(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 36/14 20090101AFI20241023BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20241023BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20241023BHJP
【FI】
H04W36/14
H04W88/14
H04W88/06
(21)【出願番号】P 2022513607
(86)(22)【出願日】2020-09-02
(86)【国際出願番号】 CN2020113082
(87)【国際公開番号】W WO2021043177
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】201910822412.6
(32)【優先日】2019-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,シーロン
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109688610(CN,A)
【文献】欧州特許出願公開第03393169(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法であって、
被呼側が鳴動する前に、
ATCF(Access Transfer Control Function)が被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信するステップと、
前記ATCFが前記ハンドオーバ要求メッセージをキャッシングするステップと、
前記ATCFが前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、
前記ATCFが前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行するステップと、
を含
み、
前記ATCFが前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、前記ATCFが前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行する前記ステップは、
前記ATCFが前記被呼側の鳴動応答状態を受信した場合、前記ATCFがキャッシングされた前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、鳴動状態ハンドオーバ方式でハンドオーバ要求操作を実行することと、
前記ATCFが前記被呼側の通話成功応答状態を受信した場合、前記ATCFがキャッシングされた前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、定常状態ハンドオーバ方式でハンドオーバ要求操作を実行することと、を含む、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法。
【請求項2】
請求項1に記載の鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法において、
被呼側が鳴動する前に、
前記ATCFが被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信する前記ステップは、
前記被呼側が鳴動する前に、
前記ATCFが基地局から制御ノード及びエンハンスメント移動交換センターで順次処理された前記ハンドオーバ要求メッセージを受信することを含む、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法。
【請求項3】
請求項1に記載の鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法において、
前記ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から
設定された時間閾値内において
前記ATCFが前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、
前記ATCFが予め設定された方式で前記ハンドオーバ要求操作を実行するステップをさらに含む、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法。
【請求項4】
請求項3に記載の鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法において、
前記ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻か
ら前記
設定された時間閾値内において
前記ATCFが前記被呼側の予め設定された応答状態を受信しなかった場合、
前記ATCFがハンドオーバ要求操作を直接実行するステップをさらに含む、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法。
【請求項5】
ATCF(Access Transfer Control Function)に搭載されている、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置であって、
被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信するために用いられる受信モジュールと、
前記ハンドオーバ要求メッセージをキャッシングするように構成される格納モジュールと、
前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行するように構成される実行モジュールと、
を含
み、
前記実行モジュールは、前記被呼側の鳴動応答状態を受信した場合、キャッシングされた前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、鳴動状態ハンドオーバ方式でハンドオーバ要求操作を実行し、前記被呼側の通話成功応答状態を受信した場合、キャッシングされた前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、定常状態ハンドオーバ方式でハンドオーバ要求操作を実行するように構成される、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置。
【請求項6】
請求項
5に記載の鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置において、
前記受信モジュールは具体的に、前記被呼側が鳴動する前に、基地局から制御ノード及びエンハンスメント移動交換センターで順次処理された前記ハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成される、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置。
【請求項7】
請求項
5に記載の鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置において、
時間閾値を設定し、前記ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から起算した前記時間閾値内において前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、前記実行モジュールによって予め設定された方式で前記ハンドオーバ要求操作を実行するように構成される時間制御モジュールをさらに含む、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置。
【請求項8】
ATCF(Access Transfer Control Function)に搭載されている電子デバイスであって、メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されかつ前記プロセッサで実行される少なくとも1つのアプリケーション・プログラムと、を含
み、
前記アプリケーション・プログラムは、請求項1乃至
4の何れか1項に記載の鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法を実行するように構成される、電子デバイス。
【請求項9】
コンピュータ・プログラムが格納された読み取り可能な記憶媒体であって、
該プログラムがプロセッサで実行される際に、請求項1乃至
4の何れか1項に記載の鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法が実施されることとなる、読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、通信技術分野に関し、特に鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性(Single Radio Voice Call Continuity、SRVCCと略称)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)が提案した、IPマルチメディア・サブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMSと略称)音声サービス(VoLTE)継続性に基づくスキームであり、それが解決しようとする主な課題は、シングルRFユーザ機器(User Equipment、UEと略称)が長期進化(Long Time Evolution、LTEと略称)ネットワークパケット交換(Packet Switch、PSと略称)ドメインと第2世代移動通信体(2G)/第3世代移動通信体(3G)回線交換(Circuit Switch、CSと略称)ドメインネットワークとの間を移動している際に、デュアルモード・シングルスタンバイUEがIMS制御によるVoLTE音声とCSドメイン音声との間で円滑にハンドオーバされることをどのように確保するか、ということである。
【0003】
エンハンスメントされたシングルスタンバイ無線音声呼継続性(Enhanced SRVCC、eSRVCCと略称)は、SRVCCを基に、ATCF(Access Transfer Control Function)ネットワーク要素及びATGW(Access Transfer Gateway)ネットワーク要素が増設され、ATCFネットワーク要素はSCC ASの前置ネットワーク要素としてSCC ASの代わりにシグナリングアンカーポイントとなり、ATGWネットワーク要素はメディアアンカーポイントとなる。SRVCCに比べ、eSRVCCは、音声呼継続性を確保しつつ、ハンドオーバ待ち時間をできるだけ小さくし、ハンドオーバの成功率を向上させることができる。
【0004】
現在、3GPPの仕様では、被呼ユーザが鳴動する前のシングルスタンバイ無線音声呼継続性(bSRVCC)ハンドオーバ処理プロセスが明確かつ完全に定義されていないので、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が低い。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施例は、関連技術の仕様では被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバ処理プロセスが明確かつ完全に定義されていないことにより被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が低いという課題を解決しようとするものであり、鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法及び装置を提案する。
【0006】
本発明の実施例による鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法は、
被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信するステップと、
前記ハンドオーバ要求メッセージをキャッシングするステップと、
前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行するステップと、を含む。
【0007】
本発明の実施例で提案される鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法によれば、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC/eSRVCCハンドオーバに変換され、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が向上し、さらにLTEネットワークを用いたVoLTE SRVCCハンドオーバの総成功率が向上し、LTEネットワークを用いたVoLTEユーザの通話体験が最適化されることとなる。
【0008】
本発明の一部の実施例では、被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信する前記ステップは、
前記被呼側が鳴動する前に、基地局から制御ノード及びエンハンスメント移動交換センターで順次処理された前記ハンドオーバ要求メッセージを受信することを含む。
【0009】
本発明の一部の実施例では、前記方法は、
時間閾値を設定し、前記ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から起算した前記時間閾値内において前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、予め設定された方式で前記ハンドオーバ要求操作を実行するステップをさらに含む。
【0010】
本発明の一部の実施例では、前記方法は、
前記ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から起算した前記時間閾値内において前記被呼側の予め設定された応答状態を受信しなかった場合、ハンドオーバ要求操作を直接実行するステップをさらに含む。
【0011】
本発明の一部の実施例では、前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行する前記ステップは、
前記被呼側の鳴動応答状態を受信した場合、キャッシングされた前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、鳴動状態ハンドオーバ方式でハンドオーバ要求操作を実行することと、
前記被呼側の通話成功応答状態を受信した場合、キャッシングされた前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、定常状態ハンドオーバ方式でハンドオーバ要求操作を実行することと、を含む。
【0012】
本発明の実施例による鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置は、
被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成される受信モジュールと、
前記ハンドオーバ要求メッセージをキャッシングするように構成される格納モジュールと、
前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行するように構成される実行モジュールと、を含む。
【0013】
本発明の実施例で提案される鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置によれば、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC/eSRVCCハンドオーバに変換され、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が向上し、さらにLTEネットワークを用いたVoLTE SRVCCハンドオーバの総成功率が向上し、LTEネットワークを用いたVoLTEユーザの通話体験が最適化されることとなる。
【0014】
本発明の一部の実施例では、前記受信モジュールは具体的に、前記被呼側が鳴動する前に、基地局から制御ノード及びエンハンスメント移動交換センターで順次処理された前記ハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成される。
【0015】
本発明の一部の実施例では、前記装置は、時間閾値を設定し、前記ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から起算した前記時間閾値内において前記被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、前記実行モジュールによって、予め設定された方式で前記ハンドオーバ要求操作を実行するように構成される時間制御モジュールをさらに含む。
【0016】
本発明の実施例による電子デバイスは、メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されかつ前記プロセッサで実行される少なくとも1つのアプリケーション・プログラムと、を含む電子デバイスであって、前記アプリケーション・プログラムは、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法を実行するように構成される。
【0017】
本発明の実施例による電子デバイスでは、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法を実行することにより、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC/eSRVCCハンドオーバに変換され、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が向上し、さらにLTEネットワークを用いたVoLTE SRVCCハンドオーバの総成功率が向上し、LTEネットワークを用いたVoLTEユーザの通話体験が最適化されることとなる。
【0018】
本発明の実施例による読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータ・プログラムが格納された読み取り可能な記憶媒体であって、該プログラムがプロセッサで実行される際に、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法が実施されることとなる。
【0019】
本発明の実施例による読み取り可能な記憶媒体では、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法が格納されており、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法を実行することにより、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC/eSRVCCハンドオーバに変換され、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が向上し、さらにLTEネットワークを用いたVoLTE SRVCCハンドオーバの総成功率が向上し、LTEネットワークを用いたVoLTEユーザの通話体験が最適化されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施例による呼シグナリング順序で分けられたeSRVCC、aSRVCC、bSRVCCの概略図である。
【
図2】本発明の実施例による被呼ユーザのbSRVCCからaSRVCCに変換する処理プロセスの概略図である。
【
図3】本発明の実施例による被呼ユーザのbSRVCCからeSRVCCに変換する処理プロセスの概略図である。
【
図4】本発明の実施例による鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の予定目的に達成するために用いられる技術手段及び効果をより一層説明するために、以下では、本発明について図面と好適な実施例を合わせて詳しく説明する。
【0022】
図1に示すように、エンハンスメントされたシングルスタンバイ無線音声呼継続性(Enhanced SRVCC、eSRVCCと略称)は、呼シグナリング順序でeSRVCC、aSRVCC、bSRVCCに分けられている。
【0023】
さらに、eSRVCCは、呼が定常状態に入ったSRVCCハンドオーバとして理解できる。
【0024】
鳴動状態のシングルスタンバイ無線音声呼継続性(Alerting SRVCC、aSRVCCと略称)とは、発呼ユーザと被呼ユーザとの間で電話がまだ通じておらず、発呼ユーザが鳴動音を聞いた後の発呼ユーザのSRVCCハンドオーバ、又は被呼ユーザの鳴動が開始した後の被呼ユーザのSRVCCハンドオーバに関する強化型の技術を指す。
【0025】
鳴動前シングルスタンバイ無線音声呼継続性(bSRVCCと略称)とは、発呼ユーザが既に発呼したが、被呼ユーザがまだ鳴動していない段階では発呼ユーザ又は被呼ユーザにSRVCCハンドオーバが発生した強化型の技術を指す。
【0026】
無線リソース予約の観点から、このプロセスの所用時間が秒レベルである(一般的な場合では3~5秒であるが、ネットワーク状態が不良な場合では、所用時間が長くなる)ため、この段階ではユーザにSRVCCハンドオーバが発生する確率が高く、bSRVCCハンドオーバがサポートされれば、SRVCCハンドオーバの成功率が向上し、ユーザ体験が向上することができる。然し、現在、3GPPの仕様では、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバ処理プロセスが明確かつ完全に定義されていないので、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が低い。
【0027】
図4に示すように、本発明の実施例による鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法は、次のステップを含む。
【0028】
S101:被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信する。
S102:ハンドオーバ要求メッセージをキャッシングする。
S103:被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、予め設定された方式でハンドオーバ要求メッセージに基づくハンドオーバ要求操作を実行する。
【0029】
なお、ここで記載される予め設定された方式は、現在の3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC及びeSRVCCハンドオーバ方式として理解できる。言い換えれば、本願が解決しようとする主な課題は、被呼側が鳴動する前のシングルスタンバイ無線音声呼継続性(bSRVCC)にある。
【0030】
本発明の実施例で提案される鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法によれば、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC/eSRVCCハンドオーバに変換され、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が向上し、さらにLTEネットワークを用いたVoLTE SRVCCハンドオーバの総成功率が向上し、LTEネットワークを用いたVoLTEユーザの通話体験が最適化されることとなる。
【0031】
本発明の一部の実施例では、被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信するステップは、
被呼側が鳴動する前に、基地局から制御ノード及びエンハンスメント移動交換センターで順次処理されたハンドオーバ要求メッセージを受信することを含む。
【0032】
図2及び
図3に示すように、被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信するための方法は、次のステップを含む。
【0033】
ユーザ機器Aが通話要求(INVITE)を被呼側ユーザ機器Bに送信する。
ユーザ機器Bが該通話要求に基づいて183応答又は他の応答状態を返信する。
被呼側が鳴動する前に(即ち被呼側のSIP 180 Ringを受信する前に)、被呼側基地局(eNodeB)がハンドオーバ要求を被呼側シグナリング処理部制御ノード(MME)に送信する。
被呼側シグナリング処理部制御ノード(MME)が「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨の要求を被呼側エンハンスメント移動交換センター(eMSC)に送信する。
被呼側eMSCが「PSドメインをCSドメインへハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求を被呼側ATCFに送信する。以上のように、被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信する。
【0034】
本発明の一部の実施例では、かかる方法は、時間閾値を設定し、ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から起算した時間閾値内において被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行するステップをさらに含む。
【0035】
なお、ATCFネットワーク要素によって「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が受信され、SIPプロトコルスタックのトランザクションが完了した後、ハンドオーバが必要なユーザのPSドメインのINVITE要求に対して180 Ring又は200 OKを受信していないと判断する。受信していない場合、該ハンドオーバINVITE要求を処理せず、次の操作を行うこととなる。
【0036】
PSドメイン呼データエリアにおいて「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が既に受信されたことを示すマークを設定する。
該ハンドオーバ要求をキャッシングし、キャッシング・タイムアウト・タイマーを設定する(例えば2秒が挙げられ、この時間がローカルポリシーに従って設定できる)。
キャッシング・タイムアウト前にPSドメインのINVITE要求に対して180 Ringを受信したと、aSRVCCプロセスに進めて該ハンドオーバINVITE要求を処理する。キャッシング・タイムアウト前にPSドメインのINVITE要求に対して200 OKを受信したと、eSRVCCプロセスに進めて該ハンドオーバINVITE要求を処理する。
【0037】
本発明の一部の実施例では、かかる方法は、ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から起算した時間閾値内において被呼側の予め設定された応答状態を受信しなかった場合、ハンドオーバ要求操作を直接実行するステップをさらに含む。
【0038】
言い換えれば、キャッシング・タイムアウト前にPSドメインのINVITE要求に対して180 Ring又は200 OKを受信しなかったと、bSRVCCプロセスで該ハンドオーバINVITE要求を処理し、ハンドオーバ要求操作を実行する。
【0039】
本発明の一部の実施例では、被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行するステップは、
被呼側の鳴動応答状態を受信した場合、即ち
図2に示すように、被呼側の180 Ringを受信した場合、鳴動状態ハンドオーバ方式(aSRVCC)で、キャッシングされたハンドオーバ要求メッセージに基づくハンドオーバ要求操作を実行することと、
被呼側の通話成功応答状態を受信した場合、即ち
図3に示すように、被呼側の200 OKを受信した場合、定常状態ハンドオーバ方式(aSRVCC)で、キャッシングされたハンドオーバ要求メッセージに基づくハンドオーバ要求操作を実行することと、を含む。
【0040】
本発明の実施例による鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置は、受信モジュールと、格納モジュールと、実行モジュールと、を含む。
【0041】
具体的には、受信モジュールは、被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成される。
【0042】
格納モジュールは、ハンドオーバ要求メッセージをキャッシングするように構成される。
【0043】
実行モジュールは、被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、ハンドオーバ要求メッセージに基づいて、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行するように構成される。
【0044】
本発明の実施例で提案される鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための装置によれば、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC/eSRVCCハンドオーバに変換され、その結果、この場合におけるハンドオーバの成功率が向上することとなる。
【0045】
本発明の一部の実施例では、受信モジュールは具体的に、被呼側が鳴動する前に、基地局から制御ノード及びエンハンスメント移動交換センターで順次処理されたハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成される。
【0046】
図2及び
図3に示すように、被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信するための方法は、次のステップを含む。
【0047】
ユーザ機器Aが通話要求(INVITE)を被呼側ユーザ機器Bに送信する。
ユーザ機器Bが該通話要求に基づいて183応答又は他の応答状態を返信する。
被呼側が鳴動する前に(即ち被呼側のSIP 180 Ringを受信する前に)、被呼側基地局(eNodeB)がハンドオーバ要求を被呼側シグナリング処理部制御ノード(MME)に送信する。
被呼側シグナリング処理部制御ノード(MME)が「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨の要求を被呼側エンハンスメント移動交換センター(eMSC)に送信する。
被呼側eMSCが「PSドメインをCSドメインへハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求を被呼側ATCFに送信する。以上のように、被呼側が鳴動する前に、被呼側からのハンドオーバ要求メッセージを受信する。
【0048】
本発明の一部の実施例では、かかる装置は、時間閾値を設定し、ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から起算した時間閾値内において被呼側の予め設定された応答状態を受信した場合、実行モジュールによって、予め設定された方式でハンドオーバ要求操作を実行するように構成される時間制御モジュールをさらに含む。
【0049】
なお、ATCFネットワーク要素によって「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が受信され、SIPプロトコルスタックのトランザクションが完了した後、ハンドオーバが必要なユーザのPSドメインのINVITE要求に対して180 Ring又は200 OKを受信していないと判断する。受信していない場合、該ハンドオーバINVITE要求を処理せず、次の操作を行うこととなる。
【0050】
PSドメイン呼データエリアにおいて「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が既に受信されたことを示すマークを設定する。
【0051】
該ハンドオーバ要求をキャッシングし、キャッシング・タイムアウト・タイマーを設定する(例えば2秒が挙げられ、この時間がローカルポリシーに従って設定できる)。
【0052】
キャッシング・タイムアウト前にPSドメインのINVITE要求に対して180 Ringを受信したと、aSRVCCプロセスに進めて該ハンドオーバINVITE要求を処理する。キャッシング・タイムアウト前にPSドメインのINVITE要求に対して200 OKを受信したと、eSRVCCプロセスに進めて該ハンドオーバINVITE要求を処理する。
【0053】
本発明の一部の実施例では、ハンドオーバ要求メッセージがキャッシングされた時刻から起算した時間閾値内において被呼側の予め設定された応答状態を受信しなかった場合、実行モジュールによってハンドオーバ要求操作を直接実行する。
【0054】
言い換えれば、キャッシング・タイムアウト前にPSドメインのINVITE要求に対して180 Ring又は200 OKを受信しなかったと、bSRVCCプロセスで該ハンドオーバINVITE要求を処理し、ハンドオーバ要求操作を実行する。
本発明の一部の実施例では、実行モジュールは具体的に次のように構成される。
【0055】
被呼側の鳴動応答状態を受信した場合、即ち
図2に示すように、被呼側の180 Ringを受信した場合、鳴動状態ハンドオーバ方式(aSRVCC)で、キャッシングされたハンドオーバ要求メッセージに基づくハンドオーバ要求操作を実行する。
【0056】
被呼側の通話成功応答状態を受信した場合、即ち
図3に示すように、被呼側の200 OKを受信した場合、定常状態ハンドオーバ方式(aSRVCC)で、キャッシングされたハンドオーバ要求メッセージに基づくハンドオーバ要求操作を実行する。
【0057】
以下では、本発明の実施例による被呼側が鳴動する前のデュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法について、
図2及び
図3を参照しながら、2つの具体的な実施例を用いて詳しく説明する。
【0058】
実施例1
図2に示すように、ATCFネットワーク元素とeMSCネットワーク元素の相互協力によって、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCCハンドオーバに変換される処理プロセスが図示されている。
【0059】
ステップ1:ユーザ機器AがINVITE要求を被呼側ユーザ機器Bに送信する。
ステップ2:ユーザ機器Bが183応答を返信する。
ステップ3:被呼側eNodeBがハンドオーバ要求を被呼側MMEに送信する。
ステップ4:被呼側MMEが「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨の要求を被呼側eMSCに送信する。
ステップ5:被呼側eMSCが「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求を被呼側ATCFに送信する。
【0060】
ステップ6:ATCFネットワーク要素によって「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が受信され、SIPプロトコルスタックのトランザクションが完了した後、ハンドオーバが必要なユーザのPSドメイン呼のINVITE要求に対して180 Ring又は200 OKを受信していないと判断する。受信していない場合、該ハンドオーバINVITE要求を処理せず、次の操作を行うこととなる:
【0061】
1)PSドメイン呼データエリアにおいて「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が既に受信されたことを示すマークを設定する。
2)該ハンドオーバ要求をキャッシングし、キャッシング・タイムアウト・タイマーを設定する(例えば2秒が挙げられ、この時間がローカルポリシーに従って設定できる)。
【0062】
キャッシング・タイムアウト前にPSドメインのINVITE要求に対して180 Ringを受信したと、aSRVCCプロセスに進めて該ハンドオーバINVITE要求を処理する。さもないと、依然としてbSRVCCプロセスに従って該ハンドオーバINVITE要求を処理する。
【0063】
ステップ7~8:発呼ユーザ機器Aと被呼ユーザ機器Bとの間でPSドメイン呼に対してPRACK/PRACKへの200 OK、UPDATE/UPDATEへの200 OKというメッセージのインタラクションを行う。
ステップ9:ユーザ機器Bが鳴動する。
【0064】
ステップ10:ATCFネットワーク要素がPSドメイン呼への180 Ringを受信した後、PSドメイン呼データエリアにおいて「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が既に受信されたことを示すマークが表示されていることを確認すると、「ステップ6」でキャッシングされたINVITE要求をトリガーして、aSRVCCハンドオーバプロセスを実行する。
ステップ11:ATCFネットワーク要素がハンドオーバINVITE要求をアプリケーション・サーバ(SCC AS)に送信する。
【0065】
ステップ12:SCC ASネットワーク要素がハンドオーバINVITE要求に対して200 OK応答を返信する。
ステップ13:ATCFネットワーク要素がステップ5で送信されたハンドオーバINVITE要求に対して200 OK応答を返信する。
ステップ14:SCC ASネットワーク要素、ATCFネットワーク要素、eMSCネットワーク要素がaSRVCC処理プロセスを引き続き実行する。
ステップ15:被呼側eMSCが被呼側MMEに「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨の要求に対して応答を返信する。
【0066】
ステップ16:被呼側MMEが被呼側eNodeBにハンドオーバ要求に対して応答を返信する。
ステップ17:eNodeBが端末デバイスBにハンドオーバを通知する。
ステップ18:端末デバイスBが「PS to CS」というハンドオーバ処理を実行する。
ステップ19:標準的なaSRVCC処理プロセスを引き続き実行する。
【0067】
なお、本実施例では、ステップ2が選択的なものであり、その他のメッセージが存在する場合もあり、例えばPRACK/PRACKへの200 OK、UPDATE/UPDATEへの200 OKなどが挙げられ、INVITE要求に対して180 Ring又は200 OK(自動応答の場合では180 Ringがなく、UE Bは200 OKを直接返信する)が応答される前のメッセージであればよい。
【0068】
実施例2
図3に示すように、ATCFネットワーク元素とeMSCネットワーク元素の相互協力によって、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているeSRVCCハンドオーバに変換される処理プロセスが図示されている。
【0069】
ステップ1:ユーザ機器AがINVITE要求を被呼側ユーザ機器Bに送信する。
ステップ2:ユーザ機器Bが183応答を返信する。
ステップ3:被呼側eNodeBがハンドオーバ要求を被呼側MMEに送信する。
ステップ4:被呼側MMEが「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨の要求を被呼側eMSCに送信する。
ステップ5:被呼側eMSCが「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求を被呼側ATCFに送信する。
【0070】
ステップ6:ATCFネットワーク要素によって「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が受信され、SIPプロトコルスタックのトランザクションが完了した後、ハンドオーバが必要なユーザのPSドメイン呼のINVITE要求に対して180 Ring又は200 OKを受信していないと判断する。受信していない場合、該ハンドオーバINVITE要求を処理せず、次の操作を行うこととなる:
【0071】
1)PSドメイン呼データエリアにおいて「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が既に受信されたことを示すマークを設定する。
2)該ハンドオーバ要求をキャッシングし、キャッシング・タイムアウト・タイマーを設定する(例えば2秒が挙げられ、この時間がローカルポリシーに従って設定できる)。
【0072】
キャッシング・タイムアウト前にPSドメインのINVITE要求に対して200 OKを受信したと、eSRVCCプロセスに進めて該ハンドオーバINVITE要求を処理する。さもないと、依然としてbSRVCCプロセスに従って該ハンドオーバINVITE要求を処理する。
【0073】
ステップ7~8:発呼ユーザ機器Aと被呼ユーザ機器Bとの間でPSドメイン呼に対してPRACK/PRACKへの200 OK、UPDATE/UPDATEへの200 OKというメッセージのインタラクションを行う。
ステップ9:ユーザ機器Bが自動的に電話に応答する(鳴動プロセス無し)。
【0074】
ステップ10:ATCFネットワーク要素がPSドメイン呼のINVITEに対して200 OKを受信した後、PSドメイン呼データエリアにおいて「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨のINVITE SIP要求が既に受信されたことを示すマークが表示されていることを確認すると、「ステップ6」でキャッシングされたINVITE要求をトリガーして、eSRVCCハンドオーバプロセスを実行する。
ステップ11:ATCFネットワーク要素がステップ5で送信されたハンドオーバINVITE要求に対して200 OK応答を返信する。
【0075】
ステップ12:ATCFネットワーク要素がハンドオーバINVITE要求をSCC ASに送信する。
ステップ13:SCC ASネットワーク要素、ATCFネットワーク要素、eMSCネットワーク要素がeSRVCC処理プロセスを引き続き実行する。
ステップ14:被呼側eMSCが被呼側MMEに「PSドメインからCSドメインにハンドオーバする」主旨の要求に対して応答を返信する。
【0076】
ステップ15:被呼側MMEが被呼側eNodeBにハンドオーバ要求に対して応答を返信する。
ステップ16:eNodeBが端末デバイスBにハンドオーバを通知する。
ステップ17:端末デバイスBが「PS to CS」というハンドオーバ処理を実行する。
ステップ19:標準的なeSRVCC処理プロセスを引き続き実行する。
【0077】
なお、本実施例では、ステップ2が選択的なものであり、その他のメッセージが存在する場合もあり、例えばPRACK/PRACKへの200 OK、UPDATE/UPDATEへの200 OKなどが挙げられ、INVITE要求に対して180 Ring又は200 OK(自動応答の場合では180 Ringがなく、UE Bは200 OKを直接返信する)が応答される前のメッセージであればよい。
【0078】
ステップ9で記述された「ユーザ機器Bが自動的に電話に応答する(鳴動プロセス無し)」については、ネットワークなどによりユーザ機器Bの鳴動メッセージがATCFネットワーク要素に受信されておらず、ATCFネットワーク要素には、該PSドメイン呼のINVITE要求に対して200 OK応答しか受信されていない場合もある。
【0079】
本発明の実施例による電子デバイスは、メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されかつ前記プロセッサで実行される少なくとも1つのアプリケーション・プログラムと、を含む電子デバイスであって、前記アプリケーション・プログラムは、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法を実行するように構成される。
【0080】
本発明の実施例による電子デバイスでは、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法を実行することにより、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC/eSRVCCハンドオーバに変換され、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が向上し、さらにLTEネットワークを用いたVoLTE SRVCCハンドオーバの総成功率が向上し、LTEネットワークを用いたVoLTEユーザの通話体験が最適化されることとなる。
【0081】
本発明の実施例による読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータ・プログラムが格納された読み取り可能な記憶媒体であって、該プログラムがプロセッサで実行される際に、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法が実施されることとなる。
【0082】
本発明の実施例による読み取り可能な記憶媒体では、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法が格納されており、上記した鳴動前デュアルモード・シングルスタンバイ無線音声呼継続性のための方法を実行することにより、被呼側のbSRVCCハンドオーバが3GPPの仕様で明確かつ完全に定義されているaSRVCC/eSRVCCハンドオーバに変換され、被呼ユーザのbSRVCCハンドオーバの成功率が向上し、さらにLTEネットワークを用いたVoLTE SRVCCハンドオーバの総成功率が向上し、LTEネットワークを用いたVoLTEユーザの通話体験が最適化されることとなる。
【0083】
具体的な実施形態を用いた説明により、本発明の予定目的に達成するために用いられる技術手段及び効果についてより一層深くかつ具体的に理解したできろう。添付される図示は、参照及び説明のためのものに過ぎず、本発明を制限するものではない。