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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】触覚刺激提供装置
(51)【国際特許分類】
   B06B 1/04 20060101AFI20241023BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
B06B1/04 S
G06F3/01 560
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023082115
(22)【出願日】2023-05-18
(62)【分割の表示】P 2021110201の分割
【原出願日】2018-06-12
(65)【公開番号】P2023106504
(43)【公開日】2023-08-01
【審査請求日】2023-05-18
(31)【優先権主張番号】10-2017-0074417
(32)【優先日】2017-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519437984
【氏名又は名称】ビーハプティクス インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】(KT Daedeok 2 Research Center, Jeonmin-dong) 3Dong-503Ho, 70, Yuseong-daero 1689beon-gil, Yuseong-gu, Daejeon 34047, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】コ ヨンフン
(72)【発明者】
【氏名】クァク ギウク
【審査官】津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0088385(US,A1)
【文献】特開2000-237150(JP,A)
【文献】特開2012-110687(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1603266(KR,B1)
【文献】特開2016-123436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B06B 1/04
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
腕抜き状の触覚刺激提供装置であって、複数のアクチュエータと、
前記複数のアクチュエータを支持し、前面に位置する第1着脱部材を含むベースバンドと、
前記ベースバンドの一端と連結されたリングと、
前記ベースバンドの前面の他端において前記第1着脱部材と離隔して位置し、前記第1着脱部材と着脱可能な第2着脱部材と、
前記ベースバンドの背面の他端に位置し、前記第1着脱部材と着脱可能な第3着脱部材と、を含むことを特徴とする触覚刺激提供装置。
【請求項2】
前記第2着脱部材が前記リングを介さずに前記第1着脱部材に付着されることによって前記ベースバンドの他端が1次的に長さ調整されることを特徴とする請求項に記載の触覚刺激提供装置。
【請求項3】
前記第3着脱部材が前記リングを介して前記第1着脱部材に付着されることによって前記ベースバンドの他端が2次的に長さ調整されることを特徴とする請求項に記載の触覚刺激提供装置。
【請求項4】
背面に前記第1着脱部材と着脱可能な第4着脱部材を含み、一端が前記ベースバンドの一端と連結された補助バンドと、
前記複数のアクチュエータを制御するコントローラを内部に含み、前記補助バンドによって支持されるコントローラケースと、をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の触覚刺激提供装置。
【請求項5】
前記補助バンドの他端の幅は前記コントローラケースの開口部の内周面の幅より大きいことを特徴とする請求項に記載の触覚刺激提供装置。
【請求項6】
前記第1着脱部材は前記第2着脱部材が位置した領域を除いた前記ベースバンドの前面の全領域に位置することを特徴とする請求項1に記載の触覚刺激提供装置。
【請求項7】
前記第1着脱部材はベルクロ(velcro)状に構成されたことを特徴とする請求項に記載の触覚刺激提供装置。
【請求項8】
前記第1着脱部材は前記複数のアクチュエータをカバーすることを特徴とする請求項に記載の触覚刺激提供装置。
【請求項9】
前記ベースバンドの他端の幅は前記リングの内周面の幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載の触覚刺激提供装置。
【請求項10】
前記ベースバンドの上側端及び下側端は流線形であることを特徴とする請求項1に記載の触覚刺激提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は触覚刺激提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
触覚刺激提供装置は複数のアクチュエータ(actuator)を含み、複数のアクチュエータを選択的に振動させることにより、ユーザに触覚刺激を提供することができる。このようなアクチュエータとしてはコインモータ(coin motor)、ERMモータ(eccentric rotation mass motor)などを用いることができる。
【0003】
コインモータは、直径が10mm、厚さが約3.4mmに小さく薄いため、触覚刺激提供装置を容易に構成できるというメリットがある。しかし、コインモータは、実際回転しながら振動を発生させる振動子のサイズと重さの限界により振動の強さを増加させるのに限界がある。
【0004】
コインモータより強い振動のためにERMモータを用いることができる。ERMモータは振動モータのシャフトに位置した偏心質量体の回転によって振動が発生する。
【0005】
ERMモータはコインモータより強い振動を提供するが、振動子が外部に露出されているため、振動子の回転を確保することができるケーシング(casing)が必須である。
【0006】
しかし、従来の円筒型アルミケースを利用する場合、他の装置と結合するとき(例えば、布袋に封ずる)、振動力の減少と厚さが増加する問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする技術的課題は、偏心質量体を備えたアクチュエータが振動力の減衰なしに結合されて効率的な触覚刺激を提供する触覚刺激提供装置を提供することである。
【0008】
また、解決しようとする技術的課題は、アクチュエータの振動力がユーザにうまく伝達されながら、着用便宜性及び審美性が強化された触覚刺激提供装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例による触覚刺激提供装置は、ベスト状の触覚刺激提供装置であって、一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含む第1前面パネルと、一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含み、一側が上記第1前面パネルの他側と締結可能な第2前面パネルと、一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含み、一側が上記第1前面パネルの一側と締結可能で、他側が上記第2前面パネルの他側と締結可能な背面パネルと、を含む。
【0010】
上記背面パネルは一側に連結された第1リング及び他側に連結された第2リングをさらに含み、上記第1前面パネルは一側に連結された第1ウイングバンドをさらに含み、上記第2前面パネルは他側に連結された第2ウイングバンドをさらに含んでもよい。
【0011】
上記触覚刺激提供装置は、上記第1ウイングバンドの前面の一端に位置する第1着脱部材と、上記第1前面パネルの前面に位置し、上記第1着脱部材と着脱可能な第2着脱部材と、上記第2ウイングバンドの前面の一端に位置する第3着脱部材と、上記第2前面パネルの前面に位置し、上記第3着脱部材と着脱可能な第4着脱部材と、をさらに含んでもよい。
【0012】
上記第1ウイングバンドの一端の幅は上記第1リングの内周面の幅より大きく、上記第2ウイングバンドの一端の幅は上記第2リングの内周面の幅より大きくてもよい。
【0013】
上記第2着脱部材は上記第1前面パネルの前面から延長されて上記第1ウイングバンドの前面に位置し、上記第4着脱部材は上記第2前面パネルの前面から延長されて上記第2ウイングバンドの前面に位置してもよい。
【0014】
上記触覚刺激提供装置は、上記第1ウイングバンドの背面の一端に位置し、上記第2着脱部材と着脱可能な第5着脱部材と、上記第2ウイングバンドの背面の一端に位置し、上記第4着脱部材と着脱可能な第6着脱部材と、をさらに含んでもよい。
【0015】
上記触覚刺激提供装置は、上記第1ウイングバンドの背面において上記第5着脱部材と上記第1ウイングバンドの他端との間に位置し、上記第2着脱部材と着脱可能な第7着脱部材と、上記第2ウイングバンドの背面において上記第6着脱部材と上記第2ウイングバンドの他端との間に位置し、上記第4着脱部材と着脱可能な第8着脱部材と、をさらに含んでもよい。
【0016】
上記背面パネルは一側に連結された第1ウイングバンド及び他側に連結された第2ウイングバンドをさらに含み、上記第1前面パネルは一側に連結された第1リングをさらに含み、上記第2前面パネルは他側に連結された第2リングをさらに含んでもよい。
【0017】
上記第1ウイングバンドは、背面の一端に位置する第1着脱部材、及び上記第1着脱部材と上記第1ウイングバンドの他端との間に位置する第2着脱部材を含み、上記第2ウイングバンドは、前面に位置する第3着脱部材、背面の一端に位置する第4着脱部材、及び上記第4着脱部材と上記第2ウイングバンドの他端との間に位置する第5着脱部材を含み、上記背面パネルは背面に位置する第6着脱部材を含み、上記第4着脱部材は上記第6着脱部材と着脱可能であり、上記第1着脱部材は上記第3着脱部材と着脱可能であってもよい。
【0018】
本発明の一実施例による触覚刺激提供装置は、腕抜き状の触覚刺激提供装置であって、複数のアクチュエータと、上記複数のアクチュエータを支持し、前面に位置する第1着脱部材を含むベースバンドと、背面に上記第1着脱部材と着脱可能な第2着脱部材を含み、一端が上記ベースバンドの一端と連結された補助バンドと、上記複数のアクチュエータを制御するコントローラを内部に含み、上記補助バンドが挿入される開口部を含むコントローラケースと、を含む。
【0019】
上記触覚刺激提供装置は、上記ベースバンドの一端と連結されたリングと、上記ベースバンドの前面の他端において上記第1着脱部材と離隔して位置し、上記第1着脱部材と着脱可能な第3着脱部材と、をさらに含んでもよい。
【0020】
上記触覚刺激提供装置は、上記補助バンドの前面に位置し、上記第3着脱部材と着脱可能な第4着脱部材をさらに含んでもよい。
【0021】
上記ベースバンドの他端の幅は上記リングの内周面の幅より大きくてもよい。
【0022】
上記触覚刺激提供装置は、上記ベースバンドの背面の他端に位置し、上記第1着脱部材と着脱可能な第5着脱部材をさらに含んでもよい。
【0023】
本発明の一実施例による触覚刺激提供装置は、ベースバンドと、上記ベースバンドの一面に位置し、駆動部と偏心質量体(eccentric mass)を含むアクチュエータと、上記ベースバンドの一面に位置し、上記駆動部を収容する第1収容部及び上記偏心質量体を収容する第2収容部を含むボトムケース(bottom case)と、上記ベースバンドの一面に位置し、上記第1収容部に上記駆動部が密着するように上記ボトムケースと結合されるカバーケース(cover case)と、上記ベースバンドの他面に位置し、上記ボトムケースを上記ベースバンドに固定させるトップケース(top case)と、を含む。
【0024】
上記触覚刺激提供装置は、上記駆動部の少なくとも一部をカバーし、上記駆動部と上記第1収容部との間に介在される離隔材をさらに含んでもよい。
【0025】
上記カバーケースは上記ボトムケースと結合されることにより、上記偏心質量体を上記ベースバンドの一面と隔離させながら、上記第2収容部とともに上記偏心質量体の余裕回転空間を形成してもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明による触覚刺激提供装置は、偏心質量体を備えたアクチュエータが振動力の減衰なしに結合されて効率的な触覚刺激を提供することができる。
【0027】
また、本発明による触覚刺激提供装置は、アクチュエータの振動力がユーザにうまく伝達されながら、着用便宜性及び審美性が強化されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施例によるアクチュエータケースを一視点で説明するためのものである。
図2図1のアクチュエータケースを他の視点で説明するためのものである。
図3】本発明の一実施例による腕抜き状の触覚刺激提供装置の正面図である。
図4図3の触覚刺激提供装置の背面図である。
図5図3の触覚刺激提供装置をユーザが着用する様子を示したものである。
図6図3の触覚刺激提供装置をユーザが着用した様子を示したものである。
図7図3の触覚刺激提供装置のベースバンドと補助バンドを説明するためのものである。
図8図3の触覚刺激提供装置のコントローラケースを一視点で説明するためのものである。
図9図8のコントローラケースを他の視点で説明するためのものである。
図10】本発明の他の実施例によるアクチュエータケースを一視点で説明するためのものである。
図11図10のアクチュエータケースを他の視点で説明するためのものである。
図12】本発明の一実施例によるベスト状の触覚刺激提供装置の正面図である。
図13図12の触覚刺激提供装置の背面図である。
図14図12の触覚刺激提供装置の前面パネルを開放した場合を説明するためのものである。
図15】本発明の他の実施例によるアクチュエータケースを一視点で説明するためのものである。
図16図15のアクチュエータケースを他の視点で説明するためのものである。
図17】本発明の他の実施例による腕抜き状の触覚刺激提供装置の背面図である。
図18図17の触覚刺激提供装置のサイズを調整する場合を説明するためのものである。
図19】本発明の他の実施例によるベスト状の触覚刺激提供装置の正面図である。
図20図19の触覚刺激提供装置の背面図である。
図21図19の触覚刺激提供装置のサイズを1段階調整する場合を説明するためのものである。
図22図19の触覚刺激提供装置のサイズを2段階調整する場合を説明するためのものである。
図23図19の触覚刺激提供装置のサイズが2段階調整されてユーザに装着された状態を説明するためのものである。
図24図19の触覚刺激提供装置の前面パネルを開放した場合を説明するためのものである。
図25図24の状態から裏地を除去した場合を説明するためのものである。
図26図25の状態から分離されたベースバンドの一面を説明するためのものである。
図27】本発明の他の実施例によるベスト状の触覚刺激提供装置の正面図である。
図28図27の触覚刺激提供装置の背面図である。
図29図27の触覚刺激提供装置をユーザが着用する過程を説明するためのものである。
図30図27の触覚刺激提供装置をユーザが着用する過程を説明するためのものである。
図31図27の触覚刺激提供装置の変形例を説明するためのものである。
図32図27の触覚刺激提供装置の変形例を説明するためのものである。
図33図27の触覚刺激提供装置のさらに他の変形例を説明するためのものである。
図34図27の触覚刺激提供装置のさらに他の変形例を説明するためのものである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付の図面を参考にして本発明の様々な実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は、様々な異なる形態で具現されてもよく、ここで説明する実施例に限定されない。
【0030】
本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、明細書の全体にわたって同一または類似する構成要素に対しては同じ参照符号を付する。従って、上述した参照符号は他の図面でも使用することができる。
【0031】
また、図面に示された各構成のサイズ及び厚さは、説明の便宜上、任意で示したものであるため、本発明は必ずしも図示されたものに限定されない。図面において、複数の層及び領域を明確に表現するために厚さを誇張して示すことができる。
【0032】
図1は本発明の一実施例によるアクチュエータケースを一視点で説明するためのものであり、図2図1のアクチュエータケースを他の視点で説明するためのものである。
【0033】
図1及び2を参照すると、本発明の一実施例によるアクチュエータケース1は、ボトムケースbc1、カバーケースcc1、及びトップケースtc1を含む。
【0034】
ボトムケースbc1、カバーケースcc1、及びトップケースtc1の位置関係は、ベースバンドを基準として決められてもよい。ベースバンドは、カバーケースcc1とトップケースtc1の間に位置することができる。ベースバンドとアクチュエータケース1の相対的な位置関係は、図3及び4の説明をさらに参照する。
【0035】
アクチュエータac1はベースバンドの一面に位置し、駆動部mb1と偏心質量体em1を含む。駆動部mb1と偏心質量体em1はシャフト(shaft)を介して回転可能に連結されてもよい。アクチュエータac1はERMモータ(eccentric rotation motor)であってもよい。アクチュエータac1は、駆動部mb1によって回転する偏心質量体em1が不均衡的な振動子としての役割をし振動を発生させることができる。アクチュエータac1は直径が約6mm、全体の高さが約17mmの円筒型振動モータであってもよい。コイン型モータは、振動子が水平に回転して水平方向の振動を発生させるが、本実施例のアクチュエータac1は垂直方向の振動を発生させることができる。
【0036】
ボトムケースbc1はベースバンドの一面に位置し、駆動部mb1を収容する第1収容部tha1と偏心質量体em1を収容する第2収容部thb1を含む。即ち、ボトムケースbc1は、配線を除いたアクチュエータac1の全部または一部を収容することができる。実施例によって、ボトムケースbc1がアクチュエータac1の一部だけを収容するのであれば、アクチュエータac1の残りの部分は後述するカバーケースcc1によって収容されてもよい。
【0037】
カバーケースcc1はベースバンドの一面に位置し、第1収容部tha1に駆動部mb1が密着するようにボトムケースbc1と結合される。
【0038】
図1及び2を参照すると、カバーケースcc1がアクチュエータac1を覆いながらボトムケースbc1と結合されてもよい。カバーケースcc1のオス締結部cm1がボトムケースbc1のメス締結部bsf1と嵌合されて、カバーケースcc1はボトムケースbc1と強固に固定されることができる。特に、アクチュエータac1の駆動部mb1が強固に固定されるように第1収容部tha11と収容部cha1が形成されてもよい。カバーケースcc1のオス締結部cm1はカバーケースcc1がベースバンドと当接する面に平行になるよう突出してもよい。本実施例において、オス締結部cm1とメス締結部bsf1は4対であるが、実施例に応じてその数は異なってもよい。
【0039】
カバーケースcc1はボトムケースbc1と結合されることによって偏心質量体em1をベースバンドの一面と隔離させながら、第2収容部thb1とともに偏心質量体em1の余裕回転空間を形成することができる。即ち、カバーケースcc1の収容部chb1は、第2収容部thb1とマッチングされることにより偏心質量体em1の回転に邪魔にならない余裕回転空間を形成することができる。また、カバーケースcc1の収容部chb1は、偏心質量体em1をベースバンドの一面と隔離させる役割もする。従って、ベースバンドが可撓性のある布やゴム材質である場合も、偏心質量体em1はベースバンドにぶつかる恐れなく確実に回転することができる。
【0040】
トップケースtc1はベースバンドの他面に位置し、ボトムケースbc1をベースバンドに固定させる。
【0041】
トップケースtc1のオス締結部tm1はベースバンドを貫通してボトムケースのメス締結部bf1に結合されることにより、アクチュエータac1及びアクチュエータケース1がベースバンドに固定されることができる。このとき、ベースバンドはオス締結部tm1が通過できる形状の開口部を含んでもよい。実施例によって、ベースバンドの他面に密着するトップケースtc1の面積は、ベースバンドの一面に密着するボトムケースbc1の面積より小さくてもよい。このような場合、オス締結部tm1が位置することができる空間が比較的不足するため、本実施例では、オス締結部tm1及びメス締結部bf1が2対で形成された。本実施例によって、トップケースtc1の面積がボトムケースbc1の面積より小さいと、複数のアクチュエータが密集して配置されても、それぞれの振動が集中する複数のトップケース間の間隔が十分になるため、ユーザが体感する振動の解像度を上げることができるという長所がある。また、本実施例において、トップケースtc1の一面が円形で構成されることにより、ユーザには角が感じられないため、より楽な感じを提供することができる。
【0042】
ボトムケースbc1は突出部bm1を含み、トップケースtc1は陥没部tf1を含んでもよい。ボトムケースbc1の突出部bm1がベースバンドを圧迫して陥没部tf1に嵌合されることにより、アクチュエータac1及びアクチュエータケース1がベースバンドにさらに強固に固定されることができる。本実施例では、トップケースtc1の面積が比較的小さいため、それに合わせて突出部bm1及び陥没部tf1の対が4対で形成された。
【0043】
図3は本発明の一実施例による腕抜き状の触覚刺激提供装置の正面図であり、図4図3の触覚刺激提供装置の背面図である。
【0044】
図3及び4を参照すると、本発明の一実施例による腕抜き状の触覚刺激提供装置10は、ベースバンド100、複数のアクチュエータ、複数のボトムケース、複数のカバーケース、及び複数のトップケース500cを含んでもよい。実施例に応じて、触覚刺激提供装置10は、補助バンド200、コントローラケース300、リング400、コントローラ、信号伝達部材を選択的にさらに含んでもよい。
【0045】
ベースバンド100の背面には複数のトップケース500cが位置してもよい。ベースバンド100の前面には複数のボトムケース及びカバーケースが位置することができる。複数のボトムケース及びカバーケースは、保護カバーCV及び着脱部材110、120でカバーされてもよい。複数のアクチュエータは、対応するボトムケースとカバーケースの間に介在されて位置してもよい。従って、ベースバンド100は複数のアクチュエータを支持することができる。
【0046】
ベースバンド100(base band)の構成には、布素材、メッシュ(mesh)素材、ゴム素材、ネオプレン(Neoprene)などの可撓性(flexible)のある素材を用いてもよい。ユーザは同じ身体部位であってもそれぞれ様々な形態及びサイズを有するため、可撓性のある素材がベースバンド100に採用されると、ユーザに楽な着用感を提供することができる。ベースバンド100は一層で構成されてもよいが、好ましい実施例において、複数の層で構成されることができる。複数の層は異なる素材からなってもよい。例えば、ベースバンド100の背面はメッシュ素材の層からなり、ベースバンド100の前面はネオプレン素材の層からなってもよい。このような場合、メッシュ素材からなるベースバンド100の背面には複数のアクチュエータが位置することができるが、メッシュ素材は複数のアクチュエータの振動を広げず、またその動きを妨害しないようにすることができる。また、ネオプレン素材からなるベースバンド100の前面は複数のアクチュエータから発生した振動がコントローラケース300まで到達することを防止することができる。
【0047】
着脱部材110はベースバンド100の前面に位置してもよい。また、着脱部材120はベースバンド100の前面の他端において着脱部材110と離隔して位置し、着脱部材110と着脱が可能であってもよい。
【0048】
着脱部材110はA種類(A type)の着脱部材で、着脱部材120はB種類の着脱部材であってもよい。
【0049】
本実施例において、着脱部材はA種類及びB種類(B type)の何れか1つのタイプであってもよい。A種類及びB種類は互いに着脱が可能である。しかし、A種類及びA種類は互いに着脱が不可能であることができる。同様に、B種類及びB種類は互いに着脱が不可能であることができる。このような種類を有する全ての形態の着脱部材が本実施例の着脱部材として使用されてもよい。当該着脱部材は、例えば、ベルクロ(velcro)、磁石、電磁石、スナップ(snap)ボタン、バックル(buckle)などであってもよい。以下、実施例の図面では、着脱部材がベルクロである場合と想定して図示した。
【0050】
ベースバンド100の上側端及び下側端は流線形であってもよい。ベースバンド100を広げだ形は円錐台の展開図のように流線形になるため、ベースバンド100を巻いたとき、ユーザの腕によりうまく密着されることができる。
【0051】
補助バンド200は背面に着脱部材110と着脱可能なB種類の着脱部材(不図示)を含み、一端がベースバンド100の一端と連結されてもよい。
【0052】
補助バンド200はコントローラケース300をベースバンド100と分離させることにより、ベースバンド100に位置した複数のアクチュエータの振動がコントローラケース300に伝達されないようにして騒音を防止することができる。また、補助バンド200は背面の着脱部材と着脱部材110の相対的な付着位置を調整することにより、コントローラケース300がユーザの体型に合わせて位置調整されることができるメリットがある。
【0053】
着脱部材210は補助バンド200の前面に位置し、着脱部材120と着脱可能であってもよい。着脱部材210はA種類の着脱部材であってもよい。従って、ユーザが触覚刺激提供装置10を着用する際、着脱部材120は着脱部材110だけでなく、着脱部材210にも着脱することができるため、触覚刺激提供装置10はさらに多様なユーザの体型に合わせられる。
【0054】
一実施例によると、補助バンド200の他端の幅はコントローラケース300の開口部の内周面の幅より大きくてもよい。例えば、補助バンド200の他端はラッパ状またはフック状であってもよい。従って、コントローラケース300が補助バンド200から簡単に外れないことができる。
【0055】
リング(ring)400はベースバンド100の一端に連結されてもよい。このとき、ベースバンド100の他端の幅はリングの内周面の幅より大きくてもよい。例えば、ベースバンド100の他端はラッパ状またはフック状であってもよい。当該実施例によると、ユーザが触覚刺激提供装置10を腕から外すとき、ベースバンド100の他端がリング400に引っかかることにより装置の急な墜落を防止することができる。また、ベースバンド100の他端がリング400に引っかかった状態を保持することにより、次のユーザが触覚刺激提供装置10を着用するとき、ベースバンド100の他端をリング400に再び挿入する手順を省略することができる。ベースバンド100は伸縮性があるため、ユーザは触覚刺激提供装置10を着用するとき、ベースバンド100の他端を曲げてリング400に通過させることができる。
【0056】
複数のトップケース500cは外部に露出されてもよく、外部に露出された複数のトップケース500cはユーザの腕と密着されることができる。複数のトップケース500cは対応するアクチュエータの駆動力をユーザの身体に伝達することにより、ユーザが触覚刺激を感じることができる。
【0057】
コントローラはコントローラケース300の内部に位置し、複数のアクチュエータを制御する駆動信号を生成することができる。コントローラは、マイクロコントローラ(microcontroller)、モータドライバ(motor dirvier)、及び電力管理モジュール(power management module)などを含むように構成されてもよい。コントローラケース300の内部にはコントローラを駆動するための別途のバッテリーがあってもよい。コントローラはPCB、FPCB、ICなどの形態で構成されてもよい。また、コントローラはブルートゥース(bluetooth)、ワイファイ(WiFi)などの既存の無線通信技術または有線通信技術を通じて触覚刺激パターンの入力を受けてもよい。触覚刺激パターンは多方向触覚刺激パターンであってもよい。コントローラケース300の内部に別のメモリ素子が位置してもよい。
【0058】
信号伝達部材は、コントローラから複数のアクチュエータに駆動信号を伝達することができる。信号伝達部材はFPCBまたはワイヤ(wire)などの素材からなってもよい。信号伝達部材は複数のアクチュエータとコントローラを電気的に連結することができる。信号伝達部材が通過するために、ベースバンド100、補助バンド200、及びコントローラケース300はそれぞれの開口部を含んでもよい。
【0059】
図5図3の触覚刺激提供装置をユーザが着用する様子を示したものである。
【0060】
図5を参照すると、ユーザが自分の身体に触覚刺激提供装置10を着用している。図5では、触覚刺激提供装置10がユーザの身体に載せられ、触覚刺激提供装置10の着脱部材120を含む一端がリング400を通過した状態である。
【0061】
図6図3の触覚刺激提供装置をユーザが着用した様子を示したものである。
【0062】
図6を参照すると、ユーザが触覚刺激提供装置10の着脱部材120を着脱部材210に付着することにより、触覚刺激提供装置10をユーザの身体に固定させている。若し、ユーザの着用身体部位の厚さがより厚ければ、着脱部材120は着脱部材110に付着されてもよい。従って、着脱部材120は、着脱部材110または着脱部材210に付着することができることにより、様々なユーザの身体に対応することができる。
【0063】
図7図3の触覚刺激提供装置のベースバンドと補助バンドを説明するためのものである。
【0064】
図7では、図3と比較して、コントローラケース300が除去された状態を示している。
【0065】
補助バンド200は信号伝達部材が挿入される開口部220を含んでもよい。図7には補助バンド200に隠れて図示されていないが、ベースバンド100は信号伝達部材が挿入される開口部を含んでもよい。各開口部はサイズ及び位置がほぼ類似してもよい。
【0066】
図8図3の触覚刺激提供装置のコントローラケースを一視点で説明するためのものであり、図9図8のコントローラケースを他の視点で説明するためのものである。
【0067】
図8及び図9を参照すると、コントローラケース300は補助バンド200が挿入される開口部310、320を含んでもよい。また、コントローラケース300は信号伝達部材が挿入される開口部330をさらに含んでもよい。
【0068】
コントローラケース300はユーザの腕に密着されるために、下部面が凹んで構成されてもよい。即ち、コントローラケース300は設計目標とするユーザの身体の屈曲に合わせて曲率を有することができる。
【0069】
図10は本発明の他の実施例によるアクチュエータケースを一視点で説明するためのものであり、図11図10のアクチュエータケースを他の視点で説明するためのものである。
【0070】
図10及び11を参照すると、本発明の他の実施例によるアクチュエータケース2は、ボトムケースbc2、カバーケースcc2、及びトップケースtc2を含む。
【0071】
ボトムケースbc2、カバーケースcc2、及びトップケースtc2の位置関係は、ベースバンドを基準として決められてもよい。ベースバンドはカバーケースcc2とトップケースtc2の間に位置することができる。ベースバンドとアクチュエータケース2の相対的な位置関係は図12~14の説明をさらに参照する。
【0072】
アクチュエータac2はベースバンドの一面に位置し、駆動部mb2と偏心質量体em2を含む。駆動部mb2と偏心質量体em2はシャフトを介して回転可能に連結されてもよい。アクチュエータac2はERMモータであってもよい。アクチュエータac2は駆動部mb2によって回転する偏心質量体em2が不均衡的な振動子としての役割をしながら振動を発生させることができる。アクチュエータac2は直径が約6mm、全体の高さが約17mmの円筒型振動モータであってもよい。コイン型モータは、振動子が水平に回転して水平方向の振動を発生させるが、本実施例のアクチュエータac2は垂直方向の振動を発生させることができる。
【0073】
ボトムケースbc2はベースバンドの一面に位置し、駆動部mb2を収容する第1収容部tha2と偏心質量体em2を収容する第2収容部thb2を含む。即ち、ボトムケースbc2は、配線を除いたアクチュエータac2の全部または一部を収容することができる。実施例によって、ボトムケースbc2がアクチュエータac2の一部だけを収容するのであれば、アクチュエータac2の残りの部分は後述するカバーケースcc2によって収容されてもよい。
【0074】
カバーケースcc2はベースバンドの一面に位置し、第1収容部tha2に駆動部mb2が密着するようにボトムケースbc2と結合される。
【0075】
図10及び11を参照すると、カバーケースcc2がアクチュエータac2を覆いながらボトムケースbc2と結合されてもよい。カバーケースcc2のオス締結部cm2がボトムケースbc2のメス締結部bsf2と嵌合されて、カバーケースcc2はボトムケースbc2と強固に固定されることができる。特に、アクチュエータac2の駆動部mb2が強固に固定されるように第1収容部tha2と収容部cha2が形成されてもよい。カバーケースcc2のオス締結部cm2はカバーケースcc2がベースバンドと当接する面に平行になるよう突出してもよい。本実施例において、オス締結部cm2とメス締結部bsf2は4対であるが、実施例に応じてその数は異なってもよい。
【0076】
カバーケースcc2はボトムケースbc2と結合されることによって偏心質量体em2をベースバンドの一面と隔離させながら、第2収容部thb2とともに偏心質量体em2の余裕回転空間を形成することができる。即ち、カバーケースcc2の収容部chb2は、第2収容部thb2とマッチングされることにより偏心質量体em2の回転に邪魔にならない余裕回転空間を形成することができる。また、カバーケースcc2の収容部chb2は、偏心質量体em2をベースバンドの一面と隔離させる役割もする。従って、ベースバンドが可撓性のある布やゴム材質である場合も、偏心質量体em2はベースバンドにぶつかる恐れなく確実に回転することができる。
【0077】
トップケースtc2はベースバンドの他面に位置し、ボトムケースbc2をベースバンドに固定させる。
【0078】
トップケースtc2のオス締結部tm2はベースバンドを貫通してボトムケースのメス締結部bf2に結合されることにより、アクチュエータac2及びアクチュエータケース2がベースバンドに固定されることができる。このとき、ベースバンドはオス締結部tm2が通過できる形状の開口部を含んでもよい。実施例によって、ベースバンドの他面に密着するトップケースtc2の面積は、ベースバンドの一面に密着するボトムケースbc2の面積より小さくてもよい。このような場合、オス締結部tm2が位置することができる空間が比較的十分であるため、本実施例では、オス締結部tm2及びメス締結部bf2が4対で形成された。従って、アクチュエータac2がより強く振動しても耐えることができる。本実施例によって、トップケースtc2の面積がボトムケースbc2の面積と対応すると、比較的敏感度が低いユーザなどにも十分な振動力が伝達されるため、ユーザがより確実に振動を体感できるメリットがある。また、本実施例において、トップケースtc2の一面の角を丸く構成することにより、ユーザにより楽な感じを提供することができる。
【0079】
ボトムケースbc2は突出部bm2を含み、トップケースtc2は陥没部tf2を含んでもよい。ボトムケースbc2の突出部bm2がベースバンドを圧迫して陥没部tf2に嵌合されることによって、アクチュエータac2及びアクチュエータケース2がベースバンドにさらに強固に固定されることができる。本実施例では、トップケースtc2の面積が比較的十分であるため、それに合わせて突出部bm2及び陥没部tf2の対が6対で形成され、十分な支持力を提供する。
【0080】
図12は本発明の一実施例によるベスト状の触覚刺激提供装置の正面図であり、図13図12の触覚刺激提供装置の背面図であり、図14図12の触覚刺激提供装置の前面パネルを開放した場合を説明するためのものである。
【0081】
図12~14を参照すると、触覚刺激提供装置21は、第1前面パネルrp1、第2前面パネルlp1、及び背面パネルbp1を含んでもよい。それぞれのパネルrp1、lp1、bp1は複数の層からなってもよく、複数の層のうち少なくとも1層はベースバンドに該当することができる。ベースバンドの一面はパネルの内部に位置して見えないこともある。ベースバンドの他面は、図14を参照すると、内側に露出されてもよい。
【0082】
第1前面パネルrp1は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含んでもよい。第2前面パネルlp1は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含んでもよい。第2前面パネルlp1は一側が第1前面パネルrp1の他側と締結可能であってもよい。例えば、第2前面パネルlp1の一側と第1前面パネルrp1の他側は、ファスナー、ベルクロ、バックル、ボタンなどで締結可能であってもよい。
【0083】
背面パネルbp1は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含み、一側が第1前面パネルrp1の一側と締結可能で、他側が第2前面パネルlp1の他側と締結可能であってもよい。
【0084】
背面パネルbp1は一側に連結された第1リングrr1及び他側に連結された第2リングlr1を含んでもよい。第1前面パネルrp1は一側に連結された第1ウイングバンドrwb1を含んでもよい。第2前面パネルlp1は他側に連結された第2ウイングバンドlwb1を含んでもよい。
【0085】
着脱部材rv21は第1ウイングバンドrwb1の前面の一端に位置してもよい。着脱部材rv11は第1前面パネルrp1の前面に位置し、着脱部材rv21と着脱可能であってもよい。
【0086】
着脱部材lv21は第2ウイングバンドlwb1の前面の一端に位置してもよい。着脱部材lv11は第2前面パネルlp1の前面に位置し、着脱部材lv21と着脱可能であってもよい。
【0087】
ユーザは、第1ウイングバンドrwb1の一端を第1リングrr1に通過させた後、身体のサイズに合わせて引っ張り、着脱部材rv21を着脱部材rv11に付着することで、第1前面パネルrp1をユーザの胴体に密着させることができる。同様に、ユーザは、第2ウイングバンドlwb1の一端を第2リングlr1に通過させた後、身体のサイズに合わせて引っ張り、着脱部材lv21を着脱部材lv11に付着することで、第2前面パネルlp1をユーザの胴体に密着させることができる。
【0088】
一実施例によると、第1ウイングバンドrwb1の一端の幅は第1リングrr1の内周面の幅より大きく、第2ウイングバンドlwb1の一端の幅は第2リングlr1の内周面の幅より大きくてもよい。例えば、第1ウイングバンドrwb1の一端及び第2ウイングバンドlwb1の一端はラッパ状またはフック状であってもよい。従って、ユーザが触覚刺激提供装置21を胴体から外すとき、ウイングバンドrwb1、lwb1の一端が各リングrr1、lr1に引っかかた状態を保持することで、次のユーザが触覚刺激提供装置21を着用するとき、ウイングバンドrwb1、lwb1を各リングrr1、lr1に再び挿入する手順を省略することができる。
【0089】
背面パネルbp1はバッテリーを保管したり、他の用途のためのポケットbppをさらに含んでもよい。ポケットbppの一部に開口部があり、バッテリーの電線をパネルlp1、rp1、bp1の内側に延長させることもできる。他の実施例において、コントローラは内蔵バッテリーを使用することができる。この場合、ポケットbppが不要となることがある。
【0090】
図14を参照すると、本発明の他の実施例による触覚刺激提供装置21の右側前面パネルrp1、背面パネルbp1、及び左側前面パネルlp1は、それぞれ複数のアクチュエータを含んでもよい。
【0091】
図14のように前面パネルrp1、lp1を開放すると、第1前面パネルrp1の複数のトップケースtcr1、背面パネルbp1の複数のトップケースtcb1、第2前面パネルlp1の複数のトップケースtcl1が露出されることができる。
【0092】
当該複数のトップケースtcr1、tcb1、tcl1は、ウイングバンドlwb1、rwb1、着脱部材rv11、rv21、lv11、lv21、リングlr1、rr1によって触覚刺激提供装置21がユーザの胴体に締め付けられることにより、ユーザの胴体に密着されることができる。従って、ユーザは密着された複数のトップケースtcr1、tcb1、tcl1を介して内蔵された複数のアクチュエータの振動を強く感じることができる。
【0093】
他の実施例では、パネルrp1、bp1、lp1の裏地の役割をする裏地が複数のトップケースtcr1、tcb1、tcl1をカバーすることにより、複数のトップケースtcr1、tcb1、tcl1が外部に露出されないこともある。
【0094】
実施例によって、第1前面パネルrp1は、連結バンドrcb1を介して背面パネルbp1と伸縮性を持って連結されてもよい。第2前面パネルlp1は、連結バンドlcb1を介して背面パネルbp1と伸縮性を持って連結されてもよい。
【0095】
図15は本発明のさらに他の実施例によるアクチュエータケースを一視点で説明するためのものであり、図16図15のアクチュエータケースを他の視点で説明するためのものである。
【0096】
図15及び16を参照すると、本発明のさらに他の実施例によるアクチュエータケース3は、ボトムケースbc3、カバーケースcc3、及びトップケースtc3を含む。
【0097】
ボトムケースbc3、カバーケースcc3、及びトップケースtc3の位置関係は、ベースバンドを基準として決められてもよい。ベースバンドはカバーケースcc3とトップケースtc3の間に位置することができる。
【0098】
アクチュエータac3はベースバンドの一面に位置し、駆動部mb3と偏心質量体em3を含む。駆動部mb3と偏心質量体em3はシャフトを介して回転可能に連結されてもよい。アクチュエータac3はERMモータであってもよい。アクチュエータac3は駆動部mb3によって回転する偏心質量体em3が不均衡的な振動子としての役割をしながら振動を発生させることができる。アクチュエータac3は直径が約6mm、全体の高さが約17mmの円筒型振動モータであってもよい。コイン型モータは、振動子が水平に回転して水平方向の振動を発生させるが、本実施例のアクチュエータac3は垂直方向の振動を発生させることができる。
【0099】
ボトムケースbc3はベースバンドの一面に位置し、駆動部mb3を収容する第1収容部tha3と偏心質量体em3を収容する第2収容部thb3を含む。即ち、ボトムケースbc3は、配線を除いたアクチュエータac3の全部または一部を収容することができる。実施例によって、ボトムケースbc3がアクチュエータac3の一部だけを収容するのであれば、アクチュエータac3の残りの部分は後述するカバーケースcc3によって収容されてもよい。
【0100】
カバーケースcc3はベースバンドの一面に位置し、第1収容部tha3に駆動部mb3が密着するようにボトムケースbc2と結合される。
【0101】
図15及び16を参照すると、カバーケースcc3がアクチュエータac3を覆いながらボトムケースbc3と結合されてもよい。カバーケースcc3のオス締結部cm3がボトムケースbc3のメス締結部bsf3と嵌合されて、カバーケースcc3はボトムケースbc3と強固に固定されることができる。特に、アクチュエータac3の駆動部mb3が強固に固定されるように第1収容部tha3と収容部cha3が形成されてもよい。カバーケースcc3のオス締結部cm3はカバーケースcc3がベースバンドと当接する面に平行になるよう突出してもよい。本実施例において、オス締結部cm3とメス締結部bsf3は4対であるが、実施例に応じてその数は異なってもよい。
【0102】
本実施例では、図10及び11とは異なり、駆動部mb3の少なくとも一部をカバーし、駆動部mb3と第1収容部tha3の間に介在される離隔材ar3をさらに含んでもよい。例えば、離隔材ar3は駆動部mb3の外周面を取り囲む円筒状であってもよい。この場合、離隔材ar3は駆動部mb3、第1収容部tha3、及び収容部cha3を互いに離隔させることができる。離隔材ar3はゴム、シリコン、ポリウレタン、スポンジなどの伸縮性のある材質からなってもよい。工程偏差によって駆動部mb3、第1収容部tha3、収容部cha3の間に隙間が発生することがあるが、離隔材ar3はこのような工程偏差により発生し得る騒音を防止する。また、離隔材ar3は、それぞれのアクチュエータac3が振動させなければならないロード(load)が一定でないことによってアクチュエータac3の内部で発生し得る騒音を防止することもできる。
【0103】
カバーケースcc3はボトムケースbc3と結合されることによって偏心質量体em3をベースバンドの一面と隔離させながら、第2収容部thb3とともに偏心質量体em3の余裕回転空間を形成することができる。即ち、カバーケースcc3の収容部chb3は、第2収容部thb3とマッチングされることにより偏心質量体em3の回転に邪魔にならない余裕回転空間を形成することができる。また、カバーケースcc3の収容部chb3は、偏心質量体em3をベースバンドの一面と隔離させる役割もする。従って、ベースバンドが可撓性のある布やゴム材質である場合も、偏心質量体em3はベースバンドにぶつかる恐れなく確実に回転することができる。
【0104】
トップケースtc3はベースバンドの他面に位置し、ボトムケースbc3をベースバンドに固定させる。
【0105】
トップケースtc3のオス締結部tm3はベースバンドを貫通してボトムケースbc3のメス締結部bf3に結合されることにより、アクチュエータac3及びアクチュエータケース3がベースバンドに固定されることができる。このとき、ベースバンドはオス締結部tm3が通過できる形状の開口部を含んでもよい。実施例によって、ベースバンドの他面に密着するトップケースtc3の面積は、ベースバンドの一面に密着するボトムケースbc3の面積と対応することができる。このような場合、オス締結部tm3が位置することができる空間が比較的十分であるため、本実施例では、オス締結部tm3及びメス締結部bf3が4対で形成された。従って、アクチュエータac3がより強く振動しても耐えることができる。また、図11のトップケースtc2の上部面tt2と比較したとき、図16のトップケースtc3の上部面tt3は面積を狭くすることで、ユーザの身体に局所的に集中した振動力を伝達することができる。例えば、トップケースtc3は円錐台の形状を有することができる。
【0106】
ボトムケースbc3は突出部bm3を含み、トップケースtc3は陥没部tf3を含んでもよい。ボトムケースbc3の突出部bm3がベースバンドを圧迫して陥没部tf3に嵌合されることによって、アクチュエータac3及びアクチュエータケース3がベースバンドにさらに強固に固定されることができる。本実施例では、トップケースtc3の下部面の面積が比較的十分であるため、それに合わせて突出部bm3及び陥没部tf3の対が6対で形成され、十分な支持力を提供することができる。
【0107】
図17は本発明の他の実施例による腕抜き状の触覚刺激提供装置の背面図であり、図18図17の触覚刺激提供装置のサイズを調節する場合を説明するためのものである。
【0108】
図17の触覚刺激提供装置10’は、図4の触覚刺激提供装置10に比べて、着脱部材130をさらに含む。
【0109】
着脱部材130はベースバンド100の背面の他端に位置し、着脱部材110’と着脱可能であってもよい(図18参照)。着脱部材130はB種類の着脱部材であってもよい。
【0110】
図18を参照すると、ベースバンド100の他端が折り畳まれ、着脱部材110’と着脱部材120が互いに付着して固定されてもよい。当該状態において、触覚刺激提供装置10’の他端の長さは、図4の触覚刺激提供装置10の他端の長さより短くなる。当該状態において、着脱部材130は着脱部材120の機能を代替するようになる。当該状態は、特に、女性など手首の細い人々に有用であることができる。
【0111】
また、触覚刺激提供装置10’は、図4の触覚刺激提供装置10の着脱部材110に比べて、より広い面積の着脱部材110’を含んでもよい。例えば、着脱部材100’は、着脱部材120が位置した領域を除いたベースバンド100の前面の全領域に位置することができる。このとき、図4の保護カバーCVが触覚刺激提供装置10’には存在しないこともできる。触覚刺激提供装置10’では、着脱部材110’が保護カバーCVの役割もすることができる。広くなった面積の着脱部材110’は、補助バンド200の背面の着脱部材が着脱できる余裕領域を提供する。従って、触覚刺激提供装置10’は、より多様なユーザの身体に対応することができる。
【0112】
触覚刺激提供装置10’の他の構成は、触覚刺激提供装置10と実質的に同一または類似するため、重複した説明は省略する。
【0113】
図19は本発明の他の実施例によるベスト状の触覚刺激提供装置の正面図であり、図20図19の触覚刺激提供装置の背面図である。
【0114】
図19及び20を参照すると、触覚刺激提供装置22は、第1前面パネルrp2、第2前面パネルlp2、及び背面パネルbp2を含んでもよい。それぞれのパネルrp2、lp2、bp2は複数の層からなってもよく、複数の層のうち少なくとも1層はベースバンドに該当することができる。
【0115】
第1前面パネルrp2は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含んでもよい。第2前面パネルlp2は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含んでもよい。第2前面パネルlp2は一側が第1前面パネルrp2の他側と締結可能であってもよい。例えば、第2前面パネルlp2の一側と第1前面パネルrp2の他側は、ファスナー、ベルクロ、バックル、ボタンなどの締結部材zp2で締結可能であってもよい。
【0116】
背面パネルbp2は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含み、一側が第1前面パネルrp2の一側と締結可能で、他側が第2前面パネルlp2の他側と締結可能であってもよい。
【0117】
背面パネルbp2は、一側に連結された第1リングrr2及び他側に連結された第2リングlr2を含んでもよい。第1前面パネルrp2は一側に連結された第1ウイングバンドrwb2を含んでもよい。第2前面パネルlp2は他側に連結された第2ウイングバンドlwb2を含んでもよい。
【0118】
着脱部材rv22は第1ウイングバンドrwb2の前面の一端に位置してもよい。着脱部材rv12は第1前面パネルrp2の前面に位置し、着脱部材rv22と着脱可能であってもよい。一実施例によると、着脱部材rv12は第1前面パネルrp2の前面から延長され、第1ウイングバンドrwb2の前面に位置することができる。着脱部材rv12の延長された部分は、着脱部材rv22、rv42が付着されるのに用いられてもよい。
【0119】
着脱部材lv22は第2ウイングバンドlwb2の前面の一端に位置してもよい。着脱部材lv12は第2前面パネルlp2の前面に位置し、着脱部材lv22と着脱可能であってもよい。一実施例によると、着脱部材lv12は第2前面パネルlp2の前面から延長され、第2ウイングバンドlwb2の前面に位置することができる。着脱部材lv12の延長された部分は、着脱部材lv22、lv42が付着されるのに用いられてもよい。
【0120】
例えば、着脱部材rv22、lv22はB種類の着脱部材であってもよく、着脱部材rv12、lv12はA種類の着脱部材であってもよい。
【0121】
ユーザは、第1ウイングバンドrwb2の一端を第1リングrr2に通過させた後、身体のサイズに合わせて引っ張り、着脱部材rv22を着脱部材rv12に付着することにより、第1前面パネルrp2をユーザの胴体に密着させることができる。同様に、ユーザは、第2ウイングバンドlwb2の一端を第2リングlr2に通過させた後、身体のサイズに合わせて引っ張り、着脱部材lv22を着脱部材lv12に付着することにより、第2前面パネルlp2をユーザの胴体に密着させることができる。
【0122】
一実施例によると、第1ウイングバンドrwb2の一端の幅は第1リングrr2の内周面の幅より大きく、第2ウイングバンドlwb2の一端の幅は第2リングlr2の内周面の幅より大きくてもよい。例えば、第1ウイングバンドrwb2の一端及び第2ウイングバンドlwb2の一端はラッパ状またはフック状からなってもよい。従って、ユーザが触覚刺激提供装置22を胴体から外すとき、ウイングバンドrwb2、lwb2の一端が各リングrr2、lr2に引っかかった状態を保持することにより、次のユーザが触覚刺激提供装置22を着用するとき、ウイングバンドrwb2、lwb2を各リングrr2、lr2に再び挿入する手順を省略することができる。
【0123】
触覚刺激提供装置22は、図12の触覚刺激提供装置21に比べて、着脱部材rv42、rv32、lv42、lv32をさらに含んでもよい。
【0124】
着脱部材rv42は第1ウイングバンドrwb2の背面の一端に位置し、着脱部材rv12と着脱可能であってもよい。着脱部材rv42はB種類の着脱部材であってもよい。着脱部材lv42は第2ウイングバンドlwb2の背面の一端に位置し、着脱部材lv12と着脱可能であってもよい。着脱部材lv42はB種類の着脱部材であってもよい。
【0125】
また、着脱部材rv32は、第1ウイングバンドrwb2の背面において着脱部材rv42と第1ウイングバンドrwb2の他端との間に位置し、着脱部材rv12と着脱可能であってもよい。着脱部材rv32はB種類の着脱部材であってもよい。着脱部材lv32は第2ウイングバンドlwb2の背面において着脱部材lv42と第2ウイングバンドlwb2の他端との間に位置し、着脱部材lv12と着脱可能であってもよい。着脱部材lv32はB種類の着脱部材であってもよい。
【0126】
背面パネルbp2の背面には、コントローラケースmc2を収納するためのコントローラポケットmcp2及びバッテリーbt2を収納するためのバッテリーポケットbtp2が位置してもよい。また、背面パネルbp2の背面には、コントローラケースmc2の内部のコントローラとバッテリーbt2を連結する配線が通過する配線ポケットcbp2がさらに位置してもよい。他の実施例では、コントローラケースmc2の内部にバッテリーが位置してもよい。このような場合、バッテリーポケットbtp2及び配線ポケットcbp2が不要となることがある。
【0127】
図21は、図19の触覚刺激提供装置のサイズを1段階調整する場合を説明するためのものである。
【0128】
図21を参照すると、着脱部材rv22が着脱部材rv12と付着されている。このような状態で、着脱部材rv42が既存の着脱部材rv22の役割を遂行することができる。即ち、ユーザは、第1ウイングバンドrwb2の一端を第1リングrr2に通過させた後、身体のサイズに合わせて引っ張り、着脱部材rv42を着脱部材rv12に付着することにより、第1前面パネルrp2をユーザの胴体に密着させることができる。
【0129】
従って、女性などの胴体のサイズが小さいユーザでも、ウイングバンドrwb2、lwb2の長さを1段階減らすことにより、触覚刺激提供装置22の固定が可能である。
【0130】
図22は、図19の触覚刺激提供装置のサイズを2段階調整する場合を説明するためのものである。
【0131】
図22を参照すると、着脱部材rv42が着脱部材rv12と付着されている。このような状態で、着脱部材rv32が既存の着脱部材rv22の役割を遂行することができる。即ち、ユーザは、第1ウイングバンドrwb2の一端を第1リングrr2に通過させた後、身体のサイズに合わせて引っ張り、着脱部材rv32を着脱部材rv12に付着することにより、第1前面パネルrp2をユーザの胴体に密着させることができる。
【0132】
従って、図21の状態に比べて、胴体のサイズがさらに小さいユーザもウイングバンドrwb2、lwb2の長さを2段階減らすことにより、触覚刺激提供装置22の固定が可能である。
【0133】
図23は、図19の触覚刺激提供装置のサイズが2段階調整されてユーザに装着された状態を説明するためのものである。
【0134】
図23を参照すると、ウイングバンドrwb2、lwb2の端部が締結部材zp2を横切らないことを確認することができる。即ち、図21~23の実施例によると、第1ウイングバンドrwb2が締結部材zp2を横切って着脱部材lv12に付着されることを防止することができ、第2ウイングバンドlwb2が締結部材zp2を横切って着脱部材rv12に付着されることを防止することができる。
【0135】
若し、ウイングバンドrwb2、lwb2が締結部材zp2を横切って反対パネルの着脱部材lv12、rv12に付着されると、ユーザが締結部材zp2を着脱しても触覚刺激提供装置22の着用が解除できなくなる不都合が発生し得る。
【0136】
図24は、図19の触覚刺激提供装置の前面パネルを開放した場合を説明するためのものである。
【0137】
図24を参照すると、触覚刺激提供装置22は、第1裏地rip2、第2裏地lip2、及び第3裏地bip2を含んでもよい。
【0138】
第1~第3裏地rip2、lip2、bip2は防水できる素材からなってもよく、メッシュなどの吸湿性及び通気性の良い素材からなってもよい。
【0139】
第1裏地rip2は第1前面パネルrp2の背面に位置してもよい。第1裏地rip2は着脱部材を介して第1前面パネルrp2の背面に着脱されてもよい。
【0140】
第2裏地lip2は第2前面パネルlp2の背面に位置してもよい。第2裏地lip2は着脱部材を介して第2前面パネルlp2の背面に着脱されてもよい。
【0141】
第3裏地bip2は背面パネルbp2の前面に位置してもよい。第3裏地bip2は着脱部材を介して背面パネルbp2の前面に着脱されてもよい。
【0142】
第1~第3裏地rip2、lip2、bip2が交換または洗浄されることにより、複数のユーザが不快感なく触覚刺激提供装置22を使用することができる。
【0143】
図25は、図24の状態から裏地を除去した場合を説明するためのものである。
【0144】
図25を参照すると、複数のトップケースtcr2が第1前面パネルrp2の第1ベースバンドrbb2の他面上に配列されてもよい。また、複数のトップケースtcl2が第2前面パネルlp2の第2ベースバンドlbb2の他面上に配列されてもよい。また、複数のトップケースtcb2が背面パネルlp2の第3ベースバンドbbb2の他面上に配列されてもよい。
【0145】
図26は、図25の状態から分離されたベースバンドの一面を説明するためのものである。
【0146】
図26を参照すると、説明を容易にするために、ベースバンドrbb2、lbb2、bbb2が触覚刺激提供装置22から分離され、ベースバンドrbb2、lbb2、bbb2の一面が示されている。
【0147】
第1ベースバンドrbb2の一面上に複数のボトムケースbcr2が配列され、第2ベースバンドlbb2の一面上に複数のボトムケースbcl2が配列され、第3ベースバンドbbb2の一面上に複数のボトムケースbcb2が配列されてもよい。
【0148】
複数のトップケースtcr2、tcl2、tcb2と複数のボトムケースbcr2、bcl2、bcb2との間に複数のカバーケース(不図示)が位置してもよい。複数のアクチュエータ(不図示)は、複数のカバーケースと複数のボトムケースbcr2、bcl2、bcb2との間に位置してもよい。
【0149】
それぞれのアクチュエータは、接地電圧(GND)、駆動電圧(VDD)、制御信号などの提供を受けるために、少なくとも2~3個のチャネル(即ち、配線)が必要となることができる。しかし、触覚刺激提供装置に使用される複数のアクチュエータがそれぞれのコントローラと連結される場合、配線の数が多くなりすぎて配線が容易に損傷する恐れがある。配線の損傷を防ぐために硬質の配線カバーを挿入することもできるが、ユーザが不便を感じることができる。
【0150】
従って、本実施例では、複数のアクチュエータをグループ化し、1つのグループのアクチュエータが配線sw2を介して1つのサブFPCB基板sfpcb2と電気的に連結され、各サブFPCB基板sfcb2は対応するサブPCB基板spcb2に電気的に連結されてもよい。サブPCB基板spcb2は配線を介してコントローラと連結されてもよい。サブPCB基板spcb2は、RS232、USB、I2C、SPIなどの方式を通じてコントローラと有線通信をすることができる。また、サブPCB基板spcb2は、ブルートゥース、WIFI、Zigbeeなどの方式を通じてコントローラと無線通信をすることもできる。従って、本実施例によると、多くのアクチュエータが使用されてもその配線構造を簡単にすることができる。
【0151】
図27は本発明のさらに他の実施例によるベスト状の触覚刺激提供装置の正面図であり、図28図27の触覚刺激提供装置の背面図である。
【0152】
図27及び28を参照すると、触覚刺激提供装置23は、第1前面パネルrp3、第2前面パネルlp3、及び背面パネルbp3を含んでもよい。それぞれのパネルrp3、lp3、bp3は複数の層からなってもよく、複数の層のうち少なくとも1層はベースバンドに該当することができる。
【0153】
第1前面パネルrp3は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含んでもよい。第2前面パネルlp3は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含んでもよい。第2前面パネルlp3は一側が第1前面パネルrp3の他側と締結可能であってもよい。例えば、第2前面パネルlp3の一側と第1前面パネルrp3の他側はファスナー、ベルクロ、バックル、ボタンなどの締結部材zp3で締結可能であってもよい。
【0154】
背面パネルbp3は一側と他側との間に配列された複数のアクチュエータを含み、一側が第1前面パネルrp3の一側と締結可能で、他側が第2前面パネルlp3の他側と締結可能であってもよい。
【0155】
背面パネルbp3は、一側に連結された第1ウイングバンドrwb3及び他側に連結された第2ウイングバンドlwb3を含んでもよい。第1前面パネルrp3は一側に連結された第1リングrr3を含み、第2前面パネルlp3は他側に連結された第2リングlr3をさらに含んでもよい。
【0156】
第1ウイングバンドrwb3は、背面の一端に位置する着脱部材rv43と、着脱部材rv43と第1ウイングバンドrwb3の他端との間に位置する着脱部材rv33と、を含んでもよい。
【0157】
第2ウイングバンドlwb3は、前面に位置する着脱部材lv13、lv23と、背面の一端に位置する着脱部材lv43と、着脱部材lv43と第2ウイングバンドlwb3の他端との間に位置する着脱部材lv33と、を含んでもよい。
【0158】
背面パネルbp3は背面に位置する着脱部材bv3を含んでもよい。
【0159】
着脱部材lv43は着脱部材bv3と着脱可能であってもよい。着脱部材rv43は着脱部材lv13、lv23、bv3と着脱可能であってもよい。例えば、着脱部材lv13、lv23、lv33、bv3、rv33はA種類の着脱部材で、着脱部材lv43、rv43はB種類の着脱部材であってもよい。
【0160】
一実施例によると、第1ウイングバンドrwb3の一端の幅は第1リングrr3の内周面の幅より大きく、第2ウイングバンドlwb3の一端の幅は第2リングlr3の内周面の幅より大きくてもよい。例えば、第1ウイングバンドrwb3の一端及び第2ウイングバンドlwb3の一端はラッパ状またはフック状からなってもよい。従って、ユーザが触覚刺激提供装置23を胴体から外すとき、ウイングバンドrwb3、lwb3の一端が各リングrr3、lr3に引っかかった状態を保持することにより、次のユーザが触覚刺激提供装置23を着用するとき、ウイングバンドrwb3、lwb3を各リングrr2、lr2に再び挿入する手順を省略することができる。
【0161】
背面パネルbp3の背面には、コントローラケースmc3を収納するためのコントローラポケットmcp3と、バッテリーbt3を収納するためのバッテリーポケットbtp3とが位置してもよい。本実施例では、図20の実施例とは異なり、着脱部材bv3のための領域を確保するために、配線ポケットが別途存在しなくてもよい。一実施例によると、コントローラケースmc3の内部にバッテリーが位置してもよい。このような場合、バッテリーポケットbtp3が不要となることもある。
【0162】
図29及び30は、図27の触覚刺激提供装置をユーザが着用する過程を説明するためのものである。
【0163】
ユーザは、まず、第2ウイングバンドlwb3の一端を第2リングlr3を通過させた後、身体のサイズに合わせて引っ張り、着脱部材lv43を着脱部材lv33、bv3、rv33のうち少なくとも1つに付着させることができる。次いで、ユーザは第1ウイングバンドrwb3の一端を第1リングrr3を通過させた後、身体のサイズに合わせて引っ張り、着脱部材rv43を着脱部材lv13、lv23、bv3、rv33のうち少なくとも1つに付着させることができる。
【0164】
本実施例によると、前面パネルrp3、lp3の前面に着脱部材が存在しないため審美性が強化されることができる。また、触覚刺激提供装置22とは違って、ウイングバンドrwb2、lwb2を折り畳まなくても、触覚刺激提供装置23ではウイングバンドrwb3、lwb3が締結部材zp3と重畳することがないため、触覚刺激提供装置23の着脱が容易である。また、ユーザの身体は主にお腹が出て背中の部分が平らであるため、ユーザが触覚刺激提供装置23を着用するとき、触覚刺激提供装置23の前面は流線形となり、背面は平らになることができる。従って、触覚刺激提供装置23の背面にウイングバンドrwb3、lwb3を付着することがより安定的であることができる。
【0165】
図31及び32は、図27の触覚刺激提供装置の変形例を説明するためのものである。
【0166】
図31及び32を参照すると、触覚刺激提供装置23’の背面パネルbp3は突出部brs3、bls3をさらに含んでもよい。突出部brs3、bls3は、背面パネルbp3のうちユーザの肩の部分に対応して位置することができる。突出部brs3の一面には着脱部材rv63が位置してもよい。突出部bls3の一面には着脱部材lv63が位置してもよい。
【0167】
第1前面パネルrp3は、ユーザの肩の部分に対応して位置する着脱部材rv53を含んでもよい。第2前面パネルlp3は、ユーザの肩の部分に対応して位置する着脱部材lv53を含んでもよい。
【0168】
着脱部材rv63、lv63はB種類の着脱部材で、着脱部材rv53、lv53はA種類の着脱部材であってもよい。
【0169】
触覚刺激提供装置23は、ウイングバンドrwb3、lwb3によりユーザの腰とうまく密着されるが、ユーザの肩と胸の部分とはうまく密着されないことができる。しかし、単に、ウイングバンドrwb3、lwb3の位置を胸の部分に変更したり、ウイングバンドrwb3、lwb3の幅を広げるのでれば、触覚刺激提供装置23を着用するとき。ユーザの腕が挿入しにくくなる可能性がある。従って、本実施例の触覚刺激提供装置23’は、ユーザの肩の部分に対応して位置する突出部brs3、bls3及び着脱部材rv53、rv63、lv53、lv63を利用することで、ユーザの肩と胸の部分に触覚刺激提供装置23’がうまく密着するようにすることができる。
【0170】
図33及び34は、図27の触覚刺激提供装置のさらに他の変形例を説明するためのものである。
【0171】
図33及び34を参照すると、触覚刺激提供装置23’’は、モーショントラッカーMT1をさらに含んでもよい。
【0172】
モーショントラッカー(motion tracker)MT1は、外部のベースステーション(base station)から放出される赤外線信号を受信して、モーショントラッカーMT1の3次元空間上の位置を確認することができる機器であってもよい。他の実施例において、モーショントラッカーMT1は内部に加速度センサ、ジャイロセンサなどを内蔵し、初期に設定された特定の絶対値を基準として変化する量を計算する形態で設計されてもよい。ユーザは、当該モーショントラッカーMT1を動かすことで、自分のモーションを入力手段として利用することができる。
【0173】
ワッシャー組立体WS1は、ゴムワッシャーRW1、RW2、RW3と、ゴムワッシャーRW1、RW2、RW3の間に位置する少なくとも1つの金属ワッシャーMW1、MW2と、を含んでもよい。図34の実施例では、ゴムワッシャーRW1、金属ワッシャーMW1、ゴムワッシャーRW2、金属ワッシャーMW2、ゴムワッシャーRW3が順に積層されてワッシャー組立体WS1を構成するが、当業者であれば、各構成の数を異ならせることができる。ゴムワッシャーRW1、RW2、RW3は弾性力と支持力を提供し、金属ワッシャーMW1、MW2はゴムワッシャーRW1、RW2、RW3同士の過度の摩擦力の発生を防止することができる。
【0174】
ユーザは、モーショントラッカーMT1をボルトV1に嵌め合わせた後、ワッシャー組立体WS1方向(下方向)に回転させることができる。モーショントラッカーMT1がワッシャー組立体WS1に当接してもゴムワッシャーRW1、RW2、RW3の弾性力によって、ユーザはモーショントラッカーMT1を望む角度になるまでさらに回転させることができる。ユーザはモーショントラッカーMT1だけを回転させることで、モーショントラッカーMT1を目的とする角度、目的とする部分に強固に固定させることができる。例えば、図33では、モーショントラッカーMT1がバッテリーbt3側に固定されているが、他の実施例では、モーショントラッカーMT1はコントローラケースmc3に固定されてもよい。
【0175】
図34の実施例では、ワッシャー組立体WS1が提供されているが、弾性量と厚さ調整を通じて最適化された単一(single)のゴムワッシャーが提供されてもよい。このような場合は、金属ワッシャーが不要となる。
【0176】
以上、参照した図面と記載された発明の詳細な説明は本発明の例示的なもので、これは本発明を説明するための目的で使用されたに過ぎず、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されるものではない。従って、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、そこから様々な変形及び均等な他の実施例が可能であるというが理解できるだろう。よって、本発明の本当の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
図1
図2
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