(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び会計予約システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20241023BHJP
【FI】
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2020156683
(22)【出願日】2020-09-17
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井田 拓
【審査官】久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-135178(JP,A)
【文献】特開2005-285012(JP,A)
【文献】特開2017-120578(JP,A)
【文献】特開2002-163404(JP,A)
【文献】特許第6527934(JP,B1)
【文献】特開2020-107122(JP,A)
【文献】特開2018-032214(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の会計処理の予約の可否が示された顧客マスタに基づいて、会計処理の予約が禁止された顧客ではないことを条件に、会計処理の予約を受け付ける入力手段と、
会計処理の順番待ちの人数を会計処理の予約後に表示する携帯端末に、会計処理の順番待ちの人数を示す待ち人数情報を送信する送信手段と、
前記予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態にある場合に、前記予約を取り消す取消手段と、
前記予約が取り消された場合に、前記顧客による会計処理の予約を禁止することを前記顧客マスタに登録する登録手段と、
を備え
、
前記取消手段は、前記予約した顧客の残り人数が設定人数以下になってから、前記制限時間内に前記予約された会計処理を開始できない状態にある場合に、前記予約を取り消す、情報処理装置。
【請求項2】
前記登録手段は、前記予約が取り消された場合に、前記予約の取消回数が設定回数以上であることを条件に、前記予約が取り消された顧客による会計処理の予約を禁止することを登録する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記登録手段は、設定期間が経過する毎に、会計処理の予約が禁止されていた顧客について、会計処理の予約を許可する、
請求項1
又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
会計処理の予約を受け付ける携帯端末と、前記予約を管理する情報処理装置とを備える会計予約システムであって、
前記情報処理装置は、
顧客の会計処理の予約の可否が示された顧客マスタに基づいて、会計処理の予約が禁止された顧客ではないことを条件に、会計処理の予約を受け付ける入力手段と、
前記携帯端末に、会計処理の順番待ちの人数を示す待ち人数情報を送信する送信手段と、
前記予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態にある場合に、前記予約を取り消す取消手段と、
前記予約が取り消された場合に、前記顧客による会計処理の予約を禁止することを前記顧客マスタに登録する登録手段と、を備え、
前記携帯端末は、
前記顧客マスタに会計処理の予約の禁止が登録されていないことを条件に、前記予約を受け付ける画面を表示させるための操作子を表示させる表示制御手段と、
前記予約を受け付けた場合に、会計処理の予約を要求する予約要求情報を出力する出力手段と、
前記待ち人数情報に基づいて、会計処理の順番待ちの人数を会計処理の予約後に表示する第2表示制御手段と、
を備え
、
前記取消手段は、前記予約した顧客の残り人数が設定人数以下になってから、前記制限時間内に前記予約された会計処理を開始できない状態にある場合に、前記予約を取り消す、会計予約システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、及び会計予約システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小売店において、顧客は、商品の代金を支払う会計処理を行うために順番待ちの行列に並ばなければならない。これに対して、会計処理を予約可能にすることで行列の発生を抑制する方策が考えられる。
【0003】
しかしながら、会計処理の予約が安易に繰り返し実行されると、予約とキャンセルとが多発してしまい正常に動作しなくなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、安易な予約を抑制することができる情報処理装置、及び会計予約システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、入力手段と、送信手段と、取消手段と、登録手段と、を備える。前記入力手段は、顧客の会計処理の予約の可否が示された顧客マスタに基づいて、会計処理の予約が禁止された顧客ではないことを条件に、会計処理の予約を受け付ける。前記送信手段は、会計処理の順番待ちの人数を会計処理の予約後に表示する携帯端末に、会計処理の順番待ちの人数を示す待ち人数情報を送信する。前記取消手段は、前記予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態にある場合に、前記予約を取り消す。前記登録手段は、前記予約が取り消された場合に、前記顧客による会計処理の予約を禁止することを前記顧客マスタに登録する。また、前記取消手段は、前記予約した顧客の残り人数が設定人数以下になってから、前記制限時間内に前記予約された会計処理を開始できない状態にある場合に、前記予約を取り消す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る会計予約システムの一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、携帯端末のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、会計装置のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、管理サーバのハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、顧客マスタのデータ構成の一例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、会計予約テーブルのデータ構成の一例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、会計予約システムが有する各装置の特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、予約許可商品登録画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、予約選択画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、カウントダウン画面の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、予約禁止商品登録画面の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、本実施形態に係る携帯端末が実行する予約入力処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、本実施形態に係る管理サーバが実行する予約登録処理の一例を示すフローチャートである。
【
図18】
図18は、本実施形態に係る予約会計装置が実行する予約会計処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、情報処理装置、及び会計予約システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、情報処理装置、及び会計予約システムの一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。
【0008】
図1は、本実施形態に係る会計予約システム1の一例を示すブロック図である。
図1に示す会計予約システム1は、商品を販売する店舗に設置された場合の一例を示している。店舗には、商品の販売が行われる売り場と、顧客の進入が制限されるバックヤードとが設けられている。売り場には、商品棚エリア、待機エリア、予約会計エリア、及び通常会計エリアが設けられている。
【0009】
商品棚エリアは、商品が陳列された商品棚が設置されるエリアである。顧客は、商品棚エリアに陳列された商品から任意の商品を選択して、購入対象の商品として携帯端末10に登録させる。
【0010】
携帯端末10は、スマートフォンや、タブレット端末や、店舗のショッピングカートにタブレット端末を装着したカート式のPOS(Point of Sales)などの端末である。携帯端末10は、顧客が選択した購入対象の商品を登録する商品登録処理を実行する。また、携帯端末10は、商品登録処理により登録された商品の代金を支払う会計処理の予約を受け付ける。
【0011】
待機エリアは、会計処理の予約を行った顧客が待機するエリアである。また、待機エリアには、据置型予約装置20が設定されている。
【0012】
据置型予約装置20は、予約会計エリアに設置された予約会計装置30による会計処理の予約を行う据置型の装置である。例えば、据置型予約装置20は、対応付けられた予約会計装置30による会計処理の予約を行う操作を受け付けた場合に、識別番号などが印字された用紙を排出する。そして、予約会計エリアに設置された予約会計装置30は、識別番号の順番になった場合に、予約した顧客の会計を実行する。これにより、携帯端末10を所持しない顧客であっても、予約会計エリアに設置された予約会計装置30による会計処理の予約を行うことができる。
【0013】
予約会計エリアは、予約された会計処理を実行する予約会計装置30が設置されたエリアである。予約会計装置30は、POS端末などの会計処理を実行する装置である。予約会計装置30は、処理対象の会計処理を特定するための識別情報を表示する。これにより、店員は、処理対象の会計処理の顧客を待機エリアから呼び出す。予約会計装置30は、携帯端末10に表示された識別情報を読み取ることで、処理対象の会計処理を予約した携帯端末10であるか否かを判定する。予約会計装置30は、処理対象の会計処理を予約した携帯端末10である場合に、会計処理を実行する。一方、予約会計装置30は、店員による呼び出しに応じず、会計処理が実行できない場合に、会計処理の予約を取り消す。
【0014】
通常会計エリアは、会計処理の予約が行われていない通常の会計処理を実行するための通常会計装置40が設置されたエリアである。通常会計装置40は、POS端末などの会計処理を実行する装置である。通常会計装置40は、顧客が訪れた順番で会計処理を実行する。なお、予約会計装置30と、通常会計装置40とは、用途の違いであって、装置自体は同一であってもよい。
【0015】
バックヤードは、商品の保管や、店員が操作する機器などが設置されるエリアである。バックヤードには、会計予約システム1を管理する管理サーバ50が設置される。
【0016】
管理サーバ50は、パーソナルコンピュータや、サーバ装置などの情報処理装置である。管理サーバ50は、会計処理の待ち人数を示す待ち人数情報を携帯端末10に送信する。そして、携帯端末10は、待ち人数が設定人数以下になった場合に、待機エリアに移動することを通知する画面を表示する。そして、予約会計装置30は、店員が待機エリアから顧客を呼び出すことにより、予約された会計処理を実行する。
【0017】
しかし、管理サーバ50は、会計処理が実行されずに、会計処理の予約が取り消された場合に、取り消された予約の顧客について、設定期間内は会計処理の予約を禁止する。例えば、管理サーバ50は、会計処理の予約を行う画面を表示させない。このように、管理サーバ50は、会計処理の予約が取り消された場合に、設定期間内は会計処理の予約を禁止することで、安易な会計処理の予約を抑制する。なお、
図1に示す会計予約システム1は、一例であって、各種装置の台数は任意に変更してもよい。また、各種装置が設置されるエリアも任意に変更してもよい。
【0018】
次に、会計予約システム1が備える各種装置のハードウェア構成について説明する。
【0019】
図2は、携帯端末10のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。携帯端末10は、制御部101と、記憶部102と、通信部103と、表示部104と、操作部105と、撮像部106とを備える。これら各部は、データバスやアドレスバス等のシステムバス107を介して相互に接続している。
【0020】
制御部101は、携帯端末10の全体の動作を制御し、携帯端末10が有する各種の機能を実現するコンピュータである。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを備える。CPUは、携帯端末10の動作を統括的に制御する。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAMは、各種プログラムや各種データを一時的に記憶する記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部102等に格納されたプログラムを実行する。
【0021】
記憶部102は、フラッシュメモリなどの記憶装置である。記憶部102は、制御プログラム108を記憶する。制御プログラム108は、オペレーティングシステムや、携帯端末10が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラム108には、本実施形態に係る特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
【0022】
通信部103は、ネットワークを介して、他の装置と通信するためのインタフェースである。例えば、通信部103は、管理サーバ50と通信するためのインタフェースである。
【0023】
表示部104は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部105は、表示部104の画面上のタッチ箇所を検出することで各種操作を受け付けるタッチパッド等の入力装置である。なお、操作部105は、ハードウェアボタン等であってもよい。
【0024】
撮像部106は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を備えたカメラである。撮像部106は、商品に付されたバーコードなどのコードシンボルを読み取ることで、商品を特定するための商品コードを読み取る。
【0025】
図3は、予約会計装置30のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。予約会計装置30は、制御部301と、記憶部302と、通信部303と、表示部304と、操作部305と、スキャナ306と、カードリーダライタ307と、プリンタ308と、入出金部309とを備える。これら各部は、データバスやアドレスバス等のシステムバス310を介して相互に接続している。
【0026】
制御部301は、予約会計装置30の全体の動作を制御し、予約会計装置30が有する各種の機能を実現するコンピュータである。制御部301は、CPUと、ROMと、RAMとを備える。CPUは、予約会計装置30の動作を統括的に制御する。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAMは、各種プログラムや各種データを一時的に記憶する記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部302等に格納されたプログラムを実行する。
【0027】
記憶部302は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置である。記憶部302は、制御プログラム311を記憶する。制御プログラム311は、オペレーティングシステムや、予約会計装置30が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラム311には、本実施形態に係る特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
【0028】
通信部303は、ネットワークを介して、他の装置と通信するためのインタフェースである。例えば、通信部303は、有線又は無線によりネットワークに接続するネットワークカードである。
【0029】
表示部304は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置である。操作部305は、キーボードやマウス等の入力装置である。
【0030】
スキャナ306は、バーコードや2次元コード等のコードシンボルを読み取る。スキャナ306は、レーザ光の反射によりコード画像を読み取る読取装置であってもよいし、CMOSやCCD等の撮像素子が撮像した画像からコード画像を読み取る読取装置であってもよい。
【0031】
カードリーダライタ307は、クレジットカード等のカードに対して、情報の読み取り及び書き込みを実行する。
【0032】
プリンタ308は、一取引における品目や金額等が示されたレシートを印字する印字装置である。
【0033】
入出金部309は、投入口に投入された金銭の収納や、排出口への金銭の排出を実行する。
【0034】
図4は、管理サーバ50のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。管理サーバ50は、制御部501と、記憶部502と、通信部503と、表示部504と、操作部505とを備える。これら各部は、データバスやアドレスバス等のシステムバス506を介して相互に接続している。
【0035】
制御部501は、管理サーバ50の全体の動作を制御し、管理サーバ50が有する各種の機能を実現するコンピュータである。制御部501は、CPUと、ROMと、RAMとを備える。CPUは、管理サーバ50の動作を統括的に制御する。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAMは、各種プログラムや各種データを一時的に記憶する記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部502等に格納されたプログラムを実行する。
【0036】
記憶部502は、HDDやSSDなどの記憶装置である。記憶部502は、制御プログラム507、顧客マスタ508、及び会計予約テーブル509を記憶する。顧客マスタ508、及び会計予約テーブル509は、管理サーバ50に限らず、他の装置に記憶されていてもよい。また、顧客マスタ508、及び会計予約テーブル509は、一台の装置に限らず、複数の装置に分散して記憶されていてもよい。
【0037】
制御プログラム507は、オペレーティングシステムや、管理サーバ50が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラム507には、本実施形態に係る特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
【0038】
図5は、顧客マスタ508のデータ構成の一例を示す説明図である。顧客マスタ508は、顧客に関する各種情報を有する情報マスタである。顧客マスタ508は、顧客コード、顧客情報、取消回数、及び予約可否設定が関連付けられている。顧客コードは、顧客を特定するための識別情報である。顧客情報は、顧客の氏名などの顧客の情報である。取消回数は、会計処理の予約が取り消された回数を示す情報である。なお、取消回数は、所定期間内における予約が取り消された回数であってもよいし、期間を設定せずに現時点までの累積回数であってもよい。予約可否設定は、顧客による会計処理の予約が許可されている否かが設定されている。
【0039】
図6は、会計予約テーブル509のデータ構成の一例を示す説明図である。会計予約テーブル509は、予約会計エリアに設置されたそれぞれの予約会計装置30に対する会計処理の予約が登録された情報テーブルである。会計予約テーブル509は、予約会計装置コードに、1以上の顧客コードが関連付けられている。予約会計装置コードは、予約会計装置30を特定するための識別情報である。顧客コードは、予約会計装置30に対して予約した顧客を特定するための情報である。
【0040】
通信部503は、ネットワークを介して、他の装置と通信するためのインタフェースである。例えば、通信部503は、有線又は無線によりネットワークに接続するネットワークカードである。
【0041】
表示部504は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部505は、例えばキーボードやマウス等の入力装置である。
【0042】
次に、会計予約システム1が有する各装置の特徴的な機能について説明する。ここで、
図7は、会計予約システム1が有する各装置の特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【0043】
携帯端末10の制御部101は、記憶部102に記憶された制御プログラム108をRAMに展開し、制御プログラム108に従って動作することで、各機能部をRAMに生成する。具体的には、携帯端末10の制御部101は、機能部として、通信制御部1001、操作制御部1002、予約照会部1003、表示制御部1004、予約要求部1005、及び商品登録部1006を備える。
【0044】
通信制御部1001は、通信部103を制御して、ネットワークを介した通信を実行する。例えば、通信制御部1001は、管理サーバ50との通信を実行する。
【0045】
通信制御部1001は、会計処理の予約を受け付けた場合に、会計処理の予約を要求する予約要求情報を管理サーバ50へ送信する。すなわち、通信制御部1001は、予約要求情報を出力する。通信制御部1001は、出力手段の一例である。なお、通信制御部1001は、他の装置を介して管理サーバ50と情報の送受信を実行してもよい。
【0046】
操作制御部1002は、操作部105を制御して、各種操作を受け付ける。例えば、操作制御部1002は、表示部104に表示された画面をタッチすることで特定される操作を受け付ける。
【0047】
予約照会部1003は、携帯端末10を操作する顧客が会計処理の予約を行えるか否かを照会する。更に詳しくは、予約照会部1003は、携帯端末10を操作する顧客を示す顧客コードを取得する。予約照会部1003は、取得した顧客コードを有する予約照会情報を通信制御部1001に管理サーバ50へ送信させる。そして、予約照会部1003は、予約照会情報の応答として、顧客による会計処理の予約の可否が示された予約可否情報を通信制御部1001が管理サーバ50から受信した場合に、予約可否情報により会計処理の予約の可否を判定する。
【0048】
また、顧客コードの取得方法は、限定しない。例えば、予約照会部1003は、操作部105が受け付けた操作により顧客コードを取得してもよいし、撮像部106が撮像した画像により顧客コードを取得してもよいし、予め記憶されている場合には記憶部102から顧客コードを取得してもよいし、管理サーバ50などの他の装置から顧客コードを取得してもよい。
【0049】
表示制御部1004は、表示部104を制御して、各種画面を表示させる。
【0050】
表示制御部1004は、予約照会部1003により顧客は会計処理の予約が許可されていると判定された場合に、予約許可商品登録画面1100を表示させる。
図8は、予約許可商品登録画面1100の一例を示す図である。予約許可商品登録画面1100は、会計処理の予約が許可されている顧客であることを条件に表示される商品登録画面である。予約許可商品登録画面1100は、商品登録画面1101と、予約画面ボタン1102とを備える。商品登録画面1101は、商品登録を実行するための画面である。例えば、商品登録画面1101は、バーコードなどのコードシンボルから商品コードを読み取るために撮像した画像を表示する。または、商品登録画面1101は、商品コードを読み取ることで選択された商品を購入対象の商品としての登録を明示する操作を受け付ける画像を表示する。予約画面ボタン1102は、予約会計装置30による会計処理の予約を行うための予約選択画面1200を表示させるボタンである。すなわち、表示制御部1004は、顧客マスタ508に会計処理の予約の禁止が登録されていないことを条件に、会計処理の予約を受け付ける予約選択画面1200を表示させるための操作子として予約画面ボタン1102を表示させる。表示制御部1004は、表示制御手段の一例である。
【0051】
図9は、予約選択画面1200の一例を示す図である。予約選択画面1200は、予約会計エリアに設置された1以上の予約会計装置30から、会計処理に使用する予約会計装置30を選択する画面である。言い換えると、予約選択画面1200は、選択した予約会計装置30を予約する画面である。更に詳しくは、予約選択画面1200は、予約会計エリアに設置された各予約会計装置30を使用した会計処理の待ち人数と、予約ボタン1201とを有する。予約ボタン1201は、対応付けられた予約会計装置30を使用した会計処理の予約を行うボタンである。表示制御部1004は、予約ボタン1201が押下された場合に、会計処理を開始するまでの待機中に表示される画面である。
【0052】
図10は、待機画面1300の一例を示す図である。待機画面1300は、会計処理の予約後から、会計処理を開始するまでの間に表示される画面である。待機画面1300は、商品登録画面1301と、待ち人数画表示領域1302と、制限時間表示領域1303とを有する。商品登録画面1301は、予約許可商品登録画面1100の商品登録画面1301と同様に、商品登録を実行するための画面である。待ち人数画表示領域1302は、予約した予約会計装置30を使用した会計処理の順番待ち中の人数を表示する領域である。制限時間表示領域1303は、購入対象の商品を登録する商品登録を終了するまでの制限時間を表示する領域である。言い換えると、制限時間表示領域1303は、商品登録を終了し、待機エリアに到着していなければならない時を示す情報である。
【0053】
また、表示制御部1004は、通信制御部1001が管理サーバ50から待ち人数情報を受信した場合に、待ち人数情報が示す会計処理の順番待ちの人数を、待ち人数画表示領域1302に表示する。また、表示制御部1004は、待ち人数情報が示す会計処理の順番待ちの人数が、設定人数よりも多いことを条件に、制限時間表示領域1303に未設定と表示させる。そして、表示制御部1004は、待ち人数情報が示す会計処理の順番待ちの人数が、設定人数以下であることを条件に、制限時間表示領域1303に制限時間を表示させる。
【0054】
図11は、待機画面1300の一例を示す図である。
図11に示す待機画面1300は、待ち人数情報が示す人数が設定人数以下になったことを示している。また、表示制御部1004は、待ち人数情報が示す人数が設定人数以下になった場合に、移動通知画面1400を表示させる。
【0055】
図12は、移動通知画面1400の一例を示す図である。移動通知画面1400は、顧客に待機エリアへ移動することを通知する画面である。
図12に示すように、移動通知画面1400は、「待ち人数が2人となりました。」とのメッセージが表示されることで、会計処理の待ち人数が設定人数以下になったことを通知する。また、移動通知画面1400は、「制限時間までに待機エリアに移動してください。制限時間 3:00」とのメッセージが表示されることで、制限時間内に待機エリアへ移動することを通知する。また、移動通知画面1400は、移動通知画面1400を消去するためのOKボタン1401を有する。表示制御部1004は、移動通知画面1400のOKボタン1401が押下された場合に、カウントダウン画面1500を表示させる。
【0056】
図13は、カウントダウン画面1500の一例を示す図である。カウントダウン画面1500は、制限時間までのカウントダウンを表示する画面である。カウントダウン画面1500は、商品登録画面1501と、待ち人数画表示領域1502と、制限時間表示領域1503と、会計処理開始ボタン1504とを有する。商品登録画面1501は、予約許可商品登録画面1100の商品登録画面1501と同様のボタンである。これにより、顧客は、カウントダウン画面1500が表示されていても、購入対象の商品を登録することができる。待ち人数画表示領域1502と、制限時間表示領域1503とは、待機画面1300の待ち人数画表示領域1502と、制限時間表示領域1503と同様の画像である。会計処理開始ボタン1504は、会計処理を開始させるために、顧客コードなどの予約した顧客であることを証明する情報が示された画面を表示させる。
【0057】
また、表示制御部1004は、携帯端末10が計測したカウントダウンを制限時間表示領域1503に表示してもよいし、管理サーバ50が計測したカウントダウンを制限時間表示領域1503に表示してもよい。顧客は、待ち人数画表示領域1502と、制限時間表示領域1503とにより、待機エリアへの移動を完了させるまでの残り時間を把握することができる。そして、表示制御部1004は、制限時間がゼロになった場合に、タイムアウト画面1600を表示させる。
【0058】
図14は、タイムアウト画面1600の一例を示す図である。タイムアウト画面1600は、制限時間表示領域1503が示す残り時間がゼロになったことを通知する画面である。タイムアウト画面1600は、「制限時間を超えました。待機エリアでの待機をお願い致します。」とのメッセージが表示されることで、待機エリアで待機することを通知する。また、タイムアウト画面1600は、「呼び出し時に会計処理が行えない場合に予約がキャンセルされます。」とのメッセージが表示されることで、店員が呼び出した時に会計処理が行えない場合に会計処理の予約がキャンセルされることを通知する。さらに、タイムアウト画面1600は、「また、一日間は会計処理の予約が禁止されます。」とのメッセージが表示されることで、設定期間内は会計処理の予約ができなくなることを通知する。タイムアウト画面1600は、タイムアウト画面1600を消去させるOKボタン1601を有する。
【0059】
表示制御部1004は、タイムアウト画面1600のOKボタン1601が押下された場合に、予約禁止商品登録画面1700を表示させる。また、表示制御部1004は、顧客が会計処理の予約が禁止されている場合に、予約禁止商品登録画面1700を表示させる。
【0060】
図15は、予約禁止商品登録画面1700の一例を示す図である。予約禁止商品登録画面1700は、会計処理の予約を行うことができない商品登録画面である。
図15に示す予約許可商品登録画面1100は、会計処理の予約を行う予約選択画面1200を表示させる予約画面ボタン1102がある。一方、予約禁止商品登録画面1700は、予約画面ボタン1102に相当するボタンがない。これにより、携帯端末10は、会計処理の予約が禁止された顧客による会計処理の予約を制限する。
【0061】
図7に示す予約要求部1005は、管理サーバ50に会計処理の予約を要求する。更に詳しくは、予約要求部1005は、予約選択画面1200の予約ボタン1201が押下された場合に、会計処理の予約を要求する予約要求情報を生成する。予約要求情報は、予約選択画面1200の予約ボタン1201が示す予約会計装置30を示す予約会計装置コードと、携帯端末10を操作する顧客を示す顧客コードとを有している。そして、予約要求部1005は、通信制御部1001により予約要求情報を管理サーバ50へ送信させる。
【0062】
商品登録部1006は、撮像部106が読み取った商品コードにより特定される商品を購入対象の商品を登録する。または、商品登録部1006は、操作部105が受け付けた操作により特定される商品コードの商品を購入対象の商品を登録する。
【0063】
管理サーバ50の制御部501は、記憶部502に記憶された制御プログラム507をRAMに展開し、制御プログラム507に従って動作することで、各機能部をRAMに生成する。具体的には、管理サーバ50の制御部501は、機能部として、通信制御部5001、顧客照会部5002、予約管理部5003、及び設定変更部5004を備える。
【0064】
通信制御部5001は、通信部503を制御して、ネットワークを介した通信を実行する。例えば、通信制御部5001は、携帯端末10及び予約会計装置30との通信を実行する。なお、通信制御部5001は、他の装置を介して携帯端末10及び予約会計装置30と情報の送受信を実行してもよい。
【0065】
例えば、通信制御部5001は、会計処理の予約を要求する予約要求情報を携帯端末10から受信する。ここで、管理サーバ50は、携帯端末10から予約照会情報を受信した場合に、顧客の会計処理の予約の可否が示された顧客マスタ508に基づいて、会計処理の予約が禁止されているか否かを判定する。また、通信制御部5001は、会計処理の予約が禁止されているか否かを示す予約可否情報を携帯端末10へ送信する。そして、携帯端末10は、会計処理の予約が禁止されていないことを条件に、管理サーバ50へ予約要求情報を送信する。すなわち、通信制御部5001は、顧客の会計処理の予約の可否が示された顧客マスタ508に基づいて、会計処理の予約が禁止された顧客ではないことを条件に、会計処理の予約を受け付ける。通信制御部5001は、入力手段の一例である。
【0066】
顧客照会部5002は、携帯端末10に要求により、会計処理の予約を行うことができる顧客であるか否かの照会を実行する。更に詳しくは、顧客照会部5002は、通信制御部5001が携帯端末10から予約照会情報を受信した場合に、顧客マスタ508に基づいて、会計処理の予約を許可するか否かを判定する。すなわち、顧客照会部5002は、顧客マスタ508において、通信制御部5001が受信した顧客コードに関連付けられた予約可否設定が許可を示している場合に、会計処理の予約を許可する。一方、顧客照会部5002は、顧客マスタ508において、通信制御部5001が携帯端末10から受信した顧客コードに関連付けられた予約可否設定が禁止を示している場合に、会計処理の予約を禁止する。そして、顧客照会部5002は、予約照会情報が有する顧客コードにより特定される顧客による会計処理の予約の可否を示す予約可否情報を通信制御部5001に携帯端末10へ送信させる。これにより、顧客照会部5002は、予約照会情報を送信した携帯端末10に応答する。
【0067】
予約管理部5003は、予約会計エリアに設置された複数の予約会計装置30の予約状態を管理する。更に詳しくは、予約管理部5003は、通信制御部5001が携帯端末10から予約情報を受信した場合に、会計予約テーブル509に予約情報を登録する。すなわち、予約管理部5003は、予約情報により特定される予約会計装置コードに、予約情報が有する顧客コードを関連付けて登録させる。
【0068】
また、予約管理部5003は、会計処理が実行されたことを示す会計実行情報を通信制御部5001が予約会計装置30から受信した場合に、会計実行情報により特定される顧客コードを会計予約テーブル509から削除する。
【0069】
また、予約管理部5003は、予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態にある場合に、会計処理の予約を取り消す。予約管理部5003は、取消手段の一例である。ここで、予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態とは、例えば、会計処理を開始できないことを示す操作が入力された状態である。予約会計装置30の操作者は、待機エリアから顧客を呼び出しても顧客が現れない場合に、予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態にあると判断して、会計処理を開始できないことを示す操作を入力する。これにより、予約会計装置30は、制限時間内に顧客が待機エリアに移動しておらず、会計処理を開始できない状態であることを示す操作を受け付けた場合に、会計取消情報を送信する。
【0070】
なお、予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態にあるか否かの判定基準は、操作を受け付けた場合に限らない。例えば、予約会計装置30は、制限時間が経過した場合には、操作を受け付けていなくても、予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態にあると判断してもよい。この場合、予約会計装置30は、制限時間が経過した場合に、会計処理の予約を取り消して、会計取消情報を送信させる。そして、予約会計装置30は、次の顧客の会計処理を行う。
【0071】
予約管理部5003は、会計処理の予約が取り消されたことを示す会計取消情報を通信制御部5001が予約会計装置30から受信した場合に、会計取消情報により特定される顧客コードを会計予約テーブル509から削除する。
【0072】
また、予約管理部5003は、通信制御部3001が予約会計装置30から会計取消情報を受信した場合に、会計取消情報により特定される顧客コードの取消回数を増やす。さらに、予約管理部5003は、取消回数が設定回数以上である場合に、予約可否設定に会計処理の予約禁止を登録する。すなわち、予約管理部5003は、会計処理の予約が取り消された場合に、予約の取消回数が設定回数以上であることを条件に、顧客による会計処理の予約を禁止することを顧客マスタ508に登録する。予約管理部5003は、登録手段の一例である。
【0073】
また、予約管理部5003は、設定期間が経過する毎に、会計処理の予約が禁止されていた顧客について、会計処理の予約を許可する。より具体的には、予約管理部5003は、予約可否設定に予約禁止を設定してから設定期間が経過する毎や、24時間経過する毎に、会計処理の予約を許可する。そして、予約管理部5003は、予約可否設定に予約禁止を設定してから設定期間が経過した場合に、顧客マスタ508の予約可否設定に会計処理の予約許可を登録する。
【0074】
また、予約管理部5003は、通信制御部5001が予約情報を受信した場合に、通信制御部5001に転送させる。具体的には、通信制御部5001は、予約情報が有する予約会計装置コードにより特定される予約会計装置30に予約情報を転送する。
【0075】
設定変更部5004は、制限時間、設定人数、設定回数、及び設定期間の設定を変更する。制限時間は、会計処理の待ち人数が設定人数以下になった場合にカウントダウンが開始される時間であって、待機エリアに顧客が到着していなければならない設定された時間である。例えば、制限時間は、一人当たりにかかる会計処理の時間と、設定人数とを乗算することで算出される。設定人数は、制限時間のカウントダウンを開始する、会計処理の待ち人数である。設定回数は、会計処理の予約を禁止する基準であって、会計処理の予約の取り消し回数である。設定期間は、会計処理の予約の禁止を解除する期間である。すなわち、設定期間は、会計処理の予約の禁止を継続する期間である。
【0076】
予約会計装置30の制御部301は、記憶部302に記憶された制御プログラム311をRAMに展開し、制御プログラム311に従って動作することで、各機能部をRAMに生成する。具体的には、予約会計装置30の制御部301は、機能部として、通信制御部3001、操作制御部3002、表示制御部3003、顧客コード入力部3004、予約判定部3005、取消制御部3006、及び会計処理部3007を備える。
【0077】
通信制御部3001は、通信部303を制御して、ネットワークを介した通信を実行する。例えば、通信制御部3001は、管理サーバ50との通信を実行する。なお、通信制御部3001は、他の装置を介して管理サーバ50と情報の送受信を実行してもよい。
【0078】
操作制御部3002は、操作部305を制御して、各種操作を受け付ける。
【0079】
表示制御部3003は、表示部304を制御して、各種画面を表示させる。表示制御部3003は、これから実行する会計処理を特定させるための会計特定画面を表示させる。例えば、会計特定画面には、予約情報が有する顧客コードを表示される。なお、会計特定画面には、顧客コードに限らず、会計処理を特定させるための番号が表示されてもよいし、会計処理を特定させるための名称が表示されてもよい。
【0080】
また、表示制御部3003は、制限時間が経過した場合に、会計処理の予約を取り消す操作を受け付ける予約取消画面を表示させる。例えば、予約取消画面には、会計処理の予約を取り消すキャンセルボタンが表示される。
【0081】
顧客コード入力部3004は、顧客コードの入力を受け付ける。例えば、顧客コード入力部3004は、携帯端末10に表示されたバーコードなどのコードシンボをスキャナ306が読み取ることで、顧客コードの入力を受け付ける。または、顧客コード入力部3004は、操作部305が操作を受け付けることで、顧客コードの入力を受け付ける。
【0082】
予約判定部3005は、会計処理の予約を行った顧客であるか否かを判定する。予約判定部3005は、顧客コード入力部3004が顧客コードの入力を受け付けた場合に、入力された顧客コードと、会計処理の順番待ちの先頭の予約情報の顧客コードとを比較する。予約判定部3005は、入力された顧客コードと、予約情報の顧客コードとが一致した場合に、会計処理の予約を行った顧客であると判定する。会計処理の予約を行った顧客である場合に、会計処理部3007は、会計処理を実行する。予約判定部3005は、入力された顧客コードと、予約情報の顧客コードとが不一致の場合に、会計処理の予約を行った顧客ではないと判定する。会計処理の予約を行った顧客ではない場合に、表示制御部3003は、会計処理の予約を行った顧客ではないことを示すエラー画面を表示させる。
【0083】
取消制御部3006は、予約された会計処理を制限時間内に開始できない状態にある場合に、会計処理の予約の取り消しを制御する。更に詳しくは、取消制御部3006は、予約取消画面において会計処理の予約を取り消す操作が操作制御部3002により受け付けられた場合に、会計処理の順番待ちの先頭の予約情報を削除する。そして、取消制御部3006は、予約情報を取り消した場合に、予約取消情報を通信制御部3001に管理サーバ50へ送信させる。予約取消情報は、取り消した予約情報が有する顧客コードと、予約情報を取り消した予約会計装置30を特定するための予約会計装置コードとを有している。なお、会計処理の予約を取り消すトリガーは、会計処理の予約を取り消す操作に限定しない。例えば、取消制御部3006は、制限時間が経過した場合に操作を受け付けていなくても、予約情報を削除してもよい。
【0084】
会計処理部3007は、入出金部309を制御して、会計を実行する。更に詳しくは、会計処理部3007は、携帯端末10により購入対象の商品として登録された商品の合計金額が示された会計情報を取得する。ここで、会計情報の取得方法は限定しない。例えば、会計処理部3007は、携帯端末10から近距離無線により会計情報を得してもよいし、携帯端末10の表示部304に表示された2次元コードを読み取ることで会計情報を取得してもよいし、管理サーバ50などの装置を介して会計情報を取得してもよい。
【0085】
また、会計処理部3007は、入出金部309に金銭が投入された場合に、投入された合計金額を算出する。また、会計処理部3007は、入出金部309に投入された合計金額から、取得した会計情報が有する会計金額を減算することで釣銭を算出する。そして、会計処理部3007は、入出金部309に釣銭を排出させる。
【0086】
また、会計処理部3007は、予約された会計処理を実行した場合に、通信制御部3001に会計実行情報を管理サーバ50へ送信させる。予約実行情報は、予約情報により特定される顧客を示す顧客コードと、会計処理を実行した予約会計装置30を特定するための予約会計装置コードとを有している。
【0087】
次に、本実施形態に係る会計予約システム1の動作について説明する。
図16は、本実施形態に係る携帯端末10が実行する予約入力処理の一例を示すフローチャートである。
【0088】
通信制御部1001は、管理サーバ50に対し、携帯端末10の顧客が会計処理の予約が許可されているか否かを照会する予約照会情報を送信する(ステップS1)。
【0089】
通信制御部1001は、会計処理の予約が許可されているか否かが示された予約可否情報を管理サーバ50から受信する(ステップS2)。
【0090】
表示制御部1004は、受信した予約可否情報に基づいて、携帯端末10を使用する顧客による予約が許可されているか否かを判定する(ステップS3)。予約が禁止されている場合に(ステップS3;No)、表示制御部1004は、予約禁止商品登録画面1700を表示させる(ステップS4)。
【0091】
予約が許可されている場合に(ステップS3;Yes)、表示制御部1004は、予約許可商品登録画面1100を表示させる(ステップS5)。
【0092】
表示制御部1004は、予約許可商品登録画面1100で予約選択画面1200を表示させる予約画面ボタン1102が押下された場合に、予約選択画面1200を表示させる(ステップS6)。
【0093】
表示制御部1004は、予約選択画面1200で予約会計装置30による会計処理を予約する予約ボタン1201が押下された場合に、待機画面1300を表示させる(ステップS7)。
【0094】
通信制御部1001は、会計処理の待ち人数が設定人数以下の待ち人数情報を管理サーバ50から受信したか否かを判定する(ステップS8)。待ち人数情報が示す待ち人数が設定人数よりも多い場合に、(ステップS8;No)、通信制御部1001は、待機する。
【0095】
待ち人数情報が示す待ち人数が設定人数以下の場合に(ステップS8;Yes)、表示制御部1004は、移動通知画面1400を表示させる(ステップS9)。また、表示制御部1004は、移動通知画面1400のOKボタン1401が押下された場合に、カウントダウン画面1500を表示させる(ステップS10)。また、表示制御部1004は、待機エリアへの移動を完了する制限時間のカウントダウンを開始して、残りの制限時間を制限時間表示領域1503に表示させる(ステップS11)。なお、カウントダウンは、携帯端末10に限らず、管理サーバ50が実行してもよいし、他の装置が実行してもよい。
【0096】
操作制御部1002は、カウントダウン画面1500の会計処理開始ボタン1504が押下されたか否かを判定する(ステップS12)。会計処理開始ボタン1504が押下された場合に(ステップS12;Yes)、表示制御部1004は、顧客コードなどの予約した顧客であることを証明する情報を表示させる(ステップS13)。
【0097】
会計処理開始ボタン1504が押下されていない場合に(ステップS12;No)、表示制御部1004は、制限時間が経過したか否かを判定する(ステップS14)。制限時間が経過していない場合(ステップS14;No)、表示制御部1004は、ステップS11に移行する。
【0098】
制限時間が経過した場合(ステップS14;Yes)、表示制御部1004は、タイムアウト画面1600を表示させる(ステップS15)。
【0099】
表示制御部1004は、予約禁止商品登録画面1700を表示させる(ステップS16)。
【0100】
以上により、携帯端末10は、予約入力処理を終了する。
【0101】
図17は、本実施形態に係る管理サーバ50が実行する予約登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0102】
通信制御部5001は、携帯端末10から顧客コードを含む予約照会情報を受信する(ステップS21)。
【0103】
予約管理部5003は、顧客マスタ508に基づいて、携帯端末10から受信した顧客コードに対応する顧客の会計処理の予約が許可されているか否か示す予約可否情報を抽出する(ステップS22)。通信制御部5001は、当該抽出した予約可否情報を携帯端末10に対して送信する(ステップS23)。
【0104】
通信制御部5001は、携帯端末10から会計処理の予約を要求する予約要求情報を携帯端末10から受信する(ステップS24)。
【0105】
予約管理部5003は、予約要求情報に基づいて、会計予約テーブル509に会計処理の予約を登録する(ステップS25)。予約管理部5003は、会計予約テーブル509において、予約要求情報により特定される会計装置コードに、予約要求情報に含まれる顧客コードを関連付ける。
【0106】
通信制御部5001は、予約された会計処理が実行されたことを示す会計実行情報を予約会計装置30から受信したか否かを判定する(ステップS26)。会計実行情報を受信した場合に(ステップS26;Yes)、予約管理部5003は、会計実行情報に基づいて、会計予約テーブル509から予約を削除する(ステップS27)。
【0107】
会計実行情報を受信していない場合に(ステップS26;No)、通信制御部5001は、予約取消情報を予約会計装置30から受信したか否かを判定する(ステップS28)。予約取消情報を受信していない場合に(ステップS28;No)、通信制御部5001は、ステップS26に移行する。
【0108】
予約取消情報を受信した場合に(ステップS28;Yes)、予約管理部5003は、予約取消情報に基づいて、会計予約テーブル509から予約を削除する(ステップS29)。
【0109】
予約管理部5003は、会計処理の予約の禁止を登録する(ステップS30)。更に詳しくは、予約管理部5003は、取消回数をカウントアップする。そして、予約管理部5003は、カウントアップ後の取消回数が設定回数以上であることを条件に、会計処理の予約の禁止を登録する。
【0110】
通信制御部5001は、会計予約テーブル509に基づいて、予約会計装置30による会計処理の待ち人数を示す待ち人数情報を携帯端末10へ送信する(ステップS31)。
【0111】
以上により、管理サーバ50は、予約登録処理を終了する。
【0112】
図18は、本実施形態に係る予約会計装置30が実行する予約会計処理の一例を示すフローチャートである。
【0113】
通信制御部3001は、今後実施する会計処理を示す予約情報を管理サーバ50から受信する(ステップS41)。また、通信制御部3001は、予約情報を記憶部302等に記憶させる。
【0114】
表示制御部3003は、記憶部302に記憶された予約情報に基づいて、次回実施する会計処理の顧客を示す顧客コードなどの情報を表示する(ステップS42)。
【0115】
顧客コード入力部3004は、携帯端末10に表示された顧客コードの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS43)。顧客コードの入力を受け付けていない場合に(ステップS43;No)、予約判定部3005は、制限時間が経過したか否かを判定する(ステップS44)。制限時間が経過していない場合に(ステップS44;No)、予約判定部3005は、ステップS43に移行する。
【0116】
制限時間を経過した場合に(ステップS44;Yes)、操作制御部3002は、会計処理の予約をキャンセルする操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS45)。キャンセルする操作を受け付けていない場合に(ステップS45;No)、操作制御部3002は、待機する。
【0117】
キャンセルする操作を受け付けた場合に(ステップS45;Yes)、通信制御部3001は、予約情報により特定される顧客の会計処理の予約が取り消されたことを示す予約取消情報を管理サーバ50へ送信する(ステップS46)。
【0118】
取消制御部3006は、予約された会計処理の待ち人数が設定人数以下である場合に、会計処理の予約を行った顧客のうち、カウントダウンを開始する設定人数に加わった顧客に対する制限時間のカウントダウンを開始する(ステップS47)。
【0119】
顧客コードの入力を受け付けたい場合に(ステップS43;Yes)、予約判定部3005は、入力された顧客コードと、予約情報により特定される顧客コードとが同一であるか否かを判定する(ステップS48)。
【0120】
顧客コードが異なっている場合に(ステップS48;No)、表示制御部3003は、順番待ちにおける先頭の顧客ではないことを示すエラー画面を表示させる(ステップS49)。
【0121】
顧客コードが同一の場合に(ステップS48;Yes)、会計処理部3007は、会計処理を実行する(ステップS50)。
【0122】
通信制御部3001は、会計処理を実行したことを示す会計実行情報を管理サーバ50へ送信する(ステップS51)。
【0123】
取消制御部3006は、予約された会計処理の待ち人数が設定人数以下である場合に、会計処理の予約を行った顧客のうち、カウントダウンを開始する設定人数に加わった顧客に対する制限時間のカウントダウンを開始する(ステップS52)。
【0124】
以上により、携帯端末10は、予約会計処理を終了する。
【0125】
以上のように、本実施形態に係る管理サーバ50は、顧客の会計処理の予約の可否が示された顧客マスタ508に基づいて、会計処理の予約が禁止された顧客であるか否かを判定し、判定結果を示す予約可否情報を携帯端末10へ送信する。携帯端末10は、予約可否情報が会計処理の予約の許可を示している場合に、予約要求情報を管理サーバ50へ送信する。すなわち、管理サーバ50は、会計処理の予約が禁止された顧客ではないことを条件に、会計処理の予約を受け付ける。また、管理サーバ50は、制限時間内に顧客が待機エリアに移動しておらず、会計処理を開始できない状態にある場合に予約会計装置30から送信される予約取消情報を受信した場合に、会計予約テーブル509から顧客コードを削除する。すなわち、管理サーバ50は、会計処理の予約を取り消す。そして、管理サーバ50は、予約を取り消した場合に、顧客による会計処理の予約を禁止することを顧客マスタ508に登録する。これにより、顧客は、会計処理を行う状態になっていないにも関わらず、会計処理の予約を行うと、予約ができなくなってしまうとの不利益が発生する。一般的に顧客は、このような不利益が発生しないように努める。よって、管理サーバ50は、安易な予約を抑制することができる。
【0126】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0127】
上記実施形態では、携帯端末10、及び予約会計装置30がそれぞれ会計処理の制限時間のカウントダウンを計測すると説明した。しかしながら、カウントダウンは、管理サーバ50が計測し、携帯端末10、及び予約会計装置30に通知してもよい。この場合、予約会計装置30の予約管理部5003は、会計実行情報又は会計取消情報を通信制御部5001が受信した場合に、各予約会計装置30の予約の待ち人数が設定人数以下になった場合に、制限時間のカウントダウンを開始する。そして、予約管理部5003は、会計処理の予約を行った携帯端末10と、予約対象の予約会計装置30とに、残りの制限時間を通知する。
【0128】
上記実施形態では、携帯端末10は、カウントダウン画面1500を表示した場合に、カウントダウンの計測を開始する。また、予約会計装置30は、予約取消情報又は会計実行情報を送信した場合にカウントダウンの計測を開始すると説明した。しかしながら、上記実施形態に記載したカウントダウンを開始するトリガーは、一例であって任意に変更してもよい。
【0129】
上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らないものとする。例えば、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0130】
また、上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0131】
1 会計予約システム
10 携帯端末
20 据置型予約装置
30 予約会計装置
40 通常会計装置
50 管理サーバ
508 顧客マスタ
509 会計予約テーブル
1001 通信制御部
1002 操作制御部
1003 予約照会部
1004 表示制御部
1005 予約要求部
1006 商品登録部
1100 予約許可商品登録画面
1200 予約選択画面
1300 待機画面
1400 移動通知画面
1500 カウントダウン画面
1600 タイムアウト画面
1700 予約禁止商品登録画面
3001 通信制御部
3002 操作制御部
3003 表示制御部
3004 顧客コード入力部
3005 予約判定部
3006 取消制御部
3007 会計処理部
5001 通信制御部
5002 顧客照会部
5003 予約管理部
5004 設定変更部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0132】