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特許7575567医薬品保冷庫運用支援システム、医薬品保冷庫運用支援方法、コンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】医薬品保冷庫運用支援システム、医薬品保冷庫運用支援方法、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20241022BHJP
   G16H 40/40 20180101ALI20241022BHJP
【FI】
G16H20/10
G16H40/40
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023503653
(86)(22)【出願日】2022-02-04
(86)【国際出願番号】 JP2022004475
(87)【国際公開番号】W WO2022185839
(87)【国際公開日】2022-09-09
【審査請求日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】P 2021031797
(32)【優先日】2021-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314005768
【氏名又は名称】PHCホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥田 晃庸
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-184236(JP,A)
【文献】特開2007-181536(JP,A)
【文献】特開2020-184233(JP,A)
【文献】特開2018-055544(JP,A)
【文献】国際公開第2020/031499(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/236283(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、
医療機関に設置され、保管している医薬品に付けられたRFIDタグから情報を取得し、前記保管している医薬品の状況に関する情報を前記サーバに送信する医薬品保冷庫と、
前記医療機関に納入予定である第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、前記第1の医薬品を前記医療機関に納入する第1の医薬品流通機関に関する情報を前記サーバに送信する第1のコンピュータと、
前記医療機関に納入予定である第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、前記第2の医薬品を前記医療機関に納入する第2の医薬品流通機関に関する情報を前記サーバに送信する第2のコンピュータと、を備え
前記第1の医薬品に関する情報は、前記第1の医薬品を識別する情報であって、前記第1の医薬品を製造する第1の製薬機関において、前記第1の医薬品に付される情報であり、
前記第2の医薬品に関する情報は、前記第2の医薬品を識別する情報であって、前記第2の医薬品を製造する第2の製薬機関において、前記第2の医薬品に付される情報であり、
前記第1のRFIDタグは、前記第1の医薬品が前記第1の製薬機関から前記第1の医薬品流通機関に納入された後、前記第1の医薬品流通機関において前記第1の医薬品に付され、
前記第2のRFIDタグは、前記第2の医薬品が、前記第2の製薬機関から前記第2の医薬品流通機関に納入された後、前記第2の医薬品流通機関において前記第2の医薬品に付され、
記サーバは、
前記医薬品保冷庫、前記第1のコンピュータおよび前記第2のコンピュータから受信した情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する、
医薬品保冷庫運用支援システム。
【請求項2】
サーバと、
医療機関に設置され、保管している医薬品に付けられたRFIDタグから情報を取得し、前記保管している医薬品の状況に関する情報を前記サーバに送信する医薬品保冷庫と、
前記医療機関に納入予定である第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、前記第1の医薬品を前記医療機関に納入する第1の医薬品流通機関に関する情報を前記サーバに送信する第1のコンピュータと、
前記医療機関に納入予定である第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、前記第2の医薬品を前記医療機関に納入する第2の医薬品流通機関に関する情報を前記サーバに送信する第2のコンピュータと、を備え、
前記サーバは
前記医薬品保冷庫を設置した設置者が前記第1の医薬品流通機関であるということを示す設置者情報を取得し、
前記医薬品保冷庫、前記第1のコンピュータおよび前記第2のコンピュータから受信した情報、並びに、前記設置者情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記設置者である前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記設置者ではない前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する、
薬品保冷庫運用支援システム。
【請求項3】
前記第1のRFIDタグを有する第1のラベルに前記第1のRFIDタグに関する情報を印刷する第1のプリンタと、
前記第1の医薬品から前記第1の医薬品に関する情報を読み取り、前記第1のラベルから前記第1のRFIDタグに関する情報を読み取るスキャナと、
前記第2のRFIDタグを有する第2のラベルに前記第2のRFIDタグに関する情報を印刷する第2のプリンタと、
前記第2の医薬品から前記第2の医薬品に関する情報を読み取り、前記第2のラベルから前記第2のRFIDタグに関する情報を読み取るスキャナと、
をさらに備える、請求項1または2に記載の医薬品保冷庫運用支援システム。
【請求項4】
前記サーバは、
前記第1のコンピュータに前記医薬品保冷庫における前記第1の医薬品の状況に関する情報を送信し、
前記第2のコンピュータに前記医薬品保冷庫における前記第2の医薬品の状況に関する情報を送信する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬品保冷庫運用支援システム。
【請求項5】
前記サーバは、
前記医薬品保冷庫を設置した設置者が前記第1の医薬品流通機関であるということを示す設置者情報を取得し、
前記医薬品保冷庫、前記第1のコンピュータおよび前記第2のコンピュータから受信した情報、並びに、前記設置者情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記設置者である前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記設置者ではない前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する、
請求項1に記載の医薬品保冷庫運用支援システム。
【請求項6】
前記サーバは、
前記設置者情報、並びに、前記医薬品保冷庫における前記第1の医薬品の状況および前記第2の医薬品の状況に基づいて、前記第1の医薬品流通機関、前記第2の医薬品流通機関および前記医療機関の少なくとも1つが負担する前記医薬品保冷庫の運用に関する料金を算出する、
請求項に記載の医薬品保冷庫運用支援システム。
【請求項7】
第1のコンピュータが、医療機関に納入予定である第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、前記第1の医薬品を医療機関に納入する第1の医薬品流通機関に関する情報を、サーバに送信する工程と、
第2のコンピュータが、前記医療機関に納入予定である第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、前記第2の医薬品を前記医療機関に納入する第2の医薬品流通機関に関する情報を、前記サーバに送信する工程と、
前記医療機関に設置された医薬品保冷庫が、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に付けられたRFIDタグから情報を取得する工程と、
前記医薬品保冷庫が、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に付けられたRFIDタグから取得した情報を前記サーバに送信する工程と、
前記サーバが、前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータおよび前記医薬品保冷庫から受信した情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程と、を含
前記第1の医薬品に関する情報は、前記第1の医薬品を識別する情報であって、前記第1の医薬品を製造する第1の製薬機関において、前記第1の医薬品に付される情報であり、
前記第2の医薬品に関する情報は、前記第2の医薬品を識別する情報であって、前記第2の医薬品を製造する第2の製薬機関において、前記第2の医薬品に付される情報であり、
前記第1のRFIDタグは、前記第1の医薬品が、前記第1の製薬機関から前記第1の医薬品流通機関に納入された後、前記第1の医薬品流通機関において前記第1の医薬品に付され、
前記第2のRFIDタグは、前記第2の医薬品が、前記第2の製薬機関から前記第2の医薬品流通機関に納入された後、前記第2の医薬品流通機関において前記第2の医薬品に付される、
医薬品保冷庫運用支援方法。
【請求項8】
第1のコンピュータが、医療機関に納入予定である第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、前記第1の医薬品を医療機関に納入する第1の医薬品流通機関に関する情報を、サーバに送信する工程と、
第2のコンピュータが、前記医療機関に納入予定である第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、前記第2の医薬品を前記医療機関に納入する第2の医薬品流通機関に関する情報を、前記サーバに送信する工程と、
前記医療機関に設置された医薬品保冷庫が、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に付けられたRFIDタグから情報を取得する工程と、
前記医薬品保冷庫が、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に付けられたRFIDタグから取得した情報を前記サーバに送信する工程と
前記サーバが、前記医薬品保冷庫を設置した設置者が前記第1の医薬品流通機関であるということを示す設置者情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記医薬品保冷庫、前記第1のコンピュータおよび前記第2のコンピュータから受信した情報、並びに、前記設置者情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記設置者である前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記設置者ではない前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程と、を含む、
薬品保冷庫運用支援方法。
【請求項9】
前記サーバが、前記医薬品保冷庫を設置した設置者が前記第1の医薬品流通機関であるということを示す設置者情報を取得する工程をさらに含み、
前記サーバが前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程において、前記サーバは、前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータおよび前記医薬品保冷庫から受信した情報、並びに、前記設置者情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記設置者である前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記設置者ではない前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する、
請求項に記載の医薬品保冷庫運用支援方法。
【請求項10】
前記サーバが、前記設置者情報、並びに、前記医薬品保冷庫における前記第1の医薬品の状況および前記第2の医薬品の状況に基づいて、前記第1の医薬品流通機関、前記第2の医薬品流通機関および前記医療機関の少なくとも1つが負担する前記医薬品保冷庫の運用に関する料金を算出する工程をさらに含む、
請求項に記載の医薬品保冷庫運用支援方法。
【請求項11】
医療機関に設置され第1の医薬品流通機関および第2の医薬品流通機関によって納入された医薬品を保管する医薬品保冷庫と、ネットワークを介して通信可能に接続されているサーバで実行されるコンピュータプログラムであって、
前記サーバに、
第1のコンピュータから、前記医療機関に納入予定である第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、第1の医薬品流通機関に関する情報を受信する工程と、
第2のコンピュータから、前記医療機関に納入予定である第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、第2の医薬品流通機関に関する情報を受信する工程と、
前記医薬品保冷庫から、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に貼り付けられたRFIDタグから取得した情報を受信する工程と、
前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータおよび前記医薬品保冷庫から受信した情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程と、を行わせ、
前記第1の医薬品に関する情報は、前記第1の医薬品を識別する情報であって、前記第1の医薬品を製造する第1の製薬機関において、前記第1の医薬品に付される情報であり、
前記第2の医薬品に関する情報は、前記第2の医薬品を識別する情報であって、前記第2の医薬品を製造する第2の製薬機関において、前記第2の医薬品に付される情報であり、
前記第1のRFIDタグは、前記第1の医薬品が、前記第1の製薬機関から前記第1の医薬品流通機関に納入された後、前記第1の医薬品流通機関において前記第1の医薬品に付され、
前記第2のRFIDタグは、前記第2の医薬品が、前記第2の製薬機関から前記第2の医薬品流通機関に納入された後、前記第2の医薬品流通機関において前記第2の医薬品に付される、
ンピュータプログラム。
【請求項12】
医療機関に設置され第1の医薬品流通機関および第2の医薬品流通機関によって納入された医薬品を保管する医薬品保冷庫と、ネットワークを介して通信可能に接続されているサーバで実行されるコンピュータプログラムであって、
前記サーバに、
第1のコンピュータから、前記医療機関に納入予定である第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、第1の医薬品流通機関に関する情報を受信する工程と、
第2のコンピュータから、前記医療機関に納入予定である第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、第2の医薬品流通機関に関する情報を受信する工程と、
前記医薬品保冷庫から、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に貼り付けられたRFIDタグから取得した情報を受信する工程と
前記医薬品保冷庫を設置した設置者が前記第1の医薬品流通機関であるということを示す設置者情報を取得する工程と、
前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータおよび前記医薬品保冷庫から受信した情報、並びに、前記設置者情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記設置者である前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記設置者ではない前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程と、を行わせる、
ンピュータプログラム。
【請求項13】
前記サーバに、前記医薬品保冷庫を設置した設置者が前記第1の医薬品流通機関であるということを示す設置者情報を取得する工程をさらに行わせ、
前記サーバが前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程において、前記サーバに、前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータおよび前記医薬品保冷庫から受信した情報、並びに、前記設置者情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記設置者である前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記設置者ではない前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程を行わせる、
請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記サーバに、前記設置者情報、並びに、前記医薬品保冷庫における前記第1の医薬品の状況および前記第2の医薬品の状況に基づいて、前記第1の医薬品流通機関、前記第2の医薬品流通機関および前記医療機関の少なくとも1つが負担する前記医薬品保冷庫の運用に関する料金を算出する工程をさらに行わせる、
請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医薬品保冷庫運用支援システム、医薬品保冷庫運用支援方法、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医薬品は、製薬機関によって製造され、流通機関を経て、医療機関に届けられている。近年、厳格な温度管理が必要な医薬品が流通している。このような医薬品は、医療機関においては医薬品保冷庫を用いて管理されている。関連する技術を開示する文献として、例えば特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-135632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、1つの医療機関に対して複数の流通機関が医薬品を納入する。よって、医療機関は、どの医薬品がどの流通機関から納入されたものであるかを管理する必要がある。これは、厳密な温度管理が必要な医薬品でも同様である。また、厳密な温度管理が必要な医薬品の場合、さらに、どのような温度環境で保管されていたかということを管理する必要もある。これらの管理のために医薬品保冷庫を活用することが考えられる。しかしながら、単一の医薬品保冷庫を用いて、種々の医薬品を、いずれの流通機関によって納入された医薬品であるのかを識別して管理することは困難であった。
【0005】
本開示は、このような状況に鑑みなされたものであり、複数の流通機関から納入された医薬品を、単一の医薬品保冷庫が保管することを支援することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る医薬品保冷庫運用支援システムは、サーバと、医療機関に設置され、保管している医薬品に付けられたRFIDタグから情報を取得し、前記保管している医薬品の状況に関する情報を前記サーバに送信する医薬品保冷庫と、第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、前記第1の医薬品を前記医療機関に納入する第1の医薬品流通機関に関する情報を前記サーバに送信する第1のコンピュータと、第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、前記第2の医薬品を前記医療機関に納入する第2の医薬品流通機関に関する情報を前記サーバに送信する第2のコンピュータと、を備え、前記サーバは、前記医薬品保冷庫、前記第1のコンピュータおよび前記第2のコンピュータから受信した情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する。
【0007】
また、本開示に係る医薬品保冷庫運用支援方法は、第1のコンピュータが、第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、前記第1の医薬品を医療機関に納入する第1の医薬品流通機関に関する情報を、サーバに送信する工程と、第2のコンピュータが、第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、前記第2の医薬品を前記医療機関に納入する第2の医薬品流通機関に関する情報を、前記サーバに送信する工程と、前記医療機関に設置された医薬品保冷庫が、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に付けられたRFIDタグから情報を取得する工程と、前記医薬品保冷庫が、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に付けられたRFIDタグから取得した情報を前記サーバに送信する工程と、前記サーバが、前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータおよび前記医薬品保冷庫から受信した情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程と、を含む。
【0008】
また、本開示に係るコンピュータプログラムは、医療機関に設置され第1の医薬品流通機関および第2の医薬品流通機関によって納入された医薬品を保管する医薬品保冷庫と、ネットワークを介して通信可能に接続されているサーバで実行されるコンピュータプログラムであって、前記サーバに、第1のコンピュータから、第1の医薬品に関する情報と、前記第1の医薬品に付けられる第1のRFIDタグに関する情報と、第1の医薬品流通機関に関する情報を受信する工程と、第2のコンピュータから、第2の医薬品に関する情報と、前記第2の医薬品に付けられる第2のRFIDタグに関する情報と、第2の医薬品流通機関に関する情報を受信する工程と、前記医薬品保冷庫から、前記医薬品保冷庫が保管している医薬品に貼り付けられたRFIDタグから取得した情報を受信する工程と、前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータおよび前記医薬品保冷庫から受信した情報に基づいて、前記第1の医薬品を前記第1の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別し、前記第2の医薬品を前記第2の医薬品流通機関が納入した医薬品と識別して、前記医薬品保冷庫における医薬品の状況を管理する工程と、を行わせる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、複数の流通機関から納入された医薬品を、単一の医薬品保冷庫が保管することを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施の形態に係る医薬品保冷庫運用支援システムの構成の一例を示す図。
図2】第1の実施の形態に係る医薬品保冷庫運用支援システムのフローを示すシーケンス図。
図3】第2の実施の形態に係る医薬品保冷庫運用支援システムの構成の一例を示す図。
図4】第2の実施の形態に係る医薬品保冷庫運用支援システムのフローを示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は一例であり、本開示はこの実施の形態により限定されるものではない。
【0012】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1の構成を示す図である。
【0013】
また、図1は、医薬品Mがどのように流通するかを示している。すなわち、製薬機関30で製造された医薬品M(第1の医薬品M1および第2の医薬品M2を含む)は、医薬品流通機関(第1の医薬品流通機関10および第2の医薬品流通機関20を含む)を経て、医療機関40に納入される。具体的には、製薬機関30によって製造された第1の医薬品M1は、第1の医薬品流通機関10を経て医療機関40に納入される。また、製薬機関30によって製造された第2の医薬品M2は、第2の医薬品流通機関20を経て医療機関40に納入される。
【0014】
説明の便宜上、本明細書においては、第1の医薬品M1は1個の医薬品として説明されるが、第1の医薬品M1が複数個の医薬品でありうることは言うまでも無い。また、第1の医薬品M1が複数個の医薬品である場合、複数個の第1の医薬品M1は1度に医療機関40に納入されることもあり得るし、複数回に分けて納入されることもあり得る。例えば、医療機関40における第1の医薬品M1の在庫が切れたとき、または、切れそうになったときに、次の第1の医薬品M1が納入され得る。第2の医薬品M2についても同様である。
【0015】
また、説明の便宜上、本明細書においては、医薬品流通機関は、第1の医薬品流通機関10と第2の医薬品流通機関20の合計2つのみが説明されるが、医薬品流通機関の数が2つに限られないことは言うまでも無い。例えば、第2の医薬品流通機関20が複数存在することも本開示の技術的範囲に含まれる。
【0016】
なお、製薬機関30は、例えば医薬品メーカーである。流通機関は、例えば卸業者である。医療機関40は、例えば、病院または薬局である。また、第1の医薬品M1を製造する製薬機関30と第2の医薬品M2を製造する製薬機関30は同じ製薬機関でも良いし、互いに異なる製薬機関でも良い。第1の医薬品M1又は第2の医薬品M2が複数個の医薬品である場合、第1の医薬品M1同士または第2の医薬品M2同士が互いに異なる製薬機関30で製造されることもあり得る。
【0017】
本実施の形態において、医薬品保冷庫運用支援システム1は、第1のコンピュータ11、第2のコンピュータ21、医薬品保冷庫41およびサーバ50を備えている。
【0018】
第1のコンピュータ11は、第1の医薬品流通機関10に設置されている。第1のコンピュータ11は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理プロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置、および、サーバ50と通信ネットワークを介して通信するネットワークインタフェースカード等の通信装置を備える。
【0019】
第1のコンピュータ11は、サーバ50と通信ネットワークを介して通信可能に接続されている。第1のコンピュータ11は、サーバ50との通信を開始する際、若しくは、サーバ50に対して第1のコンピュータ11または第1のコンピュータ11のユーザの認証を求める際に、第1の医薬品流通機関10に関する情報をサーバ50に送信する。第1の医薬品流通機関10に関する情報は、例えば、第1のコンピュータ11の識別情報、第1のコンピュータ11が実行するアプリケーションの識別情報、または、第1のコンピュータ11のユーザの識別情報である。なお、第1のコンピュータ11は、サーバ50に、第1の医薬品流通機関10に関する情報を、後述する第1の医薬品M1に関する情報または第1のRFIDタグ12に関する情報を送信する際に送信しても良い。
【0020】
第2のコンピュータ21は、第2の医薬品流通機関20に設置されている。第2のコンピュータ21は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理プロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置、および、サーバ50と通信ネットワークを介して通信するネットワークインタフェースカード等の通信装置を備える。
【0021】
第2のコンピュータ21は、サーバ50と通信ネットワークを介して通信可能に接続されている。第2のコンピュータ21は、サーバ50との通信を開始する際、若しくは、サーバ50に対して第2のコンピュータ21または第2のコンピュータ21のユーザの認証を求める際に、第2の医薬品流通機関20に関する情報をサーバ50に送信する。第2の医薬品流通機関20に関する情報は、例えば、第2のコンピュータ21の識別情報、第2のコンピュータ21が実行するアプリケーションの識別情報、または、第2のコンピュータ21のユーザの識別情報である。なお、第2のコンピュータ21は、サーバ50に、第2の医薬品流通機関20に関する情報を、後述する第2の医薬品M2に関する情報または第2のRFIDタグ22に関する情報を送信する際に送信しても良い。
【0022】
医薬品保冷庫41は、医療機関40に設置されている。医薬品保冷庫41の内部には、着脱自在なケージ42が載置されている。ケージ42は、ケージ42の内部に載置された医薬品Mに付けられたRFIDタグから情報を取得するためのアンテナを有している。医薬品保冷庫41は通信装置43を有している。通信装置43は、サーバ50と通信ネットワークを介して通信可能に接続されている。医薬品保冷庫41の前面には、操作表示装置44が取り付けられている。操作表示装置44は、医薬品保冷庫41に医薬品を入庫する者または医薬品保冷庫41から医薬品を出庫する者が、ユーザーログインおよびログアウトする操作、および、医薬品の入出庫操作等に用いられる。医薬品保冷庫41は、引戸45を開閉することによって、医薬品Mを収納したり取り出したりすることができるように構成されている。なお、操作表示装置44は、庫内温度設定操作を受け付けてもよいし、医薬品Mの在庫数または庫内温度等の情報をユーザに提示してもよい。また、ケージ42、通信装置43および操作表示装置44は、それらを備えない既設の医薬品保冷庫41に後付け装置として取り付けることもできるように構成されている。
【0023】
医薬品保冷庫41は、図示されない冷凍回路および庫内温度センサを備え、ユーザによって設定された温度に庫内温度を維持することができる。また、医薬品保冷庫41は、時刻とその時刻における庫内温度を関連付けて記録することができる。また、医薬品保冷庫41は、医薬品Mがケージ42内に載置されたこと、および、ケージ42から取り出されたことを検知することができる。よって、医薬品保冷庫41は、医薬品Mが医薬品保冷庫41に収納された時刻および医薬品保冷庫41から取り出された時刻を取得することができる。また、医薬品保冷庫41は、医薬品Mが収納されてから取り出されるまでの間、どのような温度で保管されていたかを記録および管理することができる。
【0024】
サーバ50は、処理部51、記憶部52,通信部53を備えるコンピュータである。処理部51は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理プロセッサを備える。記憶部52は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置を備える。通信部53は、第1のコンピュータ11、第2のコンピュータ21および医薬品保冷庫41等と、通信ネットワークを介して通信するネットワークインタフェースカード等の通信装置を備える。記憶部52に記憶されているコンピュータプログラムを処理部51が実行し、通信部53が第1のコンピュータ11、第2のコンピュータ21および医薬品保冷庫41と通信することで、本開示に係る医薬品保冷庫運用支援方法が実行される。
【0025】
図2は、本実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1によって実行される医薬品保冷庫運用支援方法のフローの一例を示すシーケンス図である。
【0026】
製薬機関30から、厳密な温度管理が必要な医薬品である第1の医薬品M1が第1の医薬品流通機関10に納入されると、第1の医薬品M1に第1のRFIDタグ12が付けられる。付け方に特に限定はなく、例えば、第1のRFIDタグ12が予め取り付けられている第1のラベル13を第1の医薬品M1に貼り付けることで付けることができる。第1のラベル13を第1の医薬品M1に貼り付ける際は、第1の医薬品M1の外箱の接地面に対して垂直になるように貼り付けることが好ましい。また、第1の医薬品M1に、第1の医薬品M1がどのような医薬品であるのかを識別することができる情報(例えば、図3の第1の表示14)が印刷されている場合は、この情報が印刷されていない面に貼り付けることが好ましい。なお、図1には、第1のRFIDタグ12を有する第1のラベル13が第1の医薬品M1の表面に貼り付けられる様子が示されている。
【0027】
第1のコンピュータ11は、第1の医薬品M1に関する情報と、第1のRFIDタグ12に関する情報を取得する(S101)。第1のコンピュータ11は、これらの情報をどのように取得しても良く、例えば、第1のコンピュータ11のユーザがキーボード等の入力装置を介して情報入力することで取得することができる。第1の医薬品M1に関する情報は、第1の医薬品M1がどのような医薬品であるのかを識別することができる情報であり、例えば、第1の医薬品M1に固有の識別番号である。第1のRFIDタグ12に関する情報は、第1のRFIDタグ12から無線通信を介して取得することができる情報と1対1で対応づけることができる情報であり、例えば、第1のRFIDタグ12に固有の識別番号である。
【0028】
続いて、第1のコンピュータ11は、サーバ50に、第1の医薬品M1に関する情報と、第1のRFIDタグ12に関する情報を送信する(S102)。サーバ50は、第1のコンピュータ11からこれらの情報を受信すると、前述の第1の医薬品流通機関10に関する情報と、第1の医薬品M1に関する情報と、第1のRFIDタグ12に関する情報を関連付けて、記憶部52に記憶する(S103)。記憶部52に、医薬品保冷庫41が保管している医薬品Mの名称、在庫数、保管温度履歴、納入者等を管理するデータベースを構築しておき、このデータベースに登録することによって情報の記憶が行われてもよい。
【0029】
その間、または、その後、第1の医薬品M1は、第1の医薬品流通機関10によって医療機関40に納入される。医療機関40に納入されると、第1の医薬品M1は、医薬品保冷庫41に収納される。このとき、第1の医薬品M1は、ケージ42内に載置される。
【0030】
すると、医薬品保冷庫41は、ケージ42が有するアンテナを介した無線通信によって、第1のRFIDタグ12から情報を取得する(S104)。このとき取得される情報は、例えば第1のRFIDタグ12の識別番号である。続いて、医薬品保冷庫41は、サーバ50に、第1の医薬品M1の状況に関する情報を送信する(S105)。第1の医薬品M1の状況に関する情報とは、第1のRFIDタグ12から取得した情報、並びに、第1のRFIDタグ12が付けられた医薬品(つまり、第1の医薬品M1)の入庫日時、出庫日時、在庫数および保管温度等に関する情報である。
【0031】
医薬品保冷庫41から情報を取得すると、サーバ50は、それらの情報を記憶部52に記憶し、管理する(S106)。記憶部52に構築されているデータベースに登録することによって、情報の記憶が行われてもよい。このとき、サーバ50は、第1のコンピュータ11から受信した第1のRFIDタグ12に関する情報と、医薬品保冷庫41から受信した情報、つまり、医薬品保冷庫41が第1のRFIDタグ12から取得した情報とを付き合わせる。それによって、サーバ50は、医薬品保冷庫41に収納された医薬品Mが、第1の医薬品流通機関10によって納入された第1の医薬品M1であると識別することができる。
【0032】
必要に応じて、サーバ50は、第1のコンピュータ11に、第1の医薬品M1の状況に関する情報を送信しても良い(S107)。これにより、第1の医薬品流通機関10は、医療機関40において、第1の医薬品M1が適切な温度環境で管理されているか否か、および、第1の医薬品M1の在庫数などを知ることができ、医療機関40に適切なサービスを提供することができる。サーバ50から第1のコンピュータ11への情報の送信は、自動的に行われても良いし、第1のコンピュータ11からの要求に応じて行われても良い。自動的に行われる場合は、所定時間毎に行われても良いし、医薬品Mの出し入れが行われた蓋然性が高い引戸45の開閉が行われるたびに行われても良い。
【0033】
また、製薬機関30から、厳密な温度管理が必要な医薬品である第2の医薬品M2が第2の医薬品流通機関20に納入されると、第2の医薬品M2に第2のRFIDタグ22が付けられる。付け方に特に限定はなく、例えば、第2のRFIDタグが予め取り付けられている第2のラベル23を第2の医薬品M2に貼り付けることで付けることができる。第2のラベル23を第2の医薬品M2に貼り付ける際は、第2の医薬品M2の外箱の接地面に対して垂直になるように貼り付けることが好ましい。また、第2の医薬品M2に、第2の医薬品M2がどのような医薬品であるのかを識別することができる情報(例えば、図3の第2の表示24)が印刷されている場合は、この情報が印刷されていない面に貼り付けることが好ましい。なお、図1には、第2のRFIDタグ22を有する第2のラベル23が第2の医薬品M2の表面に貼り付けられる様子が示されている。
【0034】
第2のコンピュータ21は、第2の医薬品M2に関する情報と、第2のRFIDタグ22に関する情報を取得する(S108)。第2のコンピュータ21は、これらの情報をどのように取得しても良く、例えば、第2のコンピュータ21のユーザがキーボード等の入力装置を介して情報入力することで取得することができる。第2の医薬品M2に関する情報は、第2の医薬品M2がどのような医薬品であるのかを識別することができる情報であり、例えば、第2の医薬品M2に固有の識別番号である。第2のRFIDタグ22に関する情報は、第2のRFIDタグ22から無線通信を介して取得することができる情報と1対1で対応づけることができる情報であり、例えば、第2のRFIDタグ22に固有の識別番号である。
【0035】
続いて、第2のコンピュータ21は、サーバ50に、第2の医薬品M2に関する情報と、第2のRFIDタグ22に関する情報を送信する(S109)。サーバ50は、第2のコンピュータ21からこれらの情報を受信すると、前述の第2の医薬品流通機関20に関する情報と、第2の医薬品M2に関する情報と、第2のRFIDタグ22に関する情報を関連付けて、記憶部52に記憶する(S110)。記憶部52に構築されているデータベースに登録することによって、情報の記憶が行われてもよい。
【0036】
その間、または、その後、第2の医薬品M2は、第2の医薬品流通機関20によって医療機関40に納入される。医療機関40に納入されると、第2の医薬品M2は、医薬品保冷庫41に収納される。このとき、第2の医薬品M2は、ケージ42内に載置される。
【0037】
すると、医薬品保冷庫41は、ケージ42が有するアンテナを介した無線通信によって、第2のRFIDタグ22から情報を取得する(S111)。このとき取得される情報は、例えば第2のRFIDタグ22の識別番号である。続いて、医薬品保冷庫41は、サーバ50に、第2の医薬品M2の状況に関する情報を送信する(S112)。第2の医薬品M2の状況に関する情報とは、第2のRFIDタグ22から取得した情報、並びに、第2のRFIDタグ22が付けられた医薬品(つまり、第2の医薬品M2)の入庫日時、出庫日時、在庫数および保管温度等に関する情報である。
【0038】
医薬品保冷庫41から情報を取得すると、サーバ50は、それらの情報を記憶部52に記憶し、管理する(S113)。記憶部52に構築されているデータベースに登録することによって、情報の記憶が行われてもよい。このとき、サーバ50は、第2のコンピュータ21から受信した第2のRFIDタグ22に関する情報と、医薬品保冷庫41から受信した情報、つまり、医薬品保冷庫41が第2のRFIDタグ22から取得した情報とを付き合わせる。それによって、サーバ50は、医薬品保冷庫41に収納された医薬品Mが、第2の医薬品流通機関20によって納入された第2の医薬品M2であると識別することができる。
【0039】
必要に応じて、サーバ50は、第2のコンピュータ21に、第2の医薬品M2の状況に関する情報を送信しても良い(S114)。これにより、第2の医薬品流通機関20は、医療機関40において、第2の医薬品M2が適切な温度環境で管理されているか否か、および、第2の医薬品M2の在庫数などを知ることができ、医療機関40に適切なサービスを提供することができる。サーバ50から第2のコンピュータ21への情報の送信は、自動的に行われても良いし、第2のコンピュータ21からの要求に応じて行われても良い。自動的に行われる場合は、所定時間毎に行われても良いし、医薬品Mの出し入れが行われた蓋然性が高い引戸45の開閉が行われるたびに行われても良い。
【0040】
本実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1は以上のように構成され、機能する。よって、サーバ50は、医薬品保冷庫41に収納された医薬品Mがいずれの流通業者によって納入されたのか、具体的には、第1の医薬品流通機関10によって納入されたのか、第2の医薬品流通機関20によって納入されたのかを識別および管理することができる。したがって、第1の医薬品流通機関10、第2の医薬品流通機関20、および、医療機関40から問合せがあった場合、各医薬品Mの保管温度等の保管状況および納入者を通知することができる。つまり、単一の医薬品保冷庫41を複数の流通機関が共用することができる。すなわち、複数の流通機関から納入された医薬品Mを、納入者を識別した上で、単一の医薬品保冷庫41が保管することを支援することができる。なお、特定の権限を有する者(例えば医療機関40の管理権限者)のみが、どの医薬品が誰によって納入されたかという情報にアクセスできるようにしても良いことはもちろんである。また、第1の医薬品流通機関10の管理権限者が、第1の医薬品M1に関する情報にアクセスできる一方、第2の医薬品M2に関する情報にアクセスできず、第2の医薬品流通機関20の管理権限者が、第2の医薬品M2に関する情報にアクセスできる一方、第1の医薬品M1に関する情報にアクセスできないようにしても良い。また、医療機関40に医薬品保冷庫41が複数台設置されてもよいことは言うまでも無い。
【0041】
<第2の実施形態>
図3は、第2の実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1の構成を示す図である。以下、第1の実施形態と共通する事項については説明を省略することがある。
【0042】
製薬機関30で製造された医薬品Mの表面には、医薬品Mに関する情報を有する表示が印刷されている。例えば、第1の医薬品M1の表面には、第1の表示14が印刷されており、第2の医薬品M2の表面には、第2の表示24が印刷されている。これらの表示は、例えばバーコードまたは二次元コードのような形態であっても良いし、文字列であっても良い。医薬品Mに関する情報は、医薬品Mがどのような医薬品であるのかを識別することができる情報であり、例えば、医薬品Mに固有の識別番号である。
【0043】
本実施の形態において、医薬品保冷庫運用支援システム1は、第1のコンピュータ11、第1のプリンタ15、第1のスキャナ17、第2のコンピュータ21、第2のプリンタ25、第2のスキャナ27、医薬品保冷庫41およびサーバ50によって構成されている。
【0044】
第1のプリンタ15は、第1の医薬品流通機関10に設置されている。第1のプリンタ15は、第1のRFIDタグ12と無線通信して、第1のRFIDタグ12から、第1のRFIDタグ12に関する情報を取得することができるように構成されている。また、第1のプリンタ15は、第1のラベル13に、第1のRFIDタグ12に関する情報と1対1で対応する情報を含む第1のコード16を印刷することができるように構成されている。図3には、第1のRFIDタグ12を有する第1のラベル13が第1のプリンタ15に供給され、第1のラベル13の表面に第1のコード16が印刷された後に、第1のラベル13が第1の医薬品M1の表面に貼り付けられる様子が示されている。
【0045】
第1のスキャナ17は、第1の医薬品流通機関10に設置されている。第1のスキャナ17は、第1の表示14および第1のコード16から情報を取得することができるように構成されている。また、第1のスキャナ17は、第1のコンピュータ11に、取得した情報を渡すことができるように構成されている。
【0046】
第2のプリンタ25は、第2の医薬品流通機関20に設置されている。第2のプリンタ25は、第2のRFIDタグ22と無線通信して、第2のRFIDタグ22から、第2のRFIDタグ22に関する情報を取得することができるように構成されている。また、第2のプリンタ25は、第2のラベル23に、第2のRFIDタグ22に関する情報と1対1で対応する情報を含む第2のコード26を印刷することができるように構成されている。図3には、第2のRFIDタグ22を有する第2のラベル23が第2のプリンタ25に供給され、第2のラベル23の表面に第2のコード26が印刷された後に、第2のラベル23が第2の医薬品M2の表面に貼り付けられる様子が示されている。
【0047】
第2のスキャナ27は、第2の医薬品流通機関20に設置されている。第2のスキャナ27は、第2の表示24および第2のコード26から情報を取得することができるように構成されている。また、第2のスキャナ27は、第2のコンピュータ21に、取得した情報を渡すことができるように構成されている。
【0048】
本実施形態における医薬品保冷庫41は、第1の医薬品流通機関10によって医療機関40に設置されたものである。なお、本明細書において、医薬品保冷庫41を設置することには、ケージ42、通信装置43および操作表示装置44を備える医薬品保冷庫41を設置することは当然含まれ、さらに、ケージ42、通信装置43および操作表示装置44を備えていない既設の医薬品保冷庫41に、後付け装置として、ケージ42、通信装置43および操作表示装置44を取り付けることも含まれる。すなわち、本明細書において、設置者には、ケージ42、通信装置43および操作表示装置44を備える医薬品保冷庫41を設置した者は当然含まれ、さらに、ケージ42、通信装置43および操作表示装置44を備えていない既設の医薬品保冷庫41に、後付け装置として、ケージ42、通信装置43および操作表示装置44を取り付けた者も含まれる。
【0049】
図4は、本実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1によって実行される医薬品保冷庫運用支援方法のフローの一例を示すシーケンス図である。
【0050】
サーバ50は、医薬品保冷庫41を設置した設置者が第1の医薬品流通機関10であるということを示す設置者情報を取得する(S201)。図4に示されるように、設置者情報は第1のコンピュータ11から送信されても良いし、サーバ50の操作者によってサーバ50に直接入力されてもよいし、医薬品保冷庫運用支援システム1の外部から送信されても良い。
【0051】
製薬機関30から、厳密な温度管理が必要な医薬品である第1の医薬品M1が第1の医薬品流通機関10に納入されると、第1の医薬品M1に第1のRFIDタグ12が付けられる。具体的には、第1のRFIDタグ12が予め取り付けられている第1のラベル13に、第1のプリンタ15によって、第1のコード16が印刷された後、第1のラベル13が第1の医薬品M1に貼り付けられる。
【0052】
第1のコンピュータ11は、第1のスキャナ17で第1の表示14および第1のコード16を読み取ることによって、第1の医薬品M1に関する情報と、第1のRFIDタグ12に関する情報を取得する(S202)。
【0053】
続いて、第1のコンピュータ11は、サーバ50に、第1の医薬品M1に関する情報と、第1のRFIDタグ12に関する情報を送信する(S203)。サーバ50は、第1のコンピュータ11からこれらの情報を受信すると、第1の実施形態にて説明された第1の医薬品流通機関10に関する情報と、第1の医薬品M1に関する情報と、第1のRFIDタグ12に関する情報を関連付けて、記憶部52に記憶する(S204)。
【0054】
その間、または、その後、第1の医薬品M1は、第1の医薬品流通機関10によって医療機関40に納入される。医療機関40に納入されると、第1の医薬品M1は、医薬品保冷庫41に収納される。このとき、第1の医薬品M1は、ケージ42内に載置される。
【0055】
すると、医薬品保冷庫41は、ケージ42が有するアンテナを介した無線通信によって、第1のRFIDタグ12から情報を取得する(S205)。このとき取得される情報は、例えば第1のRFIDタグ12の識別番号である。続いて、医薬品保冷庫41は、サーバ50に、第1の医薬品M1の状況に関する情報を送信する(S206)。第1の医薬品M1の状況に関する情報とは、第1のRFIDタグ12から取得した情報、並びに、第1のRFIDタグ12が付けられた医薬品(つまり、第1の医薬品M1)の入庫日時、出庫日時、在庫数および保管温度等に関する情報である。
【0056】
医薬品保冷庫41から情報を取得すると、サーバ50は、それらの情報を記憶部52に記憶し、管理する(S207)。このとき、サーバ50は、第1のコンピュータ11から受信した第1のRFIDタグ12に関する情報と、医薬品保冷庫41から受信した情報、つまり、医薬品保冷庫が第1のRFIDタグ12から取得した情報とを付き合わせる。それによって、サーバ50は、医薬品保冷庫41に収納された医薬品Mが、第1の医薬品流通機関10によって納入された第1の医薬品M1であると識別することができる。さらに、サーバ50は、設置者情報に基づいて、第1の医薬品M1に関する情報にフラグを立てる等の手段によって、第1の医薬品M1が医薬品保冷庫41を設置した設置者によって納入された医薬品であると識別できる状態で情報を記憶することができる。つまり、サーバ50は、医薬品保冷庫41および第1のコンピュータ11から受信した情報、並びに、設置者情報に基づいて、第1の医薬品流通機関10が納入した第1の医薬品M1を、設置者である第1の医薬品流通機関10が納入した医薬品と識別した状態で管理することができる。
【0057】
必要に応じて、サーバ50は、第1のコンピュータ11に、第1の医薬品M1の状況に関する情報を送信しても良い(S208)。これにより、第1の医薬品流通機関10は、医療機関40において、第1の医薬品M1が適切な温度環境で管理されているか否か、および、第1の医薬品M1の在庫数などを知ることができ、医療機関40に適切なサービスを提供することができる。サーバ50から第1のコンピュータ11への情報の送信は、自動的に行われても良いし、第1のコンピュータ11からの要求に応じて行われても良い。自動的に行われる場合は、所定時間毎に行われても良いし、医薬品Mの出し入れが行われた蓋然性が高い引戸45の開閉が行われるたびに行われても良い。
【0058】
また、製薬機関30から、厳密な温度管理が必要な医薬品である第2の医薬品M2が第2の医薬品流通機関20に納入されると、第2の医薬品M2に第2のRFIDタグ22が付けられる。具体的には、第2のRFIDタグ22が予め取り付けられている第2のラベル23に、第2のプリンタ25によって、第2のコード26が印刷された後、第2のラベル23が第2の医薬品M2に貼り付けられる。
【0059】
第2のコンピュータ21は、第2のスキャナ27で第2の表示24および第2のコード26を読み取ることによって、第2の医薬品M2に関する情報と、第2のRFIDタグ22に関する情報を取得する(S209)。
【0060】
続いて、第2のコンピュータ21は、サーバ50に、第2の医薬品M2に関する情報と、第2のRFIDタグ22に関する情報を送信する(S210)。サーバ50は、第2のコンピュータ21からこれらの情報を受信すると、第1の実施形態にて説明された第2の医薬品流通機関20に関する情報と、第2の医薬品M2に関する情報と、第2のRFIDタグ22に関する情報を関連付けて、記憶部52に記憶する(S211)。
【0061】
その間、または、その後、第2の医薬品M2は、第2の医薬品流通機関20によって医療機関40に納入される。医療機関40に納入されると、第2の医薬品M2は、医薬品保冷庫41に収納される。このとき、第2の医薬品M2は、ケージ42内に載置される。
【0062】
すると、医薬品保冷庫41は、ケージ42が有するアンテナを介した無線通信によって、第2のRFIDタグ22から情報を取得する(S212)。このとき取得される情報は、例えば第2のRFIDタグ22の識別番号である。続いて、医薬品保冷庫41は、サーバ50に、第2の医薬品M2の状況に関する情報を送信する(S213)。第2の医薬品M2の状況に関する情報とは、第2のRFIDタグ22から取得した情報、並びに、第2のRFIDタグ22が付けられた医薬品(つまり、第2の医薬品M2)の入庫日時、出庫日時、在庫数および保管温度等に関する情報である。
【0063】
医薬品保冷庫41から情報を取得すると、サーバ50は、それらの情報を記憶部52に記憶し、管理する(S214)。このとき、サーバ50は、第2のコンピュータ21から受信した第2のRFIDタグ22に関する情報と、医薬品保冷庫41から受信した情報、つまり、医薬品保冷庫が第2のRFIDタグ22から取得した情報とを付き合わせる。それによって、サーバ50は、医薬品保冷庫41に収納された医薬品が、第2の医薬品流通機関20によって納入された第2の医薬品M2であると識別することができる。さらに、サーバ50は、設置者情報に基づいて、第1の医薬品M1に関する情報にフラグを立てる一方第2の医薬品M2に関する情報にフラグを立てない等の手段によって、第2の医薬品M2が医薬品保冷庫41を設置した設置者ではない者によって納入された医薬品であると識別できる状態で情報を記憶することができる。つまり、サーバ50は、医薬品保冷庫41および第2のコンピュータ21から受信した情報、並びに、設置者情報に基づいて、第2の医薬品流通機関20が納入した第2の医薬品M2を、設置者ではない第2の医薬品流通機関20が納入した医薬品と識別した状態で管理することができる。
【0064】
必要に応じて、サーバ50は、第2のコンピュータ21に、第2の医薬品M2の状況に関する情報を送信しても良い(S215)。これにより、第2の医薬品流通機関20は、医薬品保冷庫41を自ら設置することなく、医療機関40において、第2の医薬品M2が適切な温度環境で管理されているか否か、および、第2の医薬品M2の在庫数などを知ることができ、医療機関40に適切なサービスを提供することができる。サーバ50から第2のコンピュータ21への情報の送信は、自動的に行われても良いし、第2のコンピュータ21からの要求に応じて行われても良い。自動的に行われる場合は、所定時間毎に行われても良いし、医薬品Mの出し入れが行われた蓋然性が高い引戸45の開閉が行われるたびに行われても良い。
【0065】
サーバ50は、設置者情報、医薬品保冷庫41における第1の医薬品M1の状況および第2の医薬品M2の状況に基づいて、第1の医薬品流通機関10、第2の医薬品流通機関20および医療機関40の少なくとも1つが負担する医薬品保冷庫41の運用に関する料金を算出することができる(S216)。具体的には、医薬品保冷庫41で保管される医薬品Mを納入する流通機関が、設置者である第1の医薬品流通機関10のみである場合、運用に関する料金の全額を医療機関40が負担したり、医療機関40と第1の医薬品流通機関10の2者で分担したりするように料金または負担率を算出することができる。また、設置者である第1の医薬品流通機関10に加えて、設置者ではない第2の医薬品流通機関20が医薬品保冷庫41で保管される医薬品Mを納入する場合、医療機関40、第1の医薬品流通機関10および第2の医薬品流通機関20の3者で分担するように料金または負担率を算出することができる。例えば、医薬品保冷庫41に収納された医薬品Mの数量に対する、第1の医薬品M1の数量の比および第2の医薬品M2の数量の比に基づいて、第1の医薬品流通機関10が負担する額および第2の医薬品流通機関20が負担する額を算出することができる。
【0066】
つまり、受益者負担の原則に基づいて、医薬品保冷庫41を使用する者が負担する料金または負担率を算出することができる。よって、医薬品保冷庫41の設置および運用にかかるコスト負担が特定の者に偏在することを防止することができる。ひいては、医薬品保冷庫41の普及および利用を促進することができる。
【0067】
また、第2の実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1においては、第1のプリンタ15、第1のスキャナ17、第2のプリンタ25および第2のスキャナ27が用いられている。よって、第1の医薬品M1に関する情報、第1のRFIDタグ12に関する情報、第2の医薬品M2に関する情報および第2のRFIDタグ22に関する情報を、容易に取得することができる。
【0068】
本開示は上述の各実施形態に限定して解釈されるべきではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられてよいことは言うまでも無い。
【0069】
例えば、第1の実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1において、設置者情報が利用され、第1の医薬品流通機関10、第2の医薬品流通機関20および医療機関40の少なくとも1つが負担する医薬品保冷庫41の運用に関する料金が算出されても良い。
【0070】
また、第2の実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1において、第1のコンピュータ11と第1のプリンタ15、または、第2のコンピュータ21と第2のプリンタ25は、一体化されていても良い。例えば、第1のプリンタ15が第1のコンピュータ11の機能を有し、サーバ50と通信できるように構成されていても良い。
【0071】
また、第1の実施形態または第2の実施形態に係る医薬品保冷庫運用支援システム1において、第1のプリンタ15と第1のスキャナ17の組み合わせと、第2のプリンタ25と第2のスキャナ27の組み合わせのいずれか一方のみが用いられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本開示にかかる医薬品保冷庫運用支援システム、医薬品保冷庫運用支援方法、および、コンピュータプログラムは、厳密な温度管理が必要な医薬品の流通に利用することができる。
【0073】
2021年3月1日出願の特願2021-031797の日本出願に含まれる明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
【符号の説明】
【0074】
1 医薬品保冷庫運用支援システム
10 第1の医薬品流通機関
11 第1のコンピュータ
12 第1のRFIDタグ
13 第1のラベル
14 第1の表示
15 第1のプリンタ
16 第1のコード
17 第1のスキャナ
20 第2の医薬品流通機関
21 第2のコンピュータ
22 第2のRFIDタグ
23 第2のラベル
24 第2の表示
25 第2のプリンタ
26 第2のコード
27 第2のスキャナ
30 製薬機関
40 医療機関
41 医薬品保冷庫
42 ケージ
43 通信装置
44 操作表示装置
45 引戸
50 サーバ
51 処理部
52 記憶部
53 通信部
M 医薬品
M1 第1の医薬品
M2 第2の医薬品
図1
図2
図3
図4