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  • 特許-非有効接地システム単相接地の処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】非有効接地システム単相接地の処理方法
(51)【国際特許分類】
   H02H 7/26 20060101AFI20241022BHJP
   H02H 3/06 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
H02H7/26 F
H02H7/26 B
H02H3/06 D
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023558924
(86)(22)【出願日】2021-12-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 CN2021135184
(87)【国際公開番号】W WO2022121780
(87)【国際公開日】2022-06-16
【審査請求日】2023-06-13
(31)【優先権主張番号】202011453630.6
(32)【優先日】2020-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523223364
【氏名又は名称】保定玉▲しん▼電気科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】弁理士法人インターブレイン
(72)【発明者】
【氏名】薛 占▲ユー▼
(72)【発明者】
【氏名】丁 同同
(72)【発明者】
【氏名】劉 建偉
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-033186(JP,A)
【文献】特開2010-091413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02H 7/22 - 7/30
H02H 1/00 - 3/07
H02H 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非有効接地システム単相接地の処理方法であって、
前記非有効接地システムに複数の制御スイッチが分布し、前記制御スイッチが各相回路の電流パルスを検出することができ、電流パルス数に応じて回路を自動的に切断することができ、
(a)単相接地が発生した後、接地相と閉回路を形成して電流パルスを発生するように、1つの非故障相または中性点が大地と循環的に接続・切断し、
(b)前記制御スイッチを用いて前記電流パルスを検出し、電源方向下流の制御スイッチにおける切断をトリガする電流パルス数が電源方向上流の制御スイッチにおける切断をトリガする電流パルス数より少ないように設定し、ある制御スイッチがトリガ条件に達して切断された後、非故障相の接地を停止するステップに準じて処理することを特徴とする非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項2】
前記(a)の処理においては、電力電子スイッチのオンオフにより前記非故障相と大地との接続・切断を実現することを特徴とする請求項1に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項3】
前記電力電子スイッチは絶縁ゲート型バイポーラトランジスタであることを特徴とする請求項2に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項4】
前記非故障相が大地と循環的に接続・切断する前に、計器用変圧器によってゼロシーケンス電圧があらかじめ定められた閾値を超過する事象である3U オーバーランを検出することにより、単相接地故障の発生を検出した後、スイッチによって任意の2相が前後で大地と接続してから切断し、接地時に前記スイッチを通過する電流が大きい1相を前記非故障相として選択することを特徴とする請求項1に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項5】
前記(a)の処理において、前記閉回路の抵抗が相対的に小さい場合、電圧位相角がゼロである時、ピーク値が相対的に小さい前記電流パルスを得るために大地と接続し、又は前記閉回路の抵抗が相対的に大きい場合、電圧位相角が90度である時、ピーク値が相対的に大きい前記電流パルスを得るために大地と接続することを特徴とする請求項1に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項6】
前記電流パルスの大きさをモニタリングし、電流パルスの瞬時値がプリセット値に達すると前記電力電子スイッチを遮断することを特徴とする請求項2に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項7】
電源に最も近い第1の制御スイッチの電源側に近い前記非故障相から接地点を選択して大地との循環的に接続・切断を実現し、前記制御スイッチが、いずれかの相の電流パルス数がプリセット値に達したときに前記回路を自動的に切断するように設定されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項8】
任意の引き出し電線上、電源に最も近い第1の制御スイッチ以降の任意位置の前記非故障相から接地点を選択し、大地との循環的に接続・切断を実現し、該当引き出し電線における前記接地点の電源から遠い側の各制御スイッチは、いずれかの相の電流パルス数がプリセット値に達すると、前記回路を自動的に切断するように設定され、該当引き出し電線における前記接地点の電源側に設けられた各制御スイッチは、任意の2相の電流パルス数がプリセット値に達すると、自動的に前記回路を切断するように設定され、他の引き出し電線における前記制御スイッチは、いずれかの相の電流パルス数がプリセット値に達すると、自動的に前記回路を切断するように設定されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項9】
前記非有効接地システムは2相給電システム又は3相給電システムであることを特徴とする請求項7に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【請求項10】
前記制御スイッチは、次の電流パルスの通過を回避するために切断をトリガする条件に達したときに、タイムリーにトリップすることができることを特徴とする請求項1に記載の非有効接地システム単相接地の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は給電システム故障処理分野に関し、具体的には非有効接地システムに単相接地故障が発生した後の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、非有効接地システム(例えば、3相給電システム)には、単相接地が発生した場合、一般的に1、故障した回路を探し、2、故障した線路を止め、3、故障点を探して排除し、4、電力供給を回復する手順で処理する。このような処理方法は往々にして故障点の検索が遅く、停電時間が長く、停電面積が大きいなどの弊害があり、しかも故障を排除する前に単相接地の持続時間が長く、外部に危険が存在している。この問題を解決するために、実用新案登録CN202815149Uは、非故障を接地し、接地相と短絡して短絡電流を発生させることができる非対称電流源を提供し、短絡電流が回路に存在することを電流検出器により表示することで、故障点を迅速に指示することができる。しかし、使用中に、単相接地時の接地抵抗の大きさは予測しにくく、接地抵抗が大きすぎると短絡電流が小さすぎて検出しにくく、接地抵抗が小さすぎると短絡電流が大きすぎて線路に損害を与えないように直列抵抗が必要になり、これらの問題はこの方法の実用性を大幅に低下させることが分かった。1つの改良された考え方は、短絡電流の持続時間を短くすることで、電流制限抵抗をする必要がなくても線路に損害を与えないし、電流制限抵抗を直列しないことで、短絡電流をできるだけ大きくして検出しやすいので、上述の方法の実用性を高めることができる(例えば、CN110634713A、CN110531822A、CN209822486Uはいずれも短時間電流を製造するために提出された特許出願である)。しかし、それでも、上述の方法は単相接地故障点を指示するのに関わるものであり、実際にこの故障点を探すのはまだ時間がかかり、単相接地故障の持続時間が長いことによる危害は依然として存在する。どのように自動で迅速に単相接地故障点を非有効接地システムから除去し、できるだけ停電面積を縮小し、単相接地の持続時間を短縮して危害を減少させるかは、当分野が解決したい技術問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】中国特許出願公開第101561473号明細書
【文献】中国実用新案第202815149号明細書
【文献】中国特許出願公開第110634713号明細書
【文献】中国特許出願公開第110531822号明細書
【文献】中国実用新案第209822486号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は単相接地故障区間を迅速に位置決めし、自動、高速、正確に故障を除去でき、単相接地故障の処理品質を良好に向上させ、給電安全性を向上させることができる非有効接地システム単相接地の処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の実施形態を使用する。
非有効接地システム単相接地の処理方法であって、
前記非有効接地システムに複数の制御スイッチが分布し、前記制御スイッチが各相回路の電流パルスを検出することができ、電流パルス数に応じて回路を自動的に切断することができ、
(a)単相接地が発生した後、接地相と閉回路を形成して電流パルスを発生するように、1つの非故障相または中性点が大地と循環的に接続・切断し、
(b)前記制御スイッチを用いて前記電流パルスを検出し、電源方向下流の制御スイッチにおける切断をトリガする電流パルス数が電源方向上流の制御スイッチにおける切断をトリガする電流パルス数より少ないように設定し、ある制御スイッチがトリガ条件に達して切断された後、非故障相の接地を停止するステップに準じて処理する。
【0006】
好ましくは、前記ステップ(a)においては、電力電子スイッチのオンオフにより前記非故障相と大地との接続・切断を実現する。
【0007】
好ましくは、前記電力電子スイッチは絶縁ゲート型バイポーラトランジスタである。
【0008】
好ましくは、前記非故障相が大地と循環的に接続・切断する前に、計器用変圧器によって3U オーバーランを検出することにより、単相接地故障の発生を検出した後、スイッチによって任意の2相が前後で大地と接続してから切断し、接地時に前記スイッチを通過する電流が大きい1相を前記非故障相として選択する。
【0009】
好ましくは、前記ステップ(a)において、前記閉回路の抵抗が相対的に小さい場合、電圧位相角がゼロである時、ピーク値が相対的に小さい前記電流パルスを得るために大地と接続し、又は前記閉回路の抵抗が相対的に大きい場合、電圧位相角が90度である時、ピーク値が相対的に大きい前記電流パルスを得るために大地と接続する。
【0010】
好ましくは、前記電流パルスの大きさをモニタリングし、電流パルスの瞬時値がプリセット値に達すると前記電力電子スイッチを遮断する。
【0011】
好ましくは、電源に最も近い第1の制御スイッチの電源側に近い前記非故障相から接地点を選択して大地との循環的に接続・切断を実現し、前記制御スイッチが、いずれかの相の電流パルス数がプリセット値に達したときに前記回路を自動的に切断するように設定される。
【0012】
好ましくは、任意の引き出し電線上、電源に最も近い第1の制御スイッチ以降の任意位置の前記非故障相から接地点を選択し、大地との循環的に接続・切断を実現し、該当引き出し電線における前記接地点の電源から遠い側の各制御スイッチは、いずれかの相の電流パルス数がプリセット値に達すると、前記回路を自動的に切断するように設定され、該当引き出し電線における前記接地点の電源側に設けられた各制御スイッチは、任意の2相の電流パルス数がプリセット値に達すると、自動的に前記回路を切断するように設定され、他の引き出し電線における前記制御スイッチは、いずれかの相の電流パルス数がプリセット値に達すると、自動的に前記回路を切断するように設定される。
【0013】
好ましくは、前記非有効接地システムは2相給電システム又は3相給電システムである。
【0014】
好ましくは、前記制御スイッチは、次の電流パルスの通過を回避するために切断をトリガする条件に達したときに、タイムリーにトリップすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の有益な効果は、以下のようである。
単相接地故障が発生した後、一つの非故障相または中性点を接地してから切断することを循環し、接地した故障相と接地短絡回路を形成し、短絡電流パルスを発生することができ、この繰り返し発生した電流パルスは線路上の制御スイッチによって検出することができ、制御スイッチは検出した電流パルス数と予め設定された切断をトリガするパルス数に基づいて単相接地故障点インレットに最も近い制御スイッチを切断することができ、単相接地障害を自動的に隔離する。絶縁ゲート型バイポーラトランジスタなどの電力電子スイッチを用いて、非故障接地に対してより即時にオンオフ制御を行うことができ、これにより電流時間が短く、電流ができるだけ大きく、特徴がより明らかな電流パルスを製造することができ、制御スイッチにより正確に検出されやすく、さらに電力電子スイッチに直列に接続された変流器により電流パルスの大きさを即時に検出することができ、電流パルスの瞬時値が制限値を超えたときに直ちに切断することができ、電流パルスにより、回路の各セグメントの過電流保護をトリガし、大面積停電を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の方法の一例の配線概略図である。
図2】本発明の方法の他の一例の配線概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を用いて、具体的な実施例を参照して本発明をさらに説明する。3相給電システムは一般的な非有効接地システムであり、一般的に3相給電システムの母線には複数の引き出し電線があり、各引き出し電線には複数の制御スイッチが設置され、制御スイッチは各相上の電流パルスを検出することができ、いずれかの相を通過する電流パルスがプリセット値に達すると3相回路を切断することが設定できる。制御スイッチに関する具体的な1つの例では、制御ユニット、電流検出ユニット、および実行ユニットが含まれ、電流検出ユニットはそれぞれ3相回路の各相電流を検出することができ、制御ユニットは電流検出ユニットによる電流パルス数をプリセット値と比較し、任意1相の電流パルス数又は任意2相の電流パルス数がプリセット値に達すると信号を発送して実行ユニットによって3相回路を切断することを設定できる。切断をトリガする電流パルス数のプリセット値に対して、電源方向下流に位置する制御スイッチの電流パルス数のプリセット値は、電源方向上流のプリセット値より少ない、電源方向上流は電源に相対的に近いものであり、電源方向下流は電源から相対的に離れるものであり、即ち電源から電力が放出され、上流から下流へ伝送される。あるいは、電源方向に沿う上下流に従って、電源から遠い制御 スイッチの切断をトリガするプリセット値が小さいほど、先にトリガ条件に達して切断さ れやすくする
【0018】
図1に示すように、1つの具体的な実施例では、ABC3相(又は少なくともそのうちの2相)はいずれも電源に最も近い第1の制御スイッチ1以前から接地点を選択し、制御スイッチKA、KB、KCによって回線A、B、C相がそれぞれ大地に接続され、この時、各制御スイッチにより検出したいずれか1相の電流パルス数がプリセット値に達し、すなわち3相回路を切断するように設定される。KA、KB、KCに取り付けられた計器用変圧器(Potential transformer)を用いて各相電圧を収集し(図示せず、実用新案登録CN 202815149 Uを参照する)、3U オーバーランにより単相接地を発見し(例えばC相は点Fで単相接地する)、次いで第1の制御スイッチ1以前で一つの非故障相(例えばA相)を大地と循環的に接続・切断し、そうすれば、スイッチKA以前における非故障相Aと電源、点F以前の故障相C相、大地の間に接地短絡回路が製造され、故障相線上に単相接地故障点F以前の制御スイッチ(すなわち制御スイッチ3、制御スイッチ2、と制御スイッチ1)だけを通過し、単相接地故障点F以降の制御スイッチ(すなわち制御スイッチ4、と制御スイッチ5)を通過しない短絡電流パルスを繰り返し発生することができる。このように接地・切断の操作を循環し継続するにつれて、短絡電流パルス数が単相接地故障点以前の最も近い制御スイッチ3のプリセット値に達すると、このスイッチは自動的に切断され、単相接地故障を自動的に排除する。単相接地故障点F以降の制御スイッチ4、5の遮断をトリガする電流パルス数は小さいが、接地短絡回路には接続されていないため、遮断動作をせずに、制御スイッチ2、制御スイッチ1などは接地短絡回路に接続されているが、その遮断をトリガする電流パルス数は制御スイッチ3より大きいため、トリガ条件は達成されていなく、遮断することもない。これにより、単相接地故障点F以前の最も近い制御スイッチを遮断することが保証され、自動故障排除を保証するとともに、停電面積が最小であることが保証された。本方法は2相系または3相より多い系にも適用できる。
【0019】
図2は、3相システム上の任意の2相でスイッチを設置する別の具体的な実施例を示している。例えば、2つのスイッチKBとKCの接地点をいずれかの一つの引き出し電線の電源に最も近い第1の制御スイッチ以降で、例えば制御スイッチ4と制御スイッチ5の間に予め設定し、その接地点以前(すなわち電源側に接近する)の各制御スイッチはいずれかの2相の電流パルス数がプリセット値に達したときに3相回路を切断するように設定され、この接地点以降(すなわち電源から離れる側)の制御スイッチは、いずれかの1相の電流パルス数がプリセット値に達したときに3相回路を切断するように設定され、他の引き出し電線では、前記制御スイッチはいずれか1相の電流パルス数がプリセット値に達したときに自動的に回線を切断するように設定される。a、もし点FにC相単相接地が発生した場合、この時、接地短絡回路で電流パルスを繰り返し発生するように、一つの非故障相BのスイッチKBを循環的に大地と連続及び切断して、制御スイッチ5は短絡回路に接続していないため、動作しない、電流パルス数の増加に従って、電流パルス数が制御スイッチ3のトリガ数に達した時、制御スイッチ3は切断して接地故障を排除する(これまでは制御スイッチ4の電流パルス数に達していたが、制御スイッチ4は3本のスイッチKA、KB、KCの接地点以前で2相同時に電流パルス数に達する必要があるが、実際には非故障相Bのみが電流パルスを有し、故障相Cは単相接地故障点F以降に電流パルスがないので、制御スイッチ4は切らない)。b、もし点F’で単相接地が発生した場合、制御スイッチ5は1相の電流パルス数がプリセット値に達したことを検出して切断でき、故障を排除する。
【0020】
上記実施例では、非故障相を接地せずに、中性点が循環的に接地・切断するように閉回路を形成してもよい。
【0021】
上記実施形態では、隣接する2つの電流パルスの時間間隔は、制御スイッチのトリップ時間よりも大きい必要がある、これにより、次の電流パルスが発生する前に制御スイッチが切断条件に達するとトリップによる切断が完了することを保証でき、制御スイッチがトリップされていないときに複数の電流パルスが発生し、トリップすべき制御スイッチ以前で1つ以上の制御スイッチにも望ましくないトリップが発生し、それによって不合理な大面積停電を引き起こさないようにすることができる。
【0022】
1つの具体的な実施例では、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタなどの電力電子スイッチを用いて、短時間の循環的に接地・切断することを実現する。現在、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタは大電力のオンオフに耐えられ、マイクロ秒レベルの応答であり、数ミリ秒の時間の短絡電流パルスを製造することができる。
【0023】
計器用変圧器(PT)により電圧信号を検出することで、接地故障が排除されたと判断することができ、電力電子スイッチにもう一度接地・切断操作を行ってパルスをもう一回発生させることもでき、この時電力電子スイッチは変流器(CT)に合わせて使用すべきで、あるパルスの後に制御スイッチが切断され、その時にパルスをもう一回発生させ、もし電力電子スイッチの変流器が短絡電流を検出できなければ、ある制御スイッチがトリップになり、故障が排除されたことを示し、この時点で非故障相接地を停止することができる。
【0024】
前述したように、PTにより単相接地故障の発生を検出し、非故障相を判断することにより、非故障相を閉路にすることを実現することができる。単相接地が発生していると判断したが、どの2相が非故障相であるかを正確に判断できない場合は、任意の2相を前後でそれぞれ電子電力スイッチにより接地・切断することで、2回の電流パルス(1回は電流が小さい可能性がある)を得て、接地時に電流パルスが大きい相を非故障相として接地・切断操作を循環的に開始する方法で非故障相を判断することができる。1回の操作の電流が小さい場合、この相が単相接地故障相であることを示し、別の操作の間違いは非故障相であり、電流が比較的に大きい、2つの操作のすべてが非故障相であれば、選択電流が比較的大きいのも非故障相であることは確定できる。
【0025】
単相接地故障点がランダムに発生するため、接地短絡回路中の抵抗の大きさがランダムに出現し、小抵抗が出現すると、短絡電流パルスが大きくなり、電源装置に損害を与え、3相系の一段、二段などの過電流保護をトリガして大面積停電を引き起こすこともある。この可能性を回避するために、電力電子スイッチのオンオフ性能を利用して、電流検出装置を設置して電流パルスの瞬時値を検出し、電流パルスの瞬時値が大きすぎ、プリセット値を超えると、回路をタイムリーに切断し、過電流保護をトリガしないようにする。電流制限抵抗を直列接続してもよい。例えば、PTを利用して3U を検出し、接地抵抗の大きさを判断することができ、接地抵抗が小さい場合には、電圧位相角がゼロのときに電力電子スイッチをオンにするように設定することができ、これにより励起電流が発生せず、短絡電流の増大を回避し、電流パルスピークを相対的に小さくすることができ、直列抵抗の方式を採用することもできる。接地抵抗が大きい場合には、電圧位相角が90度のときにオンにすることができ、これにより励起電流が発生し、短絡電流のピーク値を増大させ、検出に有利である。接地短絡回路の抵抗と短絡電流の大きさは具体的な検出環境に基づいて分析判断し、当業者が把握している。短絡回路の抵抗が短絡電流を検出しにくいほど小さくする場合は、電流を大きくして検出度を高めるために電圧位相角90度付近で閉路にし、接地短絡回路の抵抗が小さくて電流が大きすぎて設備を焼失する可能性がある場合、電流パルスの瞬時値が検出されプリセット値に達した時にタイムリーに切断するか、又は電圧位相角がゼロの時に閉路にして電流を増大させないようにし、同時に電流モニタリングを行うことができる。
【0026】
上記実施例は、本発明の構想と実現についてのいくつかの説明にすぎず、それを限定するものではなく、本発明の構想の下で、実質的な変換を行っていない技術案は依然として保護範囲内にある。
【産業上の利用可能性】
【0027】
3相給電システムで実験を行うことにより、上述の方法は完全に実行可能である。
図1
図2