(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】決済管理システム、決済管理プログラム、及び決済管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20241025BHJP
G06Q 20/38 20120101ALI20241025BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q20/38 310
(21)【出願番号】P 2024090417
(22)【出願日】2024-06-04
【審査請求日】2024-06-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517288173
【氏名又は名称】株式会社ポストシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川村 信久
(72)【発明者】
【氏名】中倉 恵一
(72)【発明者】
【氏名】鴇田 聡
(72)【発明者】
【氏名】伊関 伎
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/190345(WO,A1)
【文献】特開2003-132435(JP,A)
【文献】特開平09-106482(JP,A)
【文献】特開2022-157339(JP,A)
【文献】特開2023-029167(JP,A)
【文献】特開2020-140409(JP,A)
【文献】特開2008-012051(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0198873(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設を利用する顧客の決済を管理する決済管理システムであって、
前記決済管理システムは、決済管理装置、及びユーザ情報管理システムを備え、
前記決済管理装置は、登録部、及び決済部を有し、
前記登録部は、
外部第1システムから施設顧客を施設が管理する為の施設顧客IDを取得し、アプリ上の施設顧客を識別する為のユーザID、及び
該施設顧客IDを紐づけて前記ユーザ情報管理システムに登録し、
取得した該施設顧客IDをユーザ端末装置に送信すると共に、該ユーザ端末装置に対して施設顧客の決済を行う為の支払情報、及び該施設顧客IDを決済を行う外部第2システムに送信させる要求を送信し、
前記決済部は、ユーザから取得した前記ユーザIDに基づいて
前記外部第1システムから施設利用に関する決済情報を取得し、
前記外部第1システムは、前記施設顧客ID、及び前記決済情報を紐づけて格納する
決済管理システム。
【請求項2】
前記登録部は、ユーザから前記ユーザID、及び施設を利用する為の
複数のキーのキーIDを取得し、前記ユーザIDに基づいて前記施設顧客IDを前記ユーザ情報管理システムから取得し
、該施設顧客ID
及び複数の前記キーIDを紐づけて前記外部第1システムに登録処理し、
前記外部第1システムは、前記キーIDに紐づけて前記決済情報を格納
し、
前記決済部は、ユーザからユーザIDを含む決済要求を受け付けると、該ユーザIDに基づいて前記ユーザ情報管理システムから前記施設顧客IDを取得し、該施設顧客IDを前記外部第1システムに送信することで、該施設顧客IDに紐づく前記複数のキーIDそれぞれに紐づけられた前記決済情報を取得する
請求項1に記載の決済管理システム。
【請求項3】
前記登録部は、前記外部第1システムから取得した前記施設顧客ID、及び施設顧客の決済を行う為の支払情報を紐づけて
前記外部第2システムに登録処理し、
前記決済部は、前記外部第1システムから取得した決済情報を含む決済要求を前記外部第2システムに送信する
請求項1に記載の決済管理システム。
【請求項4】
前記登録部は、前記ユーザIDを発行すると、前記外部第1システムから前記施設顧客IDを取得し、該施設顧客ID及び該ユーザIDを紐づけて前記ユーザ情報管理システムに登録する
請求項1に記載の決済管理システム。
【請求項5】
前記決済管理システムは、施設利用管理部を更に備え、
前記登録部は、チェックインに係る入力を受け付けて、ユーザから前記ユーザID、及び施設を利用する為のキーのキーIDを取得し、該ユーザIDに基づいて、前記施設顧客ID及び該キーIDを紐づけて前記外部第1システムに登録処理し、
前記施設顧客の決済処理が完了したことを契機に、前記施設利用管理部は、該施設顧客の前記施設顧客IDに基づいて、前記施設顧客ID及び前記キーIDの紐付けを解除処理する
請求項1に記載の決済管理システム。
【請求項6】
施設を利用する顧客の決済を管理する決済管理プログラムであって、
前記決済管理プログラムは、コンピュータを登録部、及び決済部として機能させ、
前記登録部は、
外部第1システムから施設顧客を施設が管理する為の施設顧客IDを取得し、アプリ上の施設顧客を識別する為のユーザID、及び
該施設顧客IDを紐づけてユーザ情報管理システムに登録し、
取得した該施設顧客IDをユーザ端末装置に送信すると共に、該ユーザ端末装置に対して施設顧客の決済を行う為の支払情報、及び該施設顧客IDを決済を行う外部第2システムに送信させる要求を送信し、
前記決済部は、ユーザから取得した前記ユーザIDに基づいて
前記外部第1システムから施設利用に関する決済情報を取得する
前記外部第1システムは、前記施設顧客ID、及び前記決済情報を紐づけて格納する
決済管理プログラム。
【請求項7】
施設を利用する顧客の決済を管理する決済管理方法であって、
コンピュータが、
外部第1システムから施設顧客を施設が管理する為の施設顧客IDを取得し、アプリ上の施設顧客を識別する為のユーザID、及び
該施設顧客IDを紐づけてユーザ情報管理システムに登録する処理と、
取得した該施設顧客IDをユーザ端末装置に送信すると共に、該ユーザ端末装置に対して施設顧客の決済を行う為の支払情報、及び該施設顧客IDを決済を行う外部第2システムに送信させる要求を送信し、
ユーザから取得した前記ユーザIDに基づいて
前記外部第1システムから施設利用に関する決済情報を取得する処理と、を実行し、
前記外部第1システムは、前記施設顧客ID、及び前記決済情報を紐づけて格納する
決済管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済管理システム、決済管理プログラム、及び決済管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、レジ作業の効率化や現金管理の手間の削減等を目的としたキャッシュレス決済が様々なサービス業界で進んでいる。このようなキャッシュレス決済を可能にするシステムの一例が、例えば、特許文献1において開示されている。
【0003】
特許文献1には、例えば、宿泊施設向けシステムは、QRコード(登録商標)決済サービスと接続して決済を行う処理に、IEEE802規格またはMobile Communication System規格を用いた通信を用い、クラウドサーバー上に構成されたサーバーレスのプログラム実行環境であるFaaS(Function as a Service)を用いてRESTful APIによるhttp通信を行い、QRコード決済サービス提供業者のサーバーに決済リクエストを送信する。決済リクエストを受けたQRコード決済サービス提供業者が生成した決済用のQRコードを通信可能なスマートフォンで実行されるスマートフォン用アプリに動的に表示して、宿泊客のスマートフォンで実行されるQRコード決済サービスのアプリで起動されたQRコードリーダーでスキャンすることで、宿泊料金の決済を行うことが可能とすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1においては、決済を行う度に、QRコード決済サービスのサーバに対して決済リクエストを送信して決済用のQRコードを発行し、発行したQRコードをスキャンしなければならないという手間が発生していた。また、セキュアに決済を行えるシステムが求められていた。
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、スムーズ且つセキュアな決済を可能にする新規なシステムを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、施設を利用する顧客の決済を管理する決済管理システムであって、前記決済管理システムは、決済管理装置、及びユーザ情報管理システムを備え、前記決済管理装置は、登録部、及び決済部を有し、前記登録部は、アプリ上の施設顧客を識別する為のユーザID、及び施設顧客を施設が管理する為の施設顧客IDを紐づけて前記ユーザ情報管理システムに登録し、前記決済部は、ユーザから取得した前記ユーザIDに基づいて外部第1システムから施設利用に関する決済情報を取得し、前記外部第1システムは、前記施設顧客ID、及び前記決済情報を紐づけて格納する。
【0008】
このような構成とすることで、ユーザから取得したユーザIDを用いて、外部第1システムから決済情報を取得することができ、決済毎にコードを発行したり、決済に必要な情報の入力を行う必要がなくなり、スムーズに決済を行うことができる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記登録部は、前記外部第1システムから取得した前記施設顧客ID、及び施設顧客の決済を行う為の支払情報を紐づけて外部第2システムに登録処理し、前記決済部は、前記外部第1システムから取得した決済情報を含む決済要求を前記外部第2システムに送信する。
【0010】
このような構成とすることで、外部第1システムから取得した施設顧客IDと施設顧客の支払情報を外部第2システムに登録させておき、外部第1システムから取得した決済情報を外部第2システムに送信することで、施設顧客の決済を行うことができる。これにより、施設を利用する顧客は、決済毎に支払情報を入力することなく決済が可能となり、スムーズに決済を行うことができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記登録部は、前記ユーザIDを発行すると、前記外部第1システムから前記施設顧客IDを取得し、該施設顧客ID及び該ユーザIDを紐づけて前記ユーザ情報管理システムに登録する。
【0012】
このような構成とすることで、ユーザIDの発行を契機に、外部第1システムが発行した施設顧客IDを取得し、ユーザID及び施設顧客IDを紐づけて管理することができる。これにより、ユーザIDを発行したユーザにおいては、以降の決済において施設顧客IDを取得する必要がなくなり、スムーズに決済を行うことができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記登録部は、ユーザから前記ユーザID、及び施設を利用する為のキーのキーIDを取得し、前記ユーザIDに基づいて前記施設顧客IDを前記ユーザ情報管理システムから取得し、該キーID及び該施設顧客IDを紐づけて前記外部第1システムに登録処理し、前記外部第1システムは、前記キーIDに紐づけて前記決済情報を格納する。
【0014】
このような構成とすることで、ユーザからユーザID及びキーIDを取得し、ユーザIDに基づいて取得した施設顧客ID、及び該キーIDを外部第1システム上で管理することができる。これにより、ユーザからユーザIDを取得することで、外部第1システムにおいて施設顧客の決済情報を管理することができ、ユーザの決済情報の管理を容易に行うことができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記決済管理システムは、施設利用管理部を更に備え、前記登録部は、チェックインに係る入力を受け付けて、ユーザから前記ユーザID、及び施設を利用する為のキーのキーIDを取得し、該ユーザIDに基づいて、前記施設顧客ID及び該キーIDを紐づけて前記外部第1システムに登録処理し、前記施設顧客の決済処理が完了したことを契機に、前記施設利用管理部は、該施設顧客の前記施設顧客IDに基づいて、前記施設顧客ID及び前記キーIDの紐付けを解除処理する。
【0016】
このような構成とすることで、決済が完了した施設顧客に対しては、ユーザIDとキーIDの紐付を更新することで、別の施設顧客が同じキーを用いても別々のものとして決済処理を実行することができる。これにより、別のユーザの決済情報が誤って反映されないようにすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、スムーズ且つセキュアな決済を可能にする新規な技術を提供する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態のシステムのハードウェア構成図である。
【
図3】一実施形態のシステムの構成を示す機能ブロック図である。
【
図4】一実施形態のシステムの処理フローチャートである。
【
図5】一実施形態のシステムの処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0020】
例えば、本実施形態では決済管理システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータにプログラムをインストールすることができ、これにより決済管理装置、決済管理システムを構成することができる。ここで、プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0021】
本発明は、施設を利用する顧客の決済を管理するシステムに関する。本発明においては、施設内で発生した施設利用料金(施設基本料、食事代、サービス利用料、商品貸出料、及び商品購入費用等の合計金額)について、決済依頼を受け付けることで決済が完了する。なお、本発明における施設は入浴施設であるが、施設の種類はこれに限定されない。
【0022】
<1.システム構成>
図1は、一実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、決済管理システム0は、決済管理装置1、情報管理システム3、決済処理システム4、施設顧客データベース5、決済データベース6、及びユーザ端末装置7を備え、通信ネットワークNWを介して通信可能に構成される。本実施形態では、決済管理装置1は、有線又は無線で通信可能なユーザ情報管理システム2を有し、ユーザ情報管理システム2において、ユーザ情報を管理する。また、情報管理システム3及び決済処理システム4は外部のシステムであって、情報管理システム3を外部第1システム、決済処理システム4を外部第2システムとする。また、通信ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0023】
本実施形態における決済管理装置1、情報管理システム3、及び決済処理システム4としては、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス等を利用することが可能である。また、ユーザ端末装置7としては、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ、ウェアラブルデバイス等を利用することができる。なお、本実施形態では、決済管理装置1は、ひとつのコンピュータを用いて構成されるが、複数のコンピュータを用いて構成することも可能である。
【0024】
ユーザ情報管理システム2は、本発明に係るアプリを利用するユーザに関するユーザ情報と、施設を利用するユーザ(施設顧客)、及び本発明に係るアプリを利用するユーザの関連を示すユーザ紐付情報を格納する。
ユーザ情報としては、アプリ上のユーザを一意に特定するユーザID、ユーザ名、及び連絡先等が設定される。なお、ユーザIDとしてユーザ端末装置7を一意に特定する端末IDを用いてもよい。
ユーザ紐付情報としては、アプリにおけるユーザを一意に特定するユーザIDが、施設において会員登録を行った施設顧客を一意に特定する施設顧客IDと紐づけて格納される。
【0025】
情報管理システム3は、施設顧客データベース5において、施設の利用に関する情報として、施設顧客情報、施設売上情報、施設利用状況情報、及び施設を利用する為のキーをどのユーザが利用しているかを示すキー利用情報を記録管理する。
施設顧客情報は、施設を利用する顧客に関する情報であって、施設顧客情報として、施設において会員登録を行った顧客を一意に特定する施設顧客ID、施設顧客名、性別、連絡先、生年月日、及び施設利用回数券のID、及び施設利用回数券の回数が格納される。
施設売上情報は、施設の売上に関する情報であって、施設売上情報として、決済情報、決済ステータス(チェックアウト前、決済待ち、又は決済済み)、及び受付日等が、キーIDと紐づけて格納される。ここで、決済情報は、施設の各サービスの利用時に発生する利用料金に関する情報であって、商品、商品単価、及び数量が登録される。なお、決済情報は、商品単価、及び数量に加えて又は代えて、商品毎の商品単価×数量が登録されてもよい。
施設利用状況情報は、施設の利用状況に関する情報であって、施設利用状況情報として、キーID、キー番号、及びキーの利用状況を示すキーステータス(チェックイン前(チェックアウト後)、又はチェックイン後(チェックアウト前))等が紐づけて格納される。なお、キーID及びキー番号は同一のものであってもよい。
キー利用情報としては、施設顧客ID、及び施設を利用する為のキーを一意に特定するキーIDの組み合わせが格納される。なお、本実施形態におけるキーとは、物理的なキーであって、施設のロッカーキー等である。
【0026】
決済処理システム4は、決済データベース6において、ユーザの支払いに関する情報としてユーザの支払情報を、施設顧客を識別する情報と紐づけて記録管理する。ここで、支払情報は、施設顧客の決済を行う為の電子決済に関する情報であって、具体的には、例えばクレジットカード情報、デビットカード情報、プリペイドカード情報、電子マネー情報、及びポイント情報等を支払い情報として用いることができる。なお、本実施形態においては、ユーザの支払情報に紐づけて格納される施設顧客を識別する情報は施設顧客IDであるが、ユーザIDであってもよい。
【0027】
<1.1.ハードウェア構成>
図2は、ハードウェア構成図である。
図2(a)に示すように、サーバ10(決済管理装置1)は、処理部101、記憶部102、及び通信部103を備える。
【0028】
処理部101は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、本発明に係る決済管理プログラム、OSやその他のアプリケーションを実行することで、決済管理装置1の動作処理全体を制御する。
記憶部102は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS及び決済管理プログラムなどを記録可能なHDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部103は、ネットワークに接続する為の通信インタフェース装置を有し、通信ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
【0029】
図2(b)に示すように端末装置9(ユーザ端末装置7)は、処理部91、記憶部92、通信部93、入力部94、及び出力部95を有する。
【0030】
処理部91は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、決済管理装置1を利用する為の決済管理装置利用プログラム、OSやその他のアプリケーションを実行することで、決済管理装置1の動作処理全体を制御する。
記憶部92は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS及び決済管理装置利用プログラムなどを記録可能なHDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部93は、ネットワークに接続する為の通信インタフェース装置を有し、通信ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
入力部94は、キーボードやタッチパネルなどの入力処理が可能な入力デバイスを有する。
出力部95は、ディスプレイなどの表示処理が可能な表示デバイスを有する。
【0031】
なお、情報管理システム3又は決済処理システム4に本実施形態における決済管理プログラムをインストールし、情報管理システム3又は決済処理システム4を決済管理装置1として機能させることで、以下の各機能が実行されてもよい。また、情報管理システム3及び決済処理システム4が決済管理システムの各機能構成を備えてもよい。
【0032】
<1.2.システム機能構成>
図2は、本実施形態の決済管理システム0の機能構成を示す図である。本実施形態の決済管理システム0は決済管理装置1を含み、決済管理装置1は、登録部11、施設利用管理部12、決済部13、及び表示処理部14を備える。これは、ソフトウェア(記憶部102/記憶部902に記憶されている)による情報処理が、ハードウェア(処理部101/901等)によって具体的に実現されたものである。
【0033】
本実施形態では、決済管理システム0は、決済管理装置利用プログラムを実行したユーザ端末装置7を介して利用されるが、ユーザ端末装置7に対して決済管理プログラムをインストールすることで、決済管理装置1を構成してもよい。
【0034】
<2.処理フローチャート>
次いで、
図4を参照して、本発明の決済管理方法について説明する。
図4は、施設を利用する顧客がアプリの会員登録を行い、適宜手続きに係る画面を表示させることで、施設を利用した際の決済を完了するまでの処理を示すフローチャートである。本実施形態における決済管理方法に係る処理は、大きく分けて、事前処理(A)、チェックイン及び紐付処理(B)、決済情報登録処理(C)、及びチェックアウト処理(D)を有する。
【0035】
<2.1.事前処理(A)>
事前処理(A)では、施設利用の為に会員登録を行った施設顧客が、本発明のアプリの会員登録を行うことで、決済管理装置1が施設顧客におけるユーザと、アプリにおけるユーザを関連付けたユーザ紐付情報を登録する処理が実行される(
図5参照)。なお以下では、ユーザが支払情報を予め決済処理システムに登録しているものとして説明する。
【0036】
<2.1.1.施設顧客データベース5への施設顧客情報の登録>
まず、ステップSA01(以下、「ステップSXXX」は「SXXX」とする)においてユーザ端末装置7は、施設顧客からアプリの会員登録に係る入力を受け付け、SA02において、登録部11に対して施設顧客を識別する情報であって、アプリのユーザを一意に特定するユーザIDの発行に係る要求を送信する。本実施形態において登録部11は、ユーザIDの発行要求と共に、施設顧客情報として、施設顧客名、住所、連絡先、及び施設名等を受け付ける。そして、SA03において登録部11は、ユーザIDを発行する。
【0037】
<2.1.2.施設顧客IDとユーザIDの紐づけ>
次いで、SA04~07において、登録部11は施設顧客を識別する情報である施設顧客IDとユーザIDを紐づけてユーザ情報管理システム2に登録処理する。ここで、登録処理とは、登録部11が登録要求を送信して、ユーザ情報管理システム2に情報を登録させる処理である。
【0038】
SA04において登録部11は、情報管理システム3に対して施設顧客IDの発行要求を送信する。本実施形態において登録部11は、施設顧客IDの発行要求と共に、SA02において受け付けた施設顧客情報を情報管理システム3に対して送信する。そして、SA05において情報管理システム3は、施設顧客情報を施設顧客データベース5に登録し、登録部11は情報管理システム3が発行した施設顧客IDを取得する。
【0039】
SA06において登録部11は、施設顧客ID及びユーザIDをユーザ情報管理システム2に送信する。本実施形態において登録部11は、SA03において発行したユーザID、及びSA05で取得した施設顧客IDをユーザ情報管理システム2に送信する。そして、SA07において登録部11は、該ユーザID及び該施設顧客IDが紐づいたユーザ紐付情報をユーザ情報管理システム2に登録させる。
【0040】
<2.1.3.決済データベース6への施設顧客IDの登録>
SA08~11において登録部11は、情報管理システム3において発行された施設顧客ID、及びユーザの支払情報を決済データベース6に登録処理する。ここで、登録処理とは、登録部11が登録要求を送信して、決済処理システム4に情報を登録させる処理である。
【0041】
SA08において登録部11は、情報管理システム3から取得した施設顧客IDを、ユーザ端末装置7に送信する。本実施形態において登録部11は、SA05において取得した施設顧客IDと共に、支払情報を施設顧客から取得する取得要求と、施設顧客ID及び支払情報を紐づけて決済データベース6に登録させる登録要求とをユーザ端末装置7に送信する。
【0042】
SA09においてユーザ端末装置7は、SA08において受け取った取得要求に基づいて、施設顧客から支払情報を特定する為の画面を表示し、支払情報を受け付ける。本実施形態においては、支払情報を特定する為の情報として会員番号、有効日等が受け付けられる。そして、SA10においてユーザ端末装置7は、SA08において受け取った登録要求に基づいて、決済処理システム4に対して、施設顧客ID及び支払情報を特定する為の情報を送信する。そして、SA11において決済処理システム4は、支払情報を特定する為の情報に基づいて、施設顧客の支払情報及び施設顧客IDを紐づけて決済データベース6に登録する。
【0043】
<2.2.チェックイン及び紐付処理(B)>
チェックイン及び紐付処理(B)では、施設を利用する為のキーを取得したユーザが施設に入場し、ユーザID及びキーIDの紐付処理が実行される。本実施形態においては、キーに設置されたバーコードを入場ゲートが備えるバーコードリーダに読み取らせることで、ユーザは施設に入場することができる。
【0044】
<2.2.1.キーステータスの更新>
SB01において情報管理システム3は、チェックインに係る入力として、入場ゲートを介してキーIDを取得し、該キーIDに基づいて、施設利用状況情報のキーステータスを更新する(チェックイン前からチェックイン後への更新)。
【0045】
<2.2.2.キーIDと施設顧客IDの紐付>
SB02~06において、施設利用管理部12は、施設顧客を識別する情報及びキーIDを紐付処理する。ここで、紐付処理とは、施設利用管理部12が紐付要求を送信して、情報管理システム3に情報を紐づけて登録させる処理である。
【0046】
SB02において施設利用管理部12は、キーID、及び施設顧客を識別する情報を取得する。本実施形態において施設利用管理部12は、ユーザ端末装置7又は施設の受付機を介して、施設顧客から入力された1又は複数のキーID、並びに施設顧客を識別する情報としてユーザIDを取得する。
【0047】
次いで、SB03~04において施設利用管理部12は、ユーザIDに基づいて、ユーザ情報管理システム2から施設顧客IDを取得する。本実施形態において施設利用管理部12は、SB02において取得したユーザIDを含む施設顧客IDの取得要求をユーザ情報管理システム2に送信する(SB03)。そして、施設利用管理部12は、ユーザ紐付情報に基づいて、ユーザIDに紐づく施設顧客IDをユーザ情報管理システム2から取得する(SB04)。
【0048】
そして、SB05~06において施設利用管理部12は、キーID及び施設顧客IDを紐づけて施設顧客データベース5に登録させる。本実施形態において施設利用管理部12は、SB02において取得した1又は複数のキーID、及びSB04において取得した施設顧客IDを含む紐付要求を、情報管理システム3に送信する(SB05)。そして、情報管理システム3は、SB05において取得した1又は複数のキーID、及び施設顧客IDが紐づいたキー利用情報を施設顧客データベース5に登録する(SB06)。
【0049】
なお、本実施形態においては、施設顧客を識別する情報として施設顧客IDがキーIDと紐づけられて登録されるが、施設顧客IDに代えてユーザIDがキーIDと紐づけて登録されてもよい。また、複数のキーIDを施設顧客IDに紐づけて登録する場合には、代表となるキーID(代表キーID)の選択入力を受け付けてもよい。
【0050】
<2.3.決済情報登録処理(C)>
決済情報登録処理(C)では、利用者の施設サービス利用の際に発生する決済情報を登録する処理が実行される。
【0051】
<2.3.1.決済情報の登録>
SC01において情報管理システム3は、キーIDに紐づけて決済情報を登録する。本実施形態において情報管理システム3は、施設における各サービスの決済において、施設顧客IDが紐づいたキーに設置されたバーコードを読み取ることでキーIDを取得し、該キーID及び各サービスの利用料金を含む決済情報を紐づけて登録する。なお、本実施形態においては、施設顧客IDが紐づいていないキーIDを取得した場合には、キーID及び施設顧客IDを紐づける指示を施設端末を介して施設顧客に表示させる。また、SB06において、複数のキーIDと施設顧客IDが紐づいている場合であって、代表キー以外のキーに設置されたバーコードからキーIDを取得した場合には、該キーIDと施設顧客IDを介して紐づく代表キーIDに紐づけて決済情報を登録してもよい。
【0052】
<2.4.チェックアウト処理(D)>
チェックアウト処理(D)では、施設顧客がユーザ端末装置7を操作してチェックアウトに係る手続きを行うことで、決済処理が実行される。
【0053】
<2.4.1.決済情報の取得>
SD01~06において、施設顧客を識別する情報、及び該施設顧客を識別する情報に紐づくキーIDを用いて決済情報を取得する。
【0054】
SD01においてユーザ端末装置7は、チェックアウトに係る入力を施設顧客から受け付け、SD02において決済部13は、該ユーザ端末装置7からユーザIDを受け付ける。
【0055】
SD03~04において決済部13は、ユーザ情報管理システム2から施設顧客IDを取得する。本実施形態において決済部13は、SD02において取得したユーザIDを含む施設顧客IDの取得要求をユーザ情報管理システム2に送信する(SD03)。そして、決済部13は、ユーザ紐付情報に基づいて、ユーザIDに紐づく施設顧客IDをユーザ情報管理システム2から取得する(SD04)。そして、SD05に進む。
【0056】
なお、SD02において決済部13が、ユーザIDに加えて、施設利用回数券の利用に係る入力、及び施設利用回数券のIDを受け付けた場合には、既に決済が完了しているものと判定し、SD10に進む。
【0057】
SD05~06において決済部13は、施設顧客を識別する情報である施設顧客IDに基づいて決済情報を取得する。本実施形態において決済部13は、情報管理システム3に対して、SD04において取得した施設顧客IDを含む決済情報取得要求を送信する(SD05)。そして、決済部13は、施設顧客IDに紐づく1又は複数のキーIDに基づいて、決済情報を情報管理システム3から取得する(SD06)。
【0058】
なお本実施形態では、チェックイン時に複数のキーIDの入力を受け付けていない場合には、チェックアウト時に同時に決済を行うキーIDの入力を受け付けて、決済を行うことができる。具体的には、施設利用管理部12は、ユーザ端末装置7を介して、SD01において決済を行う複数のキーIDの入力を受け付けて、SD05において施設顧客ID及び該複数のキーIDを情報管理システム3に送信し、それぞれのキーIDに紐づく決済情報を取得する。
【0059】
<2.4.2.決済処理>
SD07~09において決済部13は、取得した決済情報に基づいて決済処理を実行する。本実施形態において決済部13は、SD06において取得した決済情報、及びSD04において取得した施設顧客IDを含む決済要求を決済処理システム4に送信する(SD07)。そして、決済処理システムは、該施設顧客ID、及び該決済情報に基づいて、該施設顧客IDにより特定される施設顧客の決済を行う。本実施形態において決済処理システム4は、施設顧客IDに紐づく支払情報、及び決済情報に基づいて決済を行う(SD08)。
【0060】
なお、施設顧客を識別する情報として、施設顧客IDに代えてユーザIDが決済データベース6に格納される場合には、SD07において決済部13は、ユーザIDを決済処理システム4に送信する。
【0061】
<2.4.3.キーID及びユーザIDの紐付解除、及び情報の更新>
SD09~12において、施設利用管理部12は、キーID及び施設顧客を識別する情報の紐付解除処理、並びにキーステータス及び決済情報の更新処理を行う。ここで、紐付解除処理とは、施設利用管理部12が紐付解除要求を送信して、情報管理システム3に紐づけられた情報の組み合わせを削除させる処理である。また、更新処理とは、施設利用管理部12が更新要求を送信して、情報管理システム3に情報を更新させる処理である。
【0062】
SD09おいて施設利用管理部12は、決済完了、又は決済可能である旨の通知を受け取り、SD10において施設利用管理部12は、決済処理を行った施設顧客の施設顧客IDを含む、キーID及び施設顧客IDの紐付解除要求、並びにキーステータス及び決済情報の更新要求を情報管理システム3に送信する。本実施形態において施設利用管理部12は、決済完了、又は決済可能である旨の通知を受け取ることで、施設顧客の決済処理が完了したものとして、決済処理が完了したことを契機に、SD07~08において決済処理を行った施設顧客の施設顧客IDを含む、紐付解除要求及び更新要求を情報管理システム3に送信する。
【0063】
<2.4.4.ステータスの更新>
そして、SD11において、情報管理システム3は、決済情報、及びキーのステータスを更新する。本実施形態においては、施設利用管理部12は、SD10において送信した更新要求に基づいて、該更新要求に含まれる施設顧客IDに紐づけて格納された決済情報のステータス(決済ステータス)をチェックアウト前から決済待ち又は決済完了に、施設顧客IDに紐づくキーのステータスをチェックアウト前からチェックアウト後に、情報管理システム3に更新させる。
【0064】
そしてSD12において、施設利用管理部12は、紐付解除要求に含まれる施設顧客IDに基づいて情報管理システム3にキーID及び施設顧客IDの組み合わせを削除させる。
【0065】
なお、SD02において決済部13が施設利用回数券のIDを受け付けている場合には、施設利用管理部12は、施設顧客IDを含む紐付解除要求、及び更新要求を情報管理システム3に送信する。そして、情報管理システム3は、該施設顧客IDに紐づくキーIDに基づいて決済情報のステータス、キーステータスを更新し、該施設顧客IDに紐づく施設顧客情報の施設利用回数券の回数のカウントを更新し、該施設顧客ID及び該キーIDの組み合わせを削除する。
【0066】
以上、SA01~SD12の処理により、施設を利用する顧客は、受付に訪れることなく、施設の利用料の決済を行うことができる。これにより、受付において発生する決済の待ち時間をなくすことができる。また、施設顧客IDを決済の都度、決済処理システムに送信して決済を行うようにすることで、ユーザの支払情報が漏洩してしまう問題を防ぐことができ、セキュアな決済を実現することができる。
【0067】
また、決済を受付で行わなくてもよいので、待ちスペースで決済を待つ必要がなくなることから、待ちスペースを作るコストを削減することができる。また、決済を行う為の装置を設置する必要もなくなることから、装置を設置するスペースと、装置の製造及び設置コストを削減することができる。
【0068】
なお、本実施形態において決済処理は、決済管理装置1が施設顧客ID、及び決済情報を決済処理システムに送信すると共に、決済処理にかかる要求を送信する処理を指す。一方、決済管理装置1が、施設顧客の支払情報を格納し、決済情報及び支払情報に基づいて決済を行う処理であってもよい。なお、決済の方法は、後払い、即時払いであってもよい。
【符号の説明】
【0069】
0 :決済管理システム
1 :決済管理装置
2 :ユーザ情報管理システム
3 :情報管理システム(外部第1システム)
4 :施設顧客データベース
5 :決済処理システム(外部第2システム)
6 :決済データベース
7 :ユーザ端末装置
10 :サーバ
101 :処理部
102 :記憶部
103 :通信部
9 :端末装置
91 :処理部
92 :記憶部
93 :通信部
94 :入力部
95 :出力部
11 :登録部
12 :施設利用管理部
13 :決済部
14 :表示処理部
【要約】
【課題】
スムーズ且つセキュアな決済を可能にする新規な技術を提供すること。
【解決手段】
施設を利用する顧客の決済を管理する決済管理システムであって、前記決済管理システムは、決済管理装置、及びユーザ情報管理システムを備え、前記決済管理装置は、登録部、及び決済部を有し、前記登録部は、アプリ上の施設顧客を識別する為のユーザID、及び施設顧客を施設が管理する為の施設顧客IDを紐づけて前記ユーザ情報管理システムに登録し、前記決済部は、ユーザから取得した前記ユーザIDに基づいて外部第1システムから施設利用に関する決済情報を取得し、前記外部第1システムは、前記施設顧客ID、及び前記決済情報を紐づけて格納する。
【選択図】
図1