(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】レンズ駆動装置、カメラモジュールおよびカメラ搭載装置
(51)【国際特許分類】
G02B 7/04 20210101AFI20241023BHJP
G02B 7/02 20210101ALI20241023BHJP
G03B 5/00 20210101ALI20241023BHJP
G03B 17/17 20210101ALI20241023BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20241023BHJP
【FI】
G02B7/04 E
G02B7/02 Z
G02B7/04 D
G03B5/00 J
G03B17/17
G03B30/00
(21)【出願番号】P 2022540071
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(86)【国際出願番号】 JP2021023919
(87)【国際公開番号】W WO2022024606
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2024-02-27
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大坂 智彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 俊
【審査官】門田 宏
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-522506(JP,A)
【文献】特開2016-090616(JP,A)
【文献】特開2019-126160(JP,A)
【文献】特開2016-226175(JP,A)
【文献】特開2016-131240(JP,A)
【文献】特開2012-220847(JP,A)
【文献】特開平10-301010(JP,A)
【文献】特開平07-333479(JP,A)
【文献】特表2008-539450(JP,A)
【文献】国際公開第2018/105267(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02-7/08
G03B 5/00
G03B 17/17
G03B 30/00
H04N 23/50-23/51
H04N 23/57
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズを保持可能な可動部と、
前記可動部を光軸の方向に駆動するレンズ駆動部と、
前記光軸の方向に延び、前記レンズ駆動部を支持する軸部と、
前記可動部、前記レンズ駆動部および前記軸部を収容する筐体と、
を備え、
前記レンズ駆動部は、
前記可動部を支持する支持部と、前記軸部に支持される被支持部とを一体的に有する駆動ホルダと、
前記駆動ホルダを移動させるための駆動力を発生させる超音波モータと、
を有
し、
前記可動部は、前記筐体の底壁部に沿って前記光軸の方向に移動し、
前記支持部は、前記可動部と前記底壁部との間に位置しており、板状の金属部材で構成されており、
前記被支持部は、樹脂製部材で構成され、前記支持部における、前記光軸の両側の端部の少なくとも一方に設けられ、
前記支持部と前記被支持部とは、インサート成形により一体に構成されている、
レンズ駆動装置。
【請求項2】
レンズを保持可能な可動部と、
前記可動部を光軸の方向に駆動するレンズ駆動部と、
前記光軸の方向に延び、前記レンズ駆動部を支持する軸部と、
前記可動部、前記レンズ駆動部および前記軸部を収容する筐体と、
を備え、
前記レンズ駆動部は、
前記可動部を支持する支持部と、前記軸部に支持される被支持部とを一体的に有する駆動ホルダと、
前記駆動ホルダを移動させるための駆動力を発生させる超音波モータと、
を有し、
前記可動部は、前記筐体の底壁部に沿って前記光軸の方向に移動し、
前記支持部は、前記可動部と前記底壁部との間に位置しており、板状の金属部材で構成されており、
前記被支持部は、前記被支持部の底面を構成する部分に、前記可動部の位置検出用のマグネット部を有し、
前記マグネット部は、前記支持部における前記可動部と前記底壁部との間に位置する部分に対して前記底壁部とは反対側に位置する、
レンズ駆動装置。
【請求項3】
前記被支持部は、前記支持部よりも外側に位置し、
前記超音波モータは、前記被支持部よりも外側に位置する、
請求項1
または請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記支持部の前記被支持部にインサートされた部分は、前記被支持部の形状に沿った形状となっている、
請求項
1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記可動部は、第1の可動レンズおよび第2の可動レンズをそれぞれ保持可能な第1の可動部および第2の可動部を有し、
前記レンズ駆動部は、前記第1の可動部および前記第2の可動部を前記光軸の方向に駆動する第1のレンズ駆動部および第2のレンズ駆動部を有し、
前記第1のレンズ駆動部は、第1の駆動ホルダおよび第1の超音波モータを有し、
前記第2のレンズ駆動部は、第2の駆動ホルダおよび第2の超音波モータを有し、
前記第1の超音波モータおよび前記第2の超音波モータは、前記光軸に対して互いに反対側に配置され、前記第1の可動部および前記第2の可動部のそれぞれを独立して前記光軸の方向に駆動する、
請求項1
または請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
請求項1
または請求項2に記載のレンズ駆動装置と、
前記可動部に保持される前記レンズを含むレンズ部と、
前記レンズ部により結像された被写体像を撮像する撮像部と、
を備え、
前記レンズを前記光軸の方向に駆動する、
カメラモジュール。
【請求項7】
情報機器または輸送機器であるカメラ搭載装置であって、
請求項
6に記載のカメラモジュールと、
前記カメラモジュールで得られた画像情報を処理する撮像制御部と、
を備えるカメラ搭載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ駆動装置、カメラモジュールおよびカメラ搭載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォン等の薄型のカメラ搭載装置に搭載されたカメラモジュールが知られている。このようなカメラモジュールは、被写体像の拡大または縮小を行うズーム機能を有するレンズ駆動装置を備えたものが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、被写体からの光が入射される固定レンズと、固定レンズにより屈曲した光が入射される2つの可動レンズと、2つの可動レンズを光軸の方向に移動させるレンズ駆動部とを備えた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えばカメラ搭載装置の小型化の観点から、超音波モータを駆動部として用いることが考えられる。超音波モータを駆動部として用いる場合、例えば可動レンズを保持する可動部と、超音波モータの駆動力を可動部に伝達する駆動ホルダと、を別々に設ける構成が考えられる。
【0006】
これらは例えば、駆動ホルダ用のガイド軸と、可動部用のガイド軸とを2本設け、駆動ホルダと可動部とを接続部材(駆動ホルダと可動部との位置ずれを吸収するためのばね部材等)で接続して、可動部に駆動ホルダを介して駆動力を伝達して可動レンズを移動させる。
【0007】
また、可動部の位置を管理するため、駆動ホルダには、例えば位置検出用のマグネット部を設けられ、駆動ホルダの位置を検出することで可動部の位置が検出される。
【0008】
しかしながら、上記のように駆動ホルダと可動部とが別々に移動する構成であると、駆動ホルダから可動部への駆動力の応答遅れや、可動部の傾きが発生するおそれがある。また、駆動ホルダの位置を検出することで可動部の位置を検出する構成であると、可動部の位置を直接検出するものではないので、可動部の位置を精度良く管理できないおそれがある。
【0009】
本発明の目的は、可動部への駆動力の応答遅れ、可動部の傾きを抑制し、かつ、可動部の位置を精度良く管理することが可能なレンズ駆動装置、カメラモジュールおよびカメラ搭載装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るレンズ駆動装置は、
レンズを保持可能な可動部と、
前記可動部を光軸の方向に駆動するレンズ駆動部と、
前記光軸の方向に延び、前記レンズ駆動部を支持する軸部と、
前記可動部、前記レンズ駆動部および前記軸部を収容する筐体と、
を備え、
前記レンズ駆動部は、
前記可動部を支持する支持部と、前記軸部に支持される被支持部とを一体的に有する駆動ホルダと、
前記駆動ホルダを移動させるための駆動力を発生させる超音波モータと、
を有し、
前記可動部は、前記筐体の底壁部に沿って前記光軸の方向に移動し、
前記支持部は、前記可動部と前記底壁部との間に位置しており、板状の金属部材で構成されており、
前記被支持部は、樹脂製部材で構成され、前記支持部における、前記光軸の両側の端部の少なくとも一方に設けられ、
前記支持部と前記被支持部とは、インサート成形により一体に構成されている。
【0011】
本発明に係るカメラモジュールは、
上記のレンズ駆動装置と、
前記可動部に保持される前記レンズを含むレンズ部と、
前記レンズ部により結像された被写体像を撮像する撮像部と、
を備え、
前記レンズを前記光軸の方向に駆動する。
【0012】
本発明に係るカメラ搭載装置は、
情報機器または輸送機器であるカメラ搭載装置であって、
上記のカメラモジュールと、
前記カメラモジュールで得られた画像情報を処理する撮像制御部と、
を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、可動部への駆動力の応答遅れ、可動部の傾きを抑制し、かつ、可動部の位置を精度良く管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態に係るカメラモジュールを簡易的に示す図である。
【
図2】本実施の形態に係るカメラモジュールを側面視した構成を簡易的に示す図である。
【
図3】カメラモジュールの筐体部分を示す斜視図である。
【
図4】カメラモジュールの筐体部分における底壁部側の斜視図である。
【
図6】筐体における側壁部と底壁部との分解斜視図である。
【
図10】介在部と超音波モータとの配置関係を示す図である。
【
図13】共振部と介在部との接触部分の拡大図である。
【
図14A】駆動ホルダをY方向の-側から見た図である。
【
図15A】マグネットと位置検出部との位置関係を説明するための図である。
【
図15B】マグネットと位置検出部との位置関係を説明するための図である。
【
図15C】マグネットと位置検出部との位置関係を説明するための図である。
【
図16A】カメラモジュールを搭載したスマートフォンを示す図である。
【
図16B】カメラモジュールを搭載したスマートフォンを示す図である。
【
図17A】カメラモジュールを搭載した自動車を示す図である。
【
図17B】カメラモジュールを搭載した自動車を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るカメラモジュール1を簡易的に示す図である。
図2は、本実施の形態に係るカメラモジュール1を側面視した構成を簡易的に示す図である。
【0016】
カメラモジュール1は、例えばスマートフォンM(
図16A、
図16B参照)、携帯電話機、デジタルカメラ、ノート型パソコン、タブレット端末、携帯型ゲーム機、車載カメラなどの薄型のカメラ搭載装置に搭載される。
【0017】
本実施の形態のカメラモジュール1の構造を説明するにあたり、直交座標系(X,Y,Z)を使用する。後述する図においても共通の直交座標系(X,Y,Z)で示している。カメラモジュール1は、カメラ搭載装置で実際に撮影が行われる場合に、例えばX方向が左右方向、Y方向が上下方向、Z方向が前後方向となるように搭載される。被写体からの光は、Z方向-側(マイナス側)から入射し、屈曲してY方向+側(プラス側)へと導光される。カメラモジュール1のZ方向の厚さを薄くすることにより、カメラ搭載装置の薄型化を図ることができる。
【0018】
図1に示すように、カメラモジュール1は、筐体10と、反射駆動部20と、レンズ部30と、撮像部40と、軸部50(
図3参照)と、レンズ駆動部60(
図3参照)と、位置検出部70(
図7参照)と、駆動制御部100とを備える。
【0019】
駆動制御部100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。CPUは、ROMから処理内容に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働してレンズ駆動部60を集中制御する。これにより、駆動制御部100は、筐体10に収容されるレンズ部30の後述する第2レンズユニット32および第3レンズユニット33をY方向(光軸の方向)に駆動する。その結果、カメラモジュール1は、無段階光学ズームおよびオートフォーカスを行う。筐体10、軸部50、レンズ駆動部60、位置検出部70および駆動制御部100は、本発明の「レンズ駆動装置」に対応する。
【0020】
また、
図2に示すように、カメラモジュール1では、入射光L1が反射駆動部20を介して筐体10に入射される。反射駆動部20は、反射筐体21、ミラー22および反射駆動制御部23を有する。
図1および
図2に示す例では、反射筐体21は、筐体10のY方向の-側の端部と隣接して配置されている。ミラー22は、反射筐体21内に設けられ、入射光L1を反射光L2として筐体10に向けて反射する。反射駆動制御部23は、CPU、ROM、RAM等を備えており、ミラー22の向きを制御する。
【0021】
また、本実施の形態に係るミラー22は、X方向およびY方向に延びる2つの回転軸(不図示)を有している。反射駆動部20では、反射駆動制御部23の制御の下、当該回転軸を中心にミラー22が回転する。これにより、カメラモジュール1は、撮影時に生じる振れ(振動)を光学的に補正して画像の乱れを軽減する振れ補正機能(OIS(Optical Image Stabilization)機能)を有する。
【0022】
筐体10内に入射した反射光L2は、筐体10内に収容されるレンズ部30を介して撮像部40に出力される。
【0023】
撮像部40は、筐体10のY方向の+側の外側面(後述する第2壁112)に配置されており、レンズ部30を介して反射光L2が入射するように構成されている。撮像部40は、撮像素子および基板等(不図示)を有する。
【0024】
撮像素子は、例えばCCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等により構成される。撮像素子は、基板に実装され、ボンディングワイヤーを介して基板上の配線に電気的に接続される。撮像素子は、レンズ部30により結像された被写体像を撮像し、被写体像に対応する電気信号を出力する。
【0025】
また、撮像部40の基板には、プリント配線基板(不図示)が電気的に接続され、このプリント配線基板を介して撮像素子への給電および撮像素子で撮像された被写体像の電気信号の出力が行われる。当該電気信号は、カメラ搭載装置に設けられる撮像制御部200に出力される。撮像制御部200は、CPU、ROM、RAM等を備えており、カメラモジュール1で得られた画像情報を処理する。撮像制御部200は、カメラ搭載装置に搭載されていれば良いが、カメラモジュール1に内蔵されていても良い。
【0026】
図3に示すように、筐体10は、レンズ部30、軸部50およびレンズ駆動部60を収容しており、例えば全体として直方体形状を有する。筐体10は、側壁部11と、底壁部12とを有する。
【0027】
側壁部11は、Y方向-側に開口する部分を有する、例えば樹脂製の壁部であり、第1壁111、第2壁112、第3壁113および第4壁114を有する(
図5等も参照)。
【0028】
第1壁111は、Y方向に延びて構成され、X方向の両側において一対設けられている。第1壁111における筐体10の内側面には、後述する超音波モータが配置される配置部111Aが設けられている。X方向の-側の第1壁111における配置部111Aは、筐体10のY方向の+側に設けられ、X方向の+側の第1壁111における配置部111Aは、筐体10のY方向の-側に設けられている。
【0029】
また、
図4に示すように、第1壁111には、端子配置部111Cが設けられている。端子配置部111Cは、例えば第1壁111と底壁部12との間に形成された隙間を介して筐体10の内外にわたって配置される基板部64(
図7参照)を有する。当該基板部64の筐体10の外側に配置された部分は、カメラ搭載装置の所定の配線と接続される。
【0030】
また、第1壁111の底面(Z方向の-側の面)には、底壁部12の位置決め部121が係合する被係合部111Bが形成されている。
【0031】
図3および
図4に示すように、第2壁112は、X方向に延びて構成され、一対の第1壁111のY方向の+側の端部を接続するように設けられている。
【0032】
また、第2壁112には、軸支持部112Aおよび開口部112Bが設けられている。本実施の形態では、軸支持部112Aは、後述する第1軸51および第2軸52を支持する孔である。第1軸51に対応する軸支持部112Aは、第2壁112における開口部112BよりもX方向の+側に設けられている。第2軸52に対応する軸支持部112Aは、第2壁112における開口部112BよりもX方向の-側に設けられている。開口部112Bは、レンズ部30を通った光(上述の反射光L2)が撮像素子に入射するための開口であり、第2壁112におけるX方向の中央部に設けられている。
【0033】
図3および
図5に示すように、第3壁113は、一対の第1壁111のY方向の-側の端部のそれぞれに設けられている。一対の第3壁113は、第1壁111と第2壁112とで構成される空間を囲うように、それぞれ設けられる。一対の第3壁113の間には、レンズ部30の第1レンズユニット31が入り込める程度の間隔があけられており、各第3壁113のZ方向の-側の端部を架橋する架橋部113Aが設けられている。
【0034】
また、一対の第3壁113のZ方向の中央部付近には、後述する第1軸51および第2軸52を支持する軸支持部113Bが設けられている。第1軸51に対応する軸支持部113Bは、X方向の+側の第3壁113に設けられ、第2軸52に対応する軸支持部113Bは、X方向の-側の第3壁113に設けられている。
【0035】
軸支持部113Bは、Z方向の長さが、上述した第2壁112における2つの軸支持部112Aの配置範囲に対応する長さで構成された長孔である。軸支持部113Bは、第2壁112における2つの軸支持部112Aのそれぞれに支持された第1軸51および第2軸52を支持可能となっている。
【0036】
図5に示すように、第4壁114は、各第1壁111、第1壁111に対応する第3壁113および第2壁112で構成される空間のZ方向の-側の壁を構成しており、X方向において第3壁113に対応する領域に設けられている(
図7も参照)。そのため、X方向の両側の第4壁114の間には、間隔があけられている。
【0037】
図4~
図6に示すように、底壁部12は、筐体10の底壁を構成する例えば略矩形状の金属板であり、X方向の両側の第4壁114および一対の第1壁111を架橋するように設けられている。底壁部12は、インサート成形により、一対の第1壁111の底部を含む側壁部11の底面部分と一体化されている。また、第1レンズユニット31に対応する部分に底壁部12の部分が存在しないように、底壁部12のY方向の-側の端部の部分が切り欠かれている。
【0038】
底壁部12のX方向の両側端には、位置決め部121が設けられている。位置決め部121は、底壁部12の両側端から突出して設けられており、上述した第1壁111の被係合部111Bと係合する。これにより、底壁部12のY方向における位置決めを行うことができる。
【0039】
また、
図6に示すように、底壁部12におけるX方向およびY方向の側端には、折り曲げ部122が設けられている。折り曲げ部122は、当該側端をZ方向の+側に折り曲げることにより設けられる。
【0040】
また、筐体10の折り曲げ部122に対応する部分には、折り曲げ部122が入り込む溝(不図示)が形成されている。この溝に折り曲げ部122が入り込むことにより、底壁部12が筐体10に固定される。
【0041】
また、底壁部12の面には、Y方向に並ぶ複数のハーフパンチ123が形成されている。ハーフパンチ123は、底壁部12のX方向にわたって設けられている。本実施の形態では、合計6つのハーフパンチ123が設けられている。
【0042】
このようにハーフパンチ123を設けることにより、筐体10の底壁部分の強度を向上させることができる。
【0043】
図3および
図5に示すように、レンズ部30は、反射駆動部20からの反射光L2(
図2参照)が通過する領域を含む、一対の第1壁111で挟まれた領域に設けられている。レンズ部30は、Y方向に並んで配置された第1レンズユニット31、第2レンズユニット32、第3レンズユニット33および第4レンズユニット34を有する。
【0044】
第1レンズユニット31は、反射光L2の入射方向(Y方向の+側に向かう方向)の最上流側に配置され、本体部31Aおよび被支持部31Bを有する。
【0045】
本体部31Aは、レンズを含む部分であり、側面が、例えばZ方向の中央部分が凸になるように湾曲して構成されている。第3壁113の第1レンズユニット31側の側面は、例えば、本体部31Aの側面に沿う形状を有しており、本体部31Aの湾曲部分が嵌まるように構成されている。
【0046】
被支持部31Bは、本体部31AのY方向の+側に設けられており、本体部31AよりもX方向の両側に突出する部分を有する。また、第3壁113の被支持部31Bに対応する部分は、被支持部31Bを配置可能なように第3壁113の天面よりも凹んで構成されている。
【0047】
このように、本体部31Aが第3壁113の側面に沿って配置され、かつ、被支持部31Bが第3壁113に支持されることにより、第1レンズユニット31が一対の第3壁113の間に固定される。
【0048】
第2レンズユニット32は、入射方向において第1レンズユニット31よりも下流側に配置されており、第1レンズユニット31を通過した光が通るレンズを含んで構成されている。第2レンズユニット32は、後述する駆動ホルダ61に支持されることで移動可能に構成されている。
【0049】
第2レンズユニット32は、本発明の「可動部」および「第1の可動部」に」対応する。第2レンズユニット32に含まれるレンズは、本発明の「可動レンズ」および「第1の可動レンズ」に対応する。
【0050】
第3レンズユニット33は、入射方向において第2レンズユニット32よりも下流側に配置されており、第1レンズユニット31を通過した光が通るレンズ(可動レンズ)を含んで構成されている。第3レンズユニット33は、後述する駆動ホルダ61に支持されることで移動可能に構成されている。
【0051】
第3レンズユニット33は、本発明の「可動部」および「第2の可動部」に対応する。第3レンズユニット33に含まれるレンズは、本発明の「可動レンズ」および「第2の可動レンズ」に対応する。
【0052】
第4レンズユニット34は、入射方向の最下流側に配置されており、本体部34Aおよび被支持部34Bを有する。本体部34Aは、レンズを含んで構成されている。被支持部34Bは、本体部34AのX方向の側面から突出している。第2壁112の内側面は、第4レンズユニット34の形状に沿って構成されたレンズ支持部112Cを構成している。第4レンズユニット34は、レンズ支持部112Cに支持されることで、第2壁112に固定される。
【0053】
なお、第1~第4レンズユニット31~34におけるレンズは、レンズ駆動装置の製造時に筐体10に組み付けられても良いし、レンズ駆動装置からカメラモジュール1を製造する際に筐体10に組み付けられても良い。
【0054】
図3および
図5に示すように、軸部50は、例えばステンレス等で構成される、第1軸51および第2軸52を有する。第1軸51および第2軸52は、Y方向に延びており、X方向における一対の第3壁113の領域のそれぞれに設けられている。第1軸51は、X方向の+側における第3壁113の領域に設けられる。第2軸52は、X方向の-側における第3壁113の領域に設けられる。第1軸51および第2軸52は、本実施の形態では互いに等しい長さで構成されており、第3壁113の軸支持部113Bと第2壁112の軸支持部112Aとに支持されている。
【0055】
また、
図7に示すように、上述の一対の第1壁111、第3壁113および第4壁114のそれぞれは、例えば略同一の形状を有しており、X方向の両側におけるレンズ部30の光軸Oに対して対称配置されている。第1軸51および第2軸52は、一対の第3壁113にそれぞれ支持されることで、光軸Oに対して対称配置されている。
【0056】
レンズ駆動部60は、第2レンズユニット32および第3レンズユニット33のそれぞれに対応して設けられ、上述の駆動制御部100の制御の下、対応する第2レンズユニット32および第3レンズユニット33の何れかを独立して移動させる。レンズ駆動部60は、X方向の両側における、第1壁111、第2壁112および第3壁113に囲まれる第4壁114の領域にそれぞれ配置されている。つまり、レンズ駆動部60は、筐体10の、第2レンズユニット32および第3レンズユニット33における光軸Oの両側に1つずつ配置されている。
【0057】
本実施の形態では、X方向の+側のレンズ駆動部60は、第2レンズユニット32をY方向に駆動し、X方向の-側のレンズ駆動部60は、第3レンズユニット33をY方向に駆動する。つまり、X方向の+側のレンズ駆動部60は、本発明の「駆動部」および「第1の駆動部」に対応し、X方向の-側のレンズ駆動部60は、本発明の「駆動部」および「第2の駆動部」に対応する。
【0058】
各レンズ駆動部60は、本実施の形態では略同一の構成を有しているので、以下の説明では、特に断りがない場合、第2レンズユニット32に対応するレンズ駆動部60のみを説明し、第3レンズユニット33に対応するレンズ駆動部60については説明を省略する。また、各レンズ駆動部60は、本実施の形態ではX方向およびY方向において対称配置されているので、第3レンズユニット33に対応するレンズ駆動部60における方向の+側および-側の関係が、第2レンズユニット32に対応するレンズ駆動部60における方向の+側および-側の関係と逆になる。
【0059】
レンズ駆動部60は、駆動ホルダ61と、介在部62と、超音波モータ63と、基板部64と、昇圧部65とを有する。
【0060】
駆動ホルダ61は、第2レンズユニット32および第3レンズユニット33の何れか一方を支持している。
【0061】
駆動ホルダ61は、軸部50が光軸Oの方向(Y方向)への移動をガイドすることにより、光軸Oの方向に移動可能に構成されている。駆動ホルダ61が光軸Oの方向に移動することで、第2レンズユニット32または第3レンズユニット33もY方向に移動するようになっている。駆動ホルダ61の詳細については後述する。
【0062】
また、
図8に示すように、介在部62は、第1介在部材621と、第2介在部材622とを有する。
【0063】
第1介在部材621は、例えば平板状の金属部材で構成されており、駆動ホルダ61の後述する第1被支持部661の第2部分661BのX方向の+側の表面に接着される。第2部分661BのX方向の+側の表面には、2つの突起部D1,D2が設けられる。
【0064】
2つの突起部D1,D2は、第2部分661Bの表面から突出しており、Y方向に並んで配置されている。本実施の形態では、突起部D1が、第2部分661BにおけるY方向の-側の端部付近に設けられ、突起部D2が、第2部分661BにおけるY方向の+側の端部付近に設けられている。
【0065】
第1介在部材621は、光軸の方向(Y方向)に平行に配置されており、2つの突起部D1,D2と係合する係合孔621A,621Bを有する。
【0066】
図8および
図9に示すように、第2介在部材622は、例えば板状の金属部材で構成されており、例えば第1介在部材621に接着固定されている。第2介在部材622は、本体部622Aと、接触部622Bとを有する。
【0067】
本体部622Aは、光軸の方向(Y方向)に平行な平面を有し、第1介在部材621に接着固定される部分である。本体部622Aには、第2部分661Bの2つの突起部D1,D2が係合する係合孔A1,A2が形成されている。
【0068】
係合孔621A,A1は、各介在部材621,622のY方向の-側の端部付近に配置されており、突起部D1と係合する。係合孔621A,A1は、突起部D1と係合可能で、かつ、突起部D1が係合した係合孔621A,A1を中心に介在部62が回転できる程度の大きさに形成されている。
【0069】
係合孔621B,A2は、各介在部材621,622のY方向の+側の端部付近に配置されており、突起部D2と係合する。係合孔621B,A2は、突起部D2と係合可能で、かつ、係合孔621B,A2の内縁が突起部D2に対して移動できる程度の間隔を有する大きさに形成されている。
【0070】
このように係合孔621A,621B,A1,A2が形成されることにより、係合孔621A,A1(突起部D1)を中心に介在部62を、係合孔621B,A2の範囲内において回転させることが可能となる。その結果、介在部62の接触部622Bが第1軸51に平行になるように、介在部62の姿勢を調整することができる。
【0071】
接触部622Bは、超音波モータ63の振動子が接触する部分であり、本体部622AのZ方向の両側の端部を、レンズ部とは反対側に向けて折り曲げることにより構成されている。これにより、一対の接触部622Bを接続する本体部622Aが、X方向-側から超音波モータ63を覆うように配置され、接触部622Bは、超音波モータ63(共振部631)を挟むように配置される(
図10参照)。
【0072】
このように介在部62が構成されることで、超音波モータ63の振動子から接触部622Bに力が作用することにより介在部62に光軸の方向(Y方向)への推力を発生させる。その結果、介在部62から駆動ホルダ61へ、光軸の方向(Y方向)に移動させる推力を付与することが可能となる。
【0073】
また、本体部622Aと接触部622Bとの接続部分622Cには、複数の開口C1,C2,C3,C4が形成されている。複数の開口C1,C2,C3,C4は、当該接続部分のY方向の両側において、Y方向に並んで4つずつ配置されている。
【0074】
4つの開口C1,C2,C3,C4のうち、Y方向における中央側の2つの開口C2,C3は、Y方向における両端側の2つの開口C1,C4よりもY方向の長さが長く、かつ、Z方向の長さが長く構成されている。
【0075】
また、接続部分622Cは、4つの開口C1,C2,C3,C4が形成されることにより、光軸の方向に間隔をあけて並ぶ5つの接続部622Dを構成する。
【0076】
各接続部622DにおけるY方向(光軸の方向)の幅は、本実施の形態では、Y方向の中央から外側に位置する接続部622Dほど、広くなっている。具体的には、Y方向における真ん中の接続部622Dは、5つの接続部622Dの中で最も幅が狭い。Y方向における両端の接続部622Dは、5つの接続部622Dの中で最も幅が広い。真ん中の接続部622Dと、両端の接続部622Dとの間に位置する接続部622Dは、真ん中の接続部622Dよりも幅が広く、かつ、両端の接続部622Dよりも幅が狭い。
【0077】
接続部622D(接続部分622C)は、端の方に位置するほど強度が弱くなるので、本実施の形態では、接続部分622Cにおいて、開口C1,C2,C3,C4の大きさおよび接続部622Dの幅を変えることにより、接続部分622Cの強度を調節する。
【0078】
上記のように構成することで、接触部622Bの各位置における振動子631Bによってかかる押圧力をY方向全体で均等化することができる。その結果、例えばスマートフォン等の携帯端末に搭載された装置において、無段階光学ズーム機能を働かせる際、比較的長い移動範囲で可動部を移動させても安定して介在部62による移動力を発生させることができる。
【0079】
図10および
図11に示すように、超音波モータ63は、駆動ホルダ61を移動させるための駆動力を発生させる駆動源であり、第1壁111の配置部111A(
図3等参照)に固定配置されている。超音波モータ63は、共振部631と、圧電素子632と、第1電極633と、第2電極634とを有する。
【0080】
X方向の+側の超音波モータ63は、本発明の「第1の超音波モータ」に対応し、X方向の-側の超音波モータ63は、本発明の「第2の超音波モータ」に対応する。
【0081】
共振部631は、例えば導電性材料で形成され、圧電素子632の振動に共振して、当該振動運動を駆動ホルダ61の直線運動に変換する。具体的には、共振部631が、圧電素子632の振動に基づいて、光軸の方向(Y方向)に対して傾斜する傾斜方向に振動して介在部62を押圧することにより、介在部62を介して駆動ホルダ61に光軸の方向に移動する推力が発生する。共振部631は、介在部62における、2つの接触部622Bに挟まれるように配置されている。
図12に示すように、共振部631は、胴部631Aと、2つの振動子631Bと、突出部631Cと、通電部631Dとを有する。
【0082】
胴部631Aは、例えば略矩形状に構成され、圧電素子632に挟持される部分である。2つの振動子631Bは、胴部631AのZ方向の両端部から、Y方向に延在する。2つの振動子631Bは、対称的な形状を有し、それぞれの自由端部が、介在部62の接触部622Bに接触する。
【0083】
突出部631Cは、胴部631AのZ方向の中央部からY方向の+側に延在する。通電部631Dは、胴部631AのZ方向の中央部から、突出部631Cとは反対側(Y方向の-側)に延在する。
【0084】
圧電素子632は、例えばセラミック材料で例えば板状に形成された振動素子であり、高周波電圧を印加することにより振動を発生する。圧電素子632は、2つ設けられており、共振部631の胴部631AをX方向で挟み込むように、それぞれ配置される。
【0085】
第1電極633は、共振部631および圧電素子632を挟持する挟持部633Aと、電圧が印加される電極部633Bとを有する。圧電素子632等を挟持する挟持部633Aを介して、第1電極633は、圧電素子632に電圧を印加する。第2電極634は、共振部631の通電部631Dに電気的に接続される。第1電極633および第2電極634は、後述する基板部64の入力端子と筐体10の内側で接触する。
【0086】
共振部631の胴部631Aに、2つの圧電素子632が貼り合わされて、第1電極633に挟持されることにより、これらは互いに電気的に接続される。例えば、給電経路の一方が第1電極633に接続され、他方が第2電極634に接続されることで、圧電素子632に電圧が印加され、振動が発生する。
【0087】
共振部631は、少なくとも2つの共振周波数を有し、それぞれの共振周波数に対して、異なる挙動で変形する。言い換えると、共振部631は、2つの共振周波数に対して異なる挙動で変形するように、全体の形状が設定されている。異なる挙動とは、介在部62を介して駆動ホルダ61をY方向の+側に移動させる挙動と、-側に移動させる挙動である。
【0088】
図13に示すように、共振部631は、介在部62の一対の接触部622Bの何れかと振動子631Bが対向するように配置されているので、2つの振動子631Bが変形した際、各接触部622Bの対向する側から振動子631Bの先端が、Y方向に対して傾斜する方向に接触部622Bを押圧する(矢印A参照)。
【0089】
各接触部622Bが振動子631Bの先端により矢印A方向に押圧されると、各接触部622Bにおいて、振動子631B側に戻ろうとする反力が発生する。言い換えると、介在部62は、各振動子631Bと一対の接触部622Bとの接触に基づいて、一対の接触部622Bの外側から内側に向かう方向への反力を発生させる。
【0090】
振動子631Bの押圧に対する介在部62の反力によって、振動子631Bと接触部622Bとの間に生じる摩擦により、介在部62にY方向への推力が発生する。これに伴い、介在部62と接着される駆動ホルダ61にY方向に移動する推力(矢印B参照)が付与される。その結果、駆動ホルダ61と接続される第2レンズユニット32または第3レンズユニット33がY方向に移動する。
【0091】
また、接触部622BがY方向に延びて構成されることにより、接触部622Bは、振動子631Bに押圧されることで、振動子631Bと摺動するよう接触しながらY方向に移動する。そのため、振動子631Bにより、接触部622Bが連続的に押圧されるので、介在部62と接着される駆動ホルダ61を連続的にY方向に移動させることができる。なお、ある共振周波数では、振動子631Bの押圧方向が矢印A方向となって接触部622Bの摺動方向が矢印B方向となるのに対し、他の共振周波数では、振動子631Bの押圧方向が矢印C方向となって接触部622Bの摺動方向が矢印D方向となる。
【0092】
このような駆動動作が、X方向の両側の第1壁111のそれぞれに設けられた超音波モータ63のそれぞれで行われる。つまり、各超音波モータ63は、第2レンズユニット32および第3レンズユニット33のそれぞれを独立して光軸の方向に駆動する。
【0093】
これらの移動は、
図7に示すように、軸部50によってガイドされる。また、第4壁114のY方向の中央部付近には、規制部114Aが設けられている。
【0094】
また、規制部114Aは、駆動ホルダ61と接触可能な位置に設けられている。そのため、X方向の+側の駆動ホルダ61がY方向の+側に移動すると、駆動ホルダ61と規制部114Aとが接触する。また、X方向の-側の駆動ホルダ61がY方向の-側に移動すると、駆動ホルダ61と規制部114Aとが接触する。これにより、規制部114Aが、駆動ホルダ61が移動し過ぎることを規制する。
【0095】
基板部64は、外部(カメラ搭載装置)からの入力電圧を超音波モータ63に入力するための配線や、位置検出部70からの信号を外部に出力するための配線等を有する回路基板(例えば、フレキシブル基板)である。基板部64は、一対の第4壁114のそれぞれにおけるY方向の-側の端部からY方向の+側に向けて延びて構成されている。
【0096】
また、X方向の-側の駆動ホルダ61、超音波モータ63が、X方向の+側の駆動ホルダ61、超音波モータ63よりもY方向の+側に位置するので、X方向の-側の基板部64は、X方向の+側の基板部64よりもY方向に長く構成されている。基板部64の駆動ホルダ61に対応する位置には、超音波モータ63の第1電極633および第2電極634と接触する端子や、位置検出部70が設けられている。
【0097】
また、第1壁111の端子配置部111Cに対応する部分には、基板部64が通れる程度の隙間が形成されている。基板部64は、端子配置部111Cに対応する部分が、当該隙間を介して筐体10外における端子配置部111Cに配置されるように構成されている。この部分を介して、外部からの入力電圧が基板部64を介してレンズ駆動部60(超音波モータ63)に入力されたり、位置検出部70の信号が外部(駆動制御部100等)に出力される。
【0098】
また、基板部64のY方向の-側の端部には、昇圧部65が設けられている。昇圧部65は、レンズ駆動部60への入力電圧を昇圧させて超音波モータ63に供給するインダクタを有する。
【0099】
インダクタは、個々のばらつきが大きいので、筐体10の外部に設ける構成の場合、筐体10を搭載する装置によってレンズ駆動部60の駆動電圧を別途調整する必要が生じる。それに対し、本実施の形態では、筐体10内にインダクタが設けられているので、筐体10を搭載する装置毎にレンズ駆動部60の駆動電圧の調整をする必要がなくなるので、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0100】
位置検出部70は、駆動ホルダ61の後述するマグネット部663の位置を検出する、例えばホール素子であり、基板部64上において、駆動ホルダ61(マグネット部663)に対向する位置に設けられる。
【0101】
次に、駆動ホルダ61の詳細について説明する。
【0102】
駆動ホルダ61は、超音波モータ63の駆動により光軸の方向に移動することで、第2レンズユニット32または第3レンズユニット33を光軸の方向に移動させる。駆動ホルダ61は、移動部66および支持部67を有する。
【0103】
図14Aおよび
図14Bに示すように、移動部66は、Y方向(光軸の方向)に移動可能に軸部50に支持される部分であり、樹脂製部材で構成される。移動部66は、第1被支持部661および第2被支持部662を有する。
【0104】
第1被支持部661は、筐体10におけるX方向の+側において、第1軸51に支持される部分である。第1被支持部661は、Z方向の+側が開口した箱状に構成されており、第1部分661Aと、第2部分661Bと、第3部分661Cとを有する。なお、上記の第1被支持部661は、第2レンズユニット32に対応するが、第3レンズユニット33に対応する第1被支持部は、第2軸52(本発明の「第1軸」に対応)に支持される。
【0105】
第1部分661Aは、第1被支持部661の底面(Z方向の-側の面)を構成する部分であり、X方向の辺を短辺およびY方向の辺を長辺とする矩形状に構成されている。
【0106】
第2部分661Bは、第1部分661Aにおける一対の長辺部分に対応する側面(X方向の両側の面)を構成する部分である。X方向の+側の第2部分661Bの外側面には、上述の2つの突起部D1,D2が設けられる。X方向の-側の第2部分661Bは、支持部67と接続される接続部分661Eを有する。接続部分661Eは、第2部分661BのZ方向の-側の端部から、Z方向の-側に向けて延びている。
【0107】
第3部分661Cは、第1部分661Aにおける一対の短辺部分に対応する側面(Y方向の両側の面)を構成する部分である。各第3部分661Cには、第1軸51が通るための軸孔661Dが形成されている。これにより、駆動ホルダ61が第1軸51に支持される。
【0108】
また、駆動ホルダ61の天面部分(Z方向の+側の部分)が開口しているので(
図8参照)、第1軸51は、一対の第3部分661Cの軸孔661Dを構成する壁のみと接触可能である。ここで、駆動ホルダの天面部分が開口していない構成であると、第1軸は天面部分全体と接触可能となるが、天面部分のどの部位とも接触し得るので、第1軸に天面部分(Z方向の+側)からかかる力がバラバラになり、駆動ホルダの移動に影響を与える可能性がある。
【0109】
それに対し、本実施の形態では、第1軸51が一対の第3部分661Cに対応する、2箇所のみと接触可能であるので、当該2箇所のみから力がかかることとなる。そのため、第1軸51にZ方向の+側からかかる力がY方向の全体でバラバラになることを抑制し、ひいては駆動ホルダの移動に影響を与えることを抑制することができる。
【0110】
また、
図14Bに示すように、第1被支持部661の第1部分661AのZ方向の-側の面には、第2レンズユニット32(可動部)の位置検出用のマグネット部663が設けられている。マグネット部663は、X方向に並べて設けられた2つのマグネット663A,663Bを有する。マグネット部663は、例えば、第1被支持部661のZ方向の-側の表面に形成された凹部内に配置され、上述の位置検出部70と対向する。
【0111】
マグネット部663において、一方のマグネット663Aは、N極が位置検出部70に対向するように配置され、他方のマグネット663Bは、S極が位置検出部70に対向するように配置されている。つまり、2つのマグネット663A,663Bは、マグネット部663と位置検出部70とが対向する方向(本実施の形態ではZ方向)に沿った方向で、かつ、異なる極が位置検出部70に対向するように、それぞれ着磁されている。
【0112】
マグネット663A,663Bは、互いに接触した状態で配置されている。このため、マグネット部663における位置検出部70との対向面663Cには、異なる極が隣接して配置されている。
【0113】
また、
図15A、
図15Bおよび
図15Cに示すように、マグネット部663は、Y方向に対して傾斜させて配置されている。つまり、マグネット部663における異なる極間の境界663Dは、光軸に対して傾斜して延びている。
【0114】
こうすることで、位置検出部70がマグネット部663の対向部分におけるN極の割合と、S極の割合とを、駆動ホルダ61のY方向への移動に応じて変動させることができる。
【0115】
例えば、
図15Aに示すように、駆動ホルダ61の位置がY方向における最も-側の位置である場合、位置検出部70は、マグネット部663のY方向の+側の端部と対向している。位置検出部70は、当該端部におけるN極であるマグネット663Bの割合が大きい部分と対向している。
【0116】
駆動ホルダ61がY方向の+側に移動していくと、マグネット部663も駆動ホルダ61とともに移動するので、位置検出部70のマグネット部663における対向部分が変わる。マグネット部663が傾斜しているため、位置検出部70との対向部分におけるS極の割合が徐々に増えてくる。
【0117】
図15Bに示すように、位置検出部70が駆動ホルダ61の中央部分と対向する位置まで駆動ホルダ61が移動した場合、S極(マグネット663B)の割合とN極(マグネット663A)の割合とが略均等となる部分が位置検出部70との対向部分となる。
【0118】
また、
図15Cに示すように、位置検出部70が駆動ホルダ61のY方向における-側の端部と対向する位置まで駆動ホルダ61が移動した場合、S極(マグネット663B)の割合が大きい部分が位置検出部70との対向部分となる。
【0119】
これにより、位置検出部70が検出する磁力の強さを駆動ホルダ61の位置毎に異ならせることができるので、位置検出部70により駆動ホルダ61のY方向の位置を精度良く検出することができる。
【0120】
図14Aおよぶ
図14Bに示すように、第2被支持部662は、筐体10におけるX方向の-側において、第2軸52に支持される部分である。第2被支持部662は、第4部分662Aおよび第5部分662Bを有する。なお、上記の第2被支持部662は、第2レンズユニット32に対応するが、第」3レンズユニット33に対応する第2被支持部は、第1軸51(本発明の「第2軸」に対応)に支持される。
【0121】
第4部分662Aは、Z方向に延びて構成されており、支持部67と接続される接続部分662Cを有する。接続部分662Cは、第4部分662AのZ方向の-側の端部からZ方向の-側に向けて延びている。
【0122】
第5部分662Bは、第4部分662AのZ方向の両端部に一対設けられており、当該両端部からX方向の-側に延びている。この一対の第5部分662Bの間に第2軸52が通ることより、第2被支持部662は、第2軸52に支持される。
【0123】
支持部67は、軸部50よりも光軸側(筐体10のX方向の中央側)の位置で第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)を支持する部分である。支持部67は、金属部材671で構成されている。金属部材671は、移動部66の各接続部分661E,662Cにインサート成形されている。
【0124】
金属部材671の移動部66にインサートされた部分は、移動部66の形状に沿った形状となっている。これにより、支持部67は、移動部66と一体に構成されている。第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)は、支持部67における金属部材671に接着固定される。なお、支持部67における第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の固定方法は、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)を固定可能である限り、どのような方法であっても良い。
【0125】
支持部67は、X方向の+側の端部が第1被支持部661の接続部分661Eと接続され、X方向の-側の端部が第2被支持部662の接続部分662Cと接続されるように配置される。これにより、支持部67は、第1軸51および第2軸52よりもZ方向の-側に位置することとなり、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)は、第1軸51および第2軸52よりもZ方向の-側の位置に配置される。
【0126】
また、駆動ホルダ61を支持する第1軸51および第2軸52の高さ範囲は、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の中心Gの高さ位置を含む範囲である。第1軸51の高さ範囲は、第1軸51のZ方向の+側の端部の高さ位置から、第1軸51のZ方向の-側の端部の高さ位置までの範囲である。第2軸52の高さ範囲は、第2軸52のZ方向の+側の端部の高さ位置から、第2軸52のZ方向の-側の端部の高さ位置までの範囲である。第1軸51と第2軸52とは、同じ径であり、かつ、同じ高さ位置であるので、第1軸51および第2軸52の各高さ範囲は、同じ高さ範囲である。
【0127】
より詳細には、第1軸51および第2軸52の軸中心の高さ位置は、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の中心Gの高さ位置と同じである(
図14Aの破線参照)。
【0128】
また、介在部62の一対の接触部622Bの間の中間位置Pは、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の中心Gの高さ位置と同じである(
図14Aの破線参照)。
【0129】
以上のように構成された本実施の形態では、駆動ホルダ61に第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)が支持される。
【0130】
ところで、超音波モータを駆動部として用いる場合、可動レンズを保持する可動部と、超音波モータの駆動力を可動部に伝達する駆動ホルダと、を別々に設けることが考えられる。
【0131】
これらは例えば、駆動ホルダ用のガイド軸と、可動部用のガイド軸とを2種類設け、駆動ホルダと可動部とを接続部材(駆動ホルダと可動部との位置ずれを吸収するためのばね部材等)で接続して可動部に駆動ホルダを介して駆動力を伝達して可動部を移動させる。
【0132】
このような構成であると、駆動ホルダと可動部とが別々に移動する構成であるので、駆動ホルダから可動部への駆動力の応答遅れが発生するおそれがある。また、その応答遅れに起因して可動部が傾くおそれがある。
【0133】
また、駆動ホルダに位置検出用のマグネット部が設けられるので、駆動ホルダの位置を検出することで可動部の位置が検出される。しかし、このように可動部の位置を検出する構成の場合、位置検出部が可動部の位置を直接検出するものではないので、可動部の位置を精度良く管理できないおそれがある。
【0134】
それに対し、本実施の形態では、駆動ホルダ61が第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)を支持するので、駆動ホルダ61の移動そのものが第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の移動となる。その結果、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)への駆動力の応答遅れが発生することを抑制することができ、かつ、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の位置を精度良く検出することができ、ひいては当該位置を精度良く管理することができる。
【0135】
また、駆動ホルダ61の支持部67に第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)が支持されているので、上記の応答遅れに起因した、駆動ホルダ61に対する第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の傾きの発生を抑制することができる。
【0136】
また、第1軸51および第2軸52の高さ範囲は、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の中心の高さ位置を含む範囲である。ここで、駆動ホルダは第1軸および第2軸に沿って移動するので、各部品においてガタやずれが発生した場合、第1軸および第2軸の高さ範囲から遠い部品ほど、ガタやずれによる傾き度合い等が大きくなりやすい。そのため、可動レンズの中心が当該高さ範囲から外れるほど、撮像素子への入射光に影響を及ぼす。
【0137】
それに対し、本実施の形態では、第1軸51および第2軸52の高さ範囲は、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の中心の高さ位置を含む範囲であるので、ガタやずれによる可動レンズの傾き度合いを小さくすることができる。その結果、各部品においてガタやずれに起因する影響度を低減することができる。
【0138】
また、第2介在部材622における一対の接触部622Bの間の中間位置Pが、第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)の中心の高さ位置Gと同じである。
【0139】
これにより、超音波モータ63を介した第2介在部材622による推力を第2レンズユニット32(第3レンズユニット33)に伝達しやすくすることができる。
【0140】
また、マグネット部663を駆動ホルダ61の第1被支持部611の底面を構成する部分に設けたので、第1壁111と駆動ホルダ61との間の空間において、マグネット部663がはみ出していない構成となっている。その結果、第1壁111と駆動ホルダ61との間の空間を有効に活用することができるので、例えば超音波モータ63のサイズを大きくして駆動ホルダ61の駆動力を上昇させることができる。
【0141】
また、支持部67の部分が金属部材671であるので、支持部が樹脂部材である構成と比較して、支持部67の厚さを薄くすることができる。そのため、筐体10(レンズ駆動装置)のZ方向の長さを小さくすることができる。
【0142】
また、支持部67が金属部材671であるので、支持部67の部分の強度を高めることができる。
【0143】
なお、上記実施の形態では、移動部66が第1被支持部661および第2被支持部662を有していたが、本発明はこれに限定されず、移動部66が第1被支持部のみで構成されていても良い。また、この場合、軸部が第1軸のみを有していても良い。
【0144】
また、上記実施の形態では、2つのレンズ駆動部60を有する構成であったが、本発明はこれに限定されず、レンズ駆動部を1つ以上有する構成であれば良い。
【0145】
また、上記実施の形態では、支持部67が金属部材で構成されていたが、本発明はこれに限定されず、金属部材以外で構成されていても良い。
【0146】
また、上記実施の形態では、第1軸51および第2軸52の軸中心が可動レンズの中心の高さ位置と同じ位置であったが、本発明はこれに限定されず、可動レンズの中心の高さ位置が軸部の高さ範囲内であっても良い。
【0147】
また、上記実施の形態では、昇圧部65(インダクタ)を筐体10内に設けていたが、本発明はこれに限定されず、昇圧部を筐体の外部に設けていても良い。
【0148】
また、上記実施の形態では、第2介在部材622の一対の接触部622Bの間の中間位置が可動レンズの中心の高さ位置と同じであったが、本発明はこれに限定されず、当該高さ位置から多少ずれていても良い。
【0149】
また、上記実施の形態では、位置検出部70が各駆動ホルダ61に1つずつ設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、光軸の方向(Y方向)に並んで配置された複数の位置検出部70を有する構成であっても良い。このようにすることで、駆動ホルダ61の位置検出の精度をさらに向上させることができる。
【0150】
また、上記実施の形態では、筐体10における側壁部11と底壁部12とがインサート成形されたものであったが、本発明はこれに限定されず、底壁部を側壁部11に接着固定するようなものであっても良い。
【0151】
また、上記実施の形態では、第2レンズユニット32および第3レンズユニット33で構成される2つの可動レンズを有する構成であったが、本発明はこれに限定されず、3つ以上の可動レンズを有する構成であっても良いし、1つの可動レンズを有する構成であっても良い。
【0152】
また、上記実施の形態では、4つのレンズユニットを有する構成であったが、本発明はこれに限定されず、可動レンズを少なくとも1つ有する構成である限り、レンズユニットが何個設けられていても良い。また、可動レンズを1つ有する構成である場合、レンズ駆動部も1つとなる。
【0153】
また、上記実施の形態では、介在部62が板状の金属部材を折り曲げて構成されたものであったが、本発明はこれに限定されず、介在部を構成する本体部と接触部とが別部材で構成されたものでも良い。
【0154】
また、上記実施の形態では、駆動ホルダ61と介在部62とが別部材で構成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、駆動ホルダ61と介在部62とが一体に構成されていても良い。
【0155】
また、上記実施の形態では、底壁部が折り曲げ部やハーフパンチを有する構成であったが、本発明はこれに限定されず、折り曲げ部やハーフパンチを有さない構成であっても良い。
【0156】
また、上記実施の形態では、共振部631が2つの振動子631Bを有する構成であったが、本発明はこれに限定されず、例えば1つの振動子を有する構成であっても良い。
【0157】
また、上記実施の形態では、駆動制御部、反射駆動制御部および撮像制御部が別々に設けられていたが、本発明はこれに限定されず、駆動制御部、反射駆動制御部および撮像制御部の少なくとも2つが1つの制御部で構成されていても良い。
【0158】
また、上記実施の形態では、規制部114Aを設けていたが、本発明はこれに限定されず、規制部を設けなくても良い。
【0159】
また、例えば、上記実施の形態では、カメラモジュール1を備えるカメラ搭載装置の一例として、カメラ付き携帯端末であるスマートフォンを挙げて説明したが、本発明は、カメラモジュールとカメラモジュールで得られた画像情報を処理する画像処理部を有するカメラ搭載装置に適用できる。カメラ搭載装置は、情報機器及び輸送機器を含む。情報機器は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ノート型パソコン、タブレット端末、携帯型ゲーム機、webカメラ、ドローン、カメラ付き車載装置(例えば、バックモニター装置、ドライブレコーダー装置)を含む。また、輸送機器は、例えば自動車やドローンを含む。
【0160】
図17A、
図17Bは、車載用カメラモジュールVC(Vehicle Camera)を搭載するカメラ搭載装置としての自動車Vを示す図である。
図17Aは自動車Vの正面図であり、
図17Bは自動車Vの後方斜視図である。自動車Vは、車載用カメラモジュールVCとして、実施の形態で説明したカメラモジュール1を搭載する。
図17Aおよび
図17Bに示すように、車載用カメラモジュールVCは、例えば前方に向けてフロントガラスに取り付けられたり、後方に向けてリアゲートに取り付けられたりする。この車載用カメラモジュールVCは、バックモニター用、ドライブレコーダー用、衝突回避制御用、自動運転制御用などとして使用される。
【0161】
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。例えば、上記実施の形態で説明した各部の形状、サイズ、個数および材料はあくまで一例であり、適宜変更して実施することができる。
【0162】
2020年7月31日出願の米国仮出願第63/059,244号に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
【産業上の利用可能性】
【0163】
本発明に係るレンズ駆動装置は、可動部への駆動力の応答遅れ、可動部の傾きを抑制し、かつ、可動部の位置を精度良く管理することが可能なレンズ駆動装置、カメラモジュールおよびカメラ搭載装置として有用である。
【符号の説明】
【0164】
1 カメラモジュール
10 筐体
11 側壁部
12 底壁部
20 反射駆動部
21 反射筐体
22 ミラー
23 反射駆動制御部
30 レンズ部
31 第1レンズユニット
31A 本体部
31B 被支持部
32 第2レンズユニット
33 第3レンズユニット
34 第4レンズユニット
34A 本体部
34B 被支持部
40 撮像部
50 軸部
51 第1軸
52 第2軸
60 レンズ駆動部
61 駆動ホルダ
62 介在部
63 超音波モータ
64 基板部
65 昇圧部
66 移動部
67 支持部
70 位置検出部
100 駆動制御部
111 第1壁
111A 配置部
111B 被係合部
111C 端子配置部
112 第2壁
112A 軸支持部
112B 開口部
113 第3壁
113A 架橋部
113B 軸支持部
114 第4壁
114A 規制部
121 位置決め部
122 折り曲げ部
123 ハーフパンチ
200 撮像制御部
621 第1介在部材
621A 係合孔
621B 係合孔
622 第2介在部材
622A 本体部
622B 接触部
622C 接続部分
622D 接続部
631 共振部
631A 胴部
631B 振動子
631C 突出部
631D 通電部
632 圧電素子
633 第1電極
633A 挟持部
633B 電極部
634 第2電極
661 第1被支持部
661A 第1部分
661B 第2部分
661C 第3部分
661D 軸孔
661E 接続部分
662 第2被支持部
662A 第4部分
662B 第5部分
662C 接続部分
663 マグネット部
663A マグネット
663B マグネット
663C 対向面
663D 境界