(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】降車支援装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20241025BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20241025BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G08B21/00 N
(21)【出願番号】P 2021052164
(22)【出願日】2021-03-25
【審査請求日】2024-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
【住所又は居所原語表記】Vahrenwalder Strasse 9, D-30165 Hannover, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000213
【氏名又は名称】弁理士法人プロスペック特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 宏次
(72)【発明者】
【氏名】徳田 将則
(72)【発明者】
【氏名】石田 正穂
(72)【発明者】
【氏名】福田 純也
(72)【発明者】
【氏名】征矢 竜一
【審査官】櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-146142(JP,A)
【文献】特開2018-134887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G01C 21/00 - 21/36
B60W 10/00 - 10/30
B60W 30/00 - 60/00
G08B 19/00 - 21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両に接近してくる接近物体であって予測移動経路が前記自車両のドアの横を通過する経路となっている接近物体が存在するとの移動経路条件が成立したときに禁止条件が成立していない場合、警報を行い、
前記禁止条件が成立している場合には、前記移動経路条件が成立しても、前記警報を行わない、
ように構成されている降車支援装置において、
前記自車両の横に停止している停止物体が存在する場合において前記停止物体に近い側の前記自車両の部分から前記自車両に近い側の前記停止物体の部分までの横方向における距離を停止車両距離として取得するとともに、前記接近物体に近い側の前記自車両の部分から前記自車両に遠い側の前記接近物体の部分までの横方向における距離を接近車両距離として取得し、
前記接近車両距離から前記停止車両距離を減じた値をラップ量として取得する、
ように構成されており、
前記禁止条件は、前記自車両の横に停止している停止物体が存在する場合において
前記ラップ量が正の値であって且つ所定値以上であるとの条件を含んでいる、
降車支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の降車支援装置において、
前記自車両に接近してくる物体であって前記予測移動経路が前記自車両から横方向に所定距離以内のエリアを通過する経路となっている物体を前記接近物体として検知するように構成されている、
降車支援装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の降車支援装置において、
前記自車両の横の所定エリア内に停止している物体を前記停止物体として検知するように構成されている、
降車支援装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の降車支援装置において、
前記移動経路条件は、前記接近物体が前記自車両のドアの横を通過するまでに要すると予測される時間が所定時間以下であるとの条件を含んでいる、
降車支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、降車支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
停止中の自車両の横を通過する可能性のある物体を検知したときにドアを開けられないようにすることにより、乗員が自車両から降車することができないようにする降車支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。又、停止中の自車両の横を通過する可能性のある物体を検知したときに警報を行うことにより、自車両の横を通過する可能性のある物体が存在することを自車両の乗員に知らせるようにした降車支援装置も知られている。こうした降車支援装置によれば、自車両の乗員の安全を守ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
自車両に後方から接近してくる車両等の物体(接近物体)があり、その接近物体の予測移動経路が自車両の横を通過する経路であっても、自車両の横に車両等の別の物体が停止していると、その物体(停止物体)と自車両との間を接近物体が通ることができずに停止物体の手前で停止する可能性がある。こうした可能性があるときに警報を行うと、不要な警報を行ったことになる。
【0005】
本発明の目的は、不要な警報を行うことを回避することができる降車支援装置を提供することにある。
【0006】
本発明に係る降車支援装置は、自車両に接近してくる接近物体であって予測移動経路が前記自車両のドアの横を通過する経路となっている接近物体が存在するとの移動経路条件が成立したときに禁止条件が成立していない場合、警報を行い、前記禁止条件が成立している場合には、前記移動経路条件が成立しても、前記警報を行わないように構成されている。
【0007】
更に、本発明に係る降車支援装置は、前記自車両の横に停止している停止物体が存在する場合において前記停止物体に近い側の前記自車両の部分から前記自車両に近い側の前記停止物体の部分までの横方向における距離を停止車両距離として取得するとともに、前記接近物体に近い側の前記自車両の部分から前記自車両に遠い側の前記接近物体の部分までの横方向における距離を接近車両距離として取得するように構成されている。
そして、本発明に係る降車支援装置は、前記接近車両距離から前記停止車両距離を減じた値をラップ量として取得するように構成されている。
そして、本発明に係る降車支援装置において、前記禁止条件は、前記自車両の横に停止している停止物体が存在する場合において前記ラップ量が正の値であって且つ所定値以上であるとの条件を含んでいる。
【0008】
自車両から停止物体までの横方向における距離を自車両から接近物体までの横方向における距離から減じた値であるラップ量が大きい場合、接近物体は、停止物体の手前で停止する可能性があり、こうした可能性がある場合に警報を行うと、不要な警報を行うことになる可能性がある。本発明によれば、ラップ量が正の値であって且つ所定値以上である場合、警報を行わないので、不要な警報を行うことを回避することができる。
【0009】
本発明に係る降車支援装置は、前記自車両に接近してくる物体であって前記予測移動経路が前記自車両から横方向に所定距離以内のエリアを通過する経路となっている物体を前記接近物体として検知するように構成されてもよい。
【0010】
接近物体は、移動経路条件の成立を左右する要素であるので、移動経路条件が成立したか否かを適切に判定するためには、接近物体と判断される物体は、予測移動経路が自車両から横方向に或る一定の距離以内のエリアを通過する経路となっている物体であることが好ましい。本発明によれば、自車両に接近してくる物体であって予測移動経路が自車両から横方向に所定距離以内のエリアを通過する経路となっている物体が接近物体として検知される。このため、移動経路条件の成立を、より適切に判定することができる。
【0011】
又、本発明に係る降車支援装置は、前記自車両の横の所定エリア内に停止している物体を前記停止物体として検知するように構成されてもよい。
【0012】
停止物体は、禁止条件の成立を左右する要素であるので、禁止条件が成立したか否かを適切に判定するためには、停止物体と判断される物体は、自車両の横の或る一定のエリア内に停止している物体であることが好ましい。本発明によれば、自車両の横の所定エリア内に停止している物体が停止物体として検知される。このため、禁止条件の成立を、より適切に判定することができる。
【0013】
又、前記経路条件は、前記接近物体が前記自車両のドアの横を通過するまでに要すると予測される時間が所定時間以下であるとの条件を含んでいてもよい。
【0014】
接近物体が自車両から遠い場所を移動しているうちから警報を行うよりも、接近物体が自車両に近づいてから警報を行うほうが好ましい。本発明によれば、接近物体が自車両のドアの横を通過するまでに要すると予測される時間が所定時間以下になったときに移動経路条件が成立する。このため、警報をより適切に行うことができる。
【0015】
本発明の構成要素は、図面を参照しつつ後述する本発明の実施形態に限定されるものではない。本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る降車支援装置及びそれが搭載される車両(自車両)を示した図である。
【
図3】
図3の(A)は、自車両に後方から接近してくる車両(接近車両)が存在する場面を示した図であり、
図3の(B)は、その接近車両が自車両の横を通過しようとしている場面を示した図である。
【
図4】
図4の(A)は、自車両に後方から接近してくる車両(接近車両)が存在するときに自車両の横に停止している車両(停止車両)が存在する場面を示した図であり、
図4の(B)は、接近車両が停止車両と自車両との間を通過する場面を示した図である。
【
図5】
図5の(A)は、自車両に後方から接近してくる車両(接近車両)が存在するときに自車両の横に停止している車両(停止車両)が存在する場面を示した図であり、
図5の(B)は、接近車両が停止車両の手前で停止した場面を示した図である。
【
図6】
図6の(A)は、自車両に後方から接近してくる車両(接近車両)を検知した場面を示した図であり、
図6の(B)は、接近車両の走行方向及び接近車両と自車両との間の縦方向の距離を示した図であり、
図6の(C)は、接近車両の左前方角部の予測移動経路を示した図である。
【
図8】
図8は、近接エリアとしての近接ラインを示した図である。
【
図10】
図10は、隣接アリア内に停止している車両(停止車両)が存在する場面を示した図である。
【
図11】
図11の(A)は、自車両に後方から接近してくる車両(接近車両)が自車両から比較的遠い後方の位置を移動している場面を示した図であり、
図11の(B)は、接近車両が自車両に近づいた場面を示した図である。
【
図12】
図12の(A)は、自車両に後方から接近してくる車両(接近車両)と自車両の横で停止している車両(停止車両)との横方向における重なりが大きい場面を示した図であり、
図12の(B)は、接近車両と停止車両との横方向における重なりが小さい場面を示した図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施形態に係る降車支援装置が実行するルーチンを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る降車支援装置について説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る降車支援装置10が示されている。降車支援装置10は、車両(自車両100)に搭載される。
【0018】
図2に示したように、本例において、自車両100は、4つのドア100Dを備えている。これら4つのドア100Dは、それぞれ、自車両100の右側前方に設けられた右前方ドア100D_RF、自車両100の右側後方に設けられた右後方ドア100D_RR、自車両100の左前方に設けられた左前方ドア100D_LF、及び、自車両100の左後方に設けられた左後方ドア100D_LRである。
【0019】
尚、図面中、符号Xは、自車両100を基準とした縦方向を示しており、符号Yは、自車両100を基準とした横方向を示している。従って、縦方向Xは、自車両100の前後方向又は全長方向であり、横方向Yは、自車両100の左右方向又は幅方向である。
【0020】
本例において、各ドア100Dは、スイング式(枢動式)のドアである。従って、各ドア100Dは、それらの前方部分において鉛直に延びる枢動軸線周りでスイング可能(枢動可能)に自車両100の車体100Bに取り付けられている。尚、ドア100Dの1つ又はそれ以上がスライド式(摺動式)のドアであってもよい。
【0021】
以下、右前方ドア100D_RF及び右後方ドア100D_RRをそれぞれ「右側ドア100D_R」と称呼し、左前方ドア100D_LF及び左後方ドア100D_LRをそれぞれ「左側ドア100D_L」と称呼する。
【0022】
<ECU>
降車支援装置10は、ECU90を備えている。ECUは、エレクトロニックコントロールユニットの略称である。ECU90は、マイクロコンピュータを主要部として備える。マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ及びインターフェース等を含む。CPUは、ROMに格納されたインストラクション又はプログラム又はルーチンを実行することにより、各種機能を実現するようになっている。
【0023】
<警報装置等>
自車両100には、警報装置21及びドアロック装置22が搭載されている。
【0024】
<警報装置>
警報装置21は、例えば、各種の警報音を出力するブザーである。警報装置21は、ECU90に電気的に接続されている。ECU90は、警報装置21から警報音を出力させることができる。
【0025】
<ドアロック装置>
ドアロック装置22は、各ドア100Dをロックしたり、各ドア100Dのロックを解除したりする装置である。ドアロック装置22は、ECU90に電気的に接続されている。ECU90は、ドアロック装置22の作動を制御することができる。
【0026】
<周辺情報検出装置等>
更に、自車両100には、周辺情報検出装置30、ドア開閉検出装置41、ドアロック操作装置42及びドアロック操作検出装置43が搭載されている。
【0027】
<周辺情報検出装置>
周辺情報検出装置30は、自車両100の周辺の情報を検出する装置であり、例えば、カメラ、レーダセンサ(ミリ波レーダ等)、超音波センサ(クリアランスソナー)及びレーザーレーダ(LiDAR)等を含んでいる。
【0028】
周辺情報検出装置30は、ECU90に電気的に接続されている。周辺情報検出装置30は、自車両100の周辺の情報を検出し、検出した情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報(周辺情報I_S)に基づいて自車両100の周辺に存在する物体等を検知し、その物体等に係る情報を取得することができる。別の言い方をすると、周辺情報検出装置30は、自車両100の周辺に存在する物体を検知し、その検知した物体に係る情報をECU90に送信し、ECU90は、その情報に基づいて自車両100の周辺に存在する物体に係る情報(物体情報I_O)を取得することができる。本例において、周辺情報検出装置30により検知される物体は、他の車両、自動二輪車、自転車及び歩行者等である。
【0029】
<ドア開閉検出装置>
ドア開閉検出装置41は、各ドア100Dが開けられているか或いは閉じられているか否かを検出する装置である。ドア開閉検出装置41は、ECU90に電気的に接続されている。ドア開閉検出装置41は、各ドア100Dが開けられているか或いは閉じられているか否かを検出し、その検出結果に係る情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報に基づいて各ドア100Dが開けられているのか或いは閉じられているのかを認識することができる。
【0030】
<ドアロック操作装置>
ドアロック操作装置42は、ドア100Dをロックしたりそのロックを解除したりするための装置であり、例えば、自車両100の乗員により操作されるドアロックスイッチ、又は、ドアロック操作装置42に加えられた操作を検出するドアロックセンサである。
【0031】
ドアロック操作装置42は、ドアロック操作検出装置43に電気的に接続されている。又、ドアロック操作検出装置43は、ECU90に電気的に接続されている。ドアロック操作検出装置43は、ドアロック操作装置42に加えられた操作を検出し、その検出した操作に係る情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報に応じてドアロック装置22を作動させることにより、ドア100Dをロックしたりそのロックを解除したりする。従って、自車両100の乗員は、ドアロック操作装置42を操作することにより、ドアロック装置22によって各ドア100Dをロックしたりそのロックを解除したりすることができる。
【0032】
<降車支援装置の作動の概要>
次に、降車支援装置10の作動の概要について説明する。
【0033】
以下では、自車両100に接近してくる物体が自車両100に後方から接近してくる車両であるときの降車支援装置10の作動を説明するが、降車支援装置10は、自車両100に接近してくる物体が自車両100に前方から接近してくる車両であるときにも同様に作動する。又、以下では、自車両100に接近してくる物体が車両であるときの降車支援装置10の作動を説明するが、降車支援装置10は、自車両100に接近してくる物体が自動二輪車、自転車又は歩行者等のその他の物体であるときにも同様に作動する。
【0034】
更に、以下では、自車両100の横に停止している物体が車両であるときの降車支援装置10の作動を説明するが、降車支援装置10は、自車両100の横に停止している物体が自動二輪車、自転車又は歩行者等のその他の物体であるときにも同様に作動する。
【0035】
図3の(A)に示したように、停止中の自車両100に後方から自車両100のドア100Dに向かって車両200が接近してくることがある。そうした車両200(接近車両200A)は、
図3の(B)に示したように、自車両100の横を通過することがある。このとき、自車両100のドア100Dが開けられると、接近車両200Aがそのドア100Dに衝突してしまう可能性がある。従って、こうした可能性がある場合、警報(警報装置21から警報音を出力する処理)を行えば、接近車両200Aがドア100Dに衝突する可能性があることを自車両100の運転者を含む乗員に知らせることができ、それにより、乗員がドア100Dを開けることを止まれば、接近車両200Aとドア100Dとの衝突を回避することができる。
【0036】
そこで、接近車両200Aと自車両100のドア100Dとの衝突を回避するためには、接近車両200Aの移動経路を予測し、その予測した移動経路(予測移動経路)に基づいて接近車両200Aが自車両100の横を通過する可能性があると判断される場合、警報を行うようにすることが望ましい。
【0037】
一方、
図4の(A)に示したように、自車両100の横に車両300が停止していることがある。このように自車両100の横に停止している車両300(停止車両300S)が存在する場合、
図4の(B)に示したように、停止車両300Sと自車両100との間を接近車両200Aが通過し、そのとき、接近車両200Aが自車両100の横を通過することがあるので、この場合、警報を行えば、その警報は、接近車両200Aと自車両100のドア100Dとの衝突を回避するために必要なものである。
【0038】
しかしながら、
図5の(A)に示したように、接近車両200Aが停止車両300Sと横方向Yにおいて重なるように移動していれば、接近車両200Aは、
図5の(B)に示したように、停止車両300Sの手前で停止するので、この場合、警報を行うと、その警報は、接近車両200Aと自車両100のドア100Dとの衝突を回避するために必要なものではなく、こうした警報の実施は避けられるべきである。
【0039】
そこで、降車支援装置10は、警報を行うか否かを以下のようにして判定する。
【0040】
降車支援装置10は、周辺情報I_Sに基づいて接近車両200Aを検知する処理を行う。降車支援装置10は、
図6の(A)に示したように、車両200が自車両100に接近してくると、その車両200を周辺情報I_Sに基づいて接近車両200Aとして検知する。
【0041】
降車支援装置10は、接近車両200Aを検知すると、電波情報I_Rに基づいて接近車両200Aの相対位置P200、接近車両200Aの縦距離D2_X、接近車両200Aの相対速度dV及び接近車両200Aの走行方向D200を取得する。
【0042】
接近車両200Aの相対位置P200は、自車両100に対する接近車両200Aの位置である。又、接近車両200Aの縦距離D2_Xは、
図6の(B)に示したように、自車両100から接近車両200Aまでの縦方向Xにおける距離である。又、接近車両200Aの相対速度dVは、自車両100に対する接近車両200Aの速度である。又、接近車両200Aの走行方向D200は、
図6の(B)に示したように、自車両100に対する接近車両200Aの走行方向である。
【0043】
降車支援装置10は、取得した相対位置P200及び走行方向D200等に基づいて接近車両200Aの移動経路を予測し、その予測した移動経路を予測移動経路R200として取得する。
【0044】
本例においては、降車支援装置10は、接近車両200Aの予測移動経路R200として、
図6の(C)に示したように、接近車両200Aの右前方角部200C_R及び左前方角部200C_Lのうち、横方向Yにおいて自車両100に近いほうの角部(対象部分P_T)の移動経路を予測し、その予測した移動経路を予測移動経路R200として取得する。降車支援装置10は、接近車両200Aを検知している間、予測移動経路R200の取得を所定演算周期で行う。
【0045】
予測移動経路R200は、それを取得した時点の走行方向D200を保って接近車両200Aが走行したと仮定したときに対象部分P_Tが移動する経路である。尚、
図6の(C)に示した例においては、接近車両200Aが横方向Yにおいて自車両100の右側を走行しているので、対象部分P_Tは、接近車両200Aの左前方角部200C_Lである。
【0046】
降車支援装置10は、予測移動経路R200を取得すると、その予測移動経路R200に基づいて自車両100のドア100Dの横を通過する経路となっているか否かを判定する。本例においては、降車支援装置10は、予測移動経路R200が平面視で見たときに近接エリアANと交差するか否かを判定することにより、自車両100のドア100Dの横を通過する経路となっているか否かを判定する。近接エリアANは、
図7に示したように、右側近接エリアAN_R及び左側近接エリアAN_Lを含んでいる。
【0047】
<右側近接エリア>
右側近接エリアAN_Rは、自車両100の右側に設定されたエリアであって、2つの縦ライン(縦ラインNR_X1及び縦ラインNR_X2)と2つの横ライン(横ラインNR_Y1及び横ラインNR_Y2)とで囲まれた長方形のエリアである。
【0048】
縦ラインNR_X1は、自車両100の右側壁100W_Rに沿って縦方向Xに延びるラインである。縦ラインNR_X2は、縦ラインNR_X1(即ち、自車両100の右側壁100W_R)から右側に所定距離dN_Yだけ離れて縦方向Xに延びるラインである。従って、右側近接エリアAN_Rの横方向Yにおける長さは、所定距離dN_Yに相当する長さである。
【0049】
横ラインNR_Y1は、自車両100の前壁100W_Fに沿って横方向Yに延びるラインである。横ラインNR_Y2は、自車両100の後壁100W_Bに沿って横方向Yに延びるラインである。本例において、右側近接エリアAN_Rの縦方向Xの長さは、長さdN_Xである。
【0050】
<左側近接エリア>
左側近接エリアAN_Lは、自車両100の左側に設定されたエリアであって、2つの縦ライン(縦ラインNL_X1及び縦ラインNL_X2)と2つの横ライン(横ラインNL_Y1及び横ラインNL_Y2)とで囲まれた長方形のエリアである。
【0051】
縦ラインNL_X1は、自車両100の左側壁100W_Lに沿って縦方向Xに延びるラインである。縦ラインNL_X2は、縦ラインNL_X1(即ち、自車両100の左側壁100W_L)から左側に所定距離dN_Yだけ離れて縦方向Xに延びるラインである。従って、左側近接エリアAN_Lの横方向Yにおける長さは、所定距離dN_Yに相当する長さである。
【0052】
横ラインNL_Y1は、自車両100の前壁100W_Fに沿って横方向Yに延びるラインである。横ラインNL_Y2は、自車両100の後壁100W_Bに沿って横方向Yに延びるラインである。本例において、左側近接エリアAN_Lの縦方向Xの長さは、長さdN_Xである。
【0053】
<近接ライン>
本例においては、
図8に示したように、右側近接エリアAN_Rとして、右側近接ラインLN_Rが用いられ、左側近接エリアAN_Lとして、左側近接ラインLN_Lが用いられる。
【0054】
右側近接ラインLN_Rは、自車両100の右側壁100W_Rから右方向に所定距離dN_Yの地点まで延びるラインである。別の言い方をすると、右側近接ラインLN_Rは、自車両100から横方向Yに所定距離dN_Y以内のエリアである。左側近接ラインLN_Lは、自車両100の左側壁100W_Lから左方向に所定距離dN_Yの地点まで延びるラインである。別の言い方をすると、左側近接ラインLN_Lは、自車両100から横方向Yに所定距離dN_Y以内のエリアである。
【0055】
尚、所定距離dN_Yは、少なくとも、自車両100の右側ドア100D_Rを最大に開けたときにその右側ドア100D_Rの先端が達する地点と自車両100の右側壁100W_Rとの間の距離(最小限距離Dm)以上の距離に設定される。又、所定距離dN_Yは、少なくとも、自車両100の左側ドア100D_Lを最大に開けたときにその左側ドア100D_Lの先端が達する地点と自車両100の左側壁100W_Lとの間の距離(最小限距離Dm)以上の距離に設定される。
【0056】
自車両100の乗員がドア100Dを開けて降車したときに、その乗員が開けたドア100Dの先端部分よりも更に横に出てしまう可能性があること、接近車両200Aが自車両100から比較的遠い後方の位置を走行している時点では予測移動経路R200が自車両100から最小限距離Dmよりも長い距離だけ離れていても、その後、接近車両200Aが横方向Yに自車両100に近づく可能性があること、及び、極めて正確な予測移動経路R200を取得することが困難であること等を考慮し、安全性を確保するために、本例においては、所定距離dN_Yは、最小限距離Dmよりも長い距離に設定されている。
【0057】
又、降車支援装置10は、接近車両200Aを検知すると、接近車両200Aが自車両100のドア100Dに到達するまでに要すると予測される予測到達時間を周辺情報I_Sに基づいて取得する。本例において、降車支援装置10は、接近車両200Aが自車両100のドア100Dに到達するまでに要すると予測される予測到達時間として、接近車両200Aが自車両100に到達するまでに要すると予測される予測到達時間TTCを取得する。
【0058】
降車支援装置10は、予測到達時間TTCを縦距離D2_X及び相対速度dVに基づいて演算により取得する。本例においては、降車支援装置10は、縦距離D2_Xを相対速度dVで除算することにより予測到達時間TTCを取得する(TTC=D2_X/dV)。降車支援装置10は、接近車両200Aを検知している間、予測到達時間TTCの取得を所定演算周期で行う。
【0059】
更に、降車支援装置10は、接近車両200Aを検知すると、周辺情報I_Sに基づいて隣接エリアAS内に停止している車両が存在するか否かを判定する。降車支援装置10は、接近車両200Aを検知している間、隣接エリアAS内に停止している車両が存在するか否かの判定を所定演算周期で行う。
【0060】
<隣接エリア>
隣接エリアASは、
図9に示したように、右側隣接エリアAS_R及び左側隣接エリアAS_Lを含んでいる。
【0061】
<右側隣接エリア>
本例において、右側隣接エリアAS_Rは、自車両100の右側に設定されたエリアであって、2つの縦ライン(縦ラインSR_X1及び縦ラインSR_X2)と2つの横ライン(横ラインSR_Y1及び横ラインSR_Y2)とで囲まれた長方形のエリアである。
【0062】
縦ラインSR_X1は、自車両100の右側壁100W_Rから右側に第1距離dS_Y1だけ離れて縦方向Xに延びるラインである。縦ラインSR_X2は、自車両100の右側壁100W_Rから右側に第2距離dS_Y2だけ離れて縦方向Xに延びるラインである。尚、第2距離dS_Y2は、第1距離dS_Y1よりも所定長さdS_Y3だけ長い。従って、右側隣接エリアAS_Rの横方向Yにおける長さは、所定長さdS_Y3である。
【0063】
横ラインSR_Y1は、自車両100の右後方ドア100D_RRの後端を通って横方向Yに延びるラインである。横ラインSR_Y2は、横ラインSR_Y1から後方に所定距離dS_Xだけ離れて横方向Yに延びるラインである。従って、右側隣接エリアAS_Rの縦方向Xの長さは、所定距離dS_Xに相当する長さである。
【0064】
<左側隣接エリア>
又、本例において、左側隣接エリアAS_Lは、自車両100の左側に設定されたエリアであって、2つの縦ライン(縦ラインSL_X1及び縦ラインSL_X2)と2つの横ライン(横ラインSL_Y1及び横ラインSL_Y2)とで囲まれた長方形のエリアである。
【0065】
縦ラインSL_X1は、自車両100の左側壁100W_Lから左側に第1距離dS_Y1だけ離れて縦方向Xに延びるラインである。縦ラインSL_X2は、自車両100の左側壁100W_Lから左側に第2距離dS_Y2だけ離れて縦方向Xに延びるラインである。先に述べたように、第2距離dS_Y2は、第1距離dS_Y1よりも所定長さdS_Y3だけ長い。従って、左側隣接エリアAS_Lの横方向Yにおける長さは、所定長さdS_Y3である。
【0066】
横ラインSL_Y1は、自車両100の左後方ドア100D_LRの後端を通って横方向Yに延びるラインである。横ラインSL_Y2は、横ラインSL_Y1から後方に所定距離dS_Xだけ離れて横方向Yに延びるラインである。従って、左側隣接エリアAS_Lの縦方向Xの長さは、所定距離dS_Xに相当する長さである。
【0067】
降車支援装置10は、
図10に示したように、隣接エリアAS内に停止車両300Sが存在する場合、その車両300を対象停止車両300Tとして検知する。
【0068】
降車支援装置10は、対象停止車両300Tを検知すると、周辺情報I_Sに基づいて停止車両距離D3_Y及び接近車両距離D2_Yを取得する。
【0069】
停止車両距離D3_Yは、自車両100と対象停止車両300Tとの間の横方向Yにおける距離である。本例において、停止車両距離D3_Yは、「横方向Yにおいて対象停止車両300Tに近い側の自車両100の部分」と「横方向Yにおいて自車両100に近い側の対象停止車両300Tの部分」との間の距離である。
図10に示した例においては、停止車両距離D3_Yは、自車両100の右側壁100W_Rと対象停止車両300Tの左側壁300W_Lとの間の距離である。
【0070】
接近車両距離D2_Yは、自車両100と接近車両200Aとの間の横方向Yにおける距離である。本例において、接近車両距離D2_Yは、「横方向Yにおいて接近車両200Aに近い側の自車両100の部分」と「横方向Yにおいて自車両100から遠い側の接近車両200Aの部分」との間の距離である。
図10に示した例においては、接近車両距離D2_Yは、自車両100の右側壁100W_Rと接近車両200Aの右側壁200W_Rとの間の距離である。
【0071】
降車支援装置10は、停止車両距離D3_Y及び接近車両距離D2_Yを取得すると、これら停止車両距離D3_Yと接近車両距離D2_Yとの差(ラップ量LAP)を取得する。本例において、ラップ量LAPは、接近車両距離D2_Yから停止車両距離D3_Yを減じて取得される(LAP=D2_Y-D3_Y)。従って、接近車両200Aと対象停止車両300Tとが横方向Yにおいて重なっている場合、取得されるラップ量LAPは、正の値となり、接近車両200Aと対象停止車両300Tとが横方向Yにおいて重なっていない場合、取得されるラップ量LAPは、負の値となる。
【0072】
<警報条件の成立>
降車支援装置10は、予測到達時間TTCの如何を問わず、
図11の(A)に示したように、予測移動経路R200が近接エリアANと交差している場合、移動経路条件C_Rが成立したと判定してもよいが、本例においては、
図11の(B)に示したように、接近車両200Aが自車両100に近づき、予測到達時間TTCが所定予測到達時間TTC_Tまで短くなったときに予測移動経路R200が近接エリアANと交差している場合、又は、予測到達時間TTCが所定予測到達時間TTC_T以下となっているときに予測移動経路R200が近接エリアANと交差した場合、移動経路条件C_Rが成立したと判定する。
【0073】
降車支援装置10は、移動経路条件C_Rが成立したと判定すると、移動経路条件C_Rを成立させた接近車両200Aを対象接近車両200Tとして設定する。
【0074】
又、降車支援装置10は、移動経路条件C_Rが成立すると、ラップ量LAPが所定ラップ量LAP_T以上であるか否かを判定する。
【0075】
降車支援装置10は、
図12の(A)に示したように、ラップ量LAPが所定ラップ量LAP_T以上である場合、対象接近車両200Tが対象停止車両300Tの手前で停止する可能性があると判断し、禁止条件C_Sが成立していると判定する。
【0076】
別の言い方をすると、降車支援装置10は、移動経路条件C_Rが成立したときに、自車両100の横に停止している車両である対象停止車両300Tが存在する場合において「自車両100から対象停止車両300Tまでの横方向Yにおける距離」と「自車両100から対象接近車両200Tまでの横方向Yにおける距離」との差が所定値以下である場合、対象接近車両200Tが対象停止車両300Tの手前で停止する可能性があると判断し、禁止条件C_Sが成立していると判定する。
【0077】
一方、降車支援装置10は、
図12の(B)に示したように、ラップ量LAPが所定ラップ量LAP_Tよりも小さい場合、対象接近車両200Tが対象停止車両300Tと自車両100との間を通過する可能性があると判断し、禁止条件C_Sが成立していないと判定する。
【0078】
別の言い方をすると、降車支援装置10は、移動経路条件C_Rが成立したときに、自車両100の横に停止している車両である対象停止車両300Tが存在する場合において「自車両100から対象停止車両300Tまでの横方向Yにおける距離」と「自車両100から対象接近車両200Tまでの横方向Yにおける距離」との差が所定値よりも大きい場合、対象接近車両200Tが対象停止車両300Tの手前で停止する可能性があるとは判断せず、従って、禁止条件C_Sが成立しているとは判定しない。
【0079】
対象接近車両200Tと対象停止車両300Tとが横方向Yにおいて少しでも重なっていれば、その重なりの程度の如何によらず、対象接近車両200Tは、対象停止車両300Tに近づいたときにその対象停止車両300Tの手前で停止するはずであるから、所定ラップ量LAP_Tは、ゼロに設定されていてもよいが、対象接近車両200Tが自車両100から比較的遠い後方の位置を走行している時点では対象接近車両200Tが対象停止車両300Tに横方向Yにおいて重なっていても、その後、対象接近車両200Tが横方向Yに自車両100に近づき、対象停止車両300Tに横方向Yにおいて重ならなくなる可能性があること、及び、極めて正確なラップ量LAPを取得することが困難であること等を考慮し、安全性を確保するために、本例においては、所定ラップ量LAP_Tは、ゼロよりも大きい量に設定されている。
【0080】
尚、ラップ量LAPが負の値である場合、そのラップ量LAPは、所定ラップ量LAP_Tよりも小さいと判定される。
【0081】
降車支援装置10は、移動経路条件C_Rが成立したときに禁止条件C_Sが成立していない場合、警報条件C_Aが成立したと判定し、警報を行う。
【0082】
一方、降車支援装置10は、禁止条件C_Sが成立している場合には、移動経路条件C_Rが成立しても、警報条件C_Aが成立したとは判定せず、従って、警報を行わない。
【0083】
本例において、降車支援装置10は、移動経路条件C_Rが成立したときに禁止条件C_Sが成立していない場合、警報条件C_Aが成立したと判定するが、移動経路条件C_Rが成立し且つ禁止条件C_Sが成立していないときに対象接近車両200Tが通過すると予測される側の自車両100のドア100Dを開けるための自車両100の乗員による操作を検知した場合に、警報条件C_Aが成立したと判定するように構成されてもよい。自車両100のドア100Dを開けるための操作は、ドア100Dのロックを解除する操作及びドア100Dを実際に開ける操作等である。
【0084】
降車支援装置10によれば、対象停止車両300Tが存在し、その対象停止車両300Tの手前で対象接近車両200Tが停止する可能性がある場合、警報が行われないので、有用ではない警報の実施を回避することができる。
【0085】
<降車支援装置の具体的な作動>
次に、降車支援装置10の具体的な作動について説明する。降車支援装置10のECU90のCPUは、
図13に示したルーチンを所定時間周期で実行するようになっている。
【0086】
従って、所定のタイミングになると、CPUは、
図13のステップ1300から処理を開始し、その処理をステップ1305に進め、接近車両200Aを検知したか否かを判定する。
【0087】
CPUは、ステップ1305にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1310に進め、予測移動経路R200を取得する。次いで、CPUは、処理をステップ1315に進め、予測到達時間TTCを取得する。次いで、CPUは、処理をステップ1320に進め、停止車両300Sが存在するか否かを判定する。
【0088】
CPUは、ステップ1320にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1325に進め、ラップ量LAPを取得する。尚、このとき、CPUは、停止車両300Sを対象停止車両300Tとして設定する。次いで、CPUは、処理をステップ1330に進める。
【0089】
一方、CPUは、ステップ1320にて「No」と判定した場合、処理をステップ1330に直接進める。
【0090】
CPUは、処理をステップ1330に進めると、予測移動経路R200が右側近接ラインLN_R又は左側近接ラインLN_Lと交差するか否かを判定する。
【0091】
CPUは、ステップ1330にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1335に進め、予測到達時間TTCが所定予測到達時間TTC_T以下であるか否かを判定する。
【0092】
CPUは、ステップ1335にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1340に進め、ラップ量LAPが所定ラップ量LAP_T以上であるか否かを判定する。即ち、CPUは、禁止条件C_Sが成立しているか否かを判定する。
【0093】
尚、CPUは、ステップ1320にて「No」と判定したためにステップ1325の処理を実行しておらず、そのため、ラップ量LAPを取得していない場合、ステップ1335においては、ラップ量LAPが所定ラップ量LAP_Tよりも小さいと判定する(即ち、ステップ1340にて「No」と判定する)ようになっている。
【0094】
CPUは、ステップ1340にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1395に直接進め、本ルーチンを一旦終了する。従って、この場合、禁止条件C_Sが成立しているため、警報条件C_Aは成立せず、従って、警報は実施されない。
【0095】
一方、CPUは、ステップ1340にて「No」と判定した場合、禁止条件C_Sが成立していないので、警報条件C_Aが成立したと判定し、処理をステップ1345に進め、警報を実施する。次いで、CPUは、処理をステップ1395に進め、本ルーチンを一旦終了する。
【0096】
又、CPUは、ステップ1305、ステップ1330又はステップ1335にて「No」と判定した場合、処理をステップ1395に進め、本ルーチンを一旦終了する。このとき、CPUは、警報を実施している場合には、その警報の実施を終了する。
【0097】
以上が降車支援装置10の具体的な作動である。
【0098】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
【符号の説明】
【0099】
10…降車支援装置、21…警報装置、30…周辺情報検出装置、100…自車両、100D…ドア、200A…接近車両、200T…対象接近車両、300S…停止車両、300T…対象停止車両、R200…予測移動経路、AN…近接エリア、AS…隣接エリア