(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】超音波浸透促進方法、浸透促進美容器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
A61M 11/00 20060101AFI20241025BHJP
【FI】
A61M11/00 300
(21)【出願番号】P 2023219564
(22)【出願日】2023-12-26
【審査請求日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】202311317414.2
(32)【優先日】2023-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517384589
【氏名又は名称】深▲せん▼市宗匠科技有限公司
【住所又は居所原語表記】26th Floor, Gaoxin Community United Headquarters Building, No.63, Gaoxin South10th Road, Binhai Community, Yuehai Street, Nanshan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲リ▼ ▲ケ▼
(72)【発明者】
【氏名】王 念欧
(72)【発明者】
【氏名】儲 文進
(72)【発明者】
【氏名】劉 遠威
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-090869(JP,A)
【文献】特開2023-088856(JP,A)
【文献】特開2023-041749(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 11/00
A45D 44/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浸透促進美容器に用いられる超音波浸透促進方法において、前記浸透促進美容器は、本体と、前記本体に取り外し可能に接続され、内部に浸透促進待ち物質を貯蔵している液体貯蔵装置と、前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化するための超音波を発生させ、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するために用いられる超音波霧化装置と、超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するために用いられる超音波浸透促進装置とを含む超音波浸透促進方法であって、
前記液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得するステップと、
前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定するステップと、
超音波を発生させて前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置を制御し、及び/又は、前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置を制御するステップとを含
み、
前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する前記ステップは、
前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータを決定するステップを含む超音波浸透促進方法であって、
前記超音波霧化装置が超音波を発生させて前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出した時に、前記超音波霧化装置から吐出された浸透促進待ち物質の、流速及び/又は流量を含む吐出関連パラメータを検出するステップと、
検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータにより、前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータを制御するステップとを更に含むことを特徴とする、超音波浸透促進方法。
【請求項2】
前記液体貯蔵装置に識別子が設けられており、前記認識情報は、前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び前記液体貯蔵装置の識別子のうちの少なくとも一種を含み、前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する前記ステップは、
所定の浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び識別子のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係により、前記認識情報における浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び識別子のうちの少なくとも一種に対応する第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の超音波浸透促進方法。
【請求項3】
前記超音波霧化装置の霧化吐出パラメータは霧化流速及び/又は霧化流量を含み、前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータは浸透促進出力電力及び/又は浸透促進出力周波数を含み、前記物理的性質は前記浸透促進待ち物質の粘度を含み、前記化学的性質は分子量を含み、前記化学成分は巨大分子含有量及び/又は浸透促進剤含有量を含み、前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び識別子のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係は、浸透促進待ち物質の粘度、分子量、巨大分子含有量及び浸透促進剤含有量のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係を含み、前記所定の対応関係は、粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータとの負相関対応関係を定義し、及び/又は、浸透促進剤含有量と霧化吐出パラメータとの正相関対応関係を定義し、及び/又は、粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種と浸透促進出力パラメータとの正相関対応関係を定義し、及び/又は、浸透促進剤含有量と浸透促進出力パラメータとの負相関対応関係を定義していることを特徴とする、請求項2に記載の超音波浸透促進方法。
【請求項4】
前記液体貯蔵装置に識別子が設けられており、前記液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得する前記ステップは、
前記液体貯蔵装置の識別子を認識して前記液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識し、前記認識情報を取得するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の超音波浸透促進方法。
【請求項5】
前記識別子は、カラーラベル、パターンラベル、数字ラベル、文字ラベル、識別コード及び電子ラベルのうちの少なくとも一種を含むことを特徴とする、請求項4に記載の超音波浸透促進方法。
【請求項6】
検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータにより、前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータを制御する前記ステップは、
検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータが大きくなった時に、前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータを大きくするように制御するステップと、
検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータが小さくなった時に、前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータを小さくするように制御するステップとを含むことを特徴とする、請求項
1に記載の超音波浸透促進方法。
【請求項7】
浸透促進美容器に用いられる超音波浸透促進方法において、前記浸透促進美容器は、本体と、前記本体に取り外し可能に接続され、内部に浸透促進待ち物質を貯蔵している液体貯蔵装置と、前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化するための超音波を発生させ、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するために用いられる超音波霧化装置と、超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するために用いられる超音波浸透促進装置とを含む超音波浸透促進方法であって、
前記液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得するステップと、
前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定するステップと、
超音波を発生させて前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置を制御し、及び/又は、前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置を制御するステップとを含み、
前記浸透促進美容器に少なくとも二つの超音波レベルが設けられており、各超音波レベルがそれぞれ前記超音波霧化装置の一つの霧化吐出パラメータに対応するか、又は各超音波レベルがそれぞれ前記超音波霧化装置の一つの霧化吐出パラメータ及び前記超音波浸透促進装置の一つの浸透促進出力パラメータに対応する超音波浸透促進方法であって、
レベル切り替え操作に応答してレベル切り替え信号を生成するステップと、
前記レベル切り替え信号により第2目標霧化吐出パラメータを決定し、且つ前記超音波霧化装置の霧化吐出パラメータを前記第2目標霧化吐出パラメータに調節するように制御するステップ、又は、
前記レベル切り替え信号により第2目標霧化吐出パラメータ及び第2目標浸透促進出力パラメータを決定し、且つ前記超音波霧化装置の霧化吐出パラメータを前記第2目標霧化吐出パラメータに調節し、前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータを前記第2目標浸透促進出力パラメータに調節するように制御するステップとを更に含
み、
前記認識情報、前記第2目標霧化吐出パラメータ及び前記認識情報と前記第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係を記録し、及び/又は、前記第2目標浸透促進出力パラメータ及び前記浸透促進待ち物質の認識情報と前記第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係を記録するステップと、
前記認識情報が前記浸透促進美容器に記録されている認識情報中の一つと同じな時に、記録されている前記認識情報と前記第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係を更新し、及び/又は、記録されている前記認識情報と前記第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係を更新するステップとを更に含むことを特徴とする、超音波浸透促進方法。
【請求項8】
前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する前記ステップは、
現在取得した認識情報が前記浸透促進美容器に記録されている認識情報中の一つと同じな時に、前記浸透促進美容器に記録されている、前記認識情報とマッチングする第2目標霧化吐出パラメータを前記第1目標霧化吐出パラメータとして決定し、及び/又は、前記浸透促進美容器に記録されている、前記認識情報とマッチングする第2目標浸透促進出力パラメータを前記第1目標浸透促進出力パラメータとして決定するステップを含むことを特徴とする、請求項
7に記載の超音波浸透促進方法。
【請求項9】
本体と、
前記本体に取り外し可能に接続され、内部に浸透促進待ち物質を貯蔵している液体貯蔵装置と、
前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化するための超音波を発生させ、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するために用いられる超音波霧化装置と、
超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するために用いられる超音波浸透促進装置と、
前記液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得するために用いられる認識モジュールと、
前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定し、また、超音波を発生させて前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置を制御し、及び/又は、前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置を制御するために用いられる制御モジュール
と、
前記超音波霧化装置が超音波を発生させて前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出した時に、前記超音波霧化装置から吐出された浸透促進待ち物質の、流速及び/又は流量を含む吐出関連パラメータを検出するために用いられる検出モジュールとを含むことを特徴とする、浸透促進美容器。
【請求項10】
プロセッサにより呼び出されてから実行されて、請求項1~
8のいずれか一項に記載の超音波浸透促進方法を実現するためのコンピュータプログラムを記憶していることを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容機器の技術分野に関し、特に、超音波浸透促進方法、浸透促進美容器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
より好ましい美容効果を図るために、美容用液体と超音波浸透促進器具を組み合わせて使用することがあり、超音波浸透促進器具で発生した超音波を用いて美容用液体を霧化し且つ美容用液体の浸透を促進することで、美容用液体の浸透効果を向上させる。
【0003】
美容用液体は、種類が多く、例えば、美容液、アストリンゼントローション、乳液、プレエッセンス、ヒドロゲル、美白水等がある。現在、超音波浸透促進器具を用いる時に、一般に、同じ超音波照射速度で美容用液体を霧化したり、同じ超音波浸透促進強度で美容用液体の浸透を促進したりするため、一部の美容用液体が良好な浸透効果を生じるが、他の一部の美容用液体が浸透に時間が不十分で揮発したり、顔部に過度に堆積して顔部から落下したりして無駄になってしまうことがある。同じ超音波浸透促進強度で美容用液体の浸透を促進すれば、肌が受ける熱が不均一である等の問題を発生させ、更に危険性をもたらす虞がある。
【発明の概要】
【0004】
上記技術問題を解決するために、本願は、浸透促進待ち物質を認識し、且つ認識した浸透促進待ち物質により前記超音波霧化装置の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータを調節するように制御することができ、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発や堆積による肌からの落下を回避することができると共に、受ける熱が不均一である問題を回避することができる超音波浸透促進方法、浸透促進美容器及び記憶媒体を提供する。
【0005】
本願の第1態様において、浸透促進美容器に用いられる超音波浸透促進方法において、前記浸透促進美容器は、本体と、前記本体に取り外し可能に接続され、内部に浸透促進待ち物質を貯蔵している液体貯蔵装置と、前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化するための超音波を発生させ、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するために用いられる超音波霧化装置と、超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するために用いられる超音波浸透促進装置とを含む超音波浸透促進方法であって、前記液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得するステップと、前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定するステップと、超音波を発生させて前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置を制御し、及び/又は、前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置を制御するステップとを含む超音波浸透促進方法を提供する。
【0006】
本願の第2態様において、本体と、前記本体に取り外し可能に接続され、内部に浸透促進待ち物質を貯蔵している液体貯蔵装置と、記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化するための超音波を発生させ、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するために用いられる超音波霧化装置と、超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するために用いられる超音波浸透促進装置と、前記液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得する認識モジュールと、前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定し、また、超音波を発生させて前記液体貯蔵装置に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置を制御し、及び/又は前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置を制御する制御モジュールとを含む浸透促進美容器を提供する。
【0007】
本願の第3態様において、プロセッサにより呼び出されてから実行されて、上述した超音波浸透促進方法を実現するためのコンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0008】
本願で提供される超音波浸透促進方法、浸透促進美容器及びコンピュータ可読記憶媒体によると、液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得し、且つ前記認識情報により前記超音波霧化装置の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータを制御することで、前記超音波霧化装置の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置の浸透促進出力パラメータを前記浸透促進待ち物質に対応付け、これにより、前記超音波霧化装置によって霧化した後の浸透促進待ち物質の吐出が前記浸透促進待ち物質の浸透能力と揮発能力に対応するようになり、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発や堆積による肌からの落下を回避することができ、前記超音波浸透促進装置の超音波浸透促進強度が前記浸透促進待ち物質の浸透能力に対応するようになり、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発や堆積による肌からの落下を回避することができると共に、受ける熱が不均一である問題を回避することができ、これによって、異なる浸透促進待ち物質に対して、最適な霧化効果及び/又は浸透促進効果を図ることができる。
【0009】
本願の技術的解決手段をより明らかに説明するために、以下において、実施形態に使用必要な図面を簡単に説明し、当然ながら、以下の説明における図面は本願のいくつかの実施形態であり、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面から他の図面に想到し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本願の一実施例で提供される超音波浸透促進方法のフローチャートである。
【
図2】本願の一実施例で提供される浸透促進美容器の構造のブロック図である。
【
図3】本願の別の実施例で提供される超音波浸透促進方法のフローチャートである。
【
図4】本願の更に別の実施例で提供される超音波浸透促進方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下において、本願の実施例中の図面を参照しながら、本願の実施例中の技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得た他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0012】
本願の説明において、「第1」、「第2」等の用語は、特定の順序を記述せず、異なる対象を区別するためのものであり、また、「上」、「内」、「外」等の用語で示す方位又は位置関係は図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願を容易に説明し記述を簡略化するためのものに過ぎず、記載される装置又は素子が必ず特定の方位を有したり、特定の方位で構成、操作されたりすることを指示又は暗示することがないので、本願を限定するものと理解してはならない。
【0013】
本願の説明において、特に明らかに規定したり、限定したりしない限り、「接続」という用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は、一体的な接続であってもよく、また、直接的な接続であってもよく、中間媒介を介した間接的な接続であってもよく、2つの素子の内部連通であってもよく、また、通信接続であってもよく、また、電気的接続であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願での具体的な意味を理解することができる。
【0014】
本願の一実施例で提供される超音波浸透促進方法のフローチャートである
図1、及び本願の一実施例で提供される浸透促進美容器100の構造のブロック図である
図2を参照されたい。
図2に示すように、前記浸透促進美容器100は、本体10と、前記本体10に取り外し可能に接続され、内部に浸透促進待ち物質を貯蔵している液体貯蔵装置20と、前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化するための超音波を発生させ、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するために用いられる超音波霧化装置30と、超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するために用いられる超音波浸透促進装置40とを含む。
図1に示すように、前記超音波浸透促進方法は、下記のステップS101、ステップS102及びステップS103を含む。
S101:前記液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得する。
S102:前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する。
S103:超音波を発生させて前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御し、及び/又は、前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置40を制御する。
【0015】
本願の実施例で提供される超音波浸透促進方法によると、液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得し、且つ前記認識情報により前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを制御することで、前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを前記浸透促進待ち物質に対応付け、これにより、前記超音波霧化装置30によって霧化された後の浸透促進待ち物質の吐出が前記浸透促進待ち物質の浸透能力と揮発能力に対応するようになり、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発又は堆積による落下を回避することができ、前記超音波浸透促進装置の超音波浸透促進強度が前記浸透促進待ち物質の浸透能力に対応するようになり、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発や堆積による肌からの落下を回避することができると共に、受ける熱が不均一である問題を回避することができ、これによって、異なる浸透促進待ち物質に対して、最適な霧化効果及び/又は浸透促進効果を図ることができる。
【0016】
ここで、超音波を発生させて前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御し、及び/又は、前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置40を制御するステップS103は、前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御し、且つ前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させるように前記超音波浸透促進装置40を制御するステップ、又は、前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御し、且つ予め設定された浸透促進出力パラメータで超音波を発生させるように前記超音波浸透促進装置40を制御するステップ、又は、予め設定された霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御し、且つ前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させるように前記超音波浸透促進装置40を制御するステップを含んでもよい。
【0017】
ここで、前記予め設定された浸透促進出力パラメータと予め設定された霧化吐出パラメータは、実際の需要に応じて設定することができる。
【0018】
ここで、超音波を同時に発生させるように前記超音波霧化装置30と前記超音波浸透促進装置40を制御することができる。又は、先に前記超音波霧化装置30を制御して超音波を発生させ、次に前記超音波浸透促進装置40を制御して超音波を発生させることもできる。
【0019】
ここで、前記超音波霧化装置30が前記液体貯蔵装置10内の浸透促進待ち物質と接触又は近接しており、前記超音波霧化装置30で発生した超音波は前記超音波霧化装置30と接触又は近接している浸透促進待ち物質を激しく振動させて、更に分子間作用力を破壊することができ、これにより前記浸透促進待ち物質は大量の微細な液滴に霧化し、且つ所定の流速又は流量で前記浸透促進美容器100の外部に吐出される。
【0020】
前記超音波霧化装置30は第1超音波発生器及び第1LC発振回路(共振回路)を含む。前記第1LC発振回路は第1コンデンサ及び当該第1コンデンサに接続された第1インダクタを含み、前記第1超音波発生器は第1圧電ウェハと第1共振片を含み、前記第1LC発振回路は、前記第1圧電ウェハに所定の周波数の電気信号を印加して、前記第1圧電ウェハを共振させ且つ前記第1共振片を連動して振動させて、超音波を発生させるために用いられる。ここで、前記第1LC発振回路を制御して異なる周波数の電気信号を発信させることによって、前記第1超音波発生器が異なる周波数の超音波を発生させることができ、前記第1LC発振回路の出力電力と発信する電気信号の周波数を制御することによって、前記超音波霧化装置30の霧化電力と霧化周波数を調整し、更に前記超音波霧化装置30により霧化された後の浸透促進待ち物質の肌表面への吐出流速及び/又は流量を調整することができる。ここで、前記超音波霧化装置30の霧化電力と霧化周波数を制御することによって、霧化後の浸透促進待ち物質の流速/又は流量を制御することができる。
【0021】
前記超音波浸透促進装置40は第2超音波発生器及び第2LC発振回路(共振回路)を含む。前記第2LC発振回路は第2コンデンサ及び当該第2コンデンサに接続された第2インダクタを含み、前記第2超音波発生器は第2圧電ウェハと第2共振片を含み、前記第2LC発振回路は、前記第2圧電ウェハに所定の周波数の電気信号を印加して、前記第2圧電ウェハを共振させ且つ前記第2共振片を連動して振動させて、超音波を発生させるために用いられる。ここで、前記第2LC発振回路を制御して異なる周波数の電気信号を発信させることによって、前記第2超音波発生器が異なる周波数の超音波を発生させることができ、前記第2LC発振回路の出力電力と発信する電気信号の周波数を制御することによって、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力電力と浸透促進出力周波数を調整することができる。
【0022】
ここで、超音波が肌に作用する時に、キャビテーション効果、流動効果、機械的効果及び熱的効果が発生し、キャビテーション効果、流動効果、機械的効果及び熱的効果は浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進して超音波導入機能を実現することができる。具体的には、キャビテーション効果によって、肌内の脂質二重層が無秩序になり、脂質二重層の流動性が増加し、これにより浸透促進待ち物質が脂質二重層を通過して肌に入る。流動効果によって、浸透促進待ち物質と肌との間に誘導対流が形成し、浸透促進待ち物質の肌、汗腺、毛包への流動や移行が促進され、これにより浸透促進待ち物質の浸透能力がより強くなる。機械的効果によって、肌の細胞質の流動、細胞の振動、回転が発生し、更に浸透促進待ち物質と細胞膜において高速運動で衝撃波が発生し、浸透促進待ち物質の肌への染み込みが促進される。熱的効果による熱が肌に吸収され、肌が吸収した後自体の温度が上昇し、それにより血管が拡張し、毛穴、汗腺導管の口径が大きくなり、肌細胞の通過能力が高くなり、これにより肌の浸透促進待ち物質に対する吸収能力が高くなる。
【0023】
いくつかの実施例では、前記浸透促進待ち物質は、ストリンゼントローション、化粧水、美容液、美白水、乳液、フェイスクリーム、アイクリーム、ゲル、リップバーム、リップクリーム、ボディミルク及び保湿乳液のうちの少なくとも一種を含んでもよく、前記浸透促進待ち物質は美容スキンケア効能を有する他の種類の物質であってもよい。
【0024】
いくつかの実施例では、前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータは霧化流速及び/又は霧化流量、即ち霧化後の浸透促進待ち物質の流速及び/又は流量を含み、所定の霧化流速及び/又は霧化流量と霧化電力及び/又は霧化周波数との所定の対応関係により、前記第1目標霧化吐出パラメータに対応する第1目標霧化電力及び/又は第1目標霧化周波数を決定することができる。超音波を発生させて前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御する上記のステップは、前記第1目標霧化電力及び/又は第1目標霧化周波数で超音波を発生させて前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、更に前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御するステップを含んでもよい。前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータは、浸透促進出力電力及び/又は浸透促進出力周波数を含む。
【0025】
いくつかの実施例では、前記液体貯蔵装置20に識別子が設けられており、前記認識情報は前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び前記液体貯蔵装置20の識別子のうちの少なくとも一種を含む。前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する前記ステップは、所定の浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び識別子のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係により、前記認識情報における浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び識別子のうちの少なくとも一種に対応する第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定するステップを含む。
【0026】
ここで、前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分のうちの少なくとも一種により前記第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する時に、得られた前記第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを前記浸透促進待ち物質の性質、成分に対応付けることができ、これにより、前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分に対応付けることができ、これによって、異なる浸透促進待ち物質に対して、最適な霧化効果及び/又は浸透促進効果を図ることができ、また、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発や堆積による肌からの落下を回避することができると共に、受ける熱が不均一である問題を回避することができる。
【0027】
ここで、前記液体貯蔵装置20の識別子は前記浸透促進待ち物質の種類に対応付けることができる。前記識別子と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係により決定した前記第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータも前記浸透促進待ち物質の性質、成分に対応し、これにより、前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分に対応付けることができ、これによって、異なる浸透促進待ち物質に対して、最適な霧化効果及び/又は浸透促進効果を図ることができ、また、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発や堆積による肌からの落下を回避することができると共に、受ける熱が不均一である問題を回避することができる。
【0028】
前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び液体貯蔵装置20の識別子のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係を設定することによって、前記認識情報を取得した時に、前記第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを速やかに決定することができ、更に前記超音波霧化装置30及び/又は前記超音波浸透促進装置40を速やかに制御して出力させることに寄与し、霧化及び/又は浸透促進効率を向上させる。
【0029】
ここで、前記浸透促進美容器100の本体10に一つの液体貯蔵装置20が取り外し可能に接続され、前記液体貯蔵装置20に浸透促進待ち物質が貯蔵されており、異なる液体貯蔵装置20に異なる種類の浸透促進待ち物質が貯蔵されており、ユーザは実際の需要に応じて対応する液体貯蔵装置20を選択して前記本体10に取り付けることができる。異なる種類の浸透促進待ち物質は物理的性質、化学的性質及び化学成分のうちの少なくとも一種が異なる。いくつかの実施例では、前記液体貯蔵装置20は数回の美容に用いることができ、即ち、数回の美容を通じて前記液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を吐出し切り、一回の美容に用いることもでき、即ち、一回の美容を通じて前記液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を吐出し切る。
【0030】
いくつかの実施例では、異なる液体貯蔵装置20に異なる識別子が設けられていてもよい。各液体貯蔵装置20の識別子が前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質の種類に対応し、前記液体貯蔵装置20の識別子を認識することによって前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を認識することができる。
【0031】
いくつかの実施例では、前記物理的性質は前記浸透促進待ち物質の粘度を含み、前記化学的性質は分子量を含み、前記化学成分は巨大分子含有量及び/又は浸透促進剤含有量を含む。前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び識別子のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係は、浸透促進待ち物質の粘度、分子量、巨大分子含有量及び浸透促進剤含有量のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係を含む。
【0032】
いくつかの実施例では、前記浸透促進待ち物質は機能性物質を含んでもよく、前記機能性物質は混合物又は純粋物であってもよい。前記機能性物質は美容スキンケア効能を有する物質である。前記浸透促進待ち物質の分子量は前記機能性物質における主要成分の分子量であってもよく、前記浸透促進待ち物質の巨大分子含有量は前記機能性物質における分子量が所定の分子量より大きい成分の含有量であってもよい。
【0033】
いくつかの実施例では、前記浸透促進待ち物質は更に浸透促進剤を含んでもよく、前記浸透促進剤は皮下脂質を溶解させたり、タンパク質を変性させたりして肌の浸透性を変化させることで、前記機能性物質をより容易に肌の奥まで染み込ませることができ、また、前記浸透促進剤は前記機能性物質の溶解度を高め、より多い機能性物質を肌に染み込ませることができ、これによって、前記浸透促進剤は前記機能性物質の肌への染み込みを促進することができる。いくつかの実施例では、前記浸透促進剤は、アゾン(1-n-ドデシルアゼパン-2-オン)、メントール及びクローブのうちの少なくとも一種を含んでもよい。当然ながら、前記浸透促進剤は他のタイプの浸透促進剤であってもよい。
【0034】
ここで、前記浸透促進待ち物質の粘度、分子量、巨大分子含有量及び浸透促進剤含有量のうちの少なくとも一種は前記浸透促進待ち物質の肌への浸透の速度に影響を与えることがあり、本願の実施例では、前記浸透促進待ち物質の粘度、分子量、巨大分子含有量及び浸透促進剤含有量のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの対応関係を予め設定し、且つ取得した浸透促進待ち物質の粘度、分子量、巨大分子含有量及び浸透促進剤含有量のうちの少なくとも一種により前記第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定することによって、前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを前記浸透促進待ち物質の粘度、分子量、巨大分子含有量及び浸透促進剤含有量のうちの少なくとも一種に対応付けることができる。
【0035】
前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び識別子のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係は、浸透促進待ち物質の粘度、分子量、巨大分子含有量及び浸透促進剤含有量のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係を含み、前記所定の対応関係は、粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータとの負相関対応関係を定義し、及び/又は、浸透促進剤含有量と霧化吐出パラメータとの正相関対応関係を定義し、及び/又は、粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種と浸透促進出力パラメータとの正相関対応関係を定義し、及び/又は、浸透促進剤含有量と浸透促進出力パラメータとの負相関対応関係を定義している。
【0036】
即ち、前記浸透促進待ち物質の粘度と霧化吐出パラメータとが負相関であること、前記浸透促進待ち物質の分子量と霧化吐出パラメータとが負相関であること、前記浸透促進待ち物質の巨大分子含有量と霧化吐出パラメータとが負相関であること、前記浸透促進剤含有量と霧化吐出パラメータとが正相関であること、前記浸透促進待ち物質の粘度と浸透促進出力パラメータとが正相関であること、前記浸透促進待ち物質の分子量と浸透促進出力パラメータとが正相関であること、前記浸透促進待ち物質の巨大分子含有量と浸透促進出力パラメータとが正相関であること、前記浸透促進剤含有量と浸透促進出力パラメータとが負相関であることのうちの少なくとも一種を定義している。
【0037】
ここで、前記浸透促進待ち物質の粘度が大きいほど、対応する前記霧化吐出パラメータが小さく、逆には大きい。前記浸透促進待ち物質の分子量が大きいほど、対応する前記霧化吐出パラメータが小さく、逆には大きい。前記浸透促進待ち物質の巨大分子含有量が高いほど、対応する前記霧化吐出パラメータが小さく、逆には大きい。前記浸透促進剤含有量が高いほど、対応する前記霧化吐出パラメータが大きく、逆には小さい。例として、ゲルの霧化吐出パラメータがアストリンゼントローションの霧化吐出パラメータより小さい。
【0038】
粘度が大きく、分子量が大きく、巨大分子含有量が高く、浸透促進剤含有量が低い浸透促進待ち物質は、粘度が小さく、分子量が小さく、巨大分子含有量が低く、浸透促進剤含有量が高い浸透促進待ち物質に比べて、肌に染み込むことがより困難であり、本願の実施例では、前記浸透促進待ち物質の粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種と霧化吐出パラメータとの負相関及び浸透促進剤含有量と霧化吐出パラメータとの正相関を設定することによって、浸透促進待ち物質の粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種が大きい時、又は浸透促進剤含有量が低い時に、浸透促進待ち物質が過度に吐出されると、肌への浸透に時間が不十分で肌に堆積することを回避することができ、更に浸透促進待ち物質の肌からの落下による浸透促進物質の浪費を回避することができ、また、浸透促進待ち物質の粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種が小さい時、又は浸透促進剤含有量が高い時に、浸透促進待ち物質の少な過ぎる吐出による早過ぎる揮発を回避し、更に美容効果への影響を回避すると共に、浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発によって超音波浸透促進エネルギーが肌を損傷することを回避することができる。
【0039】
ここで、前記浸透促進待ち物質の粘度が大きいほど、対応する前記浸透促進出力パラメータが大きく、逆には小さい。前記浸透促進待ち物質の分子量が大きいほど、対応する前記浸透促進出力パラメータが大きく、逆には小さい。前記浸透促進待ち物質の巨大分子含有量が高いほど、対応する前記浸透促進出力パラメータが大きく、逆には小さい。前記浸透促進剤含有量が高いほど、対応する前記浸透促進出力パラメータが小さく、逆には大きい。例として、ゲルの浸透促進出力パラメータがアストリンゼントローションの浸透促進出力パラメータより大きい。
【0040】
粘度が大きく、分子量が大きく、巨大分子含有量が高く、浸透促進剤含有量が低い浸透促進待ち物質は、粘度が小さく、分子量が小さく、巨大分子含有量が低く、浸透促進剤含有量が高い浸透促進待ち物質に比べて、肌に染み込むことがより困難であり、本願の実施例では、前記浸透促進待ち物質の粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種と浸透促進出力パラメータとの正相関及び浸透促進剤含有量と浸透促進出力パラメータとの負相関を設定することによって、浸透促進待ち物質の粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種が大きい時、又は浸透促進剤含有量が低い時に、浸透促進強度が低いため浸透促進待ち物質の肌への浸透に時間が不十分で肌に堆積することを回避することができ、更に浸透促進待ち物質の肌からの落下による浸透促進物質の浪費を回避することができ、また、浸透促進待ち物質の粘度、分子量及び巨大分子含有量のうちの少なくとも一種が小さい時、又は浸透促進剤含有量が高い時に、浸透促進強度が高いため浸透促進待ち物質の吐出速度が浸透促進速度に及ばないことを回避し、更に超音波浸透促進エネルギーによる肌損傷及び美容効果への影響を回避することができる。
【0041】
いくつかの実施例では、以上説明したように、前記液体貯蔵装置20に識別子が設けられている。前記液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得する前記ステップは、前記液体貯蔵装置20の識別子を認識して前記液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を認識し、前記認識情報を取得するステップを含み、前記認識情報は前記浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び前記液体貯蔵装置20の識別子のうちの少なくとも一種を含む。
【0042】
ここで、前記識別子と浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分のうちの少なくとも一種との所定の対応関係を予め設定することができ、これにより、前記識別子を認識すると、浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分のうちの少なくとも一種を含む認識情報を取得することができる。
【0043】
ここで、更に前記識別子を認識することによって前記識別子を含む認識情報を取得することができる。前記識別子を取得することによって、直接取得された識別子及び所定の識別子と霧化吐出パラメータ及び/又は浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係を用いて前記第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを速やかに決定することができる。
【0044】
いくつかの実施例では、前記識別子は、カラーラベル、パターンラベル、数字ラベル、文字ラベル、識別コード及び電子ラベルのうちの少なくとも一種を含む。異なる液体貯蔵装置20は識別子が異なる。
【0045】
いくつかの実施例では、
図2に示すように、前記浸透促進美容器100は認識モジュール50を含み、前記認識モジュール50によって前記液体貯蔵装置20の識別子を認識することができる。前記認識モジュール50は、色認識センサー、画像センサー、コードリーダ及び電子ラベルリーダライタのうちの少なくとも一種を含んでもよい。
【0046】
ここで、いくつかの実施例では、前記認識モジュール50にはプロセッシングチップが統合されていてもよく、前記色認識センサー、画像センサー、コードリーダ及び電子ラベルリーダライタのうちの少なくとも一種によって前記識別子を認識した時に、当該プロセッシングチップによって、前記識別子と浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分のうちの少なくとも一種との所定の対応関係により、認識した識別子に対応する浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分のうちの少なくとも一種を決定すると共に、認識した識別子及び/又は当該対応する浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分のうちの少なくとも一種を含む認識情報を前記浸透促進美容器100の制御モジュール60に送信することができる。
【0047】
ここで、前記認識モジュール50は、容易に前記識別子を認識するために、前記液体貯蔵装置20における識別子に対向するように、前記本体10に設けることができる。
【0048】
ここで、前記カラーラベルは前記液体貯蔵装置20に設けられた色領域であってもよく、例えば、印刷、スクリーン印刷、塗布、貼り付け等の方式で前記液体貯蔵装置20に前記色領域を形成することができる。前記カラーラベルは更に前記液体貯蔵装置20そのものの色であってもよく、即ち、前記液体貯蔵装置20は予め決められた色を有する材料で製造される。前記認識モジュール50は前記色認識センサー及び/又は前記画像センサーを含んでもよく、前記認識モジュール50は、前記液体貯蔵装置20の色領域を認識し、且つ認識した色領域及び/又は前記色領域に対応する浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質及び化学成分のうちの少なくとも一種を含む認識情報を前記浸透促進美容器100の制御モジュール60に送信するために用いられ、前記制御モジュール60は前記認識情報を受信すると、浸透促進待ち物質の物理的性質、化学的性質、化学成分及び識別子のうちの少なくとも一種により前記第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定することができる。
【0049】
前記識別子としてパターンラベル、文字ラベル及び数字ラベルのうちの少なくとも一種を含む時に、前記パターンラベル、文字ラベル及び数字ラベルは印刷、スクリーン印刷、塗布、貼り付け等の方式で前記液体貯蔵装置20に形成されたパターン、文字及び数字であってもよい。前記認識モジュール50は画像センサーを含んでもよい。
【0050】
前記情報コードは二次元コード及びバーコードのうちの少なくとも一種を含んでもよく、前記認識モジュール50はコードリーダを含んでもよく、前記コードリーダは二次元コードリーダ及びバーコードリーダのうちの少なくとも一種を含んでもよく、それらはそれぞれ前記二次元コード及びバーコードを認識するためのものである。
【0051】
前記電子ラベルはRFIDラベル及びNFCラベルのうちの少なくとも一種を含んでもよく、前記認識モジュール50は電子ラベルリーダライタを含んでもよく、前記電子ラベルリーダライタはRFIDラベルリーダライタ及びNFCラベルリーダライタのうちの少なくとも一種を含んでもよく、それらはそれぞれ前記RFIDラベル及びNFCラベルを認識するためのものである。
【0052】
別の実施例では、前記認識モジュール50は、前記浸透促進待ち物質の粘度、分子量、巨大分子含有量及び浸透促進剤含有量のうちの少なくとも一種を取得するための赤外線成分検出器、分子量センサー、粘度計等を含んでもよい。
【0053】
いくつかの実施例では、前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する前記ステップは、前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータを決定するステップを含む。
【0054】
本願の別の実施例で提供される超音波浸透促進方法のフローチャートである
図3を参照されたい。
図3に示すように、前記超音波浸透促進方法は、下記のステップS201、ステップS202、ステップS203、ステップS204及びステップS205を含む。
S201:前記液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得する。
S202:前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータを決定する。
S203:超音波を発生させて前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御する。
S204:前記超音波霧化装置30が超音波を発生させて前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出した時に、前記超音波霧化装置30から吐出された浸透促進待ち物質の、流速及び/又は流量を含む吐出関連パラメータを検出する。即ち、霧化後の浸透促進待ち物質の吐出時での吐出関連パラメータを検出する。
S205:検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータにより、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを制御する。
【0055】
前記超音波霧化装置30を制御して前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出させた後、吐出された浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータを検出し、且つ検出した吐出関連パラメータにより前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを調節するように制御することによって、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを霧化後の浸透促進待ち物質の実際吐出状況に対応付けることができ、肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の浸透促進に有利である。
【0056】
ここで、前記浸透促進美容器100は検出モジュールを含んでもよく、前記検出モジュールによって前記超音波霧化装置30から吐出された浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータを検出することができる。前記検出モジュールは流量及び/又は流速を検出するための流量計を含んでもよい。
【0057】
ここで、ステップS205において、所定の吐出関連パラメータと浸透促進出力パラメータとの所定の対応関係により、検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータに対応する浸透促進出力パラメータを目標浸透促進出力パラメータとして決定し、且つ前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを前記目標浸透促進出力パラメータに調節するように制御することができる。
【0058】
いくつかの実施例では、前記吐出関連パラメータは前記浸透促進出力パラメータに対して正の相関である。検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータにより、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを制御する前記ステップは、検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータが大きくなった時に、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを大きくするように制御するステップと、検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータが小さくなった時に、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを小さくするように制御するステップとを含む。
【0059】
このようにして、浸透促進待ち物質の流速及び/又は流量が大きい時に、前記浸透促進出力パラメータを高く調節することで、前記浸透促進待ち物質の染み込みを加速して、浸透促進待ち物質の肌での堆積を回避することができ、浸透促進待ち物質の流速及び/又は流量が小さい時に、前記浸透促進出力パラメータを低くすることで、大き過ぎる超音波浸透促進エネルギーによる肌損傷を回避すると共に、大き過ぎる超音波浸透促進エネルギーによって浸透促進待ち物質が早過ぎて揮発して損失するのを回避することができる。
【0060】
いくつかの実施例では、前記浸透促進美容器100には少なくとも二つの超音波レベルが設けられており、各超音波レベルが前記超音波霧化装置30の一つの霧化吐出パラメータに対応するか、又は各超音波レベルが前記超音波霧化装置30の一つの霧化吐出パラメータ及び前記超音波浸透促進装置40の一つの浸透促進出力パラメータに対応する。本願の更に別の実施例で提供される超音波浸透促進方法のフローチャートである
図4を参照されたい。
図4に示すように、前記超音波浸透促進方法は、下記のステップS301、ステップS302、ステップS303、ステップS304及びステップS305を含む。
S301:前記液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得する。
S302:前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する。
S303:超音波を発生させて前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御し、及び/又は、前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置40を制御する。
S304:レベル切り替え操作に応答してレベル切り替え信号を生成する。
S305:前記レベル切り替え信号により第2目標霧化吐出パラメータを決定し、且つ前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータを前記第2目標霧化吐出パラメータに調節するように制御するか、又は前記レベル切り替え信号により第2目標霧化吐出パラメータ及び第2目標浸透促進出力パラメータを決定し、且つ前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータを前記第2目標霧化吐出パラメータに調節し、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを前記第2目標浸透促進出力パラメータに調節するように制御する。
【0061】
ここで、前記レベル切り替え信号により目標超音波レベルを決定し、且つ前記目標超音波レベルに対応する霧化吐出パラメータを前記第2目標霧化吐出パラメータとして決定することができ、更に前記目標超音波レベルに対応する浸透促進出力パラメータを前記第2目標浸透促進出力パラメータとして決定することができる。
【0062】
ここで、ユーザは適切な超音波レベルを選び出すように、自分の体感に合わせて超音波レベルの調節を行うことができ、例えば、肌が乾燥していると感じると、現在超音波レベルをより高い超音波レベルに調節することができ、このようにして、前記超音波霧化装置30はより大きい霧化吐出パラメータで前記浸透促進待ち物質を吐出し、更により多い浸透促進待ち物質を吐出する。
【0063】
ここで、前記レベル切り替え信号により第2目標霧化吐出パラメータを決定し、且つ前記超音波霧化装置30を前記第1目標霧化吐出パラメータから前記第2目標霧化吐出パラメータに調節するように制御することができ、前記超音波霧化装置30が前記第2目標霧化吐出パラメータで超音波を発生させている時に、吐出された浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータを検出し、且つ検出した前記浸透促進待ち物質の吐出関連パラメータにより、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを調節するように制御する。
【0064】
ここで、前記レベル切り替え信号により第2目標霧化吐出パラメータ及び第2目標浸透促進出力パラメータを決定した時に、前記超音波霧化装置30の吐出パラメータと前記超音波浸透促進装置40の出力パラメータを同時に調整するように制御することができる。
【0065】
前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータが変わる時に、即ち吐出する霧化後の浸透促進待ち物質の流量と流速が変わる時に、本願の実施例では、レベル切り替え信号を受信すると、前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータと前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータとを同期して調節することによって、前記超音波浸透促進装置40の浸透促進強度と霧化後の浸透促進待ち物質の流量及び流速とを対応付けることができ、これにより前記超音波浸透促進装置40の超音波浸透促進効果を好適な状態にして、美容効果を向上させることができる。
【0066】
いくつかの実施例では、前記浸透促進美容器100は、更に、レベル切り替え操作を行って前記レベル切り替え信号を生成するための超音波レベルボタンを含む。ユーザは前記超音波レベルボタンを押すことで、霧化吐出パラメータ又は霧化吐出パラメータ及び浸透促進出力パラメータを大きく調節したり、小さく調節したりすることができる。
【0067】
別の実施例では、前記浸透促進美容器100は、更に、レベル切り替え操作を行って前記レベル切り替え信号を生成するためのレベル切り替え操作インタフェースを設けたディスプレイを含む。ユーザは前記レベル切り替え操作インタフェースで入力して、霧化吐出パラメータ又は霧化吐出パラメータ及び浸透促進出力パラメータを大きく調節したり、小さく調節したりすることができる。
【0068】
いくつかの実施例では、前記方法は、前記認識情報、前記第2目標霧化吐出パラメータ及び前記認識情報と前記第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係を記録し、及び/又は、前記第2目標浸透促進出力パラメータ及び前記浸透促進待ち物質の認識情報と前記第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係を記録するステップと、前記認識情報が前記浸透促進美容器100に記録されている認識情報中の一つと同じな時に、記録されている前記認識情報と前記第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係を更新し、及び/又は、記録されている前記認識情報と前記第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係を更新するステップとを更に含む。
【0069】
ここで、毎回のレベル切り替え操作の後、現在認識情報が前記浸透促進美容器100に記録されている認識情報と同じか否かを判断することができ、現在認識情報が記録されている認識情報と同じな時に、記録されている認識情報と第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係を認識情報と現在第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係に更新し、更に、認識情報と第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係を認識情報と現在第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係に更新することができる。現在認識情報が記録されている認識情報と異なる時に、現在認識情報、現在第2目標霧化吐出パラメータ及び認識情報と現在第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係を記録し、更に現在第2目標浸透促進出力パラメータ、認識情報と現在第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係を記録することができる。
【0070】
例として、現在認識情報が分子量100を含み、現在第2目標霧化吐出パラメータがQ1であり、現在第2目標浸透促進出力パラメータがP1である場合、前記浸透促進美容器100に記録されている認識情報における分子量が100を含まないと、分子量100、Q1、分子量100とQ1とのマッチング関係、P1及び分子量100とP1とのマッチング関係を記録する。前記浸透促進美容器100に記録されている認識情報における分子量が100を含み、且つ記録されている分子量と第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係として分子量100がQ2とマッチングすることであり、記録されている分子量と第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係として分子量100がP2とマッチングすることであると、分子量100とQ2とのマッチングを分子量100とQ1とのマッチングに更新し、分子量100とP2とのマッチングを分子量100とP1マッチングに更新する。
【0071】
このようにして、前記浸透促進美容器100は記憶機能を有するようになり、ユーザが超音波レベルを切り替えた後の第2目標霧化吐出パラメータ及び/又は第2目標浸透促進パラメータを保存し記録することができ、これにより前記第2目標霧化吐出パラメータ及び/又は第2目標浸透促進パラメータを再度呼び出すことができる。
【0072】
いくつかの実施例では、前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定する前記ステップは、現在取得した認識情報が前記浸透促進美容器100に記録されている認識情報中の一つと同じな時に、前記浸透促進美容器100に記録されている、前記認識情報とマッチングする第2目標霧化吐出パラメータを前記第1目標霧化吐出パラメータとして決定し、及び/又は、前記浸透促進美容器100に記録されている、前記認識情報とマッチングする第2目標浸透促進出力パラメータを前記第1目標浸透促進出力パラメータとして決定するステップを含む。
【0073】
ここで、ユーザが現在前記浸透促進美容器100を使用している時に、前記浸透促進美容器100は先に前記認識情報を取得し、次に取得した認識情報を記録されている認識情報と照合し、現在取得した認識情報が記録されている認識情報中の一つと同じな時に、記録されている現在認識情報に対応する第2目標霧化吐出パラメータを前記第1目標霧化吐出パラメータとし、且つ記録されている第2目標霧化吐出パラメータで超音波を発生させるように前記超音波霧化装置30を制御し、及び/又は、記録されている現在認識情報に対応する第2目標浸透促進出力パラメータを前記第1目標浸透促進出力パラメータとし、且つ記録されている第2目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させるように前記超音波浸透促進装置40を制御する。
【0074】
このようにして、ユーザが前記浸透促進美容器100を使用している時に、浸透促進待ち物質が同じであれば、ユーザによりこの前に調節された霧化吐出パラメータを現在の前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータとし、及び/又は、ユーザによりこの前に調節された浸透促進出力パラメータを現在の前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータとすることができ、これにより、前記超音波霧化装置30から吐出される浸透促進待ち物質の流速/流量がユーザの肌と一層マッチングし、及び/又は、前記超音波浸透促進装置40の超音波浸透促進強度がユーザの肌と一層マッチングし、このように美容効率を向上させると共に、ユーザによる前記超音波霧化装置30の吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置40の出力パラメータの再度調節を回避することができ、これによって、美容操作を簡略化して、前記浸透促進美容器100の使用をよりインテリジェントにすることができる。
【0075】
現在取得した認識情報が記録されている認識情報と異なる時に、ステップS102を実行することができる。
【0076】
例として、取得した現在認識情報が浸透促進剤含有量2wt%を含む場合、記録されている認識情報中の浸透促進剤含有量が2wt%を含み、且つ記録されている浸透促進剤含有量と第2目標霧化吐出パラメータとのマッチング関係として2wt%がQ3とマッチングすることであり、記録されている浸透促進剤含有量と第2目標浸透促進出力パラメータとのマッチング関係として2wt%がP3とマッチングすることであると、Q3を現在の第1目標霧化吐出パラメータとし、且つQ3で吐出するように前記超音波霧化装置30を制御し、P3を現在の第1目標浸透促進出力パラメータとし、且つP3で出力するように前記超音波浸透促進装置40を制御する。記録されている認識情報中の浸透促進剤含有量が2wt%を含まないと、ステップS102を実行する。
【0077】
再度
図2を参照すると、以上説明したように、本願の実施例で提供される前記浸透促進美容器100は、本体10と、前記本体10に取り外し可能に接続され、内部に浸透促進待ち物質を貯蔵している液体貯蔵装置20と、前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化するための超音波を発生させ、且つ霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するために用いられる超音波霧化装置30と、超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するために用いられる超音波浸透促進装置40とを含む。
図2に示すように、前記浸透促進美容器100は、更に、認識モジュール50及び制御モジュール60を含む。前記認識モジュール50は、前記液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を認識して前記認識情報を取得するために用いられる。前記制御モジュール60は、前記認識情報により第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定し、また、超音波を発生させて前記液体貯蔵装置20に貯蔵されている浸透促進待ち物質を霧化し、且つ前記第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように前記超音波霧化装置30を制御し、及び/又は、前記第1目標浸透促進出力パラメータで超音波を発生させて肌表面に吐出された浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するように前記超音波浸透促進装置40を制御するために用いられる。
【0078】
本願の実施例で提供される浸透促進美容器100によると、液体貯蔵装置20内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得し、且つ前記認識情報により前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを制御することで、前記超音波霧化装置30の霧化吐出パラメータ及び/又は前記超音波浸透促進装置40の浸透促進出力パラメータを前記浸透促進待ち物質に対応付け、これにより、前記超音波霧化装置30によって霧化された後の浸透促進待ち物質の吐出が前記浸透促進待ち物質の浸透能力と揮発能力に対応するようになり、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発又は堆積による落下を回避することができ、前記超音波浸透促進装置の超音波浸透促進強度が前記浸透促進待ち物質の浸透能力に対応するようになり、前記浸透促進待ち物質の早過ぎる揮発や堆積による肌からの落下を回避することができると共に、受ける熱が不均一である問題を回避することができ、これによって、異なる浸透促進待ち物質に対して、最適な霧化効果及び/又は浸透促進効果を図ることができる。
【0079】
ここで、前記制御モジュール60はCPU(中央処理装置)、DSP(デジタル信号プロセッサ)、ワンチップマイコン等のプロセッシングチップを含んでもよい。
【0080】
ここで、前記超音波浸透促進方法は上述した浸透促進美容器100に対応するものであり、より詳細な説明については上述した浸透促進美容器100の各実施例の内容を参照でき、前記超音波浸透促進方法と上述した浸透促進美容器100の内容は相互に参照してもよい。本願の実施例の方法ステップにおいて、実行主体を具体的に説明しない場合に、前記制御モジュール60によって実行することができる。
【0081】
本願の実施例は、プロセッサにより呼び出されてから実行されて、上述したいずれか一つの実施例で提供された超音波浸透促進方法を実現するコンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【0082】
当業者に理解されるように、上記実施例の各方法中の全て又は一部のステップは、プログラムが関連するハードウェアに命令することで完成でき、このプログラムはコンピュータ可読メモリに記憶することができ、メモリはフラッシュドライブ、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク又は光ディスク等を含んでもよい。
【0083】
説明必要なことは、上述した各方法の実施例については、簡単に説明するために、シリーズ的な動作組み合わせとして説明したが、当業者であれば、本願によれば一部のステップを他の順序で実行してもよく、又は同時に実行してもよいので、本願が記述された動作順序に限定されないことを知るべきである点である。そして、当業者であれば、明細書に記述された実施例が全て好ましい実施例であり、関連する動作やモジュールが必ず本願に不可欠なものであるというわけでないことも知るべきである。
【0084】
上記実施例では、各実施例についての説明は重点が異なり、ある実施例において詳細に説明されない部分は、他の実施例の関連説明を参照してもよい。
【0085】
以上は本願の実施例の実施形態であり、指摘すべきことは、当業者であれば、本願の実施例の原理から逸脱しない限り、更に若干の改良や修飾を行うことができ、これらの改良や修飾も本願の保護範囲と見なされる点である。
【符号の説明】
【0086】
10 本体
20 液体貯蔵装置
30 超音波霧化装置
40 超音波浸透促進装置
50 認識モジュール
60 制御モジュール
100 浸透促進美容器
【要約】 (修正有)
【課題】本願は、超音波浸透促進方法、浸透促進美容器及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】超音波浸透促進方法は、浸透促進美容器に用いられ、浸透促進美容器は、本体に取り外し可能に接続され、内部に浸透促進待ち物質を貯蔵している液体貯蔵装置と、超音波を発生させて浸透促進待ち物質を霧化するために用いられる超音波霧化装置と、超音波を発生させて肌表面の浸透促進待ち物質の肌への染み込みを促進するために用いられる超音波浸透促進装置とを含む。超音波浸透促進方法は、液体貯蔵装置内の浸透促進待ち物質を認識して認識情報を取得するステップと、第1目標霧化吐出パラメータ及び/又は第1目標浸透促進出力パラメータを決定するステップと、超音波を発生させて第1目標霧化吐出パラメータで霧化後の浸透促進待ち物質を肌表面に吐出するように超音波霧化装置を制御するステップとを含む。
【選択図】
図1