(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】自動バレーパーキング支援システム及び方法、並びにそのためのインフラストラクチャ及び車両
(51)【国際特許分類】
B60W 30/06 20060101AFI20241024BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20241024BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
B60W30/06
G08G1/00 X
G08G1/14 A
(21)【出願番号】P 2019203402
(22)【出願日】2019-11-08
【審査請求日】2022-07-08
(31)【優先権主張番号】10-2018-0137157
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100158964
【氏名又は名称】岡村 和郎
(72)【発明者】
【氏名】ユ、ギョンホ
【審査官】平井 功
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-536285(JP,A)
【文献】特開2018-156641(JP,A)
【文献】特開2017-204151(JP,A)
【文献】特開2018-97536(JP,A)
【文献】特開2015-230641(JP,A)
【文献】特開2016-210417(JP,A)
【文献】特開2011-54116(JP,A)
【文献】特開2019-67200(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動バレーパーキングを行う方法であって、
駐車した車両が出車要求を受信するステップと、
インフラストラクチャが前記車両の駐車した駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートを前記車両に伝送するステップと、
前記車両が前記ガイドルートに基づいて出車を開始するステップと、
前記車両が前記ガイドルートに基づいて前記駐車位置から前記ピックアップ領域まで自律走行するステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着するステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着した後に、前記車両が、前記インフラストラクチャから、エンジンのオフ又は電源のオフを指示する車両制御リリース命令を受信するステップと、
前記車両制御リリース命令に応じて、前記車両がエンジンのオフ又は電源のオフを行うステップと、
前記インフラストラクチャが、前記車両が駐車場の外に出車されたか否かを判断するステップと、
前記車両が前記駐車場の外に出車されていないとき、前記インフラストラクチャが前記車両を前記ピックアップ領域から新しい駐車位置への自動バレーパーキングを再び行うステップとを含む、自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項2】
前記車両が出車を開始するステップは、
前記車両が前記インフラストラクチャから出車信号を受信するステップと、
前記出車信号に応答して前記車両の始動がオンになるステップとを含む、請求項1に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項3】
前記車両が前記出車要求を受信すると、前記車両に対する運転権限が前記車両のドライバから前記インフラストラクチャ又は前記車両に伝達されるステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着すると、前記車両に対する運転権限が前記インフラストラクチャ又は前記車両から再び前記車両のドライバに伝達されるステップとをさらに含む、請求項2に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項4】
前記車両が前記駐車位置から出発するとき、前記車両又は前記インフラストラクチャの制御に基づいて前記車両のドアが自動的にロックされるステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着するとき、前記車両又は前記インフラストラクチャの制御に基づいて前記車両のドアが自動的に開くステップとをさらに含む、請求項3に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項5】
前記インフラストラクチャがピックアップ領域に対する情報に基づいて前記車両の出車可否を判断するステップと、
判断の結果、前記車両の出車が可能であるとき、前記インフラストラクチャが出車信号を前記車両に伝送するステップとをさらに含む、請求項1に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項6】
前記ピックアップ領域に対する情報は、
前記ピックアップ領域に存在する車両の台数、前記ピックアップ領域に進行する他の車両の台数、車両の出車要求の受信前に出車要求を受信した他の車両の台数、及びピックアップ領域に存在するヒトの数のうちの少なくとも一つを含む、請求項5に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項7】
前記ピックアップ領域まで自律走行するステップは、
前記車両が前記車両に搭載されたセンサを用いて前記車両の周辺環境を検知し、周辺環境情報を生成するステップと、
前記車両が前記ガイドルート及び前記周辺環境に基づいて走行経路を決定するステップと、
前記車両が前記走行経路に基づいて前記ピックアップ領域まで自律走行するステップとを含む、請求項1に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項8】
前記走行経路を決定するステップは、
前記車両が、前記周辺環境情報に基づいて前記ガイドルートに沿って前記車両の走行が可能であるか否かを判断するステップと、
前記ガイドルートに沿って走行が不可能であるとき、前記ガイドルートとは異なりながら前記ガイドルートと少なくとも一つ以上のノードを共有する前記走行経路を計算するステップとを含む、請求項7に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項9】
前記車両が前記ピックアップ領域に到着したか否かを判断するステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に未だ到着していないとき、前記車両は、前記車両の現在位置、前記車両の現在速度、及び前記ピックアップ領域への到着予定時刻のうちの少なくとも一つを前記インフラストラクチャに伝送するステップをさらに含む、請求項1に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項10】
自動バレーパーキングを行う方法であって、
駐車した車両が出車要求を受信するステップと、
インフラストラクチャが前記車両の駐車した駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートを前記車両に伝送するステップと、
前記車両が前記ガイドルートに基づいて出車を開始するステップと、
前記車両が前記ガイドルートに基づいて前記駐車位置から前記ピックアップ領域まで自律走行するステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着するステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着した後に、前記車両が、前記インフラストラクチャから、エンジンのオフ又は電源のオフを指示する車両制御リリース命令を受信するステップと、
前記車両制御リリース命令に応じて、前記車両がエンジンのオフ又は電源のオフを行うステップと、
前記ピックアップ領域に到着した前記車両が待機モードに進入し、待ち時間をカウントするステップと、
前記待ち時間と基準時間とを比較するステップと、
前記待ち時間が前記基準時間を超えるとき、前記インフラストラクチャが前記車両に対する自動バレーパーキングを再び行うステップとを含む、自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項11】
自動バレーパーキングを再び行うステップは、
前記車両が駐車復帰信号を前記インフラストラクチャに伝送するステップと、
前記駐車復帰信号に応答して、前記インフラストラクチャが前記駐車場内の複数の駐車位置の中から、前記車両が再び駐車する新しい駐車位置を決定するステップと、
前記インフラストラクチャが決定された新しい駐車位置までのガイドルートを決定するステップと、
前記インフラストラクチャが前記新しい駐車位置及び前記ガイドルートを前記車両に伝送するステップと、
前記車両が前記ガイドルートを用いて前記新しい駐車位置に自律走行するステップと、
前記新しい駐車位置への自律駐車を行うステップとを含む、請求項1に記載の自動バレーパーキングを行う方法。
【請求項12】
自動バレーパーキングを行う自動バレーパーキング装置であって、
出車要求を受信し、インフラストラクチャから車両の駐車した駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートを受信する通信部と、
前記ガイドルートに基づいて出車を開始するための制御信号を生成する判断部と、
前記制御信号に応答して、前記車両が前記ガイドルートに基づいて前記駐車位置から前記ピックアップ領域まで自律走行するように前記車両を制御する車両制御部とを含み、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着した後に、前記通信部が、前記インフラストラクチャから、エンジンのオフ又は電源のオフを指示する車両制御リリース命令を受信し、
前記判断部が、前記車両制御リリース命令に応じて、エンジンのオフ又は電源のオフを行う制御をし、
前記インフラストラクチャが、前記車両
が駐車場の外に出車されていないと判断したとき、前記通信部が、前記インフラストラクチャから、新しい駐車位置を受信し、
前記判断部が、前記車両を前記ピックアップ領域から前記新しい駐車位置への自動バレーパーキングを再び行う、自動バレーパーキング装置。
【請求項13】
前記判断部は、
前記通信部により出車信号が受信されると、前記出車信号の受信に応答して、前記車両の始動をオンにするための制御信号を生成する、請求項12に記載の自動バレーパーキング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動バレーパーキング支援システム及び方法、並びにそのためのインフラストラクチャ及び車両に関する。本発明によれば、インフラストラクチャと車両との通信を利用して、車両がドライバなしで移動し、空いている駐車スペースに自律駐車する。また、本発明によれば、インフラストラクチャと車両との通信を利用して、車両がドライバなしで駐車スペースからピックアップ領域へ移動する。
【背景技術】
【0002】
現代社会で駐車に関連して直面している社会的なイシューは、非常に多い。まず、駐車場内では、事故が発生する可能性が非常に高い。また、大型マートやデパートなどの施設に駐車をしようとする場合には、駐車のために消費される時間とエネルギーが非常に多い。また、駐車場に進入した場合にも、空いている駐車スペースを見つけるために消費される時間とエネルギーが非常に多い。また、駐車後も、施設の業務を済ませたドライバが、駐車している車両まで移動しなければならない煩わしさがあり、場合によっては、車両が駐車している位置を忘れてしまうことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前述した問題を解決するためのものであり、本発明に係る自動バレーパーキングは、ドライバがドロップオフ(Drop off)領域に車両を停止させ、車両から降りると、車両が自律方式(autonomous)で空き駐車スペースへ移動して駐車を完了する。
【0004】
また、本発明に係る自動バレーパーキングは、ドライバが呼び出す場合、駐車している車両は自律方式でピックアップ(Pick up)領域へ移動し、ドライバはピックアップ領域で車両に搭乗して施設を抜け出していく。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態に係る自動バレーパーキングを行う方法は、駐車した車両が出車要求を受信するステップと、インフラストラクチャが前記車両の駐車した駐車位置から前記ピックアップ領域までのガイドルートを前記車両に伝送するステップと、前記車両が前記ガイドルートに基づいて出車を開始するステップと、前記車両が前記ガイドルートに基づいて前記駐車位置から前記ピックアップ領域まで自律走行するステップと、前記車両が前記ピックアップ領域に到着するステップとを含む。
【0006】
本発明の実施形態に係る自動バレーパーキングを行う自動バレーパーキング装置は、出車要求を受信し、インフラストラクチャから車両の駐車した駐車位置から前記ピックアップ領域までのガイドルートを受信する通信部と、前記ガイドルートに基づいて出車を開始するための制御信号を生成する判断部と、前記制御信号に応答して、前記車両が前記ガイドルートに基づいて前記駐車位置から前記ピックアップ領域まで自律走行するように前記車両を制御する車両制御部とを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ドライバのない状態で車両が自ら移動及び駐車を実行するので、人間によって発生しうる駐車場内の事故を無くすことができる。
【0008】
また、本発明によれば、空いている駐車スペースがインフラストラクチャによって管理されるので、駐車スペースを見つけるための時間及びエネルギーの消費を減らすことができる。
【0009】
また、本発明によれば、駐車した車両がドライバなしでピックアップ領域へ移動するので、駐車した位置までドライバが移動しなければならない煩わしさを無くすことができ、ドライバは車両を何処に駐車したかを覚えておく必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る自動バレーパーキングシステムを示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る自動バレーパーキング装置を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る自動バレーパーキングシステム及び方法を説明するための概念図である。
【
図4a】本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ及び車両が行う動作を説明するためのブロック図である。
【
図4b】本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ及び車両が行う動作を説明するためのブロック図である。
【
図5】本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャと車両との通信を説明するための図である。
【
図6】本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャと車両との通信を説明するための図である。
【
図7】本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャと車両との通信を説明するための図である。
【
図8】本発明に係る自動バレーパーキングを行う方法を説明するためのフローチャートである。
【
図9】本発明に係る自動バレーパーキングを行う方法を説明するためのフローチャートである。
【
図10】本発明に係る自動バレーパーキングを行う方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施形態を詳細に説明する。本発明の構成及びそれによる作用効果は以下の詳細な説明から明確に理解されるだろう。本発明の詳細な説明に先立ち、同一の構成要素については、他の図面上に表示されても、できる限り同一の符号で表示し、公知の構成については、本発明の要旨を曖昧にするおそれがあると判断された場合に具体的な説明を省略することとする。
【0012】
本発明の具体的な説明に先立ち、本発明で使用される用語は、次のとおり定義できる。
【0013】
ドライバ(Driver)は、車両を利用する人間であって、自動バレーパーキングシステムのサービスを受ける人間である。
【0014】
運転権限(Driving authority)は、車両の動作を実行させるための権限である。車両の動作は、例えば、ステアリング動作、加速動作、ブレーキング動作、ギア変速動作、車両の始動をオン/オフにする動作、車両のドアをロック/ロック解除する動作を含む。
【0015】
車両は、自動バレーパーキングを行う機能を有する車両である。
【0016】
コントロールセンターは、駐車施設内にある車両のモニタリングを行う施設であって、ターゲットポジション、ガイドルート、許可運転領域を決定し、車両が運転開始命令又は緊急停止命令を伝送するようにすることができる。
【0017】
インフラストラクチャ(infrastructure)は、駐車施設であってもよく、駐車施設内に配置されたセンサであってもよい。また、インフラストラクチャは、駐車ゲート、車両を制御するコントロールセンターを指すこともある。
【0018】
ターゲットポジションは、車両が駐車する空き駐車スペースを指す。また、ターゲットポジションは、車両が駐車場から外れる状況(すなわち、出車状況)では、ドライバが搭乗する領域、すなわちピックアップ領域を指すこともある。
【0019】
ガイドルートは、車両がターゲットポジションに到達するために通過するルートを指す。例えば、駐車が実行される状況では、ドロップオフ領域から空きスペースまでのルートである。例えば、ガイドルートは、50m前進やコーナーでの左回転などの形式であってもよい。
【0020】
運転ルート(driving route)は、車両が追従するルートを指す。
【0021】
許可運転領域(permitted driving area)は、運転が許された領域、例えば、駐車場内での運転経路を指す。許可運転領域は、隔壁、駐車した車両、駐車ラインと定義することができる。
【0022】
図1は本発明の実施形態に係る自動バレーパーキングシステムを示す。
図1を参照すると、自動バレーパーキングシステム10は、インフラストラクチャ100及び自動バレーパーキング装置200を含むことができる。
【0023】
インフラストラクチャ100は、前述したように、自動バレーパーキングシステムを運営、管理及び実行するための装置又はシステムを意味することができる。例えば、インフラストラクチャ100は駐車施設であってもよい。実施形態によっては、インフラストラクチャ100は、センサ、通信装置、警報装置、表示装置、及び前述した装置を制御するサーバを含むことができる。また、インフラストラクチャは、駐車ゲート、車両を制御するコントロールセンターを指すこともある。
【0024】
自動バレーパーキング装置200は、自動バレーパーキングを行う車両を意味することができる。実施形態によっては、自動バレーパーキング装置200は、自動バレーパーキングを行うことができる車両に含まれる構成要素又は構成要素の集合を意味することができる。
【0025】
図2は本発明の実施形態に係る自動バレーパーキング装置を示す。
図2を参照すると、自動バレーパーキング装置(例えば、車両200)は、センサ部210、通信部220、判断部230及び車両制御部240を含むことができる。
【0026】
センサ部210は、自動バレーパーキング装置200の周囲の環境を検出することができる。実施形態によっては、センサ部210は、自動バレーパーキング装置200と特定の物体との距離を測定するか、或いは自動バレーパーキング装置200の周囲の物体を検出することができる。例えば、センサ部210は、超音波センサ、レーダーセンサ、ライダーセンサ、カメラ、赤外線センサ、熱感知センサ及びミリ波センサのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0027】
センサ部210は、検知結果に基づいて生成されたデータを通信部220又は車両制御部240へ伝送することができる。
【0028】
通信部220は、インフラストラクチャ100とデータをやり取りすることができる。このような通信は、車両対インフラストラクチャ(V2I:Vehicle to Infra)通信と呼ばれる。また、通信部220は、他の車両とデータをやり取りすることができる。このような通信は、車両対車両(V2V:Vehicle to Vehicle)通信と呼ばれる。また、V2I通信及びV2V通信を統合してV2X(Vehicle to everything)通信と呼ばれる。実施形態によっては、通信部220は、インフラストラクチャ100から伝送されたデータ(例えば、ターゲットポジション、ガイドルート、運転ルート又は命令など)を受信し、受信したデータを処理して判断部230へ伝達することができる。また、通信部220は、車両200から生成されたデータをインフラストラクチャ100へ伝送することができる。実施形態によっては、通信部220は車両200のドライバの端末とデータをやり取りすることができる。
通信部220は、無線通信プロトコル又は有線通信プロトコルを用いてデータを伝送又は受信することができる。例えば、前記無線通信プロトコルは、無線LAN(Wireless LAN:WLAN)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、Wibro(Wireless Broadband)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、GSM(Global System for Mobile communication)、CDMA(Code Division Multi Access)、CDMA2000(Code Division Multi Access 2000)、EV-DO(Enhanced Voice-Data Optimized or Enhanced Voice-Data Only)、WCDMA(Wideband CDMA)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、IEEE802.16、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)、ブロードバンド無線移動通信サービス(Wireless Mobile Broadband Service:WMBS)、ブルートゥース(Bluetooth)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association:IrDA)、UWB(Ultra-Wideband)、ジグビー(ZigBee)、近距離無線通信(Near Field Communication:NFC)、超音波通信(Ultra Sound Communication:USC)、可視光通信(Visible Light Communication:VLC)、ワイファイ(Wi-Fi)、ワイファイダイレクト(Wi-Fi Direct)などを含むことができる。また、有線通信プロトコルは、有線LAN(Local Area Network)、有線WAN(Wide Area Network)、電力線通信(Power Line Communication:PLC)、USB通信、イーサネット(Ethernet)、シリアル通信(serial communication)、光/同軸ケーブルなどを含むことができ、これに制限されるものではなく、他の装置との通信環境を提供することができるプロトコルはいずれも含まれ得る。
【0029】
判断部230は、車両200の全般的な作動を制御することができる。判断部230は、センサ部210と通信部220を介して伝送されたデータに基づいて車両制御部240を制御することができる。実施形態によっては、判断部230は、インフラストラクチャ100から伝送されたデータに基づいて車両制御部240を制御するための制御信号を生成し、生成された制御信号を車両制御部240へ伝送することができる。
【0030】
すなわち、判断部230は、車両200を制御し、自動バレーパーキングを行うための一連の演算又は判断を行うことができる装置を意味することができる。例えば、判断部230は、自動バレーパーキングを行うための命令を含むプログラムが実行されるプロセッサであってもよい。
【0031】
車両制御部240は、判断部230の制御に基づいて車両200を制御することができる。実施形態によっては、車両制御部240は、判断部230から伝送された制御信号に応答して車両200を制御することができる。例えば、車両制御部240は、車両200の移動、停止、移動再開始、ステアリング、加速、減速、駐車、点滅、警報などを制御することができる。
【0032】
すなわち、車両制御部240は、本明細書で説明される車両200の作動を制御するための機能を全て行うことができるものと理解されるべきである。
【0033】
一方、別の説明がなくても、本明細書で説明される車両200の作動又は機能は、センサ部210、通信部220、判断部230及び車両制御部240のうちの少なくとも一つの組み合わせによって適切に行われるものと理解されるべきである。
【0034】
図3は本発明の実施形態に係る自動バレーパーキングシステム及び方法を説明するための概念図である。
【0035】
図3を参照すると、(1)において、ドライバは車両を運転して駐車場に進入し、ドロップオフ領域へ車両を移動させる。
【0036】
(2)において、ドロップオフ領域に到達したドライバは車両から下車し、運転権限はドライバからインフラストラクチャ又は車両へ伝達される。
【0037】
(3)において、インフラストラクチャは、駐車場内に存在する複数の駐車スペースの中から空き駐車スペースを検索し、当該車両の駐車に適した空き駐車スペースを決定する。また、インフラストラクチャは、決定された空き駐車スペースまでのガイドルートを決定する。駐車スペース及びガイドルートが決定されると、車両は自律的にガイドルートに沿って走行し、当該駐車スペースの周囲に到達した後、駐車スペースへの自動バレーパーキングを行う。
【0038】
(4)において、ドライバは、自分の車両の出車を決定し、ピックアップ領域へ移動する。
【0039】
(5)において、インフラストラクチャは、適正なターゲットポジションを決定する。例えば、適正なターゲットポジションは、ピックアップ領域内に存在する複数の駐車スペースの中でも、空いている駐車スペースであってもよい。また、インフラストラクチャは、決定されたターゲットポジションまでのガイドルートを決定する。ターゲットポジション及びガイドルートが決定されると、車両は、自律的にガイドルートに沿って走行し、当該駐車スペースの周囲に到達した後、駐車スペースへの自動バレーパーキングを行う。
【0040】
(6)において、ドライバはピックアップ領域に到達し、運転権限はインフラストラクチャからドライバへ伝達される。ドライバは車両を運転して駐車場の出口へ移動する。
【0041】
図4a及び
図4bは本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ及び車両が行う動作を説明するためのブロック図である。
【0042】
(1)では、自動バレーパーキングを開始するためのインフラストラクチャ及び車両の動作が説明される。
【0043】
入車の際に、インフラストラクチャは、ドライバ及び車両を認識し、適正なドライバ及び車両であるか否かを決定する。例えば、インフラストラクチャは、ドライバが入力するID及びパスワードを用いて、当該ドライバが適正なドライバであるか否かを決定する。また、インフラストラクチャは、車両の固有番号を用いて、当該車両が適正な車両であるか否かを決定する。車両は、エンジンのオン/オフを行うことができる。また、車両は、電源のオン/オフを行うことができる。例えば、車両のエンジンはオフになったが、電源がオンになった状態はACCオン(アクセサリーオン)状態であり得る。車両のエンジンのオン/オフ及び電源のオン/オフは、インフラストラクチャから命令を受信して行うことができ、或いはインフラストラクチャの命令なしに車両が自律的に行うことができる。車両はドアをロック/ロック解除することができる。車両のドアのロック及びロック解除は、インフラストラクチャから命令を受信して行うことができ、或いはインフラストラクチャの命令なしに車両が自律的に行うことができる。車両が自動パーキング段階に進行する場合には、車両のドアをロックすることが好ましい。また、車両の運転権限が車両からインフラストラクチャへ伝達される。運転権限は、車両の動作を実行させるための権限であって、車両の動作は、ステアリング動作、加速動作、ブレーキング動作、ギア変速動作、車両の始動をオン/オフにする動作、車両のドアをロック/ロック解除する動作を含む。車両の権限をインフラストラクチャへ伝達することにより、インフラストラクチャは、車両が自動バレーパーキングを行う途中で、当該車両を完全に制御することができる。すなわち、この場合、車両はインフラストラクチャの制御に基づいて作動することができ、ドライバから伝達される命令は無視(ignore)することができる。これにより、車両の意図せぬ動作が発生する可能性が低くなり、駐車場内の車両事故が防止できる。しかし、場合に応じて、運転権限の一部は車両からインフラストラクチャへ伝達されずに車両に残っていることがあり、或いは、運転権限の一部は車両とインフラストラクチャが共同で保有することがある。例えば、ブレーキング動作は、自動バレーパーキングが行われている状況で非常状況が発生した場合に動作しなければならないものであって、車両が自らADASセンサなどを用いてリスクを検知した場合、インフラストラクチャの制御なしに自らブレーキングを行うことが好ましいためである。また、車両は、車両の内部に人間又は動物が存在するか否かを判断する。本発明に係る自動バレーパーキングの完了後から車両が出車されるまでに相当の時間がかかるので、車両の内部に人間又は動物が存在する場合に発生する可能性のあるリスクを除去するためである。車両の内部に人間又は動物が存在するか否かは、車両に搭載されたセンサを用いて判断することができる。一方、運転権限は、自動バレーパーキングが完了すると、自動的に車両又はインフラストラクチャからドライバに伝達される。
【0044】
出車時の作動は入車時の作動と同様である。具体的には、車両は出車要求を受信する。ドライバ(すなわち、車両の所有者又はユーザ)は、インフラストラクチャと通信することができる装置を用いて車両に出車を要求することができる。ドライバは、出車を要求するとき、車両に対する情報及び前記ドライバの個人情報を(端末などを介して)インフラストラクチャへ伝達することができ、インフラストラクチャは、入力された情報に基づいて出車対象の車両が駐車場内に実際に駐車されているか否かを判断することができ、出車を要求したドライバが適正なドライバであるか否かを判断することができる。車両が出車要求を受信すると、車両又はインフラストラクチャは、車両内にヒトがいないことを確認し、車両内にヒトがいない場合に後続のステップに進行することができる。ドライバが出車要求を伝送した場合、運転権限は、前記ドライバから車両又はインフラストラクチャに伝達される(又は移譲される)。すなわち、ドライバが出車要求を伝送した場合、ドライバは車両に対する制御権を失い、車両はインフラストラクチャの制御又は車両自体の制御に基づいて作動することができる。例えば、車両又は前記インフラストラクチャの制御に基づいて、車両が駐車位置から出発するときに車両のドアが自動的にロックされ、車両がピックアップ領域に到着するときに車両のドアが自動的に開くことができる。車両がピックアップ領域に到着すると、運転権限はインフラストラクチャ又は車両からドライバに伝達できる。
【0045】
一方、前述したように、場合に応じて、運転権限の一部は車両からインフラストラクチャへ伝達されずに車両に残っていることがあり、或いは運転権限の一部は車両とインフラストラクチャが共同で保有することがある。出車要求の受信後、車両は、インフラストラクチャから出車信号を受信し、自動バレーパーキングによる出車を開始する。出車開始の前に、インフラストラクチャは車両の始動をオン(on)にすることができる。インフラストラクチャは、車両の出車が開始したことを指示するお知らせをドライバに伝送することができる。
【0046】
(2)において、ターゲットポジション、ガイドルート及び運転ルートが決定できる。ターゲットポジション、ガイドルート及び運転ルートの決定は、インフラストラクチャが行うことができる。インフラストラクチャによって決定されたターゲットポジション、ガイドルート及び運転ルートは、インフラストラクチャから車両へ伝達できる。ターゲットポジション、ガイドルート及び運転ルートは、入車時及び出車時に車両へ伝達できる。
【0047】
(3)において、駐車場内で車両の自律走行が行われ得る。車両は、ドロップオフ領域から駐車位置まで又は駐車位置からピックアップ領域まで自律走行することができる。車両の自律走行は、車両の移動、停止、移動再開始を含む。車両の自律走行は、インフラストラクチャから車両へ伝送される命令に応じて車両が行うことができる。又は、車両の自律走行は、インフラストラクチャからの命令に依存せず、車両が自律的に行うことができる。車両は、許可運転領域内でガイドルートに沿ってターゲットポジションへ自律的に走行することができる。ドライバがない自律走行の場合、所定の速度未満で走行するように車両が制御できる。このような所定の速度は、インフラストラクチャから車両へ伝達された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。また、車両は、ガイドルートに沿って自律走行する上で与えられたガイトルートから所定の誤差を外れることなく走行するように制御できる。このような所定の誤差は、インフラストラクチャから車両へ伝達された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。また、車両は、ガイドルートに沿って自律走行する上でカーブを行わなければならない場合に、所定の最小回転半径に従うことができる。このような所定の最小回転半径は、インフラストラクチャから車両へ伝達された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。車両は、ガイドルートに沿って自律走行する上で所定の最大加速度を超えないように制御できる。このような所定の最大加速度は、インフラストラクチャから車両へ伝達された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。
【0048】
(4)において、位置測定が行われ得る。位置測定の対象は、駐車を行っている車両、駐車場内に存在する障害物、又は既に駐車が完了した車両であり得る。インフラストラクチャは、車両又は障害物の位置を測定し、車両の位置をデータベースに格納することができる。インフラストラクチャは、車両又は障害物を識別及び検出し、駐車を行っている複数の車両それぞれの安全性をモニタリングすることができる。また、インフラストラクチャは、ターゲットポジションに到達して駐車を行っている車両の動作をモニタリングし、命令を伝達することができる。車両は自分の位置を測定することができる。車両は、測定された自分の位置をインフラストラクチャへ伝達することができる。車両が測定する自分の位置の誤差は、所定の誤差範囲内にあり、所定の誤差は、インフラストラクチャによって決定された値であり得る。車両は、周辺を検知して、存在する障害物の位置を測定することができ、測定された障害物の位置をインフラストラクチャに伝送することができる。車両とインフラストラクチャとの通信に使用される周波数は、所定の周波数であり得る。
【0049】
(5)において、自律駐車が行われ得る。自律駐車は、ターゲットポジションの周辺に到達した車両が空き駐車スペースに自律的に駐車することを指す。車両は、自分に搭載された距離センサを用いて、障害物又は周辺に駐車している車両を検知することを用いて自律駐車を行うことができる。車両に搭載された距離センサは、例えば、超音波センサ、レーダーセンサ、ライダーセンサ、カメラを含むことができる。
【0050】
(6)において、車両の緊急ブレーキが行われ得る。車両の緊急ブレーキは、インフラストラクチャから伝達される命令に基づいて行うことができ、或いは車両が障害物を検出した場合に自ら行うことができる。インフラストラクチャは、車両の周辺が不安全であると決定する場合、車両に緊急ブレーキを命令することができる。車両が緊急ブレーキを行った後、インフラストラクチャが車両の周辺が安全であると決定する場合、車両に自律走行又は自律駐車の再開始を命令することができる。車両は、障害物を検出した場合、緊急ブレーキを行うことができる。また、車両は、緊急ブレーキの実行をインフラストラクチャに報告することができ、緊急ブレーキの原因となる障害物の種類又は位置をインフラストラクチャに報告することができる。車両が緊急ブレーキを行う場合の減速の大きさは、所定の減速値に従うことができ、所定の減速値は、インフラストラクチャによって決定された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。所定の減速値は、障害物の種類、障害物の位置、当該車両と障害物との距離に応じて決定できる。車両は、インフラストラクチャから自律走行又は自律駐車の再開始命令を受信する場合、自律走行又は自律駐車を再開始することができる。又は、車両は、周辺の障害物が除去されたことを決定する場合、自律走行又は自律駐車を再開始することができる。車両は、自律走行又は自律駐車を再開始すること、周辺の障害物の除去をインフラストラクチャに報告することができる。
【0051】
(7)において、自動バレーパーキングが終了する。車両が自律走行及び自律駐車を完成させた後、インフラストラクチャは、車両に制御リリース(release)命令を伝達する。車両は、インフラストラクチャの命令を受信して、又はインフラストラクチャの命令に依存せずに、エンジンのオン/オフ又は電源のオン/オフを行うことができる。また、車両は、インフラストラクチャの命令を受信して、又はインフラストラクチャの命令に依存せずに車両のドアをロックすることができる。また、車両は、インフラストラクチャの命令を受信して、又はインフラストラクチャの命令に依存せずに、車両のパーキングブレーキを実行することができる。
【0052】
(8)において、エラー制御が行われ得る。エラー制御は、車両とインフラストラクチャとの通信エラー又は車両の機械的エラーを含む。インフラストラクチャは、車両との通信をモニタリングして、通信エラーが発生するか否かを検出することができる。車両は、インフラストラクチャとの通信をモニタリングして、通信エラーが発生すか否かを検出することができる。車両は、自分に搭載されたセンサを含むアクセサリーの動作状態をモニタリングして、機械的エラーが発生するか否かを検出することができる。車両は、車両の内部に人間又は動物が存在するか否かを検知して、車両の内部に人間又は動物が存在することを決定する場合、緊急ブレーキを行うことができる。車両は、緊急ブレーキを行った後、インフラストラクチャからの命令を受信して自律駐車又は自律走行を再開始することができる。又は、車両は、緊急ブレーキを行った原因が除去されたかを決定し、除去された場合には自律駐車又は自律走行を再開始することができる。
【0053】
図5は本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャと車両との通信を説明するための図である。
【0054】
(1)において、車両からインフラストラクチャに車両資格情報(vehicle qualification information)が伝達できる。車両資格情報には、それぞれの車両を他の車両と区別することができる識別子が含まれる。例えば、車両資格情報は車両の固有ナンバーであってもよい。車両資格情報は、車両が駐車場に進入して自動バレーパーキングが開始するステップ(
図4aの(1)参照)で伝達できる。
【0055】
(2)において、インフラストラクチャから車両に自動バレーパーキング準備命令が伝達できる。自動バレーパーキング準備命令は、自律走行が開始する前に伝達できる。
【0056】
(3)において、車両からインフラストラクチャへ車両情報が伝達できる。車両情報は、車両の状態情報、車両の位置情報を含むことができる。車両の状態情報は、車両が走行中であるか、車両が停止した状態であるか、車両が緊急停止した状態であるかを含むことができる。車両情報は、周期的に伝達でき、特定の周波数(例えば、1秒に1回、すなわち1Hz)で伝達できる。よって、車両情報は、車両とインフラストラクチャとの通信エラーが発生したか否かを決定するパラメータとして利用できる。例えば、通信周波数に応じて予定された時点で車両情報がインフラストラクチャに到達しない場合、インフラストラクチャは、車両とインフラストラクチャとの通信にエラーが発生したことを決定することができる。
【0057】
(4)において、インフラストラクチャから車両へ車両情報応答が伝達できる。車両情報応答は、(3)での車両情報に対する応答であって、車両情報と同じ周波数で伝達できる。したがって、車両情報応答は、車両とインフラストラクチャとの通信エラーが発生したか否かを決定するパラメータとして利用可能である。例えば、通信周波数に応じて予定された時点で車両情報応答が車両に到達していない場合に、車両は、車両とインフラストラクチャとの通信にエラーが発生したことを決定することができる。
【0058】
(5)において、インフラストラクチャから車両へターゲットポジション及びガイドルートが伝達できる。ターゲットポジション及びガイドルートの伝達は、自動バレーパーキング開始命令がインフラストラクチャから車両へ伝達される前に或いは伝達された後に行われ得る。
【0059】
(6)において、インフラストラクチャから車両へ運転バウンダリーが伝達できる。運転バウンダリーは、許可運転領域との境界を標識するランドマーク(例えば、駐車ライン、中央ライン、道路バウンダリーライン)を含むことができる。運転バウンダリーの伝達は、自動バレーパーキング準備命令が伝達された後に行われ得る。このような運転バウンダリーは、駐車場マップ(map)の形でインフラストラクチャから車両へ伝達できる。
【0060】
(7)において、インフラストラクチャから車両へ自動バレーパーキング開始命令が伝達できる。自動バレーパーキング開始命令の伝達は、ガイドルート及び運転バウンダリーが伝達された後に行われ得る。また、車両の緊急ブレーキが行われた後、車両周辺の安全が確認された後に伝達できる。
【0061】
(8)において、インフラストラクチャから車両へ緊急ブレーキ命令が伝達できる。
【0062】
(9)において、インフラストラクチャから車両へ車両制御リリース命令が伝達できる。車両制御リリース命令の伝達は、車両の駐車スペースへの自律駐車が完了した後に行われ得る。
【0063】
図6は本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ100と車両200との通信を説明するための図である。
【0064】
(1)において、車両200は、駐車場の通路へ進入して停止位置に停止する。このような停止位置は、駐車場の入り口ゲートであってもよい。車両200は、インフラストラクチャ100に、停止位置に到着したことを報告する。(2)において、インフラストラクチャ100は、当該車両200の大きさ及び車両200のナンバーを認証する。(3)において、インフラストラクチャ100は車両200に認証ID要求を伝送し、(4)において、車両200はインフラストラクチャ100に認証IDを伝送する。(5)において、インフラストラクチャ100は、受信した認証IDに基づいて、駐車場進入を承認するか否かを判断する。(6)において、インフラストラクチャ100は、受信した認証IDに基づいて、当該車両200の駐車場進入が承認されるか否かを知らせる。例えば、インフラストラクチャ100は、停止位置の周辺に配置されたモニターを介して承認又は不承認を表示することができる。車両200のドライバは、駐車場進入が承認された場合に、ドロップオフ領域へ車両200を移動させる。(7)において、ドライバは、車両200の始動をオフにして車両200から下車し、車両200のドアをロックした後、ドロップオフ領域から外れる。(8)において、車両200の権限は、車両200(又はドライバ)からインフラストラクチャ100へ伝達される。また、(9)において、インフラストラクチャ100は、ドライバから車両200の権限を伝達されたことを通知する。このような通知は、移動通信ネットワークを介してドライバのスマート機器へ伝送できる。
【0065】
図7は本発明に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ100と車両200との通信を説明するための図である。
【0066】
(1)において、インフラストラクチャ100は、車両200の始動のオン(on)を指示する要求を車両200へ伝送することができる。(2)において、車両200は、インフラストラクチャ100からの要求に応答して、車両200の始動をオンにすることができる。(3)において、車両200は、始動をオンにした後に、前記始動のオンの応答をインフラストラクチャ100へ伝送することができる。(4)において、インフラストラクチャ100は、自動バレーパーキングの準備を指示する要求を車両200へ伝送することができる。(5)において、車両200は、前記自動バレーパーキング準備の要求に応答して、前記自動バレーパーキングが準備されたか(OK)又は準備されていないか(NG)を指示する応答をインフラストラクチャ100へ伝送することができる。(6)において、インフラストラクチャ100は、同期化要求を車両200へ伝送することができる。前記同期化要求は、インフラストラクチャ100の時間と車両200の時間との同期化を指示する要求であり得る。例えば、前記同期化要求は、インフラストラクチャ100の時間に関する情報を含むことができる。(7)において、車両200は、前記同期化要求に応答して同期化を行い、(8)において、前記同期化が完了したことを指示する応答をインフラストラクチャ100へ伝送することができる。例えば、インフラストラクチャ100と車両200との同期化が完了する前まで、複数の同期化要求がインフラストラクチャ100から車両200へ伝送できる。(9)において、インフラストラクチャ100は、駐車場マップ情報を車両200へ伝送することができる。このような駐車場マップ情報はランドマーク情報を含むことができる。(10)において、車両200は、伝送されたランドマーク情報に基づいて車両200の位置を推定(又は計算)することができ、車両200は、推定された車両200の位置をインフラストラクチャ100へ伝送することができる。(11)において、インフラストラクチャ100は、ターゲットポジション(駐車位置)を決定することができる。(12)において、インフラストラクチャ100は、許可運転領域についての情報を車両200へ伝送することができる。例えば、インフラストラクチャ100は、許可運転領域の境界を車両200へ伝送することができる。(13)において、インフラストラクチャ100は、ガイドルートを車両200へ伝送することができる。(14)において、インフラストラクチャ100は、自動バレーパーキングの開始を指示する命令を車両200へ伝送することができる。
【0067】
図8は本発明に係る自動バレーパーキングを行う方法を説明するためのフローチャートである。本発明に係る自動バレーパーキングを行う方法に含まれる一連のステップは、インフラストラクチャ100の制御に基づいて行われるか、或いは車両200によって自ら行われ得る。すなわち、以下に説明されるステップの主体は例示的なものであることが理解されるべきである。
【0068】
ドライバは、インフラストラクチャ100と通信することができる端末を用いて車両200に出車を要求することができる(S610)。実施形態によっては、ドライバは、ドライバの装置又は駐車場に設置されたデバイスを用いて車両200に車両200の出車を要求し、出車要求は車両200に伝送できる。
【0069】
例えば、駐車場に設置されたデバイスは、ドライバが特定の区域に進入するかを検知し、検知結果に基づいてドライバが特定の区域に進入したとき、前記ドライバの個人情報(例えば、モバイル端末番号、虹彩など)を認識し、個人情報にマッチングされる車両200に対する出車を自動的に要求することができる。
【0070】
出車要求を受信した車両200は、インフラストラクチャ100に出車可否を問い合わせることができる(S620)。実施形態によっては、車両200は、出車要求に応答して、インフラストラクチャ100に、ピックアップ領域(すなわち、出車位置)へ現在車両200が移動可能であるか否かを問い合わせる問い合わせ信号を伝送することができる。すなわち、車両200は、出車前に、車両200が移動すべきピックアップ領域への現在車両200の移動が可能であるか否かをインフラストラクチャ100に問い合わせることができる。一般に、駐車場内には多くの車両が位置しているが、ピックアップ領域はこれらの多くの車両をすべて収容することはできない領域であることがある。この場合、ドライバの出車要求に応じて、駐車している車両をすべて移動させる場合、ピックアップ領域が混雑するだけでなく、ピックアップ領域での事故発生率も上がることができる。本発明の実施形態によれば、無条件的な出車の前に、インフラストラクチャに出車可否を問い合わせることができるので、上記の問題を防止することができるという効果がある。
【0071】
インフラストラクチャ100は、車両200から伝送された問い合わせ信号に応答して、車両200の出車可否を判断することができる(S630)。実施形態によっては、インフラストラクチャ100は、ピックアップ領域に対する情報に基づいて、車両200が現在出車可能であるか否かを判断することができる。例えば、インフラストラクチャ100は、ピックアップ領域に存在する車両の台数、(出車要求に応じて)前記ピックアップ領域へ進行する駐車場内の車両の台数、ピックアップ領域に存在するヒト(ドライバ)の数及び車両200の出車順序(すなわち、車両200の出車要求の受信前に出車要求を受信した他の車両の台数)のうちの少なくとも一つに基づいて、車両200の出車可否を判断することができる。
【0072】
例えば、インフラストラクチャ100は、前記ピックアップ領域に存在する車両の台数が収容可能な車両の台数以上であるとき、車両200の出車が不可能であると判断することができる。その逆の場合、インフラストラクチャ100は、車両200の出車が可能であると判断することができる。
【0073】
例えば、インフラストラクチャ100は、前記ピックアップ領域に存在する車両の台数と前記ピックアップ領域へ進行する車両の台数との合計が収容可能な車両の台数以上であるとき、車両200の出車が不可能であると判断することができる。その逆の場合、インフラストラクチャ100は、車両200の出車が可能であると判断することができる。
【0074】
例えば、インフラストラクチャ100は、車両200の前記ピックアップ領域に存在する車両の台数と出車要求の受信前に出車要求を受信した他の車両の台数との合計が収容可能な車両の台数以上であるとき、車両200の出車が不可能であると判断することができる。その逆の場合、インフラストラクチャ100は、車両200の出車が可能であると判断することができる。
【0075】
一方、実施形態によっては、インフラストラクチャ100は、車両200の出車可否についての問い合わせがなくても、車両200の出車可否を判断することができる。すなわち、ステップS620が省略されることも可能である。例えば、インフラストラクチャ100を介して出車要求が伝達されるか、或いはドライバの端末とインフラストラクチャ100とが連動している場合、インフラストラクチャ100は、車両200の出車可否についての問い合わせなしに、車両200の出車可否を判断することができる。
【0076】
判断の結果に基づいて、車両200の出車が不可能であるとき(S630のN)、インフラストラクチャ100は、車両200に出車の不可を指示する出車不可信号を伝送することができる(S640)。実施形態によっては、インフラストラクチャ100は、車両200に出車不可信号を伝送し、出車が不可能な理由を車両200に提供することができる。さらに、インフラストラクチャ100は、車両200に現在視点から出車可能な時点までの予想待ち時間を提供することができる。また、インフラストラクチャ100は、車両200のドライバに出車待ちをするか或いは出車をキャンセルするかを確認するメッセージを提供することができる。
【0077】
実施形態によっては、インフラストラクチャ100は、出車不可信号を伝送した後でも、周期的に車両200の出車が可能であるか否かを判断することができる。
【0078】
判断の結果に基づいて、車両200の出車が可能であるとき(S630のY)、インフラストラクチャ100は、出車信号を車両200に伝送することができる(S650)。実施形態によっては、インフラストラクチャ100は、車両200の出車に必要な情報(すなわち、出車情報)を車両200に伝送することができる。前記出車に必要な情報は、車両200の駐車位置、車両200のピックアップ領域の位置、前記駐車位置から前記ピックアップ領域までのガイドルート、許可運転領域、及び前記ガイドルート間の障害物についての情報のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0079】
車両200は、インフラストラクチャ100から出車に必要な情報を受信し、受信された情報に基づいて出車を開始することができる(S660)。実施形態によっては、車両200は、受信された出車に必要な情報及び車両200に搭載されたセンサから収集されたセンサ情報に基づいてピックアップ領域までの走行経路を決定し、決定された走行経路に沿って走行することができる。車両200によって決定された走行経路は、インフラストラクチャ100から伝送されたガイドルートと同一であり得るが、これに限定されるものではない。すなわち、前記走行経路は、車両200が実際に走行する経路を意味することができる。
【0080】
例えば、車両200は、センサを介して、インフラストラクチャ100から伝送されたガイドルートで進行することができるか否かを判断し、進行が不可能であると判断された場合、前記センサを介して、前記ガイドルートを代替する走行経路を計算し、計算された走行経路を用いて走行することができる。前記走行経路は、前記ガイドルートに隣接している経路であり得る。すなわち、前記走行経路は、前記ガイドルートとは異なりながら、前記ガイドルートと少なくとも一つ以上のノードを共有することができる。
【0081】
例えば、車両200は、インフラストラクチャ100から伝送されたガイドルートのうち、通過不可能な第1ノードを検出し、前記通過不可能な第1ノードに隣接し且つ通過可能な第2ノードを探知し、前記第1ノードを前記第2ノードに代替することにより、前記走行経路を計算することができる。
【0082】
実施形態によっては、車両200は、出車信号を受信した後、出車の開始前に出車を準備することができる。前記出車準備は、車両200の始動及び車両200のシステム点検を含むことができる。
【0083】
実施形態によっては、車両200は、前記出車までの所要時間(すなわち、現在位置からピックアップ領域までの所要時間)及びピックアップ領域についての情報をドライバの端末を介して提供することができる。
【0084】
図9は本発明に係る自動バレーパーキングを行う方法を説明するためのフローチャートである。
図9を参照すると、出車信号に基づいて走行する車両200は、走行中に車両200の周囲環境を検知し、周辺環境情報を生成することができる(S710)。実施形態によっては、車両200は、車両200に搭載されたセンサを用いて車両200の周辺の障害物(静的障害物及び動的障害物)及びランドマーク情報を検知することができる。
【0085】
車両200は、検知された周辺環境情報に基づいてピックアップ領域までの走行経路を計算することができる(S720)。実施形態によっては、車両200は、インフラストラクチャ100から受信された出車に必要な情報及び車両200の周辺環境情報に基づいて、ピックアップ領域までの走行経路を決定することができる。
【0086】
車両200は、決定された走行経路に基づいて車両200の走行を制御することができる(S730)。実施形態によっては、車両200は、決定された走行経路に基づいて車両200の横方向走行を制御し、縦方向走行を制御することができる。
【0087】
車両200は、走行経路に沿ってピックアップ領域に到着することができる。実施形態によっては、車両200がピックアップ領域の周囲に到着した場合、車両200は、自動的に前記ピックアップ領域への自動バレーパーキングを行うことにより、前記ピックアップ領域に到着することができる。
【0088】
その後、車両200がピックアップ領域に到着されたか否かが判断できる(S740)。実施形態によっては、車両200は、車両200の現在位置の座標とピックアップ領域の位置の座標とを比較し、比較結果に基づいて、車両200が現在ピックアップ領域に到着したか否かを判断することができる。また、車両200は、新しい駐車領域に沿って設置されたセンサ(又はインジケータ)を検知し、検知結果に基づいて、現在ピックアップ領域に到着したか否かを判断することができる。また、インフラストラクチャ100は、ピックアップ領域の近傍に設置されたセンサ(すなわち、インフラストラクチャに搭載されたセンサ)を用いて、車両200が現在ピックアップ領域に到着したか否かを判断することができる。この場合、インフラストラクチャ100は、車両200がピックアップ領域に到着したか否かについての判断結果を車両200に伝送することができる。
【0089】
車両200がピックアップ領域に到着したとき(S740のY)、車両200は、車両200のピックアップ領域に到着したことを指示するお知らせを(端末を介して)ドライバに提供するか、或いはインフラストラクチャ100に伝送することができる(S750)。
【0090】
実施形態によっては、車両200がピックアップ領域に到着したとき(S740のY)、車両200の駐車ブレーキ又は変速機の制御に基づいて、車両200の動きが中断できる。
【0091】
実施形態によっては、車両200がピックアップ領域に到着したとき(S740のY)、(出車要求に応じて)車両200又はインフラストラクチャ100に移譲された運転権限は再びドライバに移譲できる。
【0092】
車両200がピックアップ領域に到着していないとき(S740のN)、車両200は、車両200の状態についての情報を更新し、車両200の状態情報を(端末を介して)ドライバに伝送するか或いはインフラストラクチャ100に伝送することができる(S760)。車両200の状態情報は、車両200の現在位置、現在速度、及びピックアップ領域への到着予定時間のうちの少なくとも一つを含むことができる。実施形態によっては、車両200は、車両200の状態についての情報が伝送された後、ステップS710を再び行うことができる。
【0093】
図10は本発明に係る自動バレーパーキングを行う方法を説明するためのフローチャートである。
図10を参照すると、ピックアップ領域に到着した車両200はカウントを開始する(S810)。すなわち、車両200は、ピックアップ領域に到着した時点からの待ち時間をカウントし、カウント結果に基づいて待ち時間を測定することができる。
【0094】
その後、車両200は待機モードに進入することができる(S820)。ここで、前記待機モードとは、車両200の電力消耗を最大限に抑える任意の動作モードを意味することができる。実施形態によっては、車両200は、ピックアップ領域に到着し次第、待機モードに進入することができる。
【0095】
車両200が駐車場の外に(完全に)出車されたか否かが判断できる(S830)。実施形態によっては、インフラストラクチャ100は、インフラストラクチャ100に搭載されたセンサを用いて、車両200が駐車場の外に出車されたか否かを判断することができる。例えば、インフラストラクチャ100は、駐車場の出入り口に設置されたセンサから収集された情報を用いて、車両200が駐車場の外に出車されたかを判断することができる。
【0096】
車両200が駐車場の外に出車されたとき(S830のY)、インフラストラクチャ100は、車両200が駐車場の外に出車されたことを記録及び更新することができる(S840)。すなわち、インフラストラクチャ100は、車両200が駐車場の外に出車されたことを格納することができる。例えば、インフラストラクチャ100は、現在駐車場内に駐車された車両のリストから、前記出車された車両200を削除することができる。インフラストラクチャ100は、駐車場の入口に車両200が進入するとき、車両200の固有番号をデータベースに格納し、車両200が駐車場の出口から抜け出していくとき、格納された車両200の固有番号を削除することにより、駐車場内に位置した車両200のリストを管理することができる。
【0097】
車両200が駐車場の外に出車されていないとき(S830のN)、車両200は、カウントされた待ち時間を基準時間と比較し、前記待ち時間が前記基準時間を超えるか否かを判断することができる(S850)。前記待ち時間は、予め指定されてメモリに格納できる。
【0098】
待ち時間が基準時間を超えていないとき(S850のN)、車両200は、既存の待機モードを持続することができる。
【0099】
待ち時間が基準時間を超えたとき(S850のY)、車両200は、出車を停止し、自動バレーパーキングを再び行うことができる(S860)。すなわち、車両200がピックアップ領域に位置したままで待ち時間が基準時間を超えた場合、ドライバが車両200に搭乗する意志がないものと判断されるので、この場合には、車両200は再び駐車できる。出車要請がある場合、車両200が出車領域に到着するが、このとき、ドライバが車両200に搭乗しない場合、出車領域が無駄になるという問題がある。本発明の実施形態によれば、車両200が出車要求に応えて出車領域に到着したにも拘わらず、一定時間が経過した後でも車両200にドライバが搭乗していない場合、出車された車両200を再び駐車させることにより、出車領域を確保することができるという効果がある。
【0100】
実施形態によっては、待ち時間が基準時間を超えたとき(S850のY)、車両200は、出車を停止し、自動バレーパーキングを再び行うための駐車復帰信号をインフラストラクチャ100に伝送することができる。インフラストラクチャ100は、駐車復帰信号に応答して、現在駐車場内に存在する複数の駐車スペースの中から空き駐車スペースを検索し、当該車両の駐車に適した空き駐車スペースを決定する。また、インフラストラクチャは、決定された空き駐車スペースまでのガイドルートを決定する。駐車スペース及びガイドルートが決定されると、車両は自律的にガイドルートに沿って走行し、当該駐車スペースの周囲に到達した後に駐車スペースへの自動バレーパーキングを行う。この場合、インフラストラクチャ100は、車両200の出車要求を伝送したドライバに車両が再び駐車されることを知らせることができる。
【0101】
一つ以上の例示的な実施形態において、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせで実現できる。ソフトウェアで実現される場合、これらの機能は、コンピュータ可読媒体上に一つ以上の命令又はコードとして格納又は伝送できる。コンピュータ可読媒体は、一つの場所から他の場所へのコンピュータプログラムの伝達を容易にする任意の媒体を含む通信媒体及びコンピュータ記憶媒体をすべて含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能媒体であり得る。限定ではない例示として、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM又は他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気記憶デバイス、又は命令やデータ構造の形で所望のプログラムコードを伝達又は格納するために使用でき、コンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体を含むことができる。また、任意の接続がコンピュータ可読媒体として適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペアケーブル、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、ラジオ及び超高周波などの無線技術を利用してウェブサイト、サーバ又は他のリモートソースから伝送される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペアケーブル、DSL、又は赤外線、ラジオ及び超高周波などの無線技術が媒体の定義に含まれる。ここで使用されたディスク(disk及びdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、及びブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生するのに対し、ディスク(disc)は、データをレーザによって光学的に再生する。これらの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0102】
実施形態がプログラムコード又はコードセグメントで実現されるとき、コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、又は命令、データ構造、又はプログラムステートメントの任意の組み合わせを示すことができるものと認識すべきである。コードセグメントは、情報、データ、引数(argument)、パラメータ又はメモリコンテンツを伝達及び/又は受信することにより、他のコードセグメント又はハードウェア回路に接続できる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク送信などを含む任意の適当な手段を利用して伝達、発送又は伝送できる。さらに、いくつかの側面から、方法又はアルゴリズムのステップ及び/又は動作は、コンピュータプログラム物に統合できる機械可読媒体及び/又はコンピュータ可読媒体上にコード及び/又は命令のいずれか、又はこれらの任意の組み合わせもしくはセットとして常駐することができる。
【0103】
ソフトウェアでの実現において、ここで説明した技術は、ここで説明した機能を行うモジュール(例えば、プロシージャ、関数など)で実現できる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶でき、プロセッサによって実行できる。メモリユニットは、プロセッサ内に実現されてもよく、プロセッサの外部に実現されてもよい。この場合、メモリユニットは、公知のように様々な手段によってプロセッサに通信可能に接続できる。
【0104】
ハードウェアでの実現において、処理ユニットは、一つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ここで説明した機能を行うように設計された他の電子ユニット、又はこれらの組み合わせ内に実現できる。
【0105】
上述したのは、一つ以上の実施形態の実例を含む。もちろん、上述した実施形態を説明する目的でコンポーネント又は方法の可能な全ての組み合わせを記述することができるのではなく、当業者は、様々な実施形態の多くの追加の組み合わせ及び置換が可能であることを認識することができる。したがって、説明した実施形態は、添付された請求の範囲の真意及び範囲内にあるすべての代案、変形及び改造を含むものである。しかも、詳細な説明又は請求の範囲において「含む」という用語が使用される範囲について、このような用語は、使用される時に「構成される」という用語が請求の範囲で過渡的な単語として解釈されるように、「構成される」という用語と同様に包括的なものである。
【0106】
ここで使用されたように、「推論する」又は「推論」という用語は、一般に、イベント及び/又はデータによって捕捉される1セットの観測から、システム、環境及び/又はユーザーの状態について判断又は推論するプロセスを指す。推論は、特定の状況又は動作を識別するために用いることができ、或いは、例えば状態に対する確率分布を生成することができる。推論は確率的でありうる。すなわち、データ及びイベントの考察に基づく当該状態に対する確率分布の計算でありうる。推論は、また、1セットのイベント及び/又はデータから上位レベルイベントを構成するために利用される技術を指すこともある。このような推論は、1セットの観測されたイベント及び/又は格納されたイベントデータからの新しいイベント又は動作、イベントが時間において密接に相関するか否か、及びイベントとデータが一つ又は複数のイベント及びデータソースから出るかを推定するようにする。
【0107】
さらに、本出願において使用されているように、「コンポーネント」、「モジュール」、「システム」などの用語は、これに限定されるものではないが、コンピュータ関連のエンティティ、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア又は実行中のソフトウェアを含むものとする。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能な実行スレッド、プログラム及び/又はコンピュータでありうるが、これらに限定されるものではない。例として、演算デバイス上で駆動するアプリケーション及び演算デバイスの両方がコンポーネントであることもある。一つ以上のコンポーネントがプロセス及び/又は実行スレッド内に常駐してもよく、コンポーネントが一つのコンピュータに集中してもよく、及び/又は2以上のコンピュータの間に分散されてもよい。加えて、これらのコンポーネントは、各種のデータ構造を格納した各種コンピュータ可読媒体から実行されてもよい。コンポーネントは、一つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システムの他のコンポーネント、及び/又は信号により他のシステムとインターネッのようなネットワークを介して相互作用するあるコンポーネントからのデータ)を有する信号に従うなど、ローカル及び/又は遠隔処理によって通信をしてもよい。
【符号の説明】
【0108】
10 自動バレーパーキングシステム
100 インフラストラクチャ
200 自動バレーパーキング装置
210 センサ部
220 通信部
230 判断部
240 車両制御部