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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-23
(45)【発行日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ゴルフスイング演習装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A63B69/36 501B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023526139
(86)(22)【出願日】2021-09-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-24
(86)【国際出願番号】 KR2021012868
(87)【国際公開番号】W WO2022102944
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-07-18
(31)【優先権主張番号】10-2020-0152336
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】315019182
【氏名又は名称】ゴルフゾン カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】735, YEONGDONG-DAERO, GANGNAM-GU, SEOUL, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ヌリ
【審査官】九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/118926(WO,A1)
【文献】韓国公開実用新案第20-2015-0001269(KR,U)
【文献】特表2012-517878(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1115633(KR,B1)
【文献】特開2020-018672(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフスイング演習のための打撃感を提供するゴルフスイング演習装置であって、
所定の長さに形成され、長手方向の両端部のうちの一端部に取っ手が形成されたシャフト本体と、
前記シャフト本体の長手方向に沿って移動可能に結合され、前記シャフト本体のスイングによる遠心力によって前記取っ手の反対方向に移動しながら打撃感を生成するための重量を提供するインパクトボールと、
前記シャフト本体において前記取っ手の反対側の一部分に長手方向に沿って形成されて前記インパクトボールの移動経路を提供し、端部にストッパーが設けられて前記インパクトボールの係止部位を提供するボールレールと、
前記インパクトボールに設けられて磁気力を提供する少なくとも一つのマグネットと、
前記ボールレールの長手方向の両端部のうち前記ストッパーの反対側端部の一部に金属材からなる金属領域を成し、前記マグネットと対面し、前記マグネットに対する引力作用によって前記インパクトボールを拘束し、前記インパクトボールの初期位置によって異なる強度の前記引力を提供するマグネット固定部と、を含む、ゴルフスイング演習装置。
【請求項2】
前記マグネット固定部は、
前記金属領域の前記ボールレール側の一部分を成し、前記ボールレールの外径と同じ外径を有するように形成され、前記マグネットから相対的に広い間隔で離隔して前記インパクトボールを相対的に弱い強度の引力で拘束する第1固定部と、
前記金属領域の前記取っ手側の残り部分を成し、前記第1固定部の外径より大きい外径を有するように形成され、前記マグネットから相対的に狭い間隔で離隔して前記インパクトボールを相対的に強い強度の引力で拘束する第2固定部と、を含む、請求項1に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項3】
前記インパクトボールは、
前記第2固定部の外径より大きい内径を有するリング状に形成され、前記マグネットの結合部位を提供する溝状の差込スロットが内周に沿って放射状に形成され、前記マグネットによって前記第2固定部または前記第1固定部に拘束される第1インパクトボールを含み、
前記マグネットは、
前記第1インパクトボールの差込スロットのうちの少なくとも一つに結合され、前記第1インパクトボールの内側面から露出され、前記第1固定部または前記第2固定部から所定の間隔で離隔する第1マグネットを含む、請求項2に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項4】
前記差込スロットは、
前記第1インパクトボールの長手方向に陥没した溝状に形成され、前記第1マグネットを収容し、前記第1インパクトボールの内側面側で開口して前記第1マグネットを前記第1固定部または前記第2固定部と対面させる露出溝と、
前記露出溝の一側に段状の断面を有する溝状に形成され、前記第1マグネットの一部分に係合部位を提供する係合溝と、を含む、請求項3に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項5】
前記インパクトボールは、
第1固定部の外径よりは大きいが前記第2固定部の外径よりは小さい内径を有するリング状に形成され、前記第1インパクトボールに結合され、前記第1インパクトボールと一緒に移動し、前記マグネットの結合部位を提供する溝状の差込スロットが放射状に形成され、前記マグネットによって前記第1固定部に拘束される第2インパクトボールと、
前記第2インパクトボールを前記第1インパクトボールに固定するボール固定部と、をさらに含み、
前記マグネットは、
前記第2インパクトボールの差込スロットのうちの少なくとも一つに結合され、前記第2インパクトボールの内側面から露出され、前記第1固定部から所定の間隔で離隔する第2マグネットをさらに含む、請求項3に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項6】
前記第2マグネットは、前記第1インパクトボールに結合された前記第1マグネットより相対的に狭い間隔で前記第1固定部から離隔する、請求項5に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項7】
前記第2マグネットは、前記第2インパクトボールの差込スロットのうちの一つに結合される、請求項5に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項8】
前記第2インパクトボールの差込スロットのうちの残りに結合され、前記第2マグネットに対応する重量を提供する重量ブロックをさらに含む、請求項7に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項9】
前記ボール固定部は、
前記第1インパクトボールと前記第2インパクトボールとの間に介在された状態で固定される緩衝板と、
前記第1インパクトボール及び前記第2インパクトボールのうちの一方に突設され、前記緩衝板を貫通するセンタリング突起と、
前記第1インパクトボール及び前記第2インパクトボールのうちの他方に溝状に形成され、前記センタリング突起が差し込まれるセンタリング溝と、
前記第1インパクトボール、前記緩衝板、及び前記第2インパクトボールを貫通して締結される締結ボルトと、を含む、請求項5に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項10】
前記第2インパクトボールは、前記第1インパクトボールと異なる重量を有する、請求項5に記載のゴルフスイング演習装置。
【請求項11】
前記ゴルフスイング演習装置は、前記シャフト本体、前記インパクトボール、前記ボールレール、及び前記ストッパーのうちの少なくとも一つに設けられ、前記シャフト本体の動きを追跡するための赤外線を発光するIR発光部をさらに含む、請求項1に記載のゴルフスイング演習装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する実施例はゴルフスイング演習装置に関するものであり、より詳しくはスイングによる遠心力によって移動する重量体によって打撃感を提供することができるゴルフスイング演習装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ゴルフはゴルファーがゴルフボールを打撃して所望の場所のホールに入れる運動であり、近来になって大衆スポーツとして落ち着いている。
【0003】
ここで、ゴルフスイングは、ゴルフクラブのヘッドをある特定の軌道に沿って動かしてゴルフボールを所望の距離及び方向に正確に飛ばすことを目標とする。
【0004】
このようなゴルフスイングは、適切なリズムを備えている場合にのみミスショットを防止することができ、インパクトの際、最も速いスピードを出す場合にのみゴルフボールを遠く飛ばすことができる。
【0005】
したがって、ゴルフスイングを練習するための演習装置が提案されている。
【0006】
関連した先行技術として、韓国公開実用新案第20-2015-0001269号公報に開示された「ゴルフスイング演習用バット」がある。
【0007】
具体的には、この先行技術は、棒状のシャフト本体及び使用者が把持することができるようにシャフト本体の一端部に形成されたグリップ部を含むシャフト、シャフト本体の他端部に結合される重量体、シャフト本体に嵌合される固定リング、及び固定リングと重量体との間のシャフト本体にスライド移動可能に嵌合される移動体を含む移動部と、固定リングに設けられる磁石、移動体に設けられ、磁石によって固定リングに接触し、スイングの際には遠心力によって固定リングから分離される金属材からなる接触分離部とからなる演習用バットを提示している。
【0008】
このような先行技術は、シャフトのスイングの際、移動体が固定リングから分離されて重量体に移動することで、インパクトのタイミングを提供する技術である。
【0009】
ところが、前記のような先行技術は、移動体が磁石を介して固定リングに密着した状態でのみ固定される構成なので、移動体の固定位置を調節することができない構成であるから、多様な重量感を提供することができない問題点がある。
【0010】
したがって、上述した問題点を解決するための技術が必要になった。
【0011】
一方、前述した背景技術は発明者が本発明の導出のために保有していたか、または本発明の導出過程で習得した技術情報であり、必ずしも本発明の出願前に一般公衆に公開された公知技術とは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】韓国公開実用新案第20-2015-0001269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本明細書で開示する実施例は、スイングによる遠心力によって移動するインパクトボールの重量によって打撃感を提供するとともにインパクトボールの初期位置を調節することができるようにして多様な重量感を提供することができるゴルフスイング演習装置を提供することがその目的である。
【0014】
具体的には、本明細書で開示する実施例は、インパクトボールをシャフト本体に形成された金属領域にマグネットの磁気力によって固定しながらインパクトボールの初期位置を調節することができるゴルフスイング演習装置を提供することがその目的である。
【0015】
特に、本明細書で開示する実施例は、インパクトボールの初期位置に応じて、磁気力によって作用する引力の強度を互いに異なる強度で提供することで、スイング演習の際、重量感を多様に提供することができるゴルフスイング演習装置を提供することがその目的である。
【0016】
また、本明細書で開示する実施例は、重量を提供するインパクトボールの重量を追加することができるゴルフスイング演習装置を提供することがその目的である。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、ゴルフスイング演習装置の一実施例によれば、ゴルフスイング演習のための打撃感を提供するゴルフスイング演習装置であって、所定の長さに形成され、長手方向の両端部のうちの一端部に取っ手が形成されたシャフト本体と、前記シャフト本体の長手方向に沿って移動可能に結合され、前記シャフト本体のスイングによる遠心力によって前記取っ手の反対方向に移動しながら打撃感を生成するための重量を提供するインパクトボールと、前記シャフト本体において前記取っ手の反対側の一部分に長手方向に沿って形成されて前記インパクトボールの移動経路を提供し、端部にストッパーが設けられて前記インパクトボールの係止部位を提供するボールレールと、前記インパクトボールに設けられて磁気力を提供する少なくとも一つのマグネットと、前記ボールレールの長手方向の両端部のうち前記ストッパーの反対側端部の一部に金属材からなる金属領域を成し、前記マグネットと対面し、前記マグネットに対する引力作用によって前記インパクトボールを拘束し、前記インパクトボールの位置によって異なる強度の前記引力を提供するマグネット固定部とを含む。
【発明の効果】
【0018】
前述した課題解決手段のうちのいずれか一つによれば、スイングによる遠心力によって移動しながら重量によって打撃感を提供するインパクトボールを、ボールレールに形成された金属領域にマグネットの磁気力によって固定し、インパクトボールの初期位置調節によって磁気力による引力の強度を調節することができるので、スイング演習の際、多様な重量感を提供することができるゴルフスイング演習装置を提示することができる。
【0019】
特に、前述した課題解決手段のうちのいずれか一つによれば、マグネット固定部の構成によって、マグネットの磁気力によって作用する引力の強度をインパクトボールの位置によって異なる強度で提供することで、多様な重量感によってスイング演習条件を多様に提供することができるゴルフスイング演習装置を提示することができる。
【0020】
具体的には、マグネット固定部を構成する第1固定部及び第2固定部が互いに異なる外径を有するように形成され、インパクトボールに設けられたマグネットと対面するので、互いに異なる強度の引力を提供することができ、インパクトボールを構成する第1インパクトボール及び第2インパクトボールが互いに異なる内径を有するように形成されることでマグネットを固定部から互いに異なる間隔で離隔させるので、互いに異なる強度の引力を提供することができる。
【0021】
また、前述した課題解決手段のうちのいずれか一つによれば、第1インパクトボール及び第2インパクトボールが互いに異なる重量で形成され、ボール固定部の構成によって結合されるので、必要に応じて第2インパクトボールを着脱して重量を調節することができるゴルフスイング演習装置を提示することができる。
【0022】
また、前述した課題解決手段のうちの一つによれば、IR感知部の構成によってシャフト本体のスイング軌跡のような情報を提供することによってスイング演習のデータを導出することができるゴルフスイング演習装置を提示することができる。
【0023】
開示する実施例によって得られる効果は以上で言及した効果に限定されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から開示の実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施例によるゴルフスイング演習装置を示す構成図である。
図2】一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールを示す分解斜視図である。
図3】一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールを構成する第1インパクトボールを示す横断面図である。
図4】一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールを構成する第2インパクトボールを示す横断面図である。
図5】一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールがマグネット固定部に固定された状態を段階的に示す縦断面図である。
図6】一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールがマグネット固定部に固定された状態を段階的に示す縦断面図である。
図7】一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールがマグネット固定部に固定された状態を段階的に示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では添付図面を参照しながら多様な実施例を詳細に説明する。以下で説明する実施例は様々な相異なる形態に変形して実施することもできる。実施例の特徴をより明らかに説明するために、以下の実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に広く知られている事項についての詳細な説明は省略する。そして、図面で、実施例の説明と関係ない部分は省略し、明細書全般にわたって類似の部分に対しては類似の図面符号を付けた。
【0026】
明細書全般で、ある構成が他の構成と「連結」されていると言うとき、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、「その中間に他の構成を挟んで連結」されている場合も含む。また、ある構成がある構成を「含む」と言うとき、これは、特に反対の記載がない限り、その他の構成を除くものではなく、他の構成をさらに含むこともできることを意味する。
【0027】
以下で、添付図面を参照しながら実施例を詳細に説明する。
【0028】
図1は一実施例によるゴルフスイング演習装置を示す構成図であり、図2は一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールを示す分解斜視図である。また、図3は一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールを構成する第1インパクトボールを示す横断面図であり、図4は一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールを構成する第2インパクトボールを示す横断面図であり、図5図7は一実施例によるゴルフスイング演習装置のインパクトボールがマグネット固定部に固定された状態を段階的に示す縦断面図である。
【0029】
一実施例によるゴルフスイング演習装置10は、スイング演習の際、移動する重量体によって打撃感を提供するための装置である。
【0030】
このようなゴルフスイング演習装置10は、大別して、図1及び図2に示すように、シャフト本体100、インパクトボール200、ボールレール300、マグネット400、及びマグネット固定部500を含んでなることができる。
【0031】
前記シャフト本体100はスイング演習のために使用者の手に把持された状態で振り回される構成要素であり、通常のゴルフクラブに対応する棒状を有し、所定の長さに形成されることができ、長手方向の両端部のうちの一端部を成す上端部に取っ手110が形成され、使用者によって把持できる。
【0032】
また、シャフト本体100には、後述するインパクトボール200の移動経路を提供するボールレール300が形成できる。
【0033】
具体的には、前記ボールレール300はシャフト本体100において取っ手110の反対側の一部分に所定の外径を有して均一に延びることで、後述するインパクトボール200の移動経路を提供することができる。
【0034】
ここで、ボールレール300は、端部にストッパー310が取り付けられてインパクトボール200に対する係止部位を提供することで、インパクトボール200の移動距離を制限することができる。
【0035】
また、ボールレール300は非金属材から形成されることで、後述するマグネット400の磁気力と反応しないながらインパクトボール200の移動経路を提供することができる。
【0036】
前記インパクトボール200は、シャフト本体100のスイングによる遠心力によって移動しながら打撃感を生成するための重量を提供する構成要素である。
【0037】
具体的には、インパクトボール200は、図1に示すように、リング状の重量体から形成され、シャフト本体100に形成されたボールレール300の長手方向に沿って移動可能に嵌合でき、後述するマグネット固定部500に固定された状態で、シャフト本体100のスイングの際、遠心力によって移動してストッパー310にかかることによって打撃感を提供することができる。
【0038】
このようなインパクトボール200は、図1及び図2に示すように、第1インパクトボール210、第2インパクトボール220、及びボール固定部230を含んでなることができる。
【0039】
前記第1インパクトボール210はリング状に形成され、後述するマグネット400の磁気力によって後述するマグネット固定部500を構成する第1固定部510または第2固定部520に選択的に固定されることで、固定位置によって異なる引力によって固定できる。
【0040】
このような第1インパクトボール210はリング状に形成され、シャフト本体100のボールレール300に嵌合でき、後述するマグネット400の結合部位を成す差込スロット211が形成できる。
【0041】
また、第1インパクトボール210は非金属材から形成されることができ、これと違い、金属材から形成されることもできる。
【0042】
ここで、第1インパクトボール210に形成された差込スロット211は、図3に示すように、第1インパクトボール210の内周に沿って複数が放射状に形成されることができ、露出溝211a及び係合溝211bの構成によってマグネット400の結合部位を提供することができる。
【0043】
具体的には、露出溝211aは第1インパクトボール210の長手方向に陥没した溝から形成されることによってマグネット400を収容することができ、第1インパクトボール210の内側面側で開口してマグネット400を後述する第1固定部510または第2固定部520と対面させることで、第1インパクトボール210を第1固定部510または第2固定部520に固定させることができる。
【0044】
また、係合溝211bは前述した露出溝211aの一側に段状の断面を有する溝から形成されることで、マグネット400の係合部位を提供することができる。
【0045】
前記第2インパクトボール220は後述するボール固定部230を介して第1インパクトボール210に結合されることで第1インパクトボール210の重量を増加させる構成要素である。
【0046】
このような第2インパクトボール220は、第1固定部510または第2固定部520に選択的に固定できる第1インパクトボール210とは違い、第1固定部510にのみマグネット400の磁気力によって固定される構成要素である。
【0047】
具体的には、第2インパクトボール220は第1インパクトボール210とは異なる重量を有し、リング状に形成され、シャフト本体100のボールレール300に嵌合でき、後述するマグネット400の結合部位を成す差込スロット221が形成できる。
【0048】
また、第2インパクトボール220は非金属材から形成されることができ、これとは違い、金属材から形成されることもできる。
【0049】
ここで、第2インパクトボール220に形成された差込スロット221は、図4に示すように、第2インパクトボール220の内周に沿って複数が放射状に形成されることができ、前述した第1インパクトボール210の差込スロット211と同様に、露出溝221a及び係合溝221bの構成によってマグネット400の結合部位を提供することができる。
【0050】
ここで、第2インパクトボール220は、図5に示すように、第1インパクトボール210より小さい内径を有するように形成されることができ、よって、差込スロット221に結合されたマグネット400が第1インパクトボール210のマグネット400より相対的に狭い間隔で第1固定部510から離隔することができる。
【0051】
前記ボール固定部230は第1インパクトボール210と第2インパクトボール220とを結合させて固定する構成要素である。
【0052】
このようなボール固定部230は、図2に示すように、緩衝板231、センタリング突起232、センタリング溝233、及び締結ボルト234を含んでなることができる。
【0053】
前記緩衝板231は第1インパクトボール210と第2インパクトボール220との間に介在された状態で固定されることで、接触部位にかかる衝撃を緩衝し、接触部位をシーリングすることができる。
【0054】
前記センタリング突起232は第1インパクトボール210と第2インパクトボール220とを結合するための雄形部材であり、第1インパクトボール210及び第2インパクトボール220のうちの一方に複数が突設されて緩衝板231を貫通することができる。
【0055】
前記センタリング溝233は第1インパクトボール210と第2インパクトボール220とを結合するための雌形部材であり、第1インパクトボール210及び第2インパクトボール220のうちの他方に複数の溝から形成され、これにセンタリング突起232が差し込まれることができる。
【0056】
よって、第1インパクトボール210及び第2インパクトボール220は、センタリング突起231及びセンタリング溝232の結合によって、第1インパクトボール210と第2インパクトボール220とが円周方向に任意に回転することを防止することができる。
【0057】
前記締結ボルト234は第1インパクトボール210、緩衝板231及び第2インパクトボール220を貫通して締結されることで、第1インパクトボール210と第2インパクトボール220とを結合状態で固定することができる。
【0058】
前記マグネット400はインパクトボール200を前述したボールレール300の一端部側に固定するための磁気力を提供するものであり、少なくとも一つから構成され、前述したインパクトボール200を構成する第1インパクトボール210及び第2インパクトボール220にそれぞれ設けられることができる。
【0059】
このようなマグネット400は、図5に示すように、第1インパクトボール210に設けられる第1マグネット410と、第2インパクトボール220に設けられる第2マグネット420とを含んでなることができる。
【0060】
より具体的には、前記第1マグネット410は第1インパクトボール210に設けられる差込スロット211のうちの少なくとも一つに結合でき、差込スロット211を成す露出溝211aによって第1インパクトボール210の内側面から露出され、ボールレール300及び後述するマグネット固定部500と所定の間隔で対面することができる。
【0061】
ここで、第1マグネット410は複数から構成され、それぞれの差込スロット211に設けられることができる。
【0062】
前記第2マグネット420は第2インパクトボール220に設けられる差込スロット221のうちの少なくとも一つに結合でき、差込スロット221を成す露出溝221aによって第2インパクトボール220の内側面から露出され、ボールレール300及び後述するマグネット固定部500と所定の間隔で対面することができる。
【0063】
ここで、第2マグネット420は、図4に示すように、複数の差込スロット221のうち、ただ一つにのみ結合でき、残りの差込スロット221には第2マグネット420と同じ重量及び形状を有する重量ブロック240が結合できる。
【0064】
もちろん、第2マグネット420は複数の差込スロット221の全部のそれぞれに結合されることもできる。
【0065】
一方、前述した第1マグネット410は複数の差込スロット211のうち、ただ一つにのみ結合でき、残りの差込スロット211には第1マグネット410と同じ重量及び形状を有する重量ブロック(図示せず)が結合されることもできる。
【0066】
また、第1マグネット410及び第2マグネット420は一対を成し、複数の差込スロット211、212のうち、互いに向き合う一対の差込スロット211、212に結合でき、残りの差込スロット211には一対の重量ブロックが結合されることもできる。
【0067】
ここで、第2マグネット420は、第2インパクトボール220の内径が第1インパクトボール210の内径より小さく形成されることにより、第1マグネット410より相対的に狭い間隔でボールレール300及び第1固定部510から離隔することができ、第1マグネット410より相対的に強い磁気力をボールレール300及び第1固定部510に提供することができる。
【0068】
前記マグネット固定部500はインパクトボール200に設けられたマグネット400に対する引力作用によってインパクトボール200をボールレール300の長手方向の両端部のうちの上端部、すなわちストッパー310の反対側の端部に拘束し、インパクトボール200の位置によって互いに異なる強度の引力を提供することで、スイング演習の際、多様な重量感を提供するための構成要素である。
【0069】
具体的には、マグネット固定部500はボールレール300の上端部の一部分に金属材からなる金属領域500aを成し、前述した第1マグネット410及び第2マグネット420と対面することで、引力作用によって第1インパクトボール210及び第2インパクトボール220を拘束することができ、互いに異なる外径を有するように形成されることにより、外径によって異なる強度で作用する引力によってインパクトボール200を位置によって異なる強度の引力で拘束することができる。
【0070】
このようなマグネット固定部500は、図5図7に示すように、第1固定部510及び第2固定部520を含んでなることができる。
【0071】
前記第1固定部510はインパクトボール200を相対的に弱い強度の引力で拘束するための構成要素である。
【0072】
具体的には、第1固定部510は金属領域500aにおいてボールレール300側の一部分を成し、ボールレール300の外径と同じ外径を有するように形成され、後述する第2固定部520より小さい外径を有するように形成されることで、第2固定部520に比べてマグネット400から相対的に広い間隔で離隔することにより、インパクトボール200を第2固定部520より相対的に弱い強度の引力で拘束することができる。
【0073】
前記第2固定部520はインパクトボール200を相対的に強い強度の引力で拘束するための構成要素である。
【0074】
具体的には、第2固定部520は金属領域500aにおいてボールレール300の反対側の残り部分を成し、第1固定部510より大きい外径を有するように形成されることで、第1固定部510に比べてマグネット400から相対的に狭い間隔で離隔することにより、インパクトボール200を第1固定部510より相対的に強い強度の引力で拘束することができる。
【0075】
すなわち、第1インパクトボール210は、図5及び図6に示すように、第1固定部510に位置する場合には、第1マグネット410が第1固定部510から相対的に広い間隔で離隔することにより、相対的に弱い強度の引力で拘束できる。
【0076】
また、第1インパクトボール210は、図7に示すように、第2固定部520に位置する場合には、第1マグネット410が第2固定部520から相対的に狭い間隔で離隔することにより、相対的に強い強度の引力で拘束できる。
【0077】
一方、前述した第2インパクトボール220は第1インパクトボール210の内径より小さい内径を有するように形成され、第2固定部520の外径より小さい内径を有するように形成できる。
【0078】
これにより、第2インパクトボール220は第2固定部510に移動することが防止され、第2マグネット420によって第1固定部510にのみ拘束でき、第2マグネット420が第1マグネット410より相対的に狭い間隔で第1固定部510から離隔することにより、第1インパクトボール210より相対的に強い強度の引力で第1固定部510に拘束できる。
【0079】
総合すると、インパクトボール200は、図5図7に示すように、3段階の引力強度でマグネット固定部500に拘束できる。
【0080】
図5を参照すると、インパクトボール200は、第1インパクトボール210のみを介して第1固定部510に位置する場合、第1マグネット410によってのみ第1固定部510に拘束されるので、3段階のうち最小強度の引力で拘束できる。
【0081】
したがって、インパクトボール200は、シャフト本体100のスイングの際、相対的に弱い遠心力によってもマグネット固定部500から分離されてストッパー310に向かって移動して打撃感を提供することができる。
【0082】
図6を参照すると、インパクトボール200は、第1インパクトボール210及び第2インパクトボールを介して第1固定部510に位置する場合、第1マグネット410及び第2マグネット420によって第1固定部510に拘束され、第1マグネット410が第1固定部510から相対的に広い間隔で離隔するので、3段階のうち中強度の引力で拘束できる。
【0083】
図7を参照すると、インパクトボール200は、第1インパクトボール210を介して第2固定部520に位置するとともに第2インパクトボールを介して第1固定部510に位置する場合、第1マグネット410を介して第2固定部520から相対的に狭い間隔で離隔するとともに第2マグネット420を介して第1固定部510から相対的に狭い間隔で離隔するので、3段階のうち最大強度の引力で拘束できる。
【0084】
したがって、インパクトボール200は、シャフト本体100のスイングの際、相対的に強い遠心力によってのみマグネット固定部500から分離されてストッパー310に向かって移動して打撃感を提供することができる。
【0085】
一方、一実施例によるゴルフスイング演習装置10は、図1に示すように、IR発光部600をさらに含んでなることができる。
【0086】
前記IR発光部600は、図示しない感知センサーによるシャフト本体100の動きを追跡するための赤外線を発光する構成要素である。
【0087】
このようなIR発光部600はシャフト本体100の前端に設けられるか、またはインパクトボール200、ボールレール300及びストッパー310のうちの少なくとも一つに設けられて赤外線を発光することができ、図示しない感知センサーを介して感知されることにより、シャフト本体100の動きを追跡するためのデータを図示しないサーバーに提供することができる。
【0088】
よって、サーバーは感知センサーを介して感知されるIR発光部600によってシャフト本体100の動きや移動軌跡を感知することができ、感知されたIR発光部600に基づいて、シャフト本体のスイング演習による回数、軌跡、正確度などのような各種のデータを導出して提供及び保存することができる。
【0089】
前記のような構成要素を含む一実施例によるゴルフスイング演習装置10の使用方法を説明する。
【0090】
インパクトボール200は使用者によって移動し、マグネット400の磁気力によってマグネット固定部500の所定の位置に固定できる。
【0091】
ここで、インパクトボール200は第1インパクトボール210及び第1マグネット410を介してのみ第1固定部510に位置する状態で固定されることにより、相対的に最小の引力で固定され、重量中心をシャフト本体100の下部側に提供することができる。
【0092】
これと違い、インパクトボール200は第1インパクトボール210及び第2インパクトボール220を介して第1固定部510に位置する状態で固定されることにより、相対的に中強度の引力で固定できる。
【0093】
また、これと違い、インパクトボール200は第1インパクトボール210及び第2インパクトボール220を介して第2固定部520及び第1固定部510にそれぞれ位置する状態で固定されることにより、相対的に最大の引力で固定され、重量中心をシャフト本体100の取っ手側に提供することができる。
【0094】
シャフト本体100は取っ手110が使用者によって把持された状態でスイングされる。
【0095】
ここで、インパクトボール200はシャフト本体100のスイングによる遠心力によってマグネット固定部500から分離された後、ボールレール300に沿って移動してストッパー310にぶつかることによって打撃感を提供することができる。
【0096】
ここで、インパクトボール200は、相対的に弱い強度の引力で固定される場合には、相対的に弱い遠心力によってもマグネット固定部500から分離でき、相対的に強い強度の引力で固定される場合には、相対的に強い遠心力がかかる場合にのみマグネット固定部500から分離されるので、スイング演習の強度を調節することができる。
【0097】
以上で説明したように、一実施例によるゴルフスイング演習装置10によれば、スイングによる遠心力によって移動しながら重量によって打撃感を提供するインパクトボール200をボールレール300に形成された金属領域500aにマグネット400の磁気力によって固定し、インパクトボール200の初期位置の調節によって磁気力による引力の強度を調節することができるので、スイング演習の際、多様な重量感を提供することができる。
【0098】
上述した実施例は例示のためのものであり、上述した実施例が属する技術分野の通常の知識を有する者は上述した実施例の技術的思想や必須特徴を変更しなくても他の具体的な形態に容易に変形することができるということが理解可能であろう。したがって、上述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないことを理解しなければならない。例えば、単一型で説明している各構成要素は分散して実施することもでき、同様に、分散しているものと説明している構成要素も結合した形態に実施することができる。
【0099】
本明細書によって保護されようとする範囲は前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって決定され、特許請求の範囲の意味及び範囲、かつその均等概念から導出されるすべての変更または変形の形態を含むものと解釈しなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7