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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】店舗システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20241024BHJP
   G06Q 30/0235 20230101ALI20241024BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/0235
G07G1/12 321M
G07G1/12 341Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020151289
(22)【出願日】2020-09-09
(65)【公開番号】P2022045611
(43)【公開日】2022-03-22
【審査請求日】2023-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 文克
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-204370(JP,A)
【文献】特開2020-042464(JP,A)
【文献】店舗等の入店制限時等のポイントー現場社員を守るために [online],2020年08月03日,[検索日2024.05.29], Internet<URL:https://web.archive.org/web/20200803170757/https://www.sp-network.co.jp/column-report/column/spneye/candr20052.html>
【文献】スーパーなど小売店舗における感染拡大防止のための取組事例 [online],2020年08月11日,[検索日2024.05.29], Internet<URL:https://web.archive.org/web/20200811224125/https://distribute-dei-taisaku.jp/category/action/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
G07G 1/00 -G07G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の登録が可能な可搬型の登録端末と、管理装置とを含む店舗システムであって、
前記管理装置は、
店舗における来店客数を計測する計測手段と、
前記計測手段による計測結果に基づく来店客数を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される来店客数に基づいて、顧客に通知するための指示を行う通知指示手段と、
を備え、
前記登録端末は、
店舗において顧客の商品登録操作に基づいて商品を登録する登録手段と、
前記通知指示手段による前記指示に基づく前記来店客数と、前記登録手段によって登録された商品とを表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする店舗システム。
【請求項2】
前記登録手段は、撮像により商品を登録することが可能であり、
前記表示手段は、前記撮像に係る撮像領域と、登録された商品に係る登録商品表示領域と、前記来店客数とを同一画面に表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の店舗システム。
【請求項3】
前記管理装置は、前記登録端末の利用開始から一定時間が経過したタイムオーバーであるか否かを判断する判断手段を備え、
前記通知指示手段は、前記判断手段により前記タイムオーバーがあると判断された場合、その旨を当該登録端末へ通知する、
請求項1または2に記載の店舗システム。
【請求項4】
商品の登録が可能な可搬型の登録端末と、管理装置とを含む店舗システムにおける前記登録端末として第1のコンピュータを機能させ、前記管理装置として第2のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1のコンピュータを、
店舗における来店客数を計測する計測手段、
前記計測手段による計測結果に基づく来店客数を記憶させる記憶制御手段、
前記記憶制御手段によって記憶される来店客数に基づいて、顧客に通知するための指示を行う通知指示手段、
として機能させ、
前記第2のコンピュータを、
店舗において顧客の商品登録操作に基づいて商品を登録する登録手段、
前記通知指示手段による前記指示に基づく前記来店客数と、前記登録手段によって登録された商品とを表示する表示手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗システム、およびプログラム関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗においては、時間によって混雑することがある。店舗では、顧客に買い物を快適に行ってもらうために、混雑を緩和させるようにすることが種々行われている。例えば、セルフ精算を行う精算端末を複数配置することにより、レジカウンタの混雑を緩和させる精算システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-156814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、時間に応じて混雑が偏ってしまうことがある。このため、時間によっては、顧客が快適な買い物を行うことができないことがあるばかりか、店員が忙殺されてしまうことがある。これにより、従来技術では、店舗を効率よく運営することができないことがある、という問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、店舗の運営の効率化を図ることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である店舗システムは、来店客を時間ごとに分散させるための来店関連情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される前記来店関連情報を顧客に通知する制御を行う通知指示手段と、を備えることを特徴とする店舗システムである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係るショッピングシステム1のネットワーク構成を示す説明図である。
図2】POS端末20の外観の一例を示す斜視図である。
図3】POS端末20の外観の一例を示す正面図である。
図4】POS端末20のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
図5】携帯端末30のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
図6】取引管理サーバSvのハードウェア構成の一例を示す説明図である。
図7】監視端末40のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
図8】取引管理サーバSvが管理する、携帯端末30ごとの各種情報の一例を示す説明図である。
図9】本実施形態のカート情報に対応する保留商品の分類例を示す説明図である。
図10】取引管理サーバSvが記憶する有益情報テーブルの一例を示す説明図である。
図11】取引管理サーバSvが記憶する規制情報テーブルの一例を示す説明図である。
図12】ショッピングシステム1における商品の登録および精算に係る処理の流れを示すシーケンス図である。
図13】取引管理サーバSvが行う来店関連情報特定処理の一例を示すフローチャートである。
図14】携帯端末30のディスプレイ409に表示される画面の一例を示す説明図である。
図15】セルフ精算時に、POS端末20の客側表示部205に表示される画面の遷移の一例を示す説明図である。
図16】POS端末20が発行するレシートの一例を示す説明図である。
図17】ショッピングシステム1における来店関連情報の表示に係る処理の流れを示すシーケンス図である。
図18】監視端末40に表示される取引画面の一例を示す説明図である。
図19】監視端末40に表示される来店関連情報表示画面の一例を示す説明図である。
図20】店舗外においてショッピングアプリを起動した場合の表示画面の一例を示す説明図である。
図21】変形例2に係る携帯端末30において来店関連情報を表示する際に取引管理サーバSvが行う来店関連情報の送信処理の一例を示すフローチャートである。
図22】変形例3に係る携帯端末30のディスプレイ409に表示される画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(実施形態)
以下に、本発明の実施形態に係るショッピングシステム1について説明する。本実施形態に係るショッピングシステム1は、来店客を時間ごとに分散させる(密接状態にさせない)ことによって、例えば、感染症が流行している場合には、感染に対するリスクを軽減させるものである。また、ショッピングシステム1は、顧客が快適な買い物を行わせるようにするとともに、店員が忙殺されることを抑えるようにしたものである。以下に、ショッピングシステム1の詳細な構成について説明する。
【0009】
(ショッピングシステム1のネットワーク構成)
図1は、実施形態に係るショッピングシステム1のネットワーク構成を示す説明図である。ショッピングシステム1は、店舗システムの一例である。ショッピングシステム1は、スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、各種用品店など、種々の店舗に導入可能である。なお、本明細書において、「客」および「顧客」は、特に区別して説明しない限り、同義とする。
【0010】
図1において、ショッピングシステム1は、取引管理サーバSvと、ストアコントローラ(ストアコンピュータ、管理装置)10と、POS(Point Of Sales)端末20と、携帯端末30と、監視端末40と、クレジットカード決済サーバ50とを含む。POS端末20は、商品販売データ処理装置の一例である。携帯端末30は、登録端末の一例である。
【0011】
各装置および各端末は、それぞれ、ネットワークを介して、通信可能に接続されている。例えば、ストアコントローラ10と、POS端末20と、監視端末40とは、それぞれ、LAN(Local Area Network)55を介して、通信可能に接続されている。各装置および各端末は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信部などを備えたコンピュータ装置である。
【0012】
取引管理サーバSvは、顧客に関する情報や、店舗に関する情報や、店舗ごとの商品に関する情報(商品マスタ)や、後述する来店関連情報などの各種情報を管理するサーバ装置である。また、取引管理サーバSvは、各顧客の仮想カートを示すカート情報を生成し携帯端末30によって読み取られた商品の情報をカート情報に記憶(登録)する。取引管理サーバSvが管理(生成および記憶)する情報については、図8図10を用いて後述する。
【0013】
ストアコントローラ10は、POS端末20や不図示の計量装置を管理するとともに、商品マスタなどの取引に必要な各種情報を記憶する。商品マスタは、各商品の商品識別情報(例えばJAN(Japanese Article Number)コード)、商品名、販売価格などの商品情報を格納するファイルである。また、商品マスタは、計量が必要な商品(計量対象商品)の商品識別情報、商品名、計量対象商品の単価などを含む。また、ストアコントローラ10は、商品マスタのほかにも、在庫状況、販売履歴、入出金記録などの各種の情報を記憶する。また、ストアコントローラ10は、顧客の会員情報を記憶してもよい。
【0014】
POS端末20は、携帯端末30を用いて取引管理サーバSvに登録された商品の精算(決済)を行う精算処理を実行することが可能なコンピュータ装置である。また、POS端末20は、携帯端末30を用いて取引管理サーバSvに登録された商品の精算処理を実行することのほかにも、自端末または他のPOS端末20に登録された商品の精算処理を実行することも可能である。すなわち、POS端末20は、精算処理のほかにも、購入する商品の登録(以下「商品登録」という場合がある。)を行う登録処理を実行することも可能である。なお、図1において、POS端末20の台数は、複数台を例示しているが、1台であってもよい。
【0015】
携帯端末30は、スマートフォン、タブレット装置、携帯電話などの可搬型のコンピュータ装置である。携帯端末30は、通信機能や、撮像機能や、表示機能などを有する。携帯端末30は、顧客、または顧客をサポートするサポート店員によって操作される。携帯端末30は、ショッピングカートに対して、着脱可能に取り付けられるものでもよいし、着脱不可能に据え付けられたものでもよい。また、携帯端末30は、顧客が所有するものでもよいし、店舗が顧客に貸与するものでもよい。
【0016】
携帯端末30は、顧客またはサポート店員の操作に応じて、商品に付されるバーコード(商品コード)をスキャンして(読み取り)、商品の登録を受け付ける。すなわち、携帯端末30は、商品に付されるバーコードを認識する認識機能を備える。
【0017】
具体的に説明すると、携帯端末30には、ショッピングシステム1に係る商品の登録や、登録した商品の精算を行うためのアプリケーションソフトウェア(以下、「ショッピングアプリ」という。)がインストールされている。携帯端末30は、ショッピングアプリを起動させることにより、商品に付されたバーコードを読み取って、読み取った情報を取引管理サーバSvに送信する。これにより、当該バーコードに対応する商品が、取引管理サーバSvのカート情報(仮想カート)に登録される。
【0018】
なお、携帯端末30が備える認識機能は、商品に付される商品コードを読み取ることができるものであればよく、読み取った商品コードから商品を特定できなくてもよい。つまり、携帯端末30は、撮像機能によって撮像されている撮像画像(スルー画像として取得している画像)内にオブジェクトとしてバーコードが存在する場合に、当該バーコードから商品コードを読み取ることができればよい。
【0019】
また、携帯端末30は、画像認識技術を備えていてもよい。具体的には、携帯端末30は、画像(スルー画像、撮像画像)から特徴点を抽出し、撮像対象(オブジェクト等)を認識する画像認識技術を備えていてもよい。例えば、携帯端末30は、画像認識技術を用いて、撮像した商品を特定(推定)してもよい。このような画像認識技術を用いることにより、携帯端末30は、例えば、バーコードの付されていない野菜や果物などの生鮮食品を特定することも可能である。
【0020】
また、携帯端末30は、精算を行う際に、自端末に割り当てられたカート情報を識別するためのカート識別情報をコード化して(例えば2次元コード:QRコード(登録商標))表示する。POS端末20は、当該2次元コード(以下「精算用コード」という。)を読み取ると、取引管理サーバSvに対して、登録した商品の登録情報の送信要求を行う。そして、POS端末20は、当該送信要求に応じて取引管理サーバSvから登録情報を受信することにより、精算を行うことが可能になる。以下において、登録した商品を「登録商品」という場合がある。
【0021】
なお、本実施形態において、精算を行う装置は、商品登録が可能なPOS端末20としているが、これに限らない。例えば、精算を行う装置は、店舗に設置された精算専用の装置であってもよい。また、精算を行う装置は、ショッピングカートに対して着脱不可能に据え付けられた精算用のコンピュータ装置であってもよい。このコンピュータ装置は、例えば、クレジットカードやプリペイドカードを用いたカードの精算のみが可能なものであってもよい。
【0022】
また、本ショッピングシステム1では、携帯端末30を用いて商品の登録操作を行って、POS端末20で精算を行う購入態様のほかにも、POS端末20で商品の登録操作を行って、POS端末20で精算を行う他の購入態様がある。他の購入態様は、通常モードにおける購入態様と、フルセルフモードにおける購入態様と、会計専用モードにおける購入態様とを含む。
【0023】
通常モードにおける購入態様は、店員の操作によって商品登録を行い、商品登録を行ったPOS端末で精算(対面精算)を行う態様である。フルセルフモードにおける購入態様は、顧客の操作によって商品登録を行い、商品登録を行ったPOS端末で精算を行う態様である。また、会計専用モードにおける購入態様は、店員の操作によって商品登録を行い、商品登録を行ったPOS端末20とは異なるPOS端末20で精算を行う態様である。
【0024】
監視端末40は、POS端末20や、携帯端末30を監視する。具体的には、監視端末40は、POS端末20の状況(動作モード、処理状況等)を表示したり、POS端末20を制御したりする。また、監視端末40は、各携帯端末30の買い物の状況(例えば、買い物を開始してからの経過時間や、後述する保留商品の有無や種別など)を表示したりする。なお、ショッピングシステム1において、店員が所持する端末装置が含まれていてもよい。店員が所持する端末装置は、例えば、監視端末40に表示される内容と同様の内容を表示したり、店員を呼び出す旨を通知したりする。
【0025】
クレジットカード決済サーバ50は、POS端末20や、携帯端末30等からのクレジットカードの決済要求に応じて、クレジットカードに対応する決済処理を実行するサーバ装置である。
【0026】
(POS端末20の外観の一例)
図2は、POS端末20の外観の一例を示す斜視図である。図2(A)は、POS端末20を客側から見た斜視図である。図2(B)は、POS端末20を店員側から見た斜視図である。図2(A)に示すように客側から見てPOS端末20の右側にカウンタが置かれている。なお、カウンタは、図2(A)の客側から見てPOS端末20の左側にも置かれる場合がある。すなわち、カウンタは、POS端末20の両側に置かれる場合がある。カウンタは、買い物かごを載置することが可能である。
【0027】
また、POS端末20は、サインポール216を備える。サインポール216は、点灯部を備える。点灯部は、例えば、所定の色や、所定の点滅態様で点灯可能である。サインポール216は、点灯部が高所に配置されるように上方へ伸びるように設けられている。これにより、POS端末20の近くにいない店員に対しても、点灯部の点灯態様を認識させることが可能である。
【0028】
次に、図3および図4を用いて、POS端末20の構成について説明する。
図3は、POS端末20の外観の一例を示す正面図である。図3(A)は、POS端末20を客側から見た正面図である。図3(B)は、POS端末20を店員側から見た正面図である。図4は、POS端末20のハードウェア構成の一例を示す説明図である。図3および図4において、同一部分には同一符号を付している。
【0029】
(POS端末20の構成例)
以下、図3を参照しつつ、図4に示したPOS端末20の構成例を説明する。POS端末20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215と、サインポール216と、撮像部217とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0030】
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、POS端末20の動作を制御する。各種プログラムは、本実施形態に係る通知指示プログラムを含む。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
【0031】
RAM203は、読み出しや書き込みが可能なメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ等)や、各種処理において生成した情報を記憶する。各種処理において生成した情報は、例えば、商品を登録する登録処理において生成した登録情報や、登録商品を精算する精算処理において生成した精算情報などである。
【0032】
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
【0033】
客側表示部205は、顧客用のタッチディスプレイである。客側表示部205は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。
【0034】
客側スキャナ部206は、顧客用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、客側スキャナ部206は、精算が行われる際に、携帯端末30に表示される精算用コードを光学的に読み取る。なお、本実施形態において、客側スキャナ部206は、商品に付されているバーコード(商品コード等)や、お会計券(登録商標)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を光学的に読み取ることも可能である。また、客側スキャナ部206は、上記に加えて、品券類(商品券、クーポン券、優待券)や、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を読み取ってもよい。なお、商品の登録は、客側スキャナ部206によるコードの読み取りによる登録に限らない。例えば、客側表示部205に、商品に対応するプリセットキー(商品を注文するボタン)を表示し、当該プリセットキーが顧客によって操作(押下)されることによって、商品の登録を行うことも可能である。
【0035】
カード決済部208は、各種カードによる決済機構である。各種カードは、クレジットカード、電子マネー等のプリペイドカード、ポイントカードなどである。プリペイドカードには、金額(残額)が記憶(チャージ)されている。カード決済部208は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備える。カード認識部は、各種カードの情報を磁気的または電気的に読み取る。読み取られた情報は、登録商品の精算に用いられる。なお、カード認識部は、例えば、ポイントカードの保有ポイントを使用する場合など、今回の登録商品の精算において使用する情報を認識することも可能である。また、カード認識部は、例えば、ポイントカードにポイントを付与する場合など、今回の登録商品の精算に使用しない情報を認識することも可能である。
【0036】
なお、本実施形態のカード決済部208は、カード認識部、表示部、および操作部を備えるが、これに限らず、少なくともカード認識部を備えるものであればよい。また、本実施形態のカード認識部は、接触型のカード(ICカード、磁気カード)や、非接触型のカード(ICカード)に対応するものである。
【0037】
釣銭機209(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口と排出口とを有する。釣銭機209は、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。釣銭機209は、客側に向けられており、顧客から各種操作や現金の投入を受け付ける。なお、釣銭機209は、投入口に投入された紙幣や硬貨を検出するセンサを有する。当該センサは、投入口に紙幣や硬貨が投入されたことの検出や、金種別の枚数の検出などを行う。
【0038】
店員側表示部210は、店員用のタッチディスプレイである。店員側表示部210は、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
【0039】
キー操作部211は、各種のキー(ハードウェアキー、ボタン)を備える。キー操作部211は、店員から種々の入力を受け付ける。具体的には、キー操作部211は、モード切替えボタン211aと、一括切替えボタン211bと、会計専用モード切替えボタン211cとを含む。モード切替えボタン211aは、動作モードを切り替えるためのボタンである。また、一括切替えボタン211bは、特定のPOS端末20(例えば、店長等がログインしているPOS端末20等)において操作されることにより、各POS端末20の動作モードを一括して切り替えるためのボタンである。会計専用モード切替えボタン211cは、会計専用モードに切り替えるためのボタンである。
【0040】
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、店員側スキャナ部212は、商品に付されているバーコードや、店員の名札に付された店員コードを光学的に読み取る。店員側スキャナ部212は、上記に加えて、お会計券に印刷されているコードや、品券類や、各種カードに印刷されているコードを読み取ってもよい。
【0041】
なお、商品の登録は、店員側スキャナ部212によるコードの読み取りによる登録に限らない。例えば、キー操作部211に、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)を配置し、当該キーが店員に操作(押下)されることによって、商品の登録が行わる場合もある。また、店員側表示部210に、商品に対応するプリセットキーを表示し、当該プリセットキーが店員に操作されることによって、商品の登録が行われる場合もある。
【0042】
印刷部213は、各種媒体(レシート、領収書、お会計券等)を印刷して出力する。印刷部213は、媒体発行口の方向を変更可能である。具体的には、印刷部213は、回転自在な機構を有し、媒体発行口が店員側から客側に向くように、また、客側から店員側に向くように構成されている。なお、媒体発行口の向きは、手動で変更可能であってもよいし、動作モードが切り替わることに応じて自動で変更可能であってもよい。なお、印刷部213は、印刷発行口の向きの正誤を検出するセンサを備えていてもよい。
【0043】
音声出力部214は、音声を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンスや警告音などを出力する。音声ガイダンスや警告音は、例えば、商品の登録や精算に係るものである。
通信部215は、他の装置(取引管理サーバSv、ストアコントローラ10、他のPOS端末20、携帯端末30、監視端末40、クレジットカード決済サーバ50など)と情報を送受信するインターフェースである。
【0044】
サインポール216は、例えば、ランプやLED(light emitting diode)であり、所定の色や、所定の点滅態様で点灯可能である。サインポール216の点灯態様により、使用中である旨を示したり、店員を呼び出す旨の要求を示したり、顧客による不正行為があった旨の警告を示したりする。
【0045】
撮像部217は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)カメラである。撮像部217は、例えば、商品を撮像したり、店員の顔を撮像したりする。POS端末20は、画像認識機能を有する。具体的には、POS端末20は、撮像部217によって撮像された撮像結果を用いて、商品(例えば野菜や果物)を特定したり、店員の顔を認識したりする。
【0046】
(POS端末20の動作モードについて)
次に、POS端末20の動作モードについて説明する。POS端末20は、複数の動作モードのうち、いずれかの動作モードで動作する。複数の動作モードは、通常の業務中における動作モード(登録処理および精算処理に係る動作モード)である。具体的には、複数のモードは、例えば、通常モードと、会計専用モードと、フルセルフモードとを含む。以下、各動作モードについて簡単に説明する。
【0047】
(通常モード)
通常モードは、店員側の商品登録を有効とし、客側の商品登録を無効とした動作モードである。すなわち、通常モードは、客側の登録処理を実行せずに、店員側の登録処理を実行する動作モードである。店員側の商品登録では、店員側スキャナ部212、店員側表示部210、およびキー操作部211を用いて、商品の登録処理が行われる。また、通常モードでは、対面精算を行うことが可能であり、すなわち、貨幣(紙幣および硬貨)の投入や各種カードの読み取りを受け付ける精算処理を行うことが可能である。なお、通常モードでは、商品の登録処理が行われている際に、精算処理を開始させること(例えば、貨幣の投入を受け付けること)が可能である。
【0048】
また、通常モードでは、他のPOS端末20へ登録情報を送信することが可能である。他のPOS端末20への登録情報の送信とは、登録処理において生成した登録情報を、精算処理を実行可能な他のPOS端末20(例えば、会計専用モードのPOS端末20)に送信することである。また、通常モードでは、お会計券の発行が可能である。お会計券の発行とは、登録処理において生成した登録情報をコード化し、印刷媒体(シート)に印刷することである。お会計券が他のPOS端末20で読み取られることにより、他のPOS端末20において精算処理が行われる。
【0049】
(会計専用モード)
会計専用モードは、店員側および客側の商品登録を無効とした動作モードである。具体的には、会計専用モードは、取引管理サーバSvから登録情報を受信して、精算処理を行う動作モードである。また、会計専用モードでは、他のPOS端末20(通常モードのPOS端末20)から登録情報を受信して、またはお会計券を読み取って、精算処理を行うことが可能である。また、会計専用モードでは、貨幣の投入が有効になる。なお、会計専用モードでは、他のPOS端末20への登録情報の送信や、お会計券の発行が無効になる。
【0050】
(フルセルフモード)
フルセルフモードは、店員側の商品登録を無効とし、客側の商品登録を有効とした動作モードである。客側の商品登録では、客側スキャナ部206や客側表示部205を用いて、商品登録が行われる。また、フルセルフモードでは、自端末における精算処理を行うことも可能である。具体的には、フルセルフモードでは、貨幣(紙幣および硬貨)の投入や各種カードの読み取りを受け付けることが可能である。なお、フルセルフモードでは、他のPOS端末20への登録情報の送信や、お会計券の発行は無効となる。また、フルセルフモードは、会計専用モードと同様に、取引管理サーバSvや他のPOS端末20から登録情報を受信することによって、また、お会計券を読み取ることによって、精算処理を行うことも可能である。
【0051】
以下において、店員が介在せずに、顧客自らで精算を行うことを「セルフ精算」という。具体的には、セルフ精算は、会計専用モードやフルセルフモードにおいて行われる精算である。
【0052】
なお、上記のモードのほかにも、POS端末20の動作モードは、集計モードや、メンテナンスモードや、トレーニングモードなどを含む。集計モードは、売上や在高等を集計、照会等するモードである。メンテナンスモードは、店員や保守員等が設定作業や保守作業を行う際のモードである。トレーニングモードは、新人の店員がトレーニングを行う際のモードである。
【0053】
(携帯端末30のハードウェア構成)
図5は、携帯端末30のハードウェア構成の一例を示す説明図である。図5において、携帯端末30は、CPU401、ROM402、RAM403、メモリ404、通信部405、操作部406、カメラ407、マイク408、ディスプレイ409、スピーカ410、GPS(Global Positioning System)ユニット411を備えている。各部は、バス420によってそれぞれ接続されている。
【0054】
CPU401は、携帯端末30の全体の制御を司る。ROM402は、各種プログラムを記録している。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU401は、RAM403をワークエリアとして使用しながら、ROM402に記録された各種プログラムを実行することによって、携帯端末30の全体の制御を司る。
【0055】
メモリ404は、各種データを記憶する。メモリには、例えば、フラッシュメモリが用いられる。メモリ404は、ショッピングアプリや通知指示プログラムなどの各種プログラムを記憶する。
通信部405は、ネットワークに接続され、ネットワークを介して他の装置(例えば取引管理サーバSv)に接続される。ネットワークとして機能する通信網には、インターネットや携帯電話網などがある。
【0056】
操作部406は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のタッチキーを表示するタッチパネルや、ハードキーなどである。
カメラ407は、商品に付されたバーコードや、各種の2次元コードを読み取る。
マイク408は、操作者の音声を入力する。
ディスプレイ409は、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、文字、画像、コードなどを表示する。
【0057】
スピーカ410は、音声を含む音を出力する。
GPSユニット411は、GPS衛星からの電波を受信し、携帯端末30の現在位置を示す情報を出力する。また、携帯端末30は、不図示の各種センサ(例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ、距離センサなど)を備え、携帯端末30の各種状態(例えば、携帯端末30の傾きや、携帯端末30と商品との距離)などを検出する機能を有する。
【0058】
(取引管理サーバSvのハードウェア構成)
図6は、取引管理サーバSvのハードウェア構成の一例を示す説明図である。図6において、取引管理サーバSvは、CPU601、ROM602、RAM603、メモリ604、通信部605を備えている。各部は、バス620によってそれぞれ接続されている。
【0059】
CPU601は、取引管理サーバSvの全体の制御を司る。ROM602は、各種プログラムを記録している。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU601は、RAM603をワークエリアとして使用しながら、ROM602に記録された各種プログラムを実行することによって、取引管理サーバSvの全体の制御を司る。
【0060】
メモリ604は、各種データを記憶する。メモリには、例えば、フラッシュメモリが用いられる。メモリ604は、通知指示プログラムなどの各種プログラムを記憶する。
通信部605は、ネットワークに接続され、ネットワークを介して他の装置(例えば、ストアコントローラ10、POS端末20、携帯端末30、監視端末40)に接続される。
【0061】
(監視端末40のハードウェア構成)
図7は、監視端末40のハードウェア構成の一例を示す説明図である。図7において、監視端末40は、CPU701、ROM702、RAM703、メモリ704、通信部705、操作部706、ディスプレイ707、スピーカ708を備えている。各部は、バス720によってそれぞれ接続されている。
【0062】
CPU701は、監視端末40の全体の制御を司る。ROM702は、各種プログラムを記録している。RAM703は、CPU701のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU701は、RAM703をワークエリアとして使用しながら、ROM702に記録された各種プログラムを実行することによって、監視端末40の全体の制御を司る。
【0063】
メモリ704は、各種データを記憶する。メモリには、例えば、フラッシュメモリが用いられる。メモリ704は、通知指示プログラムなどの各種プログラムを記憶する。
通信部705は、ネットワークに接続され、ネットワークを介して他の装置(取引管理サーバSv、ストアコントローラ10、POS端末20)に接続される。
【0064】
操作部706は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のタッチキーを表示するタッチパネルや、ハードキーなどである。
ディスプレイ409は、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、文字、画像、コードなどを表示する。
スピーカ710は、音声を含む音を出力する。
【0065】
なお、監視端末40は、POS端末20と同様の機能部を有していてもよい。すなわち、監視端末40は、上述した機能部のほかにも、スキャナ部、カード決済部、釣銭機、印刷部などの機能を有していてもよい。
【0066】
(本実施形態に係るショッピングシステム1の機能について)
次に、本実施形態に係るショッピングシステム1の精算に係る機能について説明する。ショッピングシステム1は、記憶部と、通知指示部と、取得部と、特定部とを備える。記憶部は、例えば、取引管理サーバSvのメモリ604によって実現される。なお、記憶部は、フラッシュメモリ等のメモリ604(メインメモリ)に限らず、処理において一時的に記憶するキャッシュメモリなどであってもよい。通知指示部と、取得部と、特定部とは、取引管理サーバSvのCPU601によって実現される。すなわち、CPU601が所定のプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。
【0067】
(来店関連情報について)
記憶部は、来店関連情報を記憶する。来店関連情報は、来店客を時間ごとに分散させるための情報である。具体的には、来店関連情報は、時間ごとに各顧客に来店を促すための情報と、時間ごとに各顧客に来店させいないことを促すための情報とを含む。本実施形態において、来店関連情報は、顧客の属性に応じて、来店客を時間ごとに分散させるための情報を含む。取得部は、記憶部に記憶されている来店関連情報を取得する。
【0068】
(顧客の属性について)
顧客の属性は、顧客の分類を示すものであればよい。例えば、顧客の属性は、顧客の年齢に基づく属性を含む。年齢に応じた属性は、年代別に分類した属性である。年代別とは、例えば、10代、20代、30代といった10歳間隔であるが、これに限らず、5歳間隔としてもよいし、1歳間隔としてもよい。
【0069】
また、顧客の属性は、顧客を識別する識別情報(例えば、顧客識別情報や会員番号などの文字や数字の配列)に基づく属性を含む。識別情報に基づく属性は、例えば、顧客識別情報が示す数字の中から抽出した特定の桁の数字である。特定の桁は、例えば、一桁目(末尾の数字)である。なお、特定の桁は、一桁目に限らず、会員番号の冒頭の桁でもよいし、予め定めた特定の桁としてもよい。
【0070】
また、顧客の属性は、苗字に基づく属性を含んでもよい。苗字に基づく属性は、例えば、50音順に基づく属性である。具体的には、苗字に基づく属性は、例えば、「あ」で始まる苗字や、「い」で始まる苗字といった「あいうえお」別に分類した属性でもよいし、「あ」行の苗字、「か」行の苗字といった「あかさたな」別に分類した属性でもよい。なお、苗字に基づく属性は、アルファベット別に分類した属性でもよい。
【0071】
また、顧客の属性は、性別(男性または女性)に基づく属性を含んでもよい。また、顧客の属性は、顧客の優良度合いを示すランク別に分類(例えば、優良客で否か)した属性を含んでもよい。また、顧客の属性は、獲得しているポイント数別に分類した(例えば、100ポイント以上保有しているか否か)属性を含んでもよい。
【0072】
(来店客について)
来店客とは、店舗ごとの来店客である。この場合、来店関連情報は、店舗ごとに来店客を分散させるための情報である。ただし、来店客とは、売り場ごとの来店客であってもよい。この場合、来店関連情報は、売場ごとの来店客を分散させるための情報であればよい。
【0073】
(時間について)
来店客を分散させる時間は、例えば、1日の営業時間を分割した時間単位(例えば2時間ごと)である。ただし、時間は、1日単位(例えば曜日ごと)であってもよいし、週単位(例えば1週間ごと)であってもよいし、月単位(例えばひと月ごと)であってもよい。なお、本実施形態において、時間は、例えば2時間ごとの時間帯として説明する。
【0074】
(有益情報と規制情報について)
来店関連情報は、有益情報と、規制情報とを含む。有益情報は、時間帯に応じて、顧客に特典を付与する情報を含む。具体的には、例えば、有益情報は、12~14時に来店すると、特典を付与するといった情報である。特典は、例えば、ポイントであり、具体的には、ポイントを10倍にするといった特典です。なお、特典は、値引き、景品の付与、割引券の付与などであってもよい。
【0075】
また、有益情報は、混雑していない時間帯(閑散時間帯)を示す情報を含む。閑散時間帯は、過去(例えば昨日)の閑散時間帯でもよいし、過去の履歴から推定した当日または当日以降の閑散時間帯でもよい。
【0076】
また、有益情報は、顧客の属性に応じて、時間帯ごとに顧客に特典を付与する情報を含む。具体的には、例えば、有益情報は、50代の顧客や顧客識別情報の末尾の数字が「1」の顧客に対して、12~14時に来店すると、特典を付与するといった情報である。また、有益情報は、例えば、時間帯ごとに、顧客の属性に応じた商品を販売したり、顧客の属性に応じたイベントを開催したりすることを示す情報を含む。
【0077】
また、規制情報は、時間帯に応じて、来店を規制する情報を含む。具体的には、例えば、規制情報は、10~12時の来店を規制するといった情報を含む。また、規制情報は、複数人で来店する際の上限の人数を制限したり、来店頻度を制限したりすることを示す情報を含む。また、規制情報は、買い物を開始してから終了するまでの買物許容時間を示す情報を含む。
【0078】
また、規制情報は、顧客の属性に応じて、時間帯ごとに来店が規制される情報を含む。具体的には、例えば、規制情報は、50代の顧客や顧客識別情報の末尾の数字が「1」の顧客に対して、10~12時の来店を規制するといった情報である。規制情報は、50代以外の顧客や顧客識別情報の末尾の数字が「1」以外の顧客に対して、10~12時には、複数人で来店する際に上限の人数を超えて来店することを規制したり、来店頻度が多い顧客の来店を規制したりするといった情報である。
【0079】
(規制対象の顧客が来店した場合について)
ここで、規制対象の顧客が来店した場合の対応について説明する。来店の規制は、例えば、店舗の入口付近に設置されるゲート装置、または店舗の入口付近に配置される店員によって行われる。例えば、ゲート装置は、会員情報等を取得して顧客を特定し、特定した顧客の来店が規制されている場合には、ゲートを開放しないようにして、入店を規制する。また、店員は、店舗の入口で顧客から会員情報の提示を受けて、目視等で会員情報を確認して顧客を特定し、特定した顧客の来店が規制されている場合には、当該顧客に対して口頭で入店が規制されている旨を通知する。なお、ゲート装置または店員による来店の規制は、顧客が店舗まで来てしまっていることから、通知のみとし、入店については許容するようにしてもよい。なお、この通知は、時間帯に応じて特定の付与や規制がある旨の通知である。
【0080】
また、規制対象の顧客が来店した場合、現在の来店者数の状況に応じて入店を許可してもよい。例えば、来店者数が明らかに少ない場合(閾値以下の場合)には、入店を許可して、商品登録を可能にしてもよい。ただし、この場合、携帯端末30に、規制対象の顧客であるものの、特別に入店が許可される旨を報知すればよい。具体的には、「入店規制の対象者ですが、来店客数が少ないので入店を認めます」といった画面を携帯端末30に表示するようにすればよい。これにより、今回に限って、入店が許可されたことを顧客に報知することができる。
【0081】
また、規制対象の顧客が来店した場合、入店を認めない代わりにクーポン等を発行して、当該顧客に付与してもよい。例えば、次回以降の買い物で利用できる電子クーポン等を発行し、携帯端末30の画面に表示するようにしてもよい。
【0082】
なお、規制対象の顧客が来店していることから、規制情報に基づいて顧客を入店させないこととすると、当該顧客にとって酷であるばかりか、店舗としても本来は当該顧客に買い物を行ってもらいたい。また、本実施形態に係るショッピングシステム1は、顧客に入店前や入店後に規制情報を確認させることで、密接状態を作らないようにすることや、密接状態の回避を促すという趣旨を含んでいる。このため、来店が規制されている時間帯に来店した顧客に対して、入店を認めるのか、認めないかについては、店舗ごとに独自に決定(店長等が判断)するようにしてもよく、すなわち、本ショッピングシステム1に係る入店の規制を行わないようにしてもよい。
【0083】
(混雑情報について)
また、来店関連情報は、混雑状況を示す混雑情報を含む。混雑情報は、現在または過去の来店者数そのものを示す情報や、現在または過去の混雑度合いが一定度合い(一定人数)を超えたことを示す情報である。なお、来店客数は、正確な値であってもよいし、概算であってもよい。
【0084】
また、来店客数は、例えば、店舗の出入口等に設置されているカメラの検出結果や、人感センサの検出結果を用いて計測される。なお、来店者数の計測は、これに限らず、単位時間(例えば30分前)あたりの取引数(またはレジ通過人数)を用いてもよいし、当該店舗におけるショッピングアプリの利用者数を用いてもよい。また、過去の取引実績において、店舗におけるショッピングアプリの利用者数と、来店客数との関係を得ていれば、現在のショッピングアプリの利用者数から、現在の来店客数を予測することも可能である。来店客数を計測する主体は、例えば、ストアコントローラ10である。
【0085】
混雑情報は、携帯端末30の他にも、POS端末20や監視端末40にも表示される。混雑情報(来店客数)は、数字そのもので表示されてもよいし、「空いている」、「混んでいる」のように、混雑状況が表示されてもよい。また、混雑情報は、来店客数を大きさや色で表すマーク(例えば、ゲージ表示や、大きいほど混雑を示すマーク表示や、濃い色ほど混雑を示すマーク表示など)で表示されてもよい。
【0086】
また、携帯端末30に混雑情報を表示させる際に、店員の操作を介在させてもよい。具体的には、監視端末40を閲覧して監視している店員が、監視端末40を用いて、携帯端末30に混雑情報を表示させるための操作を行うことによって、携帯端末30に混雑情報を表示させることも可能である。また、各端末において、混雑情報を常時表示させるようにしてもよいし、表示/非表示の切替えを可能にしてもよい。
【0087】
(通知の指示について)
通知指示部は、記憶部に記憶される来店関連情報を顧客に通知するための指示を行う。具体的には、通知指示部は、POS端末20や、携帯端末30や、監視端末40に、来店関連情報を通知するための指示を行う。POS端末20や、携帯端末30や、監視端末40は、通知指示部による指示を受信することにより、ディスプレイに来店関連情報を表示する。来店関連情報の出力態様は、表示の態様に限らず、音声の態様であってもよい。
【0088】
また、POS端末20は、取引に関するレシートを発行する機能を有する。通知指示部は、POS端末20に、レシートを用いて来店関連情報を顧客に通知するための指示を行う。すなわち、POS端末20の場合、来店関連情報の出力態様は、レシートに来店関連情報を印刷する出力態様を含む。
【0089】
(顧客に応じた通知の指示について)
本実施形態において、通知指示部は、記憶部に記憶されている全ての来店関連情報を各端末に通知させるための指示を行うほかにも、顧客に応じた来店関連情報を携帯端末30に通知させるための指示を行うことが可能である。以下に、顧客に応じた来店関連情報を携帯端末30に通知させるための指示を行う構成について説明する。
【0090】
携帯端末30には、顧客の属性を示す属性情報が対応付けられている。属性情報は、例えば、年齢を示す情報であるが、性別を示す情報、苗字を示す情報などであってもよい。また、本実施形態において、属性情報には、携帯端末30を識別する識別情報(例えば、顧客識別情報)が対応付けられている。すなわち、記憶部は、携帯端末30ごとに、属性情報と、顧客識別情報とを対応付けて記憶している。
【0091】
取得部は、属性情報を取得する。具体的には、取得部は、携帯端末30から来店関連情報の送信要求とともに顧客識別情報を受信すると、記憶部を参照し、受信した顧客識別情報に応じた属性情報を取得する。
【0092】
特定部は、記憶部に記憶される来店関連情報の中から、取得部によって取得された属性情報が示す属性に応じた来店関連情報を特定する。例えば、取得部によって取得された属性情報が51歳を示す情報であったとすると、特定部は、記憶部に記憶される来店関連情報の中から、50代の来店関連情報を特定する。
【0093】
通知指示部は、取得部によって取得された属性情報が対応付けられている携帯端末30に、特定部によって特定された来店関連情報を通知するための指示を行う。具体的には、通知指示部は、来店関連情報の送信要求を行った携帯端末30に、来店関連情報を通知するための指示を行う。
【0094】
(通知のタイミングについて)
通知指示部による通知のタイミングは、例えば、店舗内において、携帯端末30におけるショッピングアプリの起動時のタイミングである。例えば、来店したものの、入店が禁止されている顧客に対しては、ショッピングアプリを用いた商品の登録ができないようしてもよい。また、この場合、通知指示部は、携帯端末30に、ショッピングアプリを利用できない旨(例えば「今はご利用いただけません。」の文字画像)を表示させるための指示を行うようにすればよい。
【0095】
(取引管理サーバSvが管理する情報の一例)
図8は、取引管理サーバSvが管理する、携帯端末30ごとの各種情報の一例を示す説明図である。取引管理サーバSvは、(A)顧客情報と、(B)店舗情報と、(C)カート情報とを含む各種情報を記憶する。なお、取引管理サーバSvは、自装置内の記憶部に各種情報を記憶することに代えて又は加えて、取引管理サーバSvがアクセス可能なファイルサーバ等の他の装置に、各種情報の一部または全部を記憶してもよい。
【0096】
(顧客情報)
図8(A)は、顧客情報の一例を示す。顧客情報は、個々の顧客を管理するための情報である。顧客情報は、店舗ごとや系列店ごとの会員情報であってもよい。図8(A)に示すように、顧客情報は、顧客識別情報と、顧客名と、顧客登録日と、性別と、年齢と、来店履歴と、顧客ランクと、ポイント数とを含む。
【0097】
顧客識別情報は、顧客を一意に識別する識別情報である。顧客識別情報は、例えば、携帯端末30にショッピングアプリがインストールされる際に、インストールされたショッピングアプリごとに固有に割り当てられるアプリケーション識別情報(以下「アプリ識別情報」という。)であってもよい。アプリ識別情報は、例えば、シーケンシャルに付される番号であってよい。あるいは、アプリ識別情報は、ショッピングアプリがインストールされた携帯端末30に固有に割り当てられた端末識別情報であってもよい。この端末識別情報は、例えば、携帯端末30のユーザである顧客に割り当てられた電話番号や、MAC(Media Access Control)アドレス等のように携帯端末30のハードウェアに固有となるように付されるハードウェア識別情報であってよい。また、顧客識別情報は、会員番号であってもよい。
【0098】
顧客名は、顧客の氏名やニックネームなどである。
顧客登録日は、取引管理サーバSvに顧客情報を新規に登録した日時である。
性別は、顧客の性別を示す。年齢は、顧客の年齢を示す。
【0099】
顧客識別情報、顧客名、顧客登録日、性別、および年齢は、新規の顧客の顧客情報が生成される際に生成される。具体的には、顧客識別情報は、取引管理サーバSvや、アプリケーション全般を提供する所定のサーバから、携帯端末30に本アプリがダウンロードされる際に生成される。また、顧客名および性別は、例えば、顧客を新規に登録する際に、携帯端末30の登録フォーム(入力フォーム)に入力された情報に基づいて生成される。また、顧客登録日は、顧客を新規に登録の際の現在日時に基づいて生成される。年齢は、例えば、顧客を新規に登録する際に、携帯端末30の登録フォーム(入力フォーム)の生年月日に入力された情報に基づいて生成される。
【0100】
来店履歴は、顧客の来店履歴を示す。なお、図示において、来店履歴は、顧客の来店頻度を示している。
顧客ランクは、顧客の購入実績に応じたランクを示す。
ポイント数は、ショッピングアプリを使用して買い物を行ったことによって顧客に付与されるポイント数である。ポイント数は、店舗ごとのポイント数としてもよいし、ショッピングアプリの使用によって付与された全ポイント数としてもよい。
【0101】
(店舗情報)
図8(B)は、店舗情報の一例を示す。店舗情報は、各店舗を管理するための情報である。図8(B)に示すように、店舗情報は、店舗識別情報と、店舗名と、店舗特定情報1(2次元コードの情報)と、店舗特定情報2(位置情報)とを含む。
店舗識別情報は、店(屋号)または企業のコードと、支店のコードとを含む。
店舗名は、店舗の名称であり、例えば、店名(屋号)または企業名と、支店名とから構成される。
【0102】
店舗特定情報1,2は、取引する店舗(商品の売買が行われる店舗)を特定するための情報である。店舗特定情報1は、例えば、2次元コードの情報である。店舗特定情報2は、店舗の所在地を示す位置情報(GPS情報)である。なお、図8(B)に示した例では、店舗識別情報と、店舗特定情報1とがそれぞれ記憶されているが、いずれも店舗を一意に特定できる情報であることから、少なくともいずれか一方の情報が記憶されていればよい。
【0103】
(カート情報)
図8(C)は、カート情報の一例を示す。カート情報は、店舗において顧客が登録した商品に関する情報である。図8(C)に示すように、カート情報は、カート識別情報と、取引開始日時と、取引終了日時と、顧客識別情報と、登録商品情報と、保留商品情報とを含む。
カート識別情報は、カート情報を識別するための情報である。具体的には、カート識別情報は、店舗識別情報と、日付と、シリアル番号(例えば、各店舗の日付別のシリアル番号)とを含む。
【0104】
取引開始日時は、取引を開始した日時であり、例えば、当該カート情報の生成日時である。なお、取引開始日時は、1品目の商品の登録日時としてもよく、具体的には、図8(C)に示す登録商品情報(登録商品1)を記憶した日時としてもよい。また、取引開始日時に代えて又は加えて、商品ごとの登録日時を別途記憶するようにしてもよい。
【0105】
取引終了日時は、取引を終了した日時であり、具体的には、精算を行った日時である。例えば、取引終了日時は、精算を終了した日時であるが、精算を開始した日時であってもよい。
顧客識別情報は、当該取引を行う顧客を一意に識別する情報であり、図8(A)の顧客情報に含まれる顧客識別情報と同様の情報である。
【0106】
登録商品情報(計)は、商品が登録されるごとに更新される累計情報である。登録商品情報(計)は、品数(商品数)、概算小計金額、小計金額等を含む。
登録商品情報(登録商品N:Nは整数)は、N品目に登録された商品の番号(データ番号)を含む。登録商品情報Nは、商品コード、品名、価格、当該商品の登録日時などを含む。具体的には、登録商品情報(登録商品1)は、1品目に登録された商品を示す。登録商品情報(登録商品2)は、2品目に登録された商品を示す。なお、図8の(C)に示す例では、3品目以降に登録された登録商品情報については、図示を省略している。
【0107】
次に、保留商品を示す保留商品情報について説明する。保留商品は、店員の確認を要する商品である。例えば、保留商品は、NOファイル(NO-FILE)商品、未スキャン商品、年齢確認が必要な商品、防犯タグの除去が必要な商品、医薬品などである。
【0108】
ここで、図9を用いて、保留商品の分類について説明する。
図9は、本実施形態のカート情報に対応する保留商品の分類例を示す説明図である。図9に示すように、保留商品種別テーブル900は、分類番号と、保留商品分類とを対応付けたものである。分類番号は、「1」~「8」を示す。保留商品分類は、分類番号に対応して、8つの分類を示す。
【0109】
分類番号1は、NOファイル商品を示す。NOファイル商品は、例えば、商品マスタに登録されていない商品である。具体的には、NOファイル商品は、携帯端末30における商品コードのスキャンに成功し(未スキャン商品とはならずに)、商品マスタに当該商品コードに対応する商品を問い合わせたものの、当該商品コードに対応する商品が特定できなかった(商品の問い合わせがNGとなった)ことによって登録できなかった商品である。
【0110】
分類番号2は、読取NG商品を示す。読取NG商品は、未スキャン商品の一例であり、具体的には、商品コードのスキャンに失敗したこと(スキャナによる読み取りがNGとなったこと)によって登録できなかった保留商品である。一例を挙げると、商品のパッケージにシワが存在する場合や、バーコードの印字にカスレや汚れが生じている場合に、タイムアウトによりバーコードの認識に至らないことがある。
【0111】
ここで、タイムアウトによりバーコードの認識に至らないことについて詳述する。携帯端末30は、各種センサ(例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ、距離センサなど)を備え、各種センサの検出結果やカメラ407の撮像結果を用いて、バーコードの読取中であることを判別可能である。具体的には、携帯端末30は、各種センサの検出結果を用いて、携帯端末30が傾けられている状況であり、かつ、当該携帯端末30から一定距離だけ離れた位置に商品が存在している状況を、バーコードの読取中であるとして判別可能である。そして、携帯端末30は、バーコードの読取中であると判別してから、所定時間内にバーコードを読み取れなかった場合に、タイムアウトとして、読取NG商品を特定する。
【0112】
分類番号3は、疑似スキャン投入商品を示す。疑似スキャン投入商品は、未スキャン商品の一例であり、具体的には、顧客が商品のコードを携帯端末30に読み取らせようとする行為は行ったものの、携帯端末30が正常にコードの読取を行えなかった商品である。具体的には、擬似スキャン投入商品は、商品のバーコードを読んだフリをして(例えば、コードの無い部分をスキャンさせたり、スキャンできない速さで撮像範囲を通したりして)、カゴへ投入された商品である。
【0113】
分類番号4は、非スキャン投入商品を示す。非スキャン投入商品は、未スキャン商品の一例であり、具体的には、カメラ407の撮像範囲に商品を位置させる操作を行うことなく、買い物カゴに入れられた商品である。非スキャン投入商品は、例えば、携帯端末30がショッピングカートに固定的に取り付けられて、ショッピングカートに載せられた買い物カゴの中を撮像可能な態様の場合において生じ得る。例えば、携帯端末30は、撮像画像に基づいて、商品のコードスキャンが行われていないのにも関わらず、ショッピングカートに商品が入れられた撮像結果を検出すると、非スキャン投入商品が登録されたと判定する。
【0114】
分類番号5は、年齢確認が必要な商品(年齢確認商品)を示す。年齢確認商品は、例えば、アルコール類やタバコなどのように、販売にあたり店員が顧客の年齢を確認することが必要な商品である。
【0115】
分類番号6は、医薬品を示す。医薬品は、例えば、薬剤師等の資格を有する者が購入者に商品の説明を要する商品である。
【0116】
分類番号7は、防犯タグの除去が必要な商品(防犯タグ商品)を示す。防犯タグ商品は、例えば、一定金額以上の商品などの防犯タグが取り付けられている商品である。防犯タグは、購入時に、店員によって取り外される。
【0117】
分類番号8は、取消商品を示す。取消商品は、一旦は登録されたものの、携帯端末30において顧客から取消操作を受け付けた商品である。取消商品は、精算時に、店員が確認した後に、店員に引き取られる。
【0118】
図8(C)に示すように、保留商品情報(計)は、保留商品(NOファイル商品、読取NG商品等)の品数(商品数)および分類番号(図9参照)を含む。なお、年齢確認商品、防犯タグ商品、医薬品などが登録されている場合には、保留商品情報(計)に、これらを示す情報が記憶される。
【0119】
保留商品情報(保留商品N:Nは整数)は、N品目の保留商品の情報であり、N品目の保留商品の分類番号を含む。また、保留商品情報は、当該商品の登録日時を含む。また、NOファイル商品の保留商品情報は、分類番号「1(NOファイル商品)」に加え、携帯端末30が読み取った商品コードを含む。例えば、保留商品情報(保留商品1)は、分類番号「1(NOファイル商品)」と、商品コードとを含む。
【0120】
また、読取NG商品の保留商品情報は、分類番号「2(読取NG商品)」に加え、当該商品の画像データ(携帯端末30がバーコードの読み取り行った際に撮像した画像データ)を含む。例えば、保留商品情報(保留商品3)は、分類番号「2(読取NG商品)」と、画像データとを含む。
【0121】
(来店関連情報の一例)
次に、図10および図11を用いて取引管理サーバSvが記憶する来店関連情報(有益情報テーブル、規制情報テーブル)の一例について説明する。
図10は、取引管理サーバSvが記憶する有益情報テーブルの一例を示す説明図である。図10に示す有益情報テーブル1000は、例えば、○○○ストア××店において、一定期間(例えば1日)、用いられる有益情報1010を記憶する。
【0122】
具体的には、有益情報テーブル1000は、店舗識別情報1001と、時間帯1002と、属性1003と、有益項目1004とを含む。店舗識別情報1001は、店舗を識別する情報であり、図8(B)に示した店舗情報に含まれる店舗識別情報と同様の情報である。時間帯1002は、回転から閉店までの時間を2時間おきに区切った時間帯を示す。属性1003は、顧客の年代と、顧客識別情報末尾(末尾の数字)とを含む。有益項目1004は、「ポイント」と、「調理品」と、「イベント」と、「昨日来店者数」との各項目を含む。
【0123】
「ポイント」は、対応する属性の顧客に10ポイントが付与されることを示す。
「調理品」は、年代に合わせて提供される惣菜等の商品を示す。なお、「調理品」は、対応する年代の顧客、または、対応する顧客識別情報末尾の顧客に対してのみ、販売可能であってもよい。
「イベント」は、年代に合わせたイベントを示す。なお、「イベント」は、対応する年代の顧客、または、対応する顧客識別情報末尾の顧客に対してのみ、参加可能であってもよい。
「昨日来店者数」は、各時間帯の昨日の来店者数を示す。「昨日来店者数」に示す「おすすめ」は、比較的、来店客数が少ないことを示している。このため、「おすすめ」に対応する時間帯は、閑散時間帯である。
各項目に情報が記憶されることにより、有益情報1010がレコードとして記憶される。
【0124】
一例を挙げると、有益情報1010aは、12~14時に、50代の顧客または顧客識別情報末尾が「2」または「3」の顧客に、ポイントが10倍付与されることを示す。また、有益情報1010aは、12~14時に、調理品として50代の顧客に適した「さっぱり系調理品」が販売され、シニア向けのイベントが開催されることを示す。また、有益情報1010aは、12~14時においける昨日来店者数が250人であり、閑散時間帯であることを示している。
【0125】
有益情報テーブル1000に示す有益情報1010を、POS端末20、携帯端末30、監視端末40などに送信することにより、各端末で有益情報1010を表示することができる。これにより、例えば、50代の顧客や、顧客識別情報末尾が「2」、「3」の顧客や、さっぱり系調理品を好む顧客や、シニア向けのイベントを好む顧客に、12~14時の来店を促すことができる。
【0126】
なお、有益情報1010aにおいて、50代の顧客と、顧客識別情報末尾が「2」または「3」の顧客とで、同じポイント数が付与されることとしているが、異なるポイント数としてもよい。具体的には、有益情報1010aにおいて、50代の顧客に10ポイントを付与し、顧客識別情報末尾が「2」または「3」の顧客に5ポイントを付与することとしてもよい。これにより、12~14時に50代の顧客の来店をより促すことができる。
【0127】
図11は、取引管理サーバSvが記憶する規制情報テーブルの一例を示す説明図である。図11に示す規制情報テーブル1100は、例えば、○○○ストア××店において、一定期間(例えば1日)、用いられる規制情報1110を記憶する。
【0128】
具体的には、規制情報テーブル1100は、店舗識別情報1101と、時間帯1102と、属性1103と、規制項目1104とを含む。店舗識別情報1101は、店舗を識別する情報であり、図8(B)に示した店舗情報に含まれる店舗識別情報と同様の情報である。時間帯1102は、回転から閉店までの時間を2時間おきに区切った時間帯を示す。属性1103は、顧客の年代と、顧客識別情報末尾の数字とを含む。規制項目1104は、「入店制限」と、「人数制限」と、「来店頻度」と、「買物許容時間」の各項目を含む。
【0129】
「入店制限」は、対応する属性の顧客の入店が禁止されることを示す。
「人数制限」は、入店が禁止されていない顧客が一回の来店で入場できる最大の人数(グループの人数)を示す。
「来店頻度」は、入店が禁止されていない顧客が1週間当たりに来店できる上限の来店回数を示す。上限の来店回数になると、当該顧客の入店が規制されることを示す。
「買物許容時間」は、取引開始から取引終了までに要する目標の時間(買物時間)である。
各項目に情報が記憶されることにより、規制情報1110がレコードとして記憶される。
【0130】
一例を挙げると、規制情報1110aは、50代の顧客や、顧客識別情報末尾が「2」または「3」の顧客が10~12時の入店が禁止されることを示す。また、規制情報1110bは、10~12時に、50代以外の顧客や、顧客識別情報末尾が「2」、「3」以外の顧客が、複数人で来店した際に3名を上限として入場することができ、また、来店頻度が一週間に4回までであれば入店できることを示している。また、顧客識別情報末尾が「2」、「3」以外の顧客が60分以内の買い物が許容されることを示している。
【0131】
規制情報テーブル1100に示す規制情報1110を、POS端末20、携帯端末30、監視端末40などに送信することにより、各端末で規制情報1110を表示することができる。これにより、例えば、50代の顧客や、顧客識別情報末尾が「2」、「3」の顧客に来店しないことを促すことができる。また、50代以外の顧客や、顧客識別情報末尾が「2」、「3」以外の顧客に、複数人での来店の際には3人以上で来店しないことや、来店頻度が一週間に4回を超えて来店しないことを促すことができる。また、50代以外の顧客や、顧客識別情報末尾が「2」、「3」以外の顧客に、60分以内での買い物を促すことができる。
【0132】
なお、図10に示した時間帯1002、および図11に示した時間帯1102は、それぞれ、開店から閉店までの時間を2時間おきに区切った時間情報としているが、これに限らない。例えば、時間帯1002、1102は、「1日~31日」といった1日おきに区切った日付情報としてもよいし、「第1週~第5週」といった1週間おきに区切った週情報としてもよいし、「1月~12月」といった1ヶ月おきに区切った月情報としてもよい。
【0133】
(ショッピングシステム1における商品の登録および精算に係る処理の一例)
図12は、ショッピングシステム1における商品の登録および精算に係る処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図12では、ある顧客が、ある店舗(例えば、○○ストア××店)に来店して、自身の携帯端末30を用いて購入対象の商品を登録し、POS端末20で当該商品の精算を完了する際の流れについて説明する。
【0134】
ステップS601:携帯端末30は、顧客またはサポート店員の操作に応じて、ショッピングアプリを起動する。
【0135】
ステップS602:携帯端末30は、店舗を特定する情報(店舗特定情報)を取得する。ここで、店舗特定情報の取得態様の一例について説明する。例えば、○○○ストア××店の店舗の入口付近には、店舗特定情報(店舗特定情報1)を示す2次元コードが表示されている。2次元コードは、所定の表示装置に表示出力されていてもよいし、媒体への印刷によって表示出力されていてもよい。携帯端末30は、来店した顧客の操作に応じてショッピングアプリが起動することにより、カメラ407を起動させる。そして、カメラ407は、顧客の操作に応じて、当該2次元コードをスキャンする。これにより、携帯端末30は、店舗特定情報を取得する。なお、2次元コードには、店舗を識別するための店舗識別情報が含まれていてもよい。
【0136】
なお、店舗特定情報の取得態様の他の一例としては、位置情報の取得が挙げられる。例えば、携帯端末30は、来店した顧客の操作に応じて、位置情報(GPS情報)を取得する。この位置情報は、店舗特定情報2との比較に用いられる情報であり、店舗特定情報1に代わる情報である。なお、携帯端末30は、来店した顧客の操作に応じてショッピングアプリが起動することにより、位置情報を取得して取引管理サーバSvに接続し、初期画面として取引管理サーバSvに接続中である旨を報知する画面を表示するようにしてもよい。
【0137】
店舗特定情報を取得した携帯端末30は、取引管理サーバSvに取引開始の要求を行う。具体的には、携帯端末30は、図12の送受信データD0に示すように、顧客識別情報と来店関連情報の送信要求を取引管理サーバSvへ送信するとともに、図12の送受信データD1に示すように、取得した店舗特定情報と、顧客識別情報とを取引管理サーバSvへ送信する。
【0138】
ステップS603:取引管理サーバは、携帯端末30から、来店関連情報の送信要求および顧客識別情報を受信すると、顧客に応じた来店関連情報を特定する来店関連情報特定処理を実行する。来店関連情報特定処理の詳細については、図13を用いて後述する。
【0139】
ステップS604:取引管理サーバSvは、携帯端末30から取引の開始要求として、顧客識別情報および店舗特定情報を受信すると、当該取引のカート情報を生成する。具体的には、取引管理サーバSvは、図8(C)に示したように、カート識別情報と、取引開始日時と、顧客識別情報とを含むカート情報を生成する。より具体的に説明すると、取引管理サーバSvは、携帯端末30から取引の開始要求として店舗特定情報(店舗特定情報1)を受信すると、店舗情報(図8(B)参照)を参照し、店舗識別情報を特定する。なお、取引管理サーバSvは、携帯端末30から位置情報を受信した場合は、店舗情報の店舗特定情報2を参照して、位置情報に対応する店舗識別情報を特定する。なお、2次元コードに店舗識別情報を含ませるようにした場合には、取引管理サーバSvは、受信した2次元コードを複合することにより、店舗識別情報を特定することも可能である。
【0140】
また、取引管理サーバSvは、携帯端末30から取引の開始要求があると、現在日付を取得し、シリアル番号を発行(採番)する。さらに、取引管理サーバSvは、取得した店舗識別情報と、取得した現在日付と、発行したシリアル番号とを結合させて、カート識別情報として記憶する。また、取引管理サーバSvは、携帯端末30から取引の開始要求を受信すると、現在日時を、カート情報内の取引開始日時(生成日時)に記憶する。また、取引管理サーバSvは、携帯端末30から取引開始要求を受信すると、受信した顧客識別情報をカート情報に記憶させる。
【0141】
ステップS605:取引管理サーバSvは、当該取引のカート情報を生成すると、商品登録初期画面情報(初期画面である商品登録画面の画面情報)を生成し、携帯端末30へ送信する。具体的には、取引管理サーバSvは、商品登録初期画面情報とともに、カート識別情報も携帯端末30へ送信する(図12の送受信データD2)。送受信データD2には、顧客に対応した来店関連情報や、現在の来店客数を示す情報が含まれる。また、取引管理サーバSvは、監視端末40へ、当該携帯端末30が取引を開始した旨を示す取引開始情報を送信する(図12の送受信データd1)。なお、取引管理サーバSvから監視端末40への各種データの送信は、ストアコントローラ10を介した送信としてもよいし、ストアコントローラ10を介さずに直接の送信としてもよい。
【0142】
ステップS606:携帯端末30は、取引管理サーバSvからカート識別情報および商品登録初期画面情報を受信すると、カート識別情報を記憶するとともに、商品登録初期画面をディスプレイ409に表示する。また、携帯端末30は、商品登録初期画面において、有益情報や来店客数を表示する。
【0143】
ステップS607:監視端末40は、取引管理サーバSvから取引開始情報を受信すると、当該携帯端末30の取引状況を示す取引内容(図18の取引内容1810)の表示を開始する。なお、監視端末40は、取引を行っている各携帯端末30の取引内容を一覧表示している。
【0144】
ステップS608:携帯端末30は、顧客の操作に応じて、商品(商品に付されたバーコード)をスキャンし、登録する。商品をスキャンすると、携帯端末30は、スキャンによって得られた商品コードを、カート識別情報とともに取引管理サーバSvへ送信する(図12の送受信データD3参照)。この商品コードが示す商品が、例えば、未スキャン商品等の保留商品である場合には、送受信データD3として、カート識別情報と、保留商品を示す情報とが送信される。
【0145】
ステップS609:取引管理サーバSvは、携帯端末30から商品コードとカート識別情報とを受信すると、受信したカート識別情報が含まれるカート情報を特定する。
【0146】
ステップS610:取引管理サーバSvは、特定したカート情報に含まれる登録商品情報を更新する。具体的には、取引管理サーバSvは、N品目の商品コードを受信した場合には、当該商品コードが示す登録商品情報(登録商品N)を記憶する。より具体的には、取引管理サーバSvは、商品コードと、品名と、価格(単価)とを対応付けて登録商品情報(登録商品N)を記憶する。また、取引管理サーバSvは、特定したカート情報のうち、登録商品情報の累計情報(累計品数、小計金額など)を更新する。また、保留商品を示す情報を受信した場合、取引管理サーバSvは、分類番号(保留商品種別)を示す保留商品情報(登録商品N)を記憶する。また、取引管理サーバSvは、特定したカート情報のうち、保留商品情報の累計情報(累計品数)を更新する。
【0147】
なお、商品に割引などがある場合は、ステップS610において、割引額を算出して、登録商品情報の価格や累計情報の小計金額を算出してもよい。また、商品毎に税率が異なる場合は、ステップS610において、各商品の税率に基づいて、登録商品情報の価格や累計情報の小計金額を算出してもよい。
【0148】
ステップS611:取引管理サーバSvは、カート情報の登録商品情報を更新すると、商品登録更新画面情報(登録した商品が追加される更新画面を示す画面情報)を生成し、携帯端末30へ送信する。このとき、取引管理サーバSvは、商品登録更新画面情報とともに、カート識別情報も携帯端末30へ送信する(図12の送受信データD4)。また、取引管理サーバSvは、監視端末40へ、当該携帯端末30の登録商品情報を更新した旨を示す更新情報を送信する(図12の送受信データd2)。
【0149】
ステップS612:携帯端末30は、取引管理サーバSvからカート識別情報および商品登録更新画面情報を受信すると、登録画面に商品を追加した商品登録更新画面を表示する。
【0150】
ステップS613:監視端末40は、取引管理サーバSvから更新情報を受信すると、当該携帯端末30の取引内容を更新する。なお、図12では、説明の便宜上、図示を省略しているが、ステップS608~ステップS613の処理は、商品に付されたバーコードをスキャンする毎に繰り返し実行される。すなわち、ステップS608~ステップS613の処理は、後述するステップS614の登録完了の指示を受け付けるまでループする。
【0151】
ステップS614:携帯端末30は、顧客またはサポート店員の操作によって登録完了の指示を受け付ける。例えば、携帯端末30は、ディスプレイ409に表示される登録を完了させるボタン(図14の登録完了ボタン1415)が押下されることによって、登録完了の指示を受け付ける。
【0152】
ステップS615:携帯端末30は、登録完了の指示を受け付けると、精算用コードを生成する。精算用コードには、カート識別情報や、POS端末20に精算を行わせるための送信要求情報が含まれる。送信要求情報は、取引管理サーバSvに対して、POS端末20宛てに登録情報の送信を要求する情報である。携帯端末30は、精算用コードを生成すると、生成した精算用コードをディスプレイ409に表示する。
【0153】
ステップS616:ディスプレイ409に精算用コードが表示されると、顧客またはサポート店員は、当該精算用コードを、POS端末20の客側スキャナ部206に読み取らせる。これにより、POS端末20は、カート識別情報および送信要求情報を取得する。なお、精算用コードを読み取らせることが可能なPOS端末20は、会計専用モードのPOS端末20であるが、フルセルフモードのPOS端末20であってもよい。
【0154】
ステップS617:POS端末20は、携帯端末30のディスプレイ409に表示されている精算用コードを読み取ると、取引管理サーバSvに、登録情報の送信要求を行う。具体的には、POS端末20は、精算用コードから復元したカート識別情報とともに、登録情報の送信要求情報を取引管理サーバSvへ送信する(図12の送受信データD5)。
【0155】
ステップS618:取引管理サーバSvは、POS端末20からカート識別情報および送信要求情報を受信すると、受信したカート識別情報を含むカート情報を特定する。
ステップS619:取引管理サーバSvは、カート情報を特定すると、カート識別情報および登録情報をPOS端末20へ送信する(図12の送受信データD6)。なお、登録情報には、商品名、価格、登録日時(登録した順番)、商品コード、小計金額を示す情報などが含まれる。なお、特定したカート情報に保留商品が記憶されている場合には、保留商品の情報を含む登録情報がPOS端末20へ送信される。また、取引管理サーバSvは、監視端末40へ、当該携帯端末30において精算を開始した旨を示す精算開始情報を送信する(図12の送受信データd3)。
【0156】
ステップS620:POS端末20は、取引管理サーバSvから登録情報を受信すると、客側表示部205に登録情報を一覧表示する。なお、一覧表示において、保留商品がある場合には、保留商品を除いた小計金額が表示されてもよいし、小計金額が表示されなくてもよい。また、保留商品がある場合には、店員の呼び出しが行われる。この場合、POS端末20は、例えば、監視端末40や、店員が所持する端末装置へ、保留商品があることを示す情報や、当該POS端末20へ店員を赴かせるための情報を送信する。
【0157】
ステップS621:監視端末40は、取引管理サーバSvから精算開始情報を受信すると、当該携帯端末30の取引において、精算処理を開始した旨を表示する。
【0158】
ステップS622:POS端末20は、精算処理を実行する。精算処理において、POS端末20は、決済種別の選択を受け付ける。なお、決済種別は、ショッピングアプリに予め登録されていてもよい。予め決済種別が登録されている場合には、POS端末20は、決済種別の選択画面を表示しなくてもよい。なお、決済種別が登録されている場合でも、POS端末20は、決済種別を選択する画面を表示してもよい。
【0159】
また、精算処理において、POS端末20は、例えば、現金の投入を受け付け、お釣りの払い出しを行い、レシートを発行する。レシートには、来店関連情報が印刷される。なお、レシートの一例については、図16を用いて後述する。そして、POS端末20は、精算した内容を示す精算情報やカート識別情報(図12の送受信データD7)を取引管理サーバSvに送信する。
【0160】
ステップS623:そして、取引管理サーバSvは、POS端末20から精算情報やカート識別情報を受信すると、受信したカート識別情報が含まれる当該カート情報の取引終了日時(精算日時)を記憶するとともに、取引完了通知を監視端末40へ送信する(図12の送受信データd4)。
ステップS624:監視端末40は、取引完了通知を受信すると、当該携帯端末30の取引内容をディスプレイ707から消去する。
【0161】
(取引管理サーバSvが行う来店関連情報特定処理の一例)
図13は、取引管理サーバSvが行う来店関連情報特定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図13では、○○ストア××店の来店関連情報を特定する際の処理について説明する。図13において、取引管理サーバSvは、図8(A)の顧客情報を参照し、携帯端末30から受信した顧客識別情報を用いて、顧客を特定する(ステップS1301)。そして、取引管理サーバSvは、図8(A)の顧客情報を参照し、年齢や顧客識別情報の末尾等の属性を抽出する(ステップS1302)。
【0162】
次に、取引管理サーバSvは、有益情報テーブル1000(図10参照)を参照し(ステップS1303)、抽出した属性に該当する有益情報1010(図10参照)があるか否かを判断する(ステップS1304)。当該顧客の属性に該当する有益情報1010がない場合(ステップS1304:NO)、取引管理サーバSvは、ステップS1306に進む。一方、当該顧客の属性に該当する有益情報1010がある場合(ステップS1304:YES)、取引管理サーバSvは、有益情報1010を来店関連情報に含める処理を行う(ステップS1305)。
【0163】
次に、取引管理サーバSvは、規制情報テーブル1100(図11参照)を参照し(ステップS1306)、抽出した属性に該当する規制情報1110(図11参照)があるか否かを判断する(ステップS1307)。当該顧客の属性に該当する規制情報1110がない場合(ステップS1307:NO)、取引管理サーバSvは、そのまま一連の処理を終了する。一方、当該顧客の属性に該当する規制情報1110がある場合(ステップS1307:YES)、取引管理サーバSvは、規制情報1110を来店関連情報に含める処理を行い(ステップS1308)、一連の処理を終了する。
【0164】
なお、来店関連情報は、商品登録初期画面情報とともに携帯端末30へ送信されるが(図12の送受信データD2参照)が、これに限らず、来店関連情報特定処理の完了後に送信されるようにしてもよい。すなわち、ショッピングアプリを起動させると、携帯端末30は、取引管理サーバSvから来店関連情報を受信して、来店関連情報を表示するようにしてもよい。
【0165】
(携帯端末30に表示される画面の一例について)
次に、図14を用いて、携帯端末30に表示される画面の一例について説明する。図14は、携帯端末30のディスプレイ409に表示される画面の一例を示す説明図である。
【0166】
図14(A)は、ショッピングアプリにおいて店舗が特定された際に表示される画面を示す。図14(A)に示すように、携帯端末30のディスプレイ409には、商品登録初期画面1400が表示されている。商品登録初期画面1400は、携帯端末30が○○ストア××店から所定範囲内(GPS圏内)に位置する場合や、○○ストア××店を特定するための2次元コード(例えば、店舗の入口付近に表示されている店舗特定情報を示す2次元コード)が読み取られた場合に、表示される。店舗が特定されると、携帯端末30は、取引管理サーバSvと接続されることによって、○○ストア××店の有益情報や規制情報を取得し、表示することが可能になっている。また、取引管理サーバSvと接続された際に、顧客情報(図8(A)参照)や規制情報(図11参照)を参照することによって、各顧客の入店の可否等を判断することが可能である。
【0167】
商品登録初期画面1400は、顧客属性情報1401と、有益情報表示1402と、取引開始指示ボタン1403とを含む。顧客属性情報1401は、携帯端末30を所持する顧客の属性情報を示しており、具体的には、買い物を行った顧客の顧客名、年齢、顧客識別情報、来店履歴を示している。有益情報表示1402は、顧客の年齢に応じて、特定の時間帯(12~14時)に買い物を行うと、ポイントが10倍になることを示している。取引開始指示ボタン1403が押下されると、図14(B)に示す画面に遷移する。
【0168】
図14(B)は、取引が開始された際の登録開始画面1410を示す。登録開始画面1410は、来店客数表示1411と、撮像領域1412と、登録商品表示領域1413と、合計表示領域1414と、登録完了ボタン1415とを含む。
【0169】
来店客数表示1411は、現在の来店者数の概算を示す。また、来店客数表示1411は、混雑してきた場合にはその旨の通知を含む。なお、来店客数表示1411は、図14(A)に示した商品登録初期画面1400に表示されてもよい。
【0170】
撮像領域1412は、携帯端末30のカメラ407の機能により、商品に付されたバーコードを撮像することが可能な領域である。登録商品表示領域1413は、登録した商品の商品名、数量、価格などが表示される領域である。合計表示領域1414は、登録した各種商品の合計点数や合計金額を示す領域である。登録完了ボタン1415は、登録が完了し、精算手続の開始の指示を受け付けるボタンである。
【0171】
なお、入店の規制の対象となる顧客である場合には、図14(A)の商品登録初期画面1400から、図14(B)の登録開始画面1410に遷移しないようにしてもよい。例えば、商品登録初期画面1400において、取引開始指示ボタン1403が押下されたとしても、「入店の規制中」である旨を表示するようにしてもよい。また、商品登録初期画面1400において、取引開始指示ボタン1403が押下されると、登録開始画面1410に遷移させるものの、商品の登録を行えないようにしてもよい。また、商品登録初期画面1400において取引開始指示ボタン1403を表示しないようにし、登録開始画面1410に遷移させないようにしてもよい。
【0172】
図14(C)は、撮像中の登録中画面1420を示す。登録中画面1420において、登録商品表示領域1413には、登録した商品が表示されている。また、撮像領域1412には、バーコードが撮像されており、商品の登録操作が行われていることを示している。また、登録中画面1420においても、来店客数表示1411が表示されている。登録完了ボタン1415が押下されると、図14(D)に示す画面に遷移する。
【0173】
図14(D)は、登録完了ボタン1415が押下された際の登録完了画面1430を示す。登録完了画面1430は、案内表示1431と、精算用コード1432と、登録復帰ボタン1433とを含む。
【0174】
案内表示1431は、POS端末20に、精算用コード1432を読み取らせる旨の案内を示す。精算用コード1432は、例えば、携帯端末30のカート識別情報や、取引管理サーバSvに対して精算開始の要求を行わせるための情報をコード化したものである。登録復帰ボタン1433は、登録中画面1420(図14(C)の画面)に復帰することを受け付けるボタンである。
【0175】
(セルフ精算時に、POS端末20の客側表示部205に表示される画面の遷移例)
図15は、セルフ精算時に、POS端末20の客側表示部205に表示される画面の遷移の一例を示す説明図である。
【0176】
図15(A)は、案内画面1500を示す。案内画面1500は、客側スキャナ部206に、精算用コード1432を読み取らせることを促す画面である。例えば、POS端末20は、会計専用モードの待機状態において、案内画面1500を表示する。図15(A)に示す案内画面1500において、顧客が携帯端末30に表示された精算用コード1432を客側スキャナ部206に読み取らせると、図15(B)に示す一覧表示画面1510に遷移する。なお、保留商品がある場合には、顧客が携帯端末30に表示された精算用コード1432を客側スキャナ部206に読み取らせると、図15(C)に示す確認画面1530に遷移する。
【0177】
また、図15(B)に示す一覧表示画面1510に遷移するのは、精算用コード1432が読み取られた場合に限らない。例えば、POS端末20がフルセルフモードに制御されているときには、商品の登録完了を示す登録完了ボタンが押下された場合も、顧客が特定されていることを条件に、図15(B)に示す一覧表示画面1510と同様の画面に遷移する。また、POS端末20が会計専用モードに制御されているときに、他のPOS端末20から登録情報を受信した場合や、他のPOS端末20で発行されたお会計券のコードを読み取った場合も、顧客が特定されていることを条件に、図15(B)に示す一覧表示画面1510と同様の画面に遷移する。
【0178】
図15(B)は、一覧表示画面1510を示す。一覧表示画面1510は、来店関連情報表示1511と、精算開始ボタン1512と、店員呼出ボタン1513と、取引情報表示1514とを含む。来店関連情報表示1511は、顧客の年齢に応じて、特定の時間帯(12~14時)にポイントが10倍になることを示している。また、来店関連情報表示1511は、顧客の年齢に応じて、特定の時間帯(10~12時)に入店が規制されることを示している。また、来店関連情報表示1511は、現在の来店者数の概算を示す。
【0179】
精算開始ボタン1512は、顧客から精算処理の開始を受け付けるボタンである。店員呼出ボタン1513は、顧客から店員の呼び出しを受け付けるボタンである。取引情報表示1514は、登録した商品ごとの、商品名や購入点数や購入金額などを示すほか、登録した各種商品の合計点数や合計金額などを示す。顧客が取引情報表示1514を確認し、登録した商品と、購入を希望する商品とに相違がなければ、顧客は、精算開始ボタン1512を押下する。精算開始ボタン1512が押下されると、POS端末20は、精算処理を行うことが可能である。
【0180】
一方で、顧客が取引情報表示1514を確認し、登録した商品と、購入を希望する商品とに相違があるような場合、登録した商品を修正する必要が生じる。この修正には、店員の操作を要する。この場合、顧客は、店員呼出ボタン1513を押下して店員を呼び出す。店員呼出ボタン1513が押下されると、図15(C)に示す呼出中画面1520に遷移する。
【0181】
図15(C)は、呼出中画面1520を示す。呼出中画面1520は、通知表示1521と、確認ボタン1522と、来店関連情報表示1523とを含む。通知表示1521は、店員を呼び出している旨や、確認希望商品の選択を促す旨の通知を示す。確認ボタン1522は、店員を呼び出していることに対する確認を顧客から受け付けるボタンである。
【0182】
来店関連情報表示1523は、図15(B)に示した来店関連情報表示1511に比べて、表示領域を確保できるという観点から、より詳細な内容を示している。具体的には、来店関連情報表示1523は、特定の時間帯(12~14時)に、ポイントが10倍となることのほかにも、おすすめの調理品があることや、イベントがあることを示している。また、来店関連情報表示1523は、グループで来店の際には、時間帯ごとに人数制限がある旨を示している。また、来店関連情報表示1523は今回の来店で、1週間当たりの3回になったことにより、14~18時の上限来店回数に達したため、14~18時の入店が制限されることを示している。また、来店関連情報表示1523に表示される内容は、有益情報テーブル1000(図10参照)に記憶されている有益情報1010や、規制情報テーブル1100(図11参照)に記憶されている規制情報1110を含む。このため、来これらの情報を表示するためのスクロールやページ送り等の操作を受け付けることが可能になっている。
【0183】
また、確認ボタン1522が押下された後も、店員の操作が行われるまでは、来店関連情報表示1523が継続して表示される。これにより、顧客に来店関連情報を閲覧させることができるため、店員を呼び出している際の時間を有効活用することができる。
【0184】
(POS端末20が発行するレシートの一例)
図16は、POS端末20が発行するレシートの一例を示す説明図である。図16に示すように、レシート1600は、一般事項1601と、来店関連情報1602とを含む。一般事項1601は、日付、購入した商品、合計金額等を含む。来店関連情報1602は、有益情報と、規制情報とを含む。なお、来店関連情報1602は、図16に示す内容に限らず、有益情報テーブル1000(図10参照)に記憶されている有益情報1010や、規制情報テーブル1100(図11参照)に記憶されている規制情報1110を全て表示することも可能である。
【0185】
(ショッピングシステム1における来店関連情報の表示に係る処理の一例)
次に、図17を用いて、携帯端末30および監視端末40に表示される来店関連情報の表示に係る処理について説明する。
図17は、ショッピングシステム1における来店関連情報の表示に係る処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図17に示す処理は、ショッピングシステム1の起動中、常に行われる処理である。
【0186】
取引管理サーバSvは、来店関連テーブルを更新したか否かを判断する(ステップS1701)。来店関連テーブルは、有益情報テーブル1000(図10参照)と、規制情報テーブル1100(図11参照)とである。来店関連テーブルは、所定期間(例えば1日)ごとに更新される。ステップS1701では、取引管理サーバSvは、具体的には、有益情報テーブル1000の有益情報1010と、規制情報テーブル1100規制情報1110とのうちの少なくともいずれか一方を更新したか否かを判断する。
【0187】
来店関連テーブルを更新していない場合(ステップS1701:NO)、取引管理サーバSvは、ステップS1705に進む。来店関連テーブルを更新した場合(ステップS1701:YES)、取引管理サーバSvは、更新した来店関連情報を示す更新情報を監視端末40へ送信する(ステップS1702)。
【0188】
監視端末40は、取引管理サーバSvから更新情報を受信すると、更新情報をメモリ704に格納する(ステップS1703)。そして、ショッピングシステム1における取引中の取引画面1800(図18参照)を表示する(ステップS1704)。
【0189】
取引管理サーバSvは、来店客数を示す情報をストアコントローラ10から取得する(ステップS1705)。なお、ストアコントローラ10は、出入口等に設置されているカメラの検出結果を用いて来店客数を計測し、計測した来店客数を示す情報を適宜取引管理サーバSvへ送信する。取引管理サーバSvは、現在の来店客数を集計し、集計結果を監視端末40および携帯端末30へ送信する(ステップS1706)。
【0190】
監視端末40は、取引管理サーバSvから集計結果を受信すると、現在の来店客数をメモリ704に格納する(ステップS1707)。そして、監視端末40は、店員から来店関連情報の表示指示(例えば、図18の来店関連情報表示ボタンBT50の押下)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1708)。店員から来店関連情報の表示指示を受け付けない場合(ステップS1708:NO)、監視端末40は、ステップS1713へ進む。
【0191】
店員から来店関連情報の表示指示を受け付けた場合(ステップS1708:YES)、監視端末40は、来店関連情報をディスプレイ707に表示する(ステップS1709)。なお、ステップS1708の処理を省略してもよく、すなわち、監視端末40は、取引管理サーバSvから集計結果を受信すると、来店関連情報をディスプレイ707に常時表示するようにしてもよい。
【0192】
携帯端末30は、取引管理サーバSvから集計結果を受信すると、現在の来店客数をディスプレイ409に表示する(ステップS1710)。
【0193】
取引管理サーバSvは、店舗内が混雑しているか否かを判断する(ステップS1711)。混雑しているとは、来店客数が一定人数以上であることである。店舗内が混雑していない場合(ステップS1711:NO)、取引管理サーバSvは、ステップS1715に進む。店舗内が混雑している場合(ステップS1711:YES)、取引管理サーバSvは、混雑していることを示す混雑情報を監視端末40および携帯端末30へ送信する(ステップS1712)。
【0194】
監視端末40は、取引管理サーバSvから混雑情報を受信すると、混雑している旨を報知する(ステップS1713)。また、携帯端末30は、取引管理サーバSvから混雑情報を受信すると、混雑している旨を報知する(ステップS1714)。
【0195】
取引管理サーバSvは、取引開始から一定時間(例えば60分)経過した、タイムオーバーの携帯端末30があるか否かを判断する(ステップS1715)。タイムオーバーの携帯端末30がない場合(ステップS1715:NO)、取引管理サーバSvは、処理を終了する。なお、処理が終了すると、取引管理サーバSvは、ステップS1701の処理に戻る。
【0196】
タイムオーバーの携帯端末30がある場合(ステップS1715:YES)、取引管理サーバSvは、監視端末40へアラート情報を送信する(ステップS1716)。監視端末40は、取引管理サーバSvからアラート情報を受信すると、対象の携帯端末30の滞在時間がタイムオーバーしている旨のアラートを表示する(ステップS1717)。
【0197】
監視端末40は、店員から、対象の携帯端末30に対して、タイムオーバーのアラートを通知させる旨を受け付けたか否かを判断する(ステップS1718)。タイムオーバーのアラートを通知させる旨を受け付けない場合(ステップS1718:NO)、監視端末40は、処理を終了する。
【0198】
タイムオーバーのアラートを通知させる旨を受け付けた場合(ステップS1718:YES)、監視端末40は、携帯端末30にアラートを通知させるための指示情報を取引管理サーバSvへ送信する(ステップS1719)。取引管理サーバSvは、監視端末40から指示情報を受信すると、指示情報を携帯端末30へ送信する(ステップS1720)。携帯端末30は、取引管理サーバSvから指示情報を受信すると、滞在時間がタイムオーバーしている旨のアラート(例えば、図18の端末アラート1850)を通知し(ステップS1721)、処理を終了する。なお、ステップS1718およびステップS1719の処理を省略してもよく、すなわち、店員から、対象の携帯端末30に対して、タイムオーバーのアラートを通知させる旨を受け付けることなく、取引管理サーバSvは、携帯端末30にアラートを通知させるための指示情報を送信するようにしてもよい。
【0199】
(監視端末40に表示される取引画面の一例)
図18は、監視端末40に表示される取引画面の一例を示す説明図である。図18に示すように、監視端末40のディスプレイ707には、店員が監視する取引画面1800が表示されている。取引画面1800は、取引数エリアAR30(AR30-1、AR30-2、AR30-3)と、表示指示ボタンBT30(BT30-1、BT30-2、BT30-3)と、取引一覧エリアAR40と、来店関連情報表示ボタンBT50とを含む。
【0200】
第1取引数エリアAR30-1は、現時点でショッピングアプリを起動させて買い物を行っている携帯端末30の総数を示している。具体的には、第1取引数エリアAR30-1は、一取引を開始してから終了(例えば、精算が完了)するまでの取引中の携帯端末30の総数(総取引の数)を示している。
【0201】
第2取引数エリアAR30-2は、総取引の数うち、保留商品が登録されている取引(以下「非正常取引」という。)を行っている携帯端末30の数を示す。
第3取引数エリアAR30-3は、総取引の数のうちの、保留商品が登録されていない取引(以下「正常取引」という。)を行っている携帯端末30の数を示す。
【0202】
取引一覧エリアAR40は、非正常取引、正常取引、および総取引のうち、いずれかの取引を行っている携帯端末30の一覧画面を示している。図17において、取引一覧エリアAR40は、非正常取引の一覧画面を示している。なお、第2取引数エリアAR30-2は、非正常取引の一覧画面を表示中であることを認識しやすくするため、所定の態様(例えば、太枠の態様)で強調表示されている。
【0203】
表示指示ボタンBT30(BT30-1、BT30-2、BT30-3)は、非正常取引、正常取引、および総取引のうち、いずれかの取引の一覧画面に切り替える操作を受け付けるボタンである。
第1表示指示ボタンBT30-1は、総取引(全携帯端末30)の一覧画面へ切り替えることを受け付けるボタンである。
第2表示指示ボタンBT30-2は、非正常取引を行っている携帯端末30の一覧画面へ切り替えることを受け付けるボタンである。図示では、非正常取引の一覧画面が表示されていることから、第2表示指示ボタンBT30-2は、例えば、グレーアウト等の態様により操作が不可能な旨が表示されている。
第3表示指示ボタンBT30-3は、正常取引を行っている携帯端末30の一覧画面へ切り替えることを受け付けるボタンである。
【0204】
取引一覧エリアAR40には、各携帯端末30の取引内容1810が表示されている。取引内容1810は、「取引開始時刻」と、「会員番号」と、「非正常取引の種別」と、「購入点数」と、「合計金額」と、「経過時間」と、「端末種別」とを含む。
「取引開始時刻」は、ショッピングリングを用いた取引を開始させた時刻(例えば、1品目の登録時刻)を示す。
「会員番号」は、例えば、顧客識別情報である。
【0205】
「非正常取引の種別」は、アイコンで表されている。アイコンには、例えば、「保」、「年」、「カゴ抜け」、「注意」などがある。
「保」のアイコンは、例えば、NOファイル商品と、読取NG商品とのうちのいずれかの保留商品が登録されていることを示す。なお、NOファイル商品と、読取NG商品とで異なるアイコンを表示するようにしてもよい。具体的には、例えば、NOファイル商品については「n」のアイコンを表示するようにし、読取NG商品については「読」のアイコンを表示するようにしてもよい。
「年」のアイコンは、例えば、年齢確認商品の保留商品が登録されていることを示す。
【0206】
「カゴ抜け」のアイコンは、いわゆるカゴ抜けと呼ばれる不正行為が行われた可能性のあることを示している。具体的には、「カゴ抜け」のアイコンは、疑似スキャン投入商品と、非スキャン投入商品とのうちのいずれかの保留商品が登録されている。なお、疑似スキャン投入商品と、非スキャン投入商品とで異なるアイコンを表示するようにしてもよい。具体的には、例えば、疑似スキャン投入商品については「疑」のアイコンを表示するようにし、非スキャン投入商品については「非」のアイコンを表示するようにしてもよい。
【0207】
「注意」のアイコンは、例えば、取引管理サーバSvが記憶する顧客情報において、要注意人物として登録されている会員(具体的には、顧客ランクの低い会員)が行っている取引を示す。要注意人物とは、例えば、以前に不正行為を行ったことがある人物や、不正行為を行った可能性のある人物や、買い物のたびにPOS端末20における精算操作や携帯端末30における登録操作に手間取る人物などである。このような要注意人物に対しては、店員が監視することが望ましい。そこで、要注意人物の取引については、非正常取引に含めるようにしている。
【0208】
「購入点数」は、現時点での登録商品の数を示す。
「合計金額」は、現時点での合計金額を示す。
【0209】
「経過時間」は、取引開始からの経過時間を示す。本実施形態において、経過時間が一定時間(例えば60分)を経過すると、滞在時間がオーバーしている旨を示すアラート1820が表示される。図示では、10番の取引内容1810が示す携帯端末30の経過時間が60分となったことを示している。アラート1820は、「はい」ボタンと、「いいえ」ボタンとを含む。店員により「はい」ボタンが押下されると、監視端末40は、当該携帯端末30に、60分経過した旨と、迅速な買い物を促す端末アラート1850を表示させる指示を行う。なお、店員から「はい」ボタンの押下を受け付けるようにせず、60分が経過すると、自動的に携帯端末30にその旨を表示させるようにしてもよい。携帯端末30にその旨を表示させる指示を行う主体は、監視端末40でもよいし、取引管理サーバSvでもよい。
【0210】
「端末種別」は、「客所持端末」と、「店端末」とのうちのいずれかを示す。「客所持端末」は、顧客が使用している携帯端末30が、顧客の所有物であることを示す。「店端末」は、顧客が使用している携帯端末30が店舗の貸与品であることを示す。
【0211】
各取引内容1810は、例えば、取引開始時刻(登録開始時刻)に応じた順(新しいものからの順)に表示されている。図示では、最も新しい1番目から10番目までの非正常取引の取引内容1810が表示されている。なお、非正常取引の数が11以上あるため、複数ページわたって、取引一覧エリアAR40が表示される。このため、画面に表示されていないページ(取引一覧エリアAR40)を表示させるためのスクロールやページ送り等の操作を受け付けることが可能になっている。
【0212】
なお、各取引内容1810の配置順は、取引開始時刻に応じた順に限らない。例えば、保留商品の数に応じた順、購入点数に応じた順、保留商品の種別に応じた順、携帯端末30とPOS端末20との位置関係に応じた順(近い順)などであってもよい。なお、位置関係は、携帯端末30のGPSユニット411によって得られた位置情報や、携帯端末30と店舗内の所定の位置に設けられたビーコンとの通信結果等を用いて、得ることが可能である。
【0213】
各取引内容1810は、それぞれ操作(押下)を受け付けることが可能である。取引内容1810が押下されると、取引内容の詳細画面(登録商品の商品名、商品単価など)が表示される。なお、説明を省略するが、正常取引および総取引についても、非正常取引の一覧画面と同様の一覧画面を表示することが可能である。
【0214】
来店関連情報表示ボタンBT50は、来店関連情報の表示開始を受け付けるボタンである。来店関連情報表示ボタンBT50が押下されると、図19に示す来店関連情報表示画面に遷移する。
【0215】
(監視端末40に表示される来店関連情報表示画面の一例)
図19は、監視端末40に表示される来店関連情報表示画面の一例を示す説明図である。図19に示すように、監視端末40のディスプレイ707には、来店関連情報表示画面1900が表示されている。来店関連情報表示画面1900は、混雑状況表示1901(1901a、1901b)と、情報表示1910(1910a~1910c)と、戻るボタン1920とを含む。
【0216】
第1混雑状況表示1901aは、来店者の総数を示す。第2混雑状況表示1901bは、来店者の総数のうち、ショッピングアプリを利用している来店者数を示す。混雑情報表示1910aは、現在の来店者数や携帯端末30に配信されている混雑に関する内容を示す。規制情報表示1910bは、本日の規制情報を示す。有益情報表示1910cは、本日の有益情報を示す。戻るボタン1920は、図18に示した取引画面1800へ切り替えることを受け付けるボタンである。
【0217】
このような来店関連情報表示画面1900を監視端末40に表示することにより、店員は来店関連情報を容易に把握することができる。なお、来店関連情報表示画面1900は、図19に示す内容に限らず、有益情報テーブル1000(図10参照)に記憶されている有益情報1010や、規制情報テーブル1100(図11参照)に記憶されている規制情報1110を全て表示することも可能である。
【0218】
以上説明したように、本実施形態では、来店客を時間帯ごとに分散させるための来店関連情報を記憶するようにし、記憶した来店関連情報を顧客に通知するようにした。これにより、入店前や入店後に、人が密接する状態を避けることを顧客に意識づけることができる。このように、時間帯ごとに来店客数を分散させることができるため、店舗において、人が密接する状態を作り難くすることができる。このため、例えば、感染症が流行している場合には、感染に対するリスクを軽減させることができる。また、来店客数を分散させることができることから、顧客が快適な買い物を行うことができるとともに、店員が忙殺されてしまうことを抑えることができる。したがって、本実施形態のショッピングシステム1によれば、店舗の運営の効率化を図ることができる。
【0219】
また、本実施形態において、来店関連情報は、時間帯に応じて、顧客に特典を付与する有益情報を含むようにした。これにより、時間帯ごとに各顧客に来店を促すことができるため、時間帯ごとに来店客を効率よく分散させることができる。
【0220】
また、本実施形態において、来店関連情報は、時間帯に応じて、来店を規制する規制情報を含むようにした。これにより、時間帯ごとに各顧客に来店しないことを促すことができるため、時間帯ごとに来店客を効率よく分散させることができる。
【0221】
また、本実施形態において、来店関連情報は、顧客の属性に応じて、来店客を時間帯ごとに分散させるための情報を含むようにした。これにより、顧客の属性に応じて、時間帯ごとに来店客数を分散させることができる。
【0222】
また、本実施形態において、属性は、年齢に基づく属性を含むようにした。これにより、年代別に、イベントを催したり、調理品を販売したりすることができるため、各時間帯の来店客を効率よく分散させることができる。
【0223】
また、本実施形態において、属性は、顧客を識別する識別情報に基づく属性を含むこととした。これにより、各顧客にランダムに(平等に)特典を付与したり来店を規制したりすることができるため、時間帯ごとの来店を効率よく分散させることができる。
【0224】
また、本実施形態において、取引管理サーバSvは、POS端末20によって発行されるレシート1600(図16参照)を用いて、来店関連情報1602を顧客に通知するようにした。これにより、今回の来店では、来店関連情報を把握していなかった顧客に対して、最も簡単な手法で、以降の来店において、時間帯に応じて、来店を促したり、来店しないことを促したりすることができる。したがって、時間帯ごとに来店客を効率よく分散させることができる。
【0225】
また、本実施形態において、来店関連情報は、現在の混雑状況を示す混雑情報を含むようにした。これにより、各時間帯の現在または過去の混雑状況を通知したり、買い物途中で混雑してきた場合に迅速な買い物を促したりすることができる。したがって、店舗の混雑を抑えることができる。
【0226】
また、本実施形態において、POS端末20は、携帯端末30に来店関連情報を通知するようにした。これにより、携帯端末30のショッピングアプリを用いて、時間帯に応じて、来店を促したり、来店しないことを促したりすることができる。したがって、時間帯ごとに来店客を効率よく分散させることができる。
【0227】
また、本実施形態において、携帯端末30には、顧客の属性を示す属性情報が対応付けられており、取引管理サーバSvは、携帯端末30の属性情報を取得し、取得した属性情報が示す属性に応じた来店関連情報を通知するための指示を、当該携帯端末30に行うようにした。これにより、当該携帯端末30を所有する顧客の属性に応じた来店関連情報を、当該携帯端末30に通知することができるため、来店関連情報を効率よく通知することができる。
【0228】
(実施形態の変形例)
以下に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。
【0229】
(変形例1)
上述した実施形態では、買い物を開始する際に(来店後に)、携帯端末30に来店関連情報を表示する構成について説明した。変形例1では、このような構成に加えて又は代えて、買い物を開始する前に(来店前に)、携帯端末30に来店関連情報を表示する構成について説明する。
【0230】
変形例1において、携帯端末30は、自宅等の店舗外でも、顧客の操作に応じて、ショッピングアプリを起動することが可能である。携帯端末30は、店舗外で、顧客の操作に応じて来店関連情報の送信要求を行うと、クラウドサーバSvから来店関連情報を受信して、ディスプレイ409に来店関連情報を表示することが可能である。なお、携帯端末30に限らず、ショッピングアプリがインストールされているパソコンやタブレット端末でも、来店関連情報を表示することが可能である。
【0231】
携帯端末30は、有益情報テーブル1000(図10参照)に記憶されている有益情報1010や、規制情報テーブル1100(図11参照)に記憶されている規制情報1110を全て表示することが可能である。例えば、携帯端末30は、店舗の一覧を表示し、一覧の中から顧客によって選択されると、選択された店舗の詳細な入店規制情報を表示させる。
【0232】
また、携帯端末30は、有益情報や規制情報の一覧を表示してもよい。例えば、携帯端末30は、各店舗の有益情報や規制情報の中でも、現在時刻における有益情報や規制情報を表示してもよい。また、携帯端末30は、各店舗の有益情報や規制情報の中でも、顧客の属性(年齢等)に応じた有益情報や規制情報を表示してもよい。
【0233】
また、携帯端末30は、近くの店舗や、予め登録している店舗(お気に入り店舗)において、リアルタイムに混雑していない店舗がある場合は、当該店舗への来店を促す通知を行ってもよい。具体的には、クラウドサーバSvは、各店舗の混雑状況を常時監視していることから、混雑していない店舗の周辺に存在する携帯端末30や、当該店舗がお気に入り店舗として登録されている携帯端末30へ、当該店舗への来店を促す通知を行う指示を行うようにすればよい。
【0234】
また、携帯端末30は、朝昼晩など定期的なタイミングや、予め設定したタイミングで、クラウドサーバSvから来店関連情報を受信して、ディスプレイ409に来店関連情報を表示してもよい。
【0235】
(店舗外において来店関連情報を表示する場合の表示画面について)
図20は、店舗外において来店関連情報を表示する場合の表示画面の一例を示す説明図である。なお、携帯端末30が店舗外に位置することは、例えば、携帯端末30のGPSユニット411の位置情報を用いて判別することが可能である。あるいは、携帯端末30と取引管理サーバSvとの接続が、店舗の入口付近に表示されている店舗特定情報を示す2次元コードの読み取りに基づく接続ではない場合に、携帯端末30が店舗外に位置すると判別することが可能である。なお、携帯端末30が店舗外に位置するか否かを判別する主体は、例えば、取引管理サーバSvであるが、携帯端末30であってもよい。
【0236】
図20(A)は、ショッピングアプリを起動した際の初期画面2000を示す。初期画面2000は、例えば、ポイント情報2001と、店舗情報2002と、通知情報2003と、クーポン情報2004と、来店関連情報表示ボタン2005とを含む。ポイント情報2001は、これまでに獲得した会員(携帯端末30を所有する顧客)のポイント数を示す。店舗情報2002は、各種店舗の特売情報などの表示への切り替えを受け付けるボタンである。通知情報2003は、会員へのお知らせを示す表示への切り替えを受け付けるボタンである。クーポン情報2004は、各種店舗におけるクーポン情報の表示への切り替えを受け付けるボタンである。来店関連情報表示ボタン2005は、各種店舗の来店関連情報の表示への切り替えを受け付けるボタンである。来店関連情報表示ボタン2005が押下されると、図20(B)に示す画面に遷移する。
【0237】
図20(B)は、来店関連情報表示画面2010を示す。来店関連情報表示画面2010は、店舗ごとの有益情報2011と、店舗ごとの規制情報2012とを含む。例えば、店舗「□□店」における、顧客「寺岡太郎」について、有益情報2011として11~12時にさっぱり系調理品が販売されることや、規制情報2012として午後の入店が規制されることが表示されている。なお、来店関連情報表示画面2010において、各店舗の有益情報2011を示す表示領域や、各店舗の規制情報2012を示す表示領域が押下(タップ)されると、詳細情報が表示される。
【0238】
また、来店関連情報表示画面2010は、カレンダー表示を含んでもよい。このカレンダー表示は、日付の指定を受け付けることが可能であり、日付が指定されると、当該日付における有益情報2011や規制情報2012が表示される。また、来店関連情報表示画面2010に対応する店舗がネットスーパーのサービス(インターネットで商品を購入可能な販売形態)を提供している場合がある。この場合、来店関連情報表示画面2010は、ネットスーパーのサイトにアクセス可能なアイコンを含んでもよい。このアイコンが選択されると、ネットスーパーにアクセスし、インターネットで商品を購入することが可能になる。
【0239】
このように、変形例1によれば、店舗外においても、有益情報2011や規制情報2012を顧客に通知することができる。これにより、顧客に、来店すること、または、来店しないことを促すことができる。また、顧客は、自宅等で自らの判断で、買い物に行く店舗や、買い物に行く時間帯を判断することができる。したがって、時間帯ごとに来店客数を分散させることができる。
【0240】
(変形例2)
次に、変形例2について説明する。上述した実施形態では、顧客が位置する店舗の来店関連情報を携帯端末30に表示する構成について説明した。変形例2では、このような構成に加えて又は代えて、顧客が位置する周辺の店舗の来店関連情報を携帯端末30に表示する構成について説明する。
【0241】
変形例2および本実施形態に係る取引管理サーバSvは、携帯端末30においてショッピングアプリの起動中、携帯端末30から携帯端末30の現在地の位置情報を受信する。取引管理サーバSvは、携帯端末30から現在地の位置情報を、常時受信してもよいし、携帯端末30から来店関連情報の送信要求があった場合に当該送信要求とともに受信してもよい。
【0242】
また、取引管理サーバSvは、各店舗の位置情報を記憶している。取引管理サーバSvは、携帯端末30の現在地の位置情報と、各店舗の位置情報とに基づいて、携帯端末30から所定範囲内(例えば数百メートル以内や数十メートル以内)に存在する店舗の来店関連情報を携帯端末30へ送信する。具体的には、通知指示部は、店舗の位置情報と携帯端末30の現在地の情報とに基づいて、店舗の周辺に位置する携帯端末30に、当該店舗の来店関連情報を通知するための指示を行う。携帯端末30は、受信した来店関連情報をディスプレイ409に表示することが可能である。
【0243】
(変形例2に係る取引管理サーバSvが行う来店関連情報の送信処理の一例)
図21は、変形例2に係る携帯端末30において来店関連情報を表示する際に取引管理サーバSvが行う来店関連情報の送信処理の一例を示すフローチャートである。なお、図21では、一の携帯端末30に対して、現在時刻における現在地周辺の店舗の来店関連情報を当該携帯端末30へ送信する処理について説明する。
【0244】
図21において、取引管理サーバSvは、携帯端末30から、常時、現在地の情報を受信しており、携帯端末30の現在地から所定範囲内に店舗があるか否かを判断する(ステップS2101)。携帯端末30の現在地から所定範囲内に店舗がない場合(ステップS2101:NO)、取引管理サーバSvは、携帯端末30の現在地の周辺に店舗がない旨を示す情報を送信し(ステップS2102)、一連の処理を終了する。なお、携帯端末30は、取引管理サーバSvから当該情報を受信すると、携帯端末30の現在地から所定範囲内に店舗がない旨を表示する。
【0245】
携帯端末30の現在地から所定範囲内に店舗がある場合(ステップS2101:YES)、各店舗の有益情報テーブル1000(図10参照)を参照し(ステップS2103)、当該携帯端末30を所有する顧客の属性に該当する、現在時刻における有益情報1010(図10参照)がそれぞれの店舗にあるか否かを判断する(ステップS2104)。現在時刻における有益情報1010がない場合(ステップS2104:NO)、取引管理サーバSvは、ステップS2016に進む。
【0246】
一方、現在時刻における有益情報1010がある場合(ステップS2104:YES)、取引管理サーバSvは、有益情報1010を来店関連情報に含める処理を行う(ステップS2105)。次に、取引管理サーバSvは、規制情報テーブル1100(図11参照)を参照し(ステップS2106)、当該携帯端末30を所有する顧客の属性に該当する、現在時刻における規制情報1110(図11参照)がそれぞれの店舗にあるか否かを判断する(ステップS2107)。
【0247】
当該顧客の属性に該当する、現在時刻における規制情報1110がない場合(ステップS2107:NO)、取引管理サーバSvは、ステップS2110に進む。一方、当該顧客の属性に該当する、現在時刻における規制情報1110がある場合(ステップS2107:YES)、取引管理サーバSvは、現在時刻において当該顧客の入店禁止を示す規制情報1110があるか否かを判断する(ステップS2108)。入店禁止を示す規制情報1110がある場合(ステップS2108:YES)、取引管理サーバSvは、ステップS2110に進む。
【0248】
入店禁止を示す規制情報1110がない場合(ステップS2108:NO)、取引管理サーバSvは、規制情報1110を来店関連情報に含める処理を行う(ステップS2109)。そして、取引管理サーバSvは、当該携帯端末30へ来店関連情報を送信し(ステップS2110)、一連の処理を終了する。
【0249】
ステップS2108:YES→ステップS2110(ステップS2109を行わない)に示したように、入店が禁止されている店舗の規制情報については、来店関連情報に含めないため、当該店舗を携帯端末30に表示させないようにすることができる。すなわち、入店が禁止されている店舗の付近を顧客が通過したとしても、当該店舗について来店関連情報を表示させないようにすることができる。言い換えれば、携帯端末30に付近の入店可能な店舗の来店関連情報のみを表示させることができる。
【0250】
変形例2によれば、顧客(携帯端末30)が店舗の周辺に到達した際に、現在時刻における来店関連情報を携帯端末30に表示させることができる。具体的には、周辺の店舗の有益情報や規制情報を表示することができるとともに、入店が禁止されている店を表示しないようにすることができる。これにより、現在地付近の店舗への来店を促すことができるとともに、入店が禁止されている店へ行かせないようにすることができる。したがって、変形例2によれば、時間帯ごとに来店客数を分散させることができる。
【0251】
(変形例3)
次に、変形例3について説明する。上述した実施形態では、取引開始から一定時間(例えば60分)経過した場合に端末アラート1850(図18参照)を行う構成について説明した。変形例3では、このような構成に加えて又は代えて、取引開始からの経過時間に応じて、付与するポイント数を減少させる構成について説明する。
【0252】
変形例3において、取引管理サーバSvは、各携帯端末30の取引開始時刻を管理する。携帯端末30には、買い物を行う上限時間(例えば60分)が設定されている。また、携帯端末30には、取引開始から時間の経過に伴って減少するポイントが表示される。例えば、携帯端末30は、取引開始時には60ポイントを表示し、1分経過するごとに1ポイント減少させるカウントダウン表示を行う。そして、取引が完了した際の残時間に応じたポイントが顧客に付与される。このため、取引開始から上限時間が経過すると、顧客にポイントが付与されないことになる。
【0253】
(携帯端末30に表示される画面の一例について)
次に、図22を用いて、変形例3に係る携帯端末30に表示される画面の一例について説明する。図22は、変形例3に係る携帯端末30のディスプレイ409に表示される画面の一例を示す説明図である。
【0254】
図22(A)は、携帯端末30に表示されるショッピングアプリを起動した際の初期画面2200を示す。初期画面2200は、カウントダウン表示2201を含む。カウントダウン表示2201は、例えば、60ポイントを示している。取引開始指示ボタン1403が押下されると、図22(B)に示す画面に遷移する。
【0255】
図22(B)は、取引が開始された際の登録開始画面2210を示す。登録開始画面2210は、カウントダウン表示2211を含む。カウントダウン表示2211は、1分経過するにつき、1ポイント減少していく。
【0256】
図22(C)は、買い物の開始から30分が経過した際の登録中画面2220を示す。登録中画面2220に示すように、カウントダウン表示2211は、買い物開始から35分が経過したことにより、35ポイント減算されたことを示している。登録完了ボタン1415が押下されると、図22(D)に示す画面に遷移する。
【0257】
図22(D)は、登録完了ボタン1415が押下された際の登録完了画面2230を示す。登録完了画面2230は、カウントダウン表示2211を含む。カウントダウン表示2211は、買物時間が35分であったことにより、残り時間(25分)に応じた25ポイントが付与されることを示している。
【0258】
なお、取引開始から上限時間が経過すると、以降の取引において、当該顧客に、さらに規制を課すようにしてもよい。この規制は、例えば、翌日の入店を禁止したり、翌日以降の上限時間を短縮したりすることなどである。また、この規制は、店員の操作に応じて適宜、設定変更することが可能であってもよい。
【0259】
なお、変形例3において、カウントダウンの対象は、ポイントに限らない。例えば、カウントダウンの対象は、時間情報としてもよい。すなわち、時間情報をそのままカウントダウンさせてもよい。例えば、買い物の開始時に「30分」を表示し、時間の経過とともに「30分」を1分ずつカウントダウンさせてもよい。このように、時間をカウントダウンさせることにより、残り時間が少なくなることを顧客に通知できるため、滞在時間が長くなることを抑制することができる。
【0260】
また、カウントダウンの対象は、商品の登録点数としてもよい。具体的には、例えば、「本日は15品までの買物でお願いします。」を表示し、商品を登録する毎に15の数値を1ずつカウントダウンさせてもよい。このように、商品の登録点数をカウントダウンさせることにより、一日の購入点数を制限することができるため、早期の退店を促すことができ、よって、滞在時間が長くなることを抑制することができる。
【0261】
変形例3によれば、上限時間から買い物に要した時間を減じた残時間に応じた特典を付与することができるため、顧客に迅速な買い物を促すことができる。したがって、来店客で店舗が混雑することを抑えることができる。これにより、顧客が快適な買い物を行うことができるとともに、店員が忙殺されてしまうことを抑えることができる。よって、店舗の運営の効率化を図ることができる。
【0262】
(変形例4)
次に、変形例4について説明する。上述した実施形態では、顧客ごとの購入履歴を特に考慮しない構成について説明した。変形例4では、顧客ごとの購入履歴を考慮して、買いだめを行ったと見なせる顧客に対して特典を付与する構成について説明する。
【0263】
変形例4において、取引管理サーバSvは、各顧客の平均購入金額を管理する。取引管理サーバSvは、今回の購入金額が、当該顧客の平均購入金額よりも所定金額(例えば¥5,000)以上高い買い物をした場合や、平均購入金額と比較して倍以上の買い物をした場合に、買いだめを行ったと推定する。例えば、取引管理サーバSvは、1回あたりの平均購入金額が¥2,000の顧客が、¥8,000の買い物をしたとすると、買いだめを行ったと推定する。そして、取引管理サーバSvは、このような顧客に対して、買いだめ用の特典(例えば、買いだめ用のポイント)を付与する。
【0264】
例えば、50代の顧客の場合、10~12時に来店するとポイントが10倍付与されるところ、当該時間帯に買いだめをすると、買いだめ用のポイントとして、ポイントが15倍付与されるようにする。なお、変形例4において、来店関連情報に、買いだめ用のポイントが付与されることを示す情報が含まれる。
【0265】
変形例4によれば、顧客に買いだめを促すことができるため、各顧客の来店頻度を抑えることができる。したがって、時間帯ごとに来店客数を分散させることができる。
【0266】
(変形例5)
次に、変形例5について説明する。上述した実施形態では、POS端末20、携帯端末30、および監視端末40が来店関連情報を通知する構成について説明した。変形例5では、このような構成に加えて又は代えて、他の装置で来店関連情報を通知する構成について説明する。
【0267】
変形例5において、来店関連情報を通知する他の装置は、例えば、店舗内に配置されるデジタルサイネージ(電子看板)としてもよいし、館内放送装置としてもよい。デジタルサイネージや館内放送装置は、取引管理サーバSvやストアコントローラ10などから、来店関連情報を取得して、来店関連情報を通知する。また、来店関連情報を通知する他の装置は、例えば、パソコンであってもよい。パソコンは、取引管理サーバSvからWebページを取得して、来店関連情報を通知してもよい。
【0268】
また、変形例5では、顧客を特定していないことから、他の装置は、記憶部に記憶される全ての来店関連情報を顧客に通知するようにすればよい。具体的には、例えば、他の装置は、有益情報テーブル1000(図10参照)に記憶されている全ての有益情報1010や、規制情報テーブル1100(図11参照)に記憶されている全ての規制情報1110を顧客に通知するようにすればよい。
【0269】
変形例5によれば、ショッピングアプリを利用しない顧客に対して、時間帯に応じて、来店することを促すことができるとともに、来店しないことについても促すことができる。したがって、時間帯ごとに来店客数を分散させることができる。
【0270】
(変形例6)
次に、変形例6について説明する。上述した実施形態では、来店関連情報(顧客の属性に応じて来店客を時間帯ごとに分散させる情報)における「顧客の属性」として、「年齢に基づく属性」や、「顧客識別情報に基づく属性」を用いる構成について説明した。変形例6では、来店関連情報における「顧客の属性」として、「顧客識別情報に基づく属性」のみを用いる構成について説明する。
【0271】
変形例6では、顧客識別情報の末尾の数字のみに応じて、特典が付与されたり、入店が規制されたりすればよい。顧客識別情報は、携帯端末30を識別できる情報であればよい。このため、例えば、顧客情報(図8(A)参照)には、性別や、年齢、来店履歴などは含まれていなくてもよい。また、有益情報テーブル1000(図10参照)や、規制情報テーブル1100(図11参照)の属性1003、1103には、「年代」の項目が含まれていなくてもよい。
【0272】
変形例6によれば、会員情報など顧客の個人情報を用いなくても、顧客識別情報のみを用いて、時間帯ごとに来店客数を分散させることができる。
【0273】
(変形例7)
次に、変形例7について説明する。変形例7では、来店関連情報を店員の操作に応じて変更可能な構成について説明する。
【0274】
変形例7において、来店関連情報は、店員の操作に応じて、各種設定変更することが可能である。具体的には、有益情報テーブル1000(図10参照)に示した、時間帯1002、属性1003、有益項目1004のうちの各項目のそれぞれを、店員の操作に応じて設定変更することが可能である。例えば、時間帯1002を、回転から閉店までの時間を1時間おきに区切った時間帯や、年代別に異なる時間帯に変更したりすることが可能である。例えば、買い物に時間を要する傾向にある年代(高齢者)の場合、他の年代の顧客よりも時間帯1002を長い時間に変更することが可能である。
【0275】
同様に、規制情報テーブル1100(図10参照)に示した、時間帯1102、属性1103、規制項目1104のうちの各項目のそれぞれを、店員の操作に応じて設定変更することが可能である。例えば、規制項目1104のうちの「買物許容時間」を変更したりすることが可能である。例えば、買い物に時間を要する傾向にある年代(高齢者)の場合、他の年代の顧客よりも「買物許容時間」を長い時間に変更することが可能である。
【0276】
なお、設定変更の操作は、例えば、監視端末40やPOS端末20が受け付けるようにすればよい。監視端末40やPOS端末20は、設定変更を受け付けると、取引管理サーバSvへ変更内容を送信する。これにより、取引管理サーバSvは、メモリ604に記憶される有益情報テーブル1000や規制情報テーブル1100を更新すればよい。
【0277】
変形例7によれば、店員の操作に応じて、店舗に適した来店関連情報に適宜変更することができる。したがって、ショッピングシステム1の利便性を向上させることができる。
【0278】
(変形例8)
次に、変形例8について説明する。上述した実施形態では、顧客情報(図8(A)参照)に、家族人数(家族構成)が含まれない構成について説明した。変形例8では、顧客情報に、家族人数が含まれる構成について説明する。
【0279】
来店客には、家族で来店する顧客も多くいる。家族人数の多い顧客が家族で来店したとすると、人数制限による規制を受けてしまい、入店できないおそれがある。そこで、変形例8では、家族人数を考慮して規制情報を通知するようにする。具体的には、取引管理サーバSvは、家族人数よりも、規制項目1104(図11参照)に示す人数制限が多い場合に、当該顧客に対して、規制情報を通知するようにする。
【0280】
より具体的に説明すると、例えば、規制情報テーブル1100(図11参照)に示すように、14~18時は人数制限が2名となっている。このため、家族人数が3人の顧客は、14~18時の間に、家族3人で入店することができないこととなる。そこで、取引管理サーバSvは、当該顧客に対して、14~18時の間は人数制限により家族で入店できないことを示す規制情報を携帯端末30に送信する。携帯端末30は、受信した当該規制情報をディスプレイ409に表示する。
【0281】
変形例8によれば、家族での入店を規制することができるため、店舗の混雑を抑えることができる。したがって、時間帯ごとに来店客数を効率よく分散させることができる。
【0282】
以下、実施形態総括を記載する。
[発明の名称]店舗システム、通知方法、およびプログラム
[技術分野]
本発明は、店舗システム、通知方法、およびプログラムに関する。
[背景技術]
従来、店舗においては、時間帯によって混雑することがある。店舗では、顧客に買い物を快適に行ってもらうために、混雑を緩和させるようにすることが種々行われている。例えば、セルフ精算を行う精算端末を複数配置することにより、レジカウンタの混雑を緩和させる精算システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2007-156814号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、時間帯に応じて混雑が偏ってしまうことがある。このため、時間帯によっては、顧客が快適な買い物を行うことができないことがあるばかりか、店員が忙殺されてしまうことがある。これにより、従来技術では、店舗を効率よく運営することができないことがある、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、店舗の運営の効率化を図ることができる技術を提供することにある。
【0283】
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である店舗システムは、来店客を時間ごとに分散させるための来店関連情報(例えば、特典の付与や、来店の禁止)を記憶する記憶手段(例えば、取引管理サーバSvのメモリ604)と、前記記憶手段に記憶される前記来店関連情報を顧客に通知するための指示を行う通知指示手段(例えば、取引管理サーバSvのCPU601)と、を備えることを特徴とする店舗システムである。
上記構成によれば、入店前や入店後に、人が密接する状態を避けることを顧客に意識づけることができる。このように、時間ごとに来店客数を分散させることができるため、店舗において、人が密接する状態を作り難くすることができる。これにより、例えば、感染症が流行している場合には、感染に対するリスクを軽減させることができる。また、来店客数を分散させることができることから、顧客が快適な買い物を行うことができるとともに、店員が忙殺されてしまうことを抑えることができる。したがって、店舗の運営の効率化を図ることができる。
【0284】
(2)上記(1)の構成において、前記来店関連情報は、時間に応じて、顧客に特典を付与する有益情報(例えば、ポイント付与)を含むようにしてもよい。
上記構成によれば、時間ごとに各顧客に来店を促すことができるため、時間ごとに来店客を効率よく分散させることができる。
【0285】
(3)上記(1)または(2)の構成において、前記来店関連情報は、時間に応じて、来店を規制する規制情報(例えば、来店の禁止)を含むようにしてもよい。
上記構成によれば、時間ごとに各顧客に来店しないことを促すことができるため、時間ごとに来店客を効率よく分散させることができる。
【0286】
(4)上記(2)または(3)の構成において、来店関連情報は、顧客の属性(例えば、年代、顧客識別情報の末尾)に応じて、来店客を時間ごとに分散させるための情報を含むこととしてもよい。
上記構成によれば、顧客の属性に応じて、時間ごとに来店客数を分散させることができる。
【0287】
(5)上記(4)の構成において、前記属性は、顧客の年齢に基づく属性(年代別)を含むこととしてもよい。
上記構成によれば、年代別に、イベントを催したり、調理品を販売したりすることができるため、各時間の来店客を効率よく分散させることができる。
【0288】
(6)上記(4)または(5)の構成において、前記属性は、顧客を識別する識別情報に基づく属性(例えば、顧客識別情報の末尾の数字)を含むこととしてもよい。
上記構成によれば、各顧客にランダムに(平等に)特典を付与したり来店を規制したりすることができるため、時間ごとの来店を効率よく分散させることができる。
【0289】
(7)上記(1)乃至(6)のいずれかの構成において、取引に関するレシートを発行する商品販売データ処理装置(例えば、POS端末20)を備え、前記通知指示手段は、前記商品販売データ処理装置に、前記レシートを用いて前記来店関連情報を顧客に通知するための指示を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、今回の来店では、来店関連情報を把握していなかった顧客に対して、最も簡単な手法で、以降の来店において、時間に応じて、来店を促したり、来店しないことを促したりすることができる。したがって、時間ごとに来店客を効率よく分散させることができる。
【0290】
(8)上記(1)乃至(7)のいずれかの構成において、前記来店関連情報は、混雑状況を示す混雑情報を含むようにしてもよい。
上記構成によれば、各時間の現在または過去の混雑状況を通知したり、買い物途中で混雑してきた場合に迅速な買い物を促したりすることができる。したがって、店舗の混雑を抑えることができる。
【0291】
(9)上記(1)乃至(8)のいずれかの構成において、商品の登録が可能な可搬型の登録端末(例えば、携帯端末30)を備え、前記通知指示手段は、前記登録端末に、前記来店関連情報を通知するための指示を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、登録端末を用いて、時間に応じて、来店を促したり、来店しないことを促したりすることができる。したがって、時間ごとに来店客を効率よく分散させることができる。
【0292】
(10)上記(9)の構成において、前記記憶手段は、顧客の属性(例えば、年代)に応じた前記来店関連情報を記憶しており、前記登録端末には、顧客の属性を示す属性情報(例えば、年齢を示す情報)が対応付けられており、前記属性情報を取得する取得手段と、前記記憶手段に記憶される前記来店関連情報の中から、前記取得手段によって取得された前記属性情報が示す属性に応じた前記来店関連情報を特定する特定手段と、前記通知指示手段は、前記属性情報が対応付けられている前記登録端末に、前記特定手段によって特定された前記来店関連情報を通知するための指示を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、当該登録端末を所有する顧客の属性に応じた来店関連情報を、当該登録端末に通知することができるため、来店関連情報を効率よく通知することができる。
【0293】
(11)上記(9)または(10)の構成において、前記通知指示手段は、店舗の位置情報と前記登録端末の現在地の情報とに基づいて、前記店舗の周辺に位置する前記登録端末に、当該店舗の前記来店関連情報を通知するための指示を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、顧客(登録端末)が店舗の周辺に到達した際に、現在時刻における来店関連情報を登録端末に表示させることができる。具体的には、周辺の店舗の有益情報や規制情報を表示することができるとともに、入店が禁止されている店を表示しないようにすることができる。これにより、現在地付近の店舗への来店を促すことができるとともに、入店が禁止されている店へ行かせないようにすることができる。したがって、時間ごとに来店客数を分散させることができる。
【0294】
また、上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である通知方法は、来店客を時間ごとに分散させるための来店関連情報を記憶する記憶手段を備えた店舗システムに用いられるコンピュータが、前記記憶手段に記憶される前記来店関連情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された前記来店関連情報を顧客に通知するための指示を行う通知指示ステップと、を含む処理を実行することを特徴とする通知方法である。
上記構成によれば、入店前や入店後に、人が密接する状態を避けることを顧客に意識づけることができる。このように、時間ごとに来店客数を分散させることができるため、店舗において、人が密接する状態を作り難くすることができる。これにより、例えば、感染症が流行している場合には、感染に対するリスクを軽減させることができる。また、来店客数を分散させることができることから、顧客が快適な買い物を行うことができるとともに、店員が忙殺されてしまうことを抑えることができる。したがって、店舗の運営の効率化を図ることができる。
【0295】
また、上述した課題を解決するために、本発明の他の態様であるプログラムは、来店客を時間ごとに分散させるための来店関連情報を記憶する記憶手段を備えた店舗システムに用いられるコンピュータを、前記記憶手段に記憶される前記来店関連情報を取得する取得部、前記取得部によって取得された前記来店関連情報を顧客に通知するための指示を行う通知指示部、として機能させることを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、入店前や入店後に、人が密接する状態を避けることを顧客に意識づけることができる。このように、時間ごとに来店客数を分散させることができるため、店舗において、人が密接する状態を作り難くすることができる。これにより、例えば、感染症が流行している場合には、感染に対するリスクを軽減させることができる。また、来店客数を分散させることができることから、顧客が快適な買い物を行うことができるとともに、店員が忙殺されてしまうことを抑えることができる。したがって、店舗の運営の効率化を図ることができる。
【0296】
なお、上述した説明では、取引管理サーバSvが、記憶部と、通知指示部と、取得部と、特定部とを備える構成について説明したが、これらの機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、これらの機能部のうち一部の機能部が、ストアコントローラ10に具備されていてもよいし、監視端末40に具備されていてもよいし、これら以外のコンピュータ装置に具備されていてもよい。すなわち、取引管理サーバSvに代わって、他のコンピュータ装置が、例えば、来店関連情報を記憶してもよいし、来店関連情報を顧客に通知する制御を行ってもよい。これらの機能部が具備されるコンピュータ装置は、1台であることに限らず、複数台であってもよい。例えば、これらの機能部の一部の機能部を一のコンピュータ装置が具備し、他の機能部を他のコンピュータ装置が具備していてもよい。
【0297】
なお、以上に説明したショッピングシステム1、POS端末20、携帯端末30、および監視端末40を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0298】
Sv…取引管理サーバ
1…ショッピングシステム
10…ストアコントローラ
20…POS端末
30…携帯端末
40…監視端末
201、401、601、701…CPU
202、402、602、702…ROM
203、403、603、703…RAM
205…客側表示部
210…店員側表示部
213…印刷部
215、405、605、705…通信部
217…撮像部
404、604、704…メモリ
409、707…ディスプレイ
411…GPSユニット
図1
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図3
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図5
図6
図7
図8
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