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特許7576584管理装置、管理方法、及び、管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法、及び、管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20241024BHJP
【FI】
G06Q10/20
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022003359
(22)【出願日】2022-01-12
(65)【公開番号】P2022155477
(43)【公開日】2022-10-13
【審査請求日】2024-05-17
(31)【優先権主張番号】P 2021057896
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴垣 壮宇
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-031851(JP,A)
【文献】特開2003-345929(JP,A)
【文献】特開2002-083247(JP,A)
【文献】特開2015-095169(JP,A)
【文献】特開2013-228946(JP,A)
【文献】特開2013-205858(JP,A)
【文献】特開2004-013798(JP,A)
【文献】特開2003-203182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、顧客から預かった預かり品の管理、及び、前記預かり品を預かった前記顧客に対して貸与する貸与品の管理を行う管理装置であって、
前記制御部は、
業務オペレータの入力操作を入力処理することで、前記顧客から預かった前記預かり品を前記顧客に返却するまでの間、前記預かり品の状態が遷移する毎に、前記預かり品の状態を示す預かり品ステータス情報、及び、前記顧客から前記預かり品を預かり、預かった前記預かり品を前記顧客に返却し、前記顧客に貸与した前記貸与品を、前記貸与品の所有者に返却するまでの間、一貫して用いられる受付番号を含む預かり品管理情報を生成して記憶部に記憶する預かり品管理情報生成部と、
業務オペレータの入力操作を入力処理することで、前記顧客に対して貸与する前記貸与品の状態が遷移する毎に、前記貸与品の状態を示す貸与品ステータス情報、及び、前記預かり品管理情報に含まれる前記受付番号と同じ受付番号を含む貸与品管理情報を生成して前記記憶部に記憶する貸与品管理情報生成部と、
前記預かり品管理情報及び貸与品管理情報に基づいて、同じ前記受付番号が付された前記預かり品及び前記貸与品の状態を示す第1の照会画面を表示部に表示する表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、同じ前記受付番号が付された前記預かり品の前記預かり品管理情報に、複数の前記貸与品の前記貸与品管理情報が関連付けされている場合、前記貸与品ステータス情報毎に昇順に設定されているステータスコードが一番低い前記貸与品ステータス情報を含む前記貸与品管理情報を選択して前記第1の照会画面に表示すること、
を特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記預かり品に貼り付けを行うシール用紙に、少なくとも前記受付番号を印刷制御するラベル発行制御部を、さらに備えること、
を特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記第1の照会画面に対して詳細表示操作が行われた際に、前記詳細表示操作で指定された前記受付番号に対応する前記貸与品管理情報の詳細を示す第2の照会画面を前記表示部に表示すること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記預かり品ステータス情報及び前記貸与品ステータス情報は、前記預かり品又は前記貸与品の所定の場所に対する入荷又は出荷、指示内容、又は、修理又は加工の進行状況を示す情報であること、
を特徴とする請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の管理装置。
【請求項5】
制御部を備え、顧客から預かった預かり品の管理、及び、前記預かり品を預かった前記顧客に対して貸与する貸与品の管理を行う管理装置の管理方法であって、
前記制御部の預かり品管理情報生成部が業務オペレータの入力操作を入力処理することで、前記顧客から預かった前記預かり品を前記顧客に返却するまでの間、前記預かり品の状態が遷移する毎に、前記預かり品の状態を示す預かり品ステータス情報、及び、前記顧客から前記預かり品を預かり、預かった前記預かり品を前記顧客に返却し、前記顧客に貸与した前記貸与品を、前記貸与品の所有者に返却するまでの間、一貫して用いられる受付番号を含む預かり品管理情報を生成して記憶部に記憶する預かり品管理情報生成ステップと、
前記制御部の貸与品管理情報生成部が業務オペレータの入力操作を入力処理することで、前記顧客に対して貸与する前記貸与品の状態が遷移する毎に、前記貸与品の状態を示す貸与品ステータス情報、及び、前記預かり品管理情報に含まれる前記受付番号と同じ受付番号を含む貸与品管理情報を生成して前記記憶部に記憶する貸与品管理情報生成ステップと、
表示制御部が、前記預かり品管理情報及び貸与品管理情報に基づいて、同じ前記受付番号が付された前記預かり品及び前記貸与品の状態を示す第1の照会画面を表示部に表示する表示制御ステップと、を備え、
前記表示制御ステップでは、同じ前記受付番号が付された前記預かり品の前記預かり品管理情報に、複数の前記貸与品の前記貸与品管理情報が関連付けされている場合、前記貸与品ステータス情報毎に昇順に設定されているステータスコードが一番低い前記貸与品ステータス情報を含む前記貸与品管理情報を選択して前記第1の照会画面に表示すること、
を特徴とする管理方法。
【請求項6】
顧客から預かった預かり品の管理、及び、前記預かり品を預かった前記顧客に対して貸与する貸与品の管理を行う管理装置のコンピュータを制御部として機能させる管理プログラムであって、
前記制御部として機能させる前記コンピュータを、
業務オペレータの入力操作を入力処理することで、前記顧客から預かった前記預かり品を前記顧客に返却するまでの間、前記預かり品の状態が遷移する毎に、前記預かり品の状態を示す預かり品ステータス情報、及び、前記顧客から前記預かり品を預かり、預かった前記預かり品を前記顧客に返却し、前記顧客に貸与した前記貸与品を、前記貸与品の所有者に返却するまでの間、一貫して用いられる受付番号を含む預かり品管理情報を生成して記憶部に記憶する預かり品管理情報生成部と、
業務オペレータの入力操作を入力処理することで、前記顧客に対して貸与する前記貸与品の状態が遷移する毎に、前記貸与品の状態を示す貸与品ステータス情報、及び、前記預かり品管理情報に含まれる前記受付番号と同じ受付番号を含む貸与品管理情報を生成して前記記憶部に記憶する貸与品管理情報生成部と、
前記預かり品管理情報及び貸与品管理情報に基づいて、同じ前記受付番号が付された前記預かり品及び前記貸与品の状態を示す第1の照会画面を表示部に表示する表示制御部として機能させ、
前記表示制御部は、同じ前記受付番号が付された前記預かり品の前記預かり品管理情報に、複数の前記貸与品の前記貸与品管理情報が関連付けされている場合、前記貸与品ステータス情報毎に昇順に設定されているステータスコードが一番低い前記貸与品ステータス情報を含む前記貸与品管理情報を選択して前記第1の照会画面に表示すること、
を特徴とする管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法、及び、管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、例えば修理又は加工等の依頼で顧客から預かり品を預かった際に、修理又は加工等が完了するまでの間、顧客に対して貸与品を貸与するサービスが知られている。顧客に対して貸与された貸与品は、修理又は加工等の完了後の顧客から回収され、貸与品の所有者に返却される。
【0003】
特許文献1(特許第6462924号公報)には、建設現場における管理対象の管理を容易化することを目的とした建造物内管理対象管理システムが開示されている。この建造物内管理対象管理システムは、建造物内の気圧、温度及び湿度に関する計測データを識別情報として送信する発信機と、ネットワークを介して識別情報を収集する管理サーバと、管理サーバからの識別情報を表示する管理対象情報表示部を備える携帯端末とを有している。
【0004】
管理サーバは、演算部により、発信機から送信された計測データに基づいて建造物内の管理対象の所在階及び数量を求める。また、演算部で求められた管理対象の所在階及び数量に関する管理対象情報並びに管理対象が収容された建造物の建造物情報を関連付けて記憶部に記憶する。
【0005】
そして、管理サーバは、記憶部に記憶された管理対象情報及び建造物情報を示す画面データを画面データ生成手段で生成し、この生成した画面データを、送信手段で管理対象情報表示部に送信する。これにより、建設現場における、人、物の所在階、所属先、所有者、個数等の把握、管理を容易化できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第6462924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来は、顧客からの預かり品、及び、顧客に対して貸与される貸与品の現状を把握する管理が行われていなかったため、預かり品及び貸与品の現状を認識することが困難となっていた。
【0008】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、預かり品及び貸与品の現状を認識可能とした管理装置、管理方法、及び、管理プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る管理装置は、制御部を備え、顧客から預かった預かり品の管理、及び、預かり品を預かった顧客に対して貸与する貸与品の管理を行う管理装置であって、制御部は、業務オペレータの入力操作を入力処理することで、顧客から預かった預かり品を顧客に返却するまでの間、預かり品の状態が遷移する毎に、預かり品の状態を示す預かり品ステータス情報、及び、顧客から預かり品を預かり、預かった預かり品を顧客に返却し、顧客に貸与した貸与品を、貸与品の所有者に返却するまでの間、一貫して用いられる受付番号を含む預かり品管理情報を生成して記憶部に記憶する預かり品管理情報生成部と、業務オペレータの入力操作を入力処理することで、顧客に対して貸与する貸与品の状態が遷移する毎に、貸与品の状態を示す貸与品ステータス情報、及び、預かり品管理情報に含まれる受付番号と同じ受付番号を含む貸与品管理情報を生成して記憶部に記憶する貸与品管理情報生成部と、預かり品管理情報及び貸与品管理情報に基づいて、同じ受付番号が付された預かり品及び貸与品の状態を示す第1の照会画面を表示部に表示する表示制御部と、を備え、表示制御部は、同じ受付番号が付された預かり品の預かり品管理情報に、複数の貸与品の貸与品管理情報が関連付けされている場合、貸与品ステータス情報毎に昇順に設定されているステータスコードが一番低い貸与品ステータス情報を含む貸与品管理情報を選択して第1の照会画面に表示することを特徴とする。
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る管理方法は、制御部を備え、顧客から預かった預かり品の管理、及び、預かり品を預かった顧客に対して貸与する貸与品の管理を行う管理装置の管理方法であって、制御部の預かり品管理情報生成部が業務オペレータの入力操作を入力処理することで、顧客から預かった預かり品を顧客に返却するまでの間、預かり品の状態が遷移する毎に、預かり品の状態を示す預かり品ステータス情報、及び、顧客から預かり品を預かり、預かった預かり品を顧客に返却し、顧客に貸与した貸与品を、貸与品の所有者に返却するまでの間、一貫して用いられる受付番号を含む預かり品管理情報を生成して記憶部に記憶する預かり品管理情報生成ステップと、制御部の貸与品管理情報生成部が業務オペレータの入力操作を入力処理することで、顧客に対して貸与する貸与品の状態が遷移する毎に、貸与品の状態を示す貸与品ステータス情報、及び、預かり品管理情報に含まれる受付番号と同じ受付番号を含む貸与品管理情報を生成して記憶部に記憶する貸与品管理情報生成ステップと、表示制御部が、預かり品管理情報及び貸与品管理情報に基づいて、同じ受付番号が付された預かり品及び貸与品の状態を示す第1の照会画面を表示部に表示する表示制御ステップと、を備え、表示制御ステップでは、同じ受付番号が付された預かり品の預かり品管理情報に、複数の貸与品の貸与品管理情報が関連付けされている場合、貸与品ステータス情報毎に昇順に設定されているステータスコードが一番低い貸与品ステータス情報を含む貸与品管理情報を選択して第1の照会画面に表示することを特徴とする。
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る管理プログラムは、顧客から預かった預かり品の管理、及び、預かり品を預かった顧客に対して貸与する貸与品の管理を行う管理装置のコンピュータを制御部として機能させる管理プログラムであって、制御部として機能させるコンピュータを、業務オペレータの入力操作を入力処理することで、顧客から預かった預かり品を顧客に返却するまでの間、預かり品の状態が遷移する毎に、預かり品の状態を示す預かり品ステータス情報、及び、顧客から預かり品を預かり、預かった預かり品を顧客に返却し、顧客に貸与した貸与品を、貸与品の所有者に返却するまでの間、一貫して用いられる受付番号を含む預かり品管理情報を生成して記憶部に記憶する預かり品管理情報生成部と、業務オペレータの入力操作を入力処理することで、顧客に対して貸与する貸与品の状態が遷移する毎に、貸与品の状態を示す貸与品ステータス情報、及び、預かり品管理情報に含まれる受付番号と同じ受付番号を含む貸与品管理情報を生成して記憶部に記憶する貸与品管理情報生成部と、預かり品管理情報及び貸与品管理情報に基づいて、同じ受付番号が付された預かり品及び貸与品の状態を示す第1の照会画面を表示部に表示する表示制御部として機能させ、表示制御部は、同じ受付番号が付された預かり品の預かり品管理情報に、複数の貸与品の貸与品管理情報が関連付けされている場合、貸与品ステータス情報毎に昇順に設定されているステータスコードが一番低い貸与品ステータス情報を含む貸与品管理情報を選択して第1の照会画面に表示すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、預かり品及び貸与品の現状を認識できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施の形態の管理装置における預かり品及び貸与品の管理概要を説明するための図である。
図2図2は、実施の形態の管理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態の管理装置における管理動作の序盤の流れを示す図である。
図4図4は、実施の形態の管理装置における管理動作の中盤の流れを示す図である。
図5図5は、実施の形態の管理装置の管理動作における、図4の続きとなる中盤の流れを示す図である。
図6図6は、実施の形態の管理装置における管理動作の終盤の流れを示す図である。
図7図7は、修理受付データに付されるステータス情報の種類を示す図である。
図8図8は、備品管理データに付されるステータス情報の種類を示す図である。
図9図9は、備品管理データに付されるステータス情報の遷移を示す図である。
図10図10は、修理受付データに付されるステータス情報の遷移を示す図である。
図11図11は、修理受付データに付されるステータス情報の遷移を示す他の図である。
図12図12は、備品管理データに付されるステータス情報の遷移を示す他の図である。
図13図13は、修理受付照会画面の一例を示す図である。
図14図14は、修理状況照会画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用した実施の形態となる管理装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0015】
(概要)
図1は、実施の形態の管理装置における預かり品及び貸与品の管理概要を説明するための図である。あくまでも一例であるが、実施の形態の管理装置は、この図1に示すように、顧客の一例である病院及びメーカー会社側の間を仲介する卸業者の管理装置であり、両者の間を行き来する預かり品及び貸与品の管理を行う。具体的には、卸業者は、病院から受けた修理依頼を、メーカー会社側に伝達する。これにより、メーカー会社側は、代替品(貸与品)を用意する。この貸与品は、卸業者の配送手配により、病院に配送される。
【0016】
貸与品が病院に配送されると、卸業者は、修理の依頼対象となる預かり品の引き上げを行う。この際、卸業者は、管理装置を介して修理受付番号を印刷したラベルを預かり品に張り付ける。この修理受付番号は、預かり品の修理が完了し、貸与品がメーカー会社側に回収されるまでの間、一貫して用いられる受付番号となっている。そして、この修理受付番号としては、預かり品の状態が遷移する毎に生成されるデータ、及び、貸与品の状態が遷移する毎に生成されるデータに対して、一貫して同じ修理受付番号が付加される。これにより、預かり品及び貸与品の現状を管理して紛失を防止している。
【0017】
メーカー会社側で預かり品の修理が完了すると、卸業者は、修理が完了した預かり品の病院に対する引き渡しを仲介する。また、これと共に、卸業者は、病院に貸与していた貸与品のメーカー会社側に対する返却を仲介する。これにより、預かり品及び貸与品の紛失を防止できる。
【0018】
(ハードウェア構成)
図2は、このような仲介業を営む卸業者により所有される、実施の形態の管理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。この管理装置1としては、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ装置の他、ノート型のパーソナルコンピュータ装置又はタブレット型のパーソナルコンピュータ装置を用いることができる。また、管理装置1としては、PDA(Personal Digital Assistants)装置又はスマートフォン等の携帯型情報処理装置を用いることができる。この管理装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。
【0019】
通信インターフェース部4は、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網等のネットワークに接続される。
【0020】
入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)を用いることができる。入力装置6としては、キーボード装置及びマウス装置、及びマイクロホン装置の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置を用いることができる。
【0021】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、修理受付データベース(修理受付DB)11、備品管理データベース(備品管理DB)12、及び、管理プログラムが記憶されている。
【0022】
修理受付DB11には、病院側から修理が依頼された預かり品の修理データが記憶される。この修理データには、固有の受付番号であり、預かり品の修理を完了させ、病院に引き渡しするまでの間、一貫して用いられる同じ受付番号である修理受付番号が付加される。また、修理データには、そのときの預かり品の状態を示すステータス情報が付加される。このステータス情報は、預かり品の状態の遷移に応じて更新される。
【0023】
備品管理DB12には、メーカー会社から病院に貸し出された貸与品の備品管理データが記憶される。この備品管理データには、預かり品に対して付された修理受付番号と同じ修理受付番号が付される。これにより、同じ修理受付番号を介して、病院から修理が依頼された預かり品、及び、この預かり品の修理を行う間、病院側に貸与される貸与品が相互に関連付けされることとなる。また、備品管理データには、そのときの貸与品の状態を示すステータス情報が付加される。このステータス情報は、貸与品の状態の遷移に応じて更新される。
【0024】
(機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている管理プログラムを実行することで、入力処理部21、表示制御部22、及び、ラベル発行制御部23として機能する。
【0025】
入力処理部21は、預かり品管理情報生成部及び貸与品管理情報生成部の一例である。入力処理部21は、業務オペレータにより入力される預かり品に関する情報に基づいて修理データを生成して修理受付DB11に記憶する。また、入力処理部21は、業務オペレータにより入力される貸与品に関する情報に基づいて備品管理データを生成して備品管理DB12に記憶する。
【0026】
表示制御部22は、受付済みの預かり品及び貸与品の一覧画面である修理受付照会画面、及び、修理受付照会画面で指定された貸与品の詳細状況を示す修理状況照会画面等を、出力装置7を介して表示する。ラベル発行制御部23は、預かり品に張り付けを行うシール用紙に対して、修理受付番号を印刷するように、出力装置7の一例である印刷装置を印刷制御する。預かり品に対して修理受付番号を印刷したシールを貼り付けて管理することで、預かり品の紛失を大幅に軽減できる。
【0027】
(商品管理動作)
次に、図3図6は、実施の形態の管理装置における管理動作の序盤~終盤の流れを示す図である。また、図7は預かり品の現在の状況毎に付されるステータス情報の種類を示す図であり、図8は、貸与品の現在の状況毎に付されるステータス情報の種類を示す図である。さらに、図9図12は、管理動作の段階毎に生成され又は更新される、修理データ又は備品管理データを示す図である。
【0028】
まず、図3において、病院から修理の依頼を受け付けると、業務オペレータは、入力装置6を操作して、受け付けた修理依頼の詳細情報の入力を行う。入力処理部21は、業務オペレータの入力操作に応じて、図9(a)に示す修理データを生成して修理受付DB11に記憶する(ステップS1)。図9(a)に例示するように、修理データは、修理受付番号、施設情報(施設コード及び施設名)、預かり品情報(製品コード、製品名及びロット番号)、拠点入荷日(病院からの預かり品が卸業者に入荷した日)、メーカー出荷指示日を含んで構成される。また、修理データは、メーカー出荷日(メーカー会社から病院に対する貸与品の出荷日)、メーカー着荷日、修理完成日、メーカー出荷日(修理を完了した預かり品をメーカー会社から出荷した日)、拠点入荷日(修理を完了した預かり品が卸業者に入荷した日)を含んで構成される。また、修理データは、施設出荷指示日、及び、施設出荷日を含んで構成される。
【0029】
図9(a)の例の場合、修理受付番号は「SR001」となっている。この修理受付番号は、自動製番又は業務オペレータの手動入力により付加される固有の受付番号となっている。この修理受付番号は、預かり品の修理が完了するまでの間、一貫して同じ修理受付番号が用いられる。また、図9(b)は、メーカー会社から病院に対して貸与される貸与品の備品管理データであるが、この備品管理データに対しても、修理データと同じ修理受付番号が付加される。これにより、病院から修理が依頼された預かり品、及び、この預かり品の修理を行う間、病院側に貸与される貸与品が相互に関連付けされる。
【0030】
また、ステータス情報は、そのときの預かり品の状態に対応するステータス情報が付加される。図9(a)の時点では、病院から修理依頼を受けたばかりの段階であり、修理を行う預かり品の受け取りも行われていない状態である。このため、ステータス情報としては「未入荷」のステータス情報が付加される。
【0031】
修理データに付されるステータス情報としては、図7に例示するように、「未入荷」、「拠点入荷」、「メーカー出荷指示」、「メーカー出荷」、「メーカー着荷」、「修理完成」、「完成品メーカー出荷」、「完成日拠点入荷」、「完成品返却出荷指示」、及び、「完成品返却出荷」の各ステータス情報が用いられる。各ステータス情報は、例えば「未入荷」のステータスコードが「1」、「拠点入荷」のステータスコードが「2」、「メーカー出荷指示」のステータスコードが「3」等のように、各ステータス情報に対して、昇順にステータスコードが付されている。修理データのステータス情報は、預かり品の状態に応じて、対応するステータス情報に、その都度更新される。
【0032】
次に、業務オペレータは、病院から預かった預かり品に代替品として貸与される貸与品(ローナー)の手配をメーカー会社側に行うと共に、入力装置6を操作して、手配した貸与品に関する情報の入力を行う。入力処理部21は、業務オペレータの入力操作に応じて、図9(b)に示す備品管理データを生成して備品管理DB12に記憶する(ステップS2)。
【0033】
図9(b)に例示するように、備品管理データは、備品管理番号、ローナー情報(製品番号、製品名及びロット番号)、修理受付番号、ステータス情報、メーカー会社に対する手配日、拠点入荷日(メーカー会社からの貸与品が卸業者に入荷した日)、卸業者から病院に対する貸与品の出荷指示を行った施設出荷指示日を含んで構成される。また、備品管理データは、卸業者から病院に対して貸与品が出荷された日を示す施設出荷日、貸与品が卸業者に返却された日を示す拠点返却日、病院から返却された貸与品をメーカー会社に配送する指示を行った日を示すメーカー出荷指示日を含んで構成される。また、備品管理データは、病院から返却された貸与品をメーカー会社に配送した日を示すメーカー出荷日、及び、病院から返却された貸与品がメーカー会社に到着した日を示すメーカー着荷日を含んで構成される。
【0034】
図9(b)の例の場合、備品管理番号は「BK001」となっている。この備品管理番号は、自動製番又は業務オペレータの手動入力により付加される固有の管理番号となっている。この備品管理番号は、預かり品の修理が完了し、貸与品が病院からメーカー会社に返却されるまでの間、一貫して同じ備品管理番号が用いられる。また、図9(b)に示したように、備品管理データに対しては、対応する修理受付番号と同じ修理受付番号が付加される。この例の場合、「SR001」との修理受付番号が、備品管理データにも付加される。これにより、上述のように、病院から修理が依頼された預かり品、及び、この預かり品の修理を行う間、病院側に貸与される貸与品が相互に関連付けされる。
【0035】
また、ステータス情報は、そのときの貸与品の状態に対応するステータス情報が付加される。図9(b)の時点では、病院から修理依頼により、メーカー側に貸与品の手配を行ったばかりの段階である。このため、ステータス情報としては、貸与品をメーカー側に手配している最中であることを意味する「手配中」のステータス情報が付加される。なお、この図9の例は、「2020年4月1日(手配日)」に貸与品の手配をメーカー側に行った例である。
【0036】
備品管理データに付されるステータス情報としては、図8に例示するように、「手配中」、「拠点入荷」、「施設出荷指示」、「施設出荷」、「拠点返却」、「メーカー出荷指示」、「メーカー出荷」、及び、「メーカー返却」の各ステータス情報が用いられる。各ステータス情報は、例えば「手配中」のステータスコードが「1」、「拠点入荷」のステータスコードが「2」、「施設出荷指示」のステータスコードが「3」等のように、各ステータス情報に対して、昇順にステータスコードが付されている。備品管理データのステータス情報は、貸与品の状態に応じて、対応するステータス情報に、その都度更新される。
【0037】
次に、メーカー会社側に手配を行った貸与品(ローナー)が卸業者に入荷すると、業務オペレータは、備品管理データに対して、入荷した貸与品に関する情報を入力する(HT備品入荷入力)。入力処理部21は、業務オペレータの入力操作に応じて、備品管理DB12に記憶されている備品管理データを、図9(c)に示すように更新処理する(ステップS3)。
【0038】
図9(c)の例は、「2020年4月1日」に手配した「SK001]の貸与品が、「2020年4月2日」にメーカー会社から卸業者に入荷したため、備品管理データのステータス情報が、「手配中」から「拠点入荷」に更新された例を示している。なお、この例の場合の「拠点」は、卸業者である。
【0039】
次に、業務オペレータは、メーカー会社から入荷した貸与品を、病院側に配送するローナー施設出荷指示操作を行う。入力処理部21は、業務オペレータの入力操作に応じて、備品管理DB12に記憶されている備品管理データを、図9(d)に示すように更新処理する(ステップS4)。
【0040】
図9(d)の例は、「2020年4月3日」に、貸与品を病院側に配送する出荷指示を行ったことで、ステータス情報が、「拠点入荷」から「施設出荷指示」に更新された例を示している。なお、この例の場合の「施設」は、病院である。
【0041】
次に、施設出荷指示を行うことで、貸与品が、卸業者から病院に出荷される。この貸与品の出荷が完了すると、業務オペレータは、卸業者から病院側に貸与品の出荷が完了したことを示すHT備品出荷入力操作を行う。入力処理部21は、業務オペレータの入力操作に応じて、備品管理DB12に記憶されている備品管理データを、図10(a)に示すように更新処理する(ステップS5)。
【0042】
図10(a)の例は、「2020年4月4日」に、貸与品を卸業者から病院側に配送する出荷指示を行ったことで、ステータス情報が、「施設出荷指示」から「施設出荷」に更新された例を示している。
【0043】
次に、図4に示すように出荷した貸与品が病院に到着すると、修理依頼品である預かり品が病院から引き上げられ、卸業者に配送される。預かり品が到着すると、業務オペレータは、図9(a)を用いて説明した修理受付番号の印刷操作を行う。ラベル発行制御部23は、業務オペレータの印刷操作に応じて、修理受付DBに記憶されている修理データを読み出し、この修理データに含まれる上述の修理受付番号をシール用紙に印刷するように、出力装置7の一例である印刷装置を印刷制御する(ステップS6:ラベル発行)。そして、業務オペレータは、修理受付番号が印刷されたシール用紙を預かり品に張り付ける(ラベル添付)。これにより、預かり品に目視可能な固有の番号を付して管理することができ、紛失等の防止を図ることができる。
【0044】
なお、シール用紙に対しては、修理受付番号のみを印刷してもよいし、修理受付番号と共に、預かった日付、修理依頼を行った病院名等の他の情報を印刷してもよい。
【0045】
次に、業務オペレータは、預かり品が卸業者に到着したことを示すHT修理入荷入力操作を行う。入力処理部21は、業務オペレータの入力操作に応じて、修理受付DB11に記憶されている修理データを、図10(b)に示すように更新処理する(ステップS7)。
【0046】
図10(b)の例は、「2020年4月5日」に、修理依頼のあった預かり品が卸業者に入荷したため、ステータス情報が、「施設出荷」から「拠点入荷」に更新された例を示している。
【0047】
次に、業務オペレータは、預かり品をメーカー会社に出荷する指示である修理受付指示入力操作を行う。入力処理部21は、業務オペレータの入力操作に応じて、修理受付DB11に記憶されている修理データを、図10(c)に示すように更新処理する(ステップS8)。
【0048】
図10(c)の例は、「2020年4月6日」に、修理依頼のあった預かり品をメーカー会社に出荷する指示を行ったことを示している。これにより、ステータス情報が、「拠点入荷」から「メーカー出荷指示」に更新される。
【0049】
次に、業務オペレータは、預かり品をメーカー会社に出荷すると共に、預かり品をメーカー会社に出荷したことを示すHT修理出荷入力操作を行う。入力処理部21は、業務オペレータの入力操作に応じて、修理受付DB11に記憶されている修理データを、図10(d)に示すように更新処理する(ステップS9)。
【0050】
図10(d)の例は、「2020年4月7日」に、修理依頼のあった預かり品をメーカー会社に出荷することで、ステータス情報が、「メーカー出荷指示」から「メーカー出荷」に更新された例を示している。
【0051】
次に、卸業者から出荷された預かり品がメーカー会社に着荷した際、メーカー会社に着荷した預かり品の修理が完成した際、修理が完成した預かり品がメーカー会社から出荷された際、及び、メーカー会社から出荷された修理が完成した預かり品が卸業者に入荷した際に、業務オペレータは、それぞれ対応する入力操作を行う。
【0052】
入力処理部21は、業務オペレータにより、卸業者から出荷された預かり品がメーカー会社に着荷したことを示す入力操作がされると、図11(a)に示すように、修理受付DB11に記憶されている修理データのメーカー着荷日を「2020年4月8日」とし、ステータス情報を「メーカー出荷」から「メーカー着荷」に更新処理する。
【0053】
また、入力処理部21は、業務オペレータにより、メーカー会社に着荷した預かり品の修理が完成したことを示す入力操作がされると、図11(b)に示すように、修理受付DB11に記憶されている修理データの修理完成日を「2020年4月9日」とし、ステータス情報を「メーカー着荷」から「修理完成」に更新処理する。
【0054】
また、入力処理部21は、業務オペレータにより、修理が完成した預かり品がメーカー会社から出荷されたことを示す入力操作がされると、図11(c)に示すように、修理受付DB11に記憶されている修理データのメーカー出荷日を「2020年4月10日」とし、ステータス情報を「修理完成」から「完成品メーカー出荷」に更新処理する。
【0055】
また、入力処理部21は、業務オペレータにより、メーカー会社から出荷された修理が完成した預かり品が卸業者に入荷したことを示す入力操作がされると、図11(d)に示すように、修理受付DB11に記憶されている修理データの拠点入荷日を「2020年4月11日」とし、ステータス情報を「完成品メーカー出荷」から「完成品拠点入荷」に更新処理する(図5:ステップS10)。
【0056】
次に、業務オペレータは、病院側に対する修理が完了した預かり品の返却指示である完成品返却出荷指示操作を行う。この操作が行われると、入力処理部21は、図12(a)に示すように、修理受付DB11に記憶されている修理データの施設出荷指示日を「2020年4月12日」とし、ステータス情報を「完成品拠点入荷」から「完成品返却出荷指示」に更新処理する(ステップS11)。
【0057】
次に、業務オペレータは、修理が完了した預かり品を病院側に出荷し、HT修理出荷入力操作を行う。この入力操作が行われると、入力処理部21は、図12(b)に示すように、修理受付DB11に記憶されている修理データの施設出荷日を「2020年4月13日」とし、ステータス情報を「完成品返却出荷指示」から「完成品返却出荷」に更新処理する(ステップS12)。
【0058】
次に、修理が完了した預かり品が病院に返却されると、卸業者は、不要となった貸与品を病院から引き上げる。この貸与品の引き上げが行われると、業務オペレータは、貸与品が病院から引き上げられたことを示すHT備品入荷操作を行う。この操作が行われると、入力処理部21は、図12(c)に示すように、備品管理DB12に記憶されている備品管理データの拠点返却日を「2020年4月14日」とし、ステータス情報を「完成品返却出荷」から「拠点返却」に更新処理する(ステップS13)。
【0059】
次に、業務オペレータは、病院から返却された貸与品を、メーカー会社に出荷する指示であるローナーメーカー出荷指示操作を行う。この操作が行われると、入力処理部21は、図12(d)に示すように、備品管理DB12に記憶されている備品管理データのメーカー出荷指示日を「2020年4月15日」とし、ステータス情報を「拠点返却」から「メーカー出荷指示」に更新処理する(ステップS14)。
【0060】
これにより、卸業者からメーカー会社に対して貸与品が出荷される。業務オペレータは、貸与品がメーカー会社に出荷されたことを示すHT備品出荷入力操作を行う。この入力操作が行われると、入力処理部21は、図12(e)に示すように、備品管理DB12に記憶されている備品管理データのメーカー出荷日を「2020年4月16日」とし、ステータス情報を「メーカー出荷指示」から「メーカー出荷」に更新処理する(ステップS15)。
【0061】
最後に、卸業者から出荷した貸与品がメーカー会社に到着すると、業務オペレータは、貸与品返却入力操作を行う。この貸与品返却入力操作が行われると、入力処理部21は、図12(f)に示すように、備品管理DB12に記憶されている備品管理データのメーカー着荷日を「2020年4月17日」とし、ステータス情報を「メーカー出荷」から「メーカー返却」に更新処理する。
【0062】
これにより、卸業者を介して、病院及びメーカー会社の間を行き来する預かり品及び貸与品の管理が完了する。そして、このように預かり品及び貸与品の状態が遷移する毎にステータス情報を更新し、また、状態が遷移した日付等も更新することで、預かり品及び貸与品の現在の状態を簡単に管理でき、紛失等の不都合を防止できる。また、預かり品には、修理受付番号が印刷されたシールが貼り付けられている。このため、預かり品の取り扱いを行う者は、目視で修理受付番号を認識して預かり品の取り扱いを行うことができ、紛失及び間違った修理が施される不都合等を防止できる。
【0063】
(ステータス表示動作)
次に、実施の形態の管理装置1は、所望の預かり品の修理受付番号を指定することで、預かり品及び貸与品の現在のステータスを表示可能となっている。図2に示す表示制御部22は、業務オペレータにより、修理受付照会画面の表示操作がされると、図13(a)に例示する修理受付照会画面を出力装置7(表示部)に表示する。この図13(a)に例示するように、修理受付照会画面は、所望の修理受付番号の入力欄、預かり品及び貸与品(ローナー)のステータスの表示数を選択する表示数選択欄、及び、選択されたステータスの表示欄を含んで構成される。
【0064】
ステータスを表示する修理受付番号の指定は、修理受付番号の入力欄に、所望の一つの修理受付番号を入力して指定可能となっている。この他、修理受付番号の入力欄に、二つの修理受付番号を入力し、この二つの修理受付番号の間のステータスの表示を指定することも可能となっている。
【0065】
ステータスの表示欄には、ステータスの表示数の選択欄で選択された表示数のステータス情報が一覧表示される。図13(a)の例は、入力欄に入力された修理受付番号に対応する「全て」のステータス情報を一覧表示した例である。図13(b)は、この一覧表示したステータス情報の具体例である。この図13(b)に示すように、表示制御部22は、ステータスの表示欄に対して、選択された修理受付番号毎に、対応する預かり品のステータス情報を含む修理データ及び貸与品のステータス情報のみを表示する。
【0066】
預かり品の修理データとしては、「SR001」、「SR002」等の修理受付番号、「S001 内視鏡 L001」、「S002 人口呼吸器 L001」等の預かり品の製品番号、製品名、ロット番号と共に、「完成品出荷指示」又は「メーカー出荷」等の預かり品のステータス情報(預かり品ステータス)が表示される。これに対して、貸与品の情報としては、「施設出荷」又は「手配中」等の、修理受付番号に対応する貸与品のステータス情報(ローナーステータス)のみが表示される。
【0067】
すなわち、表示制御部22は、修理受付照会画面に対して、預かり品に対する情報を多く表示し、貸与品に対する情報は、貸与品のステータス情報のみを表示する。これにより、「行」という限られた表示範囲で、預かり品及び貸与品の両方のステータス情報を効率良く表示できる。
【0068】
ここで、図8を用いて説明したように、備品管理データに付されるステータス情報には、例えば「手配中」には「1」のステータスコードが付され、「拠点入荷」には「2」のステータスコードが付され、「施設出荷指示」には「3」のステータスコードが付される等のように、各ステータス情報に対して、昇順にステータスコードが付されている。このため、表示制御部22は、一つの預かり品に対して複数の貸与品が貸与されており、一つの修理受付番号に対して、複数の貸与品のステータス情報が関連付けされている場合、ステータスコードが一番低いステータス情報のみを表示する。
【0069】
換言すると、表示制御部23は、貸与品のステータス情報として、表示すべきステータス情報が複数存在する場合、ステータスコードが一番低いステータス情報のみを表示する。例えば、表示すべきステータス情報として、「2」のステータスコードが付されている「拠点入荷」のステータス情報と、「3」のステータスコードが付されている「施設出荷指示」のステータス情報とが存在する場合、ステータスコードが低い方の、「2」のステータスコードが付されている「拠点入荷」のステータス情報のみを表示する。これにより、預かり品及び貸与品のステータス情報を1行という、限られた表示範囲にまとめて表示でき、貸与品のステータス情報の表示が煩雑な表示形態となる不都合を防止できる。
【0070】
次に、修理受付照会画面においては、上述のように預かり品に対しては、ステータス情報を含む修理データが表示されるのに対し、貸与品に対してはステータス情報のみが表示される。この修理受付照会画面において、業務オペレータにより、貸与品の詳細情報の表示を指定する操作が行われると、表示制御部22は、図14(a)に示すように、修理状況照会画面を表示し、ここに、貸与品の詳細情報を表示する。図14(b)は、貸与品の詳細情報の具体例である。この図14(b)に示すように、表示制御部22は、貸与品の詳細情報として、修理受付番号、備品管理番号、商品名、ステータス、在庫場所、手配日、拠点入荷日、施設出荷日等を含む備品管理データを表示する。これにより、貸与品の詳細情報も認識することができ、貸与品の紛失等の不都合を防止できる。
【0071】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の管理装置1は、預かり品に修理受付番号を発行して、そのラベル(シール)を添付する。また、預かり品の入出荷を、ステータスによって管理する。また、貸与品(ローナー)の入出荷を、ステータスによって管理する。これにより、ステータスによって、預かり品及び貸与品の現状を認識でき、預かり品及び貸与品が紛失する不都合等を防止できる。
【0072】
また、預かり品及び貸与品の入出荷及び在庫状況を把握できるため、実棚卸との差異を確認できる。このことからも、預かり品及び貸与品が紛失する等の不都合を防止できる。
【0073】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
上述の実施の形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0074】
また、上述の実施の形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0075】
また、上述の実施の形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0076】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてもよい。
【0077】
例えば、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0078】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0079】
また、管理装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0080】
例えば、管理装置1が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、実施の形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて管理装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0081】
また、このコンピュータプログラムは、管理装置1に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0082】
また、実施の形態で説明した処理を実行するための管理プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0083】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0084】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0085】
また、管理装置1は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、管理装置1は、当該装置に実施の形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0086】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施の形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施の形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、顧客から物品を預かり、代わりに代替品の貸し出しを行う業務において有用である。
【符号の説明】
【0088】
1 管理装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 修理受付データベース
12 備品管理データベース
21 入力処理部
22 表示制御部
23 ラベル発行制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14