(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】ジアセレインまたはレインの局所製剤およびその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 31/235 20060101AFI20241028BHJP
A61K 9/06 20060101ALI20241028BHJP
A61K 31/192 20060101ALI20241028BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20241028BHJP
【FI】
A61K31/235
A61K9/06
A61K31/192
A61P17/02
(21)【出願番号】P 2017568131
(86)(22)【出願日】2016-06-30
(86)【国際出願番号】 US2016040287
(87)【国際公開番号】W WO2017004319
(87)【国際公開日】2017-01-05
【審査請求日】2019-06-27
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-05
(32)【優先日】2015-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511107980
【氏名又は名称】ティダブリューアイ・バイオテクノロジー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TWI Biotechnology, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン・ザ・サード,カール・オスカー
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チー-クワン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジン-イー
(72)【発明者】
【氏名】ルゥ,ウェイ-シュウ
【合議体】
【審判長】前田 佳与子
【審判官】田中 耕一郎
【審判官】渕野 留香
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第6124358(US,A)
【文献】国際公開第2009/133430(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0285114(US,A1)
【文献】国際公開第2006/029189(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0156857(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0163217(US,A1)
【文献】Wally et al., Orphanet Journal of Rare Diseases,2013年,8:69,URL,https://ojrd.biomedcentral.com/articles/10.1186/1750-1172-8-69
【文献】新化粧品ハンドブック,2006年,p.24-30
【文献】フレグランスジャーナル,2005年,臨時増刊,第19号,p.45-51
【文献】日本香粧品学会誌,2014年,Vol.38 No.2,pp.96-102
【文献】病院薬学,1982年,Vol.8 No.3,pp.175-181
【文献】調剤の疑問解消!,日経DI,2012年,12月号,URL:[https://medeical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/di/digital/201212/528044.html]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K31/00-33/44
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびそれらの塩またはエステルから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有する、表皮水疱症の処置における使用のための局所医薬組成物であって、前記組成物が、軟膏の形態であり、前記化合物の少なくとも約90体積%が、約10から約30μmの粒子径を有し、前記組成物が、組成物全体の重量に基づいて、約
1重量%の前記化合物、約
82重量%から約
84.5重量%の白色ワセリン、約
12重量%から約
16重量%の鉱油、および約
0.5%から約
2.0重量%のセチルアルコールを含む、前記局所医薬組成物。
【請求項2】
前記化合物の少なくとも約90体積%が、約10から約30μmの粒子径を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記化合物の少なくとも約90体積%が、約12から約25μmの粒子径を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記化合物が、前記組成物全体の約0.1重量%から5.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記化合物が、前記組成物全体の約0.5重量%から約2.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
1日1回または1日2回投与される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
表皮水泡症の処置のための医薬の製造における、請求項1に記載の組成物の使用であって、当該処置において、処置を必要とする被験体に、当該組成物の有効量が投与される、前記使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年7月1日出願の米国特許仮出願第62/187,743号の優先権を主張するものであり、前記仮出願はこの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ジアセレインおよび/またはその類似体を含有する局所医薬組成物に関し、ならびにまた、様々な疾患または状態の処置におけるこの局所医薬組成物の使用にも関する。
【背景技術】
【0003】
化学的に、レインは、式(I)の構造を有する9,10-ジヒドロ-4,5-ジヒドロキシ-9,10-ジオキソ-2-アントラセンカルボン酸であり、このプロドラッグの1つであるジアセレインは、式(II)の構造を有する4,5-ビス(アセチルオキシ)9,10-ジヒドロ-4,5-ジヒドロキシ-9,10-ジオキソ-2-アントラセンカルボン酸である。ジアセレインは体循環に達する前に完全にレインに変換され、体内ではレインの形態で自らの生理的機能を発揮する。
【0004】
式(I)
【0005】
【0006】
式(II)
【0007】
【0008】
ジアセレインは変形性関節症の処置において広く使用される抗炎症薬であり、インターロイキン1(IL-1)のシグナル伝達を阻害することが明らかにされている。現在、ジアセレインカプセルが50mg力価で入手可能であり、種々の国においてArt 50(登録商標)、Artrodar(登録商標)等を含む様々な商品名で市販されている。米国特許第8,536,152号および同第8,865,689号に開示されているように、ジアセレインはII型糖尿病の補助療法として使用することができ、また血中尿酸レベルを低下させるのに有効であることも認められており、したがって高尿酸血症または高尿酸血症に関連する代謝障害を処置するために使用できる。加えて、ジアセレインは表皮水疱症の処置において潜在的な効果を有することが報告されている(Wally et al.,Orphanet Journal of Rare Diseases,2013,vol.8,issue 69)。
【0009】
ジアセレインは経口経路で投与することができるが、消化管によって完全には吸収されることができず、ジアセレインの経口バイオアベイラビリティは約40%から60%と推定されている。ジアセレインの不完全な吸収は、下痢または軟便などの望ましくない副作用を生じさせ得る。インビトロおよびインビボ試験は、吸収されないジアセレインが結腸内でレインに代謝され、これが次に緩下剤作用を誘発することを示している。
【0010】
このような副作用は経口投与に起因して起こり得るので、非経口ジアセレイン組成物はこれらの問題を克服すると提案されている。
【0011】
PCT国際出願第WO2009/133430号は、ジアセレインまたはレインを含有する局所組成物を開示しており、これらは様々な形態、例えばローション、クリーム、軟膏、ペースト、ゲル等であり得る。しかし、これらの組成物は、何らかの特定の疾患を意図したものではなく、したがって、この論文の文脈から、いずれの形態が処置される特定の種類の疾患に最も適するかを知ることはできない。
【0012】
Wally et al.は、表皮水疱症のためのクリームジアセレイン製剤を開示した(Wally et al.,Orphanet Journal of Rare Diseases,2013,vol.8,issue 69)。しかし、この論文から、製剤の特性が表皮水疱症に治療効果を及ぼすかどうかまたはどのようにして治療効果を及ぼすかは明らかでない。
【0013】
ジアセレイン製剤の正確な特性は、種々の疾患に対するこの製剤の治療効果のために非常に重要であると思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】米国特許第8,536,152号明細書
【文献】米国特許第8,865,689号明細書
【文献】国際出願第2009/133430号
【非特許文献】
【0015】
【文献】Wally et al.,Orphanet Journal of Rare Diseases,2013,vol.8,issue 69
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
文献がジアセレイン/レイン局所製剤の物理化学的性質とその治療効果との関係についてほとんど情報を提供していないことを考慮し、本発明は、適宜種々の疾患に適応した、局所製剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびその塩またはエステルまたはプロドラッグから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有する局所組成物を提供し、ここで組成物は軟膏、クリームまたはゲルの形態であり、化合物の少なくとも約90体積%は約0.5から35μmの粒子径を有する。
【0018】
本発明はまた、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびその塩またはエステルまたはプロドラッグから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有する局所組成物を提供し、ここで組成物はゲルの形態であり、化合物の少なくとも約90体積%は約1μm未満の粒子径を有する。
【0019】
本発明はまた、処置を必要とする被験体に本発明の組成物の有効量を投与することを含む、炎症性および/または過剰増殖性および掻痒性の皮膚疾患、ならびに老化皮膚および表皮水疱症を含む表皮バリア機能障害を伴う疾患を処置する方法も提供する。
【0020】
本発明はまた、処置を必要とする被験体に本発明の組成物の有効量を投与することを含む、高尿酸血症、高尿酸血症に関連する代謝障害、変形性関節症または2型糖尿病を処置する方法も提供する。
【0021】
一部の実施形態では、本発明の処置方法は、本発明の組成物によって処置可能な疾患を処置するのにいかなる他の活性物質の投与も明確に排除する。しかし、一部の実施形態では、本発明の方法は他の活性物質の投与を考慮する。
【0022】
好ましくは、本発明の処置方法は、少なくとも1名の処置される被験体において、好ましくは処置される被験体の実質的な数において、より好ましくは処置される被験体の大部分において、関連疾患の有効な治療をもたらす。
【0023】
本発明のために実施される詳細な技術および好ましい実施形態は、特許請求される発明の特徴が十分に理解されるように、当業者のために、付属の図面を伴って、以下の段落で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】3つの試験ジアセレイン製剤(G1、C1およびO1、n=4)での処置の8時間後の真皮および表皮中のレイン濃度を示す統計棒グラフである。
【
図2A】3つの試験ジアセレイン製剤(G1、C1およびO1、n=4)に関する皮膚組織からレシーバー溶液中への累積レイン浸透(ng/cm
2)の時間に対するプロットである。
【
図2B】3つの試験ジアセレイン製剤(G1、C1およびO1、n=4)に関する皮膚組織からレシーバー溶液中への累積レイン浸透(ng/cm
2)の時間に対するプロットである。
【
図3】2つの試験ジアセレイン軟膏製剤(O2およびO3、n=3)での処置の8時間後の真皮および表皮中のレイン濃度を示す統計棒グラフである。
【
図4】2つの試験ジアセレイン軟膏製剤(O2およびO3、n=3)に関する皮膚組織からレシーバー溶液中への累積レイン浸透(ng/cm
2)の時間に対するプロットである。
【
図5】試験ジアセレイン軟膏製剤(O3、n=3)または比較製剤(n=3)での処置の8時間後の真皮および表皮中のレイン濃度を示す統計棒グラフである。
【
図6】試験ジアセレイン軟膏製剤(O3、n=3)および比較製剤(n=3)に関する皮膚組織からレシーバー溶液中への累積レイン浸透(ng/cm
2)の時間に対するプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本明細書で使用される、「治療有効量」という用語は、疾患の1つ以上の症状を緩和するまたは低減する量を指す。
【0026】
本明細書で使用される、「ジアセレインまたはその類似体」という用語は、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレイン、またはその医薬として許容される塩もしくはエステルもしくはプロドラッグを指す。
【0027】
本明細書で特に明記されない限り、本明細書で(特に以下の「特許請求の範囲」において)使用される「1つの(「a」、「an」)」、「この(the)」等の用語は、単数形と複数形の両方を包含すると理解される。
【0028】
上述したように、ジアセレインの局所投与は、忍容性の制限がある胃腸経路を回避し、体循環に入るジアセレインの量を経口投与と比較して低減するので、経口投与の望ましくない副作用を予防し得る。さらに、皮膚疾患を処置するのにジアセレインを使用する場合、ジアセレインが角質層を容易に貫通して標的部位(例えば皮膚障害が起こり得る、真皮または表皮)に達し得ることは有利である。これと同時に、ジアセレインが自らの機能を十分に発揮するためにできるだけ長く皮膚に保持されることも望ましい。このため、一方で、ジアセレインまたはレインは速やかに標的部位に浸透するが、他方では、持続的な暴露のために標的部位に保持されることを可能にするように、微妙なバランスが達成される必要がある。
【0029】
本発明の発明者は、局所ジアセレイン/レイン組成物の形態および/または組成物中に含有される活性成分の粒子径が皮膚における浸透性(または拡散率)および保持率に重要な役割を果たすことを発見した。
【0030】
本発明は、したがって、皮膚疾患に適し、上記必要条件を満たす局所ジアセレイン/レイン医薬組成物を提供する。局所医薬組成物は、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびその塩またはエステルまたはプロドラッグから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有し、ここで組成物は軟膏、クリームまたはゲルの形態であり、化合物の少なくとも約90体積%は約0.5から35μmの粒子径を有する。
【0031】
本出願の文脈において粒度分布は、所与の試料の粒子径の範囲を表すのに一般的に使用される、体積D値(すなわちDv値、例えばDv10、Dv50およびDv90など)に基づく。
【0032】
好ましくは、組成物は、軟膏またクリームとして、より好ましくは軟膏として提供される。意外にも、軟膏またはクリーム製剤は、皮膚において、ゲル製剤と比較してより高い保持率およびより長い保持時間を提供することが見出された。
【0033】
1つの実施形態では、組成物中の化合物の少なくとも約90体積%は、約1から約15μm、好ましくは約2から約5μmの粒子径を有する。好ましくは、この粒子径を有する化合物を含有する組成物は、軟膏またはクリームの形態であり、被験体の皮膚に投与される場合、化合物の数の90%より多く、好ましくは化合物の実質的に全部が、投与後少なくとも約2時間、より好ましくは約4時間、さらにより好ましくは約6時間、最も好ましくは約8時間、皮膚に保持される。皮膚における化合物の保持率および保持時間は、例えば拡散セル試験を介して測定することができる。この試験では、2つの鉗子の間で固定した一片の皮膚から本質的に成る拡散セル装置を取り付け、化合物を含有する製剤を皮膚の一方の側(上部)に適用して、装置のレシーバー部分(底部)(これは、皮膚と接触している緩衝液を満たした容器であり得る)において一定の時間間隔で化合物濃度を測定する。
【0034】
さらに、被験体の皮膚に投与される場合、化合物の濃度は、投与から8時間後に、例えば表皮組織1グラム当たり約8から約20μgおよび/または真皮組織1グラム当たり約1から約3μgであり得る。
【0035】
別の実施形態では、組成物中の化合物の少なくとも約90体積%は、約10から約30μm、好ましくは約12から約25μmの粒子径を有する。好ましくは、この粒子径を有する化合物を含有する組成物は、軟膏またはクリーム、より好ましくは軟膏の形態であり、被験体の皮膚に投与される場合、化合物の数の90%より多く、好ましくは化合物の実質的に全部が、投与後好ましくは少なくとも約4時間、より好ましくは約6時間、最も好ましくは約8時間、皮膚に保持される。
【0036】
さらに、被験体の皮膚に投与される場合、化合物の濃度は、投与から8時間後に、例えば表皮組織1グラム当たり約3から約6μgおよび/または真皮組織1グラム当たり約0.2から約2μgであり得る。
【0037】
上記特性を有する局所医薬組成物は、浸透と保持との良好なバランスを提供し、したがって皮膚疾患、例えばアトピー性皮膚炎、乾癬、嚢胞性乾癬、酒さ、ケロイド、過形成性瘢痕、ざ瘡、ネザートン症候群、または結節性痒疹を含む他の掻痒性皮膚病から選択される炎症性および/または過剰増殖性および掻痒性皮膚疾患、高齢者の不特定のかゆみ、ならびに老化皮膚および表皮水疱症を含む表皮バリア機能障害を伴う疾患の処置において有用である。好ましくは、前記組成物は表皮水疱症の処置において有用である。
【0038】
本発明はまた、処置を必要とする被験体に本発明の組成物の有効量を投与することを含む、炎症性および/または過剰増殖性および掻痒性の皮膚疾患、ならびに老化皮膚および表皮水疱症を含む表皮バリア機能障害を伴う疾患を処置する方法にも関する。
【0039】
本発明はさらに、高尿酸血症、高尿酸血症に関連する障害(例えば急性痛風、慢性痛風、痛風発赤、尿酸腎石症、痛風腎症等)、変形性関節症および2型糖尿病の処置において有用な局所ジアセレイン/レイン医薬組成物を提供する。皮膚疾患の処置に使用される組成物と異なり、本発明の組成物は、活性化合物が、体循環に達して体内で自らの機能を発揮するために、皮膚に容易に浸透し、比較的速やかに体内に入ることを可能にする。局所組成物は、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびその塩またはエステルまたはプロドラッグから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有し、ここで組成物はゲルの形態であり、化合物の少なくとも約90体積%は、約1μm未満、および好ましくは約0.1μmより大きい粒子径を有する。
【0040】
好ましくは、組成物が被験体の皮膚に投与される場合、化合物は、投与後約6時間以内、より好ましくは約4時間以内、最も好ましくは約2時間以内に皮膚から体内に放出される。
【0041】
本発明はまた、処置を必要とする被験体に本発明の組成物の有効量を投与することを含む、高尿酸血症、高尿酸血症に関連する障害(例えば急性痛風、慢性痛風、痛風発赤、尿酸腎石症、痛風腎症等)、変形性関節症および2型糖尿病を処置する方法も提供する。
【0042】
一部の実施形態では、本発明の処置方法は、本発明の組成物によって処置可能な疾患を処置するのにいかなる他の活性物質の投与も明確に排除する。一部の実施形態では、しかし、本発明の方法は他の活性物質の投与を考慮する。
【0043】
好ましくは、本発明の処置方法は、少なくとも1名の処置される被験体において、好ましくは処置される被験体の実質的な数において、より好ましくは処置される被験体の大部分において、関連疾患の有効な治療をもたらす。
【0044】
本発明の局所医薬組成物は、組成物の総重量に基づき、好ましくは約0.1重量%から約10重量%、より好ましくは約0.1重量%から5重量%、最も好ましくは約0.5重量%から約2重量%の化合物を含有し得る。
【0045】
組成物中の医薬として許容される賦形剤には、抗酸化剤、ゲル化剤/ヒドロゲル基剤、pH調整剤/緩衝剤、浸透促進剤、防腐剤、キレート化剤、湿潤剤、界面活性剤、乳化剤、増粘剤、溶媒、安定剤等が含まれ得る。本明細書中で、本発明における賦形剤/成分は複数の機能を有してよく、例えば1つの賦形剤が界面活性剤および/または安定剤および/または乳化剤等として使用され得る。
【0046】
抗酸化剤の例には、ビタミンC、ビタミンAおよびα-リポ酸、パルミチン酸アスコルビル、ピロ亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)等の1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。
【0047】
適切なゲル化剤/ヒドロゲル基剤には、グアーガム、キサンタンガムおよびカラゲナンガム、アニオン性、非イオン性、カチオン性および親油性に改質されたグアーガム、ポリアクリル酸(例えばカルボマー)、ポリメタクリル酸、セルロース樹脂、ポリエチレングリコール、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、ポリアルキレンアミン等の1つ以上が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0048】
pH調整剤/緩衝剤の例には、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、水酸化マグネシウム、乳酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム/重炭酸ナトリウム共沈物、アミノ酸、グリシン酸アルミニウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、酢酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、クエン酸等の1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。
【0049】
浸透促進剤の例には、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、カルシポトリエン、洗浄剤、皮膚軟化剤、エトキシジグリコール、トリアセチン、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、ラウレス硫酸ナトリウム、ジメチルイソソルビド、ミリスチン酸イソプロピル、中鎖トリグリセリド油(MCT油)、メントール、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、モノステアリン酸プロピレングリコール、レシチン、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、オレイン酸、オレイン酸エチル、尿素、オレイン酸グリセリル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、ラウレス4、オレス-2、オレス-20、プロピレンカーボネート、ノノキシノール-9,2-n-ノニル-1,3-ジオキソラン、C7-C14-ヒドロカルビル置換1,3-ジオキソラン、1,3-ジオキサンまたはアセタールおよびノノキシノール-15等の1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。
【0050】
防腐剤は、例えば安息香酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、パラオキシ安息香酸エステル、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、フェノール、硝酸フェニル水銀(II)、チメロサール、メチルパラベン、エチルパラベンおよび/またはプロピルパラベンの1つ以上であり得る。
【0051】
適切な溶媒の例には、アルコール、ヒマシ油、アジピン酸ジイソプロピル、エトキシル化アルコール、エチルアルコール、クエン酸脂肪アルコール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール、イソプロピルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱油、リン酸、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール1450、ポリエチレングリコール8000、ポリエチレングリコール1000モノセチルエーテル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール、ポリオキシル20セトステアリルエーテル、ポリオキシプロピレン15-ステアリルエーテル、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリソルベート、プロピレンカーボネート、プロピレングリコール、純水、SDアルコール40、飽和脂肪酸のトリグリセリド等の1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。
【0052】
適切な安定剤または界面活性剤は、例えばイオン性ポリソルベート界面活性剤、Tween20、Tween40、Tween60、Tween80、ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル、(アルキルフェノール-ヒドロキシポリオキシエチレン)、ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)、α-(4-ノニルフェノール)-ω-ヒドロキシ-、分枝(すなわちTergitol(登録商標)NP-40界面活性剤)、ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル混合物(すなわちTergitol(登録商標)NP-70(70%水溶液)界面活性剤)、フェノキシポリエトキシエタノールおよびこれらのポリマー、例えばTriton(登録商標)、Poloxamer(登録商標)、Spans(登録商標)、Tyloxapol(登録商標)、種々のグレードのBrij、ドデシル硫酸ナトリウム、セチルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸ポリオキシル等の1つ以上であり得る。
【0053】
キレート化剤の例には、抗酸化剤、クエン酸、エデト酸二ナトリウム(EDTA)、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸、リンゴ酸、マルトール、ペンテト酸、エデト酸ナトリウム、エデト酸三ナトリウム等が含まれるが、これらに限定されない。
【0054】
湿潤剤の例には、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、多糖類(例えばフルクトース、グルコース、マルトース等)、コーンシロップ、ポリオール、尿素および誘導体ならびに天然蜂蜜が含まれるが、これらに限定されない。好ましい湿潤剤はプロピレングリコールおよびグリセリンである。
【0055】
増粘剤の例には、ステアリン酸、セルロースポリマー、カルボマーポリマー、カルボマー誘導体、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポロキサマー、多糖類等が含まれるが、これらに限定されない。
【0056】
クリーム用の油性基剤の例には、植物油(例えばヒマシ油)、白色ワセリン、鉱油等が含まれるが、これらに限定されない。
【0057】
軟膏基剤の例には、ペトロラタム、脂肪油、ラノリン、ワセリン、グリセリン、パラフィン、ポロキサマー、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、蜜ろう等が含まれるが、これらに限定されない。軟膏基剤改良剤の例には、鉱油、流動パラフィン等が含まれるが、これらに限定されない。
【0058】
1つの実施形態では、本発明の局所医薬組成物はゲルの形態であり、約0.1重量%から約10重量%のジアセレインまたはその類似体、約0.1重量%から約5重量%のヒドロゲル基剤、約2重量%から約50重量%の湿潤剤および約0.1重量%から約2.5重量%の安定剤/界面活性剤を含有する。
【0059】
1つの実施形態では、本発明の局所医薬組成物はクリームの形態であり、約0.1重量%から約10重量%のジアセレインまたはその類似体、約0.5重量%から約25重量%の界面活性剤、約0.5重量%から約25重量%の油性基剤、約2重量%から約50重量%の湿潤剤、および水を含有する。
【0060】
1つの実施形態では、本発明の局所医薬組成物はクリームの形態であり、部分Aと部分Bを含有し、ここで部分Aは、約0.1重量%から約10重量%のジアセレインまたはその類似体、約1.5重量%から約40重量%の増粘剤、約1重量%から約40重量%の油性基剤および約0.4重量%から約10重量%の界面活性剤を含有し、ならびに部分Bは、約0.2重量%から約5重量%の安定剤、約0.6重量%から約15重量%の湿潤剤、および水を含有する。
【0061】
1つの実施形態では、本発明の局所医薬組成物は軟膏の形態であり、0.1重量%から約10重量%のジアセレインまたはその類似体、約15重量%から約99重量%の軟膏基剤、約0重量%から約60重量%の基剤改良剤および約0重量%から約10重量%の界面活性剤を含有する。
【0062】
好ましくは、本発明の局所医薬組成物は1日1回または1日2回組成物である。すなわち、所望の治療効果を達成するために1日1回または1日2回投与するのに適する。
【0063】
本発明の局所医薬組成物は以下の利点を有する。第一に、これらは皮膚科学的皮下病変に罹患した部位に直接投与することができ、胃腸経路を回避して、全身暴露を大きく低減する。第二に、適用が容易であり、したがって患者にとってより便利である。第三に、これらの局所製剤はまた、嚥下障害を患っているかまたは薬剤の味を嫌う患者にとって経口製剤よりも好ましい。第四に、これらは標的部位への持続的な暴露をより達成しやすい。
【0064】
本発明はまた、処置を必要とする被験体に局所医薬組成物の有効量を投与することを含む、炎症性および/または過剰増殖性および掻痒性の皮膚疾患、ならびに老化皮膚および表皮水疱症を含む表皮バリア機能障害を伴う疾患を処置する方法にも関し、ここで前記組成物は、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびその塩またはエステルまたはプロドラッグから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有し、ここで前記組成物が被験体の皮膚に投与される場合、(数で)化合物の90%より多くが、投与後少なくとも約2時間、好ましくは少なくとも約4時間、さらにより好ましくは約6時間、最も好ましくは約8時間、皮膚に保持される。
【0065】
本発明はまた、処置を必要とする被験体に局所医薬組成物の有効量を投与することを含む、炎症性および/または過剰増殖性および掻痒性の皮膚疾患、ならびに老化皮膚および表皮水疱症を含む表皮バリア機能障害を伴う疾患を処置する方法にも関し、ここで前記組成物は、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびその塩またはエステルまたはプロドラッグから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有し、ここで前記組成物が被験体の皮膚に投与される場合、化合物の濃度は、投与から8時間後に、例えば表皮組織1グラム当たり約8から約20μgおよび/または真皮組織1グラム当たり約1から約3μgであり得る。
【0066】
本発明はまた、処置を必要とする被験体に局所医薬組成物の有効量を投与することを含む、炎症性および/または過剰増殖性および掻痒性の皮膚疾患、ならびに老化皮膚および表皮水疱症を含む表皮バリア機能障害を伴う疾患を処置する方法にも関し、ここで前記組成物は、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびその塩またはエステルまたはプロドラッグから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有し、ここで前記組成物が被験体の皮膚に投与される場合、化合物の濃度は、投与から8時間後に、例えば表皮組織1グラム当たり約3から約6μgおよび/または真皮組織1グラム当たり約0.2から約2μgであり得る。
【0067】
本発明はさらに、処置を必要とする被験体に局所医薬組成物の有効量を投与することを含む、高尿酸血症、高尿酸血症に関連する障害、変形性関節症および2型糖尿病を処置する方法に関し、ここで前記組成物は、ジアセレイン、レイン、モノアセチルレインおよびその塩またはエステルまたはプロドラッグから成る群より選択される化合物の治療有効量、ならびに1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含有し、ここで前記組成物が被験体の皮膚に投与される場合、化合物は、投与後約6時間以内、より好ましくは約4時間以内、最も好ましくは約2時間以内に皮膚から体内に放出される。
【0068】
本明細書中下記では、以下の実施例を参照して本発明をさらに説明する。しかし、これらの実施例は単に例証のためにのみ提供するものであり、本発明の範囲を限定するためではない。
【実施例】
【0069】
[調製実施例]
ジアセレイン局所組成物の調製
3つの異なる形態(ゲル、クリームおよび軟膏)を有する7つのジアセレイン局所組成物(G1、C1、C2およびO1からO4)を表1から4に従って調製した。各組成物中の化合物の粒子径(Dv90)をMastersizer 2000バージョン5.60によって測定した。以下の表に列挙する賦形剤/成分は複数の機能を有してよく、例えば1つの賦形剤が界面活性剤および/または安定剤および/または乳化剤等として使用される。
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
[実施例1]
局所ジアセレイン組成物の拡散セル試験
手順:マウスを頸椎脱臼によって犠死させた。全層側腹部皮膚を取り、30%PEG 300を含有するPBS(pH5.4)(37℃)である、レセプター相と接触させて拡散セル上に置いた。緩衝液を3から4mL/時の流速でレシーバー区画に送り込んだ。1%ジアセレインゲル(製剤G1)、1%ジアセレインクリーム(製剤C1およびC2)または1%ジアセレイン軟膏(製剤O1、O2およびO3)20μlの用量をドナー区画中の皮膚表面に添加した。レシーバー溶液を0、1、2、4、6および8時間目に採集した。製剤での処置の8時間後に、皮膚を拡散セルから取り外し、皮膚表面を3つのアルコールスワブで注意深く清浄にした(テープ剥離なし)。外科用メス刃を使用して表皮を真皮から分離した。分離した表皮および真皮の両方の重量を量って細かく刻み、1時間強く振とうすることによってアセトニトリル:酢酸:水(60:0.1:40)0.5mlで2回抽出した。次に皮膚抽出物を14,500rpmで20分間遠心分離した。すべての手順を減光下で実施した。皮膚抽出物およびレシーバー溶液の両方を、HPLCによるジアセレインおよびレイン濃度の分析に供するまで-20℃で保存した(ジアセレインは実験の間に容易にレインに変換される)。皮膚流入量を、レイン濃度の累積浸透量対時間の曲線の直線部分の勾配から計算した。結果は以下のように要約される。
【0075】
[透過性および保持への形態の影響]
透過性
図1に示すように、ゲルジアセレイン製剤(G1)は、クリームおよび軟膏製剤(C1およびO1)よりも良好に角質層に浸透する。投与から8時間後に、表皮1グラム当たりのレイン濃度は、G1については204.0μg、C1については16.1μgおよびO1については31.2μgであり、ならびに真皮1グラム当たりのレイン濃度は、G1については11.9μg、C1については2.53μgおよびO1については3.14μgである。
【0076】
保持
図2Aおよび2Bに示すように、レインは皮膚組織に浸透し、ゲル製剤(G1)については1時間後およびクリーム製剤(C1)については2時間後にレシーバー溶液中に放出されたが、軟膏製剤(O1)に関しては、レインは皮膚組織に浸透せず、4時間後までレシーバー溶液中に入らなかったので、軟膏製剤がゲルおよびクリーム製剤よりも高い保持率と長い保持時間を有することを示した。
【0077】
結果は、ジアセレイン/レインが、クリームまたは軟膏製剤と比較してゲル製剤では角質層へのより高い浸透性を有し、クリームまたはゲル製剤と比較して軟膏製剤では皮膚標的部位におけるより長い保持時間を有することを示す。ゲル製剤は、3つの製剤の中で皮膚標的部位における保持時間が最も短い。
【0078】
[透過性および保持への粒子径の影響]
図3は、より小さな粒子径を有する軟膏製剤(O2)がより大きな粒子径を有する製剤(O3)よりも速く浸透したことを示す。投与から8時間後に、表皮1グラム当たりのレイン濃度は、O2については10.7μgおよびO3については4.8μgであり、ならびに真皮1グラム当たりのレイン濃度は、O2については1.6μgおよびO3については0.7μgである。
【0079】
図4は、軟膏製剤O2が4時間後にレインを放出し、軟膏製剤O3が8時間後またはさらにこれ以上までレインを放出しなかったことを示す。軟膏製剤O3は、皮膚層における同様の化合物濃度を示したが、O2と比較してより長い保持時間を有する。
【0080】
[実施例2]
比較実施例
Wally et al.は、一般的に使用されるケアクリームultraphil(登録商標)中に1%ジアセレインを含有するクリーム製剤を開示する(Wally et al.,Orphanet Journal of Rare Diseases,2013,vol.8,issue 69)。このクリーム製剤(比較製剤)と本発明の軟膏製剤O3との間で比較試験を実施した。結果を
図5および6に示す。
【0081】
図5に示すように、軟膏製剤O3は比較製剤よりも多く角質層に浸透し、皮膚層におけるより高い保持を明らかにする。さらに、
図6に示すように、比較製剤中のレインは皮膚組織に浸透し、4時間後にレシーバー溶液中で検出可能であったが、O3製剤中のレインは、6時間後まで皮膚組織を貫通してレシーバー溶液中に入らなかった。
【0082】
結果は、O3製剤が比較製剤よりも角質層へのより高い浸透性、より高い保持率およびより長い保持時間を有することを明らかにし、O3製剤では皮膚層においてより高い薬剤濃度が維持されることを示した。
【0083】
上記開示は、本発明の詳細な技術的内容と発明的特徴に関連する。当業者は、上述した本発明の開示および提案に基づき、その特徴から逸脱することなく様々な変更および置き換えを実施し得る。これにもかかわらず、このような変更および置き換えは上記説明において完全には開示されていないが、これらは、添付される以下の特許請求の範囲に実質的に包含されている。