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  • 特許-止め弁、及びそれを有する空調システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-24
(45)【発行日】2024-11-01
(54)【発明の名称】止め弁、及びそれを有する空調システム
(51)【国際特許分類】
   F16K 47/02 20060101AFI20241025BHJP
   F16K 27/02 20060101ALI20241025BHJP
   F16K 1/02 20060101ALI20241025BHJP
   F25B 41/24 20210101ALI20241025BHJP
【FI】
F16K47/02 D
F16K27/02
F16K1/02 Z
F25B41/24
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023509400
(86)(22)【出願日】2021-10-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 CN2021127460
(87)【国際公開番号】W WO2022127400
(87)【国際公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-03-20
(31)【優先権主張番号】202023018143.5
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】楼 峰
(72)【発明者】
【氏名】寿 傑
(72)【発明者】
【氏名】馮 雄雄
(72)【発明者】
【氏名】傳 周登
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210715976(CN,U)
【文献】特開平10-110860(JP,A)
【文献】特開2015-169335(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0161014(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 47/00-47/16
F16K 27/00-27/12
F16K 1/00- 1/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体及び弁芯を含む止め弁であって、前記弁体に第1開口、第2開口及び弁チャンバを有し、前記弁体には注入端が更に設けられており、前記第1開口に第1軸線を有し、前記第2開口に第2軸線を有し、前記注入端に第3軸線を有し、前記弁チャンバ内に弁口を有し、前記弁芯は前記弁チャンバ内に摺動可能に設けられて前記弁口の開閉に用いられ、
前記第2軸線と前記第1軸線とが第1交差点で交差しており、前記第3軸線と前記第1軸線とが第2交差点で交差しており、前記第1軸線に沿う前記第1交差点から前記第1開口までの距離はd、前記第1軸線に沿う前記第2交差点から前記第1開口までの距離はd、dとdとはd<dの関係式を満たし、
前記弁芯の前記第1開口側の端部の端面には開口して設けられた第1凹溝を有し、
前記弁口が開放されているとき、前記弁芯の前記第1凹溝が設けられた前記端部は、前記第3軸線上に位置する、止め弁。
【請求項2】
前記弁口の内径がdであり、前記第2開口の内径がdであり、dとdとはd≦dの関係式を満たす、請求項1に記載の止め弁。
【請求項3】
前記止め弁は、前記第1開口に固定接続された第1接続パイプ、及び前記第2開口に固定接続された第2接続パイプを更に含む、請求項2に記載の止め弁。
【請求項4】
前記弁体内には、前記弁チャンバに連通される第1取り付け孔を更に有し、前記弁芯の一端は前記第1取り付け孔に入り込んで前記弁体に摺動接続され、前記弁芯の他端の端面には開口して設けられた第1凹溝を有する、請求項1に記載の止め弁。
【請求項5】
前記弁芯の内部に接続孔が設けられており、前記接続孔の一端は前記第1取り付け孔に入り込んで前記弁芯と同心且つ同軸になり、前記接続孔はバルブステムに係合接続されるための雌ねじ孔であり、前記バルブステムが前記弁芯を連動して前記弁体の中心線に沿って垂直移動させる、請求項4に記載の止め弁。
【請求項6】
前記弁芯の外周面には、封止リングを配置するための第2凹溝が設けられている、請求項1に記載の止め弁。
【請求項7】
前記弁芯が前記弁体の軸方向に沿って前記弁チャンバ内で移動するように、前記弁芯及び前記弁チャンバのチャンバ壁には互いに係合されるねじ対偶が更に設けられている、請求項1に記載の止め弁。
【請求項8】
前記止め弁は、前記注入端内に取り付けられて前記弁チャンバ内に冷媒を注入するために用いられるバルブコアを更に含む、請求項1に記載の止め弁。
【請求項9】
前記弁体の前記第1開口から離れた一端に位置して前記第1取り付け孔を覆う弁キャップを更に含む、請求項4に記載の止め弁。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の止め弁を含む、空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年12月15日に出願された、出願番号が202023018143.5であり、発明の名称が「止め弁、及びそれを有する空調システム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用することにより本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は空調の技術分野に関し、特に、止め弁、及びそれを有する空調システムに関する。
【背景技術】
【0003】
空調システムは、主に圧縮機、室内熱交換機、室外熱交換機、止め弁等の部材を含み、そのうち、止め弁は、主に室内機と室外機との接続のために用いられ、冷媒流路のオンオフを制御する役割を果たす。
【0004】
従来の止め弁は、第1開口と第2開口とがなす夾角が略90度であり、即ち流体が流れる過程において比較的大きく転向する必要があることを意味し、弁芯の妨害により、流体に渦流が発生して冷媒の圧力損失が大きくなる可能性があり、これによりエネルギー消費が高くなるため、いかに流体の流れを緩やかにして圧力損失を減少することは、当業者が解決すべき技術課題である。
【発明の概要】
【0005】
これに鑑みて、上記の技術課題について、本出願は、流体の流れが緩やかで圧力損失が少ない止め弁を提供する。
【0006】
上記の技術課題を解決するために、本出願は以下のような技術態様を提供する。
止め弁は、弁体及び弁芯を含み、弁体に第1開口、第2開口及び弁チャンバを有し、弁体には注入端が更に設けられており、第1開口に第1軸線を有し、第2開口に第2軸線を有し、注入端に第3軸線を有し、弁チャンバ内に弁口を有し、弁芯は弁チャンバ内に摺動可能に設けられて弁口の開閉に用いられ、第2軸線と第1軸線とが第1交差点で交差しており、第3軸線と第1軸線とが第2交差点で交差しており、第1軸線に沿った第1交差点から第1開口までの距離はdであり、第1軸線に沿った第2交差点から第1開口までの距離はdであり、dとdとはd<dの関係式を満たす。
【0007】
本出願は、第1交差点から第2開口までの距離dと第2交差点から第2開口までの距離dとがd<dの条件を満たすようにすることで、流体の弁チャンバ内での流通がよりスムーズになり、流体の流通能力がより強くなり、これにより流路がカーブを曲がるとき比較的緩やかになり圧力損失を効果的に減少させることができ、止め弁を消費電力がより大きい空調システムに適用可能にすることが理解できる。
【0008】
一実施例において、弁口の内径がdであり、第2開口の内径がdであり、dとdとはd≦dの関係式を満たす。
【0009】
流体の流路における流通能力を更に向上させることができ、弁口の内径が第2開口の内径より小さいため、弁チャンバの主な絞り部分が弁口に移行し、流体が第2開口から流れ込んで弁口に達するまで、流れ全体がより緩やかで、顕著な絞りは発生しないことが理解できる。
【0010】
一実施例において、止め弁は、第1開口に固定接続された第1接続パイプ、及び第2開口に固定接続された第2接続パイプを更に含む。
【0011】
第1接続パイプ及び第2接続パイプはそれぞれ弁チャンバに連通され、流体の弁チャンバ内の出入りと流通のために用いられることが理解できる。
【0012】
一実施例において、弁体内には、弁チャンバに連通される第1取り付け孔を更に有し、弁芯の一端は第1取り付け孔に入り込んで弁体に摺動接続され、弁芯の他端の端面には開口して設けられた第1凹溝を有する。
【0013】
第1凹溝を設けることにより弁芯の質量を低減させ、弁芯の衝撃効率を向上させることが理解できる。
【0014】
一実施例において、弁芯の内部に接続孔が設けられており、接続孔の一端は第1取り付け孔に入り込んで弁芯と同心且つ同軸になり、接続孔はバルブステムに係合接続されるための雌ねじ孔であり、バルブステムが弁芯を連動して弁体の中心線に沿って垂直移動させる。
【0015】
止め弁が作動するとき、バルブステムを接続孔にねじ込んで、バルブステムを時計回りに回転させると、バルブステムと弁体とが閉鎖されて、内部媒体の流通が切断され、バルブステムを反時計回りに回転させると、バルブステムと弁体とが開けられて、内部媒体の流通が開始されることにより、内部媒体に対する制御が容易になることが理解できる。
【0016】
一実施例において、弁芯の外周面には、封止リングを配置するための第2凹溝が設けられている。
【0017】
弁芯の移動過程において、弁チャンバのチャンバ壁との間で良好な封止性能を常に維持することが理解できる。
【0018】
一実施例において、弁芯が弁体の軸方向に沿って弁チャンバ内で移動するように、弁芯及び弁チャンバのチャンバ壁には互いに係合されるねじ対偶が更に設けられている。
【0019】
このようにして弁芯に対して弁開方向のトルクを与えることができ、ねじ対偶の作用で、弁芯が弁体の軸線方向に沿って変位することが理解できる。
【0020】
一実施例において、止め弁は、注入端内に取り付けられて弁チャンバ内に冷媒を注入するために用いられるバルブコアを更に含み。
【0021】
バルブコアにより、冷媒を注入する必要がある場合に、冷媒がバルブコア及びバルブを介して分離式空調の冷却システムの内部に注入できることが理解できる。
【0022】
一実施例において、止め弁は、弁体の第1開口から離れた一端に位置して第1取り付け孔を覆う弁キャップを更に含む。
【0023】
弁キャップは、止め弁に対して防塵と防水の役割を果たすことが理解できる。
【0024】
本出願は、止め弁を含む空調システムの技術態様を更に提供する。
【0025】
従来の技術と比べて、本出願で提供される止め弁は、第1交差点から第2開口までの距離dと第2交差点から第2開口までの距離dとがd<dの条件を満たすようにすることで、流体の弁チャンバ内での流通がよりスムーズになり、流体の流通能力がより強くなり、これにより流路がカーブを曲がるとき比較的緩やかになり圧力損失を効果的に減少させることができ、止め弁を消費電力がより大きい空調システムに適用可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本出願で提供される止め弁の一視点の構造模式図である。
図2】本出願で提供される止め弁の他の視点の構造模式図である。
【0027】
図面において、各符号の意味は以下の通りである。
100 止め弁、10 弁体、11 第1開口、111 第1軸線、112 第1接続パイプ、12 第2開口、121 第2軸線、122 第2接続パイプ、1211 第1交差点、1212 第2交差点、13 弁チャンバ、131 弁口、132 第1取り付け孔、14 注入端、141 第3軸線、142 バルブコア、20 弁芯、21 第1凹溝、22 接続孔、23 第2凹溝、30 弁キャップ、40 取り付け部、41 第2取り付け孔。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本出願の実施例における図面を参照して、本出願の実施例における技術態様を明確且つ完全に説明するが、説明した実施例は、本出願の実施例の一部にすぎず、実施例の全部ではないことは明らかである。当業者が、本出願における実施例に基づいて、創造的な労力なしに得られた全ての他の実施例はいずれも本出願の保護範囲に属する。
【0029】
説明すべきこととして、アセンブリが他のアセンブリに「装着される」とされる場合、他のアセンブリに直接装着されてもよく、又は介在するアセンブリが存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「設けられる」とみなされる場合、他のアセンブリに直接設けられてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「固定される」とみなされる場合、他のアセンブリに直接固定されてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。
【0030】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語や科学用語は、本出願の属する技術分野における当業者が通常理解している意味と同じである。ここで、本出願の明細書に使用される用語は、単に具体的な実施例を説明することを目的とし、本出願を制限するものではない。本明細書に使用される「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0031】
図1から図2を参照すると、本出願で提供される止め弁100は、空調システムの室内機と室外機との間の冷媒回路に設けられて、冷媒回路の開閉に用いられるが、空調メンテナンスときに真空引き又は冷媒注入のために用いられてもよい。当然ながら、他の実施例において、止め弁100は、更に、空調システム以外の分野、例えば流体パイプライン輸送、石油化学産業及び航空宇宙分野等に適用することができる。
【0032】
具体的には、止め弁100は、弁体10及び弁芯20を含み、弁体10に第1開口11、第2開口12及び弁チャンバ13を有し、弁体10には注入端14が更に設けられており、第1開口11に第1軸線111を有し、第2開口12に第2軸線121を有し、注入端14に第3軸線141を有し、弁チャンバ13内に弁口131を有し、弁芯20は弁チャンバ13内に摺動可能に設けられて弁口131の開閉に用いられ、第2軸線121と第1軸線111とが第1交差点1211で交差しており、第3軸線141と第1軸線111とが第2交差点1212で交差しており、第1軸線111に沿った第1交差点1211から第1開口11までの距離はdであり、第1軸線111に沿った第2交差点1212から第1開口11までの距離はdであり、dとdとはd<dの関係式を満たす。
【0033】
説明すべきこととして、従来の止め弁100は、第1開口11と第2開口12とがなす夾角が略90度であり、即ち流体が流れる過程において比較的大きく転向する必要があることを意味し、弁芯20の妨害により、流体に渦流が発生して冷媒の圧力損失が大きくなる可能性があり、これによりエネルギー消費が高くなる。本実施形態において、第1交差点1211から第2開口12までの距離dと第2交差点1212から第2開口12までの距離dとがd<dの条件を満たすようにすることで、流体の弁チャンバ13内での流通がよりスムーズになり、流体の流通能力がより強くなり、これにより流路がカーブを曲がるとき比較的緩やかになり、圧力損失を効果的に減少させることができ、止め弁100を消費電力がより大きい空調システムに適用可能にする。
【0034】
図1及び図2に示すように、弁体10は、止め弁100の主な部材の1つであり、異なる圧力レベルには異なる機械製造方法を有し、本実施形態において、弁体10は鋳造プロセスによって製造され、当然ながら、他の実施形態において、弁体10は、鍛造又は他のプロセスによって製造されてもよい。
【0035】
具体的には、弁体10の材料は金属であり、水処理、軽工業、石油、化学工業等の産業等において低圧常温の作業条件に好適であり、その封止性能が比較的良好である。
【0036】
選択的に、本実施例において、弁体10は、第1開口11及び第2開口12と一体成形で設けられるが、当然ながら、他の実施例において、溶接等により接続されてもよく、ここでは限定しない。
【0037】
図1に示すように、第1軸線111と第2軸線121とが夾角αを形成し、且つ夾角αが関係式105°≦α≦135°を満たしており、即ち、第2軸線121は第1軸線111に対して傾斜して設けられ、第1軸線111と第2軸線121とが直角をなす従来の止め弁100と比べて、弁体10の高さを低くし、且つ流体が第2開口12から流れ込んで弁チャンバ13に入る全ての過程において、流路カーブを曲がるとき比較的緩やかになり、圧力損失を効果的に減少させることができ、夾角αの角度>135°であれば、第2開口12と弁体10との距離が過小になり、加工難度が増加するとともに、これに応じて第2開口12と弁チャンバ13とが交差する部分の高さも増加し、これにより弁体10全体の高さが高くなる必要があり、材料コストもそれに伴って増加する。夾角αの角度<105°であれば、流体の流路の改善効果が低くなる。
【0038】
更に、弁口131の内径がdであり、第2開口12の内径がdであり、dとdとはd≦dの関係式を満たし、これにより流体の流路における流通能力を更に向上させることができ、弁口131の内径が第2開口12の内径より小さいため、弁チャンバ13の主な絞り部分が弁口131に移行し、流体が第2開口12から流れ込んで弁口131に達するまで、流れ全体がより緩やかで、顕著な絞りが発生しない。
【0039】
更に、止め弁100は、第1開口11に固定接続された第1接続パイプ112、及び第2開口12に固定接続された第2接続パイプ122を更に含み、これにより第1接続パイプ112及び第2接続パイプ122はそれぞれ弁チャンバ13に連通され、流体の弁チャンバ13内の出入りと流通のために用いられる。
【0040】
選択的に、本実施例において、第1接続パイプ112及び第2接続パイプ122はいずれもろう接により弁体10に溶接接続されるが、当然ながら、他の実施例において、他の固定形態を採用してもよく、ここでは限定しない。
【0041】
更に、弁体10内には、弁チャンバ13に連通される第1取り付け孔132を更に有し、弁芯20の一端は第1取り付け孔132に入り込んで弁体10に摺動接続され、弁芯20の他端の端面には開口して設けられた第1凹溝21を有し、第1凹溝21を設けることにより弁芯20の質量を低減させ、弁芯20の衝撃効率を向上させる。
【0042】
選択的に、本実施例において、弁芯20は、真鍮又はアルミニウムの矩形材料を切削加工することにより作製されるが、当然ながら、他の実施例において、弁芯20は他の材料を採用してもよく、ここでは限定しない。
【0043】
更に、弁芯20の内部に接続孔22が設けられており、接続孔22の一端は第1取り付け孔132に入り込んで弁芯20と同心且つ同軸になり、接続孔22はバルブステム(図示せず)に係合接続されるための雌ねじ孔であり、バルブステムが弁芯20を連動して弁体10の中心線に沿って垂直移動させ、止め弁100が作動するとき、バルブステムを接続孔22にねじ込んで、バルブステムを時計回りに回転させると、バルブステムと弁体10とが閉鎖されて、内部媒体の流通が切断され、バルブステムを反時計回りに回転させると、バルブステムと弁体10とが開けられて、内部媒体の流通が開始されることにより、内部媒体に対する制御が容易になる。
【0044】
更に、弁芯20の外周面には、封止リングを配置するための第2凹溝23が設けられており、これにより弁芯20の移動過程において、弁チャンバ13のチャンバ壁との間で良好な封止性能を常に維持する。同時に、弁芯20が弁体10の軸方向に沿って弁チャンバ13内で移動するように、弁芯20及び弁チャンバ13のチャンバ壁には互いに係合されるねじ対偶(図示せず)が更に設けられており、このようにして弁芯20に対して弁開方向のトルクを与えることができ、ねじ対偶の作用で、弁芯20が弁体10の軸線方向に沿って変位する。
【0045】
更に、止め弁100は、注入端14内に取り付けられて弁チャンバ13内に冷媒を注入するために用いられるバルブコア142を更に含み、これにより冷媒を注入する必要がある場合に、冷媒がバルブコア142及びバルブを介して分離式空調の冷却システムの内部に注入されることができる。
【0046】
本実施例において、注入端14が有する第3軸線141と弁チャンバ13が有する第2軸線121とが互いに垂直となるが、当然ながら、他の実施例において、第3軸線141は、第1軸線111及び第2軸線121と同一又は近似する鋭角である夾角をなすように設計してもよい。
【0047】
更に、止め弁100は、弁体10の第1開口11から離れた一端に位置して第1取り付け孔132を覆う弁キャップ30を更に含み、弁キャップ30は、止め弁100に対して防塵と防水の役割を果たす。
【0048】
図2に示すように、弁体10の外側面には一対の取り付け部40が取り付けられており、取り付け部40は、一定の厚さを有する扁平状のフランジであり、弁体10の外周面から離れる方向に延在し、その上には、止め弁100を空調システムに取り付けるために用いられる第2取り付け孔41がそれぞれ設けられている。
【0049】
本出願は、止め弁100を含む空調システム(図示せず)を更に提供する。
【0050】
この空調システムは、上記の止め弁100の利点も有する。
【0051】
止め弁100のサイズの設計するとき、第1交差点1211から第2開口12までの距離d1と第2交差点1212から第2開口12までの距離d2とがd1<d2の条件を満たすようにすることで、流体の弁チャンバ13内での流通がよりスムーズになり、流体の流通能力がより強くなり、これにより流路がカーブを曲がるとき比較的緩やかになり、圧力損失を効果的に減少させることができ、止め弁100を消費電力がより大きい空調システムに適用可能にする。
【0052】
以上の実施例の各技術特徴は、任意に組み合わせてもよく、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術特徴の可能な組み合わせについて全て説明していないが、これらの技術特徴の組み合わせが矛盾しない限り、いずれも本明細書に記載されている範囲とみなすべきである。
【0053】
以上の実施例は、本出願の幾つかの実施形態を表すものにすぎず、その説明が具体的且つ詳細であるが、考案の範囲を制限するものとして理解するべきではない。指摘すべきこととして、当業者にとって、本出願の思想を逸脱しない範囲で、更に幾つかの変形及び改良を行うことができるが、これらはいずれも本出願の保護範囲に属する。従って、本出願の保護範囲は添付された請求の範囲に準ずるものとする。
図1
図2