である。
【
図14】本願の一例示的な実施例によって提供される通信機器の構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願の目的、技術的解決策及び利点をより明確にするために、以下、図面を組み合わせて本願の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0013】
帯域外放射要件(Out-of-Band Radiation,OOB Radiation):(帯域外漏れ要件、帯域外漏れ指標とも呼ばれる)
図1に示すように、端末機器は、信号を送信する際に、送信チャネル10に電力要件を満たす以外に、他の通信機器への干渉を回避するために、対応する帯域外放射要件を満たす必要がある。帯域外放射要件は、汎用の帯域外放射要件と追加の帯域外放射要件を含む。
【0014】
汎用の帯域外放射要件:端末機器は設計時に満足すべき基本的な帯域外放射要件であり、ほとんどの周波数帯域に適用される。
【0015】
追加の帯域外放射要件(additional Out-of-Band Radiation、或いは、additional Spectrum Emission):国又は地域は、汎用の帯域外放射要件に基づいて、指定された周波数帯域に対して追加的に定められた帯域外放射要件であり、追加の帯域外放射要件は通常、汎用の帯域外放射要件よりも厳しい。
【0016】
即ち、帯域外放射信号は、現在の通信システムにおける他の通信機器に干渉を与えるほか、他の近接スペクトラムの通信システム(例えばナビゲーション、衛星、プライベートネットワークなど)に干渉を与えることもある。このような潜在的な干渉を回避するために、異なる国又は地域は、干渉が存在する可能性のあるマルチネットワーク共存シーンを定義し、汎用の帯域外放射要件に基づいて追加の帯域外放射要件を定めていた。
【0017】
図2に示すように、マルチネットワーク共存シーンでは、当該追加の帯域外放射要件は、現在のネットワーク12によってシステムブロードキャスト又は専用シグナリングの形態で端末機器14に通知される。端末機器14は追加の帯域外放射要件を満たすことができる場合、信号送信を行って対応するセルにアクセスすることができ、端末機器14は追加の帯域外放射要件を満たしていない場合、上記のマルチネットワーク共存シーンにおいて、当該セルはアクセス禁止(bar)状態とみなされ、当該セルにアクセスしない。
【0018】
上記のマルチネットワーク共存シーン、及び対応する追加の帯域外放射要件は、第3世代パートナープロジェクト(Third Generation Partnership Project、3GPP)でそれぞれ周波数帯域によって定義されており、以下の表1に示すように、8ビットのビットマップであり、各ビットは対応する周波数帯域でそれぞれ異なる帯域外漏れ指標要件を表す。
【0019】
【0020】
例えば、周波数帯域n1に対してNS_05、NS_05U、NS_100などの追加の帯域外放射要件を定義し、ここで、各ネットワークシグナリング(Network Signal、NS)値は、対応する追加の帯域外放射要件を表す。端末に対して、要件を満たすことは必須である。しかし、異なる国又は地域の異なるシステムの配置に伴い、新たなマルチネットワーク干渉共存シーンが時折発見され、対応する追加の帯域外放射要件を定義する必要があり、端末がサポートするための必須要件として3GPPに参加する。
【0021】
上記の技術的解決策に存在する技術的問題は、上記のn1周波数帯域について新たな追加の帯域外放射要件NS_Xが導入されたと仮定すると、これまで販売されていた端末機器に対して、この新たに定義された追加の帯域外放射要件NS_Xを識別しないことである。基地局はn1周波数帯域のセルを端末機器に配置し、且つ基地局は追加の帯域外放射要件NS_Xをブロードキャストする場合、端末機器は自体が追加の帯域外放射要件NS_Xをサポートしないため、このセルがアクセス禁止状態であると認められ、さらにセル配置失敗に導く。
【0022】
本願の実施例は、上記の問題、即ち、端末機器が幾つかの追加の帯域外放射要件をサポートしない場合、セルアクセス失敗が発生する可能性があるという技術的問題を回避する技術的手段を提供する。
【0023】
図3は、本願の一例示的な実施例によって提供される通信システムのブロック図を示し、当該通信システムは、アクセスネットワーク12と端末機器14を含んでもよい。
【0024】
アクセスネットワーク12にはいくつかのネットワーク機器120が含まれる。ネットワーク機器120は基地局であってもよく、前記基地局は、アクセスネットワークに配置される、端末機器に無線通信機能を提供するための装置である。基地局は、様々な形式のマクロ基地局、ミクロ基地局、中継局、アクセスポイントなどを含んでもよい。異なる無線アクセス技術を採用するシステムでは、基地局機能を備えた機器の名称が異なる場合があり、例えば、LTEシステムでは、eNodeB又はeNBと呼ばれ、5G(5th Generation Mobile Communication Technology、第5世代移動通信技術) NR-U(New Radio in Unlicensed Spectrum、アンライセンスバンドニューラジオ)システムでは、gNodeB又はgNBと呼ばれる。通信技術の進化に伴い、「基地局」という記述は変化する可能性がある。便宜のために、本願の実施例において、上記の端末機器14に無線通信機能を提供する装置は、ネットワーク機器と総称される。
【0025】
端末機器14は、無線通信機能を有する様々なハンドヘルド機器、車載機器、ウェアラブル機器、計算機器又は無線モデムに接続された他の処理機器、及び様々な形式のユーザ機器、モバイルステーション(Mobile Station、MS)、端末機器(terminal device)などを含んでもよい。説明を容易にするために、上記で言及された機器を端末機器と総称する。ネットワーク機器120と端末機器14とは、あるエアインターフェース技術、例えばUuインターフェースを介して互いに通信する。
【0026】
本願の実施例の技術的解決策は、様々な通信システム、例えば、グローバルモバイルコミュニケーション(Global System of Mobile communication、GSM)システム、コード分割多重アクセス(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、ワイドバンドコード分割多重アクセス(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)システム、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、LTE周波数分割デュプレックス(Frequency Division Duplex、FDD)システム、LTE時分割デュプレックス(Time Division Duplex、TDD)システム、先進的なロングタームエボリューション(Advanced long term evolution、LTE-A)システム、新無線(New Radio、NR)システム、NRシステムのエボリューションシステム、非許可周波数帯域でのLTE(LTE-based access to unlicensed spectrum、LTE-U)システム、NR-Uシステム、汎用モバイル通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、UMTS)、ワールドワイドインターオぺラビリティマイクロウェーブアクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX)通信システム、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks、WLAN)、無線フィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)、次世代通信システム又は他の通信システムなどに適用されることができる。
【0027】
通常、従来の通信システムがサポートする接続数は、限られており、実現も容易であるが、通信技術の発展に伴い、モバイル通信システムは、従来の通信だけでなく、機器間(Device to Device、D2D)通信、機械間(Machine to Machine、M2M)通信、機械タイプ通信(Machine Type Communication、MTC)、及び車両間(Vehicle to Vehicle、V2V)通信及び車のインタネット(Vehicle to everything、V2X)システムなどをもサポートする。本願の実施例は、これらの通信システムにも適用することができる。
【0028】
図4は、本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートを示す。当該方法は、
図3に示すような通信システムに適用できる。当該方法は、
端末機器は、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するための指示情報をネットワーク機器に送信するステップ402と、
ネットワーク機器は端末機器からの指示情報を受信するステップ404と、を含む。
【0029】
選択的に、ネットワーク機器は指示情報に基づいて、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件を決定する。ネットワーク機器は、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件に基づいて、アクセス可能なセルを端末機器に配置する。
【0030】
上記のように、本実施例で提供された方法では、端末機器は指示情報をネットワーク機器に送信することにより、ネットワーク機器は、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を決定することができ、さらに端末機器に合理的なセルを配置し、端末機器が追加の帯域外放射要件をサポートしない場合、セルアクセス失敗の問題が発生することを回避する。
【0031】
上記の実施例は、少なくとも3つの異なる実施形態が存在する。
形態1では、端末機器からネットワーク機器に指示情報を積極的に報告する。
形態2では、ネットワーク機器から端末機器に問い合わせ要求を送信し、端末機器はネットワーク機器に指示情報を携える問い合わせフィードバックを送信する。
形態3では、端末機器は、セルアクセス失敗が発生したとき、失敗原因値に指示情報を報告する。
【0032】
上記の形態1について
図5は、本願の別の例示的な実施例で提供される情報指示方法のフローチャートを示す。当該方法は、
図3に示すような通信システムに適用できる。当該方法は、ステップ502とステップ504を含む。
【0033】
ステップ502において、端末機器はネットワーク機器に第1の指示情報を送信し、第1の指示情報は、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットマップを含む。
【0034】
選択的に、ビットマップにはnビットが含まれ、各ビットは、1つの追加の帯域外放射要件に対応する。即ち、nビットは、n種の追加の帯域外放射要件と一々に対応する。ビットの値が第1の値である場合、端末機器が当該ビットに対応する追加の帯域外放射要件をサポートすることを表し、ビットの値が第2の値である場合、端末機器が当該ビットに対応する追加の帯域外放射要件をサポートしないことを表す。
【0035】
例示的に、第1の値は1、第2の値は0である。或いは、第1の値は0、第2の値が1である。
【0036】
例示的に、報告フォーマットは、以下の表2に示すように(8ビットを例として)、ビットマップを通じて周波数帯域Aで端末機器がサポートするネットワークシグナリング(Network Signaling、NS)値を指示することができる。端末機器が現在のタイプの追加の帯域外放射要件をサポートする場合、対応するビットを1に設定し、そうでなければ0に設定する。各ビットが表す具体的なネットワークシグナリング値及び対応する追加の帯域外放射要件は、予め定義された方法又は直接に3GPP標準における特定の表に対応する方法などによって明確にすることができる。
【0037】
例えば、端末機器1は、ネットワークシグナリング値NS_Xが3GPP標準に導入される前の端末機器であり、NS_Xをサポットしなく、周波数帯域Aで報告するネットワークシグナリング能力は11110000である。端末機器2は、ネットワークシグナリング値NS_Xが3GPP標準に導入された後の端末であり、端末機器2が周波数帯域Aで報告するネットワークシグナリング能力は11111000である。
【0038】
【0039】
選択的に、第1の指示情報は、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリングに携えられる。
【0040】
ステップ504では、ネットワーク機器は端末機器からの第1の指示情報を受信する。
【0041】
選択的に、ネットワーク機器は、端末機器からのRRCシグナリングを受信し、当該RRCシグナリングは第1の指示情報を携え、第1の指示情報は、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットマップを含む。
【0042】
選択的に、ネットワーク機器は第1の指示情報に基づいて、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件を決定する。ネットワーク機器は、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件に基づいて、アクセス可能なセルを端末機器に配置する。
【0043】
上記のように、本実施例で提供された方法はビットマップによって、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を表し、ビットマップに必要なビット数が少ないため、エアインターフェースリソースのオーバーヘッドを節約することができる。
【0044】
図6は、本願の別の例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートを示す。当該方法は、
図3に示すような通信システムに適用できる。当該方法は、ステップ602とステップ604を含む。
【0045】
ステップ602では、端末機器は、ネットワーク機器に第2の指示情報を送信し、第2の指示情報は、通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号を含み、当該通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号は、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0046】
選択的に、端末機器は、自身がサポートする通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号を報告することにより、満足できる追加の帯域外放射要件を基地局に知らせる。
【0047】
端末機器は設計生産が完了した後、端末機器がサポートできる3GPPプロトコルバージョンが明確であるため、例えば38.101-1 v15.7.0プロトコルバージョンであれば、端末機器は、当該プロトコルバージョンに対応する追加の帯域外放射要件を満たすことができる。ここで、38.101は文書番号であり、v15.7.0は完全なバージョン番号である。ここで、文書番号は5桁で、前の2桁(38)は文書シリアル番号で、後の3桁(101)は末尾番号である。完全なバージョン番号は、凍結(Release)された3級バージョン番号を含み、V15は第1級バージョン番号、7は第2級バージョン番号、0は第3級バージョン番号である。
【0048】
関連技術では、端末機器は、自身がサポートする文書番号と第1級バージョン番号のみ、例えば3GPP v15バージョンをネットワーク機器に報告し、ネットワーク機器は、端末機器がサポートするのはv15.7.0であるかv15.8.0などであるかを知ることができなく、即ち端末機器がサポートする子級バージョン番号を知ることができない。追加の帯域外放射要件は、ある子級バージョン番号の3GPP標準バージョンに導入される可能性があり、例えば追加の帯域外放射要件NS_Xはv15.8.0バージョンに導入され、v15.7.0バージョンについて、この追加の帯域外放射要件NS_Xをサポートしない。端末機器はv15.7.0バージョンの設計に従うと、追加の帯域外放射要件NS_Xを満たすことができない。ネットワーク機器は、端末機器に周波数帯域Aを配置し、且つ当該セルでNS_Xに関するネットワーク機器シグナリングをブロードキャストすれば、端末機器は当該セルにアクセスできない。
【0049】
このため、端末機器は、自身がサポートする文書番号と完全なバージョン番号、例えば38.101-1、38.101-2、38.101-3のバージョン番号を報告することにより、端末機器がサポートできる各周波数帯域の追加の帯域外放射要件をネットワーク機器に暗黙的に知らせる。これらの通信プロトコルには、各周波数帯域で満足すべき追加の帯域外放射要件が明確にリストされているので、ネットワーク機器は、端末機器が満足する通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号を受信した後、端末機器にセルを配置する必要があるかどうかを知ることができ、当該セルは、周波数帯域Aに位置して、追加の帯域外放射要件NS_Xをブロードキャストする。
【0050】
選択的に、第2の指示情報はRRCシグナリングに携えられる。当該RRCシグナリングは、端末の無線アクセス能力を報告するためのRRCであってもよい。端末機器は、第2の指示情報を無線アクセス能力に携える。
【0051】
一例では、AccessStratumRFFR1Releaseは38.101-1規範バージョン番号を表すために用いられ、AccessStratumRFFR2Releaseは38.101-2規範バージョン番号を表すために用いられ、AccessStratumRFENDCReleaseは38.101-3規範バージョン番号を表すために用いられる。もちろん、1つシグナリングで複数の「文書番号+完全なバージョン番号」を報告してもよい。他の必要があれば、他の「文書番号+完全なバージョン番号」を一緒にネットワーク機器に報告することもできる。対応するRRCシグナリング内容は以下の通りである。
UE-NR-Capability ::= SEQUENCE {
……
accessStratumRFRelease AccessStratumRFRelease, OPTIONAL
……
}
=>
AccessStratumRFRelease ::= SEQUENCE {
……
AccessStratumRFFR1Release AccessStratumRFFR1Release, OPTIONAL
AccessStratumRFFR2Release AccessStratumRFFR2Release, OPTIONAL
AccessStratumRFENDCRelease AccessStratumRFENDCRelease, OPTIONAL
……
}
【0052】
ステップ604では、ネットワーク機器は、端末機器からの第2の指示情報を受信する。
【0053】
選択的に、ネットワーク機器は端末機器からのRRCシグナリングを受信することでは、当該RRCシグナリングには端末の無線アクセス能力を携え、当該無線アクセス能力は第2の指示情報を携え、第2の指示情報は、端末機器がサポートする通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号を含み、当該通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号は、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0054】
選択的に、ネットワーク機器は第2の指示情報に基づいて、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件を決定する。ネットワーク機器は、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件に基づいて、アクセス可能なセルを端末機器に配置する。
【0055】
上記のように、本実施例で提供される方法は、文書番号と完全なバージョン番号を通じて端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を暗黙的に示し、1つの文書番号と完全なバージョン番号は、端末機器がサポートする複数の追加の帯域外放射要件を同時に示すことができ、必要なビット数が少ないので、エアインターフェースリソースのオーバーヘッドを節約することができる。
【0056】
次に、文書番号と完全なバージョン番号は無線アクセス能力に携えられるので、新たなRRCシグナリングを追加的に設計する必要がなく、通信システムのシステム設計を簡素化することもできる。
【0057】
図7は、本願の別の例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートを示す。当該方法は
図3に示すような通信システムに適用できる。当該方法は、ステップ702とステップ704を含む。
【0058】
ステップ702では、端末機器はネットワーク機器に第3の指示情報を送信し、第3の指示情報には多重化されるk個のビットがあり、k個のビットは、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットであり、kは正の整数である。
【0059】
凍結された通信プロトコルでは、いくつかのシグナリングの情報ビット位が定義されている。これらの情報ビットは、既知の指示の意味又は予約ビットの意味を有するが、これらの情報ビットの使用率は低い。ここで、「予約ビットの意味」とは、凍結された通信プロトコルにおいて、当該ビットに対して具体的な指示の意味を定義せず、将来の通信プロトコルにおいて当該ビットに対して具体的な指示の意味を定義することを意味する。
【0060】
本実施例は、第3の指示情報におけるk個のビットを多重化し、k個のビットは、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットであり、kは正の整数である。
【0061】
ここで、第3の指示情報は既知の意味を持つシグナリングであり、k個のビットは既知の意味を(ある情報又は予約ビットを指示する)を持つビットである。しかし、このk個のビットはあまり使われていないので、本実施例では、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために多重化される。
【0062】
選択的に、第3の指示情報は、端末能力を報告するためのシグナリングであり、例えば第3の指示情報は、修正された最大電力削減(Maximum Power Reduction、MPR)行為(modifiedMPR-Behaviour)を含み、修正されたMPR行為における8ビットは、能力報告に使用される場合が少ない。したがって、修正されたMPR行為における8ビットを多重化して、その意味を拡張して端末がサポートするネットワークシグナリング値又は「文書番号+完全なバージョン番号」を指示し、さらにネットワーク機器に端末機器がサポートする帯域外漏れ要件を知らせる。
【0063】
選択的に、第3の指示情報における多重化されたk個のビットは、
修正されたMPR行為シグナリングにおける修正されたMPR行為を指示するための第1のビット、
又は、修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける第1のビット以外の全て又は一部の予約ビット、
又は、修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける第1のビット、及び全て又は一部の予約ビットを含む。
【0064】
例示的に、修正されたMPR行為シグナリングは周波数帯域に基づいて報告されたものである。即ち
n41周波数帯域について、修正されたMPR行為シグナリングは、最下位2ビットを0又は1に設定する意味を定義し、即ち、最下位2ビットは第1のビットであり、残りの6ビットは予約ビットである。
n71周波数帯域について、修正されたMPR行為シグナリングは、最下位1ビットを0又は1に設定する意味を定義し、即ち、最下位1ビットは第1のビットであり、残りの7ビットは予約ビットである。他の周波数帯域については定義されておらず、8ビットはすべて予約ビットである。
【0065】
一例において、以下の表3の報告形態を用いて報告する。
【表3】
【0066】
選択的に、n71周波数帯域を例にとって、表3において、1番目のビット(第1のビット)以外のビットは予約ビットであり、7つの予約ビットは、端末がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。予約ビットのビットの値が第1の値である場合、端末機器が当該ビットに対応する追加の帯域外放射要件をサポートすることを意味し、予約ビットのビットの値が第2の値である場合、端末機器が当該ビットに対応する追加の帯域外放射要件をサポートしないことを意味する。
【0067】
例示的に、第1の値は1であり、第2の値は0である。或いは、第1の値は0であり、第2の値は1である。
【0068】
別の例では、修正されたMPR行為シグナリングにおける8番目のビットは、現在の修正されたMPR行為シグナリングの指示タイプを指示するために用いられる。8番目のビットの値が1(多重化指示タイプに属する)である場合、修正されたMPR行為シグナリングにおける1~7番目のビットは、端末がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられ、8番目のビットの値が0(多重化指示タイプに属しない)である場合、修正されたMPR行為シグナリングにおける1番目のビットは、修正されたMPR行為を指示するために用いられ、残りの2~6番目のビットは予約ビットである。
【0069】
別の例では、修正されたMPR行為シグナリングにおける8番目のビットは、現在の修正されたMPR行為シグナリングの指示タイプを指示するために用いられる。8番目のビットの値が1(多重化指示タイプに属する)である場合、修正されたMPR行為シグナリングにおける1~7番目のビットは、端末がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられ、8番目のビットの値が0(多重化指示タイプに属しない)である場合、修正されたMPR行為シグナリングにおける1番目のビットは、修正されたMPR行為を指示するために用いられ、残りの2~6番目のビットは、端末がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0070】
即ち、第3の指示情報における多重化されたk個のビットは、修正されたMPR行為シグナリングにおける第1のビット及び予約ビットにおける全て又は一部のビットであってもよく、本願の実施例はこれに限定されない。
【0071】
選択的に、修正されたMPR行為は、RRCシグナリング内に携えられ、UE無線アクセス能力の一部である。修正されたMPR行為は、RRCシグナリングにおいて、名称が無線周波数パラメータ(Radio Frequency-Parameter、RF-Parameter)である情報ユニットIEに含まれる(RF-Parameterは、RF関連の能力をNR運用のために伝達するために使用されるものである(The IE RF-Parameters is used to convey RF-related capabilities for NR operation.)):RF-Parameters->BandNR->modifiedMPR-Behaviour。
【0072】
ステップ704では、ネットワーク機器は、端末機器からの第3の指示情報を受信する。
【0073】
選択的に、ネットワーク機器は端末機器からの第3の指示情報を受信し、第3の指示情報には多重化されたk個のビットが存在し、k個のビットは、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットであり、kは正の整数である。選択的に、ネットワーク機器は端末機器からのRRCシグナリングを受信し、当該RRCシグナリングは第3の指示情報を携える。
【0074】
選択的に、第3の指示情報における多重化されたk個のビットは、
修正されたMPR行為シグナリングにおける、修正されたMPR行為を指示するための第1のビット、
又は、修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける第1のビット以外の全て又は一部の予約ビット、
又は、修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける第1のビット、及び全て又は一部の予約ビットを含む。
【0075】
選択的に、ネットワーク機器は第3の指示情報に基づいて、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件を決定する。ネットワーク機器は、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件に基づいて、アクセス可能なセルを端末機器に配置する。
【0076】
上記のように、本実施例で提供された方法は、既存の意味を有するシグナリングにおけるk個のビットを多重化することにより、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示し、新たなRRCシグナリングを追加的に設計する必要がなく、通信システムのシステム設計を簡略化することができる。
【0077】
上記の形態2について
図8は、本願の別の例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートを示す。当該方法は
図3に示すような通信システムに適用できる。当該方法は、ステップ802、ステップ804、ステップ806及びステップ808を含む。
【0078】
ステップ802では、ネットワーク機器は端末機器に、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を問い合わせるための問い合わせ要求を送信する。
選択的に、ネットワーク機器は端末機器にキャリア又はセルを配置する前に、端末機器に問い合わせ要求を送信する。
【0079】
ステップ804では、端末機器はネットワーク機器からの問い合わせ要求を受信する。
【0080】
ステップ806では、端末機器はネットワーク機器に、指示情報を含む問い合わせフィードバックを送信する。
【0081】
1つの設計では、問い合わせ要求は、n個の第1のネットワークシグナリング値を携え、各第1のネットワークシグナリング値は、追加の帯域外放射要件を指示するために用いられ、問い合わせフィードバックは、n個の第1のネットワークシグナリング値に対応するn個のフィードバック情報を携え、フィードバック情報は確認フィードバック又は拒否フィードバックである。
【0082】
図9に示すように、ネットワーク機器は、端末機器が周波数帯域Aでのすべての第1のNSシグナリング値(NS_a、NS_b、NS_c、NS_d、NS_X)をサポートするかどうかを問い合わせ、端末機器は、各第1のNSシグナリング値に対応する確認フィードバック又は拒否フィードバックをネットワーク機器にフィードバックする。例示的に、確認フィードバックは、値が1であるビットであり、拒否フィードバックは、値が0であるビットである。
【0083】
別の設計では、問い合わせ要求は第2のネットワークシグナリング値を携えなく、問い合わせフィードバックは、m個の第2のネットワークシグナリング値を携え、各第2のネットワークシグナリング値は、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0084】
図10に示すように、ネットワーク機器は、端末機器が周波数帯域A上でサポートするすべてのNSシグナリング値を問い合わせ、端末機器は、周波数帯域A上でサポートするm個の第2のNSシグナリング値、例えば(NS_a、NS_b、NS_c、NS_d、NS_X)をネットワーク機器にフィードバックする。
【0085】
ステップ808では、ネットワーク機器は端末機器からの問い合わせフィードバックを受信する。
【0086】
選択的に、ネットワーク機器は、端末機器からの問い合わせフィードバックを受信する。
【0087】
選択的に、ネットワーク機器は問い合わせフィードバックに基づいて、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件を決定する。ネットワーク機器は、端末機器がサポートする1つ又は複数の追加の帯域外放射要件に基づいて、アクセス可能なセルを端末機器に配置する。
【0088】
即ち、端末機器は、対応する周波数帯域及びネットワークシグナリング値をサポットする場合、ネットワーク機器は、対応するキャリアの配置を継続的に行うことができ、サポットしない場合、ネットワーク機器は、対応するキャリアの配置を行わない。
【0089】
上記のように、本実施例で提供される方法では、端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件をネットワーク機器によって端末機器に積極的に問い合わせることができ、キャリア又はセルを配置する必要がない端末機器に対しては、報告する必要がなく、ネットワーク機器が受信する必要があるシグナリング数を減らし、エアインターフェースリソースを節約する。
【0090】
上記の形態3について
図11は、本願の1つの例示的な実施例によって提供される情報指示方法のフローチャートを示す。当該方法は
図3に示すような通信システムに適用できる。当該方法は、ステップ1120とステップ1140を含む。
【0091】
ステップ1120では、端末機器は、セルへのアクセスに失敗した場合、ネットワーク機器に失敗原因指示情報を送信する。
【0092】
当該形態3では、ネットワーク機器は初期アクセス時に、そのサポートするネットワークシグナリング値能力を報告せず、且つネットワーク機器はセカンダリセルを配置する前に端末能力を問い合わせないので、潜在的にセカンダリセルの配置が失敗する可能性がある。
【0093】
例えば、ネットワーク機器は周波数帯域Aを端末に配置し、周波数帯域Aに属するセルのシステムブロードキャストは、追加の帯域外放射指示NS_a、NS_b、NS_c、NS_d、NS_Xをブロードキャストする。端末機器は、周波数帯域AでブロードキャストされたNS_Xシグナリング値をサポートしないので、当該セルがアクセス禁止状態であると見なされる。
【0094】
端末機器は、当該セルにアクセスできない失敗原因値を基地局に報告し、即ち、追加の帯域外放射指示NS_Xをサポットしない。
【0095】
ここで、失敗原因指示情報は、失敗原因値を含み、失敗原因値は、端末機器がサポートしない追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0096】
ステップ1140では、ネットワーク機器は端末機器からの失敗原因指示情報を受信する。
選択的に、ネットワーク機器は端末機器からの失敗原因指示情報を受信する。
【0097】
選択的に、ネットワーク機器は、失敗原因指示情報における失敗原因値に基づいて、端末機器がサポートしない1つ又は複数の追加の帯域外放射要件を決定する。ネットワーク機器は、端末機器がサポートしない1つ又は複数の追加の帯域外放射要件に基づいて、アクセス可能なセルを端末機器に配置する。
【0098】
上記のように、本実施例で提供された方法は、セルアクセスに失敗した場合にのみ、端末機器によってネットワーク機器に失敗原因値を報告し、セルアクセスに失敗しない端末機器が報告する必要がなく、ネットワーク機器が受信する必要があるシグナリングの数を減らし、エアインターフェースリソースを節約する。
【0099】
図12は、本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示装置のブロック図を示す。当該装置は、送信モジュール1220と受信モジュール1240を含む。
【0100】
送信モジュール1220は、指示情報をネットワーク機器に送信するために用いられ、前記指示情報は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0101】
一選択可能な実施例では、前記送信モジュール1220は、前記ネットワーク機器に第1の指示情報を送信するために用いられ、前記第1の指示情報は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットマップを含む。
【0102】
一選択可能な実施例では、前記第1の指示情報は、無線リソース制御RRCシグナリングに携えられる。
【0103】
一選択可能な実施例では、前記送信モジュール1220は、前記ネットワーク機器に第2の指示情報を送信するために用いられ、前記第2の指示情報は通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号を含み、前記通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0104】
一選択可能な実施例では、前記第2の指示情報は前記端末機器の無線アクセス能力に携えられる。
【0105】
一選択可能な実施例では、前記送信モジュール1220は、前記ネットワーク機器に第3の指示情報を送信するために用いられ、前記第3の指示情報には多重化されたk個のビットがあり、前記k個のビットは、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられるビットであり、kは正の整数である。
【0106】
一選択可能な実施例では、前記第3の指示情報における多重化されたk個のビットは、
修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける、修正された最大電力削減MPR行為を指示するための第1のビット、
又は、前記修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける前記第1のビット以外の全て又は一部の予約ビット、
又は、前記修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける前記第1のビット、及び全て又は一部の前記予約ビットを含む。
【0107】
一選択可能な実施例では、受信モジュール1240は、前記ネットワーク機器からの問い合わせ要求を受信するために用いられ、前記問い合わせ要求は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を問い合わせるために用いられ、
前記送信モジュール1220は、前記ネットワーク機器に問い合わせフィードバックを送信するために用いられ、前記問い合わせフィードバックは前記指示情報を含む。
【0108】
一選択可能な実施例では、前記問い合わせ要求は、n個の第1のネットワークシグナリング値を携え、各前記第1のネットワークシグナリング値は、1つの追加の帯域外放射要件を指示するするために用いられ、前記問い合わせフィードバックは、前記n個の第1のネットワークシグナリング値に対応するn個のフィードバック情報を携え、前記フィードバック情報は確認フィードバック又は拒否フィードバックであり、nは正の整数であり、
又は、
前記問い合わせフィードバックは、m個の第2のネットワークシグナリング値を携え、各前記第2のネットワークシグナリング値は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられ、mは正の整数である。
【0109】
一選択可能な実施例では、前記送信モジュール1220は、セルアクセスに失敗した場合、前記ネットワーク機器に失敗原因指示情報を送信するために用いられ、前記失敗原因指示情報は失敗原因値を含み、前記失敗原因値は、前記端末機器がサポートしない追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0110】
図13は、本願の一例示的な実施例によって提供される情報指示装置のブロック図を示す。当該装置は、受信モジュール1320と送信モジュール1340を含む。
【0111】
受信モジュール1320は、端末機器からの指示情報を受信するために用いられ、前記指示情報は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0112】
一選択可能な実施例では、前記受信モジュール1320は、前記端末機器からの第1の指示情報を受信するために用いられ、前記第1の指示情報は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するためのビットマップを含む。
【0113】
一選択可能な実施例では、前記第1の指示情報はRRCシグナリングに携えられる。
【0114】
一選択可能な実施例では、前記受信モジュール1320は、前記端末機器からの第2の指示情報を受信するために用いられ、前記第2の指示情報は、通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号を含み、前記通信プロトコルの文書番号と完全なバージョン番号は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0115】
一選択可能な実施例では、前記第2の指示情報は前記端末機器の無線アクセス能力に携えられる。
【0116】
一選択可能な実施例では、前記受信モジュール1320は、前記端末機器からの第3の指示情報を受信するために用いられ、前記第3の指示情報には多重化されたk個のビットがあり、前記k個のビットは、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を指示するために用いられるビットであり、kは正の整数である。
【0117】
一選択可能な実施例では、前記第3の指示情報における多重化されたk個のビットは、
修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける、修正された最大電力削減MPR行為を指示するための第1のビット、
又は、前記修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける前記第1のビット以外の全て又は一部の予約ビット、
又は、前記修正された最大電力削減MPR行為シグナリングにおける前記第1のビット、及び全て又は一部の前記予約ビットを含む。
【0118】
一選択可能な実施例では、送信モジュール1340は、前記端末機器に問い合わせ要求を送信するために用いられ、前記問い合わせ要求は、前記端末機器がサポートする追加の帯域外放射要件を問い合わせるために用いられ、
前記受信モジュール1320は、前記端末機器からの問い合わせフィードバックを受信するために用いられ、前記問い合わせフィードバックは前記指示情報を含む。
【0119】
一選択可能な実施例では、前記問い合わせ要求は、n個の第1のネットワークシグナリング値を携え、各前記第1のネットワークシグナリング値は、1つの追加の帯域外放射要件を指示するするために用いられ、前記問い合わせフィードバックは、前記n個の第1のネットワークシグナリング値に対応するn個のフィードバック情報を携え、前記フィードバック情報は確認フィードバック又は拒否フィードバックであり、nが正の整数であり、
又は、
前記問い合わせフィードバックはm個の第2のネットワークシグナリング値を携え、各前記第2のネットワークシグナリング値は、前記端末機器がサポートする1つの追加の帯域外放射要件を指示するために用いられ、mが正の整数である。
【0120】
一選択可能な実施例では、前記受信モジュール1320は、前記端末機器からの失敗原因指示情報を受信するために用いられ、前記失敗原因指示情報は前記端末機器がセルアクセスに失敗した時の失敗原因値を含み、前記失敗原因値は前記端末機器がサポートしない追加の帯域外放射要件を指示するために用いられる。
【0121】
図14は、本願の一例示的な実施例によって提供される通信機器(ネットワーク機器又は端末機器)の構成概略図を示し、当該通信機器は、プロセッサ101、受信機102、送信機103、メモリ104及びバス105を含む。
【0122】
プロセッサ101は、1つ又は1つ以上の処理コアを含み、プロセッサ101はソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することにより、様々な機能アプリケーション及び情報処理を実行する。
【0123】
受信機102と送信機103は1つの通信コンポーネントとして実現されてもよく、当該通信コンポーネントは1つの通信チップであってもよい。
【0124】
メモリ104は、バス105を介してプロセッサ101に接続される。
【0125】
メモリ104は少なくとも1つの命令を記憶するために用いられてもよく、プロセッサ101は当該少なくとも1つの命令を実行することで、上記の方法実施例における各ステップを実現するために用いられる。
【0126】
なお、メモリ104は、任意のタイプの揮発性又は不揮発性記憶機器又はそれらの組み合わせによって実現されてもよく、揮発性又は不揮発性記憶機器は、磁気ディスク又は光ディスク、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory,EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory,EPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory、SRAM)、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable Read-Only Memory,PROM)を含むが、これらに限定されない。
【0127】
例示的な実施例では、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータで読み取り可能な記憶媒体には、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットが記憶され、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセット又は命令セットは、プロセッサによってロードされて実行されることで、上記の各方法実施例で提供された端末機器によって実行される情報指示方法、又はネットワーク機器によって実行される情報指示方法を実現する。
【0128】
当業者は、上記の実施例の全て又は一部のステップがハードウェアによって完成されてもよく、プログラムを介して関連するハードウェアを命令することにより完成されてもよいことを理解することができ、前記プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、以上で言及された記憶媒体は読み取り専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスクなどであってもよい。
【0129】
以上の内容は、本願の選択可能な実施例に過ぎず、本願を制限するためのものではなく、本願の精神と原則の範囲内で行われた任意の変更、均等な置換、改善等は、本願の保護範囲内に含まれるべきである。