(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】パーソナルケア形態におけるアゾキシストロビンの効力
(51)【国際特許分類】
A61K 8/49 20060101AFI20241022BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20241022BHJP
A61Q 5/12 20060101ALI20241022BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20241022BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20241022BHJP
A61Q 9/02 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
A61K8/49
A61Q5/02
A61Q5/12
A61Q19/00
A61Q19/10
A61Q9/02
(21)【出願番号】P 2022574689
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(86)【国際出願番号】 US2020065813
(87)【国際公開番号】W WO2021262229
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2022-12-05
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エリック スコット ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ジャネット アンシア リチャーズ
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー マーク ワイズ
(72)【発明者】
【氏名】デボラ ダブリュ.チャン
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ パトリック ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】タマラ リン カテリーノ
【審査官】田中 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-511638(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0135932(US,A1)
【文献】特表2019-536775(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0324402(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
A61P 1/00-43/00
C11D 1/00-19/00
A01N 1/00-65/48
A01P 1/00-23/00
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/KOSMET(STN)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体粒子の形態のアゾキシストロビンを含むパーソナルケア組成物であって、
前記組成物は少なくとも0.05%のアゾキシストロビン
を含み、前記組成物は、頭皮に対する0.01μg/cm
2を超える
量のアゾキシストロビンの付着を提供する、パーソナルケア組成物。
【請求項2】
μg/cm
2当たりより少ない頭皮付着を有する少なくとも0.5%のアゾキシストロビンの抗真菌効力が、μg/cm
2当たりより多い頭皮付着を有する少なくとも1%のアゾキシストロビンの抗真菌効力に等しい、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項3】
アゾキシストロビンが、0.05%~2%存在する、
請求項1または2に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項4】
アゾキシストロビンが、0.1%~1%存在する、
請求項3に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項5】
アゾキシストロビンを含み、0.25%のアゾキシストロビンが、85%を超える真菌の減少をもたらす、
請求項1~4のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項6】
0.5%~10%のアゾキシストロビンが、95%を超える真菌の減少をもたらす、
請求項5に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項7】
1%のアゾキシストロビンが、95%を超える真菌の減少をもたらす、
請求項6に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項8】
0.5%のアゾキシストロビンが、1%の硫化セレンよりも大きな真菌の減少をもたらす、
請求項1~7のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項9】
アゾキシストロビンが、異なる形態の組成物に配合されたときに、マラセジアに対して5ppm未満の最小阻害濃度(MIC)をもたらす、
請求項1~8のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項10】
アゾキシストロビンの粒径が5マイクロメートル以下である、
請求項1~9のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項11】
アゾキシストロビンの粒径が0.5マイクロメートル~5マイクロメートルである、
請求項10に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項12】
アゾキシストロビンの粒径が1マイクロメートル~3マイクロメートルである、
請求項11に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項13】
アゾキシストロビンの粒径が5マイクロメートル超である、
請求項1~9のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項14】
アゾキシストロビンの粒径が、100マイクロメートル未満である、請求項13に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項15】
アゾキシストロビンの粒径が、10マイクロメートル~80マイクロメートルである、
請求項14に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項16】
アゾキシストロビンの粒径が、30マイクロメートル~50マイクロメートルである、
請求項15に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項17】
アゾキシストロビンの粒径が、100マイクロメートル以上である、
請求項1~9のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項18】
アゾキシストロビンの粒径が100マイクロメートル~150マイクロメートルである、
請求項17に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項19】
前記パーソナルケア組成物が、シャンプー、リンスオフコンディショナー、リーブオントリートメント、ドライシャンプーエアロゾルスプレー;非エアロゾルドライシャンプースプレー;非エアロゾルフォーム;ドライシャンプーフォーム、ムース;スタイリングペースト、ゲル、又はミルク、及びこれらの混合物からなる群から選択される、
請求項1~18のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項20】
前記パーソナルケア組成物が、単回単位用量である、
請求項1~19のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項21】
前記パーソナルケア組成物が、水性クレンジング相及び液相を有するパーソナルケアクレンジング組成物、クレンジングボディウォッシュ;液体ハンドウォッシュ、又は固形石鹸、及びこれらの混合物からなる群から選択される、
請求項1~20のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項22】
前記パーソナルケア組成物が界面活性剤を含む、
請求項1~21のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項23】
前記パーソナルケア組成物が、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、若しくは双性イオン性界面活性剤、又はこれらの混合物を含む、
請求項1~21のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項24】
前記パーソナルケア組成物がポリマーを更に含む、
請求項1~23のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項25】
前記パーソナルケア組成物がカチオン性ポリマーを更に含む、
請求項1~23のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項26】
前記パーソナルケア組成物がコンディショニング剤を更に含む、
請求項1~25のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項27】
前記パーソナルケア組成物がシリコーンコンディショニング剤を更に含む、
請求項1~25のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項28】
フケ状態を改善するための、
請求項1~27のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物中のアゾキシストロビンの使用。
【請求項29】
フケの減少のための、
請求項1~27のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物中のアゾキシストロビンの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプー、コンディショナー、リーブオントリートメント、ドライシャンプー、単回単位用量、及びパーソナルクレンジング組成物などのパーソナルケア形態から送達されるアゾキシストロビンを対象とする。
【背景技術】
【0002】
パーソナルケア製品は、皮膚及び頭皮の表面に活性物質を送達することによって、消費者の頭皮及びスキンケアの必要性に解決策を提供する。これらの利点としては、感受性皮膚又は頭皮のフケ防止効果、かゆみ緩和、保湿、又は汚損が挙げられる。重要な必要性は、強力な活性物質を利用して消費者に最も強い利益を提供することであるが、これらの活性物質は、多くの場合、臭気又は色などの消費者受容において美容的なトレードオフを伴う。硫化セレンは、頭皮及び皮膚の利益を提供するために非常に強力かつ有効な活性物質とみなされるが、強い亜硫酸臭気及び明るい橙色を伴う。驚くべきことに、アゾキシストロビンがパーソナルケア製品と同等の効力を有し、更により驚くべきことは、臭気又は色の美容的な問題を有しないことが見出された。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、少なくとも約0.05%のアゾキシストロビンが、約0.01μg/cm2を超える付着を提供する、アゾキシストロビンを含むパーソナルケア組成物を対象とする。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本明細書は、本発明を具体的に示しかつ明確に特許請求する特許請求の範囲で完結するが、本発明は以下の説明によってより深く理解されると考えられる。
【0005】
本発明は、本明細書に記載される本発明の必要不可欠な要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるあらゆる追加的な若しくは任意選択の成分、構成要素、又は制限事項を含むことができ、これらからなることができ、又はこれらから本質的になることができる。
【0006】
特に指定がない限り、本明細書において使用する全ての百分率及び比率は、組成物全体の重量基準である。特に指示がない限り、全ての測定は周囲条件で実施されるものと理解され、「周囲条件」とは、約25℃、約1気圧未満、及び約50%の相対湿度(relative humidity、RH)における条件を意味する。全ての数値範囲は、より狭い範囲を含む。記述された上下の範囲限界は組み合わせ可能であり、明示的に記述されていない更なる範囲を作る。
【0007】
本発明の組成物は、本明細書に記載の必須成分及び任意選択の成分を含むことができ、それらから本質的になることができ、又はそれらからなることができる。本明細書で使用するとき、「~から本質的になる」とは、組成物又は成分が、追加成分を含み得るが、追加成分が、特許請求される組成物又は方法の基本的及び新規な特性を実質的に変えない場合に限ることを意味する。
【0008】
組成物に関連して使用される「適用する」又は「適用」は、本発明の組成物を毛髪などの角質組織上に適用する又は広げることを意味する。
【0009】
「皮膚科学的に許容可能な」とは、記載される組成物又は成分が、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの皮膚組織と接触させて使用するのに好適であることを意味する。
【0010】
「安全かつ有効な量」とは、有益な効果を有意に誘導するのに十分な化合物又は組成物の量を意味する。
【0011】
組成物に関する「リーブオン」は、塗布して、角質組織上に付着させたままにすることが意図される組成物を意味する。これらのリーブオン組成物は、毛髪に塗布されて、続けて(数分以内に)洗浄、すすぎ、又は拭いなどのいずれかにより除去される組成物とは区別されるべきである。リーブオン組成物では、シャンプー、リンスオフコンディショナー、洗顔料、手洗浄剤、ボディウォッシュ、又は身体用洗浄剤などのリンスオフ用途を除外する。リーブオン組成物は、洗浄用界面活性剤又は洗浄性界面活性剤を実質的に含まなくてよい。例えば、「リーブオン組成物」は、少なくとも15分間、角質組織上に残存させたままにしておくことができる。例えば、リーブオン組成物は、1%未満の洗浄性界面活性剤、0.5%未満の洗浄性界面活性剤、又は0%の洗浄性界面活性剤を含むことができる。しかしながら、本組成物は、毛髪に局所的に塗布したときに、任意の顕著な洗浄効果をもたらすことを意図するものではない、乳化剤、分散剤、又は他の加工用界面活性剤を含有してもよい。
【0012】
「可溶性」とは、25℃及び圧力1atmにおいて、少なくとも約0.1gの溶質が100mlの溶媒に溶解することを意味する。
【0013】
特に記述のない限り、百分率は全て、組成物全体の重量基準である。特に記載のない限り、全ての比率は重量比である。全ての範囲は、端点を含み、組み合わせ可能である。有効桁数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。用語「分子量」又は「M.Wt.」は、本明細書で使用するとき、特に記載のない限り、重量平均分子量を指す。重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定することができる。「QS」は、100%とするために十分な量を意味する。
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「実質的に含まない(substantially free of)」又は「実質的に含まない(substantially free from)」は、組成物の総重量基準で、約1%未満、又は約0.8%未満、又は約0.5%未満、又は約0.3%未満、又は約0%を意味する。
【0015】
本明細書で使用するとき、「毛髪」は、頭皮の毛、顔面の毛及び身体の毛を含めた、哺乳動物の毛、具体的にはヒトの頭部及び頭皮上の毛を意味する。
【0016】
「化粧品として許容可能な」とは、本明細書で使用するとき、記載されている組成物、配合物、又は成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの角質組織と接触させて使用するのに好適であることを意味する。本明細書に記載され、角質組織に直接適用するという目的を有する全ての組成物は、化粧品として許容可能であるものに限定される。
【0017】
本明細書で使用するとき、「誘導体」としては、以下に限定されないが、所与の化合物のアミド誘導体、エーテル誘導体、エステル誘導体、アミノ誘導体、カルボキシル誘導体、アセチル誘導体、酸誘導体、塩誘導体及び/又はアルコール誘導体が挙げられる。
【0018】
本明細書で使用するとき、「ポリマー」は、2つ以上のモノマーの重合から形成される化学物質を意味する。本明細書で使用するとき、用語「ポリマー」は、モノマーの重合によって作製される全ての物質、及び天然ポリマーを含むものとする。1種類のモノマーだけで作製されるポリマーをホモポリマーと呼ぶ。2種類以上の異なるモノマーから作製されるポリマーをコポリマーと呼ぶ。異なるモノマーの分布は、統計的に計算することができ、又はブロック毎に計算することもでき、どちらの可能性も本発明に好適である。特に記述のない限り、本明細書において使用される用語「ポリマー」には、ホモポリマー及びコポリマーを含めた、あらゆる種類のポリマーが含まれる。
【0019】
製品形態
本発明のパーソナルケア組成物は、シャンプー、リンスオフヘアコンディショナー、リーブオントリートメント、パーソナルクレンジング組成物、固形石鹸又は単回単位用量、保湿剤/バルム剤を含むグルーミングの例、洗浄組成物、シェービング前組成物、及び発泡後シェービングゲルであり得る。
【0020】
アゾキシストロビン及び他のストロビルリン系化合物(strobilurins)
アゾキシストロビン、CAS番号:131860-33-8、IUPAC:メチル-(E)-(2-{2-[6-(2-シアノフェノキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-フェニル}-3-メトキシアクリレートは、ストロビルリン系化合物のクラスに属する農業用殺菌剤である。ストロビルリン系化合物は、Strobilurus tenacellus及びOudemansiella mucidaなどの様々なBasidiomycete真菌によって生合成されるか、又は天然のストロビルリンをモデルにして、主要なβ-メトキシアクリレート担毒体を保持して合成される。合成されたストロビルリン系化合物の中には、修飾担毒体、例えばメチルメトキシイミノアセテート又はメチル-N-メトキシカルバメートを有するものもある。合成ストロビルリン系化合物の中には、アゾキシストロビン(CAS番号:131860-33-8)、クモキシストロビン(CAS番号850881-70-8)、ジモキシストロビン(CAS番号149961-52-4)、エノキサストロビン(CAS番号238410-11-2)、フルオキサストロビン(CAS番号193740-76-0)、クレソキシムメチル(CAS番号143390-89-0)、マンデストロビン(CAS番号173662-97-0)、メトミノストロビン(CAS番号133408-50-1)、オリサストロビン(CAS番号248593-16-0)、ピコキシストロビン(CAS番号117428-22-5)、ピラクロストロビン(CAS番号175013-18-0)、ピラオキシストロビン(CAS番号862588-11-2)、及びトリフロキシストロビン(CAS番号141517-21-7)もある。
【0021】
アゾキシストロビン及び他の合成ストロビルリン系化合物は、広範囲の植物真菌病を防除し、世界中の作物保護に多用されている。ストロビルリン系化合物は、ミトコンドリアの呼吸を阻害することで作用する。アゾキシストロビン及び他のストロビルリン系化合物の具体的な作用機序は、電子伝達系のシトクロムb複合体IIIのユビキノール酸化部位(Q0部位)に結合し、シトクロムbとシトクロムc1との間の電子伝達を阻害することによるものである。このような具体的な作用機序を持つ他の化合物としては、Oudemansiella mucidaから最初に単離されたoudemansinsとして知られる主要なβ-メトキシアクリレート担毒体の合成及び天然由来の誘導体、Myxococcus flavusなどの粘液細菌からの合成及び天然由来のミクソチアゾール、Stigmatella auranticaなどの粘液細菌由来のスティグマテリン、並びに合成農薬のファモキサドン及びフェナミドンなどが挙げられる。
【0022】
農業用殺菌剤としてのアゾキシストロビンは、保護作用、治癒作用、駆除作用、トランスラミナー作用、及び浸透性を有し、胞子の発芽及び菌糸の成長を阻害し、また抗胞子活性も示す。表示された散布量で、アゾキシストロビンは、数多くの植物病原菌、例えば、温帯穀物のErysiphe graminis、Puccinia spp.、Lepiosphaeria nodorum、Septoria tritici、及びPyrenophora teres;イネのPyricularia oryzae及びRhizoctonia solani;ブドウの木のPlasmopara viticola及びUncinula necator;ウリ科のSphaerotheca fuliginea及びPseudoperonospora cubensis;ジャガイモ及びトマトのPhytophthora infestans及びAlternaria solani;ピーナッツのMycosphaerella arachidis、Rhizoctonia solani、及びSclerotium rolfsii;モモのMonilinia spp、及びCladosporium carpophilum;芝生のPythium spp.及びRhizoctonia solani;バナナのMycosphaerella spp.;ピーカンのCladosporium caryigenum;柑橘類のElsinoe fawcetii、Colletotrichum spp.及びGuignardia citricarpa;コーヒーのColletotrichum spp.及びHemileia vastatrixを防除する。アゾキシストロビンは、水への溶解度が低い固体物質である。
【0023】
アゾキシストロビンの商品名には、ABOUND FLOWABLE FUNGICIDE、Aframe、Azoxystar、Azoxyzone、AZteroid 1.65 SC Fungicide、AZURE AGRICULTURAL FUNGICIDE、Endow、QUADRIS FLOWABLE FUNGICIDE、Satori Fungicide、Strobe 2L、及びWillowood Azoxy 2SCなどがある。アゾキシストロビンは、例えばSigma-Aldrich(St.Louis,MO)及びAk Scientific,Inc(Union City,CA)から市販されている。
【0024】
本発明では、パーソナルケア組成物は、約0.02%~約10%のアゾキシストロビン、約0.05%~約2%のアゾキシストロビン、約0.1%~約1%のアゾキシストロビンを含み得る。更に、パーソナルケア組成物は、約0.02%~約10%のストロビルリン、約0.05%~約2%のストロビルリン、約0.1%~約1%のストロビルリンを含み得る。
【0025】
シャンプー組成物
洗浄性界面活性剤
パーソナルケア組成物は、組成物に洗浄性能を提供する約10重量%超の界面活性剤系を含み得、組成物に洗浄性能を提供する約12重量%超の界面活性剤系であり得る。界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤、並びに/又はアニオン性界面活性剤の組み合わせ、並びに/又はアニオン性界面活性剤と両性、双性イオン性、非イオン性及びこれらの混合物からなる群から選択される共界面活性剤との組み合わせを含む。洗浄性界面活性剤の様々な例及び説明が、米国特許第8,440,605号、米国特許出願公開第2009/155383号、及び同第2009/0221463号に記載されており、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0026】
パーソナルケア組成物は、約10重量%~約25重量%、約10重量%~約18重量%、約10重量%~約14重量%、約10重量%~約12重量%、約11重量%~約20重量%、約12重量%~約20重量%、及び/又は約12重量%~約18重量%の1種以上の界面活性剤を含み得る。
【0027】
本組成物における使用に好適なアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。その他の好適なアニオン性界面活性剤は、有機の硫酸反応生成物の水溶性塩である。更に他の好適なアニオン性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化され水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物である。他の同様のアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号、同第2,486,922号、及び同第2,396,278号に記載されており、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0028】
パーソナルケア組成物にて使用される例示的なアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、C10~15パレス硫酸アンモニウム、C10~15アルキル硫酸アンモニウム、C11~15アルキル硫酸アンモニウム、デシル硫酸アンモニウム、デセス硫酸アンモニウム、ウンデシル硫酸アンモニウム、ウンデセス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、C10~15パレス硫酸ナトリウム、C10~15アルキル硫酸ナトリウム、C11~15アルキル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、デセス硫酸ナトリウム、ウンデシル硫酸ナトリウム、ウンデセス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、C10~15パレス硫酸カリウム、C10~15アルキル硫酸カリウム、C11~15アルキル硫酸カリウム、デシル硫酸カリウム、デセス硫酸カリウム、ウンデシル硫酸カリウム、ウンデセス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム及びこれらの組み合わせが挙げられる。アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム又はラウレス硫酸ナトリウムであり得る。
【0029】
本発明の組成物はまた、
a)R1O(CH2CHR3O)ySO3M、
b)CH3(CH2)zCHR2CH2O(CH2CHR3O)ySO3M、及び
c)これらの混合物
[式中、R1は、CH3(CH2)10を表し、R2は、H、又はz及びR2における炭素原子の合計が8となるように1~4個の炭素原子を含む炭化水素基を表し、R3は、H又はCH3であり、yは0~7であり、yがゼロ(0)でないときにyの平均値は約1であり、Mは、一価又は二価の正電荷カチオンである]からなる群から選択されるアニオン性界面活性剤を含んでよい。
【0030】
好適なアニオン性アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェート界面活性剤としては、ガーベットアルコール、アルドール縮合誘導アルコール、オキソアルコール、F-Tオキソアルコール及びこれらの混合物からなる群から選択され得るC8~C18分岐状アルコールから合成される分岐状アルキル鎖を有するものが挙げられるが、これらに限定されない。2-アルキル分岐状アルコールの非限定的な例としては、2-メチル-1-ウンデカノール、2-エチル-1-デカノール、2-プロピル-1-ノナノール、2-ブチル1-オクタノール、2-メチル-1-ドデカノール、2-エチル-1-ウンデカノール、2-プロピル-1-デカノール、2-ブチル-1-ノナノール、2-ペンチル-1-オクタノール、2-ペンチル-1-ヘプタノール、並びに商標名LIAL(登録商標)(Sasol)、ISALCHEM(登録商標)(Sasol)、及びNEODOL(登録商標)(Shell)で販売されるものなどのオキソアルコール、並びに2-エチル-1-ヘキサノール、2-プロピル-1-ブタノール、2-ブチル-1-オクタノール、2-ブチル-1-デカノール、2-ペンチル-1-ノナノール、2-ヘキシル-1-オクタノール、2-ヘキシル-1-デカノール、並びに商標名ISOFOL(登録商標)(Sasol)で販売されるもの、又は商標名LUTENSOL XP(登録商標)(BASF)及びLUTENSOL XL(登録商標)(BASF)でアルコールエトキシレート及びアルコキシレートとして販売されるものなどのガーベット及びアルドール縮合誘導アルコールが挙げられる。
【0031】
アニオン性アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートとしてはまた、商標名EXXAL(商標)(Exxon)及びMarlipal(登録商標)(Sasol)で販売されているブチレン又はプロピレンから誘導されるC8~C18分岐状アルコールから合成されるものを挙げることができる。これは、トリデセス-n硫酸ナトリウム(STnS)の亜分類のアニオン性界面活性剤を含み、nは、約0.5~約3.5である。この亜分類の例示的な界面活性剤は、トリデセス-2硫酸ナトリウム及びトリデセス-3硫酸ナトリウムである。本発明の組成物は、トリデシル硫酸ナトリウムも含み得る。
【0032】
本発明の組成物はまた、アニオン性アルキル及びアルキルエーテルスルホスクシネート、並びに/又はジアルキル及びジアルキルエーテルスルホスクシネート並びにこれらの混合物を含むことができる。ジアルキル及びジアルキルエーテルスルホスクシネートは、C6~15直鎖又は分岐状ジアルキル又はジアルキルエーテルスルホスクシネートであってよい。アルキル部分は、対称(すなわち、同じアルキル部分)であっても非対称(すなわち、異なるアルキル部分)であってもよい。非限定的な例としては、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ビストリデシルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジシクロヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジアミルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソブチルスルホコハク酸ナトリウム、直鎖ビス(トリデシル)スルホコハク酸塩及びこれらの混合物が挙げられる。
【0033】
パーソナルケア組成物は、共界面活性剤を含んでいてもよい。共界面活性剤は、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。共界面活性剤としては、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、コカミドモノエタノールアミド、及びこれらの混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0034】
パーソナルケア組成物は、約0.25重量%~約15重量%、約1重量%~約14重量%、約2重量%~約13重量%の1種以上の両性、双性イオン性、非イオン性の共界面活性剤、又はこれらの混合物を更に含んでもよい。
【0035】
本明細書のパーソナルケア組成物での使用に好適な両性又は双性イオン性の界面活性剤としては、シャンプー又は他のパーソナルケアクレンジングに使用する周知のものが挙げられる。好適な双性イオン性又は両性の界面活性剤の非限定的な例が、米国特許第5,104,646号及び同第5,106,609号に記載されており、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0036】
組成物での使用に好適な両性共界面活性剤としては、脂肪族基が直鎖状又は分岐状であることができる脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として説明され、脂肪族置換基のうちの1つは約8~約18個の炭素原子を含有し、1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する、界面活性剤が挙げられる。好適な両性界面活性剤としては、コカミノプロピオン酸ナトリウム、コカミノジプロピオン酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ二酢酸ナトリウム、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ココアンホプロピオン酸ナトリウム、コーンアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウラミノプロピオン酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸ナトリウム、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸ナトリウム、コーンアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウリミノジプロピオン酸ナトリウム、コカミノプロピオン酸アンモニウム、コカミノジプロピオン酸アンモニウム、ココアンホ酢酸アンモニウム、ココアンホ二酢酸アンモニウム、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸アンモニウム、ココアンホプロピオン酸アンモニウム、コーンアンホプロピオン酸アンモニウム、ラウラミノプロピオン酸アンモニウム、ラウロアンホ酢酸アンモニウム、ラウロアンホ二酢酸アンモニウム、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸アンモニウム、ラウロアンホプロピオン酸アンモニウム、コーンアンホプロピオン酸アンモニウム、ラウリミノジプロピオン酸アンモニウム、コカミノプロピオン酸トリエタノールアミン、コカミノジプロピオン酸トリエタノールアミン、ココアンホ酢酸トリエタノールアミン、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸トリエタノールアミン、ココアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、コーンアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウラミノプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウロアンホ酢酸トリエタノールアミン、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸トリエタノールアミン、ラウロアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、コーンアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウリミノジプロピオン酸トリエタノールアミン、ココアンホジプロピオン酸、カプロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプロアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホジプロピオン酸二ナトリウム(disodium capryloamphodipriopionate)、ココアンホカルボキシエチルヒドロキシプロピルスルホン酸二ナトリウム、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ジカルボキシエチルココプロピレンジアミン二ナトリウム、ラウレス-5カルボキシアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウリミノジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸二ナトリウム、オレオアンホジプロピオン酸二ナトリウム、PPG-2-イソデセチル-7カルボキシアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウラミノプロピオン酸、ラウロアンホジプロピオン酸、ラウリルアミノプロピルグリシン、ラウリルジエチレンジアミノグリシン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】
本組成物は、双性イオン性共界面活性剤を含んでもよく、この双性イオン性界面活性剤は、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体であり、脂肪族基は直鎖状又は分岐状であってよく、脂肪族置換基のうちの1つは約8~約18個の炭素原子を含有し、1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する。双性イオン性界面活性剤は、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルアミンオキシド、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルジメチルアミノヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、コカミドプロピルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココベタインアミドアンホプロピオネート、ココ-ベタイン、ココ-ヒドロキシスルタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、ココ-スルタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウリルスルタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0038】
本発明での使用に好適な非イオン性界面活性剤としては、McCutcheion’s Detergents and Emulsifiers,North American edition(1986年)、Allured Publishing Corp.、及びMcCutcheion’s Functional Materials,North American edition(1992年)に記載されているものが挙げられる。本発明のパーソナルケア組成物での使用に好適な非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン化アルキルフェノール、ポリオキシエチレン化アルコール、ポリオキシエチレン化ポリオキシプロピレングリコール、アルカン酸のグリセリルエステル、アルカン酸のポリグリセリルエステル、アルカン酸のプロピレングリコールエステル、アルカン酸のソルビトールエステル、アルカン酸のポリオキシエチレン化ソルビトールエステル、アルカン酸のポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン化アルカン酸、アルカノールアミド、N-アルキルピロリドン、アルキルグリコシド、アルキルポリグルコシド、アルキルアミンオキシド、及びポリオキシエチレン化シリコーンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
共界面活性剤は、コカミド、コカミドメチルMEA、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPA、ラウラミドDEA、ラウラミドMEA、ラウラミドMIPA、ミリスタミドDEA、ミリスタミドMEA、PEG-20コカミドMEA、PEG-2コカミド、PEG-3コカミド、PEG-4コカミド、PEG-5コカミド、PEG-6コカミド、PEG-7コカミド、PEG-3ラウラミド、PEG-5ラウラミド、PEG-3オレアミド、PPG-2コカミド、PPG-2ヒドロキシエチルコカミド、PPG-2ヒドロキシエチルイソステアラミド及びこれらの混合物を含むアルカノールアミドの群から選択される非イオン性界面活性剤であることができる。
【0040】
代表的なポリオキシエチレン化アルコールとしては、C9~C16の範囲であり、かつ約1~約110個のアルコキシ基を有するアルキル鎖が挙げられ、それには、ラウレス-3、ラウレス-23、セテス-10、ステアレス-10、ステアレス-100、べへネス-10、及びShell Chemicals(Houston,Texas)から商標名Neodol(登録商標)91、Neodol(登録商標)23、Neodol(登録商標)25、Neodol(登録商標)45、Neodol(登録商標)135、Neodo(登録商標)l67、Neodol(登録商標)PC100、Neodol(登録商標)PC200、Neodol(登録商標)PC600で市販されているもの、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
同様に市販されているものは、Brij(登録商標)の商標名でUniqema(Wilmington,Delaware)から市販されているポリオキシエチレン脂肪族エーテルであり、限定するものではないが、Brij(登録商標)30、Brij(登録商標)35、Brij(登録商標)52、Brij(登録商標)56、Brij(登録商標)58、Brij(登録商標)72、Brij(登録商標)76、Brij(登録商標)78、Brij(登録商標)93、Brij(登録商標)97、Brij(登録商標)98、Brij(登録商標)721、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0042】
好適なアルキルグリコシド及びアルキルポリグルコシドは、式(S)n-O-Rで表すことができ、式中、Sは、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースなどの糖部分であり、nは、約1~約1000の整数であり、Rは、C8~C30アルキル基である。アルキル基を誘導することができる長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、及び同様のものが挙げられる。これらの界面活性剤の例としては、アルキルポリグルコシドが挙げられ、この場合、Sは、グルコース部分であり、Rは、C8~20アルキル基であり、nは、約1~約9の整数である。これらの界面活性剤の市販例としては、Cognis(Ambler,Pa)から商標名APG(登録商標)325CS、APG(登録商標)600CS、及びAPG(登録商標)625CSで入手可能な、デシルポリグルコシド及びラウリルポリグルコシドが挙げられる。同様に本明細書で有用なのは、スクロースココエート及びスクロースラウレートなどのスクロースエステル界面活性剤、並びにDow Chemical Company(Houston,Tx)から商標名Triton(商標)BG-10及びTriton(商標)CG-110で入手可能なアルキルポリグルコシドである。
【0043】
本発明での使用に好適な他の非イオン性界面活性剤は、グリセリルエステル及びポリグリセリルエステルであり、限定するものではないが、グリセリルモノエステル、例えばグリセリルオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノパルミテート、グリセリルモノベヘネート及びこれらの混合物といったC12~22の飽和、不飽和及び分岐状脂肪酸のグリセリルモノエステル、並びに例えばポリグリセリル-4イソステアレート、ポリグリセリル-3オレエート、ポリグリセリル-2-セスキオレエート、トリグリセリルジイソステアレート、ジグリセリルモノオレエート、テトラグリセリルモノオレエート、及びこれらの混合物といったC12~22の飽和、不飽和及び分岐状脂肪酸のポリグリセリルエステルが挙げられる。
【0044】
同様に非イオン性界面活性剤として本明細書で有用なものは、ソルビタンエステルである。C12~22の飽和、不飽和、及び分岐状脂肪酸のソルビタンエステルが、本明細書で有用である。これらのソルビタンエステルは、通常、モノエステル、ジエステル、トリエステルなどのエステルの混合物を含む。好適なソルビタンエステルの代表的な例としては、ソルビタンモノラウレート(SPAN(登録商標)20)、ソルビタンモノパルミテート(SPAN(登録商標)40)、ソルビタンモノステアレート(SPAN(登録商標)60)、ソルビタントリステアレート(SPAN(登録商標)65)、ソルビタンモノオレエート(SPAN(登録商標)80)、ソルビタントリオレエート(SPAN(登録商標)85)、及びソルビタンイソステアレートが挙げられる。
【0045】
同様に本明細書に用いるのに好適なものは、ソルビタンエステルのアルコキシル化誘導体であり、限定するものではないが、全てUniqemaから入手可能である、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)20)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート(Tween(登録商標)40)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(Tween(登録商標)60)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)80)、ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)21)、ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノステアレート(Tween(登録商標)61)、ポリオキシエチレン(5)ソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)81)、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0046】
同様に本明細書に用いるのに好適なものは、アルキルフェノールエトキシレートであり、限定するものではないが、ノニルフェノールエトキシレート(Dow Chemical Company(Houston,Tx)から入手可能であるTergitol(商標)NP-4、NP-6、NP-7、NP-8、NP-9、NP-10、NP-11、NP-12、NP-13、NP-15、NP-30、NP-40、NP-50、NP-55、NP-70)及びオクチルフェノールエトキシレート(Dow Chemical Company(Houston,TX)から入手可能であるTriton(商標)X-15、X-35、X-45、X-114、X-100、X-102、X-165、X-305、X-405、X-705)が挙げられる。
【0047】
同様に本明細書での使用に好適なものは、ラウラミンオキシド及びコカミンオキシドを含む三級アルキルアミンオキシドである。
【0048】
パーソナルケア組成物における使用に好適な他のアニオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び追加の非イオン性界面活性剤の非限定的な例は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、McCutcheonの「Emulsifiers and Detergents,1989 Annual」(M.C.Publishing Co.発行)、並びに米国特許第3,929,678号、同第2,658,072号、同第2,438,091号、同第2,528,378号において記載されており、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
好適な界面活性剤の組み合わせは、約0.5重量%~約30重量%、あるいは約1重量%~約25重量%、あるいは約2重量%~約20重量%の平均重量%のアルキル分枝を含む。界面活性剤の組み合わせは、約7.5重量%~約25重量%、あるいは約10重量%~約22.5重量%、あるいは約10重量%~約20重量%の累積平均C8~C12アルキル鎖長重量%を有することができる。界面活性剤の組み合わせは、約3~約200、あるいは約25~約175.5、あるいは約50~約150、あるいは約75~約125の平均C8~C12/C13~C18アルキル鎖率を有することができる。
【0050】
付着助剤
本発明のシャンプー組成物は、カチオン性ポリマー又はカチオン性付着ポリマーなどの付着助剤を更に含み得る。本明細書で有用なカチオン性ポリマーは、少なくとも約5,000、あるいは約10,000~約10,000,000、あるいは約100,000~約2,000,000の平均分子量を有するものである。
【0051】
カチオン性ポリマーとしては、2,200,000g/mol未満、又は約150,000~約2,200,000g/mol、又は約200,000~約2,200,000g/mol、又は約300,000~約1,200,000g/mol、又は約750,000(750,000 thousand)~約1,000,000g/molの重量平均分子量を有するカチオン性グアーポリマーを挙げることができるが、これらに限定されない。カチオン性グアーポリマーは、約0.2~約2.2meq/g、又は約0.3~約2.0meq/g、又は約0.4~約1.8meq/g、又は約0.5meq/g~約1.8meq/gの電荷密度を有し得る。
【0052】
カチオン性グアーポリマーは、約1,500,000g/モル未満の重量平均分子量を有し得、約0.1meq/g~約2.5meq/gの電荷密度を有する。カチオン性グアーポリマーは、900,000g/mol未満、又は約150,000~約800,000g/mol、又は約200,000~約700,000g/mol、又は約300,000~約700,000g/mol、又は約400,000~約600,000g/mol、又は約150,000~約800,000g/mol、又は約200,000~約700,000g/mol、又は約300,000~約700,000g/mol、又は約400,000~約600,000g/molの重量平均分子量を有し得る。カチオン性グアーポリマーは、約0.2~約2.2meq/g、又は約0.3~約2.0meq/g、又は約0.4~約1.8meq/g、又は約0.5meq/g~約1.5meq/gの電荷密度を有し得る。
【0053】
好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性アミン又は第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、水溶性スペーサーモノマー(例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、並びにビニルピロリドン)とのコポリマーが挙げられる。他の好適なスペーサーモノマーとしては、ビニルエステル、ビニルアルコール(ポリビニルアセテートの加水分解によって作製される)、無水マレイン酸、プロピレングリコール、及びエチレングリコールが挙げられる。本明細書で有用な他の好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性セルロース、カチオン性デンプン、及びカチオン性グアーガムが挙げられる。カチオン性ポリマーの非限定的な例は、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドである。
【0054】
カチオン性ポリマーは、本発明のヘアケア組成物中に約0.001重量%~約10重量%の濃度で含まれていてもよい。本発明では、カチオン性ポリマーは、組成物の重量に基づいて約5重量%以下の量で存在し得る。
【0055】
水性担体
パーソナルケア組成物は、水性担体を含む。したがって、パーソナルケア組成物の配合物は、注入可能な液体の形態とすることができる(周囲条件下)。そのため、このような組成物は、典型的に、水性担体を含み、これは、約20重量%~約95重量%、又は約60重量%~約85重量%の濃度で存在する。この水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよく、一態様では、特に他の成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の有機溶媒を有するか、又は有意な濃度の有機溶媒を有していない水を含んでもよい。
【0056】
パーソナルケア組成物に有用な水性担体としては、水、及び低級アルキルアルコール及び多価アルコールの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1~6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書において有用な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
【0057】
乳化剤
パーソナルケア組成物がゲルマトリックスを含まない場合、1,2-ジオールを事前乳化した後、パーソナルケア組成物に添加することができる。各コンディショニング活性物質についての乳化剤の選択は、乳化剤の親水性-親油性-バランス値(HLB値)が指針となる。HLB値の好適な範囲は、6~16、より好ましくは8~14である。10超のHLBを有する乳化剤は、水溶性である。低いHLBを有する乳化剤は、脂溶性である。好適なHLB値を得るために、2つ以上の乳化剤の混合物を使用してもよい。好適な乳化剤としては、非イオン性、カチオン性、アニオン性及び両性の乳化剤が挙げられる。
【0058】
レオロジー変性剤/増粘剤
上記のパーソナルケア組成物はまた、より良好な感触、使用時の特性、及び組成物の懸濁安定性のために組成物のレオロジー特徴を調節する、1種以上のレオロジー変性剤/増粘剤を含有してもよい。例えば、組成物が保管及び輸送中に均質のままであるように、及び使用中に身体の他の領域、衣類又は家具に滴るという望ましくない状態が生じないように、レオロジー特性が調節される。任意の好適なレオロジー変性剤を使用することができる。更に、リーブオントリートメントは、約0.01%~約3%のレオロジー変性剤、あるいは約0.1%~約1%のレオロジー変性剤を含んでもよい。
【0059】
1種以上のレオロジー変性剤は、ポリアクリルアミド増粘剤、カチオン変性多糖類、会合性増粘剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。会合性増粘剤としては、例えば、疎水変性セルロース誘導体;PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー、PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー、ポリウレタン-39などの疎水変性アルコキシル化ウレタンポリマー;疎水変性ポリポリアクリレート(polypolyacrylates)、疎水変性ポリアクリル酸、及び疎水変性ポリアクリルアミドなどの疎水変性アルカリ膨潤性エマルション;疎水変性ポリエーテルなどの多種多様な物質クラスが挙げられる。これらの物質は、セチル、ステアリル、オレアイル(oleayl)、及びこれらの組み合わせから選択することができる疎水性部分、及び10~300、あるいは30~200、あるいは40~150の繰り返し単位を有する繰り返しエチレンオキシド基の親水性部分を有してもよい。このクラスの例としては、PEG-120-メチルグルコースジオレエート、PEG-(40又は60)ソルビタンテトラオレエート、PEG-150ペンタエリスリチルテトラステアレート、PEG-55プロピレングリコールオレエート、PEG-150ジステアレートが挙げられる。
【0060】
追加のレオロジー変性剤の非限定な例としては、アクリルアミド/アンモニウムアクリレートコポリマー(及び)ポリイソブテン(及び)ポリソルベート20;アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80;アクリレートコポリマー;アクリレート/ベヘネス-25メタクリレートコポリマー;アクリレート/C10~C30アルキルアクリレートルクロスポリマー;アクリレート/ステアレス-20イタコネートコポリマー;アンモニウムポリアクリレート/イソヘキサデカン/PEG-40ヒマシ油;C12~16アルキルPEG-2ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルエチルセルロース(HM-EHEC);カルボマー;架橋ポリビニルピロリドン(PVP);ジベンジリデンソルビトール;ヒドロキシエチルエチルセルロース(EHEC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルセルロース(HPC);メチルセルロース(MC);メチルヒドロキシエチルセルロース(MEHEC);PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー;PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー;ポリアクリルアミド/C13~14イソパラフィン/ラウレス-7;ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20;ポリアクリレートクロスポリマー-6;ポリアミド-3;ポリクオタニウム-37(及び)水素添加ポリデセン(及び)トリデセス-6;ポリウレタン-39;アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウレート/ジメチルアクリルアミド;クロスポリマー(及び)イソヘキサデカン(及び)ポリソルベート60;ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。例示的な市販のレオロジー変性剤としては、ACULYN(商標)28、Klucel M CS、Klucel H CS、Klucel G CS、SYLVACLEAR AF1900V、SYLVACLEAR PA1200V、Benecel E10M、Benecel K35M、Optasense RMC70、ACULYN(商標)33、ACULYN(商標)46、ACULYN(商標)22、ACULYN(商標)44、Carbopol Ultrez20、Carbopol Ultrez21、Carbopol Ultrez10、Carbopol1342、Sepigel(商標)305、Simulgel(商標)600、Sepimax Zen、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0061】
本明細書において使用するのに好適な増粘剤の非包括的なリストとしては、キサンタン、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、スクレログルカン、メチルセルロース、エチルセルロース(Aquacote(登録商標)として市販されている)、ヒドロキシエチルセルロース(Natrosol(登録商標))、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel(登録商標))、ヒドロキシエチルエチルセルロース、セチルヒドロキシエチルセルロース(Natrosol(登録商標)Plus330)、N-ビニルピロリリドン(vinylpyrollidone)(Povidone(登録商標))、アクリレート/セテス-20イタコネートコポリマー(Structure(登録商標)3001)、ヒドロキシプロピルデンプンホスフェート(Structure(登録商標)ZEA)、ポリエトキシル化ウレタン又はポリカルバミルポリグリコールエステル(例えば、PEG-150/デシル/SMDIコポリマー=Aculyn(登録商標)44)、PEG-150/ステアリル/SMDIコポリマー=Aculyn46(登録商標)、トリヒドロキシステアリン(Thixcin(登録商標))アクリレートコポリマー(例えば、Aculyn(登録商標)33)又は疎水変性アクリレートコポリマー(例えば、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー=Aculyn(登録商標)22)、及び脂肪族アルコール(セチルアルコール及びステアリルアルコールなど)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0062】
コンディショナー組成物
本発明のパーソナルケア組成物は、毛髪コンディショナーとすることができる。ヘアコンディショナー組成物により、シャンプー時に、頭皮へのフケ防止効果の利点に加えて、潤いのある感覚、櫛通り性、色調保持、毛髪損傷からの保護、損傷修復、乾いた感覚、縮れ防止効果などの望ましい利点を消費者にもたらす。
【0063】
コンディショナー組成物は、リンスオフコンディショナーを含み得る。更に、コンディショナー組成物は、シリコーン又は有機コンディショニング剤、毛髪健康活性物質、フケ防止活性物質、及び他の成分などの他の任意選択の成分を含んでもよい。
【0064】
ヘアコンディショナーは典型的に、毛髪からシャンプー組成物をすすいだ後に毛髪に塗布される。本明細書に記載されるコンディショナー組成物は、消費者にフケ防止の利点に加えて、所望のヘアコンディショニングをもたらす。
【0065】
本明細書に記載されるコンディショニング組成物はまた、(1)1種以上の高融点脂肪族化合物、(2)カチオン性界面活性剤系、及び(3)第2の水性担体を含むコンディショナーゲルマトリックスを含むことができる。毛髪にコンディショナー組成物を塗布した後、水を使用して、コンディショナーを毛髪からすすぐ。
【0066】
A.カチオン性界面活性剤系
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、カチオン性界面活性剤系を含む。カチオン性界面活性剤系は、1種のカチオン性界面活性剤、又は2種以上のカチオン性界面活性剤の混合物とすることができる。カチオン性界面活性剤系は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩;モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ、モノ長鎖アルキルアミドアミン塩、モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ、モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせから選択することができる。
【0067】
カチオン性界面活性剤系は、約0.1%~約10%、約0.5%~約8%、約0.8%~約5%、及び約1.0%~約4%の重量基準レベルで組成物中に含まれ得る。
【0068】
モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
本明細書において有用なモノアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、約22個の炭素原子を有する1つのアルキル長鎖を有するものであり、C22アルキル基とすることができる。窒素に結合している残りの基は、独立して、1~約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。
【0069】
本明細書で有用なモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(I):
【0070】
【化1】
(式中、R
75、R
76、R
77、及びR
78のうち1つは、22個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R
75、R
76、R
77、及びR
78のうちの残りは、独立して、1~約4個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、X
-は、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、クロリド、ブロミド)、アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェート、ニトレート、スルホネート、サルフェート、アルキルサルフェート、及びアルキルスルホネート基から選択されるものである)を有するものである。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル及び/又はエステル結合、並びにアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖のアルキル基、例えば、炭素数が約22個以上のものは、飽和又は不飽和であってもよい。R
75、R
76、R
77及びR
78のうちの1つは、約22個の炭素原子のアルキル基から選択することができ、R
75、R
76、R
77及びR
78のうちの残りは、独立して、CH
3、C
2H
5、C
2H
4OH及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CH
3OSO
3、C
2H
5OSO
3及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0071】
このようなモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
【0072】
モノ長鎖アルキルアミドアミン塩
モノ長鎖アルキルアミンも、カチオン性界面活性剤として好適である。一級、二級、及び三級脂肪族アミンが有用である。特に有用なものは、約22個の炭素のアルキル基を有する第三級アミドアミンである。例示的な第三級アミドアミンとしては、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミンが挙げられる。本発明で有用なアミンは、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。これらのアミンは、L-グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L-グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸、及びこれらの混合物などの酸と併用してもよく、L-グルタミン酸、乳酸、及び/又はクエン酸であってよい。本明細書におけるアミンは、いずれかの酸によって、アミンの酸に対するモル比が約1:0.3~約1:2及び/又は約1:0.4~約1:1で部分的に中和され得る。
【0073】
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩と組み合わせることができる。このような組み合わせは、モノアルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩の単一使用と比べて、すすぎが容易であるという感触をもたらすことができると考えられる。モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩とのこのような組み合わせでは、ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、カチオン性界面活性剤系中のジアルキル四級化アンモニウム塩の重量%が、約10%~約50%及び/又は約30%~約45%の範囲となるような濃度で使用される。
【0074】
本明細書において有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、約22個の炭素原子を有する2つのアルキル長鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、1~約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。
【0075】
本明細書で有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(II):
【0076】
【化2】
(式中、R
75、R
76、R
77及びR
78のうちの2つは、22個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R
75、R
76、R
77、及びR
78のうちの残りは、独立して、1~約4個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、X
-は、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、クロリド、ブロミド)、アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェート、ニトレート、スルホネート、サルフェート、アルキルサルフェート、及びアルキルスルホネート基から選択されるものである)を有するものである。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル及び/又はエステル結合、並びにアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖のアルキル基、例えば、炭素数が約22個以上のものは、飽和又は不飽和であってもよい。R
75、R
76、R
77及びR
78のうちの1つは、22個の炭素原子のアルキル基から選択することができ、R
75、R
76、R
77及びR
78のうちの残りは、独立して、CH
3、C
2H
5、C
2H
4OH、及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CH
3OSO
3、C
2H
5OSO
3、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0077】
このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(C22)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。また、このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、不斉ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤も挙げられる。
【0078】
B.高融点脂肪族化合物
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、1種以上の高融点脂肪族化合物を含む。本明細書において有用な高融点脂肪族化合物は、25℃以上の融点を有することができ、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。本明細書のこの項に開示されている化合物が、場合によっては2つ以上の分類に属し得る(例えば、いくつかの脂肪族アルコール誘導体は、脂肪酸誘導体としても分類され得る)ということが当業者には理解される。しかしながら、所与の分類は、その特定の化合物を限定することを意図するものではなく、分類及び命名法の便宜上そのようになされている。更に、二重結合の数及び位置、並びに分枝の長さ及び位置に応じて、特定の炭素原子を有する特定の化合物が、25℃未満の融点を有し得ることが当業者によって理解される。低融点のこのような化合物は、この項に含まれることが意図されない。高融点化合物の非限定的な例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary,Fifth Edition,1993、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,1992に見出される。
【0079】
様々な高融点脂肪族化合物のうち、脂肪族アルコールが本コンディショナー組成物中で使用するのに好適である。本明細書で有用な脂肪族アルコールは、約14~約30個の炭素原子、約16~約22個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは飽和しており、直鎖であっても分枝アルコールであってもよい。好適な脂肪族アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0080】
高純度の単一化合物の高融点脂肪族化合物が使用され得る。純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールの群から選択される、純粋な脂肪族アルコールの単一化合物も使用され得る。本明細書で、「純粋な」とは、化合物が、少なくとも約90%及び/又は少なくとも約95%の純度を有することを意味する。これらの高純度の単一化合物は、消費者が組成物を洗い流すときに、毛髪からの良好な洗い流し易さをもたらす。
【0081】
高融点脂肪族化合物は、濡れた毛髪への塗布中のスベスベ感、乾いた毛髪における柔軟さ及びしっとり感などの改善されたコンディショニング効果を実現することを考慮して、組成物の約0.1重量%~約20重量%、あるいは約1重量%~約15重量%、あるいは約1.5重量%~約8重量%の濃度でコンディショナー組成物中に含まれ得る。
【0082】
リーブオントリートメント
本発明のパーソナルケア組成物は、リーブオントリートメントであってもよい。リーブオントリートメント組成物は、頭皮へのフケ防止効果の利点の他に、消費者に、所望のヘアコンディショニング又はスタイリングの利点をもたらす。
【0083】
リーブオントリートメント組成物は、ドライシャンプー、ムース、ペースト、ゲル、及びミルクを含み得る。リーブオントリートメントはまた、(1)1種以上のレオロジー変性剤を含んでもよい。更に、リーブオントリートメントは、シリコーン又は有機コンディショニング剤、増粘剤、毛髪健康活性物質、フケ防止活性物質、及び他の成分などの他の(pother)任意選択の成分を含んでもよい。
【0084】
したがって、リーブオントリートメントの配合物は、(周囲条件下で)注ぎ込み可能な液体の形態であってよい。
【0085】
リーブオン組成物がゲルマトリックスを含まない場合、組成物は、事前乳化された後に、パーソナルケア組成物に添加されることが好ましい。リーブオン組成物がゲルマトリックスを含まない場合、組成物は、レオロジー変性剤/増粘剤も含むことが好ましい。
【0086】
本発明では、リーブオントリートメントは、水、乳化剤及び増粘剤(Sepigel305)の混合物中に、これらの物質の1%w/w溶液を適用することを含む。好ましい物質としては、1-2-ジオールについて、1,2-デカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,2-オクタンジオール、及び固体粒子について、シリル化シリカ、サリチル酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、4-クロロレゾルシノール、1,2,4-トリヒドロキシベンゼン及び炭酸亜鉛が挙げられる。
【0087】
アゾキシストロビン含有製品は、液体、固体、若しくは粉末、又はこれらの組み合わせであり得、容器から分配され得るか、又は単回使用製品であり得る。単回使用製品の非限定的な例としては、固体フォーム、カプセル、丸剤、ポッド、シート、フィルム、錠剤、圧縮粉末、カプセル化液体、パウチ、又は繊維の形態である個別の製品が挙げられ得る。粉末は、容器から分配され得るか、又はドライシャンプーとしてエアロゾルから送達され得る。製品はまた、シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュ、又は顔用クレンジングを含む皮膚又は毛髪をクレンジングするためにすすぎ落とされる液体クレンジング組成物であり得る。パーソナルケア製品は、固体又はエアロゾル又はポンプスプレーの形態の脱臭剤であり得る。
【0088】
pH
上記のパーソナルケア組成物はまた、1種以上のpH調整物質を含んでもよい。組成物は、25℃において、約2~約10の範囲のpHを有することができる。リンスオフコンディショナー組成物、及び/又はリーブオントリートメントは、約2~約6、あるいは約3.5~約5、あるいは約5.25~約7の範囲のpHを有することができる。
【0089】
上記のパーソナルケア組成物は、1種以上のpH緩衝化剤を更に含んでいてもよい。好適な緩衝化剤は、当該技術分野で周知であり、例えばアンモニア/酢酸アンモニウム混合物及びモノエタノールアミン(monoethanolamine、MEA)を含む。リンスオフコンディショナー組成物は、クエン酸を含んでもよく、クエン酸は緩衝剤として働く。
【0090】
任意選択の成分
本明細書に記載されるコンディショナー組成物、プレウォッシュ組成物及び/又はリーブオントリートメントは、任意選択で、パーソナルケア又はパーソナルケア製品で使用するのに既知の1種以上の追加成分を含んでいてもよいが、ただし、この追加成分が、本明細書に記載の必須成分と物理的及び化学的に適合するか、又はそうでない場合、製品の安定性、審美性若しくは性能を過度に損なわないことを条件とする。このような追加成分は、最も典型的には、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992などの参考文献に記載されているものである。このような追加成分の個々の濃度は、パーソナルケア組成物の約0.001重量%~約10重量%の範囲であり得る。
【0091】
パーソナルケア組成物において使用するための追加成分の非限定的な例としては、コンディショニング剤、天然カチオン性付着ポリマー、合成カチオン性付着ポリマー、他のフケ防止剤、粒子、懸濁剤、パラフィン系炭化水素、噴射剤、粘度調整剤、染料、非揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び水不溶性)、真珠光沢助剤、起泡剤、追加の界面活性剤又は非イオン性補助界面活性剤、シラミ駆除剤、pH調整剤、香料、防腐剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け防止剤、UV吸収剤、及びビタミンが挙げられる。
【0092】
1.コンディショニング剤
パーソナルケア組成物は、1種以上のコンディショニング剤を含んでもよい。コンディショニング剤としては、毛髪に特定のコンディショニング効果を与えるために使用される物質が挙げられる。本発明のパーソナルケア組成物に有用なコンディショニング剤は、典型的に、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性非揮発性液体を含む。パーソナルケア組成物において使用するのに好適なコンディショニング剤は、一般に、シリコーン、有機コンディショニングオイル若しくはこれらの組み合わせを特徴とするコンディショニング剤、又は他の方法で水性界面活性剤マトリックス中に液体分散粒子を形成するコンディショニング剤である。
【0093】
1種以上のコンディショニング剤が、組成物の重量で約0.01重量%~約10重量%、約0.1重量%~約8重量%、及び約0.2重量%~約4重量%存在する。
【0094】
シリコーンコンディショニング剤
本発明の組成物は、1種以上のシリコーンコンディショニング剤を含有していてもよい。シリコーンの例としては、ジメチコン、ジメチコノール、環状シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、及びアミノ基、四級アンモニウム塩の基、脂肪族基、アルコール基、カルボン酸基、エーテル基、エポキシ基、糖又は多糖基、フッ素変性アルキル基、アルコキシ基、又はこのような基の組み合わせなどの様々な官能基を有する変性シリコーンが挙げられる。このようなシリコーンは、水性(又は非水性)製品キャリア中で可溶性であっても不溶性であってもよい。不溶性液体シリコーンの場合、ポリマーは、液滴サイズが約10nm~約30マイクロメートルの乳化形態であり得る。
【0095】
有機コンディショニング物質
本発明の組成物のコンディショニング剤はまた、単独で、又は上記のシリコーンなどの他のコンディショニング剤との組み合わせのいずれかで、油又はワックスなどの少なくとも1つの有機コンディショニング物質を含んでいてもよい。有機物質は、非ポリマー、オリゴマー又はポリマーであり得る。これは、油又はワックスの形態であってよく、配合物にそのまま添加してもよいし、予備乳化した形態で添加してもよい。有機コンディショニング物質のいくつかの非限定例としては、i)炭化水素油、ii)ポリオレフィン、iii)脂肪族エステル、iv)フッ素化コンディショニング化合物、v)脂肪族アルコール、vi)アルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体、vii)四級アンモニウム化合物、viii)CTFA名称がPEG-20 200、PEG-400、PEG-600、PEG-1000、PEG-2M、PEG-7M、PEG-14M、PEG-45Mであるもの、及びこれらの混合物などの、最大約2,000,000の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、が挙げられるが、これらに限定されない。
【0096】
有益剤
パーソナルケア組成物は、1種以上の追加の有益剤を更に含んでもよい。有益剤は、フケ防止剤、抗真菌剤、かゆみ止め剤、抗菌剤、抗細菌剤、保湿剤、抗酸化剤、ビタミン、脂溶性ビタミン、香料、美白剤、酵素、感覚剤、誘引剤、染料、顔料、漂白剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質を含む。
【0097】
本発明のパーソナルケア組成物は、典型的なパーソナルケアの配合中に存在してもよい。この組成物は、溶液、分散液、エマルション、粉末、タルク、カプセル状、球体、スポンジャー、固形剤形、泡、及びその他の送達機構の形態であってよい。本発明の組成物は、ヘアトニック、トリートメント、及びスタイリング製品などのリーブオンヘア製品、ヘアコンディショナー及びトリートメント製品などのリンスオフヘア製品、並びに毛髪に塗布可能な任意の他の形態であってもよい。パーソナルケア組成物は、ヘアマスク、コウォッシュ、ヘアワックス、ヘアクレイ、ヘアフード、ヘアミルク、ヘアプディング、及びヘアジェルであり得る。
【0098】
パーソナルケア組成物は、頭皮上の毛髪、ひげを含む顔、腋下、胴体、脚などの身体の他の領域の毛髪、又は毛髪のある皮膚の他の領域に塗布される組成物を含み得、ひげ洗浄剤及びシェービング調整剤を含み得る。
【0099】
パーソナルケア組成物は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2009/0232873号及び同第2010/0179083号に開示されているものなどの多孔質溶解性固体構造体の形態で提供されてもよい。したがって、パーソナルケア組成物は、キレート剤と、有機酸を含む緩衝系と、約23%~約75%の界面活性剤と、約10%~約50%の水溶性ポリマーと、任意選択で約1%~約15%の可塑剤と、を含み、その結果、パーソナルケア組成物は、可撓性の多孔質溶解性固体構造体の形態となり、当該構造体は、約80%~約100%の連続気泡含有率を有する。
【0100】
パーソナルケア組成物は、キレート剤と、有機酸を含む緩衝系と、約23%~約75%の界面活性剤であって、当該界面活性剤は約0.001~約0.45の平均エトキシレート/アルキル比を有する、界面活性剤と、約10%~約50%の水溶性ポリマーと、約1%~約15%の可塑剤と、を含み、当該物品は、約0.03g/cm3~約0.20g/cm3の密度を有する、多孔質溶解性固体構造体の形態であってもよい。
【0101】
パーソナルケア組成物は、キレート剤と、有機酸を含む緩衝系と、5~20%の界面活性剤と、ポリカルボキシレートレオロジー変性剤であって、当該ポリカルボキシレートは、具体的には、本発明に使用される主要な緩衝系及びキレート剤を組み込むことにより生じる高い電解質レベルで有効であるように選択される、粘性液体の形態であってもよい。非限定的な例としては、Lubrizol製のCarbopol EDT2020、1342、1382などの、アクリレート/C10~C30アルキルアクリレートクロスポリマーが挙げられる。これらの活性物質のレオロジー利点としては、安定性、分注の容易さ、塗り広げる際の滑らかさなどを挙げることができる。
【0102】
パーソナルケア組成物は、一般に、組成物を作製する当該技術分野において既知であるものなどの従来法により調製される。このような方法は、典型的には、加熱、冷却、真空の適用などを用いて又は用いずに、成分を1つ以上の工程で比較的均一な状態になるまで混合することを含む。組成物は、安定性(物理的安定性、化学的安定性、光安定性)及び/又は活性物質の送達を最適化するように調製される。パーソナルケア組成物は、単相若しくは単一製品中に存在してもよく、又はパーソナルケア組成物は、別個の相若しくは別個の製品中に存在してもよい。2つの製品を使用する場合、それらの製品は、一緒に、同時に又は逐次に使用してもよい。逐次使用は、1つの製品の使用直後などの短時間に行われてもよく、あるいは数時間又は数日の期間にわたって行われてもよい。
【0103】
方法
In vivo真菌効力試験
全ての試験群の被験者は、頭皮Malasseziaを測定するためのベースライン頭皮スワブを保持する。被験者は試験製品を持ち帰り、研究を通して試験製品の使用方法について指導を受ける。試験は2又は3のアゾキシストロビントリートメント後に終了し、パネリストの頭皮をスワブでこすり、試料を採取する。qPCRにより頭皮の表面スワブからのMalasseziaを定量化する。Malassezia量の経時的変化は、2又は3のトリートメントの時点でのベースラインからの真菌の減少率%として報告される。
【0104】
インビボでの頭皮付着試験
頭皮へのインビボでのアゾキシストロビン付着は、適用後、直ちに又は遅延した時点でのいずれかのすすぎの後、アゾキシストロビン含有組成物で頭皮をトリートメントした後、薬剤のエタノール抽出によって決定することができる。エタノール抽出溶媒中の薬剤濃度を、HPLCで測定する。定量化は、標準曲線を基準にして行われる。HPLCにより検出された濃度は、体積で乗算された濃度を使用することにより収集された量にグラム単位で変換される。次に、HPLCによって測定された薬剤の体積当たりの質量の濃度は、測定されたHPLC濃度に抽出溶媒の体積を乗じ、抽出された頭皮の面積で割ることによって、面積当たりの質量の付着量に換算される。
【0105】
インビトロ抗真菌薬最小阻害濃度(minimum inhibitory concentration、MIC)試験
Malassezia furfur(CBS 7982)は、約50mlのmDixon成長培地及び2.5mlの以前に成長したMalassezia培養を組み合わせることによって、250mlのベントキャッピングされたポリカーボネート三角フラスコ内で、31℃での培養として連続的に維持される。各アッセイについて、24時間の培養からのMalassezia細胞(約7.5×108細胞/ml)を、mDixon成長培地に500倍に希釈する。マイクロピペットを使用して、295ulの希釈細胞をBeckman 267007ポリプロピレン丸底ディープウェルプレートの各ウェルに移す。
【0106】
製品形態は、水中の濃縮ストックとして試験するために調製される。マイクロピペットを使用して、5ulの適切に希釈された生成物形態を、丸底ディープウェルプレート内の希釈されたMalassezia細胞に移す。半透性封止フィルムをプレートに適用し、次いで、水浸漬綿バッティングで覆う。ディープウェルプレートを、Heidolph Titramax 1000シェーカー上で31℃で約20時間1350rpmで振盪する。200μlの試料培養物を各ウェルからCorning 3596ポリスチレンプレートに移す前に、試料をマイクロピペッティングによって混合する。Molecular Devices SpectraMax M5プレートリーダーを使用して、600nmで吸光度について直ちにプレートを読み取る。MIC値は、活性のppmとして提示される。
【0107】
結果
この実施例は、アゾキシストロビンが、頭皮及び皮膚の利点について、Malasseziaを減少させる能力を実証する。Malasseziaは、フケ発達及び他の関連する皮膚疾患における関与する真菌である。それはまた、罹患した個体の免疫系と相互作用して、刺激、炎症、及びかゆみを誘発する。フケのトリートメントのための一次アプローチ、フラッキング及び掻痒などのその関連する症状及び他のそのような皮膚疾患は、頭皮又は皮膚上にあるMalasseziaの減少のための抗真菌剤の適用を伴う。
【0108】
【表1】
*官能試験員は10mlの生成物を塗布し、すすいだ。上記に提供された方法あたり3時間の時点で、頭皮から抽出を行う。
**2回のアゾキシストロビントリートメント後
【0109】
qPCR分析の結果を、トリートメント及びベースラインレベルの項を含むTobit回帰モデルで分析する。異なる統計的グループ化文字を有する試験群は、p<0.05で統計的に有意である。非常に効率的な業界標準かつベンチマークである市販のシャンプー中の1.0%の硫化セレンによる96.0%の減少と比較して、2回のトリートメント後に、0.25%アゾキシストロビンシャンプーは、頭皮上の89.4%のMalasseziaを減少させ、0.5%のアゾキシストロビンシャンプーは、97.0%のMalasseziaを減少させた。結果は、シャンプーに配合されたアゾキシストロビンが、頭皮Malasseziaの減少に非常に効果的である抗真菌効力を送達することができることを実証する。アゾキシストロビンは、2回のトリートメント後の頭皮(次いで、3回目のトリートメントの必要性に先んじ得る)上で、Malasseziaの大半を減少させた。インビボ付着データは、頭皮表面に送達される低レベルの活性量で高い程度の効力を示す。アゾキシストロビンによって呈されるこの抗真菌効力は、市販の硫化セレンシャンプーに対して同等の効力を有することを示し、これは一般に、フケ防止トリートメントに最も強力かつ有効な活性物質とみなされる。
【0110】
本発明は、フケ状態を改善するためのパーソナルケア組成物中のアゾキシストロビンの使用を対象とし得る。本発明は、フケの減少のためのパーソナルケア組成物中のアゾキシストロビンの使用を対象とし得る。本発明は、フケの減少のための、本請求項に記載のアゾキシストロビンの使用を対象とし得る。
【0111】
本発明は、少なくとも0.05%のアゾキシストロビンが、約0.1μg/cm2を超える付着を提供する少なくとも1%のアゾキシストロビンと比較して、約0.01μg/cm2を超える付着を提供し、1μg/cm2当たりより少ない付着を有する少なくとも0.5%のアゾキシストロビンの抗真菌効力が、1μg/cm2当たりより大きい付着を有する少なくとも1%のアゾキシストロビンの抗真菌効力に等しいことを実証する。
【0112】
本発明は、少なくとも0.05%のアゾキシストロビンが、約0.01μg/cm2を超える付着を提供する、アゾキシストロビンを含み得る。更に、本発明は、1μg/cm2当たりより少ない付着を有する少なくとも0.5%のアゾキシストロビンの抗真菌効力が、1μg/cm2当たりより多い付着を有する少なくとも1%のアゾキシストロビンの抗真菌効力に等しいことを実証し得る。
【0113】
溶解及び拡散モデルを利用して、頭皮が送達されたアゾキシストロビン粒子のために効力がある粒径を示すのを補助する。このモデルは、皮脂中のアゾキシストロビン濃度がどこでいつ、フケを引き起こす真菌(Malassezia)に対する最小阻害濃度(MIC、アゾキシストロビンについては約0.2~0.9ppmの値を有する)を超えるかを予測する。このモデルは、皮脂の厚さ、皮脂生成速度、及び可溶性アゾキシストロビンの経時的な頭皮/角質層への損失が変動するアゾキシストロビン溶解を考慮する。以下の表は、粒径が変動するときのモデルの2つの出力を示し、1)濃度曲線下面積(皮脂中のアゾキシストロビン濃度を経時的に積分されたMICで割ったもの)及び2)アゾキシストロビン濃度が皮脂がMICを超える時間単位における時間である。シミュレーションから、粒径が1μmで始まって増加すると、約30~50マイクロメートルの粒径まで曲線下のおおよその時間数及び総面積が増加することが観察される。ここで、曲線下の総面積の最大値が達成される。約70μmを超える粒径を増加させると、曲線下の総面積が少なくなり、最大効力が期待される。アゾキシストロビンがMICを超えて滞留する総滞留時間が、MICが約190umまで増加し続け、曲線下の総面積及びMICを超える時間単位における時間の両方がゼロに低下する。
【0114】
【0115】
本発明において、アゾキシストロビンの粒径は、約5マイクロメートル以下であり得る。アゾキシストロビンの粒径は、約0.5マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲であり得、アゾキシストロビンの粒径は、約1マイクロメートル~約3マイクロメートルの範囲であり得る。代替的に、アゾキシストロビンの粒径は、約5マイクロメートル超であり得、更に、アゾキシストロビンの粒径は、約100マイクロメートル未満であり得る。アゾキシストロビンの粒径は、約10マイクロメートル~約80マイクロメートルの範囲であり得、アゾキシストロビンの粒径は、約30マイクロメートル~約50マイクロメートルの範囲であり得る。代替的に、アゾキシストロビンの粒径は、約100マイクロメートル以上であり得る。アゾキシストロビンの粒径は、約100マイクロメートル~約150マイクロメートルの範囲であり得る。
【0116】
以下の表において、Malasseziaに対するMICデータは、製品形態のリーブオントリートメントの実施例及び単回単位用量の実施例について提供される。ドライシャンプーエアロゾルスプレーは、Malasseziaに対してインビトロに試験した場合、1.56ppmのMICを呈した。ドライシャンプーエアロゾルフォームは、0.781ppmのMICを呈し、非エアロゾルフォームは、1.56ppmのMICを生成した。単回単位用量シャンプーは、3.125ppmのMICを呈し、単回単位用量コンディショナーは、1.56ppmのMICを生成した。これらの結果は、アゾキシストロビンが、様々な製品形態に配合された場合、Malasseziaに対して高い効果があることを実証する。試験した全ての製品形態は、5ppm未満のMICを表示し、これは、強力な抗真菌効力で、Malasseziaの成長をインビトロに呈するために、パーソナルケア製品の様々な形態で配合されたアゾキシストロビンの能力を例示する。
【0117】
実施例及び組成物
以下の実施例は、本明細書に記載される本発明の非限定例を例示する。例示的なシャンプー、リンスオフコンディショナー、リーブオントリートメント、パーソナルケアクレンジング、単回単位用量組成物は、従来の配合及び混合技術によって調製することができる。配合物の分野の当業者の技術の範囲内で、酸化染料組成物及びリンスオフコンディショナー組成物の他の変性を、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行い得ることが理解されるであろう。本明細書における全ての部、百分率(%)、及び比は、別途指定されない限り、重量基準である。いくつかの成分は、供給元から希釈溶液として供給され得る。明記されている量は、別途指定されない限り、活性物質の重量%を表す。
【0118】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある非限定的な実施例を更に説明及び実証する。これらの実施例は、例示目的のためにのみ提供され、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくそれらの多くの変更が可能であることから、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。適用可能な場合には、成分を、化学名又はCTFA名で特定し、そうでない場合は、以下で定義する。
【0119】
【0120】
上記は全て活性基準である。例えば、11%のSLE1Sの場合、25%活性SLE1S溶液の44%を添加する必要がある。以下の表は、上記の表の各注記を説明している。
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】
【0125】
リーブオントリートメントの実施例
【0126】
【0127】
【0128】
【0129】
【0130】
【0131】
【0132】
【0133】
【0134】
【0135】
実施例21は、従来の混合方法によって調製することができる。第1に、ポリマー-TDA-3プレミックスは、AQUPEC(登録商標)SER 300ポリマー、キサンタンガム、及びPEG-90Mをトリセデス-3(Iconal TDA-3エトキシル化トリデシルアルコール)に添加することによって調製することができる。主混合容器において、水、塩化ナトリウム、N-Hance CG-17ポリマー、コカミドプロピルベタインを連続混合しながら添加することができる。次いで、AQUPEC(登録商標)-ポリマー-TDA-3プレミックス及びトリデセス硫酸ナトリウムを添加してもよく、クエン酸を使用してpHを約5.7に調整することができる。次いで、アゾキシストロビン、防腐剤、及び香料を容器に添加することができ、均質になるまで混合することができる。別の容器で、ワセリン及びオレイン酸グリセリルを添加する。容器を約85℃に加熱する。次いで、容器を約60℃に冷却する。混合しながら、脂質相を主混合容器に添加する。均質になるまで混合を継続する。
【0136】
【0137】
実施例22は、従来の混合方法によって調製することができる。混合容器では、次の成分である水、ラウレス-3硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、ラウリル硫酸ナトリウムを連続混合を用いて添加する。次いで、アゾキシストロビン、安息香酸ナトリウム、EDTAを添加する。次いで、クエン酸を使用して、pHを約5.7に調整することができる。次いで、Kathon保存剤及び香料を容器に添加することができる。粘度は、塩化ナトリウムで約10,000cps(ブルックフィールド粘度法)で調整することができる。均質(homogenous)になるまで混合を継続する。
【0138】
【0139】
実施例23は、従来の混合方法によって調製することができる。混合容器では、次の成分である水、ラウレス-3硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、ラウリル硫酸ナトリウムを連続混合を用いて添加する。粒子が完全に溶解するまで、アゾキシストロビン、安息香酸ナトリウム、EDTAを混合しながら添加する。次いで、クエン酸を使用して、pHを約4.5に調整することができる。次いで、Kathon保存剤及び香料を容器に添加することができる。粘度は、塩化ナトリウムで約5,000cps(ブルックフィールド粘度法)で調整することができる。均質(homogenous)になるまで混合を継続する。
【0140】
【0141】
調製方法:
本発明の固形石鹸組成物は、当該技術分野で既知のいくつかの異なるプロセスを介して作製することができる。好ましくは、本組成物は、粉砕プロセスを介して作製され、粉砕固形石鹸組成物をもたらす。固形石鹸組成物を製造する典型的な粉砕プロセスは、(a)連続プロセス(ConSap又は連続鹸化プロセス)又はバッチ作製プロセス(すなわち、脂肪酸ヌードル又はケトルプロセスの加水分解のための中和プロセス)のいずれかによって、石鹸が作製される工程と、(b)石鹸が石鹸ヌードルに作製される真空乾燥工程と、を含む。上記の実施例の石鹸ヌードルは、タロウ酸ナトリウム、パーム核脂肪酸ナトリウム、水、グリセリン、塩化ナトリウム、パーム核酸、及びEDTAからなり、(c)第1、2工程で作製した石鹸ヌードルを、アゾキシストロビン、酸化チタン、及び香料と組み合わせるアマルガム化工程と、(d)均質な混合物が得られる精製プラダー又はミルの組み合わせを介した精製工程と、(e)石鹸混合物が石鹸ログとして押し出され、次いで石鹸プラグに切断されるプロディング工程と、(f)石鹸プラグが打ち抜かれて、完成した固形石鹸組成物が得られるスタンピング工程と、である。
【0142】
【0143】
調製方法:
前の実施例に記載されているような石鹸ヌードルは、ココイルイセチオン酸ナトリウム及び脂肪酸フレーク、他の粉末、並びにアマルガムメータ内の液体成分(全ての成分が一緒に混合される)と組み合わされる。次いで、アマルガム化工程には、均質な混合物が得られる精製プロダー又はミルの組み合わせを介した精製工程が続く。プロディング工程が続き、そこで、石鹸混合物が石鹸ログとして押し出され、次いで石鹸プラグに切断される。最後に、スタンピング工程が行われし、そこで、石鹸プラグが打ち抜かれて、完成した固形石鹸組成物が得られる。
【0144】
単回単位用量の実施例
【0145】
【表20】
1.Solvayによって供給されるJaguar C500
2.Solvayによって供給されるMirapol AM-T
3.Kurarayによって供給されるPVA420H
4.Kurarayによって供給されるPVA403
5.Solvayによって供給されるMackham LHS
6.Momentiveによって供給されるY-14945アミノ流体
7.Ashlandによって供給されるPVP K-15
【0146】
【表21】
1.Solvayによって供給されるJaguar C500
2.Solvayによって供給されるMirapol AM-T
3.Kurarayによって供給されるPVA420H
4.Kurarayによって供給されるPVA403
5.Solvayによって供給されるMackham LHS
6.Momentiveによって供給されるY-14945アミノ流体
【0147】
【表22】
1.Kurarayによって供給されるポリビニルアルコール
2.KLK Oleoによって供給されるSLE1S
3.Evonikによって供給されるNaC11
4.Solvayによって供給されるラウリルヒドロキシスルタイン
5.Ashlandによって供給されるJaguar C500
6.Solvayによって供給されるAM Triquat
7.Jiangsu Agrochemによって供給されるアゾキシストロビン
【0148】
【表23】
1.Crodaによって供給されるベヘントリモニウムメトサルフェート-IPA
2.Clariantによって供給されるGlucoTain(登録商標)Clean
3.Ashlandによって供給されるPVP K120
4.Kurarayによって供給されるPVA505
5.Momentiveによって供給されるY-14945アミノ流体
6.Ashlandによって供給されるPVP K30
【0149】
【表24】
1.Crodaによって供給されるベヘントリモニウムメトサルフェート-IPA
2.Clariantによって供給されるGlucoTain(登録商標)Clean
3.Ashlandによって供給されるPVP K120
4.Kurarayによって供給されるPVA505
5.Jiangsu Agrochemによって供給されるアゾキシストロビン
【0150】
組成物を作製する方法
本発明の配合物は、典型的なパーソナルケア組成物中で提供することができる。この組成物は、溶液、分散液、エマルション、粉末、タルク、カプセル状、球体、スポンジャー、固形剤形、泡、及びその他の送達機構の形態であってよい。本発明の組成物は、ヘアトニック、コンディショナー、トリートメント、及びスタイリング製品などのリーブオンヘア製品、並びに毛髪に塗布可能な任意の他の形態であってもよい。
【0151】
グルーミングの実施例
【0152】
【0153】
【表26】
1Cognis Corp、Cincinnati、OHからのセテアリルグルコシド(及び)セテアリルアルコール
2Cognis Corp、Cincinnati、OHからのセテアリルイソノナノエート
3Clariant International AG、Switzerlandからのアクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/VPコポリマー。
4Dow Corning,Midland,MIからのジメチコン(及び)ジメチコノール
5Rhodia Inc、Cranbury.NJからのDMDMヒダントイン(及び)水
6Lonza Group Ltd、SwitzerlandからのDMDMヒダントイン(及び)ヨードプロピニルブチルカルバメート(及び)水
7Kobo Products、Plainfield、NJからのマイカ(及び)二酸化チタン(及び)酸化チタン
8Kobo Products、Plainfield、NJからのマイカ(及び)二酸化チタン
9Seppic Inc、Fairfield、NJからのポリアクリレート-13(及び)ポリイソブテン(及び)ポリソルベート20
【0154】
保湿剤/バルム剤のための作製指示
相A材料を容器内で組み合わせ、加熱する。相B材料を別個の容器内で組み合わせ、加熱する。相Bを高剪断下で相Aに添加する。相A及び相Bの混合物を冷却し、相Cの内容物を混合しながら添加する。相D材料を別個の容器内でブレンドし、相A、相B、及び相Cの混合物に添加する。最終混合物を、十分にブレンドするまで撹拌する。Qは、100%に達するのに十分な量を意味する。
【0155】
【表27】
13ソルビトール70%溶液
14ラウロアンホ酢酸ナトリウム32%溶液
15トリデセス硫酸ナトリウム65%溶液
16ミリストールサルコシン酸ナトリウム30%溶液
17Antil200-(Evonik/Goldschmidt)
【0156】
洗浄組成物のための作製指示
バッチ全体を保持するのに十分な容器内の水を秤量する。インペラを備えたオーバーヘッドミキサーを容器内に挿入し、撹拌を増加させてボルテックスを生成する。ポリマーをボルテックスに振り入れ、十分に溶解することを確実にする。バッチを約60℃に加熱して、ポリマーを水和する。加熱中にEDTA、PEG、ソルビトール、グリセリン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、及び界面活性剤を添加する。バッチを60℃にした後、ラウリン酸を添加する。60℃で少なくとも5分間混合を続ける。クエン酸及び/又は水で5.9~6.5のpHに調整する。熱を除去し、35℃に冷却する。35℃未満になったら、香料、防腐剤、及び他の成分を添加する。
【0157】
【0158】
シェービング前調製物のための作製指示
バッチ全体を保持するのに十分な容器内の水を秤量する。インペラを備えたオーバーヘッドミキサーを容器内に挿入し、撹拌を増加させてボルテックスを生成する。増粘剤及びポリマー粉末を予備ブレンドする。ポリマーブレンドを、組み込まれるまでボルテックスに振り入れる。バッチを70℃に加熱して、ポリマーを水和する。バッチが70℃になったら、油を添加し、均一かつ分散するまで混合する。液体分散ポリマーをバッチに添加し、均一かつ水和するまで混合し、良好な混合を維持するためにrpmを増加させる。界面活性剤を添加し、均一かつ分散するまで混合する。バッチを45℃未満に冷却し始める。45℃未満になったら、香料、防腐剤、及び他の温度感受性添加剤を添加する。35℃未満まで冷却し、水で適量にする。
【0159】
発泡後シェービングゲル:組成物及び作製指示
作製指示は、米国特許出願第2006/0257349号の段落21に見出すことができる。
【0160】
【表29】
18Natrosol 250HHRとしてHercules Inc.(Wilmington,DE)から入手可能
19Polyox WSR-301としてAmerchol Corp.(Piscataway,NJ)から入手可能
20Polyox WSR N-12KとしてAmerchol Corp.(Piscataway,NJ)から入手可能
21Microslip 519としてMicro Powders Inc.(Tarrytown,NY)から入手可能
22Guardian Laboratories(Hauppauge,NY)から入手可能
【0161】
発泡後シェービングゲルのための作製指示
上記の組成物を以下の方法で作製する。水溶性ポリマー(ポリエチレンオキシド、ヒドロキシエチルセルロース)を水に添加し、ポリマーが完全に溶解するまで混合する(約30分)。次いで、水性混合物を加熱し、オレイン酸グリセリル、ソルビトール、及び脂肪酸を約60℃で添加し、加熱が続く間に十分に混合する。80~85℃で、トリエタノールアミンを添加し、約20分間混合して、水性石鹸相を形成する。水性石鹸相を室温まで冷却した後、残りの成分(すなわち、ルブラジェル、グリセリン、芳香剤、着色剤、植物)を水性石鹸相に添加し、十分に混合してゲル濃縮物を形成する。(バッチ重量を100%にするために必要に応じて水を添加し、それによって蒸発による任意の水損失を補償することができる)。次いで、濃縮物を充填ライン内の圧力下で揮発性後発泡剤と組み合わせ、窒素圧力下で弁を通して剪断しながら底ガスのエアロゾル缶に充填する。
【0162】
本明細書で使用する全ての百分率及び比率は、組成物全体の重量によるものであり、特に指定しない限り、全ての測定は25℃で行われた。
【0163】
本発明の組成物は、本明細書に記載の必須成分及び任意選択の成分を含むことができ、それらから本質的になることができ、又はそれらからなることができる。本明細書で使用するとき、「~から本質的になる」とは、組成物又は成分が、追加成分を含み得るが、追加成分が、特許請求される組成物又は方法の基本的及び新規な特性を実質的に変えない場合に限ることを意味する。
【0164】
実施例においては、別途記載のない限り、全ての濃度は重量%として掲載されており、希釈剤、充填剤などの微量の物質は除外され得る。そのため、列挙した処方は、列挙した成分及びそのような成分に関連する任意の微量物質を含む。当業者に明白なとおり、これらの微量物の選択は、パーソナルケア組成物を作製するために選択した特定成分の物理的及び化学的特性に応じて変わる。
【0165】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0166】
「発明を実施するための形態」の中で引用される文献は全て、関連部分において参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本発明に対する従来技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本文献における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における同じ用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文献においてその用語に割り当てられた意味又は定義が優先するものとする。
【0167】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができることは、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」に網羅することが意図される。