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特許7577384コネクティングロッドコンポーネント、ダブルコネクティングロッド固定装置及び手術ヘッドレスト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】コネクティングロッドコンポーネント、ダブルコネクティングロッド固定装置及び手術ヘッドレスト
(51)【国際特許分類】
   A61G 13/10 20060101AFI20241028BHJP
【FI】
A61G13/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023539325
(86)(22)【出願日】2022-11-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(86)【国際出願番号】 CN2022130201
(87)【国際公開番号】W WO2023197581
(87)【国際公開日】2023-10-19
【審査請求日】2023-06-27
(31)【優先権主張番号】202210388178.2
(32)【優先日】2022-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522312470
【氏名又は名称】北京鴻鵠高翔科技開発有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】王兵
(72)【発明者】
【氏名】孟慶国
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/061104(WO,A1)
【文献】特表2010-538706(JP,A)
【文献】米国特許第4964748(US,A)
【文献】米国特許第5276927(US,A)
【文献】中国実用新案第209540207(CN,U)
【文献】中国実用新案第213047041(CN,U)
【文献】中国実用新案第216078022(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 13/10
A61B 13/00-18/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダブルスリットコネクティングロッド(110)とガイドロッド(120)を含み、前記ガイドロッド(120)は、リング部(121)とロッド部(122)を含み、
前記ダブルスリットコネクティングロッド(110)は、第1接続リング(111)と、第1押圧板(112)と、第2接続リング(113)と、第2押圧板(114)と接続板(115)を含み、
前記第1接続リング(111)と前記第2接続リング(113)は、前記接続板(115)の長手方向の両端に配置され、且つ前記第1接続リング(111)は前記第2接続リング(113)の軸線と平行し、
前記第1押圧板(112)は、前記接続板(115)の厚さ方向の一方に配置されており且つその端部は前記第1接続リング(111)に接続され、前記第1押圧板(112)と前記接続板(115)との間に、前記第1接続リング(111)の第1リング孔(a)と連通する第1ロックスリット(c)を形成し、
前記第2押圧板(114)は、前記接続板(115)の厚さ方向の他方に配置されており且つ前記第1押圧板(112)から遠ざかる端部は、前記第2接続リング(113)に接続され、前記第2押圧板(114)と前記接続板(115)との間に、前記第2接続リング(113)の第2リング孔(b)と連通する第2ロックスリット(d)を形成し、
前記第1押圧板(112)と前記第2押圧板(114)は、対向する押圧力によって押圧された後に前記第1リング孔(a)と前記第2リング孔(b)の直径を小さくさせるように配置されており、
前記リング部(121)に接続孔(g)が配置され、前記ロッド部(122)に、前記ロッド部(122)の軸線方向に沿って延伸する第3ロックスリット(h)が配置され、第3ロックスリット(h)は前記接続孔(g)と連通し、前記ロッド部(122)は、前記第2接続リング(113)に挿着され、前記ロッド部(122)は、押圧された状態で第3ロックスリットを小さくさせてさらにリング部121の前記接続孔(g)の直径を小さくさせるように配置され
前記ロッド部(122)に、前記ダブルスリットコネクティングロッド(110)との位置決めを実現するためのリング状位置決め溝が配置され、
前記第1ロックスリット(c)のスリット幅は、前記第1接続リング(111)から遠ざかる方向に徐々に増大し、
前記第2ロックスリット(d)のスリット幅は、前記第2接続リング(113)から遠ざかる方向に徐々に増大し、
前記第2ロックスリット(d)の幅は、前記第1ロックスリット(c)より大きく、前記第2リング孔(b)の直径の減少量は、前記第1リング孔(a)の直径の減少量より大きく、
前記第1接続リング(111)に、第1リング状スリット(e)が周方向に配置され、前記第1リング状スリット(e)によって、前記第1接続リング(111)を幅方向に2つのリング体に分割し、
前記第2接続リング(113)に、第2リング状スリット(f)が周方向に配置され、前記第2リング状スリット(f)によって、前記第2接続リング(113)を幅方向に2つのリング体に分割し、
ハンドル(130)と接続ボルト(140)をさらに含み、
前記接続ボルト(140)は、順に前記第2押圧板(114)と、前記接続板(115)と前記第1押圧板(112)を通過し、且つ前記接続ボルト(140)の軸線は、水平面において前記第1接続リング(111)の軸線に垂直であり、
前記ハンドル(130)の一端は、前記接続ボルト(140)の一端にヒンジ接続され、前記ハンドル(130)と前記接続ボルト(140)のヒンジ接続された一端に、カム構造が配置され、前記カム構造は、前記第2押圧板(114)に当接され、
前記接続ボルト(140)の一端にナットが取り付けられ、他端は、前記ハンドル(130)に接続され、前記第2押圧板(114)、前記接続板(115)及び前記第1押圧板(112)は、前記ナットと、前記ハンドル(130)との間に位置し、
前記ダブルスリットコネクティングロッド(110)にロック孔(116)が設けられ、前記ロック孔(116)は、前記第2押圧板(114)、前記接続板(115)及び前記第1押圧板(112)を通過し、前記接続ボルト(140)は、前記ロック孔(116)に挿着され
ることを特徴とするコネクティングロッドコンポーネント。
【請求項2】
位置制限ピン(150)をさらに含み、前記位置制限ピン(150)は、前記ハンドル(130)に挿着され、
前記位置制限ピン(150)と前記ハンドル(130)は摺動可能に接続され、ハンドル(130)の回転を回避するために、ハンドル(130)と接続ボルト(140)に同時に挿着可能するように配置されることを特徴とする請求項に記載のコネクティングロッドコンポーネント。
【請求項3】
請求項1~2の何れか一項に記載のコネクティングロッドコンポーネント(100)を含み、方向柱(200)をさらに含み、前記方向柱(200)は二つの前記コネクティングロッドコンポーネント(100)の間に位置し、且つ前記方向柱(200)の両端は、それぞれ二つの前記コネクティングロッドコンポーネント(100)に接続され、
前記方向柱(200)の両端に、それぞれ接続軸(210)が配置され、二つの前記接続軸(210)の軸線はお互いに垂直であり、
二つの前記接続軸(210)は、それぞれ二つの前記コネクティングロッドコンポーネント(100)の前記接続孔(g)に挿着されることを特徴とするダブルコネクティングロッド固定装置。
【請求項4】
前記接続軸(210)にリング状溝(m)が配置され、前記接続孔(g)の側壁にねじ孔が設けられ、
止めねじは前記ねじ孔に挿着されており且つ前記リング状溝(m)に嵌め込まれることを特徴とする請求項に記載のダブルコネクティングロッド固定装置。
【請求項5】
歯形固定軸(300)をさらに含み、
前記歯形固定軸(300)の一方は、1つの前記コネクティングロッドコンポーネント(100)の第1接続リング(111)に挿着され、
前記歯形固定軸(300)の他方の端面は、U字型ヘッドレストと接続するための歯形面に配置されることを特徴とする請求項に記載のダブルコネクティングロッド固定装置。
【請求項6】
請求項3~5の何れか一項に記載のダブルコネクティングロッド固定装置を含み、
前記ダブルコネクティングロッド固定装置の一端は、U字型ヘッドレストに接続され、他端は、手術台に接続されることを特徴とする手術ヘッドレスト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療機器の技術分野に関し、特にコネクティングロッドコンポーネント、ダブルコネクティングロッド固定装置及び手術ヘッドレスト。
【背景技術】
【0002】
従来のU字型ヘッドレストと手術台取付部との中間接続装置は、通常、ロック装置、歯面付きコネクティングロッド、回転コネクタから構成されており、構成された中間接続装置は360度回転可能であり、U字型ヘッドレストと手術台取付部との接続を実現する。使用時に、ハンドルで1箇所をロックする必要があり、ハンドル付きボルトで2箇所を接続し、3点固定と呼ぶことができる。この接続構造には、ハンドル付きボルトの取り付け時間が長く、ロック装置と回転コネクタ部品の製造コストが高く、メンテナンスが容易ではないという課題がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
従来のU字型ヘッドレストと手術台の取り付け接続の時間が長く、製造コストが高く、メンテナンスが容易ではないという課題を解決するために、本発明の目的は、コネクティングロッドコンポーネント、ダブルコネクティングロッド固定装置及び手術ヘッドレストを提供することにある。
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本発明は、以下の技術的手段を提供し、
本発明は、コネクティングロッドコンポーネントを提供し、ダブルスリットコネクティングロッドとガイドロッドを含み、前記ガイドロッドは、リング部とロッド部を含み、
前記ダブルスリットコネクティングロッドは、第1接続リングと、第1押圧板と、第2接続リングと、第2押圧板と接続板を含み、第1接続リングと第2接続リングは、接続板の長手方向の両端に配置され、且つ第1接続リングは第2接続リングの軸線と平行し、第1押圧板は、接続板の厚さ方向の一方に配置されており且つその端部は第1接続リングに接続され、第1押圧板と接続板との間に、第1接続リングの第1リング孔と連通する第1ロックスリットを形成し、第2押圧板は、接続板の厚さ方向の他方に配置されており且つ第1押圧板から遠ざかる端部は、第2接続リングに接続され、第2押圧板と接続板との間に、第2接続リングの第2リング孔と連通する第2ロックスリットを形成し、第1押圧板と第2押圧板は、対向する押圧力によって押圧された後に第1リング孔と第2リング孔の直径を小さくさせるように配置されており、
前記リング部に接続孔が配置され、ロッド部に、ロッド部の軸線方向に沿って延伸する第3ロックスリットが配置され、第3ロックスリットは接続孔と連通し、ロッド部は、第2接続リングに挿着され、ロッド部は、押圧された状態で第3ロックスリットを小さくさせてさらにリング部の接続孔の直径を小さくさせるように配置される。
【0005】
さらに、第1ロックスリットのスリット幅は、第1接続リングから遠ざかる方向に徐々に増大し、第2ロックスリットのスリット幅は、第2接続リングから遠ざかる方向に徐々に増大する。
【0006】
さらに、第1接続リングに、第1リング状スリットが周方向に配置され、第1リング状スリットによって、第1接続リングを幅方向に2つのリング体に分割し、第2接続リングに、第2リング状スリットが周方向に配置され、第2リング状スリットによって、第2接続リングを幅方向に2つのリング体に分割する。
【0007】
さらに、コネクティングロッドコンポーネントは、ハンドルと接続ボルトをさらに含み、接続ボルトは、順に第2押圧板と、接続板と第1押圧板を通過し、且つ接続ボルトの軸線は、水平面において第1接続リングの軸線に垂直であり、ハンドルの一端は、接続ボルトの一端にヒンジ接続され、ハンドルと接続ボルトのヒンジ接続された一端に、カム構造が配置され、カム構造は、第2押圧板に当接される。
【0008】
さらに、コネクティングロッドコンポーネントは、位置制限ピンをさらに含み、位置制限ピンは、ハンドルに挿着され、位置制限ピンとハンドルは摺動可能に接続され、ハンドルの回転を回避するために、ハンドルと接続ボルトに同時に挿着可能するように配置される。
【0009】
本発明は、ダブルコネクティングロッド固定装置を提供し、上記コネクティングロッドコンポーネントを含み、方向柱をさらに含み、方向柱は二つのコネクティングロッドコンポーネントの間に位置し、且つ方向柱の両端は、それぞれ二つのコネクティングロッドコンポーネントに接続され、方向柱の両端に、それぞれ接続軸が配置され、二つの接続軸の軸線はお互いに垂直であり、二つの接続軸は、それぞれ二つのコネクティングロッドコンポーネントの接続孔に挿着される。
【0010】
さらに、接続軸にリング状溝が配置され、接続孔の側壁にねじ孔が設けられ、止めねじは前記ねじ孔に挿着されており且つリング状溝に嵌め込まれる。
【0011】
さらに、ダブルコネクティングロッド固定装置は、歯形固定軸をさらに含み、歯形固定軸の一方は、1つのコネクティングロッドコンポーネントの第1接続リングに挿着され、歯形固定軸の他方の端面は、U字型ヘッドレストと接続するための歯形面に配置される。
【0012】
本発明は、手術ヘッドレストを提供し、上記ダブルコネクティングロッド固定装置を含み、ダブルコネクティングロッド固定装置の一端は、U字型ヘッドレストに接続され、他端は、手術台に接続される。
【発明の効果】
【0013】
上記の技術的手段により、本発明が実現できる技術的効果は以下の通り、
本発明は、コネクティングロッドコンポーネントを提供し、コネクティングロッドコンポーネントは、ダブルスリットコネクティングロッドとガイドロッドを含み、前記ガイドロッドは、リング部とロッド部を含み、
ここで、ダブルスリットコネクティングロッドは、第1接続リングと、第1押圧板と、第2接続リングと、第2押圧板と接続板を含み、第1接続リングと第2接続リングは、接続板の長手方向の両端に配置され、且つ第1接続リングは第2接続リングの軸線と平行し、第1押圧板は、接続板の厚さ方向の一方に配置されており且つその端部は第1接続リングに接続され、第1押圧板と接続板との間に、第1接続リングの第1リング孔と連通する第1ロックスリットを形成し、第2押圧板は、接続板の厚さ方向の他方に配置されており且つ第1押圧板から遠ざかる端部は、第2接続リングに接続され、第2押圧板と接続板との間に、第2接続リングの第2リング孔と連通する第2ロックスリットを形成し、第1押圧板と第2押圧板は、対向する押圧力によって押圧された後に第1リング孔と第2リング孔の直径を小さくさせるように配置される。
【0014】
本発明が提供するダブルスリットコネクティングロッドは、第1押圧板と第2押圧板とを同時に押圧することにより、第1リング孔と第2リング孔の直径が小さくなり、1つの操作により第1リング孔と第2リング孔に挿着される軸をロックすることが可能になる。従来技術では、1つの操作により1つの軸だけをロックする構造であり、2つの軸を接続する場合は、2回の操作を行って2つの軸をそれぞれロックする必要がある。従来技術と比べると、本発明のダブルスリットコネクティングロッドはロック操作を簡略化するとともに、部品の数を減少させ、接続構造を簡略化し、取付時間を効果的に短縮され、コネクタの製造コストが削減され、メンテナンス性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の具体的な実施形態または従来技術における技術的態様をより明確に説明するために、以下に、具体的な実施形態または従来技術の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施形態であり、当業者にとっては、創造的な労働を払わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本発明の実施例に提供されるコネクティングロッドコンポーネントの正面図である。
図2】本発明の実施例に提供されるコネクティングロッドコンポーネントのA-A箇所の断面図である。
図3】本発明の実施例に提供されるコネクティングロッドコンポーネントのダブルスリットコネクティングロッドの構造を示す図である。
図4】本発明に実施例に提供されるコネクティングロッドコンポーネントのダブルスリットコネクティングロッドの構造を示す図である。
図5】ガイドロッドの構造を示す図である。
図6】ハンドルの構造を示す図である。
図7】方向柱の構造を示す図である。
図8】歯状固定軸の構造を示す図である。
図9】本発明の実施例に提供される手術ヘッドレストの構造を示す図である。
図10】本発明の実施例に提供される手術ヘッドレストの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施例の目的、技術的手段及び利点をよりよく理解するために、これから図面と具体的な実施例を結合して本発明をさらに詳細に説明する。明らかに、説明された実施例は、すべての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎない。通常、本明細書に記載され図示される本発明の実施例のコンポーネントは、様々な異なる構成で配置され、設計され得る。
【0017】
以下、添付図面に基づいて、本発明のいくつかの実施例について詳細に説明する。衝突しない限り、以下の実施例及び実施例における特徴を組み合わせてもよい。
【0018】
(実施例1)
従来のU字型ヘッドレストと手術台の取り付け接続の時間が長く、製造コストが高く、メンテナンスが容易ではない。
【0019】
本発明の実施形態は、コネクティングロッドコンポーネント100を提供し、上記ダブルスリットコネクティングロッド110とガイドロッド120を含む。図2図5に示すように、上記ガイドロッド120は、リング部121とロッド部122を含み、
同時に図1-3をご参照ください、当該前記ダブルスリットコネクティングロッド110は、第1接続リング111と、第1押圧板112と、第2接続リング113と、第2押圧板114と接続板115を含み、第1接続リング111と第2接続リング113は、接続板115の長手方向の両端に配置され、且つ第1接続リング111と第2接続リング113の軸線は平行し、第1押圧板112は、接続板115の厚さ方向の一方に配置されており且つその端部は第1接続リング111に接続され、第1押圧板112と接続板115との間に、第1接続リング111の第1リング孔aと連通する第1ロックスリットcを形成し、第2押圧板114は、接続板115の厚さ方向の他方に配置されており且つ第1押圧板112から遠ざかる端部は、第2接続リング113に接続され、第2押圧板114と接続板115との間に、第2接続リング113の第2リング孔bと連通する第2ロックスリットdを形成し、第1押圧板112と第2押圧板114は、対向する押圧力によって押圧された後に第1リング孔aと第2リング孔bの直径を小さくさせるように配置されており、
上記リング部121に接続孔gが配置され、ロッド部122に、ロッド部122の軸線方向に沿って延伸する第3ロックスリットhが配置され、第3ロックスリットhと接続孔gは連通し、ロッド部122は、第2接続リング113に挿着され、ロッド部122は、押圧された状態で第3ロックスリットhを小さくさせてさらにリング部121の接続孔gの直径を小さくさせるように配置される。
【0020】
本願の技術案を分析すると、上記ダブルスリットコネクティングロッド110は、第1押圧板112と第2押圧板114とを同時に押圧することにより、第1リング孔aと第2リング孔bの直径が小さくなり、1つの操作により第1リング孔aと第2リング孔bに挿着される軸をロックすることが可能になる。従来技術では、1つの操作により1つの軸だけをロックする構造であり、2つの軸を接続する場合は、2回の操作を行って2つの軸をそれぞれロックする必要がある。従来技術と比べると、本発明のダブルスリットコネクティングロッド110はロック操作を簡略化するとともに、部品の数を減少させ、接続構造を簡略化し、取付時間を効果的に短縮され、コネクタの製造コストが削減され、メンテナンス性を向上させることが分かった。
【0021】
以下図1図4をご参照のほど、前記ダブルスリットコネクティングロッド110の構造及び形状について詳しく説明する。
【0022】
本実施例の好ましい方案において、第1ロックスリットcのスリット幅は、第1接続リング111から遠ざかる方向に徐々に増大し、第2ロックスリットdのスリット幅は、第2接続リング113から遠ざかる方向に徐々に増大することによって、第1押圧板112と第2押圧板114が押圧される際に、第1リング孔aと第2リング孔bの直径がより小さくすることが可能になり、第1リング孔aと第2リング孔bに挿着される軸のロック力を高め、接続をより確実にすることができる。
【0023】
さらに、第1接続リング111に、第1リング状スリットeが周方向に配置され、第1リング状スリットeによって、第1接続リング111を幅方向に2つのリング体に分割し、第2接続リング113に、第2リング状スリットfが周方向に配置され、第2リング状スリットfによって、第2接続リング113を幅方向に2つのリング体に分割することによって、第1接続リング111と第2接続リング113の内表面は、その中に挿着される軸と十分に接触させ、摩擦力を高め、軸の回転を回避する。
【0024】
さらに、ロッド部122に、ダブルスリットコネクティングロッド110との位置決めを実現するためのリング状位置決め溝kがさらに配置される。
【0025】
詳しくは、ガイドロッド120は、アルミニウム合金材料を選択して作製され、自身の重量を軽減し、容易に使用することができる。
【0026】
本実施例において、第2ロックスリットdの幅は第1ロックスリットcより大きく、第2リング孔bの直径減少量は第1リング孔aの直径減少量より大きく、それによって第2接続リング113に挿着されるロッド部122により大きなロック力を提供し、接続の信頼性を保証する。
【0027】
本実施例の代替実施例において、コネクティングロッドコンポーネント100は、ハンドル130と接続ボルト140をさらに含み、接続ボルト140は、順に第2押圧板114と、接続板115と第1押圧板112を通過し、且つ接続ボルト140の軸線は、水平面において第1接続リング111の軸線に垂直であり、ハンドル130の一端は、接続ボルト140の一端にヒンジ接続され、ハンドル130と接続ボルト140のヒンジ接続された一端に、カム構造が配置され、カム構造は、第2押圧板114に当接され、図4図6に示す。
【0028】
具体的には、接続ボルト140の一端にナットが取り付けられ、他端はハンドル130に接続される。第2押圧板114、接続板115及び第1押圧板112は、ナットとハンドル130との間に位置する。
【0029】
ハンドル130を回動させてハンドル130のカム構造の小直径の面を第2押圧板114に当接させると、第1ロックスリットcと第2ロックスリットdが開き、同時に第3ロックスリットhも開き、このとき第1接続リング111、第2接続リング113とリング部121に挿着される軸はいずれも自己軸線周り360°自由に回動することができる。
【0030】
ハンドル130を回動させてハンドル130のカム構造の大直径の面を第2押圧板114に当接させると、ハンドル130とナットが第1押圧板112と第2押圧板114を押圧し、第1ロックスリットcと第2ロックスリットdの幅を小さくさせ、このとき第2接続リング113に挿着されるロッド部122が押圧され、第3ロックスリットhが同時に狭くなり、第1接続リング111、第2接続リング113とリング部121に挿着される軸をロックして固定する。すなわち、1つのコネクティングロッドコンポーネント110を介して1回ハンドル130を回転させると、同時に3つの軸がロックされ、3つの軸は、第1接続リング111に挿着される軸と、第2接続リング113に挿着されるロッド部122と、リング部121に挿着される軸とを含み、部品の数が減少し、接続構造の複雑度及び操作難易度が低下し、操作時間が節約される。
【0031】
詳しくは、コネクティングロッドコンポーネント100に、ロック孔116が設けられ、図1に示すように、ロック孔116は、第2押圧板114、接続板115及び第1押圧板112を通過し、接続ボルト140はロック孔116に挿着される。第1ロック板にインナー六角孔が設けられ、インナー六角孔はロック孔116と同軸に配置されており且つロック孔116の末端に接続され、ナットはインナー六角孔内に係設され、接続ボルト140との螺合を容易にする。
【0032】
ハンドル130が第2押圧板114に当接した後、緩みがないようにするために、第2押圧板114にゴムパッドとガスケットが配置され、ゴムパッドはガスケットに挿着されており、且つガスケットと全体を形成する。ゴムパッドとガスケットはいずれも接続ボルト140に被装され、ゴムパッドはハンドル130のカム構造に当接し、ガスケットは第2押圧板114に当接する。ゴムパッドとガスケットによってハンドル130と第2押圧板114との間の摩擦力を増大させて、ハンドル130の回転により第1ロックスリットc、第2ロックスリットdと第3ロックスリットhが開き、第1接続リング111、第2接続リング113とリング部121に取り付けられた軸が回転して脱落することが回避される。
【0033】
さらに、コネクティングロッドコンポーネント100は、位置制限ピン150をさらに含み、図4に示すように、位置制限ピン150は、ハンドル130に挿着され、位置制限ピン150とハンドル130は摺動可能に接続され、ハンドル130と接続ボルト140に同時に挿着可能するように配置されることにより、ハンドル130が回転して、第1ロックスリットc、第2ロックスリットd及び第3ロックスリットhが開き、第1接続リング111、第2接続リング113及びリング部121に取り付けられた軸が回動したり脱落したりすることが回避される。
【0034】
(実施例2)
本発明の実施例2は、ダブルコネクティングロッド固定装置を提供し、上記コネクティングロッドコンポーネント100を含み、方向柱200をさらに含み、図7図9図10に示すように、方向柱200は二つのコネクティングロッドコンポーネント100の間に位置し、且つ方向柱200の両端は、それぞれ二つのコネクティングロッドコンポーネント100に接続され、方向柱200の両端に、それぞれ接続軸210が配置され、二つの接続軸210の軸線はお互いに垂直であり、二つの接続軸210は、それぞれ二つのコネクティングロッドコンポーネント100の接続孔gに挿着される。
【0035】
具体的には、方向柱200は、接続ハンドル220をさらに含み、二つの接続軸210は、それぞれ接続ハンドル220の両端に配置される。
【0036】
さらに、方向柱200は、アルミニウム合金材料を選択して作製され、自身の重量を軽減し、容易に使用することができる。
【0037】
さらに、接続軸210にリング状溝mが配置され、接続孔gの側壁にねじ孔が設けられ、止めねじはねじ孔に挿着されており且つリング状溝mに嵌め込まれることで、位置決めを実現するとともに、接続軸210が接続孔gから抜け出すことが回避される。
【0038】
本実施例において、ダブルコネクティングロッド固定装置は、歯形固定軸300をさらに含み、図8図9図10に示すように、歯形固定軸300の一方は、1つのコネクティングロッドコンポーネント100の第1接続リング111に挿着され、歯形固定軸300の他方の端面は、U字型ヘッドレストと接続するための歯形面に設けられ、もう一つのコネクティングロッドコンポーネント100の第1接続リング111は、手術台のビームと接続するために用いられる。
【0039】
ハンドル130を回動させてハンドル130のカム構造の小直径の面を第2押圧板114に当接させると、第1ロックスリットc、第2ロックスリットd及び第3ロックスリットhが同時に開き、2つのコネクティングロッドコンポーネント100が2つの接続軸210の軸線回りにそれぞれ回動可能であり、ダブルコネクティングロッド110がロッド部122の軸線回りに、歯形固定軸300が第1接続リング111の軸線回りに回動可能であり、上記3つの回動はいずれも360°回動可能であり、さらに歯形固定軸300に接続されたU字型ヘッドレスが角度と位置を自由に調整でき、使いやすい。
【0040】
本実施例が提供するダブルコネクティングロッド固定装置は、方向柱200を介して2つのコネクティングロッドコンポーネント100に接続され、2つのコネクティングロッドコンポーネント100間の相対角度の任意調整とロックを実現する。使用時には、2つのコネクティングロッドコンポーネント100上のハンドル130を回転させることにより、すべての軸穴を接続して固定することができる。ロック装置、歯付きコネクティングロッド、回転コネクタを組み合わせた接続装置は、ハンドルで1カ所ロックし、ハンドル付きボルトで2カ所接続する必要があり、つまりハンドルを3回操作しなければ固定できない、それに比べると、本実施例が提供するダブルコネクティングロッド固定装置は、2つのハンドル130、すなわち2回のハンドル130を回転させるだけで固定が完了し、操作時間を節約すると同時に、構造自体の接続が安定して信頼性が高く複雑さが低下し、部品の数が少なく、メンテナンスと使用が容易にする。
【0041】
(実施例3)
本発明の実施例は、手術ヘッドレストを提供し、前記ダブルコネクティングロッド固定装置を含み、ダブルコネクティングロッド固定装置の一端は、U字型ヘッドレストに接続され、他端は、第1接続リング111を介して手術台の支持ビームに接続される。
【0042】
ダブルコネクティングロッドにより、U字型ヘッドレストと手術台を接続し、U字型ヘッドレストの迅速な取り付けと取り外しを実現し、U字型ヘッドレストの角度と位置の調整を容易にする。
【0043】
最後に、以上の各実施例は、本発明の技術的態様を説明するためにのみ使用され、それを制限するのではなく、上記各実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、上記各実施例に記載された技術案を修正したり、その一部または全部の技術的特徴を均等に置き換えたりすることができ、これらの変形または置換は、対応する技術案の本質を本発明の各実施例の技術案の範囲から逸脱させるものではない。
【符号の説明】
【0044】
100、コネクティングロッドコンポーネント;200、方向柱;300、歯形固定軸;110、ダブルスリットコネクティングロッド;120、ガイドロッド;130、ハンドル;140、接続ボルト;150、位置制限ピン;210、接続軸;220、接続ハンドル;111、第1接続リング;112、第1押圧板;113、第2接続リング;114、第2押圧板;115、接続板;116、ロック孔;121、リング部;122、ロッド部;a、第1リング状孔;b、第2リング状孔;c、第1ロックスリット;d、第2ロックスリット;e、第1リング状スリット;f、第2リング状スリット;g、接続孔;h、第3ロックスリット;k、位置決め溝;m、リング状溝。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10