(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報指示方法、装置及び通信装置
(51)【国際特許分類】
G01S 5/02 20100101AFI20241022BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20241022BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20241022BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
H04W64/00
H04W24/10
(21)【出願番号】P 2022580184
(86)(22)【出願日】2021-03-16
(86)【国際出願番号】 CN2021081031
(87)【国際公開番号】W WO2021258786
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2023-02-20
(31)【優先権主張番号】202010589872.1
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】任 曉濤
(72)【発明者】
【氏名】達 人
(72)【発明者】
【氏名】任 斌
(72)【発明者】
【氏名】全 海洋
(72)【発明者】
【氏名】李 輝
(72)【発明者】
【氏名】李 健翔
(72)【発明者】
【氏名】李 剛
【審査官】東 治企
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-179734(JP,A)
【文献】特表2009-539095(JP,A)
【文献】特開2008-122293(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104570009(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0207477(US,A1)
【文献】国際公開第2020/125310(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/141090(WO,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,"UE Measurements for RTK",3GPP TSG RAN WG2 Meeting #99 ,2017年08月,R2-1708520,pp.1-9,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99/Docs/R2-1708520.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00-5/14
G01S 19/00-19/55
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置に適用される情報指示方法であって、
第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得することと、
前記第1測定メトリクス及び前記第1品質指示情報を報告することと、を含み、
前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、誤差分解能の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、
前記第1測定メトリクスはキャリア位相測定メトリクスであり、前記キャリア位相測定メトリクスは、全サイクル位相値とサイクル内位相値のうちの少なくとも一つを含み、
前記第1品質指示情報が前記キャリア位相連続性の指示情報を含む場合、前記キャリア位相連続性の指示情報は、キャリア位相測定メトリクスの連続性を示すために用いられ
、
前記第1測定メトリクスが正規分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、又は、
前記第1測定メトリクスが一様分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、誤差指示値の平均値を指示し、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である、情報指示方法。
【請求項2】
前記第1品質指示情報は、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、及び、キャリア信号品質の指示情報のうちの少なくとも一つを更に含む、請求項1に記載の情報指示方法。
【請求項3】
前記キャリア位相測定メトリクスの連続性は、キャリア位相測定メトリクスにサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスは不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスは連続である
請求項1に記載の情報指示方法。
【請求項4】
前記第1品質指示情報を報告することは、
1ビットでキャリア位相連続性を表すことを含み、前記ビットの数値が第1値である場合、前記キャリア位相が連続であると表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記キャリア位相が不連続であると表す
請求項1に記載の情報指示方法。
【請求項5】
前記第1品質指示情報が前記半サイクルアンビギュイティの指示情報を
さらに含む場合、前記半サイクルアンビギュイティの指示情報は、受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを示すために用いられる、請求項
2に記載の情報指示方法。
【請求項6】
前記第1品質指示情報を報告することは、
1ビットで半サイクルアンビギュイティを表すことを含み、前記ビットの数値が第1値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在することを表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないことを表す
請求項5に記載の情報指示方法。
【請求項7】
前記第1品質指示情報が前記誤差指示値の指示情報を
さらに含む場合、前記誤差指示値の指示情報は、前記第1測定メトリクスの第1推定値を示すために用いられ、及び/又は、
前記第1品質指示情報が前記誤差分解能の指示情報を含む場合、前記誤差分解能の指示情報は、誤差指示値が位置する指示ドメインの量子化のステップサイズを示すために用いられ、及び/又は、
前記第1品質指示情報が前記キャリア信号品質の指示情報を含む場合、前記キャリア信号品質の指示情報は、前記第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRを示すために用いられ、及び/又は、
前記第1品質指示情報が前記誤差サンプリングポイント数の指示情報を含む場合、前記誤差サンプリングポイント数の指示情報は、誤差指示値を計算するときに使用される前記第1測定メトリクスの個数を示すために用いられる
請求項
2に記載の情報指示方法。
【請求項8】
前記第1品質指示情報が前記誤差指示値の指示情報をさらに含む場合、
前記誤差指示値の指示情報は、第1誤差値と第2誤差値のうちの最大値を示すために用いられ、
前記第1誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第1位置に位置する誤差値であり、前記第2誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第2位置に位置する誤差値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である
請求項
2に記載の情報指示方法。
【請求項9】
前記第1品質指示情報が前記測定信頼度の指示情報をさらに含む場合、
前記測定信頼度の指示情報は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値がプリセット信頼区間に位置する確率を意味し、前記プリセット信頼区間は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間を意味し、
又は、
前記測定信頼度の指示情報は、第1確率値と第2確率値のうちの最大値を意味し、
前記第1確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第1位置に位置する確率値であり、前記第2確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第2位置に位置する確率値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である
請求項1に記載の情報指示方法。
【請求項10】
前記第1品質指示情報と前記第1測定メトリクスの測定タイプとの間に1対1のマッピング関係が存在する、請求項1に記載の情報指示方法。
【請求項11】
前記全サイクル位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報は、サイクル内位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報のうちの少なくとも一つと異なり、
前記品質指示情報に含まれるサブ情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む
請求項1に記載の情報指示方法。
【請求項12】
通信装置であって、
メモリ、プロセッサ、送受信機、及び前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラムを含み、
前記プロセッサは、前記プログラムを実行するとき、請求項1~
11のいずれか一項に記載の情報指示方法のステップを実現する、通信装置。
【請求項13】
プログラムが記憶された可読記憶媒体であって、
該プログラムがプロセッサによって実行されるとき、請求項1~
11のいずれか一項に記載の情報指示方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は2020年6月24日に中国で提出された中国特許出願No.202010589872.1の優先権を主張し、その全ての内容は引用によりここに含まれる。
本開示は、通信技術分野に関し、特に情報指示方法、装置及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、無線通信システムの測位基準信号を測定することにより測位計算をサポートする複数種のUE(端末)測位方法を定義しており、それは主に、時間遅延によるDL-TDOA(ダウンリンク到着時間差)及び/又はUL-TDOA(アップリンク到着時間差)測位方法、角度によるDL-AoD(ダウンリンク出発角)及び/又はUL-AOA(アップリンク到着角)測位方法等の方法を含む。これらの方法は、無線通信システムにおいて規定される測位基準信号に基づいて測位を行い、GNSS(グローバル衛星ナビゲーションシステム)信号を受信できない環境で作動し得るという特徴を含む。時間遅延によるDL-TDOA及びUL-TDOA測位方法は、端末の各基地局に対する伝搬距離の違いに基づいて、基地局間の相対的な時間遅延により端末の位置を推定する。角度によるDL-AoD及びUL-AOA測位方法は、端末と基地局との間の相対的な角度方向に基づいて、複数の角度パラメータにより端末の位置を決定する。
【0003】
ここで、従来の時間遅延による測位方法(例えば、DL-TDOA及び/又はUL-TDOA等)は、到着時間の差分を距離差分に変換して測位を行うものである。しかしながら、このような測位方式は、信号帯域幅及び受信機分解能に制限されるため、精度がセンチメートルレベルに達成しにくい。角度による測位方法(例えば、DL-AoD及び/又はUL-AOA等)も類似の問題があり、そのため、無線ネットワークにおける測位の精度を向上させるために、より正確な測位方法を探す必要がある。
【0004】
測位の精度を向上させるために、キャリア位相測位方法を導入する必要がある。キャリア位相測位方法は、端末の各基地局に対する伝搬距離の違いに基づいて、基地局間の相対的な位相により端末の位置を推定する。キャリア位相測位方法は、測位の精度が高いという利点を有し、測位の精度がセンチメートルレベルに達成し得る。具体的には、キャリア位相測位方法は、測定信号のキャリア位相を利用して、その中の伝搬距離情報を抽出するものである。LOS(Line Of Sight)条件では、キャリア位相の測定誤差は、キャリア波長のほんの一部であり、キャリア波長がデシメートル(又はセンチメートル)レベルであると考慮すれば、このような測位方法の精度も、センチメートル(又はミリメートル)レベル範囲に達成し得る。
【0005】
具体的に、ダウンリンクキャリア位相測位を例とし、測位基準信号としてDL-PRS(ダウンリンク測位基準信号)を使用すると、
図1を参照して、ダウンリンクキャリア位相測位方法は、
(1)各基地局gNB(例えば、gNB1、gNB2、gNB3)はそれぞれ周期的なDL-PRS信号を端末UEに送信することと、
(2)UEは、LMF(測位管理機能ユニット)によって提供されるキャリア位相支援データに基づいて、UEの周囲のgNBがダウンリンク測位基準信号(DL-PRS)を送信する設置情報を知り、各gNBからのDL-PRSを受信することにより、まず各gNBとのキャリア位相測定値及び他の測位測定メトリクス、例えば複数の到着時間差TDOA(ダウンリンク基準信号時間差DL RSTD、アップリンク相対的到着時間UL RTOA等)を推定し、その後、ダウンリンク基準信号到着位相差(DL-PRS RSPD)を計算して取得することと、
(3)UEで取得した複数のDL-PRS RSPD、複数のTDOA及び他の既知情報(例えば、gNBの地理座標)は、ネットワークによる測位方式又はUEによる測位方式を利用してUEの位置を計算することに用いられる。
【0006】
a)ネットワークによる測位方式を採用する場合、UEは、取得したDL-PRS RSPD測定値をLMFに報告し、LMFが報告された測定値及び他の既知情報(例えば、gNBの地理座標)を利用してUEの位置を計算する。
b)UEによる測位方式を採用する場合、UE自身は、取得したDL-PRS RSPD、及びネットワークにより提供された他の情報(例えば、gNBの地理座標)を利用してUE自体の位置を計算する。
【0007】
さらに、キャリア位相測位方法は、位相測定メトリクスを報告すると同時に、測定メトリクスの受信側が今回測定の品質及び確実性を判断し、該当するデータの修複又は廃棄等の処理を行うように、測定メトリクスの品質を指示する必要がある。
【0008】
しかしながら、関連技術では、NR(New Radio)システムにおけるキャリア位相測位方法の測定メトリクスに適用する品質指示方法がないため、関連技術におけるキャリア位相測位方法に測位の精度が低く、確実性が悪い等の問題が存在する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、関連技術におけるキャリア位相測位において測定メトリクスの品質を知ることができないので測位の精度が低くなり、確実性が悪くなる可能性がある問題を解決する情報指示方法、装置及び通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記技術問題を解決するために、本開示の実施例は、通信装置に適用する情報指示方法を提供する。
該方法は、
第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得することと、
前記第1品質指示情報を報告することと、を含み、
ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティ(Half cycle ambiguity)の指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0011】
選択的に、前記キャリア位相連続性の指示情報は、キャリア位相測定メトリクスの連続性、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性を示すために用いられる。
【0012】
選択的に、前記キャリア位相測定メトリクスの連続性は、キャリア位相測定メトリクスにサイクルスリップ(cycle slip)が存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスは不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスは連続であり、又は、
前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性は、キャリア位相測定メトリクスの蓄積量にサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は連続である。
【0013】
選択的に、前記第1品質指示情報を報告することは、
1ビットでキャリア位相連続性を表すことを含み、前記ビットの数値が第1値である場合、前記キャリア位相が連続であることを表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記キャリア位相が不連続であることを表す。
【0014】
選択的に、前記半サイクルアンビギュイティの指示情報は、受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを示すために用いられる。
【0015】
選択的に、前記第1品質指示情報を報告することは、
1ビットで半サイクルアンビギュイティを表すことを含み、前記ビットの数値が第1値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在することを表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないことを表す。
【0016】
選択的に、前記誤差指示値の指示情報は、前記第1測定メトリクスの第1推定値を示すために用いられ、及び/又は、
前記誤差分解能の指示情報は、誤差指示値が位置する指示ドメインの量子化のステップサイズを示すために用いられ、及び/又は、
前記キャリア信号品質の指示情報は、前記第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRを示すために用いられ、及び/又は、
前記誤差サンプリングポイント数の指示情報は、誤差指示値を計算するときに使用される前記第1測定メトリクスの個数を示すために用いられる。
【0017】
選択的に、前記誤差指示値の指示情報は、第1誤差値と第2誤差値のうちの最大値を示すために用いられる。
ここで、前記第1誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第1位置に位置する誤差値であり、前記第2誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第2位置に位置する誤差値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0018】
選択的に、前記測定信頼度の指示情報は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値がプリセット信頼区間に位置する確率を意味し、ここで、前記プリセット信頼区間は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間を意味し、
又は、
前記測定信頼度の指示情報は、第1確率値と第2確率値のうちの最大値を意味し、
ここで、前記第1確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第1位置に位置する確率値であり、前記第2確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第2位置に位置する確率値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0019】
選択的に、前記第1品質指示情報と前記第1測定メトリクスの測定タイプとの間に1対1のマッピング関係が存在する。
【0020】
選択的に、前記第1測定メトリクスが正規分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、又は、
前記第1測定メトリクスが一様分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、誤差指示値の平均値を指示し、
ここで、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0021】
選択的に、前記第1測定メトリクスは、キャリア位相測定メトリクスであり、前記キャリア位相測定メトリクスは、全サイクル位相値(Entire cycle phase value)とサイクル内位相値(Intra-cycle phase value)のうちの少なくとも一つを含む。
【0022】
選択的に、前記全サイクル位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報は、サイクル内位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報のうちの少なくとも一つと異なり、
ここで、前記品質指示情報に含まれるサブ情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0023】
本開示の実施例は、さらに、通信装置を提供し、前記通信装置は、メモリ、プロセッサ、送受信機、及び前記メモリに記憶され前記プロセッサで実行可能なプログラムを含み、前記プロセッサは、前記プログラムを実行すると、
第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得することと、
前記送受信機を利用して前記第1品質指示情報を報告することと、を実行し、
ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0024】
選択的に、前記キャリア位相連続性の指示情報は、キャリア位相測定メトリクスの連続性、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性を示すために用いられる。
【0025】
選択的に、前記キャリア位相測定メトリクスの連続性は、キャリア位相測定メトリクスにサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスは不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスは連続であり、又は、
前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性は、キャリア位相測定メトリクスの蓄積量にサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は連続である。
【0026】
選択的に、前記プロセッサは、具体的に、
1ビットでキャリア位相連続性を表し、前記ビットの数値が第1値である場合、前記キャリア位相が連続であると表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記キャリア位相が不連続であると表すために用いられる。
【0027】
選択的に、前記半サイクルアンビギュイティの指示情報は、受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを示すために用いられる。
【0028】
選択的に、前記プロセッサは、具体的に、
1ビットで半サイクルアンビギュイティを表し、前記ビットの数値が第1値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在することを表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないことを表すために用いられる。
【0029】
選択的に、前記誤差指示値の指示情報は、前記第1測定メトリクスの第1推定値を示すために用いられ、及び/又は、
前記誤差分解能の指示情報は、誤差指示値が位置する指示ドメインの量子化のステップサイズを示すために用いられ、及び/又は、
前記キャリア信号品質の指示情報は、前記第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRを示すために用いられ、及び/又は、
前記誤差サンプリングポイント数の指示情報は、誤差指示値を計算するときに使用される前記第1測定メトリクスの個数を示すために用いられる。
【0030】
選択的に、前記誤差指示値の指示情報は、第1誤差値と第2誤差値のうちの最大値を示すために用いられ、
ここで、前記第1誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第1位置に位置する誤差値であり、前記第2誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第2位置に位置する誤差値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0031】
選択的に、前記測定信頼度の指示情報は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値がプリセット信頼区間に位置する確率を意味し、ここで、前記プリセット信頼区間は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間を意味し、
又は、
前記測定信頼度の指示情報は、第1確率値と第2確率値のうちの最大値を意味し、
ここで、前記第1確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第1位置に位置する確率値であり、前記第2確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第2位置に位置する確率値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0032】
選択的に、前記第1品質指示情報と前記第1測定メトリクスの測定タイプとの間に1対1のマッピング関係が存在する。
【0033】
選択的に、前記第1測定メトリクスが正規分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、又は、
前記第1測定メトリクスが一様分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、誤差指示値の平均値を指示し、
ここで、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0034】
選択的に、前記第1測定メトリクスはキャリア位相測定メトリクスであり、前記キャリア位相測定メトリクスは、全サイクル位相値とサイクル内位相値のうちの少なくとも一つを含む。
【0035】
選択的に、前記全サイクル位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報は、サイクル内位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報のうちの少なくとも一つと異なり、
ここで、前記品質指示情報に含まれるサブ情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0036】
本開示の実施例は、さらに、プログラムが記憶された可読記憶媒体を提供し、該プログラムがプロセッサによって実行されるとき、上記情報指示方法のステップを実現する。
【0037】
本開示の実施例は、さらに、通信装置に適用する情報指示装置を提供し、前記情報指示装置は、
第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得する第1取得モジュールと、
前記第1品質指示情報を報告する第1報告モジュールと、を含み、
ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0038】
選択的に、前記キャリア位相連続性の指示情報は、キャリア位相測定メトリクスの連続性、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性を示すために用いられる。
【0039】
選択的に、前記キャリア位相測定メトリクスの連続性は、キャリア位相測定メトリクスにサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスは不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスは連続であり、又は、
前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性は、キャリア位相測定メトリクスの蓄積量にサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は連続である。
【0040】
選択的に、前記第1報告モジュールは、
1ビットでキャリア位相の連続性を表す第1処理サブモジュールを含み、前記ビットの数値が第1値である場合、前記キャリア位相が連続であると表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記キャリア位相が不連続であると表す。
【0041】
選択的に、前記半サイクルアンビギュイティの指示情報は、受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを示すために用いられる。
【0042】
選択的に、前記第1報告モジュールは、
1ビットで半サイクルアンビギュイティを表す第2処理サブモジュールを含み、前記ビットの数値が第1値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在することを表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないことを表す。
【0043】
選択的に、前記誤差指示値の指示情報は、前記第1測定メトリクスの第1推定値を示すために用いられ、及び/又は、
前記誤差分解能の指示情報は、誤差指示値が位置する指示ドメインの量子化のステップサイズを示すために用いられ、及び/又は、
前記キャリア信号品質の指示情報は、前記第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRを示すために用いられ、及び/又は、
前記誤差サンプリングポイント数の指示情報は、誤差指示値を計算するときに使用される前記第1測定メトリクスの個数を示すために用いられる。
【0044】
選択的に、前記誤差指示値の指示情報は、第1誤差値と第2誤差値のうちの最大値を示すために用いられ、
ここで、前記第1誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第1位置に位置する誤差値であり、前記第2誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第2位置に位置する誤差値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0045】
選択的に、前記測定信頼度の指示情報は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値がプリセット信頼区間に位置する確率を意味し、ここで、前記プリセット信頼区間は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間を意味し、
又は、
前記測定信頼度の指示情報は、第1確率値と第2確率値のうちの最大値を意味し、
ここで、前記第1確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第1位置に位置する確率値であり、前記第2確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第2位置に位置する確率値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、
Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0046】
選択的に、前記第1品質指示情報と前記第1測定メトリクスの測定タイプとの間に1対1のマッピング関係が存在する。
【0047】
選択的に、前記第1測定メトリクスが正規分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、又は、
前記第1測定メトリクスが一様分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、誤差指示値の平均値を指示し、
ここで、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0048】
選択的に、前記第1測定メトリクスはキャリア位相測定メトリクスであり、前記キャリア位相測定メトリクスは、全サイクル位相値とサイクル内位相値のうちの少なくとも一つを含む。
【0049】
選択的に、前記全サイクル位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報は、サイクル内位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報のうちの少なくとも一つと異なり、
ここで、前記品質指示情報に含まれるサブ情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【発明の効果】
【0050】
本開示の上記技術的手段は、以下の有益な効果を有する。
上記技術案において、前記情報指示方法は、第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得し、前記第1品質指示情報を報告し、ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、それにより、キャリア位相の連続性、半サイクルアンビギュイティ、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数及び測定信頼度などの品質の指示情報を報告することにより、受信側による今回測定の品質及び確実性の判断と該当する報告データの修複又は廃棄等を支援し、受信側が品質の悪い測定報告値を使用して測位演算を行うことによるUEの位置ずれを回避し、システム測位の精度及び確実性を向上させることができ、関連技術におけるキャリア位相測位方法おいて測定メトリクスの品質を知ることができないので測位の精度が低くなり、確実性が悪くなる可能性がある問題を良好に解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】関連技術におけるキャリア位相測位方法の模式図である。
【
図2】本開示の実施例の情報指示方法のフローの模式図である。
【
図3】本開示の実施例のDL-RSPDの模式図である。
【
図4】本開示の実施例の測定信頼度の模式図である。
【
図5】本開示の実施例の通信装置構造の模式図である。
【
図6】本開示の実施例の情報指示装置の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本開示が解決しようとする技術問題、技術的手段及び利点をより明確にするために、以下、図面及び具体な実施例を参照しながら詳しく説明する。
【0053】
本開示は、関連技術におけるキャリア位相測位方法おいて測定メトリクスの品質を知ることができないので測位の精度が低くなり、確実性が悪くなる可能性があるという問題に対して、通信装置に適用する情報指示方法を提供する。
図2に示すように、該情報指示方法は、ステップ21とステップ22を含む。
【0054】
ステップ21では、第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得する。
ステップ22では、前記第1品質指示情報を報告する。
【0055】
ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0056】
本開示の実施例では、通信装置は、端末又はネットワーク側装置(例えば、基地局)であってもよく、ここで限定しない。
【0057】
本開示の実施例による前記情報指示方法では、第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得し、前記第1品質指示情報を報告し、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。それにより、キャリア位相の連続性、半サイクルアンビギュイティ、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数及び測定信頼度等の品質の指示情報を報告することにより、受信側による今回の測定の品質及び確実性に関する判断と該当する報告データの修複又は廃棄等の処理を支援し、受信側が品質の悪い測定報告値を使用して測位演算を行うことによるUEの位置ずれを回避し、システム測位の精度及び確実性を向上させることができ、関連技術におけるキャリア位相測位方法において測定メトリクスの品質を知ることができないので測位の精度が低くなり、確実性が悪くなる可能性がある問題を良好に解決することができる。
【0058】
ここで、前記キャリア位相連続性の指示情報は、キャリア位相測定メトリクスの連続性、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性を示すために用いられる。
【0059】
具体的に、前記キャリア位相測定メトリクスの連続性は、キャリア位相測定メトリクスにサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスは不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスは連続であり、又は、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性は、キャリア位相測定メトリクスの蓄積量にサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は連続である。
【0060】
サイクルスリップは、具体的に周期的なジャンプ(Periodic jump)であってもよい。
【0061】
本開示の実施例では、前記第1品質指示情報を報告することは、1ビットでキャリア位相の連続性を表すことを含み、前記ビットの数値が第1値である場合、前記キャリア位相が連続であると表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記キャリア位相が不連続であると表す。
【0062】
第1値は1であってもよく、第2値は0であってもよい。又は、第1値は0であってもよく、第2値は1であってもよい。
【0063】
ここで、前記半サイクルアンビギュイティの指示情報は、受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを示すために用いられる。
【0064】
半サイクルアンビギュイティとは、位相追跡回路の作動が異常である場合、現在の時点で報告されたキャリア位相測定メトリクスと前の時点で報告されたキャリア位相測定メトリクスとの差と、この二つの時点間のキャリア位相累積変化の実際の位相変化とが、半サイクルの差異を有する可能性があることを意味する。
【0065】
具体的に、前記第1品質指示情報を報告することは、1ビットで半サイクルアンビギュイティを表すことを含み、前記ビットの数値が第1値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在することを表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないことを表す。
【0066】
第1値は1であってよく、第2値は0であってよい。又は、第1値は0であってよく、第2値は1であってよい。
【0067】
本開示の実施例では、前記誤差指示値の指示情報は、前記第1測定メトリクスの第1推定値を示すために用いられ、及び/又は、前記誤差分解能の指示情報は、誤差指示値が位置する指示ドメインの量子化のステップサイズを示すために用いられ、及び/又は、前記キャリア信号品質の指示情報は、前記第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRを示すために用いられ、及び/又は、前記誤差サンプリングポイント数の指示情報は、誤差指示値を計算するときに使用される前記第1測定メトリクスの個数を示すために用いられる。
【0068】
ここで、第1推定値は、サンプルに基づいて推定された値、例えば、分散、平均値等であり、ここで限定しない。
【0069】
本開示の実施例では、前記誤差指示値の指示情報は、第1誤差値と第2誤差値のうちの最大値を示すために用いられてもよく、及び/又は、前記誤差分解能の指示情報は、誤差指示値が位置する指示ドメインの量子化のステップサイズを示すために用いられ、及び/又は、前記キャリア信号品質の指示情報は、前記第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRを示すために用いられ、及び/又は、前記誤差サンプリングポイント数の指示情報は、誤差指示値を計算するときに使用される前記第1測定メトリクスの個数を示すために用いられ、ここで、前記第1誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第1位置に位置する誤差値であり、前記第2誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第2位置に位置する誤差値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0070】
測定誤差値は、第1測定メトリクス(即ち、実際の測定値)に基づいて得られた測定誤差値である。
【0071】
本開示の実施例では、前記測定信頼度の指示情報は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値がプリセット信頼区間に位置する確率を意味し、ここで、前記プリセット信頼区間は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間を意味し、又は、前記測定信頼度の指示情報は、第1確率値と第2確率値のうちの最大値を意味し、ここで、前記第1確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第1位置に位置する確率値であり、前記第2確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第2位置に位置する確率値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0072】
本開示の実施例では、前記第1品質指示情報と前記第1測定メトリクスの測定タイプとの間に1対1のマッピング関係が存在する。
【0073】
本開示の実施例では、前記第1測定メトリクスが正規分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、又は、前記第1測定メトリクスが一様分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、誤差指示値の平均値を指示し、ここで、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0074】
ここで、±K×σ箇所は、+K×σ箇所と-K×σ箇所を意味し、第1品質指示情報が±K×σ箇所での誤差指示値を指示することは、この二つの位置でのサンプリングポイントの誤差指示値を含むことを意味し、第1品質指示情報が誤差指示値の平均値を指示することは、全てのサンプリングポイントの誤差指示値を含むことを意味する。
【0075】
具体的に、前記第1測定メトリクスはキャリア位相測定メトリクスであり、前記キャリア位相測定メトリクスは、全サイクル位相値とサイクル内位相値のうちの少なくとも一つを含む。
【0076】
さらに具体的に、前記全サイクル位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報は、サイクル内位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報のうちの少なくとも一つと異なり、ここで、前記品質指示情報に含まれるサブ情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0077】
以下、本開示の実施例による前記情報指示方法をさらに説明する。
【0078】
上記技術問題に対し、本開示の実施例は、情報指示方法、具体的には測定メトリクスの品質指示方法を提供する。この方法は、第1測定メトリクスに基づいて第1品質指示情報を取得することと、第1品質指示情報を報告することと、を含み、ここで、第1品質指示情報は、キャリア位相の連続性、半サイクルアンビギュイティ、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数、測定信頼度等のうちの少なくとも一つを含む。
【0079】
具体的には、
1. キャリア位相連続性と半サイクルアンビギュイティについて
(1)第1品質指示情報に含まれるキャリア位相連続性は、キャリア位相測定メトリクスの連続性を意味し、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性をを意味する。
(2)具体的に、キャリア位相連続性は、キャリア位相測定メトリクス又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量にサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在すると、キャリア位相測定メトリクス又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量が不連続であると表し、サイクルスリップが存在しないと、キャリア位相測定メトリクス又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量が連続であると表す。
(3)1ビットでキャリア位相連続性を表し、前回のキャリア位相測定の報告からキャリア位相にサイクルスリップが存在しないと、キャリア位相は連続であり、対応するビットを1にセットする必要があり(即ち、上記第1値は1であり)、前回のキャリア位相測定の報告からキャリア位相にサイクルスリップが存在していると、キャリア位相は不連続であり、対応するビットを0にセットする必要がある(即ち、上記第2値は0である)。
(4)第1品質指示情報は半サイクルアンビギュイティを含み、半サイクルアンビギュイティは、特定の送信端から受信されたデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを意味する。
(5)具体的に、1ビットで半サイクルアンビギュイティを表し、特定の送信端から受信されたデータに半サイクルアンビギュイティが存在すると、半サイクルアンビギュイティに対応するビットを1にセットし(即ち、上記第1値は1であり)、特定の送信端から受信されたデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないと、半サイクルアンビギュイティに対応するビットを0にセットする(即ち、上記第2値は0である)。
【0080】
2.第1測定メトリクスの測定品質指示の3種の情報について
(6)各第1測定メトリクスはそれぞれ、1セットの測定品質指示情報に対応する。第1測定メトリクスの品質指示情報(即ち、上記第1品質指示情報)は、誤差指示値EV、誤差分解能ER、キャリア信号品質、及び誤差サンプリングポイント数EN等のうちの少なくとも一つを含む。ここで、
a)誤差指示値Evは、第1測定メトリクスの不確かさの推定値(即ち、上記第1推定値)であり、
b)誤差分解能ERは、誤差指示値EVが位置する指示ドメインの量子化のステップサイズであり、
c)キャリア信号品質は、第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRであり、
d)誤差サンプリングポイント数ENは、誤差指示値EVを計算するときに使用される第1測定メトリクスの個数である。
【0081】
3.誤差指示値EVを多重化する指示情報について(即ち、誤差指示値EVは、以下の情報を指示するために用いられてもよい)
(7)各第1測定メトリクスはそれぞれ、一つの誤差指示値に対応する。誤差指示値EVは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが-K×σ位置(即ち、上記第1位置)に位置する第1誤差値とK×σ位置(即ち、上記第2位置)に位置する第2誤差値のうちの最大値Aであり、即ち、
A=Max(ES(-K×σ),Es(K×σ)) であり、
ここで、Kは自然数であって、設定パラメータである。σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従うと仮定する場合、EN個(具体的に、少なくとも二つであってもよい)の誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。ES(-K×σ)は第1誤差値を表し、Es(K×σ)は第2誤差値を表す。
【0082】
4.測定信頼度Yの定義の導入
(8)測定信頼度Yの定義1は、各第1測定メトリクスがそれぞれ、一つの測定信頼度情報に対応することである。信頼度Yは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値Esが信頼区間[Xmin,Xmax]に位置する確率であり、即ち、
Y=Prob{Xmin≦Es≦Xmax}であり、
ここで、Xmin、Xmaxは設定情報である。信頼区間(即ち、上記プリセット信頼区間)は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間である。
【0083】
(9)測定信頼度Yの定義2は、各第1測定メトリクスがそれぞれ、一つの測定信頼度情報に対応することである。信頼度Yは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値Esが-K×σ位置(即ち、上記第1位置)に位置する第1確率値とK×σ位置(即ち、上記第2位置)に位置する第2確率値のうちの最大値であり、即ち、
Y=Max(Prob{Es(-K×σ)},Prob{Es(K×σ)}) であり、
ここで、Kは設定情報であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従うと仮定する場合、EN個(具体的に、少なくとも二つ)の誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。Prob{Es(-K×σ)}は第1確率値を表し、Prob{Es(K×σ)}は第2確率値を表す。
【0084】
5. 異なる測定メトリクスについて、品質指示情報は異なる意味を持つ。
(10)異なる測定メトリクスについて、品質指示情報は異なる意味を持つ。
a)あるタイプの測定メトリクス(上記第1側測定であってもよい)が正規分布に従うとき、品質指示情報(上記第1品質指示情報であってもよい)は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、ここで、Kは自然数であって、設定パラメータである。σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従うと仮定する場合、EN個(具体的に、少なくとも二つであってもよい)の誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
b)あるタイプの測定メトリクスが一様分布に従うとき、品質指示情報は、誤差指示値の平均値を指示する。
c)他の状況について。
(11)測定メトリクス品質の指示情報(即ち、測定メトリクスの品質指示情報)と測定メトリクスタイプ(即ち、測定メトリクスの測定タイプ)との間に1対1のマッピング関係が存在する。
【0085】
6. 第1測定メトリクスは具体に位相測定メトリクスであっても良い。
(12)上記第1測定メトリクスは、キャリア位相測定メトリクスであり、全サイクル位相値(Entire cycle phase value)とサイクル内位相値(Intra-cycle phase value)のうちの少なくとも一つを含む。
(13)全サイクル位相値とサイクル内位相値とは、キャリア位相の連続性、半サイクルアンビギュイティ、測定信頼度、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数のうちの少なくとも一つの品質指示情報が異なる。
【0086】
以下、例を挙げて本開示の実施例による方法について説明する
【0087】
例1(キャリア位相連続性と半サイクルアンビギュイティ)
本技術案は、測定メトリクスの品質指示方法に関し、この方法では、第1測定メトリクスに基づいて第1品質指示情報を取得し、第1品質指示情報を報告する。ここで、第1品質指示情報は、キャリア位相連続性、半サイクルアンビギュイティ等を含む。
【0088】
ここで、第1品質指示情報に含まれるキャリア位相連続性は、キャリア位相測定メトリクスの連続性を意味し、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性を意味する。
【0089】
具体的に、キャリア位相連続性は、キャリア位相測定メトリクス又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量にサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在すると、キャリア位相測定メトリクス又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量は不連続であると表し、サイクルスリップが存在しないと、キャリア位相測定メトリクス又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量は連続であると表す。
【0090】
具体的には、現在の時点で報告されたキャリア位相測定メトリクスと前の時点で報告されたキャリア位相測定メトリクスとの差は、この二つの時点間のキャリア位相変化の累積であるべきである。受信側は、位相追跡回路(例えば、位相ロックループ)により、現在のキャリア位相を取得してキャリア位相の追跡を行う。
【0091】
位相追跡回路の作動が正常である場合、現在の時点で報告されたキャリア位相測定メトリクスと前の時点で報告されたキャリア位相測定メトリクスとの差と、この二つの時点間のキャリア位相累積変化の実際の位相変化とが、同一であり、つまり、キャリア位相は連続である。
【0092】
位相追跡回路の作動が異常である場合、現在の時点で報告されるキャリア位相測定メトリクスと前の時点で報告されたキャリア位相測定メトリクスとの差と、この二つの時点間のキャリア位相累積変化の実際の位相変化とが、整数周期の差異を有する可能性がある。これは、一般的に、キャリア位相測定メトリクスのサイクルスリップと呼ばれ、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量のサイクルスリップと呼ばれ、つまり、キャリア位相は不連続である。
【0093】
本例において、1ビットでキャリア位相連続性を表すことができ、前回のキャリア位相測定の報告からキャリア位相にサイクルスリップが存在しないと、キャリア位相は連続であり、対応するビットを1に設定する必要があり(即ち、上記第1値は1であり)、前回のキャリア位相測定の報告からキャリア位相にサイクルスリップが存在していると、キャリア位相は不連続であり、対応するビットを0に設定する必要がある(即ち、上記第2値は0である)。
【0094】
ここで、第1品質指示情報は半サイクルアンビギュイティを含み、半サイクルアンビギュイティは、特定の送信端から受信されたデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを意味する。
【0095】
具体的に、1ビットで半サイクルアンビギュイティを表すことができ、特定の送信端から受信されたデータに半サイクルアンビギュイティが存在すると、半サイクルアンビギュイティに対応するビットを1に設定し(即ち、上記第1値は1であり)、特定の送信端から受信されたデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないと、半サイクルアンビギュイティに対応するビットを0に設定する(即ち、上記第2値は0である)。
【0096】
ネットワーク装置は、端末又は基地局を例とする。キャリア位相方法で測位するとき、端末又は基地局が、測位基準信号を検出することにより、位相ロックループを利用してキャリア位相のロックと追跡を完了した後、その受信機が、自動的にキャリア位相の全サイクル数の変化を出力することができる。しかし、実際の無線環境では、測位基準信号は、障害物による遮断により、端末又は基地局によって受信されることができず、或いは、チャンネルの深いフェージング又は強い干渉により、測位基準信号のSINR(Signal to Interference and Noise Ratio:信号対干渉雑音比)が非常に低くなり、受信機が測位基準信号を正確に検出することができない。この場合、受信機による全サイクル数のカウントも中断され、整数周期のスリップを発生させることになり、つまり、「サイクルスリップ」になる。端末又は基地局の受信機がサイクルスリップを検出すると、端末又は基地局は、第1測定メトリクス数値を報告すると同時に、サイクルスリップ情報を品質指示情報として測位演算側、例えばLMF測位サーバに報告する必要がある。これにより、測位演算側は、位相測定メトリクスに基づいて測位演算を行うとき、該当する処理を行うことにより正確なUE測位値を得る。
【0097】
図3に示すように、基地局gNB1とgNB2は、それぞれ、DL-PRS1(ダウンリンク測位基準信号1)とDL-PRS2(ダウンリンク測位基準信号2)をダウンリンク測位基準信号として送信し、端末UE1は、DL-PRS1とDL-PRS2を検出することで第1測定メトリクスの数値を取得する。この数値は、全サイクル位相値とサイクル内位相値を含み、全サイクルアンビギュイティは、空間探索によって取得されることができる。同時に、端末は、アプリオリ情報、位相測定値履歴及び現在の位相測定値等に基づいてサイクルスリップが存在するか否かを検出し、且つキャリア位相連続性情報を第1品質指示情報として生成し、第1測定値と共にLMFに報告することができ、LMFは、報告された上記情報に基づいて端末の位置演算を完了する。
【0098】
以上により、本例の品質指示方法を採用すれば、キャリア位相連続性、半サイクルアンビギュイティ等の品質指示情報を報告することにより、LMFによる今回の測定の品質及び確実性の判断と該当するデータの修複又は廃棄等の処理を支援し、LMFが品質の悪い測定報告値を使用して測位演算を行うことによるUEの位置ずれを回避し、システム測位の精度を向上させることができる。
【0099】
例2(第1測定メトリクスの測定品質指示の3種の情報)
本技術案は、測定メトリクスの品質指示方法に関する。この方法では、第1測定メトリクスに基づいて第1品質指示情報を取得し、第1品質指示情報を報告する。ここで、第1品質指示情報は、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数などを含む。
【0100】
ここで、各第1測定メトリクスはそれぞれ、1セットの測定品質指示情報(即ち、上記第1品質指示情報)に対応する。第1測定メトリクスの品質指示情報は、誤差指示値EV、誤差分解能ER、キャリア信号品質、及び誤差サンプリングポイント数EN等のうちの少なくとも一つを含む。
a)誤差指示値Evは、第1測定メトリクスの不確かさの推定値(即ち、上記第1推定値)であり、
b)キャリア信号品質は、第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRであり、
c)誤差分解能ERは、誤差指示値EVが位置する指示ドメインの量子化のステップサイズであり、
d)誤差サンプリングポイント数ENは、誤差指示値EVを計算するときに使用される第1測定メトリクスの個数である。
【0101】
具体的に、第1測定メトリクスが位相測定メトリクスであることを例とし、端末を複数回測定した後、複数の測定値(即ち、上記第1測定メトリクス)に対してサンプル推定を行うことにより、誤差指示値Evを取得する。誤差指示値Evは、測定値の不確かさの推定値(即ち、上記第1推定値)、例えば、平均値、又は標準偏差等である。誤差指示値Evは、Nビット(具体的に少なくとも1ビットであってもよい)からなる指示ドメインで表され、該指示ドメインにおけるNビットの各コードポイントは、1種の誤差指示値を表す。ここで、「コードポイント」はcodepointであって、少なくとも1ビットで一つのcodepoint(1種の状態)を指示することができる。
【0102】
誤差分解能ERは、誤差指示値EVが位置する指示ドメインの量子化のステップサイズであって、Mビットで表され、Mビットの各コードポイントは、誤差指示値の量子化のステップサイズを表し、即ち、誤差指示値EVの二つのコードポイント間の差分を表し、該差分の単位は、メートルで表される。
【0103】
誤差サンプリングポイント数ENは、誤差指示値EVを計算するときに使用される測定値の個数であって、サンプル推定を行う際のサンプル個数である。
【0104】
例えば、現在取得した第1測定メトリクスのサンプル個数が100個であると、誤差指示値Evは、この100個の測定値をサンプル推定を行うことにより取得した誤差平均値であり、且つN=5ビットで表され、それは、25=32種の誤差平均値を表すことができる。誤差分解能は、M=2ビットで表され、2ビットは、{0.05m、0.1m、0.5m、1m}の4種の誤差分解能構成に対応する4種の可能性を表すことができ、このように、異なるシーンでの測位精度の指示請求に対応する。誤差サンプリングポイント数ENは、誤差指示値EVを計算するときに使用される測定値の個数、即ち100個である。
【0105】
以上により、本例において説明した第1測定メトリクスの品質指示方法を採用すれば、誤差指示値EV、誤差分解能ER、キャリア信号品質、及び誤差サンプリングポイント数EN等の品質指示情報を報告することにより、LMFによる今回の測定の品質及び確実性の判断と該当するデータの修複又は廃棄等の処理を支援し、LMFが品質の悪い測定報告値を使用して測位演算を行うことによるUEの位置ずれを回避し、それにより、システム測位の精度を向上させることができる。
【0106】
例3(誤差指示値EVを多重化する指示情報)
本技術案は、測定メトリクスの品質指示方法に関する。この方法では、第1測定メトリクスに基づいて第1品質指示情報を取得し、第1品質指示情報を報告する。ここで、第1品質指示情報は、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数等を含む。
【0107】
ここで、各第1測定メトリクスはそれぞれ、一つの誤差指示値に対応する。誤差指示値EVは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが-K×σ位置(即ち、上記第1位置)に位置する第1誤差値と、K×σ位置(即ち、上記第2位置)に位置する第2誤差値とのうちの最大値Aであり、即ち、
A=Max(ES(-K×σ),Es(K×σ)) であり、
ここで、Kは自然数であって、設定パラメータである。σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従うと仮定する場合、EN個(具体的に、少なくとも二つであってもよい)の誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。ES(-K×σ)は第1誤差値を表し、Es(K×σ)は第2誤差値を表す。
【0108】
本例における指示方法を採用すれば、誤差指示値は、サンプルに基づいて取得される推定値ではなく、ある統計位置に位置する誤差値となる。つまり、誤差指示値EVは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが-K×σ位置に位置する誤差値と、K×σ位置に位置する誤差値とのうちの最大値である。具体的に、該方法を採用する前提は、第1測定メトリクスの誤差値が、平均値が0である正規分布に従うものであってもよい。±K×σ位置に位置する誤差値を報告することにより、LMFが今回の測定メトリクスの誤差値及び変動状況を把握することができる。このようにすれば、誤差値の平均値が0である一方、実際に今回の測定値の変動が非常に大きく、単一の測定値誤差も非常に大きいが誤差指示値から指示できないという問題を回避することができる。
【0109】
例を挙げれば、表1に示すように、第1組の誤差値と第2組の誤差値との平均値はいずれも0であるが、第1組の誤差値の変動がより大きく、実際の単一の測定値の誤差がより高くなり、そのため、±K×σ位置に位置する誤差値については、第1組の誤差値も第2組の誤差値より大きいものであり、このように、±K×σ位置に位置する誤差値を報告することにより、LMFがより正確な誤差値情報を取得することができる。
【0110】
表1:±K×σ位置に位置する誤差値を報告する品質指示方法の概略表
【表1】
以上により、本例において説明した第1測定メトリクスの品質指示方法を採用すれば、±K×σ位置に位置する誤差値等の品質指示情報を報告することにより、LMFによる今回の測定の品質及び確実性の判断と該当するデータの修複又は廃棄等の処理を支援し、誤差平均値のみを報告することによる誤差指示情報が不正確又は不完全になる問題を回避し、それにより、システム測位の精度を向上させることができる。
【0111】
例4(測定信頼度Yの定義の導入)
本技術案は、測定メトリクスの品質指示方法に関する。この方法では、第1測定メトリクスに基づいて第1品質指示情報を取得し、第1品質指示情報を報告する。ここで、第1品質指示情報は、測定信頼度等を含む。
【0112】
具体的に、測定信頼度は、以下の2種の定義を含む。
【0113】
(1)測定信頼度Yの定義1は、各第1測定メトリクスがそれぞれ、一つの測定信頼度情報に対応する。信頼度Yは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値Esが信頼区間[Xmin,Xmax]に位置する確率であり、即ち、
Y=Prob{Xmin≦Es≦Xmax}であり、
ここで、Xmin、Xmaxは設定情報である。信頼区間(即ち、上記プリセット信頼区間)は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間である。
【0114】
(2)測定信頼度Yの定義2は、各第1測定メトリクスがそれぞれ、一つの測定信頼度情報に対応する。信頼度Yは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値Esが-K×σ位置(即ち、上記第1位置)に位置する第1確率値とK×σ位置(即ち、上記第2位置)に位置する第2確率値のうちの最大値であり、即ち、
Y=Max(Prob{Es(-K×σ)},Prob{Es(K×σ)}) であり、
ここで、Kは設定情報であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従うと仮定する場合、EN個(具体的に、少なくとも二つであってもよい)の誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。Prob{Es(-K×σ)}は第1確率値を表し、Prob{Es(K×σ)}は第2確率値を表す。
【0115】
図4に示すように、第1測定メトリクスの誤差値が
図4に示す正規分布に従うと仮定し、測定信頼度が定義2を用い、K=2に設定すると、測定信頼度Yは、
Y=Max(Prob{E
s(-2×σ)},Prob{E
s(2×σ)})にしたがって計算される。
【0116】
以上により、本例において説明した第1測定メトリクスの品質指示方法を採用すれば、測定信頼度等の品質指示情報を報告することにより、LMFによる今回の測定の品質及び確実性の判断と該当するデータの修複又は廃棄等の処理を支援し、LMFが品質の悪い測定報告値を使用して測位演算を行うことによるUEの位置ずれを回避し、それにより、システム測位の精度を向上させることができる。
【0117】
例5(異なる測定メトリクスについて、品質指示情報は異なる意味を持つ)
本技術案は、測定メトリクスの品質指示方法に関する。この方法では、第1測定メトリクスに基づいて第1品質指示情報を取得し、第1品質指示情報を報告する。ここで、第1品質指示情報は、キャリア位相連続性、半サイクルアンビギュイティ、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数、測定信頼度等のうちの少なくとも一つを含む。
【0118】
異なる測定メトリクスについて、品質指示情報は異なる意味を持つ。
a)あるタイプの測定メトリクス(上記第1側測定であってもよい)が正規分布に従うとき、品質指示情報(上記第1品質指示情報であってもよい)は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、ここで、Kは自然数であって、設定パラメータである。σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従うと仮定する場合、EN個(具体的に、少なくとも二つであってもよい)の誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
b)あるタイプの測定メトリクスが一様分布に従うとき、品質指示情報は、誤差平均値を指示する。
c)他の状況である。
【0119】
さらに、測定メトリクス品質指示情報(即ち、測定メトリクスの品質指示情報)と測定メトリクスタイプ(即ち、測定メトリクスの測定タイプ)との間に1対1のマッピング関係が存在する。
【0120】
本例における方法を採用すれば、測定メトリクスタイプに基づいて、テーブルの検索・マッピングで、異なる測定メトリクス指示情報の意味を自動的に取得することができ、測定メトリクスタイプに基づいて品質指示情報の意味を自動的にマッチングする目的を実現できる。
【0121】
以上により、本例において説明した第1測定メトリクスの品質指示方法を採用すれば、測定メトリクスタイプに基づいて、テーブルの検索・マッピングで、異なる測定メトリクス指示情報の意味を自動的に取得することができ、測定メトリクスタイプに基づいて品質指示情報の意味を自動的にマッチングする目的を実現でき、このように、品質指示情報と測定メトリクスタイプがマッチングしないことによるUEの位置ずれを回避し、それにより、システム測位の精度を向上させることができる。
【0122】
例6(測定メトリクス品質の報告の関連シグナリング)
上記の測定メトリクスの品質情報は、LPP(LTE Positioning Protocol、LTE測位プロトコル)の位置提供メッセージにより、測定結果と共に測位サーバに報告されることができる。該情報は、測位サーバの要求に基づいて提供されてもよいし、端末(即ち、通信装置が端末を例とする)によって能動的に報告されてもよい。
【0123】
測定メトリクスの測定結果がRRC(無線リソース制御)メッセージによって基地局に報告される場合、その品質情報も基地局に報告さてもよい。そして、基地局は、NRPPa(新無線測位プロトコルA)メッセージにより、測定結果及びその測定メトリクスの品質情報を提供する(即ち、通信装置は、端末と基地局を含むことができる)。
【0124】
また、端末は、測定メトリクスの品質情報の報告をサポートする場合、LPPの測位能力メッセージにより報告能力を測位サーバに報告することができる。測位サーバは、端末の測定メトリクス品質の報告能力に基づいて、端末に測定結果を報告させる同時に測定メトリクスの品質情報を報告させるか否かを決定する。測定メトリクスの品質情報は、例1~5で言及した品質情報であってもよく、端末の報告能力は、各品質情報に対してそれぞれ指示されるものであってもよい。
【0125】
以上により、本技術案は、具体に測定メトリクスの品質指示方法を提供し、関連技術に対して、本開示の測定メトリクスの品質指示方法を採用すれば、キャリア位相連続性、半サイクルアンビギュイティ、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数及び測定信頼度等の品質指示情報を報告することにより、受信側による今回の測定の品質及び確実性の判断と該当する報告データの修複又は廃棄等の処理を支援し、受信側が品質の悪い測定報告値を使用して測位演算を行うことによるUEの位置ずれを回避し、システム測位の精度を向上させることができる。
【0126】
なお、本技術案による測定メトリクスの品質指示方法は、時間遅延によるDL-TDOA及び/又はUL-TDOA測位方法、並びに、角度によるDL-AoD及び/又はUL-AOA測位方法等の測位方法における測定メトリクスの品質情報の指示に用いられてもよく、ここで限定しない。
【0127】
本開示の実施例は、さらに通信装置を提供し、
図5に示すように、該通信装置は、メモリ51、プロセッサ52、送受信機53、及び前記メモリ51に記憶されて前記プロセッサ52で実行可能なプログラム54を含み、前記プロセッサ52が前記プログラム54を実行すると、
第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得することと、
前記送受信機53を利用して前記第1品質指示情報を報告することと、を実現し、
ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0128】
本開示の実施例による前記通信装置では、第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得し、前記第1品質指示情報を報告し、ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。それにより、キャリア位相連続性、半サイクルアンビギュイティ、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数及び測定信頼度等の品質指示情報を報告することにより、受信側による今回の測定の品質及び確実性の判断と該当する報告データの修複又は廃棄等の処理を支援し、このように、受信側が品質の悪い測定報告値を使用して測位演算を行うことによるUEの位置ずれを回避し、システム測位の精度及び確実性を向上させることができ、関連技術におけるキャリア位相測位方法において測定メトリクスの品質を知ることができないことで測位の精度が低くなり、確実性が悪くなる可能性がある問題を良好に解決することができる。
【0129】
ここで、前記キャリア位相連続性の指示情報は、キャリア位相測定メトリクスの連続性、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性を示すために用いられる。
【0130】
具体的に、前記キャリア位相測定メトリクスの連続性は、キャリア位相測定メトリクスにサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスは不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスは連続であり、又は、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性は、キャリア位相測定メトリクスの蓄積量にサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は連続である。
【0131】
本開示の実施例では、前記プロセッサは、具体的に、1ビットでキャリア位相連続性を表すために用いられ、前記ビットの数値が第1値である場合、前記キャリア位相が連続であると表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記キャリア位相が不連続であると表す。
【0132】
ここで、前記半サイクルアンビギュイティの指示情報は、受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを示すために用いられる。
【0133】
具体的に、前記プロセッサは、1ビットで半サイクルアンビギュイティを表すために用いられ、前記ビットの数値が第1値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在することを表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないことを表す。
【0134】
本開示の実施例では、前記誤差指示値の指示情報は、前記第1測定メトリクスの第1推定値を示すために用いられ、及び/又は、前記誤差分解能の指示情報は、誤差指示値が位置する指示ドメインの量子化のステップサイズを示すために用いられ、及び/又は、前記キャリア信号品質の指示情報は、前記第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRを示すために用いられ、及び/又は、前記誤差サンプリングポイント数の指示情報は、誤差指示値を計算するときに使用される前記第1測定メトリクスの個数を示すために用いられる。
【0135】
本開示の実施例では、前記誤差指示値の指示情報は、第1誤差値と第2誤差値のうちの最大値を示すために用いられ、ここで、前記第1誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第1位置に位置する誤差値であり、前記第2誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第2位置に位置する誤差値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0136】
本開示の実施例では、前記測定信頼度の指示情報は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値がプリセット信頼区間に位置する確率を意味し、ここで、前記プリセット信頼区間は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間を意味し、又は、前記測定信頼度の指示情報は、第1確率値と第2確率値のうちの最大値を意味し、ここで、前記第1確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第1位置に位置する確率値であり、前記第2確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第2位置に位置する確率値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0137】
本開示の実施例では、前記第1品質指示情報と前記第1測定メトリクスの測定タイプとの間に1対1のマッピング関係が存在する。
【0138】
本開示の実施例では、前記第1測定メトリクスが正規分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、又は、前記第1測定メトリクスが一様分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、誤差指示値の平均値を指示し、ここで、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0139】
具体的に、前記第1測定メトリクスはキャリア位相測定メトリクスであり、前記キャリア位相測定メトリクスは、全サイクル位相値とサイクル内位相値のうちの少なくとも一つを含む。
【0140】
さらに具体的に、前記全サイクル位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報は、サイクル内位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報のうちの少なくとも一つと異なり、ここで、前記品質指示情報に含まれるサブ情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0141】
ここで、上記情報指示方法の前記実施例は、いずれも該通信装置の実施例に適用でき、同様な技術的効果を達成することもできる。
【0142】
本開示の実施例は、さらに、プログラムが記憶された可読記憶媒体を提供し、該プログラムがプロセッサによって実行されるとき、上記の情報指示方法を実現する。
【0143】
ここで、上記情報指示方法の前記実施例は、いずれも該可読記憶媒体の実施例適用でき、同様な技術的効果を達成することもできる。
【0144】
本開示の実施例は、さらに、通信装置に適用する情報指示装置を提供し、
図6に示すように、該通信装置は、第1取得モジュール61と第1報告モジュール62を含む。
【0145】
第1取得モジュール61は、第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得する。
【0146】
第1報告モジュール62は、前記第1品質指示情報を報告する。
【0147】
ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0148】
本開示の実施例による前記情報指示装置では、第1測定メトリクスに基づいて、第1品質指示情報を取得し、前記第1品質指示情報を報告し、ここで、前記第1品質指示情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、及び測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、それにより、キャリア位相連続性、半サイクルアンビギュイティ、誤差指示値、誤差分解能、キャリア信号品質、誤差サンプリングポイント数及び測定信頼度等の品質の指示情報を報告することにより、受信側による今回の測定の品質及び確実性の判断と該当する報告データの修複又は廃棄等の処理を支援し、このように、受信側が品質の悪い測定報告値を使用して測位演算を行うことによるUEの位置ずれを回避し、システム測位の精度及び確実性を向上させることができ、関連技術におけるキャリア位相測位方法において測定メトリクスの品質を知ることができないことで測位の精度が低くなり、確実性が悪くなる可能性がある問題を良好に解決することができる。
【0149】
ここで、前記キャリア位相連続性の指示情報は、キャリア位相測定メトリクスの連続性、又はキャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性を示すために用いられる。
【0150】
具体的に、前記キャリア位相測定メトリクスの連続性は、キャリア位相測定メトリクスにサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスは不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスは連続であり、又は、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量の連続性は、キャリア位相測定メトリクスの蓄積量にサイクルスリップが存在するか否かを意味し、サイクルスリップが存在する場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は不連続であり、サイクルスリップが存在しない場合、前記キャリア位相測定メトリクスの蓄積量は連続である。
【0151】
本開示の実施例では、前記第1報告モジュールは第1処理サブモジュールを含み、該第1処理サブモジュールは、1ビットでキャリア位相連続性を表すように構成され、前記ビットの数値が第1値である場合、前記キャリア位相が連続であると表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記キャリア位相が不連続であると表す。
【0152】
ここで、前記半サイクルアンビギュイティの指示情報は、受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在するか否かを示すために用いられる。
【0153】
具体的に、前記第1報告モジュールは、第2処理サブモジュールを含み、該第2処理サブモジュールは、1ビットで半サイクルアンビギュイティを表すように構成され、前記ビットの数値が第1値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在することを表し、前記ビットの数値が第2値である場合、前記受信したデータに半サイクルアンビギュイティが存在しないことを表す。
【0154】
本開示の実施例では、前記誤差指示値の指示情報は、前記第1測定メトリクスの第1推定値を示すために用いられ、及び/又は、前記誤差分解能の指示情報は、誤差指示値が位置する指示ドメインの量子化のステップサイズを示すために用いられ、及び/又は、前記キャリア信号品質の指示情報は、前記第1測定メトリクスが位置するキャリアのキャリア対雑音比CNR又は信号対雑音比SNRを示すために用いられ、及び/又は、前記誤差サンプリングポイント数の指示情報は、誤差指示値を計算するときに使用される前記第1測定メトリクスの個数を示すために用いられる。
【0155】
本開示の実施例では、前記誤差指示値の指示情報は、第1誤差値と第2誤差値のうちの最大値を示すために用いられ、ここで、前記第1誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第1位置に位置する誤差値であり、前記第2誤差値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントが第2位置に位置する誤差値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0156】
本開示の実施例では、前記測定信頼度の指示情報は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値がプリセット信頼区間に位置する確率を意味し、ここで、前記プリセット信頼区間は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数のプリセット区間を意味し、又は、前記測定信頼度の指示情報は、第1確率値と第2確率値のうちの最大値を意味し、ここで、前記第1確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第1位置に位置する確率値であり、前記第2確率値は、前記第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が第2位置に位置する確率値であり、前記第1位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数が-K×σであるときに対応する位置であり、前記第2位置は、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に対応する確率密度関数の引数がK×σであるときに対応する位置であり、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0157】
本開示の実施例では、前記第1品質指示情報と前記第1測定メトリクスの測定タイプとの間に1対1のマッピング関係が存在する。
【0158】
本開示の実施例では、前記第1測定メトリクスが正規分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、±K×σ箇所での誤差指示値を指示し、又は、前記第1測定メトリクスが一様分布に従う場合、前記第1品質指示情報は、誤差指示値の平均値を指示し、ここで、Kは自然数であり、σは、第1測定メトリクスの誤差サンプリングポイントの測定誤差値が正規分布に従う場合、少なくとも二つの誤差サンプリングポイントの測定誤差値に基づいて統計して得られた標準偏差である。
【0159】
具体的に、前記第1測定メトリクスはキャリア位相測定メトリクスであり、前記キャリア位相測定メトリクスは、全サイクル位相値とサイクル内位相値のうちの少なくとも一つを含む。
【0160】
さらに具体的に、前記全サイクル位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報は、サイクル内位相値に対応する品質指示情報に含まれるサブ情報のうちの少なくとも一つと異なり、ここで、前記品質指示情報に含まれるサブ情報は、キャリア位相連続性の指示情報、半サイクルアンビギュイティの指示情報、誤差指示値の指示情報、誤差分解能の指示情報、キャリア信号品質の指示情報、誤差サンプリングポイント数の指示情報、測定信頼度の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0161】
ここで、上記情報指示方法の前記実施例は、いずれも該情報指示装置の実施例に適用でき、同様な技術的効果を達成することもできる。
【0162】
なお、この明細書に記載された多くの機能部品は、いずれもモジュール/サブモジュールと呼ばれ、このように、その実現方式の独立性を一層より強調することを容易にする。
【0163】
本開示の実施例では、モジュール/サブモジュールは、各種類のタイプのプロセッサによって実行されるように、ソフトウェアによって実現されてもよい。例えば、1つの標識される実行可能なコードモジュールは、コンピュータ指令の1つ又は複数の物理又は論理ブロックを含んでもよく、例えば、それは、対象、プロセス又は関数として構築されることができる。それにかかわらず、標識されたモジュールの実行可能なコードは、物理的に一緒に位置する必要がなく、異なるビットに記憶される異なる指令を含んでもよく、これらの指令が論理的に結合すると、モジュールを構成して該モジュールの所定の目的を実現する。
【0164】
実際に、実行可能なコードモジュールは、1つ又は複数の指令であり、異なるコードセグメント、異なるプログラムに位置してもよく、複数の記憶機器を跨いで位置してもよい。同様に、オペレーティングデータは、モジュール内で識別可能であり、あらゆる適切な形式で実現可能であり、あらゆる適切なタイプのデータ構造に組織されることもできる。前記オペレーティングデータは、単一のデータセットとして収集され、又は異なる位置に分布し(異なる記憶機器に位置することを含む)、少なくとも一部が電子信号のみとしてシステム又はネットワークに存在する。
【0165】
モジュールがソフトウェアによって実現可能である場合、関連技術でハードウェア工程のレベルを考慮し、ソフトウェアで実現可能なモジュールは、コストを考慮しない場合、当業者が対応するハードウェア回路を構築して対応な機能を実現することができる。前記ハードウェア回路は、通常のVLSL回路、ゲートアレイ、又は、論理チップやトランジスタといった関連技術の半導体やほかの分離素子を含む。モジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイスなどのプログラマブルハードウェアデバイスで実現可能である。
【0166】
なお、以上の各モジュールの分割は、ただ論理的機能の分割に過ぎず、実際に実現するときに、全部または一部を1つの物理的実体に統合されてもよく、物理的に分離されてもよいことを理解すべきである。また、これらのモジュールは、全部がソフトウェアが処理要素によって呼び出される形式で実現されてもよいし、全部がハードウェアの形式で実現されてもよいし、一部のモジュールが処理要素によってソフトウェアを呼び出す形式で実現されてもよいし、一部のモジュールがハードウェアの形式で実現されてもよい。例えば、決定モジュールは、単独的に確立された処理要素であってもよいし、上記装置のあるチップに統合されて実現されてもよく、また、プログラムコードの形式で上記装置のメモリに記憶されてもよいし、上記装置のある処理要素によって上記決定モジュールの機能を呼び出して実行されてもよい。他のモジュールの実現も、同様である。なお、これらモジュールは、全部または一部が統合されてもよいし、独立的に実現されてもよい。ここで記載される処理要素は、信号の処理能力を有する集積回路であってもよい。実現過程において、上記方法の各ステップまたは上記各モジュールは、プロセッサ要素中のハードウェアの集積論理回路またはソフトウェア形式の命令によって完成されることができる。
【0167】
例えば、各モジュール、ユニット、サブユニット又はサブモジュールは、上記方法を実施する1つまたは複数の集積回路として構成されてもよく、例えば、1つまたは複数の特定集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、1つまたは複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor、DSP)、または、1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)などであってもよい。また、例えば、上記のあるモジュールが処理要素によってプログラムコードを呼び出す形式で実現される場合、該処理要素は、汎用プロセッサであり得、例えば、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)または他のプログラムコードを呼び出すことができるプロセッサであり得る。また、例えば、これらのモジュールは、一体に統合されて、システムオンチップ(system-on-a-chip、SOC)の形式で実現されてもよい。
【0168】
本開示の明細書及び特許請求の範囲における「第1」、「第2」などの用語は、特定の順序又は前後順を記述するために使用されるのではなく、類似の対象を区別するために使用される。そのように使用されるデータは、本明細書に記載される本願の実施例が、例えば、本明細書に図示又は記載されるもの以外の順序でも実施されるように、適切に交換されることが理解されるべきである。更に、「含む」及び「有する」という用語ならびにそれらの任意の変形は、非排他的を意図しており、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は装置は、必ずしも明確に列挙されたそれらのステップ又はユニットに限定されるものではなく、明確に列挙されていないもの又はそれらのプロセス、方法、製品又は装置に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。また、本明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」は、接続された対象の少なくとも1つを意味する。例えば、A及び/又はB及び/又はCは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方が存在すること、BとCの両方が存在すること、AとCの両方が存在すること、及び、AとBとCがすべて存在することの7種類のケースを含むことを示す。
【0169】
以上記載されたのは、本開示の選択可能な実施形態である。当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲として見なされるべきである。