(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】シート給送装置、画像読取装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 1/04 20060101AFI20241028BHJP
【FI】
B65H1/04 324
(21)【出願番号】P 2020020191
(22)【出願日】2020-02-07
【審査請求日】2023-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川澄 拓矢
【審査官】鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-084306(JP,A)
【文献】特開昭60-209452(JP,A)
【文献】特開2003-081448(JP,A)
【文献】実開平04-075844(JP,U)
【文献】特開平03-003826(JP,A)
【文献】特開2001-225964(JP,A)
【文献】特開平07-081777(JP,A)
【文献】特開2018-008766(JP,A)
【文献】特開2019-194116(JP,A)
【文献】特開平10-258946(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0056925(US,A1)
【文献】中国実用新案第203419579(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00- 3/68
B65H 11/00- 11/02
B41J 13/00- 13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを積載する積載面を有する積載トレイと、
前記積載トレイに積載されたシートを給送する給送部と、
シートの給送方向に直交する幅方向に移動可能となるように前記積載面の上に配置された第1規制部及び第2規制部と、
前記積載面の裏側に配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを連動して移動させる連動機構と、を備え、
前記第1規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の一方の位置を規制する第1規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第1底板部と、を有し、
前記第2規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の他方の位置を規制する第2規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第2底板部と、を有し、
前記積載面は、前記幅方向に延びるスリットを有し、
前記連動機構は、前記第1規制部及び前記第2規制部と前記スリットを介して接続され、
前記第1底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第2規制面の側に位置
し、
前記第2底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第1規制面の側に位置し、
前記第1底板部及び前記第2底板部は、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態において前記給送方向から視て少なくとも一部が重なり、かつそれぞれ上方視で矩形状に形成され、
前記第1規制部は、前記第1底板部を複数有し、
前記給送方向において前記複数の第1底板部の間に前記第2底板部が配置されている、
ことを特徴とするシート給送装置。
【請求項2】
前記第1底板部及び前記第2底板部は、それぞれの前記給送方向の幅が同じとなるように形成されている、
ことを特徴とする請求項
1に記載のシート給送装置。
【請求項3】
シートを積載する積載面を有する積載トレイと、
前記積載トレイに積載されたシートを給送する給送部と、
シートの給送方向に直交する幅方向に移動可能となるように前記積載面の上に配置された第1規制部及び第2規制部と、
前記積載面の裏側に配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを連動して移動させる連動機構と、を備え、
前記第1規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の一方の位置を規制する第1規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第1底板部と、を有し、
前記第2規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の他方の位置を規制する第2規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第2底板部と、を有し、
前記積載面は、前記幅方向に延びるスリットを有し、
前記連動機構は、前記第1規制部及び前記第2規制部と前記スリットを介して接続され、
前記第1底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第2規制面の側に位置し、
前記第2底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第1規制面の側に位置し、
前記第1底板部及び前記第2底板部は、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態において前記給送方向から視て少なくとも一部が重なり、かつそれぞれ上方視で矩形状に形成され、
前記第1規制部は、前記第1底板部を複数有し、
前記第2規制部は、前記第2底板部を複数有し、
前記給送方向において前記第1底板部と前記第2底板部とが交互に配置されている、
ことを特徴す
るシート給送装置。
【請求項4】
シートを積載する積載面を有する積載トレイと、
前記積載トレイに積載されたシートを給送する給送部と、
シートの給送方向に直交する幅方向に移動可能となるように前記積載面の上に配置された第1規制部及び第2規制部と、
前記積載面の裏側に配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを連動して移動させる連動機構と、を備え、
前記第1規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の一方の位置を規制する第1規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第1底板部と、を有し、
前記第2規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の他方の位置を規制する第2規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第2底板部と、を有し、
前記積載面は、前記幅方向に延びるスリットを有し、
前記連動機構は、前記第1規制部及び前記第2規制部と前記スリットを介して接続され、
前記第1底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第2規制面の側に位置し、
前記第2底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第1規制面の側に位置し、
前記第1底板部及び前記第2底板部は、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態において前記給送方向から視て少なくとも一部が重なり、かつそれぞれ上方視で前記第1規制面及び前記第2規制面の側を底辺とする三角形状に形成されている、
ことを特徴とす
るシート給送装置。
【請求項5】
シートを積載する積載面を有する積載トレイと、
前記積載トレイに積載されたシートを給送する給送部と、
シートの給送方向に直交する幅方向に移動可能となるように前記積載面の上に配置された第1規制部及び第2規制部と、
前記積載面の裏側に配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを連動して移動させる連動機構と、を備え、
前記第1規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の一方の位置を規制する第1規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第1底板部と、を有し、
前記第2規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の他方の位置を規制する第2規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第2底板部と、を有し、
前記積載面は、前記幅方向に延びるスリットを有し、
前記連動機構は、前記第1規制部及び前記第2規制部と前記スリットを介して接続され、
前記第1底板部において前記幅方向で最も前記第2規制面側に位置する第1先端部と、前記第2底板部において前記幅方向で最も前記第1規制面側に位置する第2先端部とは、前記給送方向において互いに異なる位置に配置さ
れ、
前記第1底板部は、上方から視て前記給送方向の下流側に向かうにつれて前記幅方向における幅が大きくなるように、前記給送方向に対して傾斜した第1傾斜部を有し、
前記第2底板部は、上方から視て前記給送方向の下流側に向かうにつれて前記幅方向における幅が小さくなるように、前記給送方向に対して傾斜した第2傾斜部を有し、
前記第1傾斜部と前記第2傾斜部は、前記幅方向において互いに対向するように配置されている、
ことを特徴とするシート給送装置。
【請求項6】
前記第1底板部は、前記第1先端部側ほど前記給送方向における長さが短くなる形状であり、
前記第2底板部は、前記第2先端部側ほど前記給送方向における長さが短くなる形状である、
ことを特徴とする請求項
5に記載のシート給送装置。
【請求項7】
前記積載面は、前記スリットとして、第1スリット及び第2スリットを有し、
前記連動機構は、前記第1規制部に前記第1スリットを介して連結される第1ラック部と、前記第2規制部に前記第2スリットを介して連結される第2ラック部と、前記第1ラック部及び前記第2ラック部と噛み合うピニオンギアと、を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至
6の何れか1項に記載のシート給送装置。
【請求項8】
前記第1規制部は、前記第1底板部から下方に突出し、前記第1規制部が移動する際に前記第1スリットに案内される第1突出部を有し、
前記第2規制部は、前記第2底板部から下方に突出し、前記第2規制部が移動する際に前記第2スリットに案内される第2突出部を有する、
ことを特徴とする請求項
7に記載のシート給送装置。
【請求項9】
前記積載面は、前記幅方向に延び、前記第1底板部及び前記第2底板部と摺動する複数のリブを有する、
ことを特徴とする請求項1乃至
8の何れか1項に記載のシート給送装置。
【請求項10】
請求項1乃至
9の何れか1項に記載のシート給送装置と、
前記シート給送装置により給送されたシートの画像を読取る読取部と、を備えた、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項11】
請求項
10に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置により読取った画像を別のシートに形成する画像形成部と、を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項1乃至
9の何れか1項に記載のシート給送装置と、
前記シート給送装置により給送されたシートに画像を形成する画像形成部と、を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを積載する積載トレイに、シートの幅方向の位置を規制する第1規制部及び第2規制部を備えたシート給送装置、画像読取装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば複写機や複合機等の画像形成装置には、シートである原稿を画像読取部に搬送する自動原稿搬送装置(以下、「ADF」という)が備えられているものがある。一般的に、このようなADFにおいては、原稿(シート)を積載する原稿トレイに、原稿の幅方向端部の両側に当接して原稿の幅方向位置を規制する2つのサイド規制板(サイドガイド機構)が備えられている(特許文献1参照)。ユーザは、原稿トレイに原稿を載置し、2つのサイド規制板を原稿の幅方向端部に当接させるようにスライド移動させる。これにより、積載トレイにセットされた原稿の幅方向位置が規制され、その後に給送されて画像が画像読取装置で読取られる際における原稿の姿勢を良好にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のようなサイド規制板は、原稿の幅方向端部に当接する規制面が形成された規制部と、積載トレイの上面に摺動可能に設けられていると共に上記規制部と一体的に設けられている底板部とを有している。底板部を規制部に対して原稿を規制する側とは反対側の外側に設けてしまうと、幅方向が大きいサイズの原稿をセットするときにサイド規制板を幅方向の最も外側に移動できるようにするためには、ADFの幅方向を大型化する必要が生じてしまう。そのため、底板部は、規制部の規制面の側、つまり2つのサイド規制板の幅方向の内側に設けられている。
【0005】
一方、近年、例えば名刺のように幅方向のサイズが小さい原稿を、ADFを用いて給送して読取りたいという要望がある。例えば名刺のように幅方向のサイズが小さい原稿をセットできるように構成するためには、2つのサイド規制板の規制部を幅方向に近づける必要があり、そのためには、底板部の幅方向の長さを短くすることが考えられる。
【0006】
しかしながら、規制部の下方における積載トレイと摺動する部分と、底板部の先端の下方における積載トレイと摺動する部分とで高さ方向の部品公差があると、規制面に傾斜が生じる。そして、底板部の幅方向の長さを短くした場合は、部品公差により高さの違いが生じる部位が近くなるため、部品公差の影響が大きくなり、つまり規制面の傾斜が大きくなるという問題がある。規制面が2つのサイド規制板における内側に傾斜した場合は、原稿の束をセットした際に、特に規制面の上方で原稿を幅方向に挟持する形となって搬送抵抗が大きくなり、搬送不良を発生させ易くなってしまう。また反対に、規制面が2つのサイド規制板における外側に傾斜した場合は、特に規制面の上方で原稿の幅方向端部と規制面との間に隙間が生じ、原稿が給送方向に対して傾斜し、給送時に斜行を発生させ易くなってしまう。
【0007】
そこで本発明は、幅方向のサイズが小さいシートの搬送不良の発生や斜行の発生を低減することが可能なシート給送装置、画像読取装置、及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、シートを積載する積載面を有する積載トレイと、前記積載トレイに積載されたシートを給送する給送部と、シートの給送方向に直交する幅方向に移動可能となるように前記積載面の上に配置された第1規制部及び第2規制部と、前記積載面の裏側に配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを連動して移動させる連動機構と、を備え、前記第1規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の一方の位置を規制する第1規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第1底板部と、を有し、前記第2規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の他方の位置を規制する第2規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第2底板部と、を有し、前記積載面は、前記幅方向に延びるスリットを有し、前記連動機構は、前記第1規制部及び前記第2規制部と前記スリットを介して接続され、前記第1底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第2規制面の側に位置し、前記第2底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第1規制面の側に位置し、前記第1底板部及び前記第2底板部は、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態において前記給送方向から視て少なくとも一部が重なり、かつそれぞれ上方視で矩形状に形成され、前記第1規制部は、前記第1底板部を複数有し、前記給送方向において前記複数の第1底板部の間に前記第2底板部が配置されている、ことを特徴とするシート給送装置である。
また、本発明の一態様は、シートを積載する積載面を有する積載トレイと、前記積載トレイに積載されたシートを給送する給送部と、シートの給送方向に直交する幅方向に移動可能となるように前記積載面の上に配置された第1規制部及び第2規制部と、前記積載面の裏側に配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを連動して移動させる連動機構と、を備え、前記第1規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の一方の位置を規制する第1規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第1底板部と、を有し、前記第2規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の他方の位置を規制する第2規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第2底板部と、を有し、前記積載面は、前記幅方向に延びるスリットを有し、前記連動機構は、前記第1規制部及び前記第2規制部と前記スリットを介して接続され、前記第1底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第2規制面の側に位置し、前記第2底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第1規制面の側に位置し、前記第1底板部及び前記第2底板部は、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態において前記給送方向から視て少なくとも一部が重なり、かつそれぞれ上方視で矩形状に形成され、前記第1規制部は、前記第1底板部を複数有し、前記第2規制部は、前記第2底板部を複数有し、前記給送方向において前記第1底板部と前記第2底板部とが交互に配置されている、ことを特徴するシート給送装置である。
また、本発明の一態様は、シートを積載する積載面を有する積載トレイと、前記積載トレイに積載されたシートを給送する給送部と、シートの給送方向に直交する幅方向に移動可能となるように前記積載面の上に配置された第1規制部及び第2規制部と、前記積載面の裏側に配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを連動して移動させる連動機構と、を備え、前記第1規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の一方の位置を規制する第1規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第1底板部と、を有し、前記第2規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の他方の位置を規制する第2規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第2底板部と、を有し、前記積載面は、前記幅方向に延びるスリットを有し、前記連動機構は、前記第1規制部及び前記第2規制部と前記スリットを介して接続され、前記第1底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第2規制面の側に位置し、前記第2底板部は、その一部が、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態における前記第1規制面及び前記第2規制面の中央位置を越えて前記第1規制面の側に位置し、前記第1底板部及び前記第2底板部は、前記幅方向において前記第1規制面及び前記第2規制面を最も近づけた状態において前記給送方向から視て少なくとも一部が重なり、かつそれぞれ上方視で前記第1規制面及び前記第2規制面の側を底辺とする三角形状に形成されている、ことを特徴とするシート給送装置である。
また、本発明の一態様は、シートを積載する積載面を有する積載トレイと、前記積載トレイに積載されたシートを給送する給送部と、シートの給送方向に直交する幅方向に移動可能となるように前記積載面の上に配置された第1規制部及び第2規制部と、前記積載面の裏側に配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを連動して移動させる連動機構と、を備え、前記第1規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の一方の位置を規制する第1規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第1底板部と、を有し、前記第2規制部は、積載されたシートの前記幅方向の端部に当接してシートの前記幅方向の他方の位置を規制する第2規制面と、前記積載トレイの上面に対して摺動される第2底板部と、を有し、前記積載面は、前記幅方向に延びるスリットを有し、前記連動機構は、前記第1規制部及び前記第2規制部と前記スリットを介して接続され、前記第1底板部において前記幅方向で最も前記第2規制面側に位置する第1先端部と、前記第2底板部において前記幅方向で最も前記第1規制面側に位置する第2先端部とは、前記給送方向において互いに異なる位置に配置され、前記第1底板部は、上方から視て前記給送方向の下流側に向かうにつれて前記幅方向における幅が大きくなるように、前記給送方向に対して傾斜した第1傾斜部を有し、前記第2底板部は、上方から視て前記給送方向の下流側に向かうにつれて前記幅方向における幅が小さくなるように、前記給送方向に対して傾斜した第2傾斜部を有し、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部は、前記幅方向において互いに対向するように配置されている、ことを特徴とするシート給送装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、幅方向のサイズが小さいシートの搬送不良の発生や斜行の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1の実施の形態に係るプリンタを示す全体斜視図。
【
図2】(a)は第1の実施の形態に係るADFを備えた画像読取装置を示す概略断面図。(b)は画像エンジンを示す模式図。
【
図3】(a)は第1の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板を閉じた状態のADFを示す全体斜視図。(b)は第1の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板を開いた状態のADFを示す全体斜視図。
【
図4】(a)は第1の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板だけを示す斜視図。(b)は第1の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板が積載トレイに設けられた状態を示す拡大斜視図。
【
図5】(a)は第1の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板が積載トレイに設けられた状態を示す拡大斜視図。(b)は(a)におけるA方向視図。
【
図6】(a)第1サイド規制板及び第2サイド規制板を開いた状態のサイド規制機構を示す斜視図。(b)第1サイド規制板及び第2サイド規制板を閉じた状態のサイド規制機構を示す斜視図。
【
図7】(a)は第1の実施の形態における第2サイド規制板における部品公差と規制面の傾斜と規制面の位置公差との関係を示す断面模式図。(b)は第1の実施の形態における第1規制面及び第2規制面の位置公差とセットされる原稿との関係を示す上方視模式図。
【
図8】(a)は第2の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板を閉じた状態のADFを示す全体斜視図。(b)は第2の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板だけを示す斜視図。
【
図9】(a)は第3の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板を閉じた状態のADFを示す全体斜視図。(b)は第3の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板だけを示す斜視図。
【
図10】(a)は第4の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板を閉じた状態のADFを示す全体斜視図。(b)は第4の実施の形態に係る第1サイド規制板及び第2サイド規制板だけを示す斜視図。
【
図11】(a)は第1底板部及び第2底板部を短く構成した第1サイド規制板及び第2サイド規制板を閉じた状態のADFを示す全体斜視図。(b)は第1底板部及び第2底板部を短く構成した第1サイド規制板及び第2サイド規制板を開いた状態のADFを示す全体斜視図。
【
図12】(a)は第2底板部を短く構成した第2サイド規制板における部品公差と規制面の傾斜と規制面の位置公差との関係を示す断面模式図。(b)は第1底板部及び第2底板部を短く構成した場合の第1規制面及び第2規制面の位置公差とセットされる原稿との関係を示す上方視模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施の形態>
[全体構成]
以下、第1の実施の形態について説明する。本第1の実施の形態に係る画像形成装置としてのプリンタ100は、電子写真方式のレーザビームプリンタである。プリンタ100は、
図1に示すように、プリンタ本体70と、プリンタ本体70の上部に装着される画像読取装置10と、各種の報知や操作が可能な表示部91及び操作キー92を有する操作部90と、を備えている。プリンタ本体70には、
図2(b)に示すように、画像形成エンジン60が備えられている。なお、以下において、シートとは、普通紙の他にも、厚紙、コート紙等の特殊紙、封筒やインデックス紙等の特殊形状からなる記録材、及びオーバーヘッドプロジェクタ用のプラスチックフィルムや布などを含むものとし、原稿もシートの一例である。
【0012】
画像形成部としての画像形成エンジン60は、
図2(b)に示すように、電子写真方式の画像形成手段としての画像形成ユニットPUと、定着装置7と、を備えている。画像形成動作の開始が指令されると、感光体である感光ドラム1が回転し、ドラム表面が帯電装置2によって一様に帯電される。すると、露光装置3が、画像読取装置10又は外部のコンピュータから送信された画像データに基づいてレーザ光を変調して出力し、感光ドラム1の表面を走査して静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置4から供給されるトナーによって可視化(現像)されてトナー像となる。
【0013】
このような画像形成動作に並行して、不図示のカセット又は手差しトレイに積載されたシートを画像形成エンジン60へ向けて給送する給送動作が実行される。給送されたシートは、画像形成ユニットPUによる画像形成動作の進行に合わせて搬送される。そして、感光ドラム1に担持されたトナー像は、転写ローラ5によってシートに転写される。トナー像転写後に感光ドラム1上に残ったトナーは、クリーニング装置6によって回収される。未定着のトナー像が転写されたシートは、定着装置7へと受け渡されて、ローラ対に挟持されて加熱及び加圧される。トナーがシートに対して溶融及び固着して画像が定着したシートは、排出ローラ対等の排出手段によって、排出される。
【0014】
[画像読取装置]
次に、画像読取装置10について詳述する。画像読取装置10は、
図2(a)に示すように、積載トレイとしての原稿トレイ121に積載された原稿を給送し排出トレイ122に排出するADF(自動原稿搬送装置)20と、ADF20によって搬送される原稿を読取る読取ユニット40と、を備えている。即ち、ADF20は、読取ユニット40に原稿としてのシートを搬送するシート給送装置を構成している。読取ユニット40は、原稿の表面の画像を読取る読取部としての表面読取ユニット104を有している。なお、このADF20は、原稿台ガラス101が開放可能となるように、不図示のヒンジによって読取ユニット40に対して回動可能に支持されている。また、シートの一例である原稿は、白紙でも、片面又は両面に画像が形成されていてもよい。
【0015】
ADF20は、給送部としてのピックアップローラ111と、分離ローラ対を構成する分離駆動ローラ112及びリタードローラ113を有している。さらに、ADF20は、レジストレーションローラ対114と、リードローラ対115と、搬送ローラ対117と、排出ローラ対119とを有している。さらに、ADF20は、読取部としての裏面読取ユニット105を有している。一方、読取ユニット40には、プラテンガラス102と、原稿台ガラス101と、画像読取手段としての表面読取ユニット104と、を有している。表面読取ユニット104は、スライド移動可能に構成され、つまり図示を省略した読取センサの副走査方向に移動可能に構成されている。
【0016】
また、原稿トレイ121は、
図3(a)及び
図3(b)に示すように、原稿の積載面において、給送方向と直交する幅方向に移動可能で、かつ原稿の幅方向の端部に当接して原稿の幅方向の位置を規制する幅規制手段としてのサイド規制機構30を備えている。このサイド規制機構30は、幅方向に移動可能な一対(2つ)の第1規制部及び第2規制部としての第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32により構成されている。これら第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32は、詳しくは後述するラックアンドピニオン機構で構成された連動機構50に連結されている(
図6(a)及び
図6(b)参照)。これにより、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32の一方を移動することで他方が連動して幅方向に移動する。即ち、原稿の搬送中心が幅方向の中央にあり、これらサイド規制板31,32は、幅方向の中央に接近或いは離間するように構成され、つまり原稿のサイズに拘らず、原稿の中心が搬送中心と同じ位置となるように構成されている。
【0017】
続いて、原稿の読取動作について
図2(a)を用いて説明する。画像読取装置10は、原稿トレイ121に積載された原稿をADF20により搬送しながら原稿画像を走査する流し読みモードと、原稿台ガラス101に載置された原稿を走査する固定読みモードと、により、原稿から画像情報を読取る。流し読みモードは、原稿トレイ121に積載された原稿を、図示を省略した原稿有無センサが検出した場合、又は操作部90等によってユーザが明示的に指示した場合に選択される。
【0018】
流し読みモードが実行されると、ピックアップローラ111が下降し、原稿トレイ121上の最上位の原稿に当接する。そして、原稿は、ピックアップローラ111によって搬送され、分離駆動ローラ112及びリタードローラ113によって形成される分離ニップにおいて1枚ずつに分離される。リタードローラ113の回転支持構造には、トルクリミッタが配置されており、リタードローラ113は、搬送された原稿が1枚の時には分離駆動ローラ112に連れ回り、搬送された原稿が2枚以上の時には回転しない。このため、原稿を1枚ずつ分離することができる。なお、リタードローラ113にシート搬送方向とは反対方向の駆動を入力してもよい。一方、ピックアップローラ111の下降と同時に搬送される原稿を読み取るために、表面読取ユニット104をプラテンガラス102の下へ移動させる。搬送される原稿は、レジストレーションローラ対114及びリードローラ対115によってプラテンガラス102に向けて搬送される。
【0019】
表面読取りの場合、原稿の表面の画像は、プラテンガラス102を介して表面読取ユニット104によって読取られる。表面読取ユニット104の光源によって読取面が照射され、原稿面からの反射光は読取センサ(不図示)の受光素子によって1ラインずつ光電変換される。光電変換された画像情報は、図示を省略した制御部の画像メモリへと転送される。そして、プラテンガラス102を通過した原稿は、搬送ローラ対117に導かれ、排出ローラ対119によって排出トレイ122に排出される。
【0020】
両面読取りの場合、表面は前述の通り、表面読取ユニット104で読み取られ、原稿の裏面画像は裏面読取ユニット105によって読取られる。同様に、裏面読取ユニット105の光源によって読取面が照射され、原稿面からの反射光は読取センサ(不図示)の受光素子によって1ラインずつ光電変換される。光電変換された画像情報は、制御部の画像メモリへと転送される。
【0021】
一方、固定読みモードは、原稿台ガラス101に載置された原稿を装置が検出した場合又は操作部90によってユーザが明示的に指示した場合に選択される。この場合、原稿台ガラス101上の原稿は動くことなく、表面読取ユニット104を原稿台ガラス101に沿って移動させて、原稿を走査する。同様に表面読取ユニット104の読取センサの受光素子によって光電変換された画像情報は、制御部の画像メモリへと転送される。
【0022】
[サイド規制機構の詳細構成]
次に、サイド規制機構30の詳細構成について
図4(a)、
図4(b)、
図5(a)、
図5(b)、
図6(a)、及び
図6(b)を用いて説明する。
図4(a)及び
図6(a)に示すように、サイド規制機構30は、大まかに、第1サイド規制板31と、第2サイド規制板32と、それらの幅方向の移動を連動させる連動機構50と、を有して構成されている。なお、以下の説明では、第1サイド規制板31と第2サイド規制板32との間にある中央位置Bを基準に、中央位置Bに向いてる側を内側、その反対側を外側という。また、後述する第1底板部31B及び第2底板部32Bを説明する上で、シートの幅方向における第1規制部31A及び第2規制部32Aに一体に連結されている部分を根本、その反対を先端として、それぞれ根本側或いは先端側という。
【0023】
本第1の実施の形態において、第1サイド規制板31は、
図4(a)及び
図6(a)に示すように、第1規制部31Aと第1底板部31Bと第1スライダ部31Cとを有している。第1規制部31Aは、
図4(a)及び
図4(b)に示すように、原稿トレイ121の原稿の積載面121aよりも上方に突出するように配置される。第1規制部31Aには、原稿トレイ121に積載された原稿の幅方向の端部に当接することでその位置を規制する第1規制面31Aaが形成されている。第1規制面31Aaは、後述の第2サイド規制板32の第2規制面32Aaと対向するように、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32の間の内側に向けて配置されている。
【0024】
また、第1底板部31Bは、1つの第1規制部31Aに対して2か所に形成されている。それぞれの第1底板部31Bは、上方から視て(上方視で)矩形状に形成されており、根元部分が第1規制部31Aと一体に形成され、先端に向かって幅方向に延びるように形成されている。第1底板部31Bの上面31Baは、原稿トレイ121の原稿の積載面121aと略同じ面となるように配置され、原稿の積載面を構成している。なお、第1底板部31Bの幅方向の長さについての詳細は後述する。
【0025】
第1スライダ部31Cは、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、第1底板部31Bの上面31Baとは反対側の下方に突出するように、第1規制部31A及び第1底板部31Bと一体的に形成されている。一方、
図5(a)に示すように、原稿トレイ121には、幅方向を長手方向した溝状(スリット状)であるガイド溝部121cが形成されている。また、原稿トレイ121には、ガイド溝部121cと平行に上方に突出する複数のリブ121bが形成されている。この複数のリブ121bには、
図5(b)、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、第1規制部31Aの下方における幅方向の端部にある根本側摺動部31Abと、第1底板部31Bの下方における幅方向の先端にある先端側摺動部31Bbとが摺動する。従って、第1サイド規制板31は、複数のリブ121bの上面を摺動しつつ、上記第1スライダ部31Cがガイド溝部121cに案内されることで、原稿トレイ121に対して幅方向に移動可能(スライド可能)に配置される。
【0026】
同様に、第2サイド規制板32は、
図4(a)及び
図6(a)に示すように、第2規制部32Aと第2底板部32Bと第2スライダ部32Cとを有している。第2規制部32Aは、
図4(a)及び
図4(b)に示すように、原稿トレイ121の原稿の積載面121aよりも上方に突出するように配置される。第2規制部32Aには、原稿トレイ121に積載された原稿の幅方向の端部に当接することでその位置を規制する第2規制面32Aaが形成されている。第2規制面32Aaは、上述の第1サイド規制板31の第1規制面31Aaと対向するように、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32の間の内側に向けて配置されている。
【0027】
また、第2底板部32Bは、1つの第2規制部32Aに対して1か所に、かつ給送方向において上記第1規制部31Aの2つの第2底板部31Bの間に位置するように形成されている。第2底板部32Bは、上方から視て矩形状に形成されており、根元部分が第2規制部32Aと一体に形成され、先端に向かって幅方向に延びるように形成されている。第2底板部32Bの上面32Baは、原稿トレイ121の原稿の積載面121aと略同じ面となるように配置され、原稿の積載面を構成している。なお、第2底板部32Bの幅方向の長さについての詳細は後述する。
【0028】
第2スライダ部32Cは、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、第2底板部32Bの上面32Baとは反対側の下方に突出するように、第2規制部32A及び第2底板部32Bと一体的に形成されている。上述のように原稿トレイ121にはガイド溝部121cが形成されており、また、複数のリブ121bが形成されている。この複数のリブ121bには、
図5(b)、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、第2規制部32Aの下方における幅方向の端部にある根本側摺動部32Abと、第2底板部32Bの下方における幅方向の先端にある先端側摺動部32Bbとが摺動する。従って、第2サイド規制板32は、複数のリブ121bの上面を摺動しつつ、上記第2スライダ部32Cがガイド溝部121cに案内されることで、原稿トレイ121に対して幅方向に移動可能(スライド可能)に配置される。
【0029】
連動機構50は、
図5(b)、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、原稿トレイ121の内部に配置されたラックアンドピニオン機構で構成されている。連動機構50は、第1ラック51と第2ラック52とピニオン53と支持板54とを有して構成されている。第1ラック51は上記第1サイド規制板31の第1スライダ部31Cのうちの1つに連結されており、第2ラック52は上記第2サイド規制板32の第2スライダ部32Cに連結されている。これら第1ラック51及び第2ラック52は、第1スライダ部31C及び第2スライダ部32Cがそれぞれガイド溝部121cを貫通しているため、原稿トレイ121の裏側に配置されている。そして、ピニオン53は、その中心軸が原稿トレイ121の裏側に固定された支持板54に支持されていると共に、第1ラック51及び第2ラック52に噛合している。これにより、上述したように第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32の一方を移動することで他方が連動して幅方向に移動する。このため、第1規制面31Aaと第2規制面32Aaとで両端が規制される原稿の中心が、搬送中心と同じ位置となるように構成されている。
【0030】
[部品公差による規制面の位置公差について]
続いて、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32における部品公差によって生じる、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaの傾きと、その上端における位置公差について説明する。まず、例えば名刺のサイズの幅方向の両端を第1サイド規制板及び第2サイド規制板の第1規制面及び第2規制面で規制できるように、第1底板部及び第2底板部の幅方向の長さを名刺の幅の半分に形成した場合について説明する。なお、以下の説明において、第1サイド規制板と第2サイド規制板とで同様の説明となる部分については、第2サイド規制板を一例として説明し、第1サイド規制板の説明を省略する。
【0031】
図11(a)及び
図11(b)は、例えば名刺のサイズをセット可能なADFを示す図である。ADF10には原稿トレイ121に、第1サイド規制板531及び第2サイド規制板532を有するサイド規制機構530が設けられている。例えば名刺を原稿トレイ121にセットする場合には、第1サイド規制板531及び第2サイド規制板532を、
図11(b)に示す幅方向に離れた位置から、
図11(a)に示す名刺の幅となるように近づける必要がある。このため、第1サイド規制板531及び第2サイド規制板532の第1底板部531B及び第2底板部532Bの幅方向の長さは、それらの幅方向の中心である中央位置(中心線)Bまでに形成され、つまり名刺の幅の半分の長さに形成されている。なお、第1サイド規制板531及び第2サイド規制板532の給送方向の長さは、一般的な長さL1で形成されている(
図12(b)参照)。
【0032】
しかしながら、第1底板部531B及び第2底板部532Bの幅方向の長さが短いと、以下に説明するような問題が生じる。
図12(a)に示すように、第2サイド規制板532においては、第2規制部532Aにおける原稿トレイ121と摺動する部分の根本側摺動部532Abと、底板部532Bの先端における原稿トレイ121と摺動する部分の先端側摺動部532Bbとがある。これら根本側摺動部532Abと先端側摺動部532Bbとで、高さ方向の部品公差d12が生じるとする。すると、第2底板部532Bの幅方向の長さW11である場合、第2規制部532Aの第2規制面532Aaは角度θ11で傾斜し、第2規制面532Aaの上端に位置誤差d11が生じることになる。
【0033】
ここで、第1サイド規制板531においても同様に、先端側摺動部において根本側摺動部に対する部品公差d12があったとすると、
図12(b)に示す第1規制面531Aaの上端にも位置誤差d11が生じる。そして、給送方向の長さが長さLS1で幅方向の幅が幅WS1であるA4サイズの原稿S1の束をセットしたとする。すると、原稿S1の幅WS1に対して、第1規制面531Aaと第2規制面532Aaとの上端では、幅方向の距離が距離「WS1+d11×2」となる。このため、第1サイド規制板531及び第2サイド規制板532の間にセットされた原稿S1は、第1規制面531Aa及び第2規制面532Aaの長さL1で規制されるとしても位置誤差d11×2の隙間が生じる。そのため、原稿S1の角度θ12は、最大でtanθ=d11×2/L1で傾斜することになり、つまり給送の開始時から生じる斜行(初期斜行)が大きくなってしまう。
【0034】
なお、第1サイド規制板531及び第2サイド規制板532において、先端側摺動部において根本側摺動部に対する部品公差が逆であった場合、つまり先端側摺動部532Bbが根本側摺動部532Abよりも低い場合(部品公差-d12である場合)もある。この場合は、第1規制面531Aa及び第2規制面532Aaの上端の位置誤差が位置誤差-d11となり、つまり上端が内側に傾斜することになる。この際は、原稿S1の束をセットする際に、ユーザが第1サイド規制板531及び第2サイド規制板532を内側に強く押圧すると、束の上方の原稿S1が強く挟持されて搬送負荷となる。すると、ピックアップローラ111で搬送できない搬送不良が生じる虞がある。また、原稿S1の束をセットする際に、ユーザが第1サイド規制板531及び第2サイド規制板532を内側に強く押圧しなかった場合は、第1規制面531Aa及び第2規制面532Aaの下端の位置誤差が位置誤差d11となる。そのため、上述と同様に原稿S1の束の下方で給送の開始時から生じる斜行(初期斜行)が大きくなってしまう。
【0035】
ついで、本第1の実施の形態における、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32における部品公差によって生じる、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaの傾きと、その上端における位置公差について説明する。本第1の実施の形態における第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32の第1底板部31B及び第2底板部32Bの幅方向の長さは、
図7(a)に示すように、例えば名刺の幅の長さである長さW1に形成されている。要するに、
図12(a)に示す第2底板部532Bの長さの倍の長さに形成されている。
【0036】
即ち、第1底板部31Bと第2底板部32Bとが給送方向の異なる位置に互い違いに形成されている。そのため、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32を最も近づけた状態で、第1底板部31Bの先端が第2規制面32Aaに当接し、第2底板部32Bの先端が第1規制面31Aaに当接する。換言すると、第1底板部31B及び第2底板部32Bは、その一部(約半分)が、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32を最も近づけた状態で、幅方向の中心である中央位置Bを越えるように形成されている。従って、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32を最も近づけた状態では、給送方向から視て、第1底板部31B及び第2底板部32Bが重なるように構成されていることになる。
【0037】
このように構成された第2サイド規制板32において、
図7(a)に示すように、原稿トレイ121と摺動する部分の根本側摺動部32Abと、原稿トレイ121と摺動する部分の先端側摺動部32Bbとで、高さ方向の部品公差d2が生じるとする。すると、第2底板部32Bの幅方向の長さW1であるため、第2規制部32Aの第2規制面32Aaは角度θ1で傾斜し、高さ方向の長さが長さW2の第2規制面32Aaの上端では、位置誤差d1だけが生じることになる。即ち、部品公差d2が上記部品公差d12(
図12(a)参照)と同じかつ高さ方向の長さW2が同じであったとする。すると、第2底板部32Bの幅方向の長さW1が長さW11の倍であるため、角度θ1は角度θ11の半分、位置誤差d1も位置誤差d11の半分となる。
【0038】
また、第1サイド規制板31においても同様に、先端側摺動部31Bb(
図5(b)参照)において根本側摺動部31Abに対する部品公差d12があったとしても、
図7(b)に示す第1規制面31Aaの上端で生じる位置誤差は位置誤差d1となる。そして、給送方向の長さが長さLS1で幅方向の幅が幅WS1であるA4サイズの原稿S1の束をセットしたとする。すると、原稿S1の幅WS1に対して、第1規制面31Aaと第2規制面32Aaとの上端では、幅方向の距離が上記距離「WS1+d11×2」の半分である距離「WS1+d1×2」となる。このため、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32の間にセットされた原稿S1は、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaの長さL1で規制された状態で位置誤差d1×2の隙間が生じるが、上記位置誤差d11×2の半分である。そのため、原稿S1の角度θ2は、最大でもtanθ=d11×2/L1の傾斜で納まり、つまり給送の開始時から生じる斜行(初期斜行)が低減される。
【0039】
また、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32において、先端側摺動部において根本側摺動部に対する部品公差が逆であった場合、つまり先端側摺動部32Bbが根本側摺動部32Abよりも低い場合(部品公差-d2である場合)もある。この場合でも、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaの上端の位置誤差が位置誤差-d1となり、つまり上端が内側に傾斜することになる。しかしながら、原稿S1の束をセットする際に、ユーザが第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32を内側に強く押圧しても、束の上方の原稿S1が強く挟持される距離が半分であり、搬送負荷が低減される。これにより、ピックアップローラ111で搬送できない搬送不良の発生も低減される。また、原稿S1の束をセットする際に、ユーザが第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32を内側に強く押圧しなかった場合、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaの下端の位置誤差が位置誤差d1となる。この場合でも、束の下方の原稿S1で幅方向に生じる隙間が位置誤差d1×2となり、原稿S1の束の下方で給送の開始時から生じる斜行は低減されることになる。
【0040】
以上説明したように、第1底板部31B及び第2底板部32Bが、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaを最も近づけた状態で、それら第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaの中央位置B(
図4(b)参照)を越えるように形成されている。即ち、第1底板部31Bの先端は、中央位置Bを越えて第2規制面32Aaの側に位置し、第2底板部32Bの先端は、中央位置Bを越えて第1規制面31Aaの側に位置する。
【0041】
これにより、第1サイド規制板31及び第2サイド規制板32における原稿トレイ121に摺動する部分の両端にある、根本側摺動部31Ab,32Abと先端側摺動部31Bb,32Bbとの長さを長さW1とする。すると、長さW1は、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaを最も近づけた状態の半分の長さW11に比して長くすることができる。このため、根本側摺動部31Ab,32Abと先端側摺動部31Bb,32Bbとにおいて部品公差d2があっても、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaの傾斜の角度θ1を小さくすることができる。それにより、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaの上端の位置誤差d1を小さくすることができる。そのため、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaが内側に傾斜した場合においては、セットされた原稿の搬送抵抗を低減し、搬送不良の発生を低減することができる。また、第1規制面31Aa及び第2規制面32Aaが外側に傾斜した場合においては、セットされた原稿の給送方向に対する傾斜を低減することができ、給送時の斜行の発生を低減することができる。それにより、表面読取ユニット104や裏面読取ユニット105で読取る画像の傾斜を低減でき、読取品質が低下することの防止を図ることができる。
【0042】
<第2の実施の形態>
ついで、上記第1の実施の形態を一部変更した第2の実施の形態について
図8(a)及び
図8(b)を用いて説明する。なお、本第2の実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態と同様な部分に同符号を用い、その説明を省略する。
【0043】
本第2の実施の形態においては、上記第1の実施の形態に比して、第1底板部及び第2底板部の形状を変更したものである。詳細には、
図8(a)及び
図8(b)に示すように、第2の実施の形態におけるサイド規制機構130は、第1の実施の形態と同様に、第1サイド規制板131及び第2サイド規制板132を有している。同様に、第1サイド規制板131は、第1規制面131Aaを有する第1規制部131Aと第1底板部131Bとを備えており、第2サイド規制板132は、第2規制面132Aaを有する第2規制部132Aと第2底板部132Bとを備えている。
【0044】
第2の実施の形態における第1底板部131Bと第2底板部132Bとは、それぞれ1つで構成され、上方から視て矩形状に形成され、給送方向において異なる位置に配置されている。そして、第1規制面131Aa及び第2規制面132Aaを最も近づけた状態で、第1底板部131B及び第2底板部132Bの先端は中央位置Bを越え、それぞれ第1規制面131Aaと第2規制面132Aaとに当接する幅方向の長さを有している。つまり第1底板部131B及び第2底板部132Bは、第1規制面131Aa及び第2規制面132Aaを最も近づけた状態で、給送方向から視て重なり、幅方向から視て重ならない形状である。このため、第1の実施の形態と同様に、部品公差によって生じる、第1規制面131Aaと第2規制面132Aaとの傾斜が低減され、それらの上端における位置誤差も低減される。
【0045】
なお、第2の実施の形態における、これ以外の構成、作用、効果は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0046】
<第3の実施の形態>
ついで、上記第1の実施の形態を一部変更した第3の実施の形態について
図9(a)及び
図9(b)を用いて説明する。なお、本第3の実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態と同様な部分に同符号を用い、その説明を省略する。
【0047】
本第3の実施の形態においては、上記第1の実施の形態に比して、第1底板部及び第2底板部の形状を変更したものである。詳細には、
図9(a)及び
図9(b)に示すように、第3の実施の形態におけるサイド規制機構230は、第1の実施の形態と同様に、第1サイド規制板231及び第2サイド規制板232を有している。同様に、第1サイド規制板231は、第1規制面231Aaを有する第1規制部231Aと第1底板部231Bとを備えており、第2サイド規制板232は、第2規制面232Aaを有する第2規制部232Aと第2底板部232Bとを備えている。
【0048】
第3の実施の形態における第1底板部231Bと第2底板部232Bとは、それぞれ2つ(複数)で構成され、上方から視て矩形状に形成され、給送方向において異なる位置に交互に配置されていて、所謂櫛歯状に形成されている。そして、第1規制面231Aa及び第2規制面232Aaを最も近づけた状態で、第1底板部231B及び第2底板部232Bの先端は中央位置Bを越え、それぞれ第1規制面231Aaと第2規制面232Aaとに当接する幅方向の長さを有している。つまり第1底板部231B及び第2底板部232Bは、第1規制面231Aa及び第2規制面232Aaを最も近づけた状態で、給送方向から視て重なり、幅方向から視て重ならない形状である。このため、第1の実施の形態と同様に、部品公差によって生じる、第1規制面231Aaと第2規制面232Aaとの傾斜が低減され、それらの上端における位置誤差も低減される。
【0049】
なお、第3の実施の形態における、これ以外の構成、作用、効果は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0050】
<第4の実施の形態>
ついで、上記第1の実施の形態を一部変更した第4の実施の形態について
図10(a)及び
図10(b)を用いて説明する。なお、本第4の実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態と同様な部分に同符号を用い、その説明を省略する。
【0051】
本第4の実施の形態においては、上記第1の実施の形態に比して、第1底板部及び第2底板部の形状を変更したものである。詳細には、
図10(a)及び
図10(b)に示すように、第4の実施の形態におけるサイド規制機構330は、第1の実施の形態と同様に、第1サイド規制板331及び第2サイド規制板332を有している。同様に、第1サイド規制板331は、第1規制面331Aaを有する第1規制部331Aと第1底板部331Bとを備えており、第2サイド規制板332は、第2規制面332Aaを有する第2規制部332Aと第2底板部332Bとを備えている。
【0052】
第4の実施の形態における第1底板部331Bと第2底板部332Bとは、それぞれ1つで構成され、上方から視て第1規制面331Aa又は第2規制面332Aaを底辺とする三角形状に形成されている。つまり第1底板部331Bと第2底板部332Bとは、幅方向の先端側ほど給送方向の幅が小さくなる、所謂先細り形状に形成されている。そして、第1規制面331Aa及び第2規制面332Aaを最も近づけた状態で、第1底板部331B及び第2底板部332Bの先端は中央位置Bを越え、それぞれ第1規制面331Aaと第2規制面332Aaとに当接する幅方向の長さを有している。つまり第1底板部331B及び第2底板部332Bは、第1規制面331Aa及び第2規制面332Aaを最も近づけた状態で、給送方向から視て重なる形状である。このため、第1の実施の形態と同様に、部品公差によって生じる、第1規制面331Aaと第2規制面332Aaとの傾斜が低減され、それらの上端における位置誤差も低減される。
【0053】
なお、第4の実施の形態における、これ以外の構成、作用、効果は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0054】
<他の実施の形態の可能性>
なお、上記第1乃至第4の実施の形態においては、第1サイド規制板及び第2サイド規制板を最も近づけた状態で第1底板部と第2底板部との両方とも中央位置Bを越えるものについて説明した。しかしながら、これに限らず、第1底板部(又は第2底板部)だけが中央位置Bを越えるものであってもよく、その場合でも、その越えた方の位置誤差が少なくなる効果がある。
【0055】
また、上記第1乃至第4の実施の形態においては、第1サイド規制板及び第2サイド規制板を最も近づけた状態で第1底板部の先端が第2規制面に当接し、第2底板部の先端が第1規制面に当接するように構成されたものを説明した。しかしながら、第1底板部の先端或いは第2底板部の先端は、第1サイド規制板及び第2サイド規制板を最も近づけた状態で中央位置Bを僅かでも越えるものであればよい。その場合でも、中央位置Bを越えないものに比して位置誤差が少なくなる効果がある。換言すると、第1サイド規制板及び第2サイド規制板を最も近づけた状態で、第1底板部と第2底板部との少なくとも一部が中央位置Bを越えていれば、中央位置Bを越えないものに比して位置誤差が少なくなる効果がある。また、この場合、第1サイド規制板及び第2サイド規制板を最も近づけた状態でそれらが当接する部分としては、第1底板部や第2底板部の先端部分に限らない。例えば第1サイド規制板の第1底板部(第2サイド規制板の第2底板部)のいずれかの部位を原稿トレイの突起等の所定部位等に当接させることが考えられる。また、第1サイド規制板(第2サイド規制板)に固定された第1ラック(第2ラック)を原稿トレイの突起等の所定部位等に当接させることも考えられる。
【0056】
また、上記第1乃至第3の実施の形態においては、第1底板部及び第2底板部が上方から視て矩形状であるもの、第4の実施の形態においては、第1底板部及び第2底板部が上方から視て三角形状であるものを説明した。しかしながら、これに限らず、第1サイド規制板及び第2サイド規制板を幅方向に移動させる際にその移動が阻害されず、かつ第1底板部の先端或いは第2底板部の先端が中央位置Bを越える形状であれば、どのような形状でもよい。例えば、第1サイド規制板及び第2サイド規制板を最も近づけた状態における第1底板部及び第2底板部の境界が、円弧状や段差状であっても構わず、第1底板部と第2底板部との間に隙間を有していても構わない。
【0057】
また、上記第1乃至第4の実施の形態においては、第1底板部と第2底板部とにおける根本側摺動部と先端側摺動部との部品公差による第1規制面と第2規制面との傾斜やその上端の位置誤差について説明した。しかしながら、これに限らず、例えば第1底板部と第2底板部とにおける原稿トレイの上面との摺動部分が面接触するような平面形状でも構わない。つまり第1底板部と第2底板部との摺動部分にあって、特に根本側と先端側との上下方向の高さに部品公差による相違が生じる形状である場合には、本発明を適用できる。
【0058】
また、上記第1乃至第4の実施の形態においては、第1サイド規制板及び第2サイド規制板を連動させる連動機構としてラックアンドピニオン機構を用いたものを説明した。しかしながら、これに限らず、例えばベルトとプーリで連動させるような機構でもよく、つまり連動機構の機能を有すればどのような機構でもよい。
【0059】
また、上記第1乃至第4の実施の形態においては、シート給送装置が画像読取装置に設けられたものを説明した。しかしながら、これに限らず、記録材としてのシートをセット可能な第1サイド規制板及び第2サイド規制板を備えた手差しトレイや給紙カセット等であっても構わない。この場合でも、シートの斜行が低減され、そのシートに画像形成エンジン60で画像が形成される場合の位置精度の悪化を低減することができたり、搬送不良の低減を図ることができる。
【符号の説明】
【0060】
10…画像読取装置/20…シート給送装置(ADF)/31…第1規制部(第1サイド規制板)/31Aa…第1規制面/31B…第1底板部/32…第2規制部(第2サイド規制板)/32Aa…第2規制面/32B…第2底板部/60…画像形成部(画像形成エンジン)/100…画像形成装置(プリンタ)/104,105…読取部(表面読取ユニット、裏面読取ユニット)/111…給送部(ピックアップローラ)/121…積載トレイ(原稿トレイ)