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  • 特許-災害備蓄方法 図1
  • 特許-災害備蓄方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】災害備蓄方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q50/26
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021176400
(22)【出願日】2021-10-28
(65)【公開番号】P2023065960
(43)【公開日】2023-05-15
【審査請求日】2023-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】507157285
【氏名又は名称】株式会社ショウワ
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】藤村 俊秀
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-054541(JP,A)
【文献】特開2007-305077(JP,A)
【文献】特開2019-082787(JP,A)
【文献】特開2012-173836(JP,A)
【文献】特開2006-092071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の災害備蓄品を複数のグループに分け、該グループ毎の災害備蓄品を、RFIDタグが付帯されたパレットにそれぞれ設置したものを、所定の地域毎に配備し、
前記RFIDタグには、前記パレット上に設置されている災害備蓄品の数量や賞味期限あるいは消費期限の災害備蓄品情報が記憶され、
前記災害備蓄品情報をリーダライタ装置によって読み書きし、該リーダライタ装置によって読み書きされた災害備蓄品情報が、ネットワークを介して、管理装置に送信され、
前記送信されてきた災害備蓄品情報を、前記管理装置にて、前記所定の地域毎に管理し、
災害が発生した際、前記管理装置にて、前記ネットワークを介して、ユーザ端末に、該管理装置に管理している前記所定の地域毎の災害備蓄品情報を送信し、
前記ユーザ端末を用いて、前記所定の地域毎の災害備蓄品情報の中から所定の地域に備蓄されている所望の災害備蓄品と配送希望場所を入力した所望情報を、前記ネットワークを介して、前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、送信されてきた前記所望情報を解析し、事前に当該管理装置内に登録されている所定の地域毎の備蓄管理業者の中から該当する備蓄管理業者を検索し、その検索に該当した備蓄管理業者の備蓄管理業者端末に、前記所望情報を、前記ネットワークを介して、前記備蓄管理業者端末に送信することで、前記該当した備蓄管理業者に、前記所望情報を送信してきた前記ユーザ端末を所持しているユーザに対して、前記所望の災害備蓄品の配送をさせるようにしてなる災害備蓄方法。
【請求項2】
前記管理装置は、前記所定の地域毎の災害備蓄品情報に基づいて、前記賞味期限あるいは前記消費期限が近づいてきた災害備蓄品情報を、前記備蓄業者端末に送信してなる請求項1に記載の災害備蓄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害備蓄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、防災に対する関心の高まりから、地震や津波等の災害時に備えて、非常食、調理器具、テント、及び災害用トイレなどの災害備蓄品を収納するようになっている。そして、そのような災害備蓄品を収納するための備蓄装置に関する技術が多く提案されている。このような備蓄装置に関しては、例えば、特許文献1に開示されるように、災害備蓄品を格納する格納室を備え、地中に埋設させた状態で設置する構成が公知である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-183272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような備蓄装置を用意したとしても、多種多様な災害備蓄品を収納しておかなければならず、もって、何が収納されているのか正確に把握することができず、災害備蓄品が増えていくという問題があった。このことは、個人備蓄に限らず、各種自治体でも同様の問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記問題に鑑み、災害備蓄品を管理することができ、もって、災害備蓄品を削減することができる災害備蓄方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1に係る災害備蓄方法は、複数の災害備蓄品(SB)を複数のグループ(例えば、図1に示すグループA~D)に分け、該グループ(例えば、図1に示すグループA~D)毎の災害備蓄品(SB1~SB4)を、RFIDタグ(Pa)が付帯されたパレット(P)にそれぞれ設置したものを、所定の地域毎に配備し、
前記RFIDタグ(Pa)には、前記パレット(P)上に設置されている災害備蓄品(SB1~SB4)の数量や賞味期限あるいは消費期限の災害備蓄品情報が記憶され、
前記災害備蓄品情報をリーダライタ装置(2)によって読み書きし、該リーダライタ装置(2)によって読み書きされた災害備蓄品情報が、ネットワーク(N)を介して、管理装置(管理サーバ3)に送信され(ステップS1)、
前記送信されてきた災害備蓄品情報を、前記管理装置(管理サーバ3)にて、前記所定の地域毎に管理し(ステップS2)、
災害が発生した際、前記管理装置(管理サーバ3)にて、前記ネットワーク(N)を介して、ユーザ端末(4)に、該管理装置(管理サーバ3)に管理している前記所定の地域毎の災害備蓄品情報を送信(ステップS4)し、
前記ユーザ端末(4)を用いて、前記所定の地域毎の災害備蓄品情報の中から所定の地域に備蓄されている所望の災害備蓄品と配送希望場所を入力した所望情報を、前記ネットワーク(N)を介して、前記管理装置(管理サーバ3)に送信し(ステップS6)、
前記管理装置(管理サーバ3)は、送信されてきた前記所望情報を解析し、事前に当該管理装置(管理サーバ3)内に登録されている所定の地域毎の備蓄管理業者の中から該当する備蓄管理業者を検索し、その検索に該当した備蓄管理業者の備蓄管理業者端末(5)に、前記所望情報を、前記ネットワーク(N)を介して、前記備蓄管理業者端末(5)に送信する(ステップS7)ことで、前記該当した備蓄管理業者に、前記所望情報を送信してきた前記ユーザ端末(4)を所持しているユーザに対して、前記所望の災害備蓄品の配送をさせるようにしてなることを特徴としている。
【0009】
請求項に係る災害備蓄方法は、上記請求項に記載の災害備蓄方法において、前記管理装置(管理サーバ3)は、前記所定の地域毎の災害備蓄品情報に基づいて、前記賞味期限あるいは前記消費期限が近づいてきた災害備蓄品情報を、前記備蓄業者端末(5)に送信してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0011】
請求項1に係る発明によれば、複数の災害備蓄品(SB)を複数のグループ(例えば、図1に示すグループA~D)に分け、該グループ(例えば、図1に示すグループA~D)毎の災害備蓄品(SB1~SB4)を、RFIDタグ(Pa)が付帯されたパレット(P)にそれぞれ設置したものを、所定の地域毎に配備している。そして、RFIDタグ(Pa)には、パレット(P)上に設置されている災害備蓄品(SB1~SB4)の数量や賞味期限あるいは消費期限の災害備蓄品情報が記憶されている。さらに、災害備蓄品情報をリーダライタ装置(2)によって読み書きし、該リーダライタ装置(2)によって読み書きされた災害備蓄品情報を、ネットワーク(N)を介して、管理装置(管理サーバ3)に送信し、送信されてきた災害備蓄品情報を、管理装置(管理サーバ3)にて、所定の地域毎に管理するようにしている。この状態で、災害が発生した際、管理装置(管理サーバ3)にて、ネットワーク(N)を介して、ユーザ端末(4)に、該管理装置(管理サーバ3)に管理している所定の地域毎の災害備蓄品情報を送信するようにしている。かくして、このようにしておけば、どこの地域に何の災害備蓄品が備蓄されているのか一目瞭然に分かることとなり、もって、災害備蓄品を無駄に備蓄する事態を低減することができる。
【0012】
しかして、本発明によれば、災害備蓄品を管理することができ、もって、災害備蓄品を削減することができる。
【0013】
さらに、請求項1に係る発明によれば、ユーザは、取りに行くのが困難な状況であっても、配送希望場所で、所望の災害備蓄品を入手することが可能となる。


【0014】
請求項に係る発明によれば、備蓄管理業者は、賞味期限あるいは消費期限が近づいている災害備蓄品を瞬時に確認することができ、もって、災害備蓄品の入れ替えなどの作業をスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の災害備蓄方法に係る災害備蓄システムの一実施形態を示すブロック図である。
図2】同実施形態に係る災害備蓄システムの一使用例を説明するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の災害備蓄方法に係る災害備蓄システムの一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0017】
<災害備蓄システムの説明>
図1に示すように、災害備蓄システム1は、リーダライタ装置2と、管理サーバ3と、ユーザ端末4と、備蓄管理業者端末5と、がネットワークNを介して接続されている。以下、各構成について詳しく説明することとする。
【0018】
<リーダライタ装置の説明>
リーダライタ装置2は、従来周知の構成からなるもので、図1に示す、パレットPに付帯されているRFID(radio frequency identifier)タグPaに記憶されている情報を読み書きすることができるものである。より詳しく説明すると、パレットPには、図1に示すように、複数の災害備蓄品SBを複数のグループ(図示では、グループA~Dを例示)に分け、そのグループ毎(図示では、グループA~Dを例示)に災害備蓄品SB1~SB4が設置されている。具体例を用いて説明すると、グループAでは、パレットPに、毛布、マット、パーティションの災害備蓄品SB1が設置され、グループBでは、パレットPに、アルファ米、飲料、食料の災害備蓄品SB2が設置され、グループCでは、パレットPに、マスクの災害備蓄品SB3が設置され、グループDでは、パレットPに、防災セットの災害備蓄品SB4が設置されている。これにより、グループAのパレットPに付帯されているRFIDタグPaには、毛布、マット、パーティションの災害備蓄品SB1の数量が記憶されている。そして、グループBのパレットPに付帯されているRFIDタグPaには、アルファ米、飲料、食料の災害備蓄品SB2の数量や賞味期限あるいは消費期限が記憶されている。そしてさらに、グループCのパレットPに付帯されているRFIDタグPaには、マスクの災害備蓄品SB3の数量が記憶され、グループDのパレットPに付帯されているRFIDタグPaには、防災セットの災害備蓄品SB4の数量が記憶されている。
【0019】
かくして、リーダライタ装置2は、RFIDタグPaに記憶されている災害備蓄品SB1~SB4の数量や賞味期限あるいは消費期限の災害備蓄品情報を読み書きすることができるものである。なお、この読み書きされた災害備蓄品情報は、リーダライタ装置2より、ネットワークNを介して、図1に示す管理サーバ3に送信されることとなる。また、この読み書きされた災害備蓄品情報は、リーダライタ装置2の所在地情報(例えば、事前にある地域のリーダライタ装置2は「01」というデータを付加して送信、ある地域のリーダライタ装置2は「02」というデータを付加して送信というように、どこの地域のリーダライタ装置2かを判別できるようにしておく)が付加されて、リーダライタ装置2より、ネットワークNを介して、図1に示す管理サーバ3に送信されることとなる。
【0020】
ところで、上記説明したような複数の災害備蓄品SBは、図1に示すように、卸業者等からなる備蓄管理業者が管理している。具体的には、例えば、日本全国47都道府県を、50のエリアに分割し、その50のエリア毎に、上記説明したような複数の災害備蓄品SBを管理している卸業者等からなる備蓄管理業者に配備する。これにより、複数の災害備蓄品SBを複数のグループ(図示では、グループA~Dを例示)に分け、そのグループ毎(図示では、グループA~Dを例示)に、RFIDタグPaが付帯されたパレットPにそれぞれ設置された災害備蓄品SB1~SB4を、所定の地域毎に配備することができる。なお、複数の災害備蓄品SBが増減した場合は、備蓄管理業者がリーダライタ装置2を用いて、RFIDタグPaに記憶されている災害備蓄品情報を更新することとなる。この更新された災害備蓄品情報は、リーダライタ装置2の所在地情報が付加されて、リーダライタ装置2より、ネットワークNを介して、図1に示す管理サーバ3に送信されることとなる。また、複数の災害備蓄品SBの数量は、50のエリアに分けた際、そのエリア毎の人口分布に応じて決定すれば良い。
【0021】
<管理サーバの説明>
管理サーバ3は、図1に示すように、各種のデータを処理するデータ処理部30と、種々の画像を表示可能な表示部31と、各種のデータを格納するデータ格納部32と、無線等の通信手段でネットワークNに接続可能な通信部33と、で構成されている。かくして、この管理サーバ3は、リーダライタ装置2より、災害備蓄品情報が送信されてくると、通信部33にて受信する。そして、データ処理部30にて、その受信した災害備蓄品情報を解析し、所定の地域毎に、災害備蓄品の数量や賞味期限あるいは消費期限の災害備蓄品データを作成し、データ格納部32に格納する。なお、データ格納部32に格納された災害備蓄品データは、主として、災害発生時に、データ処理部30にて読み出され、通信部33により、ネットワークNを介してユーザ端末4に送信されることとなる。
【0022】
ところで、災害が発生したか否かは、管理サーバ3の通信部33が、気象庁及び/又は都道府県庁に設置されているサーバ(図示せず)からネットワークNを介して災害情報を受信することで、データ処理部30は、災害が発生したか否かを認識することができる。
【0023】
一方、管理サーバ3のデータ処理部30は、データ格納部32に格納されている災害備蓄品データを定期的に読み出し、災害備蓄品の賞味期限あるいは消費期限が近づいて来ているものがあるか否かを確認する。災害備蓄品の賞味期限あるいは消費期限が近づいて来ているものがあれば、データ処理部30は、その情報を、通信部33により、ネットワークNを介して備蓄管理業者端末5に送信することとなる。これにより、備蓄管理業者は、賞味期限あるいは消費期限が近づいている災害備蓄品を瞬時に確認することができ、もって、災害備蓄品の入れ替えなどの作業をスムーズに行うことができる。
【0024】
<ユーザ端末の説明>
ユーザ端末4は、iphone(登録商標)等のスマートフォンや携帯電話又はPC(Personal Computer)等で構成されてなるもので、所定の地域毎に配備している複数の災害備蓄品SBを確認したいユーザが利用するものである。このユーザ端末4には、災害備蓄システム1を利用するためのアプリケーションがインストールされている。そして、このユーザ端末4に、管理サーバ3から、災害備蓄品データが送信されてくると、そのインストールされているアプリケーションが起動し、所定の地域毎に管理されている災害備蓄品の情報を示す画面が表示される。これを受けて、ユーザは、ユーザ端末4を用いて、自分の住まいの地域に近い、複数の災害備蓄品SBを管理している場所を確認し、その場所まで取りに行くようする。或いは、ユーザが、ユーザ端末4を用いて、所定の地域に備蓄されている所望の災害備蓄品を配送して欲しい旨の所望情報を入力すると、その所望情報が、ユーザ端末4により、ネットワークNを介して管理サーバ3に送信され、もって、備蓄管理業者端末5に送信されることとなる。これにより、備蓄管理業者は、管理している複数の災害備蓄品SBのうち、所望の災害備蓄品をユーザに配送することとなる。しかして、このようにすれば、ユーザは、取りに行くのが困難な状況であっても、所望の災害備蓄品を入手することが可能となる。
【0025】
<備蓄管理業者端末の説明>
備蓄管理業者端末5は、iphone(登録商標)等のスマートフォンや携帯電話又はPC(Personal Computer)等で構成されてなるもので、図1に示す複数の災害備蓄品SBを管理している備蓄管理業者が利用するものである。この備蓄管理業者端末5は、災害備蓄システム1を利用するためのアプリケーションがインストールされている。そして、この備蓄管理業者端末5に、管理サーバ3から、ネットワークNを介して、所望の災害備蓄品を配送してほしい旨の情報が送信されてくると、そのインストールされているアプリケーションが起動し、どのユーザに何の災害備蓄品を配送するのかの画面が表示される。これにより、備蓄管理業者は、所望の災害備蓄品を、配送を所望しているユーザに配送できることとなる。
【0026】
一方、備蓄管理業者端末5に、管理サーバ3から、ネットワークNを介して、災害備蓄品の賞味期限あるいは消費期限が近づいて来ているものがあることを示す情報が送信されてくると、インストールされているアプリケーションが起動し、どの災害備蓄品が、賞味期限あるいは消費期限が近づいて来ているのかの画面が表示される。これにより、備蓄管理業者は、賞味期限あるいは消費期限が近づいている災害備蓄品を瞬時に確認することができ、もって、災害備蓄品の入れ替えなどの作業をスムーズに行うことができる。
【0027】
<災害備蓄システムの使用例の説明>
かくして、上記のように構成される災害備蓄システム1は、例えば、図2に示すように使用される。
【0028】
図1に示すリーダライタ装置2より、災害備蓄品情報が送信されてくると、管理サーバ3は、通信部33にて受信する(ステップS1)。
【0029】
次いで、管理サーバ3は、データ処理部30にて、通信部33にて受信した災害備蓄品情報を解析し、所定の地域毎に、災害備蓄品の数量や賞味期限あるいは消費期限の災害備蓄品データを作成し、データ格納部32に格納する(ステップS2)。
【0030】
次いで、データ処理部30は、気象庁及び/又は都道府県庁に設置されているサーバ(図示せず)からネットワークNを介して災害情報を、通信部33にて受信したか否かを確認する(ステップS3)。受信していなければ(ステップS3:NO)、ステップS1の処理に戻り、受信していれば(ステップS3:YES)、データ処理部30は、データ格納部32に格納された災害備蓄品データを読み出し、通信部33により、ネットワークNを介してユーザ端末4に送信する(ステップS4)。
【0031】
次いで、ユーザ端末4は、管理サーバ3から、災害備蓄品データが送信されてくると、インストールされているアプリケーションを起動させ、所定の地域毎に管理されている災害備蓄品の情報を示す画面を表示させる。これにより、ユーザは、ユーザ端末4を用いて、自分の住まいの地域に近い、複数の災害備蓄品SBを管理している場所を確認する(ステップS5)。
【0032】
次いで、ユーザが、ユーザ端末4を用いて、所定の地域に備蓄されている所望の災害備蓄品の配送を希望する旨の所望情報(所望の災害備蓄品や、配送希望場所等)を入力すると、その所望情報が、ユーザ端末4により、ネットワークNを介して管理サーバ3に送信される(ステップS6:YES)。なお、配送を希望しない場合(ステップS6:NO)、ユーザは自ら複数の災害備蓄品SBが管理している場所まで、所望の災害備蓄品を取りに行くこととなる。
【0033】
次いで、管理サーバ3は、データ処理部30にて、通信部33にて受信した所望情報を解析し、事前に管理サーバ3のデータ格納部32に登録されている所定の地域毎の備蓄管理業者の中から該当する備蓄管理業者を検索する。そして、その検索に該当した備蓄管理業者の備蓄管理業者端末5に、その所望情報を、通信部33により、ネットワークNを介して送信する(ステップS7)。
【0034】
次いで、備蓄管理業者端末5は、管理サーバ3から、上記所望情報が送信されてくると、インストールされているアプリケーションを起動させ、どのユーザに何の災害備蓄品を配送するのかの画面を表示させる(ステップS8)。これにより、備蓄管理業者は、所望の災害備蓄品を、配送を所望しているユーザに配送できることとなる。
【0035】
しかして、以上説明した本実施形態によれば、どこの地域に何の災害備蓄品が備蓄されているのか一目瞭然に分かることとなるから、災害備蓄品を無駄に備蓄する事態を低減させることができる。それゆえ、本実施形態によれば、災害備蓄品を管理することができ、もって、災害備蓄品を削減することができる。
【0036】
なお、本実施形態にて例示した内容は、あくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、災害発生時に、データ格納部32に格納された災害備蓄品データをユーザ端末4に送信する例を示したが、それに限らず、災害発生時以外でも、ユーザがユーザ端末4を用いて、所定の地域毎に管理されている災害備蓄品の情報を確認できるようにしても良い。
【0037】
また、本実施形態においては、説明の都合上、リーダライタ装置2、管理サーバ3、ユーザ端末4、備蓄管理業者端末5を1台しか例示していないが、勿論、複数台で構成し処理するようにしても良い。
【符号の説明】
【0038】
1 災害備蓄システム
2 リーダライタ装置
3 管理サーバ(管理装置)
4 ユーザ端末
5 備蓄業者端末
P パレット
Pa RFIDタグ
SB 複数の災害備蓄品
SB1~SB4 災害備蓄品
N ネットワーク
図1
図2