(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】エーテル化合物、ゲル化剤、および組成物
(51)【国際特許分類】
C09K 3/00 20060101AFI20241024BHJP
C07C 233/18 20060101ALI20241024BHJP
C07C 237/22 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C09K3/00 103M
C07C233/18
C07C237/22
(21)【出願番号】P 2020091938
(22)【出願日】2020-05-27
【審査請求日】2023-05-15
(73)【特許権者】
【識別番号】517132810
【氏名又は名称】地方独立行政法人大阪産業技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000004628
【氏名又は名称】株式会社日本触媒
(74)【代理人】
【識別番号】100122471
【氏名又は名称】籾井 孝文
(74)【代理人】
【識別番号】100121636
【氏名又は名称】吉田 昌靖
(72)【発明者】
【氏名】東海 直治
(72)【発明者】
【氏名】懸橋 理枝
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 宏和
(72)【発明者】
【氏名】北村 守啓
【審査官】▲来▼田 優来
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-011281(JP,A)
【文献】REGISTRY(STN)[Online],2004年,p.1-4,[検索日:2024年5月17日],CAS登録番号:736943-82-1,733798-94-2,732261-27-7,731834-70-1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C,C09K3/00
JSTPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)または一般式(2)で表される、エーテル化合物
の少なくとも1種を含む、ゲル化剤。
【化1】
(一般式(1)および一般式(2)中、R
1は炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であり、R
2は炭素数が1~10の直鎖のアルキレン基であり、R
3は炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基である。)
【請求項2】
前記一般式(1)および一般式(2)中、
R
1
はテトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ドコシル基およびドデシル基からなる群から選択される少なくとも一つであり、R
2
はエチレン基であり、かつ、R
3
は2-エチルへキシル基であり、または、
R
1
はオクタデシル基であり、R
2
は炭素数が3の直鎖のアルキレン基であり、かつ、R
3
は2-エチルへキシル基である、
請求項1に記載のゲル化剤。
【請求項3】
一般式(1)または一般式(2)で表される、エーテル化合物の少なくとも1種
と、
有機溶媒および油剤からなる群から選ばれる少なくとも1種と、を含
み、
オイルゲルである、
組成物。
【化2】
(一般式(1)および一般式(2)中、R
1
は炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であり、R
2
は炭素数が1~10の直鎖のアルキレン基であり、R
3
は炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基である。)
【請求項4】
前記一般式(1)および一般式(2)中、
R
1
はテトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ドコシル基およびドデシル基からなる群から選択される少なくとも一つであり、R
2
はエチレン基であり、かつ、R
3
は2-エチルへキシル基であり、または、
R
1
はオクタデシル基であり、R
2
は炭素数が3の直鎖のアルキレン基であり、かつ、R
3
は2-エチルへキシル基である、
請求項3に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エーテル化合物、ゲル化剤、および組成物に関する。より詳細には、本発明は、エーテル化合物、該エーテル化合物の少なくとも1種を含むゲル化剤、該エーテル化合物を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲル形成能力や液体を増粘させる能力を有する物質(ゲル化剤)により形成された三次元網目構造中や三次元紐状構造中に流体が含まれている構造体をゲルと呼び、一般に流体が水である場合をヒドロゲル(ハイドロゲル)、水以外の有機液体(有機溶媒や油剤等)の場合をオイルゲル(オルガノゲル)と呼んでいる。
【0003】
オイルゲルは、各種分野において、流動性の調整に利用されている。また、例えば、廃油をゲル化して固形物として水質汚染を防止したりする等、環境保全の分野においても幅広く利用されている。
【0004】
有機溶媒や油剤等を増粘化、ゲル化させる化合物は、大きく分けて、高分子増粘剤、低分子増粘剤に分類される。
【0005】
高分子増粘剤は、その分子量のばらつきによって品質が安定しない問題があり、オイルゲルがべとついてしまい、各種製品に配合した場合、使用感に悪影響が出る問題がある。
【0006】
一方、低分子増粘剤においては、安定した品質のものが得られ、また、チキソトロピー性を示すため、各種製品に配合した場合、使用感に優れたオイルゲルが得られ得る。このような低分子増粘剤としては、例えば、オリゴデキストリン脂肪酸エステル(特許文献1)、N-アシルアミノ酸誘導体(特許文献2、3)、アミノアミド誘導体(特許文献4)、スクアリン酸アミド誘導体(特許文献5)などが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2005-145851号公報
【文献】特開2010-260795号公報
【文献】特開2008-222759号公報
【文献】特表2014-524901号公報
【文献】特開2013-060496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本出願人は、オイルゲルへのゲル化能とゲル回復性に優れた新規な低分子化合物を開発するべく、鋭意検討を行った。その結果、特定構造を有するエーテル化合物が、オイルゲルへのゲル化剤に有用な化合物であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
本発明の課題は、オイルゲルへのゲル化能とゲル回復性に優れた新規な低分子化合物を提供することにある。また、そのような低分子化合物の少なくとも1種を含むゲル化剤を提供することにある。さらに、そのような低分子化合物を含む組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のエーテル化合物は、一般式(1)または一般式(2)で表される。
【化1】
(一般式(1)または一般式(2)中、R
1は炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であり、R
2は炭素数が1~10の直鎖のアルキレン基であり、R
3は炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基である。)
【0011】
本発明のゲル化剤は、上記エーテル化合物の少なくとも1種を含む。
【0012】
本発明の組成物は、上記エーテル化合物の少なくとも1種を含む。
【0013】
一つの実施形態においては、上記組成物は、有機溶媒および油剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。
【0014】
一つの実施形態においては、上記組成物は、オイルゲルである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、オイルゲルへのゲル化能とゲル回復性に優れた新規な低分子化合物を提供することができる。また、そのような低分子化合物の少なくとも1種を含むゲル化剤を提供することができる。さらに、そのような低分子化合物を含む組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書中で「質量」との表現がある場合は、従来一般に重さの単位として慣用されている「重量」と読み替えてもよく、逆に、本明細書中で「重量」との表現がある場合は、重さを示すSI系単位として慣用されている「質量」と読み替えてもよい。
【0017】
≪エーテル化合物≫
本発明のエーテル化合物は、一般式(1)または一般式(2)で表される。
【化2】
【0018】
一般式(1)または一般式(2)中、R1は炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基である。
【0019】
R1は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数が6~30で飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数が6~30で飽和の直鎖のアルキル基である。
【0020】
R1の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは8~30であり、より好ましくは10~28であり、さらに好ましくは12~28であり、さらに好ましくは14~28であり、特に好ましくは16~26であり、最も好ましくは18~22である。
【0021】
一般式(1)または一般式(2)中、R2は炭素数が1~10の直鎖のアルキレン基である。
【0022】
R2の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは1~8であり、より好ましくは1~6であり、さらに好ましくは1~5であり、特に好ましくは2~4であり、最も好ましくは2~3である。
【0023】
一般式(1)または一般式(2)中、R3は炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基である。
【0024】
R3は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数が1~30で飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数が1~30で飽和の分岐鎖のアルキル基である。
【0025】
R3の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは1~24であり、より好ましくは2~20であり、さらに好ましくは3~14であり、さらに好ましくは3~12であり、特に好ましくは4~10であり、最も好ましくは6~10である。
【0026】
本発明のエーテル化合物は、一般式(1)または一般式(2)で表され、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、一般式(1)で表される。
【0027】
本発明のエーテル化合物は、オイルゲルへのゲル化能とゲル回復性に優れた新規な低分子化合物である。本発明のエーテル化合物において、アミド結合を有する骨格は、水素結合により三次元網目構造や三次元紐状構造を形成することで、優れたゲル化能に寄与している。また、本発明のエーテル化合物において、エーテル結合を有する骨格は、R3の炭化水素基によってオイルへの相溶性に寄与することに加えて、アミド結合との水素結合により、より優れたゲル化能とゲル回復性に寄与している。
【0028】
本発明のエーテル化合物においては、さらに、-NH-構造と-R3との間に位置する-C3H6O-構造が重要な構造の一つであり、これによって本発明の効果がより発現し得る。
【0029】
<エーテル化合物の好ましい実施形態A>
本発明のエーテル化合物の好ましい実施形態の一つ(実施形態A)は、一般式(1)で表され、R1は炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であり、R2は炭素数が2の直鎖のアルキレン基(すなわち、-CH2CH2-で表されるエチレン基)であり、R3は炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基である。
【0030】
実施形態Aにおいて、R1は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数が6~30で飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数が6~30で飽和の直鎖のアルキル基である。
【0031】
実施形態Aにおいて、R1の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは8~30であり、より好ましくは10~28であり、さらに好ましくは12~28であり、さらに好ましくは14~28であり、特に好ましくは16~26であり、最も好ましくは18~22である。
【0032】
実施形態Aにおいて、R3は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数が1~30で飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数が1~30で飽和の分岐鎖のアルキル基である。
【0033】
実施形態Aにおいて、R3の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは1~24であり、より好ましくは2~20であり、さらに好ましくは3~14であり、さらに好ましくは3~12であり、特に好ましくは4~10であり、最も好ましくは6~10である。
【0034】
<エーテル化合物の好ましい実施形態B>
本発明のエーテル化合物の好ましい別の実施形態の一つ(実施形態B)は、一般式(1)で表され、R1は炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であり、R2は炭素数が3の直鎖のアルキレン基(すなわち、-CH2CH2CH2-で表されるトリメチレン基)であり、R3は炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基である。
【0035】
実施形態Bにおいて、R1は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数が6~30で飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数が6~30で飽和の直鎖のアルキル基である。
【0036】
実施形態Bにおいて、R1の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは8~30であり、より好ましくは10~28であり、さらに好ましくは12~28であり、さらに好ましくは14~28であり、特に好ましくは16~26であり、最も好ましくは18~22である。
【0037】
実施形態Bにおいて、R3は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数が1~30で飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数が1~30で飽和の分岐鎖のアルキル基である。
【0038】
実施形態Bにおいて、R3の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは1~24であり、より好ましくは2~20であり、さらに好ましくは3~14であり、さらに好ましくは3~12であり、特に好ましくは4~10であり、最も好ましくは6~10である。
【0039】
<エーテル化合物の好ましい実施形態C>
本発明のエーテル化合物の好ましいさらに別の実施形態の一つ(実施形態C)は、一般式(2)で表され、R1は炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であり、R2は炭素数が1~10の直鎖のアルキレン基であり、R3は炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基である。
【0040】
実施形態Cにおいて、R1は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、炭素数が6~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数が6~30で飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数が6~30で飽和の直鎖のアルキル基である。
【0041】
実施形態Cにおいて、R1の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは8~30であり、より好ましくは10~28であり、さらに好ましくは12~28であり、さらに好ましくは14~28であり、特に好ましくは16~26であり、最も好ましくは18~22である。
【0042】
実施形態Cにおいて、R2の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは1~8であり、より好ましくは1~6であり、さらに好ましくは1~5であり、特に好ましくは2~4であり、最も好ましくは2~3である。
【0043】
実施形態Cにおいて、R3は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、炭素数が1~30で飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数が1~30で飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数が1~30で飽和の分岐鎖のアルキル基である。
【0044】
実施形態Cにおいて、R3の炭素数は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは1~24であり、より好ましくは2~20であり、さらに好ましくは3~14であり、さらに好ましくは3~12であり、特に好ましくは4~10であり、最も好ましくは6~10である。
【0045】
<エーテル化合物の製造方法>
本発明のエーテル化合物は、任意の適切な方法によって合成することができる。このような方法としては、例えば、アルコキシドと有機ハロゲン化合物の縮合反応、オレフィンにアルコールを付加する反応等、一般にエーテルを形成する反応を用いて合成できる。また、カルボン酸とアミンの酸触媒を用いた脱水縮合、塩基触媒を用いた脱水縮合、カルボジイミドを用いた脱水縮合、エステル-アミド交換反応、酸ハロゲン化物とアミンの反応、アミンによるイミドの開環反応等、一般にアミドを形成する反応や、アミンと酸無水物、酸ハロゲン化物、エステルによるイミドを形成する反応等を用いて合成できる。
【0046】
≪ゲル化剤≫
本発明のゲル化剤は、本発明のエーテル化合物の少なくとも1種を含む。すなわち、本発明のゲル化剤は、本発明のエーテル化合物の1種のみを含んでいてもよいし、本発明のエーテル化合物の2種以上を含んでいてもよい。
【0047】
本発明のゲル化剤中の、本発明のエーテル化合物の含有割合は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは50質量%~100質量%であり、より好ましくは70質量%~100質量%であり、さらに好ましくは90質量%~100質量%であり、特に好ましくは95質量%~100質量%であり、最も好ましくは実質的に100質量%である。
【0048】
本発明のゲル化剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含んでいてもよい。このような他の成分としては、一般的に、ゲル化剤に添加され得る公知の添加成分が挙げられる。このような他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
【0049】
≪組成物≫
本発明の組成物は、本発明のエーテル化合物の少なくとも1種を含む。すなわち、本発明の組成物は、本発明のエーテル化合物の1種のみを含んでいてもよいし、本発明のエーテル化合物の2種以上を含んでいてもよい。
【0050】
本発明の組成物は、好ましくは、有機溶媒および油剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。
【0051】
本発明の組成物に含まれ得る有機溶媒は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。本発明の組成物に含まれ得る油剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
【0052】
有機溶媒としては、任意の適切な有機溶媒を採用し得る。このような有機溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカリン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、ピリジン、ピコリン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトンなどが挙げられる。
【0053】
油剤としては、任意の適切な油剤を採用し得る。このような油剤としては、例えば、下記のようなものが挙げられる。油剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
【0054】
(1)水添ポリイソブテン、イソドデカン、イソヘキサデカン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、流動パラフィン(ミネラルオイル)、重質流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、セレシン、スクワレン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、ポリブテン、オリーブ由来スクワラン、ワセリン、固形パラフィン、マイクロクリスタリンワックスなどの炭化水素油類。
【0055】
(2)リンゴ酸ジイソステアリル、モノイソステアリン酸水添ヒマシ油、乳酸セチル、γ-エルカラクトン、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸オクチルドデシル、パリミチン酸セチル、パルミチン酸オクチルドデシル、オクタン酸セチル、オクタン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオデカン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、エルカ酸オクチルドデシル、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、オレイン酸エチル、アボカド油脂肪酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸メチルヘプチル、ミリスチン酸メチルヘプチル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸メチルヘプチル、イソステアリン酸メチルヘプチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジブチルオクチル、アジピン酸ジイソブチル、コハク酸ジオクチル、クエン酸トリエチル、トリオクタン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、水添ロジントリグリセリド(水素添加エステルガム)、ロジントリグリセリド(エステルガム)、ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、ジオレイン酸プロピレングリコール、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、水素添加ロジンペンタエリスリチル、トリエチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパン、トリエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、ノナイソステアリン酸ポリグリセリル-10、デカ(エルカ酸/イソステアリン酸/リシノレイン酸)ポリグリセリル-8、(ヘキシルデカン酸/セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、ジステアリン酸グリコール(ジステアリン酸エチレングリコール)、ジネオペンタン酸3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ジネオペンタン酸2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、乳酸ミリスチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、酢酸コレステリル、ノナン酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、N-ラウロイルサルコシンイソプロピルなどのアシルサルコシンアルキルエステル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、軟質ラノリン脂肪酸コレステリル、硬質ラノリン脂肪酸コレステリル、長鎖分岐脂肪酸コレステリル、長鎖α-ヒドロキシ脂肪酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、コハク酸2-エチルヘキシルなどのエステル油類。
【0056】
(3)ジメチコン(ジメチルポリシロキサン)、高重合ジメチコン(高重合ジメチルポリシロキサン)、シクロメチコン(環状ジメチルシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)、フェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコン、フェニルジメチコン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、ジメチコノール、ジメチコノールクロスポリマー、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、アミノプロピルジメチコンおよびアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、カチオン変性シリコーン、ジメチコンコポリオールなどのポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、糖変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、リン酸変性シリコーン、硫酸変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルキルエーテル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、ペプチド変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、カチオン変性およびポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性およびポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性およびポリエーテル変性シリコーン、アミドアルキル変性シリコーン、アミノグリコール変性シリコーン、アミノフェニル変性シリコーン、ポリシロキサン・オキシアルキレン共重合体などのシリコーン類。
【0057】
(4)パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテルなどのフッ素系油剤類。
【0058】
(5)直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等)、分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)などの高級アルコール類。
【0059】
(6)ベンジルアルコールなどのアラルキルアルコール、およびその誘導体。
【0060】
(7)ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、イソヘキサデカン酸、アンテイソヘンイコサン酸、長鎖分岐脂肪酸、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸などの高級脂肪酸類、およびそのアルミニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、カリウム、ナトリウム塩などの金属石けん類、およびアミドなどの含窒素誘導体類。
【0061】
(8)キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、みつろう、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマーなどのワックス類。
【0062】
(9)ヤシ油、パーム油、パーム核油、サフラワー油、オリーブ油、ヒマシ油、アボカド油、ゴマ油、茶油、月見草油、小麦胚芽油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、ククイナッツ油、ローズヒップ油、メドウフォーム油、パーシック油、ティートリー油、ハッカ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、落花生油、コメヌカ油、カカオ脂、シア脂、水素添加ヤシ油、水素添加ヒマシ油、ホホバ油、水素添加ホホバ油などの植物油脂類。
【0063】
(10)牛脂、乳脂、馬脂、卵黄油、ミンク油、タートル油などの動物性油脂類。
【0064】
(11)鯨ロウ、ラノリン、オレンジラッフィーなどの動物性ロウ類。
【0065】
(12)液状ラノリン、還元ラノリン、吸着精製ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸液状ラノリン、ヒドロキシラノリン、ポリオキシエチレンラノリン、ラノリン脂肪酸、硬質ラノリン脂肪酸、ラノリンアルコール、酢酸ラノリンアルコール、酢酸(セチル・ラノリル)エステルなどのラノリン類。
【0066】
(13)レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、ホスファチジン酸、リゾレシチンなどのリン脂質類。
【0067】
(14)水素添加大豆リン脂質、部分水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、部分水素添加卵黄リン脂質などのリン脂質誘導体類。
【0068】
(15)コレステロール、ジヒドロコレステロール、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、フィトステロール、コール酸などのステロール類。
【0069】
(16)サポゲニン類。
【0070】
(17)サポニン類。
【0071】
(18)リン脂質・コレステロール複合体、リン脂質・フィトステロール複合体などの脂質複合体。
【0072】
(19)ダイマージリノール酸ジイソプロピル、ダイマージリノール酸ジイソステアリル、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ジイソステアリン酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物、ダイマージリノール酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシアルキルダイマージリノレイルエーテルなどのダイマー酸あるいはダイマージオールの誘導体類。
【0073】
(20)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(コカミドMEA)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA)、ラウリン酸モノエタノールアミド(ラウラミドMEA)、ラウリン酸ジエタノールアミド(ラウラミドDEA)、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(ラウラミドMIPA)、パルミチン酸モノエタノールアミド(パルタミドMEA)、パルミチン酸ジエタノールアミド(パルタミドDEA)、ヤシ油脂肪酸メチルエタノールアミド(コカミドメチルMEA)などの脂肪酸アルカノールアミド類。
【0074】
(21)安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等);3-(4’-メチルベンジリデン)-d,L-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4’-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン;などの紫外線吸収剤。
【0075】
本発明の組成物が、有機溶媒および油剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む場合、本発明の組成物中の本発明のエーテル化合物の含有割合は、有機溶媒および油剤の合計量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部~100質量部であり、より好ましくは0.005質量部~80質量部であり、さらに好ましくは0.01質量部~50質量部であり、特に好ましくは0.01質量部~30質量部であり、最も好ましくは0.01質量部~10質量部である。
【0076】
本発明の組成物中の、本発明のエーテル化合物と有機溶媒と油剤との合計量の含有割合は、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは50質量%~100質量%であり、より好ましくは70質量%~100質量%であり、さらに好ましくは90質量%~100質量%であり、特に好ましくは95質量%~100質量%であり、最も好ましくは実質的に100質量%である。
【0077】
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含んでいてもよい。このような他の成分としては、例えば、オイルゲルの調製において添加され得る公知の添加成分が挙げられる。このような他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
【0078】
他の成分としては、例えば、水、低級アルコール、多価アルコール、増粘剤、保湿剤、界面活性剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、粉末成分(例えば、無機粉末、有機粉末、顔料、色素など)、天然水溶性高分子、半合成水溶性高分子、合成水溶性高分子、キレート剤、糖類およびその誘導体類、アミノ酸およびその誘導体、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤(酸、アルカリなど)、ビタミン類、防腐剤・抗菌剤、消炎剤、各種抽出物、賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、抗炎症剤、香料などが挙げられる。これら他の成分のそれぞれについても、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
【0079】
本発明の実施形態による組成物中の、これらの他の成分の含有割合は、使用目的によって適宜調整され得る。
【0080】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコールなどが挙げられる。
【0081】
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル;ポリグリセリン;などが挙げられる。
【0082】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸AlMg(ビーガム) 、ラポナイト、無水ケイ酸などが挙げられる。
【0083】
保湿剤としては、例えば、ジプロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物などが挙げられる。
【0084】
界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、親水性非イオン界面活性剤、親油性非イオン界面活性剤などが挙げられる。
【0085】
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウ
ム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POEアルキルエーテルカルボン酸;POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム;などが挙げられる。
【0086】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POEアルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム;などが挙げられる。
【0087】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等);などが挙げられる。
【0088】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POEソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEモノオレエート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POEアルキルエーテル類(例えば、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POPアルキルエーテル類(例えば、POE・POPセチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等);POEミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POEソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POEプロピレングリコール脂肪酸エステル;POEアルキルアミン;POE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸;などが挙げられる。
【0089】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸、モノイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル;などが挙げられる。
【0090】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類などが挙げられる。
【0091】
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸などが挙げられる。
【0092】
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等);などが挙げられる。
【0093】
天然水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等);などが挙げられる。
【0094】
半合成水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等);などが挙げられる。
【0095】
合成水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー;などが挙げられる。
【0096】
キレート剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1- ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウムなどが挙げられる。
【0097】
糖類およびその誘導体類としては、例えば、単糖、オリゴ糖、多糖などが挙げられる。
【0098】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等);などが挙げられる。
【0099】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類などが挙げられる。
【0100】
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸などが挙げられる。
【0101】
アミノ酸およびその誘導体としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等)、塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシル-β-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸などが挙げられる。
【0102】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールなどが挙げられる。
【0103】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックスなどが挙げられる。
【0104】
pH調製剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム、アルカリ金属(ナトリウム及びカリウム等)またはアルカリ土類金属(カルシウム等)の水酸化物、アンモニア水、クエン酸、酒石酸、乳酸、リン酸などが挙げられる。
【0105】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、これらの誘導体、パントテン酸、この誘導体、ビオチンなどが挙げられる。
【0106】
防腐剤・抗菌剤としては、例えば、エチルパラベンやイソプロピルパラべンやブチルパラベンやベンジルパラベン等のパラべン類及びそのナトリウム塩、安息香酸、安息香酸塩、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、感光素、クロルクレゾール、クロロブタノール、サリチル酸、サリチル酸塩類、ソルビン酸およびその塩類、デヒドロ酢酸およびその塩類、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル(別名トリクロサン)、フェノキシエタノール、フェノール、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、レゾルシン、亜鉛・アンモニア・銀複合置換型ゼオライト、安息香酸パントテニルエチルエーテル、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘキシジン、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、銀-銅ゼオライト、グルコン酸クロルヘキシジン、クレゾール、クロラミンT、クロルキシレノール、クロルフェネシン、クロルヘキシジン、1,3-ジメチロール-5,5-ジメチルヒダントイン、臭化アルキルイソキノリニウム、チアントール、チモールなどが挙げられる。
【0107】
消炎剤としては、例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントインなどが挙げられる。
【0108】
各種抽出物としては、例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻などが挙げられる。
【0109】
賦活剤としては、例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体などが挙げられる。
【0110】
血行促進剤としては、例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノールなどが挙げられる。
【0111】
抗脂漏剤としては、例えば、硫黄、チアントールなどが挙げられる。
【0112】
抗炎症剤としては、例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリンなどが挙げられる。
【0113】
香料としては、例えば、シトラール、メントール、ショウノウ、サルビノリンA、カンナビノイド、ヒノキチオール、リモネン、ファルネソール、ビタミンA等のテルペン・テルペノイド;フェノキシエタノール等の芳香族アルコール、オイゲノール、ショウガオール等のフェノール類;酪酸エステル、プロピオン酸エステル等のエステル類;γ-ノナラクトン、γ-ウンデカラクトン等のラクトン類;炭素数6~20のアルデヒド類;などが挙げられる。
【0114】
他の成分としては、上記以外にも、例えば、着色剤、制汗剤、清涼剤、収れん剤、抗ヒスタミン剤、育毛用薬剤、還元剤・酸化剤、酵素類、核酸類、ホルモン類なども挙げられる。
【0115】
本発明の組成物の好ましい実施形態は、オイルゲルである。この場合、本発明の組成物、すなわち、オイルゲルは、好ましくは、優れたゲル回復性を発現し得る。
【実施例】
【0116】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
【0117】
〔実施例1〕
N,N-ジメチルホルムアミド(100ml)、テトラデシルアミン(40.0g、187mmol)、およびトリエチルアミン(37.9g、374mmol)の混合溶液に、無水コハク酸(19.7g、197mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(100ml)の混合溶液を10分間かけて加え、80℃で15分間攪拌した。無水酢酸(20.1g、197mmol)を10分間かけて滴下し、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、沈殿物を濾過し、蒸留水で洗浄した。粗生成物をアセトンで再結晶により精製した。これにより、94%白色結晶性粉末として、52.1g(176mmol)のテトラデシルスクシンイミドを得た。得られたテトラデシルスクシンイミド(5.0g、16.9mmol)、3-(2-エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(9.51g、50.8mmol)を125℃で72時間反応した。約100℃で反応混合物にアセトニトリル40mLを加え、室温に冷却し析出した結晶を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄した。粗生成物を乾燥し、アセトンで再結晶により精製した。白色結晶性粉末として化合物(1)を収率73.2%(5.97g、12.4mmol)で得た。
【0118】
〔実施例2〕
N,N-ジメチルホルムアミド(100ml)、ヘキサデシルアミン(35.6g、148mmol)、およびトリエチルアミン(30g、297mmol)の混合溶液に、無水コハク酸(15.6g、156mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(100ml)の混合溶液を10分間かけて加え、80℃で15分間攪拌した。無水酢酸(15.9g、156mmol)を10分間かけて滴下し、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、沈殿物を濾過し、蒸留水で洗浄した。粗生成物をアセトンで再結晶により精製した。これにより、94%白色結晶性粉末として、45.1g(140mmol)のヘキサデシルスクシンイミドを得た。得られたヘキサデシルスクシンイミド(5.4g、16.9mmol)、3-(2-エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(9.51g、50.8mmol)を125℃で72 時間反応した。約100℃で反応混合物にアセトニトリル40mLを加え、室温に冷却し析出した結晶を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄した。粗生成物を乾燥し、アセトンで再結晶により精製した。白色結晶性粉末として化合物(2)を収率65.0%(5.60g、11.0mmol)で得た。
【0119】
〔実施例3〕
N,N-ジメチルホルムアミド(100ml)、オクタデシルアミン(40.0g、148mmol)、およびトリエチルアミン(30g、297mmol)の混合溶液に、無水コハク酸(15.6g、156mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(100ml)の混合溶液を10分間かけて加え、80℃で15分間攪拌した。無水酢酸(15.9g、156mmol)を10分間かけて滴下し、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、沈殿物を濾過し、蒸留水で洗浄した。粗生成物をアセトンで再結晶により精製した。これにより、94%白色結晶性粉末として、49.1g(140mmol)のオクタデシルスクシンイミドを得た。得られたオクタデシルスクシンイミド(5.93g、16.9mmol)、3-(2-エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(9.51g、50.8mmol)を125℃で72時間反応した。約100℃で反応混合物にアセトニトリル40mLを加え、室温に冷却し析出した結晶を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄した。粗生成物を乾燥し、アセトンで再結晶により精製した。白色結晶性粉末として化合物(3)を収率83.8%(7.63g、14.2mmol)で得た。
【0120】
〔実施例4〕
N,N-ジメチルホルムアミド(100ml)、ドコシルアミン(48.4g、148mmol)、およびトリエチルアミン(30g、297mmol)の混合溶液に、無水コハク酸(15.6g、156mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(100ml)の混合溶液を10分間かけて加え、80℃で15分間攪拌した。無水酢酸(15.9g、156mmol)を10分間かけて滴下し、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、沈殿物を濾過し、蒸留水で洗浄した。粗生成物をアセトンで再結晶により精製した。これにより、94%白色結晶性粉末として、57.3g(140mmol)のドコシルスクシンイミドを得た。得られたドコシルスクシンイミド(6.91g、16.9mmol)、3-(2-エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(9.51g、50.8mmol)を125℃で72 時間反応した。約100℃で反応混合物にアセトニトリル40mLを加え、室温に冷却し析出した結晶を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄した。粗生成物を乾燥し、アセトンで再結晶により精製した。白色結晶性粉末として化合物(4)を収率54.8%(5.52g、9.26mmol)で得た。
【0121】
〔実施例5〕
N,N-ジメチルホルムアミド(100ml)、オクタデシルアミン(40.0g、148mmol)、およびトリエチルアミン(30g、297mmol)の混合溶液に、無水グルタル酸(17.8g、156mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(100ml)の混合溶液を10分間かけて加え、80℃で15分間攪拌した。無水酢酸(15.9g、156mmol)を10分間かけて滴下し、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、沈殿物を濾過し、蒸留水で洗浄した。粗生成物をアセトンで再結晶により精製した。これにより、45%白色結晶性粉末として、24.3g(66.6mmol)のオクタデシルグルタルイミドを得た。得られたオクタデシルグルタルイミド(6.17g、16.9mmol)、3-(2-エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(9.51g、50.8mmol)を125℃で72時間反応した。約100℃で反応混合物にアセトニトリル40mLを加え、室温に冷却し析出した結晶を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄した。粗生成物を乾燥し、アセトンで再結晶により精製した。白色結晶性粉末として化合物(5)を収率75.0%(7.01g、12.7mmol)で得た。
【0122】
〔実施例6〕
β-アラニン(6.0g、67.3mmol)および水酸化カリウム(3.15g、56.1mmol)を、30%2-プロパノール水溶液(50mL)に溶解した。この溶液に、塩化ミリストイル(2.77g、11.2mmol)を1分間で滴下し、5分間攪拌した後に、5%水酸化カリウム水溶液(12.6g)を加え1分間攪拌した。この操作を5回繰り返した後、30分間攪拌した(塩化ミリストイル:計13.85g、56.1mmol)。反応液に5%塩酸120mLを加え酸性にし、得られた固体をろ過し水で洗浄した。得られた固体を乾燥し、粗精製のN-ミリストイル-β-アラニン(14.4g、48.1mmol、85.7%)を得た。N-ミリストイル-β-アラニン(5.30g、17.7mmol)、ベンジルアルコール(9.56g、88.5mmol)、およびp-トルエンスルホン酸1水和物(505mg、2.66mmol)をトルエン40mLに溶解し、加熱還流し脱水した(約2時間)。水の発生が終了した後、トルエンを除去し、3-(2-エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(6.63g、35.4mmol)を加え、180℃、1時間攪拌した。反応溶液を水に注入し、得られた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体をアセトンで再結晶により精製し、白色結晶として化合物(6)を収率89.2%(4.72g、15.8mmol)で得た。
【0123】
〔実施例7〕
β-アラニン(8.05g、90.4mmol)および水酸化カリウム(4.2g、75.3mmol)を、30%2-プロパノール水溶液(60mL)に溶解した。この溶液に、塩化ラウロイル(3.29g、15.1mmol)を1分間で滴下し、5分間攪拌した後に、5%水酸化カリウム水溶液(16.9g)を加え1分間攪拌した。この操作を5回繰り返した後、30分間攪拌した(塩化ラウロイル:計16.5g、75.3mmol)。反応液に5%塩酸140mLを加え酸性にし、得られた固体をろ過し水で洗浄した。得られた固体を乾燥し、粗精製のN-ラウロイル-β-アラニン(18.3g、66.6mmol、88.5%)を得た。N-ラウロイル-β-アラニン(5.0g、18.4mmol)、ブチルカルビトール(14.9g、162.2mmol)、およびp-トルエンスルホン酸1水和物(530mg、2.76mmol)を170℃で1時間減圧脱水した。この溶液に、3-(2-エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(6.90g、36.8mmol)を加え、170℃、1時間攪拌した。反応溶液を水に注入し、得られた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体をアセトンで再結晶により精製し、白色結晶として化合物(7)を収率47.0%(3.82g、8.67mmol)で得た。
【0124】
<ゲル化能の評価>
シクロペンタシロキサン、流動パラフィン、インドデカン、スクワラン、パルミチン酸2-エチルヘキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、オリーブ油、メトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル、1,3-ブタンジオールに、ゲル化剤を濃度1質量%となるように配合したものをバイアル瓶に入れた。その後、100℃で30分間加熱した後に、室温で1時間静置し、ゲル化しているかどうかを目視で判断した。結果を表1に示した。
○:ゲル化していた。
×:ゲル化していなかった。
【0125】
【0126】
<ゲル回復性の評価>
ゲル化能の評価結果が○であったバイアル瓶中のゲル化物について、バイアル瓶を通常の立てた状態で、スパチュラで10秒間攪拌することを2日間(0分、5分後、15分後、30分後、1時間後、2時間後、12時間後、24時間後、24時間5分後、24時間15分後、24時間30分後、25時間後、26時間後、36時間後、48時間後)にわたって行い、その後、バイアル瓶を90度横に倒して1分間静置し、ゲルの回復程度を4段階(0、1、2、3)で評価した。数字が大きいほど、ゲル回復性が優れていることを示す。結果を表2に示した。
【0127】
【0128】
<融点および流動パラフィン中の融点の評価>
示差走査熱量測定装置(NETZSCH社製、DSC3500)を用いて、実施例5、6、7で得られたエーテル化合物の融点を測定した。開始温度30℃から毎分10℃ずつ降温し、-30℃で5分保持した後、毎分10℃で昇温し、200℃で測定を終えた。それぞれの測定結果から、融点を確認した。ピーク形状がブロードな場合、「○○~○○℃」という表記をしている。結果を表3に示した。
【0129】
【0130】
<増粘剤組成物の調製と溶解温度評価>
オレイン酸、オクチルドデカノール、エタノール、またはtーブタノールにゲル化剤を所定の濃度で配合したものをバイアル瓶に入れた。その後、所定の温度で30分間加熱した後に、室温で1時間静置し、再度加熱し、溶解したかどうか目視で確認した。結果を表4に示した。
○:溶解した。
×:溶解しなかった。
【0131】
【0132】
<増粘剤組成物のゲル化能の評価および増粘剤組成物のゲル回復性の評価>
増粘剤組成物1gを、スクワランまたはトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル9gに配合したものをバイアル瓶に入れた。その後、80℃で加熱し、溶解したかどうか目視で確認した。このようにして得られたゲルのゲル回復性は3であり、ゲル化能はゲル化しているかどうかを目視で判断して下記の基準で評価した。
結果を表5に示した。
○:ゲル化していた。
×:ゲル化していなかった。
【0133】
【0134】
〔比較例1〕
一般式(3)で表され、R5がC15H31であり、Aが(CH2)4であり、R6がポリエチレングリコールである、化合物(C1)0.1gを、流動パラフィン10gに150℃で溶解したところ、ゲル化も増粘もしなかった。
【0135】
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明のエーテル化合物は、ゲル化剤として有効に利用可能である。