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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】撮像光学レンズ及びレンズアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20241022BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20241022BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2024110097
(22)【出願日】2024-07-09
【審査請求日】2024-07-09
(31)【優先権主張番号】202410419330.8
(32)【優先日】2024-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520357958
【氏名又は名称】ジョウシュウシ エーエーシー レイテック オプトロニクス カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100123559
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 俊和
(74)【代理人】
【識別番号】100177437
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 英子
(72)【発明者】
【氏名】司 ツォン芳
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲順▼▲達▼
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0397742(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2022-0091964(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2023/0367101(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2023/0400662(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2024/0019664(US,A1)
【文献】特開2021-184072(JP,A)
【文献】特開2021-9326(JP,A)
【文献】特開2021-9311(JP,A)
【文献】特開2020-106789(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学レンズであって、
前記撮像光学レンズは、合計7枚のレンズにより構成され、前記7枚のレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第4レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第5レンズの像側面は近軸において凹面であり、前記第6レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの1.0倍の視野での歪みをDIST1.0H、前記撮像光学レンズの0.8倍の視野での歪みをDIST0.8H、前記撮像光学レンズの0.6倍の視野での歪みをDIST0.6H、前記撮像光学レンズの0.5倍の視野での歪みをDIST0.5H、前記撮像光学レンズの0.3倍の視野での歪みをDIST0.3H、前記第1レンズと前記第2レンズと前記第3レンズと前記第4レンズと前記第5レンズとの合成焦点距離をf12345、前記第6レンズと前記第7レンズとの合成焦点距離をf67、前記第7レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR13、前記第7レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR14、前記第1レンズのアッベ数をv1、前記第3レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR6、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記撮像光学レンズの入射瞳径をENPD、前記撮像光学レンズの1.0倍の視野での画角をFOVとし、かつ、以下の関係式(1)~関係式(7)を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ。
0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.60 (1)
-0.13≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.50 (2)
0.25≦f12345/f67≦2.40 (3)
1.60≦R13/R14≦3.80 (4)
80.00≦v1≦82.00 (5)
4.00≦(R5+R6)/f≦9.00 (6)
0.05≦ENPD/FOV≦0.07 (7)
【請求項2】
以下の関係式(8)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.40 (8)
【請求項3】
以下の関係式(9)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-0.12≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.10 (9)
【請求項4】
以下の関係式(10)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.25≦f12345/f67≦2.10 (10)
【請求項5】
以下の関係式(11)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
2.00≦R13/R14≦3.20 (11)
【請求項6】
以下の関係式(12)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
5.00≦(R5+R6)/f≦7.80 (12)
【請求項7】
前記第3レンズの物体側面の最大光学半径をSD31、前記第3レンズの物体側面の最大光学半径における矢高をSAG31、前記第1レンズの物体側面の最大光学半径をSD11、前記第1レンズの物体側面の最大光学半径における矢高をSAG11、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第3レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR5とし、かつ、以下の関係式(13)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-6.60≦(SAG31/SD31*R5)/(SAG11/SD11*R1)≦-1.40(13)
【請求項8】
以下の関係式(14)を満たすことを特徴とする請求項7に記載の撮像光学レンズ。
-5.80≦(SAG31/SD31*R5)/(SAG11/SD11*R1)≦-1.70 (14)
【請求項9】
前記第1レンズの軸上厚みをd1、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記第7レンズの軸上厚みをd13とし、かつ、以下の関係式(15)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
1.45≦(d1+d3+d13)/d1≦2.25 (15)
【請求項10】
以下の関係式(16)を満たすことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
1.63≦(d1+d3+d13)/d1≦2.02 (16)
【請求項11】
前記第1レンズは、ガラス材質であることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【請求項12】
撮像光学レンズであって、
前記撮像光学レンズは、合計7枚のレンズにより構成され、前記7枚のレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第4レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第5レンズの像側面は近軸において凹面であり、前記第6レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの1.0倍の視野での歪みをDIST1.0H、前記撮像光学レンズの0.8倍の視野での歪みをDIST0.8H、前記撮像光学レンズの0.6倍の視野での歪みをDIST0.6H、前記撮像光学レンズの0.5倍の視野での歪みをDIST0.5H、前記撮像光学レンズの0.3倍の視野での歪みをDIST0.3H、前記第1レンズと前記第2レンズと前記第3レンズと前記第4レンズと前記第5レンズとの合成焦点距離をf12345、前記第6レンズと前記第7レンズとの合成焦点距離をf67、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR2、前記第2レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR4、前記第6レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR11、前記第6レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR12とし、且つ、以下の関係式(1)~関係式(3)及び関係式(17)~関係式(19)を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ。
0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.60 (1)
-0.13≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.50 (2)
0.25≦f12345/f67≦2.40 (3)
-2.50≦(R1+R2)/(R1-R2)≦-1.50 (17)
7.00≦(R3+R4)/(R3-R4)≦10.00 (18)
0.30≦R11/R12≦0.40 (19)
【請求項13】
以下の関係式(8)を満たすことを特徴とする請求項12に記載の撮像光学レンズ。
0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.40 (8)
【請求項14】
以下の関係式(9)を満たすことを特徴とする請求項12に記載の撮像光学レンズ。
-0.12≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.10 (9)
【請求項15】
以下の関係式(10)を満たすことを特徴とする請求項12に記載の撮像光学レンズ。
0.25≦f12345/f67≦2.10 (10)
【請求項16】
以下の関係式(20)を満たすことを特徴とする請求項12に記載の撮像光学レンズ。
-2.10≦(R1+R2)/(R1-R2)≦-1.90 (20)
【請求項17】
以下の関係式(21)を満たすことを特徴とする請求項12に記載の撮像光学レンズ。
7.80≦(R3+R4)/(R3-R4)≦9.20 (21)
【請求項18】
前記第1レンズから第7レンズまでの間の任意の隣接する2つのレンズ間の空気間隔の光軸上の長さの和をΣd、前記撮像光学レンズの光学全長をTTLとし、かつ、以下の関係式(22)を満たすことを特徴とする請求項12に記載の撮像光学レンズ。
0.25≦Σd/TTL≦0.37 (22)
【請求項19】
以下の関係式(23)という関係式を満たすことを特徴とする請求項18に記載の撮像光学レンズ。
0.28≦Σd/TTL≦0.33 (23)
【請求項20】
前記第1レンズは、ガラス材質であることを特徴とする請求項12に記載の撮像光学レンズ。
【請求項21】
レンズアセンブリであって、
前記レンズアセンブリは、請求項1~20のいずれか1項に記載の撮像光学レンズを含み、
前記レンズアセンブリは、前記第1レンズを収容する第1鏡筒と、前記第2レンズ~第7レンズを収容する第2鏡筒とを含むことを特徴とするレンズアセンブリ。
【請求項22】
前記第1鏡筒は、物体側に近接する第1天面を含み、前記第2鏡筒は、物体側に近接する第2天面を含み、前記第1レンズの物体側面は、物体側部分に向かって前記第1天面から突出し、前記第1天面と前記第1レンズの物体側面の中心との光軸に沿う距離をB1、前記第2天面と前記第1レンズの物体側面の中心との光軸に沿う距離をB2、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第1レンズの焦点距離をf1とし、かつ、以下の関係式(24)を満たすことを特徴とする請求項21に記載のレンズアセンブリ。
0.80≦(B1/B2)*(f1/R1)≦1.50 (24)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学レンズ分野に関し、特にスマートフォン、デジタルカメラなどの携帯端末装置と、モニタ、PCレンズ、車載レンズなどの撮像装置とに適用される撮像光学レンズ及びレンズアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なスマートデバイスの発展に伴い、小型化撮像光学レンズの需要がますます高まっており、且つ感光素子の画素サイズが縮小することに加えて、現在の電子製品は、機能性が高く且つ軽量・薄型・携帯便利な外形を発展傾向としているため、良好な結像品質を備えた小型化撮像光学レンズは、現在の市場において主流となっている。優れた結像品質を得るために、多枚式のレンズ構造を採用することが多い。また、技術の発展及びユーザの多様化のニーズの増加に伴い、感光素子の画素面積が縮小しつつあり且つ結像品質に対するシステムからの要求が高くなってきている場合には、7枚式のレンズ構造が徐々にレンズの設計に現れている。優れた光学特性を有し、加工性がよく且つ収差が十分に補正される広角撮像レンズ及びレンズアセンブリの需要が緊迫化している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記問題に鑑みて、本発明は、良好な光学性能を有するとともに、収差が小さく、高画質、加工の容易さ及び後期の画像歪みの調節に便利な設計要求を満たす撮像光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明の技術案は、撮像光学レンズを提供し、前記撮像光学レンズは、合計7枚のレンズにより構成され、前記7枚のレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第4レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第5レンズの像側面は近軸において凹面であり、前記第6レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの1.0倍の視野での歪みをDIST1.0H、0.8倍の視野での歪みをDIST0.8H、0.6倍の視野での歪みをDIST0.6H、0.5倍の視野での歪みをDIST0.5H、0.3倍の視野での歪みをDIST0.3H、前記第1レンズと前記第2レンズと前記第3レンズと前記第4レンズと前記第5レンズとの合成焦点距離をf12345、前記第6レンズと前記第7レンズとの合成焦点距離をf67、前記第7レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR13、前記第7レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR14、前記第1レンズのアッベ数をv1、前記第3レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR6、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記撮像光学レンズの入射瞳径をENPD、前記撮像光学レンズの1.0倍の視野での画角をFOVとし、且つ、以下の関係式(1)~関係式(7)を満たす。
0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.60 (1)
-0.13≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.50 (2)
0.25≦f12345/f67≦2.40 (3)
1.60≦R13/R14≦3.80 (4)
80.00≦v1≦82.00 (5)
4.00≦(R5+R6)/f≦9.00 (6)
0.05≦ENPD/FOV≦0.07 (7)
【0005】
好ましくは、以下の関係式(8)を満たす。
0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.40 (8)
【0006】
好ましくは、 以下の関係式(9)を満たす。
-0.12≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.10 (9)
【0007】
好ましくは、以下の関係式(10)を満たす。
0.25≦f12345/f67≦2.10 (10)
【0008】
好ましくは、以下の関係式(11)を満たす。
2.00≦R13/R14≦3.20 (11)
【0009】
好ましくは、以下の関係式(12)を満たす。
5.00≦(R5+R6)/f≦7.80 (12)
【0010】
好ましくは、前記第3レンズの物体側面の最大光学半径をSD31、前記第3レンズの物体側面の最大光学半径における矢高をSAG31、前記第1レンズの物体側面の最大光学半径をSD11、前記第1レンズの物体側面の最大光学半径における矢高をSAG11、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第3レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR5とし、且つ、以下の関係式(13)を満たす。
-6.60≦(SAG31/SD31*R5)/(SAG11/SD11*R1)≦-1.40(13)
【0011】
好ましくは、以下の関係式(14)を満たす。
-5.80≦(SAG31/SD31*R5)/(SAG11/SD11*R1)≦-1.70 (14)
【0012】
好ましくは、前記第1レンズの軸上厚みをd1、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記第7レンズの軸上厚みをd13とし、且つ、以下の関係式(15)を満たす。
1.45≦(d1+d3+d13)/d1≦2.25 (15)
【0013】
好ましくは、以下の関係式(16)を満たす。
1.63≦(d1+d3+d13)/d1≦2.02 (16)
【0014】
好ましくは、前記第1レンズは、ガラス材質である
【0015】
本発明の技術案は、撮像光学レンズをさらに提供し、前記撮像光学レンズは、合計7枚のレンズにより構成され、前記7枚のレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第4レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第5レンズの像側面は近軸において凹面であり、前記第6レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの1.0倍の視野での歪みをDIST1.0H、0.8倍の視野での歪みをDIST0.8H、0.6倍の視野での歪みをDIST0.6H、0.5倍の視野での歪みをDIST0.5H、0.3倍の視野での歪みをDIST0.3H、前記第1レンズと前記第2レンズと前記第3レンズと前記第4レンズと前記第5レンズとの合成焦点距離をf12345、前記第6レンズと前記第7レンズとの合成焦点距離をf67、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR2、前記第2レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR4、前記第6レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR11、前記第6レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR12とし、且つ、以下の関係式(1)~関係式(3)及び関係式(17)~関係式(19)を満たす。
0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.60 (1)
-0.13≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.50 (2)
0.25≦f12345/f67≦2.40 (3)
-2.50≦(R1+R2)/(R1-R2)≦-1.50 (17)
7.00≦(R3+R4)/(R3-R4)≦10.00 (18)
0.30≦R11/R12≦0.40 (19)
【0016】
好ましくは、以下の関係式(8)を満たす。
0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.40 (8)
【0017】
好ましくは、以下の関係式(9)を満たす。
-0.12≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.10 (9)
【0018】
好ましくは、以下の関係式(10)を満たす。
0.25≦f12345/f67≦2.10 (10)
【0019】
好ましくは、以下の関係式(20)を満たす。
-2.10≦(R1+R2)/(R1-R2)≦-1.90 (20)
【0020】
好ましくは、以下の関係式(21)を満たす。
7.80≦(R3+R4)/(R3-R4)≦9.20 (21)
【0021】
好ましくは、前記第1レンズから第7レンズまでの間の任意の隣接する2つのレンズ間の空気間隔の光軸上の長さの和をΣd、前記撮像光学レンズの光学全長をTTLとし、かつ、以下の関係式(22)を満たす。
0.25≦Σd/TTL≦0.37 (22)
【0022】
好ましくは、以下の関係式(23)という関係式を満たす。
0.28≦Σd/TTL≦0.33 (23)
【0023】
好ましくは、前記第1レンズは、ガラス材質である。
【0024】
本発明の技術案は、上記のような撮像光学レンズを含むレンズアセンブリをさらに提供し、具体的には、前記レンズアセンブリは、前記第1レンズを収容する第1鏡筒と、前記第2レンズ~第7レンズを収容する第2鏡筒とを含む。
【0025】
好ましくは、前記第1鏡筒は、物体側に近接する第1天面を含み、前記第2鏡筒は、物体側に近接する第2天面を含み、前記第1レンズの物体側面は、物体側部分に向かって前記第1天面から突出し、前記第1天面と前記第1レンズの物体側面の中心との光軸に沿う距離をB1、前記第2天面と前記第1レンズの物体側面の中心との光軸に沿う距離をB2、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第1レンズの焦点距離をf1とし、かつ、以下の関係式(24)を満たす。
0.80≦(B1/B2)*(f1/R1)≦1.50 (24)
【発明の効果】
【0026】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。
本発明に係る撮像光学レンズは、優れた光学特性を有し、かつ低収差、高画質、加工性がよく、後期の画像歪みの調節に便利であるという特性を有し、特に高画素用のCCD、CMOS等の撮像素子により構成された携帯電話の撮像レンズアセンブリとWEB撮像レンズ及び車載レンズに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図2図1に示す撮像光学レンズの軸上収差を示す模式図である。
図3図1に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
図4図1に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪みを示す模式図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図6図5に示す撮像光学レンズの軸上収差を示す模式図である。
図7図5に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
図8図5に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪みを示す模式図である。
図9】本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図10図9に示す撮像光学レンズの軸上収差を示す模式図である。
図11図9に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
図12図9に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪みを示す模式図である。
図13】本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図14図13に示す撮像光学レンズの軸上収差を示す模式図である。
図15図13に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
図16図13に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪みを示す模式図である。
図17】本発明に係るレンズアセンブリの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施形態の技術案をより明確に説明するために、以下に実施形態に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以上に説明する図面は、本発明のいくつかの実施形態だけであり、当業者にとって、創造的労働をしない前提で、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
本発明の目的、技術案及びメリットがより明瞭になるように、以下では、図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。ただし、本発明の各実施形態において本発明をより良好に理解するために多くの技術的詳細を述べることは、当業者に理解され得る。しかし、これらの技術的詳細及び以下の各実施形態に基づく種々の変更及び修正がなくても、本発明の保護しようとする技術案を実現できる。
【0029】
図1~16に示すように、本発明の技術案は、撮像光学レンズ10、20、30、40を提供する。図1、5、9、13は、本発明に係る撮像光学レンズ10、20、30、40を示し、当該撮像光学レンズ10、20、30、40は、合計で7つのレンズを備える。具体的には、撮像光学レンズには、物体側から像側へ順に、絞りS1、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7である。第7レンズL7と像面Siとの間に光学フィルタ(filter)GFなどの光学素子が設けられてもよい。
【0030】
図17に示すように、本発明の技術案は、鏡筒110と、鏡筒110内に収容されるいずれか1つの上記撮像光学レンズとを含むレンズアセンブリ100をさらに提供し、鏡筒110は、第1鏡筒101と第2鏡筒102とを含み、前記第1鏡筒101と前記第2鏡筒102とは、一体成形されてもよく、別体成形されてもよい。具体的には、第1鏡筒101は前記第1レンズL1を収容し、第2鏡筒102は前記第2レンズL2~第7レンズL7を収容する。前記第1鏡筒101は、物体側に近接する第1天面1011を含み、前記第2鏡筒102は、物体側に近接する第2天面1021を含み、前記第1レンズL1の物体側面は、物体側部分に向かって前記第1天面1011から突出し、前記第1天面1011と前記第1レンズL1の物体側面の中心L1Xとの光軸Xに沿った距離をB1、前記第2天面1021と前記第1レンズL1の物体側面の中心L1Xとの光軸Xに沿った距離をB2、前記第1レンズL1の物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第1レンズL1の焦点距離をf1としたときに、0.80≦(B1/B2)*(f1/R1)≦1.50という関係式を満たす。
【0031】
第1レンズL1はガラス材質であり、第2レンズL2はプラスチック材質であり、第3レンズL3はプラスチック材質であり、第4レンズL4はプラスチック材質であり、第5レンズL5はプラスチック材質であり、第6レンズL6はプラスチック材質であり、第7レンズL7はプラスチック材質である。ガラスと樹脂レンズを組み合わせることにより、色収差を減少させ、光学撮像レンズの性能を向上させる役割を果たす。各レンズは他の材質であってもよい。
【0032】
第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6及び第7レンズL7の物体側面及び像側面は、いずれも非球面である。
【0033】
第1レンズL1は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第1レンズL1は、正の屈折力を有する。第1レンズL1の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0034】
第2レンズL2は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第2レンズL2は、負の屈折力を有する。第2レンズL2の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0035】
第3レンズL3は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、第3レンズL3は、負の屈折力を有する。第3レンズL3の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0036】
第4レンズL4は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、第4レンズL4は、正の屈折力を有する。第4レンズL4の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0037】
第5レンズL5は、物体側面が近軸において凸面又は凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、第5レンズL5は、負の屈折力を有する。第5レンズL5の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0038】
第6レンズL6は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第6レンズL6は、正の屈折力を有する。第6レンズL6の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0039】
第7レンズL7は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第7レンズL7は、負の屈折力を有する。第7レンズL7の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0040】
前記撮像光学レンズの0.8倍の視野での歪みをDIST0.8H、0.5倍の視野での歪みをDIST0.5H、0.3倍の視野での歪みをDIST0.3Hとして定義すると、0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.60という関係式を満たす。関係式の範囲内で、歪み曲線の最適化に有利であり、後期画像処理において、歪み補正式にマッチングしやすく、歪み補正効果を向上させ、画像の歪みを低減し、ここで、歪み=(実像高-理想像高)/理想像高*100%。好ましくは、0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.40である。
【0041】
前記撮像光学レンズの1.0倍の視野での歪みをDIST1.0H、0.8倍の視野での歪みをDIST0.8H、0.6倍の視野での歪みをDIST0.6Hとして定義すると、-0.13≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.50という関係式を満たす。関係式の範囲内で、歪み曲線の最適化に有利であり、後期画像処理において、歪み補正式にマッチングしやすく、歪み補正効果を向上させ、画像の歪みを低減する。好ましくは、-0.12≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.10である。
【0042】
前記第1レンズと前記第2レンズと前記第3レンズと前記第4レンズと前記第5レンズとの合成焦点距離をf12345、前記第6レンズと前記第7レンズとの合成焦点距離をf67として定義すると、0.25≦f12345/f67≦2.40という関係式を満たす。関係式の範囲内に、第6レンズ及び第7レンズの合成焦点距離と第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、第4レンズ及び第5レンズとの合成焦点距離の比例関係を適切に設定することにより、各レンズの屈折力の空間上の合理的な分布に有利であり、光学システムの収差を低減する。好ましくは、0.25≦f12345/f67≦2.10である。
【0043】
前記第7レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR13、前記第7レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR14として定義すると、1.60≦R13/R14≦3.80という関係式を満たす。第7レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径と第7レンズの像側面の近軸における中心曲率半径との比をこの範囲に制御することにより、第7レンズの加工性を確保し、システムの収差を低減し、画質を高めることができる。好ましくは、2.00≦R13/R14≦3.20である。
【0044】
前記第1レンズのアッベ数をv1として定義すると、80.00≦v1≦82.00という関係式を満たす。第1レンズのアッベ数をこの範囲内に制御することにより、システム全体の色収差を制御する目的を実現することができる。このような低屈折率、高アッベ数の材料を設計に適用すると、材料の特性を利用して撮像レンズのより優れた性能を実現することができ、それにより市場の需要をよりよく満たすことができる。
【0045】
前記第3レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR6、前記撮像光学レンズの焦点距離をfとして定義すると、4.00≦(R5+R6)/f≦9.00という関係式を満たす。第3レンズの物体側面と像側面の中心曲率半径との和と撮像光学レンズの有効焦点距離との比を適切に配置することにより、光学結像レンズが十分に小さい倍率色収差を有するようにし、光学結像レンズが撮影時にパープルフリンジ、イエローボーダなどの現象が発生しにくいことを確保することができる。好ましくは、5.00≦(R5+R6)/f≦7.80である。
【0046】
前記撮像光学レンズの入射瞳径をENPD、前記撮像光学レンズの1.0倍の視野での画角をFOVとして定義すると、0.05≦ENPD/FOV≦0.07という関係式を満たす。ENPDとFOVの比を合理的な範囲内に制限することにより、小型FNOレンズを実現し、入射光量を増大させるとともに広角化の需要を満たすことができる。
【0047】
前記第3レンズの物体側面の最大光学半径をSD31、前記第3レンズの物体側面の最大光学半径における矢高をSAG31、前記第1レンズの物体側面の最大光学半径をSD11、前記第1レンズの物体側面の最大光学半径における矢高をSAG11、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第3レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR5として定義すると、-6.60≦(SAG31/SD31*R5)/(SAG11/SD11*R1)≦-1.40という関係式を満たす。関係式の範囲内で、第1レンズの物体側面と第3レンズの物体側面とは、いずれも緩やかな表面形状を有し、撮像光学レンズの組立て感度を低下させる。好ましくは、-5.80≦(SAG31/SD31*R5)/(SAG11/SD11*R1)≦-1.70である。ここで、最大光学半径とは、MIC視野光線がレンズ表面において到達する最大半径を指し、矢高とは、表面上の点から光軸上の表面中心点までの光軸方向に沿った距離を指し、中心点の右側が正であり、中心点の左側が負である。
【0048】
前記第1レンズの軸上厚みをd1、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記第7レンズの軸上厚みをd13として定義すると、1.45≦(d1+d3+d13)/d1≦2.25という関係式を満たす。第1レンズ、第2レンズ及び第7レンズの軸上厚みを合理的に制御することにより、極薄化の実現に有利である。好ましくは、1.63≦(d1+d3+d13)/d1≦2.02である。
【0049】
前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR2として定義すると、-2.50≦(R1+R2)/(R1-R2)≦-1.50という関係式を満たす。第1レンズの形状を合理的に制御することにより、第1レンズの表面精度と屈折力を調整することができ、より大きな画角の光線を受け取るのに寄与する。好ましくは、-2.10≦(R1+R2)/(R1-R2)≦-1.90である。
【0050】
前記第2レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR4として定義すると、7.00≦(R3+R4)/(R3-R4)≦10.00という関係式を満たす。それにより第2レンズの形状の加工可能性を確保でき、移動撮像モジュールが第2レンズで発生する収差を効果的に制御できる。好ましくは、7.80≦(R3+R4)/(R3-R4)≦9.20である。
【0051】
前記第1レンズから第7レンズまでの間の任意の隣接する2つのレンズ間の空気間隔の光軸上の長さの和をΣd、前記撮像光学レンズの光学全長をTTLとしたときに、0.25≦Σd/TTL≦0.37という関係式を満たす。関係式の範囲内で、各隣接する2つのレンズの間の光軸上の空気間隔の和と光学全長との比を合理的に制御することにより、極薄化を実現することができる。好ましくは、0.28≦Σd/TTL≦0.33である。
【0052】
従来技術に比べて、本発明に係る撮像光学レンズは、0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.60、-0.13≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.50、0.25≦f12345/f67≦2.40、1.60≦R13/R14≦3.80、80.00≦v1≦82.00、4.00≦(R5+R6)/f≦9.00、0.05≦ENPD/FOV≦0.07という関係式を配置することにより、歪み曲線を最適化することができ、後期画像処理において、歪み補正式にマッチングしやすく、歪み補正効果を向上させ、画像歪みを低減させることに有利であり、各レンズの屈折力の空間上の合理的な分布に有利であり、光学システムの収差を低減させ、第7レンズの加工性を確保し、システムの収差を低減させ、画質を向上させることができる。また、システムの全体的な色収差を制御し、材料の特性を利用して撮像レンズのより優れた性能を実現することができ、光学結像レンズが十分に小さい倍率色収差を有するようにし、光学結像レンズが撮影時にパープルフリンジ、イエローボーダなどの現象が発生しにくいことを確保することができる。小型FNOレンズを実現し、入射光量を増大させるとともに広角化の需要を満たすことができる。
【0053】
また、従来技術に比べて、本発明は、0.40≦(DIST0.8H-DIST0.5H)/(DIST0.5H-DIST0.3H)≦1.60、-0.13≦(DIST1.0H-DIST0.8H)/(DIST0.8H-DIST0.6H)≦2.50、0.25≦f12345/f67≦2.40、-2.50≦(R1+R2)/(R1-R2)≦-1.50、7.00≦(R3+R4)/(R3-R4)≦10.00、0.30≦R11/R12≦0.40という関係式を配置することにより、歪み曲線を最適化することができ、後期画像処理において、歪み補正式にマッチングしやすく、歪み補正効果を向上させ、画像歪みを低減させることに有利であり、各レンズの屈折力の空間上の合理的な分布に有利であり、光学システムの収差を低減させ、第7レンズの加工性を確保し、システムの収差を低減させ、画質を向上させることができる。また、より大きな画角の光線を受け取ることにも有利である。第2レンズの形状の加工性を確保することができ、移動撮像モジュールが第2レンズで発生する収差を効果的に制御でき、第6レンズの表面精度は、第5レンズと合わせて軸外収差を補正することができ、同時に像側端に迷光の発生を回避することができ、これにより結像面の照度及び結像品質を改善することができる。
【0054】
以下では、実施例を用いて本発明の撮像光学レンズを説明する。各実施例に記載された符号は、以下に示す通りである。焦点距離、軸上距離、中心曲率半径、軸上厚みの単位は、mmである。
【0055】
TTLは、光学全長(第1レンズL1の物体側面から像面Siまでの軸上距離)であり、単位がmmである。
【0056】
絞り値FNOは、撮像光学レンズの有効焦点距離と入射瞳径との比である。
【0057】
以下、本発明の技術案を4つの実施形態で具体的に説明する。
【0058】
(第1実施形態)
表1、表2は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10の設計データを示す。
【0059】
【表1】
【0060】
ここで、各符号の意味は、以下の通りである。
S1:絞り
R:光学面中心における曲率半径
R1:第1レンズL1の物体側面の近軸における中心曲率半径
R2:第1レンズL1の像側面の近軸における中心曲率半径
R3:第2レンズL2の物体側面の近軸における中心曲率半径
R4:第2レンズL2の像側面の近軸における中心曲率半径
R5:第3レンズL3の物体側面の近軸における中心曲率半径
R6:第3レンズL3の像側面の近軸における中心曲率半径
R7:第4レンズL4の物体側面の近軸における中心曲率半径
R8:第4レンズL4の像側面の近軸における中心曲率半径
R9:第5レンズL5の物体側面の近軸における中心曲率半径
R10:第5レンズL5の像側面の近軸における中心曲率半径
R11:第6レンズL6の物体側面の近軸における中心曲率半径
R12:第6レンズL6の像側面の近軸における中心曲率半径
R13:第7レンズL7の物体側面の近軸における中心曲率半径
R14:第7レンズL7の像側面の近軸における中心曲率半径
R15:光学フィルタGFの物体側面の近軸における中心曲率半径
R16:光学フィルタGFの像側面の近軸における中心曲率半径
d:レンズの軸上厚み、レンズ間の軸上距離
d0:絞りS1から第1レンズL1の物体側面までの軸上距離
d1:第1レンズL1の軸上厚み
d2:第1レンズL1の像側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離
d3:第2レンズL2の軸上厚み
d4:第2レンズL2の像側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5:第3レンズL3の軸上厚み
d6:第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7:第4レンズL4の軸上厚み
d8:第4レンズL4の像側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離
d9:第5レンズL5の軸上厚み
d10:第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離
d11:第6レンズL6の軸上厚み
d12:第6レンズL6の像側面から第7レンズL7の物体側面までの軸上距離
d13:第7レンズL7の軸上厚み
d14:第7レンズL7の像側面から光学フィルタGFの物体側面までの軸上距離
d15:光学フィルタGFの軸上厚み
d16:光学フィルタGFの像側面から像面Siまでの軸上距離
nd:d線の屈折率(d線は波長550nmの緑色光である)
nd1:第1レンズL1のd線の屈折率
nd2:第2レンズL2のd線の屈折率
nd3:第3レンズL3のd線の屈折率
nd4:第4レンズL4のd線の屈折率
nd5:第5レンズL5のd線の屈折率
nd6:第6レンズL6のd線の屈折率
nd7:第7レンズL7のd線の屈折率
ndg:光学フィルタGFのd線の屈折率
vd:アッベ数
v1:第1レンズL1のアッベ数
v2:第2レンズL2のアッベ数
v3:第3レンズL3のアッベ数
v4:第4レンズL4のアッベ数
v5:第5レンズL5のアッベ数
v6:第6レンズL6のアッベ数
v7:第7レンズL7のアッベ数
vg:光学フィルタGFのアッベ数
【0061】
表2は、本発明に係る第1実施形態の撮像光学レンズ10における各レンズの非球面データを示す。
【0062】
【表2】
【0063】
各レンズ面の非球面は、便宜上、下記式(1)で表される非球面を使用している。しかしながら、本発明は、特にこの式(1)の非球面多項式に限定されるものではない。
【0064】
【数25】
【0065】
ここで、kは円錐係数であり、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16、A18、A20、A22、A24、A26、A28、A30は、非球面係数であり、cは、光学面中心における曲率であり、rは、非球面曲線上の点と光軸との垂直距離であり、zは、非球面深さ(非球面における光軸からの距離がrである点と、非球面の光軸上の頂点に接する接平面との両者間の垂直距離)である。
【0066】
図2図3は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の軸上収差及び倍率色収差を示す模式図である。図4は、波長555nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の像面湾曲及び歪みを示す模式図であり、図4の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0067】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ10の入射瞳径ENPDは、5.136mmであり、全視野(1.0倍の視野)の像高IHは、8.000mmであり、全視野(1.0倍の視野)の対角線方向の画角FOVは、85.58°であり、MIC視野の像高IHは、8.250mmであり、MIC視野の対角線方向の画角FOVは、87.71°である。前記撮像光学レンズ10は、収差が少なく、高画質、加工の容易さ及び後期の画像歪みの調節に便利な設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、かつ優れた光学特性を有する。
【0068】
理解できるように、1.0倍の視野での像高とは、センサ有効画素領域の対角線長さの半分を指し、MIC視野の像高とは、1.0倍の視野での像高よりも外側に広がる、組立てずれを防止するための視野高さを指し、1.0倍の視野での対角線方向のFOVとは、センサ有効画素領域に対応する画角を指し、MIC視野の対角線方向のFOVとは、MIC視野の像高に対応する画角を指す。
【0069】
(第2実施形態)
第2実施形態の記号の意味は、第1実施形態と同様である。
【0070】
図5に示すのは、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20である。
【0071】
表3、表4は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の設計データを示す。
【0072】
【表3】
【0073】
表4は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における各レンズの非球面データを示す。
【0074】
【表4】
【0075】
図6図7は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の軸上収差及び倍率色収差を示す模式図である。図8は、波長555nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の像面湾曲及び歪みを示す模式図である。図8の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0076】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ20の入射瞳径ENPDは、5.077mmであり、全視野(1.0倍の視野)の像高IHは、8.000mmであり、全視野(1.0倍の視野)の対角線方向の画角FOVは、83.00°であり、MIC視野の像高IHは、8.290mmであり、MIC視野の対角線方向の画角FOVは、84.97°であり、前記撮像光学レンズ20は、収差が小さく、高画質、加工の容易さ及び後期の画像歪みの調節に便利な設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、かつ優れた光学特性を有する。
【0077】
(第3実施形態)
第3実施形態の記号の意味は、第1実施形態と同様である。
【0078】
図9に示すのは、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30である。
【0079】
表5、表6は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30の設計データを示す。
【0080】
【表5】
【0081】
表6は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30における各レンズの非球面データを示す。
【0082】
【表6】
【0083】
図10図11は、それぞれ波長655nm、610nm、555nm、510nm、470nm及び435nmの光が第3実施形態に係る撮像光学レンズ30を通った後の軸上収差及び倍率色収差を示す模式図である。図12は、波長555nmの光が第3実施形態の撮像光学レンズ30を通った後の像面湾曲及び歪みを示す模式図である。図12の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0084】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ30の入射瞳径ENPDは、5.140mmであり、全視野(1.0倍の視野)の像高IHは、8.000mmであり、全視野(1.0倍の視野)の対角線方向の画角FOVは、85.10°であり、MIC視野の像高IHは、8.290mmであり、MIC視野の対角線方向の画角FOVは、87.14°であり、前記撮像光学レンズ30は、収差が小さく、高画質、加工の容易さ及び後期の画像歪みの調節に便利な設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、かつ優れた光学特性を有する。
【0085】
(第4実施形態)
第4実施形態の記号の意味は、第1実施形態と同様である。
【0086】
図13に示すのは、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40を示す。
【0087】
表7、表8は、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40の設計データを示す。
【0088】
【表7】
【0089】
表8は、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40における各レンズの非球面データを示す。
【0090】
【表8】
【0091】
図14図15は、それぞれ波長655nm、610nm、555nm、510nm、470nm及び435nmの光が第4実施形態に係る撮像光学レンズ40を通った後の軸上収差及び倍率色収差を示す模式図である。図16は、波長555nmの光が第4実施形態に係る撮像光学レンズ40を通った後の像面湾曲及び歪みを示す模式図である。図16の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0092】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ40の入射瞳径ENPDは、5.069mmであり、全視野(1.0倍の視野)の像高IHは、8.000mmであり、全視野(1.0倍の視野)の対角線方向の画角FOVは、85.79°であり、MIC視野の像高IHは、8.290mmであり、MIC視野の対角線方向の画角FOVは、87.91°であり、前記撮像光学レンズ40は、収差が小さく、高画質、加工の容易さ及び後期の画像歪みの調節に便利な設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、かつ優れた光学特性を有する。
【0093】
【表9】
【0094】
当業者であれば分かるように、上記各実施形態が本発明を実現するための具体的な実施形態であり、実際の応用において、本発明の要旨と範囲から逸脱しない限り、形式及び詳細に対する各種の変更は可能である。
【要約】      (修正有)
【課題】撮像光学レンズ及びレンズアセンブリを提供する。
【解決手段】撮像光学レンズは、合計7枚のレンズにより構成され、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、負の屈折力を有する第7レンズであり、撮像光学レンズの各倍率毎の視野での歪み、各レンズの焦点距離、光学定数、曲率半径、撮像光学レンズの入射瞳径、1.0倍視野での画角等が所定の関係式を満たす。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17