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特許7575910車両の自律走行制御装置、それを含むシステム及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】車両の自律走行制御装置、それを含むシステム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/08 20120101AFI20241023BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
B60W30/08
G08G1/16 C
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020172780
(22)【出願日】2020-10-13
(65)【公開番号】P2021165118
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】10-2020-0041714
(32)【優先日】2020-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 淵 ジュン
【審査官】吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-159426(JP,A)
【文献】特開2019-168964(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0054922(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00 - 60/00
G08G 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律走行制御を行うプロセッサと、
前記自律走行制御のためのデータ及びアルゴリズムが保存された保存部と、を含み、
前記プロセッサは、
自車両の走行車路(Lane)前方のターゲット車両の停車有無を判断し、前記判断の結果に基づいて追い越し制御を行い、
前記プロセッサは、
前記ターゲット車両の停車有無の判断において、前記ターゲット車両が移動中に停車した車両であるか、センシング装置によって感知された時点から既に停車した車両であるかを判断し、
前記プロセッサは、
前記ターゲット車両が移動中に停車した車両である場合、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定することを特徴とする自律走行制御装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記ターゲット車両が移動中に停車した車両の場合、
現在走行車路の位置、前記ターゲット車両のドア開き有無、前記ターゲット車両の乗客下車有無のうちの少なくとも一つ以上を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定することを特徴とする請求項に記載の自律走行制御装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、運転席ドアが開かれて、前記運転席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が終了した場合、
前記ターゲット車両が駐車車両であると判定することを特徴とする請求項に記載の自律走行制御装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、同乗席ドアが開かれて、前記同乗席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が維持された場合、
前記ターゲット車両が前記運転者による一時停車車両であると判定することを特徴とする請求項に記載の自律走行制御装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記ターゲット車両が既に停車した車両の場合、
現在走行車路の位置、前記ターゲット車両の前後面方向、前記ターゲット車両のタイヤ整列方向、前記ターゲット車両のトランク開閉有無、前記ターゲット車両のサイドミラー開閉有無、及び前記ターゲット車両のランプ点灯状態のうちの少なくとも一つ以上を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定することを特徴とする請求項に記載の自律走行制御装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、前記ターゲット車両が逆方向状態、前記トランクが開き状態、前記サイドミラーが閉め状態、前記ターゲット車両のタイヤ整列方向が一定の状態、及び前記ターゲット車両のランプの点灯がオフされた状態のうちの少なくとも一つであれば、
前記ターゲット車両が駐車車両であると判定することを特徴とする請求項に記載の自律走行制御装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記ターゲット車両が駐車車両の場合、直ちに自車両の追い越し走行制御を行うことを特徴とする請求項に記載の自律走行制御装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記ターゲット車両が前記運転者による一時停車車両の場合、一定時間待機後、前記ターゲット車両が引き続き停車する時、自車両の追い越し制御を行うことを特徴とする請求項に記載の自律走行制御装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記ターゲット車両が交通の流れによる停車車両の場合、待機後、前記ターゲット車両の移動後に自車両の移動制御を行うことを特徴とする請求項に記載の自律走行制御装置。
【請求項10】
自車両の走行車路位置、前方のターゲット車両の停車有無を感知するセンシング装置と、
前記センシング装置のセンシング情報に基づいて前記ターゲット車両の停車有無を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定し、前記判定の結果に基づいて追い越し制御を行う自律走行制御装置と、
を含み、
前記自律走行制御装置は、前記ターゲット車両の停車有無の判断において、前記ターゲット車両が移動中に停車した車両であるか、前記センシング装置によって感知された時点から既に停車した車両であるかを判断することを特徴とするシステム。
【請求項11】
前記センシング装置は、
前記ターゲット車両を撮影するカメラと、
前記ターゲット車両の動きを感知するレーダーセンサと、
を含むことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
自律走行制御装置による自車両の自律走行制御方法であって、
前記自律走行制御装置に含まれるプロセッサが、
自車両の走行車路(Lane)前方のターゲット車両の停車有無を判断する段階と、
前記ターゲット車両の停車時、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定する段階と、
前記判定の結果に基づいて追い越し制御を行う段階と、
を含み、
前記ターゲット車両の停車有無を判断する段階は、
前記ターゲット車両が移動中に停車した車両であるか、センシング装置によって感知された時点から既に停車した車両であるかを判断することを特徴とする自律走行制御方法。
【請求項13】
前記プロセッサが、前記運転者による一時停車であるかを判定する段階は、
前記ターゲット車両が移動中に停車した車両の場合、
現在走行車路の位置、前記ターゲット車両のドア開き有無、前記ターゲット車両の乗客下車有無のうちの少なくとも一つ以上を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定することを特徴とする請求項12に記載の自律走行制御方法。
【請求項14】
前記プロセッサが、前記運転者による一時停車であるかを判定する段階は、
前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、運転席ドアが開かれて、前記運転席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が終了した場合、
前記ターゲット車両が駐車車両であると判定することを特徴とする請求項13に記載の自律走行制御方法。
【請求項15】
前記プロセッサが、前記運転者による一時停車であるかを判定する段階は、
前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、同乗席ドアが開かれて、前記同乗席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が維持された場合、
前記ターゲット車両が前記運転者による一時停車車両であると判定することを特徴とする請求項13に記載の自律走行制御方法。
【請求項16】
前記ターゲット車両が既に停車した車両の場合、
前記プロセッサは、現在走行車路の位置、前記ターゲット車両の前後面方向、前記ターゲット車両のタイヤ整列方向、前記ターゲット車両のトランク開閉有無、前記ターゲット車両のサイドミラー開閉有無、及び前記ターゲット車両のランプ点灯状態のうちの少なくとも一つ以上を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定することを特徴とする請求項12に記載の自律走行制御方法。
【請求項17】
前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、前記ターゲット車両が逆方向状態、前記トランクが開き状態、前記サイドミラーが閉め状態、前記ターゲット車両のタイヤ整列方向が一定の状態、及び前記ターゲット車両のランプの点灯がオフされた状態のうちの少なくとも一つであれば、前記プロセッサは、前記ターゲット車両が駐車車両であると判定することを特徴とする請求項16に記載の自律走行制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律走行制御装置、それを含むシステム及びその制御方法に関し、より詳細には、前方の追い越し対象車両の停車を判断して追い越し制御を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車産業の発展によって自律走行システム及び部分的に自律走行を可能にする走行補助システム(以下、説明の便宜のために自律走行及び走行補助を全て自律走行と記す)の開発が行われている。
【0003】
自律走行システムは、設定速度維持、車間距離維持、車路維持、及び車路変更等のような多様な機能を提供する。自律走行システムは、車両の外部環境を感知するためのセンサ、車両に関する情報を感知するためのセンサ、GPS、精密地図、運転者状態感知システム、操向アクチュエータ、加速・減速アクチュエータ、通信回路及び制御回路(例:ECU(electronic control unit))等のような多様な装置を用いて自律走行を行う。
【0004】
このような自律走行制御中に、前方車両が停車した場合、前方車両が再び移動するまで、自車両は前方車両が移動するまで待機し続けることになるが、前方車両が渋滞による停車ではなく、駐車又は運転者の意図による停車の場合、止めどなく待機することになるため、これを認識して追い越し走行制御を行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2018/044340号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、自律走行時に移動経路の前方に停車しているターゲット車両がある時、交通の流れによる停車車両であるか、駐車車両であるか、事故や運転者による一時停車車両であるかを判定して、追い越し走行を制御する車両の自律走行制御装置、それを含むシステム、及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による自律走行制御装置は、自律走行制御を行うプロセッサと、前記自律走行制御のためのデータ及びアルゴリズムが保存された保存部と、を含み、前記プロセッサは、自車両の走行車路(Lane)前方のターゲット車両の停車有無を判断し、前記判断の結果に基づいて追い越し制御を行うことを特徴とする。
【0008】
前記プロセッサは、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定し得る。
前記プロセッサは、前記ターゲット車両が移動中に停車した車両であるか、センシング装置によって感知された時点から既に停車した車両であるかを判断し得る。
前記プロセッサは、前記ターゲット車両が移動中に停車した車両の場合、現在走行車路の位置、前記ターゲット車両のドア開き有無、前記ターゲット車両の乗客下車有無のうちの少なくとも一つ以上を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定し得る。
前記プロセッサは、前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、前記運転席ドアが開かれて、前記運転席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が終了した場合、前記ターゲット車両が駐車車両であると判定し得る。
前記プロセッサは、前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、同乗席ドアが開かれて、前記同乗席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が維持された場合、前記ターゲット車両が前記運転車による一時停車車両であると判定し得る。
前記プロセッサは、前記ターゲット車両が既に停車した車両の場合、現在走行車路の位置、前記ターゲット車両の前後面方向、前記ターゲット車両のタイヤ整列方向、前記ターゲット車両のトランク開閉有無、前記ターゲット車両のサイドミラー開閉有無、及び前記ターゲット車両のランプ点灯状態のうちの少なくとも一つ以上を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定し得る。
前記プロセッサは、前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、前記ターゲット車両が逆方向状態、前記トランクが開き状態、前記サイドミラーが閉め状態、前記ターゲット車両のタイヤ整列方向が一定の状態、及び前記ターゲット車両のランプの点灯がオフされた状態のうちの少なくとも一つであれば、前記ターゲット車両が駐車車両であると判定し得る。
【0009】
前記プロセッサは、前記ターゲット車両が駐車車両の場合、直ちに自車両の追い越し走行制御を行い得る。
前記プロセッサは、前記ターゲット車両が前記運転者による一時停車車両の場合、一定時間待機後、前記ターゲット車両が引き続き停車する時、自車両の追い越し制御を行い得る。
前記プロセッサは、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車車両の場合、待機後、前記ターゲット車両の移動後に自車両の移動制御を行い得る。
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるシステムは、自車両の走行車路位置、前方のターゲット車両の停車有無を感知するセンシング装置と、前記センシング装置のセンシング情報に基づいて前記ターゲット車両の停車有無を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定し、前記判定の結果に基づいて追い越し制御を行う自律走行制御装置と、を含むことを特徴とする。
【0011】
前記センシング装置は、前記ターゲット車両を撮影するカメラと、前記ターゲット車両の動きを感知するレーダーセンサを含んでもよい。
【0012】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による自律走行制御方法は、自車両の走行車路(Lane)前方のターゲット車両の停車有無を判断する段階と、前記ターゲット車両の停車時、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定する段階と、前記判定の結果に基づいて追い越し制御を行う段階と、を含むことを特徴とする。
【0013】
前記ターゲット車両の停車有無を判断する段階は、前記ターゲット車両が移動中に停車した車両であるか、センサによって感知された時点から既に停車した車両であるかを判断することを含んでもよい。
前記運転者による一時停車であるかを判定する段階は、前記ターゲット車両が移動中に停車した車両の場合、現在走行車路の位置、前記ターゲット車両のドア開き有無、前記ターゲット車両の乗客下車有無のうちの少なくとも一つ以上を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定することを含んでもよい。
前記運転者による一時停車であるかを判定する段階は、前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、前記運転席のドアが開かれて、前記運転席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が終了した場合、前記ターゲット車両が駐車車両であると判定し得る。
前記運転者による一時停車であるかを判定する段階は、前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、前記同乗席のドアが開かれて、前記同乗席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が維持された場合、前記ターゲット車両が前記運転者による一時停車車両であると判定し得る。
前記ターゲット車両が既に停車した車両の場合、現在走行車路の位置、前記ターゲット車両の前後面方向、前記ターゲット車両のタイヤ整列方向、前記ターゲット車両のトランク開閉有無、前記ターゲット車両のサイドミラー開閉有無、及び前記ターゲット車両のランプ点灯状態のうちの少なくとも一つ以上を判断し、前記ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定することを含んでもよい。
前記現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、前記ターゲット車両が逆方向状態、前記トランクが開き状態、前記サイドミラーが閉め状態、前記ターゲット車両のタイヤ整列方向が一定の状態、及び前記ターゲット車両のランプの点灯がオフされた状態のうちの少なくとも一つであれば、前記ターゲット車両が駐車車両であると判定し得る。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、自律走行時に移動経路前方に停車したターゲット車両がある時、交通の流れによる停車車であるか、駐車車両であるか、事故や運転者による一時停車車両であるかを判定して、追い越し走行を制御することで効率的な自律走行を可能にする効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態による自律走行制御装置を含む車両システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態による自律走行制御装置の追い越し制御過程を説明するための図である。
図3】本発明の一実施形態による移動中のターゲット車両の停車時に自車両の追い越し制御の例示画面を示す図である。
図4】本発明の一実施形態による移動中のターゲット車両の停車時に自車両の追い越し制御の例示画面を示す図である。
図5】本発明の一実施形態による既に停車中のターゲット車両に対する自車両の追い越し制御の例示画面を示す図である。
図6】本発明の一実施形態による自律走行制御方法を説明するためのフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態による自律走行制御方法を説明するためのフローチャートである。
図8】本発明の一実施形態によるコンピュータシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素に対しては、他の図面上に表示される場合も、同一の符号を付する。また、本発明の実施形態を説明することにおいて、関連した公知の構成又は機能に関する具体的な説明が本発明の実施形態に対する理解を曖昧にすると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0017】
本発明の実施形態の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質や順番又は順序等は限定されない。また、異なるように定義しない限り、技術的又は科学的な用語を含め、本明細書で用いる全ての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に用いられる辞書に定義されている用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈され、本明細書において明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味に解釈されない。
【0018】
以下、図1から図8を参照しながら、本発明の実施形態を具体的に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態による自律走行制御装置を含む車両システムの構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、本発明の一実施形態による車両システムは、自律走行制御装置100、センシング装置200、インターフェース装置300、操向制御装置400、制動制御装置500、及びエンジン制御装置600を含む。
【0021】
本発明の一実施形態による自律走行制御装置100は、車両の内部に具現される。このとき、自律走行制御装置100は、車両の内部制御ユニットと一体に形成されてよく、別途の装置で具現されて別途の連結手段により車両の制御ユニットに連結されてもよい。
【0022】
自律走行制御装置100は、自車両の走行車路(Lane)前方のターゲット車両の停車有無を判断し、ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定し、その判定の結果に基づいて追い越し制御を行う。ここで、ターゲット車両は、前方で走行中の車両であって、自車両のセンシング装置200によって感知され、ターゲット車両に選定される。本発明では、ターゲット車両の状況による停車状態を判断し、状況に応じて追い越し制御を行う。
【0023】
自律走行制御装置100は、通信部110、保存部120、及びプロセッサ130を含む。
【0024】
通信部110は、無線又は有線連結を介して信号を送信及び受信するために、多様な電子回路で具現されるハードウェア装置であって、本発明では、車両内のネットワーク通信を行う。ここで、車両ネットワーク通信技術としては、CAN(Controller Area Network)通信、LIN(Local Interconnect Network)通信、フレックスレイ(Flex-Ray(登録商標))通信等を介して車両内の通信を行う。
【0025】
一例として、通信部110は、センシング装置200及びインターフェース装置300との通信を行って、センシング装置200からセンシング情報を周期的に受信する。
【0026】
保存部120は、センシング装置200のセンシング結果、及びプロセッサ130が動作するのに必要なデータ及び/又はアルゴリズム等が保存される。一例として、保存部120は、センシング装置200によってセンシングされた障害物、例えば、ターゲット車両の情報が保存される。
【0027】
保存部120は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マイクロタイプ(micro type)、及びカードタイプ(例えば、SDカード(Secure Digital Card)又はXDカード(eXtream Digital Card))等のメモリと、ラム(RAM、Random Access Memory)、SRAM(Static RAM)、ロム(ROM、Read-Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable PROM)、磁気メモリ(MRAM、Magnetic RAM)、磁気ディスク(magnetic disk)、及び光ディスク(optical disk)タイプのメモリのうちの少なくとも一つのタイプの記録媒体(storage medium)を含む。
【0028】
プロセッサ130は、通信部110、保存部120等と電気的に連結され、各構成を電気的に制御し、ソフトウェアの命令を行う電気回路になり得、これによって後述する多様なデータ処理及び計算を行う。
【0029】
プロセッサ130は、自律走行制御装置100の各構成要素の間で伝達される信号を処理する。プロセッサ130は、例えば、車両に搭載されるECU(electronic control unit)、MCU(Micro Controller Unit)、又は他の下位制御器であってもよい。
【0030】
プロセッサ130は、自車両の走行車路(Lane)前方のターゲット車両の停車有無を判断し、ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定し、その判定の結果に基づいて追い越し制御を行う。
【0031】
プロセッサ130は、ターゲット車両が移動中に停車した車両であるか、センシング装置のセンサによって感知された時点から既に停車した車両であるかを判断する。すなわち、プロセッサ130は、前方で走行中のターゲット車両の速度が0になると、ターゲット車両が移動中に停車したものと判断し、センシング装置200によって感知された時点から既にターゲット車両の速度が0の場合、既に停車されている車両と判断する。
【0032】
プロセッサ130は、ターゲット車両が移動中に停車した車両の場合、現在走行車路の位置、ターゲット車両のドア開き有無、ターゲット車両の乗客下車有無のうちの少なくとも一つ以上を判断し、ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定する。
【0033】
すなわち、プロセッサ130は、現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、運転席ドアが開かれて、運転席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が終了した場合、ターゲット車両が駐車車両であると判定する。プロセッサ130は、現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、運転席ドアが開かれて、運転席の乗客が下車し、非常灯ランプの点滅が維持された場合、運転席の乗客が下車しても、ターゲット車両を一時停車車両であると判定する。このとき、走行車路のうちの最外側車路は、中央線を基準に最も遠い位置にある車路であり、路肩を含んでもよい。
【0034】
また、プロセッサ130は、現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、ドア開きが発生したものの、乗客が下車しない場合、ターゲット車両が一時的に停車したものと判定して待機する。
【0035】
プロセッサ130は、現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路であり、同乗席のドアが開かれて同乗席の乗客が下車し、ブレーキランプの点灯が維持された場合、ターゲット車両を運転者による一時停車車両であると判定する。
【0036】
プロセッサ130は、現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路にターゲット車両が既に停車した車両の場合、現在走行車路の位置、ターゲット車両の前後面方向、ターゲット車両のタイヤ整列方向、ターゲット車両のトランク開閉有無、ターゲット車両のサイドミラー開閉有無、及びターゲット車両のランプ点灯状態のうちの少なくとも一つ以上を判断し、ターゲット車両が交通の流れによる停車であるか、運転者による一時停車であるか、駐車であるかを判定する。
【0037】
すなわち、プロセッサ130は、現在走行車路の位置が走行車路のうちの最外側車路の状態で、ターゲット車両が逆方向状態、トランクが開き状態、サイドミラーが閉め状態、ターゲット車両のタイヤ整列方向が一定の状態、及びターゲット車両のランプの点灯がオフされた状態のうちの少なくとも一つである場合、ターゲット車両を駐車車両と判定する。
【0038】
プロセッサ130は、ターゲット車両が駐車車両と判定された場合、直ちに自車両の追い越し走行制御を行う。
【0039】
プロセッサ130は、ターゲット車両が事故や運転者による一時停車車両であると判定された場合、一定時間待機後にターゲット車両が引き続き停車する場合、自車両の追い越し制御を行う。
【0040】
また、プロセッサ130は、ターゲット車両が交通の流れによる停車車両であると判定された場合、待機後、ターゲット車両の移動後に自車両の移動制御を行う。
【0041】
このように、プロセッサ130は、前方のターゲット車両が停車した場合、ターゲット車両が駐車車両であるか、運転者の意図によって一時停車した車両であるか、交通の流れ(即ち、交通渋滞)によって停車した車両であるかを判定し、交通渋滞による車両停車時には待機し、駐車車両や運転者の意図によって一時停車した車両の場合には、ターゲット車両を追い越して移動を継続させることで効率的な自律走行制御を可能にする。
【0042】
センシング装置200は、現在走行中の車路の車線を認識して車路位置を感知する。また、センシング装置200は、前方のターゲット車両との相対速度、ターゲット車両のランプ(例えば、ブレーキランプ、非常ランプ、尾灯、ヘッドライト等)のオンオフ状態、ターゲット車両のドア開き、トランク開き、乗客下車、タイヤ整列状態、前後面状態等を感知する。
【0043】
このために、センシング装置200は、カメラセンサ、レーザーセンサ等を含む。
【0044】
インターフェース装置300は、使用者からの制御命令の入力を受けるための入力手段と、自律走行制御装置100の動作状態及び結果等を出力する出力手段を含む。
【0045】
ここで、入力手段は、キーボタンを含み、マウス、ジョイスティック、スタイラスペン等を含んでもよい。また、入力手段は、ディスプレイ上に具現されるソフトキーを含んでもよい。
【0046】
出力手段は、ディスプレイを含み、スピーカーのような音声出力手段を含んでもよい。このとき、タッチフィルム、タッチシート、タッチパッド等のタッチセンサがディスプレイに具備される場合、ディスプレイは、タッチスクリーンとして動作し、入力手段と出力手段とが統合された形態で具現される。
【0047】
このとき、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(Thin Film Transistor-Liquid Crystal Display、TFT LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)、フレキシブルディスプレイ(Flexible Display)、電界放出ディスプレイ(Feld Emission Display、FED)、3次元ディスプレイ(3D Display)のうちの少なくとも一つを含む。
【0048】
操向制御装置400は、車両の操向角を制御するように構成され、ステアリングホイール、ステアリングホイールと連動されたアクチュエータ、及びアクチュエータを制御する制御器を含む。
【0049】
制動制御装置500は、車両の制動を制御するように構成され、ブレーキを制御する制御器を含む。
【0050】
エンジン制御装置600は、車両のエンジン駆動を制御するように構成され、車両の速度を制御する制御器を含む。
【0051】
このように、本発明は、自律走行中に移動経路前方に停車されたターゲット車両が存在する場合、ターゲット車両が交通の流れによる停車車両であるか、駐車又は停車、事故等による意図された停車車両であるかを判定し、追い越し対象車両と判断する。このため、ターゲット車両が意図された停車車両に判定されると、ターゲット車両を追い越し対象車両と判断して車路変更可否を判断し、追い越し走行制御を行う。
【0052】
図2は、本発明の一実施形態による自律走行制御装置の追い越し対象車両の判断過程を説明するための図である。
【0053】
自律走行制御装置100は、自車両移動経路の前方で移動中に停車した車両が存在するか否かを判断し、移動経路前方の停車車両をターゲット車両に選定する(段階S1)。
【0054】
このとき、自律走行制御装置100は、ターゲット車両が移動中に停車したのか、ターゲット車両がセンシング装置200によって感知された時点から既に停車した車両であるかを区別し、各場合の判断方法を適用する。
【0055】
ターゲット車両が移動中に停車したものと判断された場合、自律走行制御装置100は、センシング装置200のうちの前方のカメラセンサから走行中の車路位置、ドア開き有無(運転席/助手席/後席)、乗客下車有無(運転席/助手席/後席)、及びランプ変化のうちの少なくとも一つ以上を総合的に感知してターゲット車両の駐車又は停車状況を判断する(段階S2)。
【0056】
また、ターゲット車両がセンシング装置200によって感知された時点から既に停車していた車両の場合、センシング装置200のうちの前方のカメラセンサから走行中の車路位置、車両前面又は後面方向、タイヤ整列方向、トランク開閉有無、サイドミラー開閉有無、及びランプ点灯有無のうちの少なくとも一つ以上を総合的に感知してターゲット車両の駐車又は停車状況を判断する(段階S3)。
【0057】
ターゲット車両が駐車車両であると判定されると、自律走行制御装置100は、ターゲット車両を追い越し対象車両に選定して車路変更を直ちに試みて追い越しを行う(段階S4)。
【0058】
また、ターゲット車両が停車車両であると判定されると、自律走行制御装置100は一定時間待機後、ターゲット車両が引き続き停車状態の場合、ターゲット車両を追い越し対象車両に選定して車路変更を試みて追い越しを行う(段階S5)。
【0059】
また、ターゲット車両が交通渋滞による停車車両であると判定されると、自律走行制御装置100は予め定められた時間の間待機後、ターゲット車両が移動後に自車両が移動するように制御する(段階S6)。
【0060】
図3は、本発明の一実施形態による移動中のターゲット車両の停車時に自車両の追い越し制御の例示画面を示す図である。
【0061】
図3の<301>を参照すると、自律走行制御装置100は、走行中に自車両の走行車路前方を走行中の前方車両をターゲット車両に選定してモニタリングする。その後、ターゲット車両が道路の端に移動後に停車すると、自律走行制御装置100は、ターゲット車両のブレーキランプの点灯有無を判断する。車両のブレーキランプが点灯されたと判断されると、自律走行制御装置100は、前方カメラセンサを介して車線を追跡し、自車両の走行車路が一番外側の車路であるか否かを判断する。
【0062】
図3の<302>を参照すると、自律走行制御装置100は、ターゲット車両のセンシング情報に基づいてブレーキランプの点灯終了有無を判断し、ブレーキランプの点灯が終了するとターゲット車両のドア開き有無を判断する。次いで、自律走行制御装置100は、前方のカメラとレーダーセンサに基づいて運転席の乗客の下車有無を判断する。
【0063】
図3の<303>を参照すると、ターゲット車両のブレーキランプの点灯終了後に運転席の乗客が下車した場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両が駐車された車両であると判定し、直ちに追い越し制御を行う。
【0064】
図4は、本発明の一実施形態による移動中のターゲット車両の停車時に自車両の追い越し制御の例示画面を示す図である。
【0065】
図4の<401>を参照すると、自律走行制御装置100は、走行中に自車両の走行車路前方を走行中の前方車両をターゲット車両に選定してモニタリングする。その後、ターゲット車両が道路の端に移動後停車すると、自律走行制御装置100は、ターゲット車両のブレーキランプの点灯有無を判断する。車両のブレーキランプが点灯されたものと判断されると、自律走行制御装置100は、前方カメラセンサを介して車線を追跡し、自車両の走行車路が一番外側の車路であるか否かを判断する。
【0066】
図4の<402>を参照すると、自律走行制御装置100は、ターゲット車両のブレーキランプの点灯中にターゲット車両の運転席の反対方向の助手席のドア開き有無を判断する。次いで、自律走行制御装置100は、前方カメラ及びレーダーセンサのセンシング結果に基づいて助手席又は同乗席の乗客が下車するか否かを判断する。このとき、自律走行制御装置100は、ブレーキランプ点灯の代わりに非常ランプの点滅状態で助手席又は同乗席の乗客が下車するか否かを判断し、ターゲット車両が運転者による一時停車車両であるかを判定する。
【0067】
図4の<403>を参照すると、このようにターゲット車両のブレーキランプの点灯が維持された状態で助手席又は同乗席の乗客が下車した場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両を運転者による一時停車車両であると判定し、予め定められた時間の間待機後、ターゲット車両が移動時に自車両移動制御を行い、一方、予め定められた時間の間ターゲット車両の移動がなければ、自車両の追い越し制御を行う。
【0068】
図5は、本発明の一実施形態による既に停車中のターゲット車両に対する自車両の追い越し制御の例示画面を示す図である。
【0069】
図5の<501>を参照すると、自車両が走行中の車路の前方に既に停車中のターゲット車両が存在する場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両のトランク開き有無を判断する。ターゲット車両のトランクが開き状態であると判断されると、自律走行制御装置100は、ターゲット車両を駐車車両であると判定し、すぐに追い越し制御を行う。
【0070】
図5の<502>を参照すると、自律走行制御装置100は、ターゲット車両の対向する側にヘッドライトが存在する、すなわち逆方向と判断され、走行車路が一番外側の車路の場合、ターゲット車両を駐車車両であると判定し、直ちに追い越し制御を行う。
【0071】
図5の<503>を参照すると、自律走行制御装置100は、ターゲット車両の尾灯が認識され、ブレーキランプが消されている場合、予め定められた時間待機後ターゲット車両の移動がなければ、ターゲット車両を駐車車両であると判定し、追い越し制御を行う。
【0072】
以下、図6を参照して本発明の一実施形態による自律走行制御方法を具体的に説明する。図6は、本発明の一実施形態による自律走行制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0073】
以下では、図1の自律走行制御装置100が、図6のプロセスを行うと仮定する。また、図6の説明において、自律走行制御装置により行われると記載した動作は、自律走行制御装置100のプロセッサ130により制御されるものと理解される。
【0074】
図6を参照すると、自律走行制御装置100は、センシング装置200から受信したセンシング情報を読み取る(段階S101)。
【0075】
自律走行制御装置100は、センシング情報に基づいてターゲット車両を選定し、ターゲット車両に対するセンシング情報を分析する(段階S102)。
【0076】
自律走行制御装置100は、ターゲット車両の停車有無を判断し(段階S103)、ターゲット車両が停車状態の場合、ターゲット車両が移動中に停車したものであるかを判断する(段階S104)。
【0077】
ターゲット車両が移動中に停車したものではなく、センシング前のターゲット車両が既に停車された状態の場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両のトランクの開き有無を判断する(段階S105)。
【0078】
ターゲット車両のトランクが開き状態の場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両を駐車車両であると判定し、直ちに追い越し制御を行う(段階S106)。
【0079】
一方、ターゲット車両のトランクが閉め状態の場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両の尾灯、ヘッドライトの存在有無を判断し、ターゲット車両が逆方向停車車両であるか否かを判断する(段階S107)。すなわち、自律走行制御装置100は、ターゲット車両のヘッドライトが感知されると、ターゲット車両が逆方向停車車両であると判断する。
【0080】
ターゲット車両が逆方向停車車両の場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両を駐車車両であると判定し、直ちに追い越し制御を行う(段階S106)。
【0081】
一方、ターゲット車両が逆方向停車車両ではない場合、自律走行制御装置100は、ブレーキランプの点灯有無状態を判断する(段階S108)。
【0082】
ブレーキランプが点灯状態の場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両を駐車車両であると判定し、直ちに追い越し制御を行う(段階S106)。
【0083】
ブレーキランプの点灯又は非常ランプの点滅状態ではない場合、ターゲット車両が交通渋滞によって停車したものと判定し、追い越しをせずに待機する(段階S109)。
【0084】
以下、図7を参照して本発明の一実施形態による自律走行制御方法を具体的に説明する。図7は、本発明の一実施形態による自律走行制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0085】
以下では、図1の自律走行制御装置100が図7のプロセスを行うことを仮定する。また、図7の説明において、自律走行制御装置により行われると記載した動作は、自律走行制御装置100のプロセッサ130により制御される。図7では、図6の段階S104においてターゲット車両が移動中に停車した場合、それに続く段階について説明する。
【0086】
図7を参照すると、自律走行制御装置100は、前方のターゲット車両のドア開き有無を判断する(段階S201)。
【0087】
前方のターゲット車両のドアが開かれていない場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両が交通渋滞によって停車したものと判定し、追い越しをせずに待機する(段階S205)。
【0088】
一方、ターゲット車両のドアが開かれている場合、自律走行制御装置100は、センシング情報に基づいて、開かれたドアが運転席ドアであるかを判断する(段階S202)。ターゲット車両の運転席ドアが開かれた場合、自律走行制御装置100は、センシング情報に基づいて乗客下車有無を判断する(段階S203)。
【0089】
運転席の乗客が下車しない場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両が交通渋滞によって停車したものと判定し、追い越しをせずに待機する(段階S205)。
【0090】
一方、運転席の乗客が下車した場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両を駐車車両であると判定し、直ちに追い越し制御を行う(段階S204)。
【0091】
一方、段階S202において運転席ドアが開き状態ではない場合、ターゲット車両を停車車両であると判定し、一旦待機する(段階S206)。
【0092】
その後、自律走行制御装置100は、ターゲット車両が一定時間以上停車中であるか否かを判断し(段階S207)、ターゲット車両が一定時間以上停車中の場合、自律走行制御装置100は、ターゲット車両を長期停車であると判定し、追い越し制御を行う(段階S208)。
【0093】
図8は、本発明の一実施形態によるコンピュータシステムを示す図である。
【0094】
図8を参照すると、コンピュータシステム1000は、バス1200を介して連結された少なくとも一つのプロセッサ1100、メモリ1300、使用者インターフェース入力装置1400、使用者インターフェース出力装置1500、ストレージ(storage)1600、及びネットワークインターフェース1700を含む。
【0095】
プロセッサ1100は、中央処理装置(CPU)、又はメモリ1300及び/又はストレージ1600に保存された命令語等に対する処理を行う半導体装置である。メモリ1300及びストレージ1600は、多様な種類の揮発性又は不揮発性の記録媒体を含む。例えば、メモリ1300は、ROM(Read Only Memory)1310及びRAM(Random Access Memory)1320を含む。
【0096】
したがって、本明細書に開示した実施形態等に関して説明した方法又はアルゴリズムの段階は、プロセッサ1100により実行されるハードウェア、ソフトウェアモジュール、又はそれらの結合によって直接具現されてもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、脱着型ディスク、CD-ROMのような記録媒体(すなわち、メモリ1300及び/又はストレージ1600)に常駐してもよい。
【0097】
例示した記録媒体は、プロセッサ1100にカップリングされ、プロセッサ1100は、記録媒体から情報を読み取り、記録媒体に情報を書き込む。他の方法として、記録媒体は、プロセッサ1100と一体型であってもよい。プロセッサ及び記録媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)内に常駐してもよい。ASICは、使用者の端末機内に常駐してもよい。他の方法として、プロセッサ及び保存媒体は、使用者の端末機内に個別コンポーネントとして常駐してもよい。
【0098】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【0099】
したがって、本明細書に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するものではなく、単に説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術範囲は限定されるものではない。
【符号の説明】
【0100】
100 自律走行制御装置
110 通信部
120 保存部
130 プロセッサ
200 センシング装置
300 インターフェース装置
400 操向制御装置
500 制動制御装置
600 エンジン制御装置
1000 コンピュータシステム
1100 プロセッサ
1200 バス
1300 メモリ
1310 ROM
1320 RAM
1400 使用者インターフェース入力装置
1500 使用者インターフェース出力装置
1600 ストレージ
1700 ネットワークインターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8