(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】放射性ダストモニタ及び放射性ダストモニタの制御方法
(51)【国際特許分類】
G01T 1/167 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
G01T1/167 B
(21)【出願番号】P 2021109215
(22)【出願日】2021-06-30
【審査請求日】2024-03-21
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(73)【特許権者】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鳥谷部 祐
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 徹
(72)【発明者】
【氏名】畠山 修一
(72)【発明者】
【氏名】祐川 貴也
(72)【発明者】
【氏名】清水 圭輔
【審査官】右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-2767(JP,A)
【文献】特開昭58-144769(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0017477(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01T 1/167
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気中のダストを捕集するろ紙と、前記ろ紙のろ紙送りを実行するろ紙送り機構と、前記ろ紙送り機構を制御する演算処理装置と、を有し、空気中の放射能濃度を検出する第1の放射性ダストモニタ部と、
空気中のダストを捕集するろ紙と、前記ろ紙のろ紙送りを実行するろ紙送り機構と、前記ろ紙送り機構を制御する演算処理装置と、を有し、空気中の放射能濃度を検出する第2の放射性ダストモニタ部と、
を有し、
前記第2の放射性ダストモニタ部における演算処理装置は、前記第2の放射性ダストモニタ部における捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯が、前記第1の放射性ダストモニタ部における使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができる時間に重なるように、前記第2の放射性ダストモニタ部におけるろ紙送り機構を制御することを特徴とする放射性ダストモニタ。
【請求項2】
請求項1に記載する放射性ダストモニタであって、
前記第1の放射性ダストモニタ部における演算処理装置は、前記第1の放射性ダストモニタ部における捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯が、前記第2の放射性ダストモニタ部における使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができる時間に重なるように、前記第1の放射性ダストモニタ部におけるろ紙送り機構を制御することを特徴とする放射性ダストモニタ。
【請求項3】
請求項1に記載する放射性ダストモニタであって、
前記第1の放射性ダストモニタ部における捕集材交換タイミングと、前記第2の放射性ダストモニタ部における捕集材交換タイミングと、を均等にずらすことを特徴とする放射性ダストモニタ。
【請求項4】
請求項1に記載する放射性ダストモニタであって、
前記第1の放射性ダストモニタ部と前記第2の放射性ダストモニタ部とには、1つの配管から分岐された配管により、同一箇所の空気が導入されることを特徴とする放射性ダストモニタ。
【請求項5】
請求項1に記載する放射性ダストモニタであって、
前記第1の放射性ダストモニタ部における演算処理装置と前記第2の放射性ダストモニタ部における演算処理装置とは、信号線により連結され、信号を相互に送受信することを特徴とする放射性ダストモニタ。
【請求項6】
請求項1に記載する放射性ダストモニタであって、
使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができている放射性ダストモニタ部を表示する表示部を有することを特徴とする放射性ダストモニタ。
【請求項7】
空気中のダストを捕集するろ紙と、前記ろ紙のろ紙送りを実行するろ紙送り機構と、前記ろ紙送り機構を制御する演算処理装置と、を有し、空気中の放射能濃度を検出する第1の放射性ダストモニタ部と、
空気中のダストを捕集するろ紙と、前記ろ紙のろ紙送りを実行するろ紙送り機構と、前記ろ紙送り機構を制御する演算処理装置と、を有し、空気中の放射能濃度を検出する第2の放射性ダストモニタ部と、
を有する放射性ダストモニタの制御方法であって、
前記第2の放射性ダストモニタ部における演算処理装置により、前記第2の放射性ダストモニタ部における捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯が、前記第1の放射性ダストモニタ部における使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができる時間に重なるように、前記第2の放射性ダストモニタ部におけるろ紙送り機構を制御することを特徴とする放射性ダストモニタの制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載する放射性ダストモニタの制御方法であって、
前記第1の放射性ダストモニタ部における演算処理装置により、前記第1の放射性ダストモニタ部における捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯が、前記第2の放射性ダストモニタ部における使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができる時間に重なるように、前記第1の放射性ダストモニタ部におけるろ紙送り機構を制御することを特徴とする放射性ダストモニタの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性ダストモニタ及び放射性ダストモニタの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線管理や放射線防護の観点から、空気中の粒子状物質、つまり、ダスト(又は、塵埃)を捕集(ろ過)し、放射性物質を検出し、空気中の放射能濃度を検出する放射性ダストモニタが使用される。一般的に、放射性ダストモニタが満足すべき仕様は、規格化されている。
【0003】
こうした技術文献における背景技術として、特開平7-159540号公報(特許文献1)がある。
【0004】
特許文献1には、複数箇所からのダストを、サンプリング配管系を介して、集塵部へ導入し、集塵部に設置されるろ紙に集塵されるダストの放射線量を、測定部で検出し、ダストの放射線量を、データ処理部で監視するダスト放射線モニタが記載されている。そして、特許文献1には、各サンプリング配管系の間を、切替配管系で連結し、切替配管系に流量切替弁を設置し、各サンプリング配管系に、切替配管系との接続箇所よりも集塵部側に測定切替弁を設置し、ダストを導入すべき集塵部に応じて、流量切替弁及び測定切替弁を、バルブ切替手段で開閉するダスト放射線モニタが記載されている(特許文献1の要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
放射性ダストモニタは、ダストをろ紙などの捕集材に捕集し、捕集されるダスト中の放射性物質を検出し、空気中の放射能濃度を検出する。そして、放射性ダストモニタでは、捕集材におけるダストの捕集量(ダストの集塵量)が増加し、捕集量が所定の捕集量に到達した場合、又は、捕集材におけるダストの捕集(集塵)時間が所定の時間に到達する場合に、清浄な捕集材に交換する。
【0007】
特許文献1に記載されるダスト放射性モニタ(放射性ダストモニタ)は、長尺式のろ紙を自動的に巻き上げることにより、清浄なろ紙に交換する。
【0008】
ここで、放射性ダストモニタにおける検出可能な放射能濃度(放射性ダストモニタの検出限界濃度)は、捕集材を交換した後の、捕集材におけるダストの捕集時間に、依存する。
【0009】
そして、放射性ダストモニタが、使用者が要求する放射能濃度以下で、放射性物質を検出することができる時間(使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができる時間)は、捕集材を交換した後の、放射性ダストモニタの検出限界濃度のカーブ(放射性ダストモニタの特性)に依存する。
【0010】
つまり、放射性ダストモニタが、捕集材を交換した後、使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができるようになるためには、どのような放射性ダストモニタであっても、所定の時間が必要となる。
【0011】
このように、放射性ダストモニタにおいては、捕集材を交換する捕集材交換タイミングと、放射性ダストモニタが、使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができるようになる検出可能タイミングと、の間には、所定の時間遅れが発生する。
【0012】
そして、捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間に、所定の時間遅れが発生すると、捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯では、放射性ダストモニタは、使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができない。
【0013】
しかし、特許文献1には、こうした捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯にも、使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を、連続的に測定することができる放射性ダストモニタは、記載されていない。
【0014】
そこで、本発明は、捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯にも、使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を、連続的に検出(測定)することができる放射性ダストモニタ及び放射性ダストモニタの制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記した課題を解決するため、本発明の放射性ダストモニタは、空気中のダストを捕集するろ紙と、ろ紙のろ紙送りを実行するろ紙送り機構と、ろ紙送り機構を制御する演算処理装置と、を有し、空気中の放射能濃度を検出する第1の放射性ダストモニタ部と、空気中のダストを捕集するろ紙と、ろ紙のろ紙送りを実行するろ紙送り機構と、ろ紙送り機構を制御する演算処理装置と、を有し、空気中の放射能濃度を検出する第2の放射性ダストモニタ部と、を有する。
【0016】
そして、第2の放射性ダストモニタ部における演算処理装置は、第2の放射性ダストモニタ部における捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯が、第1の放射性ダストモニタ部における使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができる時間に重なるように、第2の放射性ダストモニタ部におけるろ紙送り機構を制御することを特徴とする。
【0017】
また、上記した課題を解決するため、本発明の放射性ダストモニタの制御方法は、上記した第1の放射性ダストモニタ部と、第2の放射性ダストモニタ部と、を有する放射性ダストモニタの制御方法であって、第2の放射性ダストモニタ部における演算処理装置により、第2の放射性ダストモニタ部における捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯が、第1の放射性ダストモニタ部における使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができる時間に重なるように、第2の放射性ダストモニタ部におけるろ紙送り機構を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、捕集材交換タイミングと検出可能タイミングとの間の時間帯にも、使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を、連続的に検出(測定)することができる放射性ダストモニタ及び放射性ダストモニタの制御方法を提供することができる。
【0019】
なお、上記した以外の課題、構成及び効果については、下記する実施例の説明により、明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本実施例に記載する放射性ダストモニタ100の構成を説明する説明図である。
【
図2】本実施例に記載する放射性ダストモニタ100における放射能濃度と時間との関係を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を、図面を使用し、説明する。なお、実質的に、同一又は類似の構成には、同一の符号を付し、説明が重複する場合には、その説明を省略する場合がある。
【実施例1】
【0022】
先ず、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100の構成を説明する。
【0023】
図1は、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100の構成を説明する説明図である。
【0024】
本実施例に記載する放射性ダストモニタ100は、放射性ダストモニタ部1(第1の放射性ダストモニタ部)と放射性ダストモニタ部2(第2の放射性ダストモニタ部)とを有する。なお、放射性ダストモニタ部1と放射性ダストモニタ部2とは、同一の機能(同様の構成)を有する。
【0025】
放射性ダストモニタ100は、放射線管理や放射線防護の観点から、空気中の粒子状物質、つまり、ダスト(又は、塵埃)を捕集(集塵)し、放射性物質を検出し、空気中の放射能濃度を検出(演算)する。
【0026】
また、放射性ダストモニタ100は、空気中の空気(気体)を放射性ダストモニタ部1及び放射性ダストモニタ部2に導入(採取)する配管110と、放射性ダストモニタ部1及び放射性ダストモニタ部2から空気を排出する配管114と、を有する。
【0027】
そして、配管110は、2つに分岐され、一方は放射性ダストモニタ部1に空気を導入し、他方は放射性ダストモニタ部2に空気を導入する。また、配管114は、放射性ダストモニタ部1から排出される空気と放射性ダストモニタ部2から排出される空気とを、空気中に排出する。
【0028】
つまり、放射性ダストモニタ100は、空気を導入する1つの配管110と、2つの放射性ダストモニタ部1及び放射性ダストモニタ部2と、空気を排出する1つの配管114とからなる。これにより、1箇所の空気を導入し、1箇所からの空気の空気中の放射能濃度を連続的に検出することができる
以下、放射性ダストモニタ部1の構成について説明する。なお、放射性ダストモニタ部2の構成は、放射性ダストモニタ部1の構成と同様であるため、その説明を省略する。
【0029】
放射性ダストモニタ部1は、
・配管110から分岐され、放射性ダストモニタ部1の内部に、空気を導入する配管112と、
・配管112に設置され、配管112を流通する空気の流通を入り切りする弁120と、
・配管112を流通して、放射性ダストモニタ部1に導入された空気を通過させ、その空気をろ過し、ダストを捕集する捕集材であり、長尺式であるろ紙15(なお、ろ紙15には、グラスファイバを使用することもできる。)と、
・ろ紙15のろ紙送りを実行するろ紙送り機構14と、
・ろ紙15の上面(前面)の上方に設置され、ろ紙15に捕集されたダストから放射性物質を検出する(放射線を測定する)、例えば、シンチレータや半導体検出器などの放射線検出器13と、
・ろ紙15を通過した空気を、放射性ダストモニタ部1の外部に、排出する配管113と、
・配管113に設置され、配管113を流通する空気の流量を測定する流量計16と、
・配管113であって、流量計16の下流側に設置され、放射性ダストモニタ部1に導入される空気を吸引するポンプ17と、
・配管113であって、ポンプ17の下流側に設置され、配管113を流通する空気の流通を入り切りする弁121と、
を有する。
【0030】
そして、放射性ダストモニタ部1の配管113から排出される空気と、放射性ダストモニタ部2の配管113から排出される空気と、は、配管114から排出される。
【0031】
また、放射性ダストモニタ部1は、流量計16から入力される配管113を流通する空気の流量181と放射線検出器13から入力される放射線計数値182とから空気中の放射能濃度を検出し、ろ紙送り機構14を制御する信号183及びポンプ17を制御する信号184を出力する演算処理装置21を有する。
【0032】
また、放射性ダストモニタ部1の弁120を開状態又は閉状態、放射性ダストモニタ部2の弁120を開状態又は閉状態、とすることにより、配管110を流通する空気を、放射性ダストモニタ部1の配管112に流通させるか、又は/及び、放射性ダストモニタ部2の配管112に流通させるか、を選択する。なお、弁120が開状態の場合は、弁121も開状態であり、弁120が閉状態の場合は、弁121も閉状態である。
【0033】
また、弁120及び弁121は、遠隔操作が可能な遠隔作動弁であり、例えば、電磁弁である。
【0034】
また、ろ紙15は、ろ紙送り機構14を回転させることにより、ろ紙送りが実行され、ろ紙15におけるダストの捕集(集塵)位置が移動する。ろ紙送り機構14は、ろ紙15におけるダストの捕集時間が所定の時間に到達する場合、又は、捕集量が所定の捕集量に到達した場合に、ろ紙15を巻き取るように回転させ、新たなダストの捕集位置にろ紙15を移動し、清浄なろ紙15に交換する。
【0035】
演算処理装置21は、流量計16から入力される配管113を流通する空気の流量181と放射線検出器13から入力される放射線計数値182とから空気中の放射能濃度185を検出する。例えば、空気の流量181から求められる積算流量がA(cm3)であり、放射線計数値182から求められる放射能がB(Bq)である場合には、空気中の放射能濃度185は、B/A(Bq/cm3)と演算される。
【0036】
また、演算処理装置21は、ろ紙送り機構14を制御する信号183を出力する。
【0037】
信号183は、例えば、1時間などの定期的なろ紙送り機構14の駆動信号である。これにより、ろ紙送り機構14は定期的に駆動し、ろ紙15は定期的に移動する。なお、ろ紙15を定期的に移動させる場合には、ろ紙15におけるダストの捕集量が所定の捕集量に到達する前に、ろ紙15を移動させ、清浄なろ紙15に交換する。
【0038】
また、信号183は、例えば、流量計16から入力される配管113を流通する空気の流量181に基づいて、演算されてもよい。つまり、ポンプ17が吸引する空気が一定である(ポンプ17の回転数が一定である)にもかかわらず、空気中のダストが増加し、ろ紙15に大量のダストが捕集され、ろ紙15の圧損が増加し、流量181が所定の流量以下に低下するような場合には、ろ紙15におけるダストの捕集量が所定の捕集量に到達したと、演算処理装置21が判断し、ろ紙送り機構14を駆動し、ろ紙15を移動する。
【0039】
また、演算処理装置21は、ポンプ17を制御する信号184を出力する。
【0040】
信号184は、ポンプ17の駆動信号であり、例えば、吸引する空気を一定とする(ポンプ17の回転数を一定とする)信号である。なお、信号184は、弁120及び弁121の開閉制御の信号と連動する信号であり、弁120及び弁121が開状態の場合には、ポンプ17を駆動する信号であり、弁120及び弁121が閉状態の場合には、ポンプ17を停止する信号である。
【0041】
また、弁120及び弁121が閉状態の場合に、ろ紙送り機構14が駆動し、ろ紙15が移動し、清浄なろ紙15に交換される。
【0042】
また、空気中の放射能濃度185及び放射性ダストモニタ部1の動作状態を示す各種信号186は、表示装置18に表示される。表示装置18は、放射性ダストモニタ部1から遠隔の場所に配置することもできる。
【0043】
また、放射性ダストモニタ部1の演算処理装置21と放射性ダストモニタ部2の演算処理装置21とは、信号線により連結され、信号22を相互に送受信する。これにより、放射性ダストモニタ部1と放射性ダストモニタ部2とが、連動(連携)して、駆動する。
【0044】
次に、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100における放射能濃度と時間との関係を説明する。
【0045】
図2は、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100における放射能濃度と時間との関係を説明する説明図である。
【0046】
なお、
図2の上図は、放射性ダストモニタ部1における放射能濃度と時間との関係を示すものであり、
図2の下図は、放射性ダストモニタ部2における放射能濃度と時間との関係を示すものである。
【0047】
放射性ダストモニタ100の検出限界濃度31(放射性ダストモニタ100の検出限界濃度31のカーブ)は、放射性ダストモニタ100におけるろ紙送りにより、一時的に高くなる。これは、清浄なろ紙15に交換された当初、つまり、ろ紙15における新たなダストの捕集位置で、ダストの捕集が開始された当初では、ろ紙15におけるダストの捕集量が少ないため、放射性物質を検出することができないことに、起因する。
【0048】
そして、放射性ダストモニタ100は、時間が経過するにつれて、ろ紙15に捕集されるダストの捕集量が増加し、放射性ダストモニタ100の検出限界濃度31が低下し、より低い濃度の放射能濃度を測定することができるようになる。
【0049】
つまり、放射性ダストモニタ100の検出限界濃度31は、ろ紙15を交換した後の、ろ紙15におけるダストの捕集時間に、依存する。
【0050】
また、一般的に、放射性ダストモニタ100には、使用者が要求する放射能濃度33が設定される。つまり、放射性ダストモニタ100は、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定する必要がある。
【0051】
つまり、放射性ダストモニタ100では、清浄なろ紙15に交換された当初において、使用者が要求する放射能濃度33より高く、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができない時間帯が存在する場合があり、放射性ダストモニタ100の検出限界濃度31は、使用者が要求する放射能濃度33を、一時的に満足しない場合がある。
【0052】
放射性ダストモニタ100における放射線検出器13の性能を向上させることにより、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができない時間帯を短縮することはできる。しかし、原理的に、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができない時間帯を完全に零にすることはできない。このため、放射性ダストモニタ100が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36は、限定される。
【0053】
このように、放射性ダストモニタ100が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36は、ろ紙15を交換した後の、放射性ダストモニタ100の検出限界濃度31に依存する。
【0054】
つまり、放射性ダストモニタ100が、ろ紙15を交換した後、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができるようになるためには、どのような放射性ダストモニタ100であっても、所定の時間が必要となる。
【0055】
そして、放射性ダストモニタ100は、ろ紙15を交換する度に、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができない時間帯と、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36と、を繰り返す。
【0056】
このように、放射性ダストモニタ100においては、ろ紙15を交換する捕集材交換タイミング34(捕集材交換タイミング34には、ろ紙15のろ紙送り時間(ろ紙15が交換されている時間)が含まれる。)と、放射性ダストモニタ100が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができるようになる検出可能タイミング35と、の間には、所定の時間遅れが発生する。
【0057】
そして、捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間に、所定の時間遅れが発生すると、捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯(使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができない時間帯)では、放射性ダストモニタ100は、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができない。
【0058】
そこで、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100は、2つの放射性ダストモニタ部1及び放射性ダストモニタ部2を有する。
【0059】
つまり、本実施例では、放射性ダストモニタ100が、常に、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができるようにするため、放射性ダストモニタ部1及び放射性ダストモニタ部2を設置する。
【0060】
そして、放射性ダストモニタ100の制御方法としては、放射性ダストモニタ部1における捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯と、放射性ダストモニタ部2における捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯と、が重ならないように、放射性ダストモニタ部1及び放射性ダストモニタ部2において、ろ紙送り機構14を回転させ、ろ紙15のろ紙送りを実行する。これら時間帯が重ならないように、演算処理装置21は、ろ紙送り機構14を制御する。
【0061】
つまり、放射性ダストモニタ部1又は/及び放射性ダストモニタ部2が、常に、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36を有するように、ろ紙15のろ紙送りを実行する。
【0062】
放射性ダストモニタ部1における捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯は、放射性ダストモニタ部2における使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36にあり、放射性ダストモニタ部2における捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯は、放射性ダストモニタ部1における使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36にある。
【0063】
本実施例では、放射性ダストモニタ部1における捕集材交換タイミング34(ろ紙送り)と、放射性ダストモニタ部2における捕集材交換タイミング34(ろ紙送り)と、を均等にずらす。つまり、放射性ダストモニタ部1における捕集材交換タイミング34と、放射性ダストモニタ部2における捕集材交換タイミング34とを、事前に適切に設定される所定の時間差で、設定する。
【0064】
例えば、放射性ダストモニタ部1のろ紙送り(捕集材交換タイミング34)及び放射性ダストモニタ部2のろ紙送り(捕集材交換タイミング34)が、1時間ごとに固定され、定期的に実行される(捕集材交換タイミング34と捕集材交換タイミング34との間が1時間の)場合には、捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯(約5~10分)を考慮し、放射性ダストモニタ部1における捕集材交換タイミング34と、放射性ダストモニタ部2における捕集材交換タイミング34と、を30分ずらし、ろ紙15のろ紙送りを実行する。
【0065】
これにより、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100は、常に、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができるようになる。
【0066】
なお、捕集材交換タイミング34が固定され、定期的に実行される場合には、通常のろ紙15におけるダストの捕集量を勘案し、ろ紙15におけるダストの捕集量が所定の捕集量に到達しないように、捕集材交換タイミング34と捕集材交換タイミング34との間の時間を設定する。
【0067】
つまり、放射性ダストモニタ部1における捕集材交換タイミング34と捕集材交換タイミング34との間の時間、及び、放射性ダストモニタ部2における捕集材交換タイミング34と捕集材交換タイミング34との間の時間は、通常のろ紙15におけるダストの捕集量を勘案し、事前に設定される。
【0068】
表示装置18は、放射能濃度を測定(検出)している放射性ダストモニタ部を、つまり、使用者が要求する放射能濃度以下の放射能濃度を測定することができている放射性ダストモニタ部を表示する。これにより、駆動している放射性ダストモニタ部を識別することができる。
【0069】
また、表示装置18は、検出限界濃度31と、使用者が要求する放射能濃度33を測定することができているか否かと、を表示する。これにより、使用者は、使用者が要求する放射能濃度33を測定することができているか否かを確認することができる。
【0070】
このように、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100は、又は、放射性ダストモニタ100の制御方法は、
(1)ろ紙15に空気中のダストを捕集し、空気中の放射能濃度を検出する放射性ダストモニタ部1を有し、放射性ダストモニタ部1は、ろ紙15のろ紙送りを実行するろ紙送り機構14と、ろ紙送り機構14を制御する演算処理装置21と、表示装置18と、を有し、つまり、空気中の放射能濃度を検出する放射性ダストモニタ部1は、空気中のダストを捕集するろ紙15と、ろ紙15のろ紙送りを実行するろ紙送り機構14と、ろ紙送り機構14を制御する演算処理装置21と、表示装置18と、を有し、
(2)ろ紙15に空気中のダストを捕集し、空気中の放射能濃度を検出する放射性ダストモニタ部2を有し、放射性ダストモニタ部2は、ろ紙15のろ紙送りを実行するろ紙送り機構14と、ろ紙送り機構14を制御する演算処理装置21と、表示装置18と、を有し、つまり、空気中の放射能濃度を検出する放射性ダストモニタ部2は、空気中のダストを捕集するろ紙15と、ろ紙15のろ紙送りを実行するろ紙送り機構14と、ろ紙送り機構14を制御する演算処理装置21と、表示装置18と、を有し、
(3)放射性ダストモニタ部2における演算処理装置21は、放射性ダストモニタ部2における捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯が、放射性ダストモニタ部1における使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36に重なるように、放射性ダストモニタ部2におけるろ紙送り機構14を制御し、又は、放射性ダストモニタ部1における捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯が、放射性ダストモニタ部2における使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36に重なるように、放射性ダストモニタ部1におけるろ紙送り機構14を制御し、
(4)放射性ダストモニタ部1における演算処理装置21は、放射性ダストモニタ部1における捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯が、放射性ダストモニタ部2における使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36に重なるように、放射性ダストモニタ部1におけるろ紙送り機構14を制御し、又は、放射性ダストモニタ部2における捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯が、放射性ダストモニタ部1における使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36に重なるように、放射性ダストモニタ部2におけるろ紙送り機構14を制御し、
(5)放射性ダストモニタ部1における空気中の放射能濃度185と、使用者が要求する放射能濃度33を測定することができているか否かと、を表示する表示装置18を有し、又は、放射性ダストモニタ部2における空気中の放射能濃度185と、使用者が要求する放射能濃度33を測定することができているか否かと、を表示する表示装置18を有する。
【0071】
これにより、本実施例によれば、捕集材交換タイミング34と検出可能タイミング35との間の時間帯にも、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を、連続的に検出することができる。
【0072】
また、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100は、同一箇所の同一空間の空気中の放射能濃度を検出する。つまり、1つの配管110により、1箇所の空気を導入し、1箇所からの空気の空気中の放射能濃度を検出する。
【0073】
このように、放射性ダストモニタ部1と放射性ダストモニタ部2とには、1つの配管110から分岐された配管112により、同一箇所の同一空間の空気が導入される。これにより、放射性ダストモニタ部1と放射性ダストモニタ部2とは、同一箇所の同一空間の空気中の放射能濃度を検出することができる。
【0074】
ただし、測定対象である空気の相互関係性が明らかな場合には、この放射性ダストモニタ100は、相違する箇所の空気を導入することもできる。例えば、放射性ダストモニタ部1がある室内の北側から空気を導入し、放射性ダストモニタ部2が同一のある室内の南側から空気を導入する。
【実施例2】
【0075】
実施例1では、放射性ダストモニタ部1及び放射性ダストモニタ部2の捕集材交換タイミング34が固定されている例を示した。一方、実施例2では、放射性ダストモニタ部1又は/及び放射性ダストモニタ部2の捕集材交換タイミング34が変動する例を示す。
【0076】
例えば、放射性ダストモニタ部1のろ紙15全体が交換されている時間は、ダストを測定可能な放射性ダストモニタ部は、放射性ダストモニタ部2のみとなる。
【0077】
このため、放射性ダストモニタ100が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間は、放射性ダストモニタ部2における使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36に、限定される。
【0078】
しかし、この時間に、放射性ダストモニタ部2がろ紙送りをしてしまうと、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができなくなる。つまり、事前に設定された放射性ダストモニタ部2の捕集材交換タイミング34を、当初規定された時間によらず、変動させる(当初の設定間隔をずらす)必要がある。
【0079】
また、例えば、放射性ダストモニタ部2のろ紙15全体が交換されている時間は、ダストを測定可能な放射性ダストモニタ部は、放射性ダストモニタ部1のみとなり、放射性ダストモニタ100において、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間は、放射性ダストモニタ部1における使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36に、限定される。
【0080】
このため、この時間に、放射性ダストモニタ部1がろ紙送りをしてしまうと、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができなくなるため、事前に設定された放射性ダストモニタ部1の捕集材交換タイミング34を、当初規定された時間によらず、変動させる(当初の設定間隔をずらす)必要がある。
【0081】
そこで、放射性ダストモニタ部1の演算処理装置21と放射性ダストモニタ部2の演算処理装置21とを、信号線により連結し、信号22を相互に送受信し、相互に動的に連動(連動駆動)させる。
【0082】
つまり、放射性ダストモニタ部1のろ紙送り可能な条件として、放射性ダストモニタ部2が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36内であることを、放射性ダストモニタ部1は、放射性ダストモニタ部2から受信する。放射性ダストモニタ部2が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36内以外は、放射性ダストモニタ部1は、ろ紙送りができない。
【0083】
従って、放射性ダストモニタ部2が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36内以外は、放射性ダストモニタ部1の捕集時間が延長される。
【0084】
また、放射性ダストモニタ部2のろ紙送り可能な条件として、放射性ダストモニタ部1が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36内であることを、放射性ダストモニタ部2は、放射性ダストモニタ部1から受信する。放射性ダストモニタ部1が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36内以外は、放射性ダストモニタ部2は、ろ紙送りができない。
【0085】
従って、放射性ダストモニタ部1が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36内以外は、放射性ダストモニタ部2の捕集時間が延長される。
【0086】
このように、本実施例では、2つの放射性ダストモニタ部が相互の状態に依存して、それぞれの放射性ダストモニタ部の動作を決定する。
【0087】
これにより、放射性ダストモニタ部1又は放射性ダストモニタ部2のいずれかが予定外の動作をした場合であっても、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100は、常に、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができるようになる。
【0088】
また、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100は、放射性ダストモニタ部1と放射性ダストモニタ部2とを、それぞれ独立に駆動(独立駆動)させることもできる。
【0089】
つまり、例えば、放射性ダストモニタ部1(又は放射性ダストモニタ部2)が、長期故障した場合には、復旧するまでの間、放射性ダストモニタ部2(又は放射性ダストモニタ部1)が単独での動作が可能とする。この場合、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を連続的に測定することができなくなるが、部分的に測定することができる。放射性ダストモニタ部1(又は放射性ダストモニタ部2)が故障から復帰した場合には、再び連動駆動とすることにより、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36を最大限引き延ばすことができる。
【0090】
このように、放射性ダストモニタ部1と放射性ダストモニタ部2とについて、独立駆動と連動駆動とを、選択可能にし、必要な時のみ課題を解決することができるようにすることもできる。
【実施例3】
【0091】
実施例1や実施例2では、2つの放射性ダストモニタ部を有する放射性ダストモニタ100を示した。一方、実施例3では、3つ以上の放射性ダストモニタ部を有する放射性ダストモニタ100を示す。なお、実施例3においても、実施例1や実施例2と同様の考え方により、課題を解決することができる。
【0092】
特に、設定される使用者が要求する放射能濃度が低く、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36が短い場合には、3つ以上の放射性ダストモニタ部を有することが好ましい。
【0093】
また、1つの放射性ダストモニタ部のろ紙送り可能な条件として、他の2つ以上の放射性ダストモニタ部のうち、少なくとも1つ放射性ダストモニタ部が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36内であることを、設定する。
【0094】
つまり、3つ以上の放射性ダストモニタ部を信号線により連結し、これらの間で、信号を相互に送受信し、相互に動的に連動させる。そして、放射性ダストモニタ部のろ紙送り可能な条件として、少なくとも1つの放射性ダストモニタ部が、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間36内であることを、ろ紙送りしようとする放射性ダストモニタ部は、他の放射性ダストモニタ部から受信する。
【0095】
これにより、本実施例に記載する放射性ダストモニタ100は、常に、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができるようになる。
【0096】
また、これにより、万一、1つの放射性ダストモニタ部が故障した場合であっても、他の2つ以上の放射性ダストモニタ部が駆動し、放射性ダストモニタ100は、常に、使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができるようになる。
【0097】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために、具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を有するものに限定されるものではない。
【0098】
また、ある実施例の構成の一部を、他の実施例の構成の一部に置換することもできる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を追加することもできる。また、各実施例の構成の一部について、それを削除し、他の構成の一部を追加し、他の構成の一部と置換することもできる。
【符号の説明】
【0099】
1・・・放射性ダストモニタ部、2・・・放射性ダストモニタ部、13・・・放射線検出器、14・・・ろ紙送り機構、15・・・ろ紙、16・・・流量計、17・・・ポンプ、18・・・表示装置、21・・・演算処理装置、22・・・信号、31・・・検出限界濃度、33・・・使用者が要求する放射能濃度、34・・・捕集材交換タイミング、35・・・検出可能タイミング、36・・・使用者が要求する放射能濃度33以下の放射能濃度を測定することができる時間、100・・・放射性ダストモニタ、110・・・配管、112・・・配管、113・・・配管、114・・・配管、120・・・弁、121・・・弁、181・・・流量、182・・・放射線計数値、183・・・信号、184・・・信号、185・・・空気中の放射能濃度、186・・・各種信号。