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特許7576578アンテナ切替えダイバーシティのための動的しきい値
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】アンテナ切替えダイバーシティのための動的しきい値
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20241024BHJP
   H04B 7/08 20060101ALI20241024BHJP
   G06N 3/02 20060101ALI20241024BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20241024BHJP
【FI】
H04B7/06 042
H04B7/08 022
G06N3/02
G06N20/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021576136
(86)(22)【出願日】2020-06-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-07
(86)【国際出願番号】 US2020038942
(87)【国際公開番号】W WO2020263741
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-05-26
(31)【優先権主張番号】16/455,460
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】カルツォラニ、ディエゴ
(72)【発明者】
【氏名】ヘサミ、ペイマン
(72)【発明者】
【氏名】ガルベスサンタエッラ、トマス
(72)【発明者】
【氏名】サグラム、ムスタファ
【審査官】鉢呂 健
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-506218(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0054470(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02-7/12
H04L 1/02-1/06
G06N 3/02
G06N 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のための方法であって、
複数のアンテナの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信することと、
前記複数のアンテナの各アンテナに対する通信測定値を取得することと、
前記第1のアンテナに対する第1の通信測定値が、測定周期のしきい値時間割合に満たない期間にわたって前記複数のアンテナに対する最高基準信号受信電力(RSRP)値であると決定することと、
前記決定することに少なくとも部分的に基づいて、第1のしきい値から前記第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新することと、
前記更新された動的しきい値と前記第1の通信測定値に少なくとも部分的に基づく比較値との間の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のアンテナから前記複数のアンテナの第2のアンテナに切り替えることと、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信することとを備える方法。
【請求項2】
前記動的しきい値を更新することが、
前記複数のアンテナのアンテナ間の基準信号受信電力の差のセットをニューラルネットワーク内に入力することと
前記ニューラルネットワークの出力として、前記動的しきい値に対するしきい値のセットを受信することと、
前記第2のしきい値に関連する確率値に少なくとも部分的に基づいて、しきい値の前記セットから前記第2のしきい値を選択することと
を備え、
ここにおいて、前記ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みが、アンテナ切替えの数と、前記複数のアンテナの最高基準信号受信電力を備えたアンテナを使用して動作する時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、更新される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEにおいて前記ニューラルネットワークを備える機械学習エージェントユニットに対するトレーニングをアクティブ化すること、
ここにおいて、前記動的しきい値が、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の更新された重みに少なくとも部分的に基づいて更新される、をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ニューラルネットワークのノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、
前記動的しきい値を使用するアンテナ切替えの前記数を、静的しきい値を使用するアンテナ切替えの第2の数と比較することと、
前記比較することに少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、前記コスト関数に少なくとも部分的に基づく、を備える、または、
前記ニューラルネットワークのノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、
前記動的しきい値を使用する前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する前記時間量を、静的しきい値を使用する前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する第2の時間量と比較することと、
前記比較することに少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、前記コスト関数に少なくとも部分的に基づく、を備える、または、
前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングが、アンテナ切替えの前記数と、前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する前記時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、前記UEにおいてアクティブ化される、または、
前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングが、UEトレーニングスケジュールに少なくとも部分的に基づいて前記UEにおいてアクティブ化される、または、
前記UEにおいて前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングを非アクティブ化することをさらに備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の通信測定値が、前記第1のアンテナに対する第1の基準信号受信電力を備え、各アンテナに対する前記通信測定値が、各アンテナに対する基準信号受信電力を備え、前記決定することが、
前記第1のアンテナに対する前記第1の基準信号受信電力が、測定周期に対するしきい値時間割合未満にわたり前記複数のアンテナに対する最高基準信号受信電力であることを識別すること、ここにおいて、前記動的しきい値が、前記識別することに少なくとも部分的に基づいて更新される、を備える、または、
前記第1のアンテナに対する送信電力が送信電力しきい値よりも大きいことを識別すること、ここにおいて、前記動的しきい値が、さらに、前記識別することに少なくとも部分的に基づいて更新される、をさらに備える、または、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、送信のための送信電力を低減することをさらに備える、または、
前記第1の通信測定値が、ダウンリンク信号の測定値を備え、ここにおいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと前記通信することが、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスにアップリンク信号を送信することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のアンテナに対する第2の通信測定値と前記第1のアンテナに対する前記第1の通信測定値との間の差を計算すること、ここにおいて、前記比較値が、前記計算された差を備える、をさらに備え
前記計算された差が前記動的しきい値以上であると決定すること、ここにおいて、前記第1のアンテナから前記第2のアンテナに前記切り替えることが、前記計算された差が前記動的しきい値以上であると前記決定することに少なくとも部分的に基づく
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の通信測定値が、測定周期にわたる前記第1のアンテナの平均基準信号受信電力を備え
前記測定周期に従って前記第1の通信測定値を周期的に測定することと、
前記測定周期に従って、および前記周期的測定に少なくとも部分的に基づいて、前記動的しきい値を更新するかどうかを周期的に決定することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶した、前記プロセッサと電子通信しているメモリとを備え、前記命令が、前記装置に、
複数のアンテナの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信させ、
前記複数のアンテナの各アンテナに対する通信測定値を取得させ、
前記第1のアンテナに対する第1の通信測定値が、測定周期のしきい値時間割合に満たない期間にわたって前記複数のアンテナに対する最高基準信号受信電力(RSRP)値であると決定させ、
前記決定に少なくとも部分的に基づいて、第1のしきい値から前記第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新させ、
前記更新された動的しきい値と前記第1の通信測定値に少なくとも部分的に基づく比較値との間の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のアンテナから前記複数のアンテナの第2のアンテナに切り替えさせ、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信させる装置。
【請求項9】
前記動的しきい値を更新することが、
前記複数のアンテナのアンテナ間の基準信号受信電力の差のセットをニューラルネットワーク内に入力することと
前記ニューラルネットワークの出力として、前記動的しきい値に対するしきい値のセットを受信することと、
前記第2のしきい値に関連する確率値に少なくとも部分的に基づいて、しきい値の前記セットから前記第2のしきい値を選択することと
を備え、
ここにおいて、前記ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みが、アンテナ切替えの数と、前記複数のアンテナの最高基準信号受信電力を備えたアンテナを使用して動作する時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、更新される、
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記命令が、前記装置に、
前記UEにおいて前記ニューラルネットワークを備える機械学習エージェントユニットに対するトレーニングをアクティブ化することと、
こにおいて、前記動的しきい値が、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の更新された重みに少なくとも部分的に基づいて更新される、を行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記ニューラルネットワークのノード間の前記1つまたは複数の重みを更新するための前記命令が、前記装置に、
前記動的しきい値を使用するアンテナ切替えの前記数を、静的しきい値を使用するアンテナ切替えの第2の数と比較することと、
前記比較することに少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、前記コスト関数に少なくとも部分的に基づく、を行わせるために前記プロセッサによって実行可能である、または、
前記ニューラルネットワークのノード間の前記1つまたは複数の重みを更新するための前記命令が、前記装置に、
前記動的しきい値を使用する前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する前記時間量を、静的しきい値を使用する前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する第2の時間量と比較することと、
前記比較することに少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、前記コスト関数に少なくとも部分的に基づく、を行わせるために前記プロセッサによって実行可能である、または、
前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングが、アンテナ切替えの前記数と、前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する前記時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、前記UEにおいてアクティブ化される、または、
前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングが、UEトレーニングスケジュールに少なくとも部分的に基づいて前記UEにおいてアクティブ化される、または、
前記命令が、前記装置に、
前記UEにおいて前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングを非アクティブ化させるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の通信測定値が、前記第1のアンテナに対する第1の基準信号受信電力を備え、各アンテナに対する前記通信測定値が、各アンテナに対する基準信号受信電力を備え、決定するための前記命令が、前記装置に、
前記第1のアンテナに対する前記第1の基準信号受信電力が、測定周期に対するしきい値時間割合未満にわたり前記複数のアンテナに対する最高基準信号受信電力であることを識別すること、ここにおいて、前記動的しきい値が、前記識別することに少なくとも部分的に基づいて更新される、を行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、または、
前記命令が、前記装置に、
前記第1のアンテナに対する送信電力が送信電力しきい値よりも大きいことを識別すること、ここにおいて、前記動的しきい値が、さらに、前記識別することに少なくとも部分的に基づいて更新させる、を行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、または、
前記命令が、前記装置に、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、送信のための送信電力を低減させるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、または、
前記第1の通信測定値が、ダウンリンク信号の測定値を備え、ここにおいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信するための前記命令が、前記装置に、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスにアップリンク信号を送信させるために前記プロセッサによって実行可能である、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記命令が、前記装置に、
前記第2のアンテナに対する第2の通信測定値と前記第1のアンテナに対する前記第1の通信測定値との間の差を計算すること、ここにおいて、前記比較値が、前記計算された差を備える、を行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能であり
前記命令が、前記装置に、
前記計算された差が前記動的しきい値以上であると決定すること、ここにおいて、前記第1のアンテナから前記第2のアンテナに前記切り替えることが、前記計算された差が前記動的しきい値以上であると前記決定することに少なくとも部分的に基づく、を行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の通信測定値が、測定周期にわたる前記第1のアンテナの平均基準信号受信電力を備え
前記命令が、前記装置に、
前記測定周期に従って前記第1の通信測定値を周期的に測定させ、
前記測定周期に従って、および前記周期的測定に少なくとも部分的に基づいて、前記動的しきい値を更新するかどうかを周期的に決定させるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コードが、
複数のアンテナの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信することと、
前記複数のアンテナの各アンテナに対する通信測定値を取得することと、
前記第1のアンテナに対する第1の通信測定値が、測定周期のしきい値時間割合に満たない期間にわたって前記複数のアンテナに対する最高基準信号受信電力(RSRP)値であると決定することと、
前記決定することに少なくとも部分的に基づいて、第1のしきい値から前記第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新することと、
前記更新された動的しきい値と前記第1の通信測定値に少なくとも部分的に基づく比較値との間の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のアンテナから前記複数のアンテナの第2のアンテナに切り替えることと、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信することとを行うためにプロセッサによって実行可能な命令を備える非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明確に組み込まれる、2019年6月27日に出願された「DYNAMIC THRESHOLDS FOR ANTENNA SWITCHING DIVERSITY」と題する出願第16/455,460号の利益および優先権を主張する。
【0002】
[0002] 以下は、一般にワイヤレス通信(wireless communication)に関し、より詳細には、アンテナ切替えダイバーシティ(ASDIV:antenna switching diversity)のための改善された、しきい値に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] ワイヤレス通信システムは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々なタイプ(type)の通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、時間、周波数、および電力)を共有することによって、複数のユーザ(user)との通信をサポートできる場合がある。そのような多元接続システムの例は、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))システム、LTEアドバンスト(LTE-A)システム、またはLTE-A Proシステムなどの第4世代(4G)システム、および新無線(NR)システムと呼ばれることがある第5世代(5G)システムを含む。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、または離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多元接続(DFT-S-OFDM)などの技術を採用し得る。ワイヤレス多元接続通信システムは、場合によってはユーザ機器(UE:user equipment)として知られていることがある、複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートする、いくつかの基地局またはネットワークアクセスノードを含み得る。
【0004】
[0004] いくつかのUEは、1つのアンテナ上での動作からもう1つのアンテナ上での動作に切り替えるためのASDIV特徴を実装し得る。たとえば、UEは、通信のための複数のアンテナ(たとえば、2つのアンテナ、4つのアンテナなど)を含むことができ、(たとえば、アップリンク上で、もしくはダウンリンク上で、または両方の上で)アクティブアンテナ(active antenna)を使用して動作し得る。いくつかの場合には、アクティブアンテナに対する現在の測定値(current measurement)に基づいて、UEは異なるアンテナを使用して動作するように切り替えることができる。アンテナ切替え(antenna switching)は、UEがワイヤレス通信システム内の高信頼送信をサポートすることを可能にし得る。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 説明される技法は、アンテナ切替えダイバーシティ(ASDIV)のための動的しきい値(dynamic threshold)をサポートする改善された方法、システム、デバイス、および装置(apparatus)に関する。一般に、説明される技法は、動的しきい値に基づいて動作アンテナ(operating antenna)を切り替えることによって、高信頼通信を実現する。動的しきい値は、静的しきい値(static threshold)と比較して、アンテナ切替え数を低減すると同時に、ユーザ機器(UE)などのデバイスが「最適な(optimal)」アンテナ(たとえば、最高基準信号受信電力(RSRP:reference signal received power)を備えたアンテナ、最小送信電力を使用するアンテナなど)を使用して動作する時間割合(percentage of time)を改善し得る。たとえば、UEは、アンテナのセットの第1のアンテナ(first antenna)を使用して別のワイヤレスデバイス(wireless device)(たとえば、別のUE、基地局など)と通信し得る。UEは、第1のアンテナに対する通信測定値(たとえば、RSRP値、送信電力(transmit power)など)を追跡することができ、現在の通信測定値(current communication measurement)に基づいて、アンテナ切替えテスト(antenna switching test)を実行し得る。アンテナ切替えテストのために、UEは、機械学習エージェントユニット(machine learning agent unit)に基づいて動的しきい値を更新し得る。機械学習エージェントユニットは、UEのユーザ、UE、UEのタイプ、チップセット(chipset)、またはこれらの何らかの組合せに固有にトレーニングされ得、機械学習エージェント(machine learning agent)は、更新された動的しきい値(updated dynamic threshold value)を決定するためのニューラルネットワーク(neural network)を含み得る。UEは、動的しきい値との比較(comparison)を実行し、比較に基づいて、動作アンテナを切り替えるかどうかを決定し得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】[0006] 本開示の態様による、アンテナ切替えダイバーシティ(ASDIV)のための動的しきい値をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す図。
図2】本開示の態様による、アンテナ切替えダイバーシティ(ASDIV)のための動的しきい値をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す図。
図3】本開示の態様による、アンテナ切替えダイバーシティ(ASDIV)のための動的しきい値をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す図。
図4】[0007] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする機械学習エージェントユニットトレーニングの一例を示す図。
図5】[0008] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする機械学習モデルの一例を示す図。
図6】[0009] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする決定図の一例を示す図。
図7】[0010] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするアンテナ切替え手順の一例を示す図。
図8】[0011] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするプロセスフローの一例を示す図。
図9】[0012] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするデバイスのブロック図。
図10】本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするデバイスのブロック図。
図11】[0013] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするアンテナマネージャのブロック図。
図12】[0014] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするデバイスを含むシステムの図。
図13】[0015] 本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする方法を示すフローチャート。
図14】本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする方法を示すフローチャート。
図15】本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする方法を示すフローチャート。
図16】本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0016] いくつかのワイヤレス通信システムにおいて、ユーザ機器(UE)などのワイヤレスデバイスは、高信頼通信をサポートするためにアンテナ切替えを実装し得る。たとえば、UEは、UEの第1のアンテナ上での動作からUEの第2のアンテナ(second antenna)上での動作への切替えを制御するためのアンテナ切替えダイバーシティ(ASDIV)特徴を含み得る。いくつかの場合には、UEは、1つまたは複数のアンテナに対する1つまたは複数の現在の通信測定値を決定することができ、現在の通信測定値に基づいて、アクティブアンテナを切り替えるかどうかを決定し得る。第1の場合には、UEは、UEにおけるアンテナのセットに対する基準信号受信電力(RSRP:reference signal received power)に基づいてアクティブアンテナを切り替えるかどうかを決定し得る。第2の場合には、UEは、アクティブアンテナによる送信のために使用される送信電力に基づいてアクティブアンテナを切り替えるかどうかを決定し得る。UEにおけるアンテナ切替え決定は、アンテナ切替えしきい値に基づき得る。
【0008】
[0017] いくつかのUEは、アンテナ切替えのために静的しきい値を実装し得る。たとえば、UEは静的しきい値で構成されてよく、各UEは、現在の通信測定値をそれぞれの静的しきい値と比較し得る。一例では、UEは、2つのアンテナに対するRSRP値の差を静的しきい値と比較することができ、その差が静的しきい値以上である場合(たとえば、そのアンテナのRSRPがUEの別のアンテナに対するRSRPよりもかなり低い場合)、アクティブアンテナを切り替えることができる。しかしながら、静的しきい値は、複数の異なる使用事例および/または環境ではなく、特定の使用事例および/または環境をサポートするために選択され得る。したがって、静的しきい値は、異なる使用事例、異なる環境、またはワイヤレス通信システムの変更において非効率的な性能をもたらし得る。たとえば、静的しきい値は、一定の環境においてUEに対する「最適な(optimal)」アンテナ(たとえば、最高RSRP値を備える、またはアンテナ候補のセットに対する送信のために最低送信電力を使用するアンテナ)に対して比較的低い時間率を費やさせる可能性がある。
【0009】
[0018] 効率的なアンテナ切替えをサポートするために、UEは、動的アンテナ切替えしきい値(dynamic antenna switching threshold)を実装し得る。UEがアンテナ切替えテストを実行するとき(たとえば、UEが、自らがある測定間隔(measurement interval)にわたって「最適な」アンテナを使用して動作していないと決定した場合)、UEは、UEの1つまたは複数の動作状態に基づいて、動的しきい値を更新し得る。たとえば、アクティブアンテナが、比較的小さなマージンで常に「非最適な(non-optimal)」状態にとどまる場合、UEは、(たとえば、アンテナに対するRSRPの差が小さいにもかかわらず)より「最適な」アンテナへのアンテナ切替えを可能にするために動的しきい値を下げることができる。逆に、「非最適な」アンテナが異常値である場合、UEは、非効率的なアンテナ切替えを回避するために動的しきい値を高めることができる。UEは、更新された動的しきい値(updated dynamic threshold value)に基づいて、アクティブアンテナを切り替えるかどうかを決定することができ、切替え決定に従って、別のワイヤレスデバイスと通信し得る。
【0010】
[0019] いくつかの場合には、動的アンテナ切替えしきい値は、トレーニングされたニューラルネットワークを含む機械学習エージェントユニットを使用して決定され得る。ニューラルネットワークは、効率的なアンテナ切替え手順をもたらす動的しきい値を出力するようにトレーニングされ得る。いくつかの場合には、ニューラルネットワークは、UEの特定の環境または特定の動作状態に対してさらに構成するためにUEにおいてさらなるトレーニング(training)をオンラインで受けることができる。ニューラルネットワークは、現在の通信測定値(たとえば、アンテナに対するRSRP値の差)を入力として受信することができ、複数の潜在的しきい値に関連する確率を出力し得る。最高出力確率に対応するしきい値は、更新された動的しきい値として選択されてよく、UEは、現在アクティブなアンテナから異なる、より「最適な」アンテナ(たとえば、より高い現在のRSRP値を備えたアンテナ)に切り替えるかどうかを決定するために、この更新されたしきい値を使用し得る。
【0011】
[0020] 本開示の態様は、初めにワイヤレス通信システムのコンテキストで説明される。追加の態様は、機械学習エージェントユニット(たとえば、トレーニング(training)、ノード(node)、決定(decision)など)およびアンテナ切替え手順を参照しながら説明される。本開示の態様は、さらに、機械学習エージェントユニットを使用するASDIVのための動的しきい値に関する装置図、システム図、およびフローチャートによって示され、それらを参照しながら説明される。
【0012】
[0021] 図1は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするワイヤレス通信システム100の一例を示す。ワイヤレス通信システム100は、基地局105と、UE115と、コアネットワーク130とを含む場合がある。いくつかの場合には、ワイヤレス通信システム100は、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、LTEアドバンスト(LTE-A)ネットワーク、LTE-A Proネットワーク、または新無線(NR)ネットワークであり得る。いくつかの場合には、ワイヤレス通信システム100は、拡張ブロードバンド通信、超高信頼(たとえば、ミッションクリティカル)通信、低レイテンシ通信、低コストおよび低複雑度のデバイスを用いた通信、またはそれらの任意の組合せをサポートし得る。
【0013】
[0022] 基地局105は、ワイヤレス通信システム100を形成するために地理的エリア全体にわたって分散され得、異なる形態のまたは異なる能力を有するデバイスであり得る。基地局105およびUE115は、1つまたは複数の通信リンク125を介してワイヤレス通信し得る。各基地局105は、UE115および基地局105が通信リンク125を構築し得るカバレージエリア110を提供し得る。カバレージエリア110は、基地局105およびUE115が、1つまたは複数の無線アクセス技術に従って信号の通信をサポートする地理的エリアの一例であり得る。
【0014】
[0023] UE115は、ワイヤレス通信システム100のカバレージエリア110全体にわたって分散されてよく、各UE115は、静止型、もしくは移動型、または異なる時間にその両方であってよい。UE115は、異なる形態のまたは異なる能力を有するデバイスであり得る。いくつかの例のUE115が図1に示されている。本明細書で説明されるUE115は、図1に示されるように、他のUE115、基地局105、および/またはネットワーク機器(たとえば、コアネットワークノード、リレーデバイス、統合アクセスおよびバックホール(IAB:integrated access and backhaul)ノード、または他のネットワーク機器)などの様々なタイプのデバイスと通信することが可能であり得る。
【0015】
[0024] 基地局105は、コアネットワーク130と、もしくは互いに、またはその両方で通信し得る。たとえば、基地局105は、バックホールリンク120を通して(たとえば、S1、N2、N3、または他のインターフェースを介して)コアネットワーク130とインターフェースし得る。基地局105は、直接的に(たとえば、基地局105間で直接的に)、もしくは間接的に(たとえば、コアネットワーク130を介して)、またはその両方でバックホールリンク120を介して(たとえば、X2、Xn、または他のインターフェースを介して)互いに通信し得る。いくつかの場合には、バックホールリンク120は、1つまたは複数のワイヤレスリンクであるか、またはそれらを含み得る。
【0016】
[0025] 本明細書で説明される基地局105のうちの1つまたは複数は、基地トランシーバ局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、ノードB、eノードB(eNB)、次世代ノードBもしくはギガノードB(どちらもgNBと呼ばれることがある)、ホームノードB、ホームeノードB、または他の適切な用語を含み得るか、または当業者によってそのように呼ばれる場合がある。
【0017】
[0026] UE115は、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、リモートデバイス、ハンドヘルドデバイス、もしくは加入者デバイス、または何らかの他の適切な用語を含み得るか、またはそのように呼ばれる場合があり、ここで、「デバイス」は、他の例の中でも、ユニット、局、端末、またはクライアントと呼ばれることもある。UE115は、セルラーフォン、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはパーソナルコンピュータなどのパーソナル電子デバイスも含み得るか、またはそのように呼ばれ得る。いくつかの場合には、UE115は、器具、車両、メーターなどの、様々な物体中で実装され得る、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、モノのインターネット(IoT)デバイス、あらゆるモノのインターネット(IoE)デバイス、マシンタイプ通信(MTC)デバイスなどを含み得るか、またはそのように呼ばれ得る。
【0018】
[0027] 本明細書で説明されるUE115は、図1に示されるように、時々リレーとして動作し得る他のUE115、ならびに、マクロeNBまたはgNB、スモールセルeNBまたはgNB、リレー基地局などを含む基地局105およびネットワーク機器などの様々なタイプのデバイスと通信することが可能であり得る。
【0019】
[0028] UE115および基地局105は、1つまたは複数のキャリアを介して1つまたは複数の通信リンク125を介して互いにワイヤレス通信し得る。「キャリア」という用語は、通信リンク125をサポートするための定義された物理レイヤ構造を有する無線周波数スペクトルリソースのセットを指す場合がある。たとえば、通信リンク125に使用されるキャリアは、所与の無線アクセス技術(たとえば、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NR)のための物理レイヤチャネルに従って動作される無線周波数スペクトル帯域(たとえば、帯域幅パート(BWP))の一部分を含み得る。各物理レイヤチャネルは、取得シグナリング(たとえば、同期信号、システム情報)、キャリアの動作を協調させる制御シグナリング、ユーザデータ、または他のシグナリングを搬送し得る。ワイヤレス通信システム100は、キャリアアグリゲーションまたはマルチキャリア動作を使用してUE115との通信をサポートし得る。UE115は、キャリアアグリゲーション構成に従って、複数のダウンリンクコンポーネントキャリアおよび1つまたは複数のアップリンクコンポーネントキャリアで構成され得る。キャリアアグリゲーションは、周波数分割複信(FDD)コンポーネントキャリアと時分割複信(TDD)コンポーネントキャリアの両方とともに使用され得る。
【0020】
[0029] キャリアを介して送信される信号波形は、(たとえば、直交周波数分割多重化(OFDM)または離散フーリエ変換拡張OFDM(DFT-S-OFDM)などのマルチキャリア変調(MCM)技法を使用して)複数のサブキャリアから構成され得る。MCM技法を採用するシステムでは、リソース要素は、1つのシンボル周期(たとえば、1つの変調シンボルの持続時間)および1つのサブキャリアから構成されてよく、シンボル周期およびサブキャリア間隔は逆関係にある。各リソース要素によって搬送されるビット数は、変調方式(たとえば、変調方式の次数、変調方式のコーディングレート、またはその両方)に依存し得る。したがって、UE115が受信するリソース要素が多いほど、また変調方式の次数が高いほど、UE115のデータレートは高くなり得る。ワイヤレス通信リソースは、無線周波数スペクトルリソースと、時間リソースと、空間リソース(たとえば、空間レイヤまたはビーム)との組合せを指し得、複数の空間レイヤの使用は、UE115との通信のためのデータレートまたはデータの完全性をさらに増大させ得る。
【0021】
[0030] 基地局105またはUE115に関する時間間隔は、たとえば、Ts=1/(Δfmax・Nf)秒のサンプリング周期を示し得る、基本的な時間単位の倍数単位で表現され得、ここで、Δfmaxは、サポートされる最大サブキャリア間隔を表し得、Nfは、サポートされる最大離散フーリエ変換(DFT)サイズを表し得る。通信リソースの時間間隔は、各々が指定された持続時間(たとえば、10ミリ秒(ms))を有する無線フレームに従って編成され得る。各無線フレームは、システムフレーム番号(SFN)(たとえば、0から1023にわたる)によって識別され得る。
【0022】
[0031] 各フレームは、連続的に番号を付けられた複数のサブフレームまたはスロットを含み得、各サブフレームまたはスロットは、同じ持続時間を有し得る。いくつかの場合には、フレームは、サブフレームに分割され得、各サブフレームは、さらにいくつかのスロットに分割され得る。代替的に、各フレームは、可変数のスロットを含み得、スロットの数は、サブキャリア間隔に依存し得る。各スロットは、(たとえば、各シンボル周期にプリペンドされたサイクリックプレフィックスの長さに応じて)いくつかのシンボル周期を含み得る。いくつかのワイヤレス通信システム100では、スロットは、1つまたは複数のシンボルを含む複数のミニスロットにさらに分割され得る。サイクリックプレフィックスを除いて、各シンボル周期は、1つまたは複数(たとえば、Nf)のサンプリング周期を含み得る。シンボル周期の持続時間は、サブキャリア間隔または周波数動作帯域に依存し得る。
【0023】
[0032] サブフレーム、スロット、ミニスロット、またはシンボルは、ワイヤレス通信システム100の最小のスケジューリング単位であってよく、送信時間間隔(TTI:
transmission time interval)と呼ばれることがある。いくつかの場合には、TTI持続時間(すなわち、TTI中のシンボル周期の数)は可変であってよい。追加または代替として、ワイヤレス通信システム100の最小のスケジューリング単位は、(たとえば、短縮されたTTI(sTTI)のバーストにおいて)動的に選択され得る。
【0024】
[0033] 物理チャネルは、様々な技法に従ってキャリア上で多重化され得る。物理制御チャネルおよび物理データチャネルは、たとえば、時分割多重化(TDM)技法、周波数分割多重化(FDM)技法、またはハイブリッドTDM-FDM技法を使用して、ダウンリンクキャリア上で多重化され得る。物理制御チャネルに関する制御領域(たとえば、制御リソースセット(CORESET))は、いくつかのシンボル周期によって定義され得、キャリアのシステム帯域幅またはシステム帯域幅のサブセット全体に広がり得る。1つまたは複数の制御領域(たとえば、CORESET)は、UE115のセットのために構成され得る。たとえば、UE115は、1つまたは複数の探索空間セットに従って制御情報に関して制御領域を監視または探索し得、各探索空間セットは、カスケード的に構成された1つまたは複数のアグリゲーションレベル内に1つまたは複数の制御チャネル候補を含み得る。制御チャネル候補に関するアグリゲーションレベルは、所与のペイロードサイズを有する制御情報フォーマットのための符号化された情報に関連するいくつかの制御チャネルリソース(たとえば、制御チャネル要素(CCE))を参照し得る。探索空間セットは、複数のUE115に制御情報を送るために構成された共通探索空間セットおよび特定のUE115に制御情報を送るためのUE固有探索空間セットを含み得る。
【0025】
[0034] いくつかの場合には、基地局105は可動であり、したがって、移動する地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。いくつかの場合には、異なる技術に関連する異なる地理的カバレージエリア110は重なり得るが、異なる地理的カバレージエリア110は、同じ基地局105によってサポートされ得る。他の例では、異なる技術に関連する、重なっている地理的カバレージエリア110は、異なる基地局105によってサポートされ得る。ワイヤレス通信システム100は、たとえば、同じまたは異なる無線アクセス技術を使用して、異なるタイプの基地局105が様々な地理的カバレージエリア110にカバレージを提供する異種ネットワークを含み得る。
【0026】
[0035] ワイヤレス通信システム100は、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、基地局105は、類似するフレームタイミングを有してよく、異なる基地局105からの送信は、時間的にほぼ整列され得る。非同期動作の場合、基地局105は、異なるフレームタイミングを有してよく、異なる基地局105からの送信は、いくつかの場合には、時間的に整列されなくてよい。本明細書で説明される技法は、同期動作または非同期動作のいずれかのために使用され得る。
【0027】
[0036] MTCデバイスまたはIoTデバイスなどの、いくつかのUE115は、低コストまたは低複雑度のデバイスであり得、(たとえば、マシンツーマシン(M2M)通信を介した)マシン間の自動化された通信を提供し得る。M2M通信またはMTCは、デバイスが人間の介入なしに互いにまたは基地局105と通信することを可能にするデータ通信技術を指すことがある。いくつかの場合には、M2M通信またはMTCは、情報を測定またはキャプチャするためにセンサーまたはメーターを組み込み、情報を利用する中央サーバもしくはアプリケーションプログラムにそのような情報を中継するか、またはアプリケーションプログラムと対話している人間に情報を提示するデバイスからの通信を含み得る。いくつかのUE115は、情報を収集するか、またはマシンもしくは他のデバイスの自動化された動作を可能にするように設計されてよい。MTCデバイスのための適用の例は、スマートメータリング、インベントリ監視、水位監視、機器監視、ヘルスケア監視、野生生物監視、天候および地質学的事象監視、フリート管理およびトラッキング、リモートセキュリティ検知、物理的アクセス制御、ならびにトランザクションベースのビジネス課金を含む。
【0028】
[0037] ワイヤレス通信システム100は、超高信頼通信もしくは低レイテンシ通信、またはそれらの様々な組合せをサポートするように構成され得る。たとえば、ワイヤレス通信システム100は、超高信頼低レイテンシ通信(URLLC:ultra-reliable low-latency communication)またはミッションクリティカル通信をサポートするように構成され得る。UE115は、超高信頼機能、低レイテンシ機能、またはクリティカル機能(たとえば、ミッションクリティカル機能)をサポートするように設計され得る。超高信頼通信は、プライベート通信またはグループ通信を含み得、ミッションクリティカルプッシュツートーク(MCPTT)、ミッションクリティカルビデオ(MCVideo)、またはミッションクリティカルデータ(MCData)などの1つまたは複数のミッションクリティカルサービスによってサポートされ得る。ミッションクリティカル機能のサポートは、サービスの優先順位付けを含み得、ミッションクリティカルサービスは、公共安全または一般の商用適用例に使用され得る。超高信頼、低レイテンシ、ミッションクリティカル、および超高信頼低レイテンシという用語は、本明細書で交換可能に使用され得る。
【0029】
[0038] いくつかの場合では、UE115は、デバイスツーデバイス(D2D)通信リンク135を介して(たとえば、ピアツーピア(P2P)またはD2Dプロトコルを使用して)他のUE115と直接通信することも可能であり得る。D2D通信を利用する1つまたは複数のUE115は、基地局105の地理的カバレージエリア110内にあってよい。そのようなグループ内の他のUE115は、基地局105の地理的カバレージエリア110の外にあるか、またはそうでなければ基地局105からの送信を受信することができない場合がある。いくつかの場合では、D2D通信を介して通信するUE115のグループは、各UE115がグループ内のあらゆる他のUE115に送信する1対多(1:M)システムを利用し得る。いくつかの場合には、基地局105は、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを容易にする。他の例では、D2D通信は、基地局105の関与なしにUE115間で実行される。
【0030】
[0039] コアネットワーク130は、ユーザ認証と、アクセス認可と、トラッキングと、インターネットプロトコル(IP)接続性と、他のアクセス、ルーティング、またはモビリティ機能とを提供し得る。コアネットワーク130は、アクセスおよびモビリティを管理する少なくとも1つの制御プレーンエンティティ(たとえば、モビリティ管理エンティティ(MME)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF))と、パケットまたは相互接続を外部ネットワークにルーティングする少なくとも1つのユーザプレーンエンティティ(たとえば、サービングゲートウェイ(S-GW)、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)、ユーザプレーン機能(UPF))とを含み得る、発展型パケットコア(EPC)または5Gコア(5GC)であり得る。制御プレーンエンティティは、コアネットワーク130に関連する基地局105によってサービスされるUE115のための、モビリティ、認証、およびベアラ管理などの、非アクセス層(NAS)機能を管理し得る。ユーザIPパケットは、IPアドレス割振りならびに他の機能を提供し得る、ユーザプレーンエンティティを通して転送され得る。ユーザプレーンエンティティは、ネットワーク事業者のIPサービス150に接続され得る。事業者のIPサービス150には、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、またはパケット交換ストリーミングサービスへのアクセスが含まれてよい。
【0031】
[0040] 基地局105などのネットワークデバイスのいくつかは、アクセスノードコントローラ(ANC)の一例であり得る、アクセスネットワークエンティティ140などの下位構成要素を含んでよい。各アクセスネットワークエンティティ140は、無線ヘッド、スマート無線ヘッド、または送信/受信ポイント(TRP)と呼ばれることがある、いくつかの他のアクセスネットワーク送信エンティティ145を通してUE115と通信し得る。各アクセスネットワーク送信エンティティ145は、1つまたは複数のアンテナパネルを含み得る。いくつかの構成では、各アクセスネットワークエンティティ140または基地局105の様々な機能は、様々なネットワークデバイス(たとえば、無線ヘッドおよびANC)にわたって分散されてよいか、または単一のネットワークデバイス(たとえば、基地局105)に統合されてよい。
【0032】
[0041] ワイヤレス通信システム100は、通常、300メガヘルツ(MHz)から300ギガヘルツ(GHz)の範囲の1つまたは複数の周波数帯域を使用して動作し得る。概して、300MHzから3GHzまでの領域は、波長がおよそ1デシメートルから1メートルまでの長さの範囲なので、極超短波(UHF)領域またはデシメートル帯域として知られている。UHF波は、建築物および環境的特徴によってブロックまたはリダイレクトされてよいが、これらの波は、マクロセルが屋内に配置されたUE115にサービスを提供するのに十分に構造物を透過し得る。UHF波の送信は、300MHz未満のスペクトルの短波(HF)部分または超短波(VHF)部分のより小さい周波数およびより長い波を使用する送信と比較して、より小さいアンテナおよびより短い距離(たとえば、100キロメートル未満)に関連付けられてよい。
【0033】
[0042] ワイヤレス通信システム100は、認可無線周波数スペクトル帯域と無認可無線周波数スペクトル帯域の両方を利用し得る。たとえば、ワイヤレス通信システム100は、5GHzの産業科学医療(ISM)用帯域などの無認可帯域において、ライセンス補助アクセス(LAA)、LTE無認可(LTE-U)無線アクセス技術、またはNR技術を採用し得る。基地局105およびUE115などのデバイスは、無認可の無線周波数スペクトル帯域において動作するとき、衝突検出および回避のためのキャリア検知を採用し得る。いくつかの場合には、無認可帯域中の動作は、認可帯域(たとえば、LAA)中で動作するコンポーネントキャリアとともに、キャリアアグリゲーション構成に基づき得る。無認可スペクトルにおける動作は、ダウンリンク送信、アップリンク送信、P2P送信、D2D送信などを含んでよい。
【0034】
[0043] 基地局105またはUE115は、送信ダイバーシティ、受信ダイバーシティ、多入力多出力(MIMO)通信、またはビームフォーミングなどの技法を採用するために使用され得る、複数のアンテナを装備し得る。基地局105またはUE115のアンテナは、MIMO動作、または送信ビームフォーミングもしくは受信ビームフォーミングをサポートすることができる、1つまたは複数のアンテナアレイまたはアンテナパネル内に配置されてよい。たとえば、1つまたは複数の基地局アンテナまたはアンテナアレイは、アンテナ塔などのアンテナアセンブリにおいてコロケートされ得る。いくつかの場合では、基地局105に関連するアンテナまたはアンテナアレイは、多様な地理的ロケーションに配置され得る。基地局105は、UE115との通信のビームフォーミングをサポートするために基地局105が使用し得るアンテナポートのいくつかの行および列をもつアンテナアレイを有し得る。同様に、UE115は、様々なMIMOまたはビームフォーミング動作をサポートし得る1つまたは複数のアンテナアレイを有し得る。追加または代替として、アンテナパネルは、アンテナポートを介して送信される信号の無線周波数ビームフォーミングをサポートし得る。
【0035】
[0044] 基地局105またはUE115は、マルチパス信号伝搬を利用し、異なる空間レイヤを介して複数の信号を送信または受信することによってスペクトル効率を増大させるために、MIMO通信を使用し得る。そのような技法は、空間多重化と呼ばれることがある。複数の信号は、たとえば、異なるアンテナまたはアンテナの異なる組合せを介して送信デバイスによって送信され得る。同様に、複数の信号は、異なるアンテナまたはアンテナの異なる組合せを介して、受信デバイスによって受信されてよい。複数の信号の各々は、別個の空間ストリームと呼ばれることがあり、同じデータストリーム(たとえば、同じコードワード)または異なるデータストリーム(たとえば、異なるコードワード)に関連するビットを搬送し得る。異なる空間レイヤは、チャネル測定および報告のために使用される異なるアンテナポートに関連付けられてよい。MIMO技法は、複数の空間レイヤが同じ受信デバイスに送信されるシングルユーザMIMO(SU-MIMO)と、複数の空間レイヤが複数のデバイスに送信されるマルチユーザMIMO(MU-MIMO)とを含む。
【0036】
[0045] 空間フィルタリング、指向性送信、または指向性受信と呼ばれることもあるビームフォーミングは、送信デバイスと受信デバイスとの間の空間経路に沿ってアンテナビーム(たとえば、送信ビーム、受信ビーム)を成形または誘導するために、送信デバイスまたは受信デバイス(たとえば、基地局105またはUE115)において使用され得る信号処理技法である。ビームフォーミングは、アンテナアレイに対して特定の向きに伝搬するいくつかの信号が強め合う干渉を受ける一方で他のものが弱め合う干渉を受けるようにアンテナアレイのアンテナ要素を介して通信される信号を組み合わせることによって達成され得る。アンテナ要素を介して通信される信号の調整は、送信デバイスまたは受信デバイスが、デバイスに関連するアンテナ要素を介して搬送される信号にいくつかの振幅オフセット、位相オフセット、またはその両方を適用することを含み得る。アンテナ要素の各々に関連する調整は、(たとえば、送信デバイスもしくは受信デバイスのアンテナアレイに対して、または何らかの他の向きに対して)特定の向きに関連するビームフォーミング重みセットによって定義され得る。
【0037】
[0046] 基地局105またはUE115は、ビーム形成動作の一部としてビーム掃引技法を使用し得る。たとえば、基地局105は、UE115との指向性通信のためのビームフォーミング動作を行うために、複数のアンテナまたはアンテナアレイ(たとえば、アンテナパネル)を使用し得る。いくつかの信号(たとえば、同期信号、基準信号、ビーム選択信号、または他の制御信号)は、基地局105によって異なる方向に複数回送信されてよい。たとえば、基地局105は、異なる送信方向に関連する異なるビームフォーミング重みセットに従って信号を送信し得る。様々なビーム方向における送信は、基地局105による後続の送信および/または受信のためのビーム方向を(たとえば、基地局105などの送信デバイス、またはUE115などの受信デバイスによって)識別するために使用され得る。
【0038】
[0047] 特定の受信デバイスに関連するデータ信号などのいくつかの信号は、単一のビーム方向(たとえば、UE115などの受信デバイスに関連する方向)に基地局105によって送信されてよい。いくつかの場合には、単一のビーム方向に沿った送信に関連するビーム方向は、様々なビーム方向に送信された信号に基づいて決定され得る。たとえば、UE115は、様々な方向に基地局105によって送信された信号のうちの1つまたは複数を受信し得、最高の信号品質またはさもなければ許容できる信号品質でUE115が受信した信号の指示を基地局105に報告し得る。
【0039】
[0048] いくつかの場合では、デバイスによる(たとえば、基地局105またはUE115による)送信は、複数のビーム方向を使用して実行され得、デバイスは、(たとえば、基地局105からUE115への)送信のための結合ビームを生成するために、デジタルプリコーディングまたは無線周波数ビームフォーミングの組合せを使用し得る。UE115は、1つまたは複数のビーム方向についてのプリコーディング重みを示すフィードバックを報告し得、フィードバックは、システム帯域幅または1つもしくは複数のサブバンドにわたるビームの構成された数に対応し得る。基地局105は、プリコーディングまたはアンプリコーディングされ得る、基準信号(たとえば、セル固有基準信号(CRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS))を送信し得る。UE115は、プリコーディング行列インジケータ(PMI)またはコードブックベースのフィードバック(たとえば、マルチパネルタイプコードブック、線形結合タイプコードブック、ポート選択タイプコードブック)であり得る、ビーム選択のためのフィードバックを提供し得る。これらの技法について、基地局105によって1つまたは複数の方向に送信される信号に関して説明されたが、UE115は、(たとえば、UE115による後続の送信または受信のためのビーム方向を識別するために)様々な方向に複数回信号を送信すること、または(たとえば、受信デバイスにデータを送信するために)単一の方向に信号を送信することを行うために同様の技法を採用し得る。
【0040】
[0049] 受信デバイス(たとえば、UE115)は、同期信号、基準信号、ビーム選択信号、または他の制御信号などの様々な信号を基地局105から受信するとき、複数の受信構成(たとえば、方向性リスニング)を試みることができる。たとえば、受信デバイスは、様々なアンテナサブアレイを介して受信することによって、様々なアンテナサブアレイに従って受信信号を処理することによって、アンテナアレイの複数のアンテナ要素において受信された信号に適用された様々な受信ビームフォーミング重みセット(たとえば、異なる方向性リスニング重みセット)に従って受信することによって、またはアンテナアレイの複数のアンテナ要素において受信された信号に適用された様々な受信ビームフォーミング重みセットに従って受信信号を処理することによって、複数の受信方向を試みてよく、それらのいずれも、様々な受信構成または受信方向に従って「リッスンすること」と呼ばれることがある。いくつかの場合には、受信デバイスは、(たとえば、データ信号を受信するとき)単一のビーム方向に沿って受信するために単一の受信構成を使用し得る。単一の受信構成は、様々な受信構成方向(たとえば、複数のビーム方向に従ってリッスンすることに基づいて最も高い信号強度、最も高い信号対雑音比(SNR)、またはさもなければ許容できる信号品質を有すると決定されたビーム方向)に従ってリッスンすることに基づいて決定されたビーム方向に整列され得る。
【0041】
[0050] いくつかのワイヤレス通信システム100では、UE115は、アンテナのセットの第1のアンテナを使用して別のワイヤレスデバイス(たとえば、別のUE115、基地局105など)と通信し得る。UE115は、第1のアンテナに対する通信測定値(たとえば、RSRP値、送信電力など)を追跡することができ、現在の通信測定値に基づいて、アンテナ切替えテストを実行し得る。アンテナ切替えテストのために、UE115は、機械学習エージェントユニットに基づいて、動的しきい値を更新し得る。機械学習エージェントユニットは、UE115のユーザ、UE115、UE115のタイプ、チップセット、またはこれらの何らかの組合せに固有にトレーニングされ得、機械学習エージェントユニットは、更新された動的しきい値を決定するためのニューラルネットワークを含み得る。UE115は、動的しきい値との比較を実行し、比較に基づいて、動作アンテナを切り替えるかどうかを決定し得る。たとえば、UE115は、第2のアンテナとアクティブアンテナとの間のRSRP差を決定することができ、RSRP差が決定された動的しきい値以上である場合、アクティブアンテナから第2のアンテナに切り替えることができる。
【0042】
[0051] 図2は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするワイヤレス通信システム200の一例を示す。ワイヤレス通信システム200は、図1を参照しながら説明された対応するデバイスの例であり得る、UE115-aと基地局105-aとを含み得る。基地局105-aは、図1を参照しながら説明された地理的カバレージエリア110-aに対するサービスを提供し得る。UE115-aは、アンテナのセットを使用して(たとえば、基地局105-aを含む)他のワイヤレスデバイスと通信することができ、アンテナのセットの1つのアンテナ215は、通信のためにアクティブ化され得る。いくつかの場合には、ダウンリンクチャネル205受信に基づいて、UE115-aは、アップリンクチャネル210送信のためのアンテナ215を選択し得る。動作アンテナを(たとえば、第1のアンテナ215-aから第2のアンテナ-bに)切り替えることは、UE115-aのASDIV特徴によって実行され得る。
【0043】
[0052] UE115は、UE115のチップセット内で展開されるASDIV特徴を含み得る。ASDIV特徴は、通信のためのアンテナ215選択を管理し得る。いくつかの場合には、UE115-aなどのUE115は、通信のための2つのアンテナ215(たとえば、アンテナ215-aおよび215-b)を含み得る。これらのアンテナ215は、論理アンテナ、物理アンテナ、アンテナポートなどの例であり得る。他の場合には、UE115は、通信のための任意の数のアンテナ215(たとえば、いくつかの5G対応UE115のための4つのアンテナ)を含み得る。UE115は、アンテナ切替えしきい値および1つまたは複数の現在の通信測定値に従って通信のためのアンテナ215を切り替えることができる。
【0044】
[0053] 第1の例では、UE115-aは、アンテナ215のためのRSRP値に基づいてアンテナ切替えを実行し得る。たとえば、UE115-aは、第1のアンテナ215-aを使用して基地局105-aと通信し得る。加えて、UE115-aは、基地局105-aと通信するための第1のアンテナ215-aおよび第2のアンテナ215-bに対するRSRP値を測定し得る。第1のアンテナ215-aに対する第1のRSRP値が第2のアンテナ215-bに対する第2のRSRP値よりも低い場合、UE115-aは、第2のアンテナ215-bが、基地局105-aとの通信のために現在「最適な」または「最善の(best)」アンテナ215であると決定し得る(ここで、「最適な」または「最善の」アンテナ215は、現在の最高RSRP測定値を備えたアンテナのセットのアンテナ215である)。しかしながら、第2のアンテナ215-bに単純に切り替えるのではなく、UE115-aは、アンテナ215間のRSRP値の差をRSRP差しきい値の一例であり得るアンテナ切替えしきい値と比較することによって、アンテナ切替えテストを実行し得る。第2のアンテナ215-b-最大の現在RSRP値を備えたアンテナ-と第1のアンテナ215-a-現在の動作アンテナ-との間のRSRP値の差(たとえば、RSRPΔ)がアンテナ切替えしきい値よりも大きい場合、UE115-aは、第1のアンテナ215-aを使用する動作から第2のアンテナ215-bを使用する動作に切り替えることができる。あるいは、RSRPΔがアンテナ切替えしきい値以下である場合、UE115-aは、同じアンテナ215上にとどまって(たとえば、第1のアンテナ215-aを使用して動作し続けて)よい。
【0045】
[0054] 第2の例では、UE115-aは、アンテナ215のための送信電力に基づいてアンテナ切替えを実行し得る。たとえば、UE115-aは、(たとえば、一定の信号対干渉雑音比(SINR:signal-to-interference-and-noise ratio)を達成するために)動作アンテナ215-aと通信するために使用される現在の送信電力を決定し得る。現在の送信電力がしきい値送信電力(たとえば、23デシベルミリワット(dBm)など、最大送信電力)を超える場合、UE115-aは、アンテナ切替えテストを実行し得る。アンテナ切替えテストは、アンテナ215間の送信電力値の差を送信電力差しきい値の一例であり得るアンテナ切替えしきい値と比較することを必要とし得る。第1のアンテナ215-a-現在の動作アンテナ-と第2のアンテナ215-b-必要とされる現在の最小送信電力を備えたアンテナ-との間の(たとえば、アップリンクチャネル210上の所与のSINRに対する)チャネルを介した送信のために必要とされる送信電力値の差がアンテナ切替えしきい値よりも大きい場合、UE115-aは、第1のアンテナ-aを使用する動作から第2のアンテナ215-bを使用する動作に切り替えることができる。
【0046】
[0055] いくつかの場合には、UE115-aは、動作アンテナ215を切り替えるかどうかを周期的に決定し得る。たとえば、UE115-aは、640ミリ秒(ms)ごとにアンテナ切替えテストを実行するかどうかを決定し得る。この決定は、その周期的時間期間にわたる現在の通信測定値に基づき得る。第1の例では、現在の通信測定値は、対応する周期的時間期間にわたって640msごとに測定され得る。第2の例では、UE115-aは、640msの期間を通して現在の通信測定値を測定することができ、その周期的時間期間に対する現在の通信測定値を決定するためにそれらの測定値を平均化し得る。これらの測定周期(measurement cycle)の周期性(periodicity)は、静的であってよく、または(たとえば、チャネル状態に基づいて)動的であってもよい。いくつかの場合には、現在の通信測定値は、アンテナ固有であってよい。たとえば、単一の測定周期に対して、UE115-aは、第1のアンテナ215-aに対する第1の現在の通信測定値(first current communication measurement)と第2のアンテナ215-bに対する第2の現在の通信測定値(second current communication measurement)とを決定し得る。本明細書で説明されるように、UE115-aは、アクティブアンテナ215に対する現在の通信測定値(たとえば、第1のアンテナ215-aに対する第1の現在の通信測定値)に基づいて、アンテナ切替えテストを実行するかどうかを決定し得る。
【0047】
[0056] ASDIV特徴は、現在アクティブなアンテナ215の性能が低下する場合、UE115-aがアンテナを切り替えることを可能にし得る。たとえば、アンテナ215は、UE115-aおよび/またはアンテナ215の物理的配向、(たとえば、ユーザがどのようにUE115-aを保持するか、またはどのようにUE115-aを動作させるかに基づく)アンテナ215の障害、チャネル上の時間ベースの干渉(たとえば、バースト性の干渉)、またはこれらのもしくは同様の状況の組合せに基づいて、低信頼性または低スループットを有することがある。したがって、アンテナ切替えは送信非効率をもたらし得るため、ASDIV特徴は、UE115-aが比較的少数のアンテナ切替えを実行すると同時に、「最適な」アンテナに切り替えることを可能にし得る。たとえば、UE115-aのシグナリングスループット(signaling throughput)はアンテナ切替えにおいて低減する可能性があり、いくつかのUE115は、(たとえば、UE115によって使用される周波数帯域に応じて)アンテナ切替え中に電流内に電圧スパイク(voltage spike)を受けることがある。したがって、「最適な」アンテナ切替えしきい値は、アンテナ切替えの数(a number of antenna switches)を最小限に抑えながら、「最善の」アンテナ(たとえば、現在の最高RSRP値を備えたアンテナ215)の使用を最大化し得る。
【0048】
[0057] いくつかのシステムは、UE115に対して静的アンテナ切替えしきい値を実装し得る。静的しきい値は、UE115の相手先商標製造会社(OEM)によって選択され、UE115において事前構成され得る。いくつかの場合には、静的しきい値は、研究室および/または現場テストに基づいて決定され、各オペレータおよび/またはOEMに対して異なり得る(たとえば、およそ4デシベル(dB)から11dBに及ぶ)。しかしながら、これらの静的しきい値は、一定のシステムにおいて非効率的であり得、(たとえば、アンテナ、UE115などの数の増大に伴って)システムが変更されるにつれてしきい値が古くなることがある。いくつかの場合には、静的アンテナ切替えしきい値は、時間のおよそ50%以下で「最善の」アンテナ(たとえば、現在の最高RSRP値を有するアンテナ)を使用して動作するUE115をもたらし得る。
【0049】
[0058] 対照的に、ワイヤレス通信システム200のUE115-aは、動的アンテナ切替えしきい値を実装し得る。いくつかの場合には、UE115-aにおける機械学習エージェントユニットは、動的アンテナ切替えしきい値を修正し得る。機械学習エージェントユニットは、UE115-a内の展開に先立って開発されることがあり、ここで、異なる決定(たとえば、アンテナ切替え決定、しきい値決定など)には、しきい値を更新するためのニューラルネットワークを構築するためにリワードまたはペナルティが与えられてよい。たとえば、「最適な」アンテナ215(たとえば、最高RSRP値を備えたアンテナ215)上の動作にはリワードが与えられてよく、「非最適な」アンテナ215(たとえば、最高RSRP値を備えていないアンテナ215)上での動作またはあまりにも頻繁な(たとえば、静的しきい値を使用したASDIVが切り替えることになるよりも頻繁な)切替えには、ペナルティが与えられてよい。ニューラルネットワークは、ASDIVがワイヤレス通信システム200における異なる状態に適応することができるように、またはそれらに対処することができるように、多くの異なる環境、シナリオ、および使用事例(たとえば、4Gネットワークデータ、5Gネットワークデータ、キャリアアグリゲーションデータ、MIMOデータなど)に対応するトレーニングデータを使用してトレーニングされ得る。いくつかの場合には、機械学習エージェントユニットは、追加または代替として、UE115-a内の展開に続いてトレーニングされてよく、または機械学習エージェントユニットが、特定のユーザ、モデル、チップセット、ネットワーク、および/もしくは動作帯域に動的に適応し得るように、特定の環境に対してトレーニングされてもよい。機械学習エージェントユニットに基づいて動的アンテナ切替えしきい値を実装することは、静的しきい値を実装するのとは対照的に、最高RSRP値を備えたアンテナの使用を高め、ASDIV特徴の性能を改善し得る。さらに、機械学習エージェントユニットは、動的しきい値を実装することによって、しきい値の調整を加速し、テストコスト(たとえば、現場ベースのテストコスト)を低減し得る。
【0050】
[0059] いくつかのシステムは、トレーニングが異なるレベルにおいてまたは異なる回数実行され得る、機械学習エージェントユニットに対するフレキシブルトレーニング展開をサポートし得る。たとえば、機械学習トレーニング(machine learning training)は、(たとえば、モーメントテンソルポテンシャル(MTP:moment tensor potentials)に基づいて)動的アンテナ切替えしきい値(dynamic antenna switching threshold)を実装するすべてのUE115に対する汎用動的しきい値(universal dynamic threshold)を識別するために実行され得る。他の例では、機械学習トレーニングは、チップセットごとの動的しきい値、UEモデルごとの動的しきい値、またはそれらの組合せを識別するためにチップセットおよび/またはモデルテスト中に実行され得る。さらに他の例では、動的しきい値は、UE115-aにおいて決定および展開されてよく、トレーニングは、UE115-aにおいて、UE115-aに対するユーザ固有の動的しきい値に継続的に収束させ得る。いくつかの場合には、UE115-aにおけるトレーニングは、一定の条件(たとえば、機械学習エージェントユニット上の性能、トレーニングスケジュール(training schedule)など)に基づいてアクティブ化または非アクティブ化され得る。いくつかの場合には、機械学習エージェントユニットは、ASDIV機能性に追加してまたはその代替として、動作をサポートし得る。たとえば、機械学習エージェントユニットは、動作モード(たとえば、実装すべき無線アクセス技術)、実装すべき技術特徴、使用すべき無線周波数(RF)電力、無線リンク故障(RLF)予測、またはこれらのもしくは他の学習された決定の何らかの組合せを決定することをサポートし得る。
【0051】
[0060] いくつかの実装形態では、ワイヤレス通信システム200は、ヒューリスティックまたは構成されたしきい値切替えパターンもしくはアルゴリズム(a heuristic or a configured threshold-switching pattern or algorithm)に基づいて、動的アンテナ切替えしきい値を使用し得る。たとえば、UE115-aは、しきい値のセット(a set of threshold values)を記憶することができ、1つまたは複数の現在通信パラメータに基づいて、しきい値のセット間で切り替えるように構成され得る。たとえば、UE115-aは、(たとえば、連続的な測定期間内で、所与の時間窓内でなど)UE115-aによって実行されたアンテナ切替えテストの数に基づいて、動的しきい値を選択し得る。UE115-aは、時間窓内で実行されたより多い数のアンテナ切替えテストに基づいて、より低い動的切替えしきい値を選択し、時間窓内で実行されたより少ない数のアンテナ切替えテストに基づいて、より大きな動的切替えしきい値を選択するように事前構成され得る。そのようなアルゴリズムは、機械学習に基づいてよく、または基づかなくてもよい(たとえば、アルゴリズムは、ヒューリスティック、経験的観測、標準化切替え手順などに基づいてよい)。
【0052】
[0061] UE115-aによって実装される動的しきい値は、静的しきい値実装形態と比較して、RSRP、基準信号受信品質(RSRQ:reference signal received quality)、受信信号強度インジケータ(RSSI:received signal strength indicator)、SNR、またはこれらの何らかの組合せを改善すると同時に、送信のために使用される送信電力を低減し得る。いくつかの場合には、動的アンテナ切替えしきい値は、静的しきい値実装形態とおよそ同じ数のアンテナ切替えを用いて、時間のおよそ95%で「最適な」アンテナ215(たとえば、現在の最高RSRP値を備えたアンテナ215)を使用して動作するUE115をもたらし得る。さらに、UE115-aが機械学習エージェントユニットを実行するための処理コストは、ごく少ない可能性がある。アンテナ切替えの利益は、(たとえば、切替え前の測定期間と比較して)切替えに続くシグナリングスループットを改善すること、(たとえば、同じSINRを達成するために)切替えに続く送信電力(たとえば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信電力)を低減すること、UE115-aにおける電力消費を改善することを含み得る。
【0053】
[0062] 図3は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするワイヤレス通信システム300の一例を示す。ワイヤレス通信システム300は、図1および図2を参照しながら説明された対応するデバイスの例であり得る、UE115-bと基地局105-bとを含み得る。UE115-bは、アンテナのセットを使用して他のワイヤレスデバイス(たとえば、基地局105-bを含む)と通信することができ、ここで、1つのアンテナ305はアクティブアンテナであり得る。いくつかの場合には、通信測定値に基づいて、UE115-bは、アップリンクシグナリング310のためのアンテナ305を選択し得る。アクティブアンテナを(たとえば、第1のアンテナ305-aから第2のアンテナ305-bに)切り替えることは、動的しきい値を使用するUE115-bのASDIV特徴によって実行され得る。
【0054】
[0063] たとえば、UE115-bは、アクティブアンテナ305-aを使用してアップリンク上で基地局105-bと通信し得る。UE115-bは、第1の時間期間中、アクティブアンテナ305-aを使用してアップリンクシグナリング310-aを送信し得る。しかしながら、後の時点で、UE115-bは、現在の通信測定値に基づいて、アンテナ切替えテストを実行すると決定し得る。この現在の通信測定値は、アクティブアンテナ305-aによって(たとえば、「第1の」アンテナ305-aに対する「第1の」現在の通信測定値)、または別のアンテナ305もしくは受信構成要素によって、測定され得る。いくつかの場合には、現在の通信測定値は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、1つもしくは複数のダウンリンク基準信号、またはこれらのもしくは他のダウンリンク信号(downlink signal)の任意の組合せなど、ダウンリンクシグナリング315に対して実行される測定の一例であり得る。他の場合には、現在の通信測定値は、異なるアンテナ305、異なる受信経路、フィードバック受信機(feedback receiver)、またはこれらの何らかの組合せを使用した送信電力の測定値の一例であり得る。たとえば、フィードバック受信機は、アクティブアンテナ305-aに対するアップリンクシグナリング310-aの送信電力を測定し得る。
【0055】
[0064] UE115-bは、現在の通信測定値に基づいて、動的しきい値を更新し得る。たとえば、UE115-bは、アンテナ切替えしきい値320-aからアンテナ切替えしきい値320-bに更新し得る。いくつかの場合には、UE115-bは、複数の考えられるアンテナ切替えしきい値320の指示を記憶し得る、および/またはルックアップテーブル、関数、アルゴリズム、ヒューリスティック、ニューラルネットワーク、もしくはこれらの何らかの組合せに基づいて、ASDIVに対して使用すべきしきい値を選択し得る。UE115-bは、更新された動的しきい値と比較値(comparison value)との間の比較に基づいて、アクティブアンテナ305を(たとえば、第1のアンテナ305-aから第2のアンテナ305-bに)切り替えるかどうかを決定し得る。たとえば、UE115-bは、1つまたは複数の現在の通信測定値の測定に基づいて比較値を計算することができ、この比較値を更新されたアンテナ切替えしきい値320-bと比較することができる。この比較に基づいて、UE115-bは、アンテナ305-a上での動作からアンテナ305-b上での動作に切り替えることができる。UE115-bは、アンテナ切替えに基づいて、アクティブアンテナ305-b(たとえば、「第2の」アンテナ305-b)を使用して基地局105-bと通信し得る。たとえば、UE115-bは、アンテナ切替えに続く第2の時間期間中、アクティブアンテナ305-bを使用してアップリンクシグナリング310-bを送信し得る。
【0056】
[0065] 図4は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする機械学習エージェントユニットトレーニング400の一例を示す。機械学習エージェントユニットトレーニング400は、2つの部分、すなわち、展開前トレーニング(pre-deployment training)405-aおよび展開後トレーニング(post-deployment training)405-bに分割され得る。いくつかの場合には、機械学習エージェントユニットトレーニング400は、展開前トレーニング405-aもしくは展開後トレーニング405-bのいずれかを必要とすることがあり、または機械学習エージェントユニットトレーニング400は、これら2つの何らかの組合せを必要とすることがある。展開前トレーニング405-aは、トレーニングデータを使用して実行され得るが、展開後トレーニング405-bは、図1図3を参照しながら説明されたUE115など、ワイヤレスデバイスによって実行され得る。機械学習エージェントユニットトレーニング400は、UE115においてASDIVのための動的アンテナ切替えしきい値を決定し得る。
【0057】
[0066] 展開前トレーニング405-aは、環境シミュレータ(environmental simulator)415を使用して、機械学習エージェントユニット410-aを決定し得る。機械学習エージェントユニット410またはその副構成要素は、ハードウェア、プロセッサ(processor)によって実行されるコード(たとえば、ソフトウェアまたはファームウェア)、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるコードで実装される場合、機械学習マネージャ410、またはその副構成要素の機能は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せによって実行され得る。いくつかの場合には、展開前トレーニング405-aは、単回機械学習エージェントユニットトレーニング(single time machine learning agent unit training)またはオフライン機械学習エージェントユニットトレーニング(offline machine learning agent unit training)と呼ばれることがある。展開前トレーニング405-aでは、幾何学習エージェントユニット410-aは、トレーニングデータを使用してテストされ得る。特定の例では、このトレーニングデータは、異なるモビリティシナリオで実行される呼のログに基づき得る。たとえば、各デバイスに対する呼は、「モバイル」呼(たとえば、デバイスの速度が毎時5キロメートル(km/h)以上である)、「静止」呼(たとえば、デバイスの速度が5km/h未満である)、「過半静止(majority stationary)」呼(たとえば、デバイスに対して測定される速度が5km/h上下に変動し、測定値の過半数が5km/h未満である)、および「未報告(not reported)」呼(たとえば、デバイスに関する速度情報が決定されていない)に編成され得る。呼はさらに、プロバイダによって編成され得る。これらの呼は、平均的な「最適な」アンテナ切替えしきい値に高い変動性をもたらし得る。各呼に対して、データは、各測定間隔に対する平均スループット、各測定間隔に対する平均PUSCH送信電力、および各測定間隔に対する、平均RSRP、RSRQ、RSSI、SNR、またはこれらの何らかの組合せを示し得る。他のデータは、トレーニングデータに対してシミュレートされ得る。このトレーニングデータ(たとえば、既存のロギングされた呼、シミュレートされた呼など)は、機械学習エージェントユニット410-aの初期調整に対してシミュレートされた環境ステータスを用いたシミュレート環境をサポートし得る。
【0058】
[0067] たとえば、機械学習エージェントユニット410-aは、環境シミュレータ415を使用してテストされてよく、スコアリング関数(scoring function)420に基づいて改訂され得る。いくつかの場合には、機械学習エージェントユニット410-aは、(たとえば、425において)環境シミュレータ415から環境ステータスを得ることができる。環境ステータスは、現在のアンテナ測定値、チャネル状態、信号、付近の障害および/もしくはデバイス、または(たとえば、トレーニングデータに基づく)これらの何らかの組合せを含み得る。430において、機械学習エージェントユニット410-aは、環境ステータスに基づいて決定を行う(たとえば、実行すべきアクションを決定する)ことができる。環境シミュレータ415は、435においてアクションを評価し、その評価に基づいて、スコアリング関数420を決定し得る。440において、スコアリング関数420は、アクション評価に基づいて機械学習エージェントユニット410-aにリワード(reward)および/またはペナルティ(penalty)を割り当てることができる。機械学習エージェントユニット410-aは、機械学習エージェントユニット410-aが将来同様の状態に遭遇した場合、機械学習エージェントユニット410-aが好ましいアクション(たとえば、UE115において効率的な通信をもたらすアクション)を選択する可能性が高いように、リワードおよび/またはペナルティに基づいて更新され得る。
【0059】
[0068] 1つの特定の例では、展開前トレーニング(pre-deployment training)405-aは、動的アンテナ切替えしきい値を決定するために、機械学習エージェントユニット410-aにおいてニューラルネットワークをトレーニングし得る。たとえば、425において、機械学習エージェントユニット410-aは、UE115のアンテナのセットに対する測定期間(measurement period)にわたるRSRP値を示す環境ステータスを受信し得る。機械学習エージェントユニット410-aにおける現在のニューラルネットワークに基づいて、機械学習エージェントユニット410-aは、動的アンテナ切替えしきい値に対する値を決定することができ、しきい値および環境ステータスに基づいて、アクティブアンテナを第1のアンテナから第2のアンテナに切り替えるかどうかを決定し得る。430において、機械学習エージェントユニット410-aは、その決定(たとえば、アクティブアンテナを切り替えるか、または同じアクティブアンテナにとどまるか)に基づいて実行すべきアクションの指示を送ることができる。435において、環境シミュレータ415は、アクションを評価し得る。たとえば、環境シミュレータ415は、そのアクションが、他の潜在的なアクションよりも、そのアクティブアンテナに対して高いRSRP値をもたらしたかどうかを決定することができ、環境シミュレータ415は、その決定に基づいて、スコアリング関数420を決定し得る。一例では、そのアクションが同じアンテナ上にとどまるよりも、アクティブアンテナに対してかなり高いRSRP値をもたらす場合、スコアリング関数420は、切替えアンテナにリワードを与えてよい。しかしながら、新しいアクティブアンテナが、より低いRSRP値を有する場合、スコアリング関数420は、切替えアンテナにペナルティを与えてよく、動作アンテナを切り替えることは、アンテナ切替えの固有の非効率性に基づいてコストを負うことがある。スコアリング関数420を使用して、機械学習エージェントユニット410-aは、440においてニューラルネットワークを更新することができ、ここで、ニューラルネットワークの重み(weight)は、ニューラルネットワークの出力により実行されるアクションを評価することに基づいて修正される。たとえば、アンテナ切替えがニューラルネットワークによって出力された比較的低い動的しきい値に基づいて実行され、評価がその切替えは(たとえば、アクティブアンテナからの切替えからの最小RSRP利益により)非効率的であることを示す場合、機械学習エージェントユニット410-aは、同じまたは類似の環境ステータスが将来比較的高い動的しきい値をもたらし得るように、ニューラルネットワークの重みを修正することができる。比較的高い動的しきい値は、同じ環境条件が満たされる場合、機械学習エージェントユニット410-aにアクティブアンテナ上にとどまることを決定させ得る。
【0060】
[0069] いくつかの場合には、本明細書で説明されるトレーニングは、1つまたは複数のポリシー(policy)に基づき得る。これらのポリシーは、トレーニングを監視するユーザによって、または好ましい結果(たとえば、効率的なアンテナ使用に関連する結果)に基づいて、定義され得る。機械学習エージェントユニット410-aによる各決定(たとえば、選択された各アクション)は、ポリシーのセットのうちの少なくとも1つのポリシーに基づいてスコア(score)を受信し得る。(たとえば、機械学習エージェントユニット410-aによるいくつかの決定の後)スコアに従って勾配(gradient)が計算され得、その勾配に従って、ニューラルネットワークの重みが更新され得る。機械学習エージェントユニット410-aは、ポリシーを最大化するかまたはそれらを満たすために、適応し続けることができる。いくつかの場合には、ポリシーはオフにされてよく、さらなるトレーニング(たとえば、オンライントレーニング)は測定値またはメトリック(metric)に基づき得る。
【0061】
[0070] 展開前トレーニング405-aに続いて、トレーニングされた機械学習エージェントユニット410-aは、445において1つまたは複数のワイヤレスデバイス(たとえば、UE115)内で展開され得る。ワイヤレスデバイスは、トレーニングされた機械学習エージェントユニット410-aを使用して動作され得る。いくつかの場合には、異なる環境450において機械学習エージェントユニット410-aの性能を最適化または改善するために、UE115において展開後トレーニング405-bが実行され得る。環境特定のトレーニングは、特定の機械学習エージェントユニット410によって独立して行われてよい。異なる環境450は、屋内環境、屋外環境、デバイスを動作させる異なるユーザ、モバイル環境(たとえば、車両内)、静止環境、またはこれらのもしくは機械学習エージェントユニットの精度に影響を及ぼす他の環境の任意の組合せを含み得る。いくつかの場合には、展開後トレーニング405-bは、オンライントレーニングと呼ばれることがあり、オンライントレーニングに基づいて決定された機械学習エージェントユニット410は、機械学習エージェント、機械学習エージェント構成要素、スマートエージェント、スマートエージェントユニット、または何らかの同様の用語で呼ばれることがある。
【0062】
[0071] 各UE115(たとえば、すべてのUE115、同じチップセットを備えた各UE115、同じUEタイプの各UE115など)は、トレーニングされた同じ機械学習エージェントユニット410-aで構成され得る。トレーニングされた同じニューラルネットワークから始めて、展開後トレーニング405-bを採用する各UE115は、UE115がその中で動作する環境450に従ってニューラルネットワークを更新し得る。たとえば、第1のUE115は、第1の環境450-aに基づいてニューラルネットワークをトレーニングすることができ、環境450-aに対して具体的にトレーニングされた機械学習エージェントユニット410-bを取得するために、455-aにおいて機械学習エージェントユニットを更新し得る。同様に、第2のUE115は、環境450-bに対して具体的にトレーニングされた機械学習エージェントユニット410-cを取得するために、455-bにおいて機械学習エージェントユニットを更新することができ、第3のUE115は、環境450-cに対して具体的にトレーニングされた機械学習エージェントユニット410-dを取得するために、455-cにおいて機械学習エージェントユニットを更新し得る。環境特定のトレーニングに基づいて、同じ条件または測定値は、(たとえば、異なる環境450に従ってトレーニングされた)機械学習エージェントユニット410-bおよび410-cに異なる決定および/またはアクションをもたらし得る。たとえば、同じRSRP測定値は、都市環境対地方環境に対して、静止環境対高いモバイル環境に対して、または異なるユーザ行動を備えた異なるユーザに対してなど、異なる環境450において異なる動的しきい値および異なるアンテナ決定をもたらし得る。少なくとも1つの環境では、単一のUE115は、各々が、ユーザ、環境(たとえば、地理的ロケーション)、キャリア周波数などの異なる組合せに対する、複数の異なるニューラルネットワークをトレーニングし得る。このようにして、UE115は、現在のユーザ、環境、キャリア、または他の要因に基づいて、トレーニングまたは使用のために利用可能なニューラルネットワークのうちの1つを選択し得る。
【0063】
[0072] 展開後トレーニング405-bは、UE115が特定のユーザまたは特定の周波数環境に適応することを可能にし、UE115のアンテナ切替え性能を改善し得る。展開後トレーニング405-bは、UE115が新しい環境450に移動する場合、機械学習エージェントユニット410が「最適な」行動を再度学習することをやはり可能にし得る。1つの特定の例では、第1のユーザによって使用されるモバイルフォンは、第1のユーザがモバイルフォンをどのように保持しているかに基づいてニューラルネットワークを調整するために展開後トレーニング405-bを実行し得る(たとえば、いくつかのアンテナは、第1のユーザの特定の把持、第1のユーザの手のサイズなどによって妨害され得る)。第1のユーザがモバイルフォンを第2のユーザに販売する場合、第2のユーザがモバイルフォンをどのように保持するかについてニューラルネットワークを再調整するために、展開後トレーニング405-bが再度実行され得る。いくつかの場合には、展開後トレーニング405-bは、トレーニングスケジュールに従って連続的にまたは周期的に生じ得る。他の場合には、展開後トレーニング405-bは、機械学習エージェントユニットメトリックに基づいてトリガされ得る。たとえば、トレーニングは、UE115の動作環境450の変更を示し得る、1つまたは複数の性能メトリックが低下した(たとえば、アンテナ切替えの数が一定の時間期間にわたってしきい値を超える、最高RSRP値を備えたアンテナを使用して動作する時間量(an amount of time operating)が一定の時間期間にわたってしきい値を下回るなど)場合、トレーニングはUE115においてアクティブ化され得る。上記で説明された特定の例では、モバイルフォンを受け取り、動作させる第2のユーザは、第2のユーザが第1のユーザとは異なってモバイルフォンを保持していることに基づいて、アンテナにおける(平均で)異なる通信測定値により展開後トレーニング405-bをトリガし得る。
【0064】
[0073] いくつかの場合には、機械学習エージェントユニットトレーニング400は、アンテナ切替え性能を数時間で改善し得る(たとえば、ここで、時間は機械学習エージェントユニット410が経る呼の長さを表し得る)。特定の例では、14時間以内に、機械学習エージェントユニットトレーニング400は、静的しきい値と同等に実行する動的しきい値アルゴリズムをもたらし得る。22時間以内に、機械学習エージェントユニットトレーニング400は、静的しきい値よりも優れた動的しきい値アルゴリズムをもたらし得る。
【0065】
[0074] 図5は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする機械学習モデル500の一例を示す。機械学習モデル500は、図1図3を参照しながら説明されたUE115など、ワイヤレスデバイスにおいて実装され得る。機械学習モデル500は、ニューラルネットワーク510を含んでよく、ここで、ニューラルネットワーク510のノード間の重みは、図4を参照しながら説明された機械学習エージェントユニットトレーニング400に従って決定され得る。いくつかの場合には、ニューラルネットワーク510は、アンテナ切替えのための動的しきい値を決定することによってASDIVをサポートし得る。
【0066】
[0075] ニューラルネットワーク510は、入力層(input layer)515と、1つまたは複数の隠れ層(hidden layer)520と、出力層(output layer)525とを含み得る。1つの隠れ層520と完全に接続されたニューラルネットワークでは、各隠れ層ノード535は、入力として各入力層ノード530から値を受信することができ、ここで、各入力は重み付けされる。これらのニューラルネットワーク重みは、ニューラルネットワーク510のトレーニング中に改訂されるコスト関数(cost function)に基づき得る。同様に、各出力層ノード540は、入力として各隠れ層ノード535から値を受信することができ、ここで、入力は重み付けされる。ニューラルネットワーク510のトレーニングが完了した場合、ニューラルネットワーク510は、入力値505および決定された重みに従って、行列演算を使用して表され得る。たとえば、隠れ値は、
【0067】
【数1】
【0068】
に従って計算されてよく、式中、
【0069】
【数2】
【0070】
であり、[入力]は、ニューラルネットワーク510に対する入力値505に対応するk個の入力値に対する次元kの配列であり、[入力隠れ重み]は、ニューラルネットワーク510に対して決定された入力-隠れ重み(input-to-hidden weights)に対応するn個の隠れノードに対する次元k×nの行列であり、[隠れ]は、隠れ層520において計算された値に対応する次元nの配列である。同様に、出力値は、
【0071】
【数3】
【0072】
に従って計算されてよく、式中、
【0073】
【数4】
【0074】
であり、[出力隠れ重み]は、ニューラルネットワーク510に対して決定された隠れ-出力重みに対応するm個の出力ノードに対する次元n×mの行列であり、[出力]は、ニューラルネットワーク510の出力に対応する次元mの配列である。この計算的実装は、(たとえば、展開後トレーニングがUE115に対してサポートされていない場合)メモリ(memory)内に記憶され、UE115によって使用され得る。
【0075】
[0076] 展開後トレーニング(たとえば、オンライントレーニング)がUE115においてサポートされている場合、UE115は、行列乗算を逆転させるための誤差および/または勾配を記憶するためにメモリを割り振ることができる。これらの誤差および/または勾配は、出力されたフィードバックに基づいて、ニューラルネットワーク510を更新することをサポートし得る。ニューラルネットワーク510をトレーニングすることは、入力パターンを所望の出力結果にマッピングするための(たとえば、入力層ノード530を隠れ層ノード535に接続し、隠れ層ノード535を出力層ノード540に接続する)重みの計算をサポートし得る。
【0076】
[0077] 1つの特定の例では、ニューラルネットワーク510は、ASDIVのためのアンテナ切替えしきい値の動的選択をサポートし得る。機械学習されたモデル500を含むUE115は、測定周期(たとえば、640ms)中、通信測定を実行し得る。測定周期の最後に、UE115は、(たとえば、何らかの測定基準に従って)UE115が「最善の」アンテナを使用して動作していた時間割合を決定し得る。測定周期中、UE115がしきい値時間割合(a threshold percentage of time)(たとえば、測定周期の50%)以上にわたって「最善の(best)」アンテナ上で動作した場合、UE115は、アンテナ切替えテストを実行しなくてよく、対応して、ニューラルネットワーク510を使用して動的しきい値を更新しなくてよい。しかしながら、UE115がしきい値時間割合未満にわたって「最善の」アンテナ上で動作した場合、UE115は、アンテナ切替えテストを実行し得る。アンテナ切替えテストを実行するために、UE115は、ニューラルネットワーク510を使用して動的しきい値を更新し得る。
【0077】
[0078] UE115は、入力値505を処理のためにニューラルネットワーク510に送ることができる。いくつかの場合には、入力値505は、測定周期にわたって最大平均RSRP値を備えたアンテナと測定周期にわたる動作アンテナとの間のRSRP値の平均差(average difference)であり得る(たとえば、ここで、入力は、測定周期にわたる平均RSRPΔと呼ばれることがある)。入力値505は、入力層515においてk個の入力層ノード530に変換され得る。いくつかの場合には、異なる測定値が入力層515の異なる入力層ノード530において入力され得る。他の場合には、測定周期にわたる平均RSRPΔは、ノードに対応する値の配列に変換され得る(たとえば、平均RSRPΔ10進値は、2進値に変換されてよく、ここで、2進値の各ビットは、入力層515の入力層ノード530に割り当てられる)。入力層ノード530の数が入力値505に対応する入力数を超える場合、いくつかの入力層ノード530にデフォルト値(たとえば、0の値)が割り当てられてよい。示されるように、入力層515は、3個の入力層ノード530-aと、530-bと、530-cとを含み得る。しかしながら、入力層515は、任意の数の入力層ノード530(たとえば、20個の入力ノード)を含んでよい。
【0078】
[0079] ニューラルネットワーク510は、k個の入力層ノード530とn個の隠れ層ノード535との間の入力-隠れ重みの数に基づいて、入力層515を隠れ層520に変換し得る。ニューラルネットワーク510は、入力層515と出力層525との間の中間ステップとして任意の数の隠れ層520を含み得る。加えて、各隠れ層520は、任意の数のノードを含み得る。たとえば、示されるように、隠れ層520は、4個の隠れ層ノード535-aと、535-bと、535-cと、535-dとを含み得る。しかしながら、隠れ層520は、任意の数の隠れ層ノード535(たとえば、10個の入力ノード)を含んでよいことを理解されたい。完全に接続されたニューラルネットワークでは、層内の各ノードは、前の層内の各ノードに基づき得る。たとえば、隠れ層ノード535-aの値は、(たとえば、各ノード値に対して異なる重みが適用される状態で)入力層ノード530-a、530-b、および530-cに基づき得る。
【0079】
[0080] ニューラルネットワーク510は、1つまたは複数の隠れ層520に続く出力層525の出力層ノード540に対する値を決定し得る。たとえば、ニューラルネットワーク510は、n個の隠れ層ノード535とm個の出力層ノード540との間の隠れ-出力重みの数に基づいて、隠れ層520を出力層525に変換し得る。いくつかの場合には、n=mである。各出力層ノード540は、ニューラルネットワーク510の異なる出力値545に対応し得る。たとえば、ニューラルネットワーク510がアンテナ切替えに対する動的しきい値を決定する場合、各出力層ノード540は、動的アンテナ切替えしきい値に対する異なるしきい値に対応し得る。したがって、出力層525内の出力層ノード540の数は、UE115によってサポートされるしきい値ダイバーシティレベルに対応し得る。示したように、ニューラルネットワーク510は、3つの異なるしきい値をサポートする、3個の出力層ノード540-aと、540-bと、540-cとを含み得る。しかしながら、出力層525は、任意の数の出力層ノード540(たとえば、動的しきい値に対する20個の潜在的な値に対応する、20個の出力ノード)を含んでよいことを理解されたい。出力層ノード540に対してニューラルネットワーク510によって決定される値は、関連するしきい値がアンテナ切替えのためにUE115によって使用されるべき確率に対応し得る。
【0080】
[0081] 1つの特定の例では、ニューラルネットワーク510に対する入力値505に基づいて、ニューラルネットワーク510は、出力層ノード540-a、540-b、および540-cに対する0.21、0.73、および0.06の確率値(probability value)をそれぞれ決定し得る。出力層ノード540-aは、第1のしきい値(first threshold value)(たとえば、4dB)に対応し得、出力層ノード540-bは、第2のしきい値(second threshold value)(たとえば、7dB)に対応し得、出力層ノード540-cは、第3のしきい値(third threshold value)(たとえば、10dB)に対応し得る。したがって、出力層525に対して決定された確率値に基づいて、ニューラルネットワーク510は、機械学習トレーニングに基づいて、出力層ノード540-bに対応する第2のしきい値(および、最高確率値、0.73)が最も高い確率の「最適な」しきい値であると決定することができ、ここで、トレーニングは、最善の性能をもたらすしきい値に出力をバイアスするためのニューラルネットワーク重みを可能にする(たとえば、動作アンテナ切替えの数を低減すると同時に、最高RSRP値を備えたアンテナ上で費やされる時間を増大させる)。ニューラルネットワーク510は、対応する確率値に基づいて、出力値545として第2のしきい値(たとえば、7dB)を出力することができ、UE115は、1つの動作アンテナから別の動作アンテナに(たとえば、切替えアルゴリズムに従って)切り替えるかどうかを決定するとき、更新された動的しきい値としてこの第2のしきい値を使用し得る。
【0081】
[0082] UE115は、各測定周期(たとえば、640msごとに)、このプロセス(たとえば、アンテナ切替えテストを実行するかどうかを決定する、アンテナ切替えテストが実行される場合、ニューラルネットワーク510を使用して更新された動的しきい値を決定する、および更新されたしきい値に基づいてアクティブアンテナを切り替えるかどうかを決定すること)を繰り返すことができる。加えて、いくつかの場合には、UE115は、動作中、ニューラルネットワーク510を再トレーニングし得る。たとえば、UE115は、ニューラルネットワーク510に対するコスト関数を記憶し得る。トレーニングがニューラルネットワーク510に対してアクティブ化される場合、UE115は、UE115のメトリック(たとえば、アンテナ切替えの数、最高RSRPを備えたアンテナを使用して費やされた時間割合または時間量など)に基づいて、および/またはUE115が静的アンテナ切替えしきい値を使用して動作している場合、UE115のメトリックをシミュレートされたメトリックと比較することに基づいて、リワード値(reward value)、ペナルティ値、または両方を割り当てることができる。ニューラルネットワーク510に対するコスト関数は、リワード値および/またはペナルティ値に基づいてよく、ニューラルネットワーク510内のノード間の重みは、コスト関数に基づいてよい。何らかのトレーニングに先立って、m個の潜在的なしきい値の可能性は入力値505に基づいて等しい場合があるが、ニューラルネットワーク510はトレーニングされているため、ニューラルネットワーク510がUE115における効率的なアンテナ切替えをサポートする一定のしきい値をもたらす可能性が高いように、重みはシフトし得る。いくつかの場合には、ニューラルネットワーク510は、フィードフォワード(FF)またはディープフィードフォワード(DFF)ニューラルネットワーク、リカレントニューラルネットワーク(RNN)、長期/短期記憶(LSTM)ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、または任意の他のタイプのニューラルネットワークの一例であり得る。
【0082】
[0083] 図6は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする決定図600の一例を示す。決定図600は、通信のための動作アンテナを切り替えるかどうかを決定するための手順を示す。UE115は、図1図3を参照しながら説明されたように、図1図5を参照しながら説明された機械学習エージェントユニットを使用して、決定図600に従って動作し得る。決定図600は、UE115が事前トレーニングされたニューラルネットワークを使用して実行するための手順を示し、ここで、ニューラルネットワークのさらなるトレーニング(たとえば、展開後トレーニング)は、現在、UE115においてアクティブ化され得るか、または非アクティブ化され得る、のいずれかである。
【0083】
[0084] 605において、UE115は、テスト(たとえば、周期的テスト、非周期的テストなど)を実行し得る。テストが周期的テストである場合、テストは、測定間隔(measurement interval)に基づいて実行され得る。たとえば、UE115は、測定間隔を通して通信メトリックを測定することができ、各測定間隔(たとえば、640msごと)の終わりに周期的テストを実行し得る。いくつかの場合には、測定間隔の長さは、UE115において事前構成される。他の場合には、測定間隔の長さは(たとえば、チャネル条件、UE115が動作している環境などに基づいて)異なり得る。テストが非周期的テストである場合、テストはスケジュールに基づいてまたは1つもしくは複数トリガに基づいて実行され得る。
【0084】
[0085] テストは、610において、UE115が前の測定間隔中に「最適な」アンテナ上で動作したかどうかをUE115が決定することを必要とし得る。たとえば、UE115は、測定間隔中、アンテナのセットに対するRSRP値を測定することができ、RSRP測定値に基づいて「最適な」アンテナを決定し得る。第1の例では、UE115は、前の測定間隔にわたって各アンテナに対するRSRP値を平均化することができ、最高平均RSRP値を備えたアンテナを「最適な」アンテナとして識別し得る。第2の例では、UE115は、前の測定間隔中、最大時間量にわたって最高RSRP値を備えたアンテナのセットのアンテナを「最適な」アンテナとして識別し得る。第3の例では、UE115は、測定間隔を通してアンテナのセットに対するRSRPΔ値を計算することができ、最高平均RSRPΔ値を備えたアンテナを「最適な」アンテナとして識別し得る。UE115が前の測定間隔にわたって識別された「最適な」アンテナ上で動作した場合、UE115は、(たとえば、動的しきい値を更新すること、および動的しきい値に基づいて動作アンテナを切り替えるかどうかを決定することを含めて)アンテナ切替えテストを実行しなくてよい。代わりに、UE115は、(たとえば、別の測定間隔に続いて)605においてテストを再度実行し得る。あるいは、UE115が前の測定間隔にわたって識別された「最適な」アンテナ上で動作しなかった場合、UE115は、615において、機械学習エージェントユニットをアクティブ化し得る。
【0085】
[0086] 615において、機械学習エージェントユニットをアクティブ化することは、アンテナ切替えのための動的しきい値を更新することを必要とし得る。UE115は、アンテナ間の1つまたは複数のRSRPΔ値(たとえば、前の測定間隔にわたる平均RSRPΔ値、前の測定間隔にわたって測定された複数のRSRPΔ値など)を機械学習エージェントユニットに入力し得る。第1の例では、機械学習エージェントユニットは、入力されたRSRPΔ値に基づいてアンテナ切替えのための更新された動的しきい値を決定するために、トレーニングされたニューラルネットワークを使用し得る。追加または代替として、機械学習エージェントユニットは、入力に基づいて、更新された動的しきい値を決定するためにヒューリスティックを使用し得る。機械学習エージェントユニットの結果に基づいて、UE115は、620において、更新された動的しきい値を得ることができ、625において、ASDIV特徴を適用するために更新された動的しきい値を使用し得る。ASDIV特徴は、前の測定間隔からの測定値を更新された動的しきい値と比較することに基づいて、動作アンテナを切り替えるかどうかを決定し得る。たとえば、前の測定間隔にわたる第2のアンテナと現在の動作アンテナとの間の平均RSRPΔ値が更新された動的しきい値以上である場合、UE115は、次の測定間隔中、現在の動作アンテナから第2のアンテナに切り替えることができる。UE115は、テスト周期性に従って(たとえば、測定間隔の長さに基づいて)またはいくつかの他のスケジュールベースおよび/またはトリガベースの基準に従って、このプロセスを繰り返すことができる。
【0086】
[0087] いくつかの場合には、UE115は、(たとえば、スマートエージェントモデル内の)機械学習エージェントユニットに対するトレーニングを実装し得る。機械学習エージェントユニットに対するトレーニング630は、機械学習エージェントユニットをアクティブ化することとは無関係にアクティブ化され得る(たとえば、ここで、機械学習エージェントユニットをアクティブ化することは、本明細書で説明されるように、アンテナ切替えのための動的しきい値を更新することを必要とする)。具体的には、UE115は、アンテナ切替えのための動的しきい値を更新する目的でトレーニングされたニューラルネットワークを使用するために、現在の通信測定値に基づいて機械学習エージェントユニットをアクティブ化することができると同時に、UE115は、ニューラルネットワーク自体を更新するために、トレーニングに対するスケジュール、アンテナ切替えのための動的しきい値の性能、または両方に基づいて、機械学習エージェントユニットに対するトレーニング630をアクティブ化し得る。
【0087】
[0088] トレーニング630中、UE115は、上記で説明されたプロセスに対するいくつかの追加プロセスを実行し得る。いくつかの場合には、UE115が「最適な」アンテナ上で動作する時間割合が、605においてテストを実行するために使用される測定間隔と同じであっても、または異なっても(たとえば、それよりも長くても)よい、何らかのトレーニング時間期間にわたってしきい値割合に満たないほど低下する場合、UE115は、トレーニングをアクティブ化または再アクティブ化し得る。たとえば、UE115が、複数の測定間隔(たとえば、20個の測定間隔)のスパンにわたる時間の60%未満で「最適な」アンテナ上で動作する場合、UE115は、トレーニングを再アクティブ化し得る。UE115が「最適な」アンテナ上で動作する時間割合がしきい値割合(たとえば、同じしきい値割合または異なるしきい値割合)を超える場合、UE115は、トレーニングを非アクティブ化し得る。追加または代替として、UE115は、計算電力、計算リソース、および/またはメモリ使用量を節約するために、トレーニングをオフにすることができる。たとえば、UE115は、UE115が、利用可能な中央処理装置(CPU)リソース、利用可能なDSP電力、またはこれらの組合せに基づいて、機械学習トレーニングのために十分なリソースを有するかどうかを決定し得る。UE115は、CPUおよび/またはDSPリソース、電力利用、または両方に基づいて、トレーニングを動的にアクティブ化または非アクティブ化し得る。追加または代替として、UE115は、UE115のトレーニングスケジュールに基づいて、トレーニングを動的にアクティブ化または非アクティブ化し得る。たとえば、UE115は、一日中、通信測定値を追跡することができ、追跡された通信測定値を処理し、処理に基づいて、機械学習エージェントユニットを更新するために、一日一回、夜中にトレーニングをオンにすることができる。
【0088】
[0089] トレーニング630中、UE115は、(たとえば、動的アンテナ切替えしきい値に対して追跡された測定値および/またはメトリックに加えて)静的アンテナ切替えしきい値に従って、通信測定値および/またはメトリックを追跡し得る。UE115が静的しきい値に基づいて、ASDIV特徴が動作アンテナを切り替えることになるか、または動作アンテナ上にとどまることになるかを決定することができるように、UE115は、635において動的しきい値と並行して静的しきい値を使用し得る。UE115(たとえば、UE115のトレーニングモジュール)は、動的アンテナ切替えしきい値に対するメトリックを静的アンテナ切替えしきい値に対するメトリックと比較することに基づいて、リワードおよび/またはペナルティを適用し得る。
【0089】
[0090] たとえば、640において、UE115は、トレーニング測定周期(たとえば、一日など、トレーニング時間期間)にわたって動的しきい値に基づいて、「最適な」アンテナを使用して動作する時間割合を計算し得る。加えて、UE115が、(たとえば、一日など、同じトレーニング時間期間にわたって)静的しきい値に基づいて動作している場合、UE115は「最適な」アンテナを使用して動作することになる時間割合を計算し得る。UE115は、動的しきい値に対して、および静的しきい値に対して、「最適な」アンテナを使用して動作する時間割合を比較することができ、比較に基づいて、アンテナ選択リワード(antenna selection reward)またはアンテナ選択ペナルティ(antenna selection penalty)を決定し得る。たとえば、UE115は、UE115が静的しきい値よりも動的しきい値に基づいてより大きな時間割合で「最適な」アンテナを使用して動作した場合、650において、アンテナ選択リワードを決定し得、UE115が動的しきい値よりも静的しきい値に基づいてより大きな時間割合で「最適な」アンテナを使用して動作することになる場合、655において、アンテナ選択ペナルティを決定し得る。アンテナ選択リワードまたはアンテナ選択ペナルティは、機械学習エージェントユニットのニューラルネットワークに対するコスト関数に適用され得る。
【0090】
[0091] 同様に、645において、UE115は、動的しきい値、およびUE115が、静的しきい値に基づいて動作している場合に実行することになるアクティブアンテナ切替えの数に基づいて、実行されるアクティブアンテナ切替えの数を計算し得る。UE115は、動的しきい値および静的しきい値に対するアンテナ切替えの数を比較することができ、比較に基づいて、アンテナ切替えリワードまたはアンテナ切替えペナルティを決定し得る。たとえば、UE115は、UE115が静的しきい値よりも動的しきい値に基づいてより少数の切替えを実行した場合、660において、アンテナ切替えリワードを決定し得、UE115が動的しきい値よりも静的しきい値に基づいてより少数の切替えを実行することになる場合、665において、アンテナ切替えペナルティを決定し得る。アンテナ切替えリワードまたはアンテナ切替えペナルティは、(たとえば、アンテナ選択リワードまたはアンテナ選択ペナルティに対する代替または追加として)機械学習エージェントユニットのニューラルネットワークに対するコスト関数に適用され得る。ペナルティおよびリワードは、所与の時間期間にわたって(たとえば、1秒、1分、1時間、1日などにわたって)または所与の通信セットに対して(たとえば、特定の呼に対して)計算され得る。
【0091】
[0092] 670において、UE115は、ペナルティおよび/またはリワードに基づいて勾配を計算することができ、計算された勾配に基づいて、機械学習エージェントユニット(たとえば、機械学習エージェントユニットのニューラルネットワーク)を更新し得る。一例では、機械学習エージェントユニットは、計算された勾配に基づいて、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新し得る。このトレーニングは、機械学習エージェントユニットに対して強化学習(reinforced learning)を提供することができ、UE115の動作に基づいて、ニューラルネットワークを調整および/または改善し続けることができる。
【0092】
[0093] 図7は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするアンテナ切替え手順700の一例を示す。アンテナ切替え手順700は、アンテナ切替えのために動的しきい値735を実装する、図1図6を参照しながら説明されたUE115によって実行され得る。いくつかの場合には、動的しきい値735は、トレーニングされたニューラルネットワークを含む機械学習エージェントに基づき得る。示されたように、ニューラルネットワークは、考えられるしきい値(たとえば、1dBから16dB)のセットからRSRPΔしきい値730を出力することができ、UE115は、RSRPΔしきい値730に基づいて、第1のアンテナを使用する動作から第2のアンテナを使用する動作に切り替えるかどうかを決定し得る。アンテナ切替え手順700は、UE115によって実行される呼に対する測定の1つの潜在的な例を示し得る。
【0093】
[0094] UE115は、2つのアンテナを含んでよく、各アンテナに対してRSRP値710を追跡し得る。たとえば、UE115は、第1のアンテナ715-aに対するRSRP値を測定することができ、第2のアンテナ715-bに対するRSRP値を測定することができる。RSRP値は、測定期間705にわたる平均RSRP値に対応し得る。現在の動作アンテナ720(たとえば、第1のアンテナ715-aまたは第2のアンテナ715-bのいずれか)が、測定期間705中、他のアンテナよりも低いRSRP値を有する場合、UE115は、機械学習エージェントユニットをアクティブ化し得る。機械学習エージェントユニットがアクティブである間、UE115は、動的しきい値735を更新することができ、2つのアンテナ間のRSRPΔを動的RSRPΔしきい値730の現在値と比較し得る。2つのアンテナ間の現在のRSRPΔが動的RSRPΔしきい値730の現在値以上である場合、UE115は、アンテナ切替え725を実行し得る。
【0094】
[0095] たとえば、UE115は、当初、アンテナ715-aを使用して動作し得る。しかしながら、動的しきい値735に基づいて、UE115は、アンテナ715-aからアンテナ715-bへのアンテナ切替え725-aを実行し得る。すなわち、UE115は、機械学習エージェントユニットをアクティブ化し、アクティブ化された機械学習エージェントユニットを使用して更新された動的しきい値を決定し得る。たとえば、現在の通信測定値(たとえば、第1のアンテナ715-aに対する現在のRSRP値、第2のアンテナ715-bに対する現在のRSRP値、アンテナに対する現在のRSRP値の差、現在の動作アンテナ720が「最適な」アンテナではない連続測定期間705の数、またはこれらのおよび/もしくは他の通信パラメータの何らかの組合せ)をアクティブ化された機械学習エージェントユニットのニューラルネットワーク内に入力することは、動的しきい値735に対して更新された値を決定し得る。示されるように、現在の通信測定値に基づいて、UE115は、動的しきい値735を8dBから14dBに、14dBから1dBに更新し得る。UE115は、動的しきい値735が14dBから1dBに切り替えられるとき、現在の動作アンテナ720と他のアンテナとの間のRSRPΔ値(たとえば、およそ4dB)が動的しきい値735よりも大きいことに基づいて、アンテナ切替え725-aを実行し得る。いくつかの場合には、14dBから1dBへのこの低下は、現在の動作アンテナ720が、アンテナ切替え725なしでいくつかの連続測定期間705にわたって「非最適」である(たとえば、別のアンテナよりも低いRSRP値710を有する)ことに基づき得る。
【0095】
[0096] UE115は、アンテナ切替え725-bまで、アンテナ715-b上で動作し得る。示されるように、アンテナ715-b(たとえば、現在の動作アンテナ720)に対するRSRP値は、アンテナ切替え725-bの前に、アンテナ715-aに対するRSRP値を何度も下回り、機械学習エージェントユニットをアクティブ化させ、動的しきい値735を更新させることがある。たとえば、1つの事例では、動的しきい値735は、アクティブ化された機械学習エージェントユニットのニューラルネットワークの出力に基づいて(たとえば、現在の動作アンテナ720がアンテナ切替え725-a以来、第1の測定期間705にわたって「非最適」であったことに基づいて、または任意の他の現在の通信測定値もしくはパラメータに基づいて)、1dBから16dBに増大し得る。しかしながら、RSRP値710および動的RSRPΔしきい値730に基づいて、UE115は、アンテナ715-b上にとどまることが可能である。これは、アンテナ切替えの数を低減し、効率的なASDIV動作をもたらし得る。
【0096】
[0097] いくつかの場合には、静的しきい値740(たとえば、10dB)は、UE115内に記憶されてよく、UE115は、静的しきい値740に基づいて予測された動作を追跡し得る。UE115は、機械学習エージェントユニットのニューラルネットワークに対してトレーニングを実装するとき、これらの予測された動作を使用し得る。たとえば、UE115は、所与のトレーニング時間期間にわたって、これらの予測された動作の性能を(たとえば、動的しきい値735を使用する)実際の動作の性能と比較することができ、比較に基づいて、機械学習エージェントユニットのトレーニングをアクティブ化し得る。たとえば、動的しきい値735の性能が静的しきい値740の性能を下回って低下する場合、UE115は、機械学習エージェントユニットに対するニューラルネットワークのノード間の重みを更新するために、機械学習プロセスを実行し得る。更新されたニューラルネットワークは、機械学習エージェントユニットがアクティブ化されるとき、更新されていないニューラルネットワークとは異なる動的しきい値735値をもたらし得る。1つの特定の例では、この更新されたトレーニングに先立って、ニューラルネットワークが現在の通信測定値のあるセットに基づいて、10dBの動的しきい値735値をもたらす場合、更新された重みを用いてニューラルネットワークをトレーニングした後、現在の通信測定値の同じセットに基づいて、12dBの動的しきい値735値をもたらし得る。
【0097】
[0098] 図8は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするプロセスフロー800の一例を示す。プロセスフロー800は、UE115-cにおける例示的なアンテナ切替え手順を示し得る。UE115-cは、基地局105-cまたは別のワイヤレスデバイスと通信し得る。UE115-cおよび基地局UE105-cは、図1図7を参照しながら説明された対応するワイヤレスデバイスの例であり得る。いくつかの場合には、UE115-cがアンテナ切替え手順を実装する代わりに、異なるタイプのワイヤレスデバイス(たとえば、基地局105)がASDIVを実装し得る。以下の代替例が実装されてよく、その場合、いくつかのステップは、説明されるのとは異なる順序で実行されるか、またはまったく実行されない。いくつかの場合には、ステップは、下記で述べられない追加の特徴を含んでよく、またはさらなるステップが追加されてもよい。
【0098】
[0099] 805において、UE115-cは、アンテナのセットの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイス(たとえば、基地局105-c)と通信し得る。810において、UE115-cは、現在の通信測定値に基づいて、アンテナのセットに対してアンテナ切替えテストを実行し得る。いくつかの場合には、第1のアンテナ(すなわち、アクティブアンテナ)に対する「第1の」現在の通信測定値と呼ばれることがある、現在の通信測定値は、第1のアンテナに対する第1のRSRP測定値の一例であり得る。UE115-cは、アンテナのセットの各アンテナに対してRSRPを測定することができ、第1のアンテナに対する第1のRSRPが測定周期のしきい値時間割合(たとえば、50%)に満たない期間にわたってアンテナのセットに対する最高RSRP値である場合、アンテナ切替えテストを実行し得る。いくつかの他の場合には、現在の通信測定値は、第1のアンテナに対する送信電力測定値の一例であり得る(たとえば、その場合、フィードバック受信機が第1のアンテナに対する送信電力を決定し得る)。第1のアンテナに対する送信電力が送信電力しきい値(transmit power threshold)(たとえば、23dB)よりも大きい場合、UE115-cはアンテナ切替えテストを実行し得る。
【0099】
[0100] 815において、UE115-cは、アンテナ切替えテストを実行することに基づいて、ニューラルネットワークを含む機械学習エージェントユニットをアクティブ化し得る。ニューラルネットワークは、ユニバーサルニューラルネットワークであってよく、またはチップセット、UEのタイプ、UE115-c、UE115-cのユーザ、もしくはこれらの何らかの組合せに固有であってよい。820において、UE115-cは、現在の通信測定値に基づいて、第1のしきい値から(たとえば、第1のしきい値とは異なる)第2のしきい値に動的しきい値を更新し得る。いくつかの場合には、動的しきい値は、ニューラルネットワークに基づいて更新され得る。たとえば、UE115-cは、アンテナのセットのアンテナ間のRSRPの差のセット(a set of differences)をニューラルネットワーク内に入力し、ニューラルネットワークの出力として、動的しきい値に対するしきい値のセットを受信し、第2のしきい値に関連する確率値に基づいて、しきい値のセットから第2のしきい値を選択し得る。
【0100】
[0101] いくつかの場合には、UE115-cは、UE115-cにおける機械学習エージェントユニットに対するトレーニングをアクティブ化し得る。機械学習エージェントユニットトレーニングは、アンテナ切替えメトリック、UEトレーニングスケジュール、またはこれらの組合せに基づいて、アクティブ化され得る。トレーニングは、アンテナ切替えの数、アンテナのセットの最高RSRP(もしくは、所与のSINRに対する最低送信電力)を備えたアンテナを使用して動作する時間量、または両方に基づいて、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することを必要とし得る。いくつかの場合には、トレーニングをサポートするために、UE115-cは、(たとえば、動的しきい値に従って、アンテナ切替え意思決定に基づいて動作する間)静的しきい値に従ってアンテナ切替え意思決定を追跡し得る。ニューラルネットワークの重みを更新することは、動的しきい値を使用するアンテナ切替えの数を、静的しきい値を使用するアンテナ切替えの数と比較することと、比較することに基づいて、ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値(cost value)を適用することとを必要とし得る。追加または代替として、ニューラルネットワークの重みを更新することは、動的しきい値を使用するアンテナのセットの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量を、静的しきい値を使用するアンテナのセットの最高RSRPを備えたアンテナを動作させる時間量と比較することと、比較することに基づいて、ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することとを必要とし得る。いくつかの場合には、UE115-cは、(たとえば、アンテナ切替えメトリック、UEトレーニングスケジュール、または両方に基づいて)UE115-cにおける機械学習エージェントユニットに対するトレーニングを非アクティブ化し得る。
【0101】
[0102] 825において、UE115-cは、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替えることができる。いくつかの場合には、比較値は、第1のアンテナに対する第1の現在の通信測定値(たとえば、第1のRSRP値)および第2のアンテナに対する第2の現在の通信測定値(たとえば、第2のRSRP値)を測定し、第2の現在の通信測定値と第1の現在の通信測定値との間の差(たとえば、RSRPΔ値)を計算することによって、決定され得る。ここで、「第1の」および「第2の」は、時間的な関連性を示し得ず、代わりに、どのアンテナ(すなわち、第1のアンテナまたは第2のアンテナ)に対して測定が実行されるかを示す。計算された差(たとえば、RSRPΔ値)が動的しきい値以上であるとUE115-cが決定した場合、UE115-cは動作アンテナを切り替えることができる。
【0102】
[0103] 830において、UE115-cは、アンテナ切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイス(たとえば、基地局105-c)と通信し得る。いくつかの場合には、アンテナ切替えは、UE115-cによって使用される送信のための送信電力を低減し得る。UE115-cは、ダウンリンク信号の通信測定値に基づいて、アップリンク信号(uplink signal)を送信するための動作アンテナを切り替えることができる。
【0103】
[0104] いくつかのシステムでは、UE115-cは、測定周期に周期的に従って、本明細書で説明されるプロセスを実行し得る。たとえば、UE115-cは、測定周期にわたって現在の通信測定値を周期的に測定することができ、ここで、現在の通信測定値は、測定周期にわたる動作アンテナの平均RSRPまたは平均送信電力(average transmit power)に対応する。UE115-cは、測定周期に従って、現在の通信測定値の周期的測定(periodical measuring)に基づいて、アンテナ切替えテストを実行するかどうかを周期的に決定し得る。測定周期の長さは、静的(たとえば、640ms)または動的(たとえば、チャネル品質、UE115-cの速度、システムの変更などに基づく)であってよい。
【0104】
[0105] さらに、いくつかのシステムでは、UE115-cは、マルチアンテナ切替えをサポートするために、本明細書で説明されるプロセスを実装し得る。たとえば、UE115-cは、アンテナの第1のセットを使用して動作することができ、1つまたは複数の動的しきい値に基づいて、アンテナの第2のセットを使用した動作に切り替えることができる。アンテナの第1のセットおよび第2のセットは、個別であってよく、または1つもしくは複数の同じアンテナを含んでよい。たとえば、UE115-cは、動的しきい値に基づいて、アクティブアンテナのセットの1つのアンテナを切り替えることができ、またはUE115-cは、その動的しきい値に基づいて(もしくは、複数の動的しきい値に基づいて)アクティブアンテナのセットの複数のアンテナを切り替えることができる。
【0105】
[0106] 図9は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするデバイス905のブロック図900を示す。デバイス905は、本明細書で説明されるUE115の態様の一例であり得る。デバイス905は、受信機910と、アンテナマネージャ915と、送信機920とを含み得る。デバイス905はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していることがある。
【0106】
[0107] 受信機910は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネルに関連する制御情報(たとえば、制御チャネル、データチャネル、および機械学習エージェントユニットを使用するASDIVのための動的しきい値に関係する情報など)などの情報を受信し得る。情報はデバイス905の他の構成要素にパスされ得る。受信機910は、図12を参照しながら説明されるトランシーバ1220の態様の一例であってもよい。受信機910は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
【0107】
[0108] 一実施形態では、アンテナマネージャ915は、アンテナのセットの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し、現在の通信測定値に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新し、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替え、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。
【0108】
[0109] 動的しきい値はUE115によって実行されるアンテナ切替えの数を低減し得るため、この実施形態は、UE115において低減された電力消費をサポートし得る。加えて、動的しきい値は、UE115がアンテナのセットの最適なアンテナ(たとえば、現在の最高RSRPを備えたアンテナ)を使用して動作する時間割合を改善し得るため、この実施形態は、送信信頼性を改善し得る。さらに、アンテナ切替えの低減は、UE115が各アンテナ切替えに関連するアンテナスループットの損失を軽減することを可能にし得る。
【0109】
[0110] さらに、より低い頻度でアンテナ切替えをシグナリングし得るため、動的しきい値に従って、アンテナのセットのアンテナを切り替えることに基づいて、(たとえば、図12を参照しながら説明される、受信機910、アンテナマネージャ915、送信機920、および/またはトランシーバ1220を制御する)UE115のプロセッサは、ASDIVに対処するために必要とされる処理リソースを低減し得る。加えて、アクティブアンテナの改善されたスループットに基づいて、UE115に対する再送信の数が低減され得る。したがって、プロセッサは、再送信のためにトランスポートブロック(TB)を準備するために使用される処理リソースを低減し得る。再送信の低減は、システム内のシグナリングオーバヘッドをやはり低下させ得る。
【0110】
[0111] アンテナマネージャ915は、本明細書で説明されるアンテナマネージャ1210の態様の一例であり得る。アンテナマネージャ915、またはその副構成要素は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるコード(たとえば、ソフトウェアまたはファームウェア)、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるコードで実装される場合、アンテナマネージャ915、またはその副構成要素の機能は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本開示で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せによって実行され得る。
【0111】
[0112] アンテナマネージャ915またはその副構成要素は、1つまたは複数の物理構成要素によって機能の部分が様々な物理的位置において実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に配置され得る。いくつかの場合には、アンテナマネージャ915またはその副構成要素は、本開示の様々な態様による別個で個別の構成要素であり得る。いくつかの場合には、アンテナマネージャ915、またはその副構成要素は、限定はしないが、本開示の様々な態様による、入出力(I/O)構成要素、トランシーバ、ネットワークサーバ、別のコンピューティングデバイス、本開示で説明される1つもしくは複数の他の構成要素、またはそれらの組合せを含む、1つまたは複数の他のハードウェア構成要素と組み合わせられ得る。
【0112】
[0113] 送信機920は、デバイス905の他の構成要素によって生成された信号を送信し得る。いくつかの場合には、送信機920は、トランシーバモジュール中で受信機910とコロケートされ得る。たとえば、送信機920は、図12を参照しながら説明されるトランシーバ1220の態様の一例であり得る。送信機920は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
【0113】
[0114] 図10は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするデバイス1005のブロック図1000を示す。デバイス1005は、本明細書で説明されるデバイス905またはUE115の態様の一例であり得る。デバイス1005は、受信機1010と、アンテナマネージャ1015と、送信機1040とを含み得る。デバイス1005はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していることがある。
【0114】
[0115] 受信機1010は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネルに関連する制御情報(たとえば、制御チャネル、データチャネル、および機械学習エージェントユニットを使用するASDIVのための動的しきい値に関係する情報など)などの情報を受信し得る。情報はデバイス1005の他の構成要素にパスされ得る。受信機1010は、図12を参照しながら説明されるトランシーバ1220の態様の一例であってもよい。受信機1010は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
【0115】
[0116] アンテナマネージャ1015は、本明細書で説明されるアンテナマネージャ915の態様の一例であり得る。アンテナマネージャ1015は、通信構成要素1020と、アンテナ切替えテスト構成要素1025と、しきい値更新構成要素1030と、切替え構成要素1035とを含み得る。アンテナマネージャ1015は、本明細書で説明されるアンテナマネージャ1210の態様の一例であり得る。
【0116】
[0117] 通信構成要素1020は、アンテナのセットの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。いくつかの場合には、通信構成要素1020は、受信機1010、送信機1040、またはこれらの何らかの組合せの構成要素であってよいか、またはこれらと通信し得る。アンテナ切替えテスト構成要素1025は、現在の通信測定値に基づいて、アンテナのセットに対してアンテナ切替えテストを実行すると決定し得る。しきい値更新構成要素1030は、現在の通信測定値に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新し得る。切替え構成要素1035は、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替えることができる。通信構成要素1020は、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。
【0117】
[0118] 送信機1040は、デバイス1005の他の構成要素によって生成された信号を送信し得る。いくつかの場合には、送信機1040は、トランシーバモジュール中で受信機1010とコロケートされ得る。たとえば、送信機1040は、図12を参照しながら説明されるトランシーバ1220の態様の一例であり得る。送信機1040は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
【0118】
[0119] 図11は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするアンテナマネージャ1105のブロック図1100を示す。アンテナマネージャ1105は、本明細書で説明される、アンテナマネージャ915、アンテナマネージャ1015、またはアンテナマネージャ1210の態様の一例であり得る。アンテナマネージャ1105は、通信構成要素1110、アンテナ切替えテスト構成要素1115、しきい値更新構成要素1120、切替え構成要素1125、機械学習エージェントユニット1130、トレーニング構成要素1135、しきい値比較構成要素1140、送信電力構成要素1145、測定周期構成要素1150、またはこれらのもしくは他の同様の構成要素の任意の組合せを含み得る。これらのモジュールの各々は、直接的または間接的に、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信し得る。いくつかの場合には、アンテナマネージャ1105は、UE115の構成要素であり得る。
【0119】
[0120] 通信構成要素1110は、アンテナのセットの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。アンテナ切替えテスト構成要素1115は、現在の通信測定値に基づいて、アンテナのセットに対してアンテナ切替えテストを実行すると決定し得る。
【0120】
[0121] いくつかの場合には、現在の通信測定値は、第1のアンテナに対する第1のRSRPの一例であり得る。これらの例のうちのいくつかでは、アンテナ切替えテストを実行することは、アンテナ切替えテスト構成要素1115が、アンテナのセットの各アンテナに対するRSRPを測定することと、第1のアンテナに対する第1のRSRPが、測定周期に対するしきい値時間割合未満にわたりアンテナのセットに対する最高RSRPであると識別することと、ここで、動的しきい値が識別することに基づいて更新される、を含み得る。いくつかの場合には、現在の通信測定値は、第1のアンテナに対する送信電力の一例であり得る。これらの他の例のうちのいくつかでは、アンテナ切替えテストを実行することは、アンテナ切替えテスト構成要素1115が、第1のアンテナに対する送信電力が送信電力しきい値よりも大きいことを識別すること、ここで、動的しきい値がその識別に基づいて更新される、を必要とし得る。
【0121】
[0122] いくつかの場合には、現在の通信測定値は、測定周期にわたる第1のアンテナの平均RSRPおよび測定周期にわたる第1のアンテナの平均送信電力のうちの1つまたは両方の一例であり得る。これらの例のうちのいくつかでは、測定周期構成要素1150は、測定周期に従って、現在の通信測定値を周期的に測定することができ、測定周期に従って、周期的測定に基づいて、動的しきい値を更新するかどうかを周期的に決定し得る。
【0122】
[0123] しきい値更新構成要素1120は、現在の通信測定値(たとえば、現在の通信測定値または上記で説明された「第1の」現在の通信測定値)に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新し得る。切替え構成要素1125は、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替えることができる。
【0123】
[0124] 通信構成要素1110は、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。いくつかの場合には、現在の通信測定値は、ダウンリンク信号の測定値またはフィードバック受信機を使用して送信された電力の測定値の一例であり、ワイヤレスデバイスと通信することは、通信構成要素1110が、(たとえば、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用して)アップリンク信号をワイヤレスデバイスに送信することを必要とする。追加または代替として、送信電力構成要素1145は、切替えに基づいて、送信のための送信電力を低減し得る。
【0124】
[0125] いくつかの場合には、動的しきい値を更新することは、ニューラルネットワークに基づき得る。いくつかの場合には、ニューラルネットワークを使用することは、機械学習エージェントユニット1130が、アンテナのセットのアンテナ間のRSRPの差のセットをニューラルネットワーク内に入力することと、ニューラルネットワークの出力として、動的しきい値に対するしきい値のセットを受信することと、第2のしきい値に関連する確率値に基づいて、しきい値のセットから第2のしきい値を選択することとを必要とし得る。いくつかの場合には、機械学習エージェントユニット1130は、チップセット、UEのタイプ、UE、およびUEを動作させるユーザのうちの1つまたは複数に固有のニューラルネットワークを決定し得る。
【0125】
[0126] トレーニング構成要素1135は、UE115においてニューラルネットワークを含む機械学習エージェントユニット1130に対するトレーニングをアクティブ化し得る。いくつかの場合には、トレーニング構成要素1135は、アンテナ切替えの数と、アンテナのセットの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量とのうちの1つまたは両方に基づいて、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することができ、ここで、動的しきい値は、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の更新された重みに基づいて更新される。
【0126】
[0127] いくつかの場合には、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することは、トレーニング構成要素1135が、動的しきい値を使用するアンテナ切替えの数を、静的しきい値を使用するアンテナ切替えの数と比較することと、比較することに基づいて、ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここで、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することが、コスト関数に基づく、を必要とする。追加または代替として、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することは、トレーニング構成要素1135が、動的しきい値を使用するアンテナのセットの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量を、静的しきい値を使用するアンテナのセットの最高RSRPを備えたアンテナを動作させる時間量と比較することと、比較することに基づいて、ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここで、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することが、コスト関数に基づく、を必要とし得る。
【0127】
[0128] いくつかの場合には、機械学習エージェントユニット1130に対するトレーニングは、アンテナ切替えの数と、アンテナのセットの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量とのうちの1つまたは両方に基づいて、UEにおいてアクティブ化される。いくつかの他の場合には、機械学習エージェントユニット1130に対するトレーニングは、UEトレーニングスケジュールに基づいてUEにおいてアクティブ化される。いくつかの場合には、トレーニング構成要素1135は、UE115において機械学習エージェントユニット1130に対するトレーニングを非アクティブ化し得る。
【0128】
[0129] いくつかの場合には、現在の通信測定値は、第1のアンテナに対する第1の現在の通信測定値の一例であり得る。しきい値比較構成要素1140は、第2のアンテナに対する第2の現在の通信測定値を決定することができ、第2の現在の通信測定値と第1の現在の通信測定値との間の差を計算することができ、ここで、比較値は、計算された差に対応する。いくつかの場合には、しきい値比較構成要素1140は、計算された差が動的しきい値以上であると決定することができ、ここで、第1のアンテナから第2のアンテナに切り替えることは、計算された差が動的しきい値以上であると決定することに基づく。
【0129】
[0130] 図12は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートするデバイス1205を含むシステム1200の図を示す。デバイス1205は、本明細書で説明されるデバイス905、デバイス1005、またはUE115の構成要素の一例であるか、またはこれらを含み得る。デバイス1205は、アンテナマネージャ1210と、I/Oコントローラ1215と、トランシーバ1220と、アンテナ1225と、メモリ1230と、プロセッサ1240とを含む、通信を送信および受信するための構成要素を含む双方向ボイスおよびデータ通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、1つまたは複数のバス(たとえば、バス1245)を介して電子通信していてよい。
【0130】
[0131] アンテナマネージャ1210は、アンテナのセットの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し、現在の通信測定値に基づいて、アンテナのセットに対するアンテナ切替えテストを実行し、現在の通信測定値に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新し、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替え、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。
【0131】
[0132] I/Oコントローラ1215は、デバイス1205のための入力信号および出力信号を管理し得る。I/Oコントローラ1215は、デバイス1205内に組み込まれていない周辺機器をも管理し得る。いくつかの場合には、I/Oコントローラ1215は、外部周辺機器への物理接続またはポートを表し得る。いくつかの場合には、I/Oコントローラ1215は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS-DOS(登録商標)、MS-WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、または別の知られているオペレーティングシステムなど、オペレーティングシステムを利用し得る。他の場合には、I/Oコントローラ1215は、モデム、キーボード、マウス、タッチスクリーン、または同様のデバイスを表すか、またはそれらと対話し得る。いくつかの場合には、I/Oコントローラ1215は、プロセッサの一部として実装され得る。いくつかの場合には、ユーザは、I/Oコントローラ1215を介して、またはI/Oコントローラ1215によって制御されるハードウェア構成要素を介してデバイス1205と対話し得る。
【0132】
[0133] トランシーバ1220は、上記で説明されたように、1つまたは複数のアンテナ、ワイヤードリンク、またはワイヤレスリンクを介して双方向に通信し得る。たとえば、トランシーバ1220はワイヤレストランシーバを表し得、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ1220はまた、パケットを変調し、変調されたパケットを送信のためにアンテナに与えるための、およびアンテナから受信されたパケットを復調するためのモデムを含み得る。
【0133】
[0134] いくつかの場合には、ワイヤレスデバイスは単一のアンテナ1225を含み得る。しかしながら、いくつかの場合には、デバイスは、複数のワイヤレス送信を同時に送信または受信することが可能であり得る2つ以上のアンテナ1225を有し得る。
【0134】
[0135] メモリ1230は、ランダムアクセスメモリ(RAM)と読取り専用メモリ(ROM)とを含むことができる。メモリ1230は、実行されたとき、プロセッサに本明細書で説明される様々な機能を実行させる命令(instruction)を含むコンピュータ可読、コンピュータ実行可能コード1235を記憶し得る。いくつかの場合には、メモリ1230は、特に、周辺構成要素またはデバイスとの対話など、基本ハードウェアまたはソフトウェア動作を制御し得る基本I/Oシステム(BIOS)を含んでいることがある。
【0135】
[0136] プロセッサ1240は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、汎用プロセッサ、DSP、CPU、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理構成要素、個別ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せ)を含み得る。いくつかの場合には、プロセッサ1240は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作させるように構成され得る。他の場合には、メモリコントローラはプロセッサ1240内に組み込まれ得る。プロセッサ1240は、デバイス1205に様々な機能(たとえば、機械学習エージェントユニットを使用するアンテナ切替えダイバーシティのための動的しきい値をサポートする機能またはタスク)を実行させるために、メモリ(たとえば、メモリ1230)内に記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。
【0136】
[0137] コード1235は、ワイヤレス通信をサポートするための命令を含む、本開示の態様を実装するための命令を含み得る。コード1235は、システムメモリまたは他のタイプのメモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer-readable medium)に記憶され得る。いくつかの場合には、コード1235は、プロセッサ1240によって直接的に実行可能でないことがあるが、(たとえば、コンパイルされ実行されたとき)コンピュータに本明細書で説明される機能を実行させ得る。
【0137】
[0138] 図13は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする方法1300を示すフローチャートを示す。方法1300の動作は、本明細書で説明されるUE115またはその構成要素によって実装されてよい。たとえば、方法1300の動作は、図9図12を参照しながら説明されたアンテナマネージャによって実行され得る。いくつかの場合には、UEは、以下で説明される機能を実行するようにUEの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加または代替として、UEは、専用ハードウェアを使用して、以下で説明される機能の態様を実行し得る。
【0138】
[0139] 1305において、UEは、アンテナのセットの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。1305の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1305の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された通信構成要素によって実行され得る。
【0139】
[0140] 1310において、UEは、現在の通信測定値に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新し得る。1310の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1310の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたしきい値更新構成要素によって実行され得る。
【0140】
[0141] 1315において、UEは、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替えることができる。1315の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1315の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された切替え構成要素によって実行され得る。
【0141】
[0142] 1320において、UEは、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。1320の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1320の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された通信構成要素によって実行され得る。
【0142】
[0143] 図14は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする方法1400を示すフローチャートを示す。方法1400の動作は、本明細書で説明されたUE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1400の動作は、図9図12を参照しながら説明されたアンテナマネージャによって実行され得る。いくつかの場合には、UEは、以下で説明される機能を実行するようにUEの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加または代替として、UEは、専用ハードウェアを使用して、以下で説明される機能の態様を実行し得る。
【0143】
[0144] 1405において、UEは、アンテナのセットの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。1405の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1405の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された通信構成要素によって実行され得る。
【0144】
[0145] 1410において、UEは、現在の通信測定値に基づいて、アンテナのセットに対してアンテナ切替えテストを実行し得る。1410の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1410の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたアンテナ切替えテスト構成要素によって実行され得る。
【0145】
[0146] 1415において、UEは、更新された動的しきい値を決定するためにニューラルネットワークを使用し得る。ニューラルネットワークを使用することは、本明細書で説明される1420、1425、および1430の動作を必要とし得る。1415の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1415の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された機械学習エージェントユニットによって実行され得る。
【0146】
[0147] 1420において、UEは、アンテナのセットのアンテナ間のRSRPの差のセットをニューラルネットワーク内に入力し得る。1420の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1420の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された機械学習エージェントユニットによって実行され得る。
【0147】
[0148] 1425において、UEは、ニューラルネットワークの出力として、動的しきい値に対するしきい値のセットを受信し得る。1425の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1425の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された機械学習エージェントユニットによって実行され得る。
【0148】
[0149] 1430において、UEは、第2のしきい値に関連する確率値に基づいて、しきい値のセットから第2のしきい値を選択し得る。1430の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1430の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された機械学習エージェントユニットによって実行され得る。
【0149】
[0150] 1435において、UEは、現在の通信測定値に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新し得る。1435の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1435の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたしきい値更新構成要素によって実行され得る。
【0150】
[0151] 1440において、UEは、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替えることができる。1440の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1440の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された切替え構成要素によって実行され得る。
【0151】
[0152] 1445において、UEは、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。1445の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1445の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された通信構成要素によって実行され得る。
【0152】
[0153] 図15は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする方法1500を示すフローチャートを示す。方法1500の動作は、本明細書で説明されたUE115またはその構成要素によって実装されてよい。たとえば、方法1500の動作は、図9図12を参照しながら説明されたアンテナマネージャによって実行され得る。いくつかの場合には、UEは、以下で説明される機能を実行するようにUEの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加または代替として、UEは、専用ハードウェアを使用して、以下で説明される機能の態様を実行し得る。
【0153】
[0154] 1505において、UEは、UEにおいて機械学習エージェントユニットに対するトレーニングをアクティブ化し得る。1505の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1505の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたトレーニング構成要素によって実行され得る。
【0154】
[0155] 1510において、UEは、アンテナのセットの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。1510の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1510の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された通信構成要素によって実行され得る。
【0155】
[0156] 1515において、UEは、現在の通信測定値に基づいて、アンテナのセットに対してアンテナ切替えテストを実行し得る。1515の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1515の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたアンテナ切替えテスト構成要素によって実行され得る。
【0156】
[0157] 1520において、UEは、アンテナ切替えテストを実行することに基づいて、ニューラルネットワークを含む機械学習エージェントユニットをアクティブ化することができ、ここで、動的しきい値は、ニューラルネットワークに基づいて更新される。1520の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1520の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された機械学習エージェントユニットによって実行され得る。
【0157】
[0158] 1525において、UEは、現在の通信測定値に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新し得る。1525の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1525の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたしきい値更新構成要素によって実行され得る。
【0158】
[0159] 1530において、UEは、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替えることができる。1530の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1530の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された切替え構成要素によって実行され得る。
【0159】
[0160] 1535において、UEは、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。1535の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1535の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された通信構成要素によって実行され得る。
【0160】
[0161] 1540において、UEは、アンテナ切替えの数と、アンテナのセットの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量とのうちの1つまたは両方に基づいて、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新し得る。重みを更新することは、機械学習エージェントユニットに対してアクティブ化されたトレーニングに基づき得る。1540の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1540の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたトレーニング構成要素によって実行され得る。
【0161】
[0162] 図16は、本開示の態様による、ASDIVのための動的しきい値をサポートする方法1600を示すフローチャートを示す。方法1600の動作は、本明細書で説明されたUE115またはその構成要素によって実装されてよい。たとえば、方法1600の動作は、図9図12を参照しながら説明されたアンテナマネージャによって実行され得る。いくつかの場合には、UEは、以下で説明される機能を実行するようにUEの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加または代替として、UEは、専用ハードウェアを使用して、以下で説明される機能の態様を実行し得る。
【0162】
[0163] 1605において、UEは、アンテナのセットの第1のアンテナを使用して、ワイヤレスデバイスと通信し得る。1605の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1605の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された通信構成要素によって実行され得る。
【0163】
[0164] 1610において、UEは、現在の通信測定値に基づいて、アンテナのセットに対してアンテナ切替えテストを実行し得る。1610の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1610の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたアンテナ切替えテスト構成要素によって実行され得る。
【0164】
[0165] 1615において、UEは、第2のアンテナに対する第2の現在の通信測定値を決定し得る。1615の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1615の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたしきい値比較構成要素によって実行され得る。
【0165】
[0166] 1620において、UEは、現在の通信測定値に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新し得る。1620の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1620の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたしきい値更新構成要素によって実行され得る。
【0166】
[0167] 1625において、UEは、第2の現在の通信測定値と第1の現在の通信測定値との間の差を計算し得る。1625の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1625の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたしきい値比較構成要素によって実行され得る。
【0167】
[0168] 1630において、UEは、計算された差が動的しきい値以上であると決定し得る。1630の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1630の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明されたしきい値比較構成要素によって実行され得る。
【0168】
[0169] 1635において、UEは、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に基づく比較値(すなわち、計算された差)との間の比較に基づいて、第1のアンテナからアンテナのセットの第2のアンテナに切り替えることができる。すなわち、第1のアンテナから第2のアンテナに切り替えることは、計算された差が動的しきい値以上であると決定することに基づく。1635の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1635の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された切替え構成要素によって実行され得る。
【0169】
[0170] 1640において、UEは、切替えに基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信し得る。1640の動作は、本明細書で説明される方法に従って実行され得る。いくつかの場合には、1640の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明された通信構成要素によって実行され得る。
【0170】
[0171] 図13図16を参照しながら(および、より一般には、図1図16を参照しながら)本明細書で使用される「に基づいて」という句は、「に少なくとも部分的に基づいて」という句と同じ方法で解釈され得る。すなわち、「に基づいて」という句は、条件の閉集合への参照として解釈されないものとする。たとえば、「条件Aに基づいて」と記述された例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づき得る。
【0171】
[0172] 下記で説明されるのは、方法、方法を実装するためまたは装置を実現するための手段を含むシステムまたは装置、1つまたは複数のプロセッサに方法を実装させるために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶した、非一時的コンピュータ可読媒体、および1つまたは複数のプロセッサと、システムまたは装置に方法を実装させるために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶した1つまたは複数のプロセッサに結合されたメモリとを含むシステムのいくつかの実施形態である。これらは考えられる実施形態のいくつかの例に過ぎず、本開示の範囲から逸脱することなく、他の例が当業者に容易に明らかになることを理解されたい。
【0172】
[0173] 実施形態1:複数のアンテナの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信することと、現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づいて、第1のしきい値から第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新することと、更新された動的しきい値と現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づく比較値との間の比較に少なくとも部分的に基づいて、第1のアンテナから複数のアンテナの第2のアンテナに切り替ることと、切替えに少なくとも部分的に基づいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信することを備えた、UEにおけるワイヤレス通信のための方法。
【0173】
[0174] 実施形態2:動的しきい値が、ニューラルネットワークに少なくとも部分的に基づいて更新される、実施形態1に記載の方法。
【0174】
[0175] 実施形態3:動的しきい値を更新することが、複数のアンテナのアンテナ間のRSRPの差のセットをニューラルネットワーク内に入力することと、ニューラルネットワークの出力として、動的しきい値に対するしきい値のセットを受信することと、第2のしきい値に関連する確率値に少なくとも部分的に基づいて、しきい値のセットから第2のしきい値を選択することとを備える、実施形態2に記載の方法。
【0175】
[0176] 実施形態4:UEにおいてニューラルネットワークを備えた機械学習エージェントユニットに対するトレーニングをアクティブ化することと、アンテナ切替えの数と、複数のアンテナの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することと、ここにおいて、動的しきい値が、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の更新された重みに少なくとも部分的に基づいて更新される、をさらに備える、実施形態2または3のいずれかに記載の方法。
【0176】
[0177] 実施形態5:ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することが、動的しきい値を使用するアンテナ切替えの数を、静的しきい値を使用するアンテナ切替えの数と比較することと、比較に少なくとも部分的に基づいて、ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することが、コスト関数に少なくとも部分的に基づく、を備える、実施形態4に記載の方法。
【0177】
[0178] 実施形態6:ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することが、動的しきい値を使用する複数のアンテナの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量を、静的しきい値を使用する複数のアンテナの最高RSRPを備えたアンテナを動作させる時間量と比較することと、比較することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することが、コスト関数に少なくとも部分的に基づく、を備える、実施形態4に記載の方法。
【0178】
[0179] 実施形態7:ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することが、動的しきい値を使用するアンテナ切替えの数を、静的しきい値を使用するアンテナ切替えの数と比較することと、アンテナ切替えの数を比較することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルネットワークに対するコスト関数に第1のリワード値または第1のコスト値を適用することと、動的しきい値を使用する複数のアンテナの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量を、静的しきい値を使用する複数のアンテナの最高RSRPを備えたアンテナを動作させる時間量と比較することと、最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量を比較することに少なくとも部分的に基づいて、ニューラルネットワークに対するコスト関数に第2のリワード値または第2のコスト値を適用することと、ここにおいて、ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することが、コスト関数に少なくとも部分的に基づく、を備える、実施形態4に記載の方法。
【0179】
[0180] 実施形態8:機械学習エージェントユニットに対するトレーニングが、アンテナ切替えの数と、複数のアンテナの最高RSRPを備えたアンテナを使用して動作する時間量とうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、UEにおいてアクティブ化される、実施形態4から7のいずれか1つに記載の方法。
【0180】
[0181] 実施形態9:機械学習エージェントユニットに対するトレーニングが、UEトレーニングスケジュールに少なくとも部分的に基づいてUEにおいてアクティブ化される、実施形態4から7のいずれか1つに記載の方法。
【0181】
[0182] 実施形態10:UEにおいて機械学習エージェントユニットに対するトレーニングを非アクティブ化することをさらに備える、実施形態4から9のいずれか1つに記載の方法。
【0182】
[0183] 実施形態11:チップセット、UEのタイプ、UE、およびUEを動作させるユーザのうちの1つまたは複数に固有のニューラルネットワークを決定することをさらに備える、実施形態2から10のいずれか1つに記載の方法。
【0183】
[0184] 実施形態12:現在の通信測定値が、第1のアンテナに対する第1のRSRPを備え、本方法が、複数のアンテナの各アンテナに対するRSRPを測定することと、第1のアンテナに対する第1のRSRPが、測定周期に対するしきい値時間割合未満にわたり複数のアンテナに対する最高RSRPであることを識別することと、ここにおいて、動的しきい値が、識別することに少なくとも部分的に基づいて更新される、をさらに備える、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0184】
[0185] 実施形態13:現在の通信測定値が、第1のアンテナに対する送信電力を備え、本方法が、第1のアンテナに対する送信電力が送信電力しきい値よりも大きいことを識別すること、ここにおいて、動的しきい値が、識別することに少なくとも部分的に基づいて更新される、をさらに備える、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0185】
[0186] 実施形態14:現在の通信測定値が、第1のアンテナに対する第1の現在の通信測定値を備え、本方法が、第2のアンテナに対する第2の現在の通信測定値を決定することと、第2の現在の通信測定値と第1の現在の通信測定値との間の差を計算することと、ここにおいて、比較値が、計算された差を備える、をさらに備える、実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法。
【0186】
[0187] 実施形態15:計算された差が動的しきい値以上であると決定すること、ここにおいて、第1のアンテナから第2のアンテナに切り替えることが、計算された差が動的しきい値以上であると決定することに少なくとも部分的に基づく、をさらに備える、実施形態14に記載の方法。
【0187】
[0188] 実施形態16:切替えに少なくとも部分的に基づいて、送信のための送信電力を低減することをさらに備える、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0188】
[0189] 実施形態17:現在の通信測定値が、ダウンリンク信号の測定値またはフィードバック受信機を使用して送信された電力の測定値を備え、ここにおいて、第2のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信することが、切替えに少なくとも部分的に基づいて、第2のアンテナを使用してアップリンク信号をワイヤレスデバイスに送信することを備える、実施形態1から16のいずれか1つに記載の方法。
【0189】
[0190] 実施形態18:現在の通信測定値が、測定周期にわたる第1のアンテナの平均RSRPおよび測定周期にわたる第1のアンテナの平均送信電力のうちの1つまたは両方を備える、実施形態1から17にいずれか1つに記載の方法。
【0190】
[0191] 実施形態19:測定周期に従って、現在の通信測定値を周期的に測定することと、測定周期に従って、周期的測定に少なくとも部分的に基づいて、動的しきい値を更新するかどうかを周期的に決定することとをさらに備える、実施形態18に記載の方法。
【0191】
[0192] 実施形態20:実施形態1から19のいずれか1つに記載の方法を実行するための少なくとも1つの手段を備えた装置。
【0192】
[0193] 実施形態21:プロセッサと、装置に実施形態1から19のいずれか1つに記載の方法を実行させるために、プロセッサによって実行可能な命令を記憶した、プロセッサと電子通信しているメモリとを備えた、ワイヤレス通信のための装置。
【0193】
[0194] 実施形態22:ワイヤレス通信のためのコードを記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、コードが、実施形態1から19のいずれか1つの方法を実行するためにプロセッサによって実行可能な命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0194】
[0195] 本明細書で説明された方法は、可能な実装形態を表すこと、動作およびステップが並べ替えられるかまたは別のやり方で修正され得ること、ならびに他の実装形態が可能であることに留意されたい。さらに、方法のうちの2つまたはそれ以上からの態様が組み合わせられ得る。
【0195】
[0196] 本明細書で説明された技法は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)、および他のシステムなど、様々なワイヤレス通信システムのために使用され得る。CDMAシステムは、CDMA2000、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装し得る。CDMA2000は、IS-2000、IS-95、およびIS-856の規格をカバーする。IS-2000リリースは、一般に、CDMA2000 1X、1Xなどと呼ばれることがある。IS-856(TIA-856)は、一般に、CDMA2000 1xEV-DO、高速パケットデータ(HRPD)などと呼ばれる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))と、CDMAの他の変形態とを含む。TDMAシステムは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装することができる。
【0196】
[0197] OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、発展型UTRA(E-UTRA)、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE802.20、Flash-OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)の一部である。LTE、LTE-A、およびLTE-A Proは、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NR、およびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP(登録商標))と称する組織からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。本明細書で説明された技法は、本明細書で述べられたシステムおよび無線技術、ならびに他のシステムおよび無線技術のために使用され得る。LTE、LTE-A、LTE-A Pro、またはNRシステムの態様は例として説明され得、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、またはNR用語が説明の大部分において使用され得るが、本明細書で説明された技法は、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、またはNR適用以外に適用可能である。
【0197】
[0198] マクロセルは、概して、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。スモールセルは、マクロセルと比較して、低電力基地局に関連付けられてよく、スモールセルは、マクロセルと同じまたは異なる(たとえば、認可、無認可などの)周波数帯域中で動作し得る。スモールセルは、様々な例によれば、ピコセル、フェムトセル、およびマイクロセルを含み得る。ピコセルは、たとえば、小さい地理的エリアをカバーし得、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。また、フェムトセルは、小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーし得、フェムトセルとの関連付けを有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG:closed subscriber group)中のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを与え得る。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBと呼ばれることがある。スモールセルのためのeNBは、スモールセルeNB、ピコeNB、フェムトeNB、またはホームeNBと呼ばれることがある。eNBは、1つまたは複数の(たとえば、2つ、3つ、4つなどの)セルをサポートし得、また、1つまたは複数のコンポーネントキャリアを使用する通信をサポートし得る。
【0198】
[0199] 本明細書で説明されたワイヤレス通信システムは、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、基地局は、同様のフレームタイミングを有する場合があり、異なる基地局からの送信は、時間的にほぼ揃っている場合がある。非同期動作の場合、基地局は、異なるフレームタイミングを有する場合があり、異なる基地局からの送信は、時間的に揃っていない場合がある。本明細書で説明された技法は、同期動作または非同期動作のいずれかのために使用され得る。
【0199】
[0200] 本明細書で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界もしくは磁気粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0200】
[0201] 本明細書の開示に関して説明された様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装され得る。
【0201】
[0202] 本明細書で説明された機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。他の例および実装形態は、本開示の範囲内および添付の特許請求の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアの性質により、本明細書で説明された機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が、異なる物理的ロケーションに実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置し得る。
【0202】
[0203] コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、非一時的コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、フラッシュメモリ、コンパクトディスク(CD)ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用され得、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の非一時的媒体を含み得る。また、任意の接続がコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義の中に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、CD、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0203】
[0204] 特許請求の範囲内を含めて、本明細書で使用される、項目の列挙(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの句で終わる項目の列挙)中で使用される「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つの列挙が、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような包括的列挙を示す。また、本明細書で使用される「に基づいて」という句は、条件の閉集合への参照と解釈されないものとする。たとえば、「条件Aに基づいて」と記述された例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づき得る。言い換えれば、本明細書で使用される「に基づいて」という句は、「に少なくとも部分的に基づいて」という句と同じ様式で解釈されるものとする。
【0204】
[0205] 添付の図では、同様の構成要素または特徴は同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後に、ダッシュと、それらの同様の構成要素を区別する第2のラベルとを続けることによって区別され得る。第1の参照ラベルのみが本明細書において使用される場合、その説明は、第2の参照ラベル、または他の後続の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のいずれにも適用可能である。
【0205】
[0206] 添付の図面に関して本明細書に記載された説明は、例示的な構成を説明しており、実装され得るか、または特許請求の範囲内にあるすべての例を表すものではない。本明細書で使用される用語「例示的」は、「例、事例、または例示として働く」を意味し、「好ましい」または「他の例より有利」を意味しない。発明を実施するための形態は、説明される技法への理解を与えるための特定の詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの特定の詳細なしに実践され得る。いくつかの事例では、記載された例の概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造およびデバイスがブロック図の形態で示される。
【0206】
[0207] 本明細書の説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするように提供される。本開示への様々な変更は当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義された一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例および設計に限定されず、本明細書で開示された原理および新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のための方法であって、
複数のアンテナの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信することと、
現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づいて、第1のしきい値から前記第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新することと、
前記更新された動的しきい値と前記現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づく比較値との間の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のアンテナから前記複数のアンテナの第2のアンテナに切り替えることと、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信することとを備える方法。
[C2]
前記動的しきい値が、ニューラルネットワークに少なくとも部分的に基づいて更新される、C1に記載の方法。
[C3]
前記動的しきい値を更新することが、
前記複数のアンテナのアンテナ間の基準信号受信電力の差のセットを前記ニューラルネットワーク内に入力することと、
前記ニューラルネットワークの出力として、前記動的しきい値に対するしきい値のセットを受信することと、
前記第2のしきい値に関連する確率値に少なくとも部分的に基づいて、しきい値の前記セットから前記第2のしきい値を選択することとを備える、C2に記載の方法。
[C4]
前記UEにおいて前記ニューラルネットワークを備える機械学習エージェントユニットに対するトレーニングをアクティブ化することと、
アンテナ切替えの数と、前記複数のアンテナの最高基準信号受信電力を備えたアンテナを使用して動作する時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することと、ここにおいて、前記動的しきい値が、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の更新された重みに少なくとも部分的に基づいて更新される、をさらに備える、C2に記載の方法。
[C5]
前記ニューラルネットワークのノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、
前記動的しきい値を使用するアンテナ切替えの前記数を、静的しきい値を使用するアンテナ切替えの数と比較することと、
前記比較することに少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、前記コスト関数に少なくとも部分的に基づくを備える、C4に記載の方法。
[C6]
前記ニューラルネットワークのノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、
前記動的しきい値を使用する前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する前記時間量を、静的しきい値を使用する前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを動作させる時間量と比較することと、
前記比較することに少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、前記コスト関数に少なくとも部分的に基づくを備える、C4に記載の方法。
[C7]
前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングが、アンテナ切替えの前記数と、前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する前記時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、前記UEにおいてアクティブ化される、C4に記載の方法。
[C8]
前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングが、UEトレーニングスケジュールに少なくとも部分的に基づいて前記UEにおいてアクティブ化される、C4に記載の方法。
[C9]
前記UEにおいて前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングを非アクティブ化すること
をさらに備える、C4に記載の方法。
[C10]
チップセット、UEのタイプ、前記UE、および前記UEを動作させるユーザのうちの1つまたは複数に固有の前記ニューラルネットワークを決定すること
をさらに備える、C2に記載の方法。
[C11]
前記現在の通信測定値が、前記第1のアンテナに対する第1の基準信号受信電力を備え、前記方法が、
前記複数のアンテナの各アンテナに対する基準信号受信電力を測定することと、
前記第1のアンテナに対する前記第1の基準信号受信電力が、測定周期に対するしきい値時間割合未満にわたり前記複数のアンテナに対する最高基準信号受信電力であることを識別することと、ここにおいて、前記動的しきい値が、前記識別することに少なくとも部分的に基づいて更新されるをさらに備える、C1に記載の方法。
[C12]
前記現在の通信測定値が、前記第1のアンテナに対する送信電力を備え、前記方法が、
前記第1のアンテナに対する前記送信電力が送信電力しきい値よりも大きいことを識別すること、ここにおいて、前記動的しきい値が、前記識別することに少なくとも部分的に基づいて更新されるをさらに備える、C1に記載の方法。
[C13]
前記現在の通信測定値が、前記第1のアンテナに対する第1の現在の通信測定値を備え、前記方法が、
前記第2のアンテナに対する第2の現在の通信測定値を決定することと、
前記第2の現在の通信測定値と前記第1の現在の通信測定値との間の差を計算することと、ここにおいて、前記比較値が、前記計算された差を備えるをさらに備える、C1に記載の方法。
[C14]
前記計算された差が前記動的しきい値以上であると決定すること、ここにおいて、前記第1のアンテナから前記第2のアンテナに前記切り替えることが、前記計算された差が前記動的しきい値以上であると前記決定することに少なくとも部分的に基づく
をさらに備える、C13に記載の方法。
[C15]
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、送信のための送信電力を低減すること
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C16]
前記現在の通信測定値が、ダウンリンク信号の測定値またはフィードバック受信機を使用して送信された電力の測定値を備え、ここにおいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと前記通信することが、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスにアップリンク信号を送信することを備える、C1に記載の方法。
[C17]
前記現在の通信測定値が、測定周期にわたる前記第1のアンテナの平均基準信号受信電力および前記測定周期にわたる前記第1のアンテナの平均送信電力のうちの1つまたは両方を備える、C1に記載の方法。
[C18]
前記測定周期に従って前記現在の通信測定値を周期的に測定することと、
前記測定周期に従って、および前記周期的測定に少なくとも部分的に基づいて、前記動的しきい値を更新するかどうかを周期的に決定することと
をさらに備える、C17に記載の方法。
[C19]
ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶した、前記プロセッサと電子通信しているメモリとを備え、前記命令が、前記装置に、
複数のアンテナの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信させ、
現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づいて、第1のしきい値から前記第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新させ、
前記更新された動的しきい値と前記現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づく比較値との間の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のアンテナから前記複数のアンテナの第2のアンテナに切り替えさせ、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信させる装置。
[C20]
前記動的しきい値が、ニューラルネットワークに少なくとも部分的に基づいて更新される、C19に記載の装置。
[C21]
前記動的しきい値を更新するための前記命令が、前記装置に、
前記複数のアンテナのアンテナ間の基準信号受信電力の差のセットを前記ニューラルネットワーク内に入力させ、
前記ニューラルネットワークの出力として、前記動的しきい値に対するしきい値のセットを受信させ、
前記第2のしきい値に関連する確率値に少なくとも部分的に基づいて、しきい値の前記セットから前記第2のしきい値を選択させるために前記プロセッサによって実行可能である、C20に記載の装置。
[C22]
前記命令が、前記装置に、
前記UEにおいて前記ニューラルネットワークを備える機械学習エージェントユニットに対するトレーニングをアクティブ化することと、
アンテナ切替えの数と、前記複数のアンテナの最高基準信号受信電力を備えたアンテナを使用して動作する時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークのノード間の1つまたは複数の重みを更新することと、ここにおいて、前記動的しきい値が、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の更新された重みに少なくとも部分的に基づいて更新される、を行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C20に記載の装置。
[C23]
前記ニューラルネットワークのノード間の前記1つまたは複数の重みを更新するための前記命令が、前記装置に、
前記動的しきい値を使用するアンテナ切替えの前記数を、静的しきい値を使用するアンテナ切替えの数と比較することと、
前記比較することに少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、前記コスト関数に少なくとも部分的に基づくを行わせるために前記プロセッサによって実行可能である、C22に記載の装置。
[C24]
前記ニューラルネットワークのノード間の前記1つまたは複数の重みを更新するための前記命令が、前記装置に、
前記動的しきい値を使用する前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する前記時間量を、静的しきい値を使用する前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを動作させる時間量と比較することと、
前記比較することに少なくとも部分的に基づいて、前記ニューラルネットワークに対するコスト関数にリワード値またはコスト値を適用することと、ここにおいて、前記ニューラルネットワークの前記ノード間の前記1つまたは複数の重みを更新することが、前記コスト関数に少なくとも部分的に基づくを行わせるために前記プロセッサによって実行可能である、C22に記載の装置。
[C25]
前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングが、アンテナ切替えの前記数と、前記複数のアンテナの前記最高基準信号受信電力を備えた前記アンテナを使用して動作する前記時間量とのうちの1つまたは両方に少なくとも部分的に基づいて、前記UEにおいてアクティブ化される、C22に記載の装置。
[C26]
前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングが、UEトレーニングスケジュールに少なくとも部分的に基づいて前記UEにおいてアクティブ化される、C22に記載の装置。
[C27]
前記命令が、前記装置に、
前記UEにおいて前記機械学習エージェントユニットに対する前記トレーニングを非アクティブ化させるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C22に記載の装置。
[C28]
前記命令が、前記装置に、
チップセット、UEのタイプ、前記UE、および前記UEを動作させるユーザのうちの1つまたは複数に固有の前記ニューラルネットワークを決定させるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C20に記載の装置。
[C29]
前記現在の通信測定値が、前記第1のアンテナに対する第1の基準信号受信電力を備え、前記命令が、前記装置に、
前記複数のアンテナの各アンテナに対する基準信号受信電力を測定することと、
前記第1のアンテナに対する前記第1の基準信号受信電力が、測定周期に対するしきい値時間割合未満にわたり前記複数のアンテナに対する最高基準信号受信電力であることを識別することと、ここにおいて、前記動的しきい値が、前記識別することに少なくとも部分的に基づいて更新されるを行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C19に記載の装置。
[C30]
前記現在の通信測定値が、前記第1のアンテナに対する送信電力を備え、前記命令が、前記装置に、
前記第1のアンテナに対する前記送信電力が送信電力しきい値よりも大きいことを識別すること、ここにおいて、前記動的しきい値が、前記識別することに少なくとも部分的に基づいて更新させるを行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C19に記載の装置。
[C31]
前記現在の通信測定値が、前記第1のアンテナに対する第1の現在の通信測定値を備え、前記命令が、前記装置に、
前記第2のアンテナに対する第2の現在の通信測定値を決定することと、
前記第2の現在の通信測定値と前記第1の現在の通信測定値との間の差を計算することと、ここにおいて、前記比較値が、前記計算された差を備えるを行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C19に記載の装置。
[C32]
前記命令が、前記装置に、
前記計算された差が前記動的しきい値以上であると決定すること、ここにおいて、前記第1のアンテナから前記第2のアンテナに前記切り替えることが、前記計算された差が前記動的しきい値以上であると前記決定することに少なくとも部分的に基づくを行わせるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C31に記載の装置。
[C33]
前記命令が、前記装置に、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、送信のための送信電力を低減させるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C19に記載の装置。
[C34]
前記現在の通信測定値が、ダウンリンク信号の測定値またはフィードバック受信機を使用して送信された電力の測定値を備え、ここにおいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信するための前記命令が、前記装置に、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスにアップリンク信号を送信させるために前記プロセッサによって実行可能である、C19に記載の装置。
[C35]
前記現在の通信測定値が、測定周期にわたる前記第1のアンテナの平均基準信号受信電力および前記測定周期にわたる前記第1のアンテナの平均送信電力のうちの1つまたは両方を備える、C19に記載の装置。
[C36]
前記命令が、前記装置に、
前記測定周期に従って前記現在の通信測定値を周期的に測定させ、
前記測定周期に従って、および前記周期的測定に少なくとも部分的に基づいて、前記動的しきい値を更新するかどうかを周期的に決定させるために前記プロセッサによってさらに実行可能である、C35に記載の装置。
[C37]
ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のための装置であって、
複数のアンテナの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信するための手段と、
現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づいて、第1のしきい値から前記第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新するための手段と、
前記更新された動的しきい値と前記現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づく比較値との間の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のアンテナから前記複数のアンテナの第2のアンテナに切り替えるための手段と、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信するための手段とを備える装置。
[C38]
ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コードが、
複数のアンテナの第1のアンテナを使用してワイヤレスデバイスと通信することと、
現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づいて、第1のしきい値から前記第1のしきい値とは異なる第2のしきい値に動的しきい値を更新することと、
前記更新された動的しきい値と前記現在の通信測定値に少なくとも部分的に基づく比較値との間の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のアンテナから前記複数のアンテナの第2のアンテナに切り替えることと、
前記切替えに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のアンテナを使用して前記ワイヤレスデバイスと通信することとを行うためにプロセッサによって実行可能な命令を備える非一時的コンピュータ可読媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16