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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/18 20060101AFI20241022BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20241022BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G06F1/18 C
G06F1/16 312B
G06F1/16 312W
H05K7/00 B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023559020
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 CN2021128511
(87)【国際公開番号】W WO2022227470
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2023-09-25
(31)【優先権主張番号】202110468061.0
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523365262
【氏名又は名称】西安易朴通訊技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】XI’AN YEP TELECOM TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, Building C, Huanpu Industrial Park, Tiangu 8th Road No. 211, High-tech Zone Xi’an, Shaanxi 710000 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】李 金梁
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112020263(CN,A)
【文献】特開2014-154879(JP,A)
【文献】特開2018-26523(JP,A)
【文献】特開2009-245976(JP,A)
【文献】米国特許第06070742(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/18
G06F 1/16
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバであって、
キャビネットと、ハードディスクキャリアと、ワイヤ整理フレームとを含み、前記キャビネット内に前記ハードディスクキャリアと前記ワイヤ整理フレームを収容する収容空間が形成され、前記ハードディスクキャリアは、前記ワイヤ整理フレームを前記キャビネットの長手方向に展開したり、前記キャビネットの厚さ方向に折り畳んだりし、
前記ワイヤ整理フレームは、ワイヤ整理フレーム本体と支持部材とを含み、前記ワイヤ整理フレーム本体は、順にヒンジ接続される複数のワイヤ整理アームを含み、且つ各隣接する二つの前記ワイヤ整理アームの間の回転軸の軸線が互いに平行であり、複数の前記ワイヤ整理アームは、前記ワイヤ整理フレーム本体の先端と後端にそれぞれ位置する二つのヒンジアームを含み、二つの前記ヒンジアームは、それぞれ前記ハードディスクキャリアと前記キャビネットに回転接続され、前記支持部材は、前記ワイヤ整理アームと前記キャビネットの底壁との間に支持する、ことを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記支持部材の第一の端は、前記ワイヤ整理アームに向かって延在し、前記支持部材の第二の端は、前記キャビネットの底壁に向かって延在する、ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記支持部材の第一の端は、前記ワイヤ整理フレーム本体の中部に接続され、前記支持部材の第二の端は、前記キャビネットの底壁に支持する、ことを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
複数の前記ワイヤ整理アームは、前記二つの前記ヒンジアームの間に接続される接続アームをさらに含み、前記支持部材は、前記ヒンジアームと前記キャビネットの底壁との間に支持し、又は、前記接続アームと前記キャビネットの底壁との間に支持する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記支持部材は、複数であり、複数の前記支持部材は、複数の第一の支持部材を含み、複数の第一の支持部材は、それぞれ前記ワイヤ整理フレーム本体の中部両側に位置するワイヤ整理アーム上に設置され、且つ前記複数の第一の支持部材は、前記ワイヤ整理フレーム本体の中部に対してそれぞれ2つずつ対称に設置される、ことを特徴とする請求項4に記載のサーバ。
【請求項6】
複数の前記支持部材は、複数の第二の支持部材をさらに含み、前記第二の支持部材の第一の端は、前記ワイヤ整理アームの端部に接続される、ことを特徴とする請求項5に記載のサーバ。
【請求項7】
前記支持部材の第二の端は、スライドガイド部を有し、前記スライドガイド部は、前記キャビネットの底壁にスライド嵌合する、ことを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
異なる前記ワイヤ整理アーム上に位置する支持部材の延在長さは等しくない、ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項9】
前記ワイヤ整理アーム上にワイヤ収容溝があり、前記ワイヤ収容溝の延在方向は、その位置するワイヤ整理アームの延在方向と一致している、ことを特徴とする請求項8に記載のサーバ。
【請求項10】
隣接する二つの前記ワイヤ整理アームのワイヤ収容溝の開口方向は逆である、ことを特徴とする請求項9に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年04月28日に中国特許局に提案され、出願番号が20211
0468061.0であり、出願名称が「サーバ」である中国特許出願の優先権を主張しており、その内容のすべては、援用により本出願に取り込まれる。
【0002】
本出願は、サーバ技術分野に関し、特にサーバに関する。
【背景技術】
【0003】
現在のビッグデータ時代には、高密度ストレージサーバが広く使用されており、同じ容積の空間内に多くのハードディスクをレイアウトすることが各ビッグデータセンターの注目を集めている技術的な問題となっており、現在、ビッグデータセンターで一般的に採用されているのはシャーシサーバで、キャビネット内にスライド可能なハードディスクキャリアを配置し、ハードディスクキャリアに大量のハードディスクを載せることができ、クラウドのビッグデータ計算プロジェクトを協力して実行し、ハードディスクキャリアに載せられているハードディスクは、外部とデータのやり取りをするために多くのワイヤを必要とする。通常、これらのワイヤはワイヤ整理フレームで収納されており、ハードディスクキャリアを押し引きすることでワイヤ整理フレームを折り畳んだり、展開したりすることができる。
【0004】
従来技術において、ワイヤ整理フレームは互いにヒンジ接続する複数のワイヤ整理アームを含み、ワイヤ整理アームの配列方式は、二種類に分けられ、一つ目は、ワイヤ整理フレームの積層方向はキャビネットの長手方向と一致し、且つキャビネットの長手方向の両端に位置するワイヤ整理アームは、ハードディスクキャリアとサーバのシャーシにそれぞれヒンジ接続されており、二つ目は、ワイヤ整理フレームの積層方向がキャビネットの厚さ方向と一致し、且つキャビネットの厚さ方向の両端にあるワイヤ整理アームがそれぞれハードディスクキャリアとサーバのシャーシにヒンジ接続されている。
【0005】
しかしながら、上記の一つ目の方式は、ワイヤ整理フレームが多くのハードディスクレイアウト空間を占め、ハードディスクキャリア内のハードディスク数が少なくなるという問題があり、上記の二つ目の方式は、ワイヤ整理フレームの展開中に、ワイヤ整理フレームが変形しやすく、ワイヤ整理フレームの展開や折り畳みに干渉する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願は、ワイヤ整理フレームの占有空間が比較的小さいことを保証する前提で、ワイヤ整理フレームの変形を防止することができるサーバを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願は、サーバを提供し、キャビネットと、ハードディスクキャリアと、ワイヤ整理フレームとを含み、キャビネット内にハードディスクキャリアとワイヤ整理フレームを収容する収容空間が形成され、ハードディスクキャリアは、ワイヤ整理フレームをキャビネットの長手方向に展開したり、キャビネットの厚さ方向に折り畳んだりし、ワイヤ整理フレームは、ワイヤ整理フレーム本体と支持部材とを含み、ワイヤ整理フレーム本体は、順にヒンジ接続される複数のワイヤ整理アームを含み、且つ各隣接する二つのワイヤ整理アームの間の回転軸の軸線が互いに平行であり、複数のワイヤ整理アームは、ワイヤ整理フレーム本体の先端と後端にそれぞれ位置する二つのヒンジアームを含み、二つのヒンジアームは、それぞれハードディスクキャリアとキャビネットに回転接続され、支持部材は、ワイヤ整理アームとキャビネットの底壁との間に支持する。
【0008】
選択的に、本出願によるサーバでは、支持部材の第一の端は、ワイヤ整理アームに向かって延在し、支持部材の第二の端は、キャビネットの底壁に向かって延在する。
【0009】
選択的に、本出願によるサーバでは、支持部材の第一の端は、ワイヤ整理フレーム本体の中部に接続され、支持部材の第二の端は、キャビネットの底壁に支持する。
【0010】
選択的に、本出願によるサーバでは、複数のワイヤ整理アームは、二つのヒンジアームの間に接続される接続アームをさらに含み、支持部材は、ヒンジアームとキャビネットの底壁との間に支持し、又は、接続アームとキャビネットの底壁との間に支持する。
【0011】
選択的に、本出願によるサーバでは、支持部材は、複数であり、複数の支持部材は、複数の第一の支持部材を含み、複数の第一の支持部材は、それぞれワイヤ整理フレーム本体の中部両側に位置するワイヤ整理アーム上に設置され、且つ第一の支持部材は、ワイヤ整理フレーム本体の中部に対して対称に設置される。
【0012】
選択的に、本出願によるサーバでは、複数の支持部材は、複数の第二の支持部材をさらに含み、第二の支持部材の第一の端は、ワイヤ整理アームの端部に接続される。
【0013】
選択的に、本出願によるサーバでは、支持部材の第二の端は、スライドガイド部を有し、スライドガイド部は、キャビネットの底壁にスライド嵌合する。
【0014】
選択的に、本出願によるサーバでは、異なるワイヤ整理アーム上に位置する支持部材の延在長さは等しくない。
【0015】
選択的に、本出願によるサーバでは、ワイヤ整理アーム上にワイヤ収容溝があり、ワイヤ収容溝の延在方向は、その位置するワイヤ整理アームの延在方向と一致している。
【0016】
選択的に、本出願によるサーバでは、隣接する二つのワイヤ整理アームのワイヤ収容溝の開口方向は逆である。
【発明の効果】
【0017】
本出願によるサーバは、キャビネットと、ハードディスクキャリアと、ワイヤ整理フレームとを含み、キャビネット内にハードディスクキャリアとワイヤ整理フレームを収容する収容空間が形成され、ハードディスクキャリアは、ワイヤ整理フレームをキャビネットの長手方向に展開したり、キャビネットの厚さ方向に折り畳んだりし、ワイヤ整理フレームは、ワイヤ整理フレーム本体と支持部材とを含み、ワイヤ整理フレーム本体は、順にヒンジ接続される複数のワイヤ整理アームを含み、且つ各隣接する二つのワイヤ整理アームの間の回転軸の軸線が互いに平行であり、複数のワイヤ整理アームは、ワイヤ整理フレーム本体の先端と後端にそれぞれ位置する二つのヒンジアームを含み、二つのヒンジアームは、それぞれハードディスクキャリアとキャビネットに回転接続され、支持部材は、ワイヤ整理アームとキャビネットの底壁との間に支持する。本出願によるサーバにおけるワイヤ整理フレームは、占有空間が小さいだけでなく、変形しにくい。
【0018】
本出願の構造及び他の出願目的及び有益な効果は、図面を結び付けながら好ましい実施例の記述によってより明らかに分かりやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本出願の実施例又は従来の技術における技術案をより明瞭に説明するために、以下、実施例又は従来の技術記述において使用される必要のある図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下の記述における図面は、本出願のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1】本出願の実施例によるサーバの斜視構造概略図である。
図2a】本出願の実施例によるサーバのワイヤ整理フレーム折り畳み状態での内部構造概略図である。
図2b図2aにおけるAでの局所拡大構造概略図である。
図3】本出願の実施例によるサーバのワイヤ整理フレーム展開状態での内部構造概略図である。
図4a】本出願の実施例によるサーバにおけるワイヤ整理フレームの折り畳み状態での構造概略図である。
図4b】本出願の実施例によるサーバにおけるワイヤ整理フレームの展開状態での構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本出願の実施例の目的、技術案と利点をより明確にするために、以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。
【0021】
本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。衝突しない限り、下記の実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせられる。
【0022】
本出願の記述において、理解すべきこととして、用語である「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などにより指示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本出願の記述の便宜上及び記述の簡略化のためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本出願に対する制限と理解されるべきではない。
【0023】
本出願では、特に明確に規定、限定されていない限り、用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体になっていてもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよく、二つの素子内部の連通又は二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願における具体的な意味を理解することができる。
【0024】
説明すべきこととして、本出願の記述において、用語である「第一」、「第二」は、異なる部材を容易に記述するためのものであり、順序関係、相対的な重要性を指示したり暗示したり、又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解されるべきではない。それによって、「第一」、「第二」と限定された特徴は、明示的又は暗黙的に少なくとも一つのこの特徴を含むことができる。
【0025】
現在のビッグデータ時代には、高密度ストレージサーバが広く使用されており、同じ容積の空間内に多くのハードディスクをレイアウトすることが各ビッグデータセンターの注目を集めている技術的な問題となっており、現在、ビッグデータセンターで一般的に採用されているのはシャーシサーバで、サーバキャビネットは、取り付けパネル、プラグイン、サブラック、電子部品、デバイス、機械部品と部材を組み合わせ、一体の取り付けボックスを構成するために用いられる。キャビネット内にスライド可能なハードディスクキャリアを配置し、ハードディスクキャリアに大量のハードディスクを載せ、クラウドのビッグデータ計算プロジェクトを協力して実行し、ハードディスクキャリアに載せられているハードディスクは、外部とデータのやり取りをするために、多くのワイヤを必要とする。通常、これらのワイヤはワイヤ整理フレームで収納されており、ハードディスクキャリアを押し引きすることでワイヤ整理フレームを折り畳んだり、展開したりすることができる。
【0026】
従来技術において、ワイヤ整理フレームは互いにヒンジ接続する複数のワイヤ整理アームを含み、ワイヤ整理アームの配列方式は、二種類に分けられ、一つ目は、ワイヤ整理フレームの積層方向はキャビネットの長手方向と一致し、キャビネットの長手方向の両端に位置するワイヤ整理アームはハードディスクキャリアとサーバのシャーシにそれぞれヒンジ接続されており、二つ目は、ワイヤ整理フレームの積層方向がキャビネットの厚さ方向と一致し、キャビネットの厚さ方向の両端にあるワイヤ整理アームがそれぞれハードディスクキャリアとサーバのシャーシにヒンジ接続されている。
【0027】
しかしながら、上記の一つ目の方式は、ワイヤ整理フレームが多くのハードディスクレイアウト空間を占め、ハードディスクキャリア内のハードディスク数が少なくなるという問題があり、上記の二つ目の方式は、ワイヤ整理フレームの展開中に、ワイヤ整理フレームが変形しやすく、ワイヤ整理フレームの展開や折り畳みに干渉する。
それによって、本出願は、サーバを提供し、そのうちのワイヤ整理フレームは、キャビネットの厚さ方向に折り畳むことができ、且つワイヤ整理フレームとキャビネットとの間に支持部材が設けられ、それによって、ワイヤ整理フレームの占有空間が比較的小さいことを保証する前提で、ワイヤ整理フレームの変形を防止し、ワイヤ整理フレームとキャビネットの衝突によるワイヤ整理フレームの運動への干渉を回避することができる。
【0028】
図1は、本出願の実施例によるサーバの斜視構造概略図である。図2aは、本出願の実施例によるサーバのワイヤ整理フレーム折り畳み状態での内部構造概略図である。図2bは、図2aにおけるAでの局所拡大構造概略図である。図3は、本出願の実施例によるサーバのワイヤ整理フレーム展開状態での内部構造概略図である。図4aは、本出願の実施例によるサーバにおけるワイヤ整理フレームの折り畳み状態での構造概略図である。図4bは、本出願の実施例によるサーバにおけるワイヤ整理フレームの展開状態での構造概略図である。
【0029】
図1から図4bに示すように、本出願の実施例は、サーバ10を提供し、キャビネット1と、ハードディスクキャリア2と、ワイヤ整理フレーム3とを含み、キャビネット1内にハードディスクキャリア2とワイヤ整理フレーム3を収容する収容空間が形成され、ハードディスクキャリア2は、ハードディスク組を載せるためのものであり、ハードディスクキャリア2は、ワイヤ整理フレーム3をキャビネット1の長手方向に展開したり、キャビネット1の厚さ方向に折り畳んだりし、ワイヤ整理フレーム3は、ワイヤ整理フレーム本体31と支持部材32とを含み、ワイヤ整理フレーム本体31は、順にヒンジ接続される複数のワイヤ整理アーム311を含み、且つ各隣接する二つのワイヤ整理アーム311の間の回転軸の軸線が互いに平行であり、複数のワイヤ整理アーム311は、ワイヤ整理フレーム本体31の先端と後端にそれぞれ位置する二つのヒンジアーム311aを含み、二つのヒンジアーム311aは、それぞれハードディスクキャリア2とキャビネット1に回転接続され、支持部材32は、ワイヤ整理アーム311とキャビネット1の底壁との間に支持し、ここで、隣接する二つのワイヤ整理アーム311の間の回転軸は、ピン、ボルトなどであってもよく、ここで、回転軸のタイプを制限しない。
【0030】
説明すべきこととして、ワイヤ整理フレーム3は折り畳まれた後にキャビネット1の厚さ方向での長さがハードディスクキャリア2のこの方向での長さより大きくなることを防止し、ワイヤ整理フレーム3を折り畳みにくくするために、いくつかの実施例では、ワイヤ整理フレーム3は折り畳まれた後にキャビネット1の厚さ方向での長さがハードディスクキャリア2のこの方向での長さ以下である。
【0031】
さらに、ハードディスクキャリア2によるワイヤ整理フレーム3のキャビネット1の長手方向への展開を確保するために、本実施例では、一つのヒンジアーム311aとハードディスクキャリア2との接続点及び別のヒンジアーム311aとキャビネット1との接続点は底板11の対角線にあり、それによって、ハードディスクキャリア2の押し引き方向を制限することができる。
【0032】
本実施例の具体的な実施の形態では、キャビネット1の底壁上に底板11があり、支持部材32は、ワイヤ整理アーム311と底板11との間に支持する。
【0033】
いくつかの実施例では、支持部材32とワイヤ整理アーム311との間は、取り外し可能な接続方式を採用してもよく、固定的な接続の接続方式を採用してもよく、ここで、支持部材32とワイヤ整理アーム311との間の接続方式を制限しない。
【0034】
本出願の実施例によるサーバ10では、ハードディスクキャリア2は、ワイヤ整理フレーム3をキャビネット1の長手方向に展開したり、キャビネット1の厚さ方向に折り畳んだりし、且つワイヤ整理フレーム3は、ワイヤ整理フレーム本体31と支持部材32とを含み、支持部材32は、ワイヤ整理アーム311とキャビネット1の底壁との間に支持し、それによって、ワイヤ整理フレーム3のキャビネット1内での占有空間を比較的小さくし、そして支持部材32がワイヤ整理アーム311を支持する役割を果たすことができ、ワイヤ整理フレーム3の展開中に、ケーブルの重力によってワイヤ整理フレーム本体31がキャビネット1の底壁に接近し、ワイヤ整理フレーム本体31が変形し、キャビネット1の底壁に衝突し、ワイヤ整理フレーム本体31の運動に干渉することを防止する。そのため、本出願の実施例によるサーバ10におけるワイヤ整理フレーム3の占有空間が小さく、変形しにくく、運動がスムーズである。
【0035】
また、さらに説明すべきこととして、ハードディスクキャリア2がワイヤ整理フレーム3をキャビネット1の厚さ方向に折り畳むことは、ハードディスクキャリア2がワイヤ整理フレーム3をキャビネット1の長手方向に折り畳むことに比べて、ハードディスクキャリア2の引き出しストロークを大きくすることができ、且つハードディスク空間を占有しない。
【0036】
説明すべきこととして、上記のハードディスクキャリア2は、ハードディスクゲージであってもよく、上記のワイヤ整理フレーム3は、アルミニウム又はステンレスなどの金属材質で製造してもよく、ここで、ハードディスクキャリア2の具体的な形式及びワイヤ整理フレーム3の具体的な製作材質を制限しない。
【0037】
ケーブルを収容するために、ワイヤ整理アーム311上にワイヤ収容溝3111があり、ワイヤ収容溝3111の延在方向は、その位置するワイヤ整理アーム311の延在方向と一致しており、ワイヤ収容溝3111は、ケーブルを収容するために用いられ、ここでのケーブルは、信号を伝送するケーブルであってもよい。
【0038】
いくつかの選択的な実施の形態では、隣接する二つのワイヤ整理アーム311のワイヤ収容溝3111の開口方向は逆であり、このように、ワイヤ整理フレーム3の展開又は折り畳み時に、各ワイヤ収容溝3111内のケーブルが互いに接触したり、押し付けたりしない。
【0039】
ケーブルを効果的に放熱と固定するために、いくつかの実施例では、ワイヤ収容溝3111の底壁上に間隔をあけて分布する第一のスルーホール31111が開設され、ワイヤ収容溝3111の側壁上に間隔をあけて分布する第二のスルーホール31112が開設され、第一のスルーホール31111の軸方向は、ワイヤ収容溝3111の底壁の厚さ方向と一致しており、第二のスルーホール31112の軸方向は、ワイヤ収容溝3111の側壁の厚さ方向と一致しており、第一のスルーホール31111と第二のスルーホール31112を開設することにより、ケーブルを放熱することができるだけでなく、圧延ストリップは、第一のスルーホール31111によってケーブルをワイヤ収容溝3111に固定することができる。
【0040】
具体的には、ケーブルの一端は、サーバボードに電気的に接続され、ケーブルの他端は、ハードディスク組に電気的に接続される。
【0041】
支持部材32によるワイヤ整理アーム311の支持力がケーブルに生じる重力を相殺するのに十分な力となるように、支持部材32の第一の端は、ワイヤ整理アーム311に向かって延在し、支持部材32の第二の端は、キャビネット1の底壁に延在し、このように、支持部材32によるワイヤ整理アーム311の支持力の方向は、ケーブルの重力方向と平行であり、ワイヤ整理アーム311がケーブルの重力作用により変形することを防止する。
【0042】
さらに説明すべきこととして、支持部材32の延在方向は、ハードディスクキャリア2の押し引き方向と垂直である。
【0043】
ワイヤ整理フレーム本体31の各箇所にかかる力が均一であることを保証するために、本実施例では、支持部材32の第一の端は、ワイヤ整理フレーム本体31の中部に接続され、支持部材32の第二の端は、キャビネット1の底壁に支持する。説明すべきこととして、ここでの「ワイヤ整理フレーム本体31の中部」は、ワイヤ整理フレーム本体31の幾何学的中心と理解することができる。
【0044】
図4aと図4bに示すように、複数のワイヤ整理アーム311は、二つのヒンジアーム311aの間に接続される接続アーム311bをさらに含み、支持部材32は、ヒンジアーム311aとキャビネット1の底壁との間に支持し、又は、接続アーム311bとキャビネット1の底壁との間に支持する。
【0045】
本実施例の具体的な実施の形態では、複数のワイヤ整理アーム311は、二つのヒンジアーム311aの間に接続される二つの接続アーム311bを含み、支持部材32は、接続アーム311bとキャビネット1の底壁との間に支持する。
【0046】
ワイヤ整理フレーム本体31が変形することをさらに防止するために、いくつかの選択的な実施の形態では、支持部材32は、複数であり、複数の支持部材32は、複数の第一の支持部材を含み、複数の第一の支持部材は、それぞれワイヤ整理フレーム本体31の中部両側に位置するワイヤ整理アーム311上に設置され、且つ第一の支持部材は、ワイヤ整理フレーム本体31の中部に対して対称に設置される。このように、ワイヤ整理フレーム本体31にかかる力が均一であることを保証する場合、複数の支持部材32によるワイヤ整理フレーム本体31の支持力がより大きくなり、さらにワイヤ整理フレーム本体31の変形を防止することができる。
【0047】
さらに、複数の支持部材32は、複数の第二の支持部材をさらに含み、第二の支持部材の第一の端は、ワイヤ整理アーム311の端部に接続される。このように、第一の支持部材と第二の支持部材との共同作用により、ワイヤ整理アーム311が支持部材32との複数の受力点を有することを保証することができ、ワイヤ整理アーム311にかかる力が均一な場合、ワイヤ整理アーム311の正常な展開と折り畳みを保証する。
【0048】
ワイヤ整理フレーム3の展開と折り畳み中に、いくつかの選択的な実施の形態では、支持部材32の第二の端は、スライドガイド部を有し、スライドガイド部は、底板11にスライド嵌合する。それによって、ワイヤ整理フレーム3の展開と折り畳み中によりスムーズになることを確保することができる。
【0049】
本実施例の具体的な実施の形態では、支持部材32は、ベースロッド部321とベースロッド部321の両端に取り外し可能に接続される第一の支持部322と、第二の支持部323とを含み、第一の支持部322は、ワイヤ整理アーム311に支持し、且つワイヤ整理アーム311に取り外し可能に接続され、第二の支持部323は、底板11に支持し、ここで、第一の支持部322とベースロッド部321との間、第一の支持部322とワイヤ整理アーム311との間及び第二の支持部323とベースロッド部321との間は、いずれもネジ接続の接続方式を採用して接続してもよく、ここで支持部材32の具体的な構造、支持部材32の内部構造の間の接続方式及び支持部材32とワイヤ整理アーム311との間の接続方式に対して具体的に限定しない。
【0050】
本出願の実施例では、ワイヤ整理フレーム本体31は、順にヒンジ接続される複数のワイヤ整理アーム311を含み、且つ複数のワイヤ整理アーム311はキャビネット1の厚さ方向に折り畳む可能であるため、各ワイヤ整理アーム311に対応する支持部材32がワイヤ整理アーム311を効果的に支持できるように、本実施例では、異なるワイヤ整理アーム311上に位置する支持部材32の延在長さは等しくなく、このように、各支持部材32が対応するワイヤ整理アーム311と底板11との間に支持し、ワイヤ整理フレーム本体31を効果的に支持し、ワイヤ整理フレーム本体31の変形を防止する。
【0051】
具体的には、ハードディスクキャリア2を引き出す時に、それに繋がるヒンジアーム311aを開け、さらに接続アーム311bと別のヒンジアーム311aを開け、ハードディスクキャリア2を駆動する時に、それに繋がるヒンジアーム311aを収縮させ、さらに接続アーム311bと別のヒンジアーム311aを収縮させ、ワイヤ整理フレーム3をキャビネット1の厚さ方向に折り畳み、説明すべきこととして、ワイヤ整理フレーム3の展開と折り畳み中に、支持部材32は、対応するワイヤ整理アーム311に伴って底板11との間で相対的にスライドする。
【0052】
本出願によるサーバは、キャビネットと、ハードディスクキャリアと、ワイヤ整理フレームとを含み、キャビネット内にハードディスクキャリアとワイヤ整理フレームを収容する収容空間が形成され、ハードディスクキャリアは、ワイヤ整理フレームをキャビネットの長手方向に展開したり、キャビネットの厚さ方向に折り畳んだりし、ワイヤ整理フレームは、ワイヤ整理フレーム本体と支持部材とを含み、ワイヤ整理フレーム本体は、順にヒンジ接続される複数のワイヤ整理アームを含み、且つ各隣接する二つのワイヤ整理アームの間の回転軸の軸線が互いに平行であり、複数のワイヤ整理アームは、ワイヤ整理フレーム本体の先端と後端にそれぞれ位置する二つのヒンジアームを含み、二つのヒンジアームは、それぞれハードディスクキャリアとキャビネットに回転接続され、支持部材は、ワイヤ整理アームとキャビネットの底壁との間に支持する。本出願によるサーバにおけるワイヤ整理フレームは、占有空間が小さいだけでなく、変形しにくい。
【0053】
最後に説明すべきこととして、以上の各実施例は、本出願の技術案を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではない。前述した各実施例を参照して本出願について詳細に説明したが、当業者であれば、依然として前述した各実施例に記載された技術案を修正し、又はそのうちの一部の又はすべての技術的特徴を同等に置き換えることができ、これらの修正又は置き換えは、該当する技術案の本質を本出願の各実施例の技術案の範囲から逸脱するものではないことを理解すべきである。
【符号の説明】
【0054】
10-サーバ、
1-キャビネット、
11-底板、
2-ハードディスクキャリア、
3-ワイヤ整理フレーム、
31-ワイヤ整理フレーム本体、
311-ワイヤ整理アーム、
311a-ヒンジアーム、
311b-接続アーム、
3111-ワイヤ収容溝、
31111-第一のスルーホール、
31112-第二のスルーホール、
32-支持部材、
321-ベースロッド部、
322-第一の支持部、
323-第二の支持部。
図1
図2a
図2b
図3
図4a
図4b