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  • 特許-磁気センサユニット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】磁気センサユニット
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/14 20060101AFI20241025BHJP
【FI】
G01D5/14 F
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021085155
(22)【出願日】2021-05-20
(65)【公開番号】P2022178383
(43)【公開日】2022-12-02
【審査請求日】2024-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000222934
【氏名又は名称】東洋電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
(74)【代理人】
【識別番号】100118278
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 聡
(72)【発明者】
【氏名】岸 昇示
(72)【発明者】
【氏名】吉田 聖哉
(72)【発明者】
【氏名】錦織 弘明
【審査官】吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-13669(JP,A)
【文献】特開2017-90105(JP,A)
【文献】特開2008-64737(JP,A)
【文献】特開2015-34822(JP,A)
【文献】特開2013-205141(JP,A)
【文献】特開2013-96723(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/12-5/252
G01B 7/00-7/34
B62K 23/00-23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転中心を中心として、第1部材に対して相対的に回転変位する第2部材に固定された磁性体と、
前記磁性体に固定された少なくとも1つのマグネットと、
前記第1部材に固定され、前記マグネットにより形成される磁界の変化を検出する磁気センサと、を有し、
前記磁性体は、前記第2部材の相対的な回転変位方向に延設され且つ前記回転中心の軸線方向に対して略垂直な基面を有する平面部と、前記回転変位方向における前記平面部の両端部から前記平面部の前記基面と交差する方向に屈曲する2つの屈曲部とを含み、
前記マグネットは、前記2つの屈曲部の間において、N極およびS極のうち一方の磁極が前記平面部の前記基面と当接するように配置された、磁気センサユニット。
【請求項2】
前記マグネットは、前記2つの屈曲部に対して隙間を保って配置される、請求項1に記載の磁気センサユニット。
【請求項3】
隣接する前記マグネット間で、前記平面部の前記基面と当接する磁極が逆となるように、複数の前記マグネットが前記2つの屈曲部の間に配置された、請求項1または2に記載の磁気センサユニット。
【請求項4】
前記マグネットは、隣接する前記マグネットに対して隙間を保って配置される、請求項3に記載の磁気センサユニット。
【請求項5】
前記磁気センサは、前記平面部の前記基面に対向して配設される、請求項4に記載の磁気センサユニット。
【請求項6】
前記第2部材は、二輪車のハンドルのスロットル操作によって回転し、
前記磁気センサは、スロットル開度を検出する、請求項に記載の磁気センサユニット。
【請求項7】
前記2つの屈曲部は、前記平面部の前記基面に対して略垂直な方向に屈曲する、請求項1に記載の磁気センサユニット。
【請求項8】
前記磁気センサユニットはハウジングに収容され、
前記第2部材は、二輪車のハンドルのスロットル操作によって回転し、
前記ハウジングの外壁に近い側から、前記磁性体、前記マグネット、前記磁気センサの順に位置している、請求項1に記載の磁気センサユニット。
【請求項9】
前記磁気センサユニットはハウジングに収容され、
前記ハウジングの外壁に近い側から、前記磁性体、前記マグネット、前記磁気センサの順に位置している、請求項に記載の磁気センサユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、磁気センサユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マグネットにより形成される磁界の変化を磁気センサで検出する磁気センサユニットが知られている(特許文献1、2)。例えば、一方の部材にマグネットを固定すると共に、他方の部材に磁気センサを固定し、両部材が相対的に変位したときの磁界の変化を磁気センサで検出した結果から、両部材の相対的な変位が取得される。検出対象の変位を検出可能な範囲は、マグネットが形成する磁界の範囲に依存する。
【0003】
特許文献1は、3つ以上のマグネットをハルバッハ配列で配置することで、検出可能な範囲を広く確保している。また、特許文献2は、回転方向の変位を精度良く検出するために、回転軸上にセンサを配置し、センサの周囲に円筒状のヨークを配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】2013-205141号公報
【文献】2007-132819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、マグネットを3以上設ける必要があり、構成が簡単ではない。また特許文献2は、レイアウトに制約が大きく構成が簡単ではない。
【0006】
本技術は、簡単な構成で、検出対象の変位方向における検出範囲を広げることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本技術の磁気センサユニットは、回転中心を中心として、第1部材に対して相対的に回転変位する第2部材に固定された磁性体と、前記磁性体に固定された少なくとも1つのマグネットと、前記第1部材に固定され、前記マグネットにより形成される磁界の変化を検出する磁気センサと、を有し、前記磁性体は、前記第2部材の相対的な回転変位方向に延設され且つ前記回転中心の軸線方向に対して略垂直な基面を有する平面部と、前記回転変位方向における前記平面部の両端部から前記平面部の前記基面と交差する方向に屈曲する2つの屈曲部とを含み、前記マグネットは、前記2つの屈曲部の間において、N極およびS極のうち一方の磁極が前記平面部の前記基面と当接するように配置された。
【発明の効果】
【0008】
本技術によれば、簡単な構成で、検出対象の変位方向における検出範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】磁気センサユニットが適用されるスロットルグリップ装置の模式図である。
図2】磁気センサユニットの要部斜視図である。
図3】+X側から見た磁気センサユニットを示す図である。
図4】X方向に直交する方向から見た磁気センサユニットを示す図である。
図5】変形例の磁気センサユニットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本技術の実施の形態を説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、本技術の一実施の形態に係る磁気センサユニットが適用されるスロットルグリップ装置の模式図である。このスロットルグリップ装置100は、一例として、自動二輪車のハンドルバー14の右方に延出した部分に取り付けられる。スロットルグリップ装置100が適用される車体は自動二輪車に限定されず、バータイプのハンドルを備える3輪や4輪のバギーのほか、スノーモービル等の各種の車体に本技術を適用可能である。スロットルグリップ装置100は、グリップ部10を備える。
【0012】
ハンドルバー14の方向については、ハンドルバー14の先端側を+X側、車体中央側を-X側とする。グリップ部10はハンドルバー14の先端部を含む領域に配置される。グリップ部10はゴム材等で構成される。ハウジング11は、グリップ部10に対して、ハンドルバー14の車体中央側(先端側とは反対側であり、図1における左方;-X側)に隣接して配置されている。
【0013】
スロットルパイプ12の外周にグリップ部10が配置され、スロットルパイプ12の内周にハンドルバー14が挿入される。スロットルパイプ12は、回転中心C1の周りに、ハンドルバー14の外周面に沿って回動可能な状態でハンドルバー14に支持されている。スロットルパイプ12は略円筒状であり、運転手によるグリップ部10の回転操作に応じてハンドルバー14の回転中心C1の周りに回転する。回転中心C1の軸線方向はX方向と平行である。
【0014】
ハウジング11内には、磁気センサユニット50が収容される。磁気センサユニット50は、主に、磁気センサ22、マグネット34、35およびヨーク30(磁性体)を含む。基板21は、不図示の固定部材を介してハウジング11に固定されている。基板21には磁気センサ22が実装されている。変位の検出対象となるロータ13はスロットルパイプ12に固定されている。ロータ13にはヨーク30が固定され、ヨーク30にはマグネット34、35が固定されている。従って、グリップ部10が回転すると、スロットルパイプ12と連動して、ロータ13、ヨーク30およびマグネット34、35が一体に回転する。従って、第1部材である基板21に対して第2部材であるロータ13は相対的に回転変位する。
【0015】
図2は、磁気センサユニット50の要部斜視図である。図3は、+X側から見た磁気センサユニット50を示す図である。図4は、X方向に直交する方向から見た磁気センサユニット50を示す図である。
【0016】
図3に示すように、ヨーク30は、+X側から見て回転中心C1を中心とする円弧形状である。ヨーク30は、平面部31と2つの屈曲部32、33とを含み、磁性部材により一体に形成される。基板21や磁気センサ22に対するヨーク30の相対的な変位方向は、回転中心C1を中心とする円周方向Rである。平面部31は、この円周方向Rに板状に延設された部分である。平面部31の基面31a(+X側の面)は、回転中心C1に対して略垂直である。屈曲部32、33は、円周方向Rにおける平面部31の両端部から起立するように屈曲した部分である。屈曲部32、33は、平面部31の基面31aに対して略垂直な同じ方向(+X方向)に屈曲している(図2図4も参照)。
【0017】
図4に示すように、マグネット34、35は、平面部31の基面31aに当接している。マグネット34、35は永久磁石であり、基面31aに対して磁力によって固定されるが、接着剤等、いかなる手法で固定されてもよい。マグネット34、35は、2つの屈曲部32、33の間において、N極およびS極のうち一方の磁極が平面部31と当接するように配置されている。具体的には、マグネット34はN極が平面部31と対向当接し、マグネット35はS極が平面部31と対向当接している。すなわち、互いに隣接するマグネット34とマグネット35とで、平面部31と当接する磁極が逆となるように配置されている。
【0018】
+X方向におけるマグネット34、35の端部が先端部34a、35aである。+X方向における屈曲部32、33の端部が先端部32a、33aである。先端部34a、35a、先端部32a、33aは略面一であり、つまり略同高である。
【0019】
また、図3に示すように、マグネット34は、隣接する屈曲部32に対して隙間D2を保って配置され、マグネット35は、隣接する屈曲部33に対して隙間D3を保って配置されている。また、マグネット34とマグネット35とは、隙間D1を保って配置されている。隙間D1、D2、D3は互いに異なっていてもよいし共通であってもよい。
【0020】
なお、隙間D1、D2、D3は、直線距離での最短距離で定義されたが、平面部31の幅方向中心での円周方向Rにおける最短距離で定義されてもよい。あるいは、各隙間は、回転中心C1を中心とする角度で定義されてもよい。
【0021】
磁気センサ22は基板21に固定され(図2参照)、平面部31の基面31aに対向して配設されている(図4参照)。磁気センサ22は、マグネット34、35により形成される磁界を検出する。運転手によるグリップ部10の回転操作はスロットル操作である。スロットル操作によって、上述したように、ヨーク30およびマグネット34、35がロータ13と共に回転する。磁気センサ22は、磁界の変化を検出することで、ロータ13の回転変位を検出し、これによってスロットル開度を検出する。
【0022】
ところで、ハウジング11は外壁を有する。図1に示すように、ハウジング11の外壁のうち、二輪車の車体に近い側(-X側)の壁が外壁11aであり、グリップ部10に近い側(+X側)の壁が外壁11bである。X方向において、外壁11aに近い順に、ヨーク30の平面部31、マグネット34、35、磁気センサ22が位置している。
【0023】
次に、磁気センサユニット50の上記構成による作用を説明する。
【0024】
図4に、マグネット34、35およびヨーク30により形成される磁束ベクトルを模式的に示している。まず、マグネット35の先端部35aのN極からマグネット34の先端部34aのS極にかけて磁力線M1が形成される。
【0025】
また、マグネット34のN極が平面部31の基面31aに当接しているため、マグネット34に近い側の屈曲部32の先端部32aの極性はN極となる。これにより、屈曲部32の先端部32aのN極からマグネット34の先端部34aのS極にかけて磁力線M2が形成される。これは、マグネット34の先端部34a→マグネット34と基面31aとの当接部→屈曲部32の先端部32aという磁路と、屈曲部32の先端部32a→マグネット34の先端部34aという磁力線とが形成されるからである。同様に、マグネット35のS極が平面部31の基面31aに当接しているため、マグネット35に近い側の屈曲部33の先端部33aの極性はS極となる。これにより、マグネット35の先端部35aのN極から屈曲部33の先端部33aのS極にかけて磁力線M3が形成される。
【0026】
スロットル操作によって、磁気センサ22に対して相対的に、ヨーク30およびマグネット34、35が円周方向Rに回転変位する。すると、磁気センサ22を通る磁界の大きさや磁力線の方向が変化する。
【0027】
仮に、ヨーク30が、屈曲部32、33を有さず平面部31だけの構成であったとすると、円周方向Rにおけるマグネット34、35の外縁の外側にはほとんど磁界が形成されず、主に磁力線M1だけが形成される。すなわち、磁界が形成されるのは、円周方向Rにおけるマグネット34、35の外縁同士の間に限定される。そのため、ロータ13の検出可能な回転範囲が、マグネット34、35の外縁同士の距離内に限定されてしまう。
【0028】
一方、本実施の形態では、磁力線M1だけでなく磁力線M2、M3も形成されるので、円周方向Rにおけるマグネット34、35の外縁の外側にまで、検出可能なロータ13の回転変位の範囲を拡大することができる。図4に示す例では、円周方向Rにおける屈曲部32、33間で、ロータ13の回転変位の検出が可能となる。
【0029】
また、ヨーク30が磁性体であり、しかもヨーク30内に磁路が形成されることから、ヨーク30がシールド機能を果たす。すなわち、マグネット34、35が配置された側とは反対側(-X側)から磁気センサ22への外磁の影響を抑制することができ、ロータ13の回転変位の検出精度が高まる。さらにヨーク30により磁力線を磁気センサ22側に集中させることができ、マグネットの小型化も可能となる。
【0030】
本実施の形態によれば、ヨーク30は、円周方向Rに延設された平面部31と、平面部31に対して略垂直な方向に屈曲する2つの屈曲部32、33とを含む。マグネット34、35は、屈曲部32、33の間において、N極およびS極のうち一方の磁極が平面部31と当接するように配置された。これにより、マグネット34により形成される磁界の範囲が拡大されるので、検出対象であるロータ13の回転変位の検出範囲を広げることができる。しかも、ヨーク30の端部を屈曲させることで屈曲部32、33を設けることができ、部品点数増加が抑制されるので、構成が簡単である。また、レイアウト上の制約が小さい。
【0031】
また、ヨーク30には、鋼板のような「軟磁性体」を採用することが可能であるので、検出可能な範囲を安価に幅広くすることが容易である。
【0032】
特に、マグネット34、35は、2つの屈曲部32、33に対して隙間D2、D3を保って配置される。また、マグネット34、35同士は隙間D1を保って配置される。これらから、円周方向Rにおいて磁界の範囲が大きくなるので、検出範囲を広くとることが容易である。なお、これらの隙間のいずれかまたは全てを設けることは必須でない。
【0033】
また、隣接するマグネット34、35間で、平面部31と当接する磁極が逆となっているので、検出範囲をより広くとることができる。
【0034】
また、磁気センサユニット50において、ハウジング11の外壁11aに近い側(-X側)から、ヨーク30の平面部31、マグネット34、35、磁気センサ22の順に位置している(図1参照)。従って、ハウジング11の外壁11aと磁気センサ22との間に外磁の影響を抑制するための空間を特別に設ける必要がない。そのため、スロットルグリップ装置100の小型化が容易となる。
【0035】
なお、この観点からは、ヨーク30、マグネット34、35、磁気センサ22の配置を、回転中心C1と直交する平面で反転した配置としてもよい(図示せず)。この構成においては、ハウジング11の外壁11bに近い側(+X側)から、ヨーク30の平面部31、マグネット34、35、磁気センサ22の順に位置する。従って、ハウジング11の外壁11bと磁気センサ22との間に外磁の影響を抑制するための空間を特別に設ける必要がないので、スロットルグリップ装置100の小型化が容易となる。
【0036】
なお、屈曲部32、33間に配置するマグネットの数は1個でもよく、3個以上でもよい。マグネットを複数配置する場合でも、検出範囲を広くする観点からは、隣接するマグネット間で平面部31と当接する磁極が逆となるように、複数のマグネットが屈曲部32、33の間に配置されるのが望ましい。
【0037】
なお、マグネット34、35の先端部34a、35aと屈曲部32、33の先端部32a、33aとの高さ関係は、例示したものに限定されない。これらの高さ関係は、隙間D1、D2、D3と合わせ、所望する検出精度や検出範囲に応じて適宜設計すればよい。
【0038】
なお、ヨーク30において、屈曲部32、33が、平面部31に対して略垂直な方向に屈曲することは必須でない。すなわち、平面部31の両端部から平面部31と交差する方向に屈曲すればよい。
【0039】
なお、マグネット34、35が配置される平面部31は回転中心C1に略垂直であった。しかし、回転中心C1を中心とする検出対象の変位を検出する観点からは、平面部31を回転中心C1と平行に設け、平面部31の外周側または内周側にマグネット34、35を配置してもよい。その場合、磁気センサ22は、平面部31の外周側または内周側に、平面部31と対向して設ける。
【0040】
なお、磁気センサ22が平面部31の基面31aに対向すること、および、平面部31の基面31aが、回転中心C1に対して垂直であることは、必須でない。
【0041】
なお、本実施の形態では、ヨーク30は回転中心C1を中心とする円弧形状で、マグネット34、35は円周方向Rに並んで配置されたが、マグネットの並び方向はこれに限定されない。検出対象も回転部材に限定されない。例えば、図5に変形例を示すように、直線方向における検出対象の変位を検出するためには、ヨーク30を直線的に設け、マグネットを直線的に配列してもよい。
【0042】
図5は、マグネットを直線方向に3つ配列した変形例を示す模式図である。検出対象となる変位部材51はF方向に直線変位する。ヨーク30は変位部材51に固定される。ヨーク30の平面部31はF方向に延設される。平面部31の基面31aに、マグネット36、37、38がF方向に直列配置される。屈曲部32、33に隣接するマグネット36、38は、それぞれ隣接する屈曲部32、33に対して隙間D4を保って配置される。また、各マグネットは、隣接するマグネットに対して隙間D4を保って配置される。なお、図5に示した隙間D4は共通であることは必須でない。
【0043】
このような構成においても、F方向におけるマグネット36、38の外縁の外側にまで磁界が形成されるので、当該外縁の外側にまで、検出可能な範囲を拡大することができる。
【0044】
このように、ヨークの平面部を、検出対象の相対的な変位方向に延設し、当該変位方向における平面部の両端部から2つの屈曲部を設け、2つの屈曲部間にマグネットを当該変位方向に並べて配置してもよい。
【0045】
なお、磁気センサによって変位を検出される変位部材は、磁気センサに対して相対的に変位するものであればよい。従って、磁気センサまたは変位部材のいずれかまたは双方が実際に変位する構成であってもよい。また、相対的な変位部材の変位態様は回転変位に限定されない。
【0046】
なお、本実施の形態において、「略」を付したものは完全を除外する趣旨ではない。例えば、「略垂直」、「略円筒状」、「略面一」、「略同高」は、それぞれ完全な垂直、円筒状、面一、同高を含む趣旨である。
【0047】
以上、本技術をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本技術はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この技術の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本技術に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
13 ロータ
21 基板
22 磁気センサ
30 ヨーク
31 平面部
32、33 屈曲部
34~38 マグネット
50 磁気センサユニット
図1
図2
図3
図4
図5