(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】制御可能なCSI-RS密度
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20241024BHJP
H04B 7/0417 20170101ALI20241024BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20241024BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20241024BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04B7/0417 100
H04W16/28
H04W72/20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021195549
(22)【出願日】2021-12-01
(62)【分割の表示】P 2019530693の分割
【原出願日】2017-12-07
【審査請求日】2021-12-28
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-26
(32)【優先日】2016-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】グラント, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】フレンヌ, マティアス
【合議体】
【審判長】高野 洋
【審判官】衣鳩 文彦
【審判官】上田 翔太
(56)【参考文献】
【文献】Intel Corporation, ”On CSI-RS for NR”, [online], 3GPP TSG RAN WG1 meeting #87, R1-1611977, Internet <URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_87/Docs/R1-1611977.zip>, 2016年11月6日
【文献】佐野洋介,福田敦史,奥山卓,柿島佑一,Chongning Na,“LTE-Advanced Release 13におけるマルチアンテナ送受信および受信機能改善技術”,NTT DOCOMOテクニカル・ジャーナル,日本,(社)電気通信協会,2016年7月,第24巻,第2号,59~68頁
【文献】NTT DOCOMO,Low-density CSI-RS and Port Sharing[online],3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1612703,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_87/Docs/R1-1612703.zip>,2016年11月5日
【文献】HUAWEI, HISILICON, ZTE, ZTE MICROELECTRONICS,WF on Unified CSI-RS Framework[online],3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1613621,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_87/Docs/R1-1613621.zip>,2016年11月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02-7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークにおける無線デバイスの参照信号の受信と使用の方法であって、
アグリゲートされたCSI-RSリソースと前記アグリゲートされたCSI-RSリソースに関連した密度
の特性との指示を受信することと、
前記アグリゲートされたCSI-RSリソースと前記密度
の特性との前記指示に少なくとも部分的に基づいたCSI-RSを受信することと、
を含み、
前記密度
の特性は、
周波数領域において、前記無線デバイスが前記CSI-RSのフレシキブルな使用をサポートするために前記無線通信ネットワークによって適合可能であり、前記使用は、チャネル状態を推定するための使用およびビーム管理のための使用を含
み、
前記密度は、周波数領域において、前記ビーム管理のための使用に対してより前記チャネル状態を推定するための使用に対して、高くなるように適合されている、
方法。
【請求項2】
前記密度
の特性は、前記アグリゲートされたCSI-RSリソースが送信される無線アクセスノードにおけるポート数に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記密度
の特性は、ビーム管理制御パラメータに少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
無線通信ネットワークにおいて使用される無線デバイスであって、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、
アグリゲートされたCSI-RSリソースと前記アグリゲートされたCSI-RSリソースに関連した密度
の特性との指示を受信することと、
前記アグリゲートされたCSI-RSリソースと前記密度
の特性との前記指示に少なくとも部分的に基づいたCSI-RSを受信することと、
によって、前記無線デバイスにチャネル状態情報を推定させ、かつ、ビーム管理の報告を実行させる命令を含むメモリとを含み、
前記密度
の特性は、
周波数領域において、前記無線デバイスが前記CSI-RSのフレシキブルな使用をサポートするために前記無線通信ネットワークによって適合可能であり、前記使用は、チャネル状態を推定するための使用およびビーム管理のための使用を含
み、
前記密度は、周波数領域において、前記ビーム管理のための使用に対してより前記チャネル状態を推定するための使用に対して、高くなるように適合されている、
無線デバイス。
【請求項5】
前記密度
の特性は、前記アグリゲートされたCSI-RSリソースが送信される無線アクセスノードにおけるポート数に基づく、請求項4に記載の無線デバイス。
【請求項6】
前記密度
の特性は、ビーム管理制御パラメータに少なくとも部分的に基づく、請求項4に記載の無線デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示された主題は、一般的に、電気通信に関し、より詳細には、次世代移動無線通信システムのチャネルにおけるチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)密度の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代移動無線通信システム(5GまたはNR)は、使用ケースの多様なセット、および展開シナリオの多様なセットをサポートするものになる。この展開シナリオの多様なセットは、現在のLTEと同様の低い周波数(数百MHz)、および非常に高い周波数(数十GHzのmm波)両方における展開を含む。高周波数では、伝搬特性は良好なカバレッジの達成を困難にしている。カバレッジ問題に対する1つの解決策は、満足のいくリンクバジェットを達成するために、典型的にはアナログ式の高利得ビーム形成を利用することである。ビーム形成はまた、低周波数において使用されることになり(典型的には、デジタルビーム形成)、既に標準化済みの3GPP LTEシステム(4G)と実際は同様であることが予想される。
【0003】
背景目的で、LTEの重要な態様の一部がこのセクションにおいて説明される。この中で、特に関連のあるものは、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)について説明しているサブセクションである。同様の信号は、NRに対しても設計されることになり、本願の主題である。
【0004】
ここで使用される、eNodeBおよびUEなどの専門用語は、非限定的とみなすものとし、とりわけ、この2つの間にある特定の階層関係を暗示するものではなく、一般に、「eNodeB」はデバイス1、「UE」はデバイス2とみなされ得、これら2つのデバイスは何らかの無線チャネル上で互いに通信することに留意されたい。本明細書では、また、ダウンリンクにおける無線通信に重点を置いているが、本発明はアップリンクにおいて等しく適用可能である。
【0005】
LTEおよびNRは、ダウンリンクではOFDM、アップリンクではDFT拡散OFDMまたはOFDMを使用する。基本的なLTEまたはNRダウンリンク物理リソースはよって、
図6に示されるように、時間周波数グリッドとして見ることができ、この場合、それぞれのリソースエレメントは、1つのOFDMシンボル間隔中の1つのOFDMサブキャリアに対応する。
【0006】
さらに、
図7に示されるように、時間領域では、LTEダウンリンク送信は10ミリ秒の無線フレームに組織化され、それぞれの無線フレームは、長さT
subframe=1ミリ秒の10の等しいサイズのサブフレームから成る。
【0007】
さらに、LTEにおけるリソース割り当ては、典型的には、リソースブロックに関して説明され、この場合、リソースブロックは時間領域では1つのスロット(0.5ミリ秒)、周波数領域では12の連続的なサブキャリアに対応する。リソースブロックは、周波数領域において、システム帯域幅の片端から0で始まる番号が付けられる。NRについて、リソースブロックはまた周波数において12のサブキャリアであるが、NRリソースブロックにおけるOFDMシンボルの数は依然判断されていない。本明細書で使用される「リソースブロック」という用語がそのように、ある特定の数のサブキャリアおよびある特定の数のOFDMシンボルにわたるリソースのブロックに言及することになり、この用語は本明細書で使用される際、いくつかのインスタンスでは、NRに対する標準またはある他のシステムに対する標準における「リソースブロック」は何によって最終的にラベル表示されるかによるリソースの異なるサイズのブロックに言及することは、諒解されるであろう。
【0008】
ダウンリンク送信は、動的にスケジューリングされ、すなわち、それぞれのサブフレームにおいて、基地局は、現在のダウンリンクサブフレームにおいて、どの端末データが送信され、かつどのリソースブロック上でデータが送信されるかについての制御情報を送信する。制御シグナリングは典型的には、LTEではそれぞれのサブフレームにおける最初の1、2、3、または4のOFDMシンボルにおいて、NRでは1または2のOFDMシンボルにおいて送信される。制御としての3のOFDMシンボルによるダウンリンクシステムは、
図8に示されるダウンリンクサブフレームに示されている。
【0009】
コードブックベースプリコーディング
マルチアンテナ技法は、無線通信システムのデータ速度および信頼性を大幅に高める可能性がある。この性能は特に、送信機および受信機両方が複数のアンテナを装備する場合に改善され、これによって、マルチ入力マルチ出力(MIMO)通信チャネルがもたらされる。このようなシステムおよび/または関連技法は、一般的にMIMOという。
【0010】
NRは現在、MIMOサポートによって発展している。NRにおける中核のコンポーネントは、MIMOアンテナの展開、およびより高いキャリア周波数でのビーム形成を含むMIMO関連技法のサポートである。現在、LTEおよびNRは、チャネル依存プリコーディングによる最大32のTxアンテナに対する8層空間多重化モードをサポートしている。空間多重化モードは、好適なチャネル条件における高データ速度を目的としている。
図9において、空間多重化動作が図示されている。
【0011】
見られるように、シンボルベクトルsを伝達する情報は、NT×rプリコーダ行列Wによって乗算され、これは、(NTアンテナポートに対応する)NT-次元ベクトル空間の部分空間における送信エネルギーを分散するのに役立つ。プリコーダ行列は典型的には、可能なプリコーダ行列のコードブックから選択され、典型的には、一定数のシンボルストリームに対してコードブックにおいて一意のプリコーダ行列を指定するプリコーダ行列インジケータ(PMI)によって指示される。sにおけるrのシンボルはそれぞれ、ある層に対応し、rは送信ランクと称される。このように、空間多重化は達成されるが、これは、複数のシンボルが同じ時間/周波数リソースエレメント(TFRE)上で同時に送信可能であるからである。シンボル数rは典型的には、現在のチャネル性質に合うように適応される。
【0012】
LTEおよびNRは、ダウンリンクにおいてOFDMを使用するため、サブキャリアn(または代替的には、データTFRE番号n)上のある特定のTFREに対する受信されたNR×1ベクトルynはよって、
yn=HnWsn+en
によってモデル化され、式中、enは、ランダムプロセスの実現として取得される雑音/干渉ベクトルである。プリコーダ行列Wによって実装されるプリコーダは、周波数上で一定である、または周波数選択である広帯域プリコーダとすることができる。
【0013】
プリコーダ行列は多くは、NR×NTのMIMOチャネル行列Hnの特性に整合するように選定されることで、いわゆるチャネル依存プリコーディングが生じる。これは一般的に、閉ループプリコーディングと称され、送信されたエネルギーの多くをUEに伝えるという意味で強力である部分空間へ送信エネルギーを集中させることを本質的に追及するものである。さらに、プリコーダ行列は、チャネルの直交化を追及するように選択されてもよく、このことは、UEにおける適正な線形等化の後に層間干渉が低減することを意味する。
【0014】
送信ランク、ひいては空間多重化層の数は、プリコーダの列数に反映される。効率的な性能にとって、チャネル性質に整合する送信ランクが選択されることが重要である。
【0015】
チャネル状態情報参照シンボル(CSI-RS)
LTEおよびNRにおいて、参照シンボルシーケンスはチャネル状態情報(CSI-RS)を推定する目的で導入された。CSI-RSは、その目的で以前のリリースで使用された共通参照シンボル(CRS)に基づいてCSIフィードバックを行うことによるいくつかの利点を提供する。第一に、CSI-RSは、データ信号の復調に使用されないため、同じ密度を必要としない(すなわち、CSI-RSのオーバーヘッドは実質的に少なくなる)。第二に、CSI-RSは、CSIフィードバック測定を設定するためのはるかに多くのフレキシブルな手段を提供する(例えば、CSI-RSリソースが測定の際に基づくものは、UE固有式に設定可能である)。
【0016】
CSI-RSに対する測定によって、UEは無線伝搬チャネルおよびアンテナ利得を含んで、CSI-RSが横断する効果的なチャネルを推定できる。より数学的に厳密に言えば、これは、既知のCSI-RS信号xが送信される場合、UEが送信信号と受信信号との間の結合(すなわち、効果的なチャネル)を推定することができることを暗示する。それゆえに、送信時に仮想化が行われない場合、受信信号yは、
y=Hx+e
と表すことができ、UEは効果的なチャネルHを推定できる。
【0017】
最大32のCSI-RSポートは、LTEまたはNRのUEに対して設定可能であり、すなわち、UEはそのために、最大8個の送信アンテナからチャネルを推定することができる。
【0018】
アンテナポートは、UEがチャネルを測定するために使用するものとする参照信号リソースと同等である。それゆえに、2つのアンテナを有する基地局は2つのCSI-RSポートを規定することが可能であり、ここで、それぞれのポートはサブフレームまたはスロット内の時間周波数グリッドにおけるリソースエレメントのセットである。基地局は、2つのアンテナのそれぞれからこれら2つの参照信号のそれぞれを送信することで、UEは2つの無線チャネルを測定し、かつこれらの測定に基づいてチャネル状態情報を基地局に返信して報告する。LTEにおいて、1、2、4、8、12、16、20、24、28、および32のポートを有するCSI-RSリソースがサポートされる。
【0019】
CSI-RSは、2つのアンテナポートを2つの連続的なREにオーバーレイするために、長さ2の直交カバーコード(OCC)を利用する。LTEリリース9/10のUE固有RS(黄色)、(CSI-RSアンテナポートに対応する番号でマークされた)CSI-RS、およびCRS(青色および紺青色)に対する潜在的な位置によるRBペア上のリソースエレメントグリッドを示す、
図10に見られるように、多くの異なるCSI-RSパターンが利用可能である。2つのCSI-RSアンテナポートの場合について、サブフレーム内に20個の異なるパターンがある。対応するパターン数は、4個および8個のCSI-RSアンテナポートそれぞれに対して10個および5個である。TDDについて、いくつかの追加のCSI-RSパターンが利用可能である。
【0020】
CSI参照信号設定は、LTE仕様のTS36.211 v.12.5.0から取り入れられた以下の表によって示される。例えば、4個のアンテナポートに対するCSI RS設定5はスロット1(サブフレームの第2のスロット)において(k’、l’)=(9、5)を使用し、以下の式に従って、(PRBインデックスをm=0と仮定して)それぞれ、ポート15、16はリソースエレメント(k、l)=(9、5)(9、6)上でOCCを使用し、ポート17、18はリソースエレメント(3、5)(3、6)上でOCCを使用し、ここで、kはサブキャリアインデックスであり、lはOFDMシンボルインデックスである。
【0021】
直交カバーコード(OCC)は係数w
l
Nによって以下に導入される。
【0022】
2Dアンテナアレイ
LTEにおいて、2次元アンテナアレイに対するサポートは、それぞれのアンテナエレメントが独立した位相および振幅制御を有する場合に導入されたもので、それによって、垂直次元および水平次元両方におけるビーム形成が可能になる。このようなアンテナアレイは、水平次元に対応するアンテナ列数N
h、垂直次元に対応するアンテナ行数N
v、および種々の偏波に対応する次元数N
pによって(部分的に)説明されてよい。よって、アンテナの総数はN=N
hN
vN
pである。N
h=8およびN
v=4である場合のアンテナの例は
図11に示され、この左側に、交差偏波アンテナエレメントの2次元アンテナアレイ(N
p=2)と共に、N
h=4の水平アンテナエレメントおよびNv=8の垂直アンテナエレメントが示されており、
図11の右側に、2個の垂直ポートおよび4個の水平ポートを有する実際のポートレイアウトが示されている。これは、例えば4つの垂直アンテナエレメントによってそれぞれのポートを仮想化することによって取得され得る。それゆえに、交差偏波ポートが存在すると仮定すると、UEはこの例では16個のアンテナポートを測定することになる。
【0023】
しかしながら、標準化の観点から、エレメントアンテナアレイの実際の数はUEに可視ではなく、むしろ、それぞれのポートがCSI参照信号に対応するアンテナポートに可視である。よって、UEは、これらのポートのそれぞれからチャネルを測定できる。従って、水平次元におけるアンテナポート数Mh、垂直次元に対応するアンテナ行数Mv、および異なる偏波に対応する次元数Mpによって説明される2Dポートレイアウトを導入する。よって、アンテナポートの総数はM=MhMvMpである。これらのポートのN個のアンテナエレメントへのマッピングは、eNBの実装の問題であるため、UEによって可視ではない。UEはNの値も知らず、ポート数Mの値のみを知る。
【0024】
プリコーディングは、送信の前にそれぞれのアンテナポートについて異なるビーム形成の重みを有する信号を乗算するものとして解釈されてもよい。典型的なアプローチは、プリコーダをアンテナ形成ファクタに適応させる(すなわち、プリコーダコードブックを設計する時にMh、Mv、およびMpを考慮に入れる)ことである。
【0025】
2Dアンテナアレイに対して適応されたプリコーダコードブックを設計する時の一般的なアプローチは、クロネッカー積によって、アンテナポートの水平アレイおよび垂直アレイそれぞれに適応させたプリコーダを組み合わせることである。これは、プリコーダ(の少なくともその一部)が以下の関数として説明可能であることを意味する。
式中、W
HはN
H個のコードワードを含有する(sub)-codebook X
Hから得られた水平プリコーダであり、同様に、W
Vは、N
V個のコードワードを含有する(sub)-codebook X
Vから得られた垂直プリコーダである。
で示されるジョイントコードブックは、よって、N
H・N
Vのコードワードを含有する。X
Hのコードワードは、k=0、…、N
H-1でインデックス付けられ、X
Vのコードワードはl=0、…、N
V-1でインデックス付けられ、ジョイントコードブック
のコードワードは、m=0、…、N
H・N
V-1を意味する、m=N
V・k+lでインデックス付けられる。
【0026】
LTEリリース12 UEおよびこれより以前のものについて、2、4、または8個のアンテナポートを有する1Dポートレイアウトに対するコードブックフィードバックのみがサポートされる。従って、コードブックはこれらポートが直線上に配置されることを仮定して設計される。
【0027】
2Dアンテナポートのサブセットについての定期的なCSI報告
不定期なCSI報告に対する測定より、定期的なCSI報告に対するより少ないCSI-RSポートでの測定を使用する方法が提案されている。
【0028】
1つのシナリオでは、定期的なCSI報告フレームワークはレガシー端末の定期的なCSI報告フレームワークと同一である。それゆえに、2、4、または8個のCSI-RSポートによる定期的なCSI報告は、P-CSI報告に使用され、追加のポートはA-CSI報告に使用される。UEおよびeNBの観点から、定期的なCSI報告に関する動作はレガシーな動作と同一である。
【0029】
最大64個のポートまたはそれ以上の完全で大きな2DポートレイアウトのCSI測定は、不定期な報告にのみ存在する。A-CSIはPUSCH上で伝達されるため、ペイロードは、PUCCHフォーマット2を使用するP-CSIの小さい11ビット制限よりはるかに大きい可能性がある。
【0030】
2Dアンテナアレイに対するCSI-RSリソース割り当て
12または16ポートについて、クラスAのCSI報告用のCSI-RSリソースは、それぞれN個のポートを有するKのCSI-RS設定のアグリゲーションとして構成されることに同意されてきた。CDM-2の場合、KのCSI-RSリソース設定は、TS36.211におけるレガシーなリソース設定によるCSI-RS REの位置を指示する。16ポートでは、(N、K)=(8、2)、(2、8)である。12ポート構成では、(N、K)=(4、3)、(2、6)である。
【0031】
アグリゲートされたリソースのポートは、下記に従ってコンポーネントリソースのポートに対応する。
・アグリゲートされたポート番号は15、16、…、30(16個のCSI-RSポートについて)
・アグリゲートされたポート番号は15、16、…、26(12個のCSI-RSポートについて)
【0032】
CSI-RSアンテナポート番号付け
所与のP個のアンテナポートに対して、リリース10、12、および13のプリコーディングコードブックは、最初のP/2個のアンテナポート(例えば、15~22)が共偏波アンテナのセットにマッピングされるものとし、最後のP/2個のアンテナポート(例えば、16~30)は、最初のセットに対する直交偏波を有する共偏波アンテナの別のセットにマッピングされるものとするように、設計される。よって、これは交差偏波アンテナアレイを対象にしている。
図12は、P=8のポートの場合のアンテナポート番号付けを示す。
【0033】
それゆえに、ランク1の場合のコードブックの原理は、DFT「ビーム」ベクトルがP/2個のポートのそれぞれのセットに対して選定され、QPSKアルファベットを有する位相シフトは2セットのアンテナポートを共位相にするために使用される。よって、ランク1のコードブックは以下のように構成される。
式中、aは第1および第2それぞれの偏波のビームを形成する長さP/2のベクトルであり、ωは2つの直交偏波を共位相にする共位相スカラである。
【0034】
NRにおけるCSI-RS信号の使用
NRにおいて、CSI-RS信号は、LTEにおけるのと少なくとも同様の目的で設計かつ使用される必要がある。しかしながら、NRのCSI-RSは、ビーム管理などのさらなる目的を果たすことが予想される。ビーム管理は、eNBおよびUEビームがトラッキングされるプロセスであり、これには、UEが、マルチビーム送受信ポイント(TRP)のカバレッジエリア内およびこれらの間両方で移動する際に適したビーム間を見つけること、維持すること、および切り換えることが含まれる。これは、UEが、CSI-RS参照信号に対する測定を行い、かつこれらの測定値を、ビーム管理決定の目的でネットワークにフィードバックすることによって、成し遂げられる。
【0035】
よって、問題になるのは、デジタルおよびアナログ両方のビーム形成による、「LTEタイプ」の機能性のみならず、ビーム管理機能性に使用可能であるCSI-RSをどのように設計するかである。
【0036】
NRとLTEとの間のさらなる相違点は、NRが、フレキシブルな数秘学、すなわち、15kHzの公称値によるスケーラブルなサブキャリア間隔(SCS)をサポートすることになることである。公称値は、2の累乗においてスケーラブルであり、すなわち、fSC=15*2nkHzであり、この場合、n=-2、-1、0、1、2、3、4、5である。これは、より大きいサブキャリア間隔は、リソースエレメント(RE)が周波数次元においてより広がることになり得、これによって、CSI-RS間の周波数の距離が大きくなることを意味するため、CSI-RS構造に影響する。よって、SCSに依存する周波数密度を調節できるようにCSI-RSをどのように設計するかが問題である。
【0037】
もう1つの可能な相違点は、NRがLTEより短い送信持続時間をサポートする場合があることである。NR送信持続時間は、スロットが7または14どちらかのOFDMシンボルの長さとすることができるスロットである。対照的に、LTEにおける送信持続時間は、14のシンボルに等しい1つのサブフレームにおいて固定される。
【0038】
さらに、NRに共通参照信号(CRS)がないため、NRにおけるCSI-RSの配置はNRとの衝突を回避するように制限されない。よって、より大幅な柔軟性がNRに対するCSI-RSの設計において使用されてよい。
【発明の概要】
【0039】
本明細書に説明される技法および装置のいくつかは、上記の問題に取り組み、かつNRに対するCSI-RSの設計および使用におけるより大幅な柔軟性を提供する。
【0040】
本明細書に開示された発明のいくつかの実施形態は、無線通信ネットワークのネットワークノードにおいて、無線通信ネットワークにおける1つまたは複数の無線デバイスによるチャネル状態情報(CSI)測定を行うために使用される参照信号リソースを設定する方法を含む。この方法は、周波数および時間領域の1つまたは複数において参照信号リソースをアグリゲートするステップと、1つまたは複数の無線デバイスに送信される、アグリゲートされた参照信号リソースの密度特性を調節するステップとを含む。いくつかの実施形態では、密度特性は、アグリゲートされた参照信号リソースが送信される無線アクセスノードにおけるポート数、アグリゲートされた参照信号リソースのサンプリング速度またはサンプルの間隔、およびアグリゲートされた参照信号リソースが割り当てられる周波数帯域のうちの少なくとも1つを含む。この密度特性の調節は、いくつかの実施形態では、サブキャリア間隔制御パラメータ、ビーム管理制御パラメータ、およびチャネル変動測定パラメータのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいてよい。
【0041】
本明細書に開示された発明の他の実施形態は、無線通信ネットワークのネットワークノードにおいて、本明細書に説明される技法の1つまたは複数に従って、無線通信ネットワークにおける無線デバイスによる測定のために参照信号を送信するために使用される可変密度の参照信号リソースを選択的に設定する方法を含む。これらの実施形態のいくつかにおいて、方法は、複数のリソースアグリゲーションの中からリソースアグリゲーションを選択することを含み、この場合、複数の異なっているリソースアグリゲーションのそれぞれは、異なる番号のリソースユニットを有し、かつ1つまたは複数のリソースブロックのそれぞれごとに、それぞれの送信スロット内のリソースユニットを伝達する第1の番号iのOFDMシンボル、および第1の番号のOFDMシンボルのそれぞれごとの第2の番号jのリソースユニットを含む。それぞれのリソースブロックは、周波数領域における所定数のサブキャリアを含む。方法は、それぞれの送信スロット内のリソースユニットが割り当てられる、第3の番号pのポートを選択することをさらに含む。リソースブロックごとの参照信号ポート密度Dを有する参照信号リソース設定はそれによって、設定される。方法は、p個のポートのそれぞれに対して、少なくとも1つの送信スロットにおけるそれぞれのポートに割り当てられるリソースユニットを使用して、少なくとも1つの送信スロットにおいて無線デバイスに参照信号を送信することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、無線デバイスに参照信号リソース設定の指示をシグナリングすることをさらに含んでよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、上記に言及されるリソースユニットはそれぞれ、2つの隣接するOFDMリソースエレメントから成る。いくつかの実施形態では、それぞれの送信スロット内の第1の番号iのOFDMシンボルは連続している。
【0043】
いくつかの実施形態では、p個のポートのそれぞれに対して参照信号を送信することは、参照信号を送信する前に所定の信号シーケンスに直交カバーコードを適用することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、複数のサブサンプリング係数からサブサンプリング係数SFを選択することであって、それぞれのサブサンプリング係数は周波数領域における参照信号シンボルの異なる最小間隔に対応することで、D’=D/SFである、リソースブロックごとの低減した参照信号ポート密度D’を有する低減密度の参照信号設定を規定する、選択することをさらに含む。これらの実施形態では、少なくとも1つの送信スロットにおいて無線デバイスに参照信号を送信することは、低減密度の参照信号設定に従って参照信号を送信することを含む。
【0044】
本発明の他の実施形態は、上で要約された方法に対応し、かつこれらの方法またはこれらの変形のうちの1つまたは複数を遂行するように設定される装置を含む。よって、実施形態は、無線通信ネットワークにおいて使用するためのネットワークノードを含み、このネットワークノードは、周波数および時間領域の1つまたは複数において参照信号リソースをアグリゲートすること、および1つまたは複数の無線デバイスに送信されるアグリゲートされた参照信号リソースの密度特性を調節することによって、無線通信ネットワークにおける1つまたは複数の無線デバイスによる(CSI)測定を行うために使用される参照信号リソースを設定するように適応される。いくつかの実施形態では、ネットワークノードは、処理回路と、処理回路に動作可能に結合され、かつ処理回路によって実行するためのプログラムコードを記憶することによって、ネットワークノードはこれらの動作を遂行するように設定される、メモリと、を含んでよい。
【0045】
他の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて使用するための別のネットワークノードを含む。このネットワークノードは、複数のリソースアグリゲーションの中からリソースアグリゲーションを選択することであって、複数の異なっているリソースアグリゲーションのそれぞれは、異なる番号のリソースユニットを有し、かつ1つまたは複数のリソースブロックのそれぞれごとに、それぞれの送信スロット内のリソースユニットを伝達する第1の番号iのOFDMシンボル、および第1の番号のOFDMシンボルのそれぞれごとの第2の番号jのリソースユニットを含み、それぞれのリソースブロックは、周波数領域における所定数のサブキャリアを含む、選択すること、および、それぞれの送信スロット内のリソースユニットが割り当てられる、第3の番号pのポートを選択することによって、無線通信ネットワークにおける無線デバイスによる測定のための参照信号を送信するために使用される可変密度の参照信号リソースを選択的に設定するように適応される。これらの選択動作を行うことによって、リソースブロックごとの参照信号ポート密度Dを有する参照信号リソース設定はそれによって、規定される。このネットワークノードは、p個のポートのそれぞれに対して、少なくとも1つの送信スロットにおけるそれぞれのポートに割り当てられるリソースユニットを使用して、少なくとも1つの送信スロットにおいて無線デバイスに参照信号を送信するようにさらに適応される。さらにまた、いくつかの実施形態では、このネットワークノードは、処理回路と、処理回路に動作可能に結合され、かつ処理回路によって実行するためのプログラムコードを記憶することによって、ネットワークノードはこれらの動作を遂行するように設定される、メモリと、を含んでよい。
【0046】
さらなる他の実施形態は、1つまたは複数の無線デバイスに加えて、上で要約されるネットワークノードの1つまたは複数を含むシステムを含む。なお他の実施形態は、コンピュータプログラム製品と、コンピュータプログラム製品を記憶するコンピュータ可読媒体とを含み、この場合、コンピュータプログラム製品は、ネットワークノードのプロセッサによって実行するためのプログラム命令を含むことで、ネットワークノードがそれによって、以下にさらに詳述されるように、上で要約される方法またはこれらの変形の1つまたは複数を遂行するように動作可能であるようにする。
【0047】
図面には、開示された主題の選択された実施形態が示されている。図面において、同様の参照標示は同様の特徴を示す。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図4】ネットワークノードを動作させる方法を示すフローチャートである。
【
図6】例示の直交周波数分割多重(OFDM)ダウンリンク物理リソースの概略図である。
【
図7】例示のOFDM時間領域構造の概略図である。
【
図8】例示のOFDMダウンリンクサブフレームの概略図である。
【
図10】RBペア上の例示のリソースエレメントグリッドの図式である。
【
図11】例示のアンテナアレイおよびこの対応するポートレイアウトの図式である。
【
図12】アンテナポートに対する例示の番号付け方式の図式である。
【
図13】無線通信ネットワークの無線アクセスノードと無線通信デバイスとの間の例示のシグナリング図である。
【
図14】無線通信ネットワークの無線アクセスノードと無線通信デバイスとの間の別の例示のシグナリング図である。
【
図15】1つのPRBにおける6個のCSI-RSユニットを有するOFDMシンボルの図式である。
【
図16】2つの異なるNRスロットサイズ、およびこれにおけるCSI-RSユニットの例示の位置の図式である。
【
図17】CSI-RSユニットがアグリケートされてよいさまざまなリソース割り当て設定の図式である。
【
図18】
図17のリソース割り当て設定に対応するさまざまな例示のポート番号マッピングの図式である。
【
図19】アグリゲートされたCSI-RSリソースのサブサンプリングから生じる2つの可能なコムパターンまたは構造の図式である。
【
図20】アグリゲートされたCSI-RSリソースのサブサンプリングから生じる別の可能なコムパターンまたは構造の図式である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下の説明は、開示される主題のさまざまな実施形態を提示している。これらの実施形態は、教示する例として提示され、開示される主題の範囲を限定すると解釈されるものではない。例えば、説明される実施形態のある特定の詳細は、説明される主題の範囲から逸脱することなく、修正、省略、または拡げられてよい。
【0050】
無線ノード:本明細書で使用される「無線ノード」は、無線アクセスノードまたは無線デバイスのどちらかである。
【0051】
制御ノード:本明細書で使用される「制御ノード」は、別のノードを管理、制御、または設定するために使用される、無線アクセスノードまたは無線デバイスのどちらかである。
【0052】
無線アクセスノード:本明細書で使用される「無線アクセスノード」は、信号を無線で送信するおよび/受信するように動作するセルラー通信ネットワークの無線アクセスネットワークにおける任意のノードである。無線アクセスノードのいくつかの例には、基地局(例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)Long-Term Evolution(LTE)ネットワークにおける拡張またはエボルブドNode B(eNB))、高電力またはマクロ基地局、低電力基地局(例えば、マイクロ基地局、ピコ基地局、またはホームeNBなど)、および中継ノードが挙げられるがこれらに限定されない。
【0053】
コアネットワークノード:本明細書で使用される「コアネットワークノード」はコアネットワーク(CN)における任意のタイプのノードである。コアネットワークノードのいくつかの例には、例えば、モビリティ管理エンティティ(MME)、エボルブドサービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)、または、Service Capability Exposure Function(SCEF)などが挙げられる。
【0054】
無線デバイス:本明細書で使用される「無線デバイス」は、セルラー通信ネットワークへの(またはこれによってサーブされる)アクセスするためにセルラー通信ネットワークにおいて別の無線デバイスに対してまたはネットワークノードに対して、信号を無線で送信するおよび/または受信することが可能な任意のタイプのデバイスである。無線デバイスのいくつかの例には、3GPPネットワークにおけるユーザ機器(UE)、マシン型通信(MTC)デバイス、NB-IoTデバイス、FeMTCデバイスなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
ネットワークノード:本明細書で使用される「ネットワークノード」は、セルラー通信ネットワーク/システムまたはテスト機器ノードの無線アクセスネットワークまたはCNのどちらかの一部である任意のノードである。
【0056】
シグナリング:本明細書で使用される「シグナリング」は、(例えば、無線リソース制御(RRC)などを介した)上位層シグナリング、(例えば、物理制御チャネルまたはブロードキャストチャネルを介した)下位層シグナリング、またはこれらの組合せのいずれかを含む。シグナリングは、暗黙的または明示的であってよい。シグナリングは、さらに、ユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストであってよい。シグナリングはまた、別のノードに対して直接的であってよい、または第3のノードを介するものであってよい。
【0057】
LTEとNRとの間の相違によって、時間の次元および周波数の次元両方におけるCSI-RSリソース密度に関して非常にフレキシブルであるCSI-RSの設計がなされる。例えば、大きなサブキャリア間隔(例えば、240kHz)について、周波数選択チャネルの同様に間隔をあけたサンプルを維持するように、15kHzの公称サブキャリア間隔に対するよりも周波数領域において大幅に高めた密度を有することが必要である。他方では、ビーム管理目的で、多くは、周波数におけるかなりの余分な密度を有することが必要である。それゆえに、NRに必要とされるものは、広範な使用ケースに合うように、非常にフレキシブルで、設定可能な/制御可能な密度である。この高い柔軟性は、LTE CSI-RS設計からは得られない。
【0058】
非常にフレキシブルな/制御可能なCSI-RSアンテナポート密度を有するCSI-RS設計は、NRにとって望ましい。本明細書に開示される技法のいくつかによると、密度は、以下の2つの一般的なやり方の1つまたは両方において制御可能である。
1)アグリゲートされたCSI-RSリソースにアサインされるポート数はネットワークによって設定可能である。リソースにアサインされるポートが少ないほど、ポート密度は高くなり、逆もまた同様である。
2)周波数領域におけるアグリゲートされたCSI-RSのサブサンプリングは、ネットワークによって設定可能である。リソースのサブサンプリングが増加するほど、ポート密度は低くなり、逆もまた同様である。
【0059】
フレキシブルな/制御可能なCSI-RSポート密度によって、単一のCSI-RSフレームワークを、NRに必要な、広範な使用ケースおよび展開シナリオに合うように容易に適応させることが可能になる。前述の2つの一般的な制御特徴は、対象のシナリオに合うように個々にまたは一緒に使用されてよい。このような柔軟性によって、アナログビーム形成およびデジタルフロントエンド両方に対して、サブキャリア間隔全てにわたるNRシステム性能、および動作するキャリア周波数が改善する。
【0060】
本明細書に開示される技法のいくつかの実施形態によると、基本的なCSI-RS「ユニット」は、スロットにおける1つのOFDMシンボル内に含有される2つの隣接するリソースエレメント(RE)として規定されてよい。これはモジュール式アプローチをであり、さらにまた、NR展開のさまざまな必要性および使用ケースをサポートするために拡張可能である。基本ユニットが周波数で隣接する2つのREである技術的利点は、同じシンボルにおいてでは、LTEにおいて使用される異なるアプローチと比較して、NRに対して設計される新しいトラッキング参照信号といった、他の参照信号とのこれらの重複における柔軟性は良好になる。
【0061】
CSI-RSユニットは、CSI-RSリソースを形成するためにアグリゲートされてよい。CSI-RSリソースはネットワーク(gNB、eNB、TRP、…)からUEにシグナリングされ、UEは次いで、このCSI-RSリソースにおいてCSI測定を行い、UEはネットワークにCSI測定報告をフィードバックする。ネットワークはさらにまた、この情報を、リンク適応および/またはビーム選択および/またはビーム管理に対して使用する。
【0062】
図13は、(「ネットワーク/gNB」と示される)無線通信ネットワークの無線アクセスノードと(「端末/UE」と示される)無線通信デバイスとの間のシグナリング図を示す。ここで、ネットワークは、CSIフィードバックに対するCSI-RSリソースを設定し、かつ、CSI-RSを無線通信デバイス/UEに送信する。次いで、UEにおいて測定が行われ、CSI報告はフィードバックとしてネットワークに送られる。データはさらにまた、例えば、CSI報告から判断されるプリコーダに基づいて、無線アクセスノードから無線通信デバイスに送信されてよい。
【0063】
図14は同様のシグナリング図を示す。しかしながら、
図14には、ビーム管理セットアップも示され、ここで、無線通信デバイスはビームを選択する。さらに具体的には、CSI-RSリソースは、B個のビームに分割されるN個のポートを含有するため、それぞれのビームはN/B個のポートを有する。無線通信デバイスは、CSIフィードバックに使用するために、N/B個のポート、すなわち、ビームの所望のサブセットを選択する。
【0064】
図15は、1つのPRB内に収まる6個のCSI-RSユニット(12個のサブキャリア)を有するスロットにおけるOFDMシンボルを示す。それぞれの異なる色は異なるユニットを表す。長さ6のビットマップを使用して、ユニットまたはユニットの組合せ(アグリゲーション)のそれぞれがCSI-RSリソースの一部であるか否かをネットワークからUEに指示してよい。それぞれの個々のCSI-RSユニットに対するビットマップの値は、以下の表2に示されている。
【0065】
スロット内のCSI-RSユニットの位置は、以下の表2に列挙される「アンカー位置」によって仕様に説明されている。この表のそれぞれの行において、アンカー位置の第1の値はサブキャリアインデックスを指示し、第2の値「x」はOFDMシンボルインデックスを指示し、ここで、7シンボルのスロットの場合x={0、1、2、…、6}であり、14シンボルのスロットの場合にはx={0、1、2、…、13}である。2つの異なるNRスロットサイズに対する例示の位置は
図16に示されている。
【0066】
CSI-RSリソースは、CSI-RSユニットのアグリゲーションとして、さらにまた、ポートアサインがネットワークからUEにシグナリングされると規定される。また、CSI-RSリソースは、CSI-RSリソースが有効であるリソースブロックを含むこともできる。場合によっては、CSI-RSは、システム帯域幅全体ではなく一部の帯域幅のみにわたる。本願に示される図は、単一または2つのRBのみを示すが、これらのRBパターンはRBの設定されるセット全体(典型的には、システム帯域幅全体、またはUEがCSI測定をサポートする帯域幅)にわたってRBパターンが繰り返されてよいことに留意されたい。
【0067】
次の2つのサブセクションにおいて、フレキシブルなアグリゲーション部分について説明後、フレキシブルなポートアサイン部分について説明する。これらは共に、本明細書に開示される技法および装置のいくつかの実施形態の1つの態様を含む。いくつかの実施形態の別の態様(フレキシブルなリソースサブサンプリング)については、第3のサブセクションにおいて説明する。
【0068】
フレキシブルなリソースアグリゲーション
本発明のいくつかの実施形態におけるCSI-RSリソースは、(a)OFDMシンボルごとのリソースユニット、および(b)OFDMシンボルに加えて、アグリゲートされたリソースへのポートアサインのフレキシブルなアグリゲーションとして規定される。CSI-RSの規定は、場合により、このCSI-RSポートが拡張する複数のRBのサポートされるセットを含むこともできる。
【0069】
(b)について、アグリゲートされたOFDMシンボルは、連続/隣接している、または非連続的であるのどちらかであってよい。論述を容易にするために、リソースを含むOFDMシンボルが同じスロット内に含有されると仮定する。しかしながら、いくつかの実施形態では、それらは複数のスロットにわたる場合がある。スロット内のCSI-RSリソースにおける不連続的なOFDMシンボルの使用ケースは、周波数誤差推定、および(精確にするために参照信号間のある時間間隔を必要とする)UEに対するトラッキングをサポートするものとすることができる。
【0070】
図17は、1個、2個、および4個の連続的なOFDMシンボルの場合の例示のアグリゲーションを示す。それぞれのボックスの上部のビットマップは、OFDMシンボルごとのアグリケーションの基礎を形成するCSI-RSユニットを指示する。例えば、ビットマップ110011は、アグリゲーションが4つの異なるCSI-RSユニット:1(それぞれのOFDMシンボルにおける上2つのサブキャリア)、2(次の2つのサブキャリア)、5(下2つのサブキャリアの真上のサブキャリアのペア)、および6(下2つのサブキャリア)から形成されることを指示する。
【0071】
時間(OFDMシンボル)および周波数(サブキャリア、すなわちユニット)両方にわたるこのようなリソースアグリゲーションでは、いくつかの実施形態では、直交カバーコード(OCC)は、CSI-RSユニット内および/または間のLTEにおけるもののように適用されてよい。OCCの使用は、OCCが時間にわたって適用される場合、ポートごとにより多くのエネルギーを収集するために有用である。これらOCCが周波数にわたって適用される場合、ピーク時の潜在的な固定閾値に反することなくより大きいCSI-RS電力増大を適用して、リソースエレメントにわたる電力比を平均化することができる。
【0072】
フレキシブルなポートアサイン
アグリゲートされたCSI-RSリソースにおけるポート密度を制御するために、本明細書に開示される技法のいくつかの実施形態において、フレキシブルなポートアサイン方式が採用される。このアプローチによって、ネットワークノードは、CSI-RSリソース内のアグリゲートされたリソースに可変数のポートをアサインできる。
【0073】
少数のポートがより大きいアグリゲートされたリソースにアサインされる場合、高いポート密度が達成されるが、これは、それぞれのポートが多数のリソースエレメントにおいて表されるからである。これは、大きいサブキャリア間隔の場合に有用である。それゆえに、この設定による使用ケースに依存して(リソースブロックごとの1ポート当たりのリソースエレメント数として規定される)ポート密度Dを制御することが可能である。
【0074】
図17におけるそれぞれのボックスにいくつかの例が示されている。例えば、最下行の左から3番目のボックスにおいて、4ポート、8ポート、および16ポートのアサインが示されている。これらのアグリゲーションのそれぞれにおいて、16のREがあるため、3つの場合におけるポート密度Dは、それぞれ、4、2、および1のRE/ポート/PRBである。全ての場合において、ポート数がRE数より少ない時、ポート密度は1RE/ポート/PRBを上回る。これは、より小さいサブキャリア間隔が使用された場合と比較して、周波数領域におけるチャネルの同様に間隔をあけたサンプルを維持するようにするより大きいサブキャリア間隔にとって、利益がある。
【0075】
図18は、
図17に示されるリソース割り当てのいくつかに対する例示のポート番号マッピングを示す。1つの実施形態では、ポート番号は最初周波数にわたって(CSI-RSユニット)、その後時間にわたって(OFDMシンボル)マッピングされる。見られるように、所与のポート番号が、RE/ポート/PRBに関するポート密度の規定と一致するリソース内にD回現れる。
【0076】
フレキシブルなリソースサブサンプリング
「フレキシブルなリソースアグリゲーション」および「フレキシブルなポートアサイン」という題目の先の2つのサブセクションにおいて、1RE/ポート/PRB以上のフレキシブルで制御可能な密度Dを達成するための方法について説明されている。このサブセクションにおいて、ある特定の実施形態の第2の態様について説明することで、1RE/ポート/PRB未満の密度を生じさせることが可能なフレキシブルな密度低減について説明する(D<1)。これは、いくつかの目的には有用である。1つは、ビーム管理目的のためであり、この場合、多くは、ビーム掃引を使用して、今後の制御およびデータ送信をビーム形成する際に使用するためのUEの「方向」を発見する。このタイプの応用では、周波数次元において比較的希薄なCSI-RS密度を有することが有用である。その理由には、(28GHzといった高いキャリア周波数において)アナログビーム形成が使用されることが多いため、ビームが広帯域であり、CSI-RSアンテナポートに使用される対応するREがこの帯域幅(これは、相対的に見れば、低周波数のサンプリング速度、言い換えれば、大きなサンプリング間隔と称される場合がある)にわたって広がる可能性があることがある。
【0077】
希薄なCSI-RS密度についての別の応用は、チャネルが周波数次元において比較的ゆっくり変化することで、周波数の頻繁なサンプリングが必要でないシナリオにおけるものである。より希薄なパターンは、より高いデータ送信ピーク速度をもたらす可能性があるが、これは、より多くのリソースが、データシンボルをCSI-RSシンボルによって多重化するのに利用可能であるからである。
【0078】
D<1に対してもフレキシブルで制御可能な密度低減は、本発明のある特定の実施形態において、アグリゲートされたCSI-RSリソースをサブサンプリング係数SF=1、2、3、4、…によってサブサンプリングすることによって達成され、この場合、SF=1はサブサンプリングがないことを意味し、SF>1はCSI-RSシンボルが周波数領域における最大限でもSFサブキャリアごとに位置することを意味する。サブサンプリングによって、櫛歯の間隔がSFに等しい周波数の「コム」構造がもたらされる。より高いSF、すなわち、より高いサブサンプリング係数によって、CSI-RSシンボルがより密集する、すなわちサンプル間隔が小さくなるように、サンプリング速度が増大することは諒解されるであろう。
【0079】
図19は、SF=2を使用する16のREリソースに対する例示のコムを示す(SF=2にとって可能な2つの異なるコムオフセットが示される)。16個のポートがこのアグリゲートされたリソースにアサインされる場合、SF=2の使用によって、必要に応じて1RE/ポート/PRB未満のD=1/2の密度がもたらされる。
【0080】
このようなコム構造が使用される時、コムのオフセットを導入するためのSF-1の可能性がある。
図19において、1つがオフセットなしで1つがオフセット値O=1である2つの可能なコムパターンが示される。コムオフセットの使用は、密度低減のための別の動機として、直交コムを2つの異なるユーザに割り当てるために利益がある可能性がある。
【0081】
図19において、値mが、特定の帯域幅にわたる場合のPRBインデックスであることは留意されたい。これは、システム帯域幅全体、またはこの一部分、例えば、所与のユーザに割り当てられる部分的な帯域であってよい。この例では、CSI-RSユニットは、SF=2によるサブサンプリングが使用されるため、2つの異なるPRBにわたる。一般的に、CSI-RSユニットがわたるPRB数はSFに等しい。
【0082】
サブサンプリング係数SF=4が6のCSI-RSユニット全てを使用するパターン(ビットマップ=111111)上で使用され、かつ2つのポートがアサインされる、リソースサブサンプリングのなお別の例が
図20に示される。この図における「縞模様」の間におけるサンプルがゼロであることで、このパターンは、インターリーブ周波数分割多元接続(IFDNA)と称される。このタイプのパターンはビーム管理というコンテキストにおいて行われるビーム掃引動作にとって有用である。ここで、異なるeNB送信(Tx)ビームがそれぞれのOFDMシンボルにおいて使用可能である。さらにまた、それぞれのOFDMシンボル内で、UEはそのRxビームを(SFに等しい)4回掃引できるが、これは、IFDMAパターンがそれぞれのOFDMシンボル内で周期=4の定期的な時間領域波形を作り出すからである。
【0083】
上記の技法を使用することによって、広範なキャリア周波数(1~100GHz)の実装形態の選定(デジタルまたはアナログビーム形成)をサポートできるNRに対するCSI-RSリソースの非常にフレキシブルかつスケーラブルな規定が可能になる。例えば、本明細書に開示される技法の実施形態は、以下の態様の1つまたは複数によるCSI-RSリソースの規定を可能にする。
1.周波数領域においてアグリゲートされたリソースユニット(1つのOFDMシンボル)
a.ユニット1、2、3、4、5、および6の特定の組合せを指示する長さ6のビットマップによって説明される
2.時間領域におけるアグリゲートされたリソースユニット
a.アグリゲートするOFDMシンボルインデックス
3.アグリゲートされたリソースにアサインされたポート数
4.サブサンプル係数SF=1、2、3、4、…およびコムオフセット=0、1、…、SF-1
5.CSI-RSリソースが割り当てられる周波数帯域(部分的な帯域、全体の帯域)
6.OCC設定(使用される場合)
【0084】
説明した実施形態は、任意の適した通信標準をサポートし、かつ任意の適したコンポーネントを使用する任意の適切なタイプの通信システムにおいて実装されてよい。1つの例として、ある特定の実施形態は、
図1に示されるようなLTEネットワークにおいて実装されてよい。
【0085】
図1を参照すると、通信ネットワーク100は、複数の無線通信デバイス105(例えば、従来のUE、マシン型通信[MTC]/マシンツーマシン[M2M]UE)、および複数の無線アクセスノード110(例えば、eNodeBまたは他の基地局)を含む。通信ネットワーク100は、対応する無線アクセスノード110を介してコアネットワーク120に接続されるセル115に組織化される。無線アクセスノード110は、無線通信デバイス間、または無線通信デバイスと別の通信デバイス(固定電話など)との間の通信をサポートするのに適した任意の追加のエレメントと共に無線通信デバイス105と通信することが可能である。
【0086】
無線通信デバイス105はハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適した組合せを含む通信デバイスを表すが、これらの無線通信デバイスは、ある特定の実施形態では、
図2によってより詳細に示される例示の無線通信デバイスなどのデバイスを表してよい。同様に、示される無線アクセスノードは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適した組合せを含むネットワークノードを表すことができるが、これらのノードは、特定の実施形態では、
図3によってより詳細に示される例示の無線アクセスノードなどのデバイスを表してよい。
【0087】
図2を参照すると、無線通信デバイス200は、プロセッサ205、メモリ、トランシーバ215、およびアンテナ220を含む。ある特定の実施形態では、UE、MTCもしくはM2Mデバイス、および/または任意の他のタイプの無線通信デバイスによって提供されるとして説明される機能性の一部または全ては、
図2に示されるメモリなどのコンピュータ可読媒体上に記憶される命令を実行するデバイスプロセッサによって提供されてよい。代替的な実施形態は、本明細書に説明される機能性のいずれかを含む、デバイスの機能性のある特定の態様を提供することを担う場合がある、
図2に示されるもの以外の追加のコンポーネントを含んでよい。デバイス205が、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、およびデジタル信号プロセッサなどを含んでよく、これらの1つまたは複数の処理エレメントが、メモリ210に記憶されるプログラムコードを実行するように、トランシーバ215を制御するように、および本明細書に説明される機能性の全てまたは一部を実行するように設定されており、いくつかの実施形態では、本明細書に説明される機能性の全てまたは一部を遂行する、ハードコードされたデジタルロジックを含んでよいことは、諒解されるであろう。「処理回路」という用語は、本明細書では、処理エレメントのこれらの組合せの任意の1つに言及するために使用される。
【0088】
図3を参照すると、無線アクセスノード300は、ノードプロセッサ305、メモリ310、ネットワークインターフェース315、トランシーバ320、およびアンテナ325を含む。さらにまた、ノードプロセッサ305が、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、およびデジタル信号プロセッサなどを含んでよく、これらの1つまたは複数の処理エレメントが、メモリ310に記憶されるプログラムコードを実行するように、トランシーバ320およびネットワーク315を制御するように、および本明細書に説明される機能性の全てまたは一部を実行するように設定されており、いくつかの実施形態では、本明細書に説明される機能性の全てまたは一部を遂行する、ハードコードされたデジタルロジックを含んでよいことは、諒解されるであろう。機能性は、例えば、
図4および
図5のフローチャートに示される動作を含む。「処理回路」という用語は、本明細書では、処理エレメントのこれらの組合せの任意の1つに言及するために使用される。
【0089】
よって、ある特定の実施形態では、基地局、ノードB、eNodeB、および/または任意の他のタイプのネットワークノードによって提供されると説明される機能性の一部または全ては、
図3に示されるメモリ310などのコンピュータ可読媒体上に記憶される命令を実行するノードプロセッサ305によって提供されてよい。さらにまた、この機能性は、例えば、
図4および
図5のフローチャートに示される動作を含む。無線アクセスノード300の代替的な実施形態は、本明細書に説明される機能性、および/または関連のサポート機能性などの追加の機能性を提供するための追加のコンポーネントを含んでよい。
【0090】
図4は、ネットワークノード(例えば、無線アクセスノード110)を動作させる例示の方法400を示すフローチャートである。方法400は、参照信号リソースが周波数領域および時間領域の1つまたは複数においてアグリゲートされるステップ405を含む。方法は、1つまたは複数の無線デバイス(105)に送信されるアグリゲートされた参照信号リソースの密度特性が調節されるステップ410をさらに含む。方法は、調節された密度特性を有するアグリゲートされた参照信号リソースを使用して、参照信号が1つまたは複数の無線デバイス(105)のそれぞれに送信されるステップ415をさらに含む。方法は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の無線デバイス(105)に対する、密度特性を有するアグリゲートされた参照信号リソースの指示をシグナリングすることをまたさらに含んでよい。
【0091】
図5は別のフローチャートを示し、このフローチャートは、本明細書に説明される技法の1つまたは複数に従って、無線通信ネットワークにおける無線デバイスによる測定のための参照信号を送信するために使用される可変密度の参照信号リソースを選択的に設定する、無線通信ネットワークのネットワークノード(110)における例示の方法500を示す。
【0092】
ブロック510に見られるように、示される方法は、複数のリソースアグリゲーションの中からリソースアグリゲーションを選択することを含む。この場合、複数の異なっているリソースアグリゲーションのそれぞれは、異なる番号のリソースユニットを有し、かつ1つまたは複数のリソースブロックのそれぞれごとに、それぞれの送信スロット内のリソースユニットを伝達する第1の番号iのOFDMシンボル、および第1の番号のOFDMシンボルのそれぞれごとの第2の番号jのリソースユニットを含む。それぞれのリソースブロックは、周波数領域における所定数のサブキャリアを含む。
【0093】
ブロック520に見られるように、方法は、それぞれの送信スロット内のリソースユニットが割り当てられる、第3の番号pのポートを選択することをさらに含む。上述されるように、ブロック510および520に示されるステップを行うことで、リソースブロックごとの参照信号ポート密度Dを有する参照信号リソース設定はそれによって、設定される。
【0094】
ブロック540に見られるように、方法は、p個のポートのそれぞれに対して、少なくとも1つの送信スロットにおけるそれぞれのポートに割り当てられるリソースユニットを使用して、少なくとも1つの送信スロットにおいて無線デバイスに参照信号を送信することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、ブロック530に示されるように、無線デバイスに参照信号リソース設定の指示をシグナリングすることをさらに含んでよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、上記のそれぞれに言及されるリソースユニットは、2つの隣接するOFDMリソースエレメントから成る。いくつかの実施形態では、それぞれの送信スロット内の第1の番号iのOFDMシンボルは連続している。
【0096】
いくつかの実施形態では、p個のポートのそれぞれに対して参照信号を送信することは、参照信号を送信する前に所定の信号シーケンスに直交カバーコードを適用することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、複数のサブサンプリング係数からサブサンプリング係数SFを選択することであって、それぞれのサブサンプリング係数は周波数領域における参照信号シンボルの異なる最小間隔に対応することで、D’=D/SFである、リソースブロックごとの低減した参照信号ポート密度D’を有する低減密度の参照信号設定を規定する、選択することをさらに含む。これらの実施形態では、少なくとも1つの送信スロットにおいて無線デバイスに参照信号を送信することは、低減密度の参照信号設定に従って参照信号を送信することを含む。
【0097】
上述されるように、例示の実施形態は、方法、および方法のステップを行うための機能性を提供するさまざまなモジュールから成る対応する装置の両方を提供する。モジュールは、(特定用途向け集積回路といった集積回路を含む1つまたは複数のチップにおいて具現化される)ハードウェアとして実装されてよい、または、プロセッサによる実行のためのソフトウェアまたはファームウェアとして実装されてよい。特に、ファームウェアまたはソフトウェアの場合、例示の実施形態は、コンピュータプロセッサによる実行のためにコンピュータプログラムコード(すなわち、ソフトウェアまたはファームウェア)が具現化されているコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品として提供可能である。コンピュータ記憶可読媒体は、非一時的(例えば、磁気ディスク、光ディスク、読み出し専用メモリ、フラッシュメモリデバイス、位相変化メモリ)または一時的(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号などの電気、光、音響、または他の形態の伝搬される信号)であってよい。プロセッサおよび他のコンポーネントの結合は、典型的には、1つまたは複数のバスまたはブリッジ(バスコントローラともいう)を通すものである。記憶デバイス、およびデジタルトラフィックを伝達する信号はそれぞれ、1つまたは複数の非一時的または一時的なコンピュータ可読記憶媒体を表す。よって、所与の電子デバイスの記憶デバイスは、典型的には、コントローラなどのその電子デバイスの1つまたは複数のプロセッサのセット上での実行のためのコードおよび/またはデータを記憶する。
【0098】
実施形態およびこの利点が詳細に説明されているが、添付の特許請求の範囲によって規定されるこれらの趣旨および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、代入、および代替が行われ得ることは、理解されるべきである。例えば、上に論じられる特徴および機能の多くは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの組合せで実装可能である。また、特徴、機能、および上記を動作させるステップの多くは、再順序付け、省略、追加などが行われてよく、さらにはさまざまな実施形態の広範な範囲内にある。
【0099】
略語のリスト
TRP 送信/受信ポイント
UE ユーザ機器
NW ネットワーク
BPL ビームペアリンク
BLF ビームペアリンク障害
BLM ビームペアリンクモニタリング
BPS ビームペアリンクスイッチ
RLM 無線リンクモニタリング
RLF 無線リンク障害
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
RRC 無線リソース制御
CRS セル固有参照信号
CSI-RS チャネル状態情報参照信号
RSRP 参照信号受信電力
RSRQ 参照信号受信品質
gNB NR基地局
PRB 物理リソースブロック
RE リソースエレメント