IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

7577352非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ
<>
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図1
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図2
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図3
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図4
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図5
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図6
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図7
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図8
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図9
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図10
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図11
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図12
  • -非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】非金属製かみそり刃および非金属製かみそり刃用かみそりアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B26B 21/58 20060101AFI20241028BHJP
   B26B 21/56 20060101ALI20241028BHJP
   B26B 21/60 20060101ALI20241028BHJP
【FI】
B26B21/58
B26B21/56
B26B21/60
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022502860
(86)(22)【出願日】2020-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 US2020042230
(87)【国際公開番号】W WO2021011719
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2023-07-14
(31)【優先権主張番号】62/875,273
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/875,275
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/875,280
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/875,282
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523383484
【氏名又は名称】セラミック ブレード テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パーシヴァル, ジェフリー エー.
【審査官】山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/170882(WO,A1)
【文献】特表2012-533344(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 21/54-21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン交換処理によって化学的に強化されたガラスで作られた基板と、
第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、
前記第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、前記第2の基板面が、基本面および斜角面を含み、前記第2の基板面の前記基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、前記斜角面が、前記第2の基板面の前記基本面から前記第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で前記基板を先細にしている、第2の基板面と、
先端部であって、(1)前記基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端して、(2)前記斜角面と前記第1の基板面との間に形成されている、先端部と、を含むかみそり刃。
【請求項2】
前記化学的に強化されたガラス基板が、化学的に強化されていない同じガラス基板と比較して、より高い硬度またはより高い靭性の少なくとも1つを有している、
請求項1に記載されたかみそり刃。
【請求項3】
前記基板が、前記第1の基板面または前記第2の基板面の少なくとも1つより下の深さまで化学的に強化され、より具体的には、前記深さは、2マイクロメートル(ミクロン)から40ミクロンの範囲内、より具体的には、10ミクロンである、
請求項1または請求項2に記載されたかみそり刃。
【請求項4】
前記基板の一部が化学的に強化され、
前記化学的に強化された一部が、前記先端部全体を含む、
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載されたかみそり刃。
【請求項5】
前記化学的に強化されたガラスが、ソーダ石灰ガラス、ケイ酸ナトリウムガラス、ボロケイ酸ガラス、ボロケイ酸ナトリウムガラス、アルミノケイ酸ガラスまたはアルカリアルミノケイ酸ガラスのうちの少なくとも1つを含む、
より具体的には、前記化学的に強化されたガラスが、アルミノケイ酸ガラスを含む、
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載されたかみそり刃。
【請求項6】
前記基板が、コアと外層とを含み、
前記基板の外層が、化学的に強化され、
前記基板のコアが、化学的に強化されておらず、
前記外層が、前記コアよりも大きな圧縮強度を有する、
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載されたかみそり刃。
【請求項7】
前記基板全体が、化学的に強化されている、
請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載されたかみそり刃。
【請求項8】
エッチングされて1つ以上の実質的に欠陥のない面を有するガラスで作られた基板と、
第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、
前記第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、前記第2の基板面が、基本面および斜角面を含み、前記第2の基板面の前記基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、前記斜角面が、前記第2の基板面の前記基本面から前記第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で前記基板を先細にしている、第2の基板面と、
先端部であって、(1)前記基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端して、(2)前記斜角面と前記第1の基板面との間に形成されている、先端部と、を含むかみそり刃。
【請求項9】
コーティング材料、より具体的には、潤滑剤材料、より具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、をさらに含み、
前記第1の基板面または前記第2の基板面の少なくとも1つが、コーティングされている、
請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載されたかみそり刃。
【請求項10】
前記先端部が、(1)前記かみそりの縁の近傍にあって、(2)前記斜角平面から前記第1の基板面に向かって変向する先端平面に少なくとも部分的に配置されている主要面を含み、
前記第1の基板平面と前記斜角平面との間の第1の夾角が、18度から30度の範囲内であり、
前記第1の基板平面と前記先端平面との間の第2の夾角が、20度から70度の範囲内である、
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載されたかみそり刃。
【請求項11】
前記かみそり刃が、斜角面を1つだけ有している、
請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載されたかみそり刃。
【請求項12】
かみそり刃を製造する方法であって、
ガラス基板を提供するステップと、
前記ガラス基板を鋭利にすることでかみそりの縁を提供する、前記ガラス基板を鋭利にするステップと、
前記鋭利にされた基板にイオン交換による強化を実行することで、前記鋭利にされた基板の一領域の強度を高める、イオン交換による強化を実行するステップと、
を含む、かみそり刃を製造する方法。
【請求項13】
かみそり刃を製造する方法であって、
ガラス基板を提供するステップと、
前記ガラス基板を鋭利にすることでかみそりの縁を提供する、前記ガラス基板を鋭利にするステップと、
前記鋭利にされた基板にエッチングを実行して1つ以上の実質的に欠陥のない面を作製するステップと、
を含む、かみそり刃を製造する方法。
【請求項14】
セラミック材料で作られた基板と、
前記セラミック材料の結晶構造のC軸と平行な第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、
前記第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、前記第2の基板面が、基本面と斜角面とを含み、前記第2の基板面の前記基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、前記斜角面が、前記第2の基板面の前記基本面から前記第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で前記基板を先細にしている、第2の基板面と、
(1)前記基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端して(2)前記斜角面と前記第1の基板面との間に形成されている、先端部と、を含むかみそり刃であって、
前記かみそりの縁が、前記セラミック材料の結晶構造のC軸に対して垂直に配向されている、かみそり刃。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2019年7月17日に出願された米国仮特許出願第62/875,275号、2019年7月17日に出願された米国仮特許出願第62/875,280号、2019年7月17日に出願された米国仮特許出願第62/875,282号、および、2019年7月17日に出願された米国仮特許出願第62/875,273号に対して優先権を主張するものであり、その全てについて、参照によりその全体を本明細書に組み込むものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は、全般的に、かみそり刃、より具体的には、非金属かみそり刃に関し、かつ、非金属かみそり刃に使用するかみそりアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来のシェービングかみそり刃は、通常、帯状のステンレス鋼でできており、耐久性および使用寿命を向上させるために、他の材料で硬化コーティングされている場合があった。
従来のかみそり刃は、通常、毛を剃るために、使い捨てカートリッジまたは他のかみそり刃ホルダーに取り付けられる。
【発明の概要】
【0004】
従来のステンレス鋼かみそり刃の問題は、それらに比較的延性があり、損傷や摩耗を起こしやすいことである。
たとえば、ステンレス鋼かみそり刃のかみそりの縁は、毛を切ること(つまり、シェービング)により徐々に摩耗し、鈍くなる場合があり、シェービングを繰り返すと、かみそりの縁は、丸みを帯びたり傷付いたりする場合がある。
さらに、そのようなステンレス鋼かみそり刃は、耐腐食性があるが、かみそりの縁に微視的な腐食が発生することがあり、この腐食がシェービングの快適性に影響を与える場合がある。
【0005】
本発明は、かみそり刃の耐久性および使用可能寿命を改善するセラミックまたはガラスで作られた非金属かみそり刃を提供する。
【0006】
例えば、本発明のかみそり刃は、破損または他の損傷を軽減するために、斜角および/または刃先を有する独特の形状を有する単一斜角設計を含み、かみそり刃の寿命を延ばす、セラミックまたはガラスで形成されている。
【0007】
本発明の実施態様によると、非金属かみそり刃が、非金属材料で作られた基板と、第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、この第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、前記第2の基板面が、基本面および斜角面を含み、第2の基板面の基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、斜角面が、第2の基板面の基本面から第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で基板を先細にしている、第2の基板面と、先端部であって、基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端し、斜角面と第1の基板面との間に形成され、(1)かみそりの縁の近傍にあって、(2)斜角平面から第1の基板面に向かって変向する先端平面に少なくとも部分的に配置されている主要面を含む、先端部と、を含んでいる。
そして、前記第1の基板平面と斜角平面との間の第1の夾角が、18度から30度の範囲内であり、第1の基板平面と先端平面との間の第2の夾角が、20度から70度の範囲内である。
【0008】
本発明の別の実施態様では、使用用途が男性用であるか女性用であるかに応じて、異なるかみそり刃形状が提供される。
これは、女性は、伝統的に、かみそり刃を使用して脚や脇の毛を剃るからである。
これらの毛は、通常、男性の顔の毛よりも粗くなく、これらの部位は、通常、男性の顔よりも感度が低い。
【0009】
本発明の実施態様によると、男性用非金属かみそり刃は、18度から25度の範囲内の、第1の基板平面と斜角平面との間の第1の夾角を含む。
そして、女性用非金属かみそり刃は、25度から30度の範囲内の第1の夾角を含む。
【0010】
本発明の別の実施態様で提供されるかみそり刃は、かみそりの縁で、強度を高めて刃が破損しにくくなるように構成された、化学的に強化されたガラスで作られている。
【0011】
本発明の実施態様によると、かみそり刃は、かみそりの縁を有する化学的に強化されたガラス基板を含む。
【0012】
本発明の別の実施態様によると、かみそり刃は、化学的に強化されたガラスで作られた基板と、第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、この第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、前記第2の基板面が、基本面および斜角面を含み、第2の基板面の基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、斜角面が、第2の基板面の基本面から第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で基板を先細にしている、第2の基板面と、先端部であって、(1)基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端して、(2)斜角面と第1の基板面との間に形成されている、先端部と、を含んでいる。
【0013】
本発明の別の実施態様によると、かみそり刃を製造する方法が、化学的な強化の前のガラス基板を提供するステップと、ガラス基板を鋭利にすることでかみそりの縁を提供するガラス基板を鋭利にするステップと、鋭利にされた基板に化学的な強化を実行するステップと、を含む。
【0014】
そして、化学的な強化を実行するステップが、鋭利にされた基板の外側面にイオン交換による強化を実行することで、鋭利にされた基板の一領域の強度を高める、鋭利にされた基板にイオン交換による強化を実行するステップを含む。
このイオン交換処理により、ガラスの外側面領域に圧縮層が形成されている。
この圧縮領域には、少なくともガラスかみそり刃のかみそりの縁の部分が含まれ、これにより、かみそりの縁における強度が高まり、破損しにくくなる。
さらに、化学的な強化処理は、鋭利にされた基板の外側面をエッチングすることで、欠陥を低減し、破損に対する強度を高めることを含んでもよい。
【0015】
別の実施態様は、単結晶アルファアルミナなどのセラミック材料で作られたかみそり刃を提供し、かみそりの縁は、このかみそりの縁での強度を高めて破損しにくくするために、セラミック材料の結晶構造のC軸に対して垂直に配向されている。
【0016】
本実施態様によると、かみそり刃が、セラミック材料で作られた基板であって、かみそりの縁を有する基板を含み、かみそりの縁が、セラミック材料の結晶構造のC軸に対して垂直に配向されている。
【0017】
別の実施態様によると、かみそり刃が、セラミック材料で作られた基板と、第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、この第2の基板面が、基本面と斜角面とを含み、第2の基板面の基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、斜角面が、第2の基板面の基本面から第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で基板を先細にしている、第2の基板面と、(1)基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端して、(2)斜角面と第1の基板面との間に形成されている、先端部と、を含んでいる。
そして、前記かみそりの縁が、セラミック材料の結晶構造のC軸に対して垂直に配向されている。
【0018】
(かみそり刃カートリッジまたは他のかみそり刃ホルダーなどの)かみそりアセンブリに関して、従来の設計における1つの問題は、ステンレス鋼かみそり刃が所定の位置にしっかりと固定されていることで、刃の湾曲が防がれる場合があることであり、かつ/または、かみそり刃がかみそりの縁周りに揺れることが可能なように取り付けられる場合があることである。
これらの従来の設計により、シェービングがある程度快適になる場合があるが、このような特徴によって、皮膚が損傷する場合があり、かつ/または、刃の使用可能寿命が短くなる場合がある。
【0019】
本実施態様では、シェービングを快適にしながら、かみそり刃の寿命を延ばすかみそりアセンブリが提供される。
【0020】
より具体的には、本実施態様で提供されるかみそりアセンブリは、少なくとも1つのかみそり刃を取り付けるためのかみそり刃取り付けヘッドを含み、このかみそり刃取り付けヘッドは、かみそりの縁に平行なピボット軸の周りのかみそり刃の回転を制限する態様で、少なくとも1つのかみそり刃を受け入れ及び取り付ける少なくとも1つのかみそり刃レシーバーを有している。
特に、セラミックまたはガラスかみそり刃の場合、かみそり刃をそのように取り付けることで、かみそりの縁での強度を高めて、破損しにくくすることができる。
【0021】
本実施態様によると、かみそり刃取り付けヘッドは、快適性を高めるためにかみそり刃がかみそりの縁に対して垂直であり基板平面に平行な方向に動くことを可能にするように構成されている。
より具体的には、かみそり刃の動きにいくらかの遊びを持たせ、かみそり刃の、特に、セラミックまたはガラスかみそり刃の寿命をさらに延ばしてもよい。
【0022】
本実施態様によると、かみそり刃取り付けヘッドが、各かみそり刃がその主要な基板平面に沿って自由に湾曲することを可能にし、この湾曲が、かみそりの縁に沿った方向の湾曲であるように構成されている。
【0023】
本実施態様によると、かみそりアセンブリが、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーを有するかみそり刃取り付けヘッドと、毛を剃るよう構成されたかみそりの縁を有する少なくとも1つのかみそり刃と、を含む。そして、少なくとも1つのかみそり刃が、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーに取り付けられることで、少なくとも1つのかみそり刃が、かみそりの縁に平行なピボット軸の周りに回転することを制限され、かつ、少なくとも1つのかみそり刃が、かみそりの縁に対して垂直な軸方向に動くことが可能になる。
【0024】
従来のかみそりアセンブリの別の問題は、ステンレス鋼かみそり刃が切断平面に対して浅い角度で互いに接近して取り付けられていることで、剃った毛がかみそり刃の間で詰まる場合があることである。
【0025】
本発明の別の実施態様で提供されるかみそり刃アセンブリは、複数のガラスまたはセラミックかみそり刃を取り付けるためのかみそり刃取り付けヘッドを含み、剃った毛の通過を改善するために、かみそり刃は、横方向に離間され、切断平面に対して急な角度で配向されている。
ガラスまたはセラミックかみそり刃は、大きさと毛の通過とをさらに改善するために、斜角面を1つだけ有してもよい。
【0026】
本発明の一実施態様によると、かみそりアセンブリが、かみそり刃取り付けヘッドと、かみそり刃取り付けヘッドに取り付けられた複数のかみそり刃であって、前記複数のかみそり刃のそれぞれが、斜角面と切断平面に配置されたかみそりの縁とを有する、複数のかみそり刃と、を含んでいる。
そして、前記複数のかみそり刃が、互いに横方向に離間されていることで、複数のかみそり刃の間の毛の通過を可能にし、複数のかみそり刃のそれぞれが、複数のかみそり刃のそれぞれの斜角面が切断平面に対して5度から15度の範囲内の角度で角度付けされているように、かみそり刃取り付けヘッド内で配向されている。
【0027】
本発明の実施形態に関して、いくつかの特徴が本明細書に記載されているが、1つの実施形態に関連して記載された特徴が、他の実施形態にも関連して適用されてもよい。
後述の説明および添付の図面は、本発明の特定の実施形態を示している。
しかしながら、これらの実施形態は、本発明の原理を適用可能な様々な態様のごく一部を示すものである。
本発明の実施態様による他の目的、利点、および、新規性のある特徴は、以下の詳細な説明を図面と併せて考慮することで、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
添付の図面は、必ずしも原寸に比例していないが、本発明の様々な実施態様を示しており、類似の参照符号によって、異なる図面においても同一または類似の部分が示されている。
図1】本発明による非金属かみそり刃の実施形態の斜視図。
図2図1のかみそり刃の側面図。
図3図1および図2のかみそり刃の拡大側面図。
図4】本実施形態における化学的に強化されたガラスかみそり刃の拡大側面図。
図5】本実施形態におけるセラミックかみそり刃の拡大側面図。
図6図5のかみそり刃の結晶基板の結晶構造を示す図。
図7】本発明の一実施形態によるかみそり刃取り付けヘッドの底面斜視図。
図8図7のかみそり刃取り付けヘッドの拡大底面斜視図。
図9図7のかみそり刃取り付けヘッドの上面斜視図。
図10図9のかみそり刃取り付けヘッドの拡大上面斜視図。
図11】本発明の実施形態による別のかみそりアセンブリの断面概略正面図。
図12図11のかみそりアセンブリの断面概略上面図。
図13】シェービング中に肌や髪と相互作用する、図11および図12のかみそりアセンブリの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を、図面を参照して詳述する。
図面では、参照符号を有する各要素は、参照符号の後に続く文字とは関係なく、同じ参照符号を有する他の要素と類似の要素である。
本文中では、参照符号の後に指定文字を有する参照符号は、その参照符号と指定文字とを有する特定の要素を指し、指定文字を有しない参照符号は、図面において、参照符号の後に続く文字とは関係なく、同じ参照符号を持つ全ての要素を指す。
【0030】
本発明は、セラミックまたはガラスなどで作られた非金属かみそり刃、より具体的には、かみそり刃の耐久性および使用可能寿命を改善する、そのようなかみそり刃の1つ以上の固有の特徴に関する。
【0031】
さらに、本発明は、例えば、非金属かみそり刃で用いるのかみそりアセンブリに関連し、このかみそりアセンブリを用いることでシェービングの際の快適性と使いやすさとを改善しながら、かみそり刃の寿命を延ばすことができる。
【0032】
本発明は、以下のサブセクションのそれぞれに記載される原理、実施態様、および/または、特徴のうちの1つまたは複数を、別個に、または、他のサブセクションで記載されている原理、実施態様、および/または、特徴の1つまたは複数と任意に組み合わせて、含んでもよい。
【0033】
<単一の斜角を有する非金属かみそり刃>
上述のように、従来のステンレス鋼かみそり刃は、比較的延性があり、損傷、腐食および摩耗を起こしやすい。
このような従来のステンレス鋼かみそり刃に関連する問題に対処するために、本発明では、セラミックまたはガラスで作られた非金属かみそり刃が提供される。
【0034】
セラミックまたはガラスで作られたこのような非金属かみそり刃は、ステンレス鋼と比較して、より高い硬度を有し、耐食性を改善可能であるが、一般的に、このような非金属材料は、ステンレス鋼よりも破壊靭性が低い。
したがって、かみそり刃を形成するガラスまたはセラミックの基板は、刃先を形成している比較的薄い(厚さ)領域で破損しやすい場合がある。
【0035】
本発明によると、セラミックまたはガラスで形成されたかみそり刃は、破損または他の損傷を軽減して、刃の寿命を延ばすために、斜角および/または刃先を有する独特の形状を有する、単一斜角設計がなされている。
【0036】
さらに、従来のかみそり刃の設計では、男性と女性との間でシェービングに対する需要が異なることへの対応と、毛の種類が異なることとへの対応とが、行われていない。
【0037】
したがって、本発明では、使用用途が男性用であるか、女性用であるかに応じて、異なる刃形状が提供される。
【0038】
図1から図3を参照すると、非金属材料で作られた基板12を含むかみそり刃10が示されている。
図示の実施形態では、基板12全体が非金属材料で作られている。
かみそり刃10は、第1の基板面20、第2の基板面24および先端部40を有している。
第1の基板面20は、第1の基板平面22に沿って延在する。
第2の基板面24は、第1の基板面20の反対側にあり、基本面26と斜角面28とを含む。
先端部40は、基板12の幅44に沿って延在するかみそりの縁42で終端する。
先端部40は、斜角面28と第1の基板面20との間に形成されている。
【0039】
かみそり刃10の基板12は、未加工材料から形成または切断されるなど、任意の適切な処理によって作られてもよい。
基板12は、任意の適切な技術(例えば、機械研磨、化学研磨、機械化学研磨、イオンビームまたはレーザー切断、微細物堆積付加製造など)を使用して、斜角面28およびかみそりの縁42を形成するように、形成されまたは鋭利にされてもよい。
【0040】
上述のように、基板12は、第1の基板面20および第2の基板面24を含む。
第2の基板面24の基本面26は、第2の基板平面30に沿って延在する。
図示されるように、基本面26は、第2の基板面24の大部分を構成する、平坦な平面であってもよい。
斜角面28は、第2の基板面24の基本面26から第1の基板面20に向かって、斜角平面32に沿う角度で基板12を先細にしている。
先端部40は、かみそりの縁42の近傍の主要面50を含む。
図示されるように、主要面50は、斜角平面32から第1の基板面20に向かって変向する先端平面52内に少なくとも部分的に配置されている。
【0041】
上述のように、かみそり刃10は、このかみそり刃10の寿命を延ばすために、破損または他の損傷を軽減するように構成された独特の形状を有している。
本実施形態のかみそり刃10は、第1の基板平面22と斜角平面32との間の第1の夾角60を有するように構成され、この第1の夾角60は、約15度から約40度の範囲内である。
より具体的には、第1の夾角60は、約18度から約30度の範囲内であってもよい。
本実施形態では、第1の夾角60は、以下でさらに詳述するように、(例えば、男性用または女性用刃などの)特定の用途に応じて、約18度から約25度の範囲内、または、約25度から約30度の範囲内であってもよい。
さらに、かみそり刃10は、第1の基板平面20と先端平面52との間の第2の夾角62を有するように構成され、この第2の夾角62は、約20度から約70度の範囲にある。
例えば、第2の夾角62は、約40度から約50度の範囲内であってもよく、より具体的には、約45度であってもよい。
【0042】
基板12の非金属材料は、アモルファスガラスなどのガラス材料を含んでもよい。
ガラス材料は、SiO2、Al2O3、Na2O、K2O、BaO、MgO、CaO、TiO2、B2O3およびZnOの少なくとも1つを含んでもよい。
例えば、非金属材料は、(例えば、SiO2を有する)ケイ酸ガラス;(例えば、SiO2およびNa2Oを有する)ケイ酸ナトリウムガラス;(例えば、SiO2、Na2O、CaO、MgO、Al2O3を有する)ソーダ石灰ガラス;(例えば、さらにNa2Oを有する)ホウケイ酸ナトリウムガラスまたは(例えば、さらにAl2O3を有する)アルミノホウケイ酸ガラスなどの(例えば、SiO2およびB2O3を有する)ホウケイ酸ガラス;または、アルカリアルミノケイ酸ガラスなどの(例えば、SiO2、Al2O3、Na2O、およびB2O3を有し、場合によっては、さらに、CaO、MgO、BaO、TiO2、および/またはZnOを含む)アルミノケイ酸ガラスを含んでもよい。
【0043】
別の実施例では、基板12の非金属材料は、セラミック材料を含んでもよい。
例えば、セラミック材料は、サファイア(例えば、アルファアルミナ)などの比較的硬いセラミックであってもよい。
本実施形態では、(例えば、サファイアの)セラミック基板12は、単結晶として形成されてもよい。
以下でさらに詳述するように、(例えば、サファイアの)セラミック基板12の結晶構造は、(i)少なくとも第1の基板平面22に平行であって、(ii)かみそりの縁42に垂直に配向されてもよいC軸を有している。
【0044】
非金属基板12(例えば、ガラスまたはセラミック基板)は、実質的に欠陥のない面を有するように形成または処理されていてもよい。
実質的に欠陥のない面とは、本明細書で使用される場合、例えば、光学試験で測定して、Raスケールで約1,000ナノメートル以下、例えば、約1ナノメートルから約1,000ナノメートルの表面粗さを有する面を意味する。
本実施形態では、非金属基板12は、(例えば、鋭利にすることよって)かみそりの縁42を形成する前に、第1の基板面20および/または第2の基板面24が実質的に欠陥がないように提供されてもよい。
さらに、非金属基板12(例えば、ガラスまたはセラミック基板)は、かみそりの縁42を形成した後に、先端部40、かみそりの縁42、第1の基板面20および/または第2の基板面24を含む面が実質的に欠陥がない面となるように、後処理されてもよい。
このような後処理には、以下でさらに詳述するように、面の欠陥を低減するための適切なエッチング技術が含まれてもよい。
さらに、基板12は、以下でさらに詳述するように、かみそりの縁42を形成する前または後に、例えば、イオン交換処理によって化学的に強化され、それによって基板12の強度を高めてもよい。
【0045】
図1から図3に示されるように、第1の基板面20は、第2の基板面24の基本面26に平行であってもよい。
この平行である第1の基板面20と第2の基板面24とは、互いに完全に平行である必要はない。
この平行である第1の基板面20と第2の基板面24とは、第1の基板面20と第2の基板面24との間の角度が約10度未満、より具体的には、約5度未満、例えば、約1度以下であることを指す。
【0046】
基板12は、図1に示すように、長さ43、幅44および厚さ45を有する、全体として長方形の構成であってもよい。
第1の基板面20と第2の基板面24の基本部分26との間の基板12の厚さ45は、約0.3mmから約0.6mmの範囲内、例えば、約0.4mmであってもよい。
こうすることで、強度が高まり、破損を最小限に抑えるのに有用な、比較的厚い基板となる。
しかし、基板12の厚さ45は、任意の適切な厚さであってもよい。
【0047】
先端部40の厚さは、1マイクロメートル(ミクロン)未満であってもよい。
先端部40は、斜角面28が斜角平面32から先端平面52に向かって変向する第2の基板面24の部分として定義されてもよい。
【0048】
先端部40の主要面50は、(例えば、図3および図4に示すように)平坦であってもよく、連続的に湾曲していてもよい。
例えば、先端部40の主要面50の大部分(すなわち、少なくとも50%)が平坦であってもよい。
また、第2の基板面24は、斜角面28と先端部40との間に位置する遷移面70を含んでもよい。
そして、この遷移面70は、湾曲していてもよく、例えば、幅1ミクロン未満でありながら、主角と最終半径とを遷移の端部でなだらかに接続してもよい。
この湾曲した遷移面70を採用することにより、亀裂の開始部となる場合のある、鋭いエッジ部が減少する。
【0049】
かみそりの縁42は、先端部40の最も鋭い部分を形成し、かみそり刃10で毛を剃ることを可能にする。
一般的に、かみそりの縁42の半径が小さいほど、かみそり刃10がより鋭くなり、シェービングがより快適になる。
本実施形態では、かみそりの縁42の半径は、約50オングストロームから約500オングストロームの範囲内、例えば、約100オングストロームから約300オングストロームの範囲内、より具体的には、約200オングストロームであってもよく、場合によっては、約50オングストローム未満である場合もある。
【0050】
図1から図4に示されるように、かみそりの縁42は、単一の斜角面28によって形成されてもよい。
すなわち、かみそり刃10は、斜角面28を1つだけ有してもよい。
かみそり刃10が斜角を1つだけ有することにより、かみそりの縁42の両側に欠陥が生じる可能性が低減し、厚みが増加し、かみそり刃10の寿命が延びる望ましい形状となる。
【0051】
上述のように、従来のかみそり刃の設計は、男性と女性とのシェービングの需要の違いと髪の種類の違いへの対応が行われていない。
かみそり刃10は、異なるかみそり刃構成を採用することによって、男性または女性が使用するよう構成可能である。
【0052】
一般的に、男性は、皮膚が比較的敏感な領域である顔の毛を剃るためにかみそりを使用する。
さらに、顔の毛は、通常、粗く、したがって、かみそり刃の耐久性を犠牲にして、より鋭いエッジを必要とする。
したがって、本実施形態では、男性用非金属かみそり刃10は、約18度から約25度、例えば、約20度、または、約18度から約20度の範囲内の第1の夾角60を有してもよく、このように鋭利であっても、非金属刃は、耐久性を有している。
【0053】
一方、女性は、伝統的にかみそりを使って足や脇の毛を剃る。
通常、このような毛は、粗くなく、これらの部位は、男性の顔よりも感度が低い。
したがって、本実施形態では、女性用非金属かみそり刃10は、約25度から約30度の範囲内、例えば、約27度の範囲の第1の夾角60を有してもよい。
より浅い角度であることで、比較的鋭い(急峻な)斜角でありながら強度を高めて幾分の快適さを犠牲にして、かみそり刃10の寿命を延ばすというバランスを取っている。
こうすることで、より細い毛への使用に適しており、かつ、足などの感度が低い部分へのシェービングに適している。
【0054】
<化学的に強化されたガラス製かみそり刃>
かみそり刃10をガラス製とすることで、ステンレス鋼に比べて硬度を高め、耐食性を向上させることができる。
ただし、このような材料は、一般的にステンレス鋼よりも破壊靭性が低く、(引っかき傷や亀裂などの)小さな欠陥が、材料全体に急速に軽減されずに伝播する。
そのようなガラス材料の縁を形成する際または鋭利にする際に注意を払った場合であっても、鋭利にされた面は、本質的にそのような欠陥を抱える。
【0055】
本発明の実施態様によると、かみそり刃10は、かみそりの縁42で強度を高めて刃が破損しにくくなるように構成された、化学的に強化されたガラスで作られている。
【0056】
図4を参照すると、第1の基板面20および第2の基板面24を含んで化学的に強化されたガラスで作られた基板12を有するかみそり刃10が示されている。
図示する基板12の全体が、ガラスで作られ、ガラス基板12の外側部分が、以下でさらに詳述されるように、化学的に強化されている。
第1の基板面20は、第1の基板平面22に沿って延在し、第2の基板面24は、第1の基板面20の反対側にある。
この第2の基板面24は、基本面26および斜角面28を含む。
第2の基板面24の基本面26は、第2の基板平面30に沿って延在する。
斜角面28は、第2の基板面24の基本面26から第1の基板面20に向かって、斜角平面32に沿った角度で基板12を先細にしている。
かみそり刃10は、先端部40も有し、この先端部40は、(i)基板12の幅に沿って延在するかみそりの縁42で終端し、(ii)斜角面28と第1の基板面20との間に形成されている。
【0057】
上述のように、化学的に強化されたガラスかみそり刃10は、さらに破損しにくくするための独特の形状を備えた単一の斜角面28を有してもよい。
しかしながら、化学的に強化されたガラスかみそり刃10は、かみそりの縁42を形成する2つの対向する斜角面28または他の適切な形状を含んでもよい。
【0058】
化学的に強化された基板12は、化学的に強化されていない同じガラス基板と比較して、より高い硬度または靭性のうちの少なくとも1つを有してもよい。
基板12全体が、化学的に強化されていてもよいし、または、基板12の一部のみが、化学的に強化されていてもよい。
一部のみが強化されている場合、化学的に強化された部分は、先端部40全体を含んでもよく、そうすることで、先端部40および/またはかみそりの縁42で、強度が高まり、かみそり刃10が破損しにくくなる。
【0059】
基板12は、第1の基板面20または第2の基板面24の少なくとも1つより下の深さまで、化学的に強化されていてもよい。
ここでは、基板12の厚さは、約0.3mmから約0.6mmの範囲内である。
化学的に強化する深さは、約2マイクロメートル(ミクロン)から約40ミクロンの範囲内、より具体的には、約10ミクロン、または、先端部40の厚さに応じて約2ミクロン未満以下であってもよく、または、刃10全体の厚さに応じて少なくとも約40マイクロメートル(ミクロン)であってもよい。
【0060】
基板12は、コア80および外層82を含んでもよい。
基板12の外層82は、化学的に強化されていてもよいが、基板12のコア80は、化学的に強化されることはない。
このようにすると、外層82は、コア80よりも大きな圧縮強度を有することが可能になる。
あるいは、(例えば、コアと外層とが同じ圧縮強度を有するように、)基板12全体が、化学的に強化されていてもよい。
【0061】
約2ミクロンから約40ミクロンの深さまで化学的に強化することにより、先端部40全体(約1マイクロメートル以下の厚さ)を化学的に強化することができる。
さらに、そのように比較的薄い層の化学的強化は、基板12全体の化学的強化と比較して、適切な化学的強化技術を用いると比較的迅速に形成可能である。
【0062】
また、かみそり刃10は、第1の基板面20または第2の基板面24の少なくとも1つに、潤滑剤材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどの表面コーティングを含んでもよい。
【0063】
ガラス基板12として、化学的強化が可能な任意の適切な材料を含んでもよい。
例えば、ガラスは、(例えば、SiO2、Na2O、CaO、MgO、Al2O3を有する)ソーダ石灰ガラス、(例えば、さらにNa2Oを有する)ホウケイ酸ナトリウムガラスまたは(例えば、さらにAl2O3を有する)アルミノホウケイ酸ガラスなどの(例えば、SiO2およびB2O3を有する)ホウケイ酸ガラス、または(例えば、SiO2、Al2O3、Na2O、およびB2O3を有し、場合によっては、CaO、MgO、BaO、TiO2および/またはZnOをさらに含む)アルミノケイ酸ガラスを含む、アモルファスガラスであってもよい。
ここでは、ガラス基板12は、アルミノケイ酸材料を含む。
非限定的な例示的組成物として、重量パーセントで、65%のSiO2、2%のAl2O3、7%のNa2O、7%のK2O、3%のTiO2、9%のB2O3、および、7%のZnOを含んでもよい。
【0064】
基板12は、任意の適切な化学処理で強化されてもよい。
本実施形態では、ガラス基板12は、ガラス表面内のより小さなサイズのイオンをより大きなサイズのイオンに置き換えるイオン交換によって、ガラス表面を圧縮することで化学的に強化されていてもよい(これを、化学的焼き戻しとも呼ぶ)。
化学的強化(例えば、イオン交換)の間、ガラスを、所定の温度で溶融塩の浴に沈めてもよい。
その熱により、小さなイオンがガラスの表面から出て、溶融塩に存在する大きなイオンがガラスの表面に入る。
ガラスを浴から取り出して冷却すると、ガラスが収縮し、ガラスの表面に存在するより大きなイオンが互いに押し付けられる。
これにより、圧縮された面が作成され、ガラスの強度が高まり、破損しにくくなる。
【0065】
一例として、ガラス基板12は、二酸化ケイ素、アルミニウム(例えば、アルミナ)、マグネシウム(例えば、マグネシア)およびナトリウム(例えば、酸化ナトリウム)を含んでもよい。
ガラスを溶融カリウム塩の熱浴に浸すと、ガラスは、加熱されて膨張する。
この熱浴からの熱は、ガラスからのナトリウムイオンの移動を増加させ、熱浴中のカリウムイオンがガラスに移動し、離脱するナトリウムイオンに取って代わることを可能にする。
カリウムイオンは、ナトリウムイオンよりも大きいため、ガラス表面にしっかりと詰め込まれる。
そして、このガラスが冷えると、カリウムイオンが一緒に圧迫され、ガラスの表面に圧縮応力を有する層が形成される。
【0066】
ガラスの圧縮強度は、引張強度よりも大幅に高いため、ガラス基板の両面を化学的強化技術を用いて圧縮すると、ガラス基板が変化し、片方の面が引っ張り状態に入る前にある程度の曲げが発生する。
引張強度に達するには、より多くの曲げが必要になるため、もう一方の面は、単純に多くの圧縮応力を受ける。
ただし、圧縮強度が非常に高いため、圧縮破損は、発生しない。
【0067】
本実施形態では、基板12の外層82が、より大きな(例えば、カリウム)イオンと交換されるより小さな(例えば、ナトリウム)イオンを有し、外層82で化学的に強化が提供されるように、イオン交換処理が実施されてもよい。
さらに、コア80は、化学的に強化されないように、より小さな(例えば、ナトリウム)イオンを維持してもよい。
上述のように、化学的に強化されたイオン交換層82は、約2ミクロンから約40ミクロンの深さであってもよい。
基板12全体を化学的に強化することができるが、外層82を比較的薄いイオン交換層とすることで、比較的迅速にイオン交換処理をしながら、先端部40および/またはかみそりの縁42に対し、適切な強度を提供することが可能になる。
【0068】
化学的な強化処理は、斜角面28および/またはかみそりの縁42を形成する前に(例えば、化学的に強化されたガラス製の未加工材料を鋭利にする前に)実施されてもよく、かつ/または、この化学的な強化処理は、斜角面28および/もしくはかみそりの縁42を形成した後に(例えば、鋭利にした後に)実施されてもよい。
例えば、鋭利にした基板12に対して、この鋭利にした基板12の外側面のイオン交換強化を実施して、鋭利にした基板12の一領域(例えば、外層82、より具体的には、先端部40)の強度を高めることによって、化学的な強化を実施してもよい。
本実施形態では、表面処理を行うことで表面圧縮応力が減少し(例えば、強化ガラスの深さが減少し)、ガラス基板12を弱くする場合があるので、表面処理(例えば、研ぎおよび/または研磨)の後に化学的強化を実施すると有益である場合がある。
さらに、鋭利にした後に化学的に強化することにより、化学的に強化された層の深さを維持および/またはより均一に制御可能である。
さらに、化学的強化は、鋭利化処理によって引き起こされるガラス面の欠陥の修復に役立つ場合がある。
したがって、そのような化学的強化を行うことで、実質的に欠陥のない面を提供することが容易になる場合がある。
【0069】
上述のような化学的強化処理は、当業者が理解する任意の適切な処理を含んでもよい。
例えば、(上述の)イオン交換強化の代替または追加として、化学的強化処理は、基板の1つ以上の外面(例えば、先端部40など)をエッチングすることで、欠陥を低減し、破壊強度を高めてもよい。
エッチング処理をすることで、ガラスの微細な引っかき傷や亀裂などの欠陥のサイズまたは鋭さを低減し、約1,000ナノメートル以下(たとえば、約1ナノメートルから約1,000ナノメートル)のRaスケールの表面粗さを有する実質的に欠陥のない面とすることが可能である。
本実施形態では、表面処理をすることでガラス面に小さな引っかき傷が発生することがあり、エッチングは、これらの引っかき傷を低減または排除することができるので、表面処理(例えば、研ぎおよび/または研磨)後に実行されてもよい。
エッチングは、例えば、当業者が理解しているように、ガラスを侵食する適切な酸などの任意の適切な材料を使用して実施されてもよい。
【0070】
<高い強度のセラミックかみそり刃>
通常、サファイアなどのセラミック材料で作られたかみそり刃10は、ステンレス鋼に比べて硬度が高く、耐食性が向上している。
しかしながら、そのような材料は、特に、セラミック材料の結晶学的配向が原因で、ステンレス鋼よりも低い破壊靭性を有する場合がある。
【0071】
本実施態様によると、かみそり刃10は、単結晶アルファアルミナ(Al2O3)などのセラミック材料で作られ、かみそりの縁42は、このかみそりの縁42での強度を高めて破損しにくくするために、セラミック材料の結晶構造のC軸に対して垂直に配向されている。
【0072】
図5および図6を参照すると、セラミック材料で作られた基板12を含むかみそり刃10が示されている。
図示の実施形態では、基板12の全体が、セラミック材料で作られている。
かみそり刃10の他の実施形態に関連して上述したように、かみそり刃10は、第1の基板平面22に沿って延在する第1の基板面20を含む。
また、かみそり刃10は、第1の基板平面22の反対側の第2の基板面24を含む。
そして、この第2の基板面24は、基本面26および斜角面28を含む。
さらに、第2の基板面24の基本面26は、第2の基板平面30に沿って延在する。
他方、斜角面28は、第2の基板面24の基本面26から第1の基板面20に向かって、斜角平面32に沿って基板12を角度60で先細にしている。
また、かみそり刃10は、基板12の幅44に沿って延在するかみそりの縁42で終端して斜角面28と第1の基板面20との間に形成される先端部40を含む。
【0073】
上述のように、セラミックかみそり刃10は、さらに破損しにくくするための独特の形状を備えた単一の斜角面28を有してもよい。
しかしながら、セラミックガラスかみそり刃10は、かみそりの縁42を形成する2つの対向する斜角面28または他の適切な形状を含んでもよい。
【0074】
セラミック材料は、アルファアルミナ(すなわち、サファイア)などの任意の適切なセラミック材料であってもよい。
このセラミック材料は、単結晶アルファアルミナ材料などの単結晶セラミックである。
セラミック材料は、任意の適切な処理、例えば、ブールを形成するキロプロス法、(厚板形状の塊状材料を形成する)バグダサロフ法、または、ステパノフ法を使用して合成的に形成されてもよい。
セラミックの未加工材料を形成後、セラミック材料を切断し、続いて鋭利にして、かみそり刃10のかみそりの縁42を形成してもよい。
【0075】
図6に示すように、セラミック材料の結晶構造は、六方晶系、より具体的には、菱形クラス、より具体的には、菱形クラス3mを含んでもよい。
例えば、セラミック材料の格子定数は、a=4.785およびc=12.991であってもよく、かつ/または、セラミック材料の密度は、約3.98g/cc(例えば、3.95から4.03g/cc)であってもよい。
図示するように、結晶構造は、A面、C面、R面およびC軸を含む。
【0076】
セラミック材料の結晶学的配向は、セラミック材料の破壊特性に影響を与える場合がある。
図示の実施形態では、かみそりの縁42は、このかみそりの縁42での強度を高めて破損しにくくするために、セラミック材料の結晶構造のC軸に対して垂直に配向されている。
図示されるように、C軸は、第1の基板平面22および/または第2の基板平面30に平行であってもよい。
【0077】
<可動刃を有するかみそりアセンブリ>
かみそり刃カートリッジまたは他のかみそり刃ホルダーなどの従来の多くのかみそりアセンブリは、かみそり刃10がかみそりの縁42に平行なピボット軸の周りで揺れることが可能な実施態様でカートリッジヘッド内に取り付けられる、複数のステンレス鋼かみそり刃10を含む場合がある。
かみそり刃10がそのように揺れることで、シェービングがより快適になると考えられているが、かみそり刃10の寿命を犠牲にする場合がある。
より具体的には、(毛を剃る際にかみそりの縁42の構成および向き次第で破損が発生しやすい)ガラスまたはセラミックかみそり刃の場合、そのように揺れることで、かみそりの縁42が、破損および/または摩耗を促進する角度へと回転する場合がある。
【0078】
本実施態様のかみそりアセンブリは、少なくとも1つのかみそり刃10を取り付けるためのかみそり刃取り付けヘッドを含んでいる。そして、このかみそり刃取り付けヘッドは、かみそりの縁42に平行なピボット軸の周りのかみそり刃10の回転を制限する態様で少なくとも1つのかみそり刃10を受け入れ及び取り付ける、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーを有している。
特に、セラミックまたはガラスかみそり刃の場合、かみそり刃10をそのように取り付けることで、かみそりの縁42での強度を高めて破損しにくくすることができる。
【0079】
また、本実施形態のかみそり刃取り付けヘッドは、快適性を高めるために、かみそり刃10がかみそりの縁42に対して垂直な方向に動くことを可能にするように構成されている。
より具体的には、かみそり刃10の動きにいくらかの遊びを持たせ、かみそり刃10の寿命をさらに延ばしてもよい。
【0080】
また、本実施形態のかみそり刃取り付けヘッドは、かみそり刃10がその主要な基板平面に沿って自由に湾曲することを可能にするように構成され、この湾曲は、かみそりの縁42に沿った方向の湾曲である。
【0081】
さらに、従来の多くのかみそり刃カートリッジは、通常、シェービング中の快適さを改善するために切断平面に対して浅い角度で配向されている、複数のステンレス鋼かみそり刃を含むが、剃られた毛がかみそり刃10の間で詰まる場合がある。
ガラスまたはセラミックかみそり刃は、ステンレス鋼かみそり刃よりも厚いか長いため、同じ浅い角度を採用すると、剃った毛の詰まりが悪化する。
【0082】
本実施態様のかみそりアセンブリは、複数のガラスまたはセラミックかみそり刃10を取り付けるためのかみそり刃取り付けヘッドを含んでいる。そして、剃った毛の通過を改善するために、ガラスまたはセラミックかみそり刃10は、横方向に離間され、切断平面に対して急な角度で配向されている。
ガラスまたはセラミックかみそり刃10は、大きさと毛の通過とをさらに改善するために、斜角面28を1つだけ有してもよい。
【0083】
図7から図13には、かみそりアセンブリ100が示されている。
かみそりアセンブリ100は、かみそり刃レシーバー104を有するかみそり刃取り付けヘッド102を含んでいる。
また、かみそりアセンブリ100は、毛を剃るように構成されたかみそりの縁42を有するかみそり刃10を含む。
そして、このかみそり刃10は、上述のかみそり刃10の実施形態の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0084】
かみそり刃取り付けヘッド102およびかみそり刃レシーバー104は、任意の適切な材料で作られてもよい。
例えば、かみそり刃取り付けヘッド102は、ゴム、プラスチックおよび/または金属の組み合わせで作られてもよい。
図示するように、かみそり刃取り付けヘッド102は、各かみそり刃10のかみそりの縁42を露出させるために、前面120に開口部152を有してもよい。
そして、この開口部152は、シェービング中に使用者の皮膚にかみ合うように構成されたかみそり刃取り付けヘッド102の前面120で少なくとも部分的に形成されていてもよい。
図示のかみそりアセンブリ100は、取り外し可能なかみそり刃取り付けヘッド102を有する交換可能なカートリッジアセンブリを含む。
しかし、かみそり刃取り付けヘッド102は、かみそりステムなど、かみそりの他の部分と一体であってもよい。
【0085】
上述のように、ガラスまたはセラミックかみそり刃10は、このかみそり刃10の揺れにより破損しやすい場合がある。
そのような影響を回避または軽減するために、かみそりアセンブリ100は、かみそりの縁42(かみそり刃10の幅44の方向)に平行なピボット軸110周りのかみそり刃10の回転を制限する態様で、かみそり刃10がかみそり刃レシーバー104に取り付けられるように構成されている。
また、本実施形態のかみそりアセンブリ100は、かみそり刃10が、かみそりの縁42に対して垂直な(第1の基板平面22または第2の基板平面30に平行な、すなわち、かみそり刃10の長さ43の方向に)軸方向112への移動を可能にするように構成されている。
ピボット軸110の周りのかみそり刃10の制限された回転は、ピボット軸110の周りのかみそり刃10の約5度以下のわずかな、より具体的には、約1度以下の回転を許容する場合がある。
かみそりアセンブリ100によって許容される軸方向の動きの量は、例えば、約0.010インチから約0.020インチの範囲内であってもよい。
【0086】
このかみそり刃レシーバー104は、それぞれ、かみそり刃10に係合するように配置されてかみそり刃10の軸方向の動きを可能にする付勢部材114または任意の他の適切な構造を含んでもよい。
そして、付勢部材114は、かみそり刃10によって移動可能であり、かみそり刃10のかみそりの縁42にかかる軸方向荷重に応答して、軸方向112に所定量の移動を可能にする。
さらに、付勢部材114は、かみそり刃10をかみそり刃取り付けヘッド102の前面120に向かって付勢する付勢力を加えてもよい。
例えば、この付勢力は、かみそり刃取り付けヘッド102の前方停止面122に向かって前方に加えてもよい。
【0087】
図示の付勢部材114は、かみそり刃取り付けヘッド102の表面溝に配置されるなど、かみそり刃取り付けヘッド102に動作可能に取り付けられた弾力性のある当接部材を含む。
例えば、かみそり刃レシーバー104は、かみそりの縁42の反対側に位置するかみそり刃10の後縁132と係合するように配置された弾力性のある当接部材を含んでもよい。
この当接部材は、かみそり刃10に付勢力を提供するために圧縮可能であるエラストマー材料などの弾性材料で作られている。
【0088】
また、本実施形態のかみそりアセンブリ100は、各かみそり刃10がその主要な第1の基板平面22または第2の基板平面30に沿って(かみそり刃10の幅44の方向に)自由に湾曲できるように、かみそり刃10を取り付けるよう構成されてもよい。
例えば、このかみそり刃取り付けヘッド102は、シェービング中に力が加えられたときにかみそり刃10が幅方向44にわずかに湾曲することができるように、かみそり刃10をその側面部130に沿ってのみ保持するように構成されている。
湾曲量は、例えば、約0.01mmから約0.2mmの範囲内であってもよい。
湾曲のこのような自由度があることにより、シェービングの快適さを改善し、皮膚の損傷を少なくすることができる。
セラミックまたはガラスかみそり刃10は、本明細書に記載された特徴によって強度が高まっているため、セラミックまたはガラスかみそり刃10は、破損することなくそのような湾曲に耐えることができる。
【0089】
かみそり刃レシーバー104は、かみそり刃10をかみそり刃取り付けヘッド102に受け入れ及び取り付ける任意の適切なレシーバーであってもよい。
本実施形態のかみそり刃レシーバー104は、対向する複数の溝を含んでもよい。
そして、この対向する複数の溝のそれぞれの幅は、かみそり刃10の第1基板面20および第2の基板面24と係合して、溝内での軸方向のスライド移動を許容しながらピボット軸110の周りのかみそり刃10の回転を制限するサイズにしてもよい。
かみそり刃レシーバー104は、かみそり刃取り付けヘッド102の2つの側面126に配置されてもよい。
2つの側面126は、互いに対向して、前面120の側方に配置されてもよい。
かみそり刃レシーバー104は、かみそり刃10の側面130と相互作用して、かみそり刃10をかみそり刃取り付けヘッド102に取り付けてもよい。
例えば、かみそり刃レシーバー104は、かみそり刃10を受け入れ及び取り付ける弾力性のあるスナップインレシーバーとして構成されてもよい。
【0090】
図11を参照すると、かみそりアセンブリ100は、複数のかみそり刃10および複数のかみそり刃レシーバー104を含んでもよい。
複数のかみそり刃10のそれぞれは、複数のかみそり刃レシーバー104のうちの1つのかみそり刃レシーバー104に配置されてもよい。
このかみそり刃レシーバー104は、図7から図10を参照して、上述したものと同一または類似に構成可能である。
例えば、図12に示すように、複数のかみそり刃10のそれぞれは、これらのかみそり刃10の軸方向の動きを制御するために付勢部材114(例えば、弾力性のある当接部材)に隣接していてもよい。
また、図示のように、かみそり刃10は、かみそり刃レシーバー104を介してかみそり刃10の側面部分130に沿ってのみ取り付けられることにより、上述のように自由に湾曲することができる。
【0091】
図13は、シェービング中に皮膚および毛142と相互作用するかみそりアセンブリ100の概略図を示す。
かみそりアセンブリ100は、かみそり刃取り付けヘッド102と、このかみそり刃取り付けヘッド102に取り付けられた複数のかみそり刃10とを含んでいる。
そして、複数のかみそり刃10のそれぞれは、斜角面28と切断平面140に配置されたかみそりの縁42とを有している。
図示するように、かみそり刃10は、互いに横方向に間隔143を開けて置かれており、このかみそり刃10の間の毛142の通過を可能にする。
【0092】
上述のように、かみそり刃10は、ガラスまたはセラミックで作られていてもよく、このガラスまたはセラミックは、約0.2mmから約0.6mmの範囲内の、より具体的には、約0.4mmの厚さを有してもよい。
そして、このかみそり刃10のそれぞれは、かみそりの縁42を有する先導側150を有してもよく、斜角面28が、先導側150の反対側に配置されていてもよい。
【0093】
そのような非金属かみそり刃10は、比較的厚いおよび/または長い場合があるため、例示的なかみそりアセンブリ100は、剃った毛の通過を改善するために、かみそり刃10は、横方向に離間され、切断平面に対して急な角度で配向されているよう構成されている。
本実施形態では、隣接するかみそり刃10間の横方向の間隔143は、約0.3mmから約0.5mmの範囲内であってもよい。
かみそり刃10のそれぞれの斜角面28が、切断平面140に対して5度から15度の範囲内の角度144で角度付けされているよう、かみそり刃10のそれぞれが、かみそり刃取り付けヘッド102内で配向されている。
かみそり刃10のそれぞれは、斜角面28を1つだけ有することで、間隔を広げ毛の通過をさらに容易にしてもよい。
【0094】
かみそり刃10は、このかみそり刃10のそれぞれの側面130のみを使用してかみそり刃取り付けヘッド102に取り付けられることで、かみそり刃10の間の毛142の通過をさらに改善してもよい。
すなわち、かみそり刃取り付けヘッド102に対するかみそり刃10の位置が、このかみそり刃10の側面130のみにおけるかみそり刃10とかみそり刃取り付けヘッド102との間の接続を介して維持されることで、かみそり刃取り付けヘッド102とかみそり刃10との間の接続箇所でのかみそり刃10の間に剃られた毛が引っ掛かる可能性を最小限にしてもよい。
上述のように、側面部分130に沿ってのみかみそり刃10が取り付けられていることにより、かみそり刃10の湾曲が可能になり、シェービングの快適さを向上可能である。
【0095】
セラミックまたはガラスを含む非金属かみそり刃10が、このかみそり刃10の耐久性および使用可能寿命を改善する実施態様を含む本明細書に記載されている。
さらに、シェービング中の快適性および使いやすさを改善しながら、そのようなかみそり刃10の寿命を延ばす、このような非金属刃で使用するためのかみそりアセンブリが本明細書に記載されている。
【0096】
本実施態様によると、かみそり刃の耐久性および使用可能寿命を改善する非金属かみそり刃が提供される。
【0097】
本実施態様によると、シェービングの際の快適性および使いやすさを改善しながら、かみそり刃の寿命を延ばすかみそりアセンブリが提供される。
【0098】
本実施態様によると、非金属かみそり刃が、非金属材料で作られた基板と、第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、この第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、前記第2の基板面が、基本面および斜角面を含み、第2の基板面の基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、斜角面が、第2の基板面の基本面から第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で基板を先細にしている、第2の基板面と、先端部であって、基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端し、斜角面と第1の基板面との間に形成され、(1)かみそりの縁の近傍にあって(2)斜角平面から第1の基板面に向かって変向する先端平面に少なくとも部分的に配置されている主要面を含む、先端部と、を含んでいる。そして、前記第1の基板平面と斜角平面との間の第1の夾角が、18度から30度の範囲内であり、第1の基板平面と先端平面との間の第2の夾角が、20度から70度の範囲内である。
【0099】
本実施態様によると、かみそり刃が、セラミックまたはガラス等の非金属材料の基板を含んでいる。そして、前記基板が、第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、この第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、第2の基板平面に沿って延在する、第2の基板面と、第2の基板面から第1の基板面に向かって、斜角平面に沿って基板を先細にしている、単一の斜角面と、斜角面と第1の基板面との間に形成されている先端部であって、斜角平面から変向する先端平面に少なくとも部分的に配置されており、かみそりの縁を有する、先端部と、を含んでいる。
そして、前記第1の基板平面と斜角平面との間の第1の夾角が、18度から30度の範囲内であり、第1の基板平面と先端平面との間の第2の夾角が、20度から70度の範囲内である。
【0100】
本実施態様によると、男性用および女性用に異なる刃形状を提供する方法が、1つ以上の前述の特徴または1つ以上の後述の特徴を有する刃を提供するステップを含んでもよく、男性用の刃が、18度から25度の範囲内の第1の夾角を有し、女性用の刃が、25度から30度の範囲内の第1の夾角を有している。
【0101】
本実施態様によると、かみそり刃は、かみそりの縁を有する化学的に強化されたガラス基板を含んでいる。
【0102】
本実施態様によると、かみそり刃は、化学的に強化されたガラスで作られた基板と、第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、前記第2の基板面が、基本面および斜角面を含み、第2の基板面の基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、斜角面が、第2の基板面の基本面から第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で基板を先細にしている、第2の基板面と、先端部であって、(1)基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端して(2)斜角面と第1の基板面との間に形成されている、先端部と、を含んでいる。
【0103】
本実施態様によると、かみそり刃を製造する方法が、ガラス基板を提供するステップと、ガラス基板を鋭利にすることで、かみそりの縁を提供する、ガラス基板を鋭利にするステップと、鋭利にされた基板に化学的な強化を実行するステップと、を含んでいる。
そして、前記化学的な強化を実行するステップが、鋭利にされた基板にイオン交換による強化および/またはエッチングを実行することで、鋭利にされた基板の一領域の強度を高める、鋭利にされた基板にイオン交換による強化および/またはエッチングを実行するステップを含む。
【0104】
本実施態様によると、かみそり刃が、セラミック材料で作られた基板であって、かみそりの縁を有する基板を含んでいる。
そして、前記かみそりの縁が、セラミック材料の結晶構造のC軸に対して垂直に配向されている。
【0105】
本実施態様によると、かみそり刃が、セラミック材料で作られた基板と、第1の基板平面に沿って延在する第1の基板面と、第1の基板面の反対側の第2の基板面であって、前記第2の基板面が、基本面と斜角面とを含み、第2の基板面の基本面が、第2の基板平面に沿って延在し、斜角面が、第2の基板面の基本面から第1の基板面に向かって、斜角平面に沿う角度で基板を先細にしている、第2の基板面と、(1)基板の幅に沿って延在するかみそりの縁で終端して(2)斜角面と第1の基板面との間に形成されている、先端部と、を含んでいる。
そして、前記かみそりの縁が、セラミック材料の結晶構造のC軸に対して垂直に配向されている。
【0106】
本実施態様によると、かみそりアセンブリが、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーを有するかみそり刃取り付けヘッドと、毛を剃るよう構成されたかみそりの縁を有する、少なくとも1つのかみそり刃と、を含んでいる。
そして、前記少なくとも1つのかみそり刃が、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーに取り付けられることで、少なくとも1つのかみそり刃が、かみそりの縁に平行なピボット軸の周りに回転することを制限され、かつ、少なくとも1つのかみそり刃が、かみそりの縁に対して垂直な軸方向に動くことが可能になる。
【0107】
本実施態様によると、かみそりアセンブリが、かみそり刃取り付けヘッドと、かみそり刃取り付けヘッドに取り付けられた複数のかみそり刃であって、前記複数のかみそり刃のそれぞれが、斜角面と切断平面に配置されたかみそりの縁とを有する、複数のかみそり刃と、を含んでいる。
そして、前記複数のかみそり刃が、互いに横方向に離間されていることで、複数のかみそり刃の間の毛の通過を可能にし、複数のかみそり刃のそれぞれが、複数のかみそり刃のそれぞれの斜角面が切断平面に対して5度から15度の範囲内の角度で角度付けされているように、かみそり刃取り付けヘッド内で配向されている。
【0108】
本発明による実施形態は、1つ以上の前述した実施態様を、別個にまたは任意の組み合わせで含んでもよい。
さらに、1つ以上の前述の実施態様を、1つ以上の下記の追加の特徴と、別個にまたは任意の組み合わせで組み合わせてもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、非金属材料が、ガラスまたはセラミックを含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、非金属材料が、アモルファスガラス、例えば、ソーダ石灰ガラス、ケイ酸ナトリウムガラス、ボロケイ酸ガラス、ボロケイ酸ナトリウムガラス、アルミノケイ酸ガラス、またはアルカリアルミノケイ酸ガラスを含む。
【0111】
いくつかの実施形態では、非金属材料が、実質的に欠陥のない先端部などの、1つ以上の実質的に欠陥のない面を有する。
【0112】
いくつかの実施形態では、非金属材料が、ガラスを含み、ガラスが、実質的に欠陥のない先端部などの、1つ以上の実質的に欠陥のない面を有する。
【0113】
いくつかの実施形態では、非金属材料が、ガラスを含み、ガラスが、化学的に強化されている。
【0114】
いくつかの実施形態では、非金属材料が、セラミックを含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、セラミックが、アルファアルミナを含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、セラミック基板のC軸が、(1)少なくとも第1の基板平面に平行に、かつ、(2)かみそりの縁に対して垂直に配向されている。
【0117】
いくつかの実施形態では、第1の基板面が、第2の基板面の基本部分に平行である。
【0118】
いくつかの実施形態では、第1の基板面と第2の基板面の基本部分との間の基板の厚さが、0.3mmから0.6mmの範囲内、例えば、0.4mmである。
【0119】
いくつかの実施形態では、先端部の厚さが、1マイクロメートル(ミクロン)未満である。
【0120】
いくつかの実施形態では、先端部の主要面が、平坦であるか、または、連続的に湾曲している。
【0121】
いくつかの実施形態では、かみそり刃が、斜角面と先端部との間に位置する遷移面をさらに含み、遷移面が、湾曲している。
【0122】
いくつかの実施形態では、先端部の主要面の大部分が平坦である。
【0123】
いくつかの実施形態では、かみそりの縁の半径が、50オングストロームから500オングストロームの範囲内であり、例えば、100オングストロームから300オングストロームの範囲内であり、例えば、200オングストロームである。
【0124】
いくつかの実施形態では、かみそり刃が、斜角面を1つだけ有する。
【0125】
いくつかの実施形態では、男性用非金属かみそり刃が、18度から25度の範囲内の第1の夾角を有する。
【0126】
いくつかの実施形態では、女性用非金属かみそり刃が、25度から30度の範囲内の第1の夾角を有する。
【0127】
いくつかの実施形態では、基板が、化学的に強化されたガラスで作られている。
【0128】
いくつかの実施形態では、化学的に強化されたガラス基板が、化学的に強化されていない同じガラス基板と比較して、より高い硬度またはより高い靭性の少なくとも1つを有している。
【0129】
いくつかの実施形態では、化学的に強化されたガラスが、イオン交換処理によって形成されている。
【0130】
いくつかの実施形態では、化学的に強化されたガラスが、エッチングによって形成されている。
【0131】
いくつかの実施形態では、ガラス基板が、第1の基板面または第2の基板面の少なくとも1つより下の深さまで化学的に強化されている。
【0132】
いくつかの実施形態では、その深さは、2ミクロンから40ミクロンの範囲内、例えば、10ミクロンである。
【0133】
いくつかの実施形態では、ガラス基板の一部が化学的に強化され、化学的に強化された一部が、先端部全体を含む。
【0134】
いくつかの実施形態では、ガラスが、ソーダ石灰ガラス、ケイ酸ナトリウムガラス、ボロケイ酸ガラス、ボロケイ酸ナトリウムガラス、アルミノケイ酸ガラスまたはアルカリアルミノケイ酸ガラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0135】
いくつかの実施形態では、ガラス基板が、コアと外層とを含み、基板の外層が、化学的に強化されており、基板のコアが、化学的に強化されておらず、外層が、コアよりも大きな圧縮強度を有する。
【0136】
いくつかの実施形態では、ガラス基板全体が、化学的に強化されている。
【0137】
いくつかの実施形態では、潤滑剤材料(例えばポリテトラフルオロエチレン)などのコーティング材料が、第1の基板面または第2の基板面の少なくとも1つをコーティングする。
【0138】
いくつかの実施形態では、基板が、セラミック材料で作られ、結晶構造が、六方晶系、より具体的には菱形クラスを含む。
【0139】
いくつかの実施形態では、セラミック材料が、単結晶アルファアルミナ材料である。
【0140】
いくつかの実施形態では、単結晶アルファアルミナが、合成的に形成されている。
【0141】
いくつかの実施形態では、セラミック材料の格子定数は、a=4.785およびc=12.991であり、かつ/または、セラミック材料の密度は、3.98g/ccである。
【0142】
いくつかの実施形態では、C軸が、第1の基板面に平行である。
【0143】
いくつかの実施形態では、かみそりアセンブリが、かみそり刃レシーバーを有するかみそり刃取り付けヘッドと、1つ以上の前述の特徴または1つ以上の後述の特徴を有するかみそり刃と、を含んでいる。
そして、前記少なくとも1つのかみそり刃が、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーに取り付けられることで、少なくとも1つのかみそり刃が、かみそりの縁に平行なピボット軸の周りに回転することを制限され、かつ、少なくとも1つのかみそり刃が、かみそりの縁に対して垂直な軸方向に動くことが可能になる。
【0144】
いくつかの実施形態では、かみそり刃レシーバーが、かみそり刃に係合するよう配置されてかみそりの縁に対して垂直な軸方向のかみそり刃の動きを可能にする付勢部材を含む
【0145】
いくつかの実施形態では、付勢部材が、かみそり刃によって移動可能であることで、かみそり刃のかみそりの縁にかかる軸荷重に応じて、かみそりの縁に対して垂直な軸方向のかみそり刃の所定量の動きを可能にし、かつ/または、付勢部材が、かみそり刃をかみそり刃取り付けヘッドの前面に向かって付勢する付勢力を加える。
【0146】
いくつかの実施形態では、付勢力が、かみそり刃取り付けヘッドの前方停止面に向かって、前方に加えられる。
【0147】
いくつかの実施形態では、付勢部材が、かみそり刃取り付けヘッドに動作可能に取り付けられた弾力性のある当接部材を含む。
【0148】
いくつかの実施形態では、当接部材が、圧縮可能な弾力性のある材料で作られていることで、かみそり刃への付勢力を提供する。
【0149】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのかみそり刃が、かみそりの縁と一致する方向に自由に湾曲するように、少なくとも1つのかみそり刃が、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーに取り付けられている。
【0150】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのかみそり刃が、かみそり刃の側面部分でのみ取り付けられていることで、かみそり刃の湾曲を可能にしている。
【0151】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーが、対向する複数の溝を含み、対向する複数の溝のそれぞれの幅が、かみそり刃がピボット軸の周りに回転することを制限する大きさである。
【0152】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーが、かみそり刃取り付けヘッドの2つの側面に配置されており、2つの側面が、互いに対して反対側に位置しており、かつ、前面の側方に位置しており、かみそり刃レシーバーが、かみそり刃の複数の側面と相互作用する。
【0153】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのかみそり刃レシーバーが、かみそりの縁の反対側に位置するかみそり刃の後縁と係合するように配置された弾力性のある当接部材を含む。
【0154】
いくつかの実施形態では、かみそりアセンブリが、複数のかみそり刃と複数のかみそり刃レシーバーとを含み、複数のかみそり刃のそれぞれが、複数のかみそり刃レシーバーのうちの1つのかみそり刃レシーバーに配置される。
【0155】
いくつかの実施形態では、かみそりアセンブリが、かみそり刃取り付けヘッドと、1つ以上の前述の特徴または1つ以上の後述の特徴を有する、かみそり刃取り付けヘッドに取り付けられた、複数のかみそり刃であって、複数のかみそり刃のそれぞれが、斜角面と切断平面に配置されたかみそりの縁とを有する、複数のかみそり刃と、を含んでいる。
そして、前記複数のかみそり刃が、互いに横方向に離間されていることで、複数のかみそり刃の間の毛の通過を可能にし、複数のかみそり刃のそれぞれが、複数のかみそり刃のそれぞれの斜角面が切断平面に対して5度から15度の範囲内の角度で角度付けされているように、かみそり刃取り付けヘッド内で配向されている。
【0156】
いくつかの実施形態では、横方向の離間が、0.3mmから0.5mmの範囲内である。
【0157】
いくつかの実施形態では、複数のかみそり刃が、ガラスまたはセラミックで作られており、複数のかみそり刃のそれぞれが、0.2mmから0.6mmの範囲内の、例えば、0.4mmの、厚さを有する。
【0158】
いくつかの実施形態では、複数のかみそり刃のそれぞれが、斜角面を1つだけ有する。
【0159】
いくつかの実施形態では、複数のかみそり刃のそれぞれが、かみそりの縁を有する先導側を有し、斜角面が、先導側の反対側にある。
【0160】
いくつかの実施形態では、複数のかみそり刃が、複数のかみそり刃のそれぞれの側面のみを用いてかみそり刃取り付けヘッドに取り付けられていることで、複数のかみそり刃の間の毛の通過を促進する。
【0161】
いくつかの実施形態では、かみそり刃取り付けヘッドが、複数のかみそり刃のそれぞれのかみそりの縁を露出させるための開口部を、かみそり刃取り付けヘッドの前面に有し、開口部が、シェービング中にユーザーの皮膚にかみ合うように構成されたかみそり刃取り付けヘッドの前方面によって少なくとも部分的に形成されている。
【0162】
「上」、「下」、「上方」、「下方」、「左」、「右」、「前」、「後」、「前方」、「後方」等の用語は、本明細書では、通常の重力座標系に対してではなく、任意の座標系に対して用いられる場合がある。
【0163】
明細書および特許請求の範囲に開示されているすべての範囲および比率の制限は、任意の方法で組み合わせ可能であることを理解されたい。
特に明記しない限り、「1つの」、および/または「この」という表現は、1つ以上を含むことがあり、単数形の要素の表現も、複数形の要素を含むことがあることを、理解されたい。
【0164】
本明細書で使用される「約」という用語は、記載された値の最大±10%の変動によって定義される範囲内にある任意の値、例えば、記載された値の±10%、±9%、±8%、±7%、±6%、±5%、±4%、±3%、±2%、±1%、±0.01%、または、±0.0%の値、および、その記載された複数の値の間にある値を指す。
【0165】
「および/または」という表現は、この表現で結ばれた要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、ある場合には、結合的であり、他の場合には、分離的である複数の要素を意味すると理解されたい。
明確に否定的に示されていない限り、「および/または」の表現で具体的に識別される要素以外の他の要素は、具体的に識別される要素との関連の有無に関わらず、任意選択的に含まれてもよい。
したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」という表現は、「含む」などの非制限用語と共に用いられる場合、一実施形態では、BなしのA(任意選択的にB以外の要素を含む)を指す場合があり、の実施形態では、AなしのB(任意選択的にA以外の要素を含む)を指す場合があり、さらに別の実施形態では、AとBとの両方(任意選択的に他の要素を含む)を指す場合がある。
【0166】
本発明は、特定の実施形態を参照して示され、説明されてきたが、当業者は、本明細書および添付の図面の読解および理解に基づいて、本発明と同等である変更および修正を加えるであろう。
特に、上述の要素(構成要素、アセンブリ、装置、構成など)によって実行されるさまざまな機能に関して、そのような要素(「方法」を含む)の説明に用いる用語は、別段の定めがない限り、説明された要素の特定の機能を実施する任意の要素(すなわち、機能的に同等の要素)に対応することを意図している。
それらの任意の要素には、開示された構造と構造的に同等ではないが、本発明の実施形態において、その特徴を有する要素が含まれる。
さらに、本発明の特定の特徴について、いくつかの実施形態のうちの1つ以上に関して、上述のように説明がなされてきたが、このような特徴は、特定の用途にとって望ましくかつ有利になるように、他の実施形態の1つ以上の他の特徴と組み合わせられてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13