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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】現像ユニットの分解方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20241028BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20241028BHJP
【FI】
G03G15/08 390Z
G03G21/16 176
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020155425
(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公開番号】P2022049296
(43)【公開日】2022-03-29
【審査請求日】2023-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】深澤 悠
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-110122(JP,A)
【文献】特開2017-102358(JP,A)
【文献】特開2018-004988(JP,A)
【文献】特開2016-164658(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
G03G 21/16
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体と、第1方向に延びる現像ローラと、前記枠体に固定され、前記現像ローラを回転可能に支持する、第1端部ユニットと第2端部ユニットと、を含む現像ユニットの分解方法であって、
前記第1端部ユニットは、前記第1方向で前記枠体の一端側に配置され、前記現像ローラを支持する第1軸受部材と、前記第1方向と交差する第2方向へ前記第1軸受部材に対して移動可能とされた第1移動部材と、前記第1移動部材を付勢する第1付勢部材と、を備え、
前記第2端部ユニットは、前記第1方向で前記枠体の他端側に配置され、前記現像ローラを支持する第2軸受部材と、前記第1方向と交差する第3方向へ前記第2軸受部材に対して移動可能とされた第2移動部材と、前記第2移動部材を付勢する第2付勢部材と、を備え
前記第1端部ユニットは、前記第1軸受部材に対して移動可能とされた第3移動部材を含み、前記第1付勢部材は前記第1移動部材と前記第3移動部材とに接続され、
前記第2端部ユニットは、前記第2軸受部材に対して移動可能とされた第4移動部材を含み、前記第2付勢部材は前記第2移動部材と前記第4移動部材とに接続され、
前記第1軸受部材と前記第2軸受部材の少なくともいずれか一方を、前記枠体から取り外す軸受取り外し工程と、
前記現像ローラを前記現像ユニットから取り外すローラ取り外し工程と、
を有する、
ことを特徴とする現像ユニットの分解方法。
【請求項2】
前記第1移動部材は前記第1軸受部材に対して直動して、前記第1軸受部材に対する回転が許容される第1許容位置と、前記第1許容位置から退避した第1退避位置と、に移動可能であり、
前記第2移動部材は前記第2軸受部材に対して直動して、前記第2軸受部材に対する回転が許容される第2許容位置と、前記第2許容位置から退避した第2退避位置と、に移動可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項3】
前記第1移動部材が前記第1退避位置にあるとき、前記第1移動部材が前記第1軸受部材に対して回転することが規制されることを特徴とする請求項2に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項4】
前記第1付勢部材は、前記第1移動部材を前記第1許容位置から前記第1退避位置に向けて付勢することを特徴とする請求項2または3に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項5】
前記第1移動部材は前記第3移動部材に当接可能であり、前記第2移動部材は前記第4移動部材に当接可能である、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項6】
前記第3移動部材は前記第1軸受部材に対して回転可能であり、前記第4移動部材は前記第2軸受部材に対して回転可能である、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項7】
前記軸受取り外し工程は、前記第1軸受部材を前記枠体から取り外す工程を含み、
前記第1端部ユニットは、前記第1軸受部材に取り付けられたカバー部を含み、
前記第1移動部材は、前記カバー部と前記第1軸受部材の間に配置される
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項8】
前記カバー部は、前記枠体に溶着または接着されており、
前記分解方法は、前記カバー部または前記枠体のいずれか一方を破壊する工程を含む
ことを特徴とする請求項に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項9】
前記第1移動部材が前記第1端部ユニットに残された状態で、前記第1軸受部材が前記枠体から取り外される
ことを特徴とする請求項またはに記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項10】
前記第2軸受部材は、前記枠体に対して溶着または接着されており、
前記分解方法は、前記カバー部または前記枠体のいずれか一方を破壊する工程を含む
ことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項11】
前記軸受取り外し工程は、前記第2軸受部材を前記枠体から取り外す工程を含み、
前記第2軸受部材は、前記現像ローラと電気的に接続された接点部を含む
ことを特徴とする請求項10に記載の現像ユニットの分解方法。
【請求項12】
前記第2移動部材が前記第2端部ユニットに残された状態で、前記第2軸受部材が前記枠体から取り外される
ことを特徴とする請求項10または11に記載の現像ユニットの分解方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を採用する複写機やプリンタ等の電子写真画像形成装置や電子写真画像形成装置に用いられるカートリッジにおける現像ユニットに関する。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置(以降、「画像形成装置」ともいう)とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。画像形成装置の例としては、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ(レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、及びこれらの複合機(マルチファンクションプリンタ)などが含まれる。
【0003】
カートリッジは、画像形成装置の本体(装置本体)に対して着脱可能なものである。カートリッジの例としては、感光体と、感光体に作用するプロセス手段の少なくとも一つを一体的にカートリッジ化したカートリッジなどがある。
【0004】
ドラムユニットは、感光体ドラムを有するユニットであり、カートリッジや画像形成装置に用いられるものである。
【0005】
現像ユニットは、現像ローラを有するユニットであり、カートリッジや画像形成装置に用いられるものである。
【背景技術】
【0006】
従来、電子写真形成プロセスを用いた画像形成装置においては、電子写真感光体(以下、感光体ドラムと称す)、および、感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化する構成が知られている。カートリッジは画像形成装置の本体に着脱可能とされている。
【0007】
このカートリッジ方式によれば、画像形成装置のメンテナンスをサービスマンによらずに使用者自身で行うことができるので、格段にメンテナンス性を向上させることができる。そのため、このカートリッジ方式は、画像形成装置において広く用いられている。
【0008】
カートリッジが画像形成装置本体(装置本体)に対して着脱可能な構成において、一体的にカートリッジ化された感光体ドラムや各プロセス手段の相対的な位置公差を少なくし、各位置を配置し固定することで、安定的な画像形成が可能となる。例えば、感光体ドラムを有するドラムユニットと、感光体に作用するプロセス手段である現像ローラを有する現像ユニットを一体的にカートリッジ化する方法として、各ユニットを支持するためのサイドカバー(カートリッジカバー)を有する構成が知られている。これらのカートリッジでは、必要に応じてプロセス手段を交換して、カートリッジを製造する方法が求められている。(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2016-164648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
これらのカートリッジでは、必要に応じてプロセス手段を交換して、カートリッジを製造する方法が求められている。そこで本発明では、カートリッジの製造を容易とする現像ユニットの分解方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明に係る現像ユニットの分解方法は、枠体と、第1方向に延びる現像ローラと、前記枠体に固定され、前記現像ローラを回転可能に支持する、第1端部ユニットと第2端部ユニットと、を含む現像ユニットの分解方法であって、前記第1端部ユニットは、前記第1方向で前記枠体の一端側に配置され、前記現像ローラを支持する第1軸受部材と、前記第1方向と交差する第2方向へ前記第1軸受部材に対して移動可能とされた第1移動部材と、前記第1移動部材を付勢する第1付勢部材と、を備え、前記第2端部ユニットは、前記第1方向で前記枠体の他端側に配置され、前記現像ローラを支持する第2軸受部材と、前記第1方向と交差する第3方向へ前記第2軸受部材に対して移動可能とされた第2移動部材と、前記第2移動部材を付勢する第2付勢部材と、を備え、前記第1端部ユニットは、前記第1軸受部材に対して移動可能とされた第3移動部材を含み、前記第1付勢部材は前記第1移動部材と前記第3移動部材とに接続され、前記第2端部ユニットは、前記第2軸受部材に対して移動可能とされた第4移動部材を含み、前記第2付勢部材は前記第2移動部材と前記第4移動部材とに接続され、前記第1軸受部材と前記第2軸受部材の少なくともいずれか一方を、前記枠体から取り外す軸受取り外し工程と、前記現像ローラを前記現像ユニットから取り外すローラ取り外し工程と、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、カートリッジの製造を容易とすることができる現像ユニットの分解方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1に係る、画像形成装置の断面概略図である。
図2】実施例1に係る、カートリッジの断面図である。
図3】実施例1に係る、カートリッジの斜視図である。
図4】実施例1に係る、カートリッジの組立斜視図である。
図5】実施例1に係る、画像形成装置の部分斜視図である。
図6】実施例1に係る、現像ユニットの分解斜視図である。
図7】実施例1に係る、現像ユニットの駆動側分解斜視図である。
図8】実施例1に係る、現像ユニットの非駆動側分解斜視図である。
図9】実施例1に係る、現像ユニットの分解斜視図である。
図10】実施例1に係る、画像形成装置の断面図である。
図11】実施例1に係る、画像形成装置の断面図である。
図12】実施例1に係る、画像形成装置の断面図である。
図13】実施例1に係る、トレイの部分詳細図である。
図14】実施例1に係る、記憶素子押圧ユニットおよびカートリッジ押圧ユニットの斜視図である。
図15】実施例1に係る、画像形成装置の断面図である。
図16】実施例1に係る、現像離間制御ユニットの斜視図である。
図17】実施例1に係る、カートリッジの側面図(一部断面図)である。
図18】実施例1に係る、カートリッジの側面図(一部断面図)である。
図19】実施例1の変形例に係る、非駆動側端部ユニットの組立斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面および実施例を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の機能、材質、形状、その相対配置などは、特定の記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0015】
以下、第1実施例について図を用いて説明する。以下の実施形態では画像形成装置として、4個のロセスカートリッジ(カートリッジ)が着脱可能な画像形成装置を例示している。なお、画像形成装置に装着するカートリッジの個数はこれに限定されるものではない。必要に応じて適宜設定されるものである。また、以下説明する実施形態では、画像形成装置の一態様としてレーザービームプリンタを例示している。
【0016】
[画像形成装置の概略構成]
図1は、画像形成装置Mの断面概略図である。また図2は、ロセスカートリッジ(カートリッジ)100の断面図である。
【0017】
この画像形成装置Mは、電子写真プロセスを用いた4色フルカラーレーザプリンタであり、記録媒体Sにカラー画像形成を行う。画像形成装置Mは、カートリッジ100を画像形成装置本体(装置本体、電子写真画像形成装置本体)170に取り外し可能に装着して、記録媒体Sにカラー画像を形成するカートリッジ方式を採用したものである。
【0018】
ここで、画像形成装置Mに関して、前ドア11を設けた側を正面(前面)、正面と反対側の面を背面(後面)とする。また、画像形成装置Mを正面から見て右側を駆動側、左側を非駆動側と称す。また、画像形成装置Mを正面から見て上側を上面、下側を下面とする。図1は画像形成装置Mを非駆動側から見た断面図であり、紙面手前が画像形成装置Mの非駆動側、紙面右側が画像形成装置Mの正面、紙面奥側が画像形成装置Mの駆動側となる。
【0019】
また、カートリッジ100の駆動側とは、感光体ドラムの軸線方向において、後述するドラムカップリング部材(感光体カップリング部材)が配置された側である。また、カートリッジ100の駆動側とは、現像ローラ(現像部材)の軸線方向において、後述する現像カップリング部材が配置された側でもある。
【0020】
なお感光体ドラムの軸線方向とは、後述する感光体ドラムの回転軸線と平行な方向である。同様に、現像ローラの軸線方向とは、後述する現像ローラの回転軸線と平行な方向である。本実施例では感光体ドラムの軸線と現像ローラの軸線が略平行なので、感光体ドラムの軸線方向と現像ローラの軸線方向を実質的に同じものとみなす。
【0021】
画像形成装置本体170には、第1カートリッジ100Y、第2カートリッジ100M、第3のカートリッジ100C、第4のカートリッジ100Kの4つのカートリッジ100が略水平方向に配置されている。
【0022】
第1~第4の各カートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)は、それぞれ同様の電子写真プロセス機構を有しており、現像剤(以下トナーと称す)の色が各々異なるものである。第1~第4のカートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)には画像形成装置本体170の駆動出力部(詳細は後述する)から回転駆動力が伝達される。
【0023】
また、第1~第4の各カートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)には画像形成装置本体170からバイアス電圧(帯電バイアス、現像バイアス等)が供給される(不図示)。
【0024】
図2に示すように、本実施例の第1~第4の各カートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)は、感光体ドラム104と、この感光体ドラム104に作用するプロセス手段としての帯電手段を備えたドラム保持ユニット108を有する。また、第1~第4の各カートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)は、感光体ドラム104上の静電潜像を現像する現像手段を備えた現像ユニット109を有する。
【0025】
ドラム保持ユニット108と現像ユニット109は互いに結合されている。カートリッジ100のより具体的な構成については後述する。
【0026】
第1カートリッジ100Yは、現像枠体125内にイエロー(Y)のトナーを収容しており、感光体ドラム104の表面にイエロー色のトナー像を形成する。
【0027】
第2カートリッジ100Mは、現像枠体125内にマゼンタ(M)のトナーを収容しており、感光体ドラム104の表面にマゼンタ色のトナー像を形成する。
【0028】
第3のカートリッジ100Cは、現像枠体125内にシアン(C)のトナーを収容しており、感光体ドラム104の表面にシアン色のトナー像を形成する。
【0029】
第4のカートリッジ100Kは、現像枠体125内にブラック(K)のトナーを収容しており、感光体ドラム104の表面にブラック色のトナー像を形成する。
【0030】
第1~第4のカートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)の上方には、露光手段としてのレーザスキャナユニット14が設けられている。このレーザスキャナユニット14は、画像情報に対応してレーザ光Uを出力する。そして、レーザ光Uは、カートリッジ100の露光窓110を通過して感光体ドラム104の表面を走査露光する。
【0031】
第1~第4のカートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)の下方には、転写部材としての中間転写ユニット12を設けている。この中間転写ユニット12は、駆動ローラ12e、ターンローラ12c、テンションローラ12bを有し、可撓性を有する転写ベルト12aを掛け渡している。
【0032】
第1~第4の各カートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)の感光体ドラム104は、その下面が転写ベルト12aの上面に接している。その接触部が一次転写部である。転写ベルト12aの内側には、感光体ドラム104に対向させて一次転写ローラ12dを設けている。
【0033】
ターンローラ12cには転写ベルト12aを介して二次転写ローラ6を当接させている。転写ベルト12aと二次転写ローラ6の接触部が二次転写部である。
【0034】
中間転写ユニット12の下方には、給送ユニット4を設けている。この給送ユニット4は、記録媒体Sを積載して収容した給紙トレイ4aと、給送トレイ4aから記録媒体Sを1枚ずつ分解して給送する給紙ローラ4bと、を有する。
【0035】
図1における画像形成装置本体170内の左上方には、定着装置7と、排紙装置8を設けている。画像形成装置本体170の上面は排紙トレイ13としている。
【0036】
[画像形成動作]
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。
【0037】
第1~第4の各カートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)の感光体ドラム104が所定の速度で回転駆動される(図2矢印A方向)。
【0038】
転写ベルト12aも感光体ドラムの回転に順方向(図1矢印C方向)に感光体ドラム104の速度に対応した速度で回転駆動される。
【0039】
レーザスキャナユニット14も駆動される。レーザスキャナユニット14の駆動に同期して、各カートリッジにおいて帯電ローラ105が感光体ドラム104の表面を所定の極性、電位に一様に帯電する。レーザスキャナユニット14は各感光体ドラム104の表面を各色の画像信号に応じてレーザ光Uで走査露光する。
【0040】
これにより、各感光体ドラム104の表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、所定の速度で回転駆動される現像ローラ106により現像される。
【0041】
このような電子写真画像形成プロセス動作により、第1カートリッジ100Yの感光体ドラム104にはフルカラー画像のイエロー成分に対応するイエロー色のトナー像が形成される。そして、そのトナー像が転写ベルト12a上に一次転写される。
【0042】
同様に第2カートリッジ100Mの感光体ドラム104にはフルカラー画像のマゼンタ成分に対応するマゼンタ色トナー像が形成される。そして、そのトナー像が、転写ベルト12a上にすでに転写されているイエロー色のトナー像に重畳されて一次転写される。
【0043】
同様に第3のカートリッジ100Cの感光体ドラム104にはフルカラー画像のシアン成分に対応するシアン色トナー像が形成される。そして、そのトナー像が、転写ベルト12a上にすでに転写されているイエロー色、マゼンタ色のトナー像に重畳されて一次転写される。
【0044】
同様に第4のカートリッジ100Kの感光体ドラム104にはフルカラー画像のブラック成分に対応するブラック色トナー像が形成される。そして、そのトナー像が、転写ベルト12a上にすでに転写されているイエロー色、マゼンタ色、シアン色のトナー像に重畳されて1次転写される。
【0045】
このようにして、転写ベルト12a上にイエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色の4色フルカラーの未定着トナー像が形成される。
【0046】
一方、所定の制御タイミングで給送ユニット4から記録媒体Sが1枚ずつ分解されて給送される。その記録媒体Sは、所定の制御タイミングで二次転写ローラ6と転写ベルト12aとの当接部である二次転写部に導入される。
【0047】
これにより、記録媒体Sが二次転写部へ搬送されていく過程で、転写ベルト12a上の4色重畳のトナー像が記録媒体Sの面に順次に一括転写される。
【0048】
そしてトナー像が転写された記録媒体Sは、定着装置7に設けられた定着手段によりトナー像が定着され、排紙トレイ13へ排出される。このようにして、記録媒体Sへの画像形成処理が完了する。
【0049】
更に詳細に、画像形成装置本体170及びカートリッジ100の構成を以下に説明する。
【0050】
[カートリッジの全体構成]
以下ではカートリッジ100の構成について、図2図4を用いて説明する。
【0051】
図3は、カートリッジ100を駆動側から見た斜視図である。図4は、カートリッジ100を感光体ドラム104の軸線方向の一端側である駆動側からみた組立斜視図である。本実施例において、第1から第4のカートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)は、同様の電子写真プロセス機構を有し、収容されているトナーの色やトナーの充填量が各々異なるものである。
【0052】
カートリッジ100は、感光体ドラム104(4Y、4M、4C、4K)と、感光体ドラム104に作用するプロセス手段を備えている。カートリッジ100はプロセス手段として、感光体ドラム104を帯電させる帯電手段(帯電部材)である帯電ローラ105を有する。またカートリッジ100は、別のプロセス手段として感光体ドラム104に形成された潜像を現像するための現像手段(現像部材)である現像ローラ106を備える。
【0053】
その他、プロセス手段としては、感光体ドラム104の表面に残留する残留トナーを除去するためのクリーニング手段(たとえばクリーニングブレード等)が考えられる。但し、本実施例の画像形成装置では、感光体ドラム104に接触するクリーニング手段を設けない構成を採用している。
【0054】
そして、カートリッジ100は、ドラム保持ユニット108(108Y、108M、108C、108K)と現像ユニット109(109Y、109M、109C、109K)とに分かれている。
【0055】
[ドラム保持ユニットの構成]
図2及び図4に示すように、ドラム保持ユニット108は、感光体ドラム104、帯電ローラ105、第1枠体であるドラム枠体115等で構成される。
【0056】
駆動側カートリッジカバー部材116は、現像ユニット支持穴116aと、ドラム支持穴116bと、駆動側カートリッジカバー位置決め穴116E1と、駆動側カートリッジカバー回転決め穴116K1と、を有する。同様に非駆動側カートリッジカバー部材117は、現像ユニット支持穴117aと、ドラム支持穴117bと、非駆動側カートリッジカバー位置決め穴117E1と、非駆動側カートリッジカバー回転決め穴117K1と、を有する。
【0057】
ドラム枠体115は、駆動側側面において、駆動側カートリッジカバー位置決め穴116E1と嵌合する駆動側位置決めボス115E1と、駆動側カートリッジカバー回転決め穴116K1と嵌合する駆動側回転決めボス115K1と、を有する。またドラム枠体115は、非駆動側カートリッジカバー位置決め穴117E1と嵌合する非駆動側位置決めボス115HE1と、非駆動側カートリッジカバー回転決め穴117K1と嵌合する非駆動側回転決めボス115HK1と、を非駆動側側面に有する。
【0058】
駆動側カートリッジカバー部材116は、駆動側カートリッジカバー位置決め穴116E1が駆動側位置決めボス115E1に嵌合することでドラム枠体115に対する位置決めを行う。一方で駆動側カートリッジカバー部材116は、駆動側カートリッジカバー回転決め穴116K1が駆動側回転決めボス115K1に嵌合することでドラム枠体115に対する回転が規制されるように構成されている。同様に非駆動側カートリッジカバー部材117は、非駆動側カートリッジカバー位置決め穴117E1が非駆動側位置決めボス115HE1に嵌合することでドラム枠体115に対する位置決めを行う。一方で非駆動側カートリッジカバー部材117は、非駆動側カートリッジカバー回転決め穴117K1に嵌合することでドラム枠体115に対する回転が規制されるように構成されている。このようにして、ドラム枠体115に対して駆動側カートリッジカバー部材116と非駆動側カートリッジカバー部材117が一体化されている。
【0059】
ここで感光体ドラム104は、カップリング部材143とドラムフランジ142とともにドラムユニット103として一体化された構成を有している。ドラム枠体115に駆動側カートリッジカバー部材116と非駆動側カートリッジカバー部材117が一体化された状態では、ドラムユニット103はドラム支持穴116b、117b、それぞれにカップリング部材143、ドラムフランジ142が嵌合している。このようにしてドラムユニット103は、カートリッジ100の長手方向両端に設けられた駆動側カートリッジカバー部材116、非駆動側カートリッジカバー部材117により回転自在に支持されている。同時にドラムユニット103は、カップリング部材143が画像形成装置本体170の本体側ドラム駆動カップリング180(図5参照)と係合することで、画像形成装置本体170の駆動モータ(不図示)の駆動力で回動可能に構成されている。なお、図5(a)は、カートリッジ100、及びトレイ171を省略した斜視図である。図5(b)は、カートリッジ100、前ドア11及びトレイ171を省略した斜視図である。
【0060】
また帯電ローラ105は、ドラム枠体115に設けられた帯電ローラ軸受け部(不図示)に回転可能に支持され、帯電ローラ軸受け部とドラム枠体115の間に設けられたバネで帯電ローラ軸受け部を介して感光体ドラム104へ付勢するように構成されている。
【0061】
さらにドラム枠体115に駆動側カートリッジカバー部材116と非駆動側カートリッジカバー部材117が一体化された状態では、現像ユニット109は、ドラム保持ユニット108で揺動(回転移動)可能に支持されている。具体的には、現像ユニット支持穴116a、現像ユニット支持穴117a、それぞれに現像カバー部材128の円筒部128bの外径部、非駆動側軸受127の円筒部(不図示)の外径部、が嵌合している。このようにして現像ユニット109がドラム保持ユニット108に対して回動可能とされることで、現像ローラ106は感光体ドラム104に対して当接・離間可能とされている。画像形成時には、現像ローラ106は感光体ドラム104に作用する位置に位置決め可能であり、画像形成時に感光体ドラム104に対して現像ローラ106を当接させ、非画像形成時に離間させることが可能とされている。
【0062】
なお、駆動側カートリッジカバー部材116の現像ユニット支持穴116aの中心と、非駆動側カートリッジカバー部材117の現像ユニット支持穴117aの中心とを結んだ軸線が現像ユニット109の揺動軸Kとして機能する。ここで、一端側の現像カバー部材128の円筒部128bは、現像入力カップリング74を回動可能に支持するものである。すなわち現像入力カップリング74の回転軸線と現像ユニット109の揺動軸Kは一致した構成とされており、現像ユニット109は揺動軸Kにおいて画像形成装置本体170より駆動力を伝達される構成とされている。
【0063】
[現像ユニットの構成]
現像ユニット109は、図2図4、及び図6図9に示すように、現像ローラ106、トナー搬送ローラ107、現像ブレード130、現像枠体125などで構成されている。図6は現像ユニット109の分解斜視図であり、図7は現像ユニット109の駆動側における駆動側端部ユニット226まわりの分解斜視図、図8は現像ユニット109の非駆動側における非駆動側端部ユニット227まわりの分解斜視図である。図9は、現像ユニット109の分解斜視図であり、トナー搬送ローラ107と現像ブレード130を取り外した構成を示した図である。
【0064】
現像枠体125は、下枠体125aと蓋部材125bにより構成される。下枠体125aと蓋部材125bは、超音波溶着等で結合されている。第2枠体(第2ケーシング)である現像枠体125は、現像ローラ106に供給するトナーを収納するトナー収納部129を有する。また現像枠体125は、駆動側軸受126(第1軸受部材)、非駆動側軸受127(第2軸受部材)を介して現像ローラ106、トナー搬送ローラ107を回転自在に支持し、現像ローラ106周面のトナーの層厚を規制する現像ブレード130を保持する。
【0065】
現像ブレード130は、厚さ0.1mm程度のシート状金属である弾性部材130bを、L字断面を有する金属材料である支持部材130aに溶接等で取り付けたものである。現像ブレード130は、長手方向一端側と他端側の二箇所を、固定ビス130B1、130B2で現像枠体125に取り付けられる(図9)。現像ローラ106は、金属材料の芯金106cとゴム部106dから構成されている。
【0066】
トナー搬送ローラ107は、円柱シャフトにトナー搬送部107sを取り付けた構成となっている。ここでトナー搬送部107sはスポンジ材質であり、弾性変形可能な材質である。円柱シャフトは金属軸であり、シャフト端部107cと107dが現像枠体125のトナー搬送軸穴125Dと、現像枠体125に取り付けられたトナー搬送軸受258の軸穴258Dに連通される。前述したようにトナー搬送ローラ107は、駆動側軸受126と非駆動側軸受127(図7及び図8参照)に回転可能に支持される。トナー搬送ローラ107には、現像枠体125のトナー搬送軸穴125Dと、トナー搬送軸受258の軸穴258Dよりトナーが漏れ出さないように封止部材259L、259Rが取り付けられている。
【0067】
現像ローラ106は、現像枠体125の長手方向両端に取り付けられた駆動側軸受126と非駆動側軸受127によって、回転可能に支持されている。現像枠体125、駆動側軸受126、及び非駆動側軸受127は、カートリッジの枠体(ケーシング)の一部である。広義には、軸受126、127を現像枠体125の一部とみなしたり、駆動側軸受126,非駆動側軸受127と現像枠体125を総称して現像枠体と呼ぶことがある。
【0068】
また図3及び図4に示すように、現像ユニット109の長手方向の一端側には、現像ユニット109に駆動力を伝達するための現像入力カップリング部132aが設けられている。現像入力カップリング部132aは、画像形成装置本体170の現像駆動出力部としての本体側現像駆動カップリング185(図5参照)と係合し、画像形成装置本体170の駆動モータ(不図示)の駆動力が現像ユニット109に入力される。現像ユニット109に入力された駆動力は、現像ユニット109内に設けられた不図示の駆動列によって、伝達されることで、現像ローラ106を図2の矢印D方向に回転させることが可能である。なお、現像ローラ106の外径は感光体ドラム104の外径より小さく設定されている。本実施例の感光体ドラム104の外径は直径18mm~22mmの範囲で設定されており、現像ローラ106の外径は直径8mm~14mmの範囲で設定されている。この外径に設定することにより効率的な配置が可能となる。
【0069】
現像ユニット109は、感光体ドラム104に対して現像ローラ106を当接離間可能にする機能と、現像ローラ106とトナー搬送ローラ107を回転可能に支持する機能と、を有するようにするため、駆動側端部ユニット226、227を有する。
【0070】
駆動側端部ユニット226(第1端部ユニット)は、図7に示すように、駆動側軸受126と、現像入力カップリングギア132と、現像カバー部材128と、を有する。駆動側軸受126は、現像ローラ106を現像ローラ軸受け開口126Dで、またトナー搬送ローラ107を不図示の開口部でそれぞれ回転可能に支持するものである。現像入力カップリングギア132は、画像形成装置本体170の現像駆動カップリング185と係合して現像駆動カップリング185から駆動力を受ける現像入力カップリング部132aを備えたものである。駆動側端部ユニット226は、トナー搬送ローラ107の芯金に接続される現像ローラギア131と、現像ローラ106の芯金106c(106cR)に接続されるトナー搬送ローラギア133と、さらに備える。これにより、現像入力カップリングギア132からの駆動を伝達可能とされている。現像カバー部材128は、現像入力カップリング部132aやギア列を支持およびカバーするものである。
【0071】
また駆動側端部ユニット226は、感光体ドラム104に対する現像ローラ106の当接・離間を可能とすべく、離間保持部材151Rと、力付与部材152R(第1移動部材)と、離間バネ153R(第1付勢部材)と、を備える。
【0072】
ここで、力付与部材152Rと離間バネ153Rは、現像カバー部材128の長手外側に一体的に固定されている。力付与部材152Rは、現像カバー部材128の回動ボス128cで回転可能としつつ、現像カバー部材128に対して現像ローラ109の延在方向と交差する方向に移動可能に保持するため、パッチン爪128dで長手外側に分解しないように固定されている。また、離間バネ153Rは引っ張りバネであり、両端部に引っ掛け部を有している。各引っ掛け部を現像カバー部材128に取り付けられた離間保持部材151Rと力付与部材152Rに引っ掛けることで固定されている。
【0073】
他方、非駆動側端部ユニット227(第2端部ユニット)は、図8に示すように、非駆動側軸受127と、当接離間を可能にする離間保持部材151Lと力付与部材152L(第2移動部材)と離間バネ153L(第2付勢部材)で構成される。非駆動側軸受127は、トナー搬送ローラ107をトナー搬送ローラ軸受け開口127Dで回転可能に支持する他、現像ローラ106を回転可能に支持するように構成されている。
【0074】
ここで、離間保持部材151Lと力付与部材152Lと離間バネ153Lは、非駆動側軸受127の長手外側に一体的に固定されている。力付与部材152Lは、非駆動側軸受127の回動ボス127cで回転可能としつつ、現像カバー部材128に対して現像ローラ109の延在方向と交差する方向に移動可能に保持するため、パッチン爪127bで長手外側に分解しないように固定されている。離間保持部材151Lも同様に回動ボス(不図示)に回転可能に保持され、パッチン爪(不図示で長手外側に分解しないように固定されている。また、離間バネ153Lは引っ張りバネであり、両端部に引っ掛け部を有している。各引っ掛け部を離間保持部材151Lと力付与部材152Lに引っ掛けることで固定されている。
【0075】
駆動側端部ユニット226、227は、現像枠体125にビス145R,145Lで締結されるとともに、接着部で互いに接着され、固定されている。
【0076】
具体的には、駆動側においては、駆動側軸受126は、位置決め穴126Eと、回転止めボス126Kと、接着用穴126Sと、を有し、現像枠体125は、円筒形状の駆動側位置決め部125Eと、開口125Kと、接着用固定穴125Sと、を備えている。また現像カバー部材128は、位置決めボス128Eと、接着用ボス128Sと、を有する。駆動側端部ユニット226では、現像枠体125に設けられた駆動側位置決め部125Eが駆動側軸受126の位置決め穴126Eに挿入され、駆動側軸受126の回転止めボス126Kが現像枠体125の開口部125Kに挿入されている。これにより、現像枠体125に対して駆動側軸受126は、駆動側位置決め部125Eと位置決め穴126Eで位置決めされるとともに、回転止めボス126Kと開口部125Kで回転が規制されるように構成されている。
【0077】
また現像枠体125に設けられた駆動側位置決め部125Eは、駆動側軸受126の位置決め穴126Eに挿入された状態で、現像カバー部材128の位置決めボス128Eが駆動側位置決め部125Eの先端に設けられた凹部に挿入された構成とされている。一方で現像カバー部材128の接着用ボス128Sは、接着剤が介在した状態で、駆動側軸受126の接着用穴126Sを貫通し、現像枠体125に接着用固定穴125Sに挿入、嵌合した状態とされる。これにより、現像カバー部材128や駆動側軸受126と現像枠体125との間に接着部を形成している。このようにして現像カバー部材128や駆動側軸受126からなる駆動側端部ユニット226と現像枠体125は、接着部で強固に固定されるまでの間、相対位置が変わらないように締結するビス145Rと接着部で強固に固定され、一体的にユニット化される。
【0078】
他方、非駆動側においては、非駆動側軸受127は、位置決めボス127Eと、回転止めボス127Kと、接着用ボス127Sと、図示しない画像形成装置本体170の接点と接触し、現像ローラ106に電気的につながる接点部127aと、を有する。位置決めボス127Eを現像枠体125の駆動側位置決め部(不図示)に挿入し、現像枠体125に対して非駆動側軸受127は、位置決めされる。一方で、回転止めボス127Kは、現像枠体125の開口部(不図示)に挿入し、現像枠体125に対する非駆動側軸受127の回転が規制されるように構成されている。
【0079】
この状態で非駆動側軸受127の接着用ボス127Sは、接着剤が介在した状態で、現像枠体125に接着用固定穴(不図示)に挿入、嵌合した状態とされることにより、非駆動側軸受127と現像枠体125との間に接着部を形成している。このようにして非駆動側軸受127からなる非駆動側端部ユニット227と現像枠体125は、接着部で強固に固定されるまでの間、相対位置が変わらないように締結するビス145Lと接着部で強固に固定され、一体的にユニット化される。
【0080】
[カートリッジ着脱構成概略]
カートリッジを支持するトレイ(以下トレイと称する)171について、図10図13を用いて更に詳細に説明する。図10は、前ドア11が開いた状態でトレイ171が画像形成装置本体170の内側に位置する画像形成装置Mの断面図である。図11は、前ドア11が開いた状態でトレイ171が画像形成装置本体170の外側に位置し、トレイ内部にカートリッジ100が収納された状態の画像形成装置Mの断面図である。図12は、前ドア11が開いた状態でトレイ171が画像形成装置本体170の外側に位置し、トレイからカートリッジ100が取り外された状態の画像形成装置Mの断面図である。図13(a)は、図10の状態でトレイ171を駆動側から見た部分詳細図である。図13(b)は、図10の状態でトレイ171を非駆動側から見た部分詳細図である。
【0081】
図10および図11に示すように、トレイ171は、画像形成装置本体170に対して、矢印X1方向(押し込み方向)および矢印X2方向(引き出し方向)に移動可能である。すなわち、トレイ171は画像形成装置本体170に対して引き出しおよび押し込み可能に設けられ、画像形成装置本体170が水平面上に設置された状態において、トレイ171は略水平方向に移動可能とされている。ここで、トレイ171が画像形成装置本体170の外側に位置する状態(図11の状態)を外側位置と称す。また、前ドア11が開いた状態でトレイ171が画像形成装置本体170の内側に位置し、感光体ドラム104と転写ベルト12aが離れた状態(図10の状態)を内側位置と称す。
【0082】
また、トレイ171は、外側位置で、図12で示すようにカートリッジ100を取り外し可能に装着可能な装着部171aを有する。トレイ171の外側位置で装着部171a(図12)に装着された各カートリッジ100は、図13で示すように駆動側カートリッジカバー部材116と、非駆動側カートリッジカバー部材117によってトレイ171に支持される。そして、カートリッジ100は、装着部171aに配置された状態で、トレイ171の移動とともに画像形成装置本体170の内側に移動する。このとき、転写ベルト12aと感光体ドラム104との間に隙間を空けた状態で移動する。感光体ドラム104が転写ベルト12aと接触することなく、トレイ171はカートリッジ100を画像形成装置本体170の内側に移動させることができる(詳細は後述する)。
【0083】
以上のように、トレイ171によって、複数のカートリッジ100をまとめて画像形成装置本体170の内側で画像形成が可能な位置に移動させることができ、また、まとめて画像形成装置本体170の外側に引き出すことができる。
【0084】
[カートリッジの電子写真画像形成装置本体への位置決め]
更に詳細に、カートリッジ100の画像形成装置本体170への位置決めについて図13を用いて説明する。
【0085】
図13に示すように、トレイ171にはカートリッジ100を保持するための位置決め部171VR、171VLが夫々設けられている。位置決め部171VRは、それぞれ直線部171VR1、171VR2を有している。図13に示す駆動側カートリッジカバー部材116の円弧部116VR1、116VR2が前述直線部171VR1、171VR2に接触することにより、感光体ドラム104の回転軸の位置が決まる構成となっている。
【0086】
また、図13に示す通り、駆動側においては、トレイ171は回転決め凸部171KRを有している。図13に示す駆動側カートリッジカバー部材116の回転決め凹部116KR位置と嵌合することにより、カートリッジ100の姿勢が装置本体170に対して決まる。
【0087】
一方、非駆動側においては、位置決め部171VRとカートリッジ100の長手方向において中間転写ベルト12aを挟んで対向する位置に、位置決め部171VL、回転決め凸部171KLが配置されている。つまり、非駆動側についても非駆動側カートリッジカバー部材117の円弧部117VL1、117VL2が位置決め部171VLに、回転決め凹部117KLが回転決め凸部171KLと係合することにより、カートリッジ100の位置が決まる。このようにして、トレイ171に対してカートリッジ100の位置を正しく決めている。
【0088】
そして、図11で示すようにトレイ171と一体になったカートリッジ100を矢印X1の方向に移動し、図10の位置まで挿入する。
【0089】
そして、前ドア11を矢印Rの方向に閉じることで後述する不図示のカートリッジ押圧機構によって、カートリッジ100は押圧され、トレイ171と共に画像形成装置本体170に固定される。また、カートリッジ押圧機構の動作と連動して、転写ベルト12aが感光体4に接触する。この状態になることにより画像が形成される状態となる(図1)。
【0090】
なお、本実施例においては、位置決め部171VR、及び位置決め部171VLはトレイ171の引出動作における剛性を保つ補強の役割も兼ねているため、金属板金を用いているが、これに限定するものではない。
【0091】
[カートリッジ押圧機構]
次にカートリッジ押圧機構の詳細について図14を用いて説明する。図14(a)は、図10の状態の画像形成装置本体170のうち、カートリッジ100、トレイ171、カートリッジ押圧機構190、191、中間転写ユニット12を示している。図14(b)は、図1の状態の画像形成装置本体170のうち、カートリッジ100、トレイ171、カートリッジ押圧機構190、191、中間転写ユニット12を示している。
【0092】
カートリッジ100は、画像形成中に駆動力を受けつつ、更に一次転写ローラ12d(図1)からは反力を矢印Z1方向にも受けている。そのため、画像形成動作中にカートリッジが位置決め部171VR、171VLから浮くことなく安定した姿勢を保つために、カートリッジをZ2方向に押し付ける必要がある。このため、本実施例においては、画像形成装置本体170にカートリッジ押圧機構(190、191)を設けている。
【0093】
カートリッジ押圧機構(190、191)は非駆動側を記憶素子押圧ユニット190、駆動側をカートリッジ押圧ユニット191が担っている。以下更に詳細に説明する。
【0094】
図10で示す前ドア11を閉じることで、図14で示す記憶素子押圧ユニット190、及びカートリッジ押圧ユニット191は矢印Z2方向に降下する。
【0095】
記憶素子押圧ユニット190は、主にカートリッジ100に設けられた記憶素子(不図示)の電気接点と接触する本体側電気接点(不図示)を有している。前ドア11と不図示のリンク機構で連動させることにより、記憶素子140と本体側電気接点の当接、非接触が可能な構成となっている。
【0096】
つまり、前ドア11を閉じることで接点は当接し、前ドア11を開くことで接点は離間する構成となっている。
【0097】
こうすることで、カートリッジ100がトレイ171と共に画像形成装置本体内部を移動する際に、電気接点を摺擦せず、かつカートリッジ100の挿抜軌跡から接点を退避させることで、トレイ171の挿抜を阻害しない構成となっている。
【0098】
この記憶素子押圧ユニット190は、カートリッジ100を前述の位置決め部171VRに押し付ける役割も担っている。
【0099】
また、記憶素子押圧ユニット190と同様に、カートリッジ押圧ユニット191も前ドア11を閉じる動作と連動して矢印Z2方向に降下し、カートリッジ100を前述の位置決め部171VLに押し付ける役割を担っている。
【0100】
更に、詳細は後述するが、カートリッジ押圧機構(190、191)はカートリッジ100の力付与部材152L、152Rを押し下げる役割も同時に担っている。
【0101】
[現像離間制御ユニット]
次に、本実施形態における画像形成装置本体の離間機構について、図14図16を用いて説明する。
【0102】
図15は、画像形成装置Mをカートリッジ100の駆動側端面で切った断面図である。図16は、現像離間制御ユニット195を上方斜めから見た斜視図である。
【0103】
本実施形態において、現像離間制御ユニット195は現像ユニット109の一部と係合することにより、現像ユニット109の感光体ドラム104に対する現像ローラ106の離間当接動作を制御している。現像離間制御ユニット195は、図14で示すように画像形成装置本体170の下方に位置している。
【0104】
具体的には、現像離間制御ユニット195は、現像入力カップリング部132a、及びドラムカップリング部材143よりも鉛直方向下方(矢印Z2方向下方)に配置されている。
【0105】
また、現像離間制御ユニット195は、中間転写ベルト12の感光体ドラム104長手方向(Y1、Y2方向)に配置される。つまり、現像離間制御ユニット195は、駆動側に現像離間制御ユニット195R、非駆動側に現像離間制御ユニット195Lを配置している。
【0106】
以上のように現像離間制御ユニット195を画像形成装置本体170のデットスペースに配置することで、本体の小型化を行うことができる。
【0107】
現像離間制御ユニット195Rは、カートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)に対応する4つの離間制御部材196Rを有している。4つの離間制御部材は略同一形状である。現像離間制御ユニット195Rは、画像形成装置本体に対して常に固定されている。しかし、不図示の制御機構により、離間制御部材196RはW41、W42方向に移動可能とされている。
【0108】
現像離間制御ユニット195Lは、カートリッジ100(100Y、100M、100C、100K)に対応する4つの離間制御部材196Lを有している。4つの離間制御部材は略同一形状である。現像離間制御ユニット195Lは、画像形成装置本体に対して常に固定されている。しかし、不図示の制御機構により、離間制御部材196LはW41、W42方向に移動可能とされている。
【0109】
また、現像離間制御ユニット195が現像ユニット109の一部と係合して、現像ユニット109の離間当接動作を制御するためには、現像制御ユニット196の一部と現像ユニット109の一部が鉛直方向(Z1、Z2方向)でオーバラップしている必要がある。
【0110】
従って、カートリッジ100の現像ユニット109がX1方向に挿入された後、上述のように鉛直方向(Z1、Z2方向)でオーバラップするためには現像ユニットの一部(本実施実施例の場合は力付与部材152)を突出させる必要がある。
【0111】
なお、係合させる為に、前述の中間転写ユニット12と同様に現像離間制御ユニット195自身を上昇させた場合、連動する前ドア11の操作力増大や駆動列の複雑化等の課題がある。
【0112】
本実施形態において現像離間制御ユニット195を画像形成装置本体170に固定し、現像ユニット109の一部(力付与部材152)を画像形成装置本体170の中で下方(Z2)に突出させる方式を採用する理由の一つとして、この課題に対応する為でもある。また、力付与部材152を突出させる機構は、前述した記憶素子押圧ユニット190及びカートリッジ押圧ユニット191の機構をそのまま利用する為、前述のような課題が無く装置本体コストの上昇も抑えられる。
【0113】
なお、現像離間制御ユニット195のユニット全体は、画像形成装置本体170に固定されている。しかし、後述するように力付与部材152と係合して、現像ユニット109が感光体ドラム104に対して離間状態、当接状態となるように、動作を付与するために、その一部は移動可能な構成とされている。
【0114】
[現像ユニットの当接および離間動作]
カートリッジ100のドラム保持ユニット108に対して、現像ユニット109は回動自在に支持されており、感光体ドラム104に対して、現像ユニット109の現像ローラ106を当接離間させることが可能である。図6図7図15図18を用いて詳細に説明する。
【0115】
図18は、カートリッジ100が画像形成装置本体170の内部に装着された状態で駆動側から見た側面図である。図18は説明のため、駆動側カートリッジカバー部材116の一部を、それぞれ部分断面線CSにて部分的に省略した断面図である。
【0116】
初めに当接動作について説明する。図16に示すように、本実施例の離間制御部材196Rは矢印W41方向、矢印W42方向に移動可能とされている。一方、カートリッジ190は、図17に示すように、駆動側軸受126のボス128Kと係合する長孔152Raを備えた力付与部材152Rと、駆動側軸受126の回動ボス128cで回動可能とされた離間保持部材151Rと、を有している。さらにカートリッジ100は、離間保持部材151Rと力付与部材152Rに引っ掛けられた離間バネ153Rと、を有している。
【0117】
カートリッジ100は画像形成装置170に装着前の状態では、力付与部材152Rは離間保持部材151Rに対して離間バネ153Rで矢印B3方向へ引っ張られた状態となる。これにより、力付与部材152Rの係合部152Rfと駆動側軸受126の被係合部126Fとが係合された状態とされている(図7)。この結果、力付与部材152Rは、ボス128Kを中心として回動が規制された状態となっている。
【0118】
一方、画像形成装置本体170にカートリッジ100がセットされ、前ドア11が閉じられた状態(図1)では、カートリッジ押圧機構190、191により力付与部材152Rは矢印ZA方向に押圧された状態とされる。この状態では、現像制御ユニット196の離間制御部材196Rと現像ユニット109の力付与部材152Rが鉛直方向(Z1、Z2方向)でオーバラップした位置に位置させられている。また、この状態では、カートリッジ100では、力付与部材152Rが矢印ZA方向に押圧され、移動することにより、力付与部材152Rの係合部152Rfと駆動側軸受126の被係合部126Fとの係合が解除される(図18)。この結果、力付与部材152Rは、ボス128Eを中心として回動可能な状態とされている。
【0119】
離間制御部材196R(図16)がW42方向に移動すると、離間制御部材196Rの第一力付与面196Raと力付与部材152Rの力受け面152Rn当接し、力付与部材152Rが力付与部材揺動軸HCを回転中心としてBB方向へ回転する。さらに力付与部材152Rの回転に伴って、力付与部材152Rの押圧面152Rrが離間保持部材151Rの被押圧面151Reと当接しながら、離間保持部材151RをB2方向へ回転させる。そして離間保持部材151Rは、離間保持部材151Rの離間保持面151Rcと駆動側カートリッジカバー部材116の当接面116cとが離れる離間解除位置まで力付与部材152Rによって回転される。これにより、図18(b)のように、現像ユニット109が離間位置から現像ローラ106と感光体ドラム104が当接する当接位置まで回転移動することが可能となる。
【0120】
次に離間動作について説明する。離間制御部材196RがW41方向に移動すると、第二力付与面196Rbと力付与部材152Rの力受け部152Rkが当接し、力付与部材揺動軸HCを中心に力付与部材152Rが矢印BA方向へ回転する。そして力付与部材152Rの第一押圧面152Rqが駆動側軸受126の第一被押圧面126cと当接しているため、現像ユニット109は当接位置から揺動軸Kを中心に矢印V1方向へ回転する。これにより現像ユニット109は、離間制御部材196Rによって当接位置から離間位置方向に移動する。そして現像ユニット109は、離間保持部材151Rの離間保持面151Rcと駆動側カートリッジカバー部材116の当接面116cとが当接する離間保持位置まで力付与部材152Rによって回転される。これにより、図15(a)に示すように現像ローラ106と感光体ドラム104の間には隙間P1が形成される。以上のように現像ユニット109が当接位置から現像ローラ106と感光体ドラム104が離間する離間位置まで回転移動することが可能となる。
【0121】
カートリッジ100の駆動側に位置する当接離間機構の動作について説明したが、本実施例では駆動側と同様に非駆動側も連動して動作する。つまり、カートリッジ100では、力付与部材152Lが矢印ZA方向に押圧され、移動することにより、力付与部材152Lの係合部152Lfと非駆動側軸受127の被係合部127Fとの係合が解除される(図18)。この結果、力付与部材152Lは、ボス127Eを中心として回動可能な状態とされている。
【0122】
離間制御部材196L(図16)がW42方向に移動すると、離間制御部材196Lの第一力付与面196Laと力付与部材152lの力受け面152Ln当接し、力付与部材152Lが力付与部材揺動軸HCを回転中心としてBB方向へ回転する。さらに力付与部材152Lの回転に伴って、力付与部材152Lの押圧面152Lrが離間保持部材151Lの被押圧面151Leと当接しながら、離間保持部材151LをB2方向へ回転させる。そして離間保持部材151Lは、離間保持部材151Lの離間保持面151Lcと非駆動側カートリッジカバー部材117の当接面117cとが離れる離間解除位置まで力付与部材152Lによって回転される。これにより、現像ユニット109が離間位置から現像ローラ106と感光体ドラム104が当接する当接位置まで回転移動することが可能となる。
【0123】
一方、離間制御部材196LがW41方向に移動すると、第二力付与面196Lbと力付与部材152Lの力受け部152Lkが当接し、力付与部材揺動軸HCを中心に力付与部材152Lが矢印BA方向へ回転する。そして力付与部材152Lの第一押圧面152Lqが非駆動側軸受127の第一被押圧面127cと当接しているため、現像ユニット109は当接位置から揺動軸Kを中心に矢印V1方向へ回転する。これにより現像ユニット109は、離間制御部材196Lによって当接位置から離間位置方向に移動する。そして現像ユニット109は、離間保持部材151Lの離間保持面151Lcと非駆動側カートリッジカバー部材117の当接面117cとが当接する離間保持位置まで力付与部材152Lによって回転される。これにより、現像ローラ106と感光体ドラム104の間には隙間P1が形成される。以上のように現像ユニット109が当接位置から現像ローラ106と感光体ドラム104が離間する離間位置まで回転移動することが可能となる。
【0124】
なお、離間保持部材151Rによって現像ユニット109が離間位置に位置する際には、離間保持部材151Lによって現像ユニット109が離間位置に位置することと略同時に生じており、また当接位置においても同様である。駆動側に位置する離間保持部材151Rが離間保持位置に位置するタイミングと非駆動側に位置する離間保持部材151Lが離間保持位置に位置するタイミングはそれぞれ略同時である。さらに離間保持部材151Rが離間解除位置に位置するタイミングと離間保持部材151Lが離間解除位置に位置するタイミングはそれぞれ略同時である。なおこれらのタイミングは、駆動側と非駆動側とでずれていてもよいが、ユーザーが印刷ジョブを開始してから印刷物が排出されるまでの時間を短くするためには、少なくとも離間解除位置に位置するタイミングは同時であることが望ましい。
【0125】
[プロセス手段の分解方法]
カートリッジ100は、現像プロセス手段を必要に応じて再生産する方法が求められる場合がある。ここでは、再生産を行うための、現像ローラ106、トナー搬送ローラ107、及び現像ブレード130等のプロセス手段の分解方法について説明する。
【0126】
以下では現像ローラ106、トナー搬送ローラ107、及び現像ブレード130を現像ユニット109から取り外す方法を説明する。
【0127】
図6に示すように、現像ユニット109の長手端部に取り付けられた駆動側端部ユニット226、227を取り外す。まず初めに現像枠体125と駆動側端部ユニット226、227を締結するビス145L、145Rを取り外す。そして駆動側端部ユニット226、227もしくは現像枠体125を切断等、破壊する他、接着剤を溶融等させ、除去し、接着部で固定された現像枠体125と現像カバー部材128を分離して駆動側端部ユニット226、227を現像枠体125から取り外す。
【0128】
現像枠体125から駆動側端部ユニット226を分解することで、駆動側端部ユニット226をバラバラにすることなく分解が可能である。つまり駆動側軸受126と現像カバー部材128に挟まれた各部品は、現像カバー部材128の接着用ボス128Sと駆動側軸受126の接着用穴126Sが係合し、場合によっては接着されていることにより、一体化となった状態で取り外し可能とされている。したがって、不必要に分解することなく、駆動側端部ユニット226をビス145Rと外すとともに、接着部で固定された現像枠体125と現像カバー部材128を分離することで、現像枠体125から駆動側端部ユニット226を取り外し可能とされている。
【0129】
同様に、現像枠体125から非駆動側端部ユニット227を分解することで、非駆動側端部ユニット227をバラバラにすることなく分解が可能である。つまり非駆動側軸受127に固定された力付与部材152Lなどが一体化となった状態で取り外し可能とされている。したがって、不必要に分解することなく、駆動側端部ユニット227をビス145Lと外すとともに、接着部で固定された現像枠体125と非駆動側軸受127を分離することで、現像枠体125から駆動側端部ユニット227を取り外し可能とされている。
【0130】
そして駆動側端部ユニット226、227を分解することで、現像枠体に回転可能に支持されていた現像ローラ106を分解することが可能となる。
【0131】
なお、本実施例では駆動側端部ユニット226、227の両方を分解したが、どちらか一方を分解した場合であっても、現像ローラ106、トナー搬送ローラ107、現像ブレード130を分解することが可能である。現像ローラ106とトナー搬送ローラ107は分解した現像離間ユニット側に引き抜くことで外すことが可能である。現像ローラ106を分解することで、現像ブレード130は、現像枠体125に固定するためのビスを外すことで、分解していない現像離間ユニットに干渉すること無く、分解が可能である。
【0132】
図9に示すように、駆動側端部ユニット226、227と現像ローラ106を分解した後、トナー搬送ローラ107が分解可能となる。トナー搬送ローラ107と現像ブレード130の分解について説明する。
【0133】
現像ブレード130は、現像枠体125にビス130B1、130B2によって固定されている。そのため、ビス130B1、130B2を外すことで分解可能である。一方、トナー搬送ローラ107を分解する際は、封止部材259L、259Rと、トナー搬送軸受258を現像枠体125から分解する必要がある。封止部材259L、259Rは、シャフト端部107cと107dから長手外側に引き抜くと分解可能である。トナー搬送軸受258は分解する際に、現像枠体125に取り付けられた端部トナー封止部材256Lを現像ブレード部封止部材257L側の一旦から一部分解すると、取りやすい。再生産する際は、駆動側の端部トナー封止部材256Rを現像ブレード部封止部材257Rの様に接する様に取り付けることでトナー漏れを起こさず再生産可能である。そして、トナー搬送ローラ107を非駆動側から引き抜くことで、現像枠体125より分解可能である。
【0134】
現像ローラ106とトナー収納ローラ107と現像ブレード130を現像枠体125から分解することで、現像枠体125のトナー収納部129(図2参照)と連通する開口部125Kから残ったトナーを清掃し、新たなトナーを補給することが可能である。
【0135】
また、トナー搬送ローラ107と現像ブレード130は分解せず、現像枠体125に取り付けたまま、現像ローラ106のみを分解しても、トナー収納部129(図2参照)と連通する開口部125Kの一部はアクセス可能であり、トナー清掃と補給は可能である。清掃及びトナー補給は、開口部125K以外でもトナー充填部から行う方法や、現像枠体125のいずれかの場所に穴をあける等の方法で可能である。トナー充填部は、現像ユニットが新品状態において最初にトナーを充填するため、現像枠体の中央部に穴が設けられている。トナーを充填し終わるとトナー充填キャップ225が被せられ接着等の方法により現像枠体に固定される。トナー充填部のトナー充填キャップ225を外したり、穴をあけたりすることでトナー清掃及び再充填が可能である。
【0136】
現像ユニットのプロセス手段を必要に応じて、清掃または新品に交換した後、再度、現像ユニット化、およびカートリッジ化する。
【0137】
この時、図6を用いて前述した様に、駆動側端部ユニット226、227の接着部は、分解した接着部を再度固定することが望ましい。具体的には、駆動側端部ユニット226、227は、位置決めボス128E、127Eと回転止めボス126K、127Kを現像枠体125に嵌合させてビス145R、145Lによって固定する構成とすることが好ましい。このようにすることにより、再生産時においても現像ローラ106などの部品を高精度に位置決めし固定することが可能である。しかし、接着部を固定しないと接着部近傍が、画像形成時の振動や、カートリッジ化する際に傾いたり浮いたりする恐れがある。接着部が浮いたり傾いたりすることにより、現像ローラ106などが位置ずれし、現像時における画像バンディングやトナー漏れを起こす可能性がある。
【0138】
また駆動側端部ユニット226、227と現像枠体125を、ビス145R,145Lに加え、破壊・剥離前の接着部の代わりに再度固定する方法として、破断した部分などを再接着する方法や、ビス穴をあけて締結する方法があげられる。
【0139】
再接着する場合において、駆動側端部ユニット226、227や現像枠体125を再利用する際は、接着部を綺麗に清掃等してから接着する。トナー汚れなどで接着力が失われ、接着固定出来ないなどの場合は、駆動側端部ユニット226、227や現像枠体125を新品にしてもよい。接着部を上手く固定出来ない場合や接着剤が硬化する時間を取るために、粘着テープなどを用いて固定や補強してもよい。
【0140】
ビス穴をあけてビス締結する場合について、非駆動側端部ユニット227の組立斜視図である図19を用いて説明する。非駆動側端部ユニット227と現像枠体125は、接着部の軸線上にビス穴をあけて現像枠体125と固定する。ここでは非駆動側軸受127の接着用ボス127S(図6参照)があった箇所にビス穴127BSをあけ、現像枠体125にもビス穴125BSをあけ、ビス245Lで固定すればよい。同様に駆動側端部ユニット226と現像枠体125にビス穴をあけてビス締結する場合にあっては、接着用ボス128S(図6参照)があった箇所にビス穴をあけ、現像枠体125にもビス穴をあけ、ビスで固定すればよい。なお、現像枠体125側は、分解時に破断されたボス部が残っている場合でも、そのまま同様にビス穴125BSをあけたり、破材を綺麗に除去し、清掃したりしてビス穴を設けたビス締め用の別部材を挿入して固定してもよい。
【0141】
現像ユニットを再生産した後、現像ユニットと清掃もしくは新品化された感光体ドラムと帯電ローラを一体化し、カートリッジ化することで、カートリッジは再生産が可能となる。
【符号の説明】
【0142】
100 カートリッジ
103 ドラムユニット
104 感光体ドラム
108 ドラム保持ユニット
109 現像ユニット
115 ドラム枠体
116 駆動側カートリッジカバー部材
117 非駆動側カートリッジカバー部材
226 駆動側端部ユニット
227 非駆動側端部ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19