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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】交連部支持要素を有する人工心臓弁
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20241025BHJP
【FI】
A61F2/24
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2021526337
(86)(22)【出願日】2019-11-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 US2019061392
(87)【国際公開番号】W WO2020102487
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】62/767,412
(32)【優先日】2018-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・マイモン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ブキン
(72)【発明者】
【氏名】タミール・エス・リーヴァイ
(72)【発明者】
【氏名】ノーム・ニア
(72)【発明者】
【氏名】ジヴ・ヨハナン
(72)【発明者】
【氏名】アミール・ケレット
(72)【発明者】
【氏名】エレナ・シャーマン
【審査官】丸山 裕樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-507072(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工心臓弁であって、
複数の角度をつけられたストラット部材を備える環状のフレームであって、収縮構成へと径方向に収縮可能であり拡張構成へと径方向に拡張可能であり、流入端部および流出端部を有する、環状のフレームと、
前記フレーム内に少なくとも部分的に位置決めされた弁尖構造体であって、複数の交連部を形成するように配置された複数の弁尖を備える、弁尖構造体と、
前記交連部の中の1つごとにそれぞれが位置決めされる複数の交連部支持要素であって、各交連部支持要素が、前記フレームに対して結合された結合部分と、前記結合部分に対して結合され前記フレームの前記流入端部に向かうまたは前記フレームの前記流出端部に向かう方向に延在する第1の部材および第2の部材とを備え、各交連部の前記弁尖は、それぞれの前記交連部支持要素の前記第1の部材と前記第2の部材との間に受容される、複数の交連部支持要素と、
を備えており、
前記第1の部材および前記第2の部材の湾曲した部分は、前記環状のフレームの前記ストラット部材から径方向内側にオフセットした位置において前記複数の弁尖を把持する
ことを特徴とする、人工心臓弁。
【請求項2】
前記結合部分は、環状のカラー部分を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の人工心臓弁。
【請求項3】
前記フレームの内方表面に対して結合された複数の軸方向に延在するポストをさらに備え、各交連部にて前記交連部支持要素の前記カラー部分は、前記交連部にて前記ポストの周囲に配設されていることを特徴とする、請求項2に記載の人工心臓弁。
【請求項4】
前記第1の部材および前記第2の部材は、前記カラー部分の遠位方向において共に結合され、弁尖が受けられる弁尖受け空間を画定していることを特徴とする、請求項3に記載の人工心臓弁。
【請求項5】
前記第1の部材および前記第2の部材は、前記ポストの径方向内方において共に結合されていることを特徴とする、請求項4に記載の人工心臓弁。
【請求項6】
前記第1の部材および前記第2の部材は、前記ポストから径方向内方に離間され、
前記交連部の弁尖が、それぞれの前記交連部支持要素の前記第1の部材および前記第2の部材に対して前記ポストと前記第1の部材および前記第2の部材との間の空間内において縫合されていることを特徴とする、請求項5に記載の人工心臓弁。
【請求項7】
前記第1の部材および前記第2の部材は、前記フレームの前記流出端部の方向に湾曲した湾曲部材により前記カラー部分に対して結合されていることを特徴とする、請求項5または6に記載の人工心臓弁。
【請求項8】
前記カラー部分は、前記ポスト内の対応する凹部に係合するように構成された少なくとも1つの突出部を備えていることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項9】
前記第1の部材および前記第2の部材のそれぞれが少なくとも1つの開口を備えていることを特徴とする、請求項5から8のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項10】
前記ポストは、前記交連部支持要素の前記カラー部分を受容するように構成された凹部を備えていることを特徴とする、請求項5から9のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項11】
前記結合部分は矩形であることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項12】
前記カラー部分は、第1のカラー部分であり、
前記第1の部材および前記第2の部材は、前記ポストの径方向外方において共に結合されて、前記第1のカラー部分から長手方向に離間された第2のカラー部分を形成していることを特徴とする、請求項4に記載の人工心臓弁。
【請求項13】
各交連部支持要素の前記第1の部材および前記第2の部材は、弁尖を受容するために前記ポストから離れるように回転可能なクランプ固定部材であることを特徴とする、請求項12に記載の人工心臓弁。
【請求項14】
前記ポストは、前記交連部支持要素の前記第1のカラー部分および前記第2のカラー部分を受容するように構成された溝を備えていることを特徴とする、請求項12または13に記載の人工心臓弁。
【請求項15】
前記第1のカラー部分および前記第2のカラー部分は、相互に向かって角度をつけられていることを特徴とする、請求項12から14のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項16】
各弁尖は、折り曲げられることによりカフを形成し、前記カフは、前記フレームに対して前記弁尖をクランプ固定するそれぞれのクランプ固定部材から周方向にオフセットされていることを特徴とする、請求項12から15のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項17】
各弁尖の前記カフは、前記人工心臓弁の動作中に、前記クランプ固定部材により前記フレームに対してクランプ固定される前記弁尖がそれぞれの前記クランプ固定部材の周囲において回転するのを防止するように、前記フレームに接触するように構成されていることを特徴とする、請求項16に記載の人工心臓弁。
【請求項18】
前記カフは、前記人工心臓弁の中心に向かって径方向内方に配向された折り曲げられたエッジを備えていることを特徴とする、請求項16または17に記載の人工心臓弁。
【請求項19】
前記交連部支持要素の前記第1のカラー部分および前記第2のカラー部分は、前記ポストの形状に形状合致する形状を有することを特徴とする、請求項12から17のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項20】
前記結合部分は、前記フレームに係合するように構成された第1の結合部材および第2の結合部材を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の人工心臓弁。
【請求項21】
前記フレームの内方表面に対して結合された複数の軸方向に延在するポストをさらに備え、前記第1の結合部材および前記第2の結合部材は、前記交連部にて前記ポスト内に受容されていることを特徴とする、請求項20に記載の人工心臓弁。
【請求項22】
前記ポストは、前記第1の結合部材および前記第2の結合部材を受けるように構成されたチャネルを画定していることを特徴とする、請求項21に記載の人工心臓弁。
【請求項23】
前記第1の部材および前記第2の部材は、前記フレームの前記流出端部に向かう方向に延在していることを特徴とする、請求項21または22に記載の人工心臓弁。
【請求項24】
前記第1の結合部材および前記第2の結合部材は、前記ポストに係合するように構成された突出部を備えていることを特徴とする、請求項21から23のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項25】
前記第1の部材は、前記第2の部材のクラスプに係合するように構成されたクラスプを備えていることを特徴とする、請求項1から24のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項26】
前記第1の部材と前記第2の部材とに間に前記弁尖をクランプ固定するために前記第1の部材と前記第2の部材との間に延在する縫合糸をさらに備えていることを特徴とする、請求項1から25のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項27】
前記交連部支持要素の前記第1の部材および前記第2の部材のそれぞれが、各交連部にて前記弁尖に弾性係合する可撓性タブ部分を備えていることを特徴とする、請求項1から26のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項28】
前記交連部支持要素の前記第1の部材および前記第2の部材は、それぞれの前記交連部の前記弁尖に係合する突出部を備えていることを特徴とする、請求項1から27のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項29】
前記フレームは、機械拡張性フレームであり、前記ポストは、前記フレームを径方向に拡張および収縮するように構成されたアクチュエータ構成要素を備え、
それぞれの交連部にて前記交連部支持要素のカラー部分は、前記交連部にて前記アクチュエータ構成要素の周囲に配設されていることを特徴とする、請求項3から10、12から19、および21のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2018年11月14日に出願された米国仮特許出願第62/767,412号に基づく利益を主張する。この仮特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、人工心臓弁の弁尖同士を共にクランプ固定して交連部を形成するためのクランプを備える人工心臓弁に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトの心臓は様々な心臓弁膜症を被り得る。これらの心臓弁膜症は、結果的に心臓の著しい機能障害に至り、最終的に天然弁を人工弁と置換することが必要となり得る。多数の既知の人工弁と、これらの人工弁をヒトに植え込む多数の既知の方法とが存在する。
【0004】
罹患したまたは損傷を被った弁を置換または修復するために様々な外科技術が利用され得る。狭窄症または他の心臓弁膜症により、毎年多数の患者が手術を受け、欠陥を有する天然心臓弁が人工弁に置換される。欠陥を有する弁を治療するための他のさほど抜本的ではない方法は、修復または再建によるものであり、これは一般的には石灰化が最小限に進行した弁に対して利用される。外科療法に伴う問題は、外科修復に付随する高い罹患率および死亡率と共に極めて高いリスクがこれらの慢性疾患患者にかかる点である。
【0005】
天然弁が置換される場合には、人工弁の外科的植込みは開胸手術を一般的に必要とし、その最中に心臓は停止され、患者は心臓バイパス下に置かれる(いわゆる「人工心肺」)。一般的なある外科手技では、罹患した天然弁尖が切除され、人工弁が弁輪にて周辺組織に対して縫合される。この手技に伴う外傷と付帯的な体外血液循環継続期間とにより、一部の患者は、外科手技中に死亡するかまたは術後まもなく死亡する。周知のように、患者に対するリスクは、体外循環下における所要時間量と共に上昇する。これらのリスクにより、天然弁に欠陥を有するかなりの数に上る患者が、手技に耐えられないほど虚弱であるため手術不能と見なされる。ある推定によれば、80歳超の弁狭窄症罹患者の50%超が、弁置換を目的とする手術を受けることができない。
【0006】
従来の開胸手術に伴う欠点により、経皮的低侵襲性外科アプローチが高い注目を集めている。一技術では、人工弁が、カテーテル法によってはるかに侵襲性の低い手技で植え込まれるように構成される。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,411,522号および米国特許第6,730,118号は、カテーテル上で圧縮状態にて経皮的に導入され、バルーン膨張によりまたは自己拡張型フレームもしくは自己拡張型ステントの使用により所望の位置において拡張されることが可能である、収縮性経カテーテル心臓弁について記載している。
【0007】
設計に関する1つの重要な考慮要件は、交連部を形成するための人工弁のフレームに対する弁尖の装着である。これは、困難かつ多大な時間を必要とするものとなるおそれがあり、収縮状態にある人工弁の直径を増大させるおそれがある。したがって、弁尖同士を共に固定することにより人工心臓弁に交連部を形成するためのデバイスおよび方法に対する改善の必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許第5,411,522号
【文献】米国特許第6,730,118号
【文献】米国特許出願公開第2018/0153689号
【文献】米国特許出願第15/978,459号
【文献】米国特許第8,652,202号
【文献】米国特許第9,155,619号
【文献】米国特許出願公開第2014/0343670号
【文献】米国特許第9,393,110号
【文献】米国特許出願公開第2018/0028310号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のいくつかの実施形態は、交連部を形成するように人工弁の弁尖同士を共にクランプ固定する交連部クランプなどの交連部支持要素を備える人工心臓弁に関する。代表的な一実施形態では、人工心臓弁は、環状フレームを備え、この環状フレームは、複数の角度をつけられたストラット部材を備え、収縮構成へと径方向に収縮可能であり拡張構成へと径方向に拡張可能であり、フレームは、流入端部および流出端部を有する。さらに、人工心臓弁は、フレーム内に少なくとも部分的に位置決めされた弁尖構造体を備える。弁尖構造体は、複数の交連部を形成するように配置された複数の弁尖を備える。フレームは、交連部の中の1つごとにそれぞれが位置決めされる複数の交連部支持要素を備える。各交連部支持要素は、フレームに対して結合された結合部分と、結合部分に対して結合されフレームの流入端部に向かうまたはフレームの流出端部に向かう方向に延在する第1の部材および第2の部材とを備える。各交連部の弁尖は、それぞれの交連部支持要素の第1の部材と第2の部材との間に受けられる。
【0010】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、結合部分は、環状カラー部分を備える。
【0011】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、人工心臓弁は、フレームの内方表面に対して結合された複数の軸方向延在ポストをさらに備え、各交連部にて交連部支持要素のカラー部分は、交連部にてポストの周囲に配設される。
【0012】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の部材および第2の部材は、カラー部分の遠位方向において共に結合され、弁尖が受けられる弁尖受け空間を画成する。
【0013】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の部材および第2の部材は、ポストの径方向内方において共に結合される。
【0014】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の部材および第2の部材は、ポストから径方向内方に離間され、交連部の弁尖が、それぞれの交連部支持要素の第1の部材および第2の部材に対してポストと第1の部材および第2の部材との間の空間内において縫合される。
【0015】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の部材および第2の部材は、フレームの流出端部の方向に湾曲した湾曲部材によりカラー部分に対して結合される。
【0016】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、カラー部分は、ポスト内の対応する凹部に係合するように構成された少なくとも1つの突出部を備える。
【0017】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の部材および第2の部材のそれぞれが少なくとも1つの開口を備える。
【0018】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、ポストは、交連部支持要素のカラー部分を受けるように構成された凹部を備える。
【0019】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、結合部分は矩形である。
【0020】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、カラー部分は、第1のカラー部分であり、第1の部材および第2の部材は、ポストの径方向外方において共に結合されて、第1のカラー部分から長手方向に離間された第2のカラー部分を形成する。
【0021】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、各交連部支持要素の第1の部材および第2の部材は、弁尖を受けるためにポストから離れるように回転可能なクランプ固定部材である。
【0022】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、ポストは、交連部支持要素の第1のカラー部分および第2のカラー部分を受けるように構成された溝を備える。
【0023】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1のカラー部分および第2のカラー部分は、相互に向かって角度をつけられる。
【0024】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、各弁尖は、折り曲げられることによりカフを形成し、カフは、フレームに対して弁尖をクランプ固定するそれぞれのクランプ固定部材から周方向にオフセットされる。
【0025】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、各弁尖のカフは、人工心臓弁の動作中に、クランプ固定部材によりフレームに対してクランプ固定される弁尖がそれぞれのクランプ固定部材の周囲において回転するのを防止するように、フレームに接触するように構成される。
【0026】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、カフは、人工心臓弁の中心に向かって径方向内方に配向された折り曲げられたエッジを備える。
【0027】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、交連部支持要素の第1のカラー部分および第2のカラー部分は、ポストの形状に形状合致する形状を有する。
【0028】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、結合部分は、フレームに係合するように構成された第1の結合部材および第2の結合部材を備える。
【0029】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、人工心臓弁は、フレームの内方表面に対して結合された複数の軸方向延在ポストをさらに備え、第1の結合部材および第2の結合部材は、交連部にてポスト内に受けられる。
【0030】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、ポストは、第1の結合部材および第2の結合部材を受けるように構成されたチャネルを画定する。
【0031】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の部材および第2の部材は、フレームの流出端部に向かう方向に延在する。
【0032】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の結合部材および第2の結合部材は、ポストに係合するように構成された突出部を備える。
【0033】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の部材は、第2の部材のクラスプに係合するように構成されたクラスプを備える。
【0034】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、人工心臓弁は、第1の部材と第2の部材とに間に弁尖をクランプ固定するために第1の部材と第2の部材との間に延在する縫合糸をさらに備える。
【0035】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、交連部支持要素の第1の部材および第2の部材のそれぞれが、各交連部にて弁尖に弾性係合する可撓性タブ部分を備える。
【0036】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、交連部支持要素の第1の部材および第2の部材は、それぞれの交連部の弁尖に係合する突出部を備える。
【0037】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、フレームは、機械拡張性フレームであり、ポストは、フレームを径方向に拡張および収縮するように構成されたアクチュエータの構成要素を備える。それぞれの交連部にて交連部支持要素のカラー部分は、交連部にてアクチュエータ構成要素の周囲に配設される。
【0038】
別の代表的な実施形態では、人工心臓弁は、複数の角度をつけられたストラット部材を備える環状フレームを備える。このフレームは、収縮構成へと径方向に収縮可能であり拡張構成へと径方向に拡張可能である。さらに、人工心臓弁は、フレーム内に少なくとも部分的に位置決めされた弁尖構造体を備える。この弁尖構造体は、複数の交連部を形成するように配置された複数の弁尖を備える。さらに、人工心臓弁は、交連部の中の1つごとにそれぞれが位置決めされる複数の交連部クランプを備える。各交連部クランプは、第1のカラー部分および第2のカラー部分を形成するように湾曲されたワイヤ形態部材を備え、第1のカラー部分および第2のカラー部分は、人工心臓弁の長手方向軸に沿って相互から離間され、ワイヤ形態部材により形成され第1のカラー部分と第2のカラー部分との間に延在する第1のクランプ固定部材および第2のクランプ固定部材によって相互連結される。各交連部にて、交連部の1つの弁尖が、第1のクランプ部材によりフレームに対してクランプ固定され、交連部の他の弁尖が、第2のクランプ部材によりフレームに対してクランプ固定される。
【0039】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、人工心臓弁は、フレームの内方表面に対して結合された複数の軸方向延在ポストをさらに備え、各交連部にて交連部クランプの第1のカラー部分および第2のカラー部分は、交連部にてポストの周囲に配設される。
【0040】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、フレームは、機械拡張性フレームであり、ポストは、フレームを径方向に拡張および収縮するように構成されたアクチュエータの構成要素を備える。それぞれの交連部にて交連部クランプの第1のカラー部分および第2のカラー部分は、交連部にてアクチュエータ構成要素の周囲に配設される。
【0041】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、各交連部クランプの第1のクランプ固定部材および第2のクランプ固定部材は、弁尖を受けるためにアクチュエータ構成要素から離れるように回転可能である。
【0042】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、ポストは、交連部クランプの第1のカラー部分および第2のカラー部分を受けるように構成された溝を備える。
【0043】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1のカラー部分および第2のカラー部分は、相互に向かって角度をつけられる。
【0044】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、各弁尖が、折り曲げられることによりカフを形成し、カフは、フレームに対して弁尖をクランプ固定するそれぞれのクランプ固定部材から周方向にオフセットされる。
【0045】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、各弁尖のカフは、人工心臓弁の動作中に、クランプ固定部材によりフレームに対してクランプ固定される弁尖がそれぞれのクランプ固定部材の周囲において回転するのを防止するように、フレームに接触するように構成される。
【0046】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、カフは、人工心臓弁の中心に向かって径方向内方に配向された折り曲げられたエッジを備える。
【0047】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、交連部クランプのカラー部分は、ポストの形状に形状合致する形状を有する。
【0048】
別の代表的な実施形態では、人工心臓弁は、複数の角度をつけられたストラット部材を備える環状機械拡張性フレームを備える。このフレームは、フレームを収縮構成へと径方向に収縮し拡張構成へと径方向に拡張するように構成された複数のアクチュエータ構成要素を備え、流入端部および流出端部を有する。さらに、人工心臓弁は、フレーム内に少なくとも部分的に位置決めされた弁尖構造体を備え、弁尖構造体は、複数の交連部を形成するように配置された複数の弁尖を備える。さらに、人工心臓弁は、交連部の中の1つごとにそれぞれが位置決めされる複数の交連部支持要素を備える。各交連部支持要素が、フレームのアクチュエータに対して結合された結合部分と、結合部分に対して結合されフレームの長手方向軸に沿った方向に延在する第1の部材および第2の部材とを備える。各交連部の弁尖は、それぞれの交連部支持要素の第1の部材と第2の部材との間に受けられる。第1の部材および第2の部材は、それらの長さの少なくとも一部分に沿って離間され、弁尖が受けられる弁尖受け空間を画成する。第1の部材および第2の部材は、フレームの流入端部またはフレームの流出端部に向かう方向へとカラー部分から離間された位置にて共に結合される。
【0049】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、第1の部材および第2の部材は、アクチュエータの径方向内方において共に結合される。
【0050】
本開示の実施形態のいずれかまたはすべてにおいて、結合部分は、第1の結合部分であり、第1の部材および第2の部材は、第1のカラー部分から長手方向に離間された第2のカラー部分を形成するようにポストの径方向外方において共に結合される。
【0051】
本開示の技術の前述のおよび他の目的、特徴、ならびに利点が、添付の図面を参照として進められる以降の詳細な説明からさらに明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】一実施形態による機械拡張性人工心臓弁の斜視図である。
図2図1の人工心臓弁の一部分を示す平面図である。
図3】一実施形態による交連部クランプの斜視図である。
図4図3の交連部クランプの平面図である。
図5】交連部クランプの別の実施形態を備える図1の人工心臓弁の一部分を示す斜視図である。
図6】ワイヤ部材から形成された交連部クランプの別の実施形態の斜視図である。
図7】機械拡張性人工心臓弁のアクチュエータ構成要素上に位置決めされた図6の交連部クランプを示す図である。
図8】機械拡張性人工心臓弁のアクチュエータ構成要素上に位置決めされた図6の交連部クランプを示す図である。
図9】機械拡張性人工心臓弁のアクチュエータ構成要素上に位置決めされた図6の交連部クランプを示す図である。
図10】アクチュエータ構成要素の後方斜視図である。
図11】アクチュエータ構成要素上に位置決めされた図6の交連部クランプの前方立面図である。
図12図6の交連部クランプを使用して形成された交連部を示す、機械拡張性人工心臓弁の一部分の平面図である。
図13図6の交連部クランプを使用して形成された交連部を示す、および弁尖が折り畳まれてカフを形成する、機械拡張性人工心臓弁の一部分の上方断面図である。
図14】交連部クランプの別の実施形態を示す図である。
図15】交連部クランプの別の実施形態を示す図である。
図16】交連部クランプの別の実施形態を示す図である。
図17】機械拡張性人工心臓弁のアクチュエータ構成要素上に位置決めされた図14の交連部クランプを示す図である。
図18】機械拡張性人工心臓弁のアクチュエータ構成要素上に位置決めされた図14の交連部クランプを示す図である。
図19図17および図18のアクチュエータ構成要素の後方斜視図である。
図20A】一実施形態による、カラー部分と、弁尖受け空間を画定するようにカラー部分から延在する2つの部材とを備える、交連部支持要素の斜視図である。
図20B】交連部支持要素の別の実施形態の斜視図である。
図21】アクチュエータ構成要素の斜視図である。
図22図21のアクチュエータ構成要素上における図20Aの交連部支持要素の配置を示す斜視図である。
図23図21のアクチュエータ構成要素上における図20Aの交連部支持要素の配置を示す斜視図である。
図24A】一実施形態による、図21のアクチュエータ構成要素上の図20Aの交連部支持要素を用いて形成された交連部を示す図である。
図24B】一実施形態による、図21のアクチュエータ構成要素上の図20Aの交連部支持要素を用いて形成された交連部を示す図である。
図24C】一実施形態による、図21のアクチュエータ構成要素上の図20Aの交連部支持要素を用いて形成された交連部を示す図である。
図24D】一実施形態による、図21のアクチュエータ構成要素上の図20Aの交連部支持要素を用いて形成された交連部を示す図である。
図25】一実施形態による、図21のアクチュエータ構成要素上の図20Aの交連部支持要素を用いて形成された交連部を示す図である。
図26】カラー部分の内周部上に突出部を備える交連部支持要素の別の実施形態の斜視図である。
図27】アクチュエータ構成要素に対して結合された図26の交連部支持要素の平面図である。
図28図26の交連部支持要素のさらなる実施形態の斜視図である。
図29図26の交連部支持要素のさらなる実施形態の斜視図である。
図30】別の実施形態による交連部支持要素の斜視図である。
図31図30の交連部支持要素を用いて形成された交連部の側方立面図である。
図32】対応するアクチュエータ構成要素に対して結合された交連部支持要素の別の実施形態の斜視図である。
図33】交連部支持要素の結合部分を示す、図32の交連部支持要素およびアクチュエータ構成要素の側方立面図である。
図34】別の実施形態による図32の交連部支持要素およびアクチュエータ構成要素の側方立面図である。
図35】アクチュエータ構成要素に対する図32の交連部支持要素の連結を示す上面図である。
図36】アクチュエータ構成要素に対する図32の交連部支持要素の連結を示す上面図である。
図37】交連部支持要素の別の実施形態の前方立面図である。
図38】第1の部材および第2の部材が結合部分から上方に延在する、交連部支持要素の別の実施形態の前方立面図である。
図39】アクチュエータ要素に対して結合された図38の交連部支持要素の斜視図である。
図40図38の交連部支持要素に対してある角度で結合された弁尖により展開される力を概略的に示す側方立面図である。
図41図38の交連部支持要素に対してある角度で結合された弁尖により展開される力を概略的に示す側方立面図である。
図42図38の交連部支持要素とアクチュエータ構成要素に対して結合された交連部プレートとからなるアセンブリの斜視図である。
図43】結合部材がアクチュエータ構成要素に対して装着され、第1の部材および第2の部材が人工弁の流出端部に向かう方向へ延在する、湾曲状交連部支持要素の別の実施形態を示す図である。
図44】結合部材がアクチュエータ構成要素に対して装着され、第1の部材および第2の部材が人工弁の流出端部に向かう方向へ延在する、湾曲状交連部支持要素の別の実施形態を示す図である。
図45】別の実施形態による、第1の部材および第2の部材が縫合糸により共に結束された、交連部支持要素の前方立面図である。
図46】別の実施形態による、縫合糸により共に結束された交連部支持要素の第1の部材および第2の部材を示す、交連部の斜視図である。
図47】別の実施形態による、縫合糸を保持するための切欠部を備える交連部支持要素の前方立面図である。
図48】別の実施形態による、第1の部材および第2の部材が対向し合う突出部を備える、交連部支持要素の前方立面図である。
図49】一実施形態による、第1の部材および第2の部材が相補的クラスプ部材を備える、交連部支持要素の前方立面図である。
図50A】一実施形態による、第1の部材および第2の部材が可撓性弁尖係合部分を備える、交連部支持要素の前方立面図である。
図50B図50Aの可撓性弁尖係合部分の回転を概略的に示す上方断面図である。
図51】一実施形態による、第1の部材および第2の部材が複数の対向し合う突出部を備える、交連部支持要素の前方立面図である。
図52】第1の部材および第2の部材が対向し合う突出部およびクラスプを備える、交連部支持要素の前方立面図である。
図53】別の実施形態による、第1の部材および第2の部材が切欠部および対向し合う突出部を備える、交連部支持要素の前方立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本開示は、2つの隣接し合う弁尖のエッジまたはタブ部分を共にクランプ固定して交連部を形成するための交連部クランプなどの交連部支持要素を備える人工心臓弁に関する。いくつかの実施形態では、交連部クランプは、屈曲または湾曲することにより選択された形状をとるワイヤ形態部材を備えるまたはワイヤ形態部材から作製されることが可能である。機械拡張性人工心臓弁の場合には、このワイヤ形態交連部クランプは、フレームのアクチュエータアセンブルまたはアクチュエータ構成要素の周囲に位置決めされ得る。交連部クランプは、弾性構造体であることが可能であり、弁尖同士を共に、あるいは弁尖をフレームのアクチュエータ構成要素および/または他の部分に対してクランプ固定することが可能である。ワイヤ部材が比較的小径であることにより、交連部クランプは、弁のクリンププロファイル全体を著しく上昇させることなく、弁尖同士を共にクランプ固定し得る。交連部クランプが弾性変形可能である実施形態では、弁尖および交連部クランプが一体的に組み立てられ、次いで交連部クランプが、人工弁フレームのアクチュエータ構成要素上への位置決めのために一時的に弾性変形され得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、交連部支持要素は、機械拡張性弁のアクチュエータ構成要素などであるポストに対して結合されるように構成された結合部分と、人工弁の長手方向軸に沿ってポストから延在する一対の部材とを備え得る。これらの部材は、相互から離間され、交連部の弁尖を受けるように構成された弁尖受け領域を画定し得る。これらの部材は、流入方向または流出方向に結合部分からオフセットされた位置にて共に結合され得る。いくつかの実施形態では、結合部分は、アクチュエータ構成要素の周囲に配設されたカラー部分を備え得る。いくつかの実施形態では、結合部分は、アクチュエータ構成要素中に画定された対応するチャネルまたは開口に受けられ得る一対の結合部材を備える。交連部支持要素は、弁尖が交連部支持要素に対して装着される場合の弁尖に対する応力を軽減すると共に、収縮された人工弁のクリンププロファイルを低く維持するように構成され得る。
【0055】
図1は、一実施形態による機械拡張性人工心臓弁10を示す。人工弁10は、環状ステントまたは環状フレーム12と、フレーム12内に位置しフレーム12に対して結合された弁尖構造体14とを備え得る。フレーム12は、流入端部16および流出端部18を備え得る。弁尖構造体は、大動脈弁と同様に三尖構成で収縮するように構成された3つの弁尖などの複数の弁尖20を備えることが可能であり、これらの弁尖は、弁尖のそれぞれの流出エッジ部分24同士が相互に接触する交連部22を形成する。代替的には、人工弁は、特定の用途に応じて、僧帽弁と同様に二尖構成で収縮するように構成された2つの弁尖20をまたは4つ以上の弁尖を備えることが可能である。
【0056】
フレーム12は、格子タイプパターンで構成された、および人工弁の流出端部18に複数の頂端部28を形成する、複数の相互連結された格子ストラット26を備え得る。これらのストラット26は、人工弁の流入端部16にも同様の頂端部28を形成し得る。これらの格子ストラット26は、ストラット同士が相互に重畳する位置におよび頂端部28に位置するヒンジ30によって相互に対して枢動可能に結合され得る。ヒンジ30は、人工弁10の組立て、調整、または植込みの最中などにフレーム12が拡張または収縮されるのと共に、ストラット26同士が相互に対して枢動するのを可能にする。ヒンジ30は、ストラット同士が相互に重畳する位置においてストラット26中に形成されたアパーチャを貫通して延在するリベットまたはピンを備え得る。フレーム12ならびにこのフレームを径方向に拡張および収縮するためのデバイスおよび技術に関するさらなる詳細は、米国特許出願公開第2018/0153689号に見ることができる。この出願公開は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0057】
図1に示すように、フレーム12は、フレームを径方向に拡張および収縮させるように構成されたリリースアンドロックユニット(ロッキングアセンブリとも呼ばれる)としても機能し得る複数のアクチュエータ構成要素32を備え得る。図示する構成では、フレーム12は、ポストとして構成された、および相互に周方向に離間された位置においてフレーム12に対して結合された3つのアクチュエータ構成要素32を備え得るが、フレームは、特定の用途に応じてより多数またはより少数のアクチュエータ構成要素を備えてもよい。各アクチュエータ構成要素32は、内方管状部材などの内方部材34と、内方部材34の周囲に同心状に配設された外方管状部材などの外方部材36とを一般的に備え得る。内方部材34および外方部材36は、上記において参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2018/0153689号にやはり記載されるように、フレーム12を径方向に拡張および収縮させるように、相互に対して入れ子式に長手方向に可動であることが可能である。
【0058】
図示する構成では、内方部材34は、(例えばピン部材などの結合要素により)フレーム12の流入端部16に対して結合された遠位端部部分38を有し得る。図示する実施形態では、各内方部材34が、フレームの流入端部16のそれぞれの頂端部28にてフレームに対して結合される。外方部材36は、例えば図1に示すように外方部材の中間部分においてまたは所望に応じて外方部材の近位端部部分において、フレーム12の流出端部18の頂端部28に対して結合され得る。
【0059】
内方部材34および外方部材36は、完全収縮状態(人工弁の径方向完全拡張状態に対応)と完全延伸状態(人工弁の径方向完全圧縮状態に対応)との間で相互に対して入れ子式伸縮し得る。完全延伸状態では、内方部材34は外方部材36から完全に延伸される。このようにすることで、アクチュエータ構成要素32は、人工弁を完全に拡張させるまたは種々の直径へと部分拡張させることが可能となり、人工弁を部分拡張状態または完全拡張状態に保持する。
【0060】
代替的な実施形態では、アクチュエータ構成要素32は、アクチュエータの構成要素の中の1つが回転することによりフレーム12を径方向に拡張および収縮させるように構成されたねじアクチュエータであり得る。例えば、内方部材34は、対応する外方構成要素の雌ねじ山に係合する雄ねじ山を有するねじとして構成され得る。ねじアクチュエータに関するさらなる詳細は、米国特許出願公開第2018/0153689号に開示されている。
【0061】
図1を参照すると、人工弁10は、交連部クラスプまたは交連部クランプ40として構成された複数の交連部支持要素を備え得る。図示する構成では、人工弁は、各交連部22に位置決めされた、およびフレーム12の径方向内方に離間された位置にて交連部の弁尖20を把持するように構成された、交連部クランプ40を備える。
【0062】
図2図4は、代表的な交連部クランプ40をさらに詳細に示す。交連部クランプ40は、円筒形状凹部部分またはカラーとして構成された主要本体または結合部分42と、結合部分42の両側から曲線状に延在する第1のクランプ部材44および第2のクランプ部材46とを備え得る。図4において最も良く示されるように、第1のクランプ部材44は、結合部分42から離れるように延在する第1の部分48を備え得る。クランプ部材44は、第2の部分50が第1の部分48から第1の部分48に対して平行にかつ第1の部分48から離間して結合部分42に向かって戻る方向へと延在するように湾曲され得る(例えば180°だけ)。第3の部分52は、第2の部分50から延在し、第3の部分52の端部部分が第2の部分50の中間部分に隣接するように回転するように湾曲し得る(例えば180°だけ)。第1の部分48および第2の部分50は、それらの間に弁尖受け空間54を画定し得る。第2のクランプ部材46は、第1の部材44と対称的であることが可能であり、弁尖受け空間54の対向側に位置するおよび弁尖受け空間54と連通状態にある弁尖受け空間60を画定する第1の部分56および第2の部分58を備え得る。湾曲した第3の部分62は、第1の部材44の部分52と同様に第2の部分58から延在し得る。図3に示すように、第2の部分50、58の内向表面は開口66を備え得る。
【0063】
再び図1を参照すると、交連部クランプ40は、外方部材36が交連部クランプの結合部分42内に受けられるように、および弁尖受け空間54および60が交連部22に対してある角度で(例えば90°の角度で)延在するように、アクチュエータ構成要素32上に配置され得る。結合部分42は、アクチュエータ構成要素32の外方部材36の外方表面に機能的に係合するおよび/またはクランプ固定することにより交連部クランプ40が外方部材36に対して固定されるように、サイズ設定および形状設定され得る。摩擦力またはクランプ固定力の代替または追加として、結合部分42は、外方部材36に対して溶接されるか、あるいは接着剤、縫合糸、および/または機械的固定具を使用して外方部材36に対して固定されることが可能である。
【0064】
図1および図2に示すように、弁尖20の交連部タブ64が、各交連部にて交連部クランプ40の弁尖受け空間54、60内に挿入され得る。例えば、ある弁尖20の交連部タブ64が、第3の部分52の周囲で折り曲げられ弁尖受け空間54内に挿入されることにより、交連部タブの一部分が、部材44および46の第3の部分52および62間に径方向に延在し、弁尖受け空間54内に位置する交連部タブの部分が、フレームに沿って周方向に延在し得る。他の弁尖20の交連部タブ64は、同様の様式で折り曲げられ弁尖受け空間60内へ挿入され得る。いくつかの構成では、弁尖20は、開口66を通り交連部クランプ40に対して縫合され得る(図3)。
【0065】
第1のクランプ部材および第2のクランプ部材の湾曲した第3の部分52、62は、協働することにより、フレーム12のストラット部材から径方向内方にオフセットした位置に各交連部22の弁尖20を把持し得る。このようにすることで、これらの弁尖20は、弁動作中に相互に接合および離反する場合に、フレーム12からオフセットした軸を中心として関節運動し得る。例えば、図示する構成では、弁尖20は、第1のクランプ部材44および第2のクランプ部材46の第3の部分52、62を中心として関節運動し得る。いくつかの構成では、これらの部分52、62は、平滑であり、弁動作中に弁尖が部材44、46に接触する場合に弁尖に対する応力および/または損傷を軽減するように構成された比較的大きな半径を有し得る。
【0066】
図5は、図1の人工弁10と組み合わせて使用され得る交連部クランプ100の別の実施形態を示す。図5では、交連部クランプ100は、クランプ固定アームをクリンプするまたは閉じることにより弁尖20同士をクランプ固定する前の開構成にて図示される。交連部クランプ100は、アクチュエータ構成要素の周囲に配置されるように形状設定された円筒形状凹部を画定する結合部分102として構成された主要部分を備え得る。さらに、交連部クランプは、結合部分102から延在する第1のクランプ部材104および第2のクランプ部材106を備え得る。第1のクランプ部材104は、結合部分102から外方に延在する第1の部分108と、第1の部分108に対してある角度で延在する第2の部分110とを備えることが可能であり、これにより第1の部分108および第2の部分110は弁尖受け空間112を画定する。第2の部分110は、弁尖係合部分114として構成された1つまたは複数の湾曲部分を備え得る。図示する実施形態では、第1のクランプ部材104は、2つの弁尖係合部分114Aおよび114Bを備え、弁尖係合部分114Bは、図5に示す位置においては弁尖係合部分114Aから人工弁の中心に向かって径方向内方へオフセットされる。
【0067】
第2のクランプ部材106は、第1のクランプ部材104と同様に構成されることが可能であり、第1の部分116が、第1のクランプ部材104の第1の部分108とは逆方向へと結合部分102から延在する。第2のクランプ部材106は、第1の部分116に対してある角度で延在する第2の部分118をさらに備え得る。第2の部分118は、第1の部材104の弁尖係合部分114A、114Bの対向側に2つの湾曲した弁尖係合部分120Aおよび120Bを備え得る。図5に示す構成では、弁尖係合部分120Bは、弁尖係合部分114Bと同様に、弁尖係合部分120Aから人工弁の中心に向かって径方向内方にオフセットされ得る。
【0068】
第1のクランプ部材104および第2のクランプ部材106の第2の部分110、118は、弁尖が第1のクランプ部材と第2のクランプ部材との間に挿入されると、これらの弁尖20(または弁尖の交連部タブ)をクランプ固定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、クランプ部材104および106のそれぞれの第2の部分110および118は、図4の実施形態と同様に、図5に示す開位置から、部分110が部分108に対して平行に位置し部分118が部分116に対して平行に位置する閉位置へとクリンプされ得る。閉構成では、弁尖係合部分114Aは、図5の左側の弁尖20を部分108に対してクランプ固定し、弁尖係合部分120Aは、図5の右側の弁尖20を部分116に対してクランプ固定し得る。
【0069】
一方で、弁尖20同士が、部材104および106のそれぞれの弁尖係合部分114Aと120Bとの間に、および/または湾曲した端部部分122と124との間に共にクランプ固定されるまたは圧迫されることも可能である。このようにすることで、弁尖20は、フレーム12から径方向内方に離間された端部部分122および124に隣接する軸を中心として関節運動し得る。
【0070】
他の実施形態では、クランプ部材104および106は、図5に示す構成を維持し、弁尖係合部分114Aおよび120Aは、協働して弁尖20を第1の位置にクランプ固定し、弁尖係合部分114Bおよび120Bは、弁尖を第1の位置に隣接する第2の位置にクランプ固定し得る。このようにすることで、弁尖20は、弁尖係合部分114Bおよび120Bに隣接する軸を中心として関節運動し、フレーム12から径方向内方にオフセットされ得る。
【0071】
さらに、いくつかの構成では、図5の左側の弁尖係合部分114Aと部分108との間、図5の右側の弁尖係合部分120Aと部分116との間、部分114Bと120Bとの間、および/または端部部分122と124との間などの複数の位置にて弁尖をクランプ固定することにより、弁尖に対するクランプ100の総クランプ固定力が上昇し得る。いくつかの実施形態では、弁尖係合部分114Aおよび120Aは、弾性歪み回復形状維持機能を実現することも可能であり、これは、2018年5月14日に出願された米国特許出願第15/978,459号においてさらに詳細に説明される。この特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0072】
図6は、比較的小径のワイヤ形態本体またはワイヤ形態部材202を備える交連部クランプ200の別の実施形態(または交連部支持要素とも呼ばれる)を示す。いくつかの実施形態では、部材202は、同一材料または種々の材料の単層または多層を有する細い可撓性のワイヤまたはロッドであることが可能であり、様々な形状へと屈曲または形成され得る。例えば、図6に示す構成では、ワイヤ部材202は、クランプが第1のリング、第1の結合部分、または第1のカラー部分204と、第2の結合部分または第2のカラー部分206とを備えるように、屈曲または形成される。第1のカラー部分204および第2のカラー部分206は、第1のクランプ固定部材または第1の連結部材208と第2のクランプ固定部材または第2の連結部材210とにより相互から軸方向に離間され得るものであり、これらの第1のクランプ固定部材または第1の連結部材208および第2のクランプ固定部材または第2の連結部材210は、ワイヤ部材202から形成され、カラー部分204と206との間に延在しこれらを相互連結し得る。第1のカラー部分204は、空間または開口212を少なくとも部分的に囲み、第2のカラー部分206は、空間または開口214を少なくとも部分的に囲み得る。
【0073】
図示する実施形態では、第1のカラー部分204は、比較的直線状の後方部分または径方向外方部分216を備えることが可能であり、第2のカラー部分206は、対応する直線状後方部分218を備えることが可能である。後方部分216は、径方向に延在する側部部分220および222によりそれぞれクランプ部材208および210に対して結合され、径方向に延在する側部部分220および222は、カラー部分204の平面内において湾曲状またはU字形状を有し得る。部分220および222は、交連部クランプが人工弁のフレーム内に位置決めされる場合に、例えば径方向外方などへとクランプ部材208および210から離れるように後方部分216をオフセットさせ得る。第2のカラー部分206は、部分220および222と同様に構成された部分224および226を備え得る。
【0074】
ワイヤ本体202は、ニチノール、ステンレス鋼、コバルトクロム等を含む金属もしくはポリマー材料などの、様々な弾性変形可能材料および/または塑性変形可能材料のいずれかから形成され得る。例示のポリマー材料としては、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)(例えばDyneema(登録商標))、高分子量ポリエチレン(HMWPE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ナイロン、ポリエチレン、ポリエーテルブロックアミド(例えばPebax)、および/または上記の任意の組合せが含まれ得る。いくつかの実施形態では、ワイヤ本体は、例えば内方金属層および1つまたは複数のポリマー外方層などの複数の層を備え得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、クランプ200(および本明細書において開示される他の実施形態のクランプ)は、ワイヤ(例えば直線状ワイヤ)を図6に示す形状へと屈曲し、溶接などによりワイヤの自由端部同士を共に固定することにより形成され得る。代替的な実施形態では、他の技術および/または方法が、クランプ200(および本明細書において開示される他の実施形態のクランプ)を形成するために利用され得る。例えば、クランプが、成形(例えば射出成形)、機械加工(例えばレーザ切断)、または3Dプリンティングにより形成され得る。
【0076】
図7図10は、アクチュエータ構成要素228上に位置する交連部クランプ200を示す種々の図である。アクチュエータ構成要素228は、例えば、図1の人工弁10のアクチュエータ構成要素32の外方部材36と同様の、機械拡張性人工心臓弁のアクチュエータの外方部材などであることが可能である。図示する実施形態では、アクチュエータ構成要素228は矩形断面を有し得るが、他の実施形態では、アクチュエータ構成要素は、円形断面または任意の他の選択形状を有する断面を有してもよい。望ましくは、カラー部分204、206は、アクチュエータ構成要素の長手方向軸237に対して垂直な面で切り取られたアクチュエータ構成要素の断面形状に対応するように形状設定され得る。交連部クランプ200は、クランプ固定部材208および210がアクチュエータ構成要素228の径方向内向表面230に対接して配置されるように、アクチュエータ構成要素228上に位置決めされることが可能であり、後方部分216および218は、アクチュエータ構成要素の径方向外向表面232(図8)の周囲に配設される。
【0077】
図10を参照すると、いくつかの実施形態では、アクチュエータ構成要素228は、交連部クランプの部分216および218を受けるように構成された溝またはチャネル234および236を備え得る。図9を参照すると、いくつかの実施形態では、部分220、222、224、および/または226は、アクチュエータ構成要素228の長手方向軸237に対して角度をつけられ得る。例えば、図9は、相互に向かうように角度をつけられた部分222および226を示す。部分220~226は、特定の用途に応じて5°~60°の範囲で角度をつけられ得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータ構成要素228の径方向内方表面230は、軸方向延在溝または軸方向延在チャネル238を画定し得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、交連部の弁尖同士は、弁フレーム内に交連部クランプを位置決めする前に交連部クランプを用いて共に組み合わせられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、弁尖またはそのタブ部分は、クランプ部材208および210の周囲にて折り曲げられ任意にはこれらのクランプ部材208および210に対して装着(例えば縫合)され得る。ワイヤ部材202が可撓性変形または弾性変形可能な材料からなる実施形態では、クランプ固定部材208および210は、図11において両矢印で示されるように、クランプ固定部材208および210を離すように回転または移動させてそれらの間の間隔を増大させることにより「開かれ」得る。したがって、組み立てられた交連部クランプおよび弁尖は、図11に示す様式でクランプ部材208および210を開き、アクチュエータ構成要素228の周囲に交連部クランプ200を配置することにより、フレームに対して結合され得る。図11では、アクチュエータ構成要素228の周囲に位置決めされた交連部クランプ200が、図示を目的として弁尖を伴わずに示される。
【0079】
例えば、図12は、弁尖240のタブ部分242がクランプ固定部材208の周囲で折り曲げられ、クランプ固定部材208とアクチュエータ構成要素228との間でクランプ固定される、組み合わされた交連部264の一部分を示す。対向側では、弁尖244のタブ部分246が、クランプ固定部材210の周囲で折り曲げられ、クランプ固定部材210によりアクチュエータ構成要素部材228に対接した状態でクランプ固定される。いくつかの実施形態では、カラー部分204および206の非変形サイズまたは自然サイズは、アクチュエータ構成要素228の直径または厚さ未満であることが可能であり、それによりこれらのカラー部分は、アクチュエータ構成要素の周囲に配置された場合には拡張状態になり、それにより部材208および210よって弁尖240および244に対してクランプ固定力が印加される。クランプ固定部材208および210が、アクチュエータ構成要素228に対接して載置されるように構成され、人工弁のルーメン内へ延在しないことにより、交連部クランプ200は、弁のクリンププロファイルを大幅には増大させない比較的低プロファイルの弁尖装着という解決策を実現し得、この弁尖装着は組付けが比較的容易である。他の実施形態では、交連部クランプ200は、最初にアクチュエータ構成要素228の周囲に配置され、その後、弁尖240および244が、それぞれのクランプ部材とアクチュエータ構成要素との間に挿入され得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、弁尖のタブ部分は、交連部クランプのクランプ固定部材の周囲でまたは付近で折り曲げられて、交連部を安定化させ、弁動作中における弁尖の回転を防止し得る。例えば、図13は、繊維ストリップ248として構成された補強部材がクランプ固定部材208の周囲に巻き付けられループ250を形成する一実施形態を示す。繊維ストリップ248は、ループ250から延在し、弁尖タブ242の径方向内向表面の上または周囲に位置決めされ得る。弁尖タブ242は、それ自体に対して折り畳まれて、第1の層260および第2の層262を有するカフ252を形成することが可能である。より具体的には、カフ252は、カフ252の折り山254が人工弁の中心にほぼ向かって径方向内方に配向され、カフの開口側すなわち小口256がアクチュエータ構成要素228に向かって径方向外方に配向され得るように、図13のページ面内へと延在する折り目ラインに沿って折り曲げられ得る。この構造部は、縫合糸258で共に縫合され得る。縫合糸258は、クランプ固定部材208の周囲に繊維ループ250を固定し得る。また、縫合糸258は、カフ252の両層260および262と、カフ252の周囲に配設された繊維ストリップ248の対応する両層とを貫通して延在し得る。このようにすることで、カフ252、ならびにより具体的には弁尖タブの繊維ストリップ248および層262は、アクチュエータ構成要素部材228に当接するまたは対接して載置されることが可能であり、弁動作中に弁尖が開閉することによるクランプ固定部材208の周囲における弁尖240の回転および/または摺動を阻止し得る。カフの小口256は、図13に示すように開いていることが可能であり、または特定の用途によっては閉じられてもよい。同様の構造部が、補強部材、縫合糸、および弁尖244のタブ部分246を用いてクランプ固定部材210の周囲に形成され得る。
【0081】
図14図16は、交連部クランプ300の別の実施形態を示す。交連部クランプ300は、図6の実施形態と同様の比較的細いワイヤ形態本体またはワイヤ形態部材302から形成され得る。ワイヤ部材302は、クランプ300が第1の結合部分または第1のカラー部分304と、第2の結合部分または第2のカラー部分306とを備えるように、折り曲げられ得るまたは形成され得る。第1のクランプ固定部材308および第2のクランプ固定部材310または第1の連結部材308および第2の連結部材310は、カラー部分304と306との間に延在し、それらを相互連結し得る。第1のカラー部分304の部分312および314は、湾曲し、第2のカラー部分306に向かって下方に角度をつけられ得る。図示する実施形態では、第2のカラー部分306の部分316および318は、湾曲し、第1のカラー部分304に向かって上方に角度をつけられ得る。図15を参照すると、クランプ固定部材308および310の対向側に位置するカラー部分304の後部にて、ワイヤ部材302は折り曲げられてループ320を形成し得る。ループ320は、この図で上方に配向された閉端部部分322と、第2のカラー部分306に向かって下方に向いた開口端部部分324とを備え得る。ワイヤ部材302は、折り曲げられて、ループ320とは逆方向に配向された同様のループ326を第2のカラー部分306の後部に形成し得る。
【0082】
図17および図18は、例えば図1の弁10と同様の機械拡張性弁などのアクチュエータ構成要素328上に位置決めされた交連部クランプ300を示す。図17および図19を参照すると、いくつかの実施形態では、アクチュエータ構成要素328は、径方向内方表面332中のチャネルもしくは溝330、および/または径方向外方表面336中の溝334を備え得る。溝330および334は、アクチュエータ構成要素328に沿って軸方向に延在し得る。図19を参照すると、径方向外方表面336は、溝334に対して垂直に延在するチャネルまたは溝338および340をさらに備え得る。交連部クランプ300がアクチュエータ構成要素328上に配設されると、ループ320および326は溝334内に受けられ得る。第1のカラー部分304の部分312および314は、溝338内に受けられ、カラー部分306の部分316および318は、溝340内に受けられ得る。アクチュエータ構成要素328の両側部上のこれらの溝は、組立て中にアクチュエータ構成要素上の適切な位置に交連部クランプを位置合わせするのを補助し、アクチュエータ構成要素上の定位置に交連部クランプを保持するのを支援し、クランプの一部がアクチュエータ構成要素から径方向に延在する度合いを最小限に抑えることによりさらに人工弁のクリンププロファイルを最小限に抑える。
【0083】
クランプ固定部材308および310は、上述した実施形態と同様に、アクチュエータ構成要素228の周囲に交連部クランプを位置決めしアクチュエータ構成要素に対して弁尖をクランプ固定するように開位置と閉位置との間で可動であり得る。
【0084】
図20Aは、単体本体またはワイヤ形態本体402を備える交連部支持要素400の別の実施形態を示す。交連部支持要素400は、第1のエリアまたは第1の結合領域406を少なくとも部分的に囲む環状または湾曲状の結合部分またはカラー部分404を備え得る。交連部支持要素400は、カラー部分404の平面に対してある角度で(例えば90°)カラー部分から延在する第1の部材408および第2の部材410をさらに備え得る。より具体的には、第1の部材408は、カラー部分404に対して結合された第1の端部部分412と、遠位端部部分414とを備え得る。第2の部材410は、第1の部材の第1の端部部分412の対向側にてカラー部分に対して結合された第1の端部部分416と、第2の端部部分418とを備え得る。第1の部材および第2の部材の第2の端部部分414および418は、それらの間に延在する部材420により共に結合され得る。部材420は、直線状または曲線状であることが可能である。図22および図23において最も良く示されるように、部材または部分434および436(図23)は、カラー部分404から離れるように第1の部材408および第2の部材410を離間またはオフセットさせ得る(例えばアクチュエータ構成要素が一部を構成するフレームに対して径方向内方に)。
【0085】
再び図20Aを参照すると、第1の部材408および第2の部材410は、それらの間に、カラー部分404と部材420との間に延在するU字形状の長手方向延在弁尖受け空間または長手方向延在弁尖受け窓422を画定し得る。ワイヤ形態本体402は、図20Aに示すように矩形断面を有することが可能であり、または図20Bに示すように円形もしくは円筒形であってもよい。図20Bにおけるように、第1の部材408と第2の部材410とを連結する部材420は湾曲状であることも可能である。
【0086】
いくつかの実施形態では、交連部支持要素400は、本明細書において説明される実施形態のいずれかに従って構成された機械拡張性人工心臓弁のアクチュエータ構成要素などのポストに対して装着するように構成され得る。図21は、アクチュエータ構成要素424の代表例を示し、このアクチュエータ構成要素424は、本明細書において説明されるアクチュエータ構成要素のいずれかに従って構成され、さらに交連部支持要素400を受けるように構成され得る。アクチュエータ構成要素424は、この構成要素の径方向外方表面430上においてこの構成要素の流出端部428に溝、スロット、または凹部426を画定し得る。アクチュエータ構成要素424(またはその外方ハウジング)の断面は、結合領域406の形状(例えば丸角を有するもしくは有さない矩形もしくは正方形、または湾曲状もしくは円筒状等の)に対応する形状またはアスペクト比を有し得る。
【0087】
図22および図23は、アクチュエータ構成要素424上における交連部支持要素400の配置を示す。図22を参照すると、カラー部分404の径方向外方(アクチュエータ構成要素が一部を構成するフレームに対する)部分または部材432は、凹部426内に位置し配置され得る。次いで、要素400は、第1の部材408および第2の部材410が人工弁の内部側においてアクチュエータ要素の径方向内方に配設された状態で、カラー部分404の残りの部分がアクチュエータ構成要素424と係合状態になるように回転され得る。いくつかの実施形態では、凹部426は、アクチュエータ構成要素上の定位置に交連部支持要素を保持するのを補助し得る。いくつかの実施形態では、カラー部分404およびアクチュエータ構成要素424は、カラー部分が、定位置へとスナップ嵌めされるまたはアクチュエータ構成要素上に交連部支持要素を保持するのを支援する使用位置に保持されるように構成され得る。交連部支持要素400がアクチュエータ構成要素424に対して結合されると、第1の部材408および第2の部材410は、アクチュエータ構成要素が一部をなす人工心臓弁の長手方向軸に沿った方向において、弁の流入端部に向かう方向へ延在し得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、交連部支持要素400は、ワイヤ部材から形成されるもしくはワイヤ部材を屈曲したものであることが可能であり、および/またはプレートもしくはシートから切断(例えばレーザ切断)されたものであることが可能である。交連部支持要素400は、上述のように、同一材料または種々の材料(例えば金属、ポリマー等)の単層または多層を備え得る。
【0089】
図24A図24Dは、交連部442を形成するために交連部支持要素400内に配設された2つの弁尖438および440を示す。これらの各弁尖は、各側に少なくとも1つの弁尖タブまたは交連部タブを備えることが可能であり、これらの弁尖タブまたは交連部タブは、交連部支持要素の弁尖受け窓422(図20A)に挿通され、交連部支持要素、アクチュエータ構成要素424、および/または隣接する弁尖の交連部タブに対して固定され得る。例えば、図24Aを参照すると、弁尖440は、弁尖受け窓422に挿通され第2の部材410の周囲で折り曲げられた交連部タブ450(例えば下方タブおよび/または上方タブ)を備え得る。交連部タブ450の一部分が、アクチュエータ要素の径方向内方面446に接触するまたはこれに対接して配置されることが可能である。交連部タブ450の一部分が、折り曲げられて折り曲げ部またはカフ448を形成し得る。図25を参照すると、弁尖438の弁尖タブ444(例えば下方タブおよび/または上方タブ)が、弁尖受け窓422に挿通され、第1の部材408の周囲で折り曲げられて、同様にカフを形成し得る。いくつかの実施形態では、これらの弁尖タブは、アクチュエータ構成要素424から第1の部材408および第2の部材410の第2の端部部分414および418(図20A)を離間させ得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、弁尖タブ444および450は、弁尖受け窓422とアクチュエータ構成要素424との間の空間内で縫合糸452(図25)などにより共に装着され得る。さらに、これらの弁尖は、縫合糸454により第1の部材408および第2の部材410に対して(例えばこれらの部材の第2の端部部分に対して)装着されることが可能であるが、他の実施形態では縫合糸454は省かれ得る。
【0091】
図24Bは、交連部アセンブリ442の上面図を示す。弁尖438の弁尖タブ444は、3つの層458A、458B、および458Cが存在するように軸方向部材408の周囲に巻き付けられ得るまたはその周囲で折り曲げられ得る(図24C)。弁尖440のタブ450は、軸方向部材410の周囲に巻き付けられ得るまたはその周囲で折り曲げられ得る。いくつかの実施形態では、弁尖の上方タブが、部材408および410の径方向外方位置にて下方へ折り曲げられ得る。ステッチプロテクタ部材456が、軸方向部材408と弁尖タブ444の層との間において軸方向部材の周囲に配設され得る。第1の装着ライン、第1のステッチ、第1のライン、または第1の縫合糸ライン460が、軸方向部材408から周方向にオフセットされた(図24Bでは左側へ)位置にて層458A、458B、および458Cを共に固定し得る。第2の縫合糸ライン462が、ステッチプロテクタ部材と、少なくとも弁尖タブ層458Bおよび458Cと、交連部支持要素400の径方向外方に配設されたウェッジ部材464とを貫通して延在し得る。ウェッジ部材464は、弁尖タブ444と450との間においてこれらの弁尖タブのそれぞれの径方向外方表面に対接して配設され得る。弁尖タブ450は、同様に折り曲げられ、ステッチプロテクタ層466が、軸方向部材410の周囲に配設され、縫合糸ライン468が、軸方向部材410から周方向にオフセットされた折り畳まれた弁尖タブの層472A、472B、および472Cを貫通して延在し、縫合糸ライン470が、縫合糸保護部材466、弁尖タブ450、およびウェッジ部材464を貫通して延在し得る。図24Cおよび図24Dは、交連部442の斜視図および後方立面図(例えば径方向内方に見た)である。
【0092】
いくつかの実施形態では、交連部支持要素400は、アクチュエータ構成要素に対する装着の容易性および/または交連部組付けの容易性などのいくつかの利点を提供し得る。
【0093】
図26は、図20Aの要素400と同様の単体本体またはワイヤ形態本体を備える交連部支持要素500の別の実施形態を示す。この交連部支持要素は、湾曲結合部分または湾曲カラー部分502と、カラー部分502から下方に(例えば人工弁の流入端部に向かって)延在する第1の部材506および第2の部材508により画定された弁尖受け窓504と、カラー部分502に対して窓504の対向側端部に位置する、第1の部材と第2の部材との間に延在するクロス部材510とを備え得る。
【0094】
カラー部分502の内周部は、第1の内方延在突出部または第1の内方延在突起部512と、第1の突出部に対してカラーの対向側に位置し第1の突出部にほぼ向かって配向された第2の内方延在突出部または第2の内方延在突起部514とを備え得る。図27を参照すると、交連部装着要素500のカラー部分502は、カラー部分を受けるように構成された機械拡張性人工心臓弁のポストすなわちアクチュエータ構成要素516に対して装着されるように構成され得る。例えば、アクチュエータ構成要素516は、突出部512に対応するように形状設定された切欠部、スロット、または凹部518と、突出部514に対応するように形状設定された切欠部、スロット、または凹部520とを備え得る。これらの突出部512および514は、拡張期の最中などに凹部518および520の径方向内方表面に接触するように構成され得る。拡張期の最中に、交連部の弁尖は、矢印521の方向へと径方向内方に交連部支持要素を引く傾向を有し得る。したがって、突出部512および514は、アクチュエータ構成要素の凹部518および520の壁部に接触することにより支持要素をしっかり留め支持要素の大きな移動を防止し得る。また、この相互作用により、カラー部分502の後方(例えば径方向外方)部材522に対して印加される応力または力のかなりの部分が解消され、それにより後方部材522をより細くすることが可能となり得る。さらに、これにより、人工心臓弁のクリンプ直径またはクリンププロファイルが縮小され得る。また、突出部が延在する起点となるカラー部材の側方部分は、これらの力を許容するためにより太いものが可能である。
【0095】
図26では、第1の部材506および第2の部材508は、クロス部材510により流入端部にて共に結合される。しかし、いくつかの実施形態では、クロス部材510は、図27の実施形態のように省かれてもよい。
【0096】
図28は、第1の部材506および第2の部材508、ならびに/またはクロス部材510が複数の開口524を備える(例えば部材506および508の流入端部および流出端部に)、交連部支持要素500の別の構成を示す。縫合糸がこれらの開口に挿通されるまたは縫い通されることにより、アクチュエータ構成要素に対して交連部支持要素が装着され得る、および/または交連部支持要素に対して弁尖が装着され得る。例えば、いくつかの実施形態では、縫合糸は、縫合糸が弁尖タブの上方に延在することによりそれらの弁尖を定位置に保持するおよび/または部材506および508の上方部分を相互方向に引いて弁尖タブに対して圧力を印加するように、上方開口524同士の間に縫い通され得るまたはループされ得る。
【0097】
図29は、支持要素が、カラー部分502からカラー部分に対して垂直にまたは実質的に垂直に延在する平面部材またはプレート部材526を備える、交連部支持要素500の別の実施形態を示す。プレート部材526は、複数の開口528を備え得る。図示する実施形態では、開口528は、各列が4つの開口からなる2つの垂直列で構成されるが、他の実施形態では、プレート部材526は、単一の開口または開口を有さないことを含む、任意の配置の任意個数の開口を有し得る。交連部の弁尖タブは、プレート部材526の周囲に巻き付けられ得る。いくつかの実施形態では、弁尖タブ同士は、開口528を通る縫合糸で固定され得る。いくつかの実施形態では、縫合糸が開口528に挿通されることにより、アクチュエータ構成要素に対して交連部支持要素および/または交連部を装着し得る。他の実施形態では、図28の第1の部材および第2の部材は、図29と同様に列配置された開口を備え得る。
【0098】
図30は、図20Aの支持要素400と同様に構成された交連部支持要素600の別の実施形態を示す。交連部支持要素600は、カラー部分604と第1の軸方向部材606との間に延在するU字形状湾曲部材602を備える。この支持要素は、カラー部分604と第2の軸方向部材610との間に延在する同様の湾曲部材608をさらに備える。湾曲部材602および608は、カラー部分604から上方へ(例えば流出方向へ)湾曲し、弁尖受け窓612の第1の部材606および第2の部材610を延伸させ得る。湾曲部材602および608はそれぞれ任意の高さを有し得る。また、部材602および608は、任意の特定距離だけカラー部分604から第1の部材606および第2の部材610を離間させ得る(例えばフレームに対して結合される場合には径方向内方に)。いくつかの実施形態では、交連部支持要素600は、上述のようにワイヤ形態部材から作製されることが可能であり、および/または材料シートからレーザ切断され特定の形状へと屈曲、湾曲、または折り曲げられることが可能である。
【0099】
上記のように、湾曲部材602および608は、第1の部材606および第2の部材610を延伸させ得る。さらに、これは弁尖受け窓612を延伸させ得る。いくつかの実施形態では、より長い弁尖受け窓により、弁動作中の弁尖に対する応力およびそれに対応する裂開リスクが軽減され得る。例えば、図31は、交連部支持要素600内に受けられた弁尖616を含む交連部614の側方立面図を示す。人工弁のアクチュエータ構成要素およびフレームは、明瞭化のため省略される。より長い弁尖受け窓612(図30)は、弁尖616の流出エッジ622に沿って配設された追加タブ620を備える弁尖タブ618をこの窓が収容するのを可能にし得る。図示する構成では、流出エッジ622は、弁の流入端部の方向へと下方に傾斜し得る。拡張期の最中に、弁尖616同士は、相互に接合するように径方向内方に延在する傾向を有し、この接合は、矢印624により概略的に示される相応の応力を弁尖に対して交連部支持要素600への装着位置にて印加し得る。また、これにより、交連部支持要素に対する力の印加が結果的に得られ得る。弁尖のこの角度をつけられた流出エッジ622は、弁尖受け窓612に対する弁尖の装着部に沿って不均一な応力分布を結果的にもたらし得る。追加弁尖タブ620および/または延長弁尖タブ618は、より長い弁尖受け窓612と共に、交連部支持要素に対する装着位置における弁尖タブに沿ってより均一な応力分布を結果的にもたらし得る。また、追加弁尖タブ620を備えることにより、流出エッジにおいてではなく弁尖の本体内において最大応力が展開され、それにより裂開のリスクが軽減される結果となり得る。
【0100】
図30に示す構成は、湾曲部材602および608が、カラー部分604の側部部材626および628から直接延在することにより結果としてカラー部分604の長軸の長さと同等または実質的に同等だけ離間するのを示しているが、これらの湾曲部材は、相互により近くに位置決めされてもよい。例えば、カラー部分604は、図20Aのカラー部分404と同様に構成され、これらの湾曲部材は、部材408および410の装着位置から延在し得る。かかる構成は、上述のようにアクチュエータ構成要素上の定位置にロックまたはスナップ固定するように構成され得る。部材602および608などの湾曲部材は、本明細書において説明される交連部支持要素の実施形態のいずれに組み込むことも可能である。
【0101】
図32および図33は、結合部分704(図33)と軸方向延在する第1の部材708および第2の部材710により画定された弁尖受け窓706(図32)とを備える単体ワイヤ形態本体702として構成された交連部支持要素700の別の実施形態を示す。図33を参照すると、結合部分704は、一対の結合部材712および714を備え得る。結合部材712は、湾曲部分または湾曲部材716により第1の軸方向部材708に対して結合され、結合部材714は、湾曲部分または湾曲部材718により第2の軸方向部材710に対して結合され得る。いくつかの実施形態では、結合部分712および714は、第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710が、例えばアクチュエータ722が一部をなす人工心臓弁の流入端部などに向かって結合部材712および714に対して平行または実質的に平行に延在するように、180°だけ湾曲し得るが、他の構成も可能である。図示する実施形態では、結合部材712と714との間の角間隔すなわち周方向間隔は、第1の軸方向部材708と第2の軸方向部材710との間の角間隔よりも大きいことが可能であるが、他の実施形態では、この角間隔は、部材708と710との間の間隔と同一またはそれ未満であってもよい。したがって、湾曲部材716および718は、相互に向かって角度をなし得る。
【0102】
第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710は、それらの流入端部部分にて部材720により共に結合され得る(図32)。部材720は、湾曲状または直線状であることが可能である。部材708、710、および720は、頂部が開口し得る弁尖受け窓706を少なくとも部分的に画定することが可能である。図33を参照すると、いくつかの実施形態では、結合部材712および714の一方が、他方よりも長くてもよい。例えば、図33に示す実施形態では、結合部材712は結合部材714よりも長いが、逆の構成もまた実現可能である。また、結合部材712および714は、図34などにおいては均等な長さを有し得る。
【0103】
図32を再び参照すると、交連部支持要素700は、本明細書において説明される任意のアクチュエータ構成要素と同様に構成され得る、機械拡張性人工心臓弁のポストすなわちアクチュエータ構成要素722により受けられるまたはポストすなわちアクチュエータ構成要素722に対して結合されることが可能である。このアクチュエータ構成要素722は、結合部材712および714をそれぞれ受けるように構成された一対の管状開口またはチャネル724および726を備え得る。図示する実施形態では、チャネル724および726は、アクチュエータ構成要素の流出端部部分728にてアクチュエータ構成要素の側部に位置し得るが、これらのチャネルは、アクチュエータ構成要素の周縁部に沿った任意の位置におよびアクチュエータ構成要素の長さ方向に沿った任意の位置に位置してもよい。交連部支持要素700は、アクチュエータ構成要素722に対して結合された場合に、湾曲部材716および718がアクチュエータ構成要素の上方表面730の上方に(例えば流出方向において)延在するように構成され得るが、支持要素は、アクチュエータ構成要素の流入端部部分と流出端部部分との間においてアクチュエータ構成要素の長さ方向に沿った他の位置に配設されてもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、弁尖受け窓706の軸方向長さは、弁尖タブの軸方向移動を抑制するために交連部の弁尖の弁尖タブの長さに対応し得る。湾曲部材716および718の長さは、第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710がアクチュエータ構成要素の内部表面すなわち径方向内方表面732から径方向内方にオフセットされるように構成され得る。軸方向部材708および710とアクチュエータ構成要素の表面732との間の距離は、弁尖タブが部材708、710と表面732との間に延在することが可能になるように、および部材708、710による弁尖タブの表面732に対するクランプ固定が可能になるように選択され得る。また、部材708と710との間の間隔は、交連部を定位置に保持するために弁尖同士を共に圧迫するように選択され得る。
【0105】
交連部支持要素700は、上述のようなワイヤ形態本体から形成されることが可能であるか、またはプレートもしくはシートからレーザ切断され、特定形状へと屈曲される、折り曲げられる、および/または形成されることが可能である。交連部支持要素700は、金属材料、ポリマー材料、および/またはそれらの組合せもしくは層からなるものが可能である。
【0106】
図35および図36は、一実施形態によるアクチュエータ構成要素722に対して交連部支持部材700を結合するステップを示す。図35では、結合部材712(図33)は、対応するチャネル724に挿入され、交連部支持要素は、結合部材714がアクチュエータ構成要素722の径方向内方に配設されるように回転され得る。結合部材712が結合部材714よりも長い実施形態では、結合部材712は、最初にアクチュエータ構成要素に挿入され得る。結合部材712がチャネル724内へと少なくとも部分的に前進された状態において、交連部支持要素は、チャネル726に結合部材714を位置合わせするように結合部材712を中心として回転され得る。次いで、交連部支持要素は、結合部材712および714が対応するチャネル724および726内へと特定の距離だけ挿入されるように、人工弁の流出端部の方向へ前進され得る。いくつかの実施形態では、これらの結合部材をアクチュエータ構成要素内へと一度に1つずつ挿入することにより、組付けプロセスが単純化され得るが、これらの結合部材は、これらの開口内へと同時に前進されてもよい。
【0107】
図37は、結合部材712および714が遠位端部部分にタブ、突出部、または突起部734、736を備える交連部支持要素700の別の実施形態を示す。突出部734および736は、アクチュエータ構成要素722上の定位置に交連部支持要素を保持するようにアクチュエータ構成要素の対応する凹部に係合するように構成され得る。
【0108】
他の実施形態では、第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710は、弁尖受け窓706がV字形状となるように相互に向かって角度をなし得る。さらに他の実施形態では、第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710は、それらの長さ方向に沿った任意の位置にて重畳し得る(例えば「X字」または十字を形成するように)。かかる実施形態では、第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710は、交連部の弁尖を受けるように引き離されるまたは開口されることが可能であり、弁尖同士を共に圧迫するように重畳構成へと戻ることが可能である。
【0109】
いくつかの実施形態では、本明細書において説明される交連部支持要素は、第1の軸方向部材および第2の軸方向部材が人工弁の流入端部の方向において結合部分から上方に延在するように、アクチュエータ構成要素に対して結合され得る。例えば、図38は、部材720がアクチュエータ要素の流出端部に位置する状態においてアクチュエータ要素に対して装着されるように構成された交連部支持要素700の別の実施形態を示し、図39は、アクチュエータ構成要素722の修正実施形態に対して結合された要素700を示す。より具体的には、チャネル724および726が、流出表面730からヒンジピン部材738に向かう方向へとオフセットされるなど、アクチュエータ構成要素の流入端部736と流出端部728との間に位置することが可能である、またはピン部材738と表面730との間に位置することが可能である。交連部支持要素がチャネル724および726の中に挿入されると、湾曲部材716および718は、第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710が人工弁の流出端部の方向に延在するように上方へと湾曲し得る。
【0110】
図40および図41を参照すると、いくつかの実施形態では、アクチュエータ構成要素722に対する第1の部材708および第2の部材710の角度が、変更可能である。例えば、図40を参照すると、第1の部材708および第2の部材710は、アクチュエータ構成要素722の長手方向軸に対して平行または実質的に平行であることが可能である。図41を参照すると、いくつかの実施形態では、第1の部材708および第2の部材710は、可撓性であり、アクチュエータ構成要素722から離れるようにおよび人工弁(図1)の中心軸に向かって径方向内方に角度をなし得る。第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710がアクチュエータ構成要素の流出端部にて拘束されないいくつかの実施形態では、これらの軸方向部材の角度は、例えば湾曲部材716および718を中心とした撓曲などによって弁動作中に変化し得る。これにより、図40および図41において概略的に示すように、弁動作中におけるおよび具体的には拡張期の最中における弁尖746と交連部支持要素700との間の装着部に沿ったより均一な応力分布が可能となり得る。
【0111】
図42は、交連部部材または交連部プレート740がアクチュエータ構成要素722に対して結合される別の実施形態を示す。交連部プレート740は、複数の開口744を備える部分またはフランジ742を備え得る。いくつかの実施形態では、交連部プレート740は、同様に構成されたフランジをアクチュエータ要素の両側にまたは一方の側にのみ備え得る。いくつかの実施形態では、交連部プレート740は、開口744を貫通して延在する縫合糸によりアクチュエータ構成要素722に対して縫合され得る。いくつかの実施形態では、交連部プレート740は、交連部支持要素の結合部材を受けるためのチャネル724および726を備え得る。いくつかの実施形態では、交連部プレート740は、交連部支持要素700とまたはアクチュエータ構成要素722と一体的に形成され得る。また、交連部の弁尖は、開口744を通り交連部プレート740に対して縫合され得る。
【0112】
図43および図44は、結合部材712および714が、アクチュエータ構成要素722に対して装着されまたはアクチュエータ構成要素722内に受けられ、人工弁の流出端部へ向かう方向に延在する一方で、第1の部材708および第2の部材710が、ほぼ流出端部の方向へ延在する、交連部支持要素700の別の実施形態を示す。第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710は、これらの部材がアクチュエータ構成要素から離れるように径方向内方におよび流出方向へと上方に延在するように、1つまたは複数の湾曲部分を備え得る。
【0113】
また、本明細書において説明される交連部支持要素は、交連部支持要素が交連部の弁尖に係合し得るように構成された様々な特徴のいずれを備えることも可能である。例えば、図45は、縫合糸748を備える交連部支持要素700を示し、この縫合糸748は、弁尖750の上方において第1の軸方向部材708および第2の軸方向部材710の流出端部の周囲に巻き付けられることにより、弁尖750に対してこれらの部材を圧迫する。図47は、縫合糸748を受けるために軸方向部材708および710中に切欠部752を備える別の構成の交連部支持要素を示す。
【0114】
図46は、支持要素400と同様に構成された交連部支持要素800を示す。交連部支持要素800は、縫合糸802を備え、縫合糸802は、軸方向部材804および806の周囲に巻き付けられて、これらの部材に対してカラー部分808を結合する。
【0115】
図48は、支持要素700と同様に構成された交連部支持要素900の別の実施形態を示す。第1の軸方向部材902および第2の軸方向部材904は、対向する突出部906および908を備え、これらの突出部906および908は、相互に接触することにより、軸方向部材同士が相互方向へと偏向し得る度合いを制限し得る(例えば図45におけるように縫合糸が軸方向部材の周囲にて結束される場合に)。
【0116】
図49は、支持要素700と同様に構成された、ならびに第1の軸方向部材1002および第2の軸方向部材1004が相補的クラスプ部材1006および1008を備える、交連部支持部材1000の別の実施形態を示す。クラスプ部材1006および1008は、係合された場合に、軸方向部材1002および1004が分離するのを防止することができる。クラスプ部材1006および1008の長さにより、軸方向部材1002および1004の間隔と、軸方向部材1002と1004との間に受けられた弁尖に対して印加される圧力とが決定され得る。
【0117】
図50Aは、支持要素700と同様に構成された交連部支持要素1100の別の実施形態を示す。第1の軸方向部材1102および第2の軸方向部材1104は、軸方向部材の長さの少なくとも一部分に沿って延在し弁尖受け窓1110間において相互方向に向かって内方に延在する可撓性タブ部分1106および1108を備える。これらのタブ部分1106および1108は、可撓性材料からなることが可能であり、弁尖が軸方向部材同士の間に挿入された場合に、タブ部分が径方向内方に(または径方向外方に)回転または撓曲することにより弁尖に弾性的に係合するようにサイズ設定され得る。図50Bは、第1の軸方向部材1102および第2の軸方向部材1104の概略断面図であり、中立の非偏向位置にある可撓性タブ部分1106および1108と、回転位置または偏向位置にある可撓性タブ部分1106′および1108′とを示す。いくつかの実施形態では、可撓性タブ部分1106および1108は、それらの中心軸の周囲を回転し得る。いくつかの実施形態では、可撓性タブ部分1106および1108は、所望の具体的な特徴に応じて、第1の軸方向部材1102および第2の軸方向部材1104と一体的に形成されることが可能であり、またはこれらの軸方向部材とは別個に形成されそれらに装着されることが可能である。
【0118】
図51は、支持要素700と同様に構成された交連部支持要素1200の別の実施形態を示す。第1の軸方向部材1202および第2の軸方向部材1204は、これらの部材の内方側面上に対向するように配置された複数の突出部、突起部、切欠部、歯、鋸歯、またはタブ1206を備える。突出部1206は、これらの軸方向部材間に挿入された弁尖に摩擦係合するように構成され得る。
【0119】
上記で説明した特徴は、任意の様々な組合せに組み合わされてもよい。非限定的な一例では、図52は、図49のクラスプ1006および1008と同様のクラスプ要素1302および1304を図51の突出部1206と同様の突出部1306との組合せにおいて備える一実施形態の交連部支持要素1300を示す。図53は、交連部支持要素1400が、縫合糸を保持するための縫合糸保持切欠部1402と、軸方向部材1406と1408との間の最小間隔を維持するように構成された突出部1404とを備える別の実施形態を示す。本開示では、本明細書において説明される特徴の任意の個数の組合せが予期される。
【0120】
上記のように、本明細書において開示される交連部支持要素はいずれも、ワイヤ(例えば直線状ワイヤ)を特定形状へと屈曲し、ワイヤの自由端部同士を溶接などにより共に固定することによって形成され得る。また、交連部支持要素は、例えば成形(例えば射出成形)、機械加工(例えばレーザ切断)、および/または3Dプリンティングを含む他の技術を利用して、ならびに所要に応じてこれらの要素を特定形状へと屈曲または折り曲げることにより形成され得る。
【0121】
本明細書において開示される交連部支持要素は、人工弁のアクチュエータ構成要素上に取り付けられるものとして説明されるが、本明細書において開示される交連部支持要素はいずれも、人工弁の他の位置に取り付けられることが可能である。例えば、人工弁のフレームが、交連部支持要素を取り付けるためにアクチュエータ構成要素とは別個である軸方向延在ポストを有することが可能である。特定の一実施形態では、フレームが、複数の交連部に対応する複数のポスト(例えば3つの交連部に対して3つのポスト)を有し、各ポストが、隣接し合う2つのアクチュエータ構成要素32間のフレームの内方表面に対して(例えばフレームの選択されたストラット26に対して)取り付けられ得る。
【0122】
さらに、本明細書において説明される交連部支持要素は、自己拡張性人工心臓弁または塑性拡張性人工心臓弁などの(例えばバルーンを膨張することにより機能サイズへと拡張されるものなど)、アクチュエータを有さない人工心臓弁と共に使用され得る。自己拡張性人工心臓弁の例は、米国特許第8,652,202号、米国特許第9,155,619号、および米国特許出願公開第2014/0343670号に見ることができ、これらは参照により本明細書に組み込まれる。塑性拡張性人工心臓弁の例は、米国特許第9,393,110号および米国特許出願公開第2018/0028310号に見ることができ、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0123】
一般的考察
本説明において、本開示の実施形態のいくつかの態様、利点、および新規の特徴が本明細書において説明される。開示される方法、装置、およびシステムは、いかなる点においても限定的なものとして解釈されるべきではない。むしろ、本開示は、単独におけるならびに相互の様々な組合せおよび下位組合せにおける、様々な開示の実施形態のすべての新規および非自明な特徴および態様に関する。これらの方法、装置、およびシステムは、それらのいかなる特定の態様、特徴、または組合せにも限定されず、開示される実施形態は、いかなる1つまたは複数の特定の利点が存在するまたは問題が解消されることも必須としない。
【0124】
本開示の実施形態の中のいくつかの動作が、便宜的に示すために特定の順序で説明されるが、この説明方法は、特定の順序が特定の記載により必要とされない限りは順序変更を包含する点を理解されたい。例えば、連続的に説明される動作が、いくつかの場合では順序変更されてもまたは同時に実施されてもよい。さらに、単純化のために、添付の図面は、開示の方法が他の方法との組合せで利用され得る様々な方法を示さない場合がある。さらに、本説明では、本開示の方法を説明するために「もたらす」または「実現する」などの用語が時として使用される。これらの用語は、実施される実際の動作の高レベルの抽象表現である。これらの用語に対応する実際の動作は、特定の実装形態により変更され得るものであり、当業者には容易に認識可能である。
【0125】
本願および特許請求の範囲において、単数形「1つの」および「その」は、文脈において別様のことが明示されない限り複数形を含む。さらに、「含む」という用語は「備える」を意味する。さらに、「結合された」および「連結された」という用語は、電気的、電磁的、および/または物理的に(例えば機械的または化学的に)結合されたまたはリンクされたことを意味し、具体的に逆の表現がない限り、結合または関連付けられたアイテム同士の間における中間要素の存在を排除しない。
【0126】
本願の文脈において、「下方の」および「上方の」という用語は、「流入」および「流出」という用語とそれぞれ互換的に使用される。したがって、例えば人工弁の下方端部は人工弁の流入端部であり、人工弁の上方端部は人工弁の流出端部である。
【0127】
本明細書において、「近位の」という用語は、ユーザに対してより近くにおよび植込み部位からより遠くに位置するデバイスの位置、方向、または部分を示す。本明細書において、「遠位の」という用語は、ユーザからより遠くにおよび植込み部位に対してより近くに位置するデバイスの位置、方向、または部分を示す。したがって、例えば、デバイスの近位方向移動は、ユーザの方向に向かうデバイスの移動であり、デバイスの遠位方向移動は、ユーザから離れる方向へのデバイスの移動である。「長手方向の」および「軸方向の」という用語は、別様のことが明示されない限り、近位方向および遠位方向に延在する軸を指す。
【0128】
本明細書において、「一体的に形成された」および「単体構造」という用語は、別個に形成された材料ピース同士を相互に対して固定するための任意の溶接、固定具、または他の手段を含まない構造を示す。
【0129】
別様のことが示されない限り、明細書または特許請求の範囲において使用されるような構成要素の量、分子量、パーセンテージ、温度、力、および時間等を表すあらゆる数字は、「約」という用語により修飾されるものとして理解されたい。したがって、別様のことが暗示または明示されない限りは、示される数値パラメータは、要求される所望の特性および/または当業者にはよく知られた試験条件/方法下における検出限界に応じて左右され得る近似値である。論じた先行技術から実施形態を直接かつ明確に識別する場合には、それらの実施形態の数字は、「約」という語が用いられない限り近似値ではない。さらに、本明細書において示されたすべての代替物が均等物であるとは限らない。
【0130】
本開示の原理が適用され得る多数の可能な実施形態に鑑みて、これらの例示の実施形態は好ましい例にすぎず、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない点を理解されたい。むしろ、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲と少なくとも同一の広さである。したがって、これらの請求項の範囲および趣旨の範囲内に含まれるあらゆるものが特許請求の対象となる。
【符号の説明】
【0131】
10 機械拡張性人工心臓弁
12 環状ステント、環状フレーム
14 弁尖構造体
16 流入端部
18 流出端部
20 弁尖
22 交連部
24 流出エッジ部分
26 格子ストラット
28 頂端部
30 ヒンジ
32 アクチュエータ構成要素
34 内方部材
36 外方部材
38 遠位端部部分
40 交連部クラスプ、交連部クランプ
42 主要本体、結合部分
44 第1のクランプ部材
46 第2のクランプ部材
48 第1の部分
50 第2の部分
52 第3の部分
54 弁尖受け空間
56 第1の部分
58 第2の部分
60 弁尖受け空間
62 第3の部分
64 交連部タブ
66 開口
100 交連部クランプ
102 結合部分
104 第1のクランプ部材
106 第2のクランプ部材
108 第1の部分
110 第2の部分
112 弁尖受け空間
114 弁尖係合部分
114A 弁尖係合部分
114B 弁尖係合部分
116 第1の部分
118 第2の部分
122 端部部分
120A 弁尖係合部分
120B 弁尖係合部分
122 湾曲した端部部分
124 湾曲した端部部分
200 交連部クランプ
202 ワイヤ形態本体、ワイヤ形態部材
204 第1のカラー部分
206 第2のカラー部分
208 第1の連結部材、クランプ固定部材
210 第2の連結部材、クランプ固定部材
212 空間、開口
214 空間、開口
216 比較的直線状の後方部分、径方向外方部分
218 直線状後方部分
220 側部部分
222 側部部分
224 部分
226 部分
228 アクチュエータ構成要素、アクチュエータ構成要素部材
230 径方向内向表面、径方向内方表面
232 径方向外向表面
234 チャネル
236 チャネル
237 長手方向軸
238 軸方向延在チャネル
240 弁尖
242 タブ部分、弁尖タブ
244 弁尖
246 タブ部分
248 繊維ストリップ
250 繊維ループ
252 カフ
254 折り山
256 小口
258 縫合糸
260 第1の層
262 第2の層
264 交連部
300 交連部クランプ
302 ワイヤ形態本体、ワイヤ形態部材
304 第1の結合部分、第1のカラー部分
306 第2の結合部分、第2のカラー部分
308 第1のクランプ固定部材、第1の連結部材
310 第2のクランプ固定部材、第2の連結部材
312 部分
314 部分
316 部分
318 部分
320 ループ
322 閉端部部分
324 開口端部部分
326 ループ
328 アクチュエータ構成要素
330 チャネル、溝
332 径方向内方表面
334 溝
336 径方向外方表面
338 溝
340 溝
400 交連部支持要素
402 単体本体、ワイヤ形態本体
404 結合部分、カラー部分
406 第1の結合領域
408 第1の部材、軸方向部材
410 第2の部材、軸方向部材
412 第1の端部部分
414 第2の端部部分、遠位端部部分
416 第1の端部部分
418 第2の端部部分
420 部材
422 U字形状の長手方向延在弁尖受け空間、U字形状の長手方向延在弁尖受け窓
424 アクチュエータ構成要素
426 溝、スロット、凹部
428 流出端部
430 径方向外方表面
432 径方向外方部分、径方向外方部材
434 部分
436 部分
438 弁尖
440 弁尖
442 交連部、交連部アセンブリ
444 弁尖タブ
446 径方向内方面
448 カフ
450 交連部タブ、弁尖タブ、タブ
452 縫合糸
454 縫合糸
456 ステッチプロテクタ部材
458A 層、弁尖タブ層
458B 層、弁尖タブ層
458C 層、弁尖タブ層
460 第1の縫合糸ライン
462 第2の縫合糸ライン
464 ウェッジ部材
466 ステッチプロテクタ層、縫合糸保護部材
468 縫合糸ライン
470 縫合糸ライン
472A 層
472B 層
472C 層
500 交連部支持要素、交連部装着要素
502 湾曲結合部分、湾曲カラー部分
504 弁尖受け窓
506 第1の部材
508 第2の部材
510 クロス部材
512 第1の内方延在突出部、第1の内方延在突起部
514 第2の内方延在突出部、第2の内方延在突起部
516 アクチュエータ構成要素
518 切欠部、スロット、凹部
520 切欠部、スロット、凹部
521 矢印
522 後方部材
524 開口、上方開口
526 平面部材、プレート部材
528 開口
600 交連部支持要素
602 U字形状湾曲部材
604 カラー部分
606 第1の部材、第1の軸方向部材
608 湾曲部材
610 第2の部材、第2の軸方向部材
612 弁尖受け窓
614 交連部
616 弁尖
618 延長弁尖タブ
620 追加弁尖タブ
622 流出エッジ
624 矢印
626 側部部材
700 交連部支持要素、交連部支持部材
702 単体ワイヤ形態本体
704 結合部分
706 弁尖受け窓
708 第1の部材、第1の軸方向部材
710 第2の部材、第2の軸方向部材
712 結合部材、結合部分
714 結合部材、結合部分
716 湾曲部材
718 湾曲部材
720 部材
722 アクチュエータ構成要素、アクチュエータ
724 チャネル
726 チャネル
728 流出端部部分、流出端部
730 上方表面、流出表面
732 内部表面、径方向内方表面
734 タブ、突出部、突起部
736 タブ、突出部、突起部、流入端部
738 ヒンジピン部材
740 交連部プレート
742 フランジ
744 開口
746 弁尖
748 縫合糸
750 弁尖
752 切欠部
800 交連部支持要素
802 縫合糸
804 軸方向部材
806 軸方向部材
808 カラー部分
900 交連部支持要素
902 第1の軸方向部材
904 第2の軸方向部材
906 突出部
908 突出部
1000 交連部支持部材
1002 第1の軸方向部材
1004 第2の軸方向部材
1006 相補的クラスプ部材
1008 相補的クラスプ部材
1100 交連部支持要素
1102 第1の軸方向部材
1104 第2の軸方向部材
1106 可撓性タブ部分
1106′ 可撓性タブ部分
1108 可撓性タブ部分
1108′ 可撓性タブ部分
1110 弁尖受け窓
1200 交連部支持要素
1202 第1の軸方向部材
1204 第2の軸方向部材
1206 突出部、突起部、切欠部、歯、鋸歯、タブ
1300 交連部支持要素
1302 クラスプ要素
1304 クラスプ要素
1306 突出部
1400 交連部支持要素
1402 縫合糸保持切欠部
1404 突出部
1406 軸方向部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24A
図24B
図24C
図24D
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50A
図50B
図51
図52
図53