(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】データ分析支援装置、データ分析支援方法およびデータ分析支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0639 20230101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q10/0639
(21)【出願番号】P 2021012262
(22)【出願日】2021-01-28
【審査請求日】2023-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長野 幸司
(72)【発明者】
【氏名】雨宮 史
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-087188(JP,A)
【文献】特開2015-197809(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの
業務処理の登録件数を集計するための制御部を備えるデータ分析支援装置であって、
業務支援システムに所定の処理を実行させたオペレータの識別情報を、業務分類別、企業内組織別、および前記所定の処理を実行させた時期別に保持する実績データ
と、
オペレータが個別に設定した集計対象パターンであって、複数の業務分類と、複数の企業内組織と、を対応付けた集計対象パターンマスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記実績データを基に、1)所定の集計期間における前記所定の処理の実行件数を業務分類別に集計する処理、2)前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理、3)前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理、または、4)前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理を実行し、前記実行した処理で得られた集計結果を出力する出力制御手段
を備え
、
前記出力制御手段は、
前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別に集計する処理の集計結果の出力を指示する業務別アイコン、前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理の集計結果の出力を指示する部署別アイコン、前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理の集計結果の出力を指示する部署比較集計結果アイコン、および、前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理の集計結果の出力を指示するクロス集計結果アイコンを出力し、
前記業務別アイコン、前記部署別アイコン、前記部署比較集計結果アイコンおよび前記クロス集計結果アイコンのいずれかを選択する選択操作に応じて、前記実行した処理で得られた集計結果を出力し、
前記部署比較集計結果アイコンが選択され、前記集計対象パターンマスタが設定されている場合、前記集計対象パターンマスタを参照して、前記集計する処理を実行すること、
を特徴とするデータ分析支援装置。
【請求項2】
前記出力制御手段は、
前記実績データにおける複数の集計単位を出力し、
前記複数の集計単位の中から選択された集計単位および前記実績データを元に、前記集計する処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ分析支援装置。
【請求項3】
前記出力制御手段は、
前記業務別アイコン、前記部署別アイコン、前記部署比較集計結果アイコンおよび前記クロス集計結果アイコンのうちオペレータによって選択されたアイコンを強調表示する、
ことを特徴とする請求項
1に記載のデータ分析支援装置。
【請求項4】
前記出力制御手段は、
オペレータによって入力された集計期間開始日から集計期間終了日までの期間を前記所定の集計期間として前記集計する処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1~
3のいずれか一つに記載のデータ分析支援装置。
【請求項5】
前記出力制御手段は、
前記実績データにおける複数の業務分類および複数の企業内組織を出力し、
前記複数の業務分類および複数の企業内組織のいずれか一つを選択する選択操作に応じて、前記集計する処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか一つに記載のデータ分析支援装置。
【請求項6】
前記所定の処理を実行させた複数のオペレータの識別情報と、複数の企業内組織と、を対応付けた担当者マスタ、複数の企業内組織と、複数の部門グループおよび複数の事業所と、を対応付けた部門マスタ、前記複数の事業所と、複数の事業所グループと、を対応付けた事業所マスタと、
にアクセス可能であり、
前記出力制御手段は、
前記担当者マスタ、前記部門マスタおよび前記事業所マスタを参照して、前記集計する処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1~
5のいずれか一つに記載のデータ分析支援装置。
【請求項7】
バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの
業務処理の登録件数を集計するための制御部を備えたデータ分析支援装置で実行されるデータ分析支援方法であって、
前記データ分析支援装置は、
業務支援システムに所定の処理を実行させたオペレータの識別情報を、業務分類別、企業内組織別、および前記所定の処理を実行させた時期別に保持する実績データ
と、
オペレータが個別に設定した集計対象パターンであって、複数の業務分類と、複数の企業内組織と、を対応付けた集計対象パターンマスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記実績データを基に、1)所定の集計期間における前記所定の処理の実行件数を業務分類別に集計する処理、2)前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理、3)前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理、または、4)前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理を実行し、前記実行した処理で得られた集計結果を出力する出力制御ステップ、
を含
み、
前記出力制御ステップは、
前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別に集計する処理の集計結果の出力を指示する業務別アイコン、前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理の集計結果の出力を指示する部署別アイコン、前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理の集計結果の出力を指示する部署比較集計結果アイコン、および、前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理の集計結果の出力を指示するクロス集計結果アイコンを出力し、
前記業務別アイコン、前記部署別アイコン、前記部署比較集計結果アイコンおよび前記クロス集計結果アイコンのいずれかを選択する選択操作に応じて、前記実行した処理で得られた集計結果を出力し、
前記部署比較集計結果アイコンが選択され、前記集計対象パターンマスタが設定されている場合、前記集計対象パターンマスタを参照して、前記集計する処理を実行することを特徴とするデータ分析支援方法。
【請求項8】
バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの
業務処理の登録件数を集計するための制御部を備えたデータ分析支援装置に実行させるためのデータ分析支援プログラムであって、
前記データ分析支援装置は、
業務支援システムに所定の処理を実行させたオペレータの識別情報を、業務分類別、企業内組織別、および前記所定の処理を実行させた時期別に保持する実績データ
と、
オペレータが個別に設定した集計対象パターンであって、複数の業務分類と、複数の企業内組織と、を対応付けた集計対象パターンマスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行されるための、
前記実績データを基に、1)所定の集計期間における前記所定の処理の実行件数を業務分類別に集計する処理、2)前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理、3)前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理、または、4)前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理を実行し、前記実行した処理で得られた集計結果を出力する出力制御ステップ、
を含み、
前記出力制御ステップは、
前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別に集計する処理の集計結果の出力を指示する業務別アイコン、前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理の集計結果の出力を指示する部署別アイコン、前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理の集計結果の出力を指示する部署比較集計結果アイコン、および、前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理の集計結果の出力を指示するクロス集計結果アイコンを出力し、
前記業務別アイコン、前記部署別アイコン、前記部署比較集計結果アイコンおよび前記クロス集計結果アイコンのいずれかを選択する選択操作に応じて、前記実行した処理で得られた集計結果を出力し、
前記部署比較集計結果アイコンが選択され、前記集計対象パターンマスタが設定されている場合、前記集計対象パターンマスタを参照して、前記集計する処理を実行することを特徴とするデータ分析支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ分析支援装置、データ分析支援方法およびデータ分析支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の段階業務からなる作業の進捗状況を自動的に集計し、分析し、グラフ等によって表示することによって可視化する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1のような業務システムでは、システム運用者がシステム稼働前に、利用ユーザのシステムの慣れ具合を把握する必要がある。このため、システム運用者は、利用ユーザによるシステムの起動回数またはデータの登録件数を用いた集計データを利用することによって、利用ユーザの慣れ具合を把握していた。
【0005】
しかしながら、集計データは、集計対象の業務が異なったり、集計したい粒度が異なったりするうえ、部署、部署グループまたは事業所等といったように顧客毎に要件も異なっているため、その都度、個別対応が必須となり、煩雑なものであった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、データ集計を簡易に個別対応することができるデータ分析支援装置、データ分析支援方法およびデータ分析支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るデータ分析支援装置は、バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための、制御部を備えるデータ分析支援装置であって、業務支援システムに所定の処理を実行させたオペレータの識別情報を、業務分類別、企業内組織別、および前記所定の処理を実行させた時期別に保持する実績データにアクセス可能であり、前記制御部は、前記実績データを基に、1)所定の集計期間における前記所定の処理の実行件数を業務分類別に集計する処理、2)前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理、3)前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理、または、4)前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理を実行し、前記実行した処理で得られた集計結果を出力する出力制御手段を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るデータ分析支援方法は、バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための制御部を備えたデータ分析支援装置で実行されるデータ分析支援方法であって、前記データ分析支援装置は、業務支援システムに所定の処理を実行させたオペレータの識別情報を、業務分類別、企業内組織別、および前記所定の処理を実行させた時期別に保持する実績データ、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記実績データを基に、1)所定の集計期間における前記所定の処理の実行件数を業務分類別に集計する処理、2)前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理、3)前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理、または、4)前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理を実行し、前記実行した処理で得られた集計結果を出力する出力制御ステップ、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るデータ分析支援プログラムは、バックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための制御部を備えたデータ分析支援装置に実行させるためのデータ分析支援プログラムであって、前記データ分析支援装置は、業務支援システムに所定の処理を実行させたオペレータの識別情報を、業務分類別、企業内組織別、および前記所定の処理を実行させた時期別に保持する実績データ、にアクセス可能であり、前記制御部で実行されるための、前記実績データを基に、1)所定の集計期間における前記所定の処理の実行件数を業務分類別に集計する処理、2)前記所定の集計期間における前記実行件数を企業内組織別に集計する処理、3)前記所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理、または、4)前記所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理を実行し、前記実行した処理で得られた集計結果を出力する出力制御ステップ、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、データ集計を簡易に個別対応することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係るデータ分析支援装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【
図2A】
図2Aは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2B】
図2Bは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2C】
図2Cは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2D】
図2Dは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2E】
図2Eは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2F】
図2Fは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2G】
図2Gは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2H】
図2Hは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2I】
図2Iは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図2J】
図2Jは、実施形態に係る実績データにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る集計対象テーブルマスタにおける集計対象テーブルマスタテーブルの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る集計対象パターンマスタにおける集計対象パターンマスタテーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る担当者マスタにおける担当者マスタテーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る部門マスタにおける部門マスタテーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る事業所マスタにおける事業所マスタテーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る出力制御部が出力する業務指定の集計結果を含む照合画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、集計単位セルが選択される際に表示される集計単位ドロップダウンリストテーブルの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、業務指定セルが選択される際に表示される業務指定ドロップダウンリストテーブルの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、出力制御部が出力する部署別集計結果を含む照合画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、部署指定セルが選択される際に表示される部署指定ドロップダウンリストテーブルの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、出力制御部が出力する部署比較集計結果を含む照合画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、出力制御部が出力する部署比較集計結果を含む照合画面の別の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、出力制御部が出力するクロス集計結果を含む照合画面の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、出力制御部が出力するクロス集計結果を含む照合画面の別の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係るデータ分析支援装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係るデータ分析支援装置、データ分析支援方法およびデータ分析支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.構成]
本実施形態に係るデータ分析支援装置の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、データ分析支援装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0014】
図1に示すデータ分析支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、データ分析支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0015】
データ分析支援装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。データ分析支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0016】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、データ分析支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、データ分析支援装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0017】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0018】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、実績データ106aと、集計対象テーブルマスタ106bと、集計対象パターンマスタ106cと、担当者マスタ106dと、部門マスタ106eと、事業所マスタ106fと、を記憶している。
【0019】
実績データ106aは、業務支援システムに所定の処理を実行させたオペレータの識別情報を、業務分類別、企業内組織別、および所定の処理を実行させた時期別に保持する。ここで、オペレータの操作とは、例えば販売管理システム等を用いたデータの登録および操作履歴等である。
【0020】
図2A~
図2Jは、実績データ106aにおける実績データテーブルの一例を示す図である。
図2A~
図2Jに示す実績データテーブルT1(集計元データ)には、業務支援システムに所定の処理を実行させたオペレータの識別情報を、業務分類別、企業内組織別、および所定の処理を実行させた時期別に保持されている。具体的には、
図2Aに示すように、実績データテーブルT1の1列目m1には、業務分類別としての業務が「受注」、時期別としての更新日付が「2020/11/1」、企業内組織別としての事業所が「関東1」、企業内組織別としての部門が「本部」およびオペレータの識別情報としての更新ユーザが「H001」と保持されている。
【0021】
集計対象テーブルマスタ106bは、後述する出力制御部102aが集計する際に参照する集計対象テーブルであって、オペレータが個別で設定した表示順を示す集計対象テーブルを保持する。
【0022】
図3は、集計対象テーブルマスタ106bにおける集計対象テーブルマスタテーブルの一例を示す図である。
図3に示す集計対象テーブルマスタテーブルT2には、物理テーブル名と、論理テーブル名と、伝票事業所列名と、伝票部署列名と、表示順と、が対応付けて保持されている。具体的には、
図3に示すように、集計対象テーブルマスタテーブルT2の2列目m2には、物理テーブル名としての「売上データ」と、論理テーブル名としての「売上」と、伝票事業所列名としての「事業所」と、伝票部署列名としての「部門」と、表示順としての「2」と、を対応付けて保持されている。
【0023】
集計対象パターンマスタ106cは、後述する出力制御部102aが集計する際に参照する集計対象パターンマスタテーブルであって、オペレータが個別に設定した集計対象テーブルマスタ106bと紐付けられた集計対象パターンマスタテーブルを保持する。
【0024】
図4は、集計対象パターンマスタ106cにおける集計対象パターンマスタテーブルの一例を示す図である。
図4に示す集計対象パターンマスタテーブルT3には、業務と、部署と、を対応付けて保持されている。具体的には、
図4に示すように、集計対象パターンマスタテーブルT3の1列目m3には、業務としての「受注」と、部署としての「本部」と、を対応付けて保持されている。
【0025】
担当者マスタ106dは、後述する出力制御部102aが集計する際に参照する担当者と、部門と、を対応付けた担当者マスタを保持する。
【0026】
図5は、担当者マスタ106dにおける担当者マスタテーブルの一例を示す図である。
図5に示す担当者マスタテーブルT4には、担当者と、部門と、を対応付けて保持されている。具体的には、
図5に示すように、担当者マスタテーブルT4の1列目m11には、担当者としての「H001」と、部門としての「本部」と、が対応付けて保持されている。
【0027】
部門マスタ106eは、後述する出力制御部102aが集計する際に参照する部門と、部門グループと、を対応付けた部門マスタを保持する。
【0028】
図6は、部門マスタ106eにおける部門マスタテーブルの一例を示す図である。
図6に示す部門マスタテーブルT5には、部門と、複数の部門グループと、事業所と、を対応付けて保持されている。具体的には、
図6に示すように、部門マスタテーブルT5の1列目m12には、部門としての「本部」と、事業所としての「関東1」と、が対応付けて保持されている。また、部門グループは、複数の部門を纏めた単位で任意に設定することができる。実施形態では、例えば設備の特性でグループ分けを行った。具体的には、部門グループでは、関東G1を首都圏のうち東京から近いもの(例えば100km内)、関東G2を首都圏のうち東京から遠いもの(例えば100km外)、甲信越G1を甲信越地方に属するもの、関西G1を関西地方にあるもの、九州G1を九州地方に属するもの、北関東G1を北関東に属するとみなすもの、東関西G1を関西の東部に属するもの、関東中央Gを首都圏中央部に属するもの、特殊Gを敷地面積が特段大きいもの、として各々を設定した。
【0029】
事業所マスタ106fは、後述する出力制御部102aが集計する際に参照する事業所と、複数の事業所グループと、が対応付けた事業所マスタを保持する。
【0030】
図7は、事業所マスタ106fにおける事業所マスタテーブルの一例を示す図である。
図7に示す事業所マスタテーブルT6には、事業所と、複数の事業所グループと、を対等付けて保持されている。具体的には、
図7に示すように、事業所マスタテーブルT6の1列目には、事業所としての「関東1」と、事業所グループ1としての「事業所G100」と、を対応付けて保持されている。また、事業所グループは、複数の事業所を纏めた単位で、任意に設定することができる。実施形態では、例えば事業所の役割でグループ分けを行った。具体的には、事業所グループでは、事業所G100を関東にある事業所のうち受注を多く計上するもの、事業所G101を関東にある事業所のうち通常時に受注計上しないもの、事業所G102を関西にある事業所のうち受注・売上を計上できるもの、事業所G201を西にある事業所のうち発注・仕入を計上しないもの、として各々を設定した。
【0031】
制御部102は、データ分析支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、出力制御部102aを備える。
【0032】
出力制御部102aは、実績データを基に、1)所定の集計期間における所定の処理の実行件数を業務分類別に集計する処理(以下、「業務別集計処理」という)、2)前記所定の集計期間における実行件数を企業内組織別に集計する処理(以下、「部署別集計処理」という)、3)所定の集計期間における実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する処理(以下、「部署比較集計処理」という)、または、4)所定の集計期間における実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計する処理(以下、「クロス集計処理」という)を実行し、業務別集計処理、部署別集計処理、部署比較処理およびクロス集計処理のいずれかで得られた集計結果を出力する。また、出力制御部102aは、実績データにおける複数の集計単位を出力し、複数の集計単位の中から選択された集計単位および実績データを元に、業務別集計処理、部署別集計処理、部署比較集計処理およびクロス集計処理のいずれかを実行する。また、出力制御部102aは、業務別集計処理の集計結果の出力を指示する業務別アイコン、部署別集計処理の集計結果の出力を指示する部署別アイコン、部署別集計処理の集計結果の出力を指示する部署比較集計結果アイコン、およびクロス集計処理の集計結果の出力を指示するクロス集計結果アイコンを出力し、業務別アイコン、部署別アイコン、部署比較集計結果アイコンおよびクロス集計結果アイコンのいずれかを選択する選択操作に応じて、実行した処理で得られた集計結果を出力する。さらに、出力制御部102aは、業務別アイコン、部署別アイコン、部署比較集計結果アイコンおよびクロス集計結果アイコンのうちオペレータによって選択されたアイコンを強調表示する。
【0033】
[2.照合画面の概要]
次に、出力制御部102aが出力装置114へ出力する集計処理の集計結果を表示する照合画面の概要について説明する。
図8は、出力制御部102aが出力する業務指定の集計結果を含む照合画面の一例を示す図である。
【0034】
図8に示す照合画面P1(データ登録状況)は、集計結果表示領域R1と、集計単位セルK1と、集計期間開始日セルK2と、集計期間終了日セルK3と、業務別アイコンB1と、部署別アイコンB2と、部署比較アイコンB3と、クロス集計アイコンB4と、業務または部署を業務指定セルG1と、を有する。
【0035】
集計単位セルK1は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択した際に、集計単位ドロップダウンリストに保持された複数の集計単位の候補の中から選択されることによって入力される。
図9は、集計単位セルK1が選択される際に表示される集計単位ドロップダウンリストテーブルの一例を示す図である。
図9に示す集計単位ドロップダウンリストテーブルT7には、選択項目と、集計単位の説明と、が対応付けて保持されている。具体的には、
図9に示すように、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の1列目には、選択項目として「所属部署」と、集計単位の説明として「担当者の所属する部門」と、が対応付けて保持されている。オペレータは、入力装置112を介して集計単位ドロップダウンリストの中から所望の集計単位を選択することによって入力する。
【0036】
集計期間開始日セルK2は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって集計データの集計期間開始日が入力される。例えば、
図8においては、集計期間開始日セルK2には、「2020/11/01」と入力されている。
【0037】
集計期間終了日セルK3には、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって集計データの集計期間終了日が入力される。例えば、
図8においては、集計期間終了日セルK3には、「2020/11/10」と入力されている。ここで、所定の期間とは、集計期間開始日から集計期間終了日までの期間である。
【0038】
業務別アイコンB1は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択された場合、出力制御部102aに業務別集計結果を出力装置114へ出力させることによって表示させる指示信号の入力を受け付ける。
図8に示すように、出力制御部102aは、オペレータによって業務別アイコンB1が選択された場合、集計結果表示領域R1に業務集計結果J1および業務指定セルG1を出力することによって表示する。この場合、
図8に示すように、出力制御部102aは、集計単位を伝票部署として集計する場合(集計単位=伝票部署)、実績データ106a(集計元データ)および業務とする集計キーに基づいて、実績データ106aから所定の集計期間(例えば2020/11/01~20020/11/10)における所定の処理の実行件数を業務分類別に集計する業務分類別集計処理を実行し、この業務分類別集計結果処理による集計結果である業務集計結果J1を出力する。業務集計結果J1には、業務と、集計結果による登録件数と、を対応付けて保持される。具体的には、業務集計結果J1の1列目m21には、業務としての「受注」と、登録件数としての「58」と、を対応付けて保持される。さらに、出力制御部102aは、業務別アイコンB1を強調表示、例えばハイライト表示または点滅表示することによって出力する。
【0039】
また、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して集計単位セルK1を選択し、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の中から「所属部署」、「所属部門グループ1」、「所属部門グループ2」、「所属部門グループ3」、「所属事業者」、「所属事業所グループ1」および「所属事業所グループ2」のいずれかが選択された場合、担当者マスタ106dを参照して、更新ユーザに対応付けられた部署(更新ユーザに紐付く部署)を取得する。続いて、出力制御部102aは、部門マスタ106eまたは事業所マスタ106fを参照して、担当者マスタ106dを参照して取得した更新ユーザの部署に対応付けられた部署グループ1、部署グループ2、部署グループ3または事業所を取得することによって集計キーを生成する。その後、出力制御部102aは、その集計キーに基づいて、業務分類別集計処理を実行し、この業務分類別集計結果処理による集計結果を出力する。
【0040】
また、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して集計単位セルK1を選択し、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の中から「伝票部門」、「伝票部門グループ1」、「伝票部門グループ2」、「伝票部門グループ3」、「伝票事業所」、「伝票事業所グループ1」および「伝票事業所グループ2」のいずれかが選択された場合、部門マスタ106eまたは事業所マスタ106fを参照して、部門または事業所を取得して集計キー生成する。続いて、出力制御部102aは、その集計キーに基づいて、業務分類別集計処理を実行し、この業務分類別集計結果処理による集計結果を出力する。
【0041】
業務指定セルG1は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択した際に、業務指定ドロップダウンリストに保持された複数の業務の中から選択されることによって入力される。
図10は、業務指定セルG1が選択される際に表示される業務指定ドロップダウンリストテーブルの一例を示す図である。
図10に示す業務指定ドロップダウンリストテーブルT8には、指定可能な複数の業務が保持されている。具体的には、
図10に示すように、業務指定ドロップダウンリストテーブルT8には、業務指定として「受注」、「売上」、「発注」および「仕入」が保持されている。オペレータは、入力装置112を介して業務指定ドロップダウンリストの中から所望の業務を選択することによって入力する。この場合、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して業務指定セルG1から選択した業務を集計キーとして、実績データ106aに対して業務分類別集計処理を実行し、この業務分類別集計結果処理による集計結果である業務集計結果J1を出力する。
【0042】
部署別アイコンB2は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択された場合、出力制御部102aに部署別集計結果を出力装置114へ出力させることによって表示させる指示信号の入力を受け付ける。
図11は、出力制御部102aが出力する部署別集計結果を含む照合画面の一例を示す図である。
図11に示すように、出力制御部102aは、オペレータによって部署別アイコンB2が選択された場合において、集計単位セルK1において伝票部署が選択されたとき、集計結果表示領域R1に部署別集計結果J2および部署指定セルG2を出力することによって表示する。部署別集計結果J2には、部署と、集計結果による登録件数と、が対応付けて保持される。具体的には、部署別集計結果J2の1列目m22には、部署としての「本部」と、登録件数としての「99」と、が対応付けて保持されている。
【0043】
また、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して、部署別アイコンB2を選択した後、集計単位セルK1を選択し、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の中から「所属部署」、「所属部門グループ1」、「所属部門グループ2」、「所属部門グループ3」、「所属事業者」、「所属事業所グループ1」および「所属事業所グループ2」のいずれかが選択された場合、担当者マスタ106dを参照して、更新ユーザに対応付けられた部署(更新ユーザに紐付く部署)を取得する。続いて、出力制御部102aは、部門マスタ106eまたは事業所マスタ106fを参照して、担当者マスタ106dを参照して取得した更新ユーザの部署に対応付けられた部署グループ1、部署グループ2、部署グループ3または事業所を取得することによって集計キーを生成する。その後、出力制御部102aは、その集計キーに基づいて、所定の集計期間における実行件数を企業内組織別に集計する部署別集計処理を実行し、この部署別集計処理による集計結果を出力する。
【0044】
また、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して、部署別アイコンB2を選択した後、集計単位セルK1を選択し、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の中から「伝票部門」、「伝票部門グループ1」、「伝票部門グループ2」、「伝票部門グループ3」、「伝票事業所」、「伝票事業所グループ1」および「伝票事業所グループ2」のいずれかが選択された場合、部門マスタ106eまたは事業所マスタ106fを参照して、部門または事業所を取得して集計キー生成する。続いて、出力制御部102aは、その集計キーに基づいて、部署別集計処理を実行し、この部署別集計処理による集計結果を出力する。
【0045】
部署指定セルG2は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択した際に、部署指定ドロップダウンリストに保持された複数の部署の中から選択されることによって入力される。
図12は、部署指定セルG2が選択される際に表示される部署指定ドロップダウンリストテーブルの一例を示す図である。
図12に示す部署指定ドロップダウンリストテーブルT9には、指定可能な複数の部署が保持されている。具体的には、
図12に示すように、部署指定ドロップダウンリストテーブルT9には、部署指定として「本部」、「東京工場」、「埼玉工場」および「群馬工場」等が保持されている。オペレータは、入力装置112を介して部署指定ドロップダウンリストの中から所望の部署を選択することによって入力する。
【0046】
部署比較アイコンB3は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択された場合、出力制御部102aに部署比較集計結果を出力装置114へ出力させることによって表示させる指示信号の入力を受け付ける。
図13は、出力制御部102aが出力する部署比較集計結果を含む照合画面の一例を示す図である。なお、
図14では、集計単位が伝票部署(集計キー=集計元データ、業務、集計元データ、部門)であり、かつ、集計対象パターンマスタ106cに登録されていない場合において、集計対象テーブルマスタ106bに登録された業務を全て出力された状態を示す。
図13に示すように、出力制御部102aは、オペレータによって部署比較アイコンB3が選択されている場合、集計結果表示領域R1に部署比較集計結果J3が出力されることによって表示される。具体的には、部署比較集計結果J3の1列目m23には、業務としての「受注」と、部署指定としての「本部」と、登録件数としての「36」と、が対応付けて保持されている。
【0047】
図14は、出力制御部102aが出力する部署比較集計結果を含む照合画面の別の一例を示す図である。なお、
図14では、集計単位が伝票部署(集計キー=集計元データ、業務、集計元データ、部門)であり、かつ、集計対象パターンマスタ106cに登録している場合において、集計対象テーブルマスタ106bと紐付けた業務のみ出力された状態を示す。
図14に示すように、出力制御部102aは、オペレータによって部署比較アイコンB3が選択されている場合において、集計対象パターンマスタ106cに登録しているとき、集計結果表示領域R1に部署比較集計結果J4が出力されることによって表示される。具体的には、部署比較集計結果J4の1列目m24には、業務としての「受注」と、部署指定としての「本部」と、登録件数としての「36」と、が対応付けて保持されている。
【0048】
また、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して、部署別アイコンB2を選択した後、集計単位セルK1を選択し、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の中から「所属部署」、「所属部門グループ1」、「所属部門グループ2」、「所属部門グループ3」、「所属事業者」、「所属事業所グループ1」および「所属事業所グループ2」のいずれかが選択された場合、担当者マスタ106dを参照して、更新ユーザに対応付けられた部署(更新ユーザに紐付く部署)を取得する。続いて、出力制御部102aは、部門マスタ106eまたは事業所マスタ106fを参照して、担当者マスタ106dを参照して取得した更新ユーザの部署に対応付けられた部署グループ1、部署グループ2、部署グループ3または事業所を取得することによって集計キーを生成する。その後、出力制御部102aは、その集計キーに基づいて、所定の集計期間における前記実行件数を業務分類別かつ企業内組織別に集計する部署比較集計処理を実行し、この部署比較集計処理による集計結果を出力する。
【0049】
また、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して、部署別アイコンB2を選択した後、集計単位セルK1を選択し、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の中から「伝票部門」、「伝票部門グループ1」、「伝票部門グループ2」、「伝票部門グループ3」、「伝票事業所」、「伝票事業所グループ1」および「伝票事業所グループ2」のいずれかが選択された場合、部門マスタ106eまたは事業所マスタ106fを参照して、部門または事業所を取得して集計キー生成する。続いて、出力制御部102aは、その集計キーに基づいて、部署別集計処理を実行し、この部署別集計処理による集計結果を出力する。
【0050】
クロス集計アイコンB4は、オペレータが入力装置112のマウスおよびキーボードを操作することによって選択された場合、出力制御部102aにクロス集計結果を出力装置114へ出力させることによって表示させる指示信号の入力を受け付ける。
図15は、出力制御部102aが出力するクロス集計結果を含む照合画面の一例を示す図である。なお、
図15では、集計単位が伝票部署(集計キー=集計元データ、業務、集計元データ、部門、集計元データ、更新ユーザ)であり、かつ、集計対象パターンマスタ106cに登録されていない場合において、集計対象テーブルマスタ106bに登録された業務を全て出力された状態を示す。
図15に示すように、出力制御部102aは、オペレータによってクロス集計アイコンB4が選択されている場合、集計結果表示領域R1にクロス集計結果J5が出力されることによって表示される。具体的には、クロス集計結果J5の1列目m25には、部署としての「本部」と、オペレータとしての「H001」、受注としての「20」、売上としての「18」、発注としての「0」と、仕入としての「0」と、が対応付けて保持されている。
【0051】
図16は、出力制御部102aが出力するクロス集計結果を含む照合画面の別の一例を示す図である。なお、
図16では、集計単位が伝票部署(集計キー=集計元データ、業務、集計元データ、部門、集計元データ、更新ユーザ)であり、かつ、集計対象パターンマスタ106cに登録されている場合において、集計対象テーブルマスタ106bに紐付けられ業務のみ出力された状態を示す。
図16に示すように、出力制御部102aは、オペレータによってクロス集計アイコンB4が選択されている場合、集計結果表示領域R1にクロス集計結果J6が出力されることによって表示される。具体的には、クロス集計結果J6の1列目m26には、部署としての「本部」と、オペレータとしての「H001」、受注としての「20」、売上としての「18」、発注としての「0」と、仕入としての「0」と、が対応付けて保持されている。
【0052】
また、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して、クロス集計アイコンB4を選択した後、集計単位セルK1を選択し、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の中から「所属部署」、「所属部門グループ1」、「所属部門グループ2」、「所属部門グループ3」、「所属事業者」、「所属事業所グループ1」および「所属事業所グループ2」のいずれかが選択された場合、担当者マスタ106dを参照して、更新ユーザに対応付けられた部署(更新ユーザに紐付く部署)を取得する。続いて、出力制御部102aは、部門マスタ106eまたは事業所マスタ106fを参照して、担当者マスタ106dを参照して取得した更新ユーザの部署に対応付けられた部署グループ1、部署グループ2、部署グループ3または事業所を取得することによって集計キーを生成する。その後、出力制御部102aは、その集計キーに基づいて、所定の集計期間における前記実行件数をオペレータ別かつ業務分類別に集計するクロス集計処理を実行し、このクロス集計処理による集計結果を出力する。
【0053】
また、出力制御部102aは、オペレータが入力装置112を介して、クロス集計アイコンB4を選択した後、集計単位セルK1を選択し、集計単位ドロップダウンリストテーブルT7の中から「伝票部門」、「伝票部門グループ1」、「伝票部門グループ2」、「伝票部門グループ3」、「伝票事業所」、「伝票事業所グループ1」および「伝票事業所グループ2」のいずれかが選択された場合、部門マスタ106eまたは事業所マスタ106fを参照して、部門または事業所を取得して集計キー生成する。続いて、出力制御部102aは、その集計キーに基づいて、クロス集計処理を実行し、このクロス集計処理による集計結果を出力する。
【0054】
[3.データ分析支援装置100による処理]
次に、データ分析支援装置100が実行する処理について説明する。
図17は、データ分析支援装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0055】
図17に示すように、まず、出力制御部102aは、入力装置112を介してオペレータが指定した所定の期間内における記憶部106から実績データ106aを取得する(ステップS101)。
【0056】
続いて、出力制御部102aは、記憶部106から取得した実績データ106aを基に集計処理を行い(ステップS102)、この集計結果を、入出力インターフェース部108を介して出力装置114へ出力する(ステップS103)。
【0057】
続いて、入力装置112を介して出力装置114が表示する集計結果を変更する変更操作があった場合(ステップS104:Yes)、出力制御部102aは、入力装置112を介して操作された変更操作に応じて、集計処理結果の表示を変更して出力装置114へ出力する(ステップS105)。具体的には、出力制御部102aは、入力装置112を介して、部署別アイコンB2(
図8を参照)、部署比較アイコンB3(
図8を参照)およびクロス集計アイコンB4(
図8を参照)のいずれかが選択された場合、業務別集計結果J1(
図8を参照)に代えて、部署別集計結果J2(
図11を参照)、部署比較集計結果J3(
図13を参照)、部署比較集計結果J4(
図14を参照)およびクロス集計結果J5(
図15を参照)のいずれか1つ以上を出力装置114に出力することによって表示させる。ステップS105の後、データ分析支援装置100は、ステップS106へ移行する。これに対して、入力装置112を介して出力装置114が表示する集計結果を変更する変更操作がなかった場合(ステップS104:No)、データ分析支援装置100は、ステップS106へ移行する。
【0058】
続いて、入力装置112を介して出力装置114が表示する集計結果によるバックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための分析を終了する終了操作が行われた場合(ステップS106:Yes)、データ分析支援装置100は、本処理を終了する。これに対して、入力装置112を介して出力装置114が表示する集計結果によるバックオフィス業務を支援するアプリケーションソフトウェアである業務支援システムの取り扱いについてのオペレータの慣れ具合を把握するための分析を終了する終了操作が行われていない場合(ステップS106:No)、データ分析支援装置100は、ステップS104へ戻る。
【0059】
以上説明した実施形態によれば、出力制御部102aが実績データを基に、1)業務別集計処理、2)部署別集計処理、3)部署比較集計処理、または、4クロス集計処理を実行し、業務別集計処理、部署別集計処理、部署比較処理およびクロス集計処理のいずれかで得られた集計結果を出力するため、データ集計を簡易に個別対応することができる。
【0060】
また、実施形態によれば、対象期間内における業務支援システムに対する所定の処理(例えば伝票登録件数)を業務分類別(業務別)に直感的に把握することができる。
【0061】
また、実施形態によれば、対象期間内における業務支援システムに対する所定の処理(例えば伝票登録件数)を企業内組織別(部署別)に直感的に把握することができる。
【0062】
また、実施形態によれば、対象期間内における業務支援システムに対する所定の処理(例えば伝票登録件数)の登録件数(累計件数)を業務分類毎(業務毎)に企業内組織別(部署別)に直感的に把握することができる。
【0063】
また、実施形態によれば、対象期間内における業務支援システムに対する所定の処理に対するオペレータ別(担当者別)かつ業務分類別(業務別)の登録件数(累計件数)を直感的に把握することができる。
【0064】
また、実施形態によれば、出力制御部102aが複数の集計単位の中から選択された集計単位および実績データを元に、1)業務別集計処理、2)部署別集計処理、3)部署比較集計処理、または、4クロス集計処理を実行するため、簡易な操作で所望の集計結果を得ることができる。
【0065】
また、実施形態によれば、出力制御部102aが業務別アイコンB1、部署別アイコンB2、部署比較アイコンB3およびクロス集計アイコンB4のいずれかを選択する選択操作に応じて、実行した処理で得られた集計結果を出力するため、簡易な操作で所望の集計結果を得ることができる。
【0066】
また、実施形態によれば、出力制御部102aがオペレータによって選択されたアイコンを強調表示するため、オペレータが選択した集計処理を直感的に把握することができる。
【0067】
また、実施形態によれば、出力制御部102aがオペレータによって入力された集計期間開始日から集計期間終了日までの期間を所定の集計期間として集計処理を実行するため、簡易な操作で所望の集計結果を得ることができる。
【0068】
また、実施形態によれば、出力制御部102aが集計対象パターンマスタ106cを参照することによって、企業内組織別(部署別)に、必要な業務分類(業務)の伝票件数のみを抽出して集計することができる。
【0069】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0070】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0071】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0072】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0073】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0074】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0075】
また、データ分析支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0076】
例えば、データ分析支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じてデータ分析支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0077】
また、このコンピュータプログラムは、データ分析支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0078】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0079】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0080】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0081】
また、データ分析支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、データ分析支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0082】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、自社の社員または同グループ企業の社員への販売が混在する販売業務が存在する業界(例えば食品業界)などにおいて有用である。
【符号の説明】
【0084】
100 データ分析支援装置
102 制御部
102a 出力制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 実績データ
106b 集計対象テーブルマスタ
106c 集計対象パターンマスタ
106d 担当者マスタ
106e 部門マスタ
106f 事業所マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク