(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】鳥害防止装置
(51)【国際特許分類】
H02G 7/00 20060101AFI20241024BHJP
A01M 29/32 20110101ALI20241024BHJP
【FI】
H02G7/00
A01M29/32
(21)【出願番号】P 2024076806
(22)【出願日】2024-05-09
【審査請求日】2024-05-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524178182
【氏名又は名称】株式会社エヌエスシー
(74)【代理人】
【識別番号】100131428
【氏名又は名称】若山 剛
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼谷 奈津夫
【審査官】鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-104687(JP,A)
【文献】中国実用新案第214509050(CN,U)
【文献】特開2005-341930(JP,A)
【文献】特開2007-195733(JP,A)
【文献】登録実用新案第3063995(JP,U)
【文献】特開2001-161252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 7/00
A01M 29/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の突起具と、前記複数の突起具を固定する固定具と、を備え、
前記複数の突起具のそれぞれは、
当該突起具に対する基準面における基準方向にて延在する基台部と、
前記基台部のうちの、前記基準方向にて異なる2つの位置から両端がそれぞれ延出するとともに、前記基準面において前記基準方向に直交する方向にて前記基台部から隔てられた位置を通る曲線に沿って延在する曲線部と、
前記曲線部から外方へ突出する複数の突起部と、
を備え、
前記複数の突起具のうちの1つである第1突起具の前記基台部は、前記曲線部の両端にそれぞれ連接する第1構成体及び第2構成体を備えるとともに、前記第1構成体と前記第2構成体とが前記基準方向にて互いに隔てられ、
前記固定具は、前記複数の突起具のうちの他の1つである第2突起具の前記曲線部が、前記第1突起具の前記曲線部の内方を通過するように前記第1突起具の前記曲線部と前記第2突起具の前記曲線部とが交差する状態において、前記複数の突起具を固定
し、
前記固定具は、前記複数の突起具のそれぞれに対して、前記基準方向にて延在する直線状の穴を有し、
前記複数の突起具のそれぞれは、前記基台部が前記穴に嵌入される、鳥害防止装置
。
【請求項2】
請求項
1に記載の鳥害防止装置であって、
前記第1突起具の前記曲線部は、前記第2突起具の前記曲線部と交差する部分において、当該第2突起具の前記曲線部と係合する凹部を有する、鳥害防止装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の鳥害防止装置であって、
前記第2突起具の前記曲線部は、前記第1突起具の前記曲線部と交差する部分において、当該第1突起具の前記曲線部と係合する凹部を有する、鳥害防止装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の鳥害防止装置であって、
前記第1突起具及び前記第2突起具のうちの、前記第1突起具の前記曲線部と前記第2突起具の前記曲線部とが交差する部分が嵌入される溝を有する係止具を備える、鳥害防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鳥害防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電柱等の高所において、カラス等の鳥が忌避する空間を設ける鳥害防止装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の鳥害防止装置は、基準面において円に沿って延在する円環状の回転部と、回転部の外周に設けられる複数の突起部と、を備える。回転部は、中心軸が軸棒により回転可能に支持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記鳥害防止装置は、1つの基準面においてのみ突起部が存在するため、鳥が忌避する空間が比較的小さいという課題があった。そこで、複数の鳥害防止装置を、回転部が互いに交差するように組み合わせることにより、鳥が忌避する空間を大きくすることが考えられる。
【0005】
しかしながら、上記鳥害防止装置においては、回転部を支持する軸棒が干渉するため、回転部が互いに交差するように複数の鳥害防止装置を組み合わせることができない。
このように、上記鳥害防止装置においては、鳥が忌避する空間が比較的小さいという課題があった。
【0006】
本発明の目的の一つは、鳥が忌避する空間を大きくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの側面では、鳥害防止装置は、複数の突起具と、複数の突起具を固定する固定具と、を備える。
複数の突起具のそれぞれは、基台部と、曲線部と、複数の突起部と、を備える。
基台部は、突起具に対する基準面における基準方向にて延在する。
曲線部は、基台部のうちの、基準方向にて異なる2つの位置から両端がそれぞれ延出するとともに、基準面において基準方向に直交する方向にて基台部から隔てられた位置を通る曲線に沿って延在する。
突起部は、曲線部から外方へ突出する。
【0008】
複数の突起具のうちの1つである第1突起具の基台部は、曲線部の両端にそれぞれ連接する第1構成体及び第2構成体を備えるとともに、第1構成体と第2構成体とが基準方向にて互いに隔てられる。
固定具は、複数の突起具のうちの他の1つである第2突起具の曲線部が、第1突起具の曲線部の内方を通過するように第1突起具の曲線部と第2突起具の曲線部とが交差する状態において、複数の突起具を固定する。
【発明の効果】
【0009】
鳥が忌避する空間を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態の鳥害防止装置の斜視図である。
【
図2】第1実施形態の鳥害防止装置の正面図である。
【
図3】第1実施形態の鳥害防止装置の側面図である。
【
図4】第1実施形態の鳥害防止装置の平面図である。
【
図5】第1実施形態の鳥害防止装置の断面図である。
【
図6】第1実施形態の鳥害防止装置の断面図である。
【
図7】第1実施形態の鳥害防止装置の分解斜視図である。
【
図8】第1実施形態の鳥害防止装置の分解斜視図である。
【
図9】第2実施形態の鳥害防止装置の斜視図である。
【
図10】第2実施形態の鳥害防止装置の平面図である。
【
図11】第2実施形態の鳥害防止装置の断面図である。
【
図12】第2実施形態の鳥害防止装置の分解斜視図である。
【
図13】第2実施形態の鳥害防止装置の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の鳥害防止装置に関する各実施形態について
図1乃至
図13を参照しながら説明する。
【0012】
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態の鳥害防止装置は、複数の突起具と、複数の突起具を固定する固定具と、を備える。
複数の突起具のそれぞれは、当該突起具に対する基準面における基準方向にて延在する基台部と、基台部のうちの、基準方向にて異なる2つの位置から両端がそれぞれ延出するとともに、基準面において基準方向に直交する方向にて基台部から隔てられた位置を通る曲線に沿って延在する曲線部と、曲線部から外方へ突出する複数の突起部と、を備える。
【0013】
複数の突起具のうちの1つである第1突起具の基台部は、曲線部の両端にそれぞれ連接する第1構成体及び第2構成体を備えるとともに、第1構成体と第2構成体とが基準方向にて互いに隔てられる。
固定具は、複数の突起具のうちの他の1つである第2突起具の曲線部が、第1突起具の曲線部の内方を通過するように第1突起具の曲線部と第2突起具の曲線部とが交差する状態において、複数の突起具を固定する。
【0014】
これによれば、第1突起具と第2突起具とは、曲線部が互いに交差する状態において固定される。これにより、第1突起具と第2突起具とは、互いに異なる基準面にて複数の突起部を有する。この結果、鳥が忌避する空間を大きくすることができる。
【0015】
更に、第1突起具の基台部は、第1構成体と第2構成体とが基準方向にて隔てられる。これにより、第1構成体と第2構成体との間の隙間を、第2突起具が通ることにより、曲線部が互いに交差する状態において第1突起具と第2突起具とを容易に固定することができる。
次に、第1実施形態の鳥害防止装置について、より詳細に説明する。
【0016】
(構成)
以下、
図1乃至
図8に表されるように、x軸、y軸及びz軸を有する右手系の直交座標系を用いて、第1実施形態の鳥害防止装置1を説明する。
【0017】
本例では、x軸方向、y軸方向、及び、z軸方向は、鳥害防止装置1の左右方向、鳥害防止装置1の前後方向、及び、鳥害防止装置1の上下方向とそれぞれ表されてもよい。また、本例では、x軸の正方向、x軸の負方向、y軸の正方向、y軸の負方向、z軸の正方向、及び、z軸の負方向は、鳥害防止装置1の左方向、鳥害防止装置1の右方向、鳥害防止装置1の後方向、鳥害防止装置1の前方向、鳥害防止装置1の上方向、及び、鳥害防止装置1の下方向とそれぞれ表されてもよい。
本例では、z軸の正方向、及び、z軸の負方向は、鉛直上方向、及び、鉛直下方向にそれぞれ一致する。
【0018】
図1乃至
図8に表されるように、鳥害防止装置1は、N個の第1突起具10-1~10-Nと、第2突起具20と、固定具30と、N個の係止具40-1~40-Nと、支持具50と、を備える。本例では、Nは、3を表す。なお、Nは、1、2、又は、4以上の整数を表してもよい。また、鳥害防止装置1が備える第2突起具20の数は、2以上であってもよい。
【0019】
図1は、鳥害防止装置1の左方であり、鳥害防止装置1の前方であり、且つ、鳥害防止装置1の上方である位置から、鳥害防止装置1を見た図(換言すると、左前上方斜視図)である。
図2は、鳥害防止装置1の前方から鳥害防止装置1を見た図(換言すると、正面図)である。
【0020】
図3は、鳥害防止装置1の左方から鳥害防止装置1を見た図(換言すると、左側面図)である。
図4は、鳥害防止装置1の上方から鳥害防止装置1を見た図(換言すると、平面図)である。
図5は、
図4のV-V線により表される平面により切断された鳥害防止装置1の断面をx軸の正方向にて見た図である。
図6は、
図4のVI-VI線により表される平面により切断された鳥害防止装置1の断面をy軸の正方向にて見た図である。
【0021】
図7は、鳥害防止装置1が分解された状態における鳥害防止装置1の左前上方斜視図である。
図8は、鳥害防止装置1が分解された状態における、鳥害防止装置1の左方であり、鳥害防止装置1の前方であり、且つ、鳥害防止装置1の下方である位置から、鳥害防止装置1を見た図(換言すると、左前下方斜視図)である。
【0022】
図7及び
図8に表されるように、第1突起具10-nは、第1構成体11aと、第2構成体11bと、曲線部12と、M個の突起部13と、を備える。nは、1乃至Nの整数を表す。本例では、Mは、8を表す。なお、Mは、1乃至7、又は、9以上の整数を表してもよい。
【0023】
本例では、
図1乃至
図6に表されるように、第1突起具10-nに対する基準面は、y軸に直交する平面である。本例では、N個の第1突起具10-1~10-Nに対するN個の基準面は、y軸方向にて等間隔の位置を有する。
【0024】
第1構成体11a、及び、第2構成体11bのそれぞれは、第1突起具10-nに対する基準面に沿って延在する平板状である。第1構成体11a、及び、第2構成体11bのそれぞれは、x軸方向にて延在する長辺と、z軸方向にて延在する短辺と、を有する長方形状を有する。
【0025】
第1構成体11aと、第2構成体11bと、は、x軸方向にて互いに隔てられる。
図6に表されるように、x軸方向における、第1構成体11aと第2構成体11bとの間の距離は、第2突起具20の、x軸方向における長さ(換言すると、第2突起具20の厚さ)よりも僅かに長い。本例では、x軸方向は、第1突起具10-nに対する基準方向に対応する。
このような構成により、第1構成体11a、及び、第2構成体11bは、第1突起具10-nに対する基準面における基準方向(本例では、x軸方向)にて延在する基台部を構成する。
【0026】
図7及び
図8に表されるように、曲線部12は、基台部のうちの、x軸方向にて異なる2つの位置から両端がそれぞれ延出する。本例では、曲線部12は、第1構成体11a、及び、第2構成体11bから両端がそれぞれ延出する。換言すると、曲線部12の両端は、第1構成体11a、及び、第2構成体11bにそれぞれ連接する。
【0027】
曲線部12は、第1突起具10-nに対する基準面においてx軸方向に直交するz軸方向にて基台部から隔てられた位置(本例では、基台部の鉛直上方の位置)を通る曲線に沿って延在する。本例では、z軸方向は、第1突起具10-nに対する基準方向に直交する方向に対応する。
【0028】
本例では、曲線は、円形の一部を構成する。なお、曲線は、円形の一部以外の曲線(例えば、楕円形の一部、長方形の一部、角丸長方形の一部、多角形の一部、又は、星形の一部等)であってもよい。
【0029】
曲線部12は、後述の、第2突起具20の曲線部22と交差する部分において、当該第2突起具20の曲線部22と係合する凹部12aを有する。本例では、凹部12aは、曲線部12の内周面のうちの、x軸方向における中央部であるとともに、最もz軸の正方向に位置する部分に位置する。
【0030】
突起部13は、曲線部12から外方へ突出する。本例では、突起部13は、先端へ近づくにつれて細くなる形状を有する。本例では、突起部13は、円錐状である。なお、突起部13は、円錐台状、角錐状、角錐台状、又は、針状であってもよい。また、突起部13は、円柱状、又は、角柱状であってもよい。
【0031】
図7及び
図8に表されるように、第2突起具20は、基台部21と、曲線部22と、S個の突起部23と、を備える。本例では、Sは、10を表す。なお、Sは、1乃至9、又は、11以上の整数を表してもよい。
【0032】
本例では、第2突起具20に対する基準面は、x軸に直交する平面である。本例では、第2突起具20に対する基準面は、N個の第1突起具10-1~10-Nの、x軸方向における中心を通る。
従って、本例では、N個の第1突起具10-1~10-N、及び、第2突起具20に対するN+1個の基準面は、互いに異なる平面である。
【0033】
基台部21は、第2突起具20に対する基準面に沿って延在する平板状である。基台部21は、y軸方向にて延在する長辺と、z軸方向にて延在する短辺と、を有する長方形状を有する。本例では、y軸方向は、第2突起具20に対する基準方向に対応する。
このような構成により、基台部21は、第2突起具20に対する基準面における基準方向(本例では、y軸方向)にて延在する。なお、基台部21は、y軸方向にて互いに隔てられた2個の構成体からなっていてもよい。
【0034】
曲線部22は、基台部21のうちの、y軸方向にて異なる2つの位置(本例では、基台部21のうちの、y軸方向における両端部)から、両端がそれぞれ延出する。換言すると、曲線部22の両端は、基台部21のy軸方向における両端部にそれぞれ連接する。
【0035】
曲線部22は、第2突起具20に対する基準面においてy軸方向に直交するz軸方向にて基台部21から隔てられた位置(本例では、基台部21の鉛直上方の位置)を通る曲線に沿って延在する。本例では、z軸方向は、第2突起具20に対する基準方向に直交する方向に対応する。
【0036】
本例では、曲線は、角丸長方形の一部を構成する。なお、曲線は、角丸長方形の一部以外の曲線(例えば、長方形の一部、楕円形の一部、円形の一部、多角形の一部、又は、星形の一部等)であってもよい。
【0037】
曲線部22は、N個の第1突起具10-1~10-Nの曲線部12とそれぞれ交差する部分において、N個の第1突起具10-1~10-Nの曲線部12とそれぞれ係合する、N個の凹部22a-1~22a-Nを有する。本例では、凹部22a-nは、曲線部22の外周面のうちの、第1突起具10-nに対応する位置を有する。
【0038】
突起部23は、曲線部22から外方へ突出する。本例では、突起部23は、先端へ近づくにつれて細くなる形状を有する。本例では、突起部23は、円錐状である。なお、突起部23は、円錐台状、角錐状、角錐台状、又は、針状であってもよい。また、突起部23は、円柱状、又は、角柱状であってもよい。
【0039】
図6に表されるように、第2突起具20の、x軸方向における長さ(換言すると、第2突起具20の厚さ)は、x軸方向における、第1構成体11aと第2構成体11bとの間の距離よりも僅かに短い。
【0040】
図1乃至
図6に表されるように、固定具30は、N個の第1突起具10-1~10-Nと、第2突起具20と、を固定する。
図6乃至
図8に表されるように、固定具30は、下部体31と、上部体32と、を備える。
下部体31は、z軸に直交する平面に沿って延在する平板状である。下部体31は、y軸方向にて延在する長辺と、x軸方向にて延在する短辺と、を有する長方形状を有する。
【0041】
下部体31は、z軸の正方向における端面にて開口する有底の穴を形成する穴部31aを有する。穴部31aにより形成される穴は、x軸方向にて延在する直線状のN個の第1穴と、y軸方向にて延在する直線状の第2穴と、を含む。N個の第1穴のそれぞれは、第2穴と交差する。N個の第1穴は、N個の第1突起具10-1~10-Nにそれぞれ対応する位置及び大きさを有する。第2穴は、第2突起具20に対応する位置及び大きさを有する。
【0042】
換言すると、第1突起具10-nに対応する第1穴は、第1突起具10-nに対して、基準方向にて延在する直線状である。また、第2穴は、第2突起具20に対して、基準方向にて延在する直線状である。
穴部31aにより形成される穴には、N個の第1突起具10-1~10-Nの第1構成体11a及び第2構成体11bと、第2突起具20の基台部21と、が嵌入される。
【0043】
上部体32は、z軸に直交する平面に沿って延在する平板状である。上部体32は、y軸方向にて延在する長辺と、x軸方向にて延在する短辺と、を有する長方形状を有する。
【0044】
上部体32は、N個の第1突起具10-1~10-Nの第1構成体11a及び第2構成体11bと、第2突起具20の基台部21と、が、穴部31aにより形成される穴に嵌入された状態において、当該穴の少なくとも一部を被覆するように下部体31に固定される。
例えば、上部体32は、図示されないネジ、又は、接着剤を用いて下部体31に固定される。
【0045】
このような構成により、固定具30は、第2突起具20の曲線部22が、N個の第1突起具10-1~10-Nの曲線部12の内方を通過するようにN個の第1突起具10-1~10-Nの曲線部12と第2突起具20の曲線部22とが交差する状態において、N個の第1突起具10-1~10-N、及び、第2突起具20を固定する。
【0046】
本例では、係止具40-nは、z軸方向にて中心軸が延在する円柱状である。なお、係止具40-nは、円柱状以外の柱状(例えば、角柱状等)であってもよい。また、係止具40-nは、球状、又は、楕円体状であってもよい。
【0047】
係止具40-nは、係止具40-nのうちの、z軸の負方向における端部に溝を有する。係止具40-nの溝には、第1突起具10-n、及び、第2突起具20のうちの、第1突起具10-nの曲線部12と、第2突起具20の曲線部22と、が交差する部分が嵌入される。
【0048】
本例では、支持具50は、z軸に直交する平面に沿って延在する平板状である平板部を有する。平板部は、y軸方向にて延在する長辺と、x軸方向にて延在する短辺と、を有する長方形状を有する。支持具50は、平板部のうちの、x軸方向における両端にて、1対の端面部をそれぞれ有する。各端面部は、x軸に直交する平面に沿って延在する平板状である。各端面部は、y軸方向にて延在する長辺と、z軸方向にて延在する短辺と、を有する長方形状を有する。換言すると、支持具50は、y軸に直交する平面においてH字状の断面を有するとともに、y軸方向にて延在する。
【0049】
支持具50は、平板部のうちの、z軸の正方向における端面により下部体31を支持する。例えば、支持具50は、図示されないネジ、又は、接着剤を用いて下部体31を固定してよい。
【0050】
支持具50は、平板部のうちの、z軸の負方向における端面が、アーム体AM1により支持されるように、アーム体AM1に固定される。例えば、支持具50は、図示されないネジ、又は、接着剤を用いてアーム体AM1に固定されてよい。本例では、アーム体AM1は、鉛直方向にて延在する電柱又は鉄塔に固定されるとともに、水平方向にて延在する柱状体である。なお、アーム体AM1は、電柱又は鉄塔の一部を構成していてもよい。
【0051】
なお、下部体31、及び、支持具50は、一体に構成されていてもよい。また、鳥害防止装置1は、支持具50を備えていなくてもよい。この場合、例えば、下部体31は、ネジ、又は、接着剤を用いてアーム体AM1に固定されてよい。
【0052】
(組立方法)
次に、鳥害防止装置1の組立方法の一例について説明する。
先ず、第2突起具20の基台部21が、下部体31の穴部31aにより形成される穴に嵌入される。次いで、第1構成体11aと第2構成体11bとの間の隙間を、第2突起具20が通るように、N個の第1突起具10-1~10-Nを移動させる。
【0053】
次いで、第2突起具20の曲線部22が、N個の第1突起具10-1~10-Nの曲線部12の内方を通過するようにN個の第1突起具10-1~10-Nの曲線部12と第2突起具20の曲線部22とが交差する状態において、N個の第1突起具10-1~10-Nの第1構成体11a及び第2構成体11bが、下部体31の穴部31aにより形成される穴に嵌入される。これにより、N個の第1突起具10-1~10-Nの凹部12aと、第2突起具20のN個の凹部22a-1~22a-Nと、がそれぞれ係合する。
【0054】
次いで、上部体32は、穴部31aにより形成される穴の少なくとも一部を被覆するように下部体31に固定される。
このように、鳥害防止装置1によれば、第1構成体11aと第2構成体11bとの間の隙間を、第2突起具20が通ることにより、曲線部12と曲線部22とが交差する状態において第1突起具10-nと第2突起具20とを容易に固定することができる。
【0055】
次いで、N個の第1突起具10-1~10-N、及び、第2突起具20のうちの、曲線部12と曲線部22とが交差する部分がN個の係止具40-1~40-Nの溝にそれぞれ嵌入される。次いで、下部体31は、支持具50を介してアーム体AM1に固定される。
【0056】
以上、説明したように、第1実施形態の鳥害防止装置1は、複数の突起具(本例では、N個の第1突起具10-1~10-N、及び、第2突起具20)と、複数の突起具を固定する固定具30と、を備える。
複数の突起具のそれぞれは、当該突起具に対する基準面における基準方向にて延在する基台部(本例では、第1構成体11a及び第2構成体11b、又は、基台部21)と、基台部のうちの、基準方向にて異なる2つの位置から両端がそれぞれ延出するとともに、基準面において基準方向に直交する方向にて基台部から隔てられた位置を通る曲線に沿って延在する曲線部(本例では、曲線部12、又は、曲線部22)と、曲線部から外方へ突出する複数の突起部(本例では、突起部13、又は、突起部23)と、を備える。
【0057】
複数の突起具のうちの1つである第1突起具10-nの基台部(本例では、第1構成体11a及び第2構成体11b)は、曲線部12の両端にそれぞれ連接する第1構成体11a及び第2構成体11bを備えるとともに、第1構成体11aと第2構成体11bとが基準方向(本例では、x軸方向)にて互いに隔てられる。
【0058】
固定具30は、複数の突起具のうちの他の1つである第2突起具20の曲線部22が、第1突起具10-nの曲線部12の内方を通過するように第1突起具10-nの曲線部12と第2突起具20の曲線部22とが交差する状態において、複数の突起具を固定する。
【0059】
これによれば、第1突起具10-nと第2突起具20とは、曲線部12と曲線部22とが交差する状態において固定される。これにより、第1突起具10-nと第2突起具20とは、互いに異なる基準面にて複数の突起部を有する。この結果、鳥が忌避する空間を大きくすることができる。
【0060】
更に、第1突起具10-nの基台部は、第1構成体11aと第2構成体11bとが基準方向にて隔てられる。これにより、第1構成体11aと第2構成体11bとの間の隙間を、第2突起具20が通ることにより、曲線部12と曲線部22とが交差する状態において第1突起具10-nと第2突起具20とを容易に固定することができる。
【0061】
更に、第1実施形態の鳥害防止装置1において、固定具30は、複数の突起具のそれぞれに対して、基準方向にて延在する直線状の穴(本例では、第1穴、及び、第2穴)を有する。複数の突起具のそれぞれは、基台部が当該穴に嵌入される。
【0062】
これによれば、穴の数及び位置が異なる固定具を用意することにより、突起部の数及び位置を容易に変更できる。従って、鳥害防止装置1が設置される種々の状況に対して、鳥害防止装置1を容易に適合させることができる。
【0063】
更に、第1実施形態の鳥害防止装置1において、第1突起具10-nの曲線部12は、第2突起具20の曲線部22と交差する部分において、当該第2突起具20の曲線部22と係合する凹部12aを有する。
【0064】
これによれば、第1突起具10-nの曲線部12と第2突起具20の曲線部22とを互いに係合させることができる。これにより、鳥害防止装置1の強度を高めることができる。
【0065】
更に、第1実施形態の鳥害防止装置1において、第2突起具20の曲線部22は、第1突起具10-nの曲線部12と交差する部分において、当該第1突起具10-nの曲線部12と係合する凹部22a-nを有する。
【0066】
これによれば、第1突起具10-nの曲線部12と第2突起具20の曲線部22とを互いに係合させることができる。これにより、鳥害防止装置1の強度を高めることができる。
【0067】
更に、第1実施形態の鳥害防止装置1において、第1突起具10-n、及び、第2突起具20のうちの、第1突起具10-nの曲線部12と第2突起具20の曲線部22とが交差する部分が嵌入される溝を有する係止具40-nを備える。
【0068】
これによれば、第1突起具10-nの曲線部12と第2突起具20の曲線部22とが係止具40-nの溝に嵌入される。これにより、第1突起具10-nの曲線部12と第2突起具20の曲線部22とを係止具40-nによって固定することができる。この結果、鳥害防止装置1の強度を高めることができる。
【0069】
なお、曲線部12は、凹部12aを有していなくてもよい。また、曲線部22は、N個の凹部22a-1~22a-Nのうちの、少なくとも1つを有していなくてもよい。また、鳥害防止装置1は、N個の係止具40-1~40-Nのうちの、少なくとも1つを備えていなくてもよい。
【0070】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の鳥害防止装置について説明する。第2実施形態の鳥害防止装置は、第1実施形態の鳥害防止装置に対して、突起具の数及び配置において相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
【0071】
(構成)
以下、
図9乃至
図13に表されるように、第1実施形態と同様の直交座標系を用いて、第2実施形態の鳥害防止装置1Aを説明する。
【0072】
図9乃至
図13に表されるように、鳥害防止装置1Aは、N個の突起具60-1~60-Nと、固定具70と、係止具80と、支持具90と、を備える。本例では、Nは、3を表す。なお、Nは、2、又は、4以上の整数を表してもよい。
【0073】
図9は、鳥害防止装置1Aの左前上方斜視図である。
図10は、鳥害防止装置1Aの平面図である。
図11は、
図10のXI-XI線により表される平面により切断された鳥害防止装置1Aの断面をy軸の正方向にて見た図である。
図12は、鳥害防止装置1Aが分解された状態における鳥害防止装置1Aの左前上方斜視図である。
図13は、鳥害防止装置1Aが分解された状態における鳥害防止装置1Aの左前下方斜視図である。
【0074】
図12及び
図13に表されるように、突起具60-nは、第1構成体61aと、第2構成体61bと、曲線部62と、M個の突起部63と、を備える。nは、1乃至Nの整数を表す。本例では、Mは、8を表す。なお、Mは、1乃至7、又は、9以上の整数を表してもよい。
【0075】
本例では、
図10に表されるように、突起具60-1に対する基準面は、y軸に直交する平面である。突起具60-2に対する基準面は、z軸の負方向にて鳥害防止装置1Aを見た場合において、突起具60-1に対する基準面を、鳥害防止装置1Aの中心軸回りに時計方向へ60度だけ回転させた平面である。鳥害防止装置1Aの中心軸は、z軸方向にて延在するとともに、突起具60-1の、x軸方向における中心を通る。
【0076】
突起具60-3に対する基準面は、z軸の負方向にて鳥害防止装置1Aを見た場合において、突起具60-1に対する基準面を、鳥害防止装置1Aの中心軸回りに時計方向へ120度だけ回転させた平面である。
従って、本例では、N個の突起具60-1~60-Nに対するN個の基準面は、互いに異なる平面である。
【0077】
図12及び
図13に表されるように、突起具60-nの、第1構成体61a、及び、第2構成体61bのそれぞれは、突起具60-nに対する基準面に沿って延在する平板状である。突起具60-nの、第1構成体61a、及び、第2構成体61bのそれぞれは、z軸に直交する平面と、突起具60-nに対する基準面と、が交差することにより形成される直線に沿った方向にて延在する長辺と、z軸方向にて延在する短辺と、を有する長方形状を有する。
本例では、z軸に直交する平面と、突起具60-nに対する基準面と、が交差することにより形成される直線に沿った方向は、突起具60-nに対する基準方向に対応する。
【0078】
突起具60-nの、第1構成体61aと、第2構成体61bと、は、突起具60-nに対する基準方向にて互いに隔てられる。
図11乃至
図13に表されるように、突起具60-nに対する基準方向における、突起具60-nの、第1構成体61aと第2構成体61bとの間の距離は、突起具60-nの厚さよりも僅かに長い。本例では、突起具60-nの厚さは、突起具60-nに対する基準面に直交する方向における突起具60-nの長さである。
このような構成により、突起具60-nの、第1構成体61a及び第2構成体61bは、突起具60-nに対する基準面における基準方向にて延在する基台部を構成する。
【0079】
図12及び
図13に表されるように、突起具60-nの曲線部62は、突起具60-nの基台部のうちの、突起具60-nに対する基準方向にて異なる2つの位置から両端がそれぞれ延出する。本例では、突起具60-nの曲線部62は、突起具60-nの、第1構成体61a及び第2構成体61bから両端がそれぞれ延出する。換言すると、突起具60-nの曲線部62の両端は、突起具60-nの、第1構成体61a、及び、第2構成体61bにそれぞれ連接する。
【0080】
突起具60-nの曲線部62は、突起具60-nに対する基準面において基準方向に直交するz軸方向にて基台部から隔てられた位置(本例では、基台部の鉛直上方の位置)を通る曲線に沿って延在する。本例では、z軸方向は、突起具60-nに対する基準方向に直交する方向に対応する。
【0081】
本例では、曲線は、円形の一部を構成する。なお、曲線は、円形の一部以外の曲線(例えば、楕円形の一部、長方形の一部、角丸長方形の一部、多角形の一部、又は、星形の一部等)であってもよい。
【0082】
突起具60-nの曲線部62は、他の突起具60-pの曲線部62と交差する部分において、当該他の突起具60-pの曲線部62と係合する凹部62aを有する。pは、1乃至Nの整数のうちの、n以外の整数を表す。
【0083】
本例では、突起具60-1の凹部62aは、曲線部62の外周面のうちの、突起具60-1に対する基準方向における中央部であるとともに、最もz軸の正方向に位置する部分に位置する。
【0084】
また、突起具60-2の凹部62aは、曲線部62の外周面のうちの、突起具60-2に対する基準方向における中央部であるとともに、最もz軸の正方向に位置する部分と、曲線部62の内周面のうちの、突起具60-2に対する基準方向における中央部であるとともに、最もz軸の正方向に位置する部分と、に位置する。
【0085】
また、突起具60-3の凹部62aは、曲線部62の内周面のうちの、突起具60-3に対する基準方向における中央部であるとともに、最もz軸の正方向に位置する部分に位置する。
【0086】
突起部63は、曲線部62から外方へ突出する。本例では、突起部63は、先端へ近づくにつれて細くなる形状を有する。本例では、突起部63は、円錐状である。なお、突起部63は、円錐台状、角錐状、角錐台状、又は、針状であってもよい。また、突起部63は、円柱状、又は、角柱状であってもよい。
【0087】
図9乃至
図11に表されるように、固定具70は、N個の突起具60-1~60-Nを固定する。
図11乃至
図13に表されるように、固定具70は、下部体71と、上部体72と、を備える。
下部体71は、z軸に直交する平面に沿って延在する平板状である。下部体71は、正方形状を有する。なお、下部体71は、長方形状、円形状、楕円形状、又は、多角形状等を有していてもよい。
【0088】
下部体71は、z軸の正方向における端面にて開口する有底の穴を形成する穴部71aを有する。穴部71aにより形成される穴は、N個の突起具60-1~60-Nのそれぞれに対して、基準方向にて延在する直線状の第1穴を含む。N個の第1穴は、互いに交差する。N個の第1穴は、N個の突起具60-1~60-Nにそれぞれ対応する位置及び大きさを有する。
穴部71aにより形成される穴には、N個の突起具60-1~60-Nの第1構成体61a及び第2構成体61bが嵌入される。
【0089】
上部体72は、z軸に直交する平面に沿って延在する平板状である。上部体72は、正六角状を有する。なお、上部体72は、円形状、又は、正六角形以外の正多角形状等を有していてもよい。
【0090】
上部体72は、N個の突起具60-1~60-Nの第1構成体61a及び第2構成体61bが、穴部71aにより形成される穴に嵌入された状態において、当該穴の少なくとも一部を被覆するように下部体71に固定される。
例えば、上部体72は、図示されないネジ、又は、接着剤を用いて下部体71に固定される。
【0091】
このような構成により、固定具70は、突起具60-2の曲線部62が、突起具60-3の曲線部62の内方を通過するとともに、突起具60-1の曲線部62が、突起具60-2の曲線部62の内方を通過するように、N個の突起具60-1~60-Nの曲線部62が互いに交差する状態において、N個の突起具60-1~60-Nを固定する。
【0092】
本例では、突起具60-2が第1突起具に対応するとともに、突起具60-1が第2突起具に対応すると解釈されてよい。また、本例では、突起具60-3が第1突起具に対応するとともに、突起具60-2が第2突起具に対応すると解釈されてよい。
【0093】
本例では、係止具80は、z軸方向にて中心軸が延在する円柱状である。なお、係止具80は、円柱状以外の柱状(例えば、角柱状等)であってもよい。また、係止具80は、球状、又は、楕円体状であってもよい。
【0094】
係止具80は、係止具80のうちの、z軸の負方向における端部に溝を有する。係止具80の溝には、N個の突起具60-1~60-Nのうちの、曲線部62が互いに交差する部分が嵌入される。
【0095】
本例では、支持具90は、z軸に直交する平面に沿って延在する平板状である平板部を有する。平板部は、y軸方向にて延在する辺と、x軸方向にて延在する辺と、を有する正方形状を有する。支持具90は、平板部のうちの、x軸方向における両端にて、1対の端面部をそれぞれ有する。各端面部は、x軸に直交する平面に沿って延在する平板状である。各端面部は、y軸方向にて延在する長辺と、z軸方向にて延在する短辺と、を有する長方形状を有する。換言すると、支持具90は、y軸に直交する平面においてU字状の断面を有するとともに、y軸方向にて延在する。
【0096】
支持具90は、平板部のうちの、z軸の正方向における端面により下部体71を支持する。例えば、支持具90は、図示されないネジ、又は、接着剤を用いて下部体71を固定してよい。
【0097】
支持具90は、1対の端面部のうちの、x軸の正方向側の端面部の、x軸の正方向における端面が、アーム体AM2により支持されるように、アーム体AM1に固定される。例えば、支持具90は、図示されないネジ、又は、接着剤を用いてアーム体AM2に固定されてよい。本例では、アーム体AM2は、鉛直方向にて延在する電柱又は鉄塔に固定されるとともに、水平方向にて延在する柱状体である。なお、アーム体AM2は、電柱又は鉄塔の一部を構成していてもよい。
【0098】
なお、下部体71、及び、支持具90は、一体に構成されていてもよい。また、鳥害防止装置1Aは、支持具90を備えていなくてもよい。この場合、例えば、下部体71は、ネジ、又は、接着剤を用いてアーム体AM2に固定されてよい。
【0099】
(組立方法)
次に、鳥害防止装置1Aの組立方法の一例について説明する。
先ず、突起具60-1の、第1構成体61a及び第2構成体61bが、下部体71の穴部71aにより形成される穴に嵌入される。次いで、突起具60-2の、第1構成体61aと第2構成体61bとの間の隙間を、突起具60-1が通るように突起具60-2を移動させる。
【0100】
次いで、突起具60-2の、第1構成体61a及び第2構成体61bが、下部体71の穴部71aにより形成される穴に嵌入される。次いで、突起具60-3の、第1構成体61aと第2構成体61bとの間の隙間を、突起具60-1及び突起具60-2が通るように突起具60-3を移動させる。次いで、突起具60-3の、第1構成体61a及び第2構成体61bが、下部体71の穴部71aにより形成される穴に嵌入される。
【0101】
このようにして、突起具60-2の曲線部62が、突起具60-3の曲線部62の内方を通過するとともに、突起具60-1の曲線部62が、突起具60-2の曲線部62の内方を通過するように、N個の突起具60-1~60-Nの曲線部62が互いに交差する状態において、N個の突起具60-1~60-Nの第1構成体61a及び第2構成体61bが、下部体71の穴部71aにより形成される穴に嵌入される。
これにより、N個の突起具60-1~60-Nの凹部62aが互いに係合する。
【0102】
次いで、上部体72は、穴部71aにより形成される穴の少なくとも一部を被覆するように下部体71に固定される。
このように、鳥害防止装置1Aによれば、突起具60-2の、第1構成体61aと第2構成体61bとの間の隙間を、突起具60-1が通るとともに、突起具60-3の、第1構成体61aと第2構成体61bとの間の隙間を、突起具60-1及び突起具60-2が通ることにより、N個の突起具60-1~60-Nの曲線部62が互いに交差する状態においてN個の突起具60-1~60-Nを容易に固定することができる。
【0103】
次いで、N個の突起具60-1~60-Nのうちの、曲線部62が互いに交差する部分が係止具80の溝に嵌入される。次いで、下部体71は、支持具90を介してアーム体AM2に固定される。
【0104】
以上、説明したように、第2実施形態の鳥害防止装置1Aによっても、第1実施形態の鳥害防止装置1と同様の作用及び効果が奏される。
なお、曲線部62は、凹部62aを有していなくてもよい。また、鳥害防止装置1Aは、係止具80を備えていなくてもよい。
【0105】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した実施形態に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において当業者が理解し得る様々な変更が加えられてよい。
【符号の説明】
【0106】
1,1A 鳥害防止装置
10-1~10-N 第1突起具
11a 第1構成体
11b 第2構成体
12 曲線部
12a 凹部
13 突起部
20 第2突起具
21 基台部
22 曲線部
22a-1~22a-N 凹部
23 突起部
30 固定具
31 下部体
31a 穴部
32 上部体
40-1~40-N 係止具
50 支持具
60-1~60-N 突起具
61a 第1構成体
61b 第2構成体
62 曲線部
62a 凹部
63 突起部
70 固定具
71 下部体
71a 穴部
72 上部体
80 係止具
90 支持具
AM1 アーム体
AM2 アーム体
【要約】 (修正有)
【課題】鳥が忌避する空間を大きくすることが可能な鳥害防止装置の提供。
【解決手段】複数の突起具10-1~10-N,20と、複数の突起具を固定する固定具31,32と、を備え。複数の突起具は、突起具に対する基準面における基準方向にて延在する基台部11a,11b,21と、基台部から両端がそれぞれ延出するとともに基台部から隔てられた位置を通る曲線に沿って延在する曲線部12,22と、曲線部から外方へ突出する複数の突起部13,23と、を備え、第1突起具10-1~10-Nの基台部は、曲線部の両端にそれぞれ連接する第1構成体11a及び第2構成体11bを備えるとともに、第1構成体と第2構成体とが基準方向にて互いに隔てらおり、固定具は、第2突起具20の曲線部が、第1突起具の曲線部の内方を通過するように曲線部が互いに交差する状態において、複数の突起具を固定する鳥害防止装置。
【選択図】
図7