(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】2リンクアームを有するリニアロボット
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20241024BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/06 D
(21)【出願番号】P 2021546671
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(86)【国際出願番号】 US2020017919
(87)【国際公開番号】W WO2020167941
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2023-02-08
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514062448
【氏名又は名称】パーシモン テクノロジーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PERSIMMON TECHNOLOGIES, CORP.
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ウィルカス スコット
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-538654(JP,A)
【文献】特開2009-260087(JP,A)
【文献】特開2017-139249(JP,A)
【文献】国際公開第2018/170104(WO,A1)
【文献】特表2005-534176(JP,A)
【文献】特開2010-199517(JP,A)
【文献】特開2001-244316(JP,A)
【文献】特開2012-66342(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0166210(US,A1)
【文献】特表2014-527314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B25J 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線経路に沿って搬送チャンバーで移動するように構成されたリニア搬送機構と;
前記リニア搬送機構に接続されたロボットであって、前記ロボットは、ロボット駆動部と、前記ロボット駆動部に接続されたロボットアームとを備え、前記ロボットアームは、前記ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、ロボットと;
前記リニア搬送機構及び前記ロボット駆動部に接続されたコントローラであって、前記コントローラは、前記直線経路に沿った前記リニア搬送機構の移動を制御するように構成されており、前記コントローラは、前記デュアルリンクアームを伸長及び収縮させるように前記ロボット駆動部を制御するように構成されている、コントローラと;
を備える装置であって、
前記コントローラは、前記デュアルリンクアームの伸長及び収縮と同時に、前記直線経路に沿った前記リニア搬送機構の前記移動を提供し、それによって、前記リニア搬送機構及び前記デュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、前記エンドエフェクタを移動させるように構成されており、
前記ロボットアームは、前記第1のリンクに接続された第3のリンクを備え、
前記第1のリンク及び前記第3のリンクは、前記第3のリンク上に形成された第2のエンドエフェクタを有する第2のデュアルリンクアームを形成している
、
装置。
【請求項2】
前記搬送チャンバーと
、前記搬送チャンバーに接続された複数の基板プロセスチャンバーとをさらに備え、
前記複数の基板プロセスチャンバーは前記搬送チャンバーの両側に配置され、
前記エンドエフェクタは、前記リニア搬送機構が移動していない限り
、前記デュアルリンクアームによって前記基板プロセスチャンバー
に出入りできないようなサイズ及び形状である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも部分的に前記直線経路に沿って前記搬送チャンバーで移動するように構成された第2のリニア搬送機構と、前記第2のリニア搬送機構に接続された第2のロボットとをさらに備え、
前記第2のロボットは、第2のロボット駆動部と、前記第2のロボット駆動部に接続された第2のロボットアームとを備え、
前記第2のロボットアームは、前記第2のロボット駆動部に接続された第3のリンク、及びその上で基板を支持するための第2のエンドエフェクタを形成する第4のリンクを有する第2のデュアルリンクアームを備え、
前記コントローラは、前記第2のリニア搬送機構及び前記第2のロボット駆動部に接続されており、前記コントローラは、前記直線経路に沿った前記第2のリニア搬送機構の移動を制御するように構成されており、前記コントローラは、前記第2のデュアルリンクアームを
伸長及び収縮させるように前記第2のロボット駆動部を制御するように構成されており、
前記コントローラは、前記第2のデュアルリンクアームの
伸長及び収縮と同時に、前記直線経路に沿った前記第2のリニア搬送機構の前記移動を提供し、それによって、前記第2のリニア搬送機構及び前記第2のデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、前記第2のエンドエフェクタを移動させるように構成されている、
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記搬送チャンバーは、略矩形形状を有する第1のセクションと、前記略矩形形状の端での第2のセクションとを備え、
前記第2のセクションは、前記第1のセクションよりも幅広く、前記基板保持エリアのうちの少なくとも2つに接続されているか、又は前記基板保持エリアのうちの少なくとも2つを形成している、
請求項
1に記載の装置。
【請求項5】
前記第2のセクションは更に、前記基板保持エリアのうちの1つに前記エンドエフェクタが入る際に、前記第2のエンドエフェクタを逃がす空間を備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記搬送チャンバーの前記第2のセクションに接続された装置フロントエンドモジュールをさらに備え、
前記装置フロントエンドモジュールは、基板カセット昇降機を備え、前記基板カセット昇降機と前記少なくとも2つの基板保持エリアとの間で基板を移動させるように構成されている、
請求項
5に記載の装置。
【請求項7】
前記搬送チャンバーと、前記搬送チャンバーの端での複数の前記基板保持エリアとをさらに備え、
前記基板保持エリアの各々は、前記搬送チャンバーの前記直線経路に沿った中心軸から少なくとも部分的にオフセットされているか、又は前記搬送チャンバーの前記直線経路に沿った中心軸に対して角度が付いている、中心軸を有する、
請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的かつ非制限的な実施形態は、概して、ロボットに関し、より詳細には、リニアロボットに関する。
【従来技術の簡単な説明】
【0002】
基板を搬送するためのロボットが知られている。米国特許出願公開第2016/0229296号明細書、第2013/0071218号明細書、第2015/0214086号明細書、及び第2017/0028546号明細書に記載されているような基板搬送ロボットの搬送のためのリニア駆動システムも知られている。これらは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【摘要】
【0003】
以下の摘要は、単に例示的であるように意図される。当該摘要は、特許請求の範囲を制限することを意図したものではない。
【0004】
一態様によれば、装置が提供され得る。当該装置は、直線経路に沿って搬送チャンバーで移動するように構成されたリニア搬送機構と、前記リニア搬送機構に接続されたロボットであって、前記ロボットは、ロボット駆動部と、前記ロボット駆動部に接続されたロボットアームとを備え、前記ロボットアームは、前記ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、ロボットと、前記リニア搬送機構及び前記ロボット駆動部に接続されたコントローラであって、前記コントローラは、前記直線経路に沿った前記リニア搬送機構の移動を制御するように構成されており、前記コントローラは、前記デュアルリンクアームを延長及び収縮させるように前記ロボット駆動部を制御するように構成されている、コントローラとを備え、前記コントローラは、前記デュアルリンクアームの延長及び収縮と同時に、前記直線経路に沿った前記リニア搬送機構の前記移動を提供し、それによって、前記リニア搬送機構及び前記デュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、前記エンドエフェクタを移動させるように構成されている。
【0005】
別の態様によれば、方法が提供され得る。当該方法は、ロボット駆動部と、前記ロボット駆動部に接続されたロボットアームとを備えるロボットであって、前記ロボットアームは、前記ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、ロボットを提供することと、直線経路に沿って搬送チャンバーで移動するように構成されたリニア搬送機構上に前記ロボットを取り付けることと、前記直線経路に沿った前記リニア搬送機構の移動を制御するように構成されており、かつ前記デュアルリンクアームを延長及び収縮させるように前記ロボット駆動部を制御するように構成されたコントローラに、前記ロボット駆動部及び前記リニア搬送機構を接続することと、を含み、前記コントローラは、前記デュアルリンクアームの前記ロボット駆動部の延長及び収縮と同時に、前記直線経路に沿った前記リニア搬送機構の前記移動を提供し、それによって、前記リニア搬送機構及び前記デュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、前記エンドエフェクタを移動させるように構成されている。
【0006】
別の態様によれば、方法が提供され得る。当該方法は、搬送チャンバーの内側で直線経路に沿ってリニア搬送機構を移動させることと、前記リニア搬送機構が前記直線経路に沿って移動しているのと同時にロボットアームを延長又は収縮させることであって、前記ロボットアームは、前記ロボットアームに接続されたロボット駆動部を有するロボットの一部であり、前記ロボットアームは、前記ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、延長又は収縮させることと、前記リニア搬送機構及び前記ロボット駆動部に接続されたコントローラによって、前記直線経路に沿った前記リニア搬送機構の前記移動、ならびに前記デュアルリンクアームの延長及び収縮を制御し、それによって、前記リニア搬送機構及び前記デュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、前記エンドエフェクタを移動させることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
前述の態様及び他の特徴は、以下の説明で添付図面と共に説明される。
【0008】
【0009】
【
図2】本明細書に記載されるような特徴を含む実施形態の一例の上面図である。
【0010】
【0011】
【0012】
【
図4】本明細書に記載されるような特徴を含む例示的な実施形態の上面図である。
【0013】
【
図5A】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュールから基板を取り出すことを示す概略上面図である。
【
図5B】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュールから基板を取り出すことを示す概略上面図である。
【
図5C】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュールから基板を取り出すことを示す概略上面図である。
【
図5D】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュールから基板を取り出すことを示す概略上面図である。
【
図5E】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュールから基板を取り出すことを示す概略上面図である。
【0014】
【
図5F】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュール内に基板を配置することを示す概略上面図である。
【
図5G】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュール内に基板を配置することを示す概略上面図である。
【
図5H】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュール内に基板を配置することを示す概略上面図である。
【
図5I】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュール内に基板を配置することを示す概略上面図である。
【
図5J】ロボット及びリニア搬送機構を同時に移動させることによってプロセスモジュール内に基板を配置することを示す概略上面図である。
【0015】
【
図6】ロードロックエリアの例示的な一実施形態を示す概略上面図である。
【0016】
【
図7】ロードロックエリアの例示的な一実施形態を示す概略上面図である。
【0017】
【
図8】ロードロックエリアの例示的な一実施形態を示す概略上面図である。
【0018】
【
図9A】基板の取り上げのためのエンドエフェクタ移動の側面図を示す。
【
図9B】基板の取り上げのためのエンドエフェクタ移動の側面図を示す。
【
図9C】基板の取り上げのためのエンドエフェクタ移動の側面図を示す。
【
図9D】基板の取り上げのためのエンドエフェクタ移動の側面図を示す。
【
図9E】基板の取り上げのためのエンドエフェクタ移動の側面図を示す。
【0019】
【
図10A】本明細書に記載されるような特徴を有する実施形態の一例を示す。
【
図10B】本明細書に記載されるような特徴を有する実施形態の一例を示す。
【
図10C】本明細書に記載されるような特徴を有する実施形態の一例を示す。
【
図10D】本明細書に記載されるような特徴を有する実施形態の一例を示す。
【
図10E】本明細書に記載されるような特徴を有する実施形態の一例を示す。
【実施形態の詳細説明】
【0020】
図1を参照すると、基板プロセス装置10の従来のクラスターツール構成の概略上面図が示されている。当該装置は、基板カセット昇降機22を有する装置フロントエンドモジュール(Equipment Front End Module:EFEM)20に基板処理チャンバー16とロードロック18との間で基板14を搬送するように適合したロボットを備える、基板搬送装置12を備える。ロードロックは、搬送チャンバー32とEFEM20との間で可動分離ドア又はゲートを有する、あるタイプの基板保持エリアを形成する。
【0021】
コストを低減し、効率を改善するために、最新の半導体工場は常に、より多くのプロセス装置をより小さい建物に装着させようと励んでいる。典型的な工場レイアウトは、ベイと呼ばれる直線列状に配置されたプロセスツールを有する。工場のフロア上に装着され得るベイの数は、個々のプロセスツール長さ(奥行)によって制限される。各列に装着され得るツールの数は、個々のプロセスツール幅によって制限される。各々の個々のプロセスツールは、プロセスモジュール、及び入力/出力モジュール(ロードロック)からプロセスモジュールにウェハーを移動させ再び戻すための自動化ハードウェアで構成されている。従来のプロセスツールレイアウトは、
図1のクラスターツール例に示すように、ツールの中心で単一のウェハー移動ロボットを使用し、ロボットの周囲に円形状配列で複数(4つ~6つなど)のプロセスモジュール空間を使用する。クラスターツールは、典型的には、丸い接地面を有し、その幅が理由で、列状に配置されるように最適な形状ではない。工場の計画者は、より多くの装置を各工場ベイに装着させて、フロア空間を追加する必要なく生産を増加させるために、個々のプロセスツールの幅を低減することを推し進めている。個々のツール幅を低減するための1つの方法は、直線状配列を優先して、プロセスモジュールの円形状配列配置をやめることである。リニアプロセスモジュール配列は、ツールの前方から後方にリニア軸上でロボットを移動させる能力を含む、より複雑な自動化を必要とする。このタイプのロボットは、「リニアロボット」と称される。全体のツールの幅は、プロセスモジュールの奥行及びリニアロボットの幅によって制限される。本明細書に記載されるように、以下にさらに記載されるような収縮位置で(リニアトンネルの内側で)フラットに折り畳むように2リンクアームを使用して、リニアロボットの幅及び複雑性を低減するための方法が開示される。
【0022】
図2も参照すると、例示的な実施形態の特徴を組み込む基板プロセス装置30の概略上面図が示されている。図面に示す例示的な実施形態を参照して特徴が記載されているが、特徴は、実施形態の多くの代替形態で具現化され得ることを理解されたい。加えて、任意の好適なサイズ、形状、又はタイプの要素又は材料が使用され得る。
【0023】
基板プロセス装置30は、概して、基板搬送チャンバー32と、基板プロセスモジュール16と、ロードロック18'と、基板カセット昇降機22を有する装置フロントエンドモジュール(EFEM)20と、2リンクアーム36及びロボット駆動部38(
図3A、
図3B参照)を備えるリニアロボット34とを備える。装置30は、少なくとも1つのプロセッサ42と、コンピュータプログラムコード46を含む少なくとも1つのメモリ44とを備えるコントローラ40に接続されている。
図2は、コンパクトな収縮位置で2リンクアームを有するリニアロボットの一例である。
【0024】
図3A、
図3Bも参照すると、2リンクアーム36は、概して、第1のリンク又は上方アーム90と、上方アーム90、ジョイント94に回転可能に接続されたエンドエフェクタ92を形成する第2のリンクとを備える。ロボット駆動部38は、第1及び第2のモーター52、54を備え、対応する第1及び第2のエンコーダ56、58は、筐体60に接続されており、それぞれ、第1及び第2のシャフト62、64を駆動する。ここで、シャフト62は、プーリー66に接続され得、シャフト64は、上方アーム90に接続され得る。ここで、シャフト62、64は、同心であり得るか、又は別の方法で配置され得る。代替の態様では、任意の好適な駆動部が設けられ得る。筐体60は、チャンバー68と連通し得る。ここで、蛇腹70、チャンバー68、及び筐体60の内部は、大気環境74から真空環境72を分離している。筐体60は、スライド76上のキャリッジとして、z方向にスライドし得る。ここで、リードスクリュー、又は他の好適な垂直もしくはリニアz駆動部78は、筐体60及びそこに接続された2リンクアーム36をz方向80に選択的に移動させるように設けられ得る。ロボット34は、
図2の矢印100によって示されるように、チャンバー32の内側で直線経路に沿ってロボット36を移動させるように構成されたリニア搬送装置98上に取り付けられている。これは、例えば、レール又は磁気浮上を使用し得る。本明細書に記載されるような特徴は、米国特許第10,269,606号、第9,149,936号、第10,224,232号、及び米国特許出願公開第2019/0115238号明細書、第2018/0104831号明細書に記載されるような特徴を含み得、これらは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
2リンクアーム36は、折り畳まれた位置又はリンク上にリンクがある位置に置かれたときにスリムであるため、リニアシステムで従来のSCARAアームよりも利点を有する。
図1に対して
図2で分かるように、これにより、依然として、プロセスモジュール16及びロードロック18'での延長位置に達することが可能でありながら、リニアチャンバー又はトンネル32及び全体のシステムの狭い幅102を使用することが可能になる。2リンク又はデュアルリンクアームは、単に、ロボット駆動部から直列に接続された2つのリンクを有し、それらのリンクの一方は、基板を支持するためのエンドエフェクタを形成している。
【0026】
図4も参照すると、この例示的な実施形態は、6つよりもはるかに多いプロセスモジュール16が、搬送チャンバー32'に取り付けられ得ることを示す。これはまた、構成104a、104b、104cによって示されるような2リンクアーム36を用いて様々なプロセスモジュール16にアクセスするために、搬送装置98及びロボット34がどのように使用され得るかを示す。
図4は、デュアル独立エンドエフェクタ2リンクアームを有するリニアロボットの例示的な動作を示す。この例でのアームは、ロボット駆動部の駆動シャフトに直接取り付けられた第1のリンク90と、第1のリンク90に接続された2つの第2のリンク92、92'とを備える。したがって、第1のデュアルリンクアームには、リンク90、92が設けられており、第2のデュアルリンクアームには、リンク90、92'が設けられている。
【0027】
2リンクアームの各々は、1つ以上の独立エンドエフェクタを支持し得る。単一のエンドエフェクタシステムの使用は、ロボットを制御するために必要とされる動作軸の数を低減することによって、システムのコスト、複雑性、及びサイズを低減する。複数のエンドエフェクタを有するロボットの使用は、ロードロック及びプロセスモジュールで高速スワップを実行し得る。高速スワップは、同じステーションで連続した取り上げ及び配置(pick and place)移動を含む(一方のエンドエフェクタを用いてステーションから基板を取り上げ、第2のエンドエフェクタを用いて同じステーションに第2の基板を配置する)。複数のエンドエフェクタを有するロボットは、ロードロックで高速スワップし、次いで、プロセスモジュールで高速スワップし得る。これは、
図5A~
図5Jの一連のスナップショットタイプの図に示される。
図5A~
図5Eは、プロセスモジュールからの基板14aの引き出しを示し、
図5F~
図5Jは、同じモジュール16内への新しい基板14bの挿入を示す。
【0028】
図5A~
図5Eを参照すると、リニア搬送機構が方向Xに移動するとき、ロボット駆動部は、デュアルリンクアーム36を移動させて、プロセスモジュール16の入口17内にエンドエフェクタを移動させる。様々な部品のサイズ、形状、及び場所、ならびに搬送チャンバーの低減された幅102が理由で、エンドエフェクタが入口17に入るための唯一の方法は、ロボットアーム36の回転及びリニア搬送機構のリニア移動が、共に連携して、エンドエフェクタが、角度が付いた方向Yで、この場合、方向Xに直交して、入口17内に通り始めることを可能にすることである。第2のリンク92の長手方向の長さは、例えば、搬送チャンバー32の幅102よりも長くてもよい。第2のリンク92は、角度が付いて入口17に入り、次いで、角度が付いて、又は曲線経路に沿って入口を最初に通過した後に、モジュール16内にまっすぐ移動し得る。したがって、モジュール内へのエンドエフェクタの移動は、非並進的であり得るが、続いて、移動の最後のストロークのために並進移動に変化し得る。一旦、基板14aがエンドエフェクタによって持ち上げられると、ロボットモーター及びリニア搬送機構は、方向X'及びY'に連携して移動して、モジュールからエンドエフェクタ及び基板を取り出し得る。
【0029】
一例では、2リンクアームは、アーム延長及び収縮動作の間にエンドエフェクタ方向を制御するために、ロボットのリニア軸を使用し得る(方向100での動作)。別の例では、2リンクアームは、アーム延長及び収縮動作の間にエンドエフェクタ方向を制御するために、ロボットのリニア軸を使用することができない。
【0030】
ロボットのリニア軸は、異なるアーム延長でエンドエフェクタ方向を制御するために、矢印100によって示されるように、いずれかの方向に移動し得る。この制御は、アームが延長及び収縮しながら、エンドエフェクタとステーションとの間のアライメントを維持するために適用され得る。これは、プロセスモジュールなどの特定のタイプのステーションについて望ましくあり得る。
【0031】
ロボットのリニア軸はまた、アーム延長及び収縮移動の間に静止したままであり得、それは、いずれかの方向でのリニア軸移動の端など、リニア軸が移動できないステーションにアームが延長及び/又は収縮することを可能にし得る。
【0032】
第3のオプションは、必要な場合、非並進的な延長又は収縮動作を実行するために、ロボットのリニア軸を使用する動作及びそれを使用しない動作のセグメントを組み合わせることである。
【0033】
狭い搬送チャンバーは、ロードロックモジュールを組み込んでそれにアクセスするために、チャンバーの端で利用可能な空間を制限する。ロードロックの位置は、ロードロックステーションにアクセスする間の2つの主なタイプのロボット動作の使用を決定する。
(a.)
図6、
図7に示すように、1次エンドエフェクタがロードロックに入り、2次エンドエフェクタ(複数可)がロードロック移動の間にチャンバーでの代替の開空間に回転する、ロボット動作。
(b.)
図8に示すように、すべてのエンドエフェクタ(複数可)が移動の間にロードロックに入るロボット動作。このタイプの移動は、エンドエフェクタ間のピッチと同じ垂直な間隔で、ロードロックで基板を支持することを必要とする。基板についてのスロットの数は、移動されるウェハーの数を定める。ロボットが2つのエンドエフェクタを有する場合、ロードロックスロットの数は、
図9A~
図9Eによって示すように1つであり、それは、ステーションの内側ですべてのエンドエフェクタを用いた、ステーションへの2つのエンドエフェクタ移動の一例を示す。基板は、一方のロードロック内に配置され、次いで、別のロードロックから取り上げされ得るか、又は複数のグループの基板支持部が、同じロードロックへの取り上げ及び配置移動のために単一のロードロックで積層され得る。代替例では、任意の好適な数のエンドエフェクタがあり得る。
(c.)搬送チャンバー32とEFEM20との間のロードロック構成18、18'、18''、18'''、18''''の例は、
図10A~
図10Eに示され、それらは、ロボット34を用いて使用され得る。これらは、単なる例であり、制限と見なされるべきでないことに留意されたい。
【0034】
例示的な一実施形態によれば、装置が提供され得る。当該装置は、直線経路に沿って搬送チャンバーで移動するように構成されたリニア搬送機構と、リニア搬送機構に接続されたロボットであって、ロボットは、ロボット駆動部と、ロボット駆動部に接続されたロボットアームとを備え、ロボットアームは、ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、ロボットと、リニア搬送機構及びロボット駆動部に接続されたコントローラであって、コントローラは、直線経路に沿ったリニア搬送機構の移動を制御するように構成されており、コントローラは、デュアルリンクアームを延長及び収縮させるようにロボット駆動部を制御するように構成されている、コントローラとを備える。コントローラは、デュアルリンクアームの延長及び収縮と同時に、直線経路に沿ったリニア搬送機構の移動を提供し、それによって、リニア搬送機構及びデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、エンドエフェクタを移動させるように構成されている。
【0035】
当該装置は、搬送チャンバーと、搬送チャンバーの反対のサイド上で搬送チャンバーに接続された複数の基板プロセスチャンバーと、をさらに備え得る。当該装置は、リニア搬送機構が移動していない限り、エンドエフェクタがデュアルリンクアームによって基板プロセスチャンバー内に又は基板プロセスチャンバーから移動することができないようなサイズ及び形状である。当該装置は、少なくとも部分的に直線経路に沿って搬送チャンバーで移動するように構成された第2のリニア搬送機構と、第2のリニア搬送機構に接続された第2のロボットと、をさらに備え得る。第2のロボットは、第2のロボット駆動部と、第2のロボット駆動部に接続された第2のロボットアームとを備える。第2のロボットアームは、第2のロボット駆動部に接続された第3のリンク、及びその上で基板を支持するための第2のエンドエフェクタを形成する第4のリンクを有する第2のデュアルリンクアームを備える。コントローラは、第2のリニア搬送機構及び第2のロボット駆動部に接続されている。コントローラは、直線経路に沿った第2のリニア搬送機構の移動を制御するように構成されている。コントローラは、第2のデュアルリンクアームを延長及び収縮させるように第2のロボット駆動部を制御するように構成されている。コントローラは、第2のデュアルリンクアームの延長及び収縮と同時に、直線経路に沿った第2のリニア搬送機構の移動を提供し、それによって、第2のリニア搬送機構及び第2のデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、第2のエンドエフェクタを移動させるように構成されている。搬送チャンバーは、略矩形形状を有する第1のセクションと、この略矩形形状の端での第2のセクションとを備え得る。第2のセクションは、第1のセクションよりも幅広く、基板保持エリアのうちの少なくとも2つに接続されているか、又は基板保持エリアのうちの少なくとも2つを形成している。当該装置は、搬送チャンバーの第2のセクションに接続された装置フロントエンドモジュールをさらに備え得る。装置フロントエンドモジュールは、基板カセット昇降機を備え、基板カセット昇降機と少なくとも2つの基板保持エリアとの間で基板を移動させるように構成されている。ロボットアームは、第1のリンクに接続された第3のリンクを備え得る。第1のリンク及び第3のリンクは、第3のリンク上に形成された第2のエンドエフェクタを有する第2のデュアルリンクアームを形成している。当該装置は、搬送チャンバーと、この搬送チャンバーの端での複数の基板保持エリアと、をさらに備え得る。基板保持エリアの各々は、搬送チャンバーの直線経路に沿った中心軸から少なくとも部分的にオフセットされているか、又はこの中心軸に対して角度が付いている、中心軸を有する。
【0036】
例示的な方法は、ロボット駆動部と、ロボット駆動部に接続されたロボットアームとを備えるロボットであって、ロボットアームは、ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、ロボットを提供することと、直線経路に沿って搬送チャンバーで移動するように構成されたリニア搬送機構上にロボットを取り付けることと、直線経路に沿ったリニア搬送機構の移動を制御するように構成されており、かつデュアルリンクアームを延長及び収縮させるようにロボット駆動部を制御するように構成されたコントローラに、ロボット駆動部及びリニア搬送機構を接続することと、を含み得る。コントローラは、デュアルリンクアームのロボット駆動部の延長及び収縮と同時に、直線経路に沿ったリニア搬送機構の移動を提供し、それによって、リニア搬送機構及びデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、エンドエフェクタを移動させるように構成されている。
【0037】
搬送チャンバー、ロボットアーム、及びリニア搬送機構は、リニア搬送機構が移動していない限り、エンドエフェクタがデュアルリンクアームによって基板プロセスチャンバー内に又は基板プロセスチャンバーから移動することができないようなサイズ及び形状であり得る。当該方法は、第2のロボット駆動部と、第2のロボット駆動部に接続された第2のロボットアームとを備える第2のロボットであって、第2のロボットアームは、第2のロボット駆動部に接続された第3のリンク、及びその上で基板を支持するための第2のエンドエフェクタを形成する第4のリンクを有する第2のデュアルリンクアームを備える、第2のロボットを提供することと、少なくとも部分的に直線経路に沿って搬送チャンバーで移動するように構成された第2のリニア搬送機構上に第2のロボットを取り付けることと、直線経路に沿った第2のリニア搬送機構の移動を制御するように構成されており、かつ第2のデュアルリンクアームを延長及び収縮させるように第2のロボット駆動部を制御するように構成されたコントローラに、第2のロボット駆動部及び第2のリニア搬送機構を接続することと、をさらに含み得る。コントローラは、第2のデュアルリンクアームの第2のロボット駆動部の延長及び収縮と同時に、直線経路に沿った第2のリニア搬送機構の移動を提供し、それによって、第2のリニア搬送機構及び第2のデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、第2のエンドエフェクタを移動させるように構成されている。搬送チャンバーは、略矩形形状を有する第1のセクションと、この略矩形形状の端での第2のセクションとを備え得る。第2のセクションは、第1のセクションよりも幅広く、基板保持エリアのうちの少なくとも2つに接続されているか、又は基板保持エリアのうちの少なくとも2つを形成している。ロボットアームは、第1のリンクに接続された第3のリンクを備え得る。第1のリンク及び第3のリンクは、第3のリンク上に形成された第2のエンドエフェクタを有する第2のデュアルリンクアームを形成している。複数の基板保持エリアは、搬送チャンバーの端に設けられ得る。基板保持エリアの各々は、搬送チャンバーの直線経路に沿った中心軸から少なくとも部分的にオフセットされているか、又は搬送チャンバーの直線経路に沿った中心軸に対して角度が付いている、中心軸を有する。
【0038】
例示的な方法が提供され得る。当該方法は、搬送チャンバーの内側で直線経路に沿ってリニア搬送機構を移動させることと、リニア搬送機構が直線経路に沿って移動しているのと同時にロボットアームを延長又は収縮させることであって、ロボットアームは、ロボットアームに接続されたロボット駆動部を有するロボットの一部であり、ロボットアームは、ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、延長又は収縮させることと、リニア搬送機構及びロボット駆動部に接続されたコントローラによって、直線経路に沿ったリニア搬送機構の移動、ならびにデュアルリンクアームの延長及び収縮を制御し、それによって、リニア搬送機構及びデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、エンドエフェクタを移動させることと、を含む。
【0039】
搬送チャンバー、ロボットアーム、及びリニア搬送機構は、リニア搬送機構が移動していない限り、エンドエフェクタがデュアルリンクアームによって基板プロセスチャンバー内に又は基板プロセスチャンバーから移動することができないようなサイズ及び形状であり得る。当該方法は、搬送チャンバーの内側で少なくとも部分的に直線経路に沿って第2のリニア搬送機構を移動させることと、第2のリニア搬送機構が直線経路に沿って移動しているのと同時に第2のロボットアームを延長又は収縮させることであって、第2のロボットアームは、第2のロボットアームに接続された第2のロボット駆動部を有する第2のロボットの一部であり、第2のロボットアームは、第2のロボット駆動部に接続された第3のリンク、及びその上で基板を支持するための第2のエンドエフェクタを形成する第4のリンクを有する第2のデュアルリンクアームを備える、延長又は収縮させることと、第2のリニア搬送機構及び第2のロボット駆動部に接続されたコントローラによって、直線経路に沿った第2のリニア搬送機構の移動、ならびに第2のデュアルリンクアームの延長及び収縮を制御し、それによって、第2のリニア搬送機構及び第2のデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、第2のエンドエフェクタを移動させることと、をさらに含み得る。ロボットアームは、第1のリンクに接続された第3のリンクを備え得る。第1のリンク及び第3のリンクは、第3のリンク上に形成された第2のエンドエフェクタを有する第2のデュアルリンクアームを形成している。当該方法は、リニア搬送機構及びロボット駆動部に接続されたコントローラによって、直線経路に沿ったリニア搬送機構の移動、ならびに第2のデュアルリンクアームの延長及び収縮を制御し、それによって、リニア搬送機構及び第2のデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、第2のエンドエフェクタを移動させることを含む。
【0040】
例示的な実施形態が装置で提供され得る。当該装置は、搬送チャンバーの内側で直線経路に沿ってリニア搬送機構を移動させるための手段と、リニア搬送機構が直線経路に沿って移動しているのと同時にロボットアームを延長又は収縮させるための手段であって、ロボットアームは、ロボットアームに接続されたロボット駆動部を有するロボットの一部であり、ロボットアームは、ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、延長又は収縮させるための手段と、リニア搬送機構及びロボット駆動部に接続されたコントローラによって、直線経路に沿ったリニア搬送機構の移動、ならびにデュアルリンクアームの延長及び収縮を制御し、それによって、リニア搬送機構及びデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、エンドエフェクタを移動させるための手段とを備える。
【0041】
例示的な実施形態には装置が設けられ得る。当該装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つの非一時的メモリとを備える。前記少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって当該装置に、
・ 搬送チャンバーの内側で直線経路に沿ってリニア搬送機構を移動させ、
・ リニア搬送機構が直線経路に沿って移動しているのと同時にロボットアームを延長又は収縮させ、
・ 直線経路に沿ったリニア搬送機構の移動、ならびにデュアルリンクアームの延長及び収縮を制御させ、それによって、リニア搬送機構及びデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、エンドエフェクタを移動させる、
ように構成されている。ロボットアームは、ロボットアームに接続されたロボット駆動部を有するロボットの一部である。ロボットアームは、ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える。
【0042】
例示的な実施形態には、機械によって読み取り可能な非一時的プログラム記憶デバイスが設けられ、動作を実行するために機械によって実行可能な命令のプログラムを実際に具現化し得る。当該動作は、
・ 搬送チャンバーの内側で直線経路に沿ってリニア搬送機構を移動させることと;
・ リニア搬送機構が直線経路に沿って移動しているのと同時にロボットアームを延長又は収縮させることであって、ロボットアームは、ロボットアームに接続されたロボット駆動部を有するロボットの一部であり、ロボットアームは、ロボット駆動部に接続された第1のリンク、及びその上で基板を支持するためのエンドエフェクタを形成する第2のリンクを有するデュアルリンクアームを備える、延長又は収縮させることと;
・ 直線経路に沿ったリニア搬送機構を移動させ、ならびにデュアルリンクアームを延長及び収縮させ、リニア搬送機構及びデュアルリンクアームの両方が移動しながら、基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリア内に、又は基板プロセスチャンバーもしくは基板保持エリアから、エンドエフェクタを移動させることと;
を含む。
【0043】
コストを低減し、効率を改善するために、最新の半導体工場は常に、より多くのプロセス装置をより小さい建物に装着させようと励んでいる。典型的な工場レイアウトは、ベイと呼ばれる直線列状に配置されたプロセスツールを有する。工場のフロア上に装着され得るベイの数は、個々のプロセスツール長さ(奥行)によって制限される。各列に装着され得るツールの数は、個々のプロセスツール幅によって制限される。各々の個々のプロセスツールは、プロセスモジュール、及び入力/出力モジュール(ロードロック)からプロセスモジュールにウェハーを移動させ再び戻すための自動化ハードウェアで構成されている。従来のプロセスツールレイアウトは、ツールの中心で単一のウェハー移動ロボットを使用し、ロボットの周囲に円形状配列で複数(4つ~6つ)のプロセスモジュール空間を使用する。このタイプのレイアウトは、「クラスターツール」として参照される(例えば、
図1参照)。クラスターツールは、典型的には、丸い接地面を有し、その幅が理由で、列状に配置されるように最適な形状ではない。工場の計画者は、より多くの装置を各工場ベイに装着させて、フロア空間を追加する必要なく生産を増加させるために、個々のプロセスツールの幅を低減することを推し進めている。本明細書に記載されるような特徴は、例えば、
図2に示すように、直線状配列を優先して、プロセスモジュールの円形状配列配置をやめることによって、個々のツール幅を低減するために使用され得る。リニアプロセスモジュール配列は、ツールの前方から後方にリニア軸上でロボットを移動させる能力を含む、より複雑な自動化を必要とする。このタイプの装置は、「リニアロボット」と称され得る。全体のツールの幅は、プロセスモジュールの奥行及びリニアロボットの幅によって制限される。リニアロボットの幅及び複雑性を低減するための1つの方法は、
図2に示すように、収縮位置で(リニアトンネルの内側で)フラットに折り畳むように2リンクアームを使用することである。
【0044】
2リンクアームは、
図2に示すように、折り畳まれた位置又はリンク上にリンクがある位置に置かれたときにスリムであるため、リニアシステムで従来のSCARAアームよりも利点を有する。これにより、依然として、プロセスモジュール及びロードロックでの延長位置に達することが可能でありながら、リニアチャンバー又はトンネル及び全体のシステムが狭い幅となる(例えば、
図5A~
図5J参照)。
【0045】
2リンクアーム又はデュアルリンクアームは、1つ以上の独立エンドエフェクタを支持し得る。単一のエンドエフェクタシステムは、ロボットを制御するために必要とされる動作軸の数を低減することによって、システムのコスト、複雑性、及びサイズを低減する。複数のエンドエフェクタを有するロボットは、ロードロック及びプロセスモジュールで高速スワップを実行し得る。高速スワップは、同じステーションで連続した取り上げ及び配置移動(一方のエンドエフェクタを用いてステーションから基板を取り上げ、第2のエンドエフェクタを用いて同じステーションに第2の基板を配置する)として定義される。2つのエンドエフェクタを有するロボットは、ロードロックで高速スワップし、次いで、プロセスモジュールで高速スワップし得る。2つよりも多い(n個の)エンドエフェクタを有するロボットは、ロードロックで複数の基板を取り上げ、次いで、n-1の数のプロセスモジュールで高速スワップを実行し得る。例えば、3つのエンドエフェクタを有するロボットは、ロードロックで2つの基板を取り上げ、次いで、2つの異なるプロセスモジュールで高速スワップを実行し得る。4つのエンドエフェクタを有するロボットは、ロードロックで3つの基板を取り上げ、3つの異なるプロセスモジュールで高速スワップを実行し得る。
【0046】
2リンクアームは、アーム延長及び収縮動作の間にエンドエフェクタ方向を制御するために、ロボットのリニア軸を使用してもよく、代替的に、一部の状況では、アーム延長及び収縮動作の間にエンドエフェクタ方向を制御するために、ロボットのリニア軸を使用しなくてもよい。ロボットのリニア軸は、異なるアーム延長でエンドエフェクタ方向を制御するために、いずれかの方向に移動し得る。この制御は、アームが延長及び収縮しながら、エンドエフェクタとステーションとの間のアライメントを維持するために適用され得る。これは、プロセスモジュールなどの特定のタイプのステーションについて望ましくあり得る。ロボットのリニア軸はまた、アーム延長及び収縮移動の間に静止したままであり得、それは、例えば、いずれかの方向でのリニア軸移動の端など、リニア軸が移動できないステーションにアームが延長及び/又は収縮することを可能にし得る。第3のオプションは、必要な場合、非並進的な延長又は収縮動作を実行するために、ロボットのリニア軸を使用する動作及びそれを使用しない動作のセグメントを組み合わせることである。
【0047】
狭い搬送チャンバーは、ロードロックモジュールを組み込んでそれにアクセスするために、チャンバーの端で利用可能な空間を制限する。ロードロックの位置は、ロードロックステーションにアクセスする間の2つの主なタイプのロボット動作の使用を決定する。
・ 1次エンドエフェクタがロードロックに入り、2次エンドエフェクタ(複数可)がロードロック移動の間にチャンバーでの代替の開空間に回転する、ロボット動作(例えば、
図6、
図7参照)。
・ すべてのエンドエフェクタ(複数可)が移動の間にロードロックに入るロボット動作(例えば、
図8参照)。このタイプの移動は、エンドエフェクタ間のピッチと同じ垂直な間隔で、ロードロックで基板を支持することを必要とする。基板についてのスロットの数は、移動されるウェハーの数を定める。ロボットが2つのエンドエフェクタを有する場合、ロードロックスロットの数は、1つである(
図9A~
図9E参照)。ロボットが3つのエンドエフェクタを有する場合、ロードロックスロットの数は、2つである。基板は、一方のロードロック内に配置され、次いで、別のロードロックから取り上げされ得るか、又は複数のグループの基板支持部が、同じロードロックへの取り上げ及び配置移動のために単一のロードロックで積層され得る。
【0048】
前述の説明は、単なる例示であることを理解されたい。様々な代替及び修正が当業者によって考案され得る。例えば、様々な従属請求項で列挙される特徴は、任意の好適な組合せ(複数可)で互いに組み合わされ得る。加えて、上述の異なる実施形態からの特徴は、新しい実施形態に選択的に組み合わされ得る。したがって、説明は、添付の特許請求の範囲内に入るすべての当該代替、修正、及び変形を包含することが意図される。