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特許7576665ユーエスビー・ピーディー機能付き無線充電装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ユーエスビー・ピーディー機能付き無線充電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/10 20160101AFI20241024BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241024BHJP
   H04B 5/48 20240101ALI20241024BHJP
   H01F 38/14 20060101ALI20241024BHJP
   G06F 13/38 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
H02J50/10
H02J7/00 301D
H04B5/48
H01F38/14
G06F13/38 320A
G06F13/38 350
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023123650
(22)【出願日】2023-07-28
(65)【公開番号】P2024019149
(43)【公開日】2024-02-08
【審査請求日】2023-07-28
(31)【優先権主張番号】10-2022-0094467
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】509256045
【氏名又は名称】ヒタチ-エルジー データ ストレージ コリア,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】キム スチョル
(72)【発明者】
【氏名】チン チョル
(72)【発明者】
【氏名】チュ チェミン
(72)【発明者】
【氏名】ソン ユラク
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒョンヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ スヨン
(72)【発明者】
【氏名】ハ ヒョヌク
(72)【発明者】
【氏名】イ ホキル
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0200350(US,A1)
【文献】特開2022-080618(JP,A)
【文献】特開2019-075973(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0140470(US,A1)
【文献】特表2020-504591(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/10
H02J 7/00
H04B 5/48
H01F 38/14
G06F 13/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽部と磁気誘導結合によって二次コイルを含む端末に電力を伝送するための一次コイルが形成される長方形の遮蔽アセンブリと、
直流電源を交流に変換して前記一次コイルに供給するインバータを含むメインPCBと、
前記遮蔽アセンブリの片側端に取り付けられ、CタイプのUSBポートを含むサブPCBと、を含み、
前記CタイプのUSBポートは、前記端末が置かれる平面に垂直な方向に露出されることを特徴とする、無線充電装置。
【請求項2】
前記サブPCBは、前記一次コイルの外郭に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の無線充電装置。
【請求項3】
前記サブPCBは、USB‐PDモジュールを含むことを特徴とする、請求項1に記載の無線充電装置。
【請求項4】
さらに、空気流を発生させるためのファンモータを含み、
前記遮蔽アセンブリは、前記ファンモータが生成する圧力によって空気通過経路が前記一次コイルを横切るように、穴又は溝が互いに反対方向に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の無線充電装置。
【請求項5】
第1の端末を無線充電中であるか否かを確認するステップと、
USB‐PDポートに第2の端末がつながっているか否かを確認するステップと、
USB‐PDのプロファイルを設定するステップと、を含み、
前記第1の端末が無線充電中であり、第2の端末がUSB‐PDポートにつながった状態であるときに前記プロファイルをローに設定し、
無線充電中でなく、前記第2の端末が前記USB‐PDポートにつながった状態であるときに前記プロファイルをハイに設定することを特徴とする、無線充電装置におけるパワー制御方法。
【請求項6】
さらに、前記無線充電及び前記USB‐PDポートを介して伝送される出力パワーをモニタリングするステップを含み、
前記第1の端末を無線充電中であり、前記第2の端末が前記USB‐PDポートにつながった状態で前記出力パワーがローであるとモニタリングされたとき、前記プロファイルをハイに設定し、
無線充電中でなく、前記第2の端末がUSB‐PDポートにつながった状態で前記出力パワーがハイであるとモニタリングされたときに前記プロファイルをローに設定することを特徴とする、請求項に記載の無線充電装置におけるパワー制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、USB‐PD機能を有する無線充電装置に関し、より詳しくは、無線充電機能にUSB‐PDを用いた充電が可能な車両用無線充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線充電とは、電力送信装置と電力受信装置が互いに有線でつながる必要がなく、無線で電力送信装置から電力受信装置に電力が供給される技術をいう。例えば、電力受信装置は、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレットなどの端末機であり、無線充電を介して端末機の内部に設けられたバッテリーに電力が充電される。
【0003】
一般に無線充電技術には主に磁気誘導方式と磁気共鳴方式などがある。磁気誘導方式は、電力送信装置内部の電気の流れによって発生する電磁気誘導現象を利用するものである。磁気共鳴方式は、電力送信装置内部の電気の流れによって一定の共鳴周波数が発生すると、それに対応される共振周波数を有する電力受信装置内部のコイルに磁界を誘導して電力を伝達するものである。
【0004】
近年、多くの自動車にはスマートフォンを充電するための無線充電装置が備えられている。しかし、年式が経過して高速無線充電装置のない車両の運転者は、別途の車両用無線充電装置を購入するか、又は図1aのように、スマートフォンやスマートパッド、ノートパソコンのようなスマート機器を高速充電するためにUSB‐PD(Power Delivery)ポートを含むシガーソケット(Cigar Jack)を購入して使用している。
【0005】
一方、最新機種の自動車には、図1bに示すように、無線充電装置と一般的なUSBポート(Aタイプポート)だけでなく、スマート端末を高速充電するためのUSB‐PDポートが備えられたりもする。
【0006】
しかし、無線充電装置が配置される領域とUSB‐PDのためのボードが配置される領域が互いに分離されており、別個の部品で生産された後に車両に組み込まれるのが現状であるから、コストや空間使用面で効率的でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書はこの状況に鑑み、本明細書の目的は、USB‐PD機能が統合された車両用無線充電装置を提供することにある。
【0008】
本明細書の他の目的は、無線充電とUSB‐PDを介した充電の際の発熱量と最大出力を効果的に制御する装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を実現するための本明細書の一実施例に係る無線充電装置は、遮蔽部と磁気誘導結合により二次コイルを含む端末に電力を伝送するための一次コイルが形成される長方形の遮蔽アセンブリと、直流電源を交流に変換して一次コイルに供給するインバータを含むメインPCB、及び、遮蔽アセンブリの片側端に取り付けられ、CタイプのUSBポートを含むサブPCBと、を含むことを特徴とする。
【0010】
他の実施例に係る無線充電装置におけるパワー制御方法は、第1の端末を無線充電中であるか否かを確認するステップと、USB‐PDポートに第2の端末がつながっているか否かを確認するステップ、及び、USB‐PDのプロファイルを設定するステップと、を含み、第1の端末を無線充電中であり、第2の端末がUSB-PDポートにつながった状態であるとき、プロファイルをロー(low)に設定し、無線充電中でなく第2の端末がUSB-PDポートにつながった状態であるとき、プロファイルをハイ(high)に設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
無線充電装置とUSB‐PD機能を統合することで、コストを削減し、空間を効率的に使用できるようになる。
【0012】
また、無線充電機能とUSB‐PD機能を同時に使用するとき、製品の最大出力をリアルタイムでモニタリングし、パワーを1つのコントローラを介して制御することで、安定的かつ効率的に出力を制御できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1a図1aは、CタイプのUSB‐PDポートを含むシガーソケットを用いて車両でスマートフォンを充電する例を示すものである。
図1b図1bは、無線充電装置とCタイプのUSBポートの両方を含む車両の内部を示すものである。
図2図2は、本明細書の実施例に係るUSB‐PD機能を含む無線充電装置の分解斜視図を示すものである。
図3図3は、無線充電のためのインターフェース表面とCタイプのUSBポートが上部に露出される無線充電装置の外観を示すものである。
図4図4は、伝送コイルとUSB‐PD用サブPCBが隅に装着された無線充電装置のメインPCBを示したものである。
図5図5は、CタイプのUSBポートとFFCコネクタを含むサブPCBを示すものである。
図6図6は、本明細書の一実施例に係るUSB‐PD機能が内蔵された無線充電装置のパワー制御方法に関する動作フローチャートを示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、USB‐PD機能を有する無線充電装置の実施例を添付の図面に基づいて詳しく説明する。
【0015】
図面符号にかかわらず、同一又は類似の構成要素には同じ参照番号を付し、それについての繰り返しの説明は省くことにする。
【0016】
本明細書に開示された実施例を説明するにあたり、ある構成要素が他の構成要素に「つながって」いる、もしくは「接続されて」いると言及されたときには、その他の構成要素に直接つながっている、又は接続されている場合もあるが、途中で他の構成要素が存在し得ると理解されるべきである。
【0017】
なお、本明細書に開示された実施例を説明するにあたり、関連された公知技術についての具体的な説明が、本明細書に開示された実施例の要旨を曖昧にすると判断される場合、その詳しい説明は省く。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものであり、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想は限定されず、本明細書の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。さらに、本明細書の説明の過程で用いられる数字(例えば、第1、第2など)は、1つの構成要素を他の構成要素と区別するための識別記号にすぎない。
【0018】
以下の説明で使用される構成要素についての接尾辞である「モジュール」及び「部」は、明細書の作成の容易さのみが考慮されて付与、もしくは混用されるものであり、それ自体が互いに区別される意味又は役割を有するものではない。
【0019】
さらに、明細書(disclosure)の用語は、文書(document)、仕様(specification)、説明(description)などの用語に置き換えることができる。
【0020】
接触式電力伝送又は無線充電は、受信(Rx)コイル(又は二次コイル)とキャパシタで構成されるマッチング回路と整流回路を含む受信モジュールを伝送(Tx)コイル(又は一次コイル)とキャパシタで構成される共振回路とインバータなどで構成される伝送モジュールに近接した状態で、一次コイルに高周波の交流電流を流して一次コイルと二次コイルとの間に磁気結合を発生させて受信モジュールに電力を伝達する。
【0021】
直流電源を交流電流に変換して一次コイルに高周波の交流電流を供給するインバータのスイッチング素子が高周波で動作しながら、インバータと伝送コイルで熱が多く発生するようになる。
【0022】
車両でドライバーがスマートフォンのようなスマート端末を簡単に充電できるように、最近の車両には、車両内部に無線充電装置が内蔵された無線充電領域が割り当てられる傾向がある。
【0023】
また、スマートフォン、スマートパッド、ノートパソコンのようなスマート端末を高速で充電するためのUSB‐PD機能が可能なCタイプのUSBポートも、車両のダッシュボードやセンターペシアにさらされる傾向である。
【0024】
参考にUSB‐PDは、USBパワーデリバリー(Power Delivery)の略でUSBケーブルを介してUSB端子を有する機器に電力を供給するプロトコルであり、端末と通信するための通信ピン(CC pin)を必要とするため、Cタイプのポート(又は端子)とケーブルが必須である。
【0025】
しかし、図1bに示すように、無線充電領域とUSB‐PD機能のUSBポートが車両内の互いに異なる領域に配置されているが、これは無線充電装置とUSB‐PDモジュールが統合されず、別個のボードで製造され、車両内部で組み込まれるからである。
【0026】
本明細書の実施例は、USB‐PD機能を無線充電装置の内部に一体型で設計し、無線充電機能とUSB‐PD機能を同時に具現することで、車両空間を効率的に活用し、コストも削減することができる。
【0027】
また、無線充電とUSB‐PDを同時に使用しながらも出力を安定して調節できるように、装置のパワー制御方法を提供する。
【0028】
図2は、本明細書の実施例に係るUSB‐PD機能を含む無線充電装置の分解斜視図を示し、図3は無線充電のためのインターフェース表面とCタイプのUSBポートが上部に露出される無線充電装置の外観を示し、図4は、伝送コイルとUSB‐PD用のサブPCBが隅に装着された無線充電装置のメインPCBを示し、図5はCタイプのUSBポートとFFCコネクタを含むサブPCBを示すものである。
【0029】
本明細書の実施例に係るUSB‐PD機能が内蔵された無線充電装置1は、上面を形成して受信モジュールを含むスマート端末が置かれる上部ケース10、USB‐PD機能を提供するためのサブPCB20、伝送コイルの電磁波を遮断するための遮蔽部(例えば、フェライトシート)(図示せず)上に伝送コイルが着座された遮蔽アセンブリ30、インバータを含むパワー伝送モジュール、プロセッサ等が内蔵されたメインPCB40、ファンホルダー50、冷却のための空気流を発生させるためのファンモータ60、及び上部ケース10と共に内部構成要素を保護し、装置の外観を形成する下部ケース70を含むように構成される。
【0030】
高周波の交流電流が流れる伝送コイル31で発生する磁界の変化は、伝送モジュールを構成するインバータ、電源装置、プロセッサ、メモリ等の素子に影響を及ぼすため、無線充電装置1から伝送コイル31は、他の電子素子と遮蔽シートを介して分離される。
【0031】
組み立ての便宜のために、伝送コイルと遮蔽シートが形成される遮蔽アセンブリ30と、インバータ、電源装置、プロセッサ、メモリなどが取り付けられるメインPCB40がモジュール形態で組み立てられ、受信モジュールを含むスマート端末が置かれる上部ケース10のインターフェースカバーの下に伝送コイル31が上を向くようにして遮蔽アセンブリ30が配置され、その下にメインPCB40が配置される。
【0032】
上部ケース10の上面には、充電するスマート端末が置かれる位置を指すマークが表示されてもよい。また、図3に示すように、長方形の平面形態の上部ケース10にて端にCタイプのUSBポート(又は端子)が上向きに露出される。
【0033】
遮蔽アセンブリ30は、図4に示すように、無線充電のための伝送コイル(Txコイル)31を含み、伝送コイル31をメインPCB40につなぐためのコイルコネクタをさらに含むように構成される。
【0034】
伝送コイル31は、受信モジュールが電力の伝送を受け取る位置に該当する活動領域を広げるための2つ以上のコイルのマルチコイルで構成してもよく、PCB製造方式で多層のらせん状経路でコイルパターンを形成してもよい。図2及び図4では、伝送コイル31が3つのマルチコイルで構成される。
【0035】
サブPCB20は、長方形の遮蔽アセンブリ30の端、すなわち伝送コイル31の外郭に配置され、伝送コイル31が置かれる活動領域、すなわちスマートフォンが置かれる位置から離れた位置に配置され、無線充電をするスマートフォンと干渉しないようにする。
【0036】
サブPCB20には、図5に示すように、CタイプのUSBポートが上向き方向に配置され、メインPCB40とつながるためのFFCコネクタ22が配置され、USBの接続状態を表示するLEDが配置される。サブPCB20は、伝送コイル31と干渉しないように、三角形又は菱形の形で遮蔽アセンブリ30の端に配置される。
【0037】
さらに、サブPCB20は、USB‐PD機能を果たすためのUSB‐PDモジュールを、必要に応じて含んでもよく、含まなくてもよい。USB‐PDモジュールをメインPCB40に搭載することもできるが、無線充電装置1にUSB‐PD機能を入れないときにメインPCB40が不要な部品をさらに含んで無駄になる。また、サブPCB20からUSB‐PDモジュールを除くと、サブPCB20は無線充電装置1に単にCタイプのUSBポートを提供する機能のみを果たすようになる。
【0038】
サブPCB20は、ネジと遮蔽アセンブリ30に設けられたガイドフックを用いて遮蔽アセンブリ30に固定する。
【0039】
ファンモータ60が生成する圧力によって空気が流れる経路を形成するために、遮蔽アセンブリ30には穴又は溝が形成され、空気通過経路が伝送コイル31を横切るように穴又は溝が互いに反対方向に形成される。
【0040】
このように、無線充電装置1を構成する構成要素をモジュール化し、USB‐PD機能の有無に応じた対応が容易になり、製造経費を削減できるようになり、顧客の要請に対応しやすくなるため開発期間も短縮できる。
【0041】
また、USB‐PDを介した高速充電を可能にするために、CタイプのUSBポートが無線充電装置の上面に配置され、端末を無線充電しながらもユーザが簡単に第2の端末をUSB接続することができる。
【0042】
一方、最大60Wを出力するUSB‐PDと最大15Wを使用する無線充電が同時に動作する場合、最大75Wの入力パワーが装置に伝達されなければならず、効率を考慮しては約100Wの高いパワーが入力されなければならない。このような場合、パワーの過度な入出力によって発熱が発生し、車両のバッテリーに負担がかかるため、装置の出力パワーを制御する必要がある。
【0043】
図6は、本明細書の一実施例に係るUSB‐PD機能が内蔵された無線充電装置のパワー制御方法に関する動作フローチャートを示すものである。
【0044】
メインPCB40に装着されたプロセッサは、伝送モジュールを介して上部ケース10上に置かれた第1の端末に電力を無線で供給しているか否か、すなわち無線充電を進めているか否かを確認する(S605)。
【0045】
プロセッサは、無線充電中のとき(S605「はい」)、無線充電中の端末とは別個として、USB‐PD機能の第2の端末がUSB‐PD機能を提供するCタイプUSBポートにつながっているか否かを確認する(S610)。
【0046】
プロセッサは、第2の端末がUSB‐PDにつながっているとき(S610で「はい」)、USB‐PD機能の第2の端末に電力を供給する際に使用できるUSB‐PDプロファイルをロー(low)に設定でき(S615)、これは、無線充電に電力が多く消耗されるため、USB‐PDを介しては少ない電力を消耗するためである。
【0047】
プロセッサは、第1の端末に無線で供給する電力を調節しながら、無線充電及びUSB‐PDを介して伝送されるパワーをモニタリングする(S620)。
【0048】
プロセッサは、モニタリングした出力パワーを所定値と比較して(S625)、出力パワーが所定値より低いと(S625で「はい」)、USB‐PDプロファイルをハイ(high)に上げて設定でき(S630)、無線充電に電力が多く消耗されないと判断してUSB‐PDを介して電力供給量を増やすことができる。出力パワーが所定値より高いと(S625で「いいえ」)、USB‐PDプロファイルをそのまま維持する。
【0049】
一方、プロセッサは、無線充電が使用されないとき(S605で「いいえ」)、USB‐PD機能の第2の端末がUSB‐PD機能を提供するCタイプUSBポートにつながっているか否かを確認する(S640)。
【0050】
プロセッサは、第2の端末がUSB‐PDにつながっているとき(S640で「はい」)、USB‐PD機能の第2の端末に電力を供給する際に使用できるUSB‐PDプロファイルをハイ(high)に設定でき(S645)、これは、無線充電機能が使用されていないため、USB‐PDを通じては多くの電力を供給できるようにするためである。
【0051】
プロセッサは、USB‐PDを介して伝送されるパワーをモニタリングする(S650)。
【0052】
プロセッサは、モニタリングした出力パワーを所定値と比較し(S655)、出力パワーが所定値より高いと(S655で「はい」)、USB‐PDプロファイルをロー(low)に下げて設定でき(S660)、USB‐PDを介して電力が多く消耗されていると判断してUSB‐PDを介した電力供給量を減らすためである。出力パワーが所定値より低いと(S655で「いいえ」)、USB‐PDプロファイルをそのまま維持する。
【0053】
このように、無線充電とUSB‐PDを介した電力伝達を同時に行う際に発生する電力問題を解決し、効率的かつ安定した動作を可能にする。
【0054】
本明細書に記載の無線充電装置は、以下のように説明することができる。
【0055】
一実施例に係る無線充電装置は、遮蔽部と磁気誘導結合によって二次コイルを含む端末に電力を伝送するための一次コイルが形成された長方形の遮蔽アセンブリと、直流電源を交流に変換して一次コイルに供給するインバータを含むメインPCB、及び、遮蔽アセンブリの片側端に取り付けられ、CタイプのUSBポートを含むサブPCBと、を含む。
【0056】
一実施例で、サブPCBは一次コイルの外郭に配置される。
【0057】
一実施例で、CタイプのUSBポートは、端末が置かれる平面に垂直な方向に露出される。
【0058】
一実施例で、サブPCBはUSB‐PDモジュールを含む。
【0059】
一実施例で、無線充電装置は、空気流を発生させるためのファンモータをさらに含む。遮蔽アセンブリは、ファンモータが生成する圧力によって空気通過経路が一次コイルを横切るように、穴又は溝が互いに反対方向に形成される。
【0060】
他の実施例に係る無線充電装置における電力制御方法は、第1の端末を無線充電中であるか否かを確認するステップと、USB‐PDポートに第2の端末がつながっているか否かを確認するステップ、及び、USB‐PDのプロファイルを設定するステップと、を含み、第1の端末を無線充電中であり、第2の端末がUSB-PDポートにつながった状態であるとき、プロファイルをロー(low)に設定し、無線充電中でなく第2の端末がUSB-PDポートにつながった状態であるとき、プロファイルをハイ(high)に設定することを特徴とする。
【0061】
一実施例で、無線充電装置における電力制御方法は、出力パワーをモニタリングするステップをさらに含む。第1の端末が無線充電中であり、第2の端末がUSB‐PDポートにつながった状態で出力パワーがロー(low)であるとモニタリングされた場合、プロファイルをハイ(high)に設定し、無線充電中でなく第2の端末がUSB‐PDポートにつながった状態で出力パワーがハイ(high)であるとモニタリングされた場合、プロファイルをロー(low)に設定する。
【0062】
本発明は記載された実施例に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更ができることは、この技術の分野で通常の知識を有する者にとっては明らかである。したがって、そのような修正例又は変更例は本発明の特許請求の範囲に属すべきである。
【符号の説明】
【0063】
1 無線充電装置 10 上部ケース
20 サブPCB 21 CタイプUSBポート
22 FFCコネクタ 30 遮蔽アセンブリ
31 伝送コイル 40 メインPCB
50 ファンホルダー 60 ファンモータ
70 下部ケース
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6