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  • 特許-ジャッキ保持構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】ジャッキ保持構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/06 20060101AFI20241022BHJP
【FI】
B60R11/06
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023049516
(22)【出願日】2023-03-27
(65)【公開番号】P2024138818
(43)【公開日】2024-10-09
【審査請求日】2023-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003683
【氏名又は名称】弁理士法人桐朋
(72)【発明者】
【氏名】中山 学
(72)【発明者】
【氏名】松琴 卓也
(72)【発明者】
【氏名】千葉 由布伽
(72)【発明者】
【氏名】小磯 裕生
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開平8-20356(JP,A)
【文献】特開2016-159844(JP,A)
【文献】特開2011-131719(JP,A)
【文献】特開2011-88487(JP,A)
【文献】実開平4-39950(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 9/22
B60R 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、パンタグラフジャッキを保持するジャッキ保持構造であって、
板材から形成され前記車両の車体に固定される保持用ブラケットと、
前記保持用ブラケットに固定され、前記保持用ブラケットの板厚方向における一方側で前記パンタグラフジャッキを保持する保持部材と、
を備え、
前記保持用ブラケットは、車高方向に配置される上側ブラケット及び下側ブラケットを有し、
前記車高方向において前記下側ブラケットの上部と前記上側ブラケットの下部とが前記板厚方向に重なり、前記板厚方向に互いに接続された重合部を有する、ジャッキ保持構造。
【請求項2】
請求項1記載のジャッキ保持構造において、
前記保持部材は、前記板厚方向から見て前記重合部の少なくとも一部に重なるように配置される、ジャッキ保持構造。
【請求項3】
請求項1又は2記載のジャッキ保持構造において、
前記保持部材は、前記車高方向に沿って配置され前記保持用ブラケットに固定される固定部と、
前記固定部の上端部に設けられ、前記保持用ブラケットから離間する方向に突出した上側アーム部と、
前記固定部の下端部に設けられ、前記保持用ブラケットから離間する方向に突出した下側アーム部と、
を備える、ジャッキ保持構造。
【請求項4】
請求項1又は2記載のジャッキ保持構造において、
前記重合部は、前記板厚方向と前記車高方向とに交差する方向に延在する補強ビードを備える、ジャッキ保持構造。
【請求項5】
請求項3記載のジャッキ保持構造において、
前記下側アーム部は、前記パンタグラフジャッキの下部を支持し、
前記下側アーム部は、前記車体の車幅方向において前記固定部から離間するにつれて、上方に向かうように延在する、ジャッキ保持構造。
【請求項6】
請求項3記載のジャッキ保持構造において、
前記上側アーム部は、前記保持用ブラケットから最も離間した先端部を有し、前記先端部には、下方に向けて屈曲して前記パンタグラフジャッキを保持するフック部を備える、ジャッキ保持構造。
【請求項7】
請求項1記載のジャッキ保持構造において、
前記保持部材は、前記板厚方向と前記車高方向とに直交する方向に並列して複数設けられる、ジャッキ保持構造。
【請求項8】
請求項1記載のジャッキ保持構造において、
前記上側ブラケットは、前記板厚方向から見て上方に向けて開いたU字状の第1湾曲部を有する第1ビードを備え、
前記下側ブラケットは、前記板厚方向から見て下方に向けて開いた逆U字状の第2湾曲部を有する第2ビードを備え、
前記重合部において、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部とが前記板厚方向に重なって環状の重合ビード部が形成される、ジャッキ保持構造。
【請求項9】
請求項1記載のジャッキ保持構造において、
前記車高方向において、前記重合部の長さは、前記保持用ブラケットの長さの20~50%の範囲である、ジャッキ保持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるパンタグラフジャッキを保持するジャッキ保持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のジャッキ保持構造は、車体のインナパネルに取り付けられるサポートブラケットを備える。サポートブラケットは、板材から形成され車幅方向外方に窪んだ凹部を有する。サポートブラケットの凹部にパンタグラフジャッキが収容されたとき、下部に設けられた受部にパンタグラフジャッキが載置される。サポートブラケットの上部に設けられた係止部に、パンタグラフジャッキの上部が係止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実公平3-34353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、パンタグラフジャッキは、車両を上方にジャッキアップするため大きな強度が求められ、強度が上がるほど重量が増大する。そのため、ジャッキ保持構造にも同様に強度が要求され、特許文献1においてサポートブラケットの板厚を増して強度を増大させる場合、ジャッキ保持構造が大型化すると共に重量が増大してしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、車両に搭載され、パンタグラフジャッキを保持するジャッキ保持構造であって、板材から形成され前記車両の車体に固定される保持用ブラケットと、前記保持用ブラケットに固定され、前記保持用ブラケットの板厚方向における一方側で前記パンタグラフジャッキを保持する保持部材と、を備え、前記保持用ブラケットは、車高方向に配置される上側ブラケット及び下側ブラケットを有し、前記車高方向において前記下側ブラケットの上部と前記上側ブラケットの下部とが前記板厚方向に重なり、前記板厚方向に互いに接続された重合部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、重合部によって保持用ブラケットの厚さを板厚方向に増大させることで、保持用ブラケットの重量増大を抑制しつつ、強度を高めることができる。これにより、パンタグラフジャッキを保持用ブラケットで保持する際、パンタグラフジャッキの荷重を重合部によって効果的に受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施形態に係るジャッキ保持構造を備える車両の後部を示す説明図である。
図2図2は、図1に示すジャッキ保持構造の全体正面図である。
図3図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。
図4図4は、図1におけるジャッキ保持構造の周辺を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1に示されるように、本実施形態に係るジャッキ保持構造10は、例えば車両12に搭載されパンタグラフジャッキPを保持する。パンタグラフジャッキPは、例えば車両12のタイヤ交換を行う場合、車両12の下方となる路面G等に載置して車両12をジャッキアップ可能である。
【0010】
ジャッキ保持構造10は、車両12の車体14に設けられる。車体14は、車室16を有する。車体14の前後方向における車室16の前方部には、乗員が座るシート18が設けられる。車体14の前後方向における車室16の後方部には、例えば荷物等を積載可能な荷室20が設けられる。ジャッキ保持構造10は、例えば荷室20の側部に配置される。なお、ジャッキ保持構造10は、後方部に荷室20を有した車両12に搭載される場合に限定されない。前方部及び後方部に乗員が座るシート18を有した乗用車にジャッキ保持構造10が搭載されていてもよい。この場合、ジャッキ保持構造10は、車両12の後方部に配置された後方シートよりもさらに後方に配置される。
【0011】
ジャッキ保持構造10は、車体14の車幅方向の一方の側壁22に設けられる。以下、車体14における右側(車幅方向の一方)の側壁22にジャッキ保持構造10を備える場合について説明する。車体14の側壁22は、インナパネル221によって構成される。インナパネル221は、車体14の車幅方向において車室16側に配置されるパネルであり、インナパネル221は、車両12の前後方向及び車高方向に延在する。なお、ジャッキ保持構造10は、車体14における右側の側壁22に配置される場合に限定されない。車体14における左側の側壁22にジャッキ保持構造10が配置されていてもよい。
【0012】
車体14は、インナパネル221と、インナパネル221の車幅方向内方に配置される車室パネル24とを備える(図3参照)。
【0013】
インナパネル221は、車体14の車幅方向に開口した開口部26を備える。開口部26は、車体14の車幅方向に貫通する。開口部26には、ジャッキ保持構造10が取り付けられる。インナパネル221の車幅方向外方には、図示しないアウタパネルが配置される。開口部26は、例えば、車体14の前後方向、且つ車高方向に開口する。開口部26の上部には、ジャッキ保持構造10の上部が固定される上側固定部28Uを有する。開口部26の下部には、ジャッキ保持構造10の下部が固定される下側固定部28Lを有する。
【0014】
車室パネル24は、車室16内の内壁を構成する。車体14の車幅方向において、インナパネル221と車室パネル24との間には収容部30が設けられる(図4参照)。収容部30は、インナパネル221の開口部26に向かい合う。収容部30には、ジャッキ保持構造10及びパンタグラフジャッキPが収容される。図1に示すように、収容部30は、車室パネル24に開口する。収容部30の開口形状は、例えば、車体14の前後方向に長尺な略長方形状である。なお、ジャッキ保持構造10に対するパンタグラフジャッキPの着脱を行わない場合には、収容部30を塞ぐようにカバー部材(不図示)が取り付けられる。収容部30からカバー部材を取り外すと、収容部30が開口して開放されることでパンタグラフジャッキPにアクセス可能である。
【0015】
図2に示すように、ジャッキ保持構造10は、保持用ブラケット32と、保持部材34とを備える。
【0016】
保持用ブラケット32は、板材から形成される。保持用ブラケット32は、車体14の開口部26に配置される、保持用ブラケット32は、インナパネル221の上側固定部28U及び下側固定部28Lに固定される。保持用ブラケット32の板厚方向(図3中、矢印B方向)が、車体14の車幅方向となるように保持用ブラケット32が配置される。
【0017】
保持用ブラケット32は、車体14の車高方向に配置される上側ブラケット36U及び下側ブラケット36Lと、車体14の車高方向において上側ブラケット36Uの一部と下側ブラケット36Lの一部とが板厚方向に重なって接続された重合部38とを備える。
【0018】
上側ブラケット36Uは、例えば、一定厚さの板材をプレス成形することで形成される。上側ブラケット36Uは、車体14の車高方向に沿って配置される。上側ブラケット36Uは、上下方向(車高方向)に長尺に形成される。上側ブラケット36Uは、延在方向及び板厚方向と直交する幅方向が車体14の前後方向に沿うように配置される。
【0019】
上側ブラケット36Uは、上側取付部40と、第1接続部42と、第1ビード44とを備える。
【0020】
上側取付部40は、上側ブラケット36Uの上部に形成される。上側取付部40は、溶接等によってインナパネル221の上側固定部28Uに固定される。図3に示すように、上側取付部40は、上側固定部28Uに対して車幅方向外方に固定される。なお、上側取付部40は、上側固定部28Uに対して車幅方向外方に固定される場合に限定されない。例えば、上側取付部40が、上側固定部28Uに対して車幅方向内方に固定されてもよい。
【0021】
図2に示すように、第1接続部42は、上側ブラケット36Uの下部に設けられる。図3に示すように、上側ブラケット36Uの板厚方向と直交する方向から見たとき、第1接続部42は、下側ブラケット36Lより車幅方向外方に配置される。なお、第1接続部42は、下側ブラケット36Lより車幅方向外方に配置される場合に限定されない。例えば、第1接続部42が、下側ブラケット36Lより車幅方向内方に配置されてもよい。図2に示すように、第1接続部42は、第1ベース部421と、第1ベース部421より車幅方向外方に突出した第1ランド部422とを備える。第1ベース部421は、第1接続部42の外縁部に沿って形成される。上側ブラケット36Uの平面視において、第1ベース部421は、上方に向けて開いたU字状に形成される。
【0022】
第1ランド部422は、第1ベース部421に囲まれて第1接続部42の中央部に配置される。図3に示すように、上側ブラケット36Uの板厚方向と直交する方向から見たとき、第1ランド部422が第1ベース部421に対して板厚方向にオフセットして平行である。板厚方向(矢印B方向)において、第1ランド部422が第1ベース部421よりも下側ブラケット36Lから離間して配置される。
【0023】
第1ビード44は、第1ベース部421に対して板厚方向(矢印B方向)に突出する。図2に示すように、上側ブラケット36Uを板厚方向から見たとき、第1ビード44は、上方に向けて開いたU字状の第1湾曲部441と、第1湾曲部441の端部から上側取付部40まで延在する一組の第1延出部442、443とを備える。一組の第1延出部442、443は、上側ブラケット36Uの幅方向に離間する。第1延出部442、443は、上側ブラケット36Uの外縁部に沿って延在する。第1湾曲部441は、第1接続部42に設けられる。第1延出部442、443の下端は、第1接続部42まで延在して第1湾曲部441に接続される。第1接続部42において、第1湾曲部441及び第1延出部442、443の一部が、第1ベース部421及び第1ランド部422の境界を構成する。
【0024】
下側ブラケット36Lは、例えば、一定厚さの板材をプレス成形することで形成される。下側ブラケット36Lは、車体14の車高方向において上側ブラケット36Uの下方にオフセットして配置される。例えば、車高方向における下側ブラケット36Lの長さは、上側ブラケット36Uの長さよりも短い。なお、車高方向における下側ブラケット36Lの長さは、上側ブラケット36Uの長さよりも短い場合に限定されない。車高方向における下側ブラケット36Lの長さが、上側ブラケット36Uの長さよりも長くてもよい。下側ブラケット36Lの延在方向と直交する幅方向が車体14の前後方向に沿うように配置される。
【0025】
下側ブラケット36Lは、下側取付部46と、第2接続部48と、第2ビード50とを備える。
【0026】
下側取付部46は、下側ブラケット36Lの下部に形成される。下側取付部46は、溶接等によってインナパネル221の下側固定部28Lに固定される。図3に示すように、下側取付部46は、下側固定部28Lに対して車幅方向外方に固定される。これにより、車体14の開口部26に保持用ブラケット32が向かい合った状態で、保持用ブラケット32の上部及び下部がインナパネル221に固定される。なお、下側取付部46は、下側固定部28Lに対して車幅方向外方に固定される場合に限定されない。下側取付部46が、下側固定部28Lに対して車幅方向内方に固定されてもよい。
【0027】
図2に示すように、第2接続部48は、下側ブラケット36Lの略中央部に設けられる。図3に示すように、下側ブラケット36Lの板厚方向と直交する方向から見たとき、第2接続部48は、上側ブラケット36Uより車幅方向内方に配置される。なお、第2接続部48は、上側ブラケット36Uより車幅方向内方に配置される場合に限定されない。例えば、第2接続部48が、上側ブラケット36Uより車幅方向外方に配置されてもよい。図2に示すように、第2接続部48は、第2ベース部481と、第2ベース部481より車幅方向内方に突出した第2ランド部482とを備える。第2ベース部481は、第2接続部48の外縁部に沿って形成される。下側ブラケット36Lの平面視において、第2ベース部481は、下方に向けて開いた逆U字状に形成される。
【0028】
第2ランド部482は、第2ベース部481に囲まれて第2接続部48の中央部に配置される。第2ランド部482と第2ベース部481とが板厚方向(矢印B方向)にオフセットして平行である。図3に示すように、板厚方向(矢印B方向)において、第2ランド部482が第2ベース部481よりも上側ブラケット36Uから離間して配置される。
【0029】
図2に示すように、第2ランド部482は、保持部材34を固定する一組の固定用溝521、522と、上側ブラケット36Uに当接して固定される複数の第1~第3突部541、542、543とを備える。固定用溝521、522は、第2ランド部482から上側ブラケット36Uに向けて板厚方向(図3中、矢印B方向)に窪む。固定用溝521、522は、上下方向(車高方向)に延在し、且つ、下側ブラケット36Lの幅方向に離間して並列する。
【0030】
第1~第3突部541、542、543の各々は、第2ランド部482から上側ブラケット36Uに向けて板厚方向に突出する。第1突部541は、一組の固定用溝521、522の間に配置される。第2突部542は、第1突部541から上方に離間して第2ベース部481に配置される。第3突部543は、下側ブラケット36Lの幅方向において一方の固定用溝521を挟んで第1突部541とは反対側に配置される。なお、突部の数は、3つに限定されるものではない。突部は1つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
【0031】
第2ビード50は、下側ブラケット36Lの第2ベース部481から板厚方向(図3中、矢印B方向)に突出する。下側ブラケット36Lを板厚方向から見たとき、第2ビード50は、下方に向けて開いた逆U字状の第2湾曲部501と、第2湾曲部501の端部から下側取付部46まで延在する一組の第2延出部502、503とを備える。一組の第2延出部502、503は、下側ブラケット36Lの幅方向に離間する。一組の第2延出部502、503は、下側ブラケット36Lの外縁部に沿って延在する。第2湾曲部501は、第2接続部48に設けられる。第2延出部502、503の下端は、第2接続部48まで延在して第2湾曲部501に接続される。第2接続部48において、第2湾曲部501及び第2延出部502、503の一部が、第2ベース部481及び第2ランド部482の境界を構成する。
【0032】
重合部38は、保持用ブラケット32のうち、車体14の車高方向において上側ブラケット36Uの下部と下側ブラケット36Lの上部とが板厚方向(図3中、矢印B方向)に重なって互いに接続された部分である。第1接続部42と第2接続部48とを板厚方向に重ね合わせて互いに当接させた状態で、例えば、ミグ溶接等の溶接によって第1接続部42と第2接続部48とが板厚方向に接続され重合部38が形成される。第1接続部42と第2接続部48とが複数の溶接箇所Wによって互いに接続される。複数の溶接箇所Wは、例えば、第1接続部42の第1ベース部421及び第2接続部48の第2ベース部481、下側ブラケット36Lの第1~第3突部541、542、543である。図3に示すように、板厚方向における重合部38の厚さは、上側ブラケット36Uの板厚T1と、下側ブラケット36Lの板厚T2とを合わせた厚さである。
【0033】
図2に示すように、車体14の車高方向において、重合部38の長さL1は、例えば保持用ブラケット32の長さL2の20~50%の範囲である。さらに、重合部38の長さL1は、例えば保持用ブラケット32の長さL2の30%~40%程度であると好適である。
【0034】
重合部38は、一組の補強ビード561、562を備える。一組の補強ビード561、562は、例えば、保持用ブラケット32の板厚方向(図3中、矢印B方向)及び車体14の車高方向に互いに交差した車体14の前後方向(保持用ブラケット32の幅方向)に延在する。一組の補強ビード561、562は、車体14の車高方向に離間して並列する。補強ビード561、562は、上側ブラケット36Uの第1接続部42に形成される。補強ビード561、562は、上側ブラケット36Uの幅方向に沿って延在する。補強ビード561、562は、幅方向一方の第1ベース部421から第1ランド部422を経て幅方向他方の第1ベース部421まで延在する。
【0035】
なお、補強ビード561、562は、上側ブラケット36Uの第1接続部42に形成される場合に限定されない。下側ブラケット36Lの第2接続部48に補強ビードを形成してもよいし、上側ブラケット36U及び下側ブラケット36Lの双方に補強ビードを形成してもよい。補強ビード561、562は、一組に限定されるものではない。1つの補強ビードを備えていてもよいし、3つ以上の補強ビードを備えてもよい。
【0036】
保持用ブラケット32の板厚方向から見たとき、重合部38において、第1ビード44の第1湾曲部441と第2ビード50の第2湾曲部501とが板厚方向に重なって環状となる。板厚方向に重なった第1湾曲部441と第2湾曲部501とから環状の重合ビード部58が形成される。
【0037】
保持部材34は、保持用ブラケット32に固定されパンタグラフジャッキPを保持する(図4参照)。図3に示すように、保持部材34は、保持用ブラケット32に対して車幅方向内方に配置される。すなわち、保持部材34は、保持用ブラケット32の板厚方向の一方側に配置される。保持部材34は、車体14の収容部30に配置される。
【0038】
図2に示されるように、保持部材34は、例えば金属製の線材を折曲して形成される。保持部材34は、保持用ブラケット32の板厚方向と車体14の車高方向とに直交する幅方向に並列して一対設けられる。なお、保持部材34は、幅方向に離間して一組設けられる場合に限定されない。保持用ブラケット32の幅方向に離間して並列するように3つ以上設けられてもよい。
【0039】
一対の保持部材34の各々は、固定部60と、上側アーム部62Uと、下側アーム部62Lとを備える。固定部60は、車体14の車高方向に沿って配置され保持用ブラケット32に固定される。各固定部60は、下側ブラケット36Lの固定用溝521、522に挿入される。例えば、固定部60の一部が固定用溝521、522に挿入された状態で、例えば、ミグ溶接等の溶接によって固定部60が固定用溝521、522に固定される。
【0040】
図3に示すように、固定部60の下端には、下方に向けて延出した保持アーム部64を有する。保持アーム部64は、固定部60の下端に対し車幅方向内方に向けて屈曲し、下方に向けて延出する。保持アーム部64は、保持用ブラケット32から車幅方向内方に離間する。保持アーム部64は、固定部60から離間するにつれて下方に向かうように斜めに延在する。
【0041】
上側アーム部62Uは、固定部60の上端部に設けられる。保持部材34が保持用ブラケット32に固定されたとき、上側アーム部62Uが、保持用ブラケット32から離間する方向に突出する。上側アーム部62Uの突出方向は、車体14における車幅方向内方である。車体14の車幅方向において、上側アーム部62Uは、固定部60から車幅方向に離間するにつれて上方に向けて傾斜している。保持用ブラケット32の幅方向から見たとき、上側アーム部62Uと保持アーム部64とが略直交する。
【0042】
上側アーム部62Uは、保持用ブラケット32から最も離間した先端部621を有する。上側アーム部62Uの先端部621は、最も車幅方向内方に配置される。上側アーム部62Uの先端部621には、下方に向けて屈曲したフック部66を有する。フック部66は、上側アーム部62Uから下方に向けて突出する。ジャッキ保持構造10にパンタグラフジャッキPを保持するとき、フック部66によってパンタグラフジャッキPの一部が保持される。
【0043】
下側アーム部62Lは、保持アーム部64を介して固定部60の下端部に設けられる。下側アーム部62Lは、保持アーム部64の下端に接続される。下側アーム部62Lは、保持アーム部64に対して略直交するように屈曲する。保持部材34が保持用ブラケット32に固定されたとき、下側アーム部62Lが、保持用ブラケット32から離間する方向に突出する。下側アーム部62Lの突出方向は、車体14における車幅方向内方である。車体14の車幅方向において、下側アーム部62Lは、固定部60から車幅方向に離間するにつれて上方に向けて傾斜している。保持用ブラケット32の幅方向から見たとき、下側アーム部62Lと上側アーム部62Uとが略平行である。下側アーム部62Lと保持アーム部64とが略直交する。
【0044】
固定部60に対する上側アーム部62Uの突出長さと、固定部60に対する下側アーム部62Lの突出長さとが略同一である。上側アーム部62U及び下側アーム部62Lは、パンタグラフジャッキPを保持可能な長さで形成される。
【0045】
図2に示すように、下側ブラケット36Lに一対の保持部材34が固定されたとき、板厚方向から見て一対の保持部材34が重合部38に重なるように配置される。なお、図2に示す板厚方向から見たとき、一対の保持部材34の全体が重合部38に重なるように配置される場合に限定されない。保持部材34が、重合部38の少なくとも一部に重なるように配置されていてもよい。
【0046】
次に、ジャッキ保持構造10によって保持されるパンタグラフジャッキPについて説明する。
【0047】
図4に示すように、パンタグラフジャッキPは、基台70と、基台70に回動可能に支持される一対の下部腕部721、722と、下部腕部721、722の端部に連結ピン80を介して回動可能に支持される一対の上部腕部741、742と、基台70の上方に配置され一対の上部腕部741、742と接続される受部76とを備える。
【0048】
基台70及び受部76は、パンタグラフジャッキPの幅方向中央に配置される。基台70と受部76とが幅方向と直交する上下方向に向かい合う。パンタグラフジャッキPを使用するとき、基台70の下面701が路面G(図1参照)等に設置される。
【0049】
一対の下部腕部721、722は、基台70に対して支持ピン78を介して回動可能に支持される。一対の下部腕部721、722は、基台70から離間する幅方向外方に向けて延在する。一対の上部腕部741、742は、受部76に対して支持ピン78を介して回動可能に支持される。一対の上部腕部741、742は、基台70から離間する幅方向外方に向けて延在する。
【0050】
下部腕部721、722の幅方向外端と上部腕部741、742の幅方向外端とが連結ピン80を介して回動可能に支持される。
【0051】
一対の下部腕部721、722と一対の上部腕部741、742との間にロッド82を有し、幅方向に延在するロッド82を回転させることで、下部腕部721、722及び上部腕部741、742の幅方向外端が互いに接近・離間する方向に移動する。互いに接近する方向に移動すると、下部腕部721、722及び上部腕部741、742が上下方向に伸びるように回動し、基台70に対して受部76が上昇する。互いに離間する方向に移動すると、下部腕部721、722及び上部腕部741、742が上下方向に互いに接近するように回動し、基台70に向けて受部76が下降する。
【0052】
ジャッキ保持構造10にパンタグラフジャッキPを保持する場合、収容部30において、一対の保持部材34の間に受部76を配置すると共に、上側アーム部62Uのフック部66より車幅方向外方に上部腕部741、742を移動させる。すなわち、図3に示すように、フック部66と固定部60との間にパンタグラフジャッキPの上部腕部741、742を挿入する。一対の上部腕部741、742が上側アーム部62Uの下方に配置される。
【0053】
次に、基台70の下面701を下側アーム部62Lに載置する。下側アーム部62Lに沿ってパンタグラフジャッキPの基台70を保持用ブラケット32に向けて移動させる。パンタグラフジャッキPが保持用ブラケット32に向けて移動し、基台70の側部が保持アーム部64に当接する。これにより、車体14の車幅方向において、パンタグラフジャッキPが保持部材34によって位置決めされ保持される。パンタグラフジャッキPは、基台70の下面701が、車幅方向外方に向けて下方に向かうように傾斜した状態で保持される。パンタグラフジャッキPの傾斜角度θは、車高方向に延在する鉛直線Lと保持アーム部64とがなす角度である。このとき、パンタグラフジャッキPの荷重は、保持部材34の保持アーム部54を介して保持用ブラケット32の重合部38へ付与される。パンタグラフジャッキPの下面701を水平な平坦面に載置した場合と比較し、下側アーム部62Lに載置することで、パンタグラフジャッキPの重心が重合部38に寄った位置に配置される。
【0054】
パンタグラフジャッキPの基台70の下面701(下部)が下側アーム部62Lによって保持される。基台70の側部が、保持アーム部64によって車幅方向に保持される。パンタグラフジャッキPの上部腕部741、742(上部)が、上側アーム部62Uによって保持される。
【0055】
本実施形態は、以下の効果を奏する。
【0056】
図2に示すように、ジャッキ保持構造10は、板材から形成され車体14に固定される保持用ブラケット32と、保持用ブラケット32に固定されパンタグラフジャッキPを保持する保持部材34とを備える。保持用ブラケット32は、上側ブラケット36U及び下側ブラケット36Lを有する。車体14の車高方向において、下側ブラケット36Lの上部と上側ブラケット36Uの下部とが板厚方向に重なり、板厚方向に互いに接続された重合部38を有する。
【0057】
これにより、重合部38によって保持用ブラケット32の厚さを板厚方向に増大させることで、保持用ブラケット32の重量増大を抑制しつつ、上下方向(車高方向)の強度を高めることができる。これにより、パンタグラフジャッキPを保持用ブラケット32で保持する際の荷重を重合部38によって効果的に受けることができる。保持用ブラケット全体の板厚を厚くする構成に比べ、保持用ブラケット32を薄く且つ小型に構成することができる。
【0058】
保持部材34は、板厚方向から見て重合部38の少なくとも一部に重なるように配置されるため、強度の高い重合部38に配置された保持部材34によってパンタグラフジャッキPの荷重を効果的に受けることが可能となる。
【0059】
図3に示すように、保持部材34は、車高方向に沿って配置され保持用ブラケット32に固定される固定部60と、固定部60の上端部に設けられ保持用ブラケット32から離間する方向に突出した上側アーム部62Uと、固定部60の下端部に設けられ保持用ブラケット32から離間する方向に突出した下側アーム部62Lとを備える。これにより、上側アーム部62Uと下側アーム部62Lとによって、パンタグラフジャッキPを保持することで、上側アーム部62U及び下側アーム部62Lを別部材で構成する場合と比較し、部品点数の削減を図ることができる。
【0060】
図3に示すように、重合部38は、板厚方向と車高方向とに交差する車両12の前後方向(幅方向)に延在する補強ビード561、562を備えるため、補強ビード561、562によって、重合部38の強度をより効果的に高めることができる。これにより、保持用ブラケット32のねじれ方向の強度を高めることができる。
【0061】
下側アーム部62Lは、パンタグラフジャッキPの下面701(基台70)を支持し、下側アーム部62Lは、車体14の車幅方向において固定部60から離間するにつれて、上方に向かうように延在する。これにより、保持部材34によってパンタグラフジャッキPを支持する際、パンタグラフジャッキPの荷重が保持用ブラケット32に向けてかかるため、強度の高い重合部38によって荷重を効果的に受けることができる。パンタグラフジャッキPの基台70を下側アーム部62Lに載置することで、パンタグラフジャッキPが下側アーム部62Lによって車幅方向外方に寄った状態で保持されるため、パンタグラフジャッキPの搭載性を高めることができる。
【0062】
上側アーム部62Uは、保持用ブラケット32から最も離間した先端部621を有し、先端部621には、下方に向けて屈曲してパンタグラフジャッキPを保持するフック部66を備える。これにより、保持部材34によってパンタグラフジャッキPを支持する際、フック部66と固定部60との間にパンタグラフジャッキPの上部を挿入することで、フック部66によってパンタグラフジャッキPの上部を容易に保持することができる。フック部66によって、パンタグラフジャッキPの車室16の方向への移動を防止できる。
【0063】
図2に示すように、保持部材34は、板厚方向と車高方向とに直交する幅方向(車体14の前後方向)に並列して複数設けられる。これにより、複数の保持部材34によって、パンタグラフジャッキPを車体14の前後方向に沿って保持することができ、前後方向に幅を有した1つの保持部材によってパンタグラフジャッキを前後方向に保持する構成に比べ、ジャッキ保持構造10の構成を簡素化して軽量化することができる。
【0064】
上側ブラケット36Uは、板厚方向から見て上方に向けて開いたU字状の第1湾曲部441を有する第1ビード44を備え、下側ブラケット36Lは、板厚方向から見て下方に向けて開いた逆U字状の第2湾曲部501を有する第2ビード50を備える。重合部38において、第1湾曲部441と第2湾曲部501とが板厚方向に重なって環状の重合ビード部58が形成される。これにより、重合部38において、第1ビード44と第2ビード50とを重ねて環状の重合ビード部58を構成することで、簡素な構成で重合部38の強度をより一層高めることができる。
【0065】
車体14の車高方向において、重合部38の長さL1は、保持用ブラケット32の長さL2の20~50%の範囲とすることで、パンタグラフジャッキPを保持する際の荷重負担と、保持用ブラケット32の重量増大とを効果的にバランスさせて構成することができる。
【0066】
上述した開示に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0067】
(付記1)
車両(12)に搭載され、パンタグラフジャッキ(P)を保持するジャッキ保持構造(10)であって、板材から形成され前記車両の車体(14)に固定される保持用ブラケット(32)と、前記保持用ブラケットに固定され、前記保持用ブラケットの板厚方向における一方側で前記パンタグラフジャッキを保持する保持部材(34)と、を備え、前記保持用ブラケットは、車高方向に配置される上側ブラケット(36U)及び下側ブラケット(36L)を有し、前記車高方向において前記下側ブラケットの上部と前記上側ブラケットの下部とが前記板厚方向に重なり、前記板厚方向に互いに接続された重合部(38)を有する。
【0068】
このような構成によれば、重合部によって保持用ブラケットの厚さを板厚方向に増大させることで、保持用ブラケットの重量増大を抑制しつつ、強度を高めることができる。これにより、パンタグラフジャッキを保持用ブラケットで保持する際の荷重を重合部によって効果的に受けることができる。
【0069】
(付記2)
付記1に記載のジャッキ保持構造において、前記保持部材は、前記板厚方向から見て前記重合部の少なくとも一部に重なるように配置されてもよい。
【0070】
このような構成によれば、板厚方向において、強度の高い重合部に重なる位置に保持部材を配置することで、保持部材によってパンタグラフジャッキの荷重を効果的に受けることが可能となる。
【0071】
(付記3)
付記1又は2記載のジャッキ保持構造において、前記保持部材は、前記車高方向に沿って配置され前記保持用ブラケットに固定される固定部(60)と、前記固定部の上端部に設けられ、前記保持用ブラケットから離間する方向に突出した上側アーム部(62U)と、前記固定部の下端部に設けられ、前記保持用ブラケットから離間する方向に突出した下側アーム部(62L)と、を備えてもよい。
【0072】
このような構成によれば、上側アーム部と下側アーム部とによって、パンタグラフジャッキを保持することで、上側アーム部及び下側アーム部を別部材で構成する場合と比較し、部品点数の削減を図ることができる。
【0073】
(付記4)
付記1に記載のジャッキ保持構造において、前記重合部は、前記板厚方向と前記車高方向とに交差する方向に延在する補強ビード(561、562)を備えてもよい。
【0074】
このような構成によれば、補強ビードによって、重合部の強度をより効果的に高めることができる。保持用ブラケットのねじれ方向の強度を高めることができる。
【0075】
(付記5)
付記3に記載のジャッキ保持構造において、前記下側アーム部は、前記パンタグラフジャッキの下部を支持し、前記下側アーム部は、前記車体の車幅方向において前記固定部から離間するにつれて、上方に向かうように延在させてもよい。
【0076】
このような構成によれば、保持部材によってパンタグラフジャッキを支持する際、パンタグラフジャッキの荷重が保持用ブラケットに向けてかかるため、強度の高い重合部によって荷重を効果的に受けることができる。パンタグラフジャッキの下部を下側アーム部に載置することで、パンタグラフジャッキが下側アーム部によって保持用ブラケットに寄った状態で保持されるため、パンタグラフジャッキの搭載性を高めることができる。
【0077】
(付記6)
付記3又は5に記載のジャッキ保持構造において、前記上側アーム部は、前記保持用ブラケットから最も離間した先端部(621)を有し、前記先端部には、下方に向けて屈曲して前記パンタグラフジャッキを保持するフック部(66)を備えてもよい。
【0078】
このような構成によれば、保持部材によってパンタグラフジャッキを支持する際、フック部と固定部との間にパンタグラフジャッキの上部を挿入することで、フック部によってパンタグラフジャッキの上部を容易に保持することができる。フック部によって、パンタグラフジャッキの車室内の方向への移動を防止できる。
【0079】
(付記7)
付記1~6のいずれか1つに記載のジャッキ保持構造において、前記保持部材は、前記板厚方向と前記車高方向とに直交する方向に並列して複数設けられてもよい。
【0080】
このような構成によれば、複数の保持部材によって、パンタグラフジャッキを車体の前後方向に沿って保持することができ、前後方向に幅を有した1つの保持部材によってパンタグラフジャッキを前後方向に保持する構成に比べ、ジャッキ保持構造の構成を簡素化して軽量化することができる。
【0081】
(付記8)
付記1~7のいずれか1つに記載のジャッキ保持構造において、前記上側ブラケットは、前記板厚方向から見て上方に向けて開いたU字状の第1湾曲部(441)を有する第1ビード(44)を備え、前記下側ブラケットは、前記板厚方向から見て下方に向けて開いた逆U字状の第2湾曲部(501)を有する第2ビード(50)を備え、前記重合部において、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部とが前記板厚方向に重なって環状の重合ビード部(58)が形成されてもよい。
【0082】
このような構成によれば、重合部において、第1ビードと第2ビードとを重ねて環状の重合ビード部を構成することで、簡素な構成で重合部の強度をより一層高めることができる。
【0083】
(付記9)
付記1~8のいずれか1つに記載のジャッキ保持構造において、前記車高方向において、前記重合部の長さ(L1)は、前記保持用ブラケットの長さ(L2)の20~50%の範囲であってもよい。
【0084】
このような構成によれば、保持用ブラケットの長さの20~50%となるように重合部を設けることで、パンタグラフジャッキを保持する際の荷重負担と、保持用ブラケットの重量増大とを効果的にバランスさせて構成することができる。
【0085】
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
【符号の説明】
【0086】
10…ジャッキ保持構造
12…車両
14…車体
32…保持用ブラケット
34…保持部材
36U…上側ブラケット
36L…下側ブラケット
38…重合部
P…パンタグラフジャッキ
図1
図2
図3
図4