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特許7576034モジュール式材料取扱いロボットプラットフォーム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】モジュール式材料取扱いロボットプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241023BHJP
   B65G 54/02 20060101ALI20241023BHJP
   B60L 9/18 20060101ALI20241023BHJP
   B60M 7/00 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G54/02
B60L9/18 Z
B60M7/00 X
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021547682
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-31
(86)【国際出願番号】 US2020017938
(87)【国際公開番号】W WO2020167956
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2023-02-08
(31)【優先権主張番号】62/805,532
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514062448
【氏名又は名称】パーシモン テクノロジーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PERSIMMON TECHNOLOGIES, CORP.
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ホシェク マルチン
(72)【発明者】
【氏名】サー スリパティ
【審査官】鈴木 孝章
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-028179(JP,A)
【文献】特開2005-116730(JP,A)
【文献】特表2018-512032(JP,A)
【文献】特開2010-037092(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0214086(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B65G 54/02
B60L 9/18
B60M 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のベースプレートと、
前記第1のベースプレートの上側にある複数の搬送ガイドと、
を備える装置であって、
前記第1のベースプレートは、少なくとも1つのリニア駆動構成要素及び/又は少なくとも1つの電力結合構成要素が、前記第1のベースプレートの前記上側に接続されるように構成され、
前記第1のベースプレートは、真空チャンバ内に配置されるように構成され、
前記第1のベースプレートの端は、当該端を、第2のベースプレートの端に整列させるように構成された少なくとも1つの整列機構を含み、
前記第1のベースプレートは、前記第2のベースプレートと組み合わされて、前記複数の搬送ガイドに沿って、前記真空チャンバ内でロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するように構成され
前記第1のベースプレートの前記端は、前記第1のベースプレートの前記端から突出する少なくとも1つの機械的接続機構を含み、
前記少なくとも1つの機械的接続機構は、少なくとも1つの固定具により、前記第2のベースプレートに機械的に取り付けられるように構成される、
装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの整列機構は、前記複数の搬送ガイドを、前記第2のベースプレートの搬送ガイドに整列させるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバの底側で、前記真空チャンバに直接機械的に取り付けられるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバの底壁の少なくとも一部を形成するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバの底を通る開口を閉じる、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のベースプレートは、その2つの対向する側面上に第1のレッジを備え、
前記第1のレッジは、前記真空チャンバの対向する側面上で、前記真空チャンバにより形成された棚の上に載置されるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のベースプレートは、その両端に第2のレッジを備え、
前記第2のレッジは、前記真空チャンバを通じて横方向に延在して、前記真空チャンバにより形成された棚の上に載置されるように構成される、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のベースプレートは、これを貫通する複数の開口を有し、
前記開口には電気的ワイヤが前記第1のベースプレートを通じて、前記第1のベースプレートの底側から、前記第1のベースプレートの前記上側まで延在するように構成され、
前記装置は、前記ワイヤで前記開口を封止するように構成された封止部をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記真空チャンバをさらに備え、
前記真空チャンバは、前記第1のベースプレートが接続される、細長形状フレームを形成するように、端間構成で互いに取り付けられるように構成された複数のメイン部を含み、
前記メイン部は、対向する側面壁と、底壁部とを有し、少なくとも1つの蓋部が、前記対向する側面壁の上側に取外し可能に接続されるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のベースプレートの前記上側に接続される前記少なくとも1つのリニア駆動構成要素をさらに備え、
前記少なくとも1つのリニア駆動構成要素は、前記ロボット駆動部を、前記複数の搬送ガイドに沿って移動させるための磁界を提供するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記電力結合構成要素をさらに備え、
前記電力結合構成要素は、前記ロボット駆動部の別の電力結合構成要素に電力を伝送するように構成され、
前記電力伝送は誘導による、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
第1のベースプレートアセンブリを真空チャンバ内に接続することと、
第2のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することと、
を含む方法であって、
前記第1のベースプレートアセンブリは、第1のベースプレートと、前記第1のベースプレートの上側にある第1の複数の搬送ガイドと、を含み、
前記第2のベースプレートアセンブリは、第2のベースプレートを含み、
前記第2のベースプレートの端は、前記第1のベースプレートの端に接続され、
前記第1のベースプレートアセンブリは、前記第1のベースプレートの前記端を前記第2のベースプレートの前記端に整列させるように構成される少なくとも1つの整列機構を含み、
前記第1のベースプレートは、前記第2のベースプレートと組み合わされて、前記第1の複数の搬送ガイドに沿って、前記真空チャンバ内でロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するように構成される、
方法。
【請求項13】
前記第2のベースプレートアセンブリは、前記第2のベースプレートの上側に第2の複数の搬送ガイドを含み、
前記第2のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することは、前記少なくとも1つの整列機構に前記第2の複数の搬送ガイドを前記第1の複数の搬送ガイドに整列させることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することは、前記第1のベースプレートによって前記真空チャンバの底壁の少なくとも一部を形成することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバの底を通る開口を閉じる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することは、前記第1のベースプレートがその2つの対向する側面上に第1のレッジを備えることを含み、
前記第1のレッジは、前記真空チャンバの対向する側面上で、前記真空チャンバにより形成された棚の上に載置される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することは、前記第1のベースプレートがその両端に第2のレッジを備えることを含み、
前記第2のレッジは、前記真空チャンバを通じて横方向に延在して、前記真空チャンバにより形成された棚の上に載置される、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的かつ非制限的な実施形態は、概して、基板搬送アセンブリに関する。
【従来技術の簡単な説明】
【0002】
基板を搬送するためのロボットが知られている。米国特許出願公開第2016/0229296号明細書、第2013/0071218号明細書、第2015/0214086号明細書、及び第2017/0028546号明細書(これらは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているような基板搬送ロボットの搬送のためのリニア駆動システムも知られている。
【摘要】
【0003】
以下の摘要は、単に例示的であるように意図される。この摘要は、特許請求の範囲を制限することを意図したものではない。
【0004】
一態様によれば、例示的な実施形態では装置が提供される。当該装置は、第1のベースプレートと、前記第1のベースプレートの上側にある複数のレールと、を備える。前記第1のベースプレートは、少なくとも1つのリニア駆動構成要素及び/又は少なくとも1つの電力結合構成要素が、前記第1のベースプレートの前記上側に接続されるように構成される。前記第1のベースプレートは、真空チャンバ内に配置されるように構成される。前記第1のベースプレートの端は、当該端を、第2のベースプレートの端に整列させるように構成された少なくとも1つの整列機構を含む。前記第1のベースプレートは、前記第2のベースプレートと組み合わされて、前記複数のレールに沿って、前記真空チャンバ内でロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するように構成される。
【0005】
別の態様によれば、例示的な方法が提供される。当該方法は、第1のベースプレートアセンブリを真空チャンバ内に接続することと、第2のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することと、を含む。前記第1のベースプレートアセンブリは、第1のベースプレートと、前記第1のベースプレートの上側にある第1の複数のレールと、を含む。前記第2のベースプレートアセンブリは、第2のベースプレートを含む。前記第2のベースプレートの端は、前記第1のベースプレートの端に接続される。前記第1のベースプレートアセンブリは、前記第1のベースプレートの前記端を前記第2のベースプレートの前記端に整列させるように構成される少なくとも1つの整列機構を含む。前記第1のベースプレートは、前記第2のベースプレートと組み合わされて、前記第1の複数のレールに沿って、前記真空チャンバ内でロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するように構成される。
【0006】
別の態様によれば、方法が提供される。当該方法は、第1のベースプレートを提供することと、前記第1のベースプレートの上側に複数のレールを提供することと、前記第1のベースプレートの端に、当該端を第2のベースプレートの端に整列させるように構成された少なくとも1つの整列機構を設けることと、前記第1のベースプレートの前記上側に、ロボット駆動部の別の電力結合構成要素に電力を伝送するように構成され、前記電力伝送は誘導による、電力結合構成要素と、前記ロボット駆動部を前記複数のレールに沿って動かすための磁界を提供するように構成されたリニアモータ構成要素と、のうちの少なくとも1つを接続することと、を含む。前記第1の複数のレールに沿って、真空チャンバ内で前記ロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するべく、前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバ内で前記第2のベースプレートと接続されるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
前述の態様及び他の特徴は、以下の説明で添付図面と共に説明される。
【0008】
図1】本明細書に記載されるような特徴を含む基板処理装置の概略上面図である。
【0009】
図2図1に示す基板処理装置の基板搬送装置の斜視図である。
【0010】
図3図2に示す基板搬送装置の斜視図である。
【0011】
図4】基板処理装置の搬送チャンバの内側に示された、図2及び図3に示す基板搬送装置の斜視図を端から見た図である。
【0012】
図5図1図4に示す基板搬送装置のロボットの側面図である。
【0013】
図6図5に示すロボットの上面図である。
【0014】
図7図5及び図6に示すロボットの概略断面図である。
【0015】
図8】基板処理装置の搬送チャンバの内側の基板搬送装置を端から見た図である。
【0016】
図9図1に示す装置と一緒に使用される各種システムを示す図である。
【0017】
図10図1に示す基板処理装置の搬送チャンバの内側の基板搬送装置の概略上面図である。
【0018】
図10A図10に示す基板処理装置の搬送チャンバの内側の基板搬送装置の端断面図である。
【0019】
図11図10に示すような搬送チャンバの内側の基板搬送装置を端から見た図である。
【0020】
図12図10及び図11に示すリニアモータの磁気駆動部及び被駆動部材のうちの1つを示す斜視図である。
【0021】
図13図12に示す磁気駆動部の斜視図である。
【0022】
図14図10及び図11に示す装置と一緒に使用される電力モジュールの斜視図である。
【0023】
図14A図14に示す複数の電力モジュールの相対的レイアウトを示す斜視図である。
【0024】
図15図14及び14Aに示す電力モジュールを使用する電力結合を示す図である。
【0025】
図16図15に示す1つの例示的な実施形態の結合の等角図である。
【0026】
図17図10及び図11に示す光学的通信システムの一部の構成要素を示す概略図である。
【0027】
図18】搬送チャンバの底壁上の基板搬送装置の斜視図である。
【0028】
図18A】搬送チャンバの底壁上の基板搬送装置の代替の実施形態の斜視図である。
【0029】
図19】本明細書に記載されるような特徴を含む基板処理装置の概略上面図である。
【0030】
図20A】本明細書に記載されるような特徴を含む材料取扱いロボットプラットフォームの概略側面図である。
【0031】
図20B図20Aに示すプラットフォームの端から見た図である。
【0032】
図20C図20A図20Bに示すプラットフォームの上平面図である。
【0033】
図20D図20A図20Cに示すプラットフォームのベースプレートアセンブリのうちの1つの端部の部分斜視図である。
【0034】
図20E】ベースプレートアセンブリ上に一体形成されたレール又は磁気浮上ガイドの部分斜視図である。
【0035】
図20F】開口及び封止部の一部を示す、ベースプレートアセンブリのうちの1つの部分断面図である。
【0036】
図21A】材料取扱いロボットプラットフォーム及び本明細書に記載されるような特徴を含むチャンバの断面の概略側面図である。
【0037】
図21B図21Aに示すプラットフォームの端断面図である。
【0038】
図21C図21A図21Bに示すプラットフォームの上断面図である。
【0039】
図22A】材料取扱いロボットプラットフォーム及び本明細書に記載されるような特徴を含むチャンバの断面の概略側面図である。
【0040】
図22B図22Aに示すプラットフォームの端断面図である。
【0041】
図22C図22A図22Bに示すプラットフォームの上断面図である。
【0042】
図23A】材料取扱いロボットプラットフォーム及び本明細書に記載されるような特徴を含むチャンバの断面の概略側面図である。
【0043】
図23B図23Aに示すプラットフォームの端断面図である。
【0044】
図23C図23A図23Bに示すプラットフォームの上断面図である。
【0045】
図24】リニア磁気浮上軌道/ガイドと磁気浮上隙間センサターゲットとの間の移行を説明するために、複数のセンサの使用を示す図である。
【0046】
図25】リニアロボット制御システムの例を示す例示的な各実施形態を示す図である。
図26】リニアロボット制御システムの例を示す例示的な各実施形態を示す図である。
図27】リニアロボット制御システムの例を示す例示的な各実施形態を示す図である。
図28】リニアロボット制御システムの例を示す例示的な各実施形態を示す図である。
図29】リニアロボット制御システムの例を示す例示的な各実施形態を示す図である。
図30】リニアロボット制御システムの例を示す例示的な各実施形態を示す図である。
【実施形態の詳細説明】
【0047】
図1を参照すると、例示的な実施形態の特徴を組み込んだ装置10の概略上平面図が示されている。図面に示す例示的実施形態を参照に、特徴が説明されるが、これらの特徴は、実施形態の様々な代替的形態で実施可能であることが理解されよう。さらに、要素又は材料について、任意の好適なサイズ、形状、又は種類が使用され得る。
【0048】
この例では、装置10は基板処理装置である。基板処理装置10は概して、基板搬送装置12(リニア真空ロボットとも称する)と、複数の基板処理チャンバ14と、搬送チャンバ15と、装置フロントエンドモジュール(EFEM)16と、基板カセットエレベータ18とを備える。搬送チャンバ15は、例えば真空チャンバ又は不活性ガスチャンバとして維持され得る。搬送装置12は、チャンバ15内に配置され、例えばチャンバ14、15と、定置移送チャンバ又はロードロック22との間で、半導体ウェハ又はフラットパネルディスプレイなどの基板20を搬送するように構成される。EFEM16は、基板カセットエレベータ18と、定置移送チャンバ22との間で基板20を搬送するように構成される。この例では、EFEMは、スカラアームを有するロボット24を有する。ロボット24は、矢印Aで示すように、EFEM内で直線移動するように構成される。但し、任意の好適な種類のEFEMが提供され得る。装置10は、コントローラ50を有する。コントローラ50は、少なくとも1つのプロセッサ52と、コンピュータプログラムコード56を含む少なくとも1つのメモリ54とを備える。コントローラ50は、装置10の各種デバイス及びロボットの動作を制御するように構成される。
【0049】
図2図4をさらに参照すると、基板搬送装置12の斜視図及び端から見た図が示されている。この例では、基板搬送装置12は、ロボット26と、ロボット筐体28と、リニア駆動システム30とを備える。図2図3は、搬送チャンバ15の側及び上壁を不図示として、搬送チャンバ15の底壁上の基板搬送装置12を示す。図4は、搬送チャンバ15の上壁のみを不図示として、搬送チャンバ15の底壁又は床上の基板搬送装置12を示す。ロボット26は、ロボット筐体28に接続され、ロボット筐体28は、リニア駆動システム30により、チャンバ15に対して移動可能である。リニア駆動システム30は、搬送チャンバ15の床上のガイド32と、筐体の外底側上のトラック又は台車33とを含む。磁気浮上型のリニア駆動システムに関して、トラックは、磁気/電磁気により維持された間隙により、ガイド32から離れ得る。非磁気浮上型のリニア駆動システムに関して、ガイドはレールを含み得る。このレール上にトラックが乗る。代替の例では、ガイドは、磁気浮上搬送ガイド又は軌道であり得る。一例において、トラック33は、筐体の底側に取り付けられた車輪を有してもよく、それによってレール32上を走行する。リニア駆動システム30は、ロボット筐体28を動かし、それにより、図1の矢印Bで示すように直線経路で、レール32に沿って、搬送チャンバ15内で基板搬送装置12を動かすように構成される。代替の実施形態においては、ロボット26は、筐体ではなく、非閉鎖型のスライド又はプラットフォームに取り付けられてもよい。そして、非閉鎖型のスライド又はプラットフォームはトラックを有し、レール/ガイド32上を走行する。別の代替例において、ガイド及びトラックは、チャンバ15の床に加えて、又は代えて、チャンバ15の側面壁に設けられ得る。
【0050】
さらに図5図7を参照すると、ロボット26は概して、ロボット駆動部34と、ロボット駆動部34に接続されたロボットアームアセンブリ36とを備える。図5図7に示すロボット26は、基板を動かすための複数のエンドエフェクタを有するロボットの単なる一例であり、限定的と解されるべきではない。任意の好適な種類のロボット、ロボット駆動部、及びロボットアームが提供され得る。この例では、ロボットアームアセンブリ36は、2アーム構成である。ロボットアームアセンブリ36のアーム36a、36bのそれぞれは、ロボット駆動部34の同軸駆動シャフト40a、40b、40cにより駆動されるアームリンク、プーリ、バンド、及び基板支持エンドエフェクタ38を有する。代替の例では、駆動部は、互いに非同軸配置となる複数の駆動シャフトを含み得る。ロボット駆動部34は、各駆動シャフト用のモータ42a、42b、42cと、モータ46を含む垂直駆動システム44と、モータ42及び/又は駆動シャフト40及び垂直駆動システム44用の各種位置エンコーダ/センサ48a、48b、48cとを含む。
【0051】
ロボットアームアセンブリ36を除く、ロボット26のほぼ全てがロボット筐体28内に配置されるように、ロボット26はロボット筐体28に搭載される。これは、例えば図3図4に最もよく示される。具体的には、ロボットアームアセンブリ36は、ロボット筐体28の上側に近接して、筐体28の外側に配置され、駆動シャフト40a、40b、40cは、筐体28内に配置された駆動部34の残部から、ロボット筐体28の上側内の開口58(図3参照)を通じて延在する。駆動シャフト40a、40b、40cを、垂直駆動システム44により動かされた場合に軸回転し、垂直移動可能としながら、開口58を封止するため、開口58にシール60(図3参照)が設けられる。この種の実施形態によると、筐体28内の領域は、チャンバ15内の領域とは異なる環境を有し得る。例えば、筐体内の領域は単に大気圧の空気環境にあり、チャンバ15内の(筐体28外)の領域は、真空環境又は不活性ガス環境であり得る。
【0052】
入れ子環境
【0053】
図8は、一例において使用され得る、「入れ子」型構成を概略的に示す。ロボット筐体28は、開口58を通じて延在する、駆動シャフトのごく一部を除いて、ロボット駆動部34に対する密閉ロボット筐体を提供し得る。より具体的には、モータ42、44の全て、センサ48の全て、電気配線の全て、及び駆動シャフト40の大部分(図7参照)が、ロボット筐体28内に密封される。センサ及びモータを含むロボット駆動部34のアクティブ電気ハードウェアの全ては、搬送チャンバ15の領域17内のロボット筐体28外の環境から分離され、図8に示す領域29で密閉ロボット筐体28内に保持され得る。領域17は、外部大気環境13から分離した、搬送チャンバ15内の分離環境として維持され得る。したがって、環境29は環境17内に入れ子となっており、環境17は、環境29を、外部大気環境13(チャンバ15外の通常大気13)から分離する。環境29は、真空環境であり得るが、環境17が真空環境であっても真空環境である必要はない。ロボット筐体28内の環境29が真空環境である必要がないことは、ロボット筐体28内の構成要素からの蒸気のガス放出の防止に寄与し得る。このように環境を入れ子にすることは(領域29が領域17内に入れ子になっている)は特に、搬送チャンバ15の長さに沿った直線相対移動を妨害する、又はそれに干渉されることなく、搬送チャンバ15内で移動可能なロボット筐体28に適用される。
【0054】
さらに図9を参照すると、この例で装置10は、リニア駆動システム30と、電力結合システム62と、データ通信結合システム64と、伝熱結合システム66とを有する。電力結合システム62は、筐体28内の構成要素に電力を提供するのに使用され得る。データ通信結合システム64は、筐体28内の構成要素に(及び/又はアーム内の構成要素に、筐体を通じて)データ信号を送信するのに、及び/又は筐体28内の構成要素から、チャンバ15の外のデータプロセッサに(及び/又はアーム内の構成要素から筐体を通じて)データ信号を送信するのに使用され得る。伝熱結合システム66は、筐体28内の構成要素から、チャンバ15外に伝熱するために使用され得る。代替の例示的な実施形態において、電力結合システム62及びデータ通信結合システム64は、チャンバ15の領域17内の構成要素数を低減するために、少なくとも部分的に組み合わされ得る。一部の実施形態では、上述のシステムの全ては備えない装置が提供され得る。
【0055】
図示の例では、これらのシステム30、62、64、66の全てが、図8に示す入れ子環境を妨害又は干渉しないように構成され得る。言い換えると、4つのシステム30、62、64、66全てが動作する際に、筐体28内の環境が、チャンバ15内の環境から分離されるようにこれらのシステム30、62、64、66が構築されることが好適である。
【0056】
リニアモータ
【0057】
さらに図10及び図11を参照すると、リニア駆動システム30は概してリニアモータ70を備える。リニアモータ70は、その固定子と回転子とが、原則的に「非回転」とされた電気モータである。したがって、トルク(回転)を生成する代わりに、その長さに沿った直線の力を生成する。この例が、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第2015/0214086号明細書に開示されている。図には、筐体28の下に配置されたリニアモータが示される。但し、代替の実施形態では、リニア駆動部の1つ以上の構成要素は、筐体28の下に配置されなくてもよい。例えば、リニアモータ及び/又はリニア駆動システム30の構成要素は、筐体28及びチャンバ15の側面に配置され得る。
【0058】
例示的な一実施形態では、リニア駆動システム30は、非接触磁気支持誘導サブシステムを利用した磁気浮上システムを備え得る。図12図13も参照すると、図示の例におけるリニアモータ70は、固定磁気駆動部72及び被駆動部材76を含むモジュール式設計を利用する。駆動部72は、この例では略「コの字」形状を有する。略「コの字」形状はスロット73を形成し、スロット73の上及び底側に対向する電磁石74が設けられる。図10に最もよく示すように、駆動部72は、チャンバ15の底壁上に、整列して固定的に搭載され、被駆動部材76は、ロボット筐体28の底側の外部に取り付けられる。代替の例では、駆動部72は、ロボット筐体28に取り付けられ得、レール76は、搬送チャンバ15に固定的に取り付けられ得る。
【0059】
リニアレールの周りにシールドが設けられ得る。図10Aも参照すると、移送チャンバ15は、リニアレール32及び軌道30を有するロボットを収容する。リニアレール及び軌道は、部分的又は完全にシールド31内に封入され得る。シールドの目的は、ロボットのレールの方向の運動を可能にしたまま、好ましくない粒子状又は汚染材料の、レール又は軌道から移送チャンバへの上方向の移動を低減又はなくすことである。さらに、単一部品又は部品のアセンブリであり得るシールドは、材料、粒子、ウェハ破片の、移送チャンバからリニアレールの動作領域内への移動を防止する。これは、リニアレール機構の汚染/詰まり防止に寄与する。
【0060】
移送チャンバはさらに、通気口16及びポンプ口17を含み得、通気口は、チャンバ15の上に略向けて配置され、ポンプ口はシールド31のシールド領域の下部又は内部に配置される。このような配置はさらに、シールド領域から移送チャンバ内への汚染物質の移動を防止する。通気口が稼働していれば、通気口からの分子は、ポンプ口に向かって移動し、その際に、如何にわずかでも空中の汚染物質を運ぶ。通気口が閉じていても、ポンプを稼働すれば、チャンバからシールド領域内へ、あらゆる汚染物質を引き込む。
【0061】
図12に最もよく示すように、被駆動部材76は、「コの字」形状駆動部72のスロット内へと延在する。したがって、駆動部72はロボット筐体28の底側から延在する同じレール76を、自律的に利用し得る。代替の態様において、例えば、チャンバ15の側壁上など、ガイドレールは他の配置でより少なく又はより多く設けられ、配置され得る。上述のように、モジュール式リニア駆動システムは、非接触磁気駆動フォーサーサブシステムを利用し得る。このサブシステムは、1つ以上のリニアモータモジュールと、1つ以上の位置フィードバックモジュールとを含み得る。上述の例を使用すると、筐体28は、筐体28内に配線を一切通す必要なく、図1の矢印Bに示すように、チャンバ15内で直線移動し得る。リニアモータ70は、完全に筐体28の外にあり、したがって、リニアモータ70を設けても、2つの領域17、29間の干渉のリスクを増すことがない。さらに、被駆動部材76は、駆動部72のいずれにも接触せず、被駆動部材の駆動は単純に磁気制御であるため、領域17において被駆動部材76及び駆動部72からの汚染物質のリスクが低減される。駆動部72への電力供給は、図1に示すコントローラ50により制御され得る。駆動部72又は駆動部72の部分は、被駆動部材76を直線方向Bに動かす(例えば、加速及び減速)、さらに筐体28をチャンバ14及び22の前の固定位置に適宜磁気により位置固定するように、磁界を生成するために通電され得る。
【0062】
各リニアモータモジュールは、固定受動磁気ステンレス鋼部分を有し得る。固定受動磁気ステンレス鋼部分は、対応する一次フォーサーと相互作用する、歯付き部分を有し得る。受動部分は、磁石を有しても、有さなくてもよい。複数の支持体が、自律的に同じ二次フォーサーを利用し得る。各リニアモータモジュールは、支持体に結合された一次フォーサーを有し得る。ここで、一次フォーサーは、三相配線と、永久磁石とを有し得る。代替の態様において、永久磁石は、重力及びダイナミックロードを打ち消すために、被駆動部材の一部として設けられ得る。代替の態様において、永久磁石は、重力及びダイナミックロードを打ち消すために、磁気ベアリングのうちの1つ以上の一部として設けられ得る。あり得る一次フォーサー及び二次フォーサーのトポロジーの例として、シーメンスの1FN6設計が挙げられる。代替の態様において、任意の好適なフォーサーが設けられ得る。フォーサーの永久磁石は、磁気ベアリングが通常動作時に電力使用を最小限とするように、効率的なスラスト(配線に結合)の生成、及びペイロードの打ち消しの両方を促進する構成要素として設けられ得る。ここで、フォーサーと対応する受動レールとの間の引力は、この力が、重力による力を打ち消して、最小電力消費となるように、公称の隙間に設定され得る。さらに、隙間の設定点は、ペイロードが変化すると、上記引力が重力による力を打ち消すように隙間が調整されるように変化し得る。その結果、ペイロードの変化に合わせて、最小電力消費となる。例えば、左のフォーサーの隙間は、右のフォーサーのものとは独立して変化し得る。固定受動磁気ステンレス鋼二次フォーサーに対する支持体へのスラストを生成するため、高度制御サブシステムにより、電圧を一次フォーサーの磁気コイルに選択的に印加し得る。各固定受動磁気ステンレス鋼二次フォーサーは、歯が垂直に下を向くように搭載され得る。これにより、一次フォーサーの永久磁石の引力が、支持体の重量と、ペイロードを打ち消し得、非接触磁気支持誘導サブシステムの垂直コイルにより印加する必要のあるDC構成要素が最小限に抑えられる。
【0063】
電力結合システム
【0064】
さらに図14を参照すると、この例示的な実施形態では、電力結合システム62は、磁気誘導共振効果を使用して、筐体28内の構成要素に対する使用するためなどの電力を基板搬送装置12に送るように構成される。電力結合システム62は、一般に、搬送チャンバ15の内底壁上の動力結合又はモジュール78と、ロボット筐体28の外底側の動力結合又はモジュール80とを備える。図14A図4図10及び図11に最もよく示されるように、複数の一次モジュール78は、搬送チャンバ15の底壁上に整列して配置され得、二次モジュール80は、筐体28の外底側に取り付けられた一次モジュール78の列の上に配置され得る。基板搬送装置の誘導電力伝達の例は、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第US2016/0229296号明細書に開示されている。電力結合は、通信デバイスと組み合わせてもよい。
【0065】
図15を参照すると、電力結合システム62の例示的な一実施形態のブロック図表現が示されている。図示のように、電力結合システム62は、交流(AC)電源82と、少なくとも1つの一次モジュール78及び少なくとも1つの二次モジュール80との電力結合と、任意の整流器回路84とを含み得る。交流電力86は一次モジュール78に供給され、一次モジュール78はギャップ88を介して二次モジュール80に電力を提供し、二次モジュール80は整流器回路84に交流電力90を提供する。二次モジュール80は、一次モジュール78が静止した状態で、ロボット筐体28と共に移動する。但し、代替の例では、一次及び二次モジュールは、並進、回転、又はこれら2つの組合せを含めて、互いに対して移動できるように構成され得る。一次及び二次モジュールは、一次又は二次コア、あるいは一次又は二次レールであり得る。代替の態様において、任意の適切な組合せ又は形状が提供され得る。例えば、モジュール80からの電線(複数可)は、筐体28の封止された開口を通じて延在し、例えば、ロボットのモータ42及び/又はコントローラ(例えば、サーボモータコントローラなど)、及び/又は筐体28内の通信機器及び/又はセンサ、又はその後、ロボットアームアセンブリ36内又は上のデバイスに電気を供給し得る。代替の実施形態では、2つ以上のモジュール80が提供され得、筐体28の1つ以上の側面に設けられ得る。モジュール78、80は互いに接触しないため、モジュール80がモジュール78に対して移動する際の、チャンバ15内の汚染のリスクが低減される。
【0066】
ここで図16を参照すると、電力結合62aの一例の代替実施形態の等角図が示されている。図14に最もよく示すように、一次モジュール(複数可)78は、一次コア又はレール94と、一次巻線又はコイル96とからなり得る。これらは、例えば、交流電源82によって供給され、一次巻線96を通じた交流電流が一次コア又はレール94に交流磁束を生成するように構成され得る。一次コア又はレール94は、一次モジュール78と二次モジュール80との間の相対運動Bの方向に沿った延長部98を特徴とし得る。二次モジュール80は、二次コア又はレール100と、二次コア又はレール100内の交流磁束が二次巻線102内に電圧を誘導するように構成された二次巻線又はコイル102とからなり得る。二次コア又はレール100は、二次モジュールの一部として一次コア又はレール94の延長部98に沿って移動し得、磁束が一次コア又はレールと、二次コア又はレール100との延長部98間の空隙104を横切るシュー部分で、一次コア又はレール及び二次コア又はレールの延長部間を通過し得るように、配置され得る。二次巻線102の出力は、交流電源として直接使用することができ、又は直流電力が必要な場合、二次巻線は、整流器回路84(例えば、筐体28の内部など)に給電にし得、これが図15に示すように直流電源92として機能し得る。一次巻線96及び二次巻線102は、二次巻線の出力電圧の振幅がAC電源82によって供給される電圧の振幅に実質的に等しくなるように、実質的に同じ巻数を特徴とし得る。必要な出力電圧がより高い場合、二次巻線102の巻数は、一次巻線96の巻数よりも多くてもよい。逆に、必要な出力電圧がより低い場合、二次巻線102の巻数は一次巻線96の巻数よりも少なくてもよい。一次コア94及び二次コア100は、図16に図式的に示されるようにC字形であってもよく、E字形であってもよく、又は一次モジュール78と二次モジュール80との間の誘導結合を可能にする任意の好適な形状を特徴とすることができる。一次コア94の延長部98は、一次モジュール78と二次モジュール80との間の直線運動に対応するために直線状であり得るか、又は湾曲又は回転運動に対応するために湾曲し得る。一次コア94、延長部98、及び二次コア100は、軟磁性材料、例えば、ケイ素鋼、軟磁性複合材料、磁束を導くのに適した別の材料、又はそのような材料の組合せから製造され得る。積層構造が利用され得る。ここで、一次及び二次モジュールは、巻線がコイルである誘導セクションとみなされ得る。二次モジュール80の全ての電気配線は、配線が領域17内に配置されないように、ロボット筐体28の内部に配置され得る。一次モジュール78の全ての電気配線は、配線が領域17内に配置されないように、搬送チャンバ15の外側に配置され得る。
【0067】
データ通信結合システム
【0068】
この例では、データ通信結合システム64は、図10図11、及び図17に最もよく示されるように、第1の部材108及び第2の部材110を含む光通信システム106を備える。第1の部材108は、ロボット筐体28の外底側に接続されている。代替の例では、第1の部材108は、筐体を貫通する光学窓を有する筐体の内側にあり得るか、又は底面以外の筐体の側面に配置され得る。第2の部材110は、搬送チャンバ15の側壁に接続される。第2の部材110は、領域17の外側に配置され得、それでも2つの部材108、110が互いに光学的に通信するための窓を搬送チャンバ15が有し得る。別の例では、第2の部材110は、チャンバ15の内側にあり得る。
【0069】
2つの部材108、110は、1つ以上のレーザビーム又は他の光信号112を使用して、筐体がチャンバ15内を移動する際に、筐体28とチャンバ15との間の変化する距離でデータ信号を送受信し得る。データ信号は、その後、ロボット26及び/又はリニア駆動システム30を制御するため、及び基板搬送装置12のセンサからのデータをコントローラ50に送信するなどのために、ロボット筐体28内の構成要素に対して送受信され得る。配線が領域17内に一切配置されないように、第1の部材108からの全ての配線(電気的及び/又は光学的)は、ロボット筐体28内に配置され得る。配線が領域17内に一切配置されないように、第2の部材110からの全ての配線(電気的及び/又は光学的)は、搬送チャンバ15の外側に配置され得る。これにより、これらの配線からのガス放出などの、領域17内の汚染のリスクが低減される。この通信システムは、電力供給と組み合わされ得る。
【0070】
伝熱結合システム
【0071】
上記のように、装置10はさらに、伝熱結合システム66を備え得る。伝熱結合システム66を使用して、ロボット筐体28の内から搬送チャンバ15外に熱を伝達するように、ロボット筐体28内の基板搬送装置12の構成要素に関する熱管理が提供され得る。これは、領域17が伝熱能力の低い真空環境である場合に特に重要であり得る。移動するロボット筐体28は、基板搬送装置12と共に移動する高度制御サブシステムの全てを収容するように機能する。移動するロボット筐体28はさらに、移動する支持体と協働して1つ以上の基板を複数の位置間で搬送するロボット搬送アームを支持するように機能する。例えば、モータ42などの移動するロボット筐体28に結合されたアクティブ構成要素が存在するため、アクティブ構成要素によって生成された熱は、熱管理サブシステムによって放散され得る。真空中の移動する支持体の場合、熱は、放射によって、又は媒体を介した伝導によって、例えばガスを介して、又はベローズを移動する支持体に結合し、冷却剤を介してガス又は液体冷却剤を循環させることによって、放散され得る。放射のみ(又は放射と対流の組合せ)による冷却の場合、可動部分の全部又は一部とチャンバとの間の許容温度差が、例えば、摂氏50度などに指定され得る。図示の例示的な実施形態では、非接触インターリーブフィン状構造120、122(図2から図4図10図11を参照)を使用して、対向する表面積を最大化することができる。高放射率コーティングを利用して、表面積に関連する伝熱を最大化することもできる。適切なコーティングの例としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、又は任意の適切な高放射率コーティングが挙げられ得る。代替の態様において、任意の適切な表面又はコーティングが提供され得る。ガス又は不活性環境での移動する支持体の場合、熱は放射又は対流、あるいはその両方によって放散され得る。移動する支持体28に結合されたアクティブ構成要素があるため、電力及び通信は、上記の例で説明したように、電力結合システム62及び通信結合システム64を備えた移動支持体サブシステムに送られ得る。電力及び通信は、上記の例で説明したように、誘導結合、サービスループ、又はこれらの手法の組合せによって、移動支持体サブシステムに無線で送られ得る。
【0072】
支持体に結合されたアクティブ構成要素は、真空対応のポッティング又はエポキシでポッティングされるか、又は筐体28内で密閉するか、あるいはこれらの両方の組合せとなり得る。好適な移動支持体サーマルシンクサブシステムの例は、Hosek M.及びHofmeister C.(2012年9月14日出願、米国特許出願第13/618,117号、米国特許公開第2013/0071218号明細書、発明の名称「低変動ロボット(Low Variability Robot)」)に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。但し、ロボット筐体28が使用されるため、ポッティング又はエポキシは、使用量が減らされるか、使用されなくてもよい。
【0073】
代替例
【0074】
さらに図18を参照すると、代替の例示的な実施形態が示されている。この実施形態は、図2から図4に示されるものと同様であるが、フォームファクターが減らされている。リニアモータは密閉されており、シールドリニアベアリングと保護された光リンクが存在する。状況によっては、伝熱フィンが不要であり得る。さらに図18Aを参照すると、代替の別の例示的な実施形態が示されている。この実施形態は、図18に示されるものと同様であるが、この例では、筐体28は、伝熱フィンを含まない。この種の実施形態では、冷却用のフィンがない場合にチャンバ壁を通して冷却剤を流すなどの壁冷却が、筐体28の壁及び/又は真空チャンバの壁に提供され得る。但し、このような冷却システムはフィンと組み合わせて使用され得る。図18Aは、チャンバ15'の壁にある冷却管15aの例を示している。
【0075】
一部の実施形態では、ロボットの冷却は、真空チャンバ壁の冷却によって促進され得る。熱は、放射又は対流、あるいはその2つの組合せによって、ロボット駆動部から真空チャンバの壁に伝達され得る。ロボット駆動部から真空チャンバへの伝熱のメカニズムに関係なく、熱が伝達される量と速度は、チャンバ壁の冷却によって増加し得る。チャンバ壁の冷却は、いくつかの異なる方法、又はそれらの組合せによって実現され得る。例示的な一実施形態では、冷却は、真空チャンバ壁上に直接的又は間接的にベントの冷却経路を一体化することによって実現され得る。液体、気体、又は2つの組合せであり得る作動流体が真空チャンバ壁温度よりも低い初期入口温度を有するように、作動流体の連続的又は断続的な流れを使用して、真空壁温度の低減が実現され得る。これにより、ロボット駆動部の冷却が促進される。代替の実施形態では、熱電冷却タイルを使用して真空チャンバの表面が冷却され得、熱電タイルの高温側でより高い温度で熱が排除され、したがってより効果的な冷却が可能になる。
【0076】
図19をさらに参照すると、代替の例示的な実施形態が示されている。この例では、システムは2つのクラスターツール150a、150bの間で使用される。チャンバ15は、ツール150a、150bに結合された両端にロードロック152を有する。ロボット筐体28及び取り付けられたロボット26は、ツールロボット154a、154b間で基板を搬送するために、矢印Bによって示されるように移動可能である。ロボットは、図1のように真空EFEMでも使用され得る。
【0077】
特徴
【0078】
本明細書に記載の特徴の1つは、基板搬送装置12に必要な全ての構成要素を運ぶ搬送チャンバ15内を直線的に移動し、搬送チャンバ15との唯一の物理的接触がレール32上となるカートとして機能するロボット筐体28の能力である。但し、磁気浮上システムが使用される場合、そのレール32との接触すらなくてもよい。
【0079】
本明細書に記載の別の特徴は、ロボットアームアセンブリ36及びロボット駆動シャフトの上部を除く、基板搬送装置12の実質的に全ての構成要素が、領域29内において、ロボット筐体28内で隔離され得ることである。領域29は、領域17が真空であっても、真空以外の雰囲気を有し得る。これにより、ロボット26は、真空対応ロボットでなく(真空非対応ロボット)てもよい。真空非対応ロボットの場合、その設計と製造においてガス放出が重要な要素とならない。したがって、真空非対応ロボットは低又はゼロガス放出設計を提供する必要がなく、真空対応ロボットよりも安価である。ロボット筐体28はまた、部材108がロボット筐体28の完全に内側に配置され得るように、光通信のための窓を有し得る。ロボット筐体28の一部が、2つの電力結合78、80が誘導により適切に機能するための磁気により透明なセクションを有することで、電力結合80も、ロボット筐体28の完全に内側に配置され得る。搬送チャンバ15は、レール32上のロボット筐体28の直線位置を検出するために、図10に示されるようにリニアエンコーダ156を備えていてもよい。ロボット筐体28内及び/又はロボット筐体28上の構成要素との全ての通信は、通信電線又は光ワイヤが領域17を横切る必要がないように、光又は無線で、又は電力結合を介して行われ得る。
【0080】
本明細書に記載の特徴により、ロボット駆動部34は、密閉されたロボット筐体28によって密封され得る。したがって、搬送チャンバ15は、基板搬送装置12がそれに沿って移動するためのレール32のみを必要とし、搬送チャンバ15による、ロボット筐体28又は基板搬送装置12に対するその他の直接的な物理的接触は生じない。非磁気浮上式の実施形態でも、レール32を除く他の全ての箇所で、搬送チャンバ15と基板搬送装置12との間でギャップ又は間隔が常に設けられ得る。このような非接触により、基板搬送装置12による領域17の汚染が低減される。
【0081】
モジュール式プラットフォーム
【0082】
本明細書に記載されるような特徴は、モジュール式の横方向に動く真空環境ロボットを有する材料取扱いプラットフォームを提供するのに使用され得る。モジュール式システムは、スケーラビリティを可能にし、過剰に大きな構成要素の製造及び搬送を不要にし得る。モジュール式特徴は、上述の特徴のうちの1つ以上と共に、又は全く異なるシステムで使用され得る。
【0083】
材料取扱いロボットプラットフォーム200の例示的な実施形態は、図20A図20Dに図式的に示す、本明細書に記載されるような特徴を含む。これら図に示すように、プラットフォーム200は、ロボットアーム36及びコントローラ50を有するロボット駆動部202と、1つ以上のベースプレートアセンブリ(モジュール)204とからなり得る。一例として、図20Aから図20Cには、3つのベースプレートアセンブリ204が示されている。しかし、3つより多い又は少ないベースプレートアセンブリ204が設けられ得る。コントローラ50は、少なくとも1つのプロセッサ52と、コンピュータプログラムコード56を含む少なくとも1つのメモリ54を備える。コントローラ50は、装置200の各種デバイス及びロボットの動作を制御するように構成される。ロボット駆動部202は、リニア駆動システム30及びロボット駆動部34を含む、上述の特徴を含み得る。但し、別の種類のドライブが代替的に使用され得る。また、任意の好適なロボットアームアセンブリが設けられ得る。
【0084】
ベースプレートアセンブリ204は同一であり得、あるいは異なる特徴を有し得る。各ベースプレートアセンブリ204は、ベースプレート206と、各ベースプレートアセンブリ204に沿ったロボット駆動部202の横方向の運動を促進し得る、各種モジュール208とを含み得る。例えば、これらモジュール208は、レール(例えば、機械的リニアベアリング又は磁気ベアリング用など)、送電構成(例えば、サービスループ、アーム、非接触電力結合モジュールなど)、通信構成(例えば、サービスループ、アーム、無線高周波モジュール、光学通信モジュール、非接触電力結合を介した通信など)、リニア電気モータ(例えば、磁石軌道、固定子セグメントなど)、及び直線位置エンコーダ(例えば、光、磁気、誘導、又は容量性位置エンコーダ読取りヘッド用のスケールなど)を含み得る。モジュールは、個別のベースプレートアセンブリ204上に全体として含まれ得る。これに代えて、モジュールが、隣接する2つ以上のベースプレートに跨るように、設置され得る。
【0085】
搬送チャンバ15は、レール32上のロボット筐体28の直線位置を検出するために、図10に示すようにリニアエンコーダ156が設けられ得る。直線位置エンコーダは、1つの連続する位置軌道、又は複数のインライン位置軌道を有し得、複数の読取りヘッドを使用し得る。通信電気的ワイヤ又は光ワイヤが領域17を横切る必要がないように、ロボット筐体28内及び/又は上の構成要素とのあらゆる通信は、光又は無線、あるいは電力結合を介して行われ得る。例えばセンサ(複数可)は、光、磁気、誘導、又は容量性位置エンコーダなどの位置エンコーダ、レーザ干渉計、又はチャンバ15に対するなど、所望の横運動方向に沿った、ロボット駆動部の位置を測定可能なその他任意の好適なデバイスを含み得る。これらの位置センサからの測定値を利用して、リニアアクチュエータにより生成された力を使用して、ロボットの所望の横運動方向に沿ったロボット駆動部の位置を制御し得る。真空チャンバのモジュール式設計(即ち、複数の部位からなる真空チャンバ)に対応するため、リニア作動システムのための追加のエンコーダ読取りヘッド及び/又は磁気支持システムのための追加の位置センサを活用して、真空チャンバの個別の部位間のスムーズな移行を可能にしてもよい。具体的には、機械的リニアベアリングの場合、固定レールが、ベースプレート206外に少し延在し得る。これはリニア軌道の矩形配置の場合にスムーズな移行を可能とするものである。この特徴は、三角形などその他配置では不要である。
【0086】
ベースプレートアセンブリ204は、互いに隣接して配置できるように構成され得る。この配置は、ロボット駆動部202を、矢印Bで示すように、あるベースプレートアセンブリ204から別のベースプレートアセンブリ204に横移動可能とするように構成される。この目的のため、例えば図20Dに示すように、各ベースプレートアセンブリ204は、整列用の特徴210を有することを特徴とし得る。これは、2つの隣接するベースプレートアセンブリ204を、ジョイント211で垂直及び横方向に整列可能とし、2つの隣接するベースプレートアセンブリ204間でのロボット駆動部202のスムーズな移行を実現するものである。一例として、整列用特徴210は、好適な形状の正確な合わせ面、又はピンと円筒形及び/又は楕円孔の系により形成され得る。
【0087】
ベースプレートアセンブリ204は、真空チャンバ内に設置されると、ジョイント211における封止ジョイントを促進し得る、封止機構212をさらに含み得る。一例として、封止機構212は、研磨封止面、コーティング封止面、封止要素用の溝、及び/又はOリングなどの封止要素を含み得る。
【0088】
ベースプレートアセンブリ204はさらに、例えば孔、ネジ付きスタッド、ネジ付き固定具、又はクランプなどの、ベースプレートアセンブリ204と真空チャンバとの間の機械的接続機構214をさらに含み得る。機械的接続機構214及びベースプレート206そのものは、ロボット駆動部202の横方向の運動を促進し得る各種モジュール204が、隣接するベースプレートアセンブリ204上の対応するモジュールと直接整列可能となるように構成され得る。
【0089】
さらに図20Eを参照すると、ベースプレート206は、レール32が一体的に形成された金属を含み得る。これに代えて、レールは別個に形成され、その後、ベースプレート206の上側207に接続され得る。この例では、モジュール208は、ベースプレート206の上側207に取り付けられる。モジュールは、例えば、ベースプレート206の長手方向長さに沿って整列した複数の磁気駆動部72及び複数の電力結合78を含み得る。図20Fに示すように、ベースプレート206は、上側207と底側213との間で貫通する開口209、211を含み得る。モジュール72、78からの電気的ワイヤ215、217は、開口209、211を通じて、コントローラ50又はその他電源/コントローラに到達し得る。開口209、211を封止するため、開口209、211に封止部219、221が設けられ得る。
【0090】
図21Aから図21Cに示すように、真空チャンバ220内に、複数のベースプレートアセンブリ204が一体化され得る。図21Aから図21Cの例では、3つのベースプレートアセンブリ204が使用される。図示のように、構造強度を提供するため、真空チャンバ220は1つ以上の横方向リブ222を含み得る。チャンバはさらに、1つ以上の蓋224が嵌められ得る。本発明の特徴として、ベースプレートアセンブリ204の上述の設計は、ベースプレートアセンブリを、矢印Cで示すように、チャンバの上から設置可能とする。これにより、横方向リブ222による干渉なく、各ベースプレートアセンブリが別のベースプレートアセンブリに直接対向するようになる。したがって、矢印Bで示すように、真空チャンバ220の長さ全体に沿った、ロボット駆動部202の干渉のない横方向の運動を促進する。
【0091】
この実施形態では、ベースプレート206は、対向する側面及び両端における底側に、レッジ223を有する(例えば、図20F及び図20A参照)。図21Aに最もよく示すように、真空チャンバのフレームは、その底側を通る複数の開口を有する。ベースプレート206は、開口を閉鎖するように、それらの開口に配置され、真空チャンバの底壁の少なくとも一部を形成する。レッジ223は、封止部225(図20F参照)がジョイントで封止を形成した状態で、真空チャンバフレームの底部上に載置され得る。
【0092】
過剰に大きな構成要素の作成及び搬送をさらに避けるために、図22Aから図22Cに示すように、真空チャンバは部位240に分割され得る。図22Aから図22Cおける例では、3つの部位240が示されている。チャンバの部位には、1つ以上の蓋224が嵌められ得る。各部位240は、図21Aから図21Cに関して上述したとおりに設置された1つ以上のベースプレートアセンブリ204を利用し得る。部位240は、例えば、図20Dの212などの、部位240のジョイントにおいて、接続及び封止機構242を含み得る。封止機構はさらに、場合によってはチャンバの各端など、別の領域において使用され得る。これにより、ある部位240が、次の部位240に対して、それらの間が内側開口領域全体の周囲で封止された状態で取り付けられ得る。この例では、図22Bにおける形状に示されるように、同領域は正方形又は矩形のものである。一例として、固定具又はクランプを有するフランジが機械的接続用に利用され得る。研磨封止面、コーティング封止面、封止要素用の溝、及び/又はOリングなどの各種封止要素が、適切な封止を実現するのに使用され得る。これらは単にいくつかの例であり、限定的と解されるべきではない。
【0093】
リニア真空ロボットに対するX軸運動範囲が極めて広範に及ぶと、前述のリニアアクチュエータシステムの一部である位置センサに対する位置軌道を構築するのが困難となる。この限定を解消するため、2位置センサによる分割位置軌道による手法がここに開示される。図24を参照すると、ロボット駆動部がX方向に横断する際、両位置センサRH1、RH2は、センサRH1、RH2の一方、又は他方が、2つの位置軌道E1、E2の端間の移行を目標とする場合を除くあらゆる場合に、間隔長Fだけずらされた有効な位置データを生成する。なお、隙間又は移行N。開示のソリューションは、一方のセンサデータが無効の期間を、別のセンサに切り替えることで解消する。センサRH1、RH2は、ガイド/軌道E1、E2の長さについて互いに物理的にずれているため、センサRH1、RH2のうちの少なくとも1つは、有効な位置を報告する。軌道E1、E2間の移行Nの位置は設計値であるため、事前にわかっており、コントローラ2406は、移行Nの既知の位置に基づいて、センサRH1、RH2間の切り替えについての判断を下す。他の実施形態では、有効なセンサの切り替え時に、漸次的又はスムーズなデータ移行を実現するために、センサRH1、RH2からのデータを使用、統合、又は組み合わせるのに、アルゴリズムが実施され得る。両センサからのデータが有効な期間においては、両方からのデータは、精度、解像度、信頼性、又はノイズ除去を向上するように、様々な方法で組み合わされ、又は統合され得る。
【0094】
なお、磁気浮上で支持されたロボットに対するX軸運動範囲が極めて広範に及ぶと、隙間センサが対象とする、スムーズで連続する表面を構築することが困難となる。図31を参照すると、ターゲットT1、T2を目標とする2つの垂直センサP、Qが存在する。位置Lにおいて、ターゲットT1、T2の中断/移行が存在する。いずれかのセンサからの隙間測定も、センサが位置Lを移動中でない限り有効である。コントローラ2406は、隙間センサがLを通じて移行している際に、センサRH1、RH2からのX軸運動位置に基づいて判断を下す。P又はQからの隙間データを使用するように、上述のアルゴリズムがコントローラ2406上で実施される。
【0095】
例示的な実施形態には装置が設けられ、当該装置は、第1のベースプレートと、前記第1のベースプレートの上側にある複数のレール又は搬送ガイドと、を備える。前記第1のベースプレートは、少なくとも1つのリニア駆動構成要素及び/又は少なくとも1つの電力結合構成要素が、前記第1のベースプレートの前記上側に接続されるように構成される。前記第1のベースプレートは、真空チャンバ内に配置されるように構成される。前記第1のベースプレートの端は、当該端を、第2のベースプレートの端に整列させるように構成された少なくとも1つの整列機構を含む。前記第1のベースプレートは、前記第2のベースプレートと組み合わされて、前記複数のレール又は搬送ガイドに沿って、前記真空チャンバ内でロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するように構成される。
【0096】
前記少なくとも1つの整列機構は、前記複数のレール又は搬送ガイドを、前記第2のベースプレートのレール又は搬送ガイドに整列させるように構成されてもよい。前記少なくとも1つの整列機構は、前記第1のベースプレートの前記端から延在する少なくとも1つの突起と、前記第1のベースプレートの前記端内へと延在する少なくとも1つの窪みと、を含んでもよい。前記第1のベースプレートの前記端は、前記第1のベースプレートの前記端から突出する少なくとも1つの機械的接続機構を含み、前記少なくとも1つの機械的接続機構は、少なくとも1つの固定具により、前記第2のベースプレートに機械的に取り付けられるように構成されてもよい。前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバの底側で、前記真空チャンバに直接機械的に取り付けられるように構成されてもよい。前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバの底壁の少なくとも一部を形成するように構成されてもよい。前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバの底を通る開口を閉じてもよい。前記第1のベースプレートは、その2つの対向する側面上に第1のレッジを含んでもよく、前記第1のレッジは、前記真空チャンバの対向する側面上で、前記真空チャンバにより形成された棚の上に載置されるように構成されてもよい。前記第1のベースプレートは、その両端に第2のレッジを備え、前記第2のレッジは、前記真空チャンバを通じて横方向に延在して、前記真空チャンバにより形成された棚の上に載置されるように構成されてもよい。前記第1のベースプレートは、これを貫通する複数の開口を有し、前記開口には電気的ワイヤが前記第1のベースプレートを通じて、前記第1のベースプレートの底側から、前記第1のベースプレートの前記上側まで延在するように構成され、前記装置は、前記ワイヤで前記開口を封止するように構成された封止部をさらに備えてもよい。前記装置は、前記真空チャンバをさらに備えてもよく、前記真空チャンバは、前記第1のベースプレートが接続される、細長形状フレームを形成するように、端間構成で互いに取り付けられるように構成された複数のメイン部を含み、前記メイン部は、対向する側面壁と、底壁部とを有し、少なくとも1つの蓋部が、前記対向する側面壁の上側に取外し可能に接続されるように構成されてもよい。前記装置は、前記第1のベースプレートの前記上側に接続される前記少なくとも1つのリニア駆動構成要素をさらに備えてもよく、前記少なくとも1つのリニア駆動構成要素は、前記ロボット駆動部を、前記複数のレール又は搬送ガイドに沿って移動させるための磁界を提供するように構成されてもよい。前記装置は、前記電力結合構成要素をさらに備えてもよく、前記電力結合構成要素は、前記ロボット駆動部の別の電力結合構成要素に電力を伝送するように構成され、前記電力伝送は誘導によってもよい。
【0097】
例示的方法が提供され得る。当該方法は、第1のベースプレートアセンブリを真空チャンバ内に接続することと、第2のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することと、を含む。前記第1のベースプレートアセンブリは、第1のベースプレートと、前記第1のベースプレートの上側にある第1の複数のレール又は搬送ガイドと、を含む。前記第2のベースプレートアセンブリは、第2のベースプレートを含む。前記第2のベースプレートの端は、前記第1のベースプレートの端に接続される。前記第1のベースプレートアセンブリは、前記第1のベースプレートの前記端を前記第2のベースプレートの前記端に整列させるように構成される少なくとも1つの整列機構を含む。前記第1のベースプレートは、前記第2のベースプレートと組み合わされて、前記第1の複数のレール又は搬送ガイドに沿って、前記真空チャンバ内でロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するように構成される。
【0098】
前記第2のベースプレートアセンブリは、前記第2のベースプレートの上側に第2の複数のレール又は搬送ガイドを含み、前記第2のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することは、前記少なくとも1つの整列機構に前記第2の複数のレール又は搬送ガイドを前記第1の複数のレール又は搬送ガイドに整列させることを含んでもよい。前記第1のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することは、前記第1のベースプレートによって前記真空チャンバの底壁の少なくとも一部を形成することを含んでもよい。前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバの底を通る開口を閉じてもよい。前記第1のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することは、前記第1のベースプレートがその2つの対向する側面上に第1のレッジを備えることを含み、前記第1のレッジは、前記真空チャンバの対向する側面上で、前記真空チャンバにより形成された棚の上に載置されてもよい。前記第1のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続することは、前記第1のベースプレートがその両端に第2のレッジを備えることを含み、前記第2のレッジは、前記真空チャンバを通じて横方向に延在して、前記真空チャンバにより形成された棚の上に載置されてもよい。
【0099】
例示的方法が提供され得る。当該方法は、第1のベースプレートを提供することと、前記第1のベースプレートの上側に複数のレール又は搬送ガイドを提供することと、前記第1のベースプレートの端に、当該端を第2のベースプレートの端に整列させるように構成された少なくとも1つの整列機構を設けることと、前記第1のベースプレートの前記上側に、ロボット駆動部の別の電力結合構成要素に電力を伝送するように構成され、前記電力伝送は誘導による、電力結合構成要素と、前記ロボット駆動部を前記複数のレール又は搬送ガイドに沿って動かすための磁界を提供するように構成されたリニアモータ構成要素と、のうちの少なくとも1つを接続することと、を含む。前記第1の複数のレール又は搬送ガイドに沿って、真空チャンバ内で前記ロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するべく、前記第1のベースプレートは、前記真空チャンバ内で前記第2のベースプレートと接続されるように構成される。
【0100】
例示的な実施形態が、装置に設けられ得る。当該装置は、第1のベースプレートアセンブリを真空チャンバ内に接続する手段と、第2のベースプレートアセンブリを前記真空チャンバ内に接続する手段と、を備える。前記第1のベースプレートアセンブリは、第1のベースプレートと、前記第1のベースプレートの上側にある複数のレール又は搬送ガイドと、を含む。前記第2のベースプレートアセンブリは、第2のベースプレートを含む。前記第2のベースプレートの端は、前記第1のベースプレートの端に接続される。前記第1のベースプレートアセンブリは、前記第1のベースプレートの前記端を前記第2のベースプレートの前記端に整列させるように構成される少なくとも1つの整列機構を含む。前記第1のベースプレートは、前記第2のベースプレートと組み合わされて、前記第1の複数のレール又は搬送ガイドに沿って、前記真空チャンバ内でロボット駆動部が移動するために、前記真空チャンバ内に構造的プラットフォームを提供するように構成される。
【0101】
過剰に大きな構成要素の作成及び搬送を抑制するための追加の手段は、図20及び図21のベースプレート204を不要とするためのものである。図23Aから図23Cは、ベースプレートがチャンバ241の一体的部分である実施形態の例を示す。チャンバは、単一部材、又は図23Aに示すように分割部材であり得る。レール又は搬送ガイド(例えば、機械的リニアベアリング又は磁気ベアリング用)、送電構成(例えば、サービスループ、アーム、非接触電力結合モジュールなど)、通信構成(例えば、サービスループ、アーム、無線高周波モジュール、光学通信モジュール、非接触電力結合を介した通信など)、リニア電気モータ(例えば、磁気軌道、固定子セグメントなど)及び直線位置エンコーダ(例えば光、磁気、誘導又は容量性位置エンコーダ読取りヘッドなどのためのスケールなど)などの、ロボット駆動部202の横方向の運動を促進するのに必要な全ての特徴及び構成要素は、直接チャンバ241の床(又は壁)上に設置され得る。チャンバの部位241は、部位241のジョイントに、接続及び封止機構242を有し得る。封止機構は、チャンバの各端などの、その他領域でも使用され得ることが考えられる。これにより、ある部位241が、次の部位241に対して、それらの間が内側開口領域全体の周囲で封止された状態で取り付けられ得る。この例では、図23Bにおける形状に示されるように、同領域は正方形又は矩形のものである。一例として、固定具又はクランプを有するフランジが機械的接続用に利用され得る。研磨封止面、コーティング封止面、封止要素用の溝、及び/又はOリングなどの各種封止要素が、適切な封止を実現するのに使用され得る。これらは単にいくつかの例であり、限定的と解されるべきではない。
【0102】
リニア真空ロボット制御システムアーキテクチャ
【0103】
リニアロボット制御システムの例示的な実施形態のブロック図を図25に示す。
【0104】
マスタコントローラは、ユーザインタフェース、ホストコントローラとの通信(例えば、シリアル通信又はイーサネット通信の活用)、構成データ管理、高次運動計画(即ち、ロボットの動きのシーケンス)、軌跡の生成(各運動軸についての各動きの運動プロファイルの計算)、全ての運動軸についての位置制御、及び適応型配置システム(Adaptive Placement System:APS)といった機能を実施し得る。適応型配置システムの一例は米国特許第10,058,996号に記載されており、その全体が参照により本書に組み込まれている。
【0105】
マスタコントローラは、ホストコントローラから、構成、リクエスト、及びアクションコマンド(例えば、持ち上げ(pick)又は配置(place)動作を実施するためのコマンド)を含む各種コマンドを受信してもよく、ホストコントローラに対してコマンドの完了及びその他の情報の報告を返してもよい。
【0106】
マスタコントローラは、高速ネットワークを介して、全ての運動軸の位置(周期的にモータアンプから)、デジタル及びアナログ入力のステータス(I/Oモジュールから、適用可能な場合にはモータアンプから)、デジタル入力変更のタイミング(I/Oモジュールから、適用可能な場合にはモータアンプから)を受信してもよい。マスタコントローラは、高速ネットワークを介して、各運動軸についてのコマンドされた電流(周期的にモータアンプへと)及びデジタル及びアナログ出力(I/Oモジュールへと、適用可能な場合にはモータアンプへと)を設定するための情報を送信してもよい。レールベースのリニアシステムであれ磁気浮上リニアシステムであれ、制御システムは、光学通信リンク又はその他の無線通信リンクの使用を伴ってもよい。例えば、図25に示すように、システムは、真空チャンバ壁及びロボット駆動部壁における各ビューポートを有する2つの光学通信モジュールを備えてもよい。したがって、光学通信リンクが、外部コントローラとロボット駆動部(上述のように閉ループ制御を含み得る)との間に提供されてもよい。
【0107】
I/Oモジュールは、デジタル及びアナログ入力(APSセンサからの入力を含み得る)を読み取ってもよく、デジタル及びアナログ出力を設定してもよい。I/Oモジュールは、高速ネットワークを介して、デジタル及びアナログ出力(マスタコントローラから)を設定する情報を読み取ってもよく、高速ネットワークを介して、デジタル及びアナログ入力のステータス(マスタコントローラへと)及びデジタル入力変更のタイミング(さらにマスタコントローラへと)を送信してもよい。
【0108】
各モータアンプは、モータ整流アルゴリズム(複数可)の実行、電流制御ループの実行、デジタル及びアナログ入力の読取り、デジタル及びアナログ出力の設定といった機能を実施し得る。各モータアンプは、位置エンコーダ(複数可)から測定された位置(複数可)を周期的に読み取ってもよく、モータ(複数可)の制御についての出力電圧を設定してもよい。各モータアンプは、マスタコントローラから、高速ネットワークを介して、(周期的に)支持された運動軸(複数可)についてのコマンドされた電流(複数可)及びデジタル及びアナログ出力を設定するための情報を受信してもよい。各モータアンプは、高速ネットワークを介して、マスタコントローラへと、(周期的に)支持された運動軸(複数可)の測定された位置、デジタル及びアナログ入力のステータス、及び適用可能な場合にはデジタル入力変更のタイミングを送信してもよい。
【0109】
高速ネットワーク(例えば、EtherCAT)は、マスタコントローラとI/Oモジュール、さらにモータアンプとの間の通信を促進してもよい。アウトバウンドトラフィック(即ち、マスタコントローラからI/Oモジュール及びモータアンプへのトラフィック)は、各運動軸についてコマンドされた電流(マスタコントローラからモータアンプへと周期的に送信)及びデジタル及びアナログ出力を設定するための情報(マスタコントローラからI/Oモジュールへと、及び適用可能な場合にはモータアンプへと送信)を含んでもよい。インバウンドトラフィック(即ち、I/Oモジュール及びモータアンプからマスタコントローラへのトラフィック)は、測定された位置(モータアンプから)、デジタル及びアナログ入力のステータス(I/Oモジュールから、及び適用可能な場合にはモータアンプから)、及びデジタル入力変更のタイミング(I/Oモジュールから、及び適用可能な場合にはモータアンプから)を含んでもよい。
【0110】
APS(適応型配置システム)の機能性が必要な場合、APSセンサ(複数可)は、直接、又はI/O接続ボードを介して、I/Oモジュールの1つ以上の入力にルーティングされてもよい。任意のI/O接続ボードの目的は、I/Oモジュールにルーティングされた入力の数を減らすことである。
【0111】
リニアロボット制御システムの別の例示的な実施形態のブロック図を図26に示す。この例示的な実施形態では、マスタコントローラは、外部コントローラの一部とは対照的に、ロボット駆動部内に配置されてもよい。
【0112】
図26の例示的な実施形態において、マスタコントローラは、先述の実施形態と実質的に同様に、高速ネットワークを介してモータアンプと通信してもよい。しかし、通信の別の手段が、マスタコントローラとI/Oモジュールとの間の通信のために使用されてもよい。一例として、個別の通信ネットワーク(例えば、イーサネット)が使用されてもよい。図26に図式的に示すように、同じ通信ネットワークがさらにホストコントローラとの通信に活用されてもよく、この場合、ネットワークルータは便宜上、外部コントローラボードに組み込まれていてもよい。これに代えて、個別の通信手段が、ホストコントローラとマスタコントローラとの間の通信に、さらにマスタコントローラとI/Oモジュールとの間の通信に使用されてもよい。これらの2つの通信チャネルは、同一の物理的媒体(例えば、イーサネットを介したシリアル通信)を介して実現してもよく、又は異なる物理的媒体を使用してもよい。
【0113】
マスタコントローラとI/Oモジュールとの間の通信は、2つのデバイスで稼働しているクロックの同期を可能にしてもよく、又はAPSの計算目的(例えば、2つのクロック間のオフセットが周期的に特定され、デジタル入力変更が発生する際に適用され得る)のために、I/Oモジュール上のデジタル入力変更のタイミングを適切に決定するための別の機構を特徴付けてもよい。
【0114】
さらに別の例示的な実施形態では、双方向光ビームを介した高速通信は、電力結合を通じてルーティングされてもよい。電力結合は、送電について同じセットのコイルを、又はデータ送信のために追加のセットのコイルを使用してもよい。図25と同等の例示的な実施形態を図27に図式的に示し、図26と同等の例示的な実施形態を図28に図式的に示す。
【0115】
磁気支持システム(磁気浮上)の制御を伴うリニアロボット制御システムの追加の例示的な実施形態のブロック図を図29図30に示す。
【0116】
磁気浮上コントローラは、ロボット駆動部の位置制御(例えば、ロボット駆動部の横方向位置、垂直位置、ピッチ角、ロール角、及びヨー角に関連付けられた5自由度の制御)を実施し、磁気支持システムの各アクチュエータについて電流制御ループを動作させてもよい。このプロセスにおいて、磁気浮上コントローラは、磁気支持システムの位置センサ(例えば、2つの水平センサ及び3つの垂直センサ)から測定された位置を周期的に読み取り、磁気支持システムの力アクチュエータ(例えば、2つの水平アクチュエータ対及び3つの垂直アクチュエータ対)についての出力電圧を設定してもよい。磁気浮上コントローラは、高速ネットワークを介して、各種コマンドをマスタコントローラから受信してもよく、これらのコマンドには、リフトオフのためのコマンド、所与の位置(ロボット駆動部と磁気支持システムのガイドとの間に隙間として便宜上表され得る)を維持するためのコマンド、ロボット駆動部を着地させるためのコマンドを含む。これに代えて、磁気浮上コントローラは、マスタコントローラから、コマンドされた位置のストリームを(例えば、周期的に送信されたデータフレームの形態で)受信してもよい。
【0117】
別の代替例としては、マスタ制御により、磁気支持システムを介したロボット駆動部の位置制御を実行してもよい。このプロセスにおいて、マスタコントローラは、磁気浮上コントローラから、高速ネットワークを介して、磁気支持システムのセンサから測定された位置を周期的に受信してもよく、磁気浮上コントローラへと、高速ネットワークを介して、磁気支持システムの各力アクチュエータについてのコマンドされた電流を周期的に送信してもよい。この配置において、磁気浮上コントローラはなおも、磁気支持システムの各アクチュエータについての電流制御ループを動作させてもよい。
【0118】
真空チャンバのモジュール式設計(即ち、複数の部位からなる真空チャンバ)に対応するために、リニア作動システムのための追加のエンコーダ読取りヘッド及び/又は磁気支持システムのための追加の位置センサを活用して、真空チャンバの個別の部位間のスムーズな移行を可能にしてもよい。これは、図式的に図29及び図30に示されている。
【0119】
上述の実施形態の全ては、簡潔にするために図面では省略された追加の特徴を含んでもよい。例えば、外部コントローラは、教示ペンダント、eストップ、インターロック、安全回路構成(固体構成要素及び電気機械接触器(複数可)を含む)、及びエネルギ貯蔵部(例えば、バッテリ及び/又はコンデンサ)のための支持部を備えてもよい。同様に、搭載されたコントローラは、安全回路構成(固体構成要素及び電気機械接触器(複数可)を含む)、逆起電力再生システム、及び蓄電部(例えば、バッテリ及び/又はコンデンサ)を特徴付けてもよい。
【0120】
図25図28に関して説明された上述の例示的な実施形態では3つの回転運動軸(T1、T2、及びT3)が示されているが、任意の数の回転軸が使用されてもよいし、回転軸が使用されなくてもよい。同様に、図25図28の上述の例示的な実施形態では1つのz軸が示されているが、任意の数のz軸が使用されてもよいし、z軸が使用されなくてもよい。
【0121】
以上の説明は単に例示のためであることが理解されよう。各種代替例や変形例が当業者によって考案され得る。例えば、各従属請求項に記載された特徴は、任意の好適な組合せ(複数可)で互いに組み合わされ得る。さらに、上述の異なる実施形態の特徴を選択的に組み合わせて、新たな実施形態とすることもできる。したがって、上記説明は、添付の請求項の範囲に当たるそのような代替例、変形例、及び変動の全てを網羅することを意図したものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図10A
図11
図12
図13
図14
図14A
図15
図16
図17
図18
図18A
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図20F
図21A
図21B
図21C
図22A
図22B
図22C
図23A
図23B
図23C
図24
図25A
図25B
図25C
図26A
図26B
図26C
図27A
図27B
図27C
図28A
図28B
図28C
図29A
図29B
図29C
図30A
図30B
図30C