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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】流路切り替え機構及び空気ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F16K 51/00 20060101AFI20241028BHJP
   F16K 11/02 20060101ALI20241028BHJP
   F04B 9/14 20060101ALI20241028BHJP
【FI】
F16K51/00 B
F16K11/02 Z
F04B9/14 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020185258
(22)【出願日】2020-11-05
(65)【公開番号】P2022074857
(43)【公開日】2022-05-18
【審査請求日】2023-08-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】596157780
【氏名又は名称】横河計測株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100149249
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(72)【発明者】
【氏名】高倉 正人
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-105719(JP,A)
【文献】米国特許第04250920(US,A)
【文献】特開2015-081668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 11/00-11/24
F16K 51/00
F04B 25/00-37/20;41/00-41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体を備える作動部材と、
前記弁体を加圧位置と減圧位置との間で進退可能に収容する弁室を備えるハウジングと、を有し、
前記弁室が、排気口と、前記排気口よりも前記加圧位置から前記減圧位置に向かう方向である前方に配置される流出口と、前記流出口よりも前記前方に配置される接続口と、前記接続口よりも前記前方に配置される流入口と、前記流入口よりも前記前方に配置される吸気口と、を有し、
前記弁体が、前記加圧位置において前記吸気口を前記流入口に連通させるとともに前記流出口を前記接続口に連通させることで、前記吸気口から前記流入口へ空気を送るとともに前記流出口から前記接続口へ前記空気を送る一方、前記減圧位置において前記接続口を前記流入口に連通させるとともに前記流出口を前記排気口に連通させることで、前記接続口から前記流入口へ前記空気を送るとともに前記流出口から前記排気口へ前記空気を送るように構成され、
前記作動部材が、少なくとも前記加圧位置において前記ハウジングに螺合する螺合部と、前記弁体の後端に連なるとともに前記ハウジングから露出する被操作部と、を有し、
前記吸気口の上流又は前記吸気口にフィルタ部材が設けられる、
流路切り替え機構。
【請求項2】
前記フィルタ部材は、前記吸気口を下流端とする吸気路内に配置される、請求項1に記載の流路切り替え機構。
【請求項3】
前記螺合部は、前記加圧位置と前記減圧位置との間の全行程に亘って前記ハウジングに螺合する、請求項1又は2に記載の流路切り替え機構。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載の流路切り替え機構と、
前記流入口及び前記流出口にそれぞれ連通し、容積を増減するように駆動される圧力室と、を有し、
前記弁体が前記加圧位置にある状態で、前記圧力室を駆動することにより、前記吸気口、前記流入口、前記圧力室、前記流出口及び前記接続口をこの順に通して前記空気を送る一方、前記弁体が前記減圧位置にある状態で、前記圧力室を駆動することにより、前記接続口、前記流入口、前記圧力室、前記流出口及び前記排気口をこの順に通して前記空気を送るように構成される、
空気ポンプ。
【請求項5】
前記圧力室は、手動により駆動される、請求項4に記載の空気ポンプ。
【請求項6】
前記圧力室は、ばねの付勢力に抗してハンドグリップを握り込むことで駆動される、請求項5に記載の空気ポンプ。
【請求項7】
前記流路切り替え機構の前記接続口に前記作動部材が前記加圧位置にあるときも前記減圧位置にあるときも連通するベント口と、
前記ベント口を開閉可能な開閉部材と、を有する、
請求項4~6の何れか1項に記載の空気ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流路切り替え機構及び空気ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
圧力機器の校正などに使用する空気ポンプの流路切り替え機構が知られている(例えば、非特許文献1参照)。流路切り替え機構は、弁体を備える作動部材と、弁体を加圧位置と減圧位置との間で進退可能に収容する弁室を備えるハウジングと、を有する。弁室は、排気口と、排気口よりも加圧位置から減圧位置に向かう方向である前方に配置される流出口と、流出口よりも前方に配置される接続口と、接続口よりも前方に配置される流入口と、流入口よりも前方に配置される吸気口と、を有する。弁体は、加圧位置において吸気口を流入口に連通させるとともに流出口を接続口に連通させる一方、減圧位置において接続口を流入口に連通させるとともに流出口を排気口に連通させるように構成される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】Druck PV211 - Pneumatic pressure and vacuum pump, GE Industrial Sensing
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の流路切り替え機構は、排気口を形成する排気路に棒状の工具を挿入して作動部材を前方に押すことで、作動部材を加圧位置から減圧位置まで移動させる一方、吸気口を形成する吸気路に棒状の工具を挿入して作動部材を後方に押すことで、作動部材を減圧位置から加圧位置まで移動させるように構成されている。したがって、作動部材が誤操作などによって意図せずに加圧位置から減圧位置に移動し、それにより、加圧された空気の排出音が発生して使用者を驚かせるなどの問題の発生が抑制されている。
【0005】
しかし、流路の切り替えに工具が必要であるため、切り替え操作が面倒であった。また、吸気口を通して弁室内に異物が侵入する虞があった。
【0006】
本開示の目的は、簡便な切り替え操作が可能であり、異物の侵入を抑制することができる流路切り替え機構及び空気ポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
幾つかの実施形態に係る流路切り替え機構は、弁体を備える作動部材と、前記弁体を加圧位置と減圧位置との間で進退可能に収容する弁室を備えるハウジングと、を有し、前記弁室が、排気口と、前記排気口よりも前記加圧位置から前記減圧位置に向かう方向である前方に配置される流出口と、前記流出口よりも前記前方に配置される接続口と、前記接続口よりも前記前方に配置される流入口と、前記流入口よりも前記前方に配置される吸気口と、を有し、前記弁体が、前記加圧位置において前記吸気口を前記流入口に連通させるとともに前記流出口を前記接続口に連通させる一方、前記減圧位置において前記接続口を前記流入口に連通させるとともに前記流出口を前記排気口に連通させるように構成され、前記作動部材が、少なくとも前記加圧位置において前記ハウジングに螺合する螺合部と、前記弁体の後端に連なるとともに前記ハウジングから露出する被操作部と、を有し、前記吸気口の上流又は前記吸気口にフィルタ部材が設けられる。このような構成によれば、被操作部を操作することで螺合部をハウジングに対して第1回転方向に回転させ、それにより、作動部材を加圧位置から減圧位置まで移動させることができ、また、被操作部を操作することで螺合部をハウジングに対して第1回転方向の逆方向である第2回転方向に回転させ、それにより、作動部材を減圧位置から加圧位置まで移動させることができる。したがって、作動部材が誤操作などによって意図せずに加圧位置から減圧位置に移動することを抑制することができる。また、流路の切り替えに工具を用いる必要がなく、それにより、簡便な切り替え操作を可能にすることができる。また、フィルタ部材により、吸気口を通して弁室内に異物が侵入することを抑制することができる。
【0008】
一実施形態において、前記フィルタ部材は、前記吸気口を下流端とする吸気路内に配置される。このような構成によれば、外部との接触によるフィルタ部材の損傷を抑制することができる。
【0009】
一実施形態において、前記螺合部は、前記加圧位置と前記減圧位置との間の全行程に亘って前記ハウジングに螺合する。このような構成によれば、作動部材が誤操作などによって意図せずに加圧位置と減圧位置との間で移動することを抑制することができる。
【0010】
一実施形態において、前記螺合部は、前記加圧位置のみにおいて前記ハウジングに螺合する。このような構成によれば、少ない回転操作量によって容易に切り替え操作を行うことができる。
【0011】
一実施形態において、前記被操作部は、摘まみである。このような構成によれば、被操作部への操作を容易に行うことができる。
【0012】
幾つかの実施形態に係る空気ポンプは、前記流路切り替え機構と、前記流入口及び前記流出口にそれぞれ連通し、容積を増減するように駆動される圧力室と、を有する。このような構成によれば、簡便な切り替え操作を可能とし、異物の侵入を抑制することができる。
【0013】
一実施形態において、前記圧力室は、手動により駆動される。このような構成によれば、圧力室を簡便に駆動することができる。
【0014】
一実施形態において、前記圧力室は、ばねの付勢力に抗してハンドグリップを握り込むことで駆動される。このような構成によれば、圧力室を駆動するための駆動操作を容易に行うことができる。
【0015】
一実施形態において、前記空気ポンプは、前記流路切り替え機構の前記接続口に前記作動部材が前記加圧位置にあるときも前記減圧位置にあるときも連通するベント口と、前記ベント口を開閉可能な開閉部材と、を有する。このような構成によれば、空気ポンプによって対象物の内部空間に付与された正圧又は負圧の圧力を、開閉部材によってベント口を開くことにより、弱め、解消させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、簡便な切り替え操作が可能であり、異物の侵入を抑制することができる流路切り替え機構及び空気ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】比較例に係る流路切り替え機構を有する空気ポンプを示す外観図である。
図2図1の部分拡大図である。
図3図2のA-A断面図であり、作動部材が加圧位置にある時の状態を示す。
図4図3に示す状態から作動部材が減圧位置に移動した時の状態を示す断面図である。
図5図1に示す駆動機構の一部断面平面図であり、押圧操作前の状態を示す。
図6図5に示す状態から押圧操作を完了させた時の状態を示す一部断面平面図である。
図7図1に示すベント機構の断面図であり、ベント口を開いた時の状態を示す。
図8図7に示す状態からベント口を閉じた時の状態を示す断面図である。
図9】第1実施形態に係る流路切り替え機構を示す断面図であり、作動部材が加圧位置にある時の状態を示す。
図10図9に示す状態から作動部材が減圧位置に移動した時の状態を示す断面図である。
図11】第2実施形態に係る流路切り替え機構を示す断面図であり、作動部材が加圧位置にある時の状態を示す。
図12図11に示す状態から作動部材が減圧位置に向けて移動し、螺合部がハウジングから螺脱した時の状態を示す断面図である。
図13図12に示す状態から作動部材が減圧位置に移動した時の状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本開示に係る実施形態について詳細に例示説明する。なお、各図において、対応する要素に同一の符号を付す。
【0019】
まず、比較例について例示説明する。図1に示す比較例に係る流路切り替え機構10は、手動式の空気ポンプ1の流路を切り替える機構である。空気ポンプ1は、流路切り替え機構10、駆動機構20及びベント機構30を有する。
【0020】
図1図4に示すように、流路切り替え機構10は、弁体11aを備える作動部材11と、弁体11aを加圧位置(図3参照)と減圧位置(図4参照)との間で進退可能に収容する弁室12aを備えるハウジング12と、を有する。弁室12aは、排気口12bと、排気口12bよりも加圧位置から減圧位置に向かう方向である前方(つまり、説明の便宜のため、加圧位置から減圧位置に向かう方向を流路切り替え機構10における前方と定義する)に配置される流出口12cと、流出口12cよりも前方に配置される接続口12dと、接続口12dよりも前方に配置される流入口12eと、流入口12eよりも前方に配置される吸気口12fと、を有する。弁体11aは、加圧位置において吸気口12fを流入口12eに連通させるとともに流出口12cを接続口12dに連通させる一方、減圧位置において接続口12dを流入口12eに連通させるとともに流出口12cを排気口12bに連通させるように構成される。
【0021】
ハウジング12は、前後方向に沿って延びる第1中心軸線O1を中心とする円筒面状の内周面を備える弁室12aを有する。弁室12aの前端には、吸気口12fが設けられる。吸気口12fは、前後方向に延びる吸気路12gの後端(下流端)である。吸気路12gの前端(上流端)は外部空間Sに開口している。弁室12aの後端には、排気口12bが設けられる。排気口12bは、前後方向に延びる排気路12hの前端(上流端)である。排気路12hの後端(下流端)は外部空間Sに開口している。弁室12aの内周面には、流入口12e、接続口12d及び流出口12cが設けられる。流入口12eは、径方向に延びる流入路12iの径方向内側端である。接続口12dは、径方向に延びる接続路12jの径方向内側端である。流出口12cは、径方向に延びる流出路12kの径方向内側端である。
【0022】
ハウジング12は、ハウジング本体12l、第1端部材12m及び第2端部材12nを有する。ハウジング本体12lは、弁室12aの前後方向中間部、流入路12i、接続路12j及び流出路12kを有する。第1端部材12mは、弁室12aの前端及び吸気路12gを有する。第2端部材12nは、弁室12aの後端及び排気路12hを有する。第1端部材12m及び第2端部材12nはそれぞれ、ハウジング本体12lに、例えば嵌合、ねじ結合又は溶接などの手段により、一体に連結する。
【0023】
弁体11aは、弁室12aの内周面に密接する環状の第1封止部11bと、第1封止部11bよりも後方に設けられ、弁室12aの内周面に密接する第2封止部11cと、を有する。第1封止部11b及び第2封止部11cはそれぞれ、弁本体11dに一体に連結する円環状の弾性部材で形成される。
【0024】
作動部材11は、弁体11aの前端に一体に連なる前軸部材11eと、弁体11aの後端に一体に連なる後軸部材11fと、を有する。前軸部材11e及び後軸部材11fはそれぞれ、前後方向に沿って延びる。前軸部材11eは、作動部材11の進退により、吸気路12g内で進退可能である。後軸部材11fは、作動部材11の進退により、排気路12h内で進退可能である。
【0025】
作動部材11が加圧位置(図3参照)にあるとき、第1封止部11bは流入口12eよりも後方で接続口12dよりも前方の位置に配置され、第2封止部11cは流出口12cよりも後方で排気路12hよりも前方の位置に配置される。作動部材11が減圧位置(図4参照)にあるとき、第1封止部11bは吸気口12fよりも後方で流入口12eよりも前方の位置に配置され、第2封止部11cは接続口12dよりも後方で流出口12cよりも前方の位置に配置される。
【0026】
排気路12hに棒状の工具を挿入して作動部材11の後軸部材11fを前方に押すことで、作動部材11を加圧位置から減圧位置まで移動させることができる。また、吸気路12gに棒状の工具を挿入して作動部材11の前軸部材11eを後方に押すことで、作動部材11を減圧位置から加圧位置まで移動させることができる。
【0027】
作動部材11を加圧位置に移動させることで、空気ポンプ1の動作仕様を加圧仕様に設定することができる。また、作動部材11を減圧位置に移動させることで、空気ポンプ1の動作仕様を減圧仕様に設定することができる。
【0028】
図5図6に示すように、駆動機構20は、ハンドグリップ機構20aで構成される。ハンドグリップ機構20aは、第1部材21と、第1部材21に昇降可能に連結する第2部材22と、第1部材21に対して第2部材22を下降させる付勢力を与えるばね23(つまり、説明の便宜のため、ばね23が与える付勢力の方向をハンドグリップ機構20aにおける下方と定義する)と、2つのグリップリンク24aで構成されるハンドグリップ24と、を有する。各々のグリップリンク24aは、第1部材21に回転可能に連結するグリップ24bと、第1部材21とグリップ24bとの連結部24cよりも下方で第2部材22に回転可能に連結するリンク24dと、第2部材22とリンク24dとの連結部24eよりも下方でグリップ24bとリンク24dとを回転可能に連結する連結軸24fと、を有する。駆動機構20は、流入口12e及び流出口12cにそれぞれ連通し、容積を増減するように駆動される圧力室25を有する。圧力室25は、第1部材21と第2部材22とによって形成される。
【0029】
第1部材21は、シリンダ21aと底部材21bとで構成される。各々のグリップリンク24aにおいて、グリップ24bの上端は、底部材21bに連結部24cを介して回転可能に連結する。
【0030】
第2部材22は、ピストン22aと中心軸部材22bとで構成される。中心軸部材22bは、上下方向に沿って延びる第2中心軸線O2を有する。第2中心軸線O2は、第1中心軸線O1に垂直である。中心軸部材22bの上端にはピストン22aが一体に連なる。各々のグリップリンク24aにおいて、リンク24dの上端は、中心軸部材22bの下端に連結部24eを介して回転可能に連結する。
【0031】
シリンダ21aは、流入口12eに連通する入口穴21cと流出口12cに連通する出口穴21dとを備える頂壁21eと、頂壁21eから垂下する周壁21fと、を有する。周壁21fの下端には底部材21bが一体に連なる。底部材21bは、中心軸部材22bを貫通させる貫通穴を有する。中心軸部材22bの下部は下方に向けて拡径する段部22cを有し、段部22cと底部材21bとの間には、コイル状のばね23が第2中心軸線O2と同軸に配置される。
【0032】
ピストン22aは、シリンダ21aの周壁21fの内周面上を上下方向に摺動可能である。圧力室25は、シリンダ21a(頂壁21eの下面と周壁21fの内周面)とピストン22aとによって形成される。したがって、圧力室25は、流入口12e及び流出口12cにそれぞれ連通し、ハンドグリップ機構20aによって容積を増減するように駆動される。
【0033】
2つのグリップリンク24aは、第2中心軸線O2を挟んで互いに対向し、第2中心軸線O2を挟んで実質的に対称な構造を有する。つまり、第2中心軸線O2は、ハンドグリップ24の中心軸線でもある。各々の連結部24cは、グリップ24bと第1部材21とを回転軸線Pの周りに回転可能に連結する。各々の連結部24eは、第2部材22とリンク24dとを回転軸線Qの周りに回転可能に連結する。各々の連結軸24fは、グリップ24bとリンク24dとを回転軸線Rの周りに回転可能に連結する。回転軸線P、回転軸線Q及び回転軸線Rは、互いに平行である。各々の回転軸線Qは、第2中心軸線O2に交差する。
【0034】
各々のグリップリンク24aにおいて、グリップ24bと第1部材21との連結部24cは、例えば、グリップ24bに固定される回転軸で構成され、第2部材22とリンク24dとの連結部24eは、例えば、第2部材22に固定される回転軸で構成され、グリップ24bとリンク24dとの連結軸24fは、例えば、グリップ24bに固定される。
【0035】
したがって、ばね23の付勢力に抗してハンドグリップ24を握り込む押圧操作により、各々のグリップリンク24aにおいて、リンク24dの下端の連結軸24f(回転軸線R)からリンク24dの上端の連結部24e(回転軸線Q)に向かう方向の押圧力Faを連結部24eに作用させ、その結果、これら押圧力Faの上向きの合力Fを第2部材22に加え、それにより、第2部材22を第1部材21に対して上昇させて圧力室25の容積を減少させることができる。また、押圧操作を解除することにより、ばね23の付勢力により、第2部材22を第1部材21に対して下降させて圧力室25の容積を増加させることができる。
【0036】
このように、圧力室25は、手動により、より具体的には、ばね23の付勢力に抗してハンドグリップ24を握り込むことにより、さらに具体的には、ばね23の付勢力に抗してハンドグリップ24を握り込む押圧操作と押圧操作の解除とを含む駆動操作を行うことにより、容積を増減するように駆動される。
【0037】
空気ポンプ1は、空気が流入口12eから圧力室25に流入することを許容する一方、空気が圧力室25から流入口12eに流出することを阻止する図示しない第1逆止弁と、空気が圧力室25から流出口12cに流出することを許容する一方、空気が流出口12cから圧力室25に流入することを阻止する図示しない第2逆止弁と、を有する。第1逆止弁は、例えば、流入路12iと入口穴21cとの間に設けられる。第2逆止弁は、例えば、流出路12kと出口穴21dとの間に設けられる。
【0038】
図7図8に示すように、ベント機構30は、流路切り替え機構10の接続口12dに作動部材11が加圧位置にあるときも減圧位置にあるときも連通するベント口31と、ベント口31を開閉可能な開閉部材32と、を有する。
【0039】
ベント口31は、ブロック33に保持される封止部材34によって形成される。開閉部材32は、封止部材34に対する密接・離間によりベント口31を開閉する。
【0040】
開閉部材32は、ベント口31を開く開位置(図7参照)とベント口31を閉じる閉位置(図8参照)との間で進退可能である。また、開閉部材32は、開位置と閉位置との間の全行程に亘ってブロック33に螺合する螺合部である第1螺合部32aと、第1螺合部32aの開位置から閉位置に向かう方向である前方(つまり、説明の便宜のため、開位置から閉位置に向かう方向をベント機構30における前方と定義する)の端部(つまり、第1螺合部32aの前端)に連なり、第1螺合部32aとともに進退可能な軸体32bと、を有する。第1螺合部32aは、第3中心軸線O3を有し、第3中心軸線O3を中心に回転することで第3中心軸線O3に沿う前後方向に進退可能である。軸体32bは、開位置において封止部材34から離れてベント口31を開き、閉位置において封止部材34に密接してベント口31を閉じる。
【0041】
軸体32bは、第1螺合部32aに一体に連なる。なお、軸体32bは、第1螺合部32aに第3中心軸線O3を中心に相対回転可能に連結する構成であってもよい。
【0042】
軸体32bは、外径が一定の等径部32cと、等径部32cの前端に連なり前方に向けて外径が減少する縮径部32dと、を有する。縮径部32dは、軸体32bの前端を構成する。封止部材34は、円環状をなし、弾性を有する。軸体32bは、開閉部材32が開位置から閉位置に前進することで、縮径部32dにおいて封止部材34に密接し、それにより、ベント口31を閉じる。
【0043】
開閉部材32は、第1螺合部32aの後端に連なり、第1螺合部32aとともに回転可能な被操作部である第1被操作部32eを有する。第1被操作部32eは、第1螺合部32aとともに回転可能な摘まみである第1摘まみ32fで構成される。第1被操作部32eは、第1螺合部32aの後端に第1被操作部32eよりも縮径した軸部32gを介して連なる。
【0044】
第1被操作部32eは、第1螺合部32aに一体に連なる。なお、第1被操作部32eは、第1螺合部32aに前後方向に相対移動可能に連結する構成であってもよい。
【0045】
ブロック33は、第1螺合部32aが螺合する被螺合部である第1被螺合部33aを備える保持筒33bと、第1セットねじ33cと、ベース部材33dと、蓋部材33eと、カバー部材33fと、ワッシャー33gと、を有する。保持筒33bは、第3中心軸線O3と同軸の筒状をなし、内周面に第1被螺合部33aを備える。第1セットねじ33cは、第3中心軸線O3と同軸の筒状をなす。第1セットねじ33cの外周面は、保持筒33bの内周面の先端に螺合する。保持筒33bの内周面には、前方に向けて拡径する段部33hが設けられ、この段部33hと第1セットねじ33cの後端とで封止部材34が挟持される。
【0046】
ベース部材33dは、保持筒33bの前端を収容する収容凹部33iと、ベント口31を流路切り替え機構10の接続口12dに連通させるための連絡路33jと、を有する。収容凹部33iは、保持筒33bを貫通させる貫通穴である第1貫通穴33kを備える環状の蓋部材33eによって閉じられる。カバー部材33fは、保持筒33bを貫通させる貫通穴である第2貫通穴33lを備え、ベース部材33dの大部分と蓋部材33eとを覆う。ワッシャー33gは、開閉部材32の軸部32gを貫通させる貫通穴である第3貫通穴33mを備える環状をなし、保持筒33bの後端面に取り付けられる。ワッシャー33gは、例えば合成樹脂製であり、前後方向に圧縮可能な弾性を有する。ワッシャー33gは、閉位置において第1被操作部32eの前端面と保持筒33bの後端面とで挟まれ、圧縮される。保持筒33bの外周面は、収容凹部33iの内周面に密接する封止部である第3封止部33nが設けられる。第3封止部33nは、保持部材本体33oに一体に連結する環状の弾性部材で構成される。
【0047】
第1螺合部32a及び第1被螺合部33aは、右ねじである。しかし、第1螺合部32a及び第1被螺合部33aは、左ねじであってもよい。第1螺合部32aは雄ねじであり、第1被螺合部33aは雌ねじである。雄ねじ及び雌ねじのねじ山形状などは適宜設定が可能である。第1螺合部32a及び第1被螺合部33aは、ねじ山が断続的に設けられる間欠ねじであってもよい。
【0048】
開閉部材32が開位置にあるとき、ベント口31は、第1螺合部32aと第1被螺合部33aとの間の図示しない隙間を含む開閉部材32と保持筒33bとの間の隙間で構成される通気路35を通して外部空間Sに連通する。なお、開閉部材32が開位置にあるときにベント口31を外部空間Sに連通させる通気路を、通気路35に代えて又は加えて設けてもよい。
【0049】
空気ポンプ1は、図示しない対象物の内部空間を加圧又は減圧するために、接続路12jを対象物の内部空間の端部に接続して使用される。
【0050】
空気ポンプ1は、動作仕様が加圧仕様に設定された状態である加圧仕様設定状態において、駆動機構20を駆動操作して圧力室25を駆動することにより、外部空間Sから、吸気口12f、流入路12i、入口穴21c、圧力室25、出口穴21d、流出路12k及び接続路12jをこの順に通して対象物の内部空間に空気を送り、対象物の内部空間を加圧することができる。また、空気ポンプ1は、動作仕様が減圧仕様に設定された状態である減圧仕様設定状態において、駆動機構20を駆動操作して圧力室25を駆動することにより、対象物の内部空間から、接続路12j、流入路12i、入口穴21c、圧力室25、出口穴21d、流出路12k及び排気口12bをこの順に通して外部空間Sに空気を送り、対象物の内部空間を減圧することができる。
【0051】
空気ポンプ1によって対象物の内部空間に付与された正圧又は負圧の圧力は、ベント機構30の開閉部材32を操作してベント口31を開くことにより、弱め、解消させることができる。
【0052】
また、空気ポンプ1は、対象物としての圧力ゲージなどの圧力機器である第1圧力機器を校正するための基準となる圧力ゲージなどの圧力機器である第2圧力機器の内部空間の端部を接続するための流路である図示しない校正用流路を有する。校正用流路は、流路切り替え機構10の接続口12dに作動部材11が加圧位置にあるときも減圧位置にあるときも連通するように設けられる。
【0053】
第1圧力機器を校正するときは、第1圧力機器の内部空間の端部が接続路12jに接続され、第2圧力機器の内部空間の端部が校正用流路に接続される。したがって、第1圧力機器と第2圧力機器に、空気ポンプ1によって同一の正圧又は負圧の圧力を付与して、第1圧力機器の校正を行うことができる。
【0054】
上述したように、本比較例では、流路切り替え機構10は、排気路12hに棒状の工具を挿入して作動部材11の後軸部材11fを前方に押すことで、作動部材11を加圧位置から減圧位置まで移動させる一方、吸気路12gに棒状の工具を挿入して作動部材11の前軸部材11eを後方に押すことで、作動部材11を減圧位置から加圧位置まで移動させるように構成されている。
【0055】
このような構成によれば、作動部材11が誤操作などによって意図せずに加圧位置から減圧位置に移動し、それにより、加圧された空気の排出音が発生して使用者を驚かせるなどの問題の発生を抑制することができる。しかし、流路の切り替えに工具が必要であるため、切り替え操作が面倒である。また、吸気口12fを通して弁室12a内に塵芥などの異物が侵入する虞がある。
【0056】
以下に例示説明する本開示の実施形態は、このような問題点を解決し、簡便な切り替え操作が可能であり、異物の侵入を抑制することができる。
【0057】
図9図10に示す第1実施形態に係る流路切り替え機構10は、作動部材11が、少なくとも加圧位置においてハウジング12に螺合する螺合部である第2螺合部11gと、弁体11aの後端に連なるとともにハウジング12から露出する被操作部である第2被操作部11hと、を有し、吸気口12fの上流にフィルタ部材13が設けられる点を除き、比較例に係る流路切り替え機構10と同様の構成を有する。なお、本実施形態に係る空気ポンプ1は、その他の点では比較例に係る空気ポンプ1と同様の構成を有する。
【0058】
第1実施形態では、第2螺合部11gは、加圧位置と減圧位置との間の全行程に亘ってハウジング12の被螺合部である第2被螺合部12oに螺合する。第2被螺合部12oは第2端部材12nに設けられる。
【0059】
弁体11aは、第2螺合部11gに一体に連なる。なお、弁体11aは、第2螺合部11gに第1中心軸線O1を中心に相対回転可能に連結する構成であってもよい。
【0060】
第2被操作部11hは、第2螺合部11gとともに回転可能である。第2被操作部11hは、第2螺合部11gとともに回転可能な摘まみである第2摘まみ11iで構成される。第2被操作部11hは、弁体11aの後端に、第2被操作部11hよりも縮径した接続軸部11jと、接続軸部11jよりも縮径した第2螺合部11gと、を介して連なる。第2被操作部11hの前端は接続軸部11jの後端に連なり、接続軸部11jの前端は弁体11aの後端に連なる。
【0061】
第2被操作部11hは、第2螺合部11gに一体に連なる。なお、第2被操作部11hは、ハウジング12に回転可能に保持され、第2螺合部11gに対して相対回転が規制され、且つ、第2螺合部11gに対して前後方向に相対移動可能な構成であってもよい。
【0062】
第2螺合部11g及び第2被螺合部12oは、右ねじである。しかし、第2螺合部11g及び第2被螺合部12oは、左ねじであってもよい。第2螺合部11gは雄ねじであり、第2被螺合部12oは雌ねじである。雄ねじ及び雌ねじのねじ山形状などは適宜設定が可能である。第2螺合部11g及び第2被螺合部12oは、ねじ山が断続的に設けられる間欠ねじであってもよい。
【0063】
排気口12bは、第2螺合部11gと第2被螺合部12oとの間の図示しない隙間と、接続軸部11jの前端面とハウジング12との間の隙間と、を含む排気路12hを通して外部空間Sに連通する。なお、弁室12aの後端を外部空間Sに連通させる排気口を含む排気路を、排気路12hに代えて又は加えて設けてもよい。
【0064】
フィルタ部材13は、空気中の塵芥などの異物を濾過する。フィルタ部材13は、例えば、繊維状、網状、多孔質状などであってよい。フィルタ部材13の材質は特に限定されず、例えば、布、金属、合成樹脂、セラミックなどであってよい。
【0065】
フィルタ部材13は、吸気口12fを下流端とする吸気路12g内に配置される。ハウジング12は、第1中心軸線O1と同軸の筒状をなす第2セットねじ12pを有する。第2セットねじ12pの外周面は、第1端部材12mの内周面の先端に螺合する。第1端部材12mの内周面には、前方に向けて拡径する段部12qが設けられ、この段部12qと第2セットねじ12pの後端とで板状のフィルタ部材13が挟持される。
【0066】
しかし、フィルタ部材13は、吸気路12g内に配置する必要はなく、例えば、吸気路12gの上流端を覆うように吸気路12gの外部に配置してもよい。また、フィルタ部材13は、吸気口12fの上流に設ける必要はなく、吸気口12fに設けてもよい。
【0067】
第1実施形態によれば、第2被操作部11hを時計回りに回転操作するだけで作動部材11を加圧位置から減圧位置まで移動させることができ、また、第2被操作部11hを反時計回りに回転操作するだけで作動部材11を減圧位置から加圧位置まで移動させることができる。したがって、流路の切り替えに工具を用いる必要がなく、それにより、簡便な切り替え操作を可能にすることができる。また、フィルタ部材13により、吸気口12fを通して弁室12a内に異物が侵入することを抑制することができる。また、第2螺合部11gにより、作動部材11が意図せずに加圧位置から減圧位置に移動することも抑制することができる。
【0068】
特に、第1実施形態では、第2螺合部11gが加圧位置と減圧位置との間の全行程に亘ってハウジング12に螺合する構成であるので、作動部材11が意図せずに加圧位置と減圧位置との間で移動することを抑制することができる。
【0069】
次に、第2実施形態について例示説明する。図11図13に示す第2実施形態に係る流路切り替え機構10は、第2螺合部11gが、加圧位置のみにおいてハウジング12に螺合する点を除き、第1実施形態に係る流路切り替え機構10と同様の構成を有する。
【0070】
第2実施形態では、第2螺合部11gは、第2被螺合部12oの前後方向幅と同等の幅を有するように構成され、また、第2螺合部11gの後端は、接続軸部11jの前端に、第2螺合部11gよりも縮径した軸部材11kを介して連なる。
【0071】
第2実施形態によれば、第2被操作部11hを時計回りに回転操作して第2螺合部11gを第2被螺合部12oから螺脱させ(図12参照)、第2被操作部11hを前方に押圧操作するだけで、作動部材11を加圧位置(図11参照)から減圧位置(図13参照)まで移動させることができる。また、第2被操作部11hを後方に牽引操作して、第2被操作部11hを反時計回りに回転操作するだけで、作動部材11を減圧位置から加圧位置まで移動させることができる。したがって、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができ、また、少ない回転操作量によって容易に切り替え操作を行うことができる。
【0072】
なお、前述した第1実施形態及び第2実施形態において、駆動機構20は、流入口12e及び流出口12cにそれぞれ連通し、容積を増減するように駆動される圧力室25を有する限り、種々の変更が可能である。また、前述した第1実施形態及び第2実施形態において、ベント機構30は、流路切り替え機構10の接続口12dに作動部材11が加圧位置にあるときも減圧位置にあるときも連通するベント口31と、ベント口31を開閉可能な開閉部材32と、を有する限り、種々の変更が可能である。
【0073】
前述した実施形態は本開示の一例であり、種々変更可能であることはいうまでもない。
【0074】
例えば、前述した実施形態に係る流路切り替え機構10及び空気ポンプ1は、以下に述べるような種々の変更が可能である。
【0075】
前述した実施形態に係る流路切り替え機構10は、弁体11aを備える作動部材11と、弁体11aを加圧位置と減圧位置との間で進退可能に収容する弁室12aを備えるハウジング12と、を有し、弁室12aが、排気口12bと、排気口12bよりも加圧位置から減圧位置に向かう方向である前方に配置される流出口12cと、流出口12cよりも前方に配置される接続口12dと、接続口12dよりも前方に配置される流入口12eと、流入口12eよりも前方に配置される吸気口12fと、を有し、弁体11aが、加圧位置において吸気口12fを流入口12eに連通させるとともに流出口12cを接続口12dに連通させる一方、減圧位置において接続口12dを流入口12eに連通させるとともに流出口12cを排気口12bに連通させるように構成され、作動部材11が、少なくとも加圧位置においてハウジング12に螺合する螺合部(第2螺合部11g)と、弁体11aの後端に連なるとともにハウジング12から露出する被操作部(第2被操作部11h)と、を有し、吸気口12fの上流又は吸気口12fにフィルタ部材13が設けられる限り、種々の変更が可能である。
【0076】
しかし、流路切り替え機構10は、フィルタ部材13が吸気口12fを下流端とする吸気路12g内に配置されることが好ましい。
【0077】
また、螺合部(第2螺合部11g)は、加圧位置と減圧位置との間の全行程に亘ってハウジング12に螺合することが好ましい。
【0078】
また、螺合部(第2螺合部11g)は、加圧位置のみにおいてハウジング12に螺合することが好ましい。
【0079】
また、被操作部(第2被操作部11h)は、摘まみ(第2摘まみ11i)であることが好ましい。
【0080】
前述した実施形態に係る空気ポンプ1は、流路切り替え機構10と、流入口12e及び流出口12cにそれぞれ連通し、容積を増減するように駆動される圧力室25と、を有する限り、種々の変更が可能である。
【0081】
しかし、圧力室25は、手動により駆動されることが好ましい。
【0082】
また、圧力室25は、ばね23の付勢力に抗してハンドグリップ24を握り込むことで駆動されることが好ましい。
【0083】
また、空気ポンプ1は、流路切り替え機構10の接続口12dに作動部材11が加圧位置にあるときも減圧位置にあるときも連通するベント口31と、ベント口31を開閉可能な開閉部材32と、を有することが好ましい。
【符号の説明】
【0084】
1 空気ポンプ
10 流路切り替え機構
11 作動部材
11a 弁体
11b 第1封止部
11c 第2封止部
11d 弁本体
11e 前軸部材
11f 後軸部材
11g 第2螺合部
11h 第2被操作部
11i 第2摘まみ
11j 接続軸部
11k 軸部材
12 ハウジング
12a 弁室
12b 排気口
12c 流出口
12d 接続口
12e 流入口
12f 吸気口
12g 吸気路
12h 排気路
12i 流入路
12j 接続路
12k 流出路
12l ハウジング本体
12m 第1端部材
12n 第2端部材
12o 第2被螺合部
12p 第2セットねじ
12q 段部
13 フィルタ部材
20 駆動機構
20a ハンドグリップ機構
21 第1部材
21a シリンダ
21b 底部材
21c 入口穴
21d 出口穴
21e 頂壁
21f 周壁
22 第2部材
22a ピストン
22b 中心軸部材
22c 段部
23 ばね
24 ハンドグリップ
24a グリップリンク
24b グリップ
24c 第1部材とグリップとの連結部
24d リンク
24e 第2部材とリンクとの連結部
24f 連結軸
25 圧力室
30 ベント機構
31 ベント口
32 開閉部材
32a 第1螺合部
32b 軸体
32c 等径部
32d 縮径部
32e 第1被操作部
32f 第1摘まみ
32g 軸部
33 ブロック
33a 第1被螺合部
33b 保持筒
33c 第1セットねじ
33d ベース部材
33e 蓋部材
33f カバー部材
33g ワッシャー
33h 段部
33i 収容凹部
33j 連絡路
33k 第1貫通穴
33l 第2貫通穴
33m 第3貫通穴
33n 第3封止部
33o 保持部材本体
34 封止部材
35 通気路
F 押圧力
F1 第1押圧力
F2 第2押圧力
O1 第1中心軸線
O2 第2中心軸線
O3 第3中心軸線
P1 上側第1軸線
P2 上側第2軸線
Q1 下側第1軸線
Q2 下側第2軸線
R 中央側軸線
S 外部空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13