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特許7575749情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20241023BHJP
【FI】
G06Q30/0207 348
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024032633
(22)【出願日】2024-03-05
【審査請求日】2024-03-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502332474
【氏名又は名称】eBASE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100121223
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 悟道
(72)【発明者】
【氏名】岩田 貴夫
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-81879(JP,A)
【文献】特開2004-220426(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1098173(KR,B1)
【文献】特開2021-56777(JP,A)
【文献】特開2018-49620(JP,A)
【文献】特開2001-229168(JP,A)
【文献】特開2012-181678(JP,A)
【文献】国際公開第2019/123714(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0058129(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2022-0003725(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の商品を関連付ける商品関連情報にアクセス可能な情報処理装置であって、
所定の実店舗における販促対象の商品を識別する商品識別子である販促対象識別子を受け付ける販促対象受付部と、
前記所定の実店舗内のユーザから、当該ユーザが要求する所定の処理の対象となる商品を識別する商品識別子である処理対象識別子を受け付ける処理対象受付部と、
前記処理対象受付部によって処理対象識別子が受け付けられた際に、当該処理対象識別子によって識別される商品に前記商品関連情報によって関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が前記販促対象受付部によって受け付けられている場合に、当該販促対象識別子によって識別される販促対象の商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報を、当該処理対象識別子によって識別される商品に対する所定の処理を要求するユーザに出力する出力部と、を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記所定の処理は、商品に関する情報を取得する処理である、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定の処理は、商品の購入に関連した処理である、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
商品は食品の商品であり、
前記商品関連情報は、複数の食品を含む複数のレシピ情報、及び、商品識別子と当該商品識別子で識別される商品に対応する食品を識別する食品識別子とを対応付ける複数の対応情報を含み、
1つのレシピ情報に含まれる複数の食品に対応する複数の商品は関連付けられた商品である、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記出力部は、出力対象の特典情報と共に、前記処理対象受付部によって受け付けられた処理対象識別子で識別される商品と、販促対象の商品との関連付けに用いられたレシピ情報を出力する、請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特典は、値引き、ポイントの付与、景品の付与の少なくともいずれかである、請求項1から請求項5のいずれか記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、ユーザ識別子と、当該ユーザ識別子で識別されるユーザの購入額に応じたランクを含むユーザ情報とを対応付ける複数のユーザ対応情報にアクセス可能であり、
前記処理対象受付部は、所定の処理の対象となる商品を識別する処理対象識別子と、当該所定の処理を要求するユーザを識別するユーザ識別子とを受け付け、
前記出力部は、前記処理対象受付部によって受け付けられたユーザ識別子に対応するユーザ情報に含まれるランクに応じて出力する特典情報を変更する、請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
販促対象受付部と、処理対象受付部と、出力部とを用いて処理される情報処理方法であって、
前記販促対象受付部が、所定の実店舗における販促対象の商品を識別する商品識別子である販促対象識別子を受け付けるステップと、
前記処理対象受付部が、前記所定の実店舗内のユーザから、当該ユーザが要求する所定の処理の対象となる商品を識別する商品識別子である処理対象識別子を受け付けるステップと、
前記出力部が、処理対象識別子が受け付けられた際に、当該処理対象識別子によって識別される商品に、複数の商品を関連付ける商品関連情報によって関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が受け付けられている場合に、当該販促対象識別子によって識別される販促対象の商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報を、当該処理対象識別子によって識別される商品に対する所定の処理を要求するユーザに出力するステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項9】
複数の商品を関連付ける商品関連情報にアクセス可能なコンピュータを、
所定の実店舗における販促対象の商品を識別する商品識別子である販促対象識別子を受け付ける販促対象受付部、
前記所定の実店舗内のユーザから、当該ユーザが要求する所定の処理の対象となる商品を識別する商品識別子である処理対象識別子を受け付ける処理対象受付部、
前記処理対象受付部によって処理対象識別子が受け付けられた際に、当該処理対象識別子によって識別される商品に前記商品関連情報によって関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が前記販促対象受付部によって受け付けられている場合に、当該販促対象識別子によって識別される販促対象の商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報を、当該処理対象識別子によって識別される商品に対する所定の処理を要求するユーザに出力する出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の販売促進のために特典情報を出力する情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、実店舗において、値引きなどの特典を提示することによって商品の販売を促進することが行われている。そのような特典は、通常、すべての消費者に対して一律に提示される。例えば、消費期限の迫っている惣菜や鮮魚、野菜などの商品について、廃棄を避けるために、一律に値引きを行うことによって販売を促進することが行われている。
【0003】
なお、関連した技術として、顧客の購買意欲を高めるために販促情報を多段階で表示することも行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-088166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の販売促進のための値引きなどの特典は、特典を提示することが効果的な消費者に対しても、そうでない消費者に対しても一律に行われていたため、全体として効率の悪い販売促進になるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、販促対象の商品を購入する可能性のある特定のユーザに対して、その販促対象の商品の購入に対して付与される特典を提示することができる情報処理装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様による情報処理装置は、複数の商品を関連付ける商品関連情報にアクセス可能な情報処理装置であって、所定の実店舗における販促対象の商品を識別する商品識別子である販促対象識別子を受け付ける販促対象受付部と、所定の実店舗内のユーザから、ユーザが要求する所定の処理の対象となる商品を識別する商品識別子である処理対象識別子を受け付ける処理対象受付部と、処理対象受付部によって処理対象識別子が受け付けられた際に、処理対象識別子によって識別される商品に商品関連情報によって関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が販促対象受付部によって受け付けられている場合に、販促対象識別子によって識別される販促対象の商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報を、処理対象識別子によって識別される商品に対する所定の処理を要求するユーザに出力する出力部と、を備えたものである。
このような構成により、ある商品について所定の処理を要求したユーザに、その商品と関連する販促対象の商品の購入に対する特典を提示することができる。そのため、ユーザを絞って特典を提示することができ、より効率的な販売促進を行うことができる。例えば、あるユーザが、販促対象の商品と関連付けられている別の商品について、情報を取得する処理や、購入に関連した処理などを要求した際に、その販促対象の商品の購入に対する特典を提示することによって、そのユーザによる販促対象の商品の購入を促進することができる。
【0008】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、所定の処理は、商品に関する情報を取得する処理であってもよい。
このような構成により、ある商品について興味を持っていると考えられるユーザに対して、その商品と関連する販促対象の商品の購入に対する特典を提示することができる。
【0009】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、所定の処理は、商品の購入に関連した処理であってもよい。
このような構成により、例えば、ある商品を購入するユーザに対して、その商品と関連する販促対象の商品の購入に対する特典を提示することができる。
【0010】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、商品は食品の商品であり、商品関連情報は、複数の食品を含む複数のレシピ情報、及び、商品識別子と商品識別子で識別される商品に対応する食品を識別する食品識別子とを対応付ける複数の対応情報を含み、1つのレシピ情報に含まれる複数の食品に対応する複数の商品は関連付けられた商品であってもよい。
このような構成により、処理対象識別子で識別される商品に対応する食品と、販促対象の商品に対応する食品とを含むレシピ情報の料理を作るために、ユーザが、その販促対象の商品を購入するように誘導することができる。
【0011】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、出力部は、出力対象の特典情報と共に、処理対象受付部によって受け付けられた処理対象識別子で識別される商品と、販促対象の商品との関連付けに用いられたレシピ情報を出力してもよい。
このような構成により、出力されたレシピ情報の料理を作るようにユーザに提案することができ、その結果として、そのレシピ情報に含まれる食品に対応する販促対象の商品の購入を促進することができる。
【0012】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、特典は、値引き、ポイントの付与、景品の付与の少なくともいずれかであってもよい。
このような構成により、例えば、値引きやポイントの付与、景品の付与によって、販促対象の商品の販売を促進することができる。
【0013】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、情報処理装置は、ユーザ識別子と、ユーザ識別子で識別されるユーザの購入額に応じたランクを含むユーザ情報とを対応付ける複数のユーザ対応情報にアクセス可能であり、処理対象受付部は、所定の処理の対象となる商品を識別する処理対象識別子と、所定の処理を要求するユーザを識別するユーザ識別子とを受け付け、出力部は、処理対象受付部によって受け付けられたユーザ識別子に対応するユーザ情報に含まれるランクに応じて出力する特典情報を変更してもよい。
このような構成により、ユーザが、購入額に応じたランクをより高めるために、より多くの商品を購入するように誘導することができる。
【0014】
また、本発明の一態様による情報処理方法は、販促対象受付部と、処理対象受付部と、出力部とを用いて処理される情報処理方法であって、販促対象受付部が、所定の実店舗における販促対象の商品を識別する商品識別子である販促対象識別子を受け付けるステップと、処理対象受付部が、所定の実店舗内のユーザから、ユーザが要求する所定の処理の対象となる商品を識別する商品識別子である処理対象識別子を受け付けるステップと、出力部が、処理対象識別子が受け付けられた際に、処理対象識別子によって識別される商品に、複数の商品を関連付ける商品関連情報によって関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が受け付けられている場合に、販促対象識別子によって識別される販促対象の商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報を、処理対象識別子によって識別される商品に対する所定の処理を要求するユーザに出力するステップと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一態様による情報処理装置等によれば、販促対象の商品を購入する可能性のある特定のユーザに対して、その販促対象の商品の購入に対する特典を提示することによって、その販促対象の商品の販売を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの構成を示すブロック図
図2】同実施の形態におけるレシピ情報の一例を示す図
図3】同実施の形態における対応情報の一例を示す図
図4】同実施の形態における食品関連情報の一例を示す図
図5】同実施の形態におけるユーザ対応情報の一例を示す図
図6】同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート
図7】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
図8】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明による情報処理装置、及び情報処理方法について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本実施の形態による情報処理装置は、ある商品について所定の処理を要求したユーザに対して、その商品と関連する販促対象の商品が存在する場合に、その販促対象の商品の購入に対する特典を提示することによって、その販促対象の商品の販売を促進するものである。
【0018】
図1は、本実施の形態による情報処理システム100の構成を示すブロック図である。本実施の形態による情報処理システム100は、有線または無線の通信回線500を介して通信可能に接続された情報処理装置1と、情報処理端末2と、複数の情報処理端末3とを備える。通信回線500は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網などであってもよい。情報処理端末2は、実店舗の担当者が使用するものであり、情報処理端末3は、実店舗で買い物を行う消費者であるユーザが使用するものである。なお、図1では、1個の情報処理端末2のみを示しているが、情報処理システム100には、2個以上の情報処理端末2が存在してもよい。また、情報処理端末2,3は、例えば、パーソナルコンピューター、スマートフォン、タブレット端末などであってもよい。情報処理端末2は、例えば、持ち運び可能な端末であってもよく、そうでなくてもよい。後者の場合には、情報処理端末2は、例えば、デスクトップパソコンなどであってもよい。一方、情報処理端末3は、持ち運び可能な端末であることが好適である。また、情報処理端末3は、後述するように、例えば、実店舗内で用いられるスマートカートなどであってもよい。
【0019】
図1で示されるように、本実施の形態による情報処理装置1は、記憶部11と、販促対象受付部12と、処理対象受付部13と、処理部14と、出力部15とを備える。なお、図1では、情報処理装置1がサーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置である場合について示しているが、情報処理装置1は、ユーザ及び実店舗の担当者の少なくとも一方が直接操作する装置であってもよい。情報処理装置1を実店舗の担当者が直接操作する場合には、例えば、情報処理装置1の販促対象受付部12は、入力デバイス等から入力された商品識別子である販促対象識別子を受け付けてもよい。この場合には、情報処理システム100は、例えば、情報処理端末2を有していなくてもよい。また、情報処理装置1をユーザが直接操作する場合には、例えば、情報処理装置1の処理対象受付部13は、入力デバイス等から入力された商品識別子である処理対象識別子を受け付けてもよく、出力部15は、印刷などの出力を行ってもよい。この場合には、情報処理システム100は、例えば、情報処理端末3を有していなくてもよい。販促対象受付部12や処理対象受付部13等については後述する。また、情報処理装置1は、例えば、コンピュータなどの汎用の装置であってもよく、特典情報を出力する専用の装置であってもよい。
【0020】
記憶部11では、複数の商品を関連付ける情報である商品関連情報が記憶される。商品は、例えば、小売の店舗などで市販されている商品であってもよい。商品は、例えば、食品の商品であってもよく、食品以外の日用品や衣料品、家電品などの商品であってもよい。本実施の形態では、商品が食品の商品である場合、すなわち、商品関連情報によって食品である複数の商品が関連付けられている場合について主に説明する。この商品関連情報によって関連付けられる複数の商品は、例えば、一緒に購入することが想定される商品であることが好適である。
【0021】
商品関連情報は、一例として、複数の食品を関連付ける複数の食品関連情報、及び、商品識別子と、その商品識別子で識別される商品に対応する食品を識別する食品識別子とを対応付ける複数の対応情報を含んでいてもよい。食品関連情報は、一例として、食品を識別する複数の食品識別子を関連付ける情報であってもよい。食品識別子は、例えば、食品名であってもよく、食品を識別するその他の情報であってもよい。商品関連情報が食品関連情報と、対応情報とを含む場合には、1つの食品関連情報によって関連付けられる複数の食品に対応する複数の商品は、関連付けられた商品であってもよい。すなわち、食品関連情報、及び対応情報によって関連付けられる複数の商品が、商品関連情報によって関連付けられる複数の商品となってもよい。
【0022】
食品関連情報は、例えば、レシピ情報であってもよい。レシピ情報は、料理のレシピの情報であり、例えば、料理の名称や、その料理で用いられる材料である複数の食品、材料ごとの分量、料理の作り方などの情報を含んでいてもよい。レシピ情報に含まれる食品は、より厳密には、食品名などの食品識別子であってもよい。図2は、レシピ情報の一例を示す図である。図2で示されるように、レシピ情報は、料理の名称「カツカレー」と、材料の食品名である食品識別子「レトルトカレー」「トンカツ」等と、その分量と、料理の作り方とを含んでいてもよい。なお、図2で示されるレシピ情報では、食品「レトルトカレー」「トンカツ」「ごはん」が関連付けられていることになる。このように、例えば、食品識別子「レトルトカレー」で識別される食品を、食品「レトルトカレー」と呼ぶこともある。他の情報についても同様であるとする。
【0023】
図3は、対応情報の一例を示す図である。図3において、対応情報は、商品識別子と、その商品識別子で識別される商品に対応する食品を識別する食品識別子とを対応付ける情報である。商品に対応する食品とは、商品の種類を示す食品であってもよい。一例として、図3で示される1番目の対応情報では、商品識別子「ABCレトルトカレー」と、食品識別子「レトルトカレー」とが対応付けられている。この対応情報によって、商品「ABCレトルトカレー」が、食品「レトルトカレー」に属する商品であることが示される。図3で示されるように、対応情報は、例えば、対応付けの対象となる商品識別子と、食品識別子とを含む情報であってもよい。
【0024】
図3では、商品識別子が商品名である場合について示しているが、商品識別子は、商品を識別可能な識別子であれば特に限定されない。商品識別子は、例えば、JAN(Japanese Article Number)コード、EAN(European Article Number)コードなどのように、商品に付与されている識別子であってもよい。JANコードは、例えば、ソースマーキングJANであってもよい。また、インストアマーキングJANが商品に付与されている場合には、インストアマーキングのみでは商品を一意に特定できないこともあるため、商品識別子は、インストアマーキングJANと、インストアマーキングJANを付与した業者を識別する業者識別子とを含んでいてもよい。業者識別子は、例えば、小売の会社の識別子であってもよく、販売対象を販売する店舗の識別子であってもよい。本実施の形態では、商品識別子が商品名である場合について主に説明する。
【0025】
商品関連情報にレシピ情報と対応情報とが含まれる場合には、1つのレシピ情報に含まれる複数の食品に対応する複数の商品は関連付けられた商品となってもよい。一例として、レシピ情報が図2で示されるものであり、対応情報が図3で示されるものである場合には、商品「ABCレトルトカレー」と商品「ロースかつ」とは、関連付けられた商品となる。
【0026】
なお、レシピ情報以外の食品関連情報が用いられてもよい。レシピ情報以外の食品関連情報は、例えば、図4で示されるように、複数の食品を関連付ける情報であってもよい。図4において、1個の食品関連情報に含まれる2個の食品識別子で識別される2個の食品は、それぞれ関連付けられている食品であるとする。例えば、図4の1番目の食品関連情報によって、食品「レトルトカレー」と、食品「トンカツ」とが関連付けられた食品であることが示されている。なお、1個の食品関連情報によって、3個以上の食品が関連付けられてもよいことは言うまでもない。なお、食品関連情報によって関連付けられる複数の食品は、例えば、一緒に購入することが想定される食品であることが好適である。例えば、図4の1番目の食品関連情報によって関連付けられる食品「レトルトカレー」と、食品「トンカツ」とは、カツカレーを作るために一緒に購入することが想定される食品であると言うことができる。また、食品関連情報がレシピ情報である場合には、通常、そのレシピ情報の料理を作るためにレシピ情報に含まれる複数の食品は一緒に購入されることが多いと考えられるため、レシピ情報に含まれる複数の食品は、一緒に購入することが想定される食品であると言うことができる。
【0027】
記憶部11では、複数のユーザ対応情報も記憶されてもよい。ユーザ対応情報は、ユーザ識別子と、そのユーザ識別子で識別されるユーザの購入額に応じたランクを含むユーザ情報とを対応付ける情報である。ユーザ識別子は、例えば、ユーザの氏名であってもよく、ユーザの会員番号等であってもよく、ユーザを識別するその他の情報であってもよい。ユーザの購入額に応じたランクは、例えば、所定の期間(例えば、1年など)に、ユーザが購入した商品の購入額の合計に応じたランクであってもよい。このランクは、例えば、購入額の合計が多いほど、より高くなるランクであってもよい。
【0028】
図5は、ユーザ対応情報の一例を示す図である。図5で示されるように、ユーザ対応情報は、例えば、ユーザ識別子と、そのユーザ識別子で識別されるユーザの購入額に応じたランクであるユーザ情報とを含む情報であってもよい。図5で示される1番目のユーザ対応情報では、ユーザ識別子「U001」で識別されるユーザU001のランクが「5」であることが示されている。本実施の形態では、ランクの値が大きいほど、ユーザの購入額がより多いものとする。
【0029】
ユーザ情報には、ランク以外の情報、例えば、ユーザが摂取することが禁止されているアレルギー物質である禁止アレルギー物質や、ユーザの食事に関する嗜好(例えば、低糖質、低カロリーなど)などのユーザの属性が含まれていてもよい。
【0030】
また、記憶部11では、その他の情報が記憶されていてもよい。例えば、商品識別子と、その商品に関する情報とを対応付ける複数の情報が記憶されていてもよい。商品に関する情報は、例えば、食品である商品の栄養素やアレルギー物質等に関する情報を含んでいてもよく、商品のスペックや属性を示す情報を含んでいてもよく、商品の使い方を示す情報を含んでいてもよく、商品の価格を示す情報を含んでいてもよく、商品に関するその他の情報を含んでいてもよい。
【0031】
また、販促対象受付部12によって受け付けられた販促対象識別子が記憶部11で記憶されてもよい。また、処理部14によって、後述するように、ユーザごとの商品の購入に関連した処理が行われる場合には、記憶部11において、ユーザが購入しようとする商品、またはユーザが購入した商品を識別する商品識別子等がユーザごとに記憶されてもよい。
【0032】
記憶部11に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよい。記憶部11は、不揮発性の記録媒体によって実現されることが好適であるが、揮発性の記録媒体によって実現されてもよい。記録媒体は、例えば、半導体メモリや磁気ディスクなどであってもよい。また、記憶部11は、例えば、単一の記録媒体によって構成されてもよく、または複数の記録媒体によって構成されてもよい。後者の場合には、例えば、商品関連情報と、ユーザ対応情報とは、それぞれ異なる記録媒体で記憶されていてもよい。
【0033】
また、本実施の形態では、商品関連情報や複数のユーザ対応情報などが情報処理装置1の記憶部11で記憶されており、その結果として、情報処理装置1がそれらの情報にアクセス可能になっている場合について主に説明するが、商品関連情報や複数のユーザ対応情報などの情報のうち、少なくとも一部の情報は、情報処理装置1の外部の装置等で管理されていてもよい。この場合であっても、情報処理装置1は、外部の装置等で管理されている情報にアクセス可能であるものとする。
【0034】
販促対象受付部12は、所定の実店舗における販促対象の商品を識別する商品識別子である販促対象識別子を受け付ける。実店舗の担当者は、例えば、消費期限の迫っている惣菜などの商品の販売を促進したい場合に、その商品を識別する商品識別子を、通信回線500や入力デバイスを介して情報処理装置1に入力してもよい。そして、その入力された商品識別子である販促対象識別子が、販促対象受付部12によって受け付けられてもよい。なお、販促対象識別子は、例えば、実店舗の担当者が操作している情報処理端末2から情報処理装置1に送信されてもよく、または、情報処理装置1の入力デバイス等を介して直接入力されてもよい。また、販促対象受付部12は、例えば、受け付けた販促対象識別子を記憶部11に蓄積してもよい。
【0035】
販促対象受付部12では、例えば、販促対象識別子と共に、その販促対象識別子で識別される商品について特典情報を出力する期間や回数を示す情報も一緒に受け付けられてもよい。また、販促対象受付部12は、例えば、過去に受け付けた販促対象識別子について、その販促対象識別子で識別される商品の購入に対する特典の付与をやめる旨の情報を受け付けてもよい。この場合には、例えば、販促対象受付部12は、特典の付与をやめる対象である商品を識別する販促対象識別子を、記憶部11から削除してもよい。また、情報処理装置1が複数の実店舗について特典情報の出力を行う場合には、販促対象受付部12では、販促対象識別子と共に、その販促対象識別子で識別される販促対象を販売している実店舗を識別する店識別子も一緒に受け付けられてもよい。この場合には、販促対象識別子と、店識別子とが対応付けられて記憶部11に蓄積されてもよい。
【0036】
販促対象受付部12は、例えば、有線または無線の通信回線を介して送信された情報を受信してもよく、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報を受け付けてもよい。なお、販促対象受付部12は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、通信デバイスや入力デバイスなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、販促対象受付部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、または所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0037】
処理対象受付部13は、所定の実店舗内のユーザから、そのユーザが要求する所定の処理の対象となる商品を識別する商品識別子である処理対象識別子を受け付ける。また、処理対象受付部13は、例えば、所定の処理の対象となる商品を識別する処理対象識別子と、その所定の処理を要求するユーザを識別するユーザ識別子とを受け付けてもよい。本実施の形態では、処理対象受付部13によって、処理対象識別子とユーザ識別子とが受け付けられる場合について主に説明する。なお、商品識別子とユーザ識別子とは、例えば、同時に受け付けられてもよく、または異なるタイミングで受け付けられてもよい。後者の場合には、一例として、ユーザ識別子は、ログイン時に受け付けられ、その後に処理対象識別子が受け付けられてもよい。
【0038】
所定の処理は、例えば、情報処理装置1において行われる処理であってもよく、その他の装置において行われる処理であってもよい。また、所定の処理は、商品に関する処理であれば特に限定されないが、例えば、商品に関する情報を取得する処理であってもよく、商品の購入に関連した処理であってもよい。商品に関する情報を取得する処理は、例えば、商品に関する情報を取得して出力する処理であってもよい。また、商品に関する情報は、例えば、商品の詳細な情報であってもよい。所定の処理が、商品に関する情報を取得する処理である場合には、例えば、ユーザは、情報処理端末3を用いて、実店舗において商品の配置されている棚の棚札に表示されている2次元コードなどのコードから読み取った情報や、NFC(Near Field Communication;近距離無線通信)を用いて棚札から取得した情報を用いて情報処理装置1に商品識別子である処理対象識別子を送信してもよい。棚札は、一例として、電子棚札であってもよい。また、例えば、ユーザは、情報処理端末3を用いて、商品をスキャンすることによって読み取ったJANコードや商品名である処理対象識別子を情報処理装置1に送信してもよい。
【0039】
商品の購入に関連した処理は、例えば、商品の購入の処理であってもよく、商品を購入対象として登録する処理であってもよい。商品を購入対象として登録する処理は、一例として、商品をスマートカートに入れる際の処理であってもよい。スマートカートは、レジ機能を有するショッピングカートであってもよい。スマートカートを利用しているユーザは、商品をスマートカートに入れる際に商品をスキャンすることになる。この場合には、例えば、商品をスキャンすることによって取得されたJANコードや商品名などの商品識別子である処理対象識別子や、商品をスマートカートに入れたユーザのユーザ識別子が、スマートカートから情報処理装置1に送信されてもよい。
【0040】
なお、処理対象識別子は、上記したように、実店舗内のユーザから受け付けられることが好適である。そのため、処理対象識別子が送信される場合には、例えば、送信元の情報処理端末3の位置情報と一緒に処理対象識別子が送信されてもよい。この場合には、例えば、処理対象受付部13において受信された処理対象識別子に対応する位置情報によって、実店舗と異なる位置が示されるときには、その処理対象識別子の受信に応じた特典情報の出力は行われなくてもよい。また、情報処理装置1が複数の実店舗について特典情報の出力を行う場合には、その位置情報を用いて、ユーザのいる実店舗が特定されてもよい。
【0041】
また、棚札から商品識別子を取得する場合には、その商品識別子である処理対象識別子と共に、その棚札の配置されている実店舗を識別する店識別子が取得され、それらが情報処理装置1に送信されてもよい。このようにすることで、情報処理装置1が複数の実店舗について特典情報の出力を行う場合に、処理対象識別子と一緒に受け付けられた店識別子を用いて、ユーザのいる実店舗を特定することができる。また、スマートカートから商品識別子である処理対象識別子が送信される場合にも、例えば、処理対象識別子と共に、スマートカートの用いられている実店舗を識別する店識別子が一緒に送信されてもよい。このようにすることで、情報処理装置1が複数の実店舗について特典情報の出力を行う場合に、処理対象識別子と一緒に受け付けられた店識別子を用いて、ユーザのいる実店舗を特定することができる。
【0042】
処理対象受付部13は、例えば、有線または無線の通信回線を介して送信された情報を受信してもよく、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報を受け付けてもよい。なお、処理対象受付部13は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、通信デバイスや入力デバイスなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、処理対象受付部13は、ハードウェアによって実現されてもよく、または所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0043】
処理部14は、処理対象受付部13によって受け付けられた処理対象識別子で識別される商品について要求された所定の処理を行ってもよい。例えば、所定の処理が商品に関する情報を取得する処理である場合には、処理部14は、受け付けられた処理対象識別子に対応付けられている商品に関する情報を記憶部11から読み出して、出力部15を介してユーザに出力してもよい。
【0044】
また、例えば、所定の処理が商品の購入の処理である場合には、処理部14は、処理対象受付部13によって受け付けられた処理対象識別子で識別される商品の合計金額を、処理対象受付部13によって受け付けられたユーザ識別子で識別されるユーザに課金するための処理を行ってもよい。
【0045】
また、例えば、所定の処理が商品をスマートカートに入れる処理である場合には、処理部14は、処理対象受付部13によって受け付けられた処理対象識別子を、受け付けられたユーザ識別子に対応付けて記憶部11に蓄積してもよい。この場合には、最終的に購入処理を行う旨の要求が処理対象受付部13によって受け付けられたときに、処理部14は、記憶部11において、その購入処理を要求したユーザのユーザ識別子に対応付けられている処理対象識別子で識別される商品について、そのユーザに課金するための処理を行ってもよい。なお、商品がスマートカートに入れられる際に、その商品を識別する処理対象識別子が情報処理装置1に送信されるが、その商品の購入等の処理はスマートカートにおいて行われる場合には、処理部14は、その処理対象識別子の受け付けに応じた処理を何も行わなくてもよい。このように、情報処理装置1において所定の処理が行われない場合には、情報処理装置1は、処理部14を有していなくてもよい。
【0046】
出力部15は、処理対象受付部13によって処理対象識別子が受け付けられた際に、その処理対象識別子によって識別される商品に商品関連情報によって関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が販促対象受付部12によって受け付けられている場合に、その販促対象識別子によって識別される販促対象の商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報を、その処理対象識別子によって識別される商品に対する所定の処理を要求するユーザに出力する。この特典情報によって示される特典は、その処理対象識別子によって識別される商品に商品関連情報によって関連付けられている販促対象の商品が購入される際に付与されることになる。特典情報の出力先のユーザは、例えば、処理対象受付部13によって受け付けられたユーザ識別子で識別されるユーザであってもよい。
【0047】
特典情報によって示される特典は、例えば、値引き、ポイントの付与、景品の付与の少なくともいずれかであってもよく、その他の特典であってもよい。値引きは、例えば、あらかじめ決められた金額(例えば、100円など)の値引きであってもよく、3割引きや、半額などのように、商品の価格に対する割合に応じた値引きであってもよい。ポイントは、例えば、商品の購入に使用することができるポイントであってもよい。付与されるポイントは、例えば、あらかじめ決められたポイント(例えば、100ポイントなど)であってもよく、2割や3割などのように、商品の価格に対する割合に応じたポイントであってもよい。値引きやポイントの付与が商品の価格に対する割合に応じて行われる場合には、特典の付与の対象となる販促対象の商品の価格に所定の割合を乗算した結果に応じた値引きやポイントの付与が行われてもよい。景品は、いわゆる「おまけ」であってもよく、例えば、試供品であってもよく、他の商品であってもよい。
【0048】
販促対象受付部12によって受け付けられた販促対象識別子で識別される商品は、例えば、消費期限の迫っている惣菜などの商品であり、実店舗側が早期に売り切りたいと考える商品である。また、そのような商品と関連付けられている商品について所定の処理を要求したユーザは、その商品を購入しようとしているか、またはその商品の購入について興味を持っており、販促対象識別子で識別される商品と、その所定の処理の対象となる商品との両方を購入する可能性があると考えられる。したがって、このような状況において、販促対象識別子で識別される商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報をそのユーザに対して提示することは、販促対象識別子で識別される商品の購入を促すために有効であると考えられる。
【0049】
特典情報には、例えば、特典の内容を示す情報が含まれてもよい。特典の内容を示す情報には、例えば、値引き、ポイントの付与、景品の付与などの特典の種類を示す情報が含まれてもよい。また、特典が値引きやポイントの付与である場合には、特典の内容を示す情報に、例えば、値引きやポイントの付与の程度を示す情報が含まれてもよい。値引きやポイントの付与の程度を示す情報は、例えば、値引きの金額や、付与されるポイントを示す情報であってもよく、値引きや付与されるポイントの商品の価格に対する割合を示す情報であってもよい。また、特典が景品の付与である場合には、特典の内容を示す情報に、景品の内容、例えば、景品として付与される物を示す情報が含まれてもよい。また、特典の内容を示す情報には、特典の付与の対象となる商品を識別する商品識別子が含まれてもよい。特典の付与の対象となる商品を識別する商品識別子は、例えば、受け付けられた処理対象識別子によって識別される商品に関連付けられている販促対象の商品を識別する商品識別子であってもよい。また、特典の内容を示す情報には、特典の有効期限が含まれてもよい。特典の有効期限は、例えば、販促対象識別子と共に受け付けられた特典情報を出力する期間の終わりの時点に設定されてもよい。
【0050】
なお、出力部15は、例えば、処理対象受付部13によって受け付けられたユーザ識別子に対応するユーザ情報に含まれるランクに応じて出力する特典情報を変更してもよい。この場合には、例えば、ランクがより高いほど、よりよい特典を示す特典情報が出力されてもよい。よりよい特典とは、例えば、より大きい値引きや、より多いポイントの付与、より多くの景品の付与であってもよい。また、例えば、ランクがより高いほど、より多くの特典を示す特典情報が出力されてもよい。この場合には、例えば、ランクの低いユーザに対しては、ポイントの付与のみを示す特典情報が出力され、ランクの高いユーザに対しては、ポイントの付与と、景品の付与との両方を示す特典情報が出力されてもよい。また、例えば、ランクと、特典の内容とを対応付ける複数の情報が記憶部11で記憶されている場合には、出力部15は、それを用いて、処理対象受付部13によって受け付けられたユーザ識別子に対応するユーザ情報に含まれるランクに対応する特典の内容を特定し、その特定した特典の内容を含む特典情報を出力してもよい。
【0051】
特典情報の出力は、例えば、次のようにして行われてもよい。まず、販促対象受付部12によって受け付けられた販促対象識別子が記憶部11で記憶されているとする。次に、処理対象受付部13によって、あるユーザから処理対象識別子と、そのユーザのユーザ識別子とが受け付けられたとする。すると、出力部15は、受け付けられたユーザ識別子に対応付けられているユーザ情報からユーザのランクを取得する。また、出力部15は、記憶部11で記憶されている商品関連情報を用いて、受け付けられた処理対象識別子で識別される商品に関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が記憶部11で記憶されているかどうか判断する。そして、受け付けられた処理対象識別子で識別される商品に関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が記憶部11で記憶されている場合には、出力部15は、その記憶部11で記憶されている販促対象識別子で識別される販促対象の商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報を出力してもよい。この特典情報は、出力部15によって取得されたユーザのランクに応じたものであってもよい。
【0052】
商品関連情報が、食品関連情報と、対応情報とを含む場合には、出力部15は、例えば、受け付けられた処理対象識別子に対応する食品識別子を特定すると共に、記憶部11で記憶されている販促対象識別子に対応する食品識別子を特定してもよい。そして、出力部15は、処理対象識別子に対応する食品識別子と、販促対象識別子に対応する食品識別子とを関連付ける食品関連情報が記憶部11で記憶されている場合に、処理対象識別子で識別される商品と、販促対象識別子で識別される商品とが商品関連情報によって関連付けられていると判断してもよい。この場合には、処理対象識別子で識別される商品と関連付けられていると判断された販促対象識別子で識別される商品の購入に対して特典を付与するための特典情報が出力されることになる。
【0053】
また、食品対応情報がレシピ情報である場合には、出力部15は、出力対象の特典情報と共に、処理対象受付部13によって受け付けられた処理対象識別子で識別される商品と、販促対象の商品との関連付けに用いられたレシピ情報を出力してもよい。その販促対象の商品は、特典の付与の対象となる販促対象の商品であってもよい。このレシピ情報も、受け付けられたユーザ識別子で識別されるユーザに出力されることが好適である。この場合には、ユーザにレシピ情報を出力することによって、そのユーザに対して、そのレシピ情報の料理を作ることを促すことができ、その結果として、そのレシピ情報に含まれる食品に対応する販促対象の商品の販売促進を行うことができる。
【0054】
出力対象の特典情報は、例えば、特典を示す画像であってもよく、特典を示す2次元コードなどのコードであってもよく、特典を示すデータであってもよく、特典を示すその他の情報であってもよい。特典情報が特典を示す画像や、特典を示すコードである場合には、例えば、ユーザがその特典情報をレジで店員に提示したり、ユーザがセルフレジにおいて特典情報をレジシステムに読み取らせたりすることによって、ユーザは、その特典を受けることができてもよい。また、特典情報が特典を示すデータである場合には、例えば、その特典情報がスマートカートに送信されることによって、特典の付与の対象となる商品がスマートカートに入れられる際に、自動的に特典の付与が行われてもよい。なお、この特典は、特典の付与の対象となる販促対象の商品の購入時にのみ付与されるようになっていることが好適である。また、例えば、特典情報に特典の有効期限が含まれている場合には、その有効期限を超えると、その特典の付与が行われなくてもよい。
【0055】
また、販促対象識別子と共に特典情報を出力する期間も受け付けられた場合には、出力部15は、その期間が経過したときには、その販促対象識別子で識別される商品に関する特典情報の出力を終了してもよい。一例として、ある商品について特典情報を出力する期間が経過した後に、出力部15は、その商品を識別する販促対象識別子を記憶部11から削除してもよい。
【0056】
また、販促対象識別子と共に特典情報を出力する回数も受け付けられた場合には、出力部15は、その販促対象識別子で識別される商品について、特典情報の出力をその回数だけ行った後に、その商品に関する特典情報の出力を終了してもよい。一例として、ある商品について特典情報の出力を、受け付けられた回数だけ行った後に、出力部15は、その商品を識別する販促対象識別子を記憶部11から削除してもよい。
【0057】
また、出力部15は、例えば、処理部14によって取得された商品に関する情報をユーザに出力してもよい。この出力は、例えば、処理対象識別子の送信元の情報処理端末3への送信であってもよく、または、ディスプレイへの表示やプリンタによる印刷等であってもよい。
【0058】
なお、出力部15による出力は、例えば、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。例えば、特典情報の出力がプリンタによる印刷によって行われる場合には、特典の内容を示すクーポンなどが出力部15によって印刷されてもよい。なお、出力部15は、出力を行うデバイス(例えば、通信デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、出力部15は、ハードウェアによって実現されてもよく、または、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0059】
次に、情報処理装置1の動作について図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)販促対象受付部12は、販促対象識別子を受け付けたかどうか判断する。そして、販促対象識別子を受け付けた場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS103に進む。
【0060】
(ステップS102)販促対象受付部12は、受け付けた販促対象識別子を記憶部11に蓄積する。そして、ステップS101に戻る。
【0061】
(ステップS103)処理対象受付部13は、処理対象識別子とユーザ識別子とを受け付けたかどうか判断する。そして、処理対象識別子等を受け付けた場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0062】
(ステップS104)処理部14は、ステップS103で受け付けられた処理対象識別子で識別される商品について、所定の処理を実行する。なお、この所定の処理は、例えば、あらかじめ決められた処理であってもよい。情報処理装置1において所定の処理が実行されない場合には、このステップS104の処理はスキップされてもよい。
【0063】
(ステップS105)出力部15は、ステップS103で受け付けられた処理対象識別子で識別される商品に商品関連情報によって関連付けられる販促対象の商品が存在するかどうか判断する。なお、処理対象識別子で識別される商品に商品関連情報によって関連付けられる商品を識別する販促対象識別子が記憶部11で記憶されている場合に、そのような販促対象の商品が存在すると判断されてもよい。そして、そのような販促対象の商品が存在する場合には、ステップS106に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0064】
(ステップS106)出力部15は、処理対象受付部13によって受け付けられたユーザ識別子に対応するユーザ情報に含まれるランクを特定し、その特定したランクに対応する特典情報であって、ステップS105において処理対象識別子で識別される商品に商品関連情報によって関連付けられていると判断した販促対象の商品の購入に対して付与する特典を示す特典情報を特定する。この特典情報の特定は、例えば、特典情報の生成であってもよい。
【0065】
(ステップS107)出力部15は、ステップS106で特定した特典情報を、ステップS103で受け付けられたユーザ識別子で識別されるユーザに出力する。なお、ステップS105において処理対象識別子で識別される商品に商品関連情報によって関連付けられていると判断した販促対象の商品が複数存在する場合には、その複数の販促対象の商品のそれぞれについて特典情報が出力されてもよい。そして、ステップS101に戻る。
【0066】
なお、図6のフローチャートにおける処理の順序は一例であり、同様の結果を得られるのであれば、各ステップの順序を変更してもよい。また、図6のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了してもよい。
【0067】
次に、本実施の形態による情報処理装置1の動作について、具体例を用いて説明する。本具体例では、記憶部11において、図2で示されるレシピ情報、図3で示される対応情報、図5で示されるユーザ対応情報が記憶されているものとする。また、本具体例では、ユーザ情報に含まれるランクがNであるユーザに対して、N割引の値引きの特典を示す特典情報が出力されるものとする。Nは1以上の整数である。
【0068】
まず、ある実店舗において、商品「ロースかつ」が売れ残っており、その消費期限が迫っていたとする。すると、その店舗の担当者は、情報処理端末2を操作して、販促対象識別子「ロースかつ」を情報処理装置1に送信する。送信された販促対象識別子は、情報処理装置1の販促対象受付部12で受信され、記憶部11に蓄積される(ステップS101、S102)。
【0069】
その後、その実店舗において、ユーザU001が商品「XYZレトルトカレー」をスマートカート3に入れると、それに応じてスマートカート3から処理対象識別子「XYZレトルトカレー」とユーザ識別子「U001」とが情報処理装置1に送信される。送信された処理対象識別子は、情報処理装置1の処理対象受付部13で受信され、処理対象識別子と、ユーザ識別子と、処理対象識別子等の送信元のアドレスとが出力部15に渡される(ステップS103)。なお、本具体例では、処理対象受付部13による処理対象識別子の受信に応じた処理部14での処理は行われないものとする。
【0070】
処理対象識別子を受け取ると、出力部15は、その処理対象識別子「XYZレトルトカレー」を検索キーとして、記憶部11で記憶されている複数の対応情報を検索し、ヒットした対応情報から食品識別子「レトルトカレー」を取得する。また、出力部15は、記憶部11で記憶されている1以上の販促対象識別子をそれぞれ検索キーとして、複数の対応情報を検索し、ヒットした対応情報からそれぞれ食品識別子を取得する。例えば、出力部15は、販促対象識別子「ロースかつ」を検索キーとして複数の対応情報を検索し、ヒットした対応情報から食品識別子「トンカツ」を取得してもよい。なお、販促対象識別子に対応する食品識別子の取得は、事前に行われていてもよい。
【0071】
その後、出力部15は、処理対象識別子「XYZレトルトカレー」に対応する食品識別子「レトルトカレー」を検索キーとして記憶部11で記憶されている複数のレシピ情報を検索し、ヒットしたレシピ情報に、販促対象識別子に対応する食品識別子が含まれているかどうか判断する。この場合には、図2で示されるレシピ情報がヒットし、そのレシピ情報に食品識別子「トンカツ」が含まれているため、出力部15は、ヒットしたレシピ情報に、販促対象識別子に対応する食品識別子が含まれている、すなわち処理対象識別子で識別される商品に関連付けられている販促対象の商品が存在すると判断して、そのレシピ情報を取得する(ステップS105)。
【0072】
次に、出力部15は、処理対象受付部13から受け取ったユーザ識別子を検索キーとして、記憶部11で記憶されている複数のユーザ対応情報を検索し、ヒットしたユーザ対応情報からユーザ情報のランク「5」を取得する。また、出力部15は、処理対象識別子「XYZレトルトカレー」に関連付けられている販促対象識別子「ロースかつ」で識別される商品について、ランク「5」に応じて5割引きにする内容の特典情報を生成し、その特典情報と取得したレシピ情報とを、あらかじめ受け取っていた処理対象識別子等の送信元のアドレスに送信する(ステップS106、S107)。
【0073】
その特典情報とレシピ情報とは、ユーザU001が実店舗で用いているスマートカート3に送信され、表示されたとする。そして、ユーザU001は、表示されたレシピ情報と特典情報とに応じて商品「ロースかつ」を購入することに決定し、惣菜売り場に行って商品「ロースかつ」をスマートカート3に入れたとする。その後、ユーザU001がスマートカート3において支払いの処理を行うと、情報処理装置1から送信された特典情報が適用され、ユーザU001は、商品「ロースかつ」を5割引きで購入することができる。
【0074】
以上のように、本実施の形態による情報処理装置1によれば、販促対象の商品と関連する商品について所定の処理を行ったユーザに対して、その販促対象の商品の購入に対する特典を提示することができる。このようにして、販促対象の商品を欲しいと思う可能性のあるユーザに、その商品を欲しいと思うタイミングで、その商品の購入に対して付与される特典について提示することができ、その販促対象の商品の販売を促進することができる。一方、そのような特定のユーザに対しては特典を提示することによって販売を促進すると共に、一律の値引きなどは行わないため、それ以外のユーザに対しては、販促対象の商品を定価で販売することができ、定価での販売機会を喪失することもない。このように、販促対象の商品の販売促進と、収益の向上との両立を図ることができる。また、特典情報と共にレシピ情報も出力される場合には、そのレシピ情報の出力によって、販促対象の商品の購入をユーザに促すことができ、販売促進の効果を高めることができる。さらに、ユーザの購入額に応じたランクに応じて特典情報を変更することにより、ユーザが、より高いランクを目指すようにすることができ、その結果として、ユーザがより多くの商品を購入するように誘導することができる。
【0075】
なお、本実施の形態におけるユーザのランクに応じた特典情報の変更は、例えば、ランクの高いユーザには、特典情報が出力されるが、ランクの低いユーザには、特典情報が出力されないことを含んでもよい。このような処理は、例えば、特定の販促対象の商品についてのみ行われてもよい。この場合には、例えば、販促対象受付部12によって販促対象識別子が受け付けられる際に、特典情報を出力する対象となるランクも一緒に受け付けられてもよい。そして、その販促対象識別子で識別される販促対象の商品については、受け付けられたランクのユーザについてのみ、特典情報が出力されてもよい。このようにすることで、例えば、販促対象の商品の個数が少ない場合に、特典情報を出力するユーザを絞り込むことができる。また、例えば、惣菜や鮮魚などの販促対象の商品について、早い時間帯にはランクの高いユーザのみに特典情報を出力し、遅い時間帯になるとすべてのユーザに特典情報を出力することもできるようになる。
【0076】
また、本実施の形態では、ユーザのランクに応じて出力される特典情報が変更される場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。特典情報は、どのユーザに対しても一律に決まっていてもよい。この場合には、記憶部11においてユーザ対応情報が記憶されていなくてもよい。
【0077】
また、本実施の形態において、ユーザ情報に禁止アレルギー物質や、ユーザの食事に関する嗜好などが含まれている場合であって、商品関連情報にレシピ情報が含まれている場合には、あるユーザに特典情報を出力する際に、そのユーザの禁止アレルギー物質の含まれていないレシピ情報や、そのユーザの食事に関する嗜好に合致するレシピ情報のみを用いて、商品の関連付けについて判断してもよい。このようにすることで、ユーザの嗜好等に沿った販売促進を行うことができるようになる。
【0078】
また、本実施の形態では、商品が食品の商品である場合について主に説明したが、上記したように、商品は、食品以外の日用品等の商品であってもよい。この場合には、商品関連情報は、例えば、複数の商品の種類を関連付ける複数の種類関連情報、及び、商品識別子と、その商品識別子で識別される商品に対応する商品の種類を識別する種類識別子とを対応付ける複数の対応情報を含んでいてもよい。種類関連情報は、一例として、商品の種類を識別する複数の種類識別子を関連付ける情報であってもよい。種類識別子は、例えば、商品の種類名であってもよく、商品の種類を識別するその他の情報であってもよい。例えば、商品「BCDクエン酸」「CDEクエン酸スプレー」に対応する商品の種類は「クエン酸」であってもよい。また、対応情報は、例えば、商品識別子「BCDクエン酸」と、種類識別子「クエン酸」とを対応付ける情報や、商品識別子「CDEクエン酸スプレー」と、種類識別子「クエン酸」とを対応付ける情報、商品識別子「DEFスポンジ」と、種類識別子「スポンジ」とを対応付ける情報などであってもよい。
【0079】
また、種類関連情報は、例えば、複数の商品の種類を含むレシピ情報であってもよく、複数の商品の種類を関連付ける情報であってもよい。複数の商品の種類を関連付ける種類関連情報は、例えば、複数の種類識別子を関連付ける情報であってもよい。また、レシピ情報には、例えば、商品の種類を識別する種類識別子が複数含まれていてもよい。複数の種類識別子を含むレシピ情報は、例えば、掃除のレシピ情報や手入れのレシピ情報などのように、家事に関連したレシピ情報であってもよい。掃除のレシピ情報は、一例として、「クエン酸を水に溶かし、シンクにスプレーします。その後、スポンジやブラシでシンクの表面をこすり、錆を取り除きます。最後に水で洗い流します。」であってもよい。このレシピ情報には、種類識別子「クエン酸」「スポンジ」「ブラシ」などが含まれている。
【0080】
一例として、種類識別子「クエン酸」「スポンジ」「ブラシ」を含む掃除のレシピ情報である種類関連情報、商品識別子「DEFスポンジ」と種類識別子「スポンジ」とを対応付ける対応情報、及び商品識別子「BCDクエン酸」と種類識別子「クエン酸」とを対応付ける対応情報が記憶部11において記憶されており、販促対象識別子「DEFスポンジ」が販促対象受付部12によって受け付けられており、また、あるユーザが、商品「BCDクエン酸」をスマートカートに入れたことに応じて、処理対象受付部13によって処理対象識別子「BCDクエン酸」が受け付けられた場合には、出力部15は、処理対象識別子「BCDクエン酸」に商品関連情報で関連付けられている販促対象の商品「DEFスポンジ」の購入に対して付与される特典を示す特典情報を、そのユーザに出力してもよい。また、出力部15は、特典情報と共に、処理対象識別子で識別される商品「BCDクエン酸」と、販促対象の商品「DEFスポンジ」との関連付けに用いられたレシピ情報を出力してもよい。なお、これらの処理は、食品が商品の種類となり、食品関連情報が種類関連情報となった以外は、本実施の形態で説明した処理と同様であり、その詳細な説明を省略する。
【0081】
また、本実施の形態では、処理対象受付部13によって処理対象識別子とユーザ識別子とが受け付けられる場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。後段の処理でユーザ識別子が用いられない場合には、処理対象受付部13は、ユーザ識別子を受け付けなくてもよい。
【0082】
また、本実施の形態において、情報処理装置1が複数の実店舗について特典情報の出力を行う場合には、上記したように、販促対象識別子や処理対象識別子と共に、店識別子も受け付けられてもよい。そして、販促対象識別子や処理対象識別子は、店識別子ごとに管理され、その結果として、実店舗ごとに特典情報の出力が行われてもよい。
【0083】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0084】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0085】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0086】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0087】
また、上記実施の形態において、情報処理装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、または、別々のデバイスを有してもよい。
【0088】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、複数の商品を関連付ける商品関連情報にアクセス可能なコンピュータを、所定の実店舗における販促対象の商品を識別する商品識別子である販促対象識別子を受け付ける販促対象受付部、所定の実店舗内のユーザから、ユーザが要求する所定の処理の対象となる商品を識別する商品識別子である処理対象識別子を受け付ける処理対象受付部、処理対象受付部によって処理対象識別子が受け付けられた際に、処理対象識別子によって識別される商品に商品関連情報によって関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が販促対象受付部によって受け付けられている場合に、販促対象識別子によって識別される販促対象の商品の購入に対して付与される特典を示す特典情報を、処理対象識別子によって識別される商品に対する所定の処理を要求するユーザに出力する出力部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0089】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0090】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD-ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0091】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
【0092】
図7は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による情報処理装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0093】
図7において、コンピュータシステム900は、CD-ROMドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0094】
図8は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図8において、コンピュータ901は、CD-ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0095】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による情報処理装置1の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM921に記憶されて、CD-ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD-ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、CD-ROM921に代えて他の記録媒体(例えば、DVD等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0096】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による情報処理装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0097】
また、以上の実施の形態は、本発明を具体的に実施するための例示であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。本発明の技術的範囲は、実施の形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲の文言上の範囲及び均等の意味の範囲内での変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0098】
1 情報処理装置
11 記憶部
12 販促対象受付部
13 処理対象受付部
14 処理部
15 出力部
【要約】
【課題】販促対象の商品を購入する可能性のあるユーザに、その商品の購入に対して付与される特典を提示することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、実店舗における販促対象の商品を識別する販促対象識別子を受け付ける販促対象受付部12と、その実店舗内のユーザから、ユーザが要求する所定の処理の対象となる商品を識別する処理対象識別子を受け付ける処理対象受付部13と、処理対象識別子が受け付けられた際に、その処理対象識別子で識別される商品に商品関連情報によって関連付けられている商品を識別する販促対象識別子が受け付けられている場合に、その販促対象識別子で識別される販促対象の商品の購入に対する特典情報を、その処理対象識別子で識別される商品に対する所定の処理を要求するユーザに出力する出力部15とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8