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特許7577080メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するためのコンピューティングデバイス、方法、および装置
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  • 特許-メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するためのコンピューティングデバイス、方法、および装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するためのコンピューティングデバイス、方法、および装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241025BHJP
   A45D 44/00 20060101ALI20241025BHJP
   G06N 7/00 20230101ALI20241025BHJP
   G06T 7/90 20170101ALI20241025BHJP
【FI】
G06Q50/10
A45D44/00 A
G06N7/00
G06T7/90 A
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2021576377
(86)(22)【出願日】2019-08-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 CN2019101742
(87)【国際公開番号】W WO2021031147
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2021-12-21
【審判番号】
【審判請求日】2023-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【弁理士】
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】シュティン・リ
(72)【発明者】
【氏名】ティンティン・ジュ
(72)【発明者】
【氏名】チン・ジアン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ウ
(72)【発明者】
【氏名】ホンフイ・リウ
【合議体】
【審判長】松田 直也
【審判官】佐藤 智康
【審判官】古川 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-211308(JP,A)
【文献】特表2003-504131(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスであって、
ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットを抽出することと、前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成することとを行うように構成された計算回路を含む最適カラーユニットと、
前記カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成するように構成された計算回路を含むメイクアップおよびヘアカラーユニットとを備え、
前記カラー推奨情報は、前記少なくとも1つの領域と前記少なくとも2つの他の領域の色の組み合わせについての推奨であり、
前記最適カラーユニットは、
前記抽出されたカラーセットをメモリに記憶することと、
前記抽出されたカラーセットをサンプルトレーニングセット内に配置することであって、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む、配置することと、
前記サンプルトレーニングセットにおいて前記抽出されたカラーセットを含む配色を探索することと、
前記探索された配色に対応する総得点をランク付けすることと、
前記ランク付けされた総得点に基づいて推奨される配色を生成することとを行うようにさらに構成された計算回路を含む、
コンピューティングデバイス。
【請求項2】
前記最適カラーユニットは、予測モデルによって前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するようにさらに構成された計算回路を含む、請求項1に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項3】
前記予測モデルは、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルおよび多変量ガウスマップ分類器のうちの一方を含む、請求項2に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項4】
前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、前記最適カラーユニットは、
前記抽出されたカラーセットを前記CHAID決定木モデルに入力することであって、前記抽出されたカラーセットが、カテゴリ種別であり、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む、入力することと、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成することとを行うようにさらに構成された計算回路を備える、請求項3に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項5】
前記予測モデルは、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含み、前記最適カラーユニットは、
前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換することと、
前記対応する色の数値を前記CHAID決定木モデルに入力することであって、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む、入力することと、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成することとを行うようにさらに構成された計算回路を備える、請求項3に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項6】
前記予測モデルが、多変量ガウスマップ分類器を含むとき、前記最適カラーユニットは、
前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換することと、
前記対応する色の数値を前記多変量ガウスマップ分類器に入力することであって、前記多変量ガウスマップ分類器が、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む、入力することと、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成することとを行うようにさらに構成された計算回路を備える、請求項3に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの領域、前記少なくとも2つの他の領域、および前記それぞれに異なる領域は、前記ユーザの体の一部が位置する領域とすることができる、請求項14-6のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項8】
メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するための方法であって、
ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットを抽出するステップと、
前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するステップと、
前記カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成するステップとを含み、
前記カラー推奨情報は、前記少なくとも1つの領域と前記少なくとも2つの他の領域の色の組み合わせについての推奨であり、
前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、
前記抽出されたカラーセットをメモリに記憶するステップと、
前記抽出されたカラーセットをサンプルトレーニングセット内に配置するステップであって、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む、ステップと、
前記サンプルトレーニングセットにおいて前記抽出されたカラーセットを含む配色を探索するステップと、
前記探索された配色に対応する総得点をランク付けするステップと、
前記ランク付けされた総得点に基づいて推奨される配色を生成するステップとを含む、
法。
【請求項9】
前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、予測モデルによって実現される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記予測モデルは、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルおよび多変量ガウスマップ分類器のうちの一方を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、
前記抽出されたカラーセットを前記CHAID決定木モデルに入力するステップであって、前記抽出されたカラーセットが、カテゴリ種別であり、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む、ステップと、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するステップとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、
前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換するステップと、
前記対応する色の数値を前記CHAID決定木モデルに入力するステップであって、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む、ステップと、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するステップとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記予測モデルが、多変量ガウスマップ分類器を含むとき、前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、
前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換するステップと、
前記対応する色の数値を前記多変量ガウスマップ分類器に入力するステップであって、前記多変量ガウスマップ分類器が、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む、ステップと、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するステップとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの領域、前記少なくとも2つの他の領域、および前記それぞれに異なる領域は、前記ユーザの体の一部が位置する領域とすることができる、請求項811-13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するための装置であって、
ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットを抽出するための手段と、
前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための手段と、
前記カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成するための手段とを備え、
前記カラー推奨情報は、前記少なくとも1つの領域と前記少なくとも2つの他の領域の色の組み合わせについての推奨であり、
前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための前記手段は、
前記抽出されたカラーセットを記憶するための手段と、
前記抽出されたカラーセットをサンプルトレーニングセット内に配置するための手段であって、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む手段と、
前記サンプルトレーニングセットにおいて前記抽出されたカラーセットを含む配色を探索するための手段と、
前記探索された配色に対応する総得点をランク付けするための手段と、
前記ランク付けされた総得点に基づいて推奨される配色を生成するための手段とを備える、
置。
【請求項16】
前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための前記手段は、予測モデルによって実現される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記予測モデルは、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルおよび多変量ガウスマップ分類器のうちの一方を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記手段は、
前記抽出されたカラーセットを前記CHAID決定木モデルに入力するための手段であって、前記抽出されたカラーセットが、カテゴリ種別であり、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む手段と、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための手段とを備える、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記手段は、
前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換するための手段と、
前記対応する色の数値を前記CHAID決定木モデルに入力するための手段であって、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む手段と、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための手段とを備える、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記予測モデルが、多変量ガウスマップ分類器を含むとき、前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記手段は、
前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換するための手段と、
前記対応する色の数値を前記多変量ガウスマップ分類器に入力するための手段であって、前記多変量ガウスマップ分類器が、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む手段と、
前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための手段とを備える、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つの領域、前記少なくとも2つの他の領域、および前記それぞれに異なる領域は、前記ユーザの体の一部が位置する領域とすることができる、請求項1518-20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
ンピューティングデバイスに請求項8から14のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、美容業界の分野に関する。より詳細には、本開示は、メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するためのコンピューティングデバイス、方法、および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
美容は、常に消費者によって追求されている。研究者は、個人の見た目がその人の自信だけでなく他人の第一印象にも重大な影響を及ぼすことを立証している。特に、メイクアップ製品、染毛製品、および他の化粧品などの化粧品を選択する際には色合わせが注目される。
【0003】
しかし、消費者が期待される色を選択するのは困難である。
【0004】
従来技術では、通常、メイクアップKOLなどの色の専門家が、個人の経験および色彩理論に基づいて推奨される色合わせを示す。しかし、そのような手法は、主観的であり、各領域の対に関して調和した色合わせを推奨するにすぎず、したがって、より多くの領域に関して調和した色合わせを推奨することについての要求は満たされない。
【0005】
したがって、色の調和した自然な見た目を得るためにより多くの領域に関してメイクアップおよび/または染毛の色を推奨する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
この「発明の概要」では、発明を実施するための形態において以下でさらに説明する概念の抜粋を簡略的に紹介する。この「発明の概要」は、請求される主題の主要な特徴または不可欠な特徴を特定することを意図するものではなく、請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。
【0007】
以下に、本開示の様々な態様および特徴についてさらに詳細に説明する。
【0008】
本開示の第1の態様によれば、コンピューティングデバイスであって、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットを抽出することと、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成することとを行うように構成された計算回路を含む最適カラーユニットと、カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成するように構成された計算回路を含むメイクアップおよびヘアカラーユニットとを備えるコンピューティングデバイスが提供される。
【0009】
本開示の前記第1の態様の一実施形態では、最適カラーユニットは、抽出されたカラーセットをメモリに記憶することと、前記抽出されたカラーセットをサンプルトレーニングセット内に配置することであって、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む、配置することと、前記サンプルトレーニングセットにおいて前記抽出されたカラーセットを含む配色を探索することと、前記探索された配色に対応する総得点をランク付けすることと、前記ランク付けされた総得点に基づいて推奨される配色を生成することとを行うようにさらに構成された計算回路を含む。
【0010】
本開示の前記第1の態様の別の実施形態では、最適カラーユニットは、予測モデルによって抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するようにさらに構成された計算回路を含む。より詳細には、前記予測モデルは、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデル、多変量ガウスマップ分類器などのうちの1つを含む。
【0011】
本開示の前記第1の態様のさらに別の実施形態では、前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、最適カラーユニットは、前記抽出されたカラーセットを前記CHAID決定木モデルに入力することであって、前記抽出されたカラーセットが、カテゴリ種別であり、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む、入力することと、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成することとを行うようにさらに構成された計算回路を含む。
【0012】
本開示の前記第1の態様のさらに別の実施形態では、前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、最適カラーユニットは、前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換することと、前記対応する色の数値を前記CHAID決定木モデルに入力することであって、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む、入力することと、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成することとを行うようにさらに構成された計算回路を含む。
【0013】
本開示の前記第1の態様のさらに別の実施形態では、前記予測モデルが、多変量ガウスマップ分類器を含むとき、最適カラーユニットは、前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換することと、前記対応する色の数値を前記多変量ガウスマップ分類器に入力することであって、前記多変量ガウスマップ分類器が、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む、入力することと、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成することとを行うようにさらに構成された計算回路を含む。
【0014】
本開示の第2の態様によれば、メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するための方法であって、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットを抽出するステップと、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するステップと、カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成するステップとを含む方法が提供される。
【0015】
本開示の前記第2の態様の一実施形態では、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、抽出されたカラーセットをメモリに記憶するステップと、前記抽出されたカラーセットをサンプルトレーニングセット内に配置するステップであって、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む、ステップと、前記サンプルトレーニングセットにおいて前記抽出されたカラーセットを含む配色を探索するステップと、前記探索された配色に対応する総得点をランク付けするステップと、前記ランク付けされた総得点に基づいて推奨される配色を生成するステップとを含む。
【0016】
本開示の前記第2の態様の別の実施形態では、前記抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、予測モデルによって実現される。より詳細には、前記予測モデルは、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデル、多変量ガウスマップ分類器などのうちの1つを含む。
【0017】
本開示の前記第2の態様の別の実施形態では、前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、前記抽出されたカラーセットを前記CHAID決定木モデルに入力するステップであって、前記抽出されたカラーセットが、カテゴリ種別であり、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む、ステップと、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するステップとを含む。
【0018】
本開示の前記第2の態様のさらに別の実施形態では、前記予測モデルが、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むとき、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換するステップと、前記対応する色の数値を前記CHAID決定木モデルに入力するステップであって、前記CHAID決定木モデルが、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む、ステップと、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するステップとを含む。
【0019】
本開示の前記第2の態様のさらに別の実施形態では、前記予測モデルが、多変量ガウスマップ分類器を含むとき、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ステップは、前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値に変換するステップと、前記対応する色の数値を前記多変量ガウスマップ分類器に入力するステップであって、前記多変量ガウスマップ分類器が、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域について色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む、ステップと、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するステップとを含む。
【0020】
本開示の第3の態様によれば、メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するための装置であって、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットを抽出するための手段と、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための手段と、カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成するための手段とを備える装置が提供される。
【0021】
本開示の第4の態様によれば、実行されたときにコンピューティングデバイスに、本開示の第2の態様によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法を実行させる命令が記憶されたコンピュータ可読媒体が提供される。
【0022】
本開示によれば、前記少なくとも1つの領域、前記少なくとも2つの他の領域、および前記それぞれに異なる領域は、前記ユーザの体の一部が位置する領域とすることができる。
【0023】
本開示によれば、本発明は、消費者が多数のメイクアップおよび/または染毛(2よりも多い)についての最適な配色を同時に容易に選択して、色が調和した自然な見た目を得るのを可能にする。さらに、本発明は、同じ方法を使用してトレーニングセットに新しいカラーオプションを含めることによってより多くの消費者(異なる民族、グループ、または個人を含む)にカラーアドバイスを与える機能をさらに拡張することができる。
【0024】
一例として、添付の図面を参照した以下の詳細な説明から、本開示の様々な実施形態の上記の態様、特徴、および利益ならびに他の態様、特徴、および利益がより完全に明らかになろう。図面において、同じ参照番号または符号は、同じまたは等価の要素を示すために使用される。図面は、本開示の実施形態をより良く理解できるように示されているが、必ずしも一定の縮尺で描かれているとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の第1の態様によるコンピューティングデバイスのブロック図である。
図2】本開示の第2の態様によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法のフローチャートである。
図3】本開示による例示的なサンプルトレーニングセットを示す図である。
図4】本開示の第2の態様の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法のフローチャートである。
図5】本開示の第2の態様の別の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法のフローチャートである。
図6】例示的なカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを示す図である。
図7】本開示の第2の態様の別の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法のフローチャートである。
図8】別の例示的なカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを示す図である。
図9】本開示の第2の態様の別の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法のフローチャートである。
図10】本開示の第3の態様によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本明細書の実施形態について以下に、実施形態を示す添付の図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本明細書のこれらの実施形態は、多数の異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈すべきではない。図面の要素は、必ずしも互いに対して一定の縮尺であるとは限らない。同じ参照符号は、全体を通して同じ要素を指す。
【0027】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態について説明することを目的としており、限定を意図するものではない。本明細書で使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明確に示さない限り、複数形も含むものとする。「備える、含む(comprises)」、「備える、含む(comprising)」、「含む(includes)」および/または「含む(including)」という用語は、本明細書で使用するとき、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことをさらに理解されたい。
【0028】
特に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的および科学的用語を含む)は一般に理解されている意味と同じ意味を有する。本明細書で使用される用語が本明細書および関連する技術の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈すべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り理想化された意味または過度に形式的な意味では解釈されないことがさらに理解されよう。
【0029】
本技術について以下に、本実施形態による方法、装置(システム)、および/またはコンピュータプログラムのブロック図および/またはフローチャートを参照しながら説明する。ブロック図および/またはフローチャートのブロック、ブロック図および/またはフローチャートのブロックの組合せがコンピュータプログラム命令によって実現されてもよいことを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、および/または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサ、コントローラ、または制御ユニットに供給されて、マシンを生成し、それによって、コンピュータおよび/または他のプログラム可能データ処理装置を介して実行される命令が、ブロック図および/またはフローチャートブロックに指定された機能/行為を実施するための手段を作成してもよい。
【0030】
したがって、本技術は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)で具現化されてもよい。さらに、本技術は、命令実行システムによって使用されるかまたは命令実行システムに関連して使用される媒体において具現化されるコンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能プログラムコードを有するコンピュータ使用可能記憶媒体またはコンピュータ読み取り可能記憶媒体の形をとってもよい。本明細書の文脈では、コンピュータ使用可能可読媒体またはコンピュータ読み取り可能媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによって使用されるかまたは命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連して使用されるプログラムを含むか、または記憶、通信、伝搬、もしくは移送することがある任意の手段であってもよい。
【0031】
以下では、本発明の実施形態を、図面を参照することによって説明する。
【0032】
図1は、本開示の第1の態様によるコンピューティングデバイス100のブロック図である。
【0033】
図1に示すように、コンピューティングデバイス100は、互いに結合された最適カラーユニット101とメイクアップおよびヘアカラーユニット102とを備える。最適カラーユニット101は、以下の動作を実行するように構成された計算回路を含む。
【0034】
本開示では、多数のメイクアップおよび/または染毛についての最適な配色を得るために、カメラ、カメラを有するハンドセットなどのデバイスによってユーザのデジタル画像が得られる。一例では、既存の画像をAppにアップロードすることによってそのようなデジタル画像を得ることができる。前記ユーザに関連付けられた関連する前記デジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットが、最適カラーユニット101に含まれる前記計算回路によって抽出される。一例では、前記領域は、人間の体の一部が位置する領域とすることができる。前記抽出されるカラーセットは、1つまたは複数の入力とすることができる。次いで、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報は、予測モデルまたはサンプルトレーニングセットをランク付けすることによって生成される。抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報をどのように生成するかについての詳細については、以下で説明する。最後に、メイクアップおよび/または染毛の前記推奨色が生成される。メイクアップおよび/または染毛の生成される推奨色の形態は様々な形態とすることができる。一例では、メイクアップおよびヘアカラーユニット102は、カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成するように構成された計算回路を含む。
【0035】
コンピューティングデバイス100は、たとえば、サービスプロバイダのサーバ、クライアントに関連するデバイス(たとえば、クライアントデバイス)、システムオンチップ、および/または任意の他の適切なコンピューティングデバイスもしくはコンピューティングシステムとすることができる。様々な実装形態では、コンピューティングデバイス100は、様々な異なる構成をとることができる。たとえば、コンピューティングデバイス100は、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、マルチスクリーンコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブックなどを含むコンピュータ状デバイスとして実装することができる。コンピューティングデバイス100は、携帯電話、ポータブルミュージックプレーヤ、ポータブルゲーミングデバイス、タブレットコンピュータ、マルチスクリーンコンピュータなどのモバイルデバイスを含むモバイルデバイス状デバイスとして実装することもできる。コンピューティングデバイス100は、通常の視認環境において全体的に大型のスクリーンを有するかまたは全体的に大型のスクリーンに接続された テレビ状デバイスとして実装することもできる。これらのデバイスは、テレビジョン、セットトップボックス、ゲームコンソールなどを含む。
【0036】
一実施形態では、計算回路は、特に、プロセッサ(たとえば、マイクロプロセッサ)、中央処理ユニット(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など、またはそれらの任意の組合せなどの1つまたは複数のコンピューティングデバイスを含み、ディスクリートデジタルまたはアナログ回路要素または電子機器、またはそれらの組合せを含むことができる。一実施形態では、計算回路は、複数のあらかじめ定義された論理構成要素を有する1つまたは複数のASICを含む。一実施形態では、計算回路は、各々が複数のプログラマブル論理構成要素を有する1つまたは複数のFPGAを含む。
【0037】
一実施形態では、計算回路は、1つまたは複数の電気回路、プリント回路、フレキシブル回路、電気導体、電極、キャビティ共振器、伝導トレース(conducting trace)、セラミックパターン電極(ceramic patterned electrode)、電気機械部品、トランスデューサなどを含む。
【0038】
一実施形態では、計算回路は、互いに動作可能に結合された(たとえば、通信可能、電磁的、磁気的、超音波的、光学的、誘導的、電気的、容量的に結合された、ワイヤレスに結合されたなど)1つまたは複数の構成要素を含む。一実施形態では、回路は、1つまたは複数の遠隔に位置する構成要素を含む。一実施形態では、遠隔に位置する構成要素は、たとえば、ワイヤレス通信を介して動作可能に結合される。一実施形態では、遠隔に位置する構成要素は、たとえば、1つまたは複数の通信モジュール、受信機、送信機、トランシーバなどを介して動作可能に結合される。
【0039】
一実施形態では、計算回路は、たとえば、命令または情報を記憶するメモリを含む。メモリの非限定的な例には、揮発性メモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)、不揮発性メモリ(たとえば、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(DC-ROM)など)、永続性メモリなどが含まれる。メモリのさらなる非限定的な例には、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリなどが含まれる。一実施形態では、メモリは、たとえば、1つまたは複数の命令、情報、または電力バスによって1つまたは複数のコンピューティングデバイスに結合される。一実施形態では、計算回路は、メモリに記憶された1つまたは複数のデータベースを含む。一実施形態では、計算回路は、メモリに記憶された1つまたは複数のルックアップテーブルを含む。
【0040】
一実施形態では、計算回路は、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体ドライブ、インターフェースソケット、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、メモリカードスロットなど、および、たとえばグラフィカルユーザインターフェース、ディスプレイ、キーボード、キーパッド、トラックボール、ジョイスティック、タッチスクリーン、マウス、スイッチ、ダイヤルなどの1つまたは複数の入力/出力構成要素、および任意の他の周辺デバイスを含む。一実施形態では、計算回路は、たとえば、ターンオン電圧におけるシフトの検出に応答して1つまたは複数の組織の熱特性を決定することに関連する少なくとも1つのパラメータを制御する(電気的、電気機械的、ソフトウェア実装、ファームウェア実装、または他の制御、またはそれらの組合せ)ように構成された、少なくとも1つのコンピューティングデバイスに動作可能に結合された、1つまたは複数のユーザ入力/出力構成要素を含む。
【0041】
一実施形態では、計算回路は、コンピュータプログラムによって構成された汎用コンピューティングデバイス(たとえば、本明細書で説明するプロセスおよび/もしくはデバイスを少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成された汎用コンピュータ、または本明細書で説明するプロセスおよび/もしくはデバイスを少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成されたマイクロプロセッサ)を形成する電気回路、メモリデバイス(たとえば、メモリの形態(たとえば、ランダムアクセス、フラッシュ、読取り専用など))を形成する電気回路、通信デバイス(たとえば、モデム、通信スイッチ、光電気機器など)を形成する電気回路、ならびに/またはそれに加えて光などのいずれかの非電気的アナログもしくは他のアナログを含む。
【0042】
本開示の第1の態様によるコンピューティングデバイス100は、消費者が多数のメイクアップおよび/または染毛(2よりも多い)についての最適な配色を同時に容易に選択して、色が調和した自然な見た目を得るのを可能にする。
【0043】
図2は、本開示の第2の態様によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法200のフローチャートである。
【0044】
この方法では、従来の手法における上記の欠陥および他の潜在的な欠陥を解消することができる。方法200は、ブロック201から開始する。ブロック201において、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットが抽出される。一例では、前記ユーザに関連付けられた前記デジタル画像が、カメラ、カメラを有するハンドセットなどのデバイスによって得られる。一例では、既存の画像をAppにアップロードすることによってそのようなデジタル画像を得ることができる。さらに、前記デジタル画像は、生カラーまたはメイクアップカラーを有する画像とすることができる。一例では、前記領域は、人間の体の一部が位置する領域とすることができる。本開示の一実施形態では、前記少なくとも1つの領域は、肌、髪、唇、眉、メイクアップ肌/髪/唇/眉、衣類、指の爪、靴、アクセサリなどが位置する領域とすることができる。もちろん、本開示は、そのような領域に限定されず、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく人体の任意の領域とすることができる。消費者が2つ以上の領域の色を固定したい場合(たとえば、肌色味だけでなく髪色味もそのままにする)、すべてのこれらの固定される領域が測定される。ブロック202において、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報が生成される。最後に、ブロック203において、前記推奨された色が生成される。より詳細には、ブロック203は、カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成することを含む。以下に、メイクアップおよびヘアカラーユニット102は、カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数の例をどのように生成するかを詳細に紹介する。
【0045】
したがって、本発明は、消費者は、多数のメイクアップおよび/または染毛(2よりも多い)についての最適な配色を同時に容易に選択して、色が調和した自然な見た目をもたらすことができる。
【0046】
図3は、本開示による例示的なサンプルトレーニングセット300を示す。
【0047】
例示的なサンプルトレーニングセット300は、200人のユーザに基づいて作成される。女性の4つの最も最も一般的で重要な部分、すなわち、髪の色味、肌の色味、唇の色、および眉の色が選択される。各部分について、消費者に最も一般的な色を使用し、次いで、色を1つずつ合わせ、次のように合計で4*4*3*2=96個の異なる見た目を得る。
4つの髪色味(ヘアトポロジーから、消費者による上位4つのヘアカラー、すべてのサンプルのうちの90%)
- 黒色
- 暗い褐色
- 褐色
- 明るい褐色
4つの肌色味-(肌トポロジーから、肌の異なる明るさおよび色相に関する、メイクアップ消費者年齢18~40歳のより代表的な7つの肌色味のうちの4つを選択する)
- 「色白」-明るい黄色
- 「ピンク」-明るい赤色
- 「ベージュ」-より暗い黄色
- 「暗い赤色」-より暗い赤色
3つの唇色味-MBLリップスティック-(一般には、3つの基本色合いゾーン、すなわち、赤色、オレンジ、およびピンクからのリップスティックカラー)
- 赤色-MBL R09pm
- オレンジ-MBL C06
- ピンク-MBL P16
眉の2つの色-(市場で最も一般的な褐色)
- グレー
- 褐色
【0048】
消費者の「調和」知覚に関して3スケール採点を開発した。システムは、96枚の写真の各々を画面上に無作為に表示し、消費者が「色合わせにおける見た目の調和が取れているか」に「調和している」、「どちらとも言えない」、または「調和していない」によって回答し、システムが、それぞれ1、0、または-1の得点を記録する。消費者ごとに各々の見た目に関するデータを記録する。次いで、最終的な「調和得点」となる、各々の見た目についての総得点を求める。最後に、図3に示すように、サンプルトレーニングセット300が作成される。そのようなサンプルトレーニングセット300は、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、およびサンプルトレーニングセット300に記載されているような各配色についての総得点に関する情報を含む。たとえば、第1行には、配色として明るい褐色-褐色-ベージュ-ピンク、色として明るい褐色、褐色、ベージュ、ピンク、調和総得点として-34が示されている。そのようなサンプルトレーニングセットは、本発明を実施するうえで非常に重要である。そのようなサンプルトレーニングセットにおける情報はこれに限らない。そのようなサンプルトレーニングセット300は、例示的なものにすぎず、本開示は、そのようなサンプルトレーニングセットに限定されない。上述のように、そのようなサンプルトレーニングセットは、肌、髪、唇、眉、メイクアップ肌/髪/唇/眉、衣類、指の爪、靴、アクセサリなど、および各配色についての関連する総得点に基づいて作成することもできる。
【0049】
図4は、本開示の第2の態様の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法400のフローチャートを示す。
【0050】
この方法では、従来の手法における上記の欠陥および他の潜在的な欠陥を解消することができる。この方法は、ブロック401と、ブロック402と、ブロック403と、ブロック404と、ブロック405と、ブロック406と、ブロック407とを含む。図4のブロック401は、図2のブロック201と同じであり、図4のブロック407は、図2のブロック203と同じである。繰返しを避けるために、ブロック401、407については説明せず、ブロック402、403、404、405、406について詳しく説明する。
【0051】
ブロック402において、前記抽出されたカラーセットがメモリに蓄積されている記憶される。ブロック403において、前記抽出されたカラーセットがサンプルトレーニングセット内に配置される。前記サンプルトレーニングセットは、図3に示すように多数のサンプルユーザに基づいてあらかじめ作成することができ、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む。
【0052】
ブロック404において、前記サンプルトレーニングセットにおいて前記抽出されたカラーセットを含む配色が探索される。ブロック405において、前記探索された配色に対応する対応する総得点がランク付けされる。ブロック406において、前記ランク付けされた総得点に基づいて推奨される配色が生成される。
【0053】
一例では、デバイスは、唇を含むデジタル画像を取得し、唇色をREDとして抽出し、前記サンプルトレーニングセットにおいてREDを含む配色が探索され、次いで、REDを含む前記探索された配色に対応する総得点がランク付けされる。最後に、前記ランク付けされた総得点に基づく推奨される配色が、ユーザに提示されるように生成される。別の例では、デバイスは、肌、髪、唇、眉、メイクアップ肌/髪/唇/眉、衣類、指の爪、靴、アクセサリなどを含むデジタル画像を取得することができる。次いで、前記ソース画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップおよび/または染毛の推奨される色が、前記抽出されたカラーセットに基づいて生成される。最後に、本開示に従って推奨される配色がユーザに提示される。本開示では、ブロック407に示すように、カラー推奨情報に基づくメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数の例をユーザに提示することができる。
【0054】
本開示の第2の態様の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法400は、全体的な見た目についての色彩調和をもたらすことができる。
【0055】
前記第2の態様の実施形態では、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成する前記ブロック203は、予測モデルによって実現される。前記予測モデルは、カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデル、多変量ガウスマップ分類器などのうちの1つを含み、これらについては以下で詳しく説明する。
【0056】
図5は、本開示の第2の態様の別の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法500のフローチャートである。
【0057】
この方法では、従来の手法における上記の欠陥および他の潜在的な欠陥を解消することができる。この方法は、ブロック501、ブロック502、ブロック503、ブロック504を含む。図5のブロック501は、図2のブロック201と同じであり、図4のブロック504は、図2のブロック203と同じである。繰返しを避けるために、ブロック501、504については説明せず、ブロック502、503について詳しく説明する。
【0058】
一実施形態では、前記予測モデルは、より大きいデータセットの解析に特に適した比較的単純なアルゴリズムに基づいて非二分木(すなわち、3本以上の枝を単一の根またはノードに取り付けることができる木)を作成するカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むことができる。この場合、ブロック502において、前記抽出されたカラーセットがCHAID決定木モデルに入力される。前記抽出されたカラーセットは、赤色、黒色、オレンジなどのカテゴリ種別であり、前記CHAID決定木モデルは、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットは、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む。そのようなサンプルトレーニングセットを図3に示す。そのようなモデルをより正確にするために、CHAID決定木モデルを作成した後、CHAID決定木モデルを検証する必要がある。次いで、ブロック503において、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報が生成される。最後に、ブロック504に示すように、カラー推奨情報に基づくメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数の例をユーザに提示することができる。
【0059】
図6は、例示的なカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデル600を示す。図6は、唇が開始ノードとされる例示的なCHAID決定木モデルである。しかし、決定木の開始点に関して、各ケースによって導入される配色が決定木のそれぞれに異なる開始点に至ることがあり、すなわち、場合によっては、唇が最も有力であり、場合によっては、髪、肌、または眉が最も有力である。この例示的なケースでは、肌の色を最初に決定したい場合、唇の色および他のマッチングを探し、次いで肌の色ごとに部分決定木を作成することができ、したがって、まず肌の色を決定し、次いで部分決定木に入らなければならない。すなわち、肌色味を識別することによって決定木を開始したい場合、同じアルゴリズムによって肌色味ごとに1つの部分決定木を作成してもよい。
【0060】
例示的なカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデル600によって、より多くの領域の調和した色が消費者に提示される。
【0061】
例示的なカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデル600は、例示的なものにすぎず、それぞれに異なるニーズに応じて作成することができる。たとえば、開始ノードが、肌、髪、唇、眉、メイクアップ肌/髪/唇/眉、衣類、指の爪、靴、アクセサリなどのうちの少なくとも1つである場合、少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップおよび/または染毛の推奨される色が生成される。最後に、推奨される配色が消費者に提示される。
【0062】
図7は、本開示の第2の態様の別の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法700のフローチャートである。
【0063】
この方法では、従来の手法における上記の欠陥および他の潜在的な欠陥を解消することができる。この方法700は、ブロック701、ブロック702、ブロック703、ブロック704、ブロック705を含む。図7のブロック701は、図2のブロック201と同じであり、図7のブロック705は、図2のブロック203と同じである。繰返しを避けるために、ブロック701、705については説明せず、ブロック702、703、704について詳しく説明する。
【0064】
前記予測モデルがカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルを含むことができる場合、前記抽出されたカラーセットを色空間内の対応する色の数値で表すことができる。この目的のために、ブロック702において、前記抽出されたカラーセットが、色空間内の対応する色の数値に変換される。色のそのような数値は、以下のいくつかの色空間内の数値とすることができる。
【0065】
上述のような色空間は多次元空間として定義されてもよく、多次元空間内の点は、明度を表し、空間の次元は、カラーモデル内の変数を表す。たとえば、赤、緑、青(RGB)色空間において、加法混色モデルは、それぞれに異なる量の赤色、緑色、および青色光を表す3つの変数を定義する。デジタルモデルでは、これらの量の値が値の量子化セットを参照して定義されてもよい。たとえば、8ビットRGBモデルを使用して定義された色は、メモリに記憶された3つの値を有してもよく、各変数には、0から255の間の値が割り当てられてもよい。他の色空間には、減法混色モデルにおいて4つの変数を使用してそれぞれに異なる量の(たとえば、印刷システムの場合には)着色剤を表すシアン、マゼンタ、黄色、および黒色(CMYK)色空間と、3つの変数('X'、'Y'、および'Z'または三刺激値)を使用して色をモデル化する国際照明委員会(CIE)1931XYZ色空間と、3つの変数が明度('L')および対向する色次元('a'および'b')を表すCIE1976 (L*、a*、b*-CIELABまたは'LAB')色空間と、3つの変数が輝度('Y')および2つのクロミナンス次元(u'およびv')を表すYu'v'色空間が含まれる。
【0066】
ブロック703において、入力の前記対応する数値が、前記CHAID決定木モデルに入力される。前記CHAID決定木モデルは、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットは、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色空間内の色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む。そのようなサンプルトレーニングセットをあらかじめ作成しておくことができる。そのようなモデルをより正確にするために、CHAID決定木モデルを作成した後、CHAID決定木モデルを検証する必要がある。
【0067】
ブロック704において、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報が生成される。最後に、カラー推奨情報を前記ユーザに提示することができる。一例では、カラー推奨情報の一形態は、ブロック805に示すようにメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数の例とすることができる。
【0068】
方法700によって、各領域の色の数値に従って決定木モデルを作成することも可能であり、その場合、調和が色の値に基づくものであるかどうかを判定することができる。同時に、ある配色がある範囲内で良好であるか否かを予測することが可能である。
【0069】
図8は、別の例示的なカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデル800を示す。
【0070】
このカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルでは、入力は色(I, a, b)の数値である。色(I, a, b)の数値を使用することによって、予測のための推奨決定木モデルを作成して、データベース内の正確な試験済み配色を推奨するだけでなく、所望の範囲に近いいくつかの他の色を予測するのを可能にすることもできる。もちろん、本発明の保護範囲から逸脱せずに色空間を上述の色空間に拡張することができる。
【0071】
図9は、本開示の第2の態様の別の実施形態によるメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する方法900のフローチャートである。
【0072】
この方法では、従来の手法における上記の欠陥および他の潜在的な欠陥を解消することができる。この方法900は、ブロック901、ブロック902、ブロック903、ブロック904、ブロック905を含む。図9のブロック901は、図2のブロック201と同じであり、図9のブロック905は、図2のブロック203と同じである。繰返しを避けるために、ブロック901、905については説明せず、ブロック902、903、904について詳しく説明する。
【0073】
前記予測モデルが多変量ガウスマップ分類器を含むとき、ブロック902において、前記抽出されたカラーセットが、色空間内の対応する色の数値に変換される。色のそのような数値は、上述のいくつかの色空間内の数値とすることができる。ブロック903において、前記対応する色の数値が、多変量ガウスマップ分類器に入力される。前記多変量ガウスマップ分類器は、サンプルトレーニングセットから訓練され、前記サンプルトレーニングセットは、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての色の数値に関する情報および各配色についての総得点に関する情報を含む。
【0074】
ブロック904において、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報が生成される。この方法900では、新しいデータポイントを空間内に入力することによって、ある配色の調和が取れているか否かを予測するためにデータポイントがデータクラウドのいずれかに「十分に近い」かどうかが判定される。最後に、カラー推奨情報を前記ユーザに提示することができる。一例では、カラー推奨情報の一形態は、ブロック905に示すようにメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数の例とすることができる。
【0075】
図10は、本開示の第3の態様による、メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨する装置1000のブロック図を示す。
【0076】
メイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方を推奨するための前記装置100は、ユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも1つの領域のカラーセットを抽出するための手段1001と、抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための手段1002と、カラー推奨情報に基づいてメイクアップパレット推奨または染毛配色推奨の仮想表現の1つまたは複数のインスタンスを生成するための手段1003とを備える。
【0077】
抽出されたカラーセットを示す1つまたは複数の入力に基づいてユーザに関連付けられたデジタル画像の少なくとも2つの他の領域についてのメイクアップパレットまたは染毛配色の少なくとも一方に関するカラー推奨情報を生成するための手段1002は、予測モデルまたは計算回路によって実現することができる。
【0078】
前記計算回路は、前記抽出されたカラーセットをメモリに記憶するための手段と、前記抽出されたカラーセットをサンプルトレーニングセット内に配置するための手段であって、前記サンプルトレーニングセットが、複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域の色に関する情報、前記複数のサンプリングされた画像のそれぞれに異なる領域についての配色に関する情報、および各配色についての総得点に関する情報を含む手段と、前記サンプルトレーニングセットにおいて前記抽出されたカラーセットを含む配色を探索するための手段と、前記探索された配色に対応する総得点をランク付けするための手段と、前記ランク付けされた総得点に基づいて推奨される配色を生成するための手段とを備えることができる。
【0079】
前記予測モデルは、限定はしないが、上述のようにカイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデルまたは多変量ガウスマップ分類器を含むことができる。
【0080】
上記の説明は、例示的なものにすぎず、これに限定されない。本開示は、技術的解決策を実現することができ、肌、髪、唇、眉、メイクアップ肌/髪/唇/眉、衣類、指の爪、靴、アクセサリなどのうちの少なくとも1つのカラーセットが入力となる場合、メイクアップ肌/髪/唇/眉のうちの少なくとも2つの推奨される色を出力することができる。
【0081】
上記開示によれば、本発明は、消費者の色係数(自然な肌色味、髪色、目の色など)の科学的および客観的評価に基づいて多数のメイクアップまたは染毛(2よりも多い)についての最適な配色を容易に同時に推奨し、色の調和した自然な見た目をもたらすことができる。
【0082】
本開示の一実施形態は、非一時的機械可読媒体(マイクロエレクトリックメモリなど)に、1つまたは複数の処理構成要素(ここでは汎用的に「プロセッサ」と呼ばれる)が上述の動作を実行するようにプログラムする命令(たとえば、コンピュータコード)が記憶された製造品であってもよい。他の実施形態では、これらの動作のいくつかが、配線接続された論理(たとえば、専用デジタルフィルタブロックおよび状態機械)を含む特定のハードウェア構成要素によって実行されてもよい。代替として、それらの動作は、プログラムされたデータ処理構成要素と固定配線接続された回路構成要素の任意の組合せによって実行されてもよい。
【0083】
本明細書では実施形態を図示し説明したが、当業者には、様々な変更および修正を施してもよく、本技術の真の範囲から逸脱せずに実施形態の要素を均等物で置き換えてもよいことが理解されよう。さらに、本明細書の教示の主要な範囲から逸脱せずに特定の状況および本明細書の教示に適合するように多数の修正を施してもよい。したがって、本実施形態が、本技術を実施するために企図された最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、本実施形態が、添付の特許請求の範囲内のすべての実施形態を含むことが意図される。
【符号の説明】
【0084】
100 コンピューティングデバイス
101 最適カラーユニット
102 メイクアップおよびヘアカラーユニット
300 例示的なサンプルトレーニングセット
600、800 カイ2乗自動相互作用検出器(CHAID)決定木モデル
1000 装置
図1
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図3
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図10