(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】除菌システム
(51)【国際特許分類】
E03D 9/00 20060101AFI20241025BHJP
A47K 17/00 20060101ALI20241025BHJP
A47K 1/00 20060101ALI20241025BHJP
【FI】
E03D9/00 Z
A47K17/00
A47K1/00 J
(21)【出願番号】P 2021014324
(22)【出願日】2021-02-01
【審査請求日】2023-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 弘明
(72)【発明者】
【氏名】灰田 周平
(72)【発明者】
【氏名】島▲崎▼ 浩和
(72)【発明者】
【氏名】戸屋 智和
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-248759(JP,A)
【文献】特開平11-071803(JP,A)
【文献】特開2019-210657(JP,A)
【文献】特開2007-313281(JP,A)
【文献】特開2008-115641(JP,A)
【文献】特開2006-274641(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 9/00
A47K 17/00
A47K 1/00
A47K 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線を発する光源と、
前記光源が前記紫外線を照射していることを報知する報知部と、
前記光源による前記紫外線の照射範囲のうち、照度が前記光源の最大照度に対して所定割合以上である除菌用照射範囲を表示する表示部とを
有し、
前記表示部は、前記光源が前記紫外線を照射しているときに可視光を発する照明器具を含み、
前記照明器具が発する前記可視光は、前記紫外線の照射対象物において前記除菌用照射範囲を示す領域のみを照らす表示用照射範囲を有し、
前記除菌用照射範囲は、所定の照射角度よりも狭い範囲として設定されており、
前記表示用照射範囲の外縁が、前記除菌用照射範囲の外縁に沿っている除菌システム。
【請求項2】
前記報知部は、前記光源が前記紫外線を照射しているときに可視光を発する照明器具を含む請求項1記載の除菌システム。
【請求項3】
前記可視光の表示用照射範囲は、前記光源から前記紫外線の照射対象物に至る前記除菌用照射範囲の全体を含むように設定されている請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の除菌システム。
【請求項4】
前記可視光の表示用照射範囲は、前記可視光の表示用照射範囲の外縁が前記除菌用照射範囲の外縁に対して所定間隔を空けて並ぶように設定されている請求項3に記載の除菌システム。
【請求項5】
前記報知部は、前記表示部が作動するよりも先に作動を開始する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の除菌システム。
【請求項6】
前記表示部は、前記報知部の作動に遅れることなく作動を開始する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の除菌システム。
【請求項7】
前記報知部及び前記表示部のうちいずれか一方は、前記光源が前記紫外線を照射する前に作動を開始する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の除菌システム。
【請求項8】
前記除菌用照射範囲の少なくとも一部を検知範囲に含む人感センサを備え、
前記光源は、前記人感センサが人を検知していないことを条件として前記紫外線の照射を行う請求項1から
請求項7のいずれか1項に記載の除菌システム。
【請求項9】
前記人感センサの検知範囲は、前記除菌用照射範囲の外部を含む請求項8に記載の除菌システム。
【請求項10】
前記紫外線の除菌対象物の有無を検出する除菌対象検出部を備え、
前記除菌対象検出部が前記除菌対象物を検出したときに、前記光源による前記紫外線の照射が行われる請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の除菌システム。
【請求項11】
前記光源が照射する前記紫外線は、100nm~280nmの短波長紫外線である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の除菌システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、除菌システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、便座を殺菌するために殺菌紫外線ソースから紫外線を放出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
紫外線は人の目では見ることのできない波長域の電磁波であるため、紫外線による殺菌が行われているか否かを目視で確認できない。
【0005】
本開示は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、紫外線による除菌が行われていることを認識できるようにすることを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の除菌システムは、紫外線を発する光源と、前記光源が前記紫外線を照射していることを報知する報知部と、前記光源による前記紫外線の照射範囲のうち、照度が前記光源の最大照度に対して所定割合以上である除菌用照射範囲を表示する表示部とを有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態1>
本開示を具体化した実施形態1を、
図1~
図3を参照して説明する。以下の説明において、前後の方向については、便器装置30の便座34に着座した使用者の正面側を前側、便座34に着座した使用者の背中側を後側と定義し、
図1における斜め右下方、及び
図2,3における右方を前方と定義する。上下の方向については、トイレ室10の天井面11及び床面25と直交する鉛直方向において、床面25から天井面11に向かう方向を上方、天井面11から床面25に向かう方向を下方と定義し、
図2にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。左右の方向については、便座34に着座した使用者から見た向きを、そのまま左方、右方と定義し、
図3における下方を、右方と定義する。
【0009】
<除菌システムの概要>
実施形態1の除菌システムは、トイレ室10と、トイレ室10の天井面11に取り付けた人感センサ15と、トイレ室10の左側壁面12に設置したコントローラ16と、コントローラ16に内蔵したスピーカー17と、トイレ室10の右側壁面13に設置したカメラ18と、トイレ室10内に設置した便器装置30とを有する。トイレ室10の平面視形状は、長辺を前後方向に向けた長方形である。トイレ室10の右側壁面13には、トイレ室10外へ開く型開きタイプのドア14が設けられている。トイレ室10の左側壁面12には、キャビネット19とペーパーホルダ22が設置されている。キャビネット19のバー20には、除菌対象物であるタオル21を掛けることができる。ペーパーホルダ22には、除菌対象物であるトイレットペーパー23をセットすることができる。
【0010】
人感センサ15は、トイレ室10内に人が存在するか否かを検出する。人感センサ15の検出範囲は、トイレ室10内全体である。人感センサ15の検出信号はコントローラ16に入力される。スピーカー17は、トイレ室10内における除菌に関する情報を音声や電子音等で知らせる報知部としての機能を発揮するものである。カメラ18は、トイレットペーパー23とタオル21の有無を画像処理によって検出する除菌対象検出部としての機能を有するものである。カメラ18による検出結果は、コントローラ16に入力される。コントローラ16は、人感センサ15とカメラ18からの検出信号に基づき、便器装置30を含む除菌システムの除菌に関する各部材の作動を制御する。
【0011】
<便器装置30>
便器装置30は、便鉢部32を有する陶器製の便器本体31と、便器本体31の後面部上面後端部に取り付けた機器収納部33と、機器収納部33に取り付けた開閉可能な便座34と、機器収納部33に取り付けた開閉可能な便蓋36とを有する。便器装置30は、第1~第3光源41,42,43と第1~第3照明器具51,52,53を有する。第1~第3光源41,42,43と第1~第3照明器具51,52,53の作動は、コントローラ16によって制御される。
【0012】
<光源41,42,43>
第1~第3光源41,42,43は、紫外線を発するLED(発光ダイオード)からなる。各光源41,42,43が発する紫外線は、波長が100nm~280nmである短波長紫外線である。短波長紫外線は、長波長紫外線や中波長紫外線よりも除菌機能(殺菌機能も含む)に優れている。除菌とは、菌やウィルスを取り除いて、その数を減らすことである。殺菌とは、菌を殺すこと、及びウィルスを不活性化させることである。除菌対象物に照射される紫外線の照度と、紫外線の照射時間との積が大きいほど、紫外線の除菌効果は高い。光源41,42,43から照射された紫外線の照度は、光源41,42,43からの距離が遠くなるほど減少する。紫外線の照射方向中心軸からの広がりをあらわす指向角が大きくなるほど、紫外線の照度が減少する。
【0013】
本実施形態1では、紫外線による一定程度の除菌効果を担保するために、光源41,42,43から照射される紫外線の照射範囲のうち除菌に有効な領域を、除菌用照射範囲41U,42U,43Uと定義する。除菌用照射範囲41U,42U,43Uは、紫外線の照度が光源41,42,43の最大照度に対して所定割合以上となる領域である。光源41,42,43の最大照度に対する所定割合は、除菌用照射範囲41U,42U,43Uを特定するものであり、一例としては20%とすることができる。所定割合は、30%が好ましく、50%がより好ましい。
【0014】
側面視及び平面視において、除菌用照射範囲41U,42U,43Uは所定の照射角よりも狭い範囲として設定される。紫外線の照射方向において、除菌用照射範囲41U,42U,43Uは光源41,42,43から所定距離までの範囲として設定される。光源41,42,43は、照射角を変更し、最大照度を変更することによって、除菌用照射範囲41U,42U,43Uを調整することが可能である。本実施形態の図面では、便宜上、除菌用照射範囲41U,42U,43Uを二等辺三角形であらわす。実際の除菌用照射範囲41U,42U,43Uは、光源41,42,43の最大照度や配向特性等によって種々異なる形状となる。
【0015】
<照明器具51,52,53>
第1~第3照明器具51,52,53は、紫外線が照射されたことを認識させるための報知部、及び紫外線の除菌用照射範囲41U,42U,43Uを認識させるための表示部としての機能を有するものである。各照明器具51,52,53は可視光を発する。照明器具51,52,53が発する可視光は、昼白色や昼光色ではなく、例えば三原色を組み合わせて得られる色を有する。照明器具51,52,53の可視光は、外縁を目視で認識可能な表示用照射範囲51L,52L,53Lを有するスポットライトである。
【0016】
<第1光源41と第1照明器具51>
便蓋36の内面には、第1光源41と第1照明器具51が配置されている。第1光源41と第1照明器具51は、別体部品として製造したものを一体化したものでもよく、当初から一体部品として製造されたものであってもよい。第1光源41と第1照明器具51は、便蓋36と便座34が起立した全開状態では、便器装置30の前方から便座34の開口部35を通して目視可能な位置に配置されている。
【0017】
第1光源41が照射する紫外線は、第1除菌用照射範囲41Uを有する。便蓋36と便座34が全開状態のときに、第1除菌用照射範囲41Uは、便座34の開口部35の開口領域の範囲内に収まっている。便座34は第1除菌用照射範囲41Uから外れた位置にある。便座34は、合成樹脂製である。但し便座34は、第1光源41から照射される紫外線によって劣化するおそれはない。第1光源41が紫外線を照射する方向は斜め上前方であり、第1除菌用照射範囲41Uの照射方向前方にはトイレ室10の前壁面24が存在する。第1除菌用照射範囲41Uは、前壁面24よりも後方の領域のみに設定されている。前壁面24の壁紙が合成樹脂製であっても、第1光源41が照射する紫外線によって前壁面24の壁紙が劣化する虞はない。第1除菌用照射範囲41Uは、人感センサ15の検出範囲内に含まれる。
【0018】
第1照明器具51は、第1光源41が照射する紫外線と同じ方向へ可視光を発する。第1照明器具51が可視光を発することによって、第1光源41から紫外線が照射されたことを認識することができる。第1表示用照射範囲51Lは、第1除菌用照射範囲41Uの全体を包囲している。第1表示用照射範囲51Lの外縁は、第1除菌用照射範囲41Uの外縁に沿っている。第1照明器具51が可視光を照射することによって、第1光源41から照射された紫外線の第1除菌用照射範囲41Uを認識することができる。
【0019】
<第2光源42と第2照明器具52>
便座34の内面のうち便座34の開閉動作の中心である支持軸に近い位置には、第2光源42と第2照明器具52が配置されている。第2光源42と第2照明器具52は、別体部品として製造したものを一体化したものでもよく、当初から一体部品として製造されたものであってもよい。便座34が起立姿勢となった全開状態にあるときに、第2光源42は、斜め左前方へ紫外線を照射する。第2光源42が照射する紫外線は、第2除菌用照射範囲42Uを有する。第2除菌用照射範囲42Uは、人感センサ15の検出範囲内に含まれる。
【0020】
第2除菌用照射範囲42Uは、除菌対象物であるトイレットペーパー23とタオル21を含む。左側壁面12とペーパーホルダ22は、第2除菌用照射範囲42Uに含まれるため、紫外線の照射対象物である。左側壁面12の壁紙は、紙、珪藻土、漆喰等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。ペーパーホルダ22は、紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない金属からなる。タオル21は、キャビネット19のバー20に吊り下げられている。キャビネット19とバー20は、第2除菌用照射範囲42Uに含まれるため、紫外線の照射対象物である。キャビネット19の表面とバー20は、木や金属等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。
【0021】
第2照明器具52は、第2光源42が照射する紫外線と同じ方向へ可視光を発する。第2照明器具52が可視光を発することによって、第2光源42から紫外線が照射されたことを認識することができる。第2表示用照射範囲52Lは、第2除菌用照射範囲42Uの全体を包囲している。第2表示用照射範囲52Lの外縁は、第2除菌用照射範囲42Uの外縁に沿っている。第2照明器具52が可視光を照射することによって、第2光源42から照射された紫外線の第2除菌用照射範囲42Uを認識することができる。
【0022】
<第3光源43と第3照明器具53>
機器収納部33には、第3光源43と第3照明器具53が配置されている。第3光源43と第3照明器具53は、別体部品として製造したものを一体化したものでもよく、当初から一体部品として製造されたものであってもよい。第3光源43と第3照明器具53は、下前方を指向するように配置されている。便座34が全閉状態であるときは、第3光源43と第3照明器具53が便座34によって前方から覆われる。便座34が全開状態にあるときには、第3光源43と第3照明器具53の前方が開放される。
【0023】
便座34が全開状態にあるときに、第3光源43は斜め下前方へ紫外線を照射する。第3光源43が照射する紫外線は、第3除菌用照射範囲43Uを有する。第3除菌用照射範囲43Uは、人感センサ15の検出範囲内に含まれる。第3除菌用照射範囲43Uは、除菌対象物である便器本体31を含む。便器本体31は、紫外線の照射に起因する劣化のおそれのない陶器製である。第3除菌用照射範囲43Uの照射方向前方にはトイレ室10の床面25が存在する。第3除菌用照射範囲43Uは、床面25よりも上方の領域のみに設定されている。床面25の床材が、合成樹脂製であっても、第3光源43が照射する紫外線によって床面25が劣化する虞はない。
【0024】
第3照明器具53は、第3光源43が照射する紫外線と同じ方向へ可視光を発する。第3照明器具53が可視光を発することによって、第3光源43から紫外線が照射されたことを認識することができる。第3表示用照射範囲53Lは、第3除菌用照射範囲43Uの全体を包囲している。第3表示用照射範囲53Lの外縁は、第3除菌用照射範囲43Uの外縁に沿っている。第3照明器具53が可視光を照射することによって、第3光源43から照射された紫外線の第3除菌用照射範囲43Uを認識することができる。
【0025】
<自動除菌モード>
自動除菌モードは、人感センサ15の検出結果とカメラ18の検出結果に基づくコントローラ16の制御によって、自動的に除菌を行う形態である。トイレ室10内で使用者が便器装置30を使用している間は、人感センサ15が使用者の存在を検出するので、全ての光源41,42,43からの紫外線の照射と全ての照明器具51,52,53からの可視光の照射が停止している。使用者が、便器装置30の使用後にトイレ室10外へ退出すると、便蓋36と便座34が全開状態へ揺動する。便蓋36及び便座34の揺動動作が開始すると同時に、スピーカー17からは除菌が行われることを予告する音声や電子音等の報知音が発せられる。
【0026】
カメラ18がトイレットペーパー23とタオル21のうち少なくとも一方が存在していることを検出している場合は、報知音が発せられた後に、第1~第3照明器具51,52,53からの可視光の照射と、第1~第3光源41,42,43からの紫外線の照射が開始する。カメラ18がトイレットペーパー23とタオル21のいずれも存在していないことを検出されている場合は、可視光の照射は第1照明器具51と第3照明器具53のみが行い、紫外線の照射は第1光源41と第3光源43のみが行う。報知音は、第1~第3光源41,42,43が紫外線を照射した後に止めてもよく、第1~第3光源41,42,43が紫外線を照射しているあいだ鳴り続けてもよい。
【0027】
便器装置30よりも上方に浮遊する雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第1除菌用照射範囲41U内において短波長の紫外線を所定時間のあいだ照射されることによって死滅する。トイレットペーパー23とタオル21に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第2除菌用照射範囲42U内における紫外線の照射によって死滅する。便器本体31と便鉢部32内に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第3除菌用照射範囲43U内における紫外線の照射によって死滅する。
【0028】
紫外線の照射による除菌が行われている最中に、トイレ室10のドア14を開けた人は、第1~第3照明器具51,52,53が発する可視光を目視することによって、紫外線による除菌が行われていることを認識することができる。ドア14を開けた人が、そのままトイレ室10内に入ると、人感センサ15が人を検出する。この結果、第1~第3の全ての光源41,42,43からの紫外線の照射が停止する。トイレ室10内に入った人がトイレ室10から退出すると、紫外線の照射が再開する。
【0029】
スピーカー17からの報知音は、便蓋36及び便座34が揺動した後に発せられてもよく、便蓋36及び便座34が揺動する前に発せられてもよい。スピーカー17からの報知音は、照明器具51,52,53から可視光が照射されると同時に発せられてもよく、照明器具51,52,53からの可視光の照射開始後に発せられてもよい。光源41,42,43からの紫外線の照射は、照明器具51,52,53からの可視光の照射開始後に開始してもよい。
【0030】
<手動除菌モード>
手動除菌モードは、便器装置30の使用後等に人が除菌を任意に行う形態である。トイレ室10内で人がコントローラ16のスイッチ等を操作すると、スピーカー17から紫外線による除菌を行うことを予告する報知音が発せられ、第1~第3照明器具51,52,53から可視光が照射される。この後、人感センサ15が、トイレ室10から使用者が退出したことを検出すると、上述の自動除菌モードと同じ手順で除菌が開始する。
【0031】
本実施形態1の除菌システムは、紫外線を発する第1~第3光源41,42,43と、第1~第3光源41,42,43が前記紫外線を照射していることを報知する報知部と、第1~第3光源41,42,43による紫外線の照射範囲のうち、照度が第1~第3光源41,42,43の最大照度に対して所定割合以上である第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43Uを表示する表示部とを有する。報知部は、第1~第3照明器具51,52,53とスピーカー17を含む。表示部は、第1~第3照明器具51,52,53を含む。
【0032】
第1~第3照明器具51,52,53は、第1~第3光源41,42,43が紫外線を照射しているときに可視光を発する。可視光を目視することによって、紫外線による除菌が行われていることを認識することができる。可視光を目視することによって、第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43Uを認識することができる。スピーカー17から発せられる音声や電子音等を聴くことによって、第1~第3光源41,42,43による紫外線の照射予告を認識することができるとともに、第1~第3光源41,42,43が紫外線を照射している最中であることを認識することができる。
【0033】
可視光の第2表示用照射範囲52Lは、第2光源42から紫外線の照射対象物であるトイレットペーパー23とタオル21に至る第2除菌用照射範囲42Uの全体を含むように設定されている。第2光源42から紫外線の照射対象物に至る第2除菌用照射範囲42Uの全体が、可視光の第2表示用照射範囲52L内に含まれるので、第2除菌用照射範囲42Uを目視によって確認し易い。
【0034】
第1~第3可視光の第1~第3表示用照射範囲51L,52L,53Lは、可視光の第1~第3表示用照射範囲51L,52L,53Lの外縁が第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43Uの外縁に対して所定間隔を空けて並ぶように設定されている。第1~第3表示用照射範囲51L,52L,53Lは、第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43Uの外縁よりも一回り広い範囲なので、第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43Uを目視で把握し易い。
【0035】
第1~第3光源41,42,43は、人感センサ15が人を検出していないことを条件として紫外線の照射を行うので、紫外線の照射中に、人が第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43U内に居続けることを防止できる。
【0036】
人感センサ15の検知範囲は、第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43Uの少なくとも一部を含む。人感センサ15の検知範囲は、第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43Uの外部を含むように設定されている。人感センサ15は、第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43U内へ人が進入する前に検知を行うので、第1~第3除菌用照射範囲41U,42U,43Uへの人の進入を防止することが可能である。
【0037】
除菌システムは、紫外線の除菌対象物であるトイレットペーパー23とタオル21の有無を検出する除菌対象検出部としてのカメラ18を備えている。カメラ18が除菌対象物を検出したときに、第2光源42による前記紫外線の照射が行われる。これにより、除菌対象物が存在しない場合に、紫外線が無駄に照射されることを防止できる。
【0038】
<実施形態2>
本開示を具体化した実施形態2を、
図4~
図5を参照して説明する。本実施形態2の除菌システムは、紫外線を照射する光源44と照明器具54を上記実施形態1とは異なる構成としたものである。便器装置30は、実施形態1の第1~第3光源41,42,43と第1~第3照明器具51,52,53を有していない。人感センサ15と、除菌対象検出部であるカメラ18と、コントローラ16は実施形態1と同じである。実施形態1と同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0039】
本実施形態2の除菌システムは、第4光源44を有する。第4光源44は、トイレ室10の後壁面26のうち便器装置30よりも上方の位置に配置されている。第4光源44は、前方へ紫外線を照射する。第4光源44が照射する紫外線は、第4除菌用照射範囲44Uを有する。第1除菌用照射範囲44Uは、人感センサ15の検出範囲内に含まれる。
【0040】
第4除菌用照射範囲44Uの照射方向前方にはトイレ室10の前壁面24が存在する。第4除菌用照射範囲44Uは、前後方向において、第4光源44から、トイレ室10の前壁面24よりも少し後方の位置に至る領域のみに設定されている。前壁面24の壁紙が合成樹脂製であっても、第4光源44が照射する紫外線によって前壁面24の壁紙が劣化する虞はない。
【0041】
第4除菌用照射範囲44Uは、上下方向において便器装置30よりも上方の領域のみに設定されている。便器装置30の便蓋36と機器収納部33が合成樹脂製であっても、第4光源44が照射する紫外線によって便蓋36と機器収納部33が劣化する虞はない。床面25の床材が合成樹脂製であっても、第4光源44が照射する紫外線によって床面25が劣化する虞はない。第4除菌用照射範囲44Uは、上下方向においてトイレ室10の天井面11よりも下方の領域のみに設定されている。天井面11が合成樹脂製であっても、第4光源44が照射する紫外線によって天井面11が劣化する虞はない。
【0042】
第4除菌用照射範囲44Uは、左右方向において、除菌対象物であるトイレットペーパー23とタオル21を含む領域に設定されている。第4除菌用照射範囲44Uは、左側壁面12とペーパーホルダ22とキャビネット19とバー20を含む。左側壁面12の壁紙は、紙、珪藻土、漆喰等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。ペーパーホルダ22は、紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない金属からなる。キャビネット19の表面とバー20は、木や金属等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。第4除菌用照射範囲44Uは、左右方向において、トイレ室10の右側壁面13に取り付けたカメラ18を含む。右側壁面13の壁紙は、紙、珪藻土、漆喰等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。カメラ18の表面は、金属等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。
【0043】
第4照明器具54は、紫外線が照射されたことを認識させるための報知部、及び紫外線の第4除菌用照射範囲44Uを認識させるための表示部としての機能を有するものである。第4光源44と第4照明器具54は、別体部品として製造したものを一体化したものでもよく、当初から一体部品として製造されたものであってもよい。
【0044】
第4照明器具54は、第4光源44が照射する紫外線と同じ方向へ可視光を発する。第4照明器具54が可視光を発することによって、第4光源44から紫外線が照射されたことを認識することができる。第4表示用照射範囲54Lは、第4除菌用照射範囲44Uの全体を包囲している。第4表示用照射範囲54Lの外縁は、第4除菌用照射範囲44Uの外縁に沿っている。第4照明器具54が可視光を照射することによって、第4光源44から照射された紫外線の第4除菌用照射範囲44Uを認識することができる。
【0045】
本実施形態2においても、実施形態1の自動除菌モードや手動除菌モードと同様の手順でトイレ室10内の除菌が行われる。トイレ室10内を浮遊する雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第4除菌用照射範囲44U内において短波長の紫外線を所定時間のあいだ照射されることによって死滅する。トイレットペーパー23、タオル21、左右両側壁面12,13、ペーパーホルダ22、キャビネット19、カメラ18に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等も、第4除菌用照射範囲44U内において短波長の紫外線を所定時間のあいだ照射されることによって死滅する。
【0046】
<実施形態3>
本開示を具体化した実施形態3を、
図6を参照して説明する。本実施形態3の除菌システムは、紫外線を照射する光源45と、可視光を照射する照明器具55を上記実施形態1とは異なる構成としたものである。便器装置30は、実施形態1の第1~第3光源41,42,43と第1~第3照明器具51,52,53を有していない。人感センサ15と、
図6には図示を省略したカメラ18と、コントローラ16は実施形態1と同じである。実施形態1と同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0047】
本実施形態3の便器装置30は、第5光源45と第5照明器具55とを有する。第5光源45と第5照明器具55は、トイレ室10内の前壁面24に設けられている。第5光源45と第5照明器具55は、便器装置30及び除菌対象物であるトイレットペーパー23及びタオル21よりも高い位置に配置されている。第5光源45と第5照明器具55は、別体部品として製造したものを一体化したものでもよく、当初から一体部品として製造されたものであってもよい。
【0048】
第5光源45は、斜め下後方へ紫外線を照射する。第5光源45が照射する紫外線は、第5除菌用照射範囲45Uを有する。第5除菌用照射範囲45Uは、前後方向において、トイレ室10の前壁面24よりも少し後方の位置から、トイレ室10の前後方向中央位置に至る領域に設定されている。トイレ室10の後壁面26の壁紙が合成樹脂製であっても、第5光源45が照射する紫外線によって床面25が劣化する虞はない。第5除菌用照射範囲45Uは、上下方向において床面25よりも上方の領域のみに設定されている。床面25の床材が合成樹脂製であっても、第4光源45が照射する紫外線によって床面25が劣化する虞はない。第5光源45の照射方向において、第5除菌用照射範囲45Uは、便器装置30に届かないように設定されている。便器装置30の便蓋36と機器収納部33が合成樹脂製であっても、第5光源45が照射する紫外線によって便蓋36と機器収納部33が劣化する虞はない。
【0049】
第5除菌用照射範囲45Uは、左右方向において、除菌対象物であるトイレットペーパー23とタオル21を含む領域に設定されている。第4除菌用照射範囲45Uは、左側壁面12とペーパーホルダ22とキャビネット19とバー20を含む。左側壁面12の壁紙は、紙、珪藻土、漆喰等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。ペーパーホルダ22は、紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない金属からなる。キャビネット19の表面とバー20は、木や金属等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。第5除菌用照射範囲45Uは、カメラ18を含まない。
【0050】
本実施形態3においても、実施形態1の自動除菌モードや手動除菌モードと同様の手順でトイレ室10内の除菌が行われる。トイレ室10内を浮遊する雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第5除菌用照射範囲45U内において短波長の紫外線を所定時間のあいだ照射されることによって死滅する。トイレットペーパー23、タオル21、左側壁面12、ペーパーホルダ22、キャビネット19に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等も、第5除菌用照射範囲45U内における紫外線の照射によって死滅する。
【0051】
<実施形態4>
本開示を具体化した実施形態4を、
図7を参照して説明する。以下の説明において、上下方向については、
図7に示す洗面カウンター61の天板63と直交する鉛直方向において、天板63からミラー付き収納部62に向かう方向を上方、天板63から床面に向かう方向を下方と定義する。左右方向については、洗面台60に正対した使用者から見た向きをそのまま左方、右方と定義し、
図7にあらわれる向きを、そのまま左方、右方と定義する。
図7の紙面と直交する前後方向に関しては、洗面台60に正対した使用者から見たときの手前側、奥側の表現で説明する。
【0052】
<除菌システムの概要>
実施形態4の除菌システムは、洗面台60と、人感センサ15と、カメラ18と、光源46,47,48,49と、照明器具56,57,58,59と、コントローラ16とを有する。洗面台60は、床面に設置した洗面カウンター61と、洗面カウンター61の上方に設置したミラー付き収納部62とを有する。洗面カウンター61の天板63の中央部には、除菌対象物である洗面ボウル64と水栓金具65が設けられている。洗面台60の左右両側近傍には、左側壁面66と右側壁面67が設けられている。
【0053】
<除菌対象物>
洗面カウンター61の天板63のうち洗面ボウル64よりも左側には、除菌対象物である歯ブラシ69とコップ70を置く領域を表示するための表示枠68が描かれている。洗面カウンター61の天板63のうち洗面ボウル64よりも右側には、時計74や装飾品75等の除菌対象物を載せるためのトレイ71が配置されている。トレイ71は、洗面カウンター61の天板63の凹部に対して着脱可能に嵌め込むことによって位置決めされている。右側壁面67に取り付けたバー72には、除菌対象物であるタオル73が掛けられている。バー72とタオル73は、洗面カウンター61の天板63とミラー付き収納部62の下面との間の高さに配置されている。
【0054】
<カメラ18>
除菌システムは、除菌対象物の有無を検出する除菌対象検出部としての機能を有する3つカメラ18を備えている。カメラ18は、ミラー付き収納部62の下面における左右両端部と、左側壁面66とに設置されている。ミラー付き収納部62の下面左端部のカメラ18は、表示枠68内を撮影した撮影データを画像処理することによって、表示枠68内における除菌対象物の有無を検出する。ミラー付き収納部62の下面右端部のカメラ18は、トレイ71上を撮影した撮影データを画像処理することによって、トレイ71上における除菌対象物の有無を検出する。左側壁面66のカメラ18は、バー72とバー72の下方を撮影した撮影データを画像処理することによって、バー72におけるタオル73の有無を検出する。各カメラ18による検出結果は、コントローラ16に入力される。
【0055】
<光源46,47,48,49>
除菌システムは、第6~第9光源46,47,48,49を有する。第6~第9光源46,47,48,49は、実施形態1の第1~第3光源41,42,43と同様の機能を有するものであり、波長が100nm~280nmである短波長紫外線を照射する。第6~第9光源46,47,48,49が照射する紫外線は、除菌に有効な領域として実施形態1と同様に設定された第6~第9除菌用照射範囲46U,47U,48U,49Uを有する。
【0056】
<照明器具56,57,58,59>
除菌システムは、第6~第9照明器具56,57,58,59を有する。第6~第9照明器具56,57,58,59は可視光を発する。第6~第9照明器具56,57,58,59が発する可視光は、昼白色や昼光色ではなく、例えば三原色を組み合わせて得られる色を有する。第6~第9照明器具56,57,58,59の可視光は、外縁を目視で認識可能な第6~第9表示用照射範囲56L,57L,58L,59Lを有するスポットライトである。第6~第9表示用照射範囲56L,57L,58L,59Lは、紫外線の照射対象物において第6~第9除菌用照射範囲46U,47U,48U,49Uを示す領域のみを照らす。
【0057】
第6~第9照明器具56,57,58,59と第6~第9光源46,47,48,49は、夫々、個別に1:1で対応している。対応する光源46,47,48,49と照明器具56,57,58,59は、別体部品として製造したものを一体化したものでもよく、当初から一体部品として製造されたものであってもよい。第6~第9照明器具56,57,58,59は、報知部及び表示部としての機能を有する。報知部は、第6~第9光源46,47,48,49から紫外線が照射されたことを個別に認識させる機能を有する。表示部は、紫外線の第6~第9除菌用照射範囲46U,47U,48U,49Uを認識させるための機能を有する。
【0058】
第6~第9照明器具56,57,58,59は、夫々、第6~第9光源46,47,48,49が照射する紫外線と同じ方向へ可視光を発する。第6~第9表示用照射範囲56L,57L,58L,59Lは、第6~第9除菌用照射範囲46U,47U,48U,49Uの全体を包囲している。第6~第9表示用照射範囲56L,57L,58L,59Lの外縁は、第6~第9除菌用照射範囲46U,47U,48U,49Uの外縁に対して所定間隔を空けて並び沿うように設定されている。第6~第9照明器具56,57,58,59が照射した可視光を目視することによって、夫々、第6~第9除菌用照射範囲46U,47U,48U,49Uを認識することができる。
【0059】
<第6光源46と第6照明器具56>
第6光源46と第6照明器具56は、ミラー付き収納部62の下面における左端部に配置されている。第6照明器具56が照射した可視光を目視することによって、第6除菌用照射範囲46Uを認識することができる。第6光源46が照射した紫外線の第6除菌用照射範囲46Uは、天板63の表示枠68の全体を含むように設定されている。天板63上においても、第6表示用照射範囲56Lが照らす範囲を目視することによって、第6除菌用照射範囲46Uを認識することができる。天板63は、人工大理石や金属等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。
【0060】
<第7光源47と第7照明器具57>
第7光源47と第7照明器具57は、ミラー付き収納部62の下面における左右方向中央部に配置されている。第7光源47が照射した紫外線の第7除菌用照射範囲47Uは、洗面ボウル64と水栓金具65の全体を含むように設定されている。第7照明器具57が照射した可視光を目視することによって、第7除菌用照射範囲47Uを認識することができる。天板63上においても、第7表示用照射範囲57Lが照らす範囲を目視することによって、第7除菌用照射範囲47Uを認識することができる。
【0061】
<第8光源48と第8照明器具58>
第8光源48と第8照明器具58は、ミラー付き収納部62の下面における右端部に配置されている。第8光源48が照射した紫外線の第8除菌用照射範囲48Uは、天板63のトレイ71の全体を含むように設定されている。第8照明器具58が照射した可視光を目視することによって、第8除菌用照射範囲48Uを認識することができる。天板63上においても、第8表示用照射範囲58Lが照らす範囲を目視することによって、第8除菌用照射範囲48Uを認識することができる。
【0062】
<第9光源49と第9照明器具59>
第9光源49と第9照明器具59は、左側壁面66に設置されている。第9光源49が右側壁面67に向けて照射した紫外線の第9除菌用照射範囲49Uは、バー72とタオル73の全体を含むように設定されている。右側壁面67の壁紙は、紙、珪藻土、漆喰等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。バー72は、金属等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。第9照明器具59が照射した可視光を目視することによって、第9除菌用照射範囲49Uを認識することができる。右側壁面67においても、第9表示用照射範囲59Lが照らす範囲を目視することによって、第9除菌用照射範囲49Uを認識することができる。
【0063】
<人感センサ15>
人感センサ15は、人の手や腕等を検出するものであり、右側壁面67のうちタオル73よりも奥側の位置に設置されている。人感センサ15の検出範囲は、洗面カウンター61の天板63とミラー付き収納部62の下面との間の空間全体である。人感センサ15の検知範囲は、少なくとも第6~第9除菌用照射範囲46U,67U,48U,49Uの一部を含む。人感センサ15は、第6~第9除菌用照射範囲46U,67U,48U,49Uのうちいずれかの範囲内に人の手や腕等が存在するか否かを検出する。人感センサ15の検出信号はコントローラ16に入力される。
【0064】
<コントローラ16>
除菌システムは、スピーカー17を内蔵したコントローラ16を有する。コントローラ16は、左側壁面66に設置されている。人感センサ15の検出信号と各カメラ18の検出信号とに基づき、第6~第9光源46,47,48,49における紫外線の照射と、第6~第9照明器具56,57,58,59における可視光の照射を制御する。スピーカー17は、洗面台60における除菌に関する情報を音声や電子音等で知らせる報知部としての機能を発揮するものである。
【0065】
<自動除菌モード>
自動除菌モードは、コントローラ16におけるタイマーセットと、人感センサ15及びカメラ18の検出結果とに基づくコントローラ16の制御によって、自動的に除菌を行う形態である。タイマーセットした時刻になると、スピーカー17からは除菌が行われることを予告する音声や電子音等の報知音が発せられる。このとき、天板63とミラー付き収納部62との間に人の手や腕が差し入れられていない場合は、報知音が鳴り始めた後に、第6~第9照明器具56,57,58,59から可視光が照射される。その後に、第6~第9光源46,47,48,49から紫外線が除菌対象物に向けて紫外線が照射される。
【0066】
表示枠68内に置かれた除菌対象物に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第6除菌用照射範囲46U内において短波長の紫外線を所定時間のあいだ照射されることによって死滅する。洗面ボウル64内と水栓金具65に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第7除菌用照射範囲47U内における紫外線の照射によって死滅する。トレイ71上に置かれた除菌対象物に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第8除菌用照射範囲48U内における紫外線の照射によって死滅する。
【0067】
バー72にかけられたタオル73に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第9除菌用照射範囲49U内における紫外線の照射によって死滅する。天板63とミラー付き収納部62の下面との間に浮遊する雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第6~第9除菌用照射範囲46U,47U,48U,49U内における紫外線の照射によって死滅する。
【0068】
紫外線の照射による除菌が行われている最中に、洗面台60に近づいた人は、第6~第9照明器具56,57,58,59が発する可視光を目視することによって、紫外線による除菌が行われていることを認識することができる。紫外線の照射中に、人が洗面台60を使用するために天板63とミラー付き収納部62との間に手や腕を差し入れると、人感センサ15が人を検出する。この結果、第6~第9光源46,47,48,49からの紫外線の照射が停止する。天板63とミラー付き収納部62との間から手や腕を手前側へ引っ込めると、紫外線の照射が再開する。第6~第9光源46,47,48,49は、人感センサ15が人を検知していないことを条件として紫外線の照射を行う。
【0069】
表示枠68内に除菌対象物が存在しない場合は、第6照明器具56からの可視光の照射と第6光源46からの紫外線の照射は行われない。トレイ71上に除菌対象物が存在しない場合は、第8照明器具58からの可視光の照射と第8光源48からの紫外線の照射は行われない。バー72にタオル73が掛けられていない場合は、第9照明器具59からの可視光の照射と第9光源49からの紫外線の照射は行われない。除菌対象物が存在しない場合に、紫外線が無駄に照射されることが防止されている。洗面ボウル64と水栓金具65を照射対象とする第7照明器具57と第7光源47は、常に、可視光と紫外線の照射を行う。
【0070】
タイマーのセット時刻に報知音が鳴ったときに、人が洗面台60を使用するために天板63とミラー付き収納部62との間に手や腕を差し入れている場合は、全ての第6~第9照明器具56,57,58,59は可視光を照射せず、全ての第6~第9光源46,47,48,49は紫外線を照射しない。第6~第9照明器具56,57,58,59は、スピーカー17からの報知音が鳴ると同時に可視光を照射するようにしてもよい。第6~第9光源46,47,48,49は、第6~第9照明器具56,57,58,59から可視光が照射されると同時に紫外線の照射を開始してもよい。
【0071】
<手動除菌モード>
手動除菌モードは、洗面台60の使用後等に人が除菌を任意に行う形態である。コントローラ16のスイッチを操作すると、スピーカー17から紫外線による除菌を行うことを予告する報知音が発せられる。報知音が鳴ってから数秒程度の待機時間が経過したときに、天板63とミラー付き収納部62との間に人の手や腕が差し入れられていなければ、第6~第9照明器具56,57,58,59から可視光が照射される。第6~第9照明器具56,57,58,59から可視光が照射した後は、自動除菌モードと同様の手順で除菌が行われる。報知音が鳴ってから待機時間が経過したときに、天板63とミラー付き収納部62との間に人の手や腕が差し入れられている場合は、除菌は行われない。
【0072】
<実施形態5>
本開示を具体化した実施形態5を、
図8を参照して説明する。以下の説明において、上下方向については、
図8に示すキッチンカウンター81の天板83と直交する鉛直方向において、天板83から吊り戸棚82に向かう方向を上方、天板83から床面に向かう方向を下方と定義する。左右方向については、システムキッチン80に正対した使用者から見た向きをそのまま左方、右方と定義し、
図8にあらわれる向きを、そのまま左方、右方と定義する。
図8の紙面と直交する前後方向に関しては、システムキッチン80に正対した使用者から見たときの手前側、奥側の表現で説明する。
【0073】
<除菌システムの概要>
実施形態1の除菌システムは、システムキッチン80と、人感センサ15と、カメラ18と、光源100,101,102,103と、照明器具110,111,112,113と、コントローラ16とを有する。システムキッチン80は、91に設置したキッチンカウンター81と、吊り戸棚82とを有する。天板83の左右方向中央部には、方形の表示枠84が描かれている。表示枠84は、食材や布巾等の除菌対象物を置く領域を表示するための表示部としての機能を有する。天板83の右端部には、シンク85と、シンク85の奥側に配置された水栓金具86が設けられている。シンク85と水栓金具86は、紫外線による除菌対象物である。システムキッチン80の左右両側近傍には、左側壁面92と右側壁面93が設けられている。
【0074】
吊り戸棚82は、システムキッチン80の前壁面94に固定され、キッチンカウンター81よりも上方に位置している。吊り戸棚82は、左右方向において表示枠84及びシンク85の上方に配置されている。前壁面94には、左右方向に長い棚板87が設置されている。前壁面94の左端部には、お玉、フライ返し等の調理器具89を吊り下げるためのバー88が取り付けられている。これらの調理器具89は除菌対象物である。棚板87の右端部は、除菌対象物であるまな板90を載置するためのスペースとして確保されている。
【0075】
<カメラ18>
除菌システムは、除菌対象物の有無を検出する除菌対象検出部としての機能を有する3つカメラ18を備えている。カメラ18は、左側壁面92と、吊り戸棚82の下面における左端部と、右側壁面93とに1つずつ設置されている。左側壁面92のカメラ18は、除菌対象物である調理器具89が吊り下げられる領域を撮影した撮影データを画像処理することによって、除菌対象物の有無を検出する。吊り戸棚82の下面左端部のカメラ18は、天板83上の表示枠84を撮影した撮影データを画像処理することによって、表示枠84内における除菌対象物の有無を検出する。右側壁面93のカメラ18は、まな板90が置かれる領域を撮影した撮影データを画像処理することによって、まな板90の有無を検出する。各カメラ18による検出結果は、コントローラ16に入力される。
【0076】
<光源100,101,102,103>
除菌システムは、第10~第13光源100,101,102,103を有する。第10~第13光源100,101,102,103は、実施形態1の第1~第3光源41,42,43,44と同様の機能を有するものであり、波長が100nm~280nmである短波長紫外線を照射する。第10~第13光源100,101,102,103が照射する紫外線は、除菌に有効な領域として実施形態1と同様に設定された第10~第13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103Uを有する。
【0077】
<照明器具110,111,112,113>
除菌システムは、第10~第13照明器具110,111,112,113を有する。第10~第13照明器具110,111,112,113は可視光を発する。第10~第13照明器具110,111,112,113が発する可視光は、昼白色や昼光色ではなく、例えば三原色を組み合わせて得られる色を有する。第10~第13照明器具110,111,112,113の可視光は、外縁を目視で認識可能な第10~第13表示用照射範囲110L,111L,112L,113Lを有するスポットライトである。第10~第13表示用照射範囲110L,111L,112L,113Lは、紫外線の照射対象物において第10~第13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103Uを示す領域のみを照らす。
【0078】
第10~第13照明器具110,111,112,113と第10~第13光源100,101,102,103は、夫々、個別に1:1で対応している。対応する光源100,101,102,103と照明器具110,111,112,113は、別体部品として製造したものを一体化したものでもよく、当初から一体部品として製造されたものであってもよい。第10~第13照明器具110,111,112,113は、第10~第13光源100,101,102,103から紫外線が照射されたことを個別に認識させるための報知部、及び紫外線の第10~第13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103Uを認識させるための表示部としての機能を有するものである。
【0079】
第10~第13照明器具110,111,112,113は、夫々、第10~第13光源100,101,102,103が照射する紫外線と同じ方向へ可視光を発する。第10~第13表示用照射範囲110L,111L,112L,113Lは、第10~第13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103Uの全体を包囲している。第10~第13表示用照射範囲110L,111L,112L,113Lの外縁は、第10~第13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103Uの外縁に対して所定間隔を空けて並び沿うように設定されている。第10~第13照明器具110,111,112,113が照射した可視光を目視することによって、夫々、第10~第13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103Uを認識することができる。
【0080】
<第10光源100と第10照明器具110>
第10光源100と第10照明器具110は、左側壁面92のうち天板83と吊り戸棚82との間の高さに設置されている。第10光源100が照射した紫外線の第10除菌用照射範囲100Uは、バー88と、バー88に吊り下げられた調理器具89を含むように設定されている。前壁面94とバー88の材質は、金属等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがないものである。第10照明器具110が照射した可視光を目視することによって、第10除菌用照射範囲100Uを認識することができる。
【0081】
<第11光源101と第11照明器具111>
第11光源101と第11照明器具111は、吊り戸棚82の下面における左端部に配置されている。第11照明器具111が照射した可視光を目視することによって、第11除菌用照射範囲101Uを認識することができる。第11光源101が照射した紫外線の第11除菌用照射範囲101Uは、天板83の表示枠84の全体を含むように設定されている。天板83上においても、第11表示用照射範囲111Lが照らす範囲を目視することによって、第11除菌用照射範囲101Uを認識することができる。天板83は、人工大理石や金属等の紫外線の照射に起因する劣化のおそれがない材質からなる。
【0082】
<第12光源102と第12照明器具112>
第12光源102と第12照明器具112は、吊り戸棚82の下面における左端部に配置されている。第12光源102が照射した紫外線の第12除菌用照射範囲102Uは、シンク85と水栓金具86の全体を含むように設定されている。第12照明器具112が照射した可視光を目視することによって、第12除菌用照射範囲102Uを認識することができる。天板83上においても、第12表示用照射範囲112Lが照らす範囲を目視することによって、第12除菌用照射範囲102Uを認識することができる。
【0083】
<第13光源103と第13照明器具113>
第13光源103と第13照明器具113は、右側壁面93のうち天板83と吊り戸棚82との間の高さに配置されている。第13光源103が照射した紫外線の第13除菌用照射範囲103Uは、棚板87上のまな板90の全体を含むように設定されている。第13照明器具113が照射した可視光を目視することによって、第13除菌用照射範囲103Uを認識することができる。
【0084】
<人感センサ15>
人感センサ15は、人の手や腕等を検出するものであり、右側壁面93に設置されている。人感センサ15の検出範囲は、天板83と吊り戸棚82の下面との間の空間全体であり、第10~13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103Uの少なくとも一部を含む。人感センサ15は、第10~13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103Uのうちのいずれかの範囲内に人の手や腕等が存在するか否かを検出する。人感センサ15の検出信号はコントローラ16に入力される。
【0085】
<コントローラ16>
除菌システムは、スピーカー17を内蔵したコントローラ16を有する。コントローラ16は、右側壁面93に設置されている。人感センサ15の検出信号と各カメラ18の検出信号とに基づき、第10~第13光源100,101,102,103における紫外線の照射と、第10~第13照明器具110,111,112,113における可視光の照射を制御する。スピーカー17は、システムキッチン80における除菌に関する情報を音声や電子音等で知らせる報知部としての機能を発揮するものである。
【0086】
<自動除菌モード>
自動除菌モードは、コントローラ16におけるタイマーセットと、人感センサ15及びカメラ18の検出結果とに基づくコントローラ16の制御によって、自動的に除菌を行う形態である。タイマーセットした時刻になると、スピーカー17からは除菌が行われることを予告する音声や電子音等の報知音が発せられる。このとき、天板83と吊り戸棚82との間に人の手や腕が差し入れられていない場合は、報知音が鳴り始めた後に、第10~第13照明器具110,111,112,113から可視光が照射される。その後に、第10~第13光源100,101,102,103から紫外線が除菌対象物に向けて紫外線が照射される。
【0087】
バー88に吊り下げた調理器具89に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第10除菌用照射範囲100U内において短波長の紫外線を所定時間のあいだ照射されることによって死滅する。表示枠84内に置かれた除菌対象物に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第11除菌用照射範囲101U内における紫外線の照射によって死滅する。シンク85内と水栓金具86に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第12除菌用照射範囲102U内における紫外線の照射とによって死滅する。棚板87に置かれたまな板90に付着している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第13除菌用照射範囲103U内における紫外線の照射によって死滅する。天板83と吊り戸棚82との間の空間に浮遊している雑菌、ウィルス、カビの胞子等は、第10~13除菌用照射範囲100U,101U,102U,103U内における紫外線の照射によって死滅する。
【0088】
紫外線の照射による除菌が行われている最中に、システムキッチン80に近づいた人は、第10~第13照明器具110,111,112,113が発する可視光を目視することによって、紫外線による除菌が行われていることを認識することができる。紫外線の照射中に、人がシステムキッチン80を使用するために天板83と吊り戸棚82との間に手や腕を差し入れると、人感センサ15が人を検出する。この結果、第10~第13光源100,101,102,103からの紫外線の照射が停止する。天板83と吊り戸棚82との間から手や腕を手前側へ引っ込めると、紫外線の照射が再開する。第10~第13光源100,101,102,103は、人感センサ15が人を検知動作していないことを条件として紫外線の照射を行う。
【0089】
バー88に調理器具89が吊り下げられていない場合は、第10照明器具110からの可視光の照射と第10光源100からの紫外線の照射は行われない。表示枠84内に除菌対象物が存在しない場合は、第11照明器具111からの可視光の照射と第11光源101からの紫外線の照射は行われない。棚板87にまな板90が載置されていない場合は、第13照明器具113からの可視光の照射と第13光源103からの紫外線の照射は行われない。除菌対象物が存在しない場合に、紫外線が無駄に照射されることが防止されている。シンク85と水栓金具86を照射対象とする第12照明器具112と第12光源102は、常に、可視光と紫外線の照射を行う。
【0090】
タイマーのセット時刻に報知音が鳴ったときに、人がシステムキッチン80を使用するために天板83と吊り戸棚82との間に手や腕を差し入れている場合は、全ての第10~第13照明器具110,111,112,113は可視光を照射せず、全ての第10~第13光源100,101,102,103は紫外線を照射しない。第10~第13照明器具110,111,112,113は、スピーカー17からの報知音が鳴ると同時に可視光を照射するようにしてもよい。第10~第13光源100,101,102,103は、第10~第13照明器具110,111,112,113から可視光が照射されると同時に紫外線の照射を開始してもよい。
【0091】
<手動除菌モード>
手動除菌モードは、システムキッチン80の使用後や就寝前等に人が除菌を任意に行う形態である。コントローラ16のスイッチを操作すると、スピーカー17から紫外線による除菌を行うことを予告する報知音が発せられる。報知音が鳴ってから数秒程度の待機時間が経過したときに、天板83と吊り戸棚82との間に人の手や腕が差し入れられていなければ、第10~第13照明器具110,111,112,113から可視光が照射される。第10~第13照明器具110,111,112,113から可視光が照射した後は、自動除菌モードと同様の手順で除菌が行われる。報知音が鳴ってから待機時間が経過したときに、天板83と吊り戸棚82との間に人の手や腕が差し入れられている場合は、除菌は行われない。
【0092】
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。実施形態1~5において、照明器具を紫外線の光源から離隔した位置に配置し、照明器具が発する可視光が、紫外線の照射対象物のうち除菌用照射範囲を示す領域のみを照らすようにしてもよい。実施形態1~5において、光源は、除菌用照射範囲を変更できない形態であってもよい。実施形態1~5において、除菌対象物の存在の有無を確認する除菌対象検出部を設けなくてもよい。
【0093】
実施形態1において、第1除菌用照射範囲及び第3除菌用照射範囲は、壁面、ドア、天井面及び床面の少なくとも一つを含む領域に設定してもよい。この場合、壁面、ドア、天井面及び床面のうち除菌用照射範囲に含まれる領域の材質を、紙、珪藻土、漆喰、石材等の紫外線による劣化のおそれがないものにすればよい。
【0094】
実施形態1~2において、複数の光源を左右に間隔を空けて配置し、複数の除菌用照射範囲を左右に並ぶように設定してもよい。実施形態1~3において、トイレ室外におけるドアの近傍を検出範囲とする人感センサを設置してもよい。
【0095】
実施形態2において、第4除菌用照射範囲は、ドア、天井面及び床面の少なくとも一つを含む領域に設定してもよい。この場合、ドア、天井面及び床面のうち除菌用照射範囲に含まれる領域の材質を、紙、珪藻土、漆喰、石材等の紫外線による劣化のおそれがないものにすればよい。
【0096】
実施形態3において、複数の光源を前後方向に間隔を空けて配置し、複数の除菌用照射範囲を前後方向に並ぶように設定してもよい。実施形態3において、複数の光源を左右方向に間隔を空けて配置し、複数の除菌用照射範囲を左右方向に並ぶように設定してもよい。
【0097】
実施形態4~5において、表示部は、紫外線の照射対象物のうち除菌対象物を載置する領域を模様、図形、形状等で示したものであってもよい。
【符号の説明】
【0098】
15…人感センサ、17…スピーカー(報知部)、18,74…カメラ(除菌対象検出部)、21,73…タオル(除菌対象物)、23…トイレットペーパー(除菌対象物)、41…第1光源、41U…第1除菌用照射範囲、42…第2光源、42U…第2除菌用照射範囲、43…第3光源、43U…第3除菌用照射範囲、44…第4光源、44U…第4除菌用照射範囲、45…第5光源、45U…第5除菌用照射範囲、46…第6光源、46U…第6除菌用照射範囲、47…第7光源、47U…第7除菌用照射範囲、48…第8光源、48U…第8除菌用照射範囲、49…第9光源、49U…第9除菌用照射範囲、51…第1照明器具(報知部、表示部)、51L…第1表示用照明範囲、52…第2照明器具(報知部、表示部)、52L…第2表示用照明範囲、53…第3照明器具(報知部、表示部)、53L…第3表示用照明範囲、54…第4照明器具(報知部、表示部)、54L…第4表示用照明範囲、55…第5照明器具(報知部、表示部)、55L…第5表示用照明範囲、56…第6照明器具(報知部、表示部)、56L…第6表示用照明範囲、57…第7照明器具(報知部、表示部)、57L…第7表示用照明範囲、58…第8照明器具(報知部、表示部)、58L…第8表示用照明範囲、59…第9照明器具(報知部、表示部)、59L…第9表示用照明範囲、63…洗面カウンターの天板(照射対象物)、64…洗面ボウル(除菌対象物)、65,86…水栓金具(除菌対象物)、68…表示枠(表示部)、69…歯ブラシ(除菌対象物)、70…コップ(除菌対象物)、71…トレイ(表示部)、74…時計(除菌対象物)、75…装飾品(除菌対象物)、83…キッチンカウンターの天板(照射対象物)、85…シンク(除菌対象物)、89…調理器具(除菌対象物)、90…まな板(除菌対象物)、100…第10光源、100U…第10除菌用照射範囲、101…第11光源、101U…第11除菌用照射範囲、102…第12光源、102U…第12除菌用照射範囲、103…第13光源、103U…第13除菌用照射範囲、110…第10照明器具(報知部、表示部)、110L…第10表示用照明範囲、111…第11照明器具(報知部、表示部)、111L…第11表示用照明範囲、112…第12照明器具(報知部、表示部)、112L…第12表示用照明範囲、113…第13照明器具(報知部、表示部)、113L…第13表示用照明範囲