(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】インク弾着点補正装置およびそれを備える基板処理システム
(51)【国際特許分類】
B05C 11/10 20060101AFI20241025BHJP
B05C 5/00 20060101ALI20241025BHJP
B05C 11/00 20060101ALI20241025BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20241025BHJP
【FI】
B05C11/10
B05C5/00 101
B05C11/00
B41J2/01 203
(21)【出願番号】P 2021092215
(22)【出願日】2021-06-01
【審査請求日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】10-2020-0083245
(32)【優先日】2020-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム,スン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ヨン オク
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヒュン ミン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジュン ソク
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,グァン ジュン
【審査官】市村 脩平
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-013012(JP,A)
【文献】特開2018-143976(JP,A)
【文献】特開2015-171673(JP,A)
【文献】特開2005-199172(JP,A)
【文献】特開2007-090886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C5/00-21/00
B41J2/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に位置する複数の地点でインクの弾着点に対する情報を取得する認識部と、
前記弾着点に対する情報に基づいて前記基板上のインク吐出地点の位置を補正する補正部を含み、
前記補正部は前記基板上に複数のセル領域がある場合、隣り合う2個のセル領域間の関係情報に基づいて第1モードおよび第2モードのうちいずれか一つのモードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、
前記隣り合う2個のセル領域に共通して適用されるパターンレシピを補正するとき前記第1モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、
前記隣り合う2個のセル領域に差等的に適用されるパターンレシピを補正するとき前記第2モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、
前記複数の地点には座標系形態の座標パターンが形成される、インク弾着点補正装置。
【請求項2】
前記認識部は、前記座標パターン上にインク液滴が吐出されると、前記インク液滴の座標を認識して前記弾着点に対する情報を取得する、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項3】
前記補正部は、前記弾着点に対する情報として複数のインク液滴の座標が取得されると、前記複数のインク液滴の座標に基づいて
、前記座標パターン上での前記複数のインク液滴の位置情報を連結する線分の傾きを算出し、前記傾き
が0になるように前記インク吐出地点の位置を補正する、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項4】
前記補正部は、前記弾着点に対する情報として複数のインク液滴の座標が取得されると、
前記複数のインク液滴の座標に基づいて、前記座標パターン上での前記複数のインク液滴の座標で少なくとも一軸の座標値がすべて0になるように前記インク吐出地点の位置を補正する、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項5】
前記補正部は前記隣り合う2個のセル領域に共通して適用されるパターンレシピ(pattern recipe)を補正するとき前記第1モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正したり、
前記認識部は前記補正部が前記第1モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正する場合、前記隣り合う2個のセル領域の外郭に位置する複数の地点で前記弾着点を認識する、請求項
1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項6】
前記補正部は前記隣り合う2個のセル領域に差等的に適用されるパターンレシピを補正するとき前記第2モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正したり、
前記認識部は前記補正部が前記第2モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正する場合、前記隣り合う2個のセル領域の外郭に位置する複数の地点および前記隣り合う2個のセル領域の間に位置する少なくとも一つの地点で前記弾着点を認識する、請求項
1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項7】
前記補正部は、前記関係情報として前記隣り合う2個のセル領域に同じ大きさを有するアプリケーションがインストールされるかどうかに対する情報、前記隣り合う2個のセル領域に熱的変形があるアプリケーションがインストールされるかどうかに対する情報、および前記隣り合う2個のセル領域の間にアラインが変更されるかどうかに対する情報のうち少なくとも一つの情報を用いる、請求項
1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項8】
前記複数の地点は、前記基板上でセル領域が形成されていないダミー領域に形成される、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項9】
前記複数の地点は前記基板上に前記セル領域が形成される前に前記ダミー領域に形成されたり、前記基板上に前記セル領域が形成された後に前記ダミー領域に形成され、
前記基板上に前記セル領域が形成される前に前記ダミー領域に形成される場合、前記基板上に形成されるアラインマーク(Align Mark)に基づいて前記ダミー領域に形成される、請求項
8に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項10】
前記認識部は、前記基板上で少なくとも一方向に一列に配置される前記複数の地点で前記弾着点を認識して前記弾着点に対する情報を取得する、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項11】
前記認識部は、前記基板上で一方向に一列に配置される前記複数の地点で前記弾着点を認識する場合、外郭に位置する2個の地点で前記弾着点を認識する、請求項
10に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項12】
前記複数の地点は、前記基板の移動方向を考慮して選択される、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項13】
前記複数の地点は、前記基板の移動方向と異なる方向に配置されているもので選択される、請求項
12に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項14】
前記認識部は前記基板上で少なくとも2つの方向に一列に配置される前記複数の地点で前記弾着点を認識し、
前記補正部は少なくとも2つの方向に前記基板上のセル領域に適用されるパターンレシピを補正する、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項15】
前記補正部は、前記基板上にインクを吐出するタイミングを制御して前記インク吐出地点の位置を補正したり、前記基板上にインクを吐出する機器の位置または姿勢を補正して前記インク吐出地点の位置を補正したり、または前記基板の位置または姿勢を補正して前記インク吐出地点の位置を補正する、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項16】
前記補正部は、前記基板上にRGBをパターニングする前に前記インク吐出地点の位置を補正する、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項17】
前記基板上でインクが吐出される地点を選択する選択部をさらに含む、請求項1に記載のインク弾着点補正装置。
【請求項18】
基板上に位置する複数の地点でインクの弾着点に対する情報を取得する認識部と、
前記弾着点に対する情報に基づいて前記基板上のインク吐出地点の位置を補正する補正部を含み、
前記補正部は前記基板上に複数のセル領域がある場合、隣り合う2個のセル領域間の関係情報に基づいて第1モードおよび第2モードのうちいずれか一つのモードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、
前記隣り合う2個のセル領域に共通して適用されるパターンレシピを補正するとき前記第1モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、
前記隣り合う2個のセル領域に差等的に適用されるパターンレシピを補正するとき前記第2モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正する、インク弾着点補正装置。
【請求項19】
基板上に位置する複数の地点でインクの弾着点に対する情報を取得する認識部と、
前記弾着点に対する情報に基づいて前記基板上のインク吐出地点の位置を補正する補正部を含み、
前記複数の地点には座標系形態の座標パターンが形成さ
れ、
前記認識部は前記基板上で少なくとも2つの方向に一列に配置される前記複数の地点で前記弾着点を認識し、
前記補正部は、前記弾着点に対する情報として複数のインク液滴の座標が取得されると、前記複数のインク液滴の座標に基づいて、前記座標パターン上での前記複数のインク液滴の位置情報を連結する線分の傾きを算出し、前記傾きに基づいて前記インク吐出地点の位置を補正する、インク弾着点補正装置。
【請求項20】
基板を支持する基板支持ユニットと、
前記基板上に移動可能に設けられるガントリユニットと、
前記ガントリユニットに設けられ、前記基板上にインクを吐出するインクジェットヘッドモジュールと、
前記基板上に位置する複数の地点でインクの弾着点に対する情報を取得する認識部と、前記弾着点に対する情報に基づいて前記基板上のインク吐出地点の位置を補正する補正部を含み、
前記補正部は前記基板上に複数のセル領域がある場合、隣り合う2個のセル領域間の関係情報に基づいて第1モードおよび第2モードのうちいずれか一つのモードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、
前記隣り合う2個のセル領域に共通して適用されるパターンレシピを補正するとき前記第1モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、
前記隣り合う2個のセル領域に差等的に適用されるパターンレシピを補正するとき前記第2モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、
前記複数の地点には座標系形態の座標パターンが形成される
、インク弾着点補正装置
と、を含む、基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインク弾着点補正装置およびそれを備える基板処理システムに関する。より詳細には、ディスプレイ装置の製造に用いられるインク弾着点補正装置およびそれを備える基板処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
LCDパネル、PDPパネル、LEDパネルなどのディスプレイ装置を製造するために透明基板上に印刷工程(例えば、RGBパターニング(RGB patterning))を行う場合、インクジェットヘッドモジュール(inkjet head module)を備える印刷装備が使われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
正確なR/G/Bをパターニング(Patterning)するためには移送経路システムで基板上の個々の液滴(droplet)の弾着に影響を与える誤差(例えば、並進誤差、回転誤差など)を校正して緩和するために、印刷装備の機械的欠点に対応するための矯正作業が必須として必要である。
【0004】
機械的誤差を改善するためにはガラス(Glass)位置別の弾着補正が必要である。従来にはこれのために撥水処理されたガラス上にインクを弾着した後、ビジョンカメラ(Vision Camera)を介してインク弾着をマニュアルで確認する方式を適用した。
【0005】
しかし、前記の方式は撥水処理されたガラスがさらに必要であるため費用負担が発生し得る。また、前記方式は作業時間が非常に長いため矯正作業を完了するのに多くの時間が必要とされ、補正値を手動でレシピ(Recipe)補正するのでパターニングされた製品を大量生産するのに適合しない。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、座標系が表示されている基板上のパターンを用いてインクの弾着点を自動で測定および補正するインク弾着点補正装置およびそれを備える基板処理システムを提供することにある。
【0007】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を達成するための本発明のインク弾着点補正装置の一面(aspect)は、基板上に位置する複数の地点でインクの弾着点に対する情報を取得する認識部と、前記弾着点に対する情報に基づいて前記基板上のインク吐出地点の位置を補正する補正部を含み、前記複数の地点には座標系形態の座標パターンが形成される。
【0009】
前記認識部は、前記座標パターン上にインク液滴が吐出されると、前記インク液滴の座標を認識して前記弾着点に対する情報を取得し得る。
【0010】
前記補正部は、前記弾着点に対する情報として複数のインク液滴の座標が取得されると、前記複数のインク液滴の座標に基づいて傾きを算出し、前記傾きに基づいて前記インク吐出地点の位置を補正し得る。
【0011】
前記補正部は、前記弾着点に対する情報として複数のインク液滴の座標が取得されると、前記複数のインク液滴の座標で少なくとも一軸の座標値がすべて0になるように前記インク吐出地点の位置を補正し得る。
【0012】
前記補正部は、前記基板上に複数のセル領域がある場合、隣り合う2個のセル領域間の関係情報に基づいて第1モードおよび第2モードのうちいずれか一つのモードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し得る。
【0013】
前記補正部は前記隣り合う2個のセル領域に共通して適用されるパターンレシピ(pattern recipe)を補正するとき前記第1モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、前記隣り合う2個のセル領域に差等的に適用されるパターンレシピを補正するとき前記第2モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し得る。
【0014】
前記認識部は前記補正部が前記第1モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正する場合、前記隣り合う2個のセル領域の外郭に位置する複数の地点で前記弾着点を認識したり、前記補正部が前記第2モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正する場合、前記隣り合う2個のセル領域の外郭に位置する複数の地点および前記隣り合う2個のセル領域の間に位置する少なくとも一つの地点で前記弾着点を認識し得る。
【0015】
前記補正部は、前記関係情報として前記隣り合う2個のセル領域に同じ大きさを有するアプリケーションがインストールされるかどうかに対する情報、前記隣り合う2個のセル領域に熱的変形があるアプリケーションがインストールされるかどうかに対する情報、および前記隣り合う2個のセル領域の間にアラインが変更されるかどうかに対する情報のうち少なくとも一つの情報を用い得る。
【0016】
前記複数の地点は前記基板上でセル領域が形成されていないダミー領域に形成され得る。
【0017】
前記複数の地点は前記基板上に前記セル領域が形成される前に前記ダミー領域に形成されたり、前記基板上に前記セル領域が形成された後に前記ダミー領域に形成され、前記基板上に前記セル領域が形成される前に前記ダミー領域に形成される場合、前記基板上に形成されるアラインマーク(Align Mark)に基づいて前記ダミー領域に形成され得る。
【0018】
前記認識部は、前記基板上で少なくとも一方向に一列に配置される前記複数の地点で前記弾着点を認識して前記弾着点に対する情報を取得し得る。
【0019】
前記認識部は、前記基板上で一方向に一列に配置される前記複数の地点で前記弾着点を認識する場合、外郭に位置する2個の地点で前記弾着点を認識し得る。
【0020】
前記複数の地点は、前記基板の移動方向を考慮して選択され得る。
【0021】
前記複数の地点は、前記基板の移動方向と異なる方向に配置されているもので選択され得る。
【0022】
前記認識部は前記基板上で少なくとも2つの方向に一列に配置される前記複数の地点で前記弾着点を認識し、前記補正部は少なくとも2つの方向に前記基板上のセル領域に適用されるパターンレシピを補正し得る。
【0023】
前記補正部は、前記基板上にインクを吐出するタイミングを制御して前記インク吐出地点の位置を補正したり、前記基板上にインクを吐出する機器の位置または姿勢を補正して前記インク吐出地点の位置を補正したり、または前記基板の位置または姿勢を補正して前記インク吐出地点の位置を補正し得る。
【0024】
前記補正部は、前記基板上にRGBをパターニングする前に前記インク吐出地点の位置を補正し得る。
【0025】
前記インク弾着点補正装置は、前記基板上でインクが吐出される地点を選択する選択部をさらに含み得る。
【0026】
前記課題を達成するための本発明のインク弾着点補正装置の他の面は、基板上に位置する複数の地点でインクの弾着点に対する情報を取得する認識部と、前記弾着点に対する情報に基づいて前記基板上のインク吐出地点の位置を補正する補正部を含み、前記補正部は前記基板上に複数のセル領域がある場合、隣り合う2個のセル領域間の関係情報に基づいて第1モードおよび第2モードのうちいずれか一つのモードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、前記隣り合う2個のセル領域に共通して適用されるパターンレシピを補正するとき前記第1モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正し、前記隣り合う2個のセル領域に差等的に適用されるパターンレシピを補正するとき前記第2モードを用いて前記インク吐出地点の位置を補正する。
【0027】
前記課題を達成するための本発明の基板処理システムの一面は、基板を支持する基板支持ユニットと、前記基板上に移動可能に設けられるガントリユニットと、前記ガントリユニットに設けられ、前記基板上にインクを吐出するインクジェットヘッドモジュールと、前記基板上に位置する複数の地点でインクの弾着点に対する情報を取得する認識部と、前記弾着点に対する情報に基づいて前記基板上のインク吐出地点の位置を補正する補正部を含み、前記複数の地点には座標系形態の座標パターンが形成されるインク弾着点補正装置を含む。
【0028】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】基板処理システムの内部構造を概略的に示す斜視図である。
【
図2】基板処理システムの内部構造を概略的に示す平面図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置の内部構成を概略的に示す概念図である。
【
図4】本発明の一実施形態により基板上に形成される複数のインク吐出地点の配置構造を説明するための第1例示図である。
【
図5】本発明の一実施形態により基板上に形成される複数のインク吐出地点の配置構造を説明するための第2例示図である。
【
図6】本発明の一実施形態により基板上に形成される複数のインク吐出地点の形成方法を説明するための第1例示図である。
【
図7】本発明の一実施形態により基板上に形成される複数のインク吐出地点の形成方法を説明するための第2例示図である。
【
図8】本発明の一実施形態により基板上の複数の地点に設けられる座標パターンの例示図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第1例示図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第2例示図である。
【
図11】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第3例示図である。
【
図12】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第4例示図である。
【
図13】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第5例示図である。
【
図14】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第6例示図である。
【
図15】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第7例示図である。
【
図16】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第8例示図である。
【
図17】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第1例示図である。
【
図18】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第2例示図である。
【
図19】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第3例示図である。
【
図20】本発明の一実施形態によりセル領域のパターニングに適用される共通モードを説明するための例示図である。
【
図21】本発明の一実施形態によりセル領域のパターニングに適用される差動モードを説明するための例示図である。
【
図22】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第4例示図である。
【
図23】本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第5例示図である。
【
図24】本発明の他の実施形態によるインク弾着点補正装置の内部構成を概略的に示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を称する。
【0031】
素子(elements)または層が他の素子または層「上(on)」または「の上(on)」と称される場合、他の素子または層の真上だけでなく中間に他の層または他の素子が介在する場合をすべて含む。反面、素子が「直接上(directly on)」または「真上」と称される場合は中間に他の素子または層を介在しない場合を示す。
【0032】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは図面に示されているように一つの素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使われる。空間的に相対的な用語は図面に示されている方向に加えて使用時または動作時の素子の互いに異なる方向を含む用語として理解しなければならない。例えば、図面に示されている素子をひっくり返す場合、他の素子の「下(below)」または「下(beneath)」と記述された素子は他の素子の「上(above)」に置かれられ得る。したがって、例示的な用語である「下」は下と上の方向をすべて含み得る。素子は他の方向にも配向され得、そのため空間的に相対的な用語は配向によって解釈することができる。
【0033】
第1、第2などが多様な素子、構成要素および/またはセクションを叙述するために使われるが、これらの素子、構成要素および/またはセクションはこれらの用語によって制限されないのはもちろんである。これらの用語は単に一つの素子、構成要素またはセクションを他の素子、構成要素またはセクションと区別するために使用する。したがって、以下で言及される第1素子、第1構成要素または第1セクションは本発明の技術的思想内で第2素子、第2構成要素または第2セクションであり得ることはもちろんである。
【0034】
本明細書で使われた用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限するためではない。本明細書で、単数形は文面で特記しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0035】
他に定義のない限り、本明細書で使われるすべての用語(技術的および科学的用語を含む)は本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に共通して理解され得る意味に使用される。また、一般的に使われる辞典に定義されている用語は明白に特に定義しいない限り理想的にまたは過度に解釈されない。
【0036】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明し、添付図面を参照して説明することにあたって図面符号に関係なく同一であるかまたは対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに係る重複する説明は省略する。
【0037】
従来には印刷装備の機械的誤差を改善するために撥水処理されたガラス上にインクを弾着した後ビジョンカメラを介してインクと実際のパターンの間の距離をマニュアル(manual)で測定し、測定距離を手動でレシピオフセット(recipe offset)反映した後に印刷工程を行った。
【0038】
しかし、このような方式は撥水処理されたガラスを別に備えなければならず、印刷工程を行う前に前記手順を繰り返さなければならないので、製品生産の効率性が落ちる。
【0039】
本発明は座標系が表示されている基板上のパターンを用いてインクの弾着点を自動で測定および補正するインク弾着点補正装置およびそれを備える基板処理システムに関する。
【0040】
本発明によるインク弾着点補正装置は別途の撥水処理ガラスなしで量産ガラスのダミー領域にX座標とY座標が表示されているパターンを用いてインクの弾着点をリアルタイムで測定および補正することができる。本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0041】
第一に、作業時間を、1日を基準に4時間から5分に短縮させることができ、設備の生産性を向上させることができる。
【0042】
第二に、移送システムの機械的欠点を自動で補正することによって製品の収率を向上させることができ、量産中に弾着点モニタリングにより工程不良を事前に防止することができる。
【0043】
三番目、オートチューニング(Auto Tuning)機能でヒューマンエラー(Human error)を除去することができ、そのため設備の品質を向上させることが可能になる。
【0044】
以下では図面などを参照して本発明について詳しく説明する。先に、インク弾着点補正装置を備える基板処理システムについて説明する。
【0045】
図1は基板処理システムの内部構造を概略的に示す斜視図であり、
図2は基板処理システムの内部構造を概略的に示す平面図である。
【0046】
基板処理システムは基板を処理する。このような基板処理システムは例えば、インクジェットヘッドモジュールを用いて基板上にインクなどを吐出する印刷装備で実現されることができる。以下では基板処理システムが印刷装備である場合を例にあげて説明する。
【0047】
図1および
図2によれば、印刷装備100はベース110、基板支持ユニット120、ガントリユニット130、ガントリ移動ユニット140、インクジェットヘッドモジュール150、ヘッド移動ユニット160、液滴吐出量測定ユニット170およびノズル検査ユニット180を含んで構成されることができる。
【0048】
ベース110は印刷装備100の本体を構成する。このようなベース110は一定の厚さを有する直六面体形状で提供されることができる。一方、ベース110の上面には基板支持ユニット120が配置される。
【0049】
基板支持ユニット120は基板Sを支持する。このような基板支持ユニット120は基板Sが置かれる支持板121を備えることができる。
【0050】
支持板121は基板Sが安着する。このような支持板121は四角形形状の平板であり得る。一方、支持板121の下面には回転駆動部材122が連結され得る。
【0051】
回転駆動部材122は支持板121を回転させる。回転駆動部材122はこれのために回転モータで実現されることができる。回転駆動部材122は支持板121に垂直方向に形成される回転中心軸を用いて支持板121を回転させることができる。
【0052】
支持板121が回転駆動部材122により回転すると、基板Sも支持板121に沿って回転し得る。例えば、液滴(droplet)が塗布される基板S上に形成されたセルの長辺方向が第2方向20に向かう場合、回転駆動部材122はセルの長辺方向が第1方向10に向かうように基板を回転させることができる。
【0053】
直線駆動部材123は支持板121および回転駆動部材122を直線移動させる。このような直線駆動部材123は支持板121および回転駆動部材122を第1方向10に直線移動させることができる。
【0054】
直線駆動部材123はスライダ124とガイド部材125を含み得る。この場合、回転駆動部材122はスライダ124の上面に設けられる。
【0055】
ガイド部材125はベース110の上面中心部で第1方向10を長手方向にして延び得る。スライダ124にはリニアモータ(図示せず)が内蔵され得、スライダ124はリニアモータによってガイド部材125に沿って第1方向10に直線移動し得る。
【0056】
ガントリユニット(gantry unit;130)は複数のインクジェットヘッドモジュール150を支持する。このようなガントリユニット130は支持板121が移動する経路の上部に提供されることができる。
【0057】
ガントリユニット130はベース110の上面から上側方向に離隔配置され得る。また、ガントリユニット130はその長手方向が第2方向20に向かうように配置される。
【0058】
ガントリ移動ユニット140はガントリユニット130を第1方向10に直線移動させる。このようなガントリ移動ユニット140は第1移動ユニット141および第2移動ユニット142を含み得る。
【0059】
第1移動ユニット141はガントリユニット130の一端に提供され、第2移動ユニット142はガントリユニット130の他端に提供されることができる。この場合、第1移動ユニット141はベース110の一側に提供される第1ガイドレール211に沿ってスライディング移動し、第2移動ユニット142はベース110の他側に提供される第2ガイドレール212に沿ってスライディング移動し、ガントリユニット130を第1方向10に直線移動させることができる。
【0060】
インクジェットヘッドモジュール150は基板S上にインクなどのような液滴を吐出する。このようなインクジェットヘッドモジュール150はガントリユニット130の側面に設けられ、ガントリユニット130により支持され得る。
【0061】
インクジェットヘッドモジュール150はヘッド移動ユニット160によりガントリユニット130の長手方向、すなわち第2方向20に直線移動することができ、第3方向30に直線移動することもできる。また、インクジェットヘッドモジュール150はヘッド移動ユニット160に対して第3方向30に並ぶ軸を中心に回転することも可能である。
インクジェットヘッドモジュール150はガントリユニット130上に複数提供されることができる。インクジェットヘッドモジュール150は例えば、第1ヘッドユニット151、第2ヘッドユニット152、第3ヘッドユニット153など3個提供されることができる。複数のインクジェットヘッドモジュール150は例えば、第2方向20に一列に並んでガントリユニット130に結合され得る。
【0062】
インクジェットヘッドモジュール150は液滴を吐出する複数のノズル(図示せず)および複数のノズルが形成されているノズルプレート(図示せず)を含んで構成されることができる。インクジェットヘッドモジュール150には例えば、128個のノズルまたは256個のノズルが提供されることができる。
【0063】
インクジェットヘッドモジュール150には複数のノズルに対応する数だけの圧電素子が提供されることができる。複数のノズルの液滴吐出量は圧電素子に印加される電圧の制御によりそれぞれ独立して調節されることができる。
【0064】
ヘッド移動ユニット160はインクジェットヘッドモジュール150を直線移動させる。このようなヘッド移動ユニット160はインクジェットヘッドモジュール150の個数に対応して印刷装備100内に提供されることができる。例えば、インクジェットヘッドモジュール150が第1ヘッドユニット151、第2ヘッドユニット152、第3ヘッドユニット153など3個提供される場合、ヘッド移動ユニット160も3個提供されることができる。
【0065】
一方、ヘッド移動ユニット160は単一個提供されることもでき、この場合、インクジェットヘッドモジュール150は個別に移動せず、同時に共に移動することができる。
【0066】
液滴吐出量測定ユニット170はインクジェットヘッドモジュール150の液滴吐出量を測定する。このような液滴吐出量測定ユニット170はベース110上の基板支持ユニット120の一側に配置される。
【0067】
液滴吐出量測定ユニット170はインクジェットヘッドモジュール150ごとに全体ノズルから吐出される液滴量を測定する。インクジェットヘッドモジュール150の液滴吐出量測定により、インクジェットヘッドモジュール150の全体ノズルの異常有無を巨視的に確認することができる。すなわち、インクジェットヘッドモジュール150の液滴吐出量が基準値を外れると、インクジェットヘッドモジュール150の少なくとも一つに異常があることがわかる。
【0068】
インクジェットヘッドモジュール150はガントリ移動ユニット140およびヘッド移動ユニット160により第1方向10と第2方向20に移動して液滴吐出量測定ユニット170の上部に位置し得る。ヘッド移動ユニット160はインクジェットヘッドモジュール150を第3方向30に移動させてインクジェットヘッドモジュール150と液滴吐出量測定ユニット170の間の上下方向距離を調節することができる。
【0069】
ノズル検査ユニット180はインクジェットヘッドモジュール150に提供される個別ノズルの異常有無を確認する。このようなノズル検査ユニット180は例えば、光学検査により個別ノズルの異常有無を確認することができる。
【0070】
ノズル検査ユニット180は液滴吐出量測定ユニット170で巨視的なノズルの異常有無を確認した結果、不特定のノズルに異常があると判断された場合、個別ノズルの異常有無を確認しながらノズルに対する全数検査を行うことができる。
【0071】
ノズル検査ユニット180はベース110上の基板支持ユニット120の一側に配置される。インクジェットヘッドモジュール150はガントリ移動ユニット140とヘッド移動ユニット160により第1方向10と第2方向20に移動してノズル検査ユニット180の上部に位置し得る。ヘッド移動ユニット160はインクジェットヘッドモジュール150を第3方向30に移動させてインクジェットヘッドモジュール150とノズル検査ユニット180との上下方向距離を調節することができる。
【0072】
一方、印刷装備100は液滴供給装置190をさらに含み得る。
【0073】
液滴供給装置190はガントリユニット130の上部および側部に設けられる。このような液滴供給装置190は液滴供給モジュール191および圧力調節モジュール192を含み得る。
【0074】
液滴供給モジュール191はインクなどの液体をインクジェットヘッドモジュール150に供給する。このような液滴供給モジュール191は液体を貯蔵している貯蔵タンク(図示せず)から液体の供給を受けた後、この液体をインクジェットヘッドモジュール150に供給することができる。
【0075】
圧力調節モジュール192は液滴供給モジュール191の圧力を調節する。このような圧力調節モジュール192は液滴供給モジュール191に陽圧または陰圧を提供して液滴供給モジュール191の圧力を調節することができる。
【0076】
一方、液滴供給モジュール191および圧力調節モジュール192はガントリユニット130に結合され得る。
【0077】
印刷装備100の機械的誤差(例えば、並進誤差、回転誤差など)を改善するためには基板の位置別の弾着補正が必要である。基板処理システムはこれのためにインク弾着点補正装置を備えることができる。
【0078】
インク弾着点補正装置は印刷装備の機械的欠点に対応するためにインクの弾着点を自動で測定および補正することができる。インク弾着エラーは移送システム(例えば、ガントリユニット130)の機械的欠点により発生し得る。本実施形態では移送システムの機械的欠点にもかかわらず、前記誤差を補正して基板に対するプリンティング精密度を改善することができる。インク弾着点補正装置は座標系で非直交性不一致に対して校正するために適用される。
【0079】
以下ではインク弾着点補正装置について説明する。
【0080】
図3は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置の内部構成を概略的に示す概念図である。
【0081】
図3によれば、インク弾着点補正装置300は認識部310、補正部320および制御部330を含んで構成されることができる。このようなインク弾着点補正装置300は電源部340および選択部350をさらに含んで構成されることができる。これに関連しては
図24を参照して後述する。
【0082】
認識部310はインクジェットヘッドモジュール150により基板S(例えば、ディスプレイ装置製造用ガラス基板(Glass))上の複数の地点にインクが吐出されると、それぞれのインク吐出地点でインクの弾着点に対する位置情報を取得する機能を遂行する。認識部310はこれのためにそれぞれのインク吐出地点でインクの弾着点を認識することができる。
【0083】
認識部310は認識機能をするビジョンカメラ(Vision Camera)などで実現されることができる。この際、制御部330はこのような認識部310の作動を制御するコンピュータ装置(またはコンピュータ装置内に搭載されるソフトウェア)で実現されることができる。一方、認識部310はビジョンカメラおよびビジョンカメラの作動を制御するコンピュータ装置を含む概念として理解されることもできる。
【0084】
基板S上に形成される複数の地点は基板S上にRGBを正確にパターニングするためである。インクジェットヘッドモジュール150はこのような複数の地点にインクを吐出することができる。
【0085】
複数の地点は基板S上でセル(Cell)が形成されていないダミー領域(Dummy area)に形成される。例えば、
図4に示すように基板S上に2個のセル領域411,412がある場合、2個のセル領域411,412以外の領域であるダミー領域420に9個の地点431~439が形成され得る。前記で、セル領域411,412はRGBがパターニングされる領域をいう。
図4は本発明の一実施形態により基板上に形成される複数のインク吐出地点の配置構造を説明するための第1例示図である。
【0086】
複数の地点のうちその一部はアラインマーク(Align mark;440)に隣接して形成される。例えば、
図4に示すように第1地点431、第2地点432、第3地点433、第7地点437、第8地点438、第9地点439などがアラインマーク440に隣接して形成され、第4地点434、第5地点435、第6地点436などがアラインマーク440に隣接して形成されなくてもよい。
【0087】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。複数の地点全体がアラインマーク440に隣接して形成されることも可能である。例えば、
図5に示すように第1地点431、第2地点432、第3地点433、第4地点434、第5地点435、第6地点436などがアラインマーク440に隣接して形成されることができる。
図5は本発明の一実施形態により基板上に形成される複数のインク吐出地点の配置構造を説明するための第2例示図である。
【0088】
ダミー領域420に形成される複数の地点は
図6に示すように基板S上にセル領域411,412を形成した後に形成され得る。この場合、複数の地点はセル領域411,412に隣接する領域上に形成され得る。複数の地点はアラインマーク440も考慮して形成され得る。例えば、複数の地点はセル領域411,412およびアラインマーク440に隣接する領域上に形成され得る。
図6は本発明の一実施形態により基板上に形成される複数のインク吐出地点の形成方法を説明するための第1例示図である。
【0089】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。複数の地点は
図7に示すように基板S上にセル領域411,412を形成する前に形成されることも可能である。この場合、複数の地点はアラインマーク440に隣接する領域上に形成され得る。
図7は本発明の一実施形態により基板上に形成される複数のインク吐出地点の形成方法を説明するための第2例示図である。
【0090】
一方、
図4ないし
図7の例示では基板S上に2個のセル領域411,412が形成される場合を説明した。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。セル領域は基板S上に1個のみ形成されたり、3個以上形成されることも可能である。
【0091】
認識部310がそれぞれのインク吐出地点でインクの弾着点を認識するためには、インクジェットヘッドモジュール150が基板S上のそれぞれの地点にインクを吐出しなければならない。実施形態ではインクジェットヘッドモジュール150が2個のセル領域411,412に対して印刷工程を行う前に、基板S上の複数のインクを吐出し得る。本実施形態ではこれにより基板の印刷精密度を向上させる効果を得ることができる。
【0092】
認識部310はそれぞれのインク吐出地点でインクの弾着点を認識するとき、それぞれのインク吐出地点に設けられている座標パターンを用いてインクの弾着点を認識し得る。
座標パターンはX軸座標値とY軸座標値で構成される座標系で実現されることができる。座標パターンは例えば、
図8に示すように直交座標系で実現されることができる。
図8は本発明の一実施形態により基板上の複数の地点に設けられる座標パターンの例示図である。
【0093】
認識部310は基板S上の複数の地点のうち第1方向10に一列に配置されているインク吐出地点でインクの弾着点を認識し得る。この時、認識部310は第1方向10に一列に配置されている地点全体をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。
【0094】
例えば、
図9に示すように基板S上に第1地点431ないし第9地点439が形成されている場合、認識部310は第1方向10に一列に配置されている3個の地点(第1地点431ないし第3地点433、または第4地点434ないし第6地点436、または第7地点437ないし第9地点439)をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。
図9は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第1例示図である。
【0095】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。認識部310は第1方向10に一列に配置されている地点のうち一部をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することも可能である。
【0096】
例えば、認識部310は
図10に示すように第1方向10に一列に配置されている3個の地点のうち外郭に位置する2個の地点(第1地点431および第3地点433、または第4地点434および第6地点436、または第7地点437および第9地点439)をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。
図10は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第2例示図である。
【0097】
認識部310は基板S上の複数の地点のうち第2方向20に一列に配置されているインク吐出地点でインクの弾着点を認識することもできる。この場合、認識部310は第2方向20に一列に配置されている地点全体をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。
【0098】
例えば、
図11に示すように基板S上に第1地点431ないし第9地点439が形成されている場合、認識部310は第2方向20に一列に配置されている3個の地点(第1地点431と第4地点434および第7地点437、または第2地点432と第5地点435および第8地点438、または第3地点433と第6地点436および第9地点439)をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。
図11は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第3例示図である。
【0099】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。認識部310は第2方向20に一列に配置されている地点のうち一部をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することも可能である。
【0100】
例えば、認識部310は
図12に示すように第2方向20に一列に配置されている3個の地点のうち外郭に位置する2個の地点(第1地点431および第7地点437、または第2地点432および第8地点438、または第3地点433および第9地点439)をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。
図12は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第4例示図である。
【0101】
認識部310は基板S上の複数の地点のうち所定個数のインク吐出地点でインクの弾着点を認識することができる。この場合、認識部310は基板Sの移動方向を考慮して選択されるインク吐出地点でインクの弾着点を認識することができる。
【0102】
例えば、
図13に示すように基板Sの移動方向が第2方向20である場合、認識部310は第2方向20に対して垂直方向である第1方向10に一列に配置されている複数の地点をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。
【0103】
また、認識部310は移動する基板Sの後段部に形成される複数の地点をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。すなわち、認識部310は第1方向10に一列に配置されている複数の地点のうち基板Sの後段部に形成されている3個の地点(すなわち、第1地点431ないし第3地点433)をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。
図13は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第5例示図である。
【0104】
認識部310は以上で説明したように基板S上に形成されている複数の地点のうちその一部の地点をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。認識部310は基板S上に形成される複数の地点全体をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することも可能である。
【0105】
認識部310は基板S上に形成される複数の地点全体をインク吐出地点として認識する場合、第1方向10および第2方向20の順に第1方向10および第2方向20を考慮して複数の地点全体をインク吐出地点として認識することができる。
【0106】
第1方向10および第2方向20の順に複数の地点全体をインク吐出地点として認識する場合、認識部310は例えば、
図14に示すように第1方向10に一列に配置されている3個の地点(第1地点431ないし第3地点433)を順番どおりインク吐出地点として1次認識した後、第2方向20に移動して第1方向10に一列に配置されている他の3個の地点(第4地点434ないし第6地点436)を順番どおりインク吐出地点として2次認識し、第2方向20に再び移動し、第1方向10に一列に配置されているまた他の3個の地点(第7地点437ないし第9地点439)を順番どおりインク吐出地点として最終認識することができる。
【0107】
本実施形態では認識部310が第7地点437ないし第9地点439、第4地点434ないし第6地点436、および第1地点431ないし第3地点433の順に複数の地点全体をインク吐出地点として認識することも可能である。
図14は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第6例示図である。
【0108】
認識部310は基板S上に形成される複数の地点全体をインク吐出地点として認識する場合、第2方向20および第1方向10の順に第1方向10および第2方向20を考慮して複数の地点全体をインク吐出地点として認識することも可能である。
【0109】
第2方向20および第1方向10の順に複数の地点全体をインク吐出地点として認識する場合、認識部310は例えば、
図15に示すように第2方向20に一列に配置されている3個の地点(第1地点431、第4地点434および第7地点437)を順番どおりインク吐出地点として1次認識した後、第1方向10に移動して第2方向20に一列に配置されている他の3個の地点(第2地点432、第5地点435および第8地点438)を順番どおりインク吐出地点として2次認識し、第1方向10に再び移動し、第2方向20に一列に配置されているまた他の3個の地点(第3地点433、第6地点436および第9地点439)を順番どおりインク吐出地点として最終認識することができる。
【0110】
本実施形態では認識部310が第3地点433と第6地点436および第9地点439、第2地点432と第5地点435および第8地点438、並びに第1地点431と第4地点434および第7地点437の順に複数の地点全体をインク吐出地点として認識することも可能である。
図15は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第7例示図である。
【0111】
一方、認識部310は基板S上に形成される複数の地点全体をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識する場合、ランダムに複数の地点全体をインク吐出地点としてインクの弾着点を認識することも可能である。
【0112】
認識部310は以上説明したように第1方向10および第2方向20の少なくとも一つの方向に移動して複数のインク吐出地点を認識することができる。以下では認識部310が第1方向10に移動して複数のインク吐出地点を認識する場合を例に挙げて説明する。
【0113】
認識部310は先立って説明したようにそれぞれのインク吐出地点に設けられている座標パターンを用いてインクの弾着点を認識することができる。認識部310はインクジェットヘッドモジュール150がインク吐出地点に設けられている座標パターン上にインクを吐出すると、座標パターン上でのインク液滴の位置情報に基づいてインクの弾着点の位置情報を取得することができる。
【0114】
例えば、
図16の左側図に示すように座標パターン510上にインク液滴520が吐出された場合、認識部310は
図16の右側図に示すようにX軸座標値とY軸座標値がそれぞれ1であるとインクの弾着点を認識することができる。この場合、認識部310は(1,1)をインクの弾着点の位置情報として取得することができる。
図16は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する認識部の機能を説明するための第8例示図である。
【0115】
【0116】
補正部320は認識部310によりインクの弾着点に対する位置情報が取得されると、この情報に基づいてインク吐出地点の位置を補正する機能を遂行する。この時、補正部320はインクの弾着点の位置情報に基づいてリアルタイムでおよび/または自動でインク吐出地点の位置を補正することができる。
【0117】
例えば、第1地点431、第2地点432および第3地点433の座標パターン511,512,513上にインク液滴521,522,523が
図17に示すように順番どおり吐出されている場合、認識部310は第1インク液滴521の位置情報、第2インク液滴522の位置情報および第3インク液滴523の位置情報をそれぞれ(0,0)、(1,1)および(2,2)として取得することができる。すると、補正部320は認識部310により取得されたデータを線状分析して傾きを測定し、パターンレシピ(Pattern Recipe)を自動で補正してインク吐出地点の位置を補正することができる。
図17は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第1例示図である。
【0118】
認識部310により取得されたデータを線状分析して傾きを測定する場合、補正部320は
図17に示すように第1インク液滴521の位置情報、第2インク液滴522の位置情報および第3インク液滴523の位置情報としてそれぞれ(0,0)、(1,1)および(2,2)が取得されると、
図18に示すように座標パターン511,512,513上での3個のインク液滴521,522,523の位置情報を連結する線分の傾きを測定することができる。
図18は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第2例示図である。
【0119】
また、パターンレシピを自動で補正してインク吐出地点の位置を補正する場合、補正部320は
図18に示すように座標パターン511,512,513上での3個のインク液滴521,522,523の位置情報を連結する線分の傾きが測定されると、
図19に示すように3個のインク液滴521,522,523の位置情報がそれぞれ(0,0)、(1,0)および(2,0)になる線分の傾きを有するようにインク吐出地点の位置を補正することができる。補正部320は3個のインク液滴521,522,523の位置情報がすべて(0,0)になるようにインク吐出地点の位置を補正することも可能である。
図19は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第3例示図である。
【0120】
補正部320はインクの吐出タイミングを決定してインク吐出地点の位置を補正できるようにするソフトウェア(またはこのようなソフトウェアを実行させるコンピュータ装置)で実現されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。補正部320はコンピュータ装置の制御により決定された吐出タイミングにインクを吐出する装置(例えば、ジェッティングドライブ(Jetting Drive))で実現されることも可能である。
【0121】
一方、補正部320は機構物の位置および姿勢を制御してインク吐出地点の位置を補正する装置(例えば、軸移動制御部)で実現されることも可能である。この場合、補正部320はガントリユニット130またはインクジェットヘッドモジュール150の位置および姿勢を制御してインク吐出地点の位置を補正することができる。また、補正部320は基板Sの位置および姿勢を制御してインク吐出地点の位置を補正することも可能である。
一方、補正部320がジェッティングドライブ、軸移動制御部などで実現される場合、制御部330がソフトウェアまたはこのようなソフトウェアを実行させるコンピュータ装置で実現されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されず、補正部320がジェッティングドライブ、軸移動制御部などだけでなくそれらを制御する(すなわち、インクの吐出タイミングを決定してンク吐出地点の位置を補正できるようにする)ソフトウェアまで包括することも可能である。
【0122】
先立って説明したように、基板S上には1個のセル領域が形成され得るが、複数のセル領域が形成されることもできる。以下では基板S上に複数のセル領域が形成される場合、補正部320がどのようにインク吐出地点の位置を補正するのかについて説明する。
以下では基板S上に2個のセル領域すなわち、第1セル領域411および第2セル領域412が形成されており、第1方向10に第1地点431、第2地点432および第3地点433がインク吐出地点で形成されている場合を例に挙げて説明する。
【0123】
前記で、第1地点431は第2セル領域412の外郭すなわち、基板Sの一境界部と第2セル領域412の間に形成されるインク吐出地点を意味する。また、第2地点432は第1セル領域411と第2セル領域412の間に形成されるインク吐出地点を意味し、第3地点433は第1セル領域411の外郭すなわち、基板Sの他境界部と第1セル領域411の間に形成されるインク吐出地点を意味する。
【0124】
補正部320は共通モードと差動モードのうちいかなるモードが2個のセル領域411,412に適用されるかどうかに基づいてインク吐出地点の位置を補正することができる。
【0125】
共通モードはガラスプリンティングモード(Glass Printing Mode)を意味する。基板S上に第1セル領域411および第2セル領域412が形成されており、2個のセル領域411,412に共通モードが適用される場合、第1セル領域411および第2セル領域412は同じ方式でRGBがパターニングされ得る。共通モードは例えば、
図20に示すように第1セル領域411および第2セル領域412に同じ大きさのパネルが形成されるとき適用されることができる。
図20は本発明の一実施形態によりセル領域のパターニングに適用される共通モードを説明するための例示図である。
【0126】
差動モードはセル(Cell)別のプリンティングモードを意味する。基板S上に第1セル領域411および第2セル領域412が形成されており、2個のセル領域411,412に差動モードが適用される場合、第1セル領域411および第2セル領域412は互いに異なる方式でRGBがパターニングされ得る。差動モードは例えば、
図21に示すように第1セル領域411および第2セル領域412に互いに異なる大きさのパネルが形成されるとき適用されることができる。
図21は本発明の一実施形態によりセル領域のパターニングに適用される差動モードを説明するための例示図である。
【0127】
差動モードは
図21の例示に示すように、いずれか一つのセル領域に比べて他の一つのセル領域に大面積アプリケーションが適用される場合に考慮される。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。差動モードは2個のセル領域のうち少なくとも一つのセル領域に変形が多いアプリケーション(例えば、熱的変形が大きいアプリケーション)が適用される場合に考慮されることもでき、2個のセル領域の間にアラインが変わるなど一部変化がある場合にも考慮されることができる。
【0128】
補正部320は2個のセル領域411,412に共通モードが適用される場合、2個のセル領域411,412の外郭に形成されている複数のインク吐出地点でのインク液滴の位置情報に基づいて2個のセル領域411,412に共通して適用されるパターンレシピを自動でおよび/またはリアルタイムで補正することができる。
【0129】
例えば、第1地点431に弾着された第1インク液滴521の位置情報が(0,0)であり、第2地点432に弾着された第2インク液滴522の位置情報が(1,1)であり、第3地点433に弾着された第3インク液滴523の位置情報が(2,2)である場合、補正部320は第1インク液滴521の位置情報および第3インク液滴523の位置情報に基づいてそれぞれのインク吐出地点の位置を補正し、2個のセル領域411,412に共通して適用されるパターンレシピを補正することができる。
【0130】
すなわち、補正部320は
図22に示すように第1インク液滴521の位置情報および第3インク液滴523の位置情報がそれぞれ(0,0)および(2,0)になる線分の傾きを有するようにそれぞれのインク吐出地点の位置を補正し、2個のセル領域411,412に共通して適用されるパターンレシピを補正することができる。
図22は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第4例示図である。
【0131】
補正部320は2個のセル領域411,412に差動モードが適用される場合、2個のセル領域411,412の外郭および2個のセル領域411,412の間に形成されている複数のインク吐出地点でのインク液滴の位置情報に基づいて2個のセル領域411,412に差等的に適用されるパターンレシピを自動でおよび/またはリアルタイムで補正することができる。
【0132】
例えば、第1地点431に弾着された第1インク液滴521の位置情報が(0,0)であり、第2地点432に弾着された第2インク液滴522の位置情報が(1,1)であり、第3地点433に弾着された第3インク液滴523の位置情報が(2,1.5)である場合、補正部320は第1インク液滴521の位置情報、第2インク液滴522の位置情報および第3インク液滴523の位置情報に基づいてそれぞれのインク吐出地点の位置を補正し、2個のセル領域411,412に差等的に適用されるパターンレシピを補正することができる。
【0133】
すなわち、補正部320は
図23に示すように第1インク液滴521の位置情報および第2インク液滴522の位置情報がそれぞれ(0,0)および(1,0)になる線分の傾きを有するようにそれぞれのインク吐出地点の位置を補正し、第2セル領域412に適用されるパターンレシピを1次補正し、第2インク液滴522の位置情報および第3インク液滴523の位置情報がそれぞれ(1,0)および(2,0)になる線分の傾きを有するようにそれぞれのインク吐出地点の位置を補正し、第1セル領域411に適用されるパターンレシピを2次補正することができる。
図23は本発明の一実施形態によるインク弾着点補正装置を構成する補正部の機能を説明するための第5例示図である。
【0134】
補正部320が共通モードおよび差動モードのうちいずれか一つのモードを用いてインク吐出地点の位置を補正すると、アプリケーション変更によるMMG(Multi Model Glass)に対応することが可能になる。ここで、MMGは2個のセル領域411,412に互いに異なる大きさのパネル(例えば、65インチパネルと55インチパネル)が生産される場合をいう。
【0135】
本実施形態は量産ガラスのダミー領域に座標パターンを用いれば良いので、量産中間にもいつでもレシピ補正が可能な利点がある。例えば、カセット単位(例えば、20個のガラス)ごとに、一番目のガラスではこのようなレシピチェックおよび補正が可能である長所がある。
【0136】
前記では基板S上に2個のセル領域が形成される場合、補正部320がどのようにインク吐出地点の位置を補正するのかについて説明した。しかし、本実施形態で基板S上には3個以上のセル領域が形成されることもできる。
【0137】
このような場合には、隣り合う2個のセル領域を第1セル領域411および第2セル領域412とし、隣り合う2個のセル領域の外郭および隣り合う2個のセル領域の間に形成されるインク吐出地点を第1地点431ないし第3地点433として、補正部320が共通モードと差動モードのうちいずれか一つのモードに応じて隣り合う2個のセル領域に共通して適用されるパターンレシピを補正したり、隣り合う2個のセル領域に差等的に適用されるパターンレシピを補正することができる。
【0138】
補正部320は第1方向10に一列に配置されている複数のインク吐出地点に対する情報に基づいて基板S上に形成されているセル領域のパターンレシピをX軸方向に補正することができる。
【0139】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。補正部320は第2方向20に一列に配置されている複数のインク吐出地点に対する情報に基づいて基板S上に形成されているセル領域のパターンレシピをY軸方向に補正することも可能である。
【0140】
また、補正部320は第1方向10に一列に配置されている複数のインク吐出地点に対する情報および第2方向20に一列に配置されている複数のインク吐出地点に対する情報に基づいて基板S上に形成されているセル領域のパターンレシピをX軸方向に補正するだけでなく、Y軸方向およびθ軸(傾き)方向にも補正することができる。
【0141】
【0142】
制御部330はインク弾着点補正装置300を構成する認識部310および補正部320の全体作動を制御する機能をする。このような制御部330はコンピュータ装置(またはコンピュータ装置内に搭載されるソフトウェア)で実現されることができる。
【0143】
本実施形態ではインク弾着点補正装置300がコンピュータ装置で実現されることもできる。この場合、認識部310はビジョンカメラを制御できるソフトウェアとしてコンピュータ装置内に搭載され得、補正部320はジェッティングドライブ、軸移動制御部などを制御できるソフトウェアとしてコンピュータ装置内に搭載され得る。
【0144】
インク弾着点補正装置300は
図24に示すように電源部340および選択部350をさらに含んで構成されることができる。
図24は本発明の他の実施形態によるインク弾着点補正装置の内部構成を概略的に示す概念図である。
【0145】
電源部340はインク弾着点補正装置300を構成するそれぞれのモジュールに電源を供給する機能を遂行する。
【0146】
選択部350は基板S上でインクが吐出されるインク吐出地点を選択する機能を遂行する。選択部350によりインク吐出地点が選択されると、ガントリユニット130はインクジェットヘッドモジュール150が基板S上の選択された地点に位置するようにベース110上で移動することができ、インクジェットヘッドモジュール150は該当地点にインクを吐出することができる。すると、認識部310および補正部320は選択部350により選択されたインク吐出地点を対象として前述した機能を遂行することができる。
選択部350は基板S上で複数のインク吐出地点を選択することができる。この時、インクジェットヘッドモジュール150は基板S上のそれぞれのインク吐出地点(すなわち、第1地点ないし第n地点(ここで、nは2以上の自然数))に到達するたびに該当地点にインクを吐出することができる。
【0147】
選択部350はコンピュータ装置内に搭載されるソフトウェアで実現されることができる。または選択部350はソフトウェアを実行するコンピュータ装置であり得る。
【0148】
以上、
図3ないし
図24を参照して本発明の多様な実施形態によるインク弾着点補正装置300について説明した。インク弾着点補正装置300は座標系が表示されている基板上のパターンを用いてインクの弾着点をリアルタイムで/自動で測定および補正する。このようなインク弾着点補正装置300はインクジェット(Ink-jet)設備をはじめとする多様なパターンプリンティング(Pattern Printing)設備に適用されることができる。
【0149】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0150】
100 印刷装備
110 ベース
130 ガントリユニット
150 インクジェットヘッドモジュール
300 インク弾着点補正装置
310 認識部
320 補正部
350 選択部
411,412 セル領域
420 ダミー領域
431~439 インク吐出地点
440 アラインマーク
450 基板の移動方向
510 座標パターン
520 インク液滴
S 基板