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特許7577124IABネットワークの多重化のスケジューリング方法及びIABノード
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】IABネットワークの多重化のスケジューリング方法及びIABノード
(51)【国際特許分類】
   H04W 92/20 20090101AFI20241025BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20241025BHJP
   H04W 80/02 20090101ALI20241025BHJP
【FI】
H04W92/20 110
H04W72/231
H04W80/02
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022548398
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2021076447
(87)【国際公開番号】W WO2021160150
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】202010087407.8
(32)【優先日】2020-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 進華
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,IAB resource configuration and assignment,3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-1903226,2019年02月18日
【文献】Ericsson,IAB resource configuration and multiplexing,3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1909026,2019年08月16日
【文献】3GPP; TSG RAN; NR; Study on Integrated Access and Backhaul (Release 16),3GPP TR 38.874 V16.0.0 (2018-12),2018年12月
【文献】vivo,Discussion on resource multiplexing among backhaul and access links,3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1912019,2019年11月08日
【文献】Sharp,Enhancements to Robustize IAB Networks to Radio Link Failure,3GPP TSG RAN WG1 #95 R1- 1813209,2018年11月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のIABノードに用いられるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法であって、
第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定することと、
第二のIABノードによって送信されたアクティブ化シグナリングを受信することと、
前記アクティブ化シグナリングに基づいて前記第一のホップのリソースと前記第二のホップのリソースとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化した後、前記事前スケジューリング情報に従って多重化のスケジューリングを行うこととを含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり
前記第一のホップは、前記第一のIABノードと前記第一のIABノードの子IABノードとの間のホップであり、前記第二のホップは、前記第二のIABノードと前記第一のIABノードとの間のホップである、IABネットワークの多重化のスケジューリング方法。
【請求項2】
第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定することは、
前記第二のIABノードによって決定された前記事前スケジューリング情報を取得することを含む、請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項3】
前記事前スケジューリング情報は、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHと、
メディアアクセスコントロール制御要素MAC CEと、
バックホール適応プロトコルBAPに基づく制御プロトコルデータユニットPDUとのうちの一つに基づいて載せられる、請求項2に記載のスケジューリング方法。
【請求項4】
第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定することは、
集中型ユニットCUによって配置された前記事前スケジューリング情報を取得することを含み、
前記事前スケジューリング情報は、無線リソース制御RRCシグナリング又はF1APシグナリングのうちの一つに基づいて載せられる、請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項5】
前記事前スケジューリング情報は、多重化リソース情報と多重化方式を含む、請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項6】
前記多重化リソース情報は、
多重化のスケジューリングを使用する時間長さと、
多重化のスケジューリングを使用する周波数範囲と、
多重化のスケジューリングの開始時点とのうちの少なくとも一つを含み、
前記多重化リソース情報が前記多重化のスケジューリングの開始時点を含む場合、前記多重化のスケジューリングの開始時点は、
PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信時間と、
PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信に対応する応答信号の送信時間と、
PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUに記録されている指示情報とのうちの一つに基づいて決定される、請求項5に記載のスケジューリング方法。
【請求項7】
前記多重化方式は、
空間分割多重化SDMに基づく送信又は受信の多重化と、
周波数分割多重化FDMに基づく送信又は受信の多重化と、
同時同周波数全二重CCFDに基づく送受信の多重化とのうちの一つを含み、
又は、
前記事前スケジューリング情報は、パワー制御情報をさらに含む、請求項5に記載のスケジューリング方法。
【請求項8】
前記アクティブ化シグナリングは、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHと、
メディアアクセスコントロール制御要素MAC CEと、
BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる、請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記第二のIABノードによって送信された、前記多重化のスケジューリングの非アクティブ化を指示するための非アクティブ化シグナリングを受信することをさらに含み、
前記非アクティブ化シグナリングは、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHと、
メディアアクセスコントロール制御要素MAC CEと、
BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる、請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項10】
前記方法は、
受信された前記第二のIABノードの前記第二のホップ上でのターゲットスケジューリング情報に基づいて前記多重化のスケジューリングが非アクティブ化されるかどうかを決定することをさらに含み、
又は、
前記多重化のスケジューリングは、帯域幅部分BWPの切り替え後に非アクティブ化される、請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項11】
第二のIABノードに用いられるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法であって、
第一のIABノードが第一のホップのリソースと第二のホップのリソースとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化するためのアクティブ化シグナリングを前記第一のIABノードに送信することを含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり
前記第一のホップは、前記第一のIABノードと前記第一のIABノードの子IABノードとの間のホップであり、前記第二のホップは、前記第二のIABノードと前記第一のIABノードとの間のホップである、IABネットワークの多重化のスケジューリング方法。
【請求項12】
アクティブ化シグナリングを第一のIABノードに送信することの前、前記方法は、
前記第一のホップと前記第二のホップとの間で多重化のスケジューリングを行うように前記第一のIABノードを配置するための事前スケジューリング情報を前記第一のIABノードに送信することをさらに含み、
前記アクティブ化シグナリングと前記事前スケジューリング情報は、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHと、
メディアアクセスコントロール制御要素MAC CEと、
BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる、請求項11に記載のスケジューリング方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記多重化のスケジューリングの非アクティブ化を指示するための非アクティブ化シグナリングを前記第一のIABノードに送信することと、
前記第一のIABノードに前記第二のIABノードの前記第二のホップ上でのターゲットスケジューリング情報を送信することとのうちの一つをさらに含み、前記ターゲットスケジューリング情報は、前記第一のIABノードにより前記多重化のスケジューリングが非アクティブ化されるかどうかを決定するためのものである、請求項11に記載のスケジューリング方法。
【請求項14】
第一のIABノードであって、
第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定するための決定モジュールと、
第二のIABノードによって送信されたアクティブ化シグナリングを受信するための受信モジュールと、
前記アクティブ化シグナリングに基づいて前記第一のホップのリソースと前記第二のホップのリソースとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化した後、前記事前スケジューリング情報に従って多重化のスケジューリングを行うためのスケジューリングモジュールとを含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり
前記第一のホップは、前記第一のIABノードと前記第一のIABノードの子IABノードとの間のホップであり、前記第二のホップは、前記第二のIABノードと前記第一のIABノードとの間のホップである、第一のIABノード。
【請求項15】
第二のIABノードであって、
第一のIABノードが第一のホップのリソースと第二のホップのリソースとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化するためのアクティブ化シグナリングを前記第一のIABノードに送信するための送信モジュールを含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり
前記第一のホップは、前記第一のIABノードと前記第一のIABノードの子IABノードとの間のホップであり、前記第二のホップは、前記第二のIABノードと前記第一のIABノードとの間のホップである、第二のIABノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2020年2月11日に中国国家知的財産局に提出された、出願番号202010087407.8、発明の名称「IABネットワークの多重化のスケジューリング方法及びIABノード」の中国特許出願の優先権を要求し、同出願の内容の全ては、本発明に参照として取り込まれる。
本発明は、通信分野に関し、特にIABネットワークの多重化のスケジューリング方法及びIABノードに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ニューラジオ(New Radio、NR)システムでは、アクセスバックホール統合(Integrated AccessBackhaul、IAB)は、NRセルのカバレッジを拡張できるとともに、NRセルの容量を向上させることができ、ユーザ機器(User Equipment、UE、端末機器と呼ばれてもよい)の無線アクセスをサポートするとともに、データに対して無線バックホールを行うアクセスノードは、IABノード(IAB node、IABN)と呼ばれる。UEをコアネットワーク(Core Net、CN)に接続するためにIABノードに無線バックホール機能を提供するアクセスノードは、ドナーIABノード(donor IAB node)と呼ばれ、ドナーIABとコアネットワークとの間で有線伝送を行う。UEとアクセスノードとの間で、無線アクセスリンク(access link)を介してUEのデータを伝送し、アクセスノード同士は無線バックホールリンク(backhaul link)を介してUEのデータを伝送できる。
【0003】
集中型ユニット(Central Unit、CU)/分散型ユニット(Distributed Unit、DU)の個別配備をサポートするIABネットワークアーキティクチャでは、一つのIABノード(IAB Node、IABN)は、DU機能部分と移動端末(Mobile Termination、MT)機能部分を含む。MT機能部分により、一つのアクセスノード(即ち、IABN)は、一つの上流アクセスノード(即ち、Parent IABN、P-IABN)を見つけ、且つ上流アクセスノードのDUと無線バックホールリンクを確立することができる。一つのIABノードが完全なバックホールリンクを確立した後、このIABノードは、そのDU機能をオンにし、DUは、セルサービスを提供し、即ち、DUは、UEにアクセスサービスを提供できる。一つのセルフバックホール回路は、一つのドナーIABノードを含み、このセルフバックホール回路におけるすべてのIABノードのDUは、一つのCUノード、即ち、ドナーIABノードのCU機能部分に接続できる。
【0004】
また、IABネットワークでは、空間分割多重化(Spatial Division Multiplexing、SDM)、周波数分割多重化(Frequency Division Multiplexing、FDM)又は同時同周波数全二重(Co-frequency Co-time Full Duplex、CCFD)多重化などに基づくホップ間(acrosshop)のスケジューリング関係を実現できる。しかしながら、多重化が発生するかどうかが二ホップ間の伝送干渉、パワー割り当て及びタイミング調整などのようなパラメータに影響を与え、且つ二ホップのデータ伝送が異なるノードによってそれぞれスケジューリングされることにより、二つのスケジューリングノードのスケジューラは、伝送をスケジューリングするために必要なパラメータを即時に予測できず、それにより、伝送性能が損なわれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例が解決しようとする技術的問題の一つは、無線バックホールリンクの適応性能及び伝送性能をどのように向上させるかということである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一の方面によれば、本発明の実施例は、第一のIABノードに用いられるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法を提供する。前記方法は、第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定することと、第二のIABノードによって送信されたアクティブ化シグナリングを受信することと、前記アクティブ化シグナリングに基づいて前記第一のホップと前記第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化した後、前記事前スケジューリング情報に従って多重化のスケジューリングを行うこととを含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0007】
第二の方面によれば、本発明の実施例は、第一のIABノードを提供する。前記第一のIABノードは、第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定するための決定モジュールと、第二のIABノードによって送信されたアクティブ化シグナリングを受信するための受信モジュールと、前記アクティブ化シグナリングに基づいて前記第一のホップと前記第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化した後、前記事前スケジューリング情報に従って多重化のスケジューリングを行うためのスケジューリングモジュールとを含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0008】
第三の方面によれば、本発明の実施例は、第一のIABノードを提供する。メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、第一の方面に記載の方法のステップを実現させる。
【0009】
第四の方面によれば、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第一の方面に記載の方法のステップを実現させる。
【0010】
第五の方面によれば、本発明の実施例は、第二のIABノードに用いられるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法を提供する。前記方法は、第一のIABノードが第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化するためのアクティブ化シグナリングを前記第一のIABノードに送信することを含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0011】
第六の方面によれば、本発明の実施例は、第二のIABノードを提供する。前記第二のIABノードは、第一のIABノードが第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化するためのアクティブ化シグナリングを前記第一のIABノードに送信するための送信モジュールを含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0012】
第七の方面によれば、本発明の実施例は、第二のIABノードを提供する。メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、第五の方面に記載の方法のステップを実現させる。
【0013】
第八の方面によれば、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第五の方面に記載の方法のステップを実現させる。
【0014】
本発明の実施例では、IABネットワークのセルフバックホール回路において、第一のホップをスケジューリングするための第一のIABノードがこの第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定した場合、その親IABノード、即ち、第二のIABノードから受信されたアクティブ化シグナリングに基づいてこの第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化でき、それにより、この事前スケジューリング情報に基づいて多重化のスケジューリングを行うことができる。このように、IABネットワークにおけるホップ間の多重化のスケジューリングのアクティブ化方式を豊かにするだけでなく、第一のIABノードの受信における干渉状況の決定にも役立ち、それにより、スケジューリングパラメータを正確に決定でき、さらに、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定でき、無線バックホールリンクの適応性能を向上させ、伝送遅延を低下させ、スペクトル効率を向上させるという目的を達成する。
【0015】
ここで説明された添付図面は、本発明に対するさらなる理解を提供するためのものであり、本発明の一部を構成する。本発明の例示的な実施例及びそれらの説明は、本発明を解釈するためのものであり、本発明に対する不適切な限定を構成しない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例によるIABネットワークにおけるホップ間の多重化のスケジューリング関係の概略図である。
図2】本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法のフローチャートである。
図3】本発明の実施例による多重化のスケジューリング開始時点の決定方式の概略図である。
図4】本発明の実施例による別の多重化のスケジューリング開始時点の決定方式の概略図である。
図5】本発明の実施例による別のIABネットワークの多重化のスケジューリング方法のフローチャートである。
図6】本発明の実施例による第一のIABノードの構造概略図である。
図7】本発明の実施例による第二のIABノードの構造概略図である。
図8】本発明の実施例による別の第一のIABノードの構造概略図である。
図9】本発明の実施例による別の第二のIABノードの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、本発明の実施例における添付図面を結び付けながら、本発明の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本発明の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0018】
本発明の技術案は、様々な通信システム、例えば、グローバルモバイル通信システム(Global System of Mobile communication、GSM)、符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、広帯域符号分割多重接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)、長期的進化/進化型長期的進化(Long Term EvolutionAdvanced、LTE-A)、NRなどに用いられてもよい。
【0019】
ユーザ端末(UE)は、端末機器(Mobile Terminal)、移動ユーザ機器などと呼ばれてもよい。無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)を介して一つ又は複数のコアネットワークと通信を行うことができる。ユーザ機器は、端末機器、例えば、携帯電話(又は「セルラ」電話と呼ばれる)、及び端末機器を有するコンピュータであってもよく、例えば、携帯型、ポケット型、ハンドヘルド型、コンピュータ内蔵型又は車載型のモバイル装置であってもよく、それらは、無線アクセスネットワークとボイス及び/又はデータを交換する。
【0020】
ネットワーク機器は、基地局と呼ばれてもよく、GSM又はCDMAにおける基地局(Base Transceiver Station、BTS)であってもよく、WCDMAにおける基地局(NodeB)であってもよく、LTEにおける進化型基地局(evolutional Node B、eNB又はe-NodeB)及び5G基地局(gNB)であってもよい。
【0021】
本発明の実施例では、IABネットワークにおけるホップ間でSDM、FDM又はCCFDを使用する時、ユーザ機器(User Equipment、UE、端末機器と呼ばれてもよい)又は子IABノード(Child IAB Node、C-IABN、第一のノードと呼ばれてもよい)、本IABノード(第二のノード又は第一のIABノードと呼ばれる)及び本IABノードの親IABノード(Parent IAB Node、P-IABN、第三のノード又は第二のIABノードと呼ばれる)に関わる。各ホップのデータ伝送は、異なるIABノードによってそれぞれスケジューリングされ、即ち、第一のノードと第二のノードとの間のこのホップHop1(即ち、第一のホップ)のデータ伝送は、第二のノード、即ち、第一のIABノードによってスケジューリングされ、第二のノードと第三のノードとの間のこのホップHop2(即ち、第二のホップ)のデータ伝送は、第三のノード、即ち、第二のIABノードによってスケジューリングされ、図1に示すとおりである。
【0022】
上記空間分割多重化(SDM)は、一つのIABノードが同じ時間周波数リソース上で同時にその親IABノードから物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)を、その子IABノード又はUEから物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)を受信し、又は一つのIABノードが同じ時間周波数リソース上で同時にその親IABノードにPUSCHを、その子IABノード又はUEにPDSCHを送信することを指す。
【0023】
上記周波数分割多重化(FDM)は、一つのIABノードが異なる周波数リソース上で同時にその親IABノードからPDSCHを、その子IABノード又はUEからPUSCHを受信し、又は一つのIABノードが異なる周波数リソース上で同時にその親IABノードにPUSCHを、その子IABノード又はUEにPDSCHを送信することを指す。
【0024】
上記同時同周波数全二重は、一つのIABノードが同じ時間周波数リソース上で同時にその親IABノードからPDSCHを受信し、その子IABノード又はUEにPDSCHを送信し、又は一つのIABノードが同じ時間周波数リソース上で同時にその親IABノードにPUSCHを送信し、その子IABノード又はUEからPUSCHを受信することを指す。マルチパネル送受信(Multiple Pannel Transmisson Reception、MPTR)は、IABノードが異なるアンテナモジュール(panel)を使用して同時に送受信をそれぞれ行う技術であり、例えば、一つのIABノードに二つのアンテナモジュールが設置されており、一つのモジュールが受信する時、別のモジュールが送信する。MPTRの送受信アンテナモジュールの間に比較的大きなアイソレーションがあってもよく、それにより、送信からの受信に対する干渉をある程度まで減少させることができる。
【0025】
しかしながら、多重化が発生するかどうかが二ホップ間の伝送干渉、パワー割り当て及びタイミング調整などのようなパラメータに影響を与えることにより、上記二ホップが異なるノードによってそれぞれスケジューリングされる場合、二つのスケジューリングノードのスケジューラは、伝送をスケジューリングするために必要なパラメータ(例えば、干渉、パワー割り当て及びタイミング調整)を即時に予測できない。図1を参照すると、第一のIABノードは、Hop1上でのデータ伝送をスケジューリングする時、第二のIABノードがHop2上でのデータ伝送をスケジューリングしたかどうか及びそのスケジューリングパラメータを知らず、同様に、第二のIABノードは、Hop2上でのデータ伝送をスケジューリングする時、第一のIABノードがHop1上でのデータ伝送をスケジューリングしたかどうか及びそのスケジューリングパラメータを知らない。上記スケジューリングパラメータは、時間周波数リソース、復調リファレンス信号(Demodulation Reference Signal、DMRS)、変調及びコーディング方案(Modulation and Coding scheme、MCS)、ランク(RANK)及びRVIなどの情報を含んでもよい。このように、少なくとも以下の(1)及び(2)に記載の問題が発生する可能性がある。
【0026】
(1)第一のIABノードの受信における干渉状況を決定できない。例えば、MPTR技術に対して、第一のIABノードが同時にHop1上りリンク受信(ULRX)とHop2上りリンク送信(ULTX)を有する場合、Hop1 ULRXは、比較的強い干渉を受け、保守的なスケジューリングを必要とする。また、Hop1 ULRXのみを有する場合、保守的なスケジューリング(例えば、一つの追加の信号対干渉及び雑音比(Signal-to-Noise and Interference Ratio、SINR)に応じてスケジューリングをバックオフする)を必要とせず、正常にスケジューリングすればよい。第一のIABノードがHop2 ULTXが発生するかどうかを知らない場合、Hop1 ULRXの干渉を正確に予測できない。それにより、スケジューリングパラメータを正確に決定できず、それにより、伝送性能が損なわれる。
【0027】
(2)第一のIABノードのパワー割り当て状況を決定できない。例えば、SDMTXの場合、第一のIABノードが同時にHop1下りリンク送信(DL TX)とHop2 ULTXを有し、且つ第一のIABノードが一つの送信無線周波数(RF)チャンネルのみを有する場合、第一のIABノードの総送信パワーは、Hop1 DL TXとHop2 ULTXとの間で割り当てられるべきであり、第一のIABノードがHop1 DL TX又はHop2 ULTXのみを有する場合、すべての送信パワーは、Hop1 DL TX又はHop2 ULTXに用いられてもよい。第一のIABノードと第二のIABノードがそれぞれのスケジューリング状況を知らない場合、利用可能な送信パワーを決定できない。
【0028】
そのため、上記問題を解決するために、本発明の実施例におけるIABネットワークの多重化のスケジューリング方案を提供する。
【0029】
以下は、添付図面を結び付けながら、本発明の各実施例による技術案を詳細に説明する。
【0030】
図2を参照すると、本発明の実施例は、IABネットワークにおける第一のIABノードによって実行されるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法を提供する。方法は、以下のフローステップを含む。
【0031】
ステップ101、第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定する。
【0032】
選択的に、上記事前スケジューリング情報は、少なくとも多重化リソース情報と多重化方式を含んでもよい。
【0033】
選択的に、上記多重化リソース情報は、多重化のスケジューリングを使用する時間長さと、多重化のスケジューリングを使用する周波数範囲と、多重化のスケジューリングの開始時点とのうちの少なくとも一つを含む。
【0034】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法では、上記事前スケジューリング情報は、パワー制御情報をさらに含んでもよい。このパワー制御情報は、パワーオフセット量と、第一のIABノードのMT最大パワーと、第一のIABノードのDU最大パワーなどを含んでもよく、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定するのに役立つ。
【0035】
選択的に、上記多重化方式は、以下の(1)~(6)のうちの一つを含んでもよい。
【0036】
(1)空間分割多重化に基づく送信SDM TX多重化、即ち、同時にHop1 DL TX(即ち、第一のホップDL TX)とHop2 ULTX(即ち、第二のホップULTX)を有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時に第一のIABノードの二ホップ間のパワー割り当てを考慮する。
【0037】
(2)空間分割多重化に基づく受信SDM RX多重化、即ち、同時にHop1 ULRXとHop2 DLRXを有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時に第一のIABノードの二ホップ間の相互干渉を考慮する。
【0038】
(3)周波数分割多重化に基づく送信FDM TX多重化、即ち、同時にHop1 DL TXに用いられる一部の周波数幅とHop2 ULTXに用いられる別の一部の周波数幅を有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時に二ホップ間の周波数割り当てを考慮する。
【0039】
(4)周波数分割多重化に基づく受信FDM RX多重化、即ち、同時にHop1 ULRXに用いられる一部の周波数幅とHop2 DLRXに用いられる別の一部の周波数幅を有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時に二ホップ間の周波数割り当てを考慮する。
【0040】
(5)同時同周波数全二重CCFDに基づく上りリンク送受信の多重化、例えば、MPTR UL、即ち、同時にHop1ULRXとHop2 ULTXを有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時にHop2ULTXからのHop1 ULRXに対する干渉を考慮すべきである。
【0041】
(6)同時同周波数全二重CCFDに基づく下りリンク送受信の多重化、例えば、MPTR DL、即ち、同時にHop1 DLTXとHop2 DL RXを有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時にHop1DLTXからのHop2 ULRXに対する干渉を考慮すべきである。
【0042】
ステップ103、第二のIABノードによって送信されたアクティブ化シグナリングを受信する。
【0043】
選択的に、上記アクティブ化シグナリングは、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)と、メディアアクセスコントロール制御要素(Medium Access Control Control Element、MAC CE)と、バックホール適応プロトコルに基づく制御プロトコルデータユニット(Backhaul Adaptation Protocol control Protocol Data Unit、BAP control PDU)とのうちの一つに基づいて載せられてもよい。
【0044】
ステップ105、アクティブ化シグナリングに基づいて第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化した後、事前スケジューリング情報に従って多重化のスケジューリングを行い、第一のIABノードは、第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、第二のIABノードは、第一のIABノードの親IABノードであり、且つ第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0045】
第一のIABノードは、事前配置された時間周波数リソース上で、配置された前後のホップ(即ち、第一のホップと第二のホップ)の間の多重化方式に応じて第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングしてもよい。
【0046】
本発明の実施例では、IABネットワークのセルフバックホール回路において、第一のホップをスケジューリングするための第一のIABノードがこの第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定した場合、その親IABノード、即ち、第二のIABノードから受信されたアクティブ化シグナリングに基づいてこの第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化できる。それにより、この事前スケジューリング情報に基づいて多重化のスケジューリングを行うことができる。このように、IABネットワークにおけるホップ間の多重化のスケジューリングのアクティブ化方式を豊かにするだけでなく、第一のIABノードの受信における干渉状況の決定にも役立つ。それにより、スケジューリングパラメータを正確に決定でき、さらに、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定でき、無線バックホールリンクの適応性能を向上させ、伝送遅延を低下させ、スペクトル効率を向上させるという目的を達成する。
【0047】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法の上記ステップ101では、異なる方式で上記事前スケジューリング情報を決定してもよく、以下の具体的な実施例を含むが、それらに限らない。
【0048】
具体的な実施例1
この具体的な実施例1では、上記ステップ101は、第二のIABノードによって決定された事前スケジューリング情報を取得するように実行されてもよい。
【0049】
第一のIABノードの親IABノード、即ち、第二のIABノードを介して第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングのための事前スケジューリング情報を配置する。
【0050】
選択的に、この具体的な実施例1では、上記事前スケジューリング情報は、PDCCHと、MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる。
【0051】
選択的に、この具体的な実施例1では、上記事前スケジューリング情報のうちの多重化リソース情報が多重化のスケジューリングの開始時点を含む場合、この多重化のスケジューリングの開始時点は、以下の(1)~(3)のうちの一つに基づいて決定される。
【0052】
(1)PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信時間。
【0053】
上記多重化のスケジューリングの開始時点は、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信時間に対応する。選択的に、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの位置するスロット(Slot)の開始時点又は終了時点に対応する。
【0054】
例えば、図3を参照すると、第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングは、PDCCHを受信した後のXスロット後に有効になる。即ち、多重化のスケジューリングの開始時点は、PDCCHを受信した後のXスロット後に位置する。
【0055】
(2)PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信に対応する応答信号の送信時間。
【0056】
上記多重化のスケジューリングの開始時点は、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUを受信した後に応答信号をフィードバックする送信時間に対応する。選択的に、P応答信号の送信時間の位置するスロットの終了時点に対応する。
【0057】
例えば、図4を参照すると、第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングは、応答信号(ACK)を送信した後のXスロット後に有効になる。即ち、多重化のスケジューリングの開始時点は、応答信号の送信時間のXスロット後に位置する。
【0058】
(3)PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUに記録されている指示情報。
【0059】
選択的に、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDU上で表示された指示に基づいてこの多重化のスケジューリングの開始時点を決定する。
【0060】
例えば、PDCCHの指示に基づき、多重化のスケジューリングは、PDCCHを受信した後のXスロット後にアクティブ化される。
【0061】
具体的な実施例2
この具体的な実施例2では、上記ステップ101は、集中型ユニット(CU)によって配置された事前スケジューリング情報を取得するように実行されてもよい。
【0062】
セルフバックホール回路におけるCUにより第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングのための事前スケジューリング情報を配置する。
【0063】
選択的に、この具体的な実施例2では、上記事前スケジューリング情報は、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリング又はF1AP(F1 Application Protocol)シグナリングのうちの一つに基づいて載せられる。集中型ユニット(CU)は、F1-APプロトコルによりIABノードのDU機能部分を配置してもよく、RRCプロトコルによりIABノードのMT部分を配置してもよい。
【0064】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法では、第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングの非アクティブ化操作をさらに含んでもよい。多重化のスケジューリングが非アクティブ化されると、第一のIABノードと第二のIABノードは、多重化のスケジューリングを再び行わない。以下の具体的な実施例を結び付けて上記非アクティブ化操作を説明する。説明すべきことは、以下の具体的な実施例を含むが、それらに限らないことである。
【0065】
具体的な実施例1
この具体的な実施例1では、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法は、第二のIABノードによって送信された、多重化のスケジューリングの非アクティブ化を指示するための非アクティブ化シグナリングを受信することをさらに含んでもよい。
【0066】
第一のIABノードは、第二のIABノードからの非アクティブ化シグナリングに基づいてこの多重化のスケジューリングの非アクティブ化を実現する。
【0067】
選択的に、この具体的な実施例1では、上記非アクティブ化シグナリングは、物理下りリンク制御チャネルPDCCHと、メディアアクセスコントロール制御要素MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる。
【0068】
具体的な実施例2
この具体的な実施例2では、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法は、受信された第二のIABノードの第二のホップ上でのターゲットスケジューリング情報に基づいて多重化のスケジューリングが非アクティブ化されるかどうかを決定することをさらに含んでもよい。
【0069】
第一のIABノードは、受信された第二のIABノードの第二のホップ上でのスケジューリング状況に基づいてこの多重化のスケジューリングが非アクティブ化されるかどうかを決定する。ターゲットスケジューリング情報は、第二のIABノードの第二のホップ上でのスケジューリング状況を反映するためのものである。選択的に、このターゲットスケジューリング情報は、第二のIABノードが第二のホップにおいて多重化リソース上でのデータ伝送をスケジューリングしていない時間長さを含む。一つの例では、第一のIABノードのMTは、多重化リソース上での送信(又は受信)が第二のIABノードによってスケジューリングされるたびに、タイマーを開始し、タイマーがタイムアウトすると、多重化のスケジューリングが非アクティブ化されることを決定する。
【0070】
具体的な実施例3
この具体的な実施例3では、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法における上記多重化のスケジューリングは、帯域幅部分(Bandwidth Part、BWP)の切り替え後に非アクティブ化される。
【0071】
第一のIABノードは、BWPの切り替え後に多重化のスケジューリングの自動非アクティブ化を実現できる。
【0072】
図5を参照すると、本発明の実施例は、IABネットワークにおける第二のIABノードによって実行されるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法を提供する。方法は、以下のフローのステップを含む。
【0073】
ステップ201、第一のIABノードが第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化するためのアクティブ化シグナリングを第一のIABノードに送信し、第一のIABノードは、第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、第二のIABノードは、第一のIABノードの親IABノードであり、且つ第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0074】
本発明の実施例では、IABネットワークのセルフバックホール回路において、第一のホップをスケジューリングするための第一のIABノードがこの第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定した場合、第一のIABノードの親IABノード、即ち、第二のIABノードは、この第一のIABノードにアクティブ化シグナリングを送信でき、それにより、この第一のIABノードは、このアクティブ化シグナリングに基づいてこの第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化できる。このように、IABネットワークにおけるホップ間の多重化のスケジューリングのアクティブ化方式を豊かにするだけでなく、第一のIABノードの受信における干渉状況の決定にも役立ち、それにより、スケジューリングパラメータを正確に決定でき、さらに、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定でき、無線バックホールリンクの適応性能を向上させ、伝送遅延を低下させ、スペクトル効率を向上させるという目的を達成する。
【0075】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法では、上記ステップ201の前、第一のホップと第二のホップとの間で多重化のスケジューリングを行うように第一のIABノードを配置するための事前スケジューリング情報を第一のIABノードに送信することをさらに含んでもよい。
【0076】
選択的に、上記事前スケジューリング情報は、少なくとも多重化リソース情報と多重化方式を含んでもよい。
【0077】
選択的に、上記多重化リソース情報は、多重化のスケジューリングを使用する時間長さと、多重化のスケジューリングを使用する周波数範囲と、多重化のスケジューリングの開始時点とのうちの少なくとも一つを含む。
【0078】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法では、上記事前スケジューリング情報は、パワー制御情報をさらに含んでもよい。このパワー制御情報は、パワーオフセット量と、第一のIABノードのMT最大パワーと、第一のIABノードのDU最大パワーなどを含んでもよく、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定するのに役立つ。
【0079】
選択的に、上記多重化方式は、以下の(1)~(6)のうちの一つを含んでもよい。
【0080】
(1)空間分割多重化に基づく送信SDM TX多重化、即ち、同時にHop1 DL TX(即ち、第一のホップDL TX)とHop2 ULTX(即ち、第二のホップULTX)を有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時に第一のIABノードの二ホップ間のパワー割り当てを考慮する。
【0081】
(2)空間分割多重化に基づく受信SDM RX多重化、即ち、同時にHop1 ULRXとHop2 DLRXを有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時に第一のIABノードの二ホップ間の相互干渉を考慮する。
【0082】
(3)周波数分割多重化に基づく送信FDM TX多重化、即ち、同時にHop1 DL TXに用いられる一部の周波数幅とHop2 ULTXに用いられる別の一部の周波数幅を有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時に二ホップ間の周波数割り当てを考慮する。
【0083】
(4)周波数分割多重化に基づく受信FDM RX多重化、即ち、同時にHop1 ULRXに用いられる一部の周波数幅とHop2 DLRXに用いられる別の一部の周波数幅を有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時に二ホップ間の周波数割り当てを考慮する。
【0084】
(5)同時同周波数全二重CCFDに基づく上りリンク送受信の多重化、例えば、MPTR UL、即ち、同時にHop1ULRXとHop2 ULTXを有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時にHop2ULTXからのHop1 ULRXに対する干渉を考慮すべきである。
【0085】
(6)同時同周波数全二重CCFDに基づく下りリンク送受信の多重化、例えば、MPTR DL、即ち、同時にHop1 DLTXとHop2 DL RXを有する。この時、二つのIABノードは、スケジューリングする時にHop1DLTXからのHop2 ULRXに対する干渉を考慮すべきである。
【0086】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法では、上記事前スケジューリング情報に基づいて第一のホップと第二のホップとの間で多重化のスケジューリングを行うことをさらに含んでもよい。
【0087】
この事前スケジューリング情報は、第二のIABノードによって配置される以外に、集中型ユニットCUによって配置されてもよく、具体的には、この事前スケジューリング情報は、RRCシグナリング又はF1APシグナリングに基づいて載せられてもよい。つまり、第二のIABノードは、事前配置された時間周波数リソース上で配置された前後のホップ(即ち、第一のホップと第二のホップ)の間の多重化方式に応じて第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングしてもよい。この第二のIABノードは、事前配置された多重化リソース上で伝送をスケジューリングすることにより多重化のスケジューリングを自動的にアクティブ化し、又はPDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUを使用して多重化のスケジューリングをアクティブ化する。
【0088】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法では、上記アクティブ化シグナリングと上記事前スケジューリング情報は、PDCCHと、MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる。
【0089】
選択的に、この具体的な実施例1では、上記事前スケジューリング情報のうちの多重化リソース情報が多重化のスケジューリングの開始時点を含む場合、この多重化のスケジューリングの開始時点は、以下の(1)~(3)のうちの一つに基づいて決定される。
【0090】
(1)PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信時間。
【0091】
上記多重化のスケジューリングの開始時点は、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信時間に対応する。選択的に、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの位置するスロット(Slot)の開始時点又は終了時点に対応する。
【0092】
例えば、図3を参照すると、第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングは、PDCCHを受信した後のXスロット後に有効になり、即ち、多重化のスケジューリングの開始時点は、PDCCHを受信した後のXスロット後に位置する。
【0093】
(2)PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信に対応する応答信号の送信時間。
【0094】
上記多重化のスケジューリングの開始時点は、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUを受信した後に応答信号(ACK)をフィードバックする送信時間に対応する。選択的に、P応答信号の送信時間の位置するスロットの終了時点に対応する。
【0095】
例えば、図4を参照すると、第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングは、応答信号を送信した後のXスロット後に有効になり、即ち、多重化のスケジューリングの開始時点は、応答信号の送信時間のXスロット後に位置する。
【0096】
(3)PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUに記録されている指示情報。
【0097】
選択的に、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDU上で表示された指示に基づいてこの多重化のスケジューリングの開始時点を決定する。
【0098】
例えば、PDCCHの指示に基づき、多重化のスケジューリングは、PDCCHを受信した後のXスロット後にアクティブ化される。
【0099】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法では、以下の(1)と(2)に示すステップのうちの一つをさらに含んでもよい。
【0100】
(1)多重化のスケジューリングの非アクティブ化を指示するための非アクティブ化シグナリングを第一のIABノードに送信する。
【0101】
選択的に、上記非アクティブ化シグナリングは、PDCCHと、MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられてもよい。
【0102】
(2)第一のIABノードに第二のIABノードの第二のホップ上でのターゲットスケジューリング情報を送信し、ターゲットスケジューリング情報は、第一のIABノードにより多重化のスケジューリングが非アクティブ化されるかどうかを決定するためのものである。
【0103】
選択的に、本発明の実施例によるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法では、第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングの非アクティブ化操作をさらに含んでもよい。多重化のスケジューリングが非アクティブ化されると、第一のIABノードと第二のIABノードは、多重化のスケジューリングを再び行わない。
【0104】
図6を参照すると、本発明の実施例は、第一のIABノード300を提供する。この第一のIABノード300は、決定モジュール301、受信モジュール303及びスケジューリングモジュール305を含む。
【0105】
決定モジュール301は、第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定するためのものであり、受信モジュール303は、第二のIABノードによって送信されたアクティブ化シグナリングを受信するためのものであり、スケジューリングモジュール305は、アクティブ化シグナリングに基づいて第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化した後、事前スケジューリング情報に従って多重化のスケジューリングを行うためのものである。第一のIABノードは、第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、第二のIABノードは、第一のIABノードの親IABノードであり、且つ第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0106】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記決定モジュール301は、第二のIABノードによって決定された事前スケジューリング情報を取得するために用いられてもよい。
【0107】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記事前スケジューリング情報は、PDCCHと、MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる。
【0108】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記決定モジュール301は、集中型ユニットCUによって配置された事前スケジューリング情報を取得するために用いられてもよい。
【0109】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記事前スケジューリング情報は、無線リソース制御RRCシグナリング又はF1APシグナリングのうちの一つに基づいて載せられる。
【0110】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記事前スケジューリング情報は、多重化リソース情報と多重化方式を含む。
【0111】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記多重化リソース情報は、多重化のスケジューリングを使用する時間長さと、多重化のスケジューリングを使用する周波数範囲と、多重化のスケジューリングの開始時点とのうちの少なくとも一つを含む。
【0112】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記多重化リソース情報が多重化のスケジューリングの開始時点を含む場合、上記多重化のスケジューリングの開始時点は、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信時間と、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUの受信に対応する応答信号の送信時間と、PDCCH、MAC CE又はBAPに基づく制御PDUに記録されている指示情報とのうちの一つに基づいて決定される。
【0113】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記多重化方式は、空間分割多重化SDMに基づく送信又は受信の多重化と、周波数分割多重化FDMに基づく送信又は受信の多重化と、同時同周波数全二重CCFDに基づく送信又は受信の多重化とのうちの一つを含む。
【0114】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記事前スケジューリング情報は、パワー制御情報をさらに含む。
【0115】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記アクティブ化シグナリングは、PDCCHと、MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる。
【0116】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記受信モジュール303はさらに、第二のIABノードによって送信された、多重化のスケジューリングの非アクティブ化を指示するための非アクティブ化シグナリングを受信するために用いられてもよい。
【0117】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記非アクティブ化シグナリングは、PDCCHと、MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる。
【0118】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300は、受信された第二のIABノードの第二のホップ上でのターゲットスケジューリング情報に基づいて多重化のスケジューリングが非アクティブ化されるかどうかを決定するための検出モジュールをさらに含んでもよい。
【0119】
選択的に、本発明の実施例による第一のIABノード300では、上記多重化のスケジューリングは、帯域幅部分BWPの切り替え後に非アクティブ化される。
【0120】
本発明の実施例による第一のIABノード300は、前述した第一のIABノード300によって実行されるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法を実現させることができ、IABネットワークの多重化のスケジューリング方法についての関連記述は、いずれも第一のIABノード300に適用可能である。ここではこれ以上説明しない。
【0121】
本発明の実施例では、IABネットワークのセルフバックホール回路において、第一のホップをスケジューリングするための第一のIABノードがこの第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定した場合、その親IABノード、即ち、第二のIABノードから受信されたアクティブ化シグナリングに基づいてこの第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化でき、それにより、この事前スケジューリング情報に基づいて多重化のスケジューリングを行うことができる。このように、IABネットワークにおけるホップ間の多重化のスケジューリングのアクティブ化方式を豊かにするだけでなく、第一のIABノードの受信における干渉状況の決定にも役立ち、それにより、スケジューリングパラメータを正確に決定でき、さらに、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定でき、無線バックホールリンクの適応性能を向上させ、伝送遅延を低下させ、スペクトル効率を向上させるという目的を達成する。
【0122】
図7を参照すると、本発明の実施例は、第二のIABノード400を提供する。この第二のIABノード400は、第一のIABノードが第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化するためのアクティブ化シグナリングを前記第一のIABノードに送信するための送信モジュール401を含み、前記第一のIABノードは、前記第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、前記第二のIABノードは、前記第一のIABノードの親IABノードであり、且つ前記第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0123】
選択的に、本発明の実施例による第二のIABノード400では、上記送信モジュール401はさらに、第一のIABノードにアクティブ化シグナリングを送信する前、前記第一のホップと前記第二のホップとの間で多重化のスケジューリングを行うように前記第一のIABノードを配置するための事前スケジューリング情報を前記第一のIABノードに送信するために用いられてもよい。
【0124】
選択的に、本発明の実施例による第二のIABノード400では、上記アクティブ化シグナリングと上記事前スケジューリング情報は、PDCCHと、MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる。
【0125】
選択的に、本発明の実施例による第二のIABノード400では、上記送信モジュール401はさらに、多重化のスケジューリングの非アクティブ化を指示するための非アクティブ化シグナリングを第一のIABノードに送信し、又は第一のIABノードに第二のIABノードの第二のホップ上でのターゲットスケジューリング情報を送信するために用いられてもよく、ターゲットスケジューリング情報は、第一のIABノードにより多重化のスケジューリングが非アクティブ化されるかどうかを決定するためのものである。
【0126】
選択的に、本発明の実施例による第二のIABノード400では、上記非アクティブ化シグナリングは、PDCCHと、MAC CEと、BAPに基づく制御PDUとのうちの一つに基づいて載せられる。
【0127】
本発明の実施例による第二のIABノード400は、前述した第二のIABノード400によって実行されるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法を実現させることができ、IABネットワークの多重化のスケジューリング方法についての関連記述は、いずれも第二のIABノード400に適用可能である。ここではこれ以上説明しない。
【0128】
本発明の実施例では、IABネットワークのセルフバックホール回路において、第一のホップをスケジューリングするための第一のIABノードがこの第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定した場合、第一のIABノードの親IABノード、即ち、第二のIABノードは、この第一のIABノードにアクティブ化シグナリングを送信することにより、この第一のIABノードは、このアクティブ化シグナリングに基づいてこの第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化できる。このように、IABネットワークにおけるホップ間の多重化のスケジューリングのアクティブ化方式を豊かにするだけでなく、第一のIABノードの受信における干渉状況の決定にも役立ち、それにより、スケジューリングパラメータを正確に決定でき、さらに、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定でき、無線バックホールリンクの適応性能を向上させ、伝送遅延を低下させ、スペクトル効率を向上させるという目的を達成する。
【0129】
図8は、本発明の実施例に用いられる第一のIABノードの構造図であり、前述した実施例におけるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法の詳細を実現させることができるとともに、同じ効果を達成することができる。図8に示すように、第一のIABノード500は、プロセッサ501、送受信機502、メモリ503、ユーザインターフェース504及びバスインターフェース505を含み、本発明の実施例では、第一のIABノード500は、メモリ503に記憶され、且つプロセッサ501上で運行できるコンピュータプログラムをさらに含み、コンピュータプログラムがプロセッサ501によって実行される時、第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定するステップと、第二のIABノードによって送信されたアクティブ化シグナリングを受信するステップと、アクティブ化シグナリングに基づいて第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化した後、事前スケジューリング情報に従って多重化のスケジューリングを行うステップとを実現させ、第一のIABノードは、第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、第二のIABノードは、第一のIABノードの親IABノードであり、且つ第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0130】
図8では、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバスとブリッジを含んでもよく、具体的にはプロセッサ501によって代表される一つまたは複数のプロセッサとメモリ503によって代表されるメモリの各種の回路でリンクされてもよい。バスアーキテクチャは、周辺機器、電圧レギュレータ及びパワー管理回路などの各種の他の回路をリンクしてもよい。それらは、すべて当技術分野でよく知られているものであるため、ここではこれ以上説明しない。バスインターフェース505は、インターフェースを提供する。送受信機502は、複数の素子であってもよく、すなわち、送信機と受信機を含み、伝送媒体で各種の他の装置と通信するためのユニットを提供してもよい。異なるユーザ機器に対して、ユーザインターフェース504は、必要な機器に外部や内部で接続することができるインターフェースであってもよい。接続された機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロホン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限らない。
【0131】
プロセッサ501は、バスアーキテクチャと一般的な処理の管理を担当し、メモリ503は、プロセッサ501の操作実行時に使用されるデータを記憶してもよい。
【0132】
本発明の実施例では、IABネットワークのセルフバックホール回路において、第一のホップをスケジューリングするための第一のIABノードがこの第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定した場合、その親IABノード、即ち、第二のIABノードから受信されたアクティブ化シグナリングに基づいてこの第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化でき、それにより、この事前スケジューリング情報に基づいて多重化のスケジューリングを行うことができる。このように、IABネットワークにおけるホップ間の多重化のスケジューリングのアクティブ化方式を豊かにするだけでなく、第一のIABノードの受信における干渉状況の決定にも役立ち、それにより、スケジューリングパラメータを正確に決定でき、さらに、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定でき、無線バックホールリンクの適応性能を向上させ、伝送遅延を低下させ、スペクトル効率を向上させるという目的を達成する。
【0133】
図9は、本発明の実施例に用いられる第二のIABノードの構造図であり、前述した実施例におけるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法の詳細を実現させることができるとともに、同じ効果を達成することができる。図9に示すように、第二のIABノード600は、プロセッサ601、送受信機602、メモリ603、ユーザインターフェース604及びバスインターフェース605を含み、
本発明の実施例では、第二のIABノード600は、メモリ603に記憶され、且つプロセッサ601上で運行できるコンピュータプログラムをさらに含み、コンピュータプログラムがプロセッサ601によって実行される時、第一のIABノードが第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化するためのアクティブ化シグナリングを第一のIABノードに送信するステップを実現させ、第一のIABノードは、第一のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものであり、第二のIABノードは、第一のIABノードの親IABノードであり、且つ第二のホップ上でのデータ伝送をスケジューリングするためのものである。
【0134】
図9では、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバスとブリッジを含んでもよく、具体的にはプロセッサ601によって代表される一つまたは複数のプロセッサとメモリ603によって代表されるメモリの各種の回路でリンクされてもよい。バスアーキテクチャは、周辺機器、電圧レギュレータ及びパワー管理回路などの各種の他の回路をリンクしてもよい。それらは、すべて当技術分野でよく知られているものであるため、ここではこれ以上説明しない。バスインターフェース605は、インターフェースを提供する。送受信機602は、複数の素子であってもよく、すなわち、送信機と受信機を含み、伝送媒体で各種の他の装置と通信するためのユニットを提供してもよい。異なるユーザ機器に対して、ユーザインターフェース604は、必要な機器に外部や内部で接続することができるインターフェースであってもよい。接続された機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロホン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限らない。
【0135】
プロセッサ601は、バスアーキテクチャと一般的な処理の管理を担当し、メモリ603は、プロセッサ601の操作実行時に使用されるデータを記憶してもよい。
【0136】
本発明の実施例では、IABネットワークのセルフバックホール回路において、第一のホップをスケジューリングするための第一のIABノードがこの第一のホップと第二のホップとの間の事前スケジューリング情報を決定した場合、第一のIABノードの親IABノード、即ち、第二のIABノードは、この第一のIABノードにアクティブ化シグナリングを送信することにより、この第一のIABノードは、このアクティブ化シグナリングに基づいてこの第一のホップと第二のホップとの間の多重化のスケジューリングをアクティブ化できる。このように、IABネットワークにおけるホップ間の多重化のスケジューリングのアクティブ化方式を豊かにするだけでなく、第一のIABノードの受信における干渉状況の決定にも役立ち、それにより、スケジューリングパラメータを正確に決定でき、さらに、IABノードのパワー割り当て状況を正確に決定でき、無線バックホールリンクの適応性能を向上させ、伝送遅延を低下させ、スペクトル効率を向上させるという目的を達成する。
【0137】
好ましくは、本発明の実施例は、第一のIABノードをさらに提供する。プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記相応な実施例におけるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0138】
本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記実施例における第一のIABノードに用いられるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどである。
【0139】
好ましくは、本発明の実施例は、第二のIABノードをさらに提供する。プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記相応な実施例におけるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0140】
本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記実施例における第二のIABノードに用いられるIABネットワークの多重化のスケジューリング方法の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどである。
【0141】
説明すべきことは、本明細書において、「含む」、「包含」という用語またはその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、またはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素も含むことである。それ以上の制限がない場合に、「・・・を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品または装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0142】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本発明の技術案は、実質にはまたは従来技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、またはネットワーク機器などであってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の指令を含む。
【0143】
以上は、添付図面を結び付けながら、本発明の実施例を記述したが、本発明は、上述した具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本発明の示唆を基にして、本発明の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらは、いずれも本発明の請求範囲に入っている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9