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特許7575581インプラントためのデリバリー及び評価補助具
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】インプラントためのデリバリー及び評価補助具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/34 20060101AFI20241022BHJP
   A61B 17/12 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
A61B17/34
A61B17/12
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2023518791
(86)(22)【出願日】2021-09-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-10
(86)【国際出願番号】 US2021051765
(87)【国際公開番号】W WO2022066918
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-04-28
(31)【優先権主張番号】63/082,233
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/482,101
(32)【優先日】2021-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(73)【特許権者】
【識別番号】501083115
【氏名又は名称】メイヨ・ファウンデーション・フォー・メディカル・エデュケーション・アンド・リサーチ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ブレンダン エス.ブキャナン
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン アイ.エスペン
(72)【発明者】
【氏名】リード エー.ヒュージ
(72)【発明者】
【氏名】アラン ビー.ディーツ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム エー.フォービオン,ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】エリック ジェイ.ドゾイス
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0365365(US,A1)
【文献】特表2007-530147(JP,A)
【文献】特開平06-197985(JP,A)
【文献】特表2012-501803(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0288581(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0158594(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0282337(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0051831(US,A1)
【文献】特開2011-045738(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 - 17/94
A61F 2/966
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性的に撓み可能であるインサートと、
内腔を有するガイドチューブと、
前部分及び後部分を有しおよび前記ガイドチューブ内に引き込まれることができるインプラントと、
を含む、治療システムであって、
前記インサートは先端部分と制御部分との間に延在し、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分とが組み合わさって、前記インサートのインサート長さを画定し、前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントの部分に張力要素を介してまたは直接捕捉により解放可能に結合されるように構成されており、及び、
前記ガイドチューブは、前記インサートの前記先端部分及び前記本体部分が前記ガイドチューブを通過できるように構成されており、前記ガイドチューブは、前記インサート長さより短いガイドチューブ長さを有し、
前記インプラントの前記後部分は、前記前部分に対して拡大された外形を有するか、および/またはディスク形状である、治療システム。
【請求項2】
前記先端部分及び前記本体部分のうちの少なくとも1つは瘻孔の壁をやさしく削り又は擦ることができる治療特徴部を含む、請求項1記載の治療システム。
【請求項3】
前記本体部分及び前記制御部分のうちの少なくとも1つは深さインジケータ特徴部を含む、請求項1~2のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項4】
前記本体部分は可変直径を有する、請求項1~3のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項5】
前記先端部分及び前記本体部分のうちの少なくとも1つと流体連通する治療媒体の供給源をさらに含む、請求項1~4のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項6】
前記本体部分はキンクすることなく180度曲がるように構成されている、請求項1~5のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項7】
前記先端部分は自由端に向かってテーパー化されている、請求項1~6のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項8】
前記本体部分は弾性的に撓み可能であるように構成されている、請求項1~7のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項9】
前記インプラントの前記後部分はディスク形状である、請求項記載の治療システム。
【請求項10】
前記インプラントの前記前部分は複数の脚部を含む、請求項又は記載の治療システム。
【請求項11】
前記インプラントは、キャリア成分を含む、請求項10のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項12】
前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントに解放可能に結合するように構成された交絡特徴部を含む、請求項11のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項13】
前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントを前記先端部分に結合するフィラメントを受容するように構成されたアイレット特徴部を含む、請求項11のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項14】
前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントを前記先端部分に結合するフィラメントを受容するように構成されたフック特徴部を含む、請求項~11のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項15】
前記ガイドチューブは前記インサートよりも可撓性である、請求項1~14のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項16】
前記インサートの前記本体部分は、100MPa~500MPaの曲げ弾性率を示す、請求項1~15のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項17】
前記ガイドチューブは、100MPa~500MPaの曲げ弾性率を示す、請求項1~16のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項18】
前記本体部分は、少なくとも5Nの座屈力を有することを特徴とする、請求項1~17のいずれか1項記載の治療システム。
【請求項19】
複数のインサートと、
内腔を有するガイドチューブと、
前部分及び後部分を有しおよび前記ガイドチューブ内に引き込まれることができるインプラントと、
を含む、治療システムであって、
各インサートは長さ及び直径のうちの少なくとも1つが異なり、弾性的に撓み可能であり、前記インサートは先端部分と制御部分との間に延在しており、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分が組み合わさって、前記インサートのインサート長さを画定し、前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントの部分に張力要素を介してまたは直接捕捉により解放可能に結合されるように構成されており、
前記ガイドチューブは、ガイドチューブを通る先端部分及び本体部分の通過を可能にするように構成されており、前記ガイドチューブは前記インサート長さよりも短いガイドチューブ長さを有し、前記ガイドチューブは前記インサートの本体部分よりも可撓性であり、
前記インプラントの前記後部分は、前記前部分に対して拡大された外形を有するか、および/またはディスク形状である、
治療システム。
【請求項20】
前記先端部分は、フィラメントを前記先端部分に結合するように構成されたアイレット、フック及びループのうちの少なくとも1つを含む、請求項19記載の治療システム。
【請求項21】
内腔を有するガイドチューブと、前部分及び後部分を有しおよび前記ガイドチューブ内に引き込まれることができるインプラントと、複数のインサートと、を含み、各々は、複数のインサートのうちの別のインサートとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つを有し、各インサートは弾性的に撓み可能でありそして先端部分と制御部分との間に延在し、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分とが組み合わさってインサート長さを画定し、前記先端部分が前記インプラントの部分に張力要素を介してまたは直接捕捉により解放可能に結合されるように構成されており、
前記インプラントの前記後部分は、前記前部分に対して拡大された外形を有するか、および/またはディスク形状である、治療システム。
【請求項22】
前記ガイドチューブは内腔を有、前記ガイドチューブは、前記インサート長さよりも短いガイドチューブ長さを有し、そして前記複数のインサートのうちの少なくとも1つの前記先端部分及び前記本体部分の通過を可能にするように構成されている、請求項21記載の治療システム。
【請求項23】
複数のインプラントの別の1つとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つを有する複数のインプラントをさらに含む、請求項21又は22記載の治療システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月23日に出願された仮出願第63/082,233号の利益を主張する、2021年9月22日に出願された米国出願第17/482,101号に対する優先権を主張し、すべての目的のためにその全体を参照により本明細書に組み込む。
【背景技術】
【0002】
背景
様々なタイプの創傷は、介入なしでは治癒しないか、又は実質的な合併症なしで十分に迅速に治癒しないことがある。そのような創傷の1つである瘻管は、肛門管に発生することがあり(肛門瘻)、肛門腺の感染症又は炎症性腸疾患に続発する重度の炎症の結果であり、一般に自然に治癒せず、そして二次合併症が起こる前に治療されなければならない。瘻孔は様々な形で現れる可能性があるが、一般的に言えば、肛門瘻は、典型的に、患者の肛門管又は直腸と肛門もしくはその周囲の組織との間のどこかに発生する小さな開口部又は経路である。肛門瘻の治療は、様々な理由で困難な場合があり、しばしば、瘻孔の治療と便禁制の維持との間にある程度の妥協が必要となる。より伝統的な治療法としては、肛門括約筋を損傷し、便失禁を悪化させるのに寄与することがある瘻孔切開術、又は、身体が自然治癒することを期待してシートンを使用するドレナージの管理が挙げられる。GORE(登録商標)BIO-A(登録商標)フィスチュラプラグは、瘻孔切開術及びセトン法の代替法として提案されたものであり、これは、瘻孔にインプラント処置された生体吸収性デバイスの形態を取り、軟組織修復のための足場を提供し、肛門瘻の閉鎖を促進する。研究では、間葉系幹細胞をこのようなインプラント、特にGORE(登録商標)BIO-A(登録商標)フィスチュラプラグと組み合わせることで、インプラントの治療効果が大幅に向上することが明らかになった。例えば、2018年3月21日に出願されたMayo Foundation for Medical Education and Researchの国際特許出願公開WO2018/175624、また、Dietz らの “Autologous Mesenchymal Stem Cells, Applied in a Bioabsorbable Matrix, for Treatment of Perianal Fistulas in Patients With Crohn's Disease,” 153 Gastroenterology 1, 第59~62頁(2017年7月)を参照されたい。
【発明の概要】
【0003】
要旨
本特許明細書で扱われる様々な発明概念は、肛門瘻などの創傷を治療するためのインプラントの効果的な評価及びデリバリーのための治療システム及び方法に関する。様々なインプラント、治療のタイプ及び患者のいずれかが、本明細書で扱うシステム及び技術から恩恵を受ける可能性があるが、そのようなインプラントデリバリー及び部位評価システム及び方法によって提供される本発明の特徴の幾つかは、比較的にデリケートで、壊れやすく、及び/又は湿ったコーティング、処理剤又は他の特徴部(例えば、沈着細胞、細胞由来の細胞産物、又は加水分解可能な材料)を含むインプラントの関係において、及び/又は技術的に困難な患者の解剖学的構造において特に有利であることができる。本明細書で扱うシステム及び技術の様々な付随する特徴及び/又は利点としては、非外傷性インプラントデリバリー(例えば、間葉系幹細胞を担持する生体吸収性インプラント)及び/又は効果的な治療部位評価(例えば、瘻管評価)、ならびに、インプラントの有効性及び完全性を覆すリスク(例えば、インプラントと組織との機械的係合、移植医師又はその他によって伝播する可能性がある)の低減が挙げられる。追加の利点としては、とりわけ、より標準化されたインプラント処置及び/又は評価技術、インプラント処置及び/又は創傷評価中の組織操作及び係合の減少を挙げることができる。
【0004】
1つの例(「例1」)によれば、治療システムは、弾性的に撓み可能なインサートを含み、前記インサートは先端部分と制御部分との間に延在し、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分とが組み合わさって、インサートのインサート長さを画定する。インサートの先端部分は、インプラントの部分に結合されるように構成されうる。治療システムは、内腔を有するガイドチューブを含む。ガイドチューブは、インサートの先端部分及び本体部分がガイドチューブを通過できるように構成されており、前記ガイドチューブは、インサート長さより短いガイドチューブ長を有する。
【0005】
別の例(「例2」)によれば、例1に加えて、前記先端部分及び前記本体部分のうちの少なくとも1つは摩耗特徴部を含む。
【0006】
別の例(「例3」)によれば、例1又は2に加えて、前記本体部分及び前記制御部分のうちの少なくとも1つは深さインジケータ特徴部を含む。
【0007】
別の例(「例4」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前記本体部分は可変直径を有する。
【0008】
別の例(「例5」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前記治療システムは、前記先端部分及び前記本体部分のうちの少なくとも1つと流体連通する治療媒体(例えば、水、塩類溶液、過酸化物又は薬剤)の供給源をさらに含み、場合により、前記先端部分及び前記本体部分のうちの少なくとも1つは、患者の体内に前記治療媒体をデリバリーするための1つ以上のアパチャを含む。
【0009】
別の例(「例6」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前記本体部分はキンクすることなく180度曲がるように構成されている。
【0010】
別の例(「例7」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前記先端部分は自由端に向かってテーパー化されている。
【0011】
別の例(「例8」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前記本体部分は弾性的に撓み可能であるように構成されている。
【0012】
別の例(「例9」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前部分及び後部分を有するインプラントをさらに含み、場合により、前記後部分は前記前部分に対して拡大された外形を有する。
【0013】
別の例(「例10」)によれば、例9に加えて、前記インプラントの前記後部分はディスク形状である。
【0014】
別の例(「例11」)によれば、例9又は10に加えて、前記インプラントの前記前部分は複数の脚部を含む。
【0015】
別の例(「例12」)によれば、例9~11のいずれかに加えて、前記インプラントは、キャリア成分(例えば、生体吸収性材料、組織由来材料から形成される)、及び、場合により、前記キャリア成分によって担持されている第二の成分(例えば、活性成分、細胞材料、細胞由来材料、細胞産物材料又は加水分解性材料)を含む。
【0016】
別の例(「例13」)によれば、例9~12のいずれかに加えて、前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントに解放可能に結合するように構成された交絡特徴部を含む。
【0017】
別の例(「例14」)によれば、例9~12のいずれかに加えて、前記インサートの先端部分は、前記インプラントを前記先端部分に結合するフィラメントを受容するように構成されたアイレット特徴部を含み、場合により、前記アイレットは、前記先端部分の材料を通すアパチャとして形成され、又は調節可能なループによって形成されている。
【0018】
別の例(「例15」)によれば、例9~12のいずれかに加えて、前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントを前記先端部分に結合するフィラメントを受容するように構成されたフック特徴部を含む。
【0019】
別の例(「例16」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前記ガイドチューブは前記インサートよりも実質的に可撓性である。
【0020】
別の例(「例17」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前記インサートの前記本体部分は、100MPa~500MPaの曲げ弾性率を示す。
【0021】
別の例(「例18」)によれば、先行の例のいずれかに加えて、前記ガイドチューブは、100MPa~500MPaの曲げ弾性率を示す。
【0022】
別の例(「例19」)によれば、先行の例にいずれかに加えて、前記本体部分は、少なくとも5Nの座屈力を特徴とする。
【0023】
別の例(「例20」)によれば、患者を治療する方法は、瘻孔に通してインサートを導くこと、前記インサートの先端部分がガイドチューブから突出するように、前記瘻孔を通して前記インサートを導く前又は後のいずれかに、前記インサートの上にガイドチューブを配置すること、インプラントを前記インサートの前記先端部分に結合すること、前記インプラントが前記ガイドチューブ内に引き込まれるように前記インサートを後退させること、前記インプラントと前記インサートを脱結合させること、及び、前記瘻孔から前記ガイドチューブを除去することを含む。
【0024】
別の例(「例21」)によれば、請求項20の例に加えて、前記瘻孔に通して前記インサートを導くことは、前記インサートで前記瘻孔のねじれを追跡することを含む。
【0025】
別の例(「例22」)によれば、例21に加えて、前記瘻孔は第一の端部及び第二の端部を有し、前記瘻孔のねじれは、前記瘻孔の前記第一の端部と前記第二の端部との間の長さの、前記瘻孔の前記第一の端部と前記第二の端部との間の直線距離に対する比として規定されるねじれ比によって特性化され、そして、さらに、前記ねじれ比は少なくとも2である。
【0026】
別の例(「例23」)によれば、例22に加えて、前記インプラントを前記インサートに結合することは、前記インサートの前記先端部分と前記インプラントとの間に結合要素(例えば、縫合糸、フィラメント又はライン)を接続することを含む。
【0027】
別の例(「例24」)によれば、例20~23のいずれかに加えて、前記インプラントは、前部分及び後部分を含み、前記後部分は前記前部分に対して拡大形状を有し、さらに、前記インプラントを前記インサートに結合する工程は、前記前部分を前記インサートの前記先端部分に結合することを含む。
【0028】
別の例(「例25」)によれば、例20~24のいずれかに加えて、前記瘻孔は体内の位置に第一の端部を有し、体外の位置に第二の端部を有し、さらに、前記後部分の拡大形状は、前記インサートの後退後に前記瘻孔の前記第二の端部に着座される。
【0029】
別の例(「例26」)によれば、例20~25のいずれかに加えて、前記インサートが前記ガイドチューブ内に引き込まれるように前記インサートを後退させることは、前記瘻孔から前記ガイドチューブを除去する前に前記インプラントの前記後部分を前記ガイドチューブ内に引き込むことを含む。
【0030】
別の例(「例27」)によれば、例20~26のいずれかに加えて、前記方法は、前記インプラントを前記インサートの前記先端部分に結合する前に、前記インプラントの前記前部分を患者の体内に導入することをさらに含む。
【0031】
別の例(「例28」)によれば、治療システムは複数のインサートを含み、各インサートは長さ及び直径のうちの少なくとも1つが異なり、弾性的に撓み可能であり、前記インサートは先端部分と制御部分との間に延在しており、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置する。前記先端部分と前記本体部分が組み合わさって、前記インサートのインサート長さを画定する。前記インサートの前記先端部分は、インプラントの部分に結合されるように構成されうる。治療システムはまた、ガイドチューブを通る先端部分及び本体部分の通過を可能にするように構成された内腔を有するガイドチューブを含むことができる。前記ガイドチューブは前記インサート長さよりも短いガイドチューブ長さを有し、前記ガイドチューブは前記インサートの前記本体部分よりも可撓性である。
【0032】
別の例(「例29」)によれば、前記先端部分は、フィラメントを前記先端部分に結合するように構成されたアイレット、フック及びループのうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
別の例(「例30」)によれば、治療システムは複数のインサートを含み、各々は、複数のインサートのうちの別のインサートとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つを有し、各インサートは弾性的に撓み可能でありそして先端部分と制御部分との間に延在し、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分とが組み合わさってインサート長さを画定し、前記先端部分がインプラントの部分に結合されるように構成されている。
【0034】
別の例(「例31」)によれば、例30に加えて、前記システムは、内腔を有するガイドチューブを含み、前記ガイドチューブは、前記インサート長さよりも短いガイドチューブ長さを有し、そして前記複数のインサートのうちの少なくとも1つの前記先端部分及び前記本体部分の通過を可能にするように構成されている。
【0035】
別の例(「例32」)によれば、例30又は31に加えて、前記システムは、複数のインプラントの別の1つとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つを有する複数のインプラントを含む。
【0036】
別の例(「例33」)によれば、患者を治療する方法は、弾力的に撓み可能であり、そして先端部分と制御部分との間に延在するインサートであって、本体部分が前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分が組み合わさってインサート長さを画定するインサートを使用して瘻孔のサイズを決定することを含み、前記瘻孔のサイズを決定することは、前記インサートを前記瘻孔に挿入して前記瘻孔内での前記インサートの適合性を評価することを含む。
【0037】
別の例(「例34」)によれば、例33に加えて、前記瘻孔のサイズを決定することは、複数のインサートを瘻孔に挿入して前記複数のインサートの前記瘻孔への適合性を評価することをさらに含み、前記複数のインサートは、前記複数のインサートのうちの別のインサートとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つをそれぞれ有する。
【0038】
別の例(「例35」)によれば、例33又は34に加えて、前記方法は、前記評価に基づいてインプラント処置のためのインプラントを選択すること、及び、前記評価に基づいて選択されたインプラントを瘻孔内にインプラント処置することをさらに含む。
【0039】
別の例(「例36」)によれば、患者を治療する方法は、創傷管を通してインサートを導くこと、前記インサートの先端部分がガイドチューブから突出するように、前記創傷管を通して前記インサートを導く前又は後のいずれかに、前記インサートの上にガイドチューブを配置すること、インプラントを前記インサートの前記先端部分に結合すること、前記インプラントが前記ガイドチューブ内に引き込まれるように前記インサートを後退させること、前記インプラントと前記インサートを脱結合させること、及び、前記創傷管から前記ガイドチューブを除去することを含む。
【0040】
別の例(「例37」)によれば、例36に加えて、前記創傷管を通して前記インサートを導くことは、前記インサートで前記創傷管のねじれを追跡することを含む。
【0041】
別の例(「例38」)によれば、例37に加えて、前記創傷管は第一の端部及び第二の端部を有し、前記創傷管のねじれは、前記創傷管の前記第一の端部と前記第二の端部との間の長さの、前記創傷管の前記第一の端部と前記第二の端部との間の直線距離に対する比として規定されるねじれ比によって特性化され、そして、さらに、前記ねじれ比は少なくとも2である。
【0042】
別の例(「例39」)によれば、例38に加えて、前記インプラントを前記インサートに結合することは、前記インサートの前記先端部分と前記インプラントとの間に結合要素(例えば、縫合糸、フィラメント又はライン)を接続することを含む。
【0043】
別の例(「例40」)によれば、例36~39のいずれかに加えて、前記インプラントは、前部分及び後部分を含み、前記後部分は前記前部分に対して拡大形状を有し、さらに、前記インプラントを前記インサートに結合する工程は、前記前部分を前記インサートの前記先端部分に結合することを含む。
【0044】
別の例(「例41」)によれば、例36~40のいずれかに加えて、前記創傷管は体内の位置に第一の端部を有し、体外の位置に第二の端部を有し、さらに、前記後部分の拡大形状は、前記インサートの後退後に前記創傷管の前記第二の端部に着座される。
【0045】
別の例(「例42」)によれば、例36~41のいずれかに加えて、前記インサートが前記ガイドチューブ内に引き込まれるように前記インサートを後退させることは、前記創傷管から前記ガイドチューブを除去する前に前記インプラントの前記後部分を前記ガイドチューブ内に引き込むことを含む。
【0046】
別の例(「例43」)によれば、例36~42に加えて、前記方法は、前記インプラントを前記インサートの前記先端部分に結合する前に、前記インプラントの前記前部分を患者の体内に導入することをさらに含む。
【0047】
上記の例はまさに実施例であり、本開示によって別の様式で提供される発明概念のいずれかの範囲を制限又はさもなければ狭めるように読まれるべきではない。複数の例が開示されているが、例示的な例を示し説明する以下の詳細な説明から、当業者にさらに他の実施形態が明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に限定的ではなく、本質的に例示的であると考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図面の簡単な説明
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0049】
図1図1は、幾つかの実施形態による、アセンブリの様々な状態の治療システム10の構成要素を示す。図1は、システムのインサート、ガイドチューブ及びインプラントを示す。
図2図2は、幾つかの実施形態による、アセンブリの様々な状態の治療システム10の構成要素を示す。図2は、システムのインサート、ガイドチューブ及びインプラントを示す。
図3図3は、幾つかの実施形態による、アセンブリの様々な状態の治療システム10の構成要素を示す。図3は、システムのインサート及びガイドチューブを示している。
図4図4は、幾つかの実施形態による、アセンブリの様々な状態の治療システム10の構成要素を示す。図4は、システムのガイドチューブ及びインプラントを示す。
図5図5は、システムのインサートを示す。
【0050】
図6A図6Aは、幾つかの実施形態による、システムのインサートの先端部分の様々な特徴及び構成を示す。
図6B図6Bは、幾つかの実施形態による、システムのインサートの先端部分の様々な特徴及び構成を示す。
図6C図6Cは、幾つかの実施形態による、システムのインサートの先端部分の様々な特徴及び構成を示す。
図6D図6Dは、幾つかの実施形態による、システムのインサートの先端部分の様々な特徴及び構成を示す。
図6E図6Eは、幾つかの実施形態による、システムのインサートの先端部分の様々な特徴及び構成を示す。
図6F図6Fは、幾つかの実施形態による、システムのインサートの先端部分の様々な特徴及び構成を示す。
図6G図6Gは、幾つかの実施形態による、システムのインサートの先端部分の様々な特徴及び構成を示す。
【0051】
図7A図7Aは、幾つかの実施形態による、インサートの本体部分の様々な特徴及び構成を示す。
図7B図7Bは、幾つかの実施形態による、インサートの本体部分の様々な特徴及び構成を示す。
図7C図7Cは、幾つかの実施形態による、インサートの本体部分の様々な特徴及び構成を示す。
【0052】
図8図8は、幾つかの実施形態による、アセンブリの様々な状態における例示的なシステムを表す。
図9図9は、幾つかの実施形態による、アセンブリの様々な状態における例示的なシステムを表す。
【0053】
図10図10はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図11図11はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図12図12はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図13図13はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図14図14はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図15図15はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
【0054】
図16図16はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図17図17はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図18図18はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図19図19はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図20図20はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
【0055】
図21図21はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図22図22はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図23図23はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図24図24はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図25図25はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
図26図26はまた、幾つかの実施形態による、システムを用いたインプラントのデリバリーの例示的なシーケンスを表す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
詳細な説明
定義及び用語
本開示は、限定的に読まれることを意図していない。例えば、本出願で使用される用語は、その分野の専門家がそのような用語に帰属する意味の関係で広く読まれるべきである。
【0057】
「創傷」という用語は、本明細書の関係において広く使用され、インプラントの使用、薬剤のデリバリー、外科的処置及びそれらの組み合わせによる評価及び潜在的な治療の対象となる部位又は位置を指す。
【0058】
「瘻孔」という用語は、本特許明細書において肛門瘻管の関係で一般的に使用されているが、それに関連する用語及び概念は、本明細書において扱うシステム及び技術の使用による評価及び/又は治療を標的とすることができる様々な管又は経路のいずれかに関連すると広く解釈されるべきである。
【0059】
方向に関する用語(例えば、上(up)、下(down)、上(superior)、下(inferior)、遠位、近位など)は、文脈上での使用が特に別段の指示をしない限り、一般に、システム構成要素の関係又は向きを絶対的な意味ではなく相対的な意味で示すために使用される。
【0060】
不正確さの用語に関して、「約」及び「およそ」という用語は、記載された測定値を含み、また、記載された測定値に合理的に近い任意の測定値も含む測定値を指すために、交換可能に使用されうる。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連技術の当業者によって理解され、容易に確認されるように、記載された測定値から合理的に小さい量だけ逸脱する。このような逸脱は、例えば、測定誤差、測定及び/又は製造装置のキャリブレーションの違い、測定値の読み取り及び/又は設定における人的エラー、性能及び/又は構造パラメータを最適化するために行われた微調整などに起因する可能性がある。関連技術の当業者がそのような合理的に小さい差異の値を容易に確認できないと判断された場合には、「約」及び「およそ」という用語は、記載された値のプラス又はマイナス10%を意味すると理解することができる。
【0061】
様々な実施形態の説明
以下の説明は、添付の図面に示されている様々な特徴を参照している。そのような参照によって、本明細書で提供される概念の発明範囲が狭められることを意図するものではない。代わりに、これらの特徴は例示のために提供され、本明細書によって伝えられる思想の範囲をこの分野のものに限定するものではない。これらの概略に沿って、「図」として参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を示すために誇張されていることがあり、限定と解釈されるべきでないことにも留意されたい。
【0062】
図1図4は、アセンブリの様々な状態にある治療システム10の構成要素を示している。図1に示すように、治療システム10は、インサート100、ガイドチューブ200及びインプラント300を含む。単一のインサート100、ガイドチューブ200及びインプラント300が示されているが、さらなる例に関連して記載されるように、治療システム10に組み込まれて、複数の1種以上の構成要素(例えば、異なる構成を有する)が存在してもよい。図1~4に示されるように、ガイドチューブ200は、例えばインサート100を用いてインプラント300をガイドチューブ200内に引き込むことによって、インサート100及びインプラント300の部分を受容するように構成されている。例示的な操作シーケンスをより詳細に説明するが、図1図4は以下のとおりである。図1は、ガイドチューブ200内に完全に引き込まれたインプラント300を示し、インサート100はガイドチューブ200から引き出された状態である。図2は、インプラント300をガイドチューブ200内に引き込む前の、ガイドチューブ200内に挿入されたインサート100を示す。図3は、インプラント300(図示せず)をガイドチューブ200内に引き込む前の、ガイドチューブ200内に完全に挿入されたインサート100を示す。そして図4は、ガイドチューブ200内に完全に引き込まれ、そしてインサート100から脱結合されたインプラント300を示す。
【0063】
図5は、等角図又は斜視図からのインサート100を示す。示されるように、インサート100は、第一の端部102及び第二の端部104を有し、先端部分110と制御部分112との間に延在し、本体部分114が先端部分110と制御部分112との間に位置される。一般的に、先端部分110は、インプラント300に解放可能に結合されるように構成され、本体部分114は、瘻管に押し込まれる又は挿入されるだけでなく、管の曲りに弾性的に撓むか又は適合するのに十分な柱強度を有するように構成され、制御部分112は、インサート100の挿入及び後退のために、使用者によって(例えば、手動で又は手で)操作されるように構成されている。
【0064】
先端部分110及び本体部分114は、一体的に形成されてもよいし、又は、所望のときには、別個の接続部品として形成されてもよい。先端部分110及び本体部分114に適した材料は、一般に、患者の体内の経路を横断するために使用されるカテーテル及び同様のデバイスに一般的に関連するものなどの生体適合性材料を含む。幾つかの例としては、ナイロン、ポリエーテルブロックアミド、高密度ポリエチレンなどが挙げられる。制御部分112は、先端部分110及び本体部分114と同様の材料又は異なる材料で形成されうる。様々な例において、制御部分112は、インサート100の使用者による操作を容易にするために、先端部分110及び本体部分114と比較して、一般により硬く、把持特徴部を含むことができる。
【0065】
示されるように、先端部分110は、本体部分114から自由端120まで延在している。先端部分112は、本体部分114と一体的に、単一のモノリシックユニット又はピースとして形成されうる。先端部分110は、典型的には、非外傷性であるように構成され、瘻孔への挿入及び瘻孔を介した挿入を容易にするためにテーパー化され及び/又は丸みを帯びた端部構成を有することができる。先端部分110は、一般に、非外傷性であるように構成されているが、先端部分110は、特定のシナリオにおいて瘻管の1つ以上の部分を広げる、又は拡大するように機能しうる。
【0066】
先端部分110は、直接的に又はインプラント300に結合された張力要素を介してのいずれかで、インプラント300への結合を容易にするように構成された1つ以上の特徴部を備えて構成されうる。図5は、結合特徴部122の一例を示し、図6A~6Eは、結合特徴部122の追加の構成を示す。
【0067】
図5の例において、結合特徴部122は、先端部分110を通して形成されるアパチャとして構成されている。図示のアパチャは、連続境界を有するという点で「閉じた」アパチャとして構成されている。インプラント300の一部をアパチャ内に受容することができ、又はインプラント300に結合された張力要素をその中に受容することができる(例えば、アパチャ内で拘束される)。図6Aに示されるように、別の例において、結合特徴部122は、スロット又はポケットとして代替的に記載することができる「開いた」アパチャとして構成することもでき、それは、1つの端部に閉じた境界を有し、別の(例えば、反対側の)端部に先端部分110の外面に開いている。別の言い方をすれば、「閉じた」アパチャは、先端部分110の材料を第一の方向に通過し、そして第一の方向を横切る不連続又は開いた境界を有する。
【0068】
図6Bに示すように、別の例において、結合特徴部122は、フックとして構成することができる(例えば、先端部分110の周囲部分に対して場合により拡張可能又は格納可能である)。フックは、より非外傷的な構成を確保するのに役立つように、図示されているように丸みを帯びた端部で形成することができる。幾つかの例において、フックは生体適合性金属材料(例えば、ステンレス鋼)から形成されるが、所望のときには、様々な材料を使用することができる。フック構成を備えた結合特徴部122は、インプラント300を直接的に、又はインプラント300に結合された張力要素を捕捉することによって捕捉することができる。インプラント300を直接的に把持するためのクランプ又は把持特徴部など、追加の把持又はフック特徴部は考えられる(図6C及び以下の記載を参照されたい)。
【0069】
図6Cに示すように、さらに別の例において、結合特徴部122は、ループとして構成することができる(例えば、ループが先端部分110の周囲部分に対して直径及び/又は長さを調整できるように、場合により、拡張可能又は格納可能である)。ループは、インプラント300の一部を直接的に捕捉するために、又はそこに取り付けられた張力要素に結合するために使用することができる。用語に関して言えば、ループはアパチャも形成し、そういうものとして、図6Cの結合特徴部122の構造は、調整可能なアパチャ又は調整可能なアパチャ構成として記載することもできる。ループは、より非外傷性の構成を確保するのに役立つように、図示されているように丸みを帯びた端部で形成されることができる。幾つかの例において、ループは、生体適合性金属材料(例えば、ステンレス鋼又はニッケルチタン合金)から形成されるが、所望のときには、様々な材料を使用することができる。
【0070】
図6Dに示すように、他の例において、結合特徴部122は、先端部分110の隣接部分に形成されるか又はそれに結合される、らせん状に切断されたチャネル又はレリーフなどの交絡特徴部として構成されている。使用者(図示せず)は、インプラント300又はそれに結合された張力要素(例えば、繊維又はフィラメント)を横切って結合特徴部122を引きずること、又は、結合特徴部122を回転させて、インプラント300又は張力要素をチャネル又はレリーフ特徴部に交絡させる又は捕獲させることによって、インプラント300又はそれに結合された張力要素(例えば、繊維又はフィラメント、これも図6Dに示されていない)を捕捉することができる。
【0071】
図6Eに示すように、他の例において、結合特徴部122は、先端部分110の隣接部分に形成された又はそれに結合された繊維塊の形態の交絡特徴部として構成されている。使用者(図示せず)は、繊維又はフィラメントを横切って結合特徴部122を引きずること、又は、結合特徴部122を回転させて、繊維を繊維塊に交絡させる又は捕獲させることによって張力要素(例えば、繊維又はフィラメント、これも図6Dに示されていない)を捕捉することができる。
【0072】
幾つかの例において、先端部分110は治療特徴部130を含む。図6Fは、治療特徴部130の1つの例を示す。示されるように、治療特徴部130は、先端部分の隣接部分から半径方向に延在する複数の可撓性フィンガー又は突出部を含み、場合により、近位方向に、制御部分112に向けて又は所望の任意の角度方向で角度を付けることができる。幾つかの実施形態において、可撓性フィンガー又は突出部は、瘻孔内に治療特徴部130を挿入及び/又は後退させることによって、浄化又は除去操作に使用されうる。可撓性フィンガー又は突出部は、例えば、瘻孔からデトリタス又は他の望ましくない物質を除去するために、瘻孔の壁を優しく削り、擦り、撹拌又は他の方法で係合することができる。浄化以外の目的も、そのような動作によって達成されることができ、例えば治癒反応を促進することを含む。したがって、図6Fの治療特徴部130は、所望のときに、代替的に、摩耗、研磨、スクラビング、撹拌又はクレンジング特徴部として記載されうる。
【0073】
治療特徴部130の別の例示的な構成は図6Gにおいて、1つ以上の流体アパチャ(例えば、先端部分110における複数の流体アパチャ)の形態で示されている。示されるように、治療特徴部130は、治療媒体源132(例えば、水、塩類溶液、過酸化物又は薬剤を含む)と流体連通することができる。治療特徴部130は、様々な方法を介して治療媒体源132に結合されうるが、一般に、インサート100に関連する1つ以上の管腔、チャネル又は他の特徴部は、治療特徴部130から治療媒体源132への導管又は経路を形成することができる。幾つかの例において、治療媒体源132は、治療特徴部130から治療媒体をデリバリーするために加圧されうるシリンジ又は同様の装置である。
【0074】
図5に示されるように、本体部分114は、長尺で筒状であることができる(例えば、円形、円形横断面、又は、所望のときには、別の形状を有する)。図示のように、本体部分114は実質的に連続の又は一定の外径を有するが、本体部分114は、所望にときに、テーパー化するか、又は別の方法で変化する直径を有することができる。例えば、本体部分114は、制御部分112に向かう第一のより大きな直径から先端部分110に向かう第二のより小さな直径までテーパー化することができる。本体部分114は、一般に、瘻孔の解剖学的構造を横切るときに、弾力性をもって撓むことができるように構成されており、これにより、インサート100は様々なねじれを有する瘻孔の解剖学的構造に適応するように撓むことができる。また、本体部分114は、一般に、本体部分114がキンク又は崩潰することなく、瘻管を通して本体部分114を挿入又は押しとおすことを可能にするのに十分な柱強度を有する。例えば、幾つかの例において、本体部分114は、キンクなしに1つ以上の方向に90度曲がるように構成されている。本体部分114は、周囲の組織に実質的な損傷を与えることなく、瘻孔を横断できるように十分に可撓性であるか又は撓み可能であることができる。
【0075】
本体部分114は、先端部分110と制御部分112との間に延在し、本体部分114と先端部分110とが組み合わさって、インサート100のインサート長さを画定する。一般に、インサート長さは、瘻孔及び/又はガイドチューブ200への挿入に利用可能なインサート100の長さを表す。本体部分114は、一般に、瘻孔を追跡するために横方向又は側方に十分に可撓性であり、インサート100を瘻孔に通して、先端部分110を解剖学的構造の所望の位置に到達させるために押すことを可能にするために長手方向又は柱方向に十分に硬い。幾つかの例において、インサート100の本体部分114は、約250MPa、100~500MPa、又は、上述の値の間の任意の値もしくは値の範囲の曲げ弾性率、及び、約15mm、10mm~20mm、又は、上述の値の間の任意の値又は値の範囲のキンク半径を示す材料から形成されるが、曲げ弾性率及びキンク半径についての様々な追加の値が考えられる。幾つかの例において、本体部分114は、インサート100が約2、又は少なくとも2のねじれ比を有する瘻孔を通過できる十分な可撓性を示すように構成されるが、様々な値が考えられる。一般に、第一の端部と第二の端部とを有する瘻孔のねじれ比は、瘻孔の第一の端部と第二の端部との間の直線距離に対する第一の端部と第二の端部との間の瘻孔の長さの比として規定することができる。幾つかの例において、インサート100の本体部分114は、少なくとも5Nの座屈力を特徴とするが、様々な値が考えられる。
【0076】
先端部分110の患者への挿入を容易にすることとは別に、本体部分114は、図7Aに示されるような治療特徴部150を含むことができる(例えば、上述の先端部分110のものに加えて又はそれに代えて)。図7Aは、治療特徴部150の1つの例を示す。示されるように、治療特徴部150は、本体部分114の隣接部分から半径方向に延在する複数の可撓性フィンガー又は突出部を含み、場合により、近位方向に、制御部分112に向けて又は所望のときにはあらゆる角度方向に角度を付けることができる。幾つかの実施形態において、先端部分110に関連して記載された治療特徴部の実施形態と同様に、治療特徴部150を瘻孔内に挿入及び/又は後退させることによって、浄化又は除去操作において、可撓性フィンガー又は突出部を使用することができる。可撓性フィンガー又は突出部は、例えば、瘻孔からデトリタス又は他の望ましくない物質を除去するために、瘻孔の壁をやさしく削り又は擦ることができる。したがって、図7Aの治療特徴部130は、所望のときに、代替的に、摩耗、研磨、スクラビング又はクレンジング特徴部として記載されうる。
【0077】
治療特徴部150の別の例示的な構成は1つ以上の流体アパチャ(例えば、本体部分114における複数の流体アパチャ)の形態で図7Bに示されている。示されるように、治療特徴部150は、治療媒体源152(例えば、水、塩類溶液、過酸化物又は薬剤を含む)と流体連通することができる。治療特徴部150は、様々な方法を介して治療媒体源152に結合されうるが、一般に、インサート100に関連する1つ以上の管腔、チャネル又は他の特徴部は、治療特徴部150から治療媒体源152への導管又は経路を形成することができる。幾つかの例において、治療媒体源152は、治療特徴部150から治療媒体をデリバリーするために加圧されうるシリンジ又は同様の装置である。
【0078】
さらに別の例において、本体部分114は、追加的又は代替的に、図7Cに示すように深さインジケータ特徴部160を含む。示されるように、深さインジケータ特徴部160は、インサート100が患者の体内で(例えば、瘻孔に沿って)移動した深さに関する情報を提供する一連の目盛り又は他のマークを含むことができる。幾つかの例において、深さインジケータ特徴部160は肉眼で見ることができ、幾つかの例において、深さインジケータ特徴部160は、例えば蛍光透視法、内視鏡検査又は超音波などの手段によって観察されるように構成されている。深さインジケータ160はまた、例えばガイドチューブ200などの他の構成要素上に配置されてもよい(図21)。
【0079】
図4に示されるように、ガイドチューブ200は、中空であり、インサート100の先端部分110及び本体部分114がガイドチューブ200を通過できるように構成された内腔を画定する長尺の管状要素である。ガイドチューブ200は、第一の端部202と、該第一の端部202の反対側に位置する第二の端部204とがあり、それぞれが内腔に開いている。幾つかの例において、ガイドチューブ200及びインサート100の制御部分112は、ガイドチューブ200が制御部分112上を通過できるように構成されている。他の例において、インサート100の制御部分112は、内腔よりも大きな直径を有し、これにより、インサート100がガイドチューブ200を完全に通過することを防止し、又は、別の言い方をすれば、ガイドチューブ200がインサート100上を完全に通過することを防止する。幾つかの例において、ガイドチューブ200は、インサート100のインサート長さよりも短い、第一の端部202と第二の端部204との間のガイドチューブ長さを画定する。
【0080】
ガイドチューブ200は、一般に、瘻孔を追跡するために横方向に十分に可撓性であり、瘻孔を通してガイドチューブ200を押すことができるように長手方向又は柱方向に十分に硬い。幾つかの例において、ガイドチューブ200は、約250MPa、100~500MPa、又は、上述の値の間の任意の値又は値の範囲の曲げ弾性率、及び、25mm、15mm~40mm、又は、上述の値の間の任意の値又は値の範囲のキンク半径を示す材料から形成されるが、曲げ弾性率及びキンク半径の様々な追加の値が考えられる。幾つかの例において、ガイドチューブ200は、インサート100が約2又は少なくとも2のねじれ比を有する瘻孔を通過できる十分な可撓性を示すように構成されているが、様々な値が考えられる。幾つかの例において、ガイドチューブ200は、少なくとも5Nの座屈力を特徴とするが、様々な値が考えられる。幾つかの例において、ガイドチューブ200は、キンクすることなく90度曲がるように構成されている。幾つかの実施形態において、ガイドチューブ200は、患者中でインサート100上を追跡される。したがって、幾つかの例において、ガイドチューブ200は、インサート100よりも実質的に可撓性であることができる(例えば、比較的に薄い壁である)。例えば、ガイドチューブ200は、押出及び/又はラップされたチューブ状ポリマー部材から形成することができる。幾つかの例において、ガイドチューブ200は、比較的に高い半径方向強度又はフープ強度を有する薄い膜材料(例えば、延伸ポリテトラフルオロエチレン又はePTFE)から形成される。
【0081】
ガイドチューブ200は、瘻孔への挿入によって展開されうるが、幾つかの例において、ガイドチューブ200は、瘻孔へと引き込まれるか、又は別の機構によってデリバリーされる。例えば、幾つかの方法において、ガイドチューブ200は、外転技術を使用して展開され、ガイドチューブ200は、デリバリー機構によって瘻内に裏返される。Cullyらに付与された米国特許第9,642,693号明細書「医療装置及びその製造方法」は、この目的のために変更可能なデリバリーシステム及びスリーブを記載している。
【0082】
図2に示すように、インプラント300は、場合により、前部分302及び後部分304を有する。様々な例において、後部分304は、前部分302に対して拡大された外形を有し、ここで、インプラントの後部分304はディスク形状である。図示されるように、インプラント300の前部分302は複数の脚部を含む。以下に記載されるように、幾つかの実施形態において、インプラント300は、キャリア成分(例えば、生体吸収性材料、組織由来材料から形成される)、及び、場合により、該キャリア成分に支持される第二の成分(例えば、有効要素、細胞材料、細胞由来材料、細胞産物材料又は加水分解性材料)を含む。以下に記載されるように、インプラントの後部分304は、場合により、ディスク形状であり、前部分302は、場合により、複数の脚部を含み、インプラント300を形成する材料は、場合により、キャリア成分(例えば、生体吸収性材料、組織由来材料から形成される)及び該キャリア成分によって支持される第二の成分(例えば、有効要素、細胞材料、細胞由来材料、細胞産物材料又は加水分解性材料)を含む。
【0083】
インプラント300は、組織の成長を支持するための足場を提供するインプラント可能な生体吸収性デバイスの形態をとることができる。足場を有するインプラント300などのデバイスは、組織の再生及び腔の治癒を促進するために瘻孔内にインプラント処置されることができる。例えば、細胞は足場に移動することができ、体が足場材料を徐々に吸収するにつれて組織が生成されうる。様々な例において、インプラント300は、肛門瘻を治療するように構成された瘻孔栓である。
【0084】
インプラント300などの本明細書で提供される合成足場(例えば、瘻孔栓)は、ポリグリコール酸(PGA)及びトリメチレンカーボネート(TMC)のポリマーを含むランダムに配置された繊維を含むことができる。そのような合成足場を作製するために、任意の適切な量のPGA及びTMCを使用することができる。本明細書に記載のように使用できる合成足場の1つの例は、GORE(登録商標)BIO-A(登録商標)Fistula Plugである。
【0085】
様々な実施形態において、インプラント300は、上述のものなどの合成足場の形態を取るキャリア成分を含み、第二の成分は、キャリア成分に含浸された間葉系幹細胞(例えば、脂肪由来間葉系幹細胞)を含むことができ、それにより、瘻孔(例えば、難治性肛門瘻)の治療におけるインプラント300の有効性を改善する。幾つかの例において、自家細胞の代わりに同種間葉系幹細胞又は異種間葉系幹細胞(例えば、脂肪由来間葉系幹細胞) を使用することができる。間葉系幹細胞(例えば、脂肪由来間葉系幹細胞)をそのような足場に播種するために任意の適切な方法を使用することができる。幾つかの例において、1つ以上の治療薬を、制限なく、例えば、PDGF、FGF又はVEGFなどの成長因子、又はプールされたヒト血小板誘導体、血小板溶解物材料などの血小板材料、又はエクソソームなどの他の細胞由来成分などの足場と組み合わせる。
【0086】
インプラント300の前部分302は、様々なサイズの瘻管へのカスタマイズ適合を可能にするために、複数の脚部を含むことができる。すなわち、インプラント300の断面サイズを縮小して、治療される特定の瘻管のサイズと相関させるために、前部302から1つ以上の脚部をトリミングすることができる。インプラント300の他の実施形態は、様々な異なる構成を有することができる。例えば、幾つかの例において、インプラント300は、長尺円錐形を有する単一の長尺要素であることができる。さらに、幾つかの例において、インプラント300は、長尺筒形を有する単一の要素とすることができる。さらに他の実施形態において、インプラント300は、デバイスの長さに沿って可変プロファイルを有することができる。一般に、インプラント300は、それがインプラント処置された腔を充填し、その中にしっかりとインプラントされた状態を維持するように成形されうる。
【0087】
図8、9及び1は、治療方法に一貫する治療システム10の様々なアセンブリの状態を示す。図10~13は、治療システム10を使用する治療方法の関係において、一般化された形ではあるが、患者の解剖学の関係で治療システム10を示すさらなる図である。
【0088】
図8は、ガイドチューブ200内のインサート100を示し、インプラント300がインサート100に取り付けられている。図9は、ガイドチューブ200の第一の端部202から部分的に格納されたインサート100を示し、インプラントはガイドチューブ200の第二の端部204に部分的に格納された状態を示す。図1は、ガイドチューブ200の第一の端部202から完全に格納されたインサート100を示し、張力要素1100(例えば、縫合糸などのフィラメント)がインプラント300に結合されており、インサート100の先端部分110がガイドチューブ200の第二の端部204から露出されている。上で参照したように、様々な治療方法は、上述の1つ以上の工程を含む。
【0089】
一般に、治療システム10を使用して患者を治療する方法は、瘻孔1000を通してインサート100を導くことを含むことができる(図10)。ガイドチューブ200は、インサート100の先端部分110がガイドチューブ200から(例えば、ガイドチューブ200の第二の端部204から)突出するように瘻孔1000を通してインサート100を導く前(図16)又は後(図12又は図21~23)に、インサート100上に配置される。インプラント300は、インサート100の先端部分110に結合される。インサート100は、インプラント300がガイドチューブ200の第二の端部204内に引き込まれるように後退される。インプラント300は、インサート100から脱結合又はインサート100から解放される。そして、ガイドチューブ200は瘻孔1000から取り除かれる。
【0090】
図10に概略的に示されるように、瘻孔1000は、第一の端部1002(例えば、患者の肛門1010に近接した外部位置)と第二の端部1004(例えば、患者の内部、患者のGI管内)の間に延在する。図10に一般的に示されているが、当業者によって認識されるように、任意の様々な瘻孔の位置及び構成が可能である。図10に示されるように、インプラント300は患者の体外に配置され、インサート100は、瘻孔1000の第一の端部1002(例えば、肛門1010に近接する外部位置)への挿入のために位置合わせされる。
【0091】
図11は、瘻孔1000の第一の端部1002にデリバリーされたインサート100を示しており、場合により、インサート100の先端部分110は瘻孔1000の第二の端部1004から露出している。瘻孔1000を通してインサート100を導くことは、インサート100で瘻孔1000のねじれを追跡することを含む。幾つかの実施形態において、インサート100は、上述のように瘻孔を治療するために使用される(例えば、上述のものなどの治療特徴部130及び/又は治療特徴部150を使用する)。幾つかの実施形態において、瘻孔は、インサート100の挿入及び/又は後退時に、浄化され、除去され、撹拌され、フラッシュされ、投薬され、又は他の方法で治療される。
【0092】
追加的又は代替的に、インサート100を利用して瘻孔1000の構成又は解剖学的構造を評価することができる。例えば、深さインジケータ特徴部160を実装して、瘻孔1000へのインサート100の挿入の全体的な深さを決定し、瘻孔1000の長さを評価することができる。さらに、インサート100が瘻孔1000に適合するかどうか、又はインサート100が瘻孔1000にどれだけうまく適合するかという関係で、インサート100の直径、長さ、形状又は他の特性を評価して、瘻孔1000を「サイズ決定」するか、又は他の方法で特性化し、瘻孔1000にインプラント処置されるインプラント300の適切な構成(例えば、サイズ、直径、形状)の選択を支援することができる。このような評価は、インサート100を瘻孔に安全に押し込むのに必要な難易度又は力に基づいて行われる。
【0093】
図11及び12の例において、ガイドチューブ200はインサート100上で瘻孔1000内に通される。インサート100は、ガイドチューブ200が瘻孔1000内に挿入される際に、ガイドチューブ200の補強材及び支持体として作用することができる。上述のように、他の例において、ガイドチューブ200は、最初に瘻孔1000内に追跡されるのに十分な柱強度及び可撓性を有し、次いでインサート100は、ガイドチューブ200を通って瘻孔1000内に通過され、次いでインプラント300に取り付けられることができる。なおも他の例において、インサート100はガイドチューブ200内に配置され、アセンブリ全体が瘻孔内に同時に挿入される。
【0094】
図12に示されるように、インサート100は、結合特徴部122を使用してインサート100の先端部分110に結合されたインプラント300とともにガイドチューブ200を通して受容される。上記に記載されたものを含む、任意の様々な構成の結合特徴部122を考えることができる。インプラント300、特にインプラント300の前部分302は、治療システム10に含まれる張力要素1100のフィラメント、ライン又は他の実施形態に縫合又は結合することができる。インプラント300をインサート100に結合することは、インサート100の先端部分110とインプラント300との間に結合要素(例えば、縫合糸、フィラメント又はライン)を接続することを含むことができるが、様々な追加の機構(例えば、クランプ及びフック構成)が考えられる。
【0095】
種々の方法において、インプラント300の前部分302は、インプラント300をインサート100の先端部分110に結合する前に、患者の身体に(例えば、肛門に)導入される。幾つかの例において、張力要素1100は、最初にインプラント300に結合され、次に、インサート100が瘻孔内に導入された後に、インサート100、特に先端部分110に結合される。様々な例において、インプラント300にインサート100を結合する工程は、前部分302(例えば、複数の脚部)をインサート100の先端部分110に結合することを含む。
【0096】
他の例において、張力要素1100は、最初にインサート100、特にインサート100の先端部分110に取り付けられ、次いで、インサート100を瘻孔1000に導入した後に、インプラント300が張力要素1100に結合される。それにもかかわらず、様々な例において、結合特徴部122は、インプラントをインサート100に固定するために利用される(例えば、フック又はクランプ特徴部の場合は直接、又は張力要素1100を介して間接的に)。他の実施形態において、インサート100がインプラント300を直接捕捉する(例えば、把持する)(例えば、張力要素1100の使用に加えて、又はその代替として)ことも明確にされるべきである。
【0097】
幾つかの例において、インサート100がガイドチューブ200内に引き込まれるようにインサート100を後退させることは、瘻孔1000からガイドチューブ200を取り除く前に、インプラント300の後部分304をガイドチューブ200内に引き込むことを含む。図13に示されるように、インサート100が瘻孔1000から後退されるときに、インプラント300はガイドチューブ200内に引き込まれる。幾つかの例において、インプラント300の後部分304は、瘻孔1000の第二の端部1004の近位でガイドチューブの第二の端部204まで引き寄せられる。後部分304は、ガイドチューブ200の第二の端部204及び/又は瘻孔1000の第二の端部1004と当接又は係合し、それに着座することができる拡大形状(例えば、ディスク形状)を有することができる。
【0098】
図14に示されるように、インプラント300及びインサート100は、場合により、分離又はさもなければ脱結合され(例えば、張力要素1100は、場合により、切断及び除去される)、インサート100を患者から除去し、インサート100を所定の位置に残すことができる。次に、図15に示されるように、ガイドチューブ200を体から除去し、インプラント300を患者の体内に残すことができる。この構成は、インプラント300が瘻孔1000内へと後退される際にガイドチューブ200がインプラント300(例えば、比較的に壊れやすい第二の構成要素)を保護するように作用するという点で、特に有利であることができる。ガイドチューブ200は、インプラント300の導入を容易にするように処理され又は構成されることができる(例えば、比較的に滑らかであり、均一であり、低摩擦性であり、親水性であるコーティング及び/又は他の特性を有する)。ガイドチューブ200を使用するこの構成は、上記に参照したように、比較的に壊れやすい構成要素を有するインプラント構成に特に役立つことができる。
【0099】
治療システム10を使用して患者を治療する別の方法(図16~20)は、瘻孔1000を通してガイドチューブ200を導くことを含むことができる(図16)。インサート100は、ガイドチューブ200のデリバリー中にガイドチューブ200内に配置される(図16)。インサートは、インサート100の先端部分110がガイドチューブ200から(例えば、ガイドチューブ200の第二の端部204から)突出するように進められる(図17)。インプラント300は、インサート100の先端部分110に結合される(図17)。インサート100は、インプラント300がガイドチューブ200の第二の端部204内に引き込まれるように後退される(図18)。インプラント300は、インサート100から脱結合されるか、又はインサート100から解放される(図19)。そして、瘻孔1000からガイドチューブ200を取り出す(図20)。
【0100】
治療システム10を使用して患者を治療する別の方法(図21~26)は、瘻孔1000を通してガイドチューブ200を導くことを含むことができる(図21及び22)。次いで、インサート100の先端部分110がガイドチューブ200から(例えば、ガイドチューブ200の第二の端部204から)突出するように、インサートをガイドチューブ200内に案内する(図23)。インプラント300は、インサート100の先端部分110に結合されている(図23)。インサート100は、インプラント300がガイドチューブ200の第二の端部204内に引き込まれるように後退される(図24)。インプラント300は、インサート100から脱結合されるか、又はインサート100から解放される(図25)。そして、瘻孔1000からガイドチューブ200を取り出す(図26)。
【0101】
治療システム10は、単一のインサート、ガイドチューブ及び/又はインプラントを含むことができるが、治療システム10は、複数の1種以上の上記の構成要素を含むことができる。例えば、治療システム10は、インサート100とほぼ同様の複数のインサートを含むことができ、複数のインサートのそれぞれは、長さ、直径、曲率又は他の特徴の少なくとも1つにおいて互いに異なる。幾つかの例において、治療システム10は、インプラント300と同様の複数のインプラントを含み、複数のインプラントのそれぞれは、複数のインプラントの別のものとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つを有する。このシナリオは、インサート100を使用して瘻孔1000のサイズを決定し、又は様々な構成の選択肢からインプラント300に最も望ましい構成を事前に選択するために使用する場合に特に有用であることができる。
【0102】
同様に、幾つかの治療方法は、複数のインサートのうちの1つを使用して瘻孔のサイズを決定することを含み、その各々はインサート100と同様であるが、幾つかの点(例えば、長さ、直径、曲率及び/又は他の特徴)において異なる。そのような方法において、瘻孔のサイズを決定することは、インサート100を瘻孔1000に挿入して、瘻孔1000内でのインサート100の適合性を評価し、そして場合により、評価に基づいてインプラント処置のためのインプラントを選択し、そして評価に基づいて選択されたインプラントを瘻孔1000にインプラント処置することを含む。
【0103】
本特許明細書は、一般的に及び特定の実施形態に関しての両方で、発明の概念を扱ってきた。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態に様々な変形及び変更を加えることができることが当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等形態の範囲内にある限り、本発明の概念の変形及び変更を網羅することが意図されている。
(態様)
(態様1)
弾性的に撓み可能であるインサートと、
内腔を有するガイドチューブと、
を含む、治療システムであって、
前記インサートは先端部分と制御部分との間に延在し、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分とが組み合わさって、前記インサートのインサート長さを画定し、前記インサートの前記先端部分は、インプラントの部分に結合されるように構成されており、及び、
前記ガイドチューブは、前記インサートの前記先端部分及び前記本体部分が前記ガイドチューブを通過できるように構成されており、前記ガイドチューブは、前記インサート長さより短いガイドチューブ長さを有する、
を含む、治療システム。
(態様2)
前記先端部分及び前記本体部分のうちの少なくとも1つは摩耗特徴部を含む、態様1記載の治療システム。
(態様3)
前記本体部分及び前記制御部分のうちの少なくとも1つは深さインジケータ特徴部を含む、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様4)
前記本体部分は可変直径を有する、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様5)
前記先端部分及び前記本体部分のうちの少なくとも1つと流体連通する治療媒体(例えば、水、塩類溶液、過酸化物又は薬剤)の供給源をさらに含み、場合により、前記先端部分及び前記本体部分のうちの少なくとも1つは、患者の体内に前記治療媒体をデリバリーするための1つ以上のアパチャを含む、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様6)
前記本体部分はキンクすることなく180度曲がるように構成されている、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様7)
前記先端部分は自由端に向かってテーパー化されている、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様8)
前記本体部分は弾性的に撓み可能であるように構成されている、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様9)
前部分及び後部分を有するインプラントをさらに含み、場合により、前記後部分は前記前部分に対して拡大された外形を有する、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様10)
前記インプラントの前記後部分はディスク形状である、態様9記載の治療システム。
(態様11)
前記インプラントの前記前部分は複数の脚部を含む、態様9又は10記載の治療システム。
(態様12)
前記インプラントは、キャリア成分(例えば、生体吸収性材料、組織由来材料から形成される)、及び、場合により、前記キャリア成分によって担持されている第二の成分(例えば、活性成分、細胞材料、細胞由来材料、細胞産物材料又は加水分解性材料)を含む、態様9~11のいずれか1項記載の治療システム。
(態様13)
前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントに解放可能に結合するように構成された交絡特徴部を含む、態様9~12のいずれか1項記載の治療システム。
(態様14)
前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントを前記先端部分に結合するフィラメントを受容するように構成されたアイレット特徴部を含み、場合により、前記アイレットは、前記先端部分の材料を通すアパチャとして形成され、又は調節可能なループによって形成されている、態様9~12のいずれか1項記載の治療システム。
(態様15)
前記インサートの前記先端部分は、前記インプラントを前記先端部分に結合するフィラメントを受容するように構成されたフック特徴部を含む、態様9~12のいずれか1項記載の治療システム。
(態様16)
前記ガイドチューブは前記インサートよりも実質的に可撓性である、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様17)
前記インサートの前記本体部分は、100MPa~500MPaの曲げ弾性率を示す、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様18)
前記ガイドチューブは、100MPa~500MPaの曲げ弾性率を示す、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様19)
前記本体部分は、少なくとも5Nの座屈力を特徴とする、先行の態様のいずれか1項記載の治療システム。
(態様20)
瘻孔に通してインサートを導くこと、
前記インサートの先端部分がガイドチューブから突出するように、前記瘻孔を通して前記インサートを導く前又は後のいずれかに、前記インサートの上にガイドチューブを配置すること、
インプラントを前記インサートの前記先端部分に結合すること、
前記インプラントが前記ガイドチューブ内に引き込まれるように前記インサートを後退させること、
前記インプラントと前記インサートを脱結合させること、及び、
前記瘻孔から前記ガイドチューブを除去すること、
を含む、患者を治療する方法。
(態様21)
前記瘻孔に通して前記インサートを導くことは、前記インサートで瘻孔のねじれを追跡することを含む、態様20記載の方法。
(態様22)
前記瘻孔は第一の端部及び第二の端部を有し、前記瘻孔のねじれは、前記瘻孔の前記第一の端部と前記第二の端部との間の長さの、前記瘻孔の前記第一の端部と前記第二の端部との間の直線距離に対する比として規定されるねじれ比によって特性化され、そして、さらに、前記ねじれ比は少なくとも2である、態様21記載の方法。
(態様23)
前記インプラントを前記インサートに結合することは、前記インサートの前記先端部分と前記インプラントとの間に結合要素(例えば、縫合糸、フィラメント又はライン)を接続することを含む、態様22記載の方法。
(態様24)
前記インプラントは、前部分及び後部分を含み、前記後部分は前記前部分に対して拡大形状を有し、さらに、前記インプラントを前記インサートに結合する工程は、前記前部分を前記インサートの前記先端部分に結合することを含む、態様20~23のいずれか1項記載の方法。
(態様25)
前記瘻孔は体内の位置に第一の端部を有し、体外の位置に第二の端部を有し、さらに、前記後部分の拡大形状は、前記インサートの後退後に前記瘻孔の前記第二の端部に着座される、態様20~24のいずれか1項記載の方法。
(態様26)
前記インサートが前記ガイドチューブ内に引き込まれるように前記インサートを後退させることは、前記瘻孔から前記ガイドチューブを除去する前に前記インプラントの前記後部分を前記ガイドチューブ内に引き込むことを含む、態様20~25のいずれか1項記載の方法。
(態様27)
前記インプラントを前記インサートの前記先端部分に結合する前に、前記インプラントの前記前部分を患者の体内に導入することをさらに含む、態様20~26のいずれか1項記載の方法。
(態様28)
複数のインサートと、
内腔を有するガイドチューブと、
を含む、治療システムであって、
各インサートは長さ及び直径のうちの少なくとも1つが異なり、弾性的に撓み可能であり、前記インサートは先端部分と制御部分との間に延在しており、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分が組み合わさって、前記インサートのインサート長さを画定し、前記インサートの前記先端部分は、インプラントの部分に結合されるように構成されており、
前記ガイドチューブは、ガイドチューブを通る先端部分及び本体部分の通過を可能にするように構成されており、前記ガイドチューブは前記インサート長さよりも短いガイドチューブ長さを有し、前記ガイドチューブは前記インサートの本体部分よりも可撓性である、
治療システム。
(態様29)
前記先端部分は、フィラメントを前記先端部分に結合するように構成されたアイレット、フック及びループのうちの少なくとも1つを含む、態様28記載の瘻孔インプラントデリバリーシステム。
(態様30)
複数のインサートを含み、各々は、複数のインサートのうちの別のインサートとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つを有し、各インサートは弾性的に撓み可能でありそして先端部分と制御部分との間に延在し、本体部分は前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分とが組み合わさってインサート長さを画定し、前記先端部分がインプラントの部分に結合されるように構成されている、治療システム。
(態様31)
内腔を有するガイドチューブをさらに含み、前記ガイドチューブは、前記インサート長さよりも短いガイドチューブ長さを有し、そして前記複数のインサートのうちの少なくとも1つの前記先端部分及び前記本体部分の通過を可能にするように構成されている、態様30記載の治療システム。
(態様32)
複数のインプラントの別の1つとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つを有する複数のインプラントをさらに含む、態様30又は31記載の治療システム。
(態様33)
弾力的に撓み可能であり、そして先端部分と制御部分との間に延在するインサートであって、本体部分が前記先端部分と前記制御部分との間に位置し、前記先端部分と前記本体部分が組み合わさってインサート長さを画定するインサートを使用して瘻孔のサイズを決定することを含み、前記瘻孔のサイズを決定することは、前記インサートを前記瘻孔に挿入して前記瘻孔内での前記インサートの適合性を評価することを含む、患者を治療する方法。
(態様34)
前記瘻孔のサイズを決定することは、複数のインサートを瘻孔に挿入して前記複数のインサートの前記瘻孔への適合性を評価することをさらに含み、前記複数のインサートは、前記複数のインサートのうちの別のインサートとは異なる直径、長さ及び曲率のうちの少なくとも1つをそれぞれ有する、態様33記載の方法。
(態様35)
前記評価に基づいてインプラント処置のためのインプラントを選択すること、及び、
前記評価に基づいて選択されたインプラントを瘻孔内にインプラント処置すること、
をさらに含む、態様33又は34記載の方法。
(態様36)
創傷管を通してインサートを導くこと、
前記インサートの先端部分がガイドチューブから突出するように、前記創傷管を通して前記インサートを導く前又は後のいずれかに、前記インサートの上にガイドチューブを配置すること、
前記インサートの前記先端部分にインプラントを結合すること、
前記インプラントが前記ガイドチューブ内に引き込まれるように前記インサートを後退させること、
前記インプラントと前記インサートを脱結合させること、及び、
前記創傷管から前記ガイドチューブを除去すること、
を含む、患者を治療する方法。
(態様37)
前記創傷管を通して前記インサートを導くことは、前記インサートで前記創傷管のねじれを追跡することを含む、態様36記載の方法。
(態様38)
前記創傷管は第一の端部及び第二の端部を有し、前記創傷管のねじれは、前記創傷管の前記第一の端部と前記第二の端部との間の長さの、前記創傷管の前記第一の端部と前記第二の端部との間の直線距離に対する比として規定されるねじれ比によって特性化され、そして、さらに、前記ねじれ比は少なくとも2である、態様37記載の方法。
(態様39)
前記インプラントを前記インサートに結合することは、前記インサートの前記先端部分と前記インプラントとの間に結合要素(例えば、縫合糸、フィラメント又はライン)を接続することを含む、態様38記載の方法。
(態様40)
前記インプラントは、前部分及び後部分を含み、前記後部分は前記前部分に対して拡大形状を有し、さらに、前記インプラントを前記インサートに結合する工程は、前記前部分を前記インサートの前記先端部分に結合することを含む、態様36~39のいずれか1項記載の方法。
(態様41)
前記創傷管は体内の位置に第一の端部を有し、体外の位置に第二の端部を有し、さらに、前記後部分の拡大形状は、前記インサートの後退後に前記創傷管の前記第二の端部に着座される、態様36~40のいずれか1項記載の方法。
(態様42)
前記インサートが前記ガイドチューブ内に引き込まれるように前記インサートを後退させることは、前記創傷管から前記ガイドチューブを除去する前に前記インプラントの前記後部分を前記ガイドチューブ内に引き込むことを含む、態様36~41のいずれか1項記載の方法。
(態様43)
前記インプラントを前記インサートの前記先端部分に結合する前に、前記インプラントの前記前部分を患者の体内に導入することをさらに含む、態様36~42のいずれか1項記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26