(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】発光デバイス
(51)【国際特許分類】
F21K 9/232 20160101AFI20241023BHJP
F21K 9/61 20160101ALI20241023BHJP
F21K 9/235 20160101ALI20241023BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241023BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20241023BHJP
【FI】
F21K9/232 100
F21K9/61
F21K9/235
F21Y115:10
F21Y103:10
(21)【出願番号】P 2021559846
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(86)【国際出願番号】 EP2020059037
(87)【国際公開番号】W WO2020207852
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-03-24
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴィッセンベルフ ミシェル コルネリス ヨセフス マリー
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン エウヴァイク アレクサンダー ヘンリクス ヴァルテルス
(72)【発明者】
【氏名】セクロヴスキー ドラガン
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/041826(WO,A1)
【文献】特開2013-020874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/232
F21K 9/61
F21K 9/235
F21Y 115/10
F21Y 103/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光デバイスであって、
透明光出射窓と;
第1の光出力を前記透明光出射窓を通して1つ以上の光出力方向に沿って放出するように適合された発光ダイオード(LED)フィラメントと;
光ガイドであって、
光源によって放出された光を受光するように、かつ前記光源によって放出された前記光を前記光ガイド内にカップリングするように構成された、インカップリングフィーチャであって、前記光源は、前記LEDフィラメントのうちの少なくとも1つ又は前記発光デバイスに含まれる別個の光源を備えるか又はそれから構成される、インカップリングフィーチャと、
インカップルされた前記光を前記光ガイド内で内部反射させるように適合された少なくとも1つの内部表
面と、
前記光ガイド内で内部反射された光の、前記光ガイドからのアウトカップリングのために構成され、それにより前記1つ以上の光出力方向に沿って見たときに前記第1の光出力に重畳される第2の光出力を放出するように構成された、アウトカップリングフィーチャと、を備える光ガイドと;
を備える発光デバイス
において
前記発光デバイスは補助LED光源を更に備え、前記光源は前記補助LED光源を備え、前記インカップリングフィーチャは、前記補助LED光源によって放出された光のインカップリングのために構成されている、
前記光源は、
(1)前記LEDフィラメントによって放出された前記光の光束が所定値を超えたときに、前記光ガイドへのインカップリングのための光を放出するように構成されている、
(2)前記LEDフィラメントによって放出される前記光の光束が増加する場合に、前記光ガイドへのインカップリングのために放出される前記光の光束を増加させるように構成されている
、及び
(3)前記LEDフィラメントによって放出された前記光の光束が所定値を超えたときに、インカップリングのために放出される前記光の光束が前記LEDフィラメントによって放出される前記光の光束よりも高くなるように、前記光ガイドへのインカップリングのための光を放出する
ように構成されている、
なる(1)~(3)の構成の少なくとも1つを備える、
発光デバイス。
【請求項2】
前記光ガイドは、前記光ガイドに光がインカップルされていないときに、観察者の肉眼と前記光ガイドとの間が少なくとも1メートルの距離において、前記アウトカップリングフィーチャが前記観察者の肉眼で視認できないように構成されている、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項3】
前記インカップリングフィーチャは、光のインカップリングのために構成された、前記光ガイドの外側表面に一体的に構成された表面構造体、又は光のインカップリングのために構成された、前記光ガイドの外側表面に構成された構造体、のうちの少なくとも1つを備える、請求項1又は2に記載の発光デバイス。
【請求項4】
前記アウトカップリングフィーチャは、前記アウトカップリングフィーチャを介した光の前記アウトカップリングが前記光ガイドの外側表面の全体にわたるように構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項5】
前記光ガイドは、前記LEDフィラメントを少なくとも部分的に包囲するように構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項6】
前記LEDフィラメントは、前記光ガイドの外側表面からある距離を置いて外側表面に沿って延在している、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項7】
少なくとも1つの前記光ガイドは、前記LEDフィラメントを少なくとも部分的に包囲するエンベロープとして構成されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項8】
前記アウトカップリングフィーチャは、光のアウトカップリングのために構成された、前記光ガイドの外側表面に一体的に構成された表面構造体;前記光ガイドの外側表面上に構成された構造体;又は光の屈折及び/若しくは内部全反射のうちの少なくとも1つのために構成された、前記光ガイド内の内部構造体;のうちの少なくとも1つを備える、請求項1乃至
7のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項9】
前記光源は、前記光ガイドからアウトカップルされる前記光が、前記LEDフィラメントによって放出される前記光の光束よりも低い光束を有するように、前記光ガイドへのインカップリングのための光を放出するように構成されている、請求項1乃至
8のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項10】
請求項1乃至
9のいずれか一項に記載の発光デバイスを備える、ランプ、照明器具、又は照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの発光ダイオード(LED)フィラメントと、少なくとも1つの光ガイドとを備える発光デバイス(又は照明デバイス)に関し、この光ガイドは、少なくとも1つのLEDフィラメントがオフにされた(光を放出しない)ときに透明な外観を有し得る。
【背景技術】
【0002】
LEDベースのランプなどの固体照明デバイスは、大部分の使用分野において白熱ランプを次第に置換してきている。白熱ランプ、蛍光ランプ、ガス放電ランプなどと比較して、固体ベース光源は、とりわけ、より長い動作寿命、消費電力の低減、より高い効果、より少ない発熱、環境に配慮した(すなわち、水銀を含まない)製品などの、数多くの利点をもたらし得る。LEDなどの固体照明デバイスは、例えば一般照明などの、広範な照明用途で用いられている。LEDは、例えば調光及び色設定に関して、比較的単純な放出光の制御を可能にし得るため、有利である。しかしながら、多くのユーザは依然として白熱ランプの外観を楽しんでいるが、依然としてLEDベースのランプ及び照明に切り替えることにより得られる恩恵を享受することを希望している。したがって、白熱電球の外観を有するレトロフィットランプを持つことがユーザによって評価される場合がある。この目的のため、ガラス電球に基づく白熱電球を生産するための利用可能なインフラストラクチャが用いられる場合があり、白熱灯フィラメントワイヤが、白色光を放出するLEDで置換される場合がある。これにより、白熱ランプ、照明器具、及び電球の外観に似たLEDランプ及び電球を作成する解決策が作成され、白熱ランプ、照明器具、及び電球のフィラメントワイヤはLED光源で置換される。
【0003】
1つの概念として、キャリア上に構成され、場合によっては構成要素によって封止されるか又は被覆されて、様々な形状の、LEDフィラメントと呼ばれ得るフィラメントの外観を生むLEDが挙げられる。LEDフィラメントは、透明又は半透明の電球の内部に配置されてもよい。LEDフィラメントは、電気配線及び/又は電源を備えてもよいモジュールに接続されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の概念に従う又は上述の概念と同様の解決策は、多くの場合、LEDフィラメントが比較的低い強度を有する光を放出するように動作される場合に、白熱ランプの外観に似た意図された効果を生成することができる。しかしながら、LEDフィラメントによって放出される光の強度が増加すると、ランプによって放出される光が、観察者(代わりにユーザと呼ばれる場合がある)にとって不快なグレアを生成する場合がある。
【0005】
上記の議論を考慮して、本発明の課題は、少なくとも1つのLEDフィラメントを含む発光デバイスであって、少なくとも1つのLEDフィラメントによって放出される光の強度が比較的高い場合に、観察者に対して、非常に制限された程度でグレアを生成する光を放出することができる、発光デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題及び他の課題のうちの少なくとも1つに対処するために、独立請求項に記載の発光デバイスが提供される。従属請求項によって、好ましい実施形態が定義される。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、発光デバイスが提供される。発光デバイスは、透明光出射窓を備える。発光デバイスは、第1の光出力を透明光出射窓を通して1つ以上の光出力方向に沿って放出するように適合された1つの又は少なくとも1つのLEDフィラメントと、1つの又は少なくとも1つの光ガイドとを備える。光ガイドは、1つの又は少なくとも1つの光源によって放出された光を受光するように、及び光源によって放出された光を光ガイド内にカップリングするように構成された、1つの又は少なくとも1つのインカップリングフィーチャを備える。光源は、LEDフィラメントのうちの少なくとも1つ、若しくは発光デバイスに含まれる別個の光源を備えるか、又はそれから構成される。光ガイドは、インカップルされた光を光ガイド内で内部反射させるように適合された少なくとも1つの内部表面と、光ガイド内で内部反射された光の光ガイドからのアウトカップリングのために構成され、それにより第2の光出力を放出するように構成された少なくとも1つのアウトカップリングフィーチャと、を更に備える。第2の光出力は、1つ以上の光出力方向に沿って見たときに、第1の光出力に重畳される。
【0008】
インカップリングフィーチャは代替として、インカップリング要素又はインカップリング表面と称されてもよく、アウトカップリングフィーチャは、アウトカップリング要素又はアウトカップリング表面と称されてもよい。
【0009】
本発明の第1の態様に係る発光デバイスは、他のLEDフィラメントベースの発光デバイス、ランプ、又は照明器具と比較して、発光デバイスによって放出される光におけるいかなる不快なグレアも低減又は回避できることが理解されるであろう。発光デバイスは、LEDフィラメントによって放出される光とその直接的な周囲環境との間のコントラストを低減させ得る。LEDフィラメント及び/又は光源の動作を制御することにより、光ガイドからの光のアウトカップリングは、LEDフィラメントによって放出される光の光束とは異なる光束を有し得る。光ガイドによってアウトカップルされる光とLEDフィラメントによって放出される光との異なる光束は、発光デバイスによって放出された光からその周囲環境への、よりソフトな輝度の遷移をもたらすことができ、発光デバイスによって放出される光とその周囲環境との間における、観察者によって知覚されるようないかなる不快なグレア及び/又はコントラストも低減させることができる。LEDフィラメント及び光ガイドは、観察者によって単一の光源として知覚され得る(例えば、LEDフィラメントが光を放出し、光が光ガイドからアウトカップルされているとき)。光ガイドからアウトカップルされる光の光束が比較的高い場合の、発光デバイスの動作モードでは(異なる動作モードが、例えば、LEDフィラメント及び/又は光源の動作を制御することによって実現される場合)、光ガイドは、艶消し電球の外観を有し得る、又は艶消し電球の外観を有するものとして観察者によって知覚され得る。光ガイドの実装形態は、制御可能な拡散体と見なすことができる。
【0010】
透明光出射窓は、発光デバイスの他の部分が配置され得る空間を少なくとも部分的に画定してもよい。透明光出射窓は、LEDフィラメント及び/又は光ガイドを少なくとも部分的に包囲するように構成されてもよい。透明光出射窓は原則として、任意の形状、例えば、洋梨形状又は管形状を有してもよい。透明光出射窓は、例えば、ガラス及び/又はプラスチックで作製されてもよい。
【0011】
光ガイドは、例えば、プレート若しくはシートに従った形状、又はプレート若しくはシートに実質的に従った形状を有してもよい。しかしながら、光ガイドの他の形状が想到される。
【0012】
光ガイドは、少なくとも1つの光ガイドに光がインカップルされていないときに、例えば、観察者の肉眼と光ガイド(又は光ガイドのアウトカップリングフィーチャ)との間が少なくとも1メートルの距離において、アウトカップリングフィーチャが観察者の肉眼で視認できないように又は実質的に視認できないように(例えば、非常に限定された程度にしか視認できない又はほとんど知覚できないように)構成されてもよい。本出願との関連において、光ガイドが、観察者の肉眼でアウトカップリングフィーチャが視認できないように又は実質的に視認できないように構成されることにより、視覚障害がなく(例えば、近視を患っておらず)、かついかなる視覚補助もない観察者にとって、又は、視覚障害を有するが、眼鏡などの視力矯正用の視覚補助デバイスを備える観察者にとって(しかし、必ずしも、顕微鏡などの光学器具を使用する観察者は当てはまらない)、アウトカップリングフィーチャは、視認できない又は実質的に視認できないことを意味する。LEDフィラメントが装飾的理由のために使用される発光デバイスでは、LEDフィラメントによって生成されるいかなる不快なグレアも、LEDフィラメントによって放出される光の光束が十分に低く不快なグレアを何ら生じさせないモードでのみデバイスが動作するように、デバイスを制限し得る。アウトカップリングフィーチャが、観察者の肉眼で視認できないように光ガイドが構成されていることにより、発光デバイスは装飾的理由で使用されてもよく、それでも、LEDフィラメントによって放出される光の光束が、さもなければ不快なグレアを引き起こすであろうモードで動作可能であり得る。光ガイド要素のクリアな外観は、垂直に見たときに最も顕著であり得る。LEDフィラメントがオフモードにあるとき(光を放出していないとき)、光ガイドが発光デバイスのクリアな外観に及ぼす影響は最小限であり得る。少なくとも1つの光ガイドに光がインカップルされていないときに、観察者の肉眼で少なくとも1つのアウトカップリングフィーチャが視認できないか又は実質的に視認できないように光ガイドの構成を実装又は実現するために、例えば、光ガイドの1つ以上の表面上に、例えば塗料ドットの形態の、比較的小さいアウトカップリングフィーチャ(観察者の肉眼で知覚できない、又は(非常に)限定された程度で知覚できる)の微細な分布を有する光ガイドが用いられてもよい。代替として又は加えて、光ガイドは、充填剤粒子を含んでもよい内部屈折性充填剤粒子構造体と共に構成されてもよく、充填剤粒子の少なくとも一部は異なる屈折率を有してもよい。充填剤粒子は、充填剤粒子を取り囲む、光ガイドのホスト材料と称され得る光ガイド内の材料と比較して、異なる屈折率を有してもよい。例えば、ホスト材料は、例えば1.49又は約1.49の屈折率を有するポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)を含んでもよく、充填剤粒子のうちの1つ以上は、例えば1.42又は約1.42の屈折率を有するシリコーンを含んでもよい。しかしながら、光が光ガイドにインカップルされていないときに、アウトカップリングフィーチャが観察者の肉眼で視認できない又は実質的に視認できないように、光ガイドの構成を実現する又は実装する他の方法も可能である。
【0013】
インカップリングフィーチャは、光ガイドの外側表面に一体的に構成された表面構造体、及び/又は光ガイドの外側表面上に構成された(例えば、取り付けられた、又は固定された)構造体を含んでもよい。光ガイドの外側表面に一体的に構成された表面構造体、及び/又は光ガイドの外側表面上に構成された構造体は、光のインカップリングのために構成されていてもよい。光ガイドの外側表面上に一体的に構成されてもよい表面構造体は、例えば、光のインカップリングのための1つ以上の縁部、窪み、及び/又は小平面(facet)を含んでもよく、又はこれらから構成されていてもよい。光ガイドの外側表面に一体的に構成されてもよい表面構造体は、例えば、光ガイド内における光の内部反射(例えば、内部全反射)のための、光ガイドの内側表面に垂直であり得る又は実質的に垂直であり得る、光ガイドの縁部表面を備えてもよく又はそれによって構成されていてもよい。同様に、光ガイドの外側表面上に構成されてもよい構造体は、例えば、1つ以上の縁部、窪み、及び/又は小平面、及び/又は1つ以上の塗料ドットを含んでもよく、又はこれらから構成されていてもよい。光ガイドの外側表面上に構成された構造体は、加えて、装飾的フィーチャを有してもよい。
【0014】
場合によっては、光ガイドの同じ要素が、光インカップリング機能及び光アウトカップリング機能の両方を提供してもよい。別の言い方をすれば、インカップリングフィーチャは、少なくともアウトカップリングフィーチャを備えるように構成されてもよく、又はその逆であってもよい。例えば、光ガイドの外側表面に一体的に構成されてもよい表面構造体はまた、例えば、光のアウトカップリングのために構成されてもよく、光のアウトカップリングのために構成された縁部、窪み、及び/又は小平面を備えてもよく、又はそれらから構成されていてもよい。
【0015】
アウトカップリングフィーチャは、アウトカップリングフィーチャを介した光のアウトカップリングが光ガイドの外側表面の全体に及ぶように、及び/又は光ガイドの外側表面の全体に及んで均等に広がるように構成されてもよい。アウトカップリングフィーチャは、観察者の肉眼で視認できない場合がある又は実質的に視認できない場合がある、微小な粒子及び/又は散乱性光ガイド材料の微細な分布を含んでもよい。光ガイドからアウトカップルされた光は、観察者にとって、光ガイドの外側表面にわたって均一に分布しているように見える場合がある。光ガイドからアウトカップルされる光の光束が所定の閾値を超えるような発光デバイスの動作モードでは(異なる動作モードが、例えば、LEDフィラメント及び/又は光源の動作を制御することによって実現される場合)、光ガイドは、艶消しの外観を有する場合がある。
【0016】
光ガイドは、LEDフィラメントを少なくとも部分的に包囲するように構成されてもよい。場合によっては、光ガイドは、LEDフィラメントを完全に包囲するように構成され得る。光が光ガイドからアウトカップルされると、LEDフィラメントによって生成されるいかなる不快なグレアも低減され得る。光ガイドからアウトカップルされる光の光束と、LEDフィラメントによって放出される光の光束との差は、観察者の肉眼で見たときに、よりソフトな輝度の遷移をもたらす場合があり、この効果は、1つのLEDフィラメントが少なくとも部分的に光ガイドによって包囲されているときに強化される場合がある。
【0017】
LEDフィラメントは、光ガイドの外側表面からある距離を置いて外側表面に沿って延在してもよい。LEDフィラメントは、例えば、光ガイドの外側表面と平行に延在してもよい。LEDフィラメントは、例えば、光ガイドの外側表面に対してある角度で構成されてもよく、又は傾斜していてもよい。少なくとも光ガイドの外側表面は、発光デバイスの長手方向軸線に平行又は実質的に平行な方向に延在してもよい。光ガイドは、LEDフィラメントよりも発光デバイスの長手方向軸線に近くてもよい。光ガイドの外側表面は、発光デバイスの長手方向軸線に関して中央に置かれてもよい。
【0018】
光ガイドは、エンベロープとして、又は少なくとも部分的な光ガイド表面構造体として構成されてもよい。少なくとも部分的な光ガイド表面構造体又はエンベロープは、発光デバイスの他の部分が配置され得る空間を少なくとも部分的に画定してもよい。少なくとも部分的な光ガイド表面構造体又はエンベロープは原則として、任意の形状、例えば、洋梨形状又は管形状を有してもよい。エンベロープは、LEDフィラメントを少なくとも部分的に包囲するように構成されてもよい。光ガイドは、エンベロープの一部として、又は少なくとも部分的な光ガイド表面構造体として構成されてもよい。
【0019】
光源は、例えば、LEDフィラメントを備えてもよく、又はLEDフィラメントによって構成されてもよい。したがって、LEDフィラメントは、インカップリングフィーチャによって受光され得る光を放出するように構成されてもよい。したがって、インカップリングフィーチャは、LEDフィラメントによって放出される光のインカップリングのために構成されてもよい。光源及びインカップリングフィーチャの構成は、光ガイドの1つ以上の縁部、窪み、及び/又は小平面であり得るインカップリングフィーチャに向かって光源が光を放出するようなものであってもよい。
【0020】
代替として又は加えて、発光デバイスは、補助LED光源を備えてもよい。光源は、補助LED光源を備えてもよく、又は補助LED光源によって構成されてもよい。その場合、インカップリングフィーチャは、LEDフィラメントによって放出される光のインカップリングのために構成されていても、されていなくてもよい。このインカップリングフィーチャは、補助LED光源によって放出された光のインカップリングのために構成されていてもよい。補助LED光源は、LEDフィラメントの動作から独立して動作してもよい。補助LED光源及びインカップリングフィーチャは、補助LED光源によって放出された光の全て又は実質的に全てが光ガイドにインカップルされるように構成されてもよい。光ガイドは、補助LED光源を覆うか又は包囲するように構成されてもよい。補助LED光源は、ある距離から、例えば1メートル又は2メートル又はそれを超える距離から、発光デバイスを見る観察者によって視認され得ないように発光デバイス内に構成されてもよい。
【0021】
アウトカップリングフィーチャは、光ガイドの外側表面に一体的に構成された表面構造体、光ガイドの外側表面上に構成された構造体、又は光ガイド内の内部構造体、のうちの少なくとも1つを備えてもよい。光ガイドの外側表面に一体的に構成された表面構造体は、光のアウトカップリングのために構成されてもよい。光ガイドの外側表面体上に構成された構造体、及び光ガイド内の内部構造体は、光の屈折及び/又は光の内部全反射のために構成されてもよい。光ガイドの外側表面に一体的に構成された表面構造体は、1つ以上の縁部、窪み、小平面、及び/又は屈折性充填剤粒子構造体を含んでもよく、又はこれらから構成されてもよい。屈折性充填剤粒子構造体は、例えば、充填剤粒子を含んでもよく、充填剤粒子の少なくとも一部分が異なる屈折率を有してもよい。光ガイドの外側表面上に構成された構造体は、例えば、塗料、例えば塗料ドット、を含んでもよい。
【0022】
光源は、光ガイドからアウトカップルされる光が、LEDフィラメントによって放出される光の光束よりも低い光束を有するように、光ガイドへのインカップリングのための光を放出するように構成されてもよい。光ガイドからのアウトカップルされる光の光束と、LEDフィラメントによって放出される光の光束との差は、発光デバイスによって放出される光におけるいかなる不快なグレアも、及び/又はLEDフィラメントによって放出される光とその直接的な周囲環境との間のコントラストも低減させ得る。
【0023】
光源は、LEDフィラメントによって放出された光の光束が所定値を超えたときに、光ガイドへのインカップリングのための光を放出するように構成されてもよい。所定値は、不快なグレアを引き起こしていると観察者によって知覚されるLEDフィラメントの光束の値に、又はそれを下回る値に設定されてもよい。LEDフィラメントによって放出された光の光束が所定値を超えたときの、光ガイドへの光のインカップリングが、光ガイドの透明な外観を実現することを容易にし得る。
【0024】
光源は、LEDフィラメントによって放出される光の光束が増加する場合に、光ガイドへのインカップリングのために放出されるその光の光束を増加させるように構成されてもよい。例えば、光源は、複数の光源を備えてもよく、光を放出するように追加光源が以前にオンにされていなかった場合は、光を放出するように追加光源をオンにすることにより、光ガイドへのインカップリングのために放出されるその光の光束を増加させるように構成されてもよい。
【0025】
光ガイドによってアウトカップルされる光の流束は、光ガイド内への光のインカップリングのための、光ガイドの複数のインカップリングフィーチャを選択的に用いることにより適合されてもよい。光ガイド内への光のインカップリングのために用いられる、光ガイドのインカップリングフィーチャの数を増加させることにより、より多くの光を光ガイドにインカップルさせることができ、それに応じて、光ガイドによってアウトカップルされる光の流束を増加させることができる。
【0026】
光源は、LEDフィラメントによって放出された光の光束が所定値を超えたときに、インカップリングのために放出される光の光束がLEDフィラメントによって放出される光の光束よりも高くなるように、光ガイドへのインカップリングのための光を放出するように構成されてもよい。光源は、例えば、光ガイドからアウトカップルされる光の光束が、LEDフィラメントによって放出される光の光束に対して一定の比率となるように構成されてもよい。
【0027】
発光デバイスは、光源及び/又はLEDフィラメントの動作を制御するように構成され得る駆動ユニットを備えてもよい。駆動ユニットは、光源及び/又はLEDフィラメントに結合されてもよく、例えば、光源によって放出される光の光束及び/又はLEDフィラメントによって放出される光の光束を制御するように構成されてもよい。
【0028】
本発明の第2の態様によれば、ランプ、照明器具、又は照明システムが提供される。ランプ、照明器具、又は照明システムは、本発明の第1の態様による発光デバイスを備える。
【0029】
LEDフィラメントは、複数のLEDを備えてもよい。光源は、例えば、1つ以上のLEDを備えてもよい。
【0030】
LEDフィラメント及び光源のLEDのそれぞれ又はいずれかは、無機LED及び/又は有機LED(OLED)を備えてもよい。場合により、LEDフィラメントは、LEDに加えて、別の又は他の種類の固体光エミッタなどの別の又は他の種類の光源を備え得る。また場合により、光源は、LEDの代わりに又はLEDに加えて、別の又は他の種類の固体光エミッタなどの、別の又は他の種類の光源を備え得る。固体光エミッタは、一般に、比較的安価であり、かつ比較的高い光学効率及び比較的長い寿命を有するため、比較的コスト効率が高い光源である。しかしながら、本出願の文脈では、用語「光源」とは、例えば両端間に電位差を印加するか又は電流を流すことによって作動されると、任意の領域又は領域の組み合わせの電磁スペクトル、例えば、可視領域、赤外領域、及び/又は紫外領域の放射線を放出することが可能な、実質的に任意のデバイス又は要素を意味するものと理解されたい。それゆえ、光源は、単色、準単色、多色、又は広帯域の、スペクトル放出特性を有し得る。光源の例としては、半導体、有機又はポリマー/高分子LED、紫色LED、青色LED、光励起蛍光体被覆LED、光励起ナノ結晶LED、又は当業者によって容易に理解されるであろう任意の他の同様のデバイスが挙げられる。更には、光源という用語は、本発明の1つ以上の実施形態によれば、特定の光源が内部に配置された又は構成された、ハウジング又はパッケージと組み合わされている、放射線を放出する特定の光源の組み合わせを意味し得る。例えば、光源という用語は、LEDパッケージと称され得る、ハウジング内に配置されているベアLEDダイを包含し得る。別の実施例によれば、光源は、プリント回路基板(PCB)などの基板に、サブマウントを介さずに直接取り付けられているLEDダイを備えてもよい、チップスケールパッケージ(Chip Scale Package;CSP)LEDを備えてもよい。
【0031】
本発明の更なる目的及び利点が、例示的実施形態によって以下で説明される。本発明は、請求項に列挙される特徴の全ての可能な組み合わせに関するものである点に留意されたい。添付の請求項及び本明細書の説明を検討することにより、本発明の更なる特徴及び利点が明らかとなるであろう。当業者は、本明細書で説明される実施形態以外の実施形態を作り出すために、本発明の種々の特徴が組み合わせられることができる点を理解する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の例示的実施形態が、添付図面を参照して以下で説明される。
【
図1】本発明の例示的実施形態による発光デバイスの概略図である。
【
図2】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの、発光デバイスの長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
【
図3】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの、発光デバイスの長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
【
図4】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの、発光デバイスの長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
【
図5】本発明の例示的実施形態による発光デバイスの概略図である。
【
図6】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの、発光デバイスの長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
【
図7】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの、発光デバイスの長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
【
図8】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの、発光デバイスの長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
【
図9】本発明の例示的実施形態による発光デバイスの概略図である。
【
図10】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの、発光デバイスの長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
【
図11】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの、発光デバイスの長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
【
図12】本発明の例示的実施形態による発光デバイスの概略図である。
【
図13】本発明の例示的実施形態による発光デバイスの概略図である。
【
図14】本発明の例示的実施形態による発光デバイスの概略図である。
【
図15】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの光ガイドの一部又は一部分の断面の概略図である。
【
図16】本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの光ガイドの一部又は一部分の断面の概略図である。
【0033】
全ての図は、概略的であり、必ずしも縮尺通りではなく、全般的に、本発明の実施形態を明確化するために必要な部分のみを示しており、他の部分は、省略されるか又は単に示唆される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、本発明の例示的実施形態が示されている添付図面を参照して、本発明が以降で説明される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載の、本発明の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、本発明のこれらの実施形態は、本開示が、本発明の範囲を当業者に伝えるように、例として提供されている。図面では、別段の指定のない限り、同一の参照数字は、同じ又は同様の機能を有する、同じ又は同様の構成要素を示す。
【0035】
図1は、本発明の例示的実施形態による発光デバイス1の概略図である。発光デバイス1は、透明光出射窓10を備える。
図1に示す実施形態によれば、発光デバイス1は、4つの発光ダイオード(LED)フィラメント2を備えるが、
図1は、発光デバイス1の側面図であるため、
図1ではLEDフィラメントのうちの2つのみが示されている。以下で更に説明する
図2は、
図1に示される発光デバイス1の断面図であり、4つのLEDフィラメント2の全てを示す。しかしながら、発光デバイス1内に、1つ、2つ、3つ、又は5つ以上などの任意の数のLEDフィラメントが存在し得ることを理解されたい。LEDフィラメント2は、第1の光出力を透明光出射窓を通して1つ以上の光出力方向に沿って放出するように適合されている。発光デバイス1は、光ガイド3を更に備える。
図1に示される本発明の実施形態によれば、光ガイド3は、LEDフィラメント2を部分的に包囲している。光ガイド3は、少なくとも1つの光源によって放出された光を受光するように、及び少なくとも1つの光源によって放出された光の、光ガイド3内へのカップリングのために構成された、少なくとも1つのインカップリングフィーチャ(
図1には図示せず;
図3、
図4、
図6、
図8、及び
図9~
図16を参照)を備える。少なくとも1つの光源は、LEDフィラメント2のうちの1つ以上及び/又は発光デバイス1に含まれる別個の光源を備えてもよい又はこれらから構成されてもよい。光ガイド3は、インカップルされた光を光ガイド3内で内部反射させるように適合された少なくとも1つの内部表面(図示せず;
図2~
図4、
図6~
図8、
図10~
図11、及び
図15~
図16を参照)と、光ガイド3内で内部反射された光の、光ガイド3からアウトカップリングのために構成されており、それにより1つ以上の光出力方向に沿って見たときに第1の光出力に重畳される第2の光出力を放出するように構成された少なくとも1つのアウトカップリングフィーチャ(
図1には図示せず;
図7、
図12~
図14、及び
図16を参照)と、を備える。発光デバイス1は、光ガイドを1つだけ含むことに限定されず、発光デバイス1は、原則として任意の数の光ガイドを備え得ることに留意されたい。
図1に示される実施形態によれば、少なくとも1つの光源は、8つの補助LED光源7を備える。
図1は、発光デバイス1の側面図であるため、
図1では補助LED光源7のうちの3つのみが示されていることに留意されたい。前述したように、以下で更に説明する
図2は、
図1に示す発光デバイス1の断面図であり、8つの補助LED光源7の全てを示す。更に、8つの補助LED光源7を含む構成は例示的であって、発光デバイス1は原則として、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、又は10個以上など、任意の数の補助LED光源7を備え得ることに留意されたい。発光デバイス1は、光ガイド3への光のインカップリングのための補助LED光源7を使用することに限定されない。代替として又は加えて、LEDフィラメント2によって放出される光は、少なくとも1つのインカップリングフィーチャによって光ガイド3にインカップルされてもよい。補助LED光源7は、駆動ユニット9上に取り付けられてもよい。駆動ユニット9は、補助LED光源7、LEDフィラメント2の各々の又はいずれかの動作を制御するように構成されてもよい。図示した実施形態によれば、LEDフィラメント2は、駆動ユニット9上に取り付けられる。しかしながら、実施例に係るLEDフィラメント2の取り付けに関して、発光デバイス1は、
図1に示す実施形態に限定されないことを理解されたい。更に、
図1に示される本発明の実施形態によれば、発光デバイス1はコネクタ11を備える。透明光出射窓10は、LEDフィラメント2及び光ガイド3を包囲してもよく、コネクタ11に接続されてもよい。駆動ユニット9は、コネクタ11に接続されてもよい。発光デバイス1は、コネクタ11を介してランプ又は照明器具ソケットに接続可能であってもよい。
図1に示されるように、コネクタ11は、エジソンねじ込み口金を備えてもよい。代替として又は加えて、コネクタ11は、しかしながら、バヨネット取り付け具、又は当該技術分野において既知の、ランプ若しくは照明器具に好適な別のタイプの接続部を備え得る。
【0036】
図2は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイス1の、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
図2は、
図1に示される発光デバイス1の断面図である。発光デバイス1は、4つのLEDフィラメント2を備えてもよい。しかしながら、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれを超える数などの任意の数のLEDフィラメント2が存在し得ることが理解される。LEDフィラメント2は、第1の光出力を透明光出射窓10を通して1つ以上の光出力方向に沿って放出するように適合されている。発光デバイス1は、光ガイド3を更に備える。
図2における構成は例示的であり、発光デバイス1は原則として、任意の数の光ガイド3を備え得ることに留意すべきである。更に、光ガイド3は、一実施例に係る
図2に示される形状に限定されない。光ガイド3は、LEDフィラメント2を包囲してもよい。光ガイド3は、少なくとも1つの光源によって放出された光を受光するように、及び少なくとも1つの光源によって放出された光の光ガイド3へのインカップリングのために構成された少なくとも1つのインカップリングフィーチャ(
図2には図示せず;
図3、
図4、
図6、
図8、及び
図9~
図16を参照)を備えてもよい。8つの補助LED光源7を備える少なくとも1つの光源が
図2に示される。しかしながら、原則として、任意の数の補助LED光源7が存在し得る。補助LED光源7は、光ガイド3の下方に構成されてもよい。
図2では、光ガイド3は、2つの内部表面5を備えるものとして示されている。しかしながら、光ガイド3は原則として、任意の数、例えば1つ、2つ、3つ、4つ以上の内部表面5を有してもよい。内部表面5は、インカップルされた光を光ガイド3内で内部反射させるように適合されてもよい。更に、光ガイド3は、アウトカップリングフィーチャ(
図2には図示せず;
図10~
図16を参照)を備えてもよい。アウトカップリングフィーチャは、光ガイド3内で内部反射された光の光ガイド3からのアウトカップリングのために構成され、それにより1つ以上の光出力方向に沿って見たときに第1の光出力に重畳される第2の光出力を放出するように構成されてもよい。光ガイド3は、2つの外側表面8を更に備えてもよい。しかしながら、光ガイド3は、任意の数の外側表面8を有してもよい。光ガイド3は、
図2に示される形状とは別の形状を有することができる。例えば、光ガイドは、小平面とすることができ、例えば八角形の断面形状を呈するように垂直な小平面を有することができる。各小平面は、光ガイドの別個の表面と考えることができる。発光デバイス1は、光ガイド3へのインカップリングのための光を放出するための少なくとも1つの光源として、補助LED光源7を使用することに限定されない。代替として又は加えて、LEDフィラメント2によって放出される光は、光ガイド3にインカップルされてもよい。透明光出射窓10は、LEDフィラメント2、光ガイド3、及び補助LED光源7を包囲してもよい。しかしながら、
図2に示す透明光出射窓10の断面形状は例示的であり、断面形状は、実質的に、楕円、三角形、正方形、又は五角形に従う形状などの任意の形状であり得ることに留意されたい。
【0037】
図3は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイス1の、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
図3に示される発光デバイス1は、
図2に示される発光デバイス1と同様であり、
図2及び
図3における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図3における発光デバイス1は、2つのインカップリングフィーチャ4を備える光ガイド3を備える。しかしながら、光ガイド3は、任意の数のインカップリングフィーチャ4を有してもよいと理解されている。インカップリングフィーチャ4は、LEDフィラメント2によって放出された光の光ガイド3へのインカップリングのために構成されていてもよい。
図3では、インカップリングフィーチャ4は、窪み及び/又は小平面として構成されているものとして示されている。発光デバイス1の光ガイド3は、インカップルされた光を光ガイド3内で内部反射させるように適合された2つの内部表面又は内側表面5と、2つの外側表面8とを備えるものとして、
図3に示される。しかしながら、発光デバイス1の光ガイド3は原則として、任意の数の内部表面5と任意の数の外側表面8とを備え得ることに留意すべきである。
図3は、LEDフィラメント2によって放出された光が、光ガイド3を通過し得ること、及び/又は、インカップリングフィーチャ4によって光ガイド3にインカップルされ得ることを示す。
【0038】
図4は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイス1の、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
図4に示される発光デバイス1は、
図3に示される発光デバイス1と同様であり、
図3及び
図4における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図4は、2つの光ガイド3を備える発光デバイス1を示す。光ガイド3は、LEDフィラメント2を包囲してもよい。光ガイド3はそれぞれ、インカップルされた光を光ガイド3内で内部反射させるように適合された2つの内部表面又は内側表面5と、いくつかの外側表面8とを備えてもよい。光ガイド3のそれぞれは、原則として、任意の数の内部表面又は内側表面5、及び任意の数の外側表面8を有するように構成されてもよい。LEDフィラメント2及び光ガイド3は、LEDフィラメント2によって放出された光が、光ガイド3のインカップリングフィーチャ4によって光ガイド3にインカップルされるように構成されている。
図4は、縁部として構成された4つのインカップリングフィーチャ4を示す。しかしながら、インカップリングフィーチャ4の他の構成が可能である。
【0039】
図5は、本発明の例示的実施形態による発光デバイス1の概略図である。
図5に示される発光デバイス1は、
図1に示される発光デバイス1と同様であり、
図1及び
図5における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図5に示される発光デバイス1は、発光デバイス1の中央に配置され、発光デバイス1の長手方向軸線に沿って延在する光ガイド3を備える。LEDフィラメント2は、発光デバイス1の長手方向軸線からある距離を置いて長手方向軸に沿って延在してもよい。
図1と比較すると、
図5は、いかなる補助LED光源7又は駆動ユニット9も示していないが、
図1に示されるような補助LED光源7及び/又は駆動ユニット9が、
図5に示される発光デバイス1に含まれていてもよいことを理解されたい。
図5では、LEDフィラメント2は、コネクタ11に接続されているものとして示されている。更に、
図5に示される本発明の実施形態によれば、透明光出射窓10は、LEDフィラメント2及び光ガイド3を包囲してもよく、コネクタ11に接続されてもよい。
【0040】
図6は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイス1の、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
図6に示される発光デバイス1は、
図3に示される発光デバイス1と同様であり、
図3及び
図6における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図6は、光ガイド3と、4つのLEDフィラメント2と、透明光出射窓10とを備える発光デバイス1を示す。
図6に示されるように、光ガイド3は、発光デバイス1の中央に配置されてもよく、発光デバイス1の長手方向軸線に沿って延在してもよい。4つのLEDフィラメント2は、発光デバイス1の中央に、及び光ガイド3からある距離を置いて配置されてもよい。光ガイド3は、LEDフィラメント2によって放出された光を受光してその光を光ガイド3にインカップルするためのインカップリングフィーチャ4として構成された2つの縁部を有するものとして示されている。任意の数のインカップリングフィーチャ4、内部表面又は内側表面5及び外側表面8を備えてもよい任意の数の光ガイド3、並びに
図6に示される発光デバイス1に含まれる任意の数のLEDフィラメント2、が存在し得ることに留意すべきである。
【0041】
図7は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイス1の、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
図7に示される発光デバイス1は、
図2及び
図6に示される発光デバイス1と同様であり、
図2、
図6、及び
図7における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図7に示される発光デバイス1は、発光デバイス1の中央に配置された3つの光源7を備える。光源7は、補助LED光源7を備えてもよい。補助LED光源7は、光ガイド3へのインカップリングのための光を放出するように適合されてもよい。光ガイド3及び/又は補助LED光源7は、補助LED光源7によって放出された光が、光ガイド3の少なくとも1つのインカップリングフィーチャ(
図7には図示せず;
図3~
図4、
図6、
図8、
図10~
図11、及び
図16を参照)によって、光ガイド3にインカップルされ得るように構成されてもよく、例えば、少なくとも1つのインカップリングフィーチャが、
図7に示される本発明の実施形態による光ガイド3の1つ以上の縁部として構成されてもよい。
【0042】
図8は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイス1の、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
図8に示される発光デバイス1は、
図6に示される発光デバイス1と同様であり、
図6及び
図8における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図8に示される光ガイド3は、十字架に類似した断面形状を有する。
図8の光ガイド3の断面形状は例示的であり、光ガイド3は、任意の他の形状を有してもよいことに留意すべきである。
図8における光ガイド3の断面図は、4つの外側表面8、8つの内部表面又は内側表面5、及び光ガイド3の少なくとも4つのインカップリングフィーチャ4を示す。インカップリングフィーチャ4は、光ガイド3の縁部として構成されてもよい。LEDフィラメント2及び/又は光ガイド3は、LEDフィラメント2によって放出された光が、インカップリングフィーチャ4によって光ガイド3にインカップルされ得るように構成されている。
図8に示されるように、LEDフィラメント2は、光ガイド3のインカップリングフィーチャ4として機能し得る光ガイド3のそれぞれの縁部から、ある距離を置いて縁部に沿って延在してもよい。
【0043】
図9は、本発明の例示的実施形態による発光デバイス1の概略図である。
図9に示される発光デバイス1は、
図5に示される発光デバイス1と同様であり、
図5及び
図9における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図5に示される発光デバイス1とは対照的に、
図9に示す発光デバイス1では、光ガイド3は、発光デバイス1の中央に配置されておらず、発光デバイス1の長手方向軸線に沿って延在しておらず、しかし、代わりに、
図9に示される本発明の実施形態によれば、LEDフィラメント2を包囲し得る光出射窓又はエンベロープとして構成されている。
図9に示される光ガイド3は、コネクタ11に接続されている。
【0044】
図10は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイス1の、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
図10に示される発光デバイス1は、
図9に示される発光デバイス1と同様であり、
図9及び
図10における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図10に示す発光デバイス1の光ガイド3は、エンベロープとして構成されている。
図10に示される本発明の実施形態によれば、光ガイド3はLEDフィラメント2を包囲している。
図10に示されるように、光ガイド3は、2つの内部表面又は内側表面5、及び2つの外側表面8を備えてもよい。
図10における光ガイド3は、窪み及び/又は小平面として構成された8つのインカップリングフィーチャ4を有するものとして示されている。しかしながら、内部表面又は内側表面5、外側表面8、及びインカップリングフィーチャ4のそれぞれの数は例示的であり、光ガイド3は、内部内側表面5、外側表面8、及びインカップリングフィーチャ4を、それぞれ任意の数備えてもよいことに留意すべきである。
図10に示される窪み及び/又は小平面の形態のインカップリングフィーチャ4は、光ガイド3の、発光デバイス1の長手方向軸線に最も近い外側表面8のうちの1つに構成されている。窪み及び/又は小平面は、代替として又は加えて、アウトカップリングフィーチャとして用いられ得る。
【0045】
図11は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイス1の、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な断面の概略図である。
図11に示される発光デバイス1は、
図10に示される発光デバイス1と同様であり、
図10及び
図11における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図11に示される本発明の実施形態によれば、光ガイド3の、発光デバイス1の長手方向軸線に最も近い外側表面8とは反対側の、光ガイド3の外側表面8に構成された小平面及び/又は縁部が存在する。小平面及び/又は縁部は、光ガイド3のインカップリングフィーチャ4及び/又はアウトカップリングフィーチャ6として用いられてもよい。
図11では、
図10のような、光ガイド3の、発光デバイス1の長手方向軸線に最も近い外側表面8のうちの1つに構成された窪み及び/又は小平面は示されていないが、窪み及び/又は小平面は、光ガイド3の、
図11に示される発光デバイス1の長手方向軸線に最も近い外側表面8のうちの1つにも構成されてもよいことを理解されたい。
【0046】
図12は、本発明の例示的実施形態による発光デバイス1の概略図である。
図12に示される発光デバイス1は、
図9に示される発光デバイス1と同様であり、
図9及び
図12における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図12に示される例示的実施形態によれば、光出射窓として、又はエンベロープとして構成された光ガイド3は、
図12に示す本発明の実施形態によればLEDフィラメント2を包囲してもよく、インカップリングフィーチャ4として機能し得る装飾的フィーチャを有してもよい。場合によっては、インカップリングフィーチャ4はまた、光ガイド3のための光アウトカップリング機能を提供してもよい。
図12では、装飾的フィーチャ又はインカップリングフィーチャ4は、発光デバイス1の光ガイド3の表面上に円周方向線の形状を有するものとして示されており、この円周方向線は、発光デバイス1の長手方向軸線に垂直な平面内にある。しかしながら、光ガイド3の装飾的フィーチャ又はインカップリングフィーチャ4は、任意の他の形状又は形態を有してもよいことが理解されるべきである。
【0047】
図13は、本発明の例示的実施形態による発光デバイス1の概略図である。
図13に示される発光デバイス1は、
図12に示される発光デバイス1と同様であり、
図12及び
図13における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図13は、
図12に示される形状とは異なる、光ガイド3の装飾的フィーチャ又はインカップリングフィーチャ4の形状を示す。
図13では、装飾的フィーチャ又はインカップリングフィーチャ4は、発光デバイス1の光ガイド3の表面上の線又はその表面全体にわたる線として示される形状を有するものとして示されている。
【0048】
図14は、本発明の例示的実施形態による発光デバイス1の概略図である。
図14に示される発光デバイス1は、
図12及び13に示される発光デバイス1と同様であり、
図12、
図13、及び
図14における同一の参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図14は、
図12及び
図13に示される形状とは異なる、光ガイド3の装飾的フィーチャ又はインカップリングフィーチャ4の形状を示す。
図14では、装飾的フィーチャ又はインカップリングフィーチャ4は、発光デバイス1の光ガイド3の表面上にドット形状を有するものとして示されている。ドットは、例えば、塗料ドットであってもよい。
【0049】
図15は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの光ガイド3の一部又は一部分の断面の概略図である。
図15及び
図1~
図14における同じ参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図15に示される本発明の実施形態によれば、光ガイド3は、光の光ガイド3へのインカップリングのために、光ガイドの外側表面8上に構成された構造体の形態のインカップリングフィーチャ4を備える。構造体は、例えば、外側表面8に取り付けられてもよく、例えば、塗料(例えば、1つ以上の塗料ドット)を含んでもよい。インカップリングフィーチャ4は、例えばドット(例えば、塗料ドット)などの微小な粒子の群、例えばアレイ、を備えてもよい。代替として又は加えて、インカップリングフィーチャ4は、表面粗さ及び/又は散乱性光ガイド材料を含み得る。インカップリングフィーチャ4は、観察者の肉眼で視認できないように構成されていてもよい。これは、前述したように、例えばドット(例えば、塗料ドット)などの微小な粒子の群、例えばアレイ、を備えるインカップリングフィーチャ4によって促進又は有効化されてもよい。
図15に示されるように、インカップリングフィーチャ4は、光を光ガイド3にインカップルしてもよく、その後、光は光ガイド3内で、例えば内部全反射によって内部表面5上で内部反射されてもよい。
図15における破線矢印は光を表す。
【0050】
図16は、本発明の例示的実施形態による、発光デバイスの一部又は一部分の光ガイド3の断面の概略図である。
図16に示される光ガイド3は、
図15に示される光ガイド3と同様であり、
図15及び
図16における同じ参照数字は、同じ機能又は同様の機能を有する、同じ構成要素又は同様の構成要素を示す。
図16に示される本発明の実施形態によれば、光ガイド3は、光ガイド3の外側表面8に一体的に構成された表面構造体の形態のインカップリングフィーチャ4を備える。この構造体は、例えば、
図16に示すような突出する小平面、及び/又は窪みを備えてもよい。代替として又は加えて、構造体は、光アウトカップリング機能を提供することができ、それゆえ、代替として又は加えて、光ガイド3のアウトカップリングフィーチャの一部若しくは一部分を構成するか又はその一部若しくは一部分であってもよい。
【0051】
結論として、発光デバイスが提供される。発光デバイスは、透明光出射窓と、第1の光出力を透明光出射窓を通して1つ以上の光出力方向に沿って放出するように適合されたLEDフィラメントとを備える。発光デバイスは、光ガイドを備える。光ガイドは、光源によって放出された光を受光するように、かつ光源によって放出された光を光ガイド内にカップリングするように構成された、インカップリングフィーチャを備える。光源は、LEDフィラメントのうちの少なくとも1つ、又は発光デバイスに含まれる別個の光源を備えるか又はそれから構成される。光ガイドは、インカップルされた光を光ガイド内で内部反射させるように適合された少なくとも1つの内部表面と、光ガイド内で内部反射された光の、光ガイドからのアウトカップリングのために構成され、それにより1つ以上の光出力方向に沿って見たときに第1の光出力に重畳される第2の光出力を放出するように構成された、アウトカップリングフィーチャと、を備える。
【0052】
本発明は、添付図面及び上記の説明において例示されているが、そのような例示は、説明的又は例示的なものであり、制限するものではないと見なされたく、本発明は、開示される実施形態に限定されるものではない。図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する他の変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。添付の請求項では、単語「備える(comprising)」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。請求項中のいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。