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特許7576688荷物取り出し装置、深度測定方法、倉庫ロボット、倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】荷物取り出し装置、深度測定方法、倉庫ロボット、倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20241024BHJP
   B65G 1/04 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G1/04 541
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023501446
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-02
(86)【国際出願番号】 CN2021102157
(87)【国際公開番号】W WO2022007641
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】202010662411.2
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520167863
【氏名又は名称】ハイ ロボティクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAI ROBOTICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Rooms 201, 301, 401, Building B, HAI ROBOTICS Industrial Park, Nanchang Community, Xixiang Street, Bao’an District, Shenzhen, Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】李彙祥
(72)【発明者】
【氏名】趙穎
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-142617(JP,A)
【文献】特開2016-155651(JP,A)
【文献】特開2016-037343(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111348361(CN,A)
【文献】特開2012-093278(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00 - 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物取り出しユニットと、センサと、深度確定モジュールとを含み、
前記センサは前記荷物取り出しユニットに設けられ、前記荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記センサは検出信号を収集し、
前記深度確定モジュールは、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定し、
前記荷物取り出しユニットは、前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しまたは配置を行い、
前記深度は、前記コンテナの、前記荷物取り出しユニットが荷物を取り出すときに前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の長さであり、
前記深度確定モジュールはさらに、
所定のアーム延出距離を取得し、
前記荷物取り出しユニットのアーム延出距離が前記所定のアーム延出距離に達した場合、前記センサが出力する検出信号を取得し、
前記検出信号がデフォルト信号である場合、前記荷物取り出しユニットがコンテナの取り出しを行うよう制御し、
前記検出信号が所定のブロック信号である場合、所定のアーム延出距離のエラー情報を生成し、
前記荷物取り出しユニットは、対称に設置された左アームと右アームとを含み、
前記センサは前記左アームおよび前記右アームの少なくとも一方に設けられ、
前記センサはビジュアルセンサであり、前記ビジュアルセンサは前記荷物取り出しユニットの上面に設置され、前記検出信号は前記ビジュアルセンサにより撮影された前記荷物取り出しユニットの作業領域の検出画像であり、
前記深度確定モジュールは、
前記ビジュアルセンサにより撮影された前記検出画像の平均グレースケール値が所定のグレースケール閾値より大きい場合に対応するデフォルト信号と、前記平均グレースケール値が所定のグレースケール閾値より小さい場合に対応する所定のブロック信号とに基づきコンテナの深度を確定する処理、
および、
前記ビジュアルセンサが深度カメラの場合、前記深度カメラにより収集された点群データの平均値が所定の閾値より小さい場合に対応する所定のブロック信号と、前記点群データの平均値が所定の閾値より大きい場合に対応するデフォルト信号とに基づきコンテナの深度を確定する処理、
うち少なくともいずれか一方を実行する、
ことを特徴とする荷物取り出し装置。
【請求項2】
前記深度確定モジュールは、
前記検出信号が前記デフォルト信号から前記所定のブロック信号に変わった場合、前記荷物取り出しユニットの第1の状態を取得し、
前記検出信号が前記所定のブロック信号から前記デフォルト信号に変わった場合、前記荷物取り出しユニットの第2の状態を取得し、
前記第1の状態と前記第2の状態とに基づき、前記コンテナの深度を確定することを特徴とする請求項に記載の荷物取り出し装置。
【請求項3】
前記第1の状態は前記荷物取り出しユニットの第1の延出長さを含み、前記第2の状態は前記荷物取り出しユニットの第2の延出長さを含み、
前記第1の状態と前記第2の状態とに基づき、前記コンテナの深度を確定することは、
前記第2の延出長さと前記第1の延出長さとの差に基づき、前記コンテナの深度を確定することを含む、ことを特徴とする請求項に記載の荷物取り出し装置。
【請求項4】
前記荷物取り出しユニットはさらに、前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の一端に可動式に取り付けられるプッシュロッドユニットを含み、前記深度確定モジュールが前記コンテナの深度を確定した後、前記プッシュロッドユニットは前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで回転することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の荷物取り出し装置。
【請求項5】
倉庫ロボットの荷物取り出し装置によって実行される深度測定方法であって、前記荷物取り出し装置は、荷物取り出しユニットと、センサと、深度確定モジュールとを含み、前記方法は、
前記荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置の前記センサを介して、検出信号を収集するステップと、
前記深度確定モジュールを介して、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定するステップと、
前記荷物取り出しユニットを介して、前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しまたは配置を行うステップと、を含み、
前記深度は前記コンテナの、前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の長さであり、
前記方法はさらに、
前記深度確定モジュールを介して所定のアーム延出距離を取得するステップと、
前記荷物取り出しユニットのアーム延出距離が前記所定のアーム延出距離に達した場合、前記センサが出力する検出信号を取得するステップと、
前記検出信号がデフォルト信号である場合、前記荷物取り出しユニットが前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しを行うよう制御するステップと、
前記検出信号が所定のブロック信号である場合、所定のアーム延出距離のエラー情報を生成するステップとを含み、
前記センサはビジュアルセンサであり、前記ビジュアルセンサは前記荷物取り出しユニットの上面に設置され、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置のセンサを介して、検出信号を収集する前記ステップは、
前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記ビジュアルセンサを介して、前記荷物取り出しユニットの作業領域の検出画像を撮影することを含み、
前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、
前記検出画像に基づいて前記コンテナの深度を確定することを含み、
前記深度確定モジュールは、
前記ビジュアルセンサにより撮影された前記検出画像の平均グレースケール値が所定のグレースケール閾値より大きい場合に対応するデフォルト信号と、前記平均グレースケール値が所定のグレースケール閾値より小さい場合に対応する所定のブロック信号とに基づきコンテナの深度を確定する処理、
および、
前記ビジュアルセンサが深度カメラの場合、前記深度カメラにより収集された点群データの平均値が所定の閾値より小さい場合に対応する所定のブロック信号と、前記点群データの平均値が所定の閾値より大きい場合に対応するデフォルト信号とに基づきコンテナの深度を確定する処理、
うち少なくともいずれか一方を実行する、
ことを特徴とする深度測定方法。
【請求項6】
前記荷物取り出しユニットは左アームと右アームとを含み、前記センサは測距センサであり、前記測距センサは前記左アームまたは前記右アームの内側に設置され、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置のセンサを介して、検出信号を収集する前記ステップは、
前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記測距センサを介して、検出距離を収集することを含み、
前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、
前記検出距離に基づいて前記コンテナの深度を確定することを含むことを特徴とする請求項に記載の深度測定方法。
【請求項7】
前記荷物取り出しユニットは、前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の一端に可動式に取り付けられたプッシュロッドユニットをさらに含み、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定した後に、さらに、
プッシュロッドユニットが前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転するよう制御することと、
前記コンテナの深度に基づいて前記コンテナを取り出すことと、を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の深度測定方法。
【請求項8】
前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しを行う前記ステップの後に、さらに、
前記コンテナの深度に応じて、前記コンテナを倉庫ロボットの一時保管機構に配置することを含むことを特徴とする請求項5または6に記載の深度測定方法。
【請求項9】
前記荷物取り出し装置が初期化された場合、前記検出信号に基づいて、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニット上にコンテナが存在するか否かを判断することをさらに含み、
プッシュロッドユニットが前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転するよう制御することは、
前記荷物取り出しユニットに前記コンテナが存在する場合、前記プッシュロッドユニットが前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転するよう制御することを含むことを特徴とする請求項に記載の深度測定方法。
【請求項10】
前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定した後に、さらに、
前記深度確定モジュールを介して、所定のアーム延出距離を取得することと、
前記荷物取り出しユニットのアーム延出距離が前記所定のアーム延出距離に達した場合、前記センサが出力する検出信号を取得することと、
前記検出信号が前記デフォルト信号である場合、前記荷物取り出しユニットが前記コンテナの深度に基づいて前記コンテナの取り出しを行うよう制御することと、
前記検出信号が前記所定のブロック信号である場合、所定のアーム延出距離のエラー情報を生成することと、を含むことを特徴とする請求項に記載の深度測定方法。
【請求項11】
移動シャーシと、請求項1からのいずれか1項に記載の荷物取り出し装置とを含み、
前記荷物取り出し装置は前記移動シャーシと接続され、前記コンテナの深度に基づいて、コンテナの取り出しまたは配置を行うことを特徴とする倉庫ロボット。
【請求項12】
前記移動シャーシに取り付けられ、前記コンテナを配置する一時保管機構をさらに含み、
前記荷物取り出し装置は、さらに、
前記コンテナの深度に基づいて、前記コンテナを前記一時保管機構に配置することを特徴とする請求項11に記載の倉庫ロボット。
【請求項13】
請求項11または12に記載の倉庫ロボットと、ラックと、倉庫管理モジュールとを含み、
前記倉庫ロボットは前記倉庫管理モジュールと接続され、前記倉庫管理モジュールのコマンドに応じて、コンテナが存在する位置まで移動して、コンテナの取り出しを行い、前記コンテナは前記ラックに配置される、または、前記倉庫管理モジュールのコマンドに応じて、前記コンテナを配置する必要がある位置まで移動して、コンテナの配置を行うことを特徴とする倉庫システム。
【請求項14】
コンピュータ実行コマンドが記憶され、前記コンピュータ実行コマンドがプロセッサにより実行されると、請求項から10のいずれか1項に記載の深度測定方法を実現することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータに請求項から10のいずれか1項に記載の深度測定方法のステップを行わせることを特徴とするコンピュータ実行可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2020年7月10日に中国特許庁に提出された出願番号が202010662411.2、発明の名称が「荷物取り出し装置、深度測定方法、倉庫ロボットおよび倉庫システム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用により本発明に組み込まれている。
【0002】
本発明は、人工知能倉庫の技術分野に関し、特に荷物取り出し装置、深度測定方法、倉庫ロボット倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0003】
倉庫ロボットは、人工知能オペレーティングシステムを採用し、システムコマンドにより荷物の自動取り出しおよび配置を実現するとともに、24時間連続で稼働可能であり、人的管理および操作に代わって、倉庫の効率を高めており、幅広く応用され、人気を集めている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の人工知能倉庫システムでは、倉庫ロボットがコンテナの取り出しを行うとき、往々にして経験値またはデフォルト値に応じて取り出しおよび配置を行い、コンテナの配置時にコンテナの損傷または落下を招きやすかった。
【0005】
本発明の実施例は、取り出し対象のコンテナの深度の検出を実現し、その深度に基づき、コンテナの配置を行い、コンテナ配置の安全性を高める荷物取り出し装置、深度測定方法、倉庫ロボット倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の側面において、本発明の実施例は荷物取り出し装置を提供し、前記荷物取り出し装置は、荷物取り出しユニットと、センサと、深度確定モジュールとを含み、前記センサは前記荷物取り出しユニットに設けられ、前記荷物取り出しユニットが伸びる場合、検出信号を収集し、前記深度確定モジュールは、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定し、前記荷物取り出しユニットは、前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しまたは配置を行、前記深度は、前記コンテナの、前記荷物取り出しユニットが荷物を取り出すときに前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の長さである。
【0007】
選択的に、前記荷物取り出しユニットは、対称に設置された左アームと右アームとを含み、相応に、前記センサは前記荷物取り出しユニットの前記左アームおよび前記右アームの少なくとも一方に設けられる。
【0008】
選択的に、前記検出信号は所定のブロック信号と、デフォルト信号とを含み、前記デフォルト信号は前記センサが前記コンテナに遮断されていないときに対応する信号であり、前記所定のブロック信号は前記センサが前記コンテナに遮断されているときに対応する信号である。前記深度確定モジュールは具体的に、前記検出信号が前記デフォルト信号から前記所定のブロック信号に変わった場合、前記荷物取り出しユニットの第1の状態を取得し、前記検出信号が前記所定のブロック信号から前記デフォルト信号に変わった場合、前記荷物取り出しユニットの第2の状態を取得し、前記第1の状態と前記第2の状態とに基づき、前記コンテナの深度を確定する。
選択的に、前記第1の状態は前記荷物取り出しユニットの第1の延出長さを含み、前記第2の状態は前記荷物取り出しユニットの第2の延出長さを含み、前記第1の状態と前記第2の状態とに基づき、前記コンテナの深度を確定することは、前記第2の延出長さと前記第1の延出長さとの差に基づき、前記コンテナの深度を確定することを含む。
【0009】
選択的に、前記センサは一組のリフレクタ式センサであり、前記リフレクタ式センサは送信センサと受信センサとを含み、前記送信センサおよび前記受信センサは前記左アームと前記右アームとに対称に設置され、相応に、前記所定のブロック信号は、前記受信センサが前記送信センサからの信号を受信していないときの受信センサの出力信号であり、前記デフォルト信号は、前記受信センサが前記送信センサからの信号を受信したときの受信センサの出力信号である
【0010】
選択的に、前記センサはN+1組のリフレクタ式センサを含み、各組の前記リフレクタ式センサは前記左アームと前記右アームとに対称に設置され、且つ隣接する二組の前記リフレクタ式センサは設定間隔を保持し、ここで、N≧1であり、前記検出信号は所定のブロック信号と、デフォルト信号とを含み、前記デフォルト信号は前記センサが前記コンテナに遮断されていないときに対応する信号であり、前記所定のブロック信号は前記センサが前記コンテナに遮断されているときに対応する信号であり、相応に、前記深度確定モジュールは具体的に、出力信号がデフォルト信号である少なくとも二組のリフレクタ式センサの受信センサが存在し、且つ出力信号がデフォルト信号である受信センサのうち、第1の受信センサに最も近いものを第Mの受信センサとする場合、(M-1)×Lをコンテナの深度として確定し、MはN以下の正の整数であり、Lは設定間隔であり、前記第1の受信センサは前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の一端に位置する受信センサである
【0011】
選択的に、前記センサはビジュアルセンサであり、前記ビジュアルセンサは前記荷物取り出しユニットの上面に設置され、前記検出信号は前記ビジュアルセンサにより撮影された前記荷物取り出しユニットの作業領域の検出画像である。
【0012】
選択的に、前記センサは測距センサであり、前記測距センサは前記左アームまたは前記右アームの内側に設置され、前記検出信号は前記測距センサにより出力される測定距離である。
【0013】
選択的に、前記荷物取り出しユニットはさらに、前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の一端に可動式に取り付けられるプッシュロッドユニットを含み、前記荷物取り出しユニットがコンテナを取り出したとき、前記プッシュロッドユニットは前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転する。
【0014】
選択的に、前記深度確定モジュールはさらに、所定のアーム延出距離を取得し、前記荷物取り出しユニットのアーム延出距離が前記所定のアーム延出距離に達した場合、前記センサが出力する検出信号を取得し、前記検出信号が前記デフォルト信号である場合、前記荷物取り出しユニットがコンテナの取り出しを行うよう制御し、前記検出信号が前記所定のブロック信号である場合、所定のアーム延出距離のエラー情報を生成する。
【0015】
第2の側面において、本発明は深度測定方法をさらに提供し、前記方法は倉庫ロボットの荷物取り出し装置によって実行され、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置のセンサを介して、検出信号を収集するステップと、前記荷物取り出し装置の深度確定モジュールを介して、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定するステップと前記荷物取り出しユニットを介して、前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しまたは配置を行うステップと、を含み、前記深度は前記コンテナの、前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の長さである。
【0016】
選択的に、前記荷物取り出しユニットは、左アームと右アームとを含み、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、前記検出信号がデフォルト信号から所定のブロック信号に変わった場合、前記荷物取り出しユニットの第1の状態を取得することと、前記検出信号が前記所定のブロック信号から前記デフォルト信号に変わった場合、前記荷物取り出しユニットの第2の状態を取得することと、前記第1の状態と前記第2の状態とに基づいて、前記コンテナの深度を確定することと、を含む。
【0017】
選択的に、前記センサは一組のリフレクタ式センサであり、前記リフレクタ式センサは送信センサと受信センサとを含み、前記送信センサおよび前記受信センサは前記左アームと前記右アームとに対称に設置され、前記所定のブロック信号は前記受信センサが前記送信センサからの信号を受信していないときの受信センサの出力信号であり、前記デフォルト信号は前記受信センサが前記送信センサからの信号を受信したときの受信センサの出力信号である
【0018】
選択的に、前記センサは少なくとも二組のリフレクタ式センサを含み、各組の前記リフレクタ式センサは前記左アームと前記右アームとに対称に設置され、且つ隣接する二組の前記リフレクタ式センサは設定間隔を保持し、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、前記設定間隔と前記検出信号とに基づき、前記コンテナの深度を確定することを含む。
【0019】
選択的に、前記センサはビジュアルセンサであり、前記ビジュアルセンサは前記荷物取り出しユニットの上面に設置され、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置のセンサを介して、検出信号を収集する前記ステップは、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記ビジュアルセンサを介して、前記荷物取り出しユニットの作業領域の検出画像を撮影することを含み、相応に、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、前記検出画像に基づいて前記コンテナの深度を確定することを含む。
【0020】
選択的に、前記センサは測距センサであり、前記測距センサは前記左アームまたは前記右アームの内側に設置され、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置のセンサを介して、検出信号を収集する前記ステップは、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記測距センサを介して、検出距離を収集することを含み、相応に、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、前記検出距離に基づいて前記コンテナの深度を確定することを含む。
【0021】
選択的に、前記荷物取り出しユニットは、前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の一端に可動式に取り付けられたプッシュロッドユニットをさらに含み、前記深度測定方法は、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定した後に、さらに、プッシュロッドユニットが前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転するよう制御することと、前記コンテナの深度に基づいて前記コンテナを取り出すことと、を含む。
【0022】
選択的に、前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しを行う前記ステップの後に、前記方法はさらに、前記コンテナの深度に応じて、前記コンテナを倉庫ロボットの一時保管機構に配置することを含む。
【0023】
選択的に、前記深度測定方法は、前記荷物取り出し装置が初期化された場合、前記検出信号に基づいて、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニット上にコンテナが存在するか否かを判断することをさらに含み、プッシュロッドユニットが前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転するよう制御することは、前記荷物取り出しユニットに前記コンテナが存在する場合、前記プッシュロッドユニットが前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転するよう制御することを含む。
【0024】
選択的に、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定した後に、さらに、前記深度確定モジュールを介して、所定のアーム延出距離を取得することと、前記荷物取り出しユニットのアーム延出距離が前記所定のアーム延出距離に達した場合、前記センサが出力する検出信号を取得することと、前記検出信号が前記デフォルト信号である場合、前記荷物取り出しユニットが前記コンテナの深度に基づいて前記コンテナの取り出しを行うよう制御することと、前記検出信号が前記所定のブロック信号である場合、所定のアーム延出距離のエラー情報を生成することと、を含む。
【0025】
第3の側面において、本発明はさらに倉庫ロボットを提供し、移動シャーシと、本発明のいずれかの実施例により提供される荷物取り出し装置とを含み、前記荷物取り出し装置は前記移動シャーシと接続され、前記コンテナの深度に基づいて、コンテナの取り出しまたは配置を行う。
【0026】
選択的に、前記倉庫ロボットは、前記移動シャーシに取り付けられ、前記コンテナを配置する一時保管機構をさらに含み、相応に、前記荷物取り出し装置は、さらに、前記コンテナの深度に基づいて、前記コンテナを前記一時保管機構に配置する。
【0027】
第4の側面において、本発明はさらに倉庫システムを提供し、本発明の第3の側面に対応する実施例により提供される倉庫ロボットと、ラックと、倉庫管理モジュールとを含み、前記倉庫ロボットは前記倉庫管理モジュールと接続され、前記倉庫管理モジュールのコマンドに応じて、コンテナが存在する位置まで移動して、コンテナの取り出しを行い、前記コンテナは前記ラックに配置され、または、前記倉庫管理モジュールのコマンドに応じて、前記コンテナを配置する必要がある位置まで移動して、コンテナの配置を行う
【0028】
第5の側面において、本発明はさらにコンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータ実行コマンドが記憶され、前記コンピュータ実行コマンドがプロセッサにより実行されると、本発明のいずれかの実施例により提供される深度測定方法を実現する。
第6の側面において、本発明は、コンピュータに本発明の任意の実施例により提供される深度測定方法のステップを行わせるコンピュータ実行可能なプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0029】
本発明の実施例が提供する荷物取り出し装置、深度測定方法、倉庫ロボット倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびプログラムは、荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットにセンサを設置するとともに、深度確定モジュールにより、センサが収集した検出信号に応じてコンテナの深度を確定することで、当該コンテナの深度に応じて、コンテナの取り出しおよび配置を行い、コンテナの取り出しおよび配置の効率、および安全性を高めており、コンテナの配置時における損傷および落下の確率を効果的に減少させ、倉庫ロボットの人工知能化レベルおよび作業効率を高めている。
【図面の簡単な説明】
【0030】
ここでの図面は、明細書に組み込まれるとともに、本明細書の一部を構成しており、本発明を満たす実施例を示し、明細書とともに本発明の原理を理解するために用いられる。
【0031】
図1図1は、本発明の実施例により提供される応用シーン図である。
図2図2は、本発明の一実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。
図3図3は、本発明の図2に示す実施例における荷物取り出しユニットの構造模式図である。
図4図4は、本発明の図2に示す実施例における荷物取り出しユニットの構造模式図である。
図5図5は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。
図6図6は、別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。
図7図7は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。
図8図8は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。
図9図9は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。
図10図10は、本発明の図9に示す実施例におけるプッシュロッドユニットが稼働状態での荷物取り出し装置の構造模式図である。
図11図11は、本発明の一実施例により提供される深度測定方法のフローチャートである。
図12図12は、本発明の一実施例により提供される倉庫ロボットの構造模式図である。
図13図13は、本発明の一実施例により提供される倉庫ロボットの構造模式図である。
図14図14は、本発明の一実施例により提供される倉庫システムの構造模式図である。
【0032】
上記の図面により、本発明の明確な実施例が示され、より詳細な説明は後述する。これらの図面および文字による説明は、本発明の思想の範囲をいかなる方式によって制限するものではなく、確定の実施例を参考することにより、本発明の概念を当業者に説明するためのものである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、図面において例を示す。以下の説明が図面に係る場合、別に示す場合を除き、異なる図面における同一の数字は同一または類似の要素を示す。以下の例示的な実施例において説明される実施の形態は、本発明と一致するすべての実施の形態を代表するものではない。反対に、それらは添付の特許請求の範囲において詳述されるような、本発明のある側面と一致する装置および方法の例にすぎない。
【0034】
以下、具体的な実施例により本発明の技術案および本発明の技術案が上記の技術的課題をいかにして解決するかについて、詳細に説明する。以下の複数の具体的な実施例は互いに組み合わせることができ、同一または類似の概念、プロセスはいくつかの実施例において説明を省略することがある。以下、図面を組み合わせて、本発明の実施例について説明する。
【0035】
以下、本発明の実施例の応用シーンについて説明する。
【0036】
図1は、本発明の実施例により提供される応用シーン図である。図1に示すように、人工知能倉庫システム100は、倉庫ロボット110を用いてラック120における目標コンテナの取り出しおよび配置を行い、倉庫管理モジュール130を用いて、倉庫ロボット110を設定位置まで移動させ、目標コンテナの取り出しおよび配置を行うよう制御する。倉庫管理モジュール130には、倉庫管理を行いやすくするよう、ラック120の各保管場所の配置情報、および目標コンテナの基本情報がさらに保存されている。
【0037】
倉庫ロボットによって目標コンテナを取り出すシーンにおいて、従来技術が提供する人工知能倉庫システムにおける倉庫ロボットがコンテナの取り出しまたは配置を行うとき、各種サイズのコンテナについて、所定の固定モードに基づき、取り出しおよび配置を行うのみであり、サイズが大きめのコンテナについて、配置時にデフォルトのプッシュリリース距離を用いるため、コンテナの損傷を招きやすい。一方、サイズが小さめのコンテナについては、配置時にデフォルトの配置距離を用いるため、コンテナを一番奥に配置することができず、コンテナが移動中に滑ったり、または落下したりしやすくなる。この問題を解決するため、本発明の実施例が提供する荷物取り出し装置は、深度確定モジュール、および荷物取り出しユニットに設置されるセンサを含み、深度確定モジュールはセンサにより収集された検出信号に基づき、コンテナの深度を確定することができる。これにより、コンテナの深度に応じてコンテナの適応的な取り出しおよび配置を行うことができ、コンテナの取り出しおよび配置の安全性を向上させ、コンテナの配置時における損傷および落下の確率を効果的に下げることができる。
【0038】
図2は、本発明の一実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。当該荷物取り出し装置は倉庫ロボットに適用される。図2に示すように、本実施例により提供される荷物取り出し装置200は、荷物取り出しユニット210と、センサ220と、深度確定モジュール230とを含む。
【0039】
ここで、センサ220は荷物取り出しユニット210に設置され、荷物取り出しユニット210が伸びるとき、検出信号を収集する。深度確定モジュール230は、前記検出信号に基づいて、コンテナの深度を確定する。荷物取り出しユニット210は、前記コンテナの深度に基づいて、前記コンテナを取り出すまたは配置する。ここで、前記深度は、前記荷物取り出しユニット210が荷物を取り出すときに伸びる方向の前記コンテナの長さである。深度確定モジュール230は、荷物取り出し装置200の1つの集積回路、チップまたはその他の電子機器、例えばプロセッサに集積、または設置されている。
【0040】
具体的に、図2に示すように、荷物取り出し装置200は水平に設置された中心軸S1を有し、コンテナの深度方向が当該中心軸S1の位置する方向である。センサ220は荷物取り出しユニット210の上面の末端aの設定位置に設置されてもよいし、荷物取り出しユニット210の内面の末端aの設定位置に設置されてもよく、具体的には、センサのタイプに応じて決定する必要がある。ここで、末端aとは、荷物を取り出す前に、荷物取り出しユニットのコンテナに近い一端を指す。深度確定モジュール230は荷物取り出しユニット210のコンテナから離れた一端、すなわち荷物取り出しユニットの基部bが位置する一端に設置され、センサ220と電気的に接続され、センサ220からの検出信号を受信し、検出信号に基づいてコンテナの深度を確定することができる。
【0041】
具体的に、荷物取り出しユニット210の方式は、ロボットアームであってよく、フォークであってもよく、あるいはコンテナを取り出すためのその他の機械的構造の方式であってもよい。
【0042】
さらに、荷物取り出し装置200は鉛直方向に沿って移動することができ、例えば移動コマンドに応じて設定高さまで移動することができる。当該設定高さは通常、コンテナが位置する保管場所の高さ、例えば保管場所のトレイが位置する高さであり、例えば、昇降プラットフォームまたは昇降ユニットにより、荷物取り出し装置200の鉛直方向の移動を実現することができる。また、取り出しコマンドに応じて、荷物取り出しユニット210を水平に前方へ向かって伸ばすとともに、センサ220をオンにして検出信号の収集を行い、当該検出信号を深度確定モジュール230に送信する。深度確定モジュール230は、当該検出信号に基づき、コンテナの深度を確定する。
【0043】
具体的に、図3は本発明の図2に示す実施例における荷物取り出しユニットの構造模式図である。図3に示すように、荷物取り出しユニット210は1つの全体構造であり、具体的には一端が開口した矩形構造である。その他の形状であってもよいことは言うまでもなく、本発明の実施例では特に限定しない。コンテナの取り出し時に、コンテナを荷物取り出しユニット210の上に配置する。図4は、本発明の図2に示す実施例における荷物取り出しユニットの構造模式図である。図4に示すように、荷物取り出しユニット210は左アーム211と、右アーム212とを含み、コンテナの取り出し時に、前記コンテナを左アーム211と右アーム212との間に配置することができる。左アーム211と右アーム212とは対称に設置され、同一の材質およびサイズを有する。荷物取り出しユニット210、左アーム211および右アーム212は、いずれも伸縮可能な荷物取り出しユニットであってよく、インナーアームと、アウターアームとを含み、インナーアームはアウターアームに取り付けられ、インナーアームはアウターアームの長さ方向に沿って移動可能であり、すなわち上記の中心軸S1が位置する方向に沿って移動可能であることにより、荷物取り出しユニットの伸縮を実現する。
【0044】
具体的に、センサ220の数は1つ、2つ、4つ、または他の数値であってよく、例えばレーザ測距センサ、超音波測距センサ等の測距センサであってよく、荷物取り出しユニット210の左アーム211または右アーム212の内側に設置され、荷物取り出しユニット210の左アーム211と右アーム212との距離を測定することができ、コンテナを取り出すとき、測距センサが位置する荷物取り出しユニット(左アーム211または右アーム212)とコンテナとの距離を測定する。また、例えばリフレクタ式光電センサ、リフレクタ式赤外線センサ等のリフレクタ式センサであってもよく、通常、1組または一対のリフレクタ式センサは、1つの送信センサと1つの受信センサとを含み、荷物取り出しユニット210の左アーム211と右アーム212とにそれぞれ設置される。また、例えば、2Dカメラ、深度カメラ、レーダ等のビジュアルセンサであってもよく、荷物取り出しユニット210の上面に設置される。
【0045】
選択的に、深度確定モジュール230は具体的に、前記検出信号がデフォルト信号から所定のブロック信号に変わったとき、前記荷物取り出しユニットの第1の状態を取得し、前記検出信号が前記所定のブロック信号から前記デフォルト信号に変わったとき、前記荷物取り出しユニットの第2の状態を取得し、前記第1の状態と第2の状態とに基づいて、前記コンテナの深度を確定するために用いられる。
【0046】
ここで、デフォルト信号は、センサ220がコンテナによって遮断されていないときに対応する信号であってよく、例えば、コンテナと荷物取り出しユニット210とが接触していない、またはコンテナが荷物取り出しユニット210の作業領域内に位置していないときに、センサ220が収集する信号であってよい。ここで、荷物取り出しユニット210の作業領域とは、荷物取り出しユニット210の左アームと右アームとの間の領域、または荷物取り出しユニット210がコンテナを取り出すための領域を指す。所定のブロック信号は、センサ220がコンテナに遮断されるときに対応する信号に対応し、例えば、コンテナと荷物取り出しユニット210が接触し、またはコンテナが荷物取り出しユニット210の作業領域に位置するときに、センサ220が収集する信号であってよい。
【0047】
具体的に、第1の状態は荷物取り出しユニットの第1の延出長さを含み、第2の状態は荷物取り出しユニットの第2の延出長さを含んでよい。相応に、前記第1の状態と第2の状態とに基づいて、前記コンテナの深度を確定することは、第の延出長さと第2の延出長さとの差に基づいて、前記コンテナの深度を確定することを含む。
【0048】
さらに、センサ220の検出信号が所定のブロック信号からデフォルト信号に変わったとき、すなわちセンサ220がコンテナにより遮断されている状態からコンテナにより遮断されていない状態に変わったとき、荷物取り出しユニットが現在伸びている長さがコンテナの深度を超えていることを示し、この場合、荷物取り出しユニットは延出動作を停止し、または所定の長さだけ前に伸び続けてから延出を停止し、コンテナの取り出しコマンドを受信すると、コンテナの取り出しを行うことができる。コンテナの深度に基づいてコンテナの取り出しを行う方式を採用することにより、コンテナの取り出しの適応度および効率が高められる。
【0049】
本実施例により提供される荷物取り出し装置は、荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットにセンサを設置するとともに、センサが収集した検出信号に基づいて、深度確定モジュールによりコンテナの深度を確定することで、当該コンテナの深度に基づいて、コンテナの取り出しおよび配置を行い、コンテナの取り出しおよび配置の効率および安全性を高め、コンテナの配置時の損傷および落下の確率を効果的に減少させ、倉庫ロボットのスマート化のレベルおよび作業効率を向上させる。
【0050】
選択的に、図5は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。本実施例は、図2に示す実施例を基に、センサをさらに説明する。図5に示すように、当該荷物取り出し装置は、荷物取り出しユニット510と、センサ520と、深度確定モジュール530とを含む。ここで、荷物取り出しユニット510は、対称に設置された左アーム511と、右アーム512とを含み、センサ520は一組のリフレクタ式センサであり、送信センサ521と、受信センサ522とを含み、送信センサ521および受信センサ522は、前記荷物取り出しユニットの左アーム511と右アーム512とに対称に設置される。
【0051】
相応に、所定のブロック信号は、受信センサ522が送信センサ521からの信号を受信していないときの受信センサ522の出力信号に対応し、デフォルト信号は、受信センサ522が送信センサ521からの信号を受信したときの受信センサ522の出力信号に対応する。
【0052】
具体的に、リフレクタ式センサはフレクタ式光電センサ、例えばリフレクタ式赤外線センサであってよい。荷物取り出しユニットが伸びると、送信センサ521が受信センサ522にセンサ信号、例えば光信号または赤外線信号を送信し、受信センサ522は当該センサ信号を受信して、検出信号を出力する。受信センサ522がセンサ信号を受信できる場合、受信センサ522により出力された、例えば高レベルである検出信号がデフォルト信号であり、受信センサ522がセンサ信号を受信できない場合、受信センサ522により出力された、例えば低ベルである検出信号が所定のブロック信号である。相応に、深度確定モジュール530は受信センサ522が出力する検出信号の変化に応じて、コンテナの深度を確定できる。
【0053】
さらに、深度確定モジュール530が受信した検出信号が所定のブロック信号からデフォルト信号に変わると、移動停止コマンドを荷物取り出しユニット510にさらに発信することができ、荷物取り出しユニット510は当該移動停止コマンドに応じて延出動作を停止することができる。同時に、深度確定モジュール530はさらに、オフ信号をセンサ520に発信することで、センサ520をオフにできる。
【0054】
選択的に、前記深度確定モジュール530はさらに、所定のアーム延出距離を取得することと、前記荷物取り出しユニットのアーム延出距離が前記所定のアーム延出距離に達すると、前記センサが出力する検出信号を取得することと、前記検出信号が前記デフォルト信号である場合、前記荷物取り出しユニットがコンテナの取り出しを行うよう制御することと、前記検出信号が前記所定のブロック信号である場合、所定のアーム延出距離のエラー情報を生成することと、に用いられる。
【0055】
具体的に、検出信号が所定のブロック信号である場合、所定のアーム延出距離のエラー情報を生成した後、検出信号がデフォルト信号に変わった場合に荷物取り出しユニットがコンテナの取り出しを行うよう制御するまで、荷物取り出しユニットを伸ばすようさらに制御することができる。
【0056】
さらに、深度確定モジュール530は、倉庫ロボットまたは倉庫システムからの所定のアーム延出距離を受信することと、荷物取り出しユニット510のアーム延出距離が当該所定のアーム延出距離に到達した場合、受信センサ522から出力される検出信号を取得し、受信センサ522から出力される検出信号がデフォルト信号である場合、コンテナの取り出しを行うことと、検出信号が所定のブロック信号である場合、前記所定のアーム延出距離が不正確であると確定することで、当該所定のアーム延出距離に応じてコンテナの取り出しを行う必要がなく、この場合、荷物取り出しユニット510はさらに伸びつつ受信センサ522から出力される検出信号を受信し、受信センサ522から出力される検出信号がデフォルト信号となったとき、コンテナの取り出しを行うことと、にも用いられる。
【0057】
本実施例において、一組のリフレクタ式センサおよび深度確定モジュールを設置することにより、コンテナの深度を確定し、当該コンテナの深度に応じて、その後のコンテナの取り出しおよび配置をガイドすることで、深度確定の効率が高く、感度が高く、コストが低く、実現しやすく、コンテナの取り出しおよび配置の安全性を向上させる。
【0058】
図6は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。本実施例は、図2に示す実施例を基に、センサをさらに説明する。図6に示すように、当該荷物取り出し装置は、荷物取り出しユニット610と、第1のリフレクタ式センサ621と、第2のリフレクタ式センサ622と、深度確定モジュール630とを含む。
【0059】
ここで、荷物取り出しユニット610は、対称に設置された左アーム611と、右アーム612とを含む。センサは二組のリフレクタ式センサであり、コンテナとの距離が近い方から遠い方へ順に第1のリフレクタ式センサ621、第2のリフレクタ式センサ622である。第1のリフレクタ式センサ621は、第1の送信センサ6211と、第1の受信センサ6212とを含み、第2のリフレクタ式センサ622は、第2の送信センサ6221と、第2の受信センサ6222とを含む。第1の送信センサ6211と第2の送信センサ6221とは、左アーム611に設置され、第1の受信センサ6212と第2の受信センサ6222とは、右アーム612の相応の送信センサと対応する位置に設置される。第1のリフレクタ式センサ621と第2のリフレクタ式センサ622とは、設定間隔を保持する。深度確定モジュール630は、前記設定間隔および前記検出信号に応じて、前記コンテナの深度を確定する。
【0060】
ここで、設定間隔は任意の固定間隔であり、デフォルト値、ユーザ自ら定義した値、または荷物取り出しユニット610のサイズに応じて確定した値であってよく、例えば10cm、15cm、またはその他の値であってよい。
【0061】
なお、図6では二組のリフレクタ式センサを例に説明しているが、当該リフレクタ式センサは少なくとも二組のリフレクタ式センサを含み、例えば3組、4組、またはそれ以上の組を含んでもよい。各組のリフレクタ式センサは送信センサと受信センサとを含み、送信センサおよび受信センサは荷物取り出しユニット610の左アーム611および右アーム612に対称に設置されている。隣接する二組のリフレクタ式センサは設定間隔を保持する。
【0062】
具体的に、第1のリフレクタ式センサ621は荷物取り出しユニット610の末端aに位置するセンサ、すなわちコンテナに近い一端に位置するセンサである。左アーム611と右アーム612とが伸びると同時に、すべてのリフレクタ式センサをオンにすることができ、すなわち第1のリフレクタ式センサ621と第2のリフレクタ式センサ622とをオンにすることができる。左アーム611と右アーム612とが伸びると同時に、第1のリフレクタ式センサ621のみをオンにし、その他のリフレクタ式センサをオフのままにしてもよく、第1のリフレクタ式センサ621の第1の受信センサ6212により出力された検出信号が所定のブロック信号からデフォルト信号に変わり、現在の荷物取り出しユニット610のアーム延出ストロークがコンテナの取り出し条件を満たすと確定すると、他のリフレクタ式センサをオンにし、すなわち第2のリフレクタ式センサ622をオンにする。取り出し条件を満たすと確定した場合、第1の受信センサ6212および第2の受信センサ6222の出力信号がいずれもデフォルト信号であれば、深度確定モジュール630は設定間隔をコンテナの深度として確定する。
【0063】
さらに、リフレクタ式センサがより多くの組を含む場合、例えばN+1(N1)の場合、取り出し条件を満たすと確定すると、出力信号がデフォルト信号である少なくとも二組のリフレクタ式センサの受信センサが存在するとき、第1の受信センサ6212に最も近いものを第Mの受信センサとする。ここで、MはN以下の正の整数である。深度確定モジュール630は(M-1)×Lをコンテナの深度として確定する。ここで、Lは設定間隔である。
【0064】
本実施例において、複数組のリフレクタ式センサおよび深度確定モジュールを設置することによりコンテナの深度を確定し、当該コンテナの深度に応じて、その後のコンテナの取り出しおよび配置をガイドすることで、深度確定の効率が高く、実現しやすく、コンテナの取り出しおよび配置の安全性を高める。
【0065】
図7は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。
本実施例は、図2に示す実施例を基に、センサをさらに限定する。図7に示すように、当該荷物取り出し装置は、荷物取り出しユニット710と、センサ720と、深度確定モジュール730とを含む。ここで、センサ720は例えば2Dカメラ、深度カメラまたは撮像装置等のビジュアルセンサであり、荷物取り出しユニット710の上面に設置され、荷物取り出しユニット710の検出画像を撮影する。相応に、深度確定モジュール730は、前記検出画像のグレースケールに応じて、コンテナの深度を確定する。
【0066】
さらに、センサ720はミニカメラ、マイクロカメラであってよい。
【0067】
具体的に、ビジュアルセンサは荷物取り出しユニット710の作業領域の検出画像、すなわち荷物取り出しユニットが取り出すコンテナの領域の検出画像を撮影する。作業領域内にコンテナが存在する場合、ビジュアルセンサの視野は遮断されるため、撮影された検出画像の画面が暗くなり、すなわち検出画像のグレースケールが小さくなる。所定のグレースケール閾値により、検出画像の平均グレースケールが前記所定のグレースケール閾値より小さい場合、荷物取り出しユニット710の作業領域にコンテナが存在することが示される。デフォルト信号は検出画像の平均グレースケールが所定のグレースケール閾値より大きいことに対応し、所定のブロック信号は検出画像の平均グレースケール値が所定のグレースケール閾値より小さいことに対応する。これにより、ビジュアルセンサは検出画像の平均グレースケール値の変化の状況に応じて、コンテナの深度を確定できる。ビジュアルセンサが深度カメラの場合、深度カメラを用いて荷物取り出しユニット710の作業領域の点群データを収集し、さらに当該点群データに基づいてコンテナの深度を確定できる。具体的な確定アルゴリズムと検出画像とは類似しており、点群データの平均値に基づいて行われる。平均値が所定の閾値より小さい場合、遮断されていることを示し、所定のブロック信号に対応し、平均値が所定の閾値より大きい場合、遮断されていないことを示し、デフォルト信号に対応する。
【0068】
本実施例において、ビジュアルセンサと深度確定モジュールとを設けることにより、コンテナの深度を確定し、当該コンテナの深度に基づき、その後のコンテナの取り出しおよび配置をガイドすることで、深度確定効率が高く、正確性が高く、実現しやすく、コンテナの取り出しおよび配置の安全性を高める。
【0069】
図8は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。本実施例は、図2に示す実施例を基に、センサをさらに限定する。図8に示すように、当該荷物取り出し装置は、荷物取り出しユニット810と、センサ820と、深度確定モジュール830とを含む。ここで、荷物取り出しユニット810は、対称に設置された左アーム811と、右アーム812とを含む。センサ820は測距センサであり、測距センサは左アーム811または右アーム812の内側に設置される。図8では左アーム811に設置されていることを例にしている。前記検出信号は、前記測距センサにより出力される検出距離である。
【0070】
具体的に、測距センサの数は1つまたは複数であってよく、超音波センサ、レーザレーダ等であってよい。
【0071】
検出距離が左アーム811と右アーム812との距離である場合、上記デフォルト信号に対応し、検出距離が左アーム811および右アーム812より小さい場合、測距センサが存在する荷物取り出しユニットとコンテナとの距離を示し、上記所定のブロック信号に対応する。これにより、深度確定モジュール830は、当該検出距離の変化の状況に応じて、コンテナの深度を確定できる。
【0072】
本実施例において、測距センサと深度確定モジュールとを設けることにより、コンテナの深度を確定し、当該コンテナの深度に基づき、その後のコンテナの取り出しおよび配置をガイドすることで、深度確定効率が高く、コストが低く、実現しやすく、コンテナの取り出しおよび配置の安全性を高める。
【0073】
図9は、本発明の別の実施例により提供される荷物取り出し装置の構造模式図である。本実施例は、図2に示す実施例を基に、荷物取り出しユニットの構造を詳細化し、荷物取り出しユニットの末端にプッシュロッドユニットおよび一時保管プレートを追加した。図9に示すように、本実施例により提供される荷物取り出し装置は、荷物取り出しユニット910と、センサ920と、深度確定モジュール930と、一時保管プレート940と、プッシュロッドユニット950とを含む。ここで、荷物取り出しユニット910は、左アーム911と、右アーム912とを含む。
【0074】
ここで、センサ920は荷物取り出しユニット910に設置され、荷物取り出しユニット910が伸びる場合、検出信号を収集する。深度確定モジュール930は、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定し、前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しまたは配置を行う。ここで、前記深度は前記コンテナの、前記荷物取り出しユニットが荷物を取り出すときに伸びる方向の長さである。一時保管プレート940は左アーム911と右アーム912との間に設置され、コンテナを一時収納する。プッシュロッドユニット950は荷物取り出しユニット910のコンテナに近い一端に可動式に取り付けられ、荷物取り出しユニット910がコンテナを取り出した後、プッシュロッドユニット950は荷物取り出しユニット910の内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転できる。
【0075】
具体的に、一時保管プレート940は水平に設置された矩形のプレート構造を有し、中心軸S1と平行に設けられ、荷物取り出しユニット910がコンテナを取り出すとき、コンテナを一時保管プレート940に置くことができ、目標位置に達すると、一時保管プレート940上のコンテナを当該目標位置に対応する保管ラックに配置して保管することができる。当該目標位置は倉庫ロボットの一時保管機構に対応する位置であってよく、倉庫システムの固定ラックまたは保管場所に対応する位置であってもよい。
【0076】
具体的に、プッシュロッドユニット950の数は2つ、4つまたはその他の数であってよく、図9では2つを例にしている。プッシュロッドユニット950はそれぞれ左アーム911および右アーム912の末端aに対称に設置されている。その非稼働状態は垂直下向きまたは垂直上向きであり、或いは荷物取り出しユニット910の左アーム911または右アーム912の高さ方向と平行に配置されている。ここで、非稼働状態に対応するのは、荷物取り出しユニット910がコンテナを取り出していない状態である。プッシュロッドユニット950は、荷物取り出しユニット910に対して回転可能であり、具体的には荷物取り出しユニット910の中心軸S1に沿って回転可能である。荷物取り出しユニット910がコンテナ取り出しコマンドに応じてコンテナの取り出しを行う場合、プッシュロッドユニット950は、荷物取り出しユニット910の左アーム911または右アーム912の内側面と垂直の状態になるまで、内側に向かって90°回転する。このときのプッシュロッドユニット950は稼働状態にある。具体的に、図10は本発明の図9に示す実施例におけるプッシュロッドユニットが稼働状態での荷物取り出し装置の構造模式図である。図10に示すように、稼働状態にある場合、プッシュロッドユニット950は左アーム911または右アーム912の内側面と垂直の状態になるまで、内側に向かって回転する。
【0077】
さらに、荷物取り出し装置の初期化または移動開始時に、センサ920の検出信号に基づいて、荷物取り出しユニット910上にコンテナが存在するか否かを判断することができ、存在する場合、プッシュロッドユニット950の状態を荷物取り出しユニット910の内側面と垂直の状態に制御し、荷物取り出し装置の移動中にコンテナが落下することを防止する。
【0078】
具体的に、荷物取り出し装置の初期化とは、荷物取り出し装置がオンになった場合、或いは荷物取り出し装置に移動が生じた場合、または変位が生じた場合を指す。
【0079】
本実施例において、左アームと右アームとを含む荷物取り出しユニットに対して、一時保管プレートを設置してコンテナの一時保管を行い、プッシュロッドユニットを追加して、コンテナの移動過程の安全性をさらに向上させる。
【0080】
図11は、本発明の一実施例により提供される深度測定方法のフローチャートである。当該深度測定は、倉庫ロボットの荷物取り出し装置に適用され、荷物取り出し装置によって実行される。図11に示すように、当該深度測定方法は、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置のセンサを介して、検出信号を収集するステップS1001と、前記荷物取り出し装置の深度確定モジュールを介して、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定し、前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しまたは配置を行うステップS1002と、を含み、前記深度は前記コンテナの、前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の長さである。
【0081】
上述したコンテナの深度に基づいて前記コンテナを配置することは、具体的に、コンテナの深度に基づいて、コンテナを倉庫ロボットの一時保管機構、或いは一時保管プレートの中心位置またはより深い位置に配置して、配置位置が不適切なことにより、倉庫ロボットの移動中にコンテナが落下することを避ける、または配置時にコンテナを押圧し、コンテナ内の荷物が破損することを避けることである。
【0082】
具体的に、深度が小さいコンテナについては、その深度に応じて、一時保管機構のより深い位置にできるだけ配置することで、倉庫ロボットの移動中に滑り出すことを避ける必要がある。深度の大きいコンテナについては、一時保管機構に配置する場合、送り出し距離が大きすぎることによりコンテナを押圧することで、コンテナ、さらにはコンテナ内の荷物が破損することを避ける必要がある。すなわち深度が大きいコンテナに対しては、その深度に応じて、相応の送り出し距離を確定することで、コンテナの押圧を避けるとともに、コンテナを一時保管機構の中心箇所に配置する必要がある。
【0083】
選択的に、前記荷物取り出しユニットは左アームと右アームとを含み、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、前記検出信号がデフォルト信号から所定のブロック信号に変わった場合、前記荷物取り出しユニットの第1の状態を取得することと、前記検出信号が前記所定のブロック信号から前記デフォルト信号に変わった場合、前記荷物取り出しユニットの第2の状態を取得することと、前記第1の状態と前記第2の状態とに基づいて、前記コンテナの深度を確定することと、を含む。
【0084】
選択的に、前記センサは一組のリフレクタ式センサであり、前記リフレクタ式センサは送信センサと受信センサとを含み、前記送信センサおよび前記受信センサは前記左アームと前記右アームとに対称に設置され、前記所定のブロック信号は前記受信センサが前記送信センサからの信号を受信していないときの受信センサの出力信号に対応し、前記デフォルト信号は前記受信センサが前記送信センサからの信号を受信したときの受信センサの出力信号に対応する。
【0085】
選択的に、前記センサは少なくとも二組のリフレクタ式センサを含み、各組の前記リフレクタ式センサは前記左アームと前記右アームとに対称に設置され、且つ隣接する二組の前記リフレクタ式センサは設定間隔を保持し、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、前記設定間隔と前記検出信号とに基づいて、前記コンテナの深度を確定することを含む。
【0086】
選択的に、前記センサはビジュアルセンサであり、前記ビジュアルセンサは前記荷物取り出しユニットの上面に設置され、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置のセンサを介して、検出信号を収集する前記ステップは、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記ビジュアルセンサを介して、前記荷物取り出しユニットの検出画像を撮影することを含み、相応に、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、前記検出画像に基づいて前記コンテナの深度を確定することを含む。
【0087】
選択的に、前記センサは測距センサであり、前記測距センサは前記左アームまたは前記右アームの内側に設置され、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記荷物取り出し装置のセンサを介して、検出信号を収集する前記ステップは、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニットが伸びる場合、前記測距センサを介して、検出距離を収集することを含み、相応に、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定する前記ステップは、前記検出距離に基づいて前記コンテナの深度を確定することを含む。
【0088】
選択的に、前記荷物取り出しユニットは、前記荷物取り出しユニットが伸びる方向の一端に可動式に取り付けられたプッシュロッドユニットをさらに含み、前記深度測定方法は、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定した後に、さらに、プッシュロッドユニットが前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転するよう制御することと、前記コンテナの深度に基づいて前記コンテナを取り出すことと、を含む。
【0089】
選択的に、前記コンテナの深度に応じて前記コンテナの取り出しを行う前記ステップの後に、さらに、前記コンテナの深度に応じて、前記コンテナを倉庫ロボットの一時保管機構に配置することを含む。
【0090】
深度に基づいて、異なる深度サイズのコンテナについて、異なる送り出し距離を確定することで、各種の深度サイズのコンテナをいずれもコンテナが破損しない前提において、より安全な位置に配置し、コンテナの移動過程の安全性を高めることができる。
【0091】
選択的に、前記荷物取り出し装置が初期化された場合、前記検出信号に基づいて、前記荷物取り出し装置の荷物取り出しユニット上にコンテナが存在するか否かを判断することと、存在する場合、前記プッシュロッドユニットが前記荷物取り出しユニットの内側面と垂直の状態になるまで内側に向かって回転するよう制御することと、をさらに含む。
【0092】
ここで、荷物取り出し装置の初期化とは、荷物取り出し装置がオンになった場合、或いは荷物取り出し装置に移動が生じた場合であってよい。
【0093】
選択的に、前記検出信号に基づいてコンテナの深度を確定した後に、さらに、前記深度確定モジュールを介して、所定のアーム延出距離を取得することと、前記荷物取り出しユニットのアーム延出距離が前記所定のアーム延出距離に達した場合、前記センサが出力する検出信号を取得することと、前記検出信号が前記デフォルト信号である場合、前記荷物取り出しユニットが前記コンテナの深度に基づいて前記コンテナの取り出しを行うよう制御することと、前記検出信号が前記所定のブロック信号である場合、所定のアーム延出距離のエラー情報を生成することと、を含む。
【0094】
図12は、本発明の一実施例により提供される倉庫ロボットの構造模式図である。図12に示すように、当該倉庫ロボットは移動シャーシ1110と、荷物取り出し装置1120とを含む。
【0095】
ここで、荷物取り出し装置1120は、本発明の図2から図10に対応する実施例のいずれか1つの実施例により提供される荷物取り出し装置であり、移動シャーシ1110と接続され、前記コンテナの深度に基づいて、コンテナの取り出しまたは配置を行う。
【0096】
選択的に、前記倉庫ロボットは、さらに、移動シャーシ1110に取り付けられ、前記コンテナを配置する一時保管機構1130を含み、相応に、荷物取り出し装置1120は、さらに、前記コンテナの深度に基づいて、前記コンテナを一時保管機構1130に配置する。
【0097】
ここで、一時保管機構1130の具体的な形式は、ケージであってよい。
【0098】
図13は、本発明の一実施例により提供される倉庫ロボットの構造模式図である。図13に示すように、当該倉庫ロボットは、メモリ1210と、プロセッサ1220と、コンピュータプログラムとを含む。
【0099】
ここで、コンピュータプログラムはメモリ1210に記憶され、プロセッサ1220によって実行されることで、本発明の図11に対応する実施例における深度測定方法を実現するように構成される。
【0100】
ここで、メモリ1210とプロセッサ1220とは、バス1230により接続される。
【0101】
関連する説明は、図10のステップに対応する関連説明および効果を参照して理解できるため、ここでは多くの説明を行わない。
【0102】
図14は、本発明の一実施例により提供される倉庫システムの構造模式図である。図14に示すように、当該倉庫システムは、倉庫ロボット1310と、ラック1320と、倉庫管理モジュール1330とを含む。
【0103】
ここで、コンテナ1321は、ラック1320上に配置されるか、またはラック1320に配置される必要がある。倉庫ロボット1310は、本発明の図12および図13に対応する実施例のいずれかの実施例により提供される倉庫ロボットである。倉庫ロボット1310は、倉庫管理モジュール1330と接続され、倉庫管理モジュールのコマンドを受信し、当該コマンドには取り出しまたは収納が必要なコンテナの情報が含まれ、倉庫管理モジュール1330のコマンドに応じて設定位置まで移動して、コンテナの取り出しまたは収納を行う。
【0104】
本発明の一実施例は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されることで、本発明の図11に対応する実施例により提供される深度測定方法を実現する。
【0105】
ここで、コンピュータ可読記憶媒体はROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ記憶デバイス等であってよい。
【0106】
本発明により提供されるいくつかの実施例において、開示された装置および方法は、他の方式によって実現できると理解され得る。例えば、前述の装置の実施例は例示的なものにすぎず、例えば、モジュールの分割は論理機能の分割にすぎず、実際に実現する際には別の分割方式もあり得る。例えば、複数のモジュールまたはユニットを組み合わせる、または別のシステムに集積することもでき、或いはいくつかの特徴を無視する、または実行しないこともできる。また、提示したまたは説明した相互間の結合、直接的な結合、または通信接続はいくつかのインタフェースを介することができるが、装置またはモジュールの間接的な結合または通信接続は電気的なもの、機械的なもの、または他の形式であってもよい。
【0107】
当業者は明細書を検討、およびここで開示された発明を実践した後、本発明の他の実施形態を容易に想到できる。本発明の主旨には本発明のいかなる変形、用途または適応的な変化が含まれ、これらの変形、用途または適応的な変化は、本発明の一般的な原理を遵守するとともに、本発明に開示されていない本技術分野における公知の常識または慣用の技術的手段を含む。明細書および実施例は例示的なものにすぎないと見なされ、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0108】
なお、本発明は上記の説明、ならびに図面に示した正確な構造に限定されず、その範囲を逸脱しない範囲で様々な修正および変更を行うことができる。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
図14