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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】チャネル測定方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20241025BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20241025BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20241025BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28 130
H04W28/16
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2022573533
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-27
(86)【国際出願番号】 CN2021096796
(87)【国際公開番号】W WO2021244427
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202010480698.7
(32)【優先日】2020-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】樊 波
【審査官】永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/047505(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0379506(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0109626(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク機器から測定構成情報を受信するステップであって、前記測定構成情報は、1つ以上の測定リソースグループを構成するために使用され、各測定リソースグループはX個の測定リソースを含み、Xは1より大きい整数である、ステップと、
前記測定構成情報に基づいて、ジョイントチャネル測定を行うステップと、
前記ネットワーク機器に前記ジョイントチャネル測定の測定結果を送信するステップであって、前記測定結果が、X個のプリコーディング行列指示(PMI)、X個のランクインジケータ(RI)、および前記1つ以上の測定リソースグループの1つの測定リソースグループに対応する1つのジョイントチャネル品質インジケータ(CQI)を含む、ステップと、
を含み、
前記測定リソースがチャネルリソースであり、
前記測定構成情報が、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、
前記干渉リソースは、1つ以上のチャネル状態情報干渉測定(CSI-IM)リソースを含み、1つのCSI-IMリソースは1つの測定リソースグループに関連付けられ、前記1つのCSI-IMリソースは前記関連付けられた測定リソースグループのX個の測定リソースと同じ疑似コロケーション(QCL)関係を有する
チャネル測定方法。
【請求項2】
前記測定構成情報が、各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースがジョイントチャネル測定に使用されることをさらに示す、請求項1に記載のチャネル測定方法
【請求項3】
前記測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定を行う前記ステップが、
各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースに基づいて、複数のプリコーディング行列を決定するステップであって、前記X個の測定リソースは、前記複数のプリコーディング行列と1対1の対応関係にある、ステップ、を含む、請求項1から2のいずれか一項に記載のチャネル測定方法
【請求項4】
前記測定構成情報が、ジョイント測定方式が方式2であることをさらに示し、方式2は、各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定することである、請求項1から3のいずれか一項に記載のチャネル測定方法
【請求項5】
前記測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定を行う前記ステップが、
各測定リソースグループ内の任意のリソースを測定するときに、別の測定リソースを前記干渉リソースとして使用するステップを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のチャネル測定方法
【請求項6】
端末機器に測定構成情報を送信するステップであって、前記測定構成情報は、1つ以上の測定リソースグループを構成するために使用され、各測定リソースグループはX個の測定リソースを含み、Xは1より大きい整数である、ステップと、
前記測定構成情報に従って参照信号を送信するステップと、
前記端末機器によって報告された測定結果を受信するステップであって、前記測定結果が、X個のプリコーディング行列指示(PMI)、X個のランクインジケータ(RI)、および前記1つ以上の測定リソースグループの1つの測定リソースグループに対応する1つのジョイントチャネル品質インジケータ(CQI)を含む、ステップと、
を含み、
前記測定リソースがチャネルリソースであり、
前記測定構成情報が、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、
前記干渉リソースは、1つ以上のチャネル状態情報干渉測定(CSI-IM)リソースを含み、1つのCSI-IMリソースは1つの測定リソースグループに関連付けられ、前記1つのCSI-IMリソースは前記関連付けられた測定リソースグループのX個の測定リソースと同じ疑似コロケーション(QCL)関係を有する
チャネル測定方法。
【請求項7】
前記測定構成情報が、各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースがジョイントチャネル測定に使用されることをさらに示す、請求項6に記載のチャネル測定方法
【請求項8】
前記測定構成情報が、ジョイント測定方式が方式2であることをさらに示し、方式2は、各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定することである、請求項6から7のいずれか一項に記載のチャネル測定方法
【請求項9】
ネットワーク機器から測定構成情報を受信するように構成されたトランシーバモジュールであって、前記測定構成情報は、1つ以上の測定リソースグループを構成するために使用され、各測定リソースグループはX個の測定リソースを含み、Xは1より大きい整数である、トランシーバモジュールと、
前記測定構成情報に基づいて、ジョイントチャネル測定を行うように構成された処理モジュールと、
を備え、
前記トランシーバモジュールが、前記ネットワーク機器に前記ジョイントチャネル測定の測定結果を送信するようにさらに構成され、前記測定結果が、X個のプリコーディング行列指示(PMI)、X個のランクインジケータ(RI)、および前記1つ以上の測定リソースグループの1つの測定リソースグループに対応する1つのジョイントチャネル品質インジケータ(CQI)を含み、
前記測定リソースがチャネルリソースであり、
前記測定構成情報が、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、
前記干渉リソースは、1つ以上のチャネル状態情報干渉測定(CSI-IM)リソースを含み、1つのCSI-IMリソースは1つの測定リソースグループに関連付けられ、前記1つのCSI-IMリソースは前記関連付けられた測定リソースグループのX個の測定リソースと同じ疑似コロケーション(QCL)関係を有する
チャネル測定装置。
【請求項10】
前記測定構成情報が、各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースがジョイントチャネル測定に使用されることをさらに示す、請求項9に記載のチャネル測定装置
【請求項11】
前記処理モジュールが、具体的には、
各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースに基づいて、複数のプリコーディング行列を決定するように構成され、前記X個の測定リソースは、前記複数のプリコーディング行列と1対1の対応関係にある、請求項9から10のいずれか一項に記載のチャネル測定装置
【請求項12】
前記測定構成情報が、ジョイント測定方式が方式2であることをさらに示し、方式2は、各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定することである、請求項9から11のいずれか一項に記載のチャネル測定装置
【請求項13】
前記測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定を行うときに、前記処理モジュールが、具体的には、
各測定リソースグループ内の任意のリソースを測定するときに、別の測定リソースを前記干渉リソースとして使用するように構成された、請求項9から12のいずれか一項に記載のチャネル測定装置
【請求項14】
端末機器に測定構成情報を送信し、
前記測定構成情報に従って参照信号を送信するように構成された送信モジュールであって、前記測定構成情報は、1つ以上の測定リソースグループを構成するために使用され、各測定リソースグループはX個の測定リソースを含み、Xは1より大きい整数である、送信モジュールと、
前記端末機器によって報告された測定結果を受信するように構成された受信モジュールであって、前記測定結果が、X個のプリコーディング行列指示(PMI)、X個のランクインジケータ(RI)、および前記1つ以上の測定リソースグループの1つの測定リソースグループに対応する1つのジョイントチャネル品質インジケータ(CQI)を含む、受信モジュールと、
を備え、
前記測定リソースがチャネルリソースであり、
前記測定構成情報が、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、
前記干渉リソースは、1つ以上のチャネル状態情報干渉測定(CSI-IM)リソースを含み、1つのCSI-IMリソースは1つの測定リソースグループに関連付けられ、前記1つのCSI-IMリソースは前記関連付けられた測定リソースグループのX個の測定リソースと同じ疑似コロケーション(QCL)関係を有する
チャネル測定装置。
【請求項15】
前記測定構成情報が、各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースがジョイントチャネル測定に使用されることをさらに示す、請求項14に記載のチャネル測定装置
【請求項16】
前記測定構成情報が、ジョイント測定方式が方式2であることをさらに示し、方式2は、各測定リソースグループに含まれる前記X個の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定することである、請求項14から15のいずれか一項に記載のチャネル測定装置
【請求項17】
実行されたときに請求項1から5のいずれか一項に記載のチャネル測定方法を実施するコンピュータプログラムを格納した、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体。
【請求項18】
装置であって、
コンピュータプログラムを格納したメモリと、
前記コンピュータプログラムを実行して、請求項1から5のいずれか一項に記載のチャネル測定方法を前記装置に実施させる、ように構成されたプロセッサと、
を備える、装置。
【請求項19】
コンピュータプログラムであって、コンピュータによって実行されたときに、請求項1から5のいずれか一項に記載のチャネル測定方法を実施するコンピュータプログラム。
【請求項20】
装置であって、
請求項1から5のいずれか一項に記載のチャネル測定方法の各ステップを実行するように構成されたプロセッサを備える、装置。
【請求項21】
実行されたときに請求項6から8のいずれか一項に記載のチャネル測定方法を実施するコンピュータプログラムを格納した、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体。
【請求項22】
装置であって、
コンピュータプログラムを格納したメモリと、
前記コンピュータプログラムを実行して、請求項6から8のいずれか一項に記載のチャネル測定方法を前記装置に実施させる、ように構成されたプロセッサと、
を備える、装置。
【請求項23】
コンピュータプログラムであって、コンピュータによって実行されたときに、請求項6から8のいずれか一項に記載のチャネル測定方法を実施するコンピュータプログラム。
【請求項24】
装置であって、
請求項6から8のいずれか一項に記載のチャネル測定方法の各ステップを実行するように構成されたプロセッサを備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、参照により全文が本願に援用される、2020年5月30日に中国国家知識産権局に提出された、「チャネル測定方法および装置」と題する、中国特許出願第202010480698.7号の優先権を主張する。
【0002】
本出願は、通信技術の分野に関し、詳細には、チャネル測定方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル通信システム(例えば、5th generation5G)では、データ送信の前に、チャネル情報を取得するためにチャネル測定が行われる必要がある。チャネル測定の主な方法は以下の通りであり、ネットワーク機器が端末機器に対して参照信号を構成して、端末機器に参照信号の構成情報を送信する。端末機器は参照信号を受信し測定し、ネットワーク機器に測定結果をフィードバックする。
【0004】
現在、ネットワーク側は、異なる送信機構を使用して、端末機器に対してデータを送信し得る。例えば、セルの中心に位置する端末機器に対しては、ネットワーク側は単一の送ポイント(transmission and reception point、TRP)に基づいて端末機器に対してデータを送信してもよく、セル端に位置する端末機器に対しては、ネットワーク側は複数のTRPに基づいて端末機器に対してデータを送信してもよい。複数のTRPに基づくデータ送信は、協調マルチポイント信(coordinated multipoint transmission/reception、CoMP)と称され得る。協調マルチポイント信中は、複数のTRPを含むジョイントチャネルでチャネル測定が行われる必要がある。具体的には、端末機器は、複数のTRPを含むジョイントチャネルのチャネル品質を決定するために、複数のTRPによって送信された参照信号を測定する必要がある。しかしながら、現在は、ジョイントチャネルを測定する方法がない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、ジョイントチャネルを測定するためのチャネル測定方法および装置を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態はチャネル測定方法を提供する。本方法は端末機器、あるいは端末機器内のチップまたはチップセットに適用され得る。本方法は、ネットワーク機器から測定構成情報を受信するステップであって、測定構成情報は、測定リソースの1つ以上のグループを構成するために使用され、測定リソースの各グループは複数の測定リソースを含み、測定リソースのグループは、ジョイントチャネル測定を1回行うために使用される、ステップと、測定構成情報に基づいて、ジョイントチャネル測定を行うステップとを含む。
【0007】
本出願のこの実施形態では、ネットワーク機器が、ジョイントチャネル用に複数の測定リソースを構成し、かつ異なる測定リソース用に異なるビーム方向が構成されてもよく、その結果、ジョイントチャネルに対するチャネル測定が実施され得る。
【0008】
可能な設計では、測定リソースはチャネルリソースであってもよく、あるいは干渉リソースであってもよい。
【0009】
可能な設計では、測定リソースの各グループに対し、測定構成情報は、その測定リソースのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されることをさらに示す。前述の設計によれば、端末機器は、ジョイントチャネル測定の精度を高めるために、個別測定に使用される測定リソースと、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースとを区別し得る。
【0010】
可能な設計では、測定構成情報が以下の条件、すなわち、
測定構成情報が第1のパラメータを含み、第1のパラメータは、チャネル測定方式がジョイントチャネル測定であることを示す、
測定構成情報が第2のパラメータを含み、第2のパラメータは、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースの数を示し、第2のパラメータの値は1より大きい、
測定リソースの各グループに含まれる測定リソースは複数のリソースセットに含まれる、
測定構成情報は複数のリソースセットを含み、1つのリソースセットは、測定リソースの1つのグループとして使用される、
干渉リソースタイプはNZP CSI-RSであり、チャネルリソースの数は1より大きい、
測定構成情報が報告構成情報を含み、報告構成情報は、測定結果を報告するためのコードブックタイプが第1のコードブックタイプであることを示す、
のうちの少なくとも1つを満たすときは、測定構成情報は、測定リソースの各グループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定を行うために使用されることを示す。
【0011】
前述の設計において、直接的または間接的な方式は、測定リソースの各グループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定を行うために使用されることを示し、そのため、端末機器は、ジョイントチャネル測定の精度を高めるために、個別測定に使用される測定リソースと、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースとを区別することができる。
【0012】
可能な設計では、測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定を行うステップは、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて、複数のプリコーディング行列を決定することを含み、複数の測定リソースは、複数のプリコーディング行列と1対1の対応関係にある。
【0013】
可能な設計では、測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定を行うステップは、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて、1つのプリコーディング行列を決定することを含む。
【0014】
可能な設計では、測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定が行われた後で、測定リソースの各グループに対応する測定結果がさらに報告され得る。測定結果は、測定リソースのグループに基づいて決定されたプリコーディング行列を含む。例えば、測定結果は、測定リソースのグループに基づいて決定された1つのプリコーディング行列を含む。別の例では、測定結果は、測定リソースのグループに基づいて決定された複数のプリコーディング行列を含む。
【0015】
可能な設計では、測定結果は、測定リソースのグループに対応するインデックスをさらに含み得る。
【0016】
可能な設計では、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列が決定されるときは、測定リソースの各グループ内の各測定リソースに対して、測定リソースに対応するプリコーディング行列が決定され得る。測定リソースに対応するプリコーディング行列が決定されるときは、測定リソースのグループ内の測定リソース以外の測定リソースが、干渉リソースとして使用される。前述の方式によれば、マルチストリーム送信時のストリーム間干渉が低減され得るため、伝送容量が増加され得る。
【0017】
可能な設計では、測定構成情報は、ジョイント測定方式が方式1または方式2であることをさらに示し、方式1は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて1つのプリコーディング行列を決定することであり、方式2は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定することである。前述の設計は、2つのジョイント測定方式を提供し、端末機器は方式のうちの1つでチャネル測定を行って、ジョイントチャネル測定の精度を高める。
【0018】
可能な設計では、複数のプリコーディング行列は優先順位が異なる。前述の設計によれば、報告リソースが不十分なときは、端末機器が、好ましくは優先順位が高いプリコーディング行列を報告する。
【0019】
可能な設計では、測定リソースの各グループに対応する測定結果が報告されるときは、複数のプリコーディング行列の優先順位に基づいて測定結果が報告され得る。
【0020】
可能な設計では、プリコーディング行列の優先順位は、プリコーディング行列に対応する測定リソースのリソースインデックスと正の相関がある。例えば、プリコーディング行列に対応する測定リソースのリソースインデックスが大きいほど、プリコーディング行列の優先順位が高いことを示す。
【0021】
可能な設計では、プリコーディング行列の優先順位は、プリコーディング行列に対応する測定リソースの構成ランク付けと正の相関がある。例えば、プリコーディング行列に対応する測定リソースの構成ランク付けが高いほど、プリコーディング行列の優先順位が高いことを示す。
【0022】
可能な設計では、プリコーディング行列の優先順位は、リソースセット内のプリコーディング行列に対応する測定リソースのランク付けと正の相関がある。例えば、リソースセット内のプリコーディング行列に対応する測定リソースのランク付けが高いほど、プリコーディング行列の優先順位が高いことを示す。
【0023】
可能な設計では、測定構成情報は、コードブックタイプが第2のコードブックタイプであることをさらに示し、第2のコードブックタイプが、測定リソースの各グループ内の各測定リソースに対応するパラメータセットと、任意の2つの測定リソース間の位相差とを含む。前述の設計は、新しいコードブックタイプを提供する。コードブックタイプは、ジョイントチャネル測定に適用可能である。端末機器が測定結果を報告するときにコードブックタイプを使用することで、報告精度が高まり得る。
【0024】
可能な設計では、測定リソースはチャネルリソースであり、測定構成情報は、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、干渉リソースは1つ以上のチャネル状態情報干渉測定(CSI-IM)リソースを含み、1つのCSI-IMリソースは測定リソースの1つのグループに関連付けられ、CSI-IMリソースは、関連する測定リソースと同じ疑似コロケーション(QCL)関係を有する。前述の設計では、チャネルリソースと干渉リソースとの間のQCL関係が規定され、その結果、端末機器が干渉リソースを正確に測定でき、ジョイントチャネル測定の精度が高まる。
【0025】
可能な設計では、測定リソースはチャネルリソースであり、測定構成情報は、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、干渉リソースは1つ以上の非ゼロ電力チャネル状態情報参照信号NZP CSI-RSリソースを含み、測定リソースの1つのグループは少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースに関連付けられ、少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースは、関連する測定リソースと同じQCL関係を有する。
【0026】
可能な設計では、測定リソースの1つのグループが1つのリソースセット内に構成されてもよく、あるいは測定リソースの複数のグループが1つのリソースセット内に構成されてもよい。
【0027】
可能な設計では、測定構成情報は以下の制約条件を満たすことができ、測定タイプが個別測定であり、かつ報告されたコードブックタイプがtypeIIコードブックであれば、測定構成情報に含まれる測定リソースの数は1より大きくなく、測定タイプがジョイント測定であり、かつ報告されたコードブックタイプがtypeIIコードブックであれば、測定構成情報に含まれる測定リソースの数は1より大きくなることが許容される。
【0028】
可能な設計では、測定構成情報は以下の制約条件を満たすことができ、測定タイプが個別測定であれば、1つのリソースセット内の測定リソースは、等しい周波数領域密度、および等しいポート数を有し、測定タイプがジョイント測定であれば、1つのリソースセット内の測定リソースは、等しいかまたは等しくない周波数領域密度、および等しいかまたは等しくないポート数を有し得る。
【0029】
可能な設計では、測定構成情報は以下の制約条件を満たすことができ、測定タイプが個別測定であり、かつタイプがNZP CSI-RSの干渉リソースが構成される場合は、測定構成情報内に構成されるチャネルリソースの数は1より大きくなく、測定タイプがジョイント測定であり、かつタイプがNZP CSI-RSの干渉リソースが構成される場合は、測定構成情報内に構成されるチャネルリソースの数は1より大きくなることが許容される。
【0030】
可能な設計では、本方法は、端末機器がビットに基づいて使用されるコードブックを決定することを含み、ビットマップが、各プリコーディング行列の基底が使用可能かどうかを示す、あるいはビットマップが、全プリコーディング行列に基づいて、使用可能な基底を示す。
【0031】
第2の態様によれば、本出願の一実施形態はチャネル測定方法を提供する。本方法はネットワーク機器、あるいはネットワーク機器内のチップまたはチップセットに適用され得る。本方法は、端末機器に測定構成情報を送信するステップであって、測定構成情報は、測定リソースの1つ以上のグループを構成するために使用され、測定リソースの各グループは複数の測定リソースを含み、測定リソースのグループは、ジョイントチャネル測定を1回行うために使用される、ステップと、測定構成情報に基づいて、測定リソースの1つ以上のグループに対応する参照信号を送信するステップと、を含む。
【0032】
本出願のこの実施形態では、ネットワーク機器が、ジョイントチャネル用に複数の測定リソースを構成し、かつ異なる測定リソース用に異なるビーム方向が構成されてもよく、その結果、ジョイントチャネルに対するチャネル測定が実施され得る。
【0033】
可能な設計では、測定リソースはチャネルリソースであってもよく、あるいは干渉リソースであってもよい。
【0034】
可能な設計では、測定リソースの各グループに対し、測定構成情報は、その測定リソースのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されることをさらに示す。前述の設計によれば、端末機器は、ジョイントチャネル測定の精度を高めるために、個別測定に使用される測定リソースと、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースとを区別し得る。
【0035】
可能な設計では、測定構成情報が以下の条件、すなわち、
測定構成情報が第1のパラメータを含み、第1のパラメータは、チャネル測定方式がジョイントチャネル測定であることを示す、
測定構成情報が第2のパラメータを含み、第2のパラメータは、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースの数を示し、第2のパラメータの値は1より大きい、
測定リソースの各グループに含まれる測定リソースは複数のリソースセットに含まれる、
測定構成情報は複数のリソースセットを含み、1つのリソースセットは、測定リソースの1つのグループとして使用される、
干渉リソースタイプはNZP CSI-RSであり、チャネルリソースの数は1より大きい、
測定構成情報が報告構成情報を含み、報告構成情報は、測定結果を報告するためのコードブックタイプが第1のコードブックタイプであることを示す、
のうちの少なくとも1つを満たすときは、測定構成情報は、測定リソースの各グループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定を行うために使用されることを示す。
【0036】
前述の設計において、直接的または間接的な方式は、測定リソースの各グループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定を行うために使用されることを示し、そのため、端末機器は、ジョイントチャネル測定の精度を高めるために、個別測定に使用される測定リソースと、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースとを区別することができる。
【0037】
可能な設計では、測定構成情報は、ジョイント測定方式が方式1か方式2かをさらに示す。方式1は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて1つのプリコーディング行列を決定することであり、方式2は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定することであり、複数の測定リソースは、複数のプリコーディング行列と1対1の対応関係にある。前述の設計は、2つのジョイント測定方式を提供し、端末機器は方式のうちの1つでチャネル測定を行って、ジョイントチャネル測定の精度を高める。
【0038】
可能な設計では、測定構成情報に基づいて、測定リソースの1つ以上のグループに対応する参照信号が送信された後で、測定リソースの各グループに対応し、かつ端末機器によって報告される測定結果が、さらに受信され得る。測定結果は、測定リソースのグループに基づいて決定されたプリコーディング行列を含む。例えば、測定結果は、測定リソースのグループに基づいて決定された1つのプリコーディング行列を含む。別の例では、測定結果は、測定リソースのグループに基づいて決定された複数のプリコーディング行列を含む。
【0039】
可能な設計では、測定結果は、測定リソースのグループに対応するインデックスをさらに含み得る。
【0040】
可能な設計では、複数のプリコーディング行列は優先順位が異なる。前述の設計によれば、報告リソースが不十分なときは、端末機器が、好ましくは優先順位が高いプリコーディング行列を報告する。
【0041】
可能な設計では、プリコーディング行列の優先順位は、プリコーディング行列に対応する測定リソースのリソースインデックスと正の相関がある。例えば、プリコーディング行列に対応する測定リソースのリソースインデックスが大きいほど、プリコーディング行列の優先順位が高いことを示す。
【0042】
可能な設計では、プリコーディング行列の優先順位は、プリコーディング行列に対応する測定リソースの構成ランク付けと正の相関がある。例えば、プリコーディング行列に対応する測定リソースの構成ランク付けが高いほど、プリコーディング行列の優先順位が高いことを示す。
【0043】
可能な設計では、プリコーディング行列の優先順位は、リソースセット内のプリコーディング行列に対応する測定リソースのランク付けと正の相関がある。例えば、リソースセット内のプリコーディング行列に対応する測定リソースのランク付けが高いほど、プリコーディング行列の優先順位が高いことを示す。
【0044】
可能な設計では、測定構成情報は、コードブックタイプが第2のコードブックタイプであることをさらに示し、第2のコードブックタイプが、測定リソースの各グループ内の各測定リソースに対応するパラメータセットと、任意の2つの測定リソース間の位相差とを含む。前述の設計は、新しいコードブックタイプを提供する。コードブックタイプは、ジョイントチャネル測定に適用可能である。端末機器が測定結果を報告するときにコードブックタイプを使用することで、報告精度が高まり得る。
【0045】
可能な設計では、測定リソースはチャネルリソースであり、測定構成情報は、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、干渉リソースは1つ以上のチャネル状態情報干渉測定(CSI-IM)リソースを含み、1つのCSI-IMリソースは測定リソースの1つのグループに関連付けられ、CSI-IMリソースは、関連する測定リソースと同じ疑似コロケーション(QCL)関係を有する。前述の設計では、チャネルリソースと干渉リソースとの間のQCL関係が規定され、その結果、端末機器が干渉リソースを正確に測定でき、ジョイントチャネル測定の精度が高まる。
【0046】
可能な設計では、測定リソースはチャネルリソースであり、測定構成情報は、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、干渉リソースは1つ以上の非ゼロ電力チャネル状態情報参照信号NZP CSI-RSリソースを含み、測定リソースの1つのグループは少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースに関連付けられ、少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースは、関連する測定リソースと同じQCL関係を有する。
【0047】
可能な設計では、測定リソースの1つのグループが1つのリソースセット内に構成されてもよく、あるいは測定リソースの複数のグループが1つのリソースセット内に構成されてもよい。
【0048】
可能な設計では、測定構成情報は以下の制約条件を満たすことができ、測定タイプが個別測定であり、かつ報告されたコードブックタイプがtypeIIコードブックであれば、測定構成情報に含まれる測定リソースの数は1より大きくなく、測定タイプがジョイント測定であり、かつ報告されたコードブックタイプがtypeIIコードブックであれば、測定構成情報に含まれる測定リソースの数は1より大きくなることが許容される。
【0049】
可能な設計では、測定構成情報は以下の制約条件を満たすことができ、測定タイプが個別測定であれば、1つのリソースセット内の測定リソースは、等しい周波数領域密度、および等しいポート数を有し、測定タイプがジョイント測定であれば、1つのリソースセット内の測定リソースは、等しいかまたは等しくない周波数領域密度、および等しいかまたは等しくないポート数を有し得る。
【0050】
可能な設計では、測定構成情報は以下の制約条件を満たすことができ、測定タイプが個別測定であり、かつタイプがNZP CSI-RSの干渉リソースが構成される場合は、測定構成情報内に構成されるチャネルリソースの数は1より大きくなく、測定タイプがジョイント測定であり、かつタイプがNZP CSI-RSの干渉リソースが構成される場合は、測定構成情報内に構成されるチャネルリソースの数は1より大きくなることが許容される。
【0051】
第3の態様によれば、本出願はチャネル測定装置を提供する。装置は、通信デバイスであってもよく、あるいは通信デバイス内のチップまたはチップセットであってもよい。通信デバイスは、ネットワーク機器または端末機器であってもよい。装置は、処理モジュールとトランシーバモジュールとを備えてよい。装置が通信デバイスである場合、処理モジュールはプロセッサであってもよく、トランシーバモジュールはトランシーバであってもよい。装置は、記憶モジュールをさらに備えてもよく、記憶モジュールはメモリであってもよい。記憶モジュールは、命令を記憶するように構成される。処理モジュールは、記憶モジュールに記憶された命令を実行し、その結果、端末機器が第1の態様の対応する機能を実行する、あるいは処理モジュールは、記憶モジュールに記憶された命令を実行し、その結果、ネットワーク機器が第2の態様の対応する機能を実行する。装置が通信デバイス内のチップまたはチップセットであるときは、処理モジュールはプロセッサであってもよい。トランシーバモジュールは、入出力インターフェース、ピン、回路などであってよい。処理モジュールは、記憶モジュールに記憶された命令を実行し、その結果、端末機器が第1の態様の対応する機能を行う、あるいは処理モジュールは、記憶モジュールに記憶された命令を実行し、その結果、ネットワーク機器が第2の態様の対応する機能を行う。記憶モジュールはチップまたはチップセット内の記憶モジュール(例えば、レジスタまたはキャッシュ)であってよく、あるいは基地局内のチップまたはチップセット外の記憶モジュール(例えば、読み出し専用メモリまたはランダムアクセスメモリ)であってもよい。
【0052】
第4の態様によれば、チャネル測定装置が提供され、プロセッサと、通信インターフェースと、メモリとを含む。通信インターフェースは、装置と別の装置との間で情報、および/またはメッセージ、および/またはデータを送信するように構成される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成される。本装置が作動すると、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、これにより本装置は、第1の態様または第2の態様の任意の設計によるチャネル測定方法を行う。
【0053】
第5の態様によれば、本出願の一実施形態は通信装置を提供する。通信装置はプロセッサを含み、プロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムまたは命令を実行すると、第1の態様による方法が行われる。
【0054】
第6の態様によれば、本出願の一実施形態は通信装置を提供する。通信装置はプロセッサを含み、プロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムまたは命令を実行すると、第2の態様による方法が行われる。
【0055】
第7の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサおよびメモリを含む。メモリはコンピュータプログラムまたは命令を記憶するように構成され、プロセッサはメモリに記憶されたコンピュータプログラムまたは命令を実行するように構成され、それにより通信装置は第1の態様に示す、対応する方法を行う。
【0056】
第8の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサおよびメモリを含む。メモリはコンピュータプログラムまたはコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサはメモリに記憶されたコンピュータプログラムまたはコンピュータ実行可能命令を実行するように構成され、それにより通信装置は第2の態様に示す、対応する方法を行う。
【0057】
第9の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサ、メモリ、およびトランシーバを含む。トランシーバは信号を受信する、または信号を送信するように構成され、メモリはプログラムコードまたは命令を記憶するように構成され、プロセッサは第1の態様による方法を行うために、メモリからプログラムコードまたは命令を呼び出すように構成される。
【0058】
第10の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサ、メモリ、およびトランシーバを含む。トランシーバは信号を受信する、または信号を送信するように構成され、メモリはプログラムコードまたは命令を記憶するように構成され、プロセッサは第2の態様による方法を行うために、メモリからプログラムコードまたは命令を呼び出すように構成される。
【0059】
第11の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサと、インターフェース回路と、を含む。インターフェース回路は、コンピュータプログラムコードまたは命令を受信し、かつコンピュータプログラムコードまたは命令をプロセッサへ送信するように構成される。プロセッサは、第1の態様に示す、対応する方法を行うために、コンピュータプログラムコードまたは命令を実行する。
【0060】
第12の態様によれば、本願の一実施形態は通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサと、インターフェース回路と、を含む。インターフェース回路は、コンピュータプログラムコードまたは命令を受信し、かつコンピュータプログラムコードまたは命令をプロセッサへ送信するように構成される。プロセッサは、第2の態様に示す、対応する方法を行うために、コンピュータプログラムコードまたは命令を実行する。
【0061】
第13の態様によれば、この出願の実施形態はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムコードまたは命令を記憶するように構成される。コンピュータプログラムコードまたは命令が実行されるとき、第1の態様の方法が実施される。
【0062】
第14の態様によると、本出願の一実施形態はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムコードまたは命令を記憶するように構成される。コンピュータプログラムコードまたは命令が実行されるとき、第2の態様の方法が実施される。
【0063】
第15の態様によれば、本出願の一実施形態は、コンピュータプログラムコードまたはコンピュータプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムコードまたは命令が実行されるとき、第1の態様の方法が実施される。
【0064】
第16の態様によれば、本出願の一実施形態は、コンピュータプログラムコードまたはコンピュータプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムコードまたは命令が実行されるとき、第2の態様の方法が実施される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1】本出願の一実施形態による通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図2】本出願の一実施形態による、ネットワーク機器と端末機器との間の通信の概略図である。
図3】本出願の一実施形態による、ジョイントチャネルの概略図である。
図4】本出願の一実施形態による、チャネル測定方法の概略フローチャートである。
図5】本出願の一実施形態による、別のチャネル測定方法の概略フローチャートである。
図6】本出願の一実施形態による、通信装置の構造の概略図である。
図7】本出願の一実施形態による、別の通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
1.ビーム
新無線(new radio、NR)プロトコルにおけるビームは、空間フィルタ(spatial filter)または空間パラメータ(spatial parameter)(例えば、空間受信パラメータおよび空間送信パラメータ)とも称される空間領域フィルタ(spatial domain filter)として具体化され得る。信号を送信するために使用されるビームは、送信ビーム(transmission beam、Tx beam)と称されてもよく、または空間領域送信フィルタ(spatial domain transmission filter)、空間送信フィルタ(spatial transmission filter)、空間領域送信パラメータ(spatial domain parameter)、もしくは空間送信パラメータ(spatial transmission parameter)と称されてもよい。信号を受信するために使用されるビームは、受信ビーム(reception beam、Rx beam)と称されてもよく、または空間領域受信フィルタ(spatial domain reception filter)、空間受信フィルタ(spatial reception filter)、空間領域受信パラメータ(spatial domain reception parameter)、もしくは空間受信パラメータ(spatial reception parameter)と称されてもよい。
【0067】
送信ビームは、信号がアンテナを介して送信された後、空間内の異なる方向に形成される信号強度の分布を指してもよく、受信ビームは、アンテナから受信された無線信号の、空間内の異なる方向における信号強度の分布を指してもよい。
【0068】
加えて、ビームは、幅の広いビーム、幅の狭いビーム、または別のタイプのビームであってもよい。ビームフォーミングの技術は、別の技術であってもよい。ビームフォーミング技術は、具体的には、デジタルビームフォーミング技術、アナログビームフォーミング技術、ハイブリッドデジタル/アナログビームフォーミング技術などであり得る。
【0069】
ビームは、通常はリソースに対応する。例えば、ビーム測定中は、ネットワーク機器が異なるリソースを使用して異なるビームを測定し、端末機器が測定したリソース品質をフィードバックし、ネットワーク機器が、対応するビームの品質を知る。データ送信中は、対応するリソースを使用してビーム情報も示される。例えば、ネットワーク機器は、ダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)の送信構成インジケータ(transmission configuration indicator、TCI)内のリソースを使用して、端末機器の物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)ビームに関する情報を示す。
【0070】
任意選択で、同じまたは類似の通信機能を有する複数のビームは、1つのビームと見なされてもよい。1つのビームは、データチャネル、制御チャネル、サウンディング信号などを送信するように構成された1つ以上のアンテナポートを含んでもよい。ビームを形成する1つ以上のアンテナポートもまた、1つのアンテナポートセットと見なされてもよい。
【0071】
ダウンリンクビーム測定中は、送信ビームはネットワーク機器の送信ビームであり、受信ビームは端末機器の受信ビームであり得る。アップリンクビーム測定中は、送信ビームは端末機器の送信ビームであり、受信ビームはネットワーク機器の受信ビームであり得る。ビーム測定中は、1つのビームは1つのリソースに対応し得る。この方式では、リソースに対応するビームを識別するために、リソースのインデックスが使用され得る。あるいは、1つのビームが複数のリソースに対応する場合がある。
【0072】
2.疑似コロケーション(quasi-collocation、QCL)
疑似コロケーションは、疑似コサイト、またはコロケーションとも称され得る。
【0073】
QCL関係を有するアンテナポートに対応する信号は、同じまたは類似の空間特性パラメータ(またはパラメータとも称される)を有してもよく、あるいは1つのアンテナポートの空間特性パラメータ(またはパラメータとも称される)が、そのアンテナポートとQCL関係を有する別のアンテナポートの空間特性パラメータ(またはパラメータとも称される)を決定するために使用されてもよく、あるいは2つのアンテナポートが同じまたは類似の空間特性パラメータ(またはパラメータとも称される)を有する、あるいは2つのアンテナポート間の空間特性パラメータ(またはパラメータとも称される)の相違が、しきい値より小さい。
【0074】
QCL関係を満たす2つの参照信号またはチャネルの空間特性パラメータは同じである(近いかまたは類似している)ため、ターゲット参照信号の空間特性パラメータは、ソース参照信号のリソースインデックスに基づいて推測され得ることを理解されたい。
【0075】
空間相関情報を満たす2つの参照信号またはチャネルの空間特性パラメータは、同じである(近いかまたは類似している)ため、ターゲット参照信号の空間特性パラメータは、ソース参照信号のリソースインデックスに基づいて推測され得ることをさらに理解されたい。
【0076】
空間特性パラメータは、
到来角(angle of arrival、AoA)、優勢な(dominant)到来角AoA、平均到来角、到来角の出力角スペクトル(power angular spectrum、PAS)、出発角(angle of departure、AoD)、優勢な出発角、平均出発角、出発角の出力角スペクトル、端末機器の送信ビームフォーミング、端末機器の受信ビームフォーミング、空間チャネル相関、ネットワーク機器の送信ビームフォーミング、ネットワーク機器の受信ビームフォーミング、平均チャネル利得、平均遅延(average delay)、遅延拡散(delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、ドップラー効果(doppler shift)、空間受信パラメータ(spatial Rx parameters)、などのうちの1つ以上のパラメータを含む。
【0077】
前述の角度は、異なる次元における分解値、または異なる次元における分解値の組み合わせであり得る。
【0078】
QCLの4つのタイプは既存の規格で定義され、ネットワーク機器は、QCL type A+D、およびQCL type C+Dなどの、端末機器の1つ以上のタイプのQCLを同時に構成し得る。
QCL types A:Doppler shift、Doppler spread、average delay、delay spread
QCL types B:Doppler shift、Doppler spread
QCL types C:average delay、Doppler shift
QCL types D:Spatial Rx parameter
【0079】
QCL関係がタイプDのQCL関係のときは、QCL関係は空間QCLと見なされ得る。アンテナポートが空間QCL関係を満たすとき、QCL関係は、ダウンリンク信号用のポートとダウンリンク信号用のポートとの間のQCL関係(spatial relationとも称され得る)、またはアップリンク信号用のポートとアップリンク信号用のポートとの間のQCL関係であってもよく、かつ2つの信号が同じ受信ビームまたは送信ビームを有することを示すために、2つの信号は同じAoAまたはAoDを有し得る。別の例では、ダウンリンク信号とアップリンク信号との間、またはアップリンク信号のポートとダウンリンク信号のポートとの間のQCL関係は、2つの信号のAoAとAoDとの間に対応関係があること、または2つの信号のAoDとAoAとの間に対応関係があることであってもよい。具体的には、ダウンリンク受信ビームに基づいてアップリンク送信ビームを決定するため、またはアップリンク送信ビームに基づいてダウンリンク受信ビームを決定するために、ビーム相反性が使用されてもよい。
【0080】
空間QCL関係を有するポートで送信された信号は、あるいは同じ空間フィルタ(spatial filter)を使用して受信された、または送信された信号と理解されてもよい。空間フィルタは、プリコーディング、アンテナポートの重み、アンテナポートの位相偏向、またはアンテナポートの振幅利得のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0081】
空間QCL関係を有するポートで送信された信号は、あるいは対応するビーム対リンク(beam pair link、BPL)を有していると理解されてもよい。対応するBPLは、同じダウンリンクBPL、同じアップリンクBPL、ダウンリンクBPLに対応するアップリンクBPL、またはアップリンクBPLに対応するダウンリンクBPL、のうちの少なくとも1つを含む。
【0082】
したがって、空間受信パラメータ(すなわちタイプDのQCL)は、受信ビームの方向情報を示すパラメータと理解されてもよい。
【0083】
本出願の例では、いくつかのパラメータの対応関係は、QCLシナリオの説明にも使用される場合がある。
【0084】
本出願は、2つの参照信号または送信オブジェクトが関連付けの関係を有し得る、QCL仮定シナリオに適用可能であることを理解されたい。
【0085】
3.測定リソース
チャネルに対応する測定リソースは、アップリンク測定リソース、またはダウンリンク測定リソースであり得る。アップリンク測定リソースは、これに限定されないが、サウンディング参照信号(sounding reference signal、SRS)、復調参照信号(demodulation reference signal、DMRS)などを含む。ダウンリンク測定リソースは、これに限定されないが、チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal、CSI-RS)、チャネル状態情報干渉測定(channel state information interference measurement、CSI-IM)、セル固有参照信号(cell specific reference signal、CS-RS)、UE固有参照信号(user equipment specific reference signal、US-RS)、DMRS、SS/PBCH blockなどを含む。SS/PBCH blockは、略して同期信号ブロック(synchronization signal block、SSB)とも称され得る。
【0086】
測定リソースは、無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングを使用して構成され得る。構成構造において、1つの測定リソースは1つのデータ構造であってよく、アップリンク/ダウンリンク信号のタイプ、アップリンク/ダウンリンク信号を搬送するリソース要素、アップリンク/ダウンリンク信号の送信時刻および送信周期、およびアップリンク/ダウンリンク信号の送信に使用されるポートの数などの、測定リソースに対応するアップリンク/ダウンリンク信号の関連パラメータを含む。各アップリンク/ダウンリンク信号の測定リソースはインデックスを有し、アップリンク/ダウンリンク信号の測定リソースを識別する。測定リソースのインデックスは、測定リソースの識別子とも称され得ることが理解されよう。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0087】
測定リソースは、チャネルリソースおよび干渉リソースを含み得る。
【0088】
3.1.チャネルリソース
チャネルリソースは、ネットワーク機器によって構成され、かつチャネル測定に使用されるリソースである。チャネルリソースは、参照信号受信電力(reference signal received power、RSRP)、チャネル品質インジケータ(channel quality indicator、CQI)および信号対干渉雑音比(signal to interference plus noise ratio、SINR)などのチャネル情報を測定するために使用され得る。アップリンクチャネル測定中は、チャネルリソースはSRSリソースであり得る。ダウンリンクチャネル測定中は、チャネルリソースはCSI-RSリソースまたはSSBリソースであり得る。CQIおよびSINR測定中は、干渉リソースもまた構成される必要がある。
【0089】
3.2.干渉リソース
干渉リソースは、ネットワーク機器によって構成され、かつチャネル測定に使用されるリソースである。アップリンクチャネル測定中は、干渉リソースはSRSリソースであり得る。ダウンリンクチャネル測定中は、干渉リソースはCSI-RSリソース、SSB、またはCSI-IMリソースであり得る。CQIおよびSINRなどのチャネル情報が測定されるとき、これらの干渉リソースは、CQIおよびSINRをチャネルリソースと共に計算するための干渉源として使用される。例えば、1つの干渉リソース内の1つのチャネルリソースのSINRが測定される必要があるときは、SINRを計算するために、チャネルリソースのエネルギーが分子として使用され、干渉リソースのエネルギーが分母として使用されてもよい。
【0090】
4.チャネル測定
チャネル測定は、R15プロトコルにおける測定手順であり、特定のリソースの、CQIなどのチャネル状態情報を測定するために使用される。チャネル測定は、ダウンリンクチャネル測定とアップリンクチャネル測定とに分類される。
【0091】
4.1.ダウンリンクチャネル測定
ダウンリンクチャネル測定は、主に4つのステップを含む。
【0092】
S1:ネットワーク機器が、端末機器に測定構成情報を送信する。測定構成情報は、無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングを使用して、ネットワーク機器によって端末に送信され、リソース構成情報および報告構成情報の主に2つの部分を含む。リソース構成情報は、測定リソースに関する情報であり、プロトコル内で、リソース構成(resourceConfig)またはリソース設定(resourceSetting)-リソースセット(resourceSet)-リソース(resource)の3レベル構造を使用して構成される。ネットワーク機器は、端末機器のための1つ以上のリソース構成を構成することができる。各リソース構成は1つ以上のリソースセットを含み、各リソースセットは1つ以上のリソースを含み得る。各リソース構成/リソースセット/リソースはインデックスを含み、リソースの周期、およびリソースに対応する信号クラスなどのいくつかの他のパラメータをさらに含む。各リソースは、1つ以上のアンテナポートを含み得る。報告構成情報は、測定結果の報告に関する情報であり、プロトコルにおける報告構成(ReportConfig)によって構成される。ネットワーク機器は、端末機器のための1つ以上の報告構成を構成し得る。各報告構成は、報告インジケータ、報告時刻、報告周期、および報告フォーマットなどの報告関連情報を含む。加えて、報告構成はリソース構成のインデックスをさらに含み、報告結果が測定される測定構成を示す。
【0093】
チャネル測定中は、CQIが測定されることを必要としているときは、対応する干渉信号がさらに測定され得る。干渉信号は、干渉リソースを測定することによって測定され得る。干渉リソースおよびチャネルリソースは共に端末機器用に構成され、それぞれ異なるresource settingで構成される。例えば、RRCシグナリング内に2つのresource settingが構成され、1つのresource settingはチャネルリソースを含み、他方のresource settingは干渉リソースを含む。非ゼロ電力チャネル状態情報参照信号(non zero power CSI-RS、NZP CSI-RS)およびCSI-IMの2つのタイプの干渉リソースがある。
【0094】
各リソースのビーム情報は、構成されることをさらに必要とする。このようにして、端末機器は各リソースに対応するビームを知り、受信に使用されるべき受信ビームを決定する。ビーム情報はTCI状態(TCI-state)にカプセル化され、各チャネルリソースは1つのTCI-stateを含んでよく、リソースのビーム情報を示す。干渉リソースのビーム情報は構成される必要はなく、干渉リソースに関連付けられるチャネルリソースのビーム情報がデフォルトで使用される。例えば、CSI-IMリソースが干渉リソースとして使用されるときは、CSI-IMリソースの数量は、チャネルリソースの数量と等しくなければならず、かつCSI-IMリソースは、干渉リソースと1対1の対応関係にある。各CSI-IMについては、CSI-IMリソースに対応するチャネルリソースのビームがデフォルトで使用され、端末機器は、同じ受信ビームを使用して、チャネルリソースおよびCSI-IMリソースを受信する。NZP CSI-RSリソースが干渉リソースとして使用されるときは、1つのチャネルリソースのみが構成され得ることが規定され、チャネルリソースのビームが、全てのNZP CSI-RS干渉リソースに対して使用される。
【0095】
以下、測定構成情報についての理解を容易にするために、リソース構成の特定の形式、およびR15プロトコルにおける報告構成について説明する。
<リソース構成の定義:リソース構成は1つ以上のリソースセットを含み、1つのリソースセットは1つ以上のリソースを含む>
CSI-ResourceConfig::= SEQUENCE{
<リソース構成のインデックス>
csi-ResourceConfigId CSI-ResourceConfigId,
<リソース構成リソースセットを含み、リソースセットリストは、nzp-CSI-RS-SSBリソースセットのリスト、またはcsi-IMリソースセットのリストであってもよい>
csi-RS-ResourceSetList CHOICE{
<nzp-CSI-RS-SSBリソースセットのリストは、複数のnzp-CSI-RSリソースセットまたは複数のcsi-SSBリソースセット、あるいは両方を含む。各nzp-CSI-RSリソースセットは1つ以上のnzp-CSI-RSリソースを含み、各csi-SSBリソースセットは1つ以上のcsi-SSBリソースを含む>
nzp-CSI-RS-SSB-ResourceSetList SEQUENCE{
nzp-CSI-RS-ResourceSetList SEQUENCE(SIZE
(1..maxNrofNZP-CSI-RS-ResourceSetsPerConfig))OF
NZP-CSI-RS-ResourceSetId
csi-SSB-ResourceSetList SEQUENCE(SIZE(1..maxNrofCSI-SSB-ResourceSetsPerConfig))OF CSI-SSB-ResourceSetId
},
<csi-IMリソースセットのリストは複数のcsi-IMリソースセットを含み、各csi-IMリソースセットは1つ以上のcsi-IMリソースを含む>
csi-IM-ResourceSetList SEQUENCE(SIZE(1..maxNrofCSI-IM-ResourceSetsPerConfig))OF CSI-IM-ResourceSetId
},
<1つのセルの周波数は複数の帯域幅ブロックに分割され、bwp-idは帯域幅ブロックの識別子を示す>
bwp-Id BWP-Id,
<リソース構成内のリソースの時間領域送信特徴:定期的な送信、半永続的な送信、または非周期的な送信>
resourceType ENUMERATED{aperiodic, semiPersistent, periodic},
...
<リソースセットは1つ以上のリソースを示し、nzp-CSI-RSリソースセットは1つ以上のnzp-CSI-RSリソースを含み、csi-SSBリソースセットは1つ以上のSSBリソースを含み、csi-IMリソースセットは1つ以上のcsi-IMリソースを含む。それは多くの種類のリソースセットがあるためで、ここではリソースセットは1つ1つ説明されない>

<報告構成の定義であって、本特許と無関係な一部のパラメータは省略されている>
CSI-ReportConfig::= SEQUENCE{
<報告構成のインデックス>
reportConfigId CSI-ReportConfigId,
<チャネル情報を測定するために使用されるリソース構成の識別子>
resourcesForChannelMeasurement CSI-ResourceConfigId,
<干渉情報を測定するために使用されるリソース構成の識別子であって、リソース構成それぞれに含まれるリソースタイプはcsi-IMである>
csi-IM-ResourcesForInterference CSI-ResourceConfigId
<干渉情報を測定するために使用されるリソース構成の識別子であって、リソース構成それぞれに含まれるリソースタイプはnzp-CSI-RSである>
nzp-CSI-RS-ResourcesForInterference CSI-ResourceConfigId
<RSRPおよびCQIなどの報告されたパラメータ>
reportQuantity CHOICE{
...
},
<グループに基づく報告ルールがenabledまたはdisabledとして構成され得る>
groupBasedBeamReporting CHOICE{
<ルールがenabledとして構成されるときは、さらに構成されるのに他の詳細は必要なく、UEは同時に受信され得る2つのリソース識別子CRIまたはSSBRIを報告する>
enabled NULL,
<ルールがdisabledとして構成されるときは、具体的に報告されるべきビームの数がさらに設定される必要があり、1から4に設定され得る。例えば、数が4に設定されたときは、UEは4つのリソース識別子を報告し、4つのリソース識別子が同時に受信されることは必要とされない>
disabled SEQUENCE{
nrofReportedRS ENUMERATED{n1, n2, n3, n4}

},
【0096】
S2:ネットワーク機器は、測定構成情報を使用して構成されたリソースに対応するリソース要素に、ダウンリンク信号を送信し、その結果、端末機器は、ダウンリンク信号を測定することによって、各リソースに対応するチャネル情報(具体的には、リソースに対応するビームのチャネル情報)を決定する。
【0097】
S3:端末機器は、測定構成情報、具体的には、測定されるべきリソース、測定が行われる時間周波数リソース、測定されるべきインジケータなどに基づいて、ダウンリンク信号を測定する。
【0098】
S4:端末機器は、ビーム測定報告をネットワーク機器に送信する。ビーム測定報告は、1つ以上のリソースの1つ以上のインデックス、およびリソースに対応するチャネル情報を含んでよく、例えば、CQI、ランク指示(rank indication、RI)、プリコーディング行列インジケータ(precoding matrix indicator、PMI)、およびレイヤインジケータ(layer indicator, LI)などである。
【0099】
本出願の実施形態の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、以下では、添付の図面を参照して本出願の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0100】
本出願で提供されるチャネル測定方法は、モノのインターネット(internet of things、IoT)、狭帯域のモノのインターネット(narrowband internet of things、NB-IoT)、ロング・ターム・エボリューション(long term evolution、LTE)、第5世代(5G)通信システム、LTEと5Gのハイブリッドアーキテクチャ、5G NRシステム、将来の通信開発で出現する新通信システムなどの、様々な通信システムに適用され得る。本出願で説明される5G通信システムは、非スタンドアロン(non-standalone、NSA)5G通信システムおよびスタンドアロン(standalone、SA)5G移動通信システムのうちの少なくとも1つを含み得る。あるいは、通信システムは、公衆陸上移動網(public land mobile network、PLMN)、デバイス・ツー・デバイス(device-to-device、D2D)ネットワーク、マシン・ツー・マシン(machine to machine、M2M)ネットワーク、または別のネットワークであってもよい。
【0101】
図1は、本出願の実施形態に適用可能な通信システム100を示す。通信システムは、前述の1つ以上のネットワーク機器および1つ以上の端末機器を含み得る。1つのネットワーク機器は、1つ以上の端末機器にデータまたは制御シグナリングを送信してもよい。あるいは、複数のネットワーク機器が、1つの端末機器にデータまたは制御シグナリングを同時に送信してもよい。
【0102】
図1に示す通信システムにおける、各ネットワーク機器と各端末機器との間の通信は、あるいは別の形で表現されてもよい。例えば、図2に示すように、端末機器10は、プロセッサ101と、メモリ102と、トランシーバ103とを備え、トランシーバ103は、送信機1031と、受信機1032と、アンテナ1033とを備える。ネットワーク機器20は、プロセッサ201と、メモリ202と、トランシーバ203とを備え、トランシーバ203は、送信機2031と、受信機2032と、アンテナ2033とを備える。受信機1032は、アンテナ1033を介して送信制御情報を受信するように構成されてもよく、送信機1031は、アンテナ1033を介してネットワーク機器20に送信フィードバック情報を送信するように構成されてもよい。送信機2031は、アンテナ2033を介して端末機器10に送信制御情報を送信するように構成されてもよく、受信機2032は、アンテナ2033を介して、端末機器10によって送信された送信フィードバック情報を受信するように構成されてもよい。
【0103】
本出願の実施形態に適用可能な前述の通信システムは説明のための単なる例であり、本出願の実施形態に適用可能な通信システムはこれに限定されない。例えば、通信システムは、別の数のネットワーク機器、および別の数の端末機器を含んでもよい。
【0104】
本出願の実施形態における端末機器は、ユーザ側にあり、かつ信号を受信または送信するように構成されたエンティティである。端末機器は、ユーザに音声およびデータ接続を提供するデバイス、例えば、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイスまたは車載デバイスであり得る。端末機器は、代替として、ワイヤレスモデムに接続された別の処理デバイスであってもよい。端末機器は無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)を使用して1つまたは複数のコアネットワークと通信し得る。端末機器は、あるいは、ワイヤレス端末、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、移動局(mobile station)、リモート局(remote station)、アクセスポイント(access point)、リモート端末(remote terminal)、アクセス端末(access terminal)、ユーザ端末(user terminal)、ユーザエージェント(user agent)、ユーザデバイス(user device)、ユーザ機器(user equipment)などと称され得る。端末機器は、例えば、携帯電話(または「セルラー」電話と称される)などのモバイル端末、またはモバイル端末を有するコンピュータであってもよい。例えば、端末機器は、無線アクセスネットワークと音声および/またはデータを交換する、ポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載のモバイル装置であってもよい。例えば、端末機器は、代替として、パーソナル通信サービス(personal communication service、PCS)電話、コードレス電話セット、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop、WLL)局、または携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)などのデバイスであってもよい。一般的な端末機器には、例えば、携帯電話、タブレット、ノートブックコンピュータ、パームトップコンピュータ、モバイルインターネットデバイス(mobile internet device、MID)、およびスマートウォッチ、スマートバンドもしくは歩数計などのウェアラブルデバイスが含まれる。しかし、これは本願の実施形態では限定されない。あるいは、本出願の実施形態の端末機器は、将来の進化型PLMNに現れる端末機器などであってもよい。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0105】
加えて、本出願の実施形態の端末機器は、代替的に、IoTシステムにおける端末機器であってもよい。IoTは、未来の情報技術の開発の重要な部分である。IoTの主な技術的特徴は、人と機械との間または物と物との間の相互接続のためのインテリジェントネットワークを実装するために通信技術を使用して物をネットワークに接続することである。本出願の実施形態では、IoT技術は、例えば狭帯域(narrow band、NB)技術を使用することにより大規模接続、ディープカバレッジ、および端末省電力を実装することができる。
【0106】
加えて、本出願の実施形態では、端末機器は、センサ、例えば、インテリジェントプリンタ、列車検出器、またはガソリンスタンドをさらに含んでもよい。端末機器の主な機能は、(いくつかの端末機器によって)データを収集すること、ネットワーク機器から制御情報およびダウンリンクデータを受信すること、電磁波を送信すること、ならびにネットワーク機器にアップリンクデータを送信することを含む。
【0107】
本出願の実施形態におけるネットワーク機器は、ネットワーク側にあり、かつ信号を送信または受信するように構成されたエンティティである。本出願の実施形態におけるネットワーク機器は、無線ネットワーク内の機器、例えば、端末が無線ネットワークにアクセスできるようにするRANノードであってもよい。例えば、ネットワーク機器は、LTEにおける進化型NodeB(evolutional Node B、eNB、またはe-NodeB)であってもよく、あるいは新しい無線コントローラ(new radio controller、NR controller)、5GシステムにおけるgNode B(gNB)、集中型ユニット(centralized unit、CU)、新しい無線基地局、無線遠隔モジュール、マイクロ基地局、リレー(relay)、分散ユニット(distributed unit、DU)、ホームNodeB、送受信ポイント(transmission reception point、TRP)、送信ポイント(transmission point、TP)、または他の任意の無線アクセス装置であってもよい。しかし、これは本願の実施形態では限定されない。ネットワーク機器は、1つまたは複数のセルをカバーすることができる。
【0108】
本出願の実施形態で説明されるネットワークアーキテクチャとサービスシナリオは、本出願の実施形態の技術的解決策をより明確に説明することを目的としているが、本出願の実施形態で提供される技術的解決策の制限となるものではない。当業者であれば、ネットワークアーキテクチャが進化し、新しいサービスシナリオが出現するにつれて、本出願の実施形態で提供される技術的解決策が同様の技術的問題にも応用可能であることを知ることができる。
【0109】
モバイル通信システム(例えば、5th generation5G)では、データ送信の前に、チャネル情報を取得するためにチャネル測定が行われる必要がある。チャネル測定の主な方法は以下の通りであり、ネットワーク機器が端末機器に対してチャネル測定に使用されるリソースを構成し、その後、端末機器にリソースを送信する。端末機器はリソースを測定し、最終的に、リソースに対応する測定結果をネットワーク機器にフィードバックする。
【0110】
ネットワーク側は、異なる送信機構を使用して、異なる端末機器に対してデータを送信し得る。例えば、セルの中心に位置する端末機器に対しては、ネットワーク側は単一の送ポイント(transmission and reception point、TRP)に基づいて端末機器に対してデータを送信してもよく、セル端に位置する端末機器に対しては、ネットワーク側は複数のTRPに基づいて端末機器に対してデータを送信してもよい。複数のTRPに基づくデータ送信は、協調マルチポイント信(coordinated multipoint transmission/reception、CoMP)と称される。協調マルチポイント送受信の間は、チャネル測定もまた行われる必要がある。2つのTRPの協調マルチポイント送受信が例として使用される。端末機器によって測定されるチャネルは、例えば、図3に示すような、2つのTRPのジョイントチャネルである。端末機器は、2つのTRPを含むジョイントチャネルのチャネル品質を決定するために、2つのTRPによって送信された参照信号を測定する必要がある。
【0111】
現在は、ネットワーク機器は端末機器に対して1つのチャネルリソースを構成でき、チャネルリソースは複数のポートリソースを含む。ネットワーク機器は、複数のTRPを使用して、ポートリソースをそれぞれ送信する。各TRPによって送信されたポートリソースを受信した後で、端末機器はTRPで送信された信号を測定し、その結果、マルチTRPジョイント測定が実施され得る。しかしながら、高周波送信シナリオでは、特定のビームを使用してデータ送信が行われる必要がある。複数のTRPが協調方式でデータを送信するときは、異なるTRPが異なる送信ビームを使用する場合がある。したがって、端末機器が複数のTRPでジョイントチャネル測定を行うときは、複数のTRPが、信号を送信するために異なるビームを使用する場合がある。しかしながら、1つのチャネルリソース内では1つのビーム情報のみが構成され得る。したがって、現在のジョイントチャネル測定方法は、高周波チャネル測定には適用されることができない。
【0112】
これに基づき、本出願の実施形態は、高周波チャネル測定を実施するためのチャネル測定方法および装置を提供する。方法および装置は、同じ発明概念に基づいて考案されている。本方法および装置は問題を解決するための同様の原理を有する。したがって、装置および方法の実装形態については相互に参照されたく、繰り返し部分の詳細は説明されない。
【0113】
本出願の実施形態におけるリソースセットはresource settingおよびresource configurationであってもよい。
【0114】
本出願の実施形態では、チャネルリソースと干渉リソースとが同じ受信ビームを有することは、チャネルリソースと干渉リソースとに対応する受信ビームの方向が同じであることと理解されてよく、チャネルリソースと干渉リソースとが、typeDの疑似コロケーション関係を有することを意味し得る、あるいはチャネルリソースと干渉リソースとが同じTCI-stateを使用することを意味し得る。
【0115】
本出願の実施形態では、測定タイプは測定モードとも称される場合があり、測定タイプは、個別測定とジョイント測定との少なくとも2つのタイプを含み得る。個別測定は、全測定リソースを個別に測定して、各測定リソースに対応するチャネル情報を取得することと理解されてよい。個別測定は、独立測定、チャネル個別測定、個別チャネル測定、独立チャネル測定、チャネル独立測定などとも称され得る。ジョイント測定は、測定を行うために複数の測定リソースを組み合わせて、ジョイントチャネル情報を取得することと理解されてよい。ジョイント測定は、チャネルジョイント測定、ジョイントチャネル測定などとも称され得る。個別測定およびジョイント測定は単なる例示的な名称であり、測定タイプの名称は特に限定されないことを理解されたい。説明を容易にするために、以下、測定リソースに対応するチャネル情報を取得するために全測定リソースが個別に測定される測定タイプは一律に個別測定と称され、ジョイントチャネル情報を取得するために複数の測定リソースが組み合わされて測定を行う測定タイプは、一律にジョイント測定と称される。
【0116】
本出願の実施形態では、同じTCI-stateを有する/使用することは、同じ受信ビームを有する/使用すること、または同じQCL仮定(例えば、typeDのQCL仮定)を有する/使用することと理解されてもよく、あるいは同じTCI-stateインデックス、または使用されるTCI-state内のtypeDのQCL-infoに含まれる同じ参照信号リソースを使用することとして理解されてもよく、あるいはQCL関係を有すること、例えば、typeDのQCL関係を有することとして理解されてもよい。異なるTCI-stateを有する/使用することは、異なる受信ビーム、または異なるQCL仮定(例えば、typeDのQCL仮定)を有することと理解されてもよく、あるいは異なるTCI-stateインデックス、または使用されるTCI-state内のtypeDのQCL-infoに含まれる、異なる参照信号リソースを使用することと理解されてもよく、あるいはQCL関係を有していないこと、例えば、typeDのQCL関係を有していないことと理解されてもよい。
【0117】
本出願の実施形態では、TRPと、測定リソースまたはチャネルリソースとは互いに置き換えられてもよい。例えば、1つのTRPに対応する、プリコーディング行列/基底/交差偏波port間の位相差/panel間位相差は、1つのCSI-RSに対応する、プリコーディング行列/基底/交差偏波port間の位相差/panel間位相差と理解され得る。
【0118】
本出願の実施形態では、TRPと、測定リソースまたはチャネルリソースのportとは、代替的に互いに置き換えられてもよい。例えば、1つのTRPに対応する、プリコーディング行列/基底/交差偏波port間の位相差/panel間位相差は、TRPに対応するportのグループに対応する、プリコーディング行列/基底/交差偏波port間の位相差/panel間位相差と理解され得る。
【0119】
本出願の実施形態では、「少なくとも1つの」は1つまたは複数を意味し、「複数の」は2つ以上を意味することを理解されたい。「および/または」という用語は、関連付けられた対象間の、関連付けの関係を記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下のケース、すなわち、Aのみが存在するケース、AとBとの両方が存在するケース、およびBのみが存在するケースを表し得、AおよびBは単数であっても複数であってもよい。文字「/」は通常、関連付けられた対象間の「または」関係を示す。「以下の少なくとも1つ(1個)」またはその同様の表現は、単一の項目(複数個)または複数の項目(複数個)の任意の組合せを含む、これらの項目の任意の組合せを意味する。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つ(1個)は、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはa、b、およびcを示してよく、a、b、およびcは単数形または複数形であってよい。
【0120】
加えて、本出願の説明では、「第1の」および「第2の」という用語は、単なる説明目的であることが意図されていると理解されるべきであり、相対的な重要性の指示または示唆として理解されるべきではなく、順番の指示または示唆として理解することはできず、数量を表すことはできない。
【0121】
以下、添付の図面を参照しながら本出願の実施形態で提供される方法を詳しく説明する。
【0122】
実施形態1
図4は、本出願によるチャネル測定方法のフローチャートである。本方法は、通信デバイス、チップ、チップセットなどに適用され得る。以下では、説明のための例として通信デバイスを用いる。方法は、以下のステップを含む。
【0123】
S401:ネットワーク機器が端末に測定構成情報を送信する。これに対応して、端末機器は、ネットワーク機器から測定構成情報を受信する。測定構成情報は、測定リソースの1つ以上のグループを構成するために使用され、測定リソースの各グループは複数の測定リソースを含み、測定リソースのグループは、ジョイントチャネル測定を1回行うために使用される。測定構成情報を使用して構成された測定リソースの複数のグループ内で、測定リソースの全グループに含まれる測定リソースの数量は、等しくても等しくなくてもよいことに留意されたい。これは、本明細書では特に限定されない。加えて、測定リソースの複数のグループを構成するために測定構成情報が使用される場合は、測定リソースの1つのグループに含まれる測定リソースの数は1になり得る。
【0124】
例えば、測定リソースは、チャネルを測定するために使用されるチャネルリソースであってもよく、チャネルリソースは、チャネル測定リソースとも称され得る。あるいは、測定リソースは、干渉を測定するために使用される干渉リソースであってもよく、干渉リソースは、干渉測定リソースとも称され得る。チャネルリソースのタイプは、NZP CSI-RSリソース、SSBリソース、CSI-IMリソース、およびゼロ電力チャネル状態情報参照信号(Zero-Power Channel State Information Reference Signal、ZP CSI-RS)リソースのうちのいずれか1つ、またはこれらの組み合わせであってもよい。干渉リソースのタイプは、NZP CSI-RSリソース、SSBリソース、CSI-IMリソース、およびZP CSI-RSリソースのうちのいずれか1つ、またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0125】
説明のための例において、測定構成情報は測定構成を含んでよく、測定構成は、測定リソースの関連構成情報を含む。例えば、測定構成は、前述した測定リソースの1つ以上のグループを構成するために使用される。例えば、測定構成は、送信周期、時間周波数リソース位置、およびポート数などの関連パラメータをさらに含み得る。
【0126】
任意選択で、測定構成情報は、報告構成をさらに含み得る。
【0127】
可能な実施態様では、測定リソースの1つのグループに対し、測定構成情報は、その測定リソースのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されるかどうかをさらに示す。前述の実施態様によれば、ネットワーク機器が、端末機器に対して複数の測定リソースを構成するときは、端末機器は、測定リソースが個別測定に使用されるかジョイント測定に使用されるかを決定し得る。
【0128】
具体的な実施態様では、測定構成情報内の測定構成は、測定リソースのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されるかどうかをさらに示し得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、測定構成情報は、以下の6つの方式の1つ以上で、測定リソースの1つのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されるかどうかを示し得る。
【0130】
方式1:測定構成情報は、第1のパラメータを構成することによって、測定リソースの測定タイプを示し得る。ジョイント測定と個別測定との、少なくとも2つの測定タイプがある。測定タイプがジョイント測定であれば、測定リソースの1つのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されることを示し、測定タイプが個別測定であれば、測定リソースの1つのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されないことを示す。第1のパラメータは、1つ以上のパラメータを含み得る。これは、本明細書では特に限定されない。第1のパラメータがgroupBasedBeamReportingパラメータの例が、説明のために使用される。測定構成情報は、groupBasedBeamReportingパラメータを使用して、測定タイプを示し得る。例えば、groupBasedBeamReportingパラメータの値がenabledに設定されているときは、ジョイント測定が使用されることを示し得る。groupBasedBeamReportingパラメータの値がdisabledに設定されているときは、個別測定が使用されることを示し得る。
【0131】
さらに、測定構成情報が、CQI、RI、およびPMIなどの1つ以上のパラメータを測定するよう指示しているときは、方式1は、測定リソースのグループに含まれている測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されることを示し得る。例えば、測定構成情報が、CQI、RI、およびPMIなどの1つ以上のパラメータを測定するよう指示している場合は、groupBasedBeamReportingパラメータは、測定タイプを示し得る。
【0132】
方式2:測定構成情報は、第2のパラメータを構成することによって、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースの数量を示し得る。第2のパラメータが1より大きい値になるように構成される(具体的には、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースの数量が1より大きくなるように構成される)ときは、測定タイプがジョイント測定であることを示す場合があり、そうでない場合は、測定タイプが個別測定であることを示し得る。あるいは、測定構成情報が第2のパラメータを構成するときは、測定タイプがジョイント測定であることを示す場合があり、測定構成情報が第2のパラメータを構成しないときは、測定タイプが個別測定であることを示し得る。
【0133】
方式3:測定構成情報は、測定リソースの1つのグループに含まれる測定リソースが配置されるリソースセットの数を使用して、その測定リソースのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されるかどうかを示し得る。例えば、測定リソースの1つのグループに含まれる複数の測定リソースが、複数のリソースセット内に構成される場合は、測定リソースのそのグループに含まれる複数の測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されることを示し得る。測定リソースの1つのグループに含まれる複数の測定リソースが、1つのリソースセット内に構成される場合は、測定リソースのそのグループに含まれる複数の測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されないことを示し得る。例えば、測定リソースのグループはN個の測定リソースを含む。N個の測定リソースがN個のリソースセット内に構成される場合は、N個の測定リソースがジョイントチャネル測定に使用され、Nは1より大きい整数であることを示し得る。別の例では、測定リソースのグループはM個の測定リソースを含む。M個の測定リソースがm個のリソースセット内に構成される場合は、M個の測定リソースがジョイントチャネル測定に使用され、Mは1より大きい整数であり、mは0より大きくMより小さい整数であることを示し得る。
【0134】
方式4:測定構成情報は、測定リソース構成形式を使用して、1つのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されるかどうかを示し得る。例えば、全測定リソースが複数のリソースセット内に構成される場合は、ジョイントチャネル測定を行うために、各リソースセット内の測定リソースが、測定リソースのグループとして使用され得ることを示す。
【0135】
一実施態様では、方式4および方式1は、共に測定タイプを示し得る。具体的には、全測定リソースが複数のリソースセット内に構成され、かつ第1のパラメータ(例えば、groupBasedBeamReporting)が、測定タイプがジョイント測定であることを示しているときは、ジョイントチャネル測定を行うために、各リソースセット内の測定リソースが、測定リソースのグループとして使用され得る。
【0136】
方式5:測定構成情報は、チャネルリソースの数量および干渉リソースのタイプを使用して、測定タイプを示し得る。例えば、干渉リソースのタイプがNZP CSI-RSであり、チャネルリソースの数量が1より大きければ、測定タイプがジョイント測定であることを示し得る。
【0137】
方式6:測定構成情報は、コードブックタイプを使用して、測定タイプを示し得る。測定タイプがジョイント測定であれば、測定リソースの1つのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されることを示し、測定タイプが個別測定であれば、測定リソースの1つのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されないことを示す。例えば、コードブックタイプが特定のタイプとして構成されるときは、測定タイプがジョイント測定であることを示し得る。
【0138】
説明のための例では、ジョイント測定に使用される複数の測定リソースは、1つの測定リソースグループと称されてもよく、つまり、測定リソースの1つのグループは、1つの測定リソースグループと称されてもよい。
【0139】
説明のための例では、測定リソースグループは、物理グループであってもよい。例えば、測定リソースグループは、リソースセットであってもよい。ネットワーク機器は、端末機器のための1つ以上のリソースセットを構成し得る。ジョイントチャネル測定中は、測定を行うために、各リソースセット内のリソースが組み合わされる。任意選択で、リソースセットは、以下の2つの条件の1つまたは両方に合致する場合があり、1つの条件は、リソースセットの数がKであってもよく、この場合、Kは1、2、4、または8などの正の整数になる。もう1つの条件は、各リソースセット内の測定リソースのポート数の合計がHを超えなくてもよく、この場合、Hは4、8、12、16、18、24、32、または64などの正の整数になる。あるいは、ネットワーク機器によって構成されたリソースセットの全てが、ジョイント測定に使用されるとは限らない場合がある。例えば、いくつかのリソースセット内のリソースはジョイント測定に使用され、いくつかのリソースセット内のリソースは個別測定に使用される。ネットワーク機器は、どのリソースセットがジョイント測定に使用されるかを示し得る。例えば、1つ以上のパラメータが、リソースセットがジョイント測定に使用されるか個別測定に使用されるかを示す。
【0140】
KまたはHの値は、RRCシグナリング/媒体アクセス制御制御要素(medium access control control element、MAC CE)/DCIシグナリングを使用して示されてもよく、あるいはUE能力報告プロセスを使用して報告されてもよく、あるいはプロトコルで規定されてもよい。KまたはHがRRCシグナリングを使用して構成される場合は、KまたはHは必須のパラメータであっても任意選択のパラメータであってもよい。KまたはHが構成されないときは、KまたはHはデフォルト値になり得る。例えば、デフォルト値は、2、3、4、5、6、7、8、12、および16のうちの1つであってもよい。
【0141】
説明のための例では、KまたはHの値/上限は、これに限定されないが、1、2、3、4、5、6、7、8、12、および16のうちのいずれか1つであってもよい。説明のための例では、KまたはHの値範囲は、{1,2,3,4,5,6,7,8,12,16}、またはこれらのサブセットであってもよい。
【0142】
KおよびHの値範囲は、同じであっても、異なっていてもよいことに留意されたい。前述の値および値範囲は、説明のための単なる例であって、KおよびHの値範囲は具体的に限定されない。
【0143】
説明のための別の例では、測定リソースグループは、あるいは論理グループであってもよい。言い換えると、測定リソースグループは、明示的には構成されない。例えば、全測定リソースが1つのリソースセット内に構成されてもよく、全測定リソースの構成順序、または測定リソースのインデックスの順序に従って、測定リソースがN個おきに1つの測定リソースグループとして使用される。例えば、6つの測定リソース{#2,#3,#4,#6,#1,#7}が構成され、測定リソースが2つおきに1つの測定リソースグループとして使用される。したがって、{#2,#3}が1つの測定リソースグループとして使用されてもよく、{#4,#6}が1つの測定リソースグループとして使用されてもよく、{#1,#7}が1つの測定リソースグループとして使用されてもよい。別の例では、9つの測定リソース{#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7,#8,#9}が構成され、測定リソースが3つおきに1つの測定リソースグループとして使用される。したがって、{#1,#4,#7}が1つの測定リソースグループとして使用されてもよく、{#2,#5,#8}が1つの測定リソースグループとして使用されてもよく、{#3,#6,#9}が1つの測定リソースグループとして使用されてもよい。測定リソースグループのグルーピングの方式が、本出願のこの実施形態で具体的に制限されることはない。
【0144】
1つの測定リソースグループ内の測定リソースは、同じセルのリソースであってもよいし、違うセルの測定リソースであってもよい。これは、本明細書では特に限定されない。
【0145】
現在は、typeIIコードブックの複雑さが高度なため、報告されたコードブックがタイプ2(typeII)コードブックであれば、測定リソースの数は1にのみ構成され得ることがプロトコルで規定されている。しかしながら、本出願のこの実施形態では、typeIIコードブックが報告に使用されるときは、複数の測定リソースが構成され得る。例えば、測定タイプが個別測定のときは、報告されたコードブックタイプがtypeIIコードブックであれば、測定構成情報内に単一の測定リソースのみが構成されてもよく、測定タイプがジョイント測定のときは、報告されたコードブックタイプがtypeIIコードブックであれば、測定構成情報内に複数の測定リソースが構成されてもよい。
【0146】
実施態様では、測定タイプがジョイント測定で、報告されたコードブックタイプがtypeIIコードブックであれば、測定構成情報内に1つの測定リソースグループが構成されてもよい。例えば、測定リソースグループは、以下の3つの条件の1つ以上を満たし得る。
【0147】
条件1:測定リソースの数はLを超えることはなく、Lは、2、4、または8などの正の整数である。
【0148】
条件2:各測定リソースのポート数はSを超えない場合があり、Sは1、2、4、8、または16などの正の整数である。
【0149】
条件3:全測定リソースのポート数の合計はFを超えることはなく、Fは、2、4、8、12、16、18、24、32、または64などの正の整数である。
【0150】
L、S、またはFの値は、RRCシグナリング/MAC CE/DCIシグナリングを使用して示されてもよく、あるいはUE能力報告プロセスを使用して報告されてもよく、あるいはプロトコルで規定されてもよい。L、S、またはFがRRCシグナリングを使用して構成される場合は、L、S、またはFは必須のパラメータであっても任意選択のパラメータであってもよい。L、S、またはFが構成されないときは、L、S、またはFはデフォルト値になり得る。例えば、デフォルト値は、2、3、4、5、6、7、8、12、および16のうちの1つであってもよい。
【0151】
説明のための例では、L、S、またはFの値/上限は、これに限定されないが、1、2、3、4、5、6、7、8、12、および16のうちのいずれか1つであってもよい。説明のための例では、L、S、またはFの値範囲は、{1,2,3,4,5,6,7,8,12,16}、またはこれらのサブセットであってもよい。
【0152】
L、S、およびFの値範囲は、同じであっても、異なっていてもよいことに留意されたい。前述の値および値範囲は、説明のための単なる例であって、L、S、およびFの値範囲は具体的に限定されない。
【0153】
現在は、1つのリソースセット内の測定リソースは、等しい周波数領域密度および等しいポート数を有することがプロトコルで規定されている。しかしながら、本出願のこの実施形態では、1つのリソースセット内の測定リソースは、等しいかまたは等しくない周波数領域密度、および等しいかまたは等しくないポート数を有する場合がある。測定タイプが個別測定のときは、1つのリソースセット内の測定リソースは、等しい周波数領域密度、および等しいポート数を有し、測定タイプがジョイント測定のときは、1つのリソースセット内の測定リソースは、等しいかまたは等しくない周波数領域密度、および等しいかまたは等しくないポート数を有し得る。
【0154】
いくつかの実施形態では、測定リソースはチャネルリソースである。測定構成情報は、干渉リソースを構成するためにさらに使用される。
【0155】
説明のための一例では、干渉リソースは1つ以上のCSI-IMリソースを含んでよく、ジョイントチャネル測定中は、1つのCSI-IMリソースが、測定リソースの1つのグループに関連付けられ得る。例えば、測定リソースグループはリソースセットである。1つのCSI-IMリソースは、1つのリソースセットに関連付けられてよく、CSI-IMリソースの数はリソースセットの数と等しくなり得る。別の例では、測定リソースグループは論理グループである。1つの測定リソースグループがN個の測定リソースを含む場合、測定リソースとCSI-IMリソースとはN:1の数量関係を満たし得る。具体的には、測定リソースN個おきに、1つのCSI-IMリソースに関連付けられ得る。
【0156】
CSI-IMリソースは、関連する測定リソースと同じQCL関係を有する。したがって、端末機器は、CSI-IMリソースに関連付けられた測定リソースグループ内の測定リソースのTCI-stateまたはQCL情報を使用して、CSI-IMリソースのTCI-stateまたはQCL情報を決定し得る、つまり、測定リソースの受信ビームを使用して、関連するCSI-IMリソースを受信して測定を実行し得る。例えば、CSI-IMリソース#1が測定リソース{#2,#3}に関連付けられる場合、端末機器は、測定リソース#2および測定リソース#3の受信ビームを使用して、CSI-IMリソース#1を受信し得る。
【0157】
説明のための別の例では、干渉リソースは1つ以上のNZP CSI-RSリソースをさらに含み得る。ジョイントチャネル測定中は、測定リソースの1つのグループが、少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースに関連付けられる。測定リソースの同じグループに関連付けられた少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースは、干渉リソースグループとも称され得る。1つの干渉リソースグループは、1つのリソースセットであってもよい。
【0158】
測定リソースの同じグループに関連付けられた少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースは、関連する測定リソースと同じQCL関係を有する。したがって、端末機器は、測定リソースグループ内の測定リソースのTCI-stateまたはQCL情報を使用して、それぞれの関連するNZP CSI-RSリソースのTCI-stateまたはQCL情報を決定し得る、つまり、測定リソースの受信ビームを使用して、関連するNZP CSI-RSリソースを受信して測定を行い得る。端末機器は、干渉レイヤとして、それぞれの関連するNZP CSI-RS干渉リソースを使用し、全干渉レイヤに対応するエネルギーを追加することによって、対応する測定リソースの干渉を計算し得る。
【0159】
現在は、干渉リソースのタイプがNZP CSI-RSのときは、チャネルリソースの数が1であることがプロトコルで規定されている。しかしながら、本出願のこの実施形態では、干渉リソースのタイプがNZP CSI-RSのときは、チャネルリソースの数が1より大きくてもよいことがプロトコルで規定されている。例えば、測定タイプが個別測定のときは、タイプがNZP CSI-RSの干渉リソースが構成される場合は、測定構成情報内に単一のチャネルリソースが構成される。測定タイプがジョイント測定のときは、タイプがNZP CSI-RSの干渉リソースが構成される場合は、測定構成情報内に複数のチャネルリソースが構成される。
【0160】
実施態様では、測定タイプがジョイント測定のときは、タイプがNZP CSI-RSの干渉リソースが構成される場合は、測定構成情報内にチャネルリソースのグループが構成される。任意選択で、チャネルリソースのグループは以下の条件、すなわち、チャネルリソースのグループ内のチャネルリソースの数がQを超えることはなく、Qは2、4、または8などの正の整数であることと、各チャネルリソースのポート数がYを超えることはなく、Yは1、2、4、8、または16などの正の整数であることと、全チャネルリソースのポート数の合計がZを超えることはなく、Zは2、4、8、12、16、18、24、32、または64などの正の整数であること、のうちの少なくとも1つを満たすことができる。
【0161】
Q、Y、またはZの値は、RRCシグナリング/MAC CE/DCIシグナリングを使用して示されてもよく、あるいはUE能力報告プロセスを使用して報告されてもよく、あるいはプロトコルで規定されてもよい。Q、Y、またはZがRRCシグナリングを使用して構成される場合は、Q、Y、またはZは必須のパラメータであっても任意選択のパラメータであってもよい。Q、Y、またはZが構成されないときは、Q、Y、またはZはデフォルト値になり得る。例えば、デフォルト値は、2、3、4、5、6、7、8、12、および16のうちの1つであってもよい。
【0162】
説明のための例では、Q、Y、またはZの値/上限は、これに限定されないが、1、2、3、4、5、6、7、8、12、および16のうちのいずれか1つであってもよい。説明のための例では、Q、Y、またはZの値範囲は、{1,2,3,4,5,6,7,8,12,16}、またはこれらのサブセットであってもよい。
【0163】
Q、Y、およびZの値範囲は、同じであっても、異なっていてもよいことに留意されたい。前述の値および値範囲は、説明のための単なる例であって、Q、Y、およびZの値範囲は具体的に限定されない。
【0164】
S402:ネットワーク機器は、測定構成情報に基づいて、測定リソースに対応する参照信号を送信する。1つの測定リソースは1つの参照信号に対応し得る。
【0165】
S403:端末機器は、測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定を実行する。
【0166】
実施態様では、測定リソースの各グループに対して、端末機器が、測定リソースのグループ内の各測定リソースに対応するチャネルを決定してもよく、次に、測定リソースのグループ内の全測定リソースに対応するチャネルに基づいて、プリコーディング行列を共に決定する。
【0167】
いくつかの実施形態では、端末機器は複数のジョイント測定方式を有し得る。例えば、複数のジョイント測定方式は、少なくとも以下の2つの方式を有し得る。
【0168】
ジョイント測定方式1:測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて、1つのプリコーディング行列を決定する。以下では、説明のために、測定リソースの各グループがX個の測定リソースを含んでいる例を使用する。ジョイント測定方式1は、1つのPMIを決定するためにX個の測定リソースを共同で測定してもよく、PMIのポート数は、X個の測定リソースのポート数の合計と等しくなり得る。PMIはジョイント計算によって求められる。例えば、X=2のときは、2つの測定リソースに対応するチャネルはH1およびH2と仮定される。端末機器は1つのWを決定でき、[H1,H2]Wを満たすエネルギーが最大になるようにすることが可能になる。端末機器は、ネットワーク機器にPMIを報告し得る。
【0169】
説明のための一例では、PMIに基づいて1つのRIがさらに決定されてもよく、RIは、PMIに使用されるストリームの数量(rank)を示す。端末機器は、ネットワーク機器にRIを報告し得る。
【0170】
説明のための例では、測定リソースのグループに基づいて、1つのCQIがさらに決定され得る。CQIは、全測定リソースに基づいて、ジョイント測定によって得られたCQIであり、全測定リソースを含むジョイントチャネルのチャネル品質を示す。端末機器は、ネットワーク機器にCQIを報告し得る。
【0171】
加えて、端末機器は、ネットワーク機器にLIをさらに報告でき、最良ストリームなど、RIによって示された複数のストリームのうちの1つを示す。加えて、端末機器はネットワーク機器に、全測定リソースに対応するi1情報をさらに報告してもよく、i1情報はPMI情報内のフルバンド情報を含み得る。
【0172】
ジョイント測定方式2:測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて、複数のプリコーディング行列を決定し、複数の測定リソースは、複数のプリコーディング行列と1対1の対応関係にある。以下では、説明のために、測定リソースの各グループがX個の測定リソースを含んでいる例を使用する。ジョイント測定方式2は、X個のPMIを決定するために、X個の測定リソースを一緒に測定してもよく、各PMIは1つの測定リソースに対応する。PMIのポート数は、対応する測定リソースのポート数と等しい。X個のPMIはジョイント計算によって求められる。例えば、X=2のときは、2つの測定リソースに対応するチャネルはH1およびH2と仮定される。端末機器は、2つのW、すなわちW1およびW2を決定でき、[H1W1,H2W2]を満たすエネルギーが最大になるようにすることが可能になる。端末機器は、ネットワーク機器にX個のPMIを報告し得る。
【0173】
例えば、X個のPMIに基づいて、1つのRIがさらに決定されてもよく、RIは、X個のPMIに対応する。端末機器は、ネットワーク機器にRIを報告し得る。あるいは、X個のPMIに基づいてX個のRIがさらに決定されてもよく、1つのRIは1つのPMIに対応する。端末機器は、ネットワーク機器にX個のRIを報告し得る。
【0174】
例えば、測定リソースの各グループに基づいて、1つのCQIがさらに決定されてもよく、CQIはX個のPMIに対応する。言い換えると、CQIは、X個の測定リソースに基づいて計算されたジョイントCQIであり、全測定リソースを含むジョイントチャネルのチャネル品質を示す。端末機器は、ネットワーク機器にCQIを報告し得る。あるいは、測定リソースの各グループに基づいて、X個のCQIがさらに決定されてもよく、1つのCQIは1つのPMIに対応する。
【0175】
いくつかの実施形態では、ジョイント測定中は、1つのチャネルリソースを測定しているときは、端末機器は別のチャネルリソースを干渉リソースとして使用し得る。
【0176】
加えて、端末機器は、あるいはネットワーク機器に複数のLIを報告してもよい。各LIは1つのRIまたはPMIに対応し、報告されたRIまたはPMIに対応する複数のストリームのうちの1つ、例えば、最強のストリームを示す。あるいは、端末機器は、ネットワーク機器に複数のi1情報を報告してもよい。各i1情報は1つの測定リソースに対応し、i1情報はPMI情報内のフルバンド情報を含む。
【0177】
前述の2つのジョイント測定方式に加えて、別のジョイント測定方式がさらに使用されてもよい。本出願の本実施形態ではこれは限定されない。
【0178】
プロトコルがジョイント測定方式を1つのみサポートするときに、測定構成情報が、測定リソースの1つのグループに含まれる測定リソースがジョイントチャネル測定に使用されることを示しているときは、ジョイント測定方式は、ジョイントチャネル測定を行うために使用され得る。
【0179】
プロトコルが複数のジョイント測定方式をサポートするとき、例えば、前述の2つのジョイント測定方式をサポートするときは、測定構成情報は、どのジョイント測定方式が具体的に使用されるかをさらに示し得る。例えば、測定構成情報は、1つ以上のパラメータを使用して、どのジョイント測定方式が具体的に使用されるかを示し得る。別の例では、測定タイプ/コードブックタイプ/測定モードを示すパラメータが設定され得る。パラメータは複数の任意の値を有してよく、各値はジョイント測定方式を示す。パラメータが設定されない場合は、ジョイント測定が使用されないことを示している場合がある。パラメータは、個別測定を示すために、任意の値を有してもよい。パラメータが任意の値に設定されているときは、ジョイント測定が使用されないことを示している場合がある。あるいは、測定構成情報は、報告された報告数を使用して、どのジョイント測定方式が使用されるかをさらに示し得る。例えば、前述の2つのジョイント測定方式は、異なる報告数オプションに対応する。構成された報告数を使用することによって、端末機器は、ジョイント測定を使用するかどうかを決定し得る、またはどのジョイント測定方式が使用されるべきかを決定し得る。
【0180】
例えば、端末機器によって使用されるべき特定のジョイント測定方式は、あるいは端末機器によって決定され得る。
【0181】
例えば、端末機器に対して、ネットワーク機器によって複数のジョイント測定方式が構成され得る、あるいは端末機器によって構成され得る。任意選択で、端末機器は、能力報告パラメータを使用して、ジョイント測定をサポートするかどうかを報告し得る、あるいは特にサポートされるジョイント測定方式を報告し得る。
【0182】
PMIはプリコーディング行列の識別子である。PMIを報告することの本質は、ネットワーク機器にプリコーディング行列を通知することであり、その結果、ネットワーク機器は、プリコーディング行列を使用してデータを送信する。報告オーバーヘッドを削減するために、現在のプロトコルでいくつかのプリコーディング行列セットが定義され、端末機器はセット内のプリコーディング行列を報告するだけでよい。事前定義されたプリコーディング行列は、コードブックとも称される。現在は、プロトコル内に、Type I single-panelコードブック、Type I multi-panelコードブック、TypeIIコードブック、およびtypeII Port selectionコードブックの、4つの異なるコードブックセットまたはコードブックタイプがある。
【0183】
Type I single-panelコードブックについては、以下の通りである。
【0184】
コードブックは、本質的には行列である。行数はアンテナポートの数(CSI-RSポートの数)と等しく、列数はrankまたはlayer数(データ送信用のストリームの数)と等しく、各列が1つのlayerのプリコーディング行列に対応する。例えば、Rank=1および測定リソースは、CSI-ISである。対応するコードブック形式は、列数が1の行列である。
【0185】
【数1】
【0186】
PCSI-RSはCSI-RSポートの数であり、プリコーディング行列を正規化するために使用される。vl,mは列ベクトルであり、CSI-RS portの半分に対応するプリコーディング行列を示す。他の半分のCSI-RS portに対応するプリコーディング行列はφnvl,mであり、これはvl,mにφnを乗じたものと等しい。φnは、2つのプリコーディング行列に対して位相補償を行うために使用される。これは、基地局アンテナには交差偏波が通常は使用されるためである。具体的には、アンテナの半分は1つの偏波方向に対応し、アンテナの他の半分は別の偏波方向に対応する。アンテナの2つのグループに対応するプリコーディング行列間には、固定的な位相差がある。アンテナの2つのグループに対応するプリコーディング行列の基底vl,mは同じであるが、ただしプリコーディング行列間に位相差φnがあることは除く。
【0187】
Rank=2のとき、プリコーディング行列は2つの列を含む行列であり、形式は以下の通りである。
【数2】
【0188】
Rank=1のときに存在するプリコーディング行列と比較すると、Rank=2のときに存在するプリコーディング行列は1つ以上の列を有する。列の構成方法は、第1の列の構成方法と同様であり、別の基底vl',m'が使用される点が異なっている。
【0189】
よりRANKが高いコードブックが、類推によって推測されてもよい。原理は、新しい列を追加することである。各列においてCSI-RSポートが2つのグループに分割され、各グループに同じ基底が使用され、2つのグループ間には位相差がある。
【0190】
Type I single-panelコードブックについては、基底関連パラメータIおよびmが報告され、かつ基底v1,mを決定するためにネットワーク機器によって使用されてもよい。Iおよびmは、i1,1およびi1,2と表現されてもよい。lおよびmの値が分かった後で、ネットワーク機器は、以下の公式を使用してv1,mを計算してもよく、ここでN1およびN2は、水平および垂直CSI-RSポートの数を示し、O1およびO2は、水平および垂直のオーバーサンプリング倍数を示す。
【数3】
【0191】
i1,3がさらに報告されてもよく、k1およびk2は、i1,3を使用して、表を参照することによって決定されてもよく、基底vl',m'を決定するために、l'およびm'の値がl'=i1,1+k1およびm'=i1,2+k2を使用して決定されてもよい。l'およびm'に基づいて、vl',m'の計算に使用される公式は、前述したものと同じである。
【0192】
パラメータnがさらに報告されてもよく、交差偏波アンテナ間のプリコーディング行列の位相差φnを決定するために使用され、ここでnはi2と表現されてもよく、
φn=ejπn/2である。
【0193】
言い換えると、端末機器は、パラメータi1,1、i1,2、i1,3、およびi2の値を報告する必要があり、ネットワーク機器は、前述の方法によるこれらの値を使用して、計算を通じて対応するプリコーディング行列を取得することができる。
【0194】
Type I multi-panelコードブック:
Type I Multi-panelコードブックはType I single-panelコードブックより細分化され、異なるアンテナパネル(panel)が互いに区別される必要がある。例えば、Rank=1およびpanel数は2になる。対応するコードブック形式は、列数が1の行列である。
【0195】
【数4】
【0196】
前述のコードブックは、2つのpanelのコードブックである。したがって、コードブックの次元は、single-panelコードブックの次元の2倍である。最初の2つの項目は、第1のpanelのプリコーディング行列に対応し、原理はsingle-panelコードブックのものと同じである。最後の2つの項目は、第2のpanelのプリコーディング行列に対応し、最後の2つの項目の本質は、2つのアンテナpanel同士の間隔によって生じた位相差を補償するために、最初の2つの項目に位相差φp1を乗じることである。言い換えると、multi-panelコードブックは、本質的にsingle-panelコードブックの拡張である。P個のpanelがある場合は、single-panelコードブックはP個のグループに拡張される。各グループは1つのpanelに対応し、かつ第1のグループに関連し、panelに対応するグループは、panelと第1のpanelとの間隔によって生じた信号位相差を補償するために、1つの位相オフセットを乗じられる必要がある。
【0197】
前述のパラメータi1,1、i1,2、i1,3、およびi2に加えて、端末機器は、異なるpanel間の位相差φp1に対応するパラメータi1,4をさらに報告し得る。合計で2つのpanelしかない場合は、i1,4は1つの値しか有さず、これが2つのpanel間の位相差φp1の計算に使用される。4つのpanelがある場合は、最後の3つのpanelおよび最初のpanelのプリコーディング行列間の位相差φp1、φp2、およびφp3が決定される必要がある。この場合、i1,4は、i1,4=[i1,4,1, i1,4,2, i1,4,3]の3つの値を含み、
φp=ejπp/2となる。
【0198】
言い換えると、端末機器は、パラメータi1,1、i1,2、i1,3、i1,4、およびi2の値を報告してもよく、ネットワーク機器は、前述の方法によるこれらの値を使用して、計算を通じて対応するプリコーディング行列を取得することができる。
【0199】
type Iコードブックは単純で、フィードバックオーバーヘッドが低く、精度が低く、量子化エラーが大きい。type IIコードブックは複雑で、フィードバックオーバーヘッドが高く、精度が高く、量子化エラーが小さい。Type Iコードブックには、single-panelおよびmulti-panelの2つのタイプがある。Single-panelタイプのコードブックは、単一のTRPが単一のアンテナパネルを使用して送信を行う場合に使用される。Multi-panelタイプのコードブックは、単一のTRPが複数のアンテナパネルを使用して送信を行う場合に使用される。両方のタイプが単一TRP送信に適用可能であり、マルチTRP送信には適用可能でない。言い換えると、現在type Iコードブックは、マルチTRP送信に特に適用されない。したがって、端末機器が、複数のTRPを含むチャネルを一緒に測定するときは、端末機器によってネットワーク機器に報告されるコードブック(Single-panelコードブックかmulti-panelコードブックかにかかわらず)は不正確である。結果として、データ送信性能が損なわれる。
【0200】
これに基づき、本出願の実施形態はコードブックタイプを提供し、コードブックタイプは、マルチTRPジョイント測定に適用可能である。説明を簡単にするため、マルチTRPジョイント測定に適用可能なコードブックタイプは、以後マルチTRPコードブックと称される。ここに記載されているのは単なる例示的な名称であり、コードブックの名称は具体的に限定されないことを理解されたい。マルチTRPコードブックは、測定リソースの各グループ内の各測定リソースに対応するパラメータセット、および任意の2つの測定リソース間の位相差を含み得る。
【0201】
Type I multi-panelコードブックでは、複数のコードブックが同じ基底を使用する。したがって、i1,1およびi1,2パラメータ値の1つのグループだけを報告すればよい。同じ基底が使用される。これは同じTPRの別のアンテナパネルが平行に配置されるためであり、言い換えると、複数のpanelと、チャネル特性方向との間に含まれる角度が同じだからである。したがって、同じ基底が使用されてもよい。しかしながら、マルチTRPジョイントチャネル測定では、複数のTRPのpanelが必ずしも平行ではないため、同じ基底が直接使用されることはできない。つまり、各TRPは、TRPの基底を独立して使用しなければならない。言い換えると、マルチTRPコードブック内の各TRPに対して基底が独立して決定されてもよく、各TRPに対応するプリコーディング行列は基底に基づいて生成され、その後、マルチTRPコードブックを形成するために、全てのTRPに対応するプリコーディング行列が結合される。各TRPに対応するコードブックは、TRPのport数と等しい。
【0202】
一実施態様では、T個のTRPに対応するジョイントコードブックが決定される必要があり、各TRPがP個のpanelを有すると仮定する。各TRPは1つの基底に対応する。例えば、TRP iに対応する規定は
【数5】
である。端末機器は、各TRPに対応するliおよびmiの値を報告する必要がある。例えば、i1,1およびi1,2が報告され、i1,1およびi1,2は複数の値をそれぞれ含み、i1,1=[i1,1,1, i1,1,2, …, i1,1,T]、およびi1,1=[i1,2,1, i1,2,2, …, i1,2,T]である。同様に、各TRPに対して1つのi1,3が報告される必要がある、すなわちi1,3の複数の値が報告される必要があり、i1,3=[i1,3,1, i1,3,2, …, i1,3,T]である。
【0203】
各TRPについて、TRPの交差偏波アンテナ間に位相差がある。例えば、TRP iに対応する交差偏波位相差は
【数6】
である。端末機器は、各TRPに対応するniの値を報告する必要がある。例えば、i2が報告され、i2は複数の値を含み、i2=[i2,1, i2,2, …, i2,T]である。あるいは、異なるTRPが同じ
【数7】
に対応していてもよい。この場合、端末機器は、niの値を1つのみ報告する必要があり、すなわちi2は値を1つのみ有する。
【0204】
1つのTRPが複数のpanelを有しているときは、異なるpanelにおける交差偏波アンテナ間の位相差が異なっている場合がある。この場合、各TRPに対し、端末機器は、複数の交差偏波位相差
【数8】
を報告する必要がある。各TRPについて、TRPの複数のpanel同士の間に位相差がある。例えば、TRP iに対応するpanel間位相差は
【数9】
である。panelの数Pが2より大きいときは、複数の
【数10】
がある。例えば、
【数11】
である。端末機器は、各TRPに対応する
【数12】
の値を報告する必要がある。例えば、i1,4が報告され、i1,4は値の複数のグループを含み、値の各グループは1つのTRPに対応する。値の各グループは複数のを含み、かつ複数のpanel位相差に対応する。例えば、i1,4=[i1,4,1, i1,4,2, …, i1,4,T].i1,4,i=[i1,4,i,1, i1,4,i,2, …, i1,4,i,P-1]である。あるいは、異なるTRPが同じ
【数13】
に対応していてもよい。この場合、端末機器は、i1,4のグループを1つのみ報告する必要があり、i1,4=[i1,4,1, i1,4,2, …, i1,4,P-1]である。
【0205】
異なるTRP間には位相差もある。例えば、第1のTRPと、第2のTRPからT番目のTRPのそれぞれとの間には位相差がある。例えば、TRP i(i>1)と、第1のTRPとの間の位相差は
【数14】
である。端末機器は、各TRPに対応する
【数15】
を報告する必要がある。例えば、i1,5が報告され、i1,5は複数の値を含み、i1,5=[i1,5,1, i1,5,2, …, i1,5,T-1]である。TRPが2つしかないときは、1つの
【数16】
値のみが報告されればよい。
【0206】
任意選択で、複数のTRPが、等しいpanel数と対応することが規定されてもよい。あるいは、各TRPに対応するpanel数の上限が制限されてもよい。例えば、上限が1、2、3、4などであることが規定される。あるいは、全TRPに対応するpanel数の合計の上限が規定されてもよい。例えば、上限が2、4、6、8などであることが規定される。各TRPに対応するpanel数の上限、および全TRPに対応するpanel数の合計の上限は、プロトコルで規定されてもよく、あるいはネットワーク機器によって構成されてもよく、あるいは端末能力報告プロセスにおいて、端末機器によって報告されてもよい。
【0207】
任意選択で、複数のTRPが、等しいport数と対応することがさらに規定されてもよい。あるいは、各TRPに対応するport数の上限が制限されてもよい。例えば、上限が1、2、4、8、12、16、18、20、24、32、64などであることが規定される。あるいは、全TRPに対応するport数の合計の上限が規定されてもよい。例えば、上限が2、4、8、12、16、18、20、24、32、64などであることが規定される。各TRPに対応するport数の上限、および全TRPに対応するport数の合計の上限は、プロトコルで規定されてもよく、あるいはネットワーク機器によって構成されてもよく、あるいは端末能力報告プロセスにおいて、端末機器によって報告されてもよい。
【0208】
例えば、ジョイント測定を行うためのTRPの数は、測定構成情報で構成され得る。各TRPに対応するpanelの数もまた、測定構成情報で構成され得る。各TRPに対応するport数、または各TRPの各panelに対応するport数は、測定構成情報で構成され得る。あるいは、前述の情報は、端末能力報告プロセスを使用して、端末機器によってネットワーク機器に報告され得る。
【0209】
端末機器は、能力報告プロセスを使用して、前述のマルチTRPコードブックの測定をサポートするかどうかをさらに報告し得る。あるいは、能力報告プロセスを使用して、port数が異なる複数のTRPのマルチTRPコードブックの測定、またはport数が異なる複数のCSI-RSのマルチTRPコードブックの測定をサポートするかどうかが報告される。
【0210】
いくつかの実施形態では、マルチTRPコードブックは、単一のTRPのport数が2より大きい場合、または4以上の場合にさらに適用可能になり得る。TRPのport数が2のときは、各TRPに対応するプリコーディング行列の番号は、表1に基づいて決定されてもよく、TRPに対応するプリコーディング行列の番号がネットワーク機器に報告される。加えて、TRP間の位相差(例えば、別のTRPと第1のTRPとの間の位相差)が、ネットワーク機器にさらに報告されてもよい。
【0211】
【表1】
【0212】
以下、いくつかの例を参照してマルチTRPコードブックについて説明する。
【0213】
例1:2つのTRPがジョイント送信を行い、各TRPが単一のpanelを使用し、かつrank=1である。ジョイントチャネルのPMIは、以下の通りになり得る。
【数17】
【0214】
PCSI-RSは、全TRPのport数の合計である。
【数18】
および
【数19】
は、第1のTRPの、2つのグループの偏波方向のアンテナポートに対応するプリコーディング行列である。
【数20】
および
【数21】
は、第2のTRPの、2つのグループの偏波方向のアンテナポートに対応するプリコーディング行列である。端末機器は、ネットワーク機器に[l1,l2]、[m1,m2]、[n1,n2]、およびt1を報告し得る。言い換えると、端末機器によって報告されるコードブックは、[l1,l2]、[m1,m2]、[n1,n2]、およびt1であり得る。
【0215】
例2:2つのTRPがジョイント送信を行い、各TRPが2つのpanelを使用し、かつrank=1である。ジョイントチャネルのPMIは、以下の通りになり得る。
【数22】
【0216】
PCSI-RSは、全TRPのport数の合計である。
【数23】
および
【数24】
は、第1のTRPの第1のpanelの、2つのグループの偏波方向のアンテナポートに対応するプリコーディング行列である。
【数25】
および
【数26】
は、第1のTRPの第2のpanelの、2つのグループの偏波方向のアンテナポートに対応するプリコーディング行列である。
【数27】
および
【数28】
は、第2のTRPの第1のpanelの、2つのグループの偏波方向のアンテナポートに対応するプリコーディング行列である。
【数29】
および
【数30】
は、第2のTRPの第2のpanelの、2つのグループの偏波方向のアンテナポートに対応するプリコーディング行列である。端末機器は、ネットワーク機器に[l1,l2]、[m1,m2]、[n1,n2]、[p1,p2]、およびt1を報告し得る。言い換えると、端末機器によって報告されるコードブックは、[l1,l2]、[m1,m2]、[n1,n2]、[p1,p2]、およびt1であり得る。
【0217】
TRPの数が2より大きい事例が、前述の例1および例2に基づいて類推によって取得されてもよく、rankが1より大きい事例が、前述の例1および例2に基づいて類推によって取得されてもよく、TRPに含まれるpanel数が2より大きい事例が、前述の例1および例2に基づいて類推によって取得されてもよく、全TRPに含まれるpanel数が等しくない事例が、前述の例1および例2に基づいて類推によって取得されてもよいことが理解されよう。
【0218】
いくつかの実施形態では、端末機器は、ビットマップを使用して、各基底が使用され得るかどうかを構成し得る。例えば、基底が使用されることができない場合は、端末機器は、基底に基づいたコードブックを生成することができない。
【0219】
例えば、測定リソースはチャネルリソースである。マルチTRPジョイントコードブックの測定中は、端末機器は、各TRPに使用されることができる基底をそれぞれ構成するために、複数のビットマップを使用してもよい。例えば、T個のチャネルリソースを使用してジョイントチャネル測定が行われてもよいときは、各チャネルリソースが1つのビットマップに対応する。各ビットマップの長さは、チャネルリソースに対応する基底数N1*O1*N2*O2と等しくてもよく、N1およびN2は、チャネルリソースの水平および垂直ポートの数であり、O1およびO2は、チャネルリソースの水平および垂直オーバーサンプリング倍数である。
【0220】
あるいは、端末機器は、全てのTRPに使用され得る基底を構成するために、1つのビットマップを使用し得る。例えば、測定リソースはチャネルリソースである。T個のチャネルリソースを使用してジョイントチャネル測定が行われるときは、1つのビットマップが使用される。ビットマップの長さは、全チャネルリソースに対応する基底数の積と等しくなり得る。チャネルリソースの基底数は、N1*O1*N2*O2と等しくてもよく、N1およびN2は、チャネルリソースの水平および垂直ポートの数であり、O1およびO2は、チャネルリソースの水平および垂直オーバーサンプリング倍数である。
【0221】
説明のための例では、マルチTRPコードブックが、新しいコードブックタイプとして使用され得る。あるいは、マルチTRPコードブックは、typeI-multiTRPまたはtypeI-multiRSタイプなど、typeIコードブックタイプのサブタイプとして使用され得る。あるいは、マルチTRPコードブックは、typeI-multiPanelコードブックタイプのサブタイプとして使用され得る。
【0222】
S404:端末機器は、ネットワーク機器に測定結果を報告する。
【0223】
一実施態様では、端末機器は、PUCCH/PUSCHなどのアップリンクチャネルを通じて測定結果を報告し得る。
【0224】
測定構成は、リソース構成と報告構成とに分類される。各報告構成は、1つ以上のリソース構成に関連付けられる。端末機器は、リソース構成に基づいて測定を行い、報告構成に基づいて報告を行い得る。例えば、報告は、報告構成内のPUCCHリソースに基づいて行われる。複数の報告構成に対応するPUCCHが同じであるときは、端末機器はPUCCHを介して、複数の報告構成に対応する測定結果を報告し得る。例えば、表2に示されるように、PUCCH/PUSCHが、Nrep報告構成に対応する測定結果の搬送を必要としていると仮定すると、表2の優先順位に基づいて、報告されるべきコンテンツに対して優先順位(priority)のソーティングが行われ得る。優先順位が最高(priority 0)のコンテンツは、広帯域PMIなど、全報告構成に対応する広帯域測定結果になり得る。サブバンド(subband)測定結果については、優先順位は報告構成の番号の昇順で順次下がり得る。同じ報告構成が、2つのレベルの優先順位にさらに分類されてもよい。例えば、偶数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位は、奇数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位より高い。
【0225】
【表2】
【0226】
いくつかの実施形態では、ジョイント測定方式2で報告される複数のPMIは、優先順位が異なっていてもよい。例えば、測定リソースはチャネルリソースであり、全リソースに対応するPMIの優先順位は、ジョイント測定用のチャネルリソースの順序(リソースインデックスの順序、リソース構成の順序、またはresource set内のリソースの順序)に従って順次下がる、または順次上がってもよい。前述の方式に従って、アップリンクチャネルリソースが不十分なときは、端末機器は、優先順位のソーティングに基づいて、優先順位が低い報告コンテンツの報告を断念する場合がある。
【0227】
例えば、PMIの優先順位と、サブバンドの優先順位との組み合わせは、これに限定されないが、以下の2つの方式があり得る。
【0228】
方式1:報告されるコンテンツの優先順位が、まずサブバンドに対応する奇数番および偶数番に従って分類され得る。例えば、偶数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位が、奇数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位より高く、あるいは奇数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位が、偶数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位より高い。優先順位は、PMIに基づいてさらに分類される。例えば、測定リソースはチャネルリソースである。全リソースに対応するPMIの優先順位は、ジョイント測定用の全チャネルリソースの順序(リソースインデックスの順序、リソース構成の順序、またはresource set内のリソースの順序)に従って順次下がる。あるいは、全リソースに対応するPMIの優先順位は、ジョイント測定用の全チャネルリソースの順序(リソースインデックスの順序、リソース構成の順序、またはresource set内のリソースの順序)に従って順次上がる。
【0229】
例えば、測定リソースはチャネルリソースであり、PMI数は2であり、偶数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位は、奇数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位より高く、全リソースに対応するPMIの優先順位は、ジョイント測定用の全チャネルリソースの順序(リソースインデックスの順序、リソース構成の順序、またはresource set内のリソースの順序)に従って順次下がる、または順次上がる。1つの報告構成では、偶数番サブバンドのPMIの優先順位は、奇数番サブバンドのPMIの優先順位より高くなり得る。さらに、偶数番サブバンドまたは奇数番サブバンドの報告コンテンツにおいて、第1のPMIの優先順位は第2のPMIの優先順位より高い。例えば、PMIの優先順位は表3に示され得る。
【0230】
【表3】
【0231】
方式2:優先順位が、まずPMIに基づいて分類される。例えば、測定リソースはチャネルリソースである。全リソースに対応するPMIの優先順位は、ジョイント測定用の全チャネルリソースの順序(リソースインデックスの順序、リソース構成の順序、またはresource set内のリソースの順序)に従って順次下がる。あるいは、全リソースに対応するPMIの優先順位は、ジョイント測定用の全チャネルリソースの順序(リソースインデックスの順序、リソース構成の順序、またはresource set内のリソースの順序)に従って順次上がる。優先順位は、サブバンドに対応する奇数番および偶数番に従ってさらに分類されてもよい。例えば、偶数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位が、奇数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位より高く、あるいは奇数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位が、偶数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位より高い。
【0232】
例えば、測定リソースはチャネルリソースであり、PMI数は2であり、偶数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位は、奇数番サブバンドに対応するサブバンド測定結果の優先順位より高く、全リソースに対応するPMIの優先順位は、ジョイント測定用の全チャネルリソースの順序(リソースインデックスの順序、リソース構成の順序、またはresource set内のリソースの順序)に従って順次下がる、または順次上がる。1つの報告構成では、第1のPMIの優先順位は、第2のPMIの優先順位より高い。さらに、各PMIでは、偶数番サブバンドのPMIの優先順位が、奇数番サブバンドのPMIの優先順位より高い。例えば、PMIの優先順位は表4に示され得る。
【0233】
【表4】
【0234】
実施形態2:図5は、本出願による別のチャネル測定方法を示す。本方法は、通信デバイス、チップ、チップセットなどに適用され得る。以下では、説明のための例として通信デバイスを用いる。方法は、以下のステップを含む。
【0235】
S501:ネットワーク機器が端末に測定構成情報を送信する。これに対応して、端末機器は、ネットワーク機器から測定構成情報を受信する。測定構成情報は、ジョイントチャネル測定を行うために、単一の測定リソースを構成するために使用されてもよく、測定リソースは、複数のTCI-stateまたは複数のQCL仮定を有する。
【0236】
例えば、測定リソースは複数のTCI-stateを有してもよく、各TCI-stateは、測定リソースのいくつかのport(1つのportであってもよく、あるいは複数のportであってもよい)に関連付けられる。このようにして、端末機器は各portに対応するビーム情報を知り、1つのCSI-RSを使用して、マルチTRPジョイントチャネルを測定する。
【0237】
例えば、関連するportがTCI-state内に構成されてもよい。
【0238】
あるいは、特定の比率が構成されてもよく、測定リソースのportは比率に従って複数のグループに分割され、portの各グループは、1つのTCI-stateに関連付けられる。例えば、測定リソースは4つのTCI-stateを有し、かつ測定リソースは12個のportを含む。12個のポートは4つのグループに分割されてもよく、4つのグループが4つのTCI-stateに1対1で関連付けられる。
【0239】
例えば、測定リソースは、チャネルを測定するために使用されるチャネルリソースであってもよく、チャネルリソースは、チャネル測定リソースとも称され得る。あるいは、測定リソースは、干渉を測定するために使用される干渉リソースであってもよく、干渉リソースは、干渉測定リソースとも称され得る。チャネルリソースのタイプは、NZP CSI-RSリソース、SSBリソース、CSI-IMリソース、およびZP CSI-RSリソースのうちのいずれか1つ、またはこれらの組み合わせであってもよい。干渉リソースのタイプは、NZP CSI-RSリソース、SSBリソース、CSI-IMリソース、およびZP CSI-RSリソースのうちのいずれか1つ、またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0240】
説明のための例において、測定構成情報は測定構成を含んでよく、測定構成は、測定リソースの関連構成情報を含む。例えば、測定構成は、ジョイントチャネル測定行うために、単一の測定リソースを構成するために使用される。例えば、測定構成は、送信周期、時間周波数リソース位置、およびポート数などの関連パラメータをさらに含み得る。
【0241】
S502:ネットワーク機器は、測定構成情報に基づいて、測定リソースに対応する参照信号を送信する。1つの測定リソースは1つの参照信号に対応し得る。
【0242】
S503:端末機器は、測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定を行う。
【0243】
ステップS503については、前述のステップS403を参照されたい。詳細は繰り返さない。
【0244】
S504:端末機器は、ネットワーク機器に測定結果を報告する。
【0245】
ステップS504については、前述のステップS404を参照されたい。詳細は繰り返さない。
【0246】
方法の実施形態と同じ技術的概念に基づいて、本出願の一実施形態は通信装置を提供する。リソース通信装置の構造は図6に示すことができ、処理モジュール6001とトランシーバモジュール6002とを含む。トランシーバモジュール6002は外部と通信することができ、処理モジュール6001は、測定を行うなど、処理を行うように構成される。トランシーバモジュール6002は、通信インターフェース、トランシーバユニット、または通信ユニットとも称され得る。トランシーバモジュール6002は、前述の方法の実施形態において端末機器によって行われる動作を行うように構成されてもよく、あるいはトランシーバモジュール6002は、前述の方法の実施形態においてネットワーク機器によって行われる動作を行うように構成されてもよい。
【0247】
例えば、トランシーバモジュール6002は、送信モジュールおよび/または受信モジュールを含み、前述の方法の実施形態における、ネットワーク機器または端末機器の送信および受信ステップを行うようにそれぞれ構成される。
【0248】
一実装形態では、通信装置は、実施形態1において端末機器によって行われる方法を実施するように特に構成され得る。装置は端末機器であってもよく、あるいは端末機器内のチップまたはチップセットであってもよく、あるいは関連する方法の機能を行うように構成されたチップの一部であってもよい。トランシーバモジュール6002は、前述の方法の実施形態において、端末機器側で受信/送信関連の動作を行うように構成され、処理モジュール6001は、前述の方法の実施形態において、端末機器の処理関連の動作を行うように構成される。例えば、トランシーバモジュール6002は、ネットワーク機器から測定構成情報を受信するように構成され、測定構成情報は、測定リソースの1つ以上のグループを構成するために使用され、測定リソースの各グループは複数の測定リソースを含み、測定リソースの各グループは、ジョイントチャネル測定を1回実行するために使用され、処理モジュール6001は、測定構成情報に基づいて、ジョイントチャネル測定を実行するように構成される。
【0249】
例えば、測定リソースの各グループに対し、測定構成情報は、その測定リソースのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されることをさらに示す。
【0250】
例えば、測定構成情報が以下の条件、すなわち、
測定構成情報が第1のパラメータを含み、第1のパラメータは、チャネル測定方式がジョイントチャネル測定であることを示す、
測定構成情報が第2のパラメータを含み、第2のパラメータは、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースの数を示し、第2のパラメータの値は1より大きい、
測定リソースの各グループに含まれる測定リソースは、複数のリソースセットに含まれる、
測定構成情報が報告構成情報を含み、報告構成情報は、測定結果を報告するためのコードブックタイプが第1のコードブックタイプであることを示す、
のうちの少なくとも1つを満たすときは、測定構成情報は、測定リソースの各グループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定を行うために使用されることを示す。
【0251】
任意選択で、処理モジュール6001は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて、複数のプリコーディング行列を決定するように特に構成されてもよく、複数の測定リソースは、複数のプリコーディング行列と1対1の対応関係にある。
【0252】
あるいは、処理モジュール6001は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて、1つのプリコーディング行列を決定するように特に構成されてもよい。
【0253】
いくつかの実施形態では、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定するときに、処理モジュール6001は、測定リソースの各グループ内の各測定リソースに対して、測定リソースに対応するプリコーディング行列を決定し、測定リソースに対応するプリコーディング行列を決定するときに、測定リソースのグループ内の測定リソース以外の測定リソースを干渉リソースとして使用するように特に構成され得る。
【0254】
例えば、測定構成情報は、ジョイント測定方式が方式1または方式2であることをさらに示し、方式1は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて1つのプリコーディング行列を決定することであり、方式2は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定することである。
【0255】
例えば、複数のプリコーディング行列は、優先順位が異なる。
【0256】
例えば、測定構成情報は、コードブックタイプが第2のコードブックタイプであることをさらに示し、第2のコードブックタイプが、測定リソースの各グループ内の各測定リソースに対応するパラメータセットと、任意の2つの測定リソース間の位相差とを含む。
【0257】
任意選択で、測定リソースはチャネルリソースであり、測定構成情報は、干渉リソースを構成するためにさらに使用される。
【0258】
干渉リソースは1つ以上のCSI-IMリソースを含み、1つのCSI-IMリソースは測定リソースの1つのグループに関連付けられ、CSI-IMリソースは、関連する測定リソースと同じQCL関係を有する。
【0259】
あるいは、干渉リソースは1つ以上のNZP CSI-RSリソースを含み、測定リソースの1つのグループは少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースに関連付けられ、少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースは、関連する測定リソースと同じQCL関係を有する。
【0260】
別の実装形態では、通信装置は、実施形態1においてネットワーク機器によって行われる方法を実施するように特に構成され得る。装置はネットワーク機器であってもよく、あるいはネットワーク機器内のチップまたはチップセットであってもよく、あるいは関連する方法の機能を行うように構成されたチップの一部であってもよい。トランシーバモジュール6002は、前述の方法の実施形態において、ネットワーク機器側で受信/送信関連の動作を行うように構成され、処理モジュール6001は、前述の方法の実施形態において、ネットワーク機器の処理関連の動作を行うように構成される。例えば、トランシーバモジュール6002は、端末機器と通信するように構成される。処理モジュール6001は、トランシーバモジュール6002を使用して、端末機器に測定構成情報を送信するように構成され、測定構成情報は、測定リソースの1つ以上のグループを構成するために使用され、測定リソースの各グループは複数の測定リソースを含み、かつ測定リソースの各グループは、ジョイントチャネル測定を1回実行するために使用され、かつ測定構成情報に基づいて、トランシーバモジュール6002を使用して、測定リソースの1つ以上のグループに対応する参照信号を送信するように構成される。
【0261】
例えば、測定リソースの各グループに対し、測定構成情報は、その測定リソースのグループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定に使用されることをさらに示す。
【0262】
例えば、測定構成情報が以下の条件、すなわち、
測定構成情報が第1のパラメータを含み、第1のパラメータは、チャネル測定方式がジョイントチャネル測定であることを示す、
測定構成情報が第2のパラメータを含み、第2のパラメータは、ジョイントチャネル測定に使用される測定リソースの数を示し、第2のパラメータの値は1より大きい、
測定リソースの各グループに含まれる測定リソースは、複数のリソースセットに含まれる、
測定構成情報が報告構成情報を含み、報告構成情報は、測定結果を報告するためのコードブックタイプが第1のコードブックタイプであることを示す、
のうちの少なくとも1つを満たすときは、測定構成情報は、測定リソースの各グループに含まれる測定リソースが、ジョイントチャネル測定を行うために使用されることを示す。
【0263】
測定構成情報は、ジョイント測定方式が方式1または方式2であることをさらに示してよく、方式1は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて1つのプリコーディング行列を決定することであり、方式2は、測定リソースの各グループに含まれる複数の測定リソースに基づいて複数のプリコーディング行列を決定することであり、複数の測定リソースは、複数のプリコーディング行列と1対1の対応関係にある。
【0264】
例えば、複数のプリコーディング行列は、優先順位が異なる。
【0265】
測定構成情報は、コードブックタイプが第2のコードブックタイプであることをさらに示してもよく、第2のコードブックタイプが、測定リソースの各グループ内の各測定リソースに対応するパラメータセットと、任意の2つの測定リソース間の位相差とを含む。
【0266】
任意選択で、測定リソースはチャネルリソースであり、測定構成情報は、干渉リソースを構成するためにさらに使用され、干渉リソースは1つ以上のCSI-IMリソースを含み、1つのCSI-IMリソースは測定リソースの1つのグループに関連付けられ、CSI-IMリソースは、関連する測定リソースと同じQCL関係を有する。
【0267】
あるいは、干渉リソースは1つ以上のNZP CSI-RSリソースを含み、測定リソースの1つのグループは少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースに関連付けられ、少なくとも1つのNZP CSI-RSリソースは、関連する測定リソースと同じQCL関係を有する。
【0268】
本出願の実施形態では、モジュールの分割は一例であり、論理的な機能分割にすぎない。実際の実施態様では、別の分割方法があり得る。加えて、本出願の実施形態における機能モジュールは1つのプロセッサに統合されてよく、またはモジュールの各々は物理的に単独で存在してよく、または2つ以上のモジュールは1つのモジュールに統合されてよい。上記の統合モジュールは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形態で実装されてもよい。本出願の実施形態におけるモジュールの機能または実装形態については、方法の実施形態における関連説明をさらに参照できることが理解されよう。
【0269】
可能な方式において、通信装置が図7に示され得る。通信装置は、通信デバイス、または通信デバイス内のチップであってもよい。通信デバイスは端末機器であってもよく、あるいはネットワーク機器であってもよい。装置は、プロセッサ701と、通信インターフェース702と、メモリ703とを備え得る。処理モジュール6001は、プロセッサ701であってもよい。トランシーバモジュール6002は、通信インターフェース702であってもよい。トランシーバモジュール6002は、入出力インターフェースであってもよいことをさらに理解されたい。加えて、トランシーバモジュール6002の機能は、トランシーバによって実施されてもよい。トランシーバは送信機および/または受信機を含んでよく、送信ユニットおよび受信ユニットの機能を個別に実施する。
【0270】
入出力インターフェースでは、入力は受信動作または取得動作に対応し、出力は送信動作に対応する。
【0271】
プロセッサ701は、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、デジタル処理モジュールなどであってよい。通信インターフェース702は、トランシーバ、トランシーバ回路などのインターフェース回路、トランシーバチップなどであってもよい。装置は、プロセッサ701によって実行されるプログラムを記憶するように構成されたメモリ703をさらに含む。メモリ703は、不揮発性メモリ、例えばハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)またはソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)であってもよいし、または揮発性メモリ(volatile memory)、例えばランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)であってもよい。メモリ703は、命令またはデータ構造の形態を有するしかるべきプログラムエンコードを保持または記憶するように構成され得る、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体であるが、これに限定されない。
【0272】
プロセッサ701は、メモリ703に記憶されたプログラムコードを実行するように構成され、処理モジュール6001の動作を行うように特に構成される。本出願においてここでは詳細は再び説明されない。通信インターフェース702は、トランシーバモジュール6002の動作を行うように特に構成される。本出願では詳細は再度説明されない。
【0273】
通信インターフェース702、プロセッサ701、およびメモリ703は、制御信号および/またはデータ信号を転送するために、内部接続経路を介して互いに通信し得る。メモリ703は、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサ701は、メモリ703からコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行して、信号を受信および送信するように通信インターフェース702を制御するように構成される。任意選択で、通信装置は、無線信号を使用することによって、通信インターフェース702によって出力されるデータ、制御シグナリング、情報、またはメッセージを送信するように構成されたアンテナをさらに含むことができる。
【0274】
プロセッサ701およびメモリ703は、1つの処理装置に統合されてもよい。プロセッサ701は、前述の機能を実行するためにメモリ703に記憶されたプログラムコードを実行するように構成される。具体的な実施態様に際しては、メモリ703がプロセッサ701に統合されてもよく、あるいはプロセッサ701から独立してもよい。プロセッサ701は、図6の処理モジュールに対応し得る。
【0275】
通信インターフェース702は、図6のトランシーバモジュールに対応し得、トランシーバユニットまたはトランシーバと称されてもよい。通信インターフェース702は、受信機(または受信機回路と称される)および送信機(または送信機回路と称される)を含むことができる。受信機は、信号を受信するように構成され、送信機は、信号を送信するように構成される。
【0276】
本出願のこの実施形態は、通信インターフェース702、プロセッサ701、およびメモリ703間の具体的な接続媒体を限定しない。本出願のこの実施形態では、メモリ703と、プロセッサ701と、通信インターフェース702とは、図7のバス704を使用して互いに接続される。バスは図7では太線で表され、他の構成要素間の接続方式は単なる例として説明され、それに限定されない。バスは、アドレスバス、データバス、コントロールバスなどに分類されてもよい。表現を容易にするために、図7ではバスを表すために1本の太線のみが使用されているが、これは、1つのバスまたは1つのタイプのバスしかないことを意味するものではない。
【0277】
本出願の一実施形態は、プロセッサとインターフェースとを含む処理装置をさらに提供する。プロセッサは、前述の方法の実施形態の方法を遂行するように構成されてよい。
【0278】
処理装置はチップであってもよいことを理解されたい。例えば、処理装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、システムオンチップ(system on chip、SoC)、CPU、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、マイクロコントローラユニット(micro controller unit、MCU)、プログラマブルロジックデバイス(programmable logic device、PLD)もしくは別の統合チップにすることができる。
【0279】
例えば、インターフェースは、インターフェース回路であってもよい。例えば、インターフェース回路は、コード/データ読み出し/書き込みインターフェース回路であってもよい。インターフェース回路は、コード命令(コード命令はメモリ内に記憶され、メモリから直接読み出され得る、あるいは別の構成要素を使用してメモリから読み出され得る)を受信し、コード命令をプロセッサへ送信するように構成され得る。プロセッサは、前述の方法の実施形態の方法を遂行するために、コード命令を行うように構成されてよい。
【0280】
別の例では、インターフェース回路は、あるいは通信プロセッサとトランシーバとの間の信号送信インターフェース回路であってもよい。例えば、送信シナリオでは、プロセッサは、Yデータを取得するために、XXを行うように構成される(ここでXXは非エアインターフェース操作であり、これに限定されないが、決定、判断、処理、計算、検索、および比較などの操作を含む)。インターフェース回路は、送信機にYデータを送信するように構成され得る(送信機は、エアインターフェースで送信操作を行うように構成される)。別の例として、受信シナリオでは、インターフェース回路は、受信機からZデータを受信して(受信機は、エアインターフェースで受信操作を行うように構成される)、Zデータをプロセッサに送信するように構成され得る。プロセッサは、ZデータでXX処理を行うように構成される(ここでXXは非エアインターフェース操作であり、これに限定されないが、決定、判断、処理、計算、検索、および比較などの操作を含む)。
【0281】
例えば、前述の方法の実施形態に基づいて、インターフェース回路は、受信機から測定構成情報を受信するように構成されてもよく、プロセッサは、測定構成情報に基づいてジョイントチャネル測定を実行するように構成される。
【0282】
本発明の一実施形態は、上記のプロセッサの実行のために実行される必要があるコンピュータソフトウェア命令を記憶するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、コンピュータ可読記憶媒体は、上記のプロセッサの実行のために実行される必要があるプログラムを含む。
【0283】
本出願の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供されてよいことは、当業者は理解すべきである。したがって、本出願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの組合せを伴う実施形態の形態を使用することができる。加えて、本出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む(ディスクメモリ、CD-ROM、光メモリなどを含むが、それらに限定されない)1つまたは複数のコンピュータ使用可能記憶媒体上に実装されたコンピュータプログラム製品の形態を使用することができる。
【0284】
本出願は、本出願に係る方法、デバイス(システム)、および、コンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図に関連して説明される。コンピュータプログラム命令は、フローチャートおよび/またはブロック図における各プロセスおよび/または各ブロックならびにフローチャートおよび/またはブロック図におけるプロセスおよび/またはブロックの組合せを実装するために使用されてもよいことが理解されるべきである。コンピュータプログラム命令は、機械を生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み型プロセッサ、または別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供されてよく、その結果、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令は、フローチャートの1つもしくは複数のプロセス内、および/またはブロック図の1つもしくは複数のブロック内の具体的な機能を実行するための装置を生成する。
【0285】
コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の方法で動作するよう命令することができるコンピュータ可読メモリに記憶することができ、このため、コンピュータ可読メモリに記憶されたこれらの命令は命令装置を含む製品を創出する。命令装置は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実行する。
【0286】
コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされ得、これにより、一連の動作およびステップが、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で行われ、その結果、コンピュータ実施処理を生成する。したがって、コンピュータまたは他のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実行するためのステップを与える。
【0287】
当業者が、本出願の範囲から逸脱することなく、本出願に対して様々な修正および変形を行うことができることは明らかである。本出願は、本出願の添付の本出願の特許請求の範囲および等価な技術の範囲内に含まれる限り、本出願の改変および変形を包含することが意図されている。
【符号の説明】
【0288】
10 端末機器
20 ネットワーク機器
100 通信システム
101 プロセッサ
102 メモリ
103 トランシーバ
201 プロセッサ
202 メモリ
203 トランシーバ
701 プロセッサ
702 通信インターフェース
703 メモリ
704 バス
1031 送信機
1032 受信機
1033 アンテナ
2031 送信機
2032 受信機
2033 アンテナ
6001 処理モジュール
6002 トランシーバモジュー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7