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特許7576627無線通信システムにおけるランダムアクセスのための方法およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるランダムアクセスのための方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/0833 20240101AFI20241024BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20241024BHJP
   H04W 72/02 20090101ALI20241024BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20241024BHJP
   H04W 72/51 20230101ALI20241024BHJP
   H04W 4/70 20180101ALI20241024BHJP
【FI】
H04W74/0833
H04W28/04
H04W72/02
H04W72/231
H04W72/51
H04W4/70
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022546018
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-16
(86)【国際出願番号】 CN2020121222
(87)【国際公開番号】W WO2022077362
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2022-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】リウ, クン
(72)【発明者】
【氏名】ダイ, ボー
(72)【発明者】
【氏名】ファン, フイイン
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,Support for transmission in preconfigured UL resources in LTE-MTC [online],3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #97 R1-1905957,2019年05月04日,[検索日2023.10.16],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1905957.zip>
【文献】Huawei, HiSilicon,Other aspects for reduced capability devices [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #101-e R1-2004612,2020年05月16日,[検索日2023.10.16],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_101-e/Docs/R1-2004612.zip>
【文献】Huawei, HiSilicon,Identification and access restriction of REDCAP UE [online],3GPP TSG RAN WG2 #111-e R2-2007345,2020年08月07日,[検索日2023.10.16],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG2_RL2/TSGR2_111-e/Docs/R2-2007345.zip>
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical layer procedures (Release 16) [online],3GPP TS 36.213 V16.3.0 (2020-09),2020年10月01日,[検索日2023.10.16],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.213/36213-g30.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークにおいて、ユーザ機器によって実行される方法であって、
複数のランダムアクセスチャネルリソースセットを取得することと、
無線アクセスネットワークノードから受信されたダウンリンク基準信号の測定結果を取得することと、
前記測定結果と測定閾値とを比較することによって、複数のカバレッジ回復レベルから第1のカバレッジ回復レベルを選択することであって、前記測定閾値は、前記ユーザ機器のタイプに基づいて構成されており、前記ユーザ機器の前記タイプは、低減された能力のユーザ機器または完全能力のユーザ機器を含む、ことと、
前記第1のカバレッジ回復レベルに基づいて、前記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することと、
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットにおけるランダムアクセスチャネルリソース上のランダムアクセスプリアンブルを伝送することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記ランダムアクセスプリアンブルを、前記第1のカバレッジ回復レベルに対応する最大で第1の回数まで、前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセット上で伝送することによって、ランダムアクセスプロシージャを実行するように試みることであって、前記第1の回数は、前記ユーザ機器のタイプに基づいて構成されている、こと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットは、それぞれ、前記複数のカバレッジ回復レベルのそれぞれに対して構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することは、
前記ユーザ機器の特徴情報に基づいて、前記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザ機器の前記特徴情報は、
前記ユーザ機器のタイプ、
前記ユーザ機器がカバレッジ増強を有効にするかどうか、
前記ユーザ機器に関する前記カバレッジ増強のレベル、
前記ユーザ機器がカバレッジ回復を有効にするかどうか、または
前記ユーザ機器に関する前記カバレッジ回復のレベル
のうちの少なくとも1つを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションを取得することと、
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することと
をさらに含み、
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することは、前記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションから前記ユーザ機器の特徴情報に対応する前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションを取得することは、
前記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションのインジケーション情報を取得することと、
前記インジケーション情報に基づいて、複数のランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションから前記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションを選択することと
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記インジケーション情報は、無線アクセスネットワークノードによって構成されており、前記インジケーション情報は、ランダムアクセスチャネルリソースセットの数を備え、
前記方法は、
オプションインジケータに基づいて、前記インジケーション情報を伴う同一数のランダムアクセスチャネルリソースセットを有する2つ以上のランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションから前記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションを選択すること
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットが、カバレッジ増強またはカバレッジ回復を有効にしない低減された能力のユーザ機器、カバレッジ回復を有効にする低減された能力のユーザ機器、または、カバレッジ増強およびカバレッジ回復を有効にする低減された能力のユーザ機器に、マッピングされることに応答して、前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに対応するアップリンク帯域幅部分は、前記ユーザ機器の使用帯域幅内にあるように構成されている、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記ユーザ機器が、低減された能力のユーザ機器、カバレッジ回復を使用する低減された能力のユーザ機器、または、カバレッジ増強とカバレッジ回復とを使用する低減された能力のユーザ機器であり、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに対応するアップリンク帯域幅部分が、前記ユーザ機器の使用帯域幅を超えることに応答して、
その対応するアップリンク帯域幅部分が、前記ユーザ機器の使用帯域幅内にある第2のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することと、
前記ランダムアクセスプリアンブルを前記第2のランダムアクセスチャネルリソースセット上で伝送することと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、
前記ユーザ機器の特徴情報を、前記無線通信ネットワークの無線アクセスネットワークノードに、ランダムアクセスプロシージャの後、または、前記ランダムアクセスプロシージャの間、Msg3メッセージまたはMsg5メッセージ内で伝送すること
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記ユーザ機器のタイプが、完全能力のユーザ機器であることに応答して、
無線アクセスネットワークノードから受信されたダウンリンク基準信号の第1の測定結果を取得することと、
前記第1の測定結果と第1の測定閾値とを比較することによって、カバレッジ増強を有効にするかどうかを決定することであって、前記第1の測定閾値は、無線アクセスネットワークノードによって構成されている、こと、または、
前記ユーザ機器のタイプが、低減された能力のユーザ機器であることに応答して、
無線アクセスネットワークノードから受信されたダウンリンク基準信号の第2の測定結果を取得することと、
前記第2の測定結果と第2の測定閾値とを比較することによって、カバレッジ増強またはカバレッジ回復を有効にするかどうかを決定することであって、前記第2の測定閾値は、無線アクセスネットワークノードによって構成されている、こと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
Msg2メッセージのアップリンクグラントにおける物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)フィールドに関する伝送電力制御(TPC)コマンドに基づいて、Msg3メッセージを伝送する反復数を決定すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに基づいて、複数のTPCコマンドマッピングテーブルからTPCコマンドマッピングテーブルを選択することであって、前記TPCコマンドマッピングテーブルは、PUSCHフィールドに関する前記TPCコマンドの値と伝送電力制御値および反復伝送の回数との間のマッピング情報を備える、こと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、
Msg2メッセージのアップリンクグラントにおけるチャネル状態情報要求フィールドに基づいて、前記Msg3メッセージの反復的伝送を有効にするかどうかを決定すること
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ユーザ機器であって、前記ユーザ機器は、
コンピュータ読み取り可能な命令を記憶するように動作可能なメモリと、
前記コンピュータ読み取り可能な命令を読み取るように動作可能なプロセッサ回路であって、前記プロセッサ回路は、前記コンピュータ読み取り可能な命令を実行すると、
複数のランダムアクセスチャネルリソースセットを取得することと、
無線アクセスネットワークノードから受信されたダウンリンク基準信号の測定結果を取得することと、
前記測定結果と測定閾値とを比較することによって、複数のカバレッジ回復レベルから第1のカバレッジ回復レベルを選択することであって、前記測定閾値は、前記ユーザ機器のタイプに基づいて構成されており、前記ユーザ機器の前記タイプは、低減された能力のユーザ機器または完全能力のユーザ機器を含む、ことと、
前記第1のカバレッジ回復レベルに基づいて、前記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することと、
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットにおけるランダムアクセスチャネルリソース上のランダムアクセスプリアンブルを伝送することと
を行うように構成されている、プロセッサ回路と
を備える、ユーザ機器
【請求項17】
非一過性のコンピュータ読み取り可能な媒体であって、前記非一過性のコンピュータ読み取り可能な媒体には、命令が記憶されており、前記命令は、実行されると、ユーザ機器に
複数のランダムアクセスチャネルリソースセットを取得することと、
無線アクセスネットワークノードから受信されたダウンリンク基準信号の測定結果を取得することと、
前記測定結果と測定閾値とを比較することによって、複数のカバレッジ回復レベルから第1のカバレッジ回復レベルを選択することであって、前記測定閾値は、前記ユーザ機器のタイプに基づいて構成されており、前記ユーザ機器の前記タイプは、低減された能力のユーザ機器または完全能力のユーザ機器を含む、ことと、
前記第1のカバレッジ回復レベルに基づいて、前記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することと、
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットにおけるランダムアクセスチャネルリソース上のランダムアクセスプリアンブルを伝送することと
行わせるように構成されている、非一過性のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、無線通信を対象とし、特に、無線通信システムにおけるランダムアクセスを対象とする。
【背景技術】
【0002】
5G新規無線(NR)システム等の無線通信システムにおいて、ユーザ機器(UE)が、最初に、ランダムアクセスプロシージャを完了することによって、NRシステムにアクセスしてもよい。図1は、NRシステムにおける、コンテンションベースのランダムアクセス(CBRA)100の例示的プロシージャを図示する。UEは、Msg1とも称される、ランダムアクセスプリアンブルを、構成されるランダムアクセスチャネルリソース上のNRシステムの無線アクセスネットワークノード(WANN)に伝送することによって、ランダムアクセスを試行してもよい(110)。WANNは、Msg2とも称される、ランダムアクセス応答メッセージに応答してもよい(120)。Msg2のスケジューリング情報は、例えば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によって搬送される、ダウンリンク制御情報(DCI)において示されてもよい。次いで、UEは、Msg3とも称される、スケジュールされた伝送メッセージをWANN204に伝送してもよい(130)。Msg3のスケジューリング情報は、Msg2において搬送されるアップリンクグラントによって示されてもよい。WANNは、Msg4とも称される、コンテンション分解能メッセージをUEに伝送してもよい(140)。ランダムアクセスプロシージャの間、複数のUEが、Msg3を同一伝送リソース上でWANNに伝送し得る可能性が高い。コンテンション分解能メッセージは、そのMsg3が、WANNによって正しく受信されていることをUEに通知してもよい。UEによって伝送されるMsg3が、WANNによって正しく受信されていることの決定に応じて、UEは、メッセージを、Msg5とも称される、物理アップリンク制御チャネル(PUSCH)上で、WANNに伝送してもよい(150)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、無線通信に関連する方法およびデバイスを対象とし、より具体的には、無線通信システムにおいてランダムアクセスを実施することを対象とする。
【0004】
一実施形態では、ユーザ機器によるランダムアクセスのための方法が、開示される。本方法は、複数のランダムアクセスチャネル(RACH)リソースセットを取得することを含んでもよい。本方法はさらに、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから選択することを含んでもよい。本方法はさらに、ランダムアクセスプリアンブルを、第1のランダムアクセスチャネルリソースセット上で伝送することを含んでもよい。
【0005】
別の実施形態では、無線通信のためのデバイスが、命令を記憶する、メモリと、メモリと通信する、処理回路網とを含んでもよい。処理回路網が、命令を実行すると、処理回路網は、上記の方法を行うように構成される。
【0006】
別の実施形態では、コンピュータ可読媒体が、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、上記の方法を行わせる、命令を備える。
【0007】
上記および他の側面およびその実装は、下記の図面、説明、および請求項により詳細に説明される。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
無線通信ネットワークにおいて、ユーザ機器によって実施される方法であって、
複数のランダムアクセスチャネルリソースセットを取得することと、
第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを上記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから選択することと、
ランダムアクセスプリアンブルを上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセット上で伝送することと
を含む、方法。
(項目2)
上記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットは、2つのタイプのユーザ機器が上記ランダムアクセスプリアンブルを伝送するために使用され、上記2つのタイプのユーザ機器は、低減された能力のユーザ機器および完全能力のユーザ機器である、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記方法はさらに、
第1のカバレッジ回復レベルを複数のカバレッジ回復レベルから取得することと、
上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することであって、
上記第1のカバレッジ回復レベルに基づいて、上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを上記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから選択することを含む、ことと
を含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
上記第1のカバレッジ回復レベルを複数のカバレッジ回復レベルから取得することは、
無線アクセスネットワークノードから受信したダウンリンク基準信号の測定結果を取得することと、
上記測定結果を測定閾値と比較することによって、上記第1のカバレッジ回復レベルを複数のカバレッジ回復レベルから選択することであって、上記測定閾値は、上記ユーザ機器のタイプに基づいて構成される、ことと
を含む、項目3に記載の方法。
(項目5)
上記方法はさらに、
上記ランダムアクセスプリアンブルを、上記第1のカバレッジ回復レベルに対応する最大で第1の回数まで、上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセット上で伝送することによって、ランダムアクセスプロシージャを実施するように試みることであって、上記第1の回数は、上記ユーザ機器のタイプに基づいて構成される、こと
を含む、項目3に記載の方法。
(項目6)
上記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットは、それぞれ、上記複数のカバレッジ回復レベルの各々に関して構成される、項目3に記載の方法。
(項目7)
上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することは、
上記ユーザ機器の特徴情報に基づいて、上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを上記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから選択すること
を含む、項目1に記載の方法。
(項目8)
上記ユーザ機器の特徴情報は、
上記ユーザ機器のタイプ、
上記ユーザ機器がカバレッジ増強を有効にするかどうか、
上記ユーザ機器に関する上記カバレッジ増強のレベル、
上記ユーザ機器がカバレッジ回復を有効にするかどうか、または
上記ユーザ機器に関する上記カバレッジ回復のレベル
のうちの少なくとも1つを備える、項目7に記載の方法。
(項目9)
上記方法はさらに、
標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションを取得することと、
上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することであって、
上記ユーザ機器の特徴情報に対応する上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを上記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションから選択することを含む、ことと
を含む、項目8に記載の方法。
(項目10)
上記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションを取得することは、
上記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションのインジケーション情報を取得することと、
上記インジケーション情報に基づいて、上記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションを複数のランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションから選択することと
を含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
上記インジケーション情報は、無線アクセスネットワークノードによって構成され、ランダムアクセスチャネルリソースセットの数を備える、項目10に記載の方法。
(項目12)
上記方法はさらに、
オプションインジケータに基づいて、上記標的ランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションを、上記インジケーション情報を伴う同一数のランダムアクセスチャネルリソースセットを有する2つまたはそれを上回るランダムアクセスチャネルリソースセット構成オプションから選択すること
を含む、項目11に記載の方法。
(項目13)
上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットが、カバレッジ増強またはカバレッジ回復を有効にしない低減された能力のユーザ機器、カバレッジ回復を有効にする低減された能力のユーザ機器、またはカバレッジ増強およびカバレッジ回復を有効にする低減された能力のユーザ機器に、マッピングされることに応答して、上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに対応するアップリンク帯域幅部分は、上記ユーザ機器の使用帯域幅内にあるように構成される、項目8に記載の方法。
(項目14)
上記方法はさらに、
上記ユーザ機器が、低減された能力のユーザ機器、カバレッジ回復を使用する低減された能力のユーザ機器、またはカバレッジ増強とカバレッジ回復とを使用する低減された能力のユーザ機器であり、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに対応するアップリンク帯域幅部分が、上記ユーザ機器の使用帯域幅を超えることに応答して、
その対応するアップリンク帯域幅部分が、上記ユーザ機器の使用帯域幅内にある第2のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択することと、
上記ランダムアクセスプリアンブルを上記第2のランダムアクセスチャネルリソースセット上で伝送することと
を含む、項目8に記載の方法。
(項目15)
上記方法はさらに、
上記ユーザ機器の特徴情報を、上記無線通信ネットワークの無線アクセスネットワークノードに、ランダムアクセスプロシージャの後、または上記ランダムアクセスプロシージャの間、Msg3メッセージまたはMsg5メッセージ内で伝送すること
を含む、項目8に記載の方法。
(項目16)
上記方法はさらに、
上記ユーザ機器のタイプが、完全能力のユーザ機器であることに応答して、
無線アクセスネットワークノードから受信したダウンリンク基準信号の第1の測定結果を取得することと、
上記第1の測定結果を第1の測定閾値と比較することによって、カバレッジ増強を有効にするかどうかを決定することであって、上記第1の測定閾値は、無線アクセスネットワークノードによって構成される、ことと
を含む、項目8に記載の方法。
(項目17)
上記方法はさらに、
上記ユーザ機器のタイプが、低減された能力のユーザ機器であることに応答して、
無線アクセスネットワークノードから受信したダウンリンク基準信号の第2の測定結果を取得することと、
上記第2の測定結果を第2の測定閾値と比較することによって、カバレッジ増強またはカバレッジ回復を有効にするかどうかを決定することであって、上記第2の測定閾値は、無線アクセスネットワークノードによって構成される、ことと
を含む、項目8に記載の方法。
(項目18)
上記方法はさらに、
Msg2メッセージのアップリンクグラントにおける物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)フィールドに関する伝送電力制御(TPC)コマンドに基づいて、Msg3メッセージを伝送する反復数を決定すること
を含む、項目1に記載の方法。
(項目19)
PUSCHフィールドに関する上記TPCコマンドの値は、伝送電力制御値および反復伝送の回数を示す、項目18に記載の方法。
(項目20)
上記方法はさらに、
上記第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに基づいて、TPCコマンドマッピングテーブルを複数のTPCコマンドマッピングテーブルから選択することであって、上記TPCコマンドマッピングテーブルは、PUSCHフィールドに関する上記TPCコマンドの値と伝送電力制御値および反復伝送の回数との間のマッピング情報を備える、こと
を含む、項目18に記載の方法。
(項目21)
上記方法はさらに、
上記複数のTPCコマンドマッピングテーブルを、それぞれ、上記複数のランダムアクセスチャネルリソースセットの各々に関して構成すること
を含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
上記方法はさらに、
Msg2メッセージのアップリンクグラントにおけるチャネル状態情報要求フィールドに基づいて、上記Msg3メッセージの反復的伝送を有効にするかどうかを決定すること
を含む、項目20に記載の方法。
(項目23)
デバイスであって、上記デバイスは、プロセッサと、メモリとを備え、上記プロセッサは、項目1-22のいずれか1項に記載の方法を実装するために、コンピュータコードを上記メモリから読み取るように構成される、デバイス。
(項目24)
コンピュータ可読媒体であって、上記コンピュータ可読媒体は、命令を備え、上記命令は、コンピュータによって実行されると、上記コンピュータに項目1-22のいずれか1項に記載の方法を行なわせる、コンピュータ可読媒体。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、コンテンションベースのランダムアクセスの例示的プロシージャを図示する。
【0009】
図2図2は、種々の実施形態による、無線通信ネットワークの例示的略図を図示する。
【0010】
図3図3は、ある実施形態による、ランダムアクセスのための方法のフロー図を図示する。
【0011】
図4図4は、ある実施形態による、ランダムアクセスのための方法のフロー図を図示する。
【0012】
図5図5は、異なるカバレッジ回復レベルのための反復的制御リソースセットを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
本開示における実装および/または実施形態の技術および実施例は、無線通信システムにおける性能を改良するために使用されることができる。用語「例示的」は、「~の実施例」を意味するために使用され、別様に述べられない限り、理想的または好ましい実施例、実装、または実施形態を含意するものではない。しかしながら、実装は、種々の異なる形態で具現化され得、したがって、網羅または請求される主題は、下記に記載されることになる実施形態のいずれかに限定されているものとして解釈されるように意図されるものではないことに留意されたい。また、実装は、方法、デバイス、コンポーネント、またはシステムとして具現化され得ることに留意されたい。故に、本開示の実施形態は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの任意の組み合わせの形態をとってもよい。
【0014】
無線アクセスネットワークが、ユーザ機器と情報またはデータネットワーク、例えば音声またはビデオ通信ネットワーク、インターネット、および同等物との間のネットワークコネクティビティを提供する。例示的無線アクセスネットワークが、セルラー技術に基づき得、これはさらに、例えば、5G NR技術および/またはフォーマットに基づき得る。図2は、種々の実施形態による、UE202および無線アクセスネットワークノード(WANN)204を含む、無線通信ネットワーク200の例示的システム図を示す。UE202は、限定ではないが、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、スマート電子機器、ウェアラブルデバイス、ビデオ監視デバイス、産業無線センサ、またはエアコン、テレビ、冷蔵庫、オーブン、および同等物を含む、家電、またはネットワークを経由して無線で通信することが可能な他のデバイスを含んでもよい。UE202を実施例として挙げると、無線アクセスネットワークノード204との無線通信をもたらすために、1つまたはそれを上回るアンテナ208に結合される送受信機回路206を含んでもよい。送受信機回路206はまた、プロセッサ210に結合され得、これはまた、メモリ212または他の記憶装置デバイスに結合され得る。メモリ212は、プロセッサ210によって読取および実行されると、プロセッサ210に本明細書に説明される方法の種々のものを実装させる、命令またはコードをその中に記憶してもよい。
【0015】
同様に、無線アクセスネットワークノード204は、1つまたはそれを上回るUEと、ネットワークを経由して、無線で通信することが可能である、基地局または他の無線ネットワークアクセスポイントを備えてもよい。例えば、無線アクセスネットワークノード204は、5G NR基地局、5G中央ユニット基地局、または5G分散ユニット基地局を備えてもよい。各タイプのこれらの無線アクセスネットワークノードは、対応するセットの無線ネットワーク機能を実施するように構成されてもよい。異なるタイプの無線アクセスネットワークノードの間の無線ネットワーク機能のセットは、同じではなくてもよい。しかしながら、異なるタイプの無線アクセスネットワークノードの間の無線ネットワーク機能のセットは、機能的に重複してもよい。無線アクセスネットワークノード204は、1つまたはそれを上回るアンテナ216に結合される、送受信機回路214を含み得、これは、UE202との無線通信をもたらすために、種々のアプローチでアンテナタワー218を含み得る。送受信機回路214はまた、1つまたはそれを上回るプロセッサ220に結合され得、これはまた、メモリ222または他の記憶装置デバイスに結合され得る。メモリ222は、プロセッサ220によって読取および実行されると、プロセッサ220に本明細書に説明される方法の種々のものを実装させる、命令またはコードをその中に記憶してもよい。
【0016】
便宜上および明確性のために、1つのみのWANNと、1つのUEとが、無線通信ネットワーク200に示される。1つまたはそれを上回るWANNが、無線通信ネットワーク内に存在し得、各WANNは、その間に1つまたはそれを上回るUEをサービングし得ることを理解されたい。UEおよびWANNの他に、ネットワーク200はさらに、無線通信ネットワーク200のコアネットワーク内に、ネットワークノード等の異なる機能を伴う、任意の他のネットワークノードを備えてもよい。加えて、種々の実施形態が、特定の例示的無線通信ネットワーク200のコンテキストにおいて議論され得るが、下層原理が、他の適用可能な無線通信ネットワークにも適用される。
【0017】
ネットワーク200等の5G NRシステムでは、通信技法は、より高い伝送レート、大量リンク、超短待ち時間、およびより高い伝送信頼性を提供することに尽力する。本目的のために、これは、NRシステムにアクセスするユーザ機器の機能性または能力に関するより高い要件を求める。例えば、UEは、より多くのアンテナを装備し、より広い帯域幅内で動作することが可能であり、これは、NR UEまたは完全能力のUEと称され得る。対照的に、ウェアラブルデバイス、ビデオ監視等の簡略化された機能性を伴ういくつかのUEと、産業無線センサとは、より少ないアンテナを有し得、より狭い帯域幅内でのみ動作することができ、これは、低減された能力のUEと称され得る。故に、完全能力のUEはまた、能力が低減されていないUEと称され得る。NRシステムは、完全能力のUEと低減された能力のUEとの両方としての役割を果たすことが予期される。
【0018】
より狭い使用帯域幅およびより少ないアンテナに起因して、低減された能力のUEのアップリンクおよびダウンリンク伝送の性能は、完全能力のUEのものよりも劣る。低減された能力のUEによる劣った伝送/受信性能は、各伝送チャネルの最大カバレッジ半径の低減につながり得る。結果として、低減された能力のUEは、コンテンションベースのランダムアクセスの機構下、完全能力のUEよりもNRシステムへのアクセスの可能性が低い。伝送チャネルの最大カバレッジ半径を回復させるために使用される技法は、カバレッジ回復と称され得る。本開示の目的の1つは、低減された能力のUEが、ランダムアクセスプロシージャを通して、無線通信ネットワークにアクセスするための尤度を増加させることを促進するためのカバレッジ回復技法を探索することである。
【0019】
図3は、ランダムアクセスに関する例示的実装300を図示する。UE202は、例えば、物理的ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースセットであり得る、複数のランダムアクセスチャネルリソースセットを取得してもよい(320)。ある実装では、複数のアクセスチャネルリソースセットは、WANN204によって構成されてもよく、次いで、WANN204は、例えば、上位層シグナリングを介して、複数のランダムアクセスチャネルリソースセットをUE202に伝送してもよい。代替として、または加えて、複数のランダムアクセスチャネルリソースセットは、事前構成され、UE202のメモリ212内に記憶されてもよい。
【0020】
UE202は、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを、複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから選択してもよい(340)。複数のランダムアクセスチャネルリソースセットは、ランダムアクセスプロシージャにおいてランダムアクセスプリアンブルを伝送するために、完全能力のUEと、低減された能力のUEとの両方によって使用されてもよい。
【0021】
ある実装では、UE202は、第1のカバレッジ回復レベルに基づいて、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択してもよく、これは、図4を参照して説明されるであろう。UE202は、第1のカバレッジ回復レベルを複数のカバレッジ回復レベルから取得してもよい(3410)。第1のカバレッジ回復レベルは、例えば、ユーザ機器と無線アクセスネットワークノードとの間のユーザ機器の伝送/受信能力を示し得る。
【0022】
第1のカバレッジ回復レベルは、UE202によって決定されてもよい。UE202は、WANN204から受信したダウンリンク基準信号の測定結果を取得してもよい。ダウンリンク基準信号は、例えば、同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SSB)であってもよい。測定結果は、例えば、基準信号受信品質(RSRQ)、基準信号受信電力(RSRP)、または信号/雑音および干渉比率(SINR)を含んでもよい。次いで、UE202は、測定結果を測定閾値と比較することによって、第1のカバレッジ回復レベルを複数のカバレッジ回復レベルから選択してもよい。
【0023】
複数のカバレッジ回復レベルは、ユーザ機器と無線アクセスネットワークノードとの間のユーザ機器の異なる伝送/受信能力を示し得る。例えば、カバレッジ回復レベルは、レベル0と、レベル1とを含んでもよい。レベル0は、ユーザ機器が、ユーザ機器のカバレッジ回復機能が、有効にされる必要がないように、比較的に強い伝送/受信能力を有することを示し得る。レベル1は、ユーザ機器が、ユーザ機器のカバレッジ回復機能が、有効にされる必要があるように、比較的に弱い伝送/受信能力を有することを示し得る。加えて、カバレッジ回復レベルは、レベル2等の1つまたはそれを上回る付加的レベルを含んでもよい。レベル2を伴うユーザ機器は、レベル2を伴うユーザ機器が、カバレッジ回復機能が有効にされることをさらに要求し得るように、レベル1を伴うユーザ機器よりもより弱い伝送/受信能力を有してもよい。
【0024】
WANN204は、ユーザ機器のタイプに基づいて、測定閾値を構成し、例えば、上位層シグナリングを介して、測定閾値をUE202に伝送してもよい。ユーザ機器のタイプは、例えば、完全能力のUEと、低減された能力のUEとを含んでもよい。例えば、WANN204は、2つの測定閾値、すなわち、TH0およびTH1(TH0<TH1)を構成してもよい。TH0は、低減された能力のUEに関して構成され得る一方、TH1は、完全能力のUEに関して構成され得る。ダウンリンク基準信号MR<=TH0の測定結果の場合、UE202は、そのカバレッジ回復レベルが、レベル2にあることを決定してもよい。TH0<MR<=TH1の場合、UE202は、そのカバレッジ回復レベルが、レベル1にあることを決定してもよい。TH1<MRの場合、UE202は、そのカバレッジ回復レベルが、レベル0にあることを決定してもよい。レベル0を伴うUEが、レベル1を伴うUEよりもより強い伝送/受信能力を有し、これは、レベル2を伴うUEよりもより強い伝送/受信能力を有することを示し得る。
【0025】
代替として、または加えて、第1のカバレッジ回復レベルは、WANN204によって決定されてもよい。WANN204は、UE202から受信されたランダムアクセスプリアンブル等のアップリンク基準信号の測定結果を取得してもよい。測定結果は、例えば、RSRQ、RSRP、またはSINRであってもよい。次いで、WANN204は、上記で議論されるUE202によって行われるものと類似方法で、測定結果を測定閾値と比較することによって、第1のカバレッジ回復レベルを複数のカバレッジ回復レベルから選択してもよい。
【0026】
第1のカバレッジ回復レベルを選択することに続いて、WANN204は、第1のカバレッジ回復レベルに対応する伝送リソースにおいて、ダウンリンク制御情報を伝送することによって、UE202に、第1のカバレッジ回復レベルを通知してもよい。伝送リソースは、例えば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、PDCCH検索空間、または制御リソースセット(CORESET)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。CORESETが、1つまたはそれを上回るPDCCH検索空間を含んでもよい。PDCCH検索空間が、1つまたはそれを上回るPDCCHを含んでもよい。
【0027】
実施例では、WANN204は、それぞれ、複数のカバレッジ回復レベルの各々に関し、複数のPDCCH検索空間を構成してもよい。WANN204は、第1のカバレッジ回復レベルに対応するPDCCH検索空間を、複数のPDCCH検索空間から選択し、選択されたPDCCH検索空間におけるダウンリンク制御情報をUE202に伝送してもよい。UE102側上で、UE202は、ダウンリンク制御情報を検出し、その中でダウンリンク制御情報が、第1のカバレッジ回復レベルとして検出される、PDCCH検索空間に対応するカバレッジ回復レベルを決定してもよい。
【0028】
代替として、または加えて、WANN204は、それぞれ、複数のカバレッジ回復レベルの各々に関し、複数のPDCCHを単一PDCCH検索空間内に構成してもよい。複数のPDCCHは、異なる集約レベルを有してもよい。換言すると、複数のカバレッジ回復レベルはそれぞれ、異なる集約レベルにマッピングしている。PDCCHの集約レベルが高いほど、PDCCHによって占有される時間周波数リソースのサイズは、より大きい。WANN204は、PDCCHを単一PDCCH検索空間内の複数のPDCCHから選択し、選択されたPDCCHにおいてダウンリンク制御情報を伝送してもよい。UE202は、単一PDCCH検索空間内のダウンリンク制御情報を検出し、その中でダウンリンク制御情報が、第1のカバレッジ回復レベルとして検出される、PDCCHの集約レベルに対応するカバレッジ回復レベルを決定してもよい。
【0029】
代替として、または加えて、WANN204は、複数のカバレッジ回復レベルの各々に関し、異なる数の反復的CORSETを構成してもよい。したがって、WANN204は、カバレッジ回復レベルに基づいて、時間ドメインにおける反復的CORSETの数を決定し、反復的制御リソースセットの数を介して、ダウンリンク制御情報を伝送してもよい。UE202側上で、UE202は、それによってUE202がダウンリンク制御情報を取得するために搬送される情報を組み合わせる必要がある、時間ドメインにおける反復的CORSETの数を決定し、反復的制御リソースセットの数に基づいて、第1のカバレッジ回復レベルを決定してもよい。
【0030】
図5に図示されるような実施例では、伝送時間ウィンドウが、8つのスロット、すなわち、スロット0~スロット7を有する。各スロットは、スロットの機会における伝送のためにCORESETとともに構成されてもよい。WANN204は、カバレッジ回復レベルのレベル0に関して反復数1、カバレッジ回復レベルのレベル1に関して反復数4、カバレッジ回復レベルのレベル2に関して反復数8を構成してもよい。WANN204は、伝送時間ウィンドウ内の8つのCORESET上でダウンリンク制御情報を伝送してもよい。UE202が、1つのCORESETを検出することによってダウンリンク制御情報を取得する場合、UE202は、第1のカバレッジ回復レベルが、レベル0であることを決定してもよい。UE202が、4つの反復的CORESETを検出させることによって、ダウンリンク制御情報を取得し、4つの反復的CORESETによって搬送される検出された情報を組み合わせる場合、UE202は、第1のカバレッジ回復レベルが、レベル1にあることを決定してもよい。UE202が、8つの反復的CORESETを検出させることによって、ダウンリンク制御情報を取得し、8つの反復的CORESETによって搬送される検出された情報を組み合わせる場合、UE202は、第1のカバレッジ回復レベルが、レベル2にあることを決定してもよい。
【0031】
PDCCHの集約レベル、PDCCH検索空間、およびCORESETの反復数はまた、カバレッジレベルを示すために組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。例えば、テーブル1に示されるように、集約レベルおよびCORESETの反復数の組み合わせが、個々のカバレッジ回復レベルを決定するために使用されてもよい。
【表1】
【0032】
図4を参照して、第1のカバレッジ回復レベルを取得した後、UE202は、第1のカバレッジ回復レベルに対応する第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを、複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから選択してもよい(3420)。WANN204は、それぞれ、複数のカバレッジ回復レベルの各々に関し、複数のランダムアクセスチャネルリソースセットを構成し、例えば、上位層シグナリングを介して、ランダムアクセスチャネルリソースセットの構成をUE202に伝送してもよい。代替として、または加えて、複数のランダムアクセスチャネルリソースセットは、カバレッジ回復レベルの各々に関し、事前構成され、UE202にローカルで記憶されてもよい。ランダムアクセスチャネルリソースセットは、重複ランダムアクセスチャネルリソースとともに構成されてもよい。
【0033】
別の実装では、UE202は、UE202の特徴情報に基づいて、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを複数のランダムアクセスチャネルリソースセットから選択してもよい。特徴情報は、例えば、ユーザ機器のタイプと、ユーザ機器がカバレッジ増強を有効にするかどうかと、ユーザ機器に関するカバレッジ増強のレベルと、ユーザ機器がカバレッジ回復を有効にするかどうかと、ユーザ機器に関するカバレッジ回復のレベルとを含んでもよい。ここでは、カバレッジ増強は、伝送チャネルの最大カバレッジ半径を拡張する技法を指し得る。ユーザ機器のタイプは、例えば、完全能力のUEと、低減された能力のUEとを含んでもよい。UE202のタイプが、完全能力のユーザ機器である場合、UE202は、WANN204から受信されたダウンリンク基準信号の第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第1の測定閾値と比較することによって、カバレッジ増強を有効にするかどうかを決定してもよい。UE202のタイプが、低減された能力のユーザ機器である場合、UE202は、WANN204から受信されたダウンリンク基準信号の第2の測定結果を取得し、第2の測定結果を第2の測定閾値と比較することによって、カバレッジ増強および/またはカバレッジ回復を有効にするかどうかを決定してもよい。第1の測定結果および第2の測定結果は、例えば、RSRQ、RSRP、またはSINRを含んでもよい。第1の測定閾値および第2の測定閾値は、例えば、WANN204によって構成されてもよい。
【0034】
UE202は、ランダムアクセスプロシージャの後、特徴情報をWANN204に伝送してもよい。代替として、または加えて、UE202は、ランダムアクセスプロシージャの間、例えば、Msg3またはMsg5において、特徴情報をWANN204に伝送してもよい。
【0035】
実施例では、UE202の特徴情報に従って、UE202は、ユーザ機器の以下の分類、すなわち、カバレッジ増強を有効にしない、完全能力のUE、カバレッジ増強を有効にする、完全能力のUE、カバレッジ増強またはカバレッジ回復を有効にしない低減された能力のUE、カバレッジ回復を有効にする、低減された能力のUE、またはカバレッジ増強およびカバレッジ回復を有効にする、低減された能力のUEの1つとして分類されてもよい。UE202が、例えば、カバレッジ増強を有効にする、完全能力のUEとして分類され、特徴情報が、UE202に関するカバレッジ増強の具体的レベルを含む場合、UE202は、具体的レベルを伴うカバレッジ増強を有効にする、完全能力のUEとしてさらに分類されてもよい。同様に、UE202が、例えば、カバレッジ回復を有効にする、低減された能力のUEとして分類され、特徴情報が、UE202に関するカバレッジ回復の具体的レベルを含む場合、UE202は、具体的レベルを伴うカバレッジ回復を有効にする、低減された能力のUEとして、さらに分類されてもよい。
【0036】
UE202は、RACHリソースセット構成オプションとともに構成されてもよい。RACHリソースセット構成オプションは、ランダムアクセスチャネルリソースセットとユーザ機器の分類との間のマッピング情報を含んでもよい。ランダムアクセスチャネルリソースセットが、ユーザ機器の1つまたはそれを上回る分類にマッピングしてもよい。代替として、UE202は、複数のRACHリソースセット構成オプションとともに構成されてもよい。RACHリソースセット構成オプションはそれぞれ、ランダムアクセスチャネルリソースセットとユーザ機器の分類との間の異なるマッピングを含んでもよい。例えば、UE202は、テーブル2A-2Hに示されるように、8つのRACHリソースセット構成オプション、すなわち、オプションI~オプションVIIIとともに構成されてもよい。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【0037】
この場合、UE202は、標的RACHリソースセット構成オプションを、上記のRACHリソースセット構成オプションから選択してもよい。次いで、UE202は、UE102の特徴情報に対応する、第1ランダムアクセスチャネルリソースセットを、標的RACHリソースセット構成オプションから選択してもよい。ある実装では、UE202は、標的RACHリソースセット構成オプションのインジケーション情報に基づいて、標的RACHリソースセット構成オプションを、アクセスチャネルリソースセット構成オプションから選択してもよい。インジケーション情報は、例えば、RACHリソースセット構成オプションにおいて構成される、RACHセットの数を含んでもよい。例えば、インジケーション情報におけるRACHセットの数が、2である場合、UE202は、RACHセット構成オプションIIIおよびRACHセット構成オプションVの1つを、標的RACHセット構成オプションとして選択してもよい。インジケーション情報は、例えば、WANN204によって構成されてもよい。さらに、本実施例として、インジケーション情報におけるセットの数に等しいRACHセットの数を有する、2つまたはそれを上回るRACHセット構成オプションが存在する可能性が高い。WANN204は、例えば、オプションインジケータをUE202に伝送してもよい。オプションインジケータは、RACHセット構成オプションIIIおよびRACHセット構成オプションVのいずれか1つが、標的RACHセット構成オプションとして選択され得るかを示し得る。
【0038】
第1のランダムアクセスチャネルリソースセットが、カバレッジ増強またはカバレッジ回復を有効にしない、低減された能力のUE、カバレッジ回復を有効にする、低減された能力のUE、またはカバレッジ増強およびカバレッジ回復を有効にする、低減された能力のUEにマッピングされる場合、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットが、低減された能力のUEによって使用され得ることを意味する。この場合、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに対応する、アップリンク帯域幅部分が、低減された能力のUEの使用帯域幅内にあるように、例えば、WANN204等のWANNによって構成されてもよい。したがって、UE202等の低減された能力のUEは、ランダムアクセスプロシージャの間、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに対応する、アップリンク帯域幅部分上でMsg3を伝送してもよい。
【0039】
第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに対応する、アップリンク帯域幅部分が、UE202の使用帯域幅を超えるように構成される場合、UE202は、ランダムアクセスに関する別のランダムアクセスチャネルリソースセットを使用する必要があり得る。例えば、UE202は、その対応するアップリンク帯域幅部分が、UE202の使用帯域幅内である、第2のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択してもよい。このように、ランダムアクセスプリアンブル、すなわち、Msg1は、第2のランダムアクセスチャネルリソースセット上で伝送されてもよく、Msg3は、ランダムアクセスプロシージャの間、第2のランダムアクセスチャネルリソースセットに対応する、アップリンク帯域幅部分上で伝送されてもよい。
【0040】
図3に戻ると、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットを選択した後、UE202は、ランダムアクセスプリアンブル、すなわち、第1のランダムアクセスチャネルリソースセット上でWANN204にMsg1を伝送することによって、無線通信ネットワーク200へのランダムアクセスを実施してもよい(360)。ある実装では、UE202が、ランダムアクセスプロシージャを正常に完了するための尤度を増加させるために、UE202は、複数回、ランダムアクセスプリアンブルを伝送するように構成されてもよい。伝送回数Ntypeは、例えば、ユーザ機器のタイプに基づいて、構成されてもよい。例えば、ユーザ機器のタイプが、完全能力のUEである場合、伝送回数Nfullcapabilityは、mであって、m>1である。ユーザ機器のタイプが、低減された能力のUEである場合、伝送回数Nreducedcapabilityは、nであって、n>mである。このように、UE202は、UE202が、ランダムアクセスプロシージャを正常に完了するまで、ランダムアクセスプリアンブルを伝送することを開始することによって、最大でNtype回、ランダムアクセスプロシージャを実施するように試みてもよい。
【0041】
代替として、伝送回数NLevel iは、例えば、カバレッジ回復レベルに基づいて構成されてもよく、これは、例えば、UE202とWANN204との間のUE202の伝送/受信能力を示してもよい。UE202の伝送/受信能力が、弱いほど、UE202が有する伝送回数は、多くなる。例えば、レベル2によって示される伝送能力は、レベル1によって示されるものよりも弱く、これは、レベル0によって示されるものよりも弱い。したがって、NLevel 0<NLevel 1<NLevel 2である。このように、UE202は、UE202が、ランダムアクセスプロシージャを正常に完了するまで、ランダムアクセスプリアンブルを伝送することを開始することによって、最大NLevel i回、ランダムアクセスプロシージャを実施するように試みてもよい。レベルiは、UE202のカバレッジ回復レベルである。
【0042】
さらに、UE202が、NLevel i回、ランダムアクセスプリアンブルを伝送した後、ランダムアクセスプロシージャを完了することに失敗する場合、UE202は、レベルランピング動作を実施してもよい。UE202は、そのカバレッジ回復レベルを、NLevel iから次のより弱いレベルNLevel i+1に変化させてもよい。例えば、UE202は、そのカバレッジ回復レベルをレベル0からレベル1またはレベル1からレベル2に変化させてもよい。次いで、UE202は、UE202が、ランダムアクセスプロシージャを正常に完了するまで、ランダムアクセスプリアンブルを伝送することを開始することによって、最大NLevel i+1回、ランダムアクセスプロシージャを実施するように試みてもよい。
【0043】
異なる伝送/受信能力を伴うUEに関する、ランダムアクセスチャネルリソースセットの構成に起因して、低減された能力のUEは、低減された能力のUEがランダムアクセスプロシージャを正常に完了するための尤度を増加させるように、より多くの伝送リソースおよび伝送機会を提供されてもよい。
【0044】
随意に、Msg3の伝送性能を改良するために、UE202は、複数回、Msg3を反復的に伝送してもよい。ある実装では、UE202は、Msg2メッセージのランダムアクセスチャネル応答(RAR)グラント等のアップリンクグラントにおける、チャネル状態情報(CSI)要求フィールドに基づいて、Msg3の反復伝送を有効にするかどうかを決定してもよい。代替として、または加えて、UE202は、Msg2メッセージのアップリンクグラントにおける、PUSCHフィールドに関する伝送電力制御(TPC)コマンドに基づいて、Msg3メッセージを伝送する反復数を決定してもよい。PUSCHフィールドに関するCSI要求フィールドおよびTPCコマンドは別として、RARグラントは、テーブル3において、以下のフィールドを含んでもよい。RARグラントの伝送ブロックサイズは、27ビットである。
【表3】
【0045】
ここでは、PUSCHフィールドに関するTPCコマンドの値は、伝送電力制御値および反復伝送の回数を示してもよい。テーブル4Aは、PUSCHフィールドに関するTPCコマンドの値と伝送電力制御値/反復伝送の回数との間の例示的マッピングを図示する。テーブル4Aに示されるように、反復数は、伝送電力制御値が、最大値に到達するまで、増加し得ない。
【表4-1】
【0046】
テーブル4Bは、PUSCHフィールドに関するTPCコマンドの値と伝送電力制御値/反復伝送の回数との間の別の例示的マッピングを図示する。テーブル4Bでは、反復数は、最初に増加し得、次いで、伝送電力制御値は、反復数が最大値に到達すると、増加し得る。
【表4-2】
【表4-3】
【0047】
テーブル4Cは、PUSCHフィールドに関するTPCコマンドの値と伝送電力制御値/反復伝送の回数との間のさらなる例示的マッピングを図示する。テーブル4Cの場合、伝送電力制御値は、一定の高い値、例えば、9に設定される。反復数は、1、2、4、8、および16を含んでもよい。
【表4-4】
【表4-5】
【0048】
テーブル4Dは、PUSCHフィールドに関するTPCコマンドの値と伝送電力制御値/反復伝送の回数との間のさらなる例示的マッピングを図示する。テーブル4Dでは、伝送電力制御値は、比較的に高い値、例えば、6および9に設定される。伝送電力制御値が、同一である場合、反復数は、1、2、4、および8を含んで、徐々に増加し得る。
【表4-6】
【0049】
ある実装では、UE202は、それぞれ、複数のランダムアクセスチャネルリソースセットの各々に関し、テーブル4A-4D等の複数のTPCコマンドマッピングテーブルを構成してもよい。したがって、UE202は、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットに基づいて、上記のTPCコマンドマッピングテーブル4A-4Dから、標的TPCコマンドマッピングテーブルを選択してもよい。例えば、UE202が、テーブル2Bにおいて説明されるようなRACHリソースセット構成オプションIIを、標的RACHリソースセット構成オプションとして選択する場合、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットは、セット0、セット1、またはセット2であってもよい。第1のランダムアクセスチャネルリソースセットが、セット0である場合、UE202は、カバレッジ回復またはカバレッジ増強を有効にしない、完全/低減された能力のUEであることを表し、したがって、必ずしも、より高い伝送電力を必要としない。したがって、UE202は、テーブル4Aおよびテーブル4Bが、より低いおよびより高い伝送電力制御値の両方とともに構成されるため、TPCコマンドマッピングテーブル4Aおよびテーブル4Bの1つを標的TPCコマンドマッピングテーブルとして選択してもよい。対照的に、第1のランダムアクセスチャネルリソースセットが、セット1またはセット2である場合、UE202が、カバレッジ回復および/またはカバレッジ増強を有効にする、完全/低減された能力のUEであることを表し、したがって、必ずしも、より高い伝送電力を必要としない。したがって、UE202は、テーブル4Aおよびテーブル4Bが、より高い伝送電力制御値のみとともに構成されるため、TPCコマンドマッピングテーブル4Aおよびテーブル4Bの1つを標的TPCコマンドマッピングテーブルとして選択してもよい。
【0050】
種々の実施形態が、共有スペクトルにおいて、UL中間UE多重化を実装するために上記に議論される。複数の条件が、UEが、UEおよびWANN等の他のネットワークデバイスの伝送リソースを共有することが可能であるかどうかを決定するために定義される。定義された条件が、充足される場合、UEは、その高い優先順位アップリンク伝送に関して共有様式で標的伝送チャネルを占有し、これは、高い優先順位アップリンク伝送が、標的伝送チャネルを占め得る尤度を増加させ得る。このように、低い優先順位アップリンク伝送が、キャンセルされるが、高い優先順位アップリンク伝送が、依然として、伝送リソースを完了することの失敗に起因して、標的伝送チャネルを占有することができない、リスクを軽減する。結果として、高い優先順位トラフィックに関する伝送のネットワークシステム全体的リソース効率および信頼性は、保証されることができる。
【0051】
本明細書および請求項全体を通して、用語は、明示的に記載される意味以外にも文脈において示唆または含意される微妙な意味を有し得る。同様に、本明細書に使用されるような語句「一実施形態/実装では(in one embodiment/implementation)」は、必ずしも同一の実施形態を指すわけではなく、本明細書に使用されるような語句「別の実施形態/実装では(in another embodiment/implementation)」は、必ずしも異なる実施形態を指すわけではない。例えば、請求される主題が、全体的または部分的に、例示的実施形態の組み合わせを含むことを意図している。
【0052】
一般に、専門用語は、少なくとも部分的に、文脈における使用から理解され得る。例えば、本明細書に使用されるような「および」、「または」、または「および/または」等の用語は、少なくとも部分的に、そのような用語が使用される文脈に依存し得る、種々の意味を含み得る。典型的には、「または」は、A、B、またはC等のリストを関連付けるために使用される場合、ここでは包括的な意味で使用されるA、B、およびC、および、ここでは排他的な意味で使用されるA、B、またはCを意味することを意図している。加えて、本明細書に使用されるような用語「1つまたはそれを上回る」は、少なくとも部分的に、文脈に応じて、単数形の意味で任意の特徴、構造、または特性を説明するために使用され得る、または複数形の意味で特徴、構造、または特性の組み合わせを説明するために使用され得る。同様に、「a」、「an」、または「the」等の用語は、少なくとも部分的に、文脈に応じて、単数形の使用を伝えるように、または複数形の使用を伝えるように理解され得る。加えて、用語「~に基づく」は、必ずしも、因子の排他的セットを伝えることを意図しないように理解され得、代わりに、再び、少なくとも部分的に、文脈に応じて、必ずしも明確に説明されない付加的因子の存在を可能にし得る。
【0053】
本明細書全体を通した特徴、利点、または類似する言語の言及は、本ソリューションを用いて実現され得る特徴および利点の全てが、その任意の単一の実装に含まれるべきである、または含まれることを含意しない。むしろ、特徴および利点に言及する言語は、実施形態に関連して説明される具体的特徴、利点、または特性が、本ソリューションの少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するように理解される。したがって、本明細書全体を通した特徴および利点および類似する言語の議論は、必ずしもそうではないが、同一の実施形態を指し得る。
【0054】
さらに、本ソリューションの説明される特徴、利点、および特性は、1つまたはそれを上回る実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられ得る。当業者は、本明細書の説明に照らして、本ソリューションが、特定の実施形態の具体的特徴または利点のうちの1つまたはそれを上回るものを伴わずに実践され得ることを認識するであろう。他の事例では、本ソリューションの全ての実施形態に存在しない場合がある、付加的特徴および利点が、ある実施形態において認識され得る。
図1
図2
図3
図4
図5