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  • 特許-シート供給装置およびシート供給方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】シート供給装置およびシート供給方法
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/42 20060101AFI20241024BHJP
   H01L 21/683 20060101ALN20241024BHJP
【FI】
B65C9/42
H01L21/68 N
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022131459
(22)【出願日】2022-08-22
(62)【分割の表示】P 2020134675の分割
【原出願日】2020-08-07
(65)【公開番号】P2022172188
(43)【公開日】2022-11-15
【審査請求日】2022-08-22
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120592
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 崇裕
(72)【発明者】
【氏名】杉下 芳昭
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-127283(JP,A)
【文献】特開昭62-208341(JP,A)
【文献】特開2019-153640(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65C 9/42
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の剥離シートに接着シートが所定の間隔を隔てて仮着された原反を繰り出し可能に支持する原反支持手段と、
前記原反の繰出と当該原反の繰出停止とを繰り返して当該原反の間欠送りを行う繰出手段と、
前記繰出手段で繰り出された前記原反の前記接着シートを前記剥離シートから剥離する剥離手段と、
前記剥離手段で前記接着シートが剥離された前記剥離シートを回収する回収手段とを備え、
前記繰出手段の間欠送りにおける前記原反の繰出時に、前記繰出手段と前記回収手段との間に位置する前記剥離シートから前記剥離手段で前記接着シートを剥離する自動運転を行うシート供給装置において、
前記繰出手段は、当該シート供給装置の自動運転が行われている間において、前記原反支持手段に支持された前記原反に繰出力を付与して当該原反の繰出を行う一方、前記原反の繰出停止中に当該原反の移動を抑制する制動状態を維持し、
前記回収手段は、当該シート供給装置の自動運転が行われている間において、前記繰出手段と前記回収手段との間に存在している前記剥離シート全体に常に回収力を付与し、前記繰出手段と前記回収手段との間に形成された前記剥離シートの弛みを解消することを特徴とするシート供給装置。
【請求項2】
前記回収手段は、前記原反の繰出中に前記剥離シートに付与する繰出中張力と、前記原反の繰出停止中に前記剥離シートに付与する停止中張力とが同じ値になるように、または、異なる値となるように回収力を付与することを特徴とする請求項1に記載のシート供給装置。
【請求項3】
帯状の剥離シートに接着シートが所定の間隔を隔てて仮着された原反を繰可能に支持する原反支持工程と、
前記原反の繰出と当該原反の繰出停止とを繰出手段で繰り返して当該原反の間欠送りを行う繰出工程と、
前記繰出工程で繰り出された前記原反の前記接着シートを剥離手段で前記剥離シートから剥離する剥離工程と、
前記剥離工程で前記接着シートが剥離された前記剥離シートを回収手段で回収する回収工程とを実施し、
前記繰出工程の間欠送りにおける前記原反の繰出時に、前記繰出手段と前記回収手段との間に位置する前記剥離シートから前記剥離手段で前記接着シートを剥離する自動運転を行うシート供給装置を用いたシート供給方法において、
前記繰出工程では、当該シート供給装置の自動運転が行われている間において、前記原反支持工程で支持した前記原反に繰出力を付与して当該原反の繰出を行う一方、前記原反の繰出停止中に当該原反の移動を抑制する制動状態を維持し、
前記回収工程では、当該シート供給装置の自動運転が行われている間において、前記繰出手段と前記回収手段との間に存在している前記剥離シート全体に常に回収力を付与し、前記繰出手段と前記回収手段との間に形成された前記剥離シートの弛みを解消することを特徴とするシート供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート供給装置およびシート供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
接着シートを供給するシート供給装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-174247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたシート貼付装置1(シート供給装置)では、原反R(原反)の繰出と当該原反の繰出停止とを繰り返す間欠送りを行っている間において、張力調整ローラ3(繰出手段)が停止している繰出停止の際、当該繰出手段における原反の予期せぬ繰り出しや引き戻しといった原反の繰り出しミスが発生してしまう場合がある。このように原反の繰り出しミスが生じると、ピールプレート5(剥離手段)で剥離シートRL(剥離シート)から接着シートS(接着シート)を剥離するタイミングが所望のタイミングからずれてしまい、当該接着シートをウエハW(被着体)の所定の位置に貼付することができなくなるという不都合を発生する。
【0005】
本発明の目的は、剥離シートから接着シートを剥離するタイミングが所望のタイミングからずれることを防止することができるシート供給装置およびシート供給方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、原反の繰出停止中に原反の移動を抑制する制動状態が維持されるので、原反の繰り出しミスが発生することがなくなる。従って、剥離シートから接着シートを剥離するタイミングが所望のタイミングからずれることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】(A)は本発明の一実施形態に係るシート供給装置が採用されたシート貼付装置の説明図、(B)、(C)は本発明の変形例に係る説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1中手前方向から観た場合を基準とし、図を指定することなく方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
【0010】
本発明のシート供給装置EAが採用されたシート貼付装置EA1は、帯状の剥離シートRLに接着シートASが所定の間隔を隔てて仮着された原反RSを繰り出し可能に支持する支持軸11とガイドローラ12とを有する原反支持手段10と、原反RSの繰出と当該原反RSの繰出停止とを繰り返して当該原反RSの間欠送りを行う繰出手段20と、繰出手段20で繰り出された原反RSの接着シートASを剥離シートRLから剥離する剥離板31を有する剥離手段30と、剥離手段30で剥離された接着シートASを被着体WKに押圧して貼付する押圧ローラ41を有する押圧手段40と、剥離手段30で接着シートASが剥離された剥離シートRLを回収する回収手段50とを備え、被着体WKを搬送する被着体搬送手段60の近傍に配置されている。
なお、本発明のシート供給装置EAは、繰出手段20と剥離手段30と回収手段50とで構成されている。
【0011】
繰出手段20は、図示しないブレーキ手段を有する駆動機器としての回動モータ21と、その図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ23とで原反RSを挟み込む駆動ローラ22とを備え、原反RSの繰出停止中に当該原反RSの移動を抑制する制動状態を維持するようになっている。本実施形態の場合、回動モータ21としてブレーキ付きモータが採用され、当該ブレーキ付きモータの電磁ブレーキがブレーキ手段として機能し、原反RSの移動を抑制する構成となっている。
【0012】
回収手段50は、駆動機器としての回動モータ51と、その図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ53とで剥離シートRLを挟み込む駆動ローラ52と、図示しない駆動機器の出力軸に支持され、当該シート貼付装置EA1(シート供給装置EA)の自動運転が行われている間、ピンチローラ53との間に存在する剥離シートRLに常に所定の張力を付与する回収ローラ54とを備え、原反RSの繰出停止中に、繰出手段20との間に存在する剥離シートRLに、常に回収力を付与する構成となっている。これにより、回収手段50側から剥離シートRLが引き戻され、繰出手段20と回収手段50との間に剥離シートRLの弛みができることを防止することができる。
なお、回収手段50は、原反RSの繰出中に剥離シートRLに付与する繰出中張力と、原反RSの繰出停止中に剥離シートRLに付与する停止中張力とが異なる値となるように制御される。本実施形態の場合、停止中張力が繰出中張力よりも小さな値となるように設定され、原反RSに繰出力を付与していないときに、剥離シートRLに張力を付与し過ぎて当該剥離シートRLが切れたり損傷したりすることを防止するようになっている。
【0013】
被着体搬送手段60は、駆動機器としてのリニアモータ61のスライダ61Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な保持面62Aを有する支持テーブル62を備えている。
【0014】
以上のシート供給装置EAが採用されたシート貼付装置EA1の動作を説明する。
先ず、図1(A)中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EA1に対し、当該シート貼付装置EA1の使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように原反RSをセットした後、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータ等の操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、繰出手段20および回収手段50が回動モータ21、51を駆動し、原反RSの繰出を行って先頭の接着シートASの繰出方向先端部が剥離板31の剥離縁31Aで所定長さ剥離されると、繰出手段20および回収手段50が回動モータ21、51の駆動を停止し、原反RSの繰出停止を行う。なお、繰出手段20は、回動モータ21の駆動を停止して原反RSの繰出停止を行った瞬間にブレーキ手段を駆動し、当該繰出手段20における原反RSの予期せぬ繰り出しや引き戻しが発生しないように、駆動ローラ22の回動を抑制して原反RSの移動を抑制する制動状態を維持する。
【0015】
次いで、使用者または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が、支持テーブル62上に被着体WKを載置すると、被着体搬送手段60が図示しない減圧手段を駆動し、支持面62Aでの被着体WKの吸着保持を開始する。その後、被着体搬送手段60がリニアモータ61を駆動し、支持テーブル62を左方へ移動させ、被着体WKが所定の位置に到達すると、繰出手段20がブレーキ手段を駆動し、制動状態を解除した後、繰出手段20および回収手段50が回動モータ21、51を駆動し、被着体WKの移動速度に合わせて原反RSの繰出を行う。これにより、接着シートASが剥離シートRLから剥離され、当該剥離シートRLから剥離された接着シートASは、図1(A)中二点鎖線で示すように、押圧ローラ41によって被着体WKに押圧されて貼付される。次に、先頭の接着シートAS全体が被着体WKに貼付されて一体物UPが形成され、当該先頭の接着シートASに続く次の接着シートASの繰出方向先端部が剥離板31の剥離縁31Aで所定長さ剥離されると、繰出手段20および回収手段50が回動モータ21、51の駆動を停止し、原反RSの繰出停止を行う。ここでもまた、繰出手段20は、回動モータ21の駆動を停止して原反RSの繰出停止を行った瞬間にブレーキ手段を駆動し、上記と同様にして制動状態を維持する。そして、一体物UPが押圧ローラ41の左方所定位置に到達すると、被着体搬送手段60がリニアモータ61の駆動を停止した後、図示しない減圧手段の駆動を停止し、支持面62Aでの被着体WKの吸着保持を解除する。次いで、使用者または図示しない搬送手段が一体物UPを次工程に搬送すると、被着体搬送手段60がリニアモータ61を駆動し、支持テーブル62を初期位置に復帰させ、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0016】
以上のような実施形態によれば、原反RSの繰出停止中に原反RSの移動を抑制する制動状態が維持されるので、原反RSの繰り出しミスが発生することがなくなる。従って、剥離シートRLから接着シートASを剥離するタイミングが所望のタイミングからずれることを防止することができる。
【0017】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、剥離手段は、繰出手段で繰り出された原反の接着シートを剥離シートから剥離可能なものであればどんなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0018】
原反支持手段10は、剥離シートRLに仮着された帯状の接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込が形成されることで、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートASとされた原反を繰り出し可能に支持するものでもよいし、帯状の接着シート基材が剥離シートRLに仮着された原反を繰り出し可能に支持し、当該原反を繰り出す最中に接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込を切断手段で形成することで、その切込で仕切られた所定の領域を接着シートASとするものでもよいし、閉ループ状の切込の内側が接着シートASとされ、外側が不要シートとされた原反を繰り出し可能に支持するものでもよいし、原反RSを巻回することなく例えばファンフォールド折りにして繰り出し可能に支持するものでもよいし、本発明のシート供給装置EAやシート貼付装置EA1に備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、備わっていない場合は、他の装置で原反RSを繰り出し可能に支持してもよい。
【0019】
繰出手段20は、回動モータ21としてサーボモータを採用し、当該サーボモータのサーボロックをブレーキ手段とすることで制動状態を維持してもよいし、ブレーキ手段を備えていない回動モータ21と、ブレーキ手段としてのチャックシリンダ等の駆動機器とを採用し、当該チャックシリンダ等の駆動機器で駆動ローラ22や原反RSを挟み込んで制動状態を維持してもよく、原反RSの繰出停止中に制動状態を維持できればどのようなものでもよい。
【0020】
押圧手段40は、押圧ローラ41を被着体WKに離間接近させる押圧部材接離手段としての駆動機器を採用し、被着体WKにストレスがかかったり損傷したりすることを防止するようにしてもよいし、図1(C)に示すように、駆動機器としての直動モータ42と、その出力軸42Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な保持面43Aを有する保持部材43とで構成され、剥離手段30で剥離シートRLから剥離された接着シートASを保持面43Aで吸着保持し、保持した接着シートASを被着体WKに押圧して貼付するものでもよいし、本発明のシート供給装置EAやシート貼付装置EA1に備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、備わっていない場合は、他の装置で接着シートASを被着体WKに押圧してもよい。
【0021】
回収手段50は、原反RSの繰出停止中に、繰出手段20との間に存在する剥離シートRLに、所定のタイミングで回収力を付与する構成としてもよく、当該所定のタイミングとしては、例えば、繰出手段20が繰出力の付与を停止した後に引き続く所定の時間でもよいし、繰出手段20および回収手段50が繰出力および回収力の付与を停止した後、1回または所定の時間おきの複数回でもよい。
回収手段50は、繰出中張力が停止中張力と同じ値となるように設定されていてもよいし、繰出中張力が停止中張力よりも小さい値となるように設定されていてもよいし、図1(B)に示すように、剥離縁31Aと駆動ローラ52との間に位置する剥離シートRLの弛みを検出するカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の弛み検知手段55を備えていてもよい。この場合、弛み検知手段55が剥離シートRLの弛みを検知すると、回収手段50が回動モータ51を駆動して剥離シートRLの弛みを解消することができる。なお、このような弛み検知手段55は、剥離縁31Aよりも原反繰出方向上流側で剥離シートRLの弛みを検知してもよいし、センサアームを剥離シートRLに接触させて弛みを検知する接触型センサや圧力センサが採用されてもよい。
回収手段50は、回収した剥離シートRLをファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだり、無造作に集積したりしてもよいし、本発明のシート供給装置EAやシート貼付装置EA1に備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、備わっていない場合は、他の装置で剥離シートRLを巻き取ったり収集したりしてもよい。
【0022】
被着体搬送手段60は、支持テーブル62を前後方向に移動させる駆動機器を採用して被着体WKの位置決めを行ってもよいし、図1(C)に示すようなベルトコンベア63を採用してもよいし、本発明のシート供給装置EAやシート貼付装置EA1に備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0023】
シート供給装置EAは、天地反転して配置したり横向きに配置したりして、接着シートASを供給してもよいし、例えば、接着シートASを複数枚ずつ段積みする接着シート段積み装置や、接着シートASを他の剥離シートに転写する転写装置等、シート貼付装置EA1、EA2以外のものを構成する構成物として使用してもよいし、接着シートASを人手で被着体WKに貼付する半自動のシート貼付装置として単独で使用してもよい。
【0024】
シート貼付装置EA1は、上記の実施形態では、移動することのないシート供給装置EAおよび押圧手段40に対して被着体WKを移動させ、当該被着体WKに接着シートASを貼付したが、被着体WKを移動させることなくまたは、被着体WKを移動させつつ、シート供給装置EAおよび押圧手段40を移動させ、当該被着体WKに接着シートASを貼付してもよい。
【0025】
本発明における接着シートASおよび被着体WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASおよび被着体WKは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0026】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材の他、大気やガス等の気体の吹き付けによるものを採用してもよいし、押圧するものをゴム、樹脂、スポンジ等の変形可能な部材で構成してもよいし、金属や樹脂等の変形しない部材で構成してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよい。
【符号の説明】
【0027】
EA…シート供給装置
20…繰出手段
30…剥離手段
50…回収手段
AS…接着シート
RS…原反
RL…剥離シート
図1